JP2008533129A - 経口薬剤送達システム - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)少なくとも1つの活性成分、好ましくは抗鬱薬、および医薬的に受容可能な賦形剤を包含するコア、ならびに(b)そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性セルロース誘導体 好ましくはエチルセルロース、およびpH依存性ポリマー 好ましくはメタクリル酸誘導体を含む前記コーティング、を包含する経口薬剤送達システムを提供する。

Description

(発明の技術分野)
本発明は、システムと腸液との接触で、システムの1つまたはそれより多くの予め選択された表面から完全にまたは部分的に、確実に除去されるコーティングを包含する経口薬剤送達システムに関する。
(発明の背景)
薬剤の経口投与は、薬剤またはその活性代謝物もしくは不活性代謝物の血漿レベルの時間的プロフィールを提供するが、このプロフィールは薬剤送達システムまたは投与剤形のデザインにより調節することができる。
薬剤をゆるやかにより長い期間にわたり放出する薬剤送達質テムは、以下の点
・患者が1日に摂取しなければならない投与回数の減少を通して、すなわち治療期間にわたり、例えば患者が眠っている夜を含むその1日を通して、治療の有効性としての所望の有効血漿レベルを提供することにより、投与計画への患者のコンプライアンスを改善すること;
・薬剤が副作用に関連するピークの血漿レベルを低下させること;
・従来の即放性システムの複数回投与後に認められる血漿レベルのゆらぎを低減することにより、慢性治療における副作用を低減すること;
・薬剤が胃腸粘膜に局所的な作用を有する場合、胃腸管の運動により薬剤送達システムが粘膜中を輸送される時に、胃腸粘膜全体にわたり空間的に放出を拡散すること、
により治療を改善するために、伝統的に使用されてきた。
薬剤送達システムはまた、特定の胃腸部位のpH環境で溶解するpH依存性コーティングの使用により、胃腸管の特定部位で薬剤を放出するようにデザインされる。コアが、特定の部位または領域にわたり実質的に遅れることなく即時の放出を提供する、例えば特定の部位またはpHに遭遇した後1分から30分の時間にわたり開始される放出を提供する、そのような被膜されたシステムのためのコアをデザインすることが必要とされている。特定の領域にわたり、例えば結腸から直腸でコントロールされた放出を提供するようにコアがデザインされている、そのような部位特異的な被膜システムのためのコアをデザインすることもまた必要とされている。
筆者らの同時係属中のPCT/IN 04/00192は、活性成分組成物を含むコア、および前記コアを覆うコーティングを包含する、新規経口薬剤送達システムについて記載している。当該システムは、組成物の予め選択された表面に隣接する膨潤可能な組成物を包含するというデザインの特徴、および所望によりその他のデザインの特徴を含むようにデザインされている。水を吸収すると、膨潤可能な組成物は膨潤し、コーティングに、特に予め選択された表面に圧を及ぼし、そして予め選択された表面からそのコーティングのみが除去される。同時にコーティングは、組成物の他の表面ではその物理的形および堅固さを維持している。コントロールされた放出を提供するようにデザインする筆者らの発明の態様において、当該システムは、予め選択された表面の1つからコーティングが除去され、そして活性成分の放出がその曝露された表面から起こるように、デザインすることができる。そのような態様において、曝露された表面の面積はしたがって、放出が起こる時に一定に維持され、そして活性成分は均一なまたはゼロ次の速度でシステムから放出される。当該システムは、本明細書において以下に記載する他の先行技術を上回って有利である。
米国特許第4,839,177号(‘177特許)は、(a)高度の膨潤を有するポリマー剤およびゲル化可能なポリマー剤を包含する、定義された幾何学的形のデポジット(deposit)コア、ならびに(b)デポジットコアを部分的に被膜するように、デポジットコアに塗布される水性液体中で不溶性のポリマー剤から成る支持プラットフォーム(support platform)、から成る活性物質のコントロールされた速度の放出のためのシステムを開示している。商品名Geomatrix(登録商標)は、このシステムをいう。このシステムは均一な速度の放出を提供するが、このシステムの不利な点は、活性物質が完全に放出される前に、堅固な支持プラットフォームに亀裂が入ったり、剥がれたりする可能性があることである。米国特許第5,422,123号は、薬剤がデポジットコアから完全に放出される前に支持プラットフォームに亀裂が入ったり剥がれたりしないように、水性液中で緩やかに溶解および/またはゼラチン化するポリマー物質、ならびに可塑剤から、支持プラットフォームが成るという点で、‘177特許を上回る改善を示す。これらの特許は、デポジットコアの2つまたはそれより多くの表面をカバーすることにより放出の表面面積を低減するシステムを開示しているが、実際にそのようなシステム−殊に2つの外側表面および1つの平面状表面を支持プラットフォームで被膜するシステムを、工業スケールで製造するのは難しい。例えば‘177特許の実施例2において、コアの2つの外側面および1つの平面状表面が被膜されるように、コアの上底の淵までポリマー溶液にコアを浸すことにより、バリヤー層を塗布した。‘177特許の実施例3においては、表面上にポリマー溶液をスプレーまたはブラッシングすることにより、コアの外側面上にバリヤー層を被膜した。これらの方法は、小さな実験室スケールでは可能であるが、工業スケールでは実行可能ではなく、再現性はない。US20020090394 A1において、‘177特許のシステムを、放出が胃では起こらず、このシステムが胃から出た後に起こるように、pH依存性ポリマーのコーティングという付加的な特徴を含むことによりさらに修飾している。このシステムもまた、4つの錠剤表面の少なくとも3面を、保証されたゼロ次または均一な放出を提供するために被膜することとする場合、pH依存性ポリマーのコーティングの下の部分的なコーティング/バリヤー層(1つまたは複数)を、製造スケールでは容易に塗布することはできないという点で不利である。部分的なコーティング/バリヤー層(1つまたは複数)は、1表面のみにおいてはUS20020090394に従って塗布してよいが、この方法は、マトリックスが浸食された場合に、この面積を一定に維持できないという結果に帰着する。特にこのシステムは、部分的なコーティング/バリヤー層の脱離で、胃腸液に対して全ての面で曝露される単一マトリックスに変ってしまう可能性があった。部分的なコーティング/バリヤー層はそれ自体が、取扱い時および輸送時にデポジットコアから脱離する可能性があることもまた観察された。筆者らのPCT出願のPCT/IN 04/00192は、これらの不利な点を有しておらず、製造も容易である。
米国特許第5,650,169号は、その中に含有された活性成分を後の時間に放出することのできる医薬錠剤を提供しており、この錠剤は、第1の薬剤含有層、中間のバリヤー層、および第3の薬剤含有層を包含する三層錠コアを、非透過性ポリマーフィルムでカバーするという工程により調製している。第1層は浮き出ている上面を表し、これは剥離される第1層表面と環境との接触を可能にするように、剥離により除去される。バリヤー層の組成物は、錠剤の第3層からの放出を調節するようにデザインされる。このシステムの主な不利な点は、システムの成分を放出するための手段を提供することが、剥離による浮き出ている上面層の除去を必要とすることである。これは、工業スケールでは実行可能ではないと思われる。さらに剥離が均一でない場合には、活性成分の放出が影響を受けるだろう。PCT/IN 04/00192に記載した筆者らのシステムは、剥離の複雑なプロセスを必要とせず、製造が容易である点で有利である。
米国特許6,720,005および6,733,784は、被膜されたプラットフォームを生成する(platform-generating)錠剤に関する。この錠剤は、コーティングをカバーするメンブレンが、コアの膨潤により大部分において錠剤の胴部帯状 (belly-band)表面周囲で破断し、それにより錠剤のコアの胴部表面が水和および侵食する液体に曝露されるように、嚥下時に水和および膨張する。このシステムの不利な点は、コーティングが必ずしも胴部帯状表面から確実に除去されるとは限らず、別の弱い部分で破断するかもしれにことである。したがって曝露の表面面積は変化すると思われる。またこのシステムは、30分またはそれより多くの放出のラグタイムを示す。多くのコアの形がこの発明において示唆されたが、これらのいくつかは錠剤の製造中に遭遇する問題をいっそう悪化させていると思われる。またコーティングの破断後に曝露される胴部帯状表面は、最小の表面面積であり、他のより好ましい表面は曝露されない。PCT/IN 04/00192に記載した筆者らのシステムは、胴部帯状表面周囲のコーティングのみが錠剤から除去されるのではなく、あらゆる1つまたは複数の表面を選択することができるという点で、有利である。
(発明の目的)
コアおよびそのコアを覆うコーティングを包含し、そして水性環境との接触時に、PCT/IN 04/00192に記載した筆者らのシステムにおけるように胃ではなく、システムが胃から出た後に、1つまたはそれより多くの予め選択された表面からコーティングが除去されるというデザインの特徴を含む経口薬剤送達システムを提供することが、本発明の1つの目的である。
まださらなる目的は、システムが胃から出た後、消化管のあらゆる部分においてコーティングが除去される経口薬剤送達システムを提供することである。
システム内に含有された活性成分のコントロールされた放出を提供するようにデザインされている、前述の経口薬剤送達システムを提供することが、本発明の1つの目的である。
前述の目的を提供し、かつまた製造が容易である経口薬剤送達システムを提供することが、さらなる目的である。
(発明の概要)
本発明は、腸液との接触でコーティングを除去するための新規技術を用いて、被膜された経口薬剤送達システムを提供する。多様な態様を以下にまとめる−
A.以下−
a.治療有効量の少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムであって、ここで、当該経口薬剤送達システムは被膜錠の形であり、そして予め決定された遅延後に、コーティングが、腸液との接触で錠剤の1つまたはそれより多くの表面から完全にまたは部分的に、確実に除去されるという特徴を含み、さらにここでこの特徴は、コーティングが完全にまたは部分的に除去されることを所望される、1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置している、膨潤可能な組成物および反応性組成物より選択される組成物を、コアがさらに包含することであり、ここで当該コーティングは、少なくとも1つの表面からは除去されない、前記経口薬剤送達システム。
B.さらなる特徴がコーティングにおいて含まれる、Aに記載した経口薬剤送達システム。
C.その特徴が、錠剤の選択された1つまたは複数の表面上のコーティングが欠損性コーティングおよび反応性コーティングより選択されることである、Bに記載した経口薬剤送達システム。
D.活性成分が抗鬱薬である、Aに記載した経口薬剤送達システム。
E.非水溶性ポリマー 対 pH依存性ポリマーの比率が、コーティング組成物の重量で約1:1から約1:10の範囲である、Aに記載した経口薬剤送達システム。
F.システムが、コアの重量で約8%から約15%の増量となるように被膜される、Eに記載した経口薬剤送達システム。
G.非水溶性ポリマーがエチルセルロースであり、pH依存性ポリマーがメタクリル酸コポリマーである、Aに記載した経口薬剤送達システム。
H.活性成分組成物が1つまたはそれより多くの層として存在し、膨潤可能な組成物が1つまたはそれより多くの層として存在する、Aに記載した経口薬剤送達システム。
I.異なる層に存在する活性成分が同一であっても異なっていてもよい、Hに記載した経口薬剤送達システム。
J.活性成分組成物が、治療有効量の活性成分および放出コントロール(release-controlling)賦形剤から成るコントロールされた放出の組成物である、Aに記載した経口薬剤送達システム。
K.放出コントロール賦形剤が、高粘性グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンオキシドホモポリマー類、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびそれらの混合物を包含する群より選択される、Jに記載した経口薬剤送達システム。
L.放出コントロール賦形剤が、活性成分組成物の重量で約10%から約50%の範囲の量で使用される、Kに記載した経口薬剤送達システム。
M.システムが第2の活性成分組成物をさらに包含し、当該活性成分組成物は即放性組成物であり、そして第2の活性成分組成物は当該活性成分組成物と同じ活性成分を含有していて、第2の活性成分組成物はコントロールされた放出の組成物である、Hに記載した経口薬剤送達システム。
N.膨潤可能な組成物が膨潤剤を包含する、Aに記載した経口薬剤送達システム。
O.膨潤剤が、膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物を包含する群より選択される、Nに記載した経口薬剤送達システム。
P.膨潤可能な組成物がウィッキング剤(wicking agents)を包含する、Aに記載した経口薬剤送達システム。
Q.膨潤可能な組成物が浸透圧剤(osmogents)を包含する、Aに記載した経口薬剤送達システム。
R.以下−
a.少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムであって、ここで、経口薬剤送達システムは被膜錠の形であり、そして予め決定された遅延後に、コーティングが、腸液との接触で錠剤の1つの表面から部分的に確実に除去されるという特徴を含み、さらにここでこの特徴は、コーティングが部分的に除去されることを所望される予め選択された表面のすぐ近くに位置しているインレー錠剤(in-lay tablet)の形で、膨潤可能な組成物および反応性組成物より選択される組成物を、コアがさらに包含することである、前記経口薬剤送達システム。
S.以下−
a.(i)治療有効量の少なくとも1つの活性成分、および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する活性成分組成物、(ii)膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物、ならびに所望によりウィッキング剤および/または浸透圧剤より選択される膨潤剤を包含する、1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置している膨潤可能な組成物、を包含するコア組成物、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムであって、ここでコーティグは、胃液中で水および活性成分に対して非透過性であるが、腸液中では水に対して透過性であり、それにより胃から出るとシステムは水を吸収し、膨潤可能な組成物が膨潤して、予め選択された表面(1つまたは複数)のコーティングを除去する、前記経口薬剤送達システム。
T.抗鬱薬が、ベンラファキシン、パロキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、ブプロピオン、およびその医薬的に受容可能な塩を包含する群より選択される、請求項4に主張した経口薬剤送達システム。
(発明の詳細な説明)
本発明は、以下−
a.治療有効量の少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムを提供する。ここで、当該経口薬剤送達システムは被膜錠の形であり、そして予め決定された遅延後に、コーティングが、腸液との接触で錠剤の1つまたはそれより多くの表面から完全にまたは部分的に、確実に除去されるというデザインの特徴を含み、さらにここでこのデザインの特徴は、コーティングが完全にまたは部分的に除去されることを所望される1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置している、膨潤可能な組成物および反応性組成物より選択される組成物を、コアがさらに包含することである、ただしさらに、当該コーティングは少なくとも1つの表面からは除去されない。
したがってコーティングは当該システムからは部分的に除去されるが、1つまたはそれより多くの予め選択された表面からは完全にまたは部分的に除去されてよい。本明細書において以下、コーティングが“表面から”除去されるという特定の表現の使用により特定されていなければ、“コーティングの部分的な除去”という用語の使用は、システムからの部分的な除去をいうものとし、表面からの完全なまたは部分的な除去であってよい。“表面から完全に除去される”という用語により、予め選択された表面の全面積がその表面からの完璧な除去により曝露されることを意味し、一方“表面から部分的に除去される”という用語により、予め選択された表面の表面面積の一部のみが、その表面からのコーティングの部分的な除去により曝露されることを意味する。
“確実に”という用語は本明細書において使用する場合、コーティングが予め選択された表面から除去され、そしてコーティングの他のいかなる選択されていない弱い部分からも除去されないことを意味する。対照的にPCT公開第WO 02/080887号の先行技術のシステムは、システムの開放が時間において、すなわち予め決定された時間に確実に起こるが、除去されるであろう表面は予測できない、というシステムを教示している;本発明において“確実に”という用語は、1つまたはそれより多くの予め選択されたあらゆる表面からのコーティングの除去をいう。さらに対照的に、US6,720,005およびUS6,733,784に開示された先行技術のシステムは、“大部分において”胴部帯状領域周辺のみで破断するにとどまり、他のいかなる表面を予め選択することも認められていない。
“コントロールされた放出”という用語は本明細書において使用する場合、システムからの活性成分の放出が、即放性製剤、たとえば従来の錠剤またはカプセルからの速度より緩やかな速度で起こるように修飾されることを意味する。
“予め決定された遅延後に”という用語は本明細書において使用する場合、活性成分の放出が胃においては回避され、システムが小腸を通って通過している間に著明に達成されることを意味する。好ましくは本発明の経口製剤送達システムは、活性成分の放出が経口投与後1から3時間に著明であるようにデザインする。
錠剤という用語は本明細書に置いて使用する場合、取り扱い、輸送、コーティングおよびその他の操作時にその幾何学的形を保持する、堅固な非球状ユニットに成形されている、活性成分組成物を包含する医薬組成物を意味する。
“高度に膨潤可能な賦形剤”という用語は本明細書において使用する場合、水中で有意な範囲まで膨潤する当該技術において公知のスーパー崩壊剤、同様にスーパー崩壊剤に匹敵する程度の膨潤を有する医薬的に受容可能な賦形剤を意味する。
“中程度に膨潤可能な賦形剤”という用語は本明細書において使用する場合、水中でスーパー崩壊剤の範囲より劣る範囲まで膨潤する医薬的に受容可能な賦形剤を含む。好ましくはこれらは、水を吸収して有意な膨潤をせずにゲルを形成する当該技術において公知の他のヒドロゲルポリマーより大きな膨潤容量を有することが、当該技術において知られているヒドロゲルポリマーである。
“pH依存性ポリマー”という用語は本明細書において使用する場合、酸性の胃液中で不溶性であるが、より高いpHで可溶性であるポリマーを意味する。このポリマーは、腸管の特定の位置で予め選択された表面からコーティングを確実に除去することを達成するためのメカニズムを活性化するため、腸の特定の部分の液体のpHで可溶性であってよい。例えばこのポリマーは、活性成分を結腸に送達するために結腸のpHにおいて可溶性であってよい。
本発明の経口送達システムは、コーティングが、水性環境との接触で予め選択された1つまたは複数の表面から完全にまたは部分的に除去されるが、少なくとも1つの表面からは除去されないようにデザインする。コーティングの部分的な除去は、いくつかの手段により影響を受けてよく、前記除去を可能にするデザインの特徴は、共同して作動するコーティングまたはコア、または双方の特徴であってよい。例えば当該システムは、システムが胃(酸性環境)から出て相対的により高いpHを有する腸内に入った後、システムの1つの表面からコーティングは可溶性または溶解されるが、システムの他の表面からは溶解されず、したがってシステムとしては部分的に除去されることになるように、デザインしてよい。本明細書において予め選択された表面のコーティングは、予め選択された表面のすぐ近くに組成物を含むことにより可溶性とすることができる、組成物は予め選択された表面上のコーティングを可溶性とすることのできるものである。あるいは経口薬剤送達システムは、コーティングが欠損性コーティングであり、腸液との接触でシステムの1つまたはそれより多くの予め決定された表面から完全にまたは部分的に破断および除去されるようにデザインしてもよい。本明細書において使用する場合、“欠損性コーティング”という用語は、弱さ故に破断しやすいコーティングをいう。予め選択された表面上の欠損性コーティングは、機械的、化学的もしくは電子的手段により、もしくは照射によりコーティング内に弱い部分を創ることにより、または予め選択された1つまたは複数の表面上に脆いコーティング、もしくは薄いコーティング、もしくは脆く薄いコーティングをデザインすることにより、作製してよい。欠損はまた、水性環境との接触でコーティングの成分を浸出させることにより、予め選択された表面上に即時に創出されてもよい。欠損は、明らかな欠陥の形、例えば凹み、または裂け目、または切断、またはエッチングであってよいが、コーティングの外表面からの溶解の開始は、コーティングを通って部分的にのみ透過してよい。コアは、予め選択された表面の近くに膨潤可能な組成物または反応性組成物を含んでデザインしてよい。本発明の好ましい態様において、コアは膨潤可能であり、そしてコーティングは活性成分に対して非透過性である。本発明においてコアを覆うコーティングは、胃液中で水および活性成分に対して非透過性であるが、腸液に対しては透過性である。酸性環境から出ると、pH依存性ポリマーは腸の特定の位置で溶解する。pH依存性ポリマーの溶解はコーティングを水に対して透過性とし、そのため水がコア内に透過する。1つの態様においてコアは、1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに膨潤可能な組成物を包含する。膨潤可能な組成物は、外部環境から水を吸収すると膨潤し、コーティングが予め選択された表面(1つまたは複数)から除去されることを引き起こす膨潤物質を包含する。もう1つの態様においてコアは、近傍のコーティングを溶解または崩壊または脆弱化するため、すぐ近くに成分を包含する反応性組成物を包含する。
本発明の医薬的組成物中に使用してよい活性成分は、以下、すなわちアルコール乱用調製薬(preparations)、アルツハイマー病に使用される薬剤、麻酔薬、末端肥大症薬、鎮痛薬、抗喘息薬、抗癌剤、抗凝血剤および抗血栓剤、抗痙攣薬、抗糖尿病薬、制吐薬、緑内障薬、抗ヒスタミン剤、抗感染症薬、抗パーキンソン病薬、抗血小板薬、抗リウマチ薬、鎮痙薬および抗コリン薬、鎮咳薬、炭酸脱水酵素阻害剤、心血管薬、コリンエステラーゼ阻害剤、CNS障害の治療薬、CNS刺激薬、避妊薬、嚢胞性線維症改善薬(management)、ドーパミン受容体アゴニスト、子宮内膜症改善薬、勃起不全治療薬、妊娠促進薬、胃腸薬、免疫調節薬および免疫抑制剤、記憶賦活薬、片頭痛調製薬、筋弛緩薬、ヌクレオシド類似体、骨粗鬆症改善薬、副交感神経刺激薬、プロスタグランジン、精神病薬、鎮静薬、睡眠薬および精神安定薬、皮膚病に使用される薬剤、ステロイドおよびホルモンより選択してよい。特に本発明において使用するための好ましい活性成分は、抗鬱薬として有用であるものである。
抗鬱薬は、気鬱および双極性障害を治療するために使用される薬剤である。抗鬱薬にはいくつかの群がある。三環系および関連する抗鬱薬ならびにモノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)は、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)(フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンに代表される)、モノアミンオキシダーゼの可逆的阻害剤(RIMA)、ならびにより最近ではセロトニンおよびノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)(ベンラファキシンに代表される)によりまとめられている。加えて、多様な鬱傷害の治療において重要な役割を担う群には通常に分類されない、ある範囲のその他の化合物;ブプロピオンのような薬剤、がある。これらの中で、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、ベンラファキシン、およびブプロピオンのような薬剤はより一般的に処方されており、巨大な市場での成功を収めている。
抗鬱薬の即放または従来の投与剤形に伴う最も一般的な不利な点は、副作用、例えば嘔気および嘔吐であるが、これはピーク関連性であり、患者の非コンプライアンスをもたらしている。このため、鬱およびその他の関連する適応症の治療に必要な治療上の血中血漿レベルを24時間の時間にわたり提供し、同時にそれに関連する副作用を有意に低減する、抗鬱薬のコントロールされた放出の投与剤形が必要とされている。したがって抗鬱薬のコントロールされた放出の1日1回の製剤は、ピークレベルを低下させ、それによりピークに関連する効果を低下させるという利点を有することが期待されよう。放出、そしてそれによる胃環境からの活性物質の吸収を回避するように、活性物質の放出を遅延させることができれば、活性物質により引き起こされる副作用、例えば嘔気および嘔吐を回避/低減することができることもまた知られている。
パロキセチンは、鬱、強迫性障害、パニック障害、社会不安障害、全般性不安障害、および術後ストレス障害の治療に適応される選択的セロトニン再取り込み阻害剤である。パロキセチンは、ニューロンのセロトニン取り込みを阻害することに起因する中枢神経系におけるセロトニン作動活性の増強により、その作用を及ぼす。パロキセチンは、ニューロンのセロトニン再取り込みの強力なそして高度の選択的阻害剤である。パロキセチンは、Paxil(登録商標)という従来の即放性錠剤として、および Paxil(登録商標)CRというコントロールされた放出の錠剤として市販により入手可能である。
ベンラファキシンは、ニューロンによるセロトニンおよびノルエピネフリンの再取り込みの強力な阻害剤であり、大鬱性障害の治療に適応される。ベンラファキシンは、米国においてEffexor(登録商標)という商品名での即放性錠剤として、そしてEffexor(登録商標)XRという商品名での伸長された放出の調製剤として、市販により入手可能である。ベンラファキシンの初回開始用量は75mg/日であり、2から3回の分割用量にて投与する。許容性およびさらなる臨床効果の必要性に依存して、用量は150mg/日まで増加してよい。さらなる必要性がある場合には、225mg/日まで増加してもよい。用量を増加する場合、75mg/日までの増量を、4日またはそれより長い間隔をおいて行う。したがって、治療から生じる副作用、例えば嘔気および嘔吐による中断を回避するため、2週間またはそれより長い漸増投与滴定期間が、至適投与計画に到達するまでに必要であると思われる。ベンラファキシン塩酸塩の従来の即放性投与剤形の使用は、経口投与時に薬剤の即放を引き起こし、それによりピークの血漿濃度に各々2時間および4時間で到達する、ベンラファキシンおよびその活性代謝物の血漿レベルの急速な増加をもたらす。ベンラファキシンおよびその活性代謝物の排出半減期は、各々5時間および11時間である。このことは、従来の即放性投与剤形の経口投与後およそ12時間で、治療量以下のベンラファキシン血漿レベルをもたらし、したがって追加用量の投与が必要となる。
米国特許第6,440,457号は、コントロールされたまたは持続された放出の投与剤形にてベンラファキシンを包含する、ヒトの胃腸管への薬剤投与のための方法を主張しており、ここでこの投与剤形は、抗鬱治療を生ずるための治療応答用量にて、伸張された時間にわたり薬剤を提供する。
米国特許第6,247,171号は、重量で約6%から約40%のベンラファキシン塩酸塩、重量で約50%から約94%の微結晶セルロース、NF、および所望により重量で約0.25%から約1%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、USPで構成される球状体(spheroid)を含有する医薬的に受容可能なカプセルを包含する、ベンラファキシン塩酸塩の伸張された放出の製剤を主張しており、ここでこの球状体は、エチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースから成るフィルムコーティグ組成物で被膜されている。この特許は、商品名Effexor(登録商標)として市販されている、市販にて入手可能なベンラファキシンのコントロールされた放出の製剤に関する。
米国特許第6,403,120号および第6,419,958号は、それを必要とする患者に経口投与することを包含する、嘔気および嘔吐の減少した発生率でベンラファキシンの治療血中血漿濃度を24時間の時間にわたり提供するための方法に関する。しかしながら報告された臨床試験において、データは、嘔気および嘔吐の発生率の低減において有意な利点を示していない。筆者らは、このシステムが約6−7時間でベンラファキシンの高いピークの血漿レベルを提供することを発見した。そのため、治療上有効であるベンラファキシンの血漿レベルを24時間にわたり提供し、そして治療から生ずる嘔気および嘔吐を有意に低減する、コントロールされた薬剤送達システムを提供する必要性がまだ存在する。
本発明の態様は、以下−
a.治療有効量の少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムを提供する。ここで、当該経口薬剤送達システムは少なくとも2つの表面を有しており、そして予め決定された遅延後に、当該経口薬剤送達システムが腸液に接触した時に、1つの表面から完全にまたは部分的にコーティングが除去されるという様式でデザインし、そしてさらにここで、当該コーティングは、最小の表面面積を有する表面とは別の表面から除去される。コーティングを除去することのできる表面の選択に柔軟性を提供しておらず、そして一般により小さな表面面積を伴う表面を曝露させる先行技術のシステムを上回る利点を、本発明の経口薬剤送達システムは提供する。
本発明のもう1つの態様は、以下−
a.(i)治療有効量の少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する活性成分組成物、(ii)1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置していて、膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物、ならびに所望によりウィッキング剤および/または浸透圧剤より選択される膨潤剤を包含する、膨潤可能な組成物、
を包含するコア組成物、ならびに
b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
を包含する経口薬剤送達システムを提供する。ここでコーティグは、胃液中で水および活性成分に対して非透過性であるが、腸液中では水に対して透過性であり、それにより胃から出るとシステムは水を吸収し、そして膨潤可能な組成物が膨潤して予め選択された表面(1つまたは複数)上のコーティングを除去する。
本発明の1つの態様において活性成分組成物は、治療有効量の少なくとも1つの活性成分および膨潤剤を包含する膨潤可能な組成物である。本発明のもう1つの態様においてコアは、活性成分組成物および膨潤可能な組成物を包含し、それら組成物は、1つまたはそれより多くの層として存在してよい。これらの層中に存在する活性成分は、同一であっても異なっていてもよい。
本発明の経口薬剤送達システムに使用する膨潤可能な組成物は、膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物を包含する群より選択してよい膨潤可能な物質を包含する。膨潤剤は一般に、膨潤可能な組成物の重量で約0.5%から約99.9%、好ましくは膨潤可能な組成物の重量で約80%から約99%の範囲の量で使用する。使用してよい膨潤可能な賦形剤は、ビニルピロリドンポリマー 例えばクロスポビドン;セルロースおよびセルロース誘導体 例えば架橋されたカルボキシアルキルセルロースおよびそれらのアルカリ塩;スターチおよびスターチ誘導体 例えばグリコール酸スターチナトリウム、樹脂、およびそれらの混合物、より選択される高度に膨潤可能な賦形剤であってよい。高度に膨潤可能な賦形剤は、好ましくは膨潤可能な組成物の重量で約2%から約35%の範囲の量で使用する。使用してよい膨潤可能な賦形剤は、中程度に膨潤可能な賦形剤であってもよく、膨潤可能な組成物の重量で約5%から約70%、好ましくは膨潤可能な組成物の重量で約50%から約70%の範囲の量で使用してよい。本発明において使用してよい発泡剤は、炭酸塩 例えば炭酸カルシウム、炭酸水素塩 例えば炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素カリウム、亜硫酸塩 例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、またはメタ重亜硫酸ナトリウム、等を含む。これらの塩は、単独で、または気体を発生するカップルとして酸の原料と組み合わせて使用してよい。酸の原料は食用有機酸、食用有機酸の塩、酸性成分 例えばアクリレートポリマー、またはそれらの混合物であってよい。使用してよい有機酸の例として、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、アスコルビン酸、グルタミン酸、およびそれらの塩、ならびにそれらの混合物を含む。
膨潤可能な組成物はさらにウィッキング剤を、膨潤可能な組成物の重量で約0.5%から約90%の範囲の量で包含してよい。使用してよいウィッキング剤の例として、ケイ化微結晶セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、カオリン、二酸化チタン、発煙(fumed)二酸化ケイ素、アルミナ、ナイアシンアミド、ラウリル硫酸ナトリウム、低分子量ポリビニルピロリドン、m−ピロール、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ポリエステル、ポリエチレンを含むが、これに限定されない。好ましくは本発明の医薬組成物中に使用するウィッキング剤は、セルロースおよびセルロース誘導体、例えばケイ化微結晶セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、およびそれらの混合物を含む。本発明の1つの態様においてウィッキング剤は、ケイ化微結晶セルロースおよびコロイド状二酸化ケイ素の混合物において、好ましくは膨潤可能な組成物の重量で約95%の量で使用する。好ましいケイ化微結晶セルロースは、2%w/wコロイド状二酸化ケイ素、および20−200μmの範囲の典型的粒度を有する商品名プロソルブ(Prosolv)(登録商標)として市販にて入手可能である。好ましくは、90μmの粒度を有するプロソルブ(登録商標)SMCC90を、膨潤可能な組成物の重量で約80%から約90%の量で使用する。
膨潤可能な組成物はまた、膨潤可能な組成物の重量で約0.5%から約10%の範囲の量の浸透圧剤を包含してよい。使用してよい浸透圧剤の例として、無機塩、例えば塩化マグネシウムまたは硫酸マグネシウム、塩化リチウム、塩化ナトリウムまたは塩化カリウム、リン酸水素リチウム、リン酸水素ナトリウムまたはリン酸水素カリウム、リン酸二水素リチウム、リン酸二水素ナトリウムまたはリン酸二水素カリウム、有機酸の塩、例えば酢酸ナトリウムまたは酢酸カリウム、コハク酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムまたはアスコルビン酸ナトリウム;炭水化物、例えばマンニトール、ソルビトール、アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、スクロース、マルトース、ラクトース、ラフィノース;水溶性アミノ酸、例えばグリシン、ロイシン、アラニン、またはメチオニン;尿素など;20,000から5,000,000の分子量を有するポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)から成る群より選択される浸透圧調整ポリマー(osmopolymer);分子量 約10,000から360,000を有するポリ(ビニルピロリドン);低濃度のアセテート含有量を有し、グリオキサール、ホルムアルデヒド、グルタルアルデニドにより軽度に架橋され、そして分子量 2,000から30,000程度のポリマー化を有するポリ(ビニルアルコール);分子量 10,000から7,8000,000を有するポリ(エチレンオキシド);カルボキシポリメチレンとして、またはカルボキシビニルポリマーとして知られている酸性カルボキシポリマー、ポリアリルスクロースで軽度に架橋されたアクリル酸から成り、商品名Carbopol(登録商標)として販売されているポリマー、酸性カルボキシビニルヒドロゲルナトリウム(sodium acidic carboxyvinyl hydrogel)および酸性カルボキシビニルヒドロゲルカリウム(potassium acidic carboxyvinyl hydrogel)を含む分子量 200,000から6,000,000を有する酸性カルボキシポリマー;Cynamer(登録商標)ポリアクリルアミド;等、およびそれらの混合物を含むがこれに限定されない。
本発明の1つの態様において、コーティグの部分的な除去は、膨潤可能な組成物中に膨潤剤として発泡剤を含むことにより影響を受けてよい。そのような態様のコアは、活性成分組成物および発泡剤を包含する膨潤可能な組成物を包含する。このコアは、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含するコーティング組成物で被膜される。システムのコア中に含有される活性成分の放出の予め決定された遅延は、コーティング中のpH依存性ポリマーの存在により達成され、このポリマーは、システムが胃から出た後にのみ溶解する。腸のアルカリ性の環境はpH依存性ポリマーの溶解を引きおこし、コーティングを水に対して透過性とする。したがって外部環境からの液体がシステムに入ってきて、コア内に存在する発泡剤が気体を放出し、コーティングが予め選択された表面から部分的に除去されることを引き起こす圧を発生する。予め選択された表面は、そのすぐ近くに膨潤可能な組成物を有しているシステムのその表面である。好ましくは膨潤可能な組成物は、膨潤可能な賦形剤および発泡剤の混合物を包含してよく、この混合物は本明細書において以下に、および以下に挙げる実施例に記載するように選択された成分のタイプおよび量を使用することで得られる。
本発明の経口薬剤送達システムの活性成分組成物は、そこに含有される活性成分のコントロールされた放出を提供するようにデザインしてよい。活性成分のコントロールされた放出を提供するために、本発明の活性成分組成物中に使用してよい放出コントロール賦形剤は、親水性ポリマー、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム;疎水性化合物、例えばエチルセルロース、パルミトステアリン酸グリセロール、蜜蝋、グライコワックス(glycowax)、カスターワックス、カルナウバワックス、モノステアリン酸グリセロール、ステアリルアルコール、ベヘン酸グリセロールエステル、セチルアルコール、天然および合成のグリセリド、ワックス類、脂肪酸類、疎水性ポリアクリルアミド誘導体、疎水性メタクリル酸誘導体;ビニルピロリドンポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ならびにビニルピロリドンおよび酢酸ビニルのコポリマー;アルキレンオキシドホモポリマー;植物、動物、鉱物または合成由来のゴム;ならびにそれらの混合物より選択してよい。活性成分組成物は、1つまたはそれより多くの上に挙げた放出コントロール賦形剤を、コアの重量で約2%から約90%の範囲の量で包含してよい。本発明の好ましい態様において、活性成分は抗鬱薬、好ましくはベンラファキシンまたはパロキセチンであり、放出コントロール賦形剤は、高粘性グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンオキシドホモポリマー類、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびそれらの混合物より選択される。好ましくは放出コントロール賦形剤はHPMCであり、ここでHPMCの2%w/w溶液は、3000mPaSから120,000mPaSの範囲の粘性を有する。高粘性の放出コントロール賦形剤は、好ましくは活性成分組成物の重量で約10%から約50%、より好ましくは活性成分組成物の重量で約20%から約30%の範囲の量で使用する。
本発明の経口薬剤送達システムに使用するコーティングは、活性成分の所望の放出プロフィールを得られ、同時に活性成分の放出における予め決定された遅延を提供するようにデザインする。したがってコーティングは、非水溶性ポリマー、pH依存性ポリマー、およびその他の医薬的に受容可能な賦形剤を包含する。pH依存性ポリマーは、腸のアルカリ性の状態において、すなわち経口薬剤送達システムが胃から出た時に溶解する。当該システムは、それが胃を通過している間にはいかなる活性成分も放出しない。腸に到達するとpH依存性ポリマーが溶解し、その結果外部環境からの液体がシステムに入ってくる。その後膨潤可能な組成物が液体を吸収し、膨潤して、コーティングに圧を及ぼし、膨潤可能な組成物を有する面上でコーティングが除去されることを引き起こす。したがって、定義されたおよびコントロールされた面積が、活性成分の放出に利用できるようになる。
活性成分の非透過性コーティングを提供するために、本発明のコーティング組成物中に使用してよい非水溶性物質は、セルロース誘導体 例えばセルロースアセテート、エチルセルロース等、pH依存性アクリレート 例えばユートラジット(Eudragit)RS、ユートラジットRL等を含むがこれに限定されない。本発明のコーティング組成物中に使用してよいpH依存性ポリマーの例として、ポリメタクリレート類 例えばポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:1、ポリ(メタクリル酸、アクリル酸エチル)1:1、ポリ(メタクリル酸、メタクリル酸メチル)1:2、等を含むがこれに限定されない。
本発明の1つの好ましい態様において、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーの混合物を使用してコーティングを得る。例えばエチルセルロースおよびAcryl-EZE(登録商標)(メタクリル酸コポリマーC型)の混合物を使用してコーティングを得てよい。経口薬剤送達質システムは、コアの重量で約2%から約15%の範囲の増量となるように被覆してよい。pH依存性ポリマーは、活性成分が予め決定された遅延後、すなわちシステムが胃から出た後に、活性成分が放出されるように一定量で使用する。コーティング組成物中の非水溶性ポリマー 対 pH依存性ポリマーの比率は、使用する活性成分の性質に依存して、そして所望される放出プロフィールに依存して、約1:1から約1:10の範囲とする。コアに沈着させるコーティングの量もまた、この比率に依存することになる。
本発明の1つの態様において膨潤可能な組成物は、活性成分組成物を包含するコア中のインレー錠剤として存在する。インレー錠剤を含むコアを、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含するコーティングで被覆する。システムが胃から出た時にpH依存性ポリマーは溶解し、それにより水がシステムに入ってくることが可能になる。その後膨潤可能な組成物が膨潤して圧を及ぼし、被膜を除去し、それによりインレー部分の表面面積と均等な表面領域が曝露される。その後活性成分が、曝露された表面から放出される。あるいはインレー錠剤は、溶解または侵食される前記表面のすぐ近くのコーティング中の非水溶性ポリマーと相互作用する、反応性組成物を包含する。例えば非水溶性ポリマーは、46.5%より少なくないエトキシ基含有するエチルセルロースであってよく、そして反応性組成物は、エチルセルロースを溶解または侵食する賦形剤を遊離する組成物であってよい。これらの組成物は例えば、水との接触で溶解してエタノールを放出する、適切な水溶性ポリマー中のミクロカプセル化されたエタノールを包含してよい。
本発明のもう1つの態様において、コアは二層錠;、コーティングまたは第2層により覆われた、さえぎられることのない平面の表面を有する、活性成分組成物を包含する第1層;および少なくとも1つの凹みまたは穴によりさえぎられた少なくとも1つの表面を有する、膨潤可能な組成物を包含する第2層、に圧縮する。コーティング中に存在するpH依存性ポリマーは、腸液との接触で溶解し、そしてシステムに入ってくる水が、凹みまたは穴を有する表面からコーティングが除去されることを引き起こす。
本発明の経口薬剤送達システムは、医薬技術に対する従来の工程により得てよい。コアは以下−(i)活性成分組成物および膨潤可能な組成物(もしくは反応性組成物)を包含する単層に圧縮された錠剤、(ii)層状の活性成分組成物の層および膨潤可能な組成物(もしくは反応性組成物)の層を包含する錠剤、または(iii)膨潤可能な組成物がインレーを形成するという様式で、膨潤可能な組成物(もしくは反応性コア組成物)を含んで活性成分組成物を圧縮するインレー錠剤、の形で得てよい。活性成分組成物および膨潤可能な組成物(または反応性組成物)は、従来技術を用いて工程、例えば湿式顆粒化または乾式顆粒化(スラッギング、ローラーコンパクターによる圧密化に代表される)により得てよい。これらの2つの組成物を次に混合および圧縮して、単層のコアを得てもよいし、または圧縮して2つの組成物が2層を形成する層状錠剤を得てもよいし、または圧縮してインレー錠剤を成形してもよい。圧縮は医薬技術の業者に公知の技術により行う。次に適切なコーティング剤を用いてコアのコーティングを、従来の工程により行う。コーティング組成物は、適切な溶媒系中に成分を溶解または懸濁することにより得てよい。
以下に示す実施例は、当該発明の範囲を限定するのではなく、単に説明として使用するに過ぎない。
(実施例1)
パロキセチン塩酸塩を包含する経口薬剤送達システムを本発明により、以下の表1に詳細を示したように得た。
Figure 2008533129
パロキセチン塩酸塩ヘミ水和物、HPMC、ラクトース一水和物、およびポビドンK−30を、ASTM(American Society for Testing and Materials) 篩#40に通し、適切に混合した。このように得た混合物を、純水と共に適切なエンドポイントまで顆粒化し、得られた顆粒を約1−2%の含水量まで乾燥させた。乾燥した顆粒を適切にミルで処理し、プロソルブSMCC90、コロイド状二酸化ケイ素、およびステアリン酸マグネシウムの混合物と共に潤滑にし、第1層用のブレンドを得た。
ケイ化微結晶セルロース、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、および適切な着色剤を、ASTM 篩#40に通し、適切に混合した。そのように得たブレンドを、コロイド状二酸化ケイ素、タルク、およびステアリン酸マグネシウム(予めASTM 篩#60に通しておいた)の混合物と共に潤滑にした。
上の2種類の調製物を圧縮して二層錠を得、これをエチルセルロース、Acryl-Eze、セバシン酸ジブチル、およびクエン酸トリエチルを含有する水性分散剤を用いて、コアの重量で約12%の増量となるように被膜した。
このように得た錠剤に、United States Pharmacopoeia 溶解装置I型を用いて、溶解培地として900mlのpH6.8リン酸バッファーを用いて、100rpmで溶解試験を行った。溶解検査の結果を以下の表2に記す。
Figure 2008533129
当該システムのコントロールされた放出の層からの放出は、ゼロ次、すなわち時間経過にわたり直線的であった(回帰係数γは0.9895であった)。
当該組成物は、膨潤可能な組成物を包含する着色層、活性成分組成物を包含する無色層を有する二層錠の形のコア、およびそのコアを覆う無色コーティングを有する。したがって最終製剤は、活性成分組成物の有無を明確に示す−すなわちコアの2層が加工またはその他の操作中に分離してしまった場合でさえ、これらの層のいずれが無いのかを裸眼で目視でき、そのような錠剤を容易に廃棄することができる。このことは、先行技術の製剤、例えば‘177特許により得られた製剤を上回る明らかな利点である。‘177特許の場合、複数層のいずれかの分離または喪失は分からず、患者が、バリヤー層組成物のみ(そのようなケースでは活性成分は全く投与されないことになる)、またはデポジットコア組成物のみ(バリヤー層の不在が活性成分の放出プロフィールに影響を及ぼし、それにより患者に影響を及ぼすことになる)を消費するリスクがある。
(実施例2)
パロキセチンのコントロールされた放出の組成物は、パロキセチンまたはその医薬的に受容可能な塩の放出におけるコーティングのパーセントの効果を試験するため、コーティング量を変化させることを除き、実施例1と同様に調製した。実施例1のものと同様の二層コアを、実施例1のものと同様のコーティング組成物を用いて被膜したが、異なる増量となるように被膜した。そのように得られた錠剤に、コーティングが第2層、すなわち膨潤組成物の面上で破断するために要する時間を決定するため、溶解検査を行った。
錠剤は最初に0.1N 塩酸中に2時間置いた。いずれの錠剤もこの時間の間に破断または開放されなかった。このことは、コーティングが十分な酸耐性を有しており、pHがアルカリ性である腸に到達した後にのみ、パロキセチン塩酸塩の放出を提供するであろうことを示す。
次に錠剤をpH6.8リン酸バッファー中に置き、破断または開放について、すなわちコーティングが膨潤可能な層の面で破断し、活性成分の放出のための定義された表面面積を提供するために要する時間について観察した。
Figure 2008533129
このようにコーティグ組成物を、異なる増量となるように被膜して、活性成分の放出を遅延することができる。
(実施例3)
ベンラファキシンの経口のコントロールされた薬剤送達システムを、以下の表4により得た。
Figure 2008533129
ベンラファキシン塩酸塩、HPMC、PVP K−30、ラクトース一水和物、およびユートラジット(Eudragit)の一部を混合し、純水と共に顆粒化した。顆粒を乾燥させ、ミルで処理し、ステアリン酸マグネシウム、タルク、およびユートラジットの残りを包含する混合物と共に潤滑にした。
プロソルブSMCC90、コロイド状二酸化ケイ素、クロスポビドン、ラウリル硫酸ナトリウム、着色剤、ステアリン酸マグネシウム、およびタルクを混合して、ブレンドを得た。次にこれをベンラファキシン顆粒と共に圧縮して、二層コアを得た。このコアをエチルセルロースおよびacryl ezeを包含するコーティング組成物を用いて、コアの重量で約12%の増量となるように被膜した。
そのように得られた錠剤に、900mlのpH6.8リン酸バッファーを用いて、United States Pharmacopoeia 溶解装置II型にて、100rpmの速度で溶解試験を行った。結果を以下の表5に記す。
Figure 2008533129
本発明は、特定の態様を参照として記載してきたが、これは説明のみの目的で記載したに過ぎず、本発明の精神または範囲を限定するものと解釈すべきではない。

Claims (20)

  1. 以下−
    c.治療有効量の少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
    d.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
    を包含する経口薬剤送達システムであって、ここで、当該経口薬剤送達システムは被膜錠の形であり、そして予め決定された遅延後に、コーティングが、腸液との接触で錠剤の1つまたはそれより多くの表面から完全にまたは部分的に、確実に除去されるという特徴を含み、さらにここでこの特徴は、コーティングが完全にまたは部分的に除去されることを所望される、1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置している、膨潤可能な組成物および反応性組成物より選択される組成物を、コアがさらに包含することであり、ここで当該コーティングは、少なくとも1つの表面からは除去されない、前記経口薬剤送達システム。
  2. さらなる特徴がコーティングにおいて含まれる、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  3. その特徴が、錠剤の選択された1つまたは複数の表面上のコーティングが欠損性コーティングおよび反応性コーティングより選択されることである、請求項2に記載の経口薬剤送達システム。
  4. 活性成分が抗鬱薬である、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  5. 非水溶性ポリマー 対 pH依存性ポリマーの比率が、コーティング組成物の重量で約1:1から約1:10の範囲である、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  6. システムが、コアの重量で約8%から約15%の増量となるように被膜される、請求項5に記載の経口薬剤送達システム。
  7. 非水溶性ポリマーがエチルセルロースであり、pH依存性ポリマーがメタクリル酸コポリマーである、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  8. 活性成分組成物が1つまたはそれより多くの層として存在し、膨潤可能な組成物が1つまたはそれより多くの層として存在する、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  9. 異なる層に存在する活性成分が同一であっても異なっていてもよい、請求項8に記載の経口薬剤送達システム。
  10. 活性成分組成物が、治療有効量の活性成分および放出コントロール賦形剤を包含する、コントロールされた放出の組成物である、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  11. 放出コントロール賦形剤が、高粘性グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリエチレンオキシドホモポリマー類、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、およびそれらの混合物を包含する群より選択される、請求項10に記載の経口薬剤送達システム。
  12. 放出コントロール賦形剤が、活性成分組成物の重量で約10%から約50%の範囲の量で使用される、請求項11に記載の経口薬剤送達システム。
  13. システムが第2の活性成分組成物をさらに包含し、当該活性成分組成物は即放性組成物であり、そして第2の活性成分組成物は当該活性成分組成物と同じ活性成分を含有していて、第2の活性成分組成物はコントロールされた放出の組成物である、請求項8に記載の経口薬剤送達システム。
  14. 膨潤可能な組成物が膨潤剤を包含する、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  15. 膨潤剤が、膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物を包含する群より選択される、請求項14に記載の経口薬剤送達システム。
  16. 膨潤可能な組成物がウィッキング剤(wicking agent)を包含する、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  17. 膨潤可能な組成物が浸透圧剤を包含する、請求項1に記載の経口薬剤送達システム。
  18. 以下−
    a.少なくとも1つの活性成分および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する、活性成分組成物を包含するコア、ならびに
    b.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
    を包含する経口薬剤送達システムであって、ここで、経口薬剤送達システムは被膜錠の形であり、そして予め決定された遅延後に、コーティングが、腸液との接触で錠剤の1つの表面から部分的に確実に除去されるという特徴を含み、さらにここでこの特徴は、コーティングが部分的に除去されることを所望される予め選択された表面のすぐ近くに位置しているインレー錠剤の形で、膨潤可能な組成物および反応性組成物より選択される組成物を、コアがさらに包含することである、前記経口薬剤送達システム。
  19. 以下−
    c.(i)治療有効量の少なくとも1つの活性成分、および医薬的に受容可能な賦形剤を包含する活性成分組成物、(ii)膨潤可能な賦形剤、発泡剤、およびそれらの混合物、ならびに所望によりウィッキング剤および/または浸透圧剤より選択される膨潤剤を包含する、1つまたはそれより多くの予め選択された表面のすぐ近くに位置している膨潤可能な組成物、を包含するコア組成物、ならびに
    d.そのコアを覆うコーティングであって、非水溶性ポリマーおよびpH依存性ポリマーを包含する前記コーティング、
    を包含する経口薬剤送達システムであって、ここでコーティングは、胃液中で水および活性成分に対して非透過性であるが、腸液中では水に対して透過性であり、それにより胃から出るとシステムは水を吸収し、膨潤可能な組成物が膨潤して、予め選択された表面(1つまたは複数)のコーティングを破断する、前記経口薬剤送達システム。
  20. 抗鬱薬が、ベンラファキシン、パロキセチン、フルボキサミン、セルトラリン、ブプロピオン、およびその医薬的に受容可能な塩を包含する群より選択される、請求項4に記載の経口薬剤送達システム。
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