JP2008533094A - 汚損生物を抑制するためのミトコンドリア電子伝達インヒビターの使用 - Google Patents

汚損生物を抑制するためのミトコンドリア電子伝達インヒビターの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は汚損生物を抑制又は撲滅するためのミトコンドリアの電子伝達インヒビター(METI)の使用に関する。より特には、本発明は海水又は淡水汚損生物による汚損に対して物質を保護するためのミトコンドリア電子伝達インヒビターの使用及びそのための使用に適する防汚組成物に関する。従って、本発明は湿った又は水の環境にさらされる物質の保護分野に関する。

Description

本発明は汚損生物を抑制又は撲滅するためのミトコンドリア電子伝達インヒビター(METI)の使用に関する。より特には、本発明は海水又は淡水汚損生物による汚損に対して物質を保護するためのミトコンドリア電子伝達インヒビターの使用及びそのための使用に適する防汚組成物に関する。従って、本発明は湿った又は水の環境にさらされる物質の保護分野に関する。
湿った又は水の環境にさらされる表面又は物体は、藻類、菌類、バクテリア、細菌のような水生生物及び、例えば、尾索類動物、ヒドロ虫、二枚貝、コケムシ、多毛虫、海綿動物、フジツボ、軟体動物及び甲殻類のような水生動物により容易にコロニーを形成される。これらの生物は前記の表面に定着又は付着するので、露出された物体の価値が減少する。前記生物の付着又は定着はまた構造物の「汚損(fouling)」として知られる。物体の外部、しかし恐らくはまた内部も劣化するかも知れず、表面は例えば、滑らかな、清浄なそして流線形から、粗い、汚損したそして乱れたものに変化し、物体の重量は生物の蓄積物及びそれらの残留物により増加し、そして物体の周辺は閉塞され又は妨げられるかも知れない。物体及び関与するシステムの機能は低下し、水の環境の質は悪化する。汚損生物の付着を抑制する一般的な方法は、保護される構造物を防汚剤を含んでなる塗膜で処理することによる。
本発明において規定されるミトコンドリア電子伝達インヒビター(METI)は複合体I補酵素サイトQに結合して、それにより細胞呼吸を妨げる化合物である。これらの化合物はまた、「複合体Iミトコンドリア電子伝達インヒビター」(“complex I mitochondrial electron transport inhibitors”として知られている。当該技術分野で知られた例はフェナザクイン(fenazaquin)、フェンピロキシメート(fenpyroximate)、ピエリシジンA(piericidin A)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)、ロテノン(rotenone)、テブフェンピラド(tebufenpyrad)及びトルフェンピラド(tolfenpyrad)である。後者の化合物は殺ダニ剤として使用されており、更に「METI殺ダニ剤」とも呼ばれる。
特許文献1はテブフェンピラド、ピリダベン、フェンピロキシメート、フェナザクイン及びピリミジフェンのような化合物を包含する殺虫性及び殺ダニ性を有する他の知られた有効化合物との環状ケトエノール化合物の組み合わせ物を開示している(特許文献1参照)。該組み合わせ物は、動物の害虫及び植物の害虫を抑制するため、昆虫に対する工業材料の保護のためそして汚損防止の目的のために有用であると記載されている。これらの有用性を支持するデータは提供されていない。
特許文献2は生物学的に活性な化合物を含んでなる制御放出組成物を開示している(特許文献2参照)。生物学的に活性な化合物は殺菌剤、海水防汚剤又は、農業用抗カビ・真菌剤、除草剤、殺虫剤及び殺ダニ剤を包含する農業用殺虫剤から選択される。化合物のピリダベン及びロテノンが適した殺虫剤の例として言及されている。
米国特許第2003/114312号明細書 欧州特許第0,922,386号明細書
今回、METI、すなわち複合体Iのミトコンドリア電子伝達インヒビターが防汚剤として有効であることが見いだされた。
幾つかの当該技術分野で知られた複合体Iミトコンドリア電子伝達インヒビターの構造式を以下に挙げる:
Figure 2008533094
用語の「ミトコンドリア電子伝達インヒビター」、「METI」、「複数のMETI」又は「1種又はそれ以上のミトコンドリア電子伝達インヒビター」が使用される場合はいつも、それは、その塩基形態又はその塩形態の双方におけるミトコンドリア電子伝達インヒビターを包含することを意味し、ここで後者は適当な酸との塩基形態の反応により得られる。適当な酸は例えば、ハロゲン化水素酸、すなわちフッ化水素酸、塩化水素酸、臭化水素酸及びヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホスフィン酸等のような無機酸;又は例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、エタンジオン酸、プロパンジオン酸、ブタンジオン酸、(Z)−2−ブテンジオン酸、(E)−2−ブテンジオン酸、2−ヒドロキシブタンジオン酸、2,3−ジヒドロキシブタンジオン酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチル−ベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸等の酸のような有機酸を含んでなる。ミトコンドリア電子伝達インヒビターは、また、水和物のような溶媒和の形態で存在することができる。
本明細書で使用される用語「防汚剤」は、汚損生物の成長、再生又は蔓延を殺す又は妨げる製品を意味することとする。防汚剤の「汚損防止有効量」は有意な数の汚損生物の成長、再生又は蔓延を殺す又は妨げるであろう量である。用語「抑制する」又は「撲滅する」は汚損生物の成長、再生又は蔓延を妨げることを意味するために規定される。
用語「汚損生物」は、とりわけ、海水、淡水、淡海水、雨水及び更に冷却水、排水、廃水及び下水のような湿った又は水の環境中の種々の種類の表面に付着、定着、成長又は固着する生物を含んでなることを意味する。汚損生物は、例えば、ミクロアルジェ(微小藻類)(Microalgae)、例えばアンホラ(Amphora)、アクナンテス(Achnantehs)、ナビキュラ(ハネケイソウ)(Navicula)、アンフィプロラ(Amphiprora)、メロシラ(Molosira)、ココネイス(Cocconeis)、クラミドモナス(コナミドリムシ)(Chlamydomonas)、クロレラ(Chlorella)、ウロスリックス(Ulothrix)、アナベナ(Anabaena)、フェオダクチルム(Phaeodactylum)、ポルフィリジウム(Porphyridium)のようなアルジェ(藻類)(Algae);マクロアルジェ(Macroalgae)、例えば、エンテロモルファ(Enteromorpha)、クラドフォラ(Cladophora)、エクトカルプス(Ectocarpus)、アクロケチウム(Acrochaetium)、セラミウム(Ceramium)、ポリシフォニア(Polysiphonia)及びホルミジウム(Hormidium sp.);菌類;細菌;アシヂエラ・アスペルサ(Ascidiella aspersa)、アシジエラ・スカブラ(Ascidiella scabra)、シオナ・インテスチナリス(Ciona intestinalis)、デンドロドア・グロスラリア(Dendrodoa grossularia)、ジプロソマ・リステリアニウム(Diplosoma listerianium)、スチエラ・クラヴァ(Styela clava)及びボツリルス・シュロッセリ(Botryllus schlosseri)のようなアシジアセ(Ascidiacea)網のメンバーを包含する尾索類;クラバ・スクアマタ(Clave squamata)、ヒドラクチニア・エキナタ(Hydractinia echinata)、オベリア・ジェニクラタ(Obelia geniculata)及びツブラリア・ラリンクス(Tubularia larynx)を包含するヒドロゾア(Hydrozoa)網のメンバー;ミチルス・エズリス(Mytilus edulis)、クラッソストレ・ビルジニカ(Crassostrea virginica)、オストレ・エヅリス(Ostrea edulis)、オストレ・キレンシア(Ostre chilensia)、ドレイセナ・ポリモルファ(Dreissena polymorpha)(ゼブラ貝)及びラセア・ルブラ(Lasaea rubra)を包含する二枚貝;エレクトラ・ピロサ(Electra pilosa)、ブグラ・ネリチナ(Bugula neritina)(フサコケムシ)及びボエルバンキア・グラシリス(Bowerbankia gracilis)を包含するコケムシ;ヒドロイデス・ノルベジカ(Hydroides norvegica)を包含する多毛虫;海綿動物並びにアルテミア(Artemia)及び、バラヌス・アンフィトリテ(Balanus amphitrite)、レパス・アナチフェラ(Lepas anatifera)、バラヌス・バラヌス(Balanus balanus)、バラヌス・バラノイデス(Balanus balanoides)、バラヌス・ハメリ(Balanus hameri)、バラヌス・クレナツス(Balanus crenatus)、バラヌス・インプロビスス(Balanus improvisus)、バラヌス・ガレツス(Balanus galeatus)及びバラヌス・エブルネウス(Balanus eburneus)のようなシリペジア(Cirripedia)(フジツボ)を包含するクルスタセア(Crustacea)(甲殻類)網のメンバー;並びにエルミニウス・モデスツス(Elminius modestus)及びベルカ(Verruca)である。
本発明は汚損防止有効量のMETIと生物を接触させる工程を含んでなる海水又は淡水汚損生物を抑制又は撲滅する方法あるいは汚損防止有効量のMETIを含んでなる組成物を提供する。
本発明は、更に、1種又はそれ以上のミトコンドリア電子伝達インヒビターを含んでなる防汚組成物を表面に適用する工程を含んでなる、表面を保護する方法を提供する。本発明の方法の特に重要な使用は、本発明に従って防汚組成物を船体に適用する工程を含んでなる、船体の汚損を防止する方法を含んでなる。
実際的には、ミトコンドリア電子伝達インヒビターは、
a)防汚剤が構造物の外面に直接隣接する水の環境中に放出されるように、汚損防止有効量の1種又はそれ以上のMETIで、保護される水中の構造物を塗布すること、
b)水中の構造物中に形成される物質内に汚損防止有効量の1種又はそれ以上のMETIを包含し、次に該防汚剤を放出すること、
c)保護される構造物の周囲の水の環境中に直接、汚損防止有効量の1種又はそれ以上のMETIを放出すること、あるいは
d)METIが汚損生物と接触する何か他の方法、
により汚損生物と接触させることができる。
ミトコンドリア電子伝達インヒビターはまた、自由浮遊性又は自由遊泳性汚損生物を抑制又は撲滅するために有用であり、そしてバラスト水処理システム中に使用して、汚損生物を含まないバラスト水を与えることができる。
METIを含んでなる組成物は、表面又は物体にMETIを含んでなる防汚組成物を適用することにより、水と定常的に又は頻繁に接触する表面又は物体を汚損から防護するのに適する。該表面又は物体の例は、例えば、船体、港湾施設、埠頭及び杭、乾ドック、可動堰、水門、係留柱、ブイ、沖合油田掘削装置、ドリリング・プラットホーム、橋梁、パイプライン、漁網、ケーブル、バラストウオータータンク、汚損された水域から水を引き込む船舶貯留所、サーフボード、ジェットスキー及びウオータースキーのようなリクリエーション装置並びに水と定常的に又は頻繁に接触するあらゆるその他の物体である。
更に、本発明に従う防汚組成物は、その機能が汚損生物の存在及び/又は増殖により損なわれる可能性がある、例えば、スイミングプール、浴室、冷却水循環導管及び種々の施設における、例えば、製造プラント又は冷暖房施設における工業浴(industrial baths)のような建築物を保護するために使用することができる。更なる例は、建物並びに床、外壁及び内壁又は天井のような建物の部分あるいは貯蔵室、浴室、台所、洗濯棟等のようなそして汚損のための温床である湿気を受ける場所である。汚損は衛生及び美観の観点から問題であるのみならずまた、該建造物及び/又は装飾物質が望まれるより急速に劣化するために経済的な損失を引き起こす。
ミトコンドリア電子伝達インヒビターを含んでなる組成物はまた種々の適用:
−工業用処理水、例えば、冷却水、パルプ及び製紙処理水及び懸濁物、二次油回収システム、紡織液、金属作業液、等
−水の機能液のタンク内/缶内保護、例えば、ポリマーエマルション、水基剤の塗料及び接着剤、糊、デンプンスラーリ、増粘剤溶液、ゼラチン、ワックスエマルション、インク、研摩材、顔料及び鉱物スラーリ、ゴムラテックス、コンクリート混和材、ボーリングマッド、洗面用化粧品、水性化粧品調合物、製薬学的調合物、等
に使用することができる。
本発明に従う組成物中のミトコンドリア電子伝達インヒビターの量は、使用される特定の化合物、抑制される汚損生物の本質、周囲の水の環境の汚損度、水温、接触法等に従って異なるであろう。多数の場合、使用される防汚組成物は、水性又は有機溶媒で希釈されると、例えば、乳化可能な濃厚物、懸濁濃厚物又は可溶性濃厚物のような濃厚物から直接得ることができ、ここでこのような濃厚物は本発明の定義に使用されるような用語の組成物により網羅されることが意図される。このような濃厚物は使用直前にタンク中で使用可能な混合物に希釈することができる。
防汚剤としてミトコンドリア電子伝達インヒビターを含んでなる組成物は、更に、適宜、調合物の当該技術分野で従来使用されるような湿潤化剤、分散剤、粘着剤(stickers)、接着剤、乳化剤等を包含する担体及び添加剤を含んでなる。本発明の防汚組成物は例えば、防汚剤の組み合わせ物を選択される担体物質及び適宜、界面活性剤のような他の添加剤と一緒に1工程又は多工程法で均一に混合し、塗布しそして/又は粉砕することにより、いずれかの知られた方法で調製することができる。
例えば、ダスト濃厚物及び顆粒調合物のための、本発明における固形担体としての使用に適する不活性担体物質の例は、天然及び合成鉱物充填剤、例えば、ケイ酸マグネシウム(タルクのような)、シリカ(ケイソウ土のような)、ケイ酸アルミニウム(カオリナイト、モンモリロナイト又は雲母のような)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム(アタパルジャイト及びバーミキュライトのような)、炭酸カルシウム及び硫酸カルシウム、炭素(木炭のような)、硫黄及び高度分散ケイ酸ポリマーを包含する。適した顆粒化吸収性担体物質は多孔質の、例えば軽石、破砕ブロック、セピオライト又はベントナイトであることができる。更に、多数の前以て顆粒化された物質あるいは無機又は有機天然物質、例えば、特にドロマイト又は粉砕植物遺体を使用することができる。有機固形担体としての使用に適する他の不活性担体物質は天然及び合成樹脂(粗製であろうと調合されていようと)、例えば、ポリビニルクロリド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレートのようなポリアクリレート、ポリスチレン及びそれらの混合重合物のような有機廃棄物ポリマー製品を包含する。
本発明は、また、それらの調合物に適した1種又はそれ以上の添加剤と一緒に、1種又はそれ以上のミトコンドリア電子伝達インヒビターを含んでなる、例えば塗料、塗膜又はワニスの形態の保護組成物を提供する。このような保護組成物中のミトコンドリア電子伝達インヒビターの量は1〜40%(w/v)の範囲にあることができる。該保護組成物中に使用に適した添加剤は当該技術分野に極めて常套的であり、そして例えば、アクリル又はビニル基材のエマルションのような少なくとも1種の有機結合剤(好ましくは、水性形態の)、炭酸カルシウムのような鉱物担体、作物学的組成物の調合に関して前記のような界面活性剤、粘度調整剤、腐蝕インヒビター、二酸化チタンのような顔料、安息香酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム及び亜硝酸ナトリウムのような安定剤、鉱物又は有機着色剤等を包含する。ミトコンドリア電子伝達インヒビターと一緒にこのような添加剤を調合する方法もまた、十分に当業者の知識内に入る。このような保護組成物は汚損生物の損傷効果を治癒させそして/又は限定するためのみならずまた、有害な環境及び汚損生物の効果にさらされる可能性がある物質に起る劣化を防止するために使用することができる。
本発明の防汚組成物中に使用のための他の適当な添加剤は固形でも液体でもよく、更なる保護効果を提供しながら、すなわち保存及び処理の目的のための、湿った又は水の環境にさらされる表面又は物体を処理するための調合物を調製するための、当該技術分野で知られた適当な物質である。このような添加剤は例えば、ポリマー又はコポリマー、樹脂及び他の任意の添加剤(撥水剤、表面潤滑剤、希釈剤、有機結合剤、殺虫剤、殺カビ・真菌剤、殺菌剤、補助溶剤、加工添加剤、定着剤、増粘剤、可塑化剤、UV安定剤、熱又は光線に対する安定剤、染料、色素顔料、乾燥剤、腐蝕インヒビター、沈降防止剤、皮張り防止剤及び消泡剤等のような)を含んでなることができる。
本発明に従う防汚組成物は、液圧噴霧、空気遮断噴霧、空中噴霧、噴霧(atomizing)、粉付け、散布又は流し込み(pouring)のような多数の従来の方法により適用することができる。もっとも適当な方法は意図される目的及びもっとも一般的な環境、すなわち抑制される汚損生物の種類、利用可能な装置の種類及び保護される物質の種類、に従って当業者により選択されるであろう。
試験化合物の汚損防止作用の評価
1.アルテミア・サリナ(Artemia salina)に対するインビトロの効果
甲殻類海洋動物のアルテミア・サリナ(Artemia salina)を他の海洋汚損生物に対するモデル生物として使用した。
約30のアルテミア・サリナの2歳の幼虫を接種された人工的海水培地を24ウエルの微量滴定プレートの各ウエル中に導入した(各ウエルに2ml)。この培養物を24段階で0.027ppm〜20ppmの範囲の試験化合物の最終濃度をもつように、ジメチルスルホキシドに溶解された試験化合物(DMSO中8000ppmのストック溶液)とともにインキュベートした。アルテミア・サリナの幼虫の生存率を24時間及び48時間後に評価した。亜鉛ピリチオンを当該技術分野で知られた防汚剤の参照物として使用し、そして試験化合物を含まないDMSO溶液を対照として使用した。
MIC値(mg/ml=ppmにおいて):強い活性(すべてのアルテミア・サリナの幼虫が死亡)が認められ、以下の表1に示された試験化合物の最低濃度。
ECX値(mg/ml=ppmにおいて):軽度の活性(アルテミア・サリナの幼虫の生命力を減少)が認められ、以下の表1に示された試験化合物の最低濃度。
Figure 2008533094
2.海水汚損防止作用の現地評価
この評価においては、試験化合物をビニライト又はロジン塗料調合物に調合して、PVC板上にコートし、次にそれを海水(Oosterschelde)中に浸漬し、12週間の直後に取り上げて表面の汚損を評価した。
組成物ビニライト塗料(%w/w):9.1%試験化合物(乾燥塗膜中74%)、3.2%ビニライト、87.7%シクロヘキサノン。
組成物ロジン塗料(%w/w):6.7%試験化合物(乾燥塗膜中18.4%)、34.9%ロジン(キシレン中69.6%)、6.3%ビニル樹脂、5.7%トリトリルホスフェート、45.0%メチルイソブチルケトン及び1.4%キシレン。
PVC板(10×2×0.5cm)を2回塗布して、50μmの厚さをもつ140g/mの被膜層を得て、2週間乾燥し、次に海水に浸漬した。各板の試験化合物の正確な量をPVC板の初回及び最終重量を比較することにより決定した。PVC板は枠内に入れて、海水表面レベルから0.6mの深度でラフトの底部から懸吊した。
表面汚損を評価するための評価システム:
0点:パネル上に成長物なし、
1点:汚損生物により20%までの表面がおおわれた、
2点:汚損生物により21%〜40%の間の表面がおおわれた、
3点:汚損生物により41%〜60%の間の表面がおおわれた、
4点:汚損生物により61%〜80%の間の表面がおおわれた、
5点:汚損生物により81%を超える表面がおおわれた。
Figure 2008533094
Figure 2008533094

Claims (10)

  1. 生物を複合体Iミトコンドリア電子伝達インヒビター(METI)と接触させることを含んでなる海水又は淡水汚損生物の抑制又は撲滅方法。
  2. METIがフェナザクイン、フェンピロキシメート、ピエリシジンA、ピリダベン、ピリミジフェン、ロテノン、テブフェンピラド及びトルフェンピラドよりなる群から選択される請求項1記載の方法。
  3. METIがフェナザクインである請求項2記載の方法。
  4. METIがピリダベンである請求項2記載の方法。
  5. METIがテブフェンピラドである請求項2記載の方法。
  6. 汚損生物がバラスト水中で自由浮遊性又は自由遊泳性である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載された1種又はそれ以上のミトコンドリア電子伝達インヒビターを含んでなる防汚組成物を表面又は物体に適用することを含んでなる、水と定常的に又は頻繁に接触する表面又は物体を汚損から保護する方法。
  8. 表面又は物体が船体、港湾施設、埠頭及び杭、乾ドック、可動堰、水門、係留柱、ブイ、沖合油田掘削装置、ドリリング・プラットホーム、橋梁、パイプライン、漁網、ケーブル、バラストウオータータンク、汚損された水域から水を引き込む船舶貯留所、サーフボード、ジェットスキー及びウオータースキーのようなリクリエーション装置並びに水と定常的に又は頻繁に接触するあらゆるその他の物体である請求項7記載の方法。
  9. 組成物が乳化可能な濃厚物、懸濁濃厚物又は可溶性濃厚物の形態にある請求項7又は8記載の方法。
  10. 組成物が塗料、塗膜又はワニスの形態にある、請求項7又は8記載の方法。
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