JP2008531158A - 神経学的状態を評価する方法および系 - Google Patents

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ギスリ ホルマー ヨハネソン、
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メンティス キュラ イーエイチエフ.
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Abstract

本発明は、神経生理学的効果を有する少なくとも1つのプローブ化合物を提供する、神経学的状態の識別信号を発生させる方法および系に関する。対象への設置に適合した生体信号測定装置から得られる生体信号測定に基づいて対象から生体信号データを得、前記生体信号データは、対象への前記プローブ化合物の投与後に得る。前記プローブ化合物の投与後に少なくとも1つの基準群中の基準対象の類似生体信号基準データを提供し、基準データを利用して、少なくとも1つの基準群中の基準対象間で共通する特性を有する基準特徴を定義し、基準データを処理して、各基準対象それぞれの基準事後確率ベクトルを定義し、各事後確率ベクトルそれぞれが、特定の特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値を有する前記要素を含み、事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布する。続いて、対象から得られた生体信号データを使用して、前記対象の類似事後確率ベクトルを計算する。次いで、前記対象の前記事後確率ベクトルと前記特徴または特徴の組合せの分布との比較に基づいて前記識別信号が発生する。
【選択図】図2

Description

本発明は、基準対象から得られた確かな基準データを使用することにより神経学的状態の識別信号を発生させる方法および系に関する。
米国特許出願公開第2003/0233250号は、ネットワークを介して患者と関係する生物学的データ用のデータ解釈ツールを提供する方法を開示し、その方法では、患者の生物学的データを収集し、ネットワークを介してそのデータの一部を記憶装置へと転送する。次いで、患者の生物学的データと関係する少なくとも1つの潜在的な指標変数を決定し、それを、健康状態と関係する標準化されたデータの組と比較する。その比較に基づいて、少なくとも1つの指標変数を選択し、患者と関係するヘルスケア提供者に対して、その指標変数および少なくとも1つのデータ解釈ツールを含めた報告を作成する。
その報告評価方式では、状態の特徴付けに使用する報告および指標は、現在の科学的知識に今までついてきている。この目的のために、標準化されたデータの組は、専門家のスタッフによって収集されたデータを含み、そのデータは、関連する研究論文(0076、0074)および組織内データベースから得られ、それらのデータを使用して、特定の状態についての新たな指標変数を明らかにする。新たな指標は、データの評価に基づいて収集されることになる。その報告形式は、データ解釈ツールの作成に使用する新たに開発された指標に基づいて修正される。
標準化されたデータの組が専門家によって定義される、すなわち手作業で定義されるというこの事実が、これらのデータが、基準データとしての使用には十分正確でない可能性があることの原因である。さらに、この基準は、どのように、どこで、いつまたはどんな条件下でデータを収集するかをはっきり述べるものではない。標準化されたデータの組として使用する生物学的データ(基準データ、reference data)を、患者の生物学的データと正確に同じ形で収集し、これらの基準データを提供する人々が特定の用件、例えば年齢、性別などを満たすことが不可欠である可能性がある。しかし、この基準は、データが研究論文および組織内データベースから得られたことをはっきりと述べるに過ぎない。この結果、基準データが確かな診断を提供するほど十分に信頼性のないことが容易に起こる可能性がある。早期診断を考慮すると、基準データが十分に定義されていない場合に患者の生物学的データと基準データとの偏差が極度に小さく検出不可能である可能性があるので、基準データが十分に定義されていることが不可欠である。
この基準から、それが、罹患対象から対象を分離する特定の反応を起こすために刺激が必要である疾患に適応していないことも明らかである。しかし、この問題は、Holscneiderら(「Attenuation of brain high frequency electrocortical response after thiopental in early stages of Alzheimer's dementia」、Psychopharmacology (2000)、149: 6〜11)で部分的に解決され、それは、アルツハイマー型認知症(DAT)でのチオペンタールに対する高周波(β)の脳の電気的反応の消失と関係する現象が早期に検出可能であるかどうかを検出する方法を開示している。この基準で示される結果から、βパワーの有意でない群差が基線で検出可能であったことが判明したが、チオペンタールに反応して、対照と比較した早期DAT対象は、注射してから1〜3分後に前頭部で有意に小さなβパワー反応を示した。したがって、薬物チオペンタールは、DATに罹患している対象と健常な対象の間で測定可能な傾向を引き起こす刺激として使用することができる。
しかし、この基準は単に、薬物チオペンタールを使用することによってどのようにDATに罹患している罹患対象と健常な対象の2種類を識別するかの概念を開示するに過ぎず、その薬物の不在下ではそのような識別は不可能となる。
しかし、その基準は、早期に対象を基準対象とどのように区別するかをどのように開示するかを開示するものではない。
したがって、有効かつ正確であることには強く要求され、またアルツハイマー病などの中枢神経系の疾患および状態、他の神経変性疾患ならびに精神状態の早期診断について、有効な診断方法が強く要求されている。
(発明の概要)
したがって、本発明は、注意深く選択した基準対象から得られた高度に正確な基準データを使用することにより神経系疾患に罹患している対象の早期診断を可能にする方法および系を提供することによって、上記で述べた問題を克服するものである。
一態様によれば、本発明は、神経学的状態の識別信号を発生させる方法に関し、その方法は、
神経生理学的効果を有する少なくとも1つのプローブ化合物を提供するステップと、
対象への設置に適合した生体信号測定装置から得られる生体信号測定に基づいて対象から生体信号データを得るステップであって、対象への前記プローブ化合物の投与後に前記生体信号データを得るステップと、
前記プローブ化合物の投与後に少なくとも1つの基準群中の基準対象の類似生体信号基準データを提供するステップであって、基準データを利用して、前記少なくとも1つの基準群中の基準対象間で共通する特性を有する基準特徴を定義し、前記基準データを処理して、各基準対象それぞれの基準事後確率ベクトルを定義し、各事後確率ベクトルそれぞれが、特定の特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値を有する前記要素を含み、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布するステップと、
前記対象の前記生体信号データを利用して、前記対象の類似事後確率ベクトルを生成するステップと
を含み、前記対象の前記事後確率ベクトルと前記特徴または特徴の組合せの分布との比較に基づいて前記識別信号が発生する。
そのような統計的な形で基準を作成することによって、神経系疾患の早期に前記識別信号の決定を可能にするのに不可欠な、極めて確かな背景データが提供されることが明らかである。また、前記事後確率ベクトルの決定を、基準対象の事後確率ベクトルの次に行うので、対象の現在の状態を、前記基準対象の事後確率ベクトルの前記分布と正確に比較することができる。これは、単純化した例でより分かりやすく説明することができる。特徴f1、f2およびf3について考えられる特徴の組合せ(f1は相対θパワーとなり得、f2は相対αパワーとなり得、f3はスペクトルエントロピーとなり得る)は、[(f1,f2);(f1,f3);(f2,f3)]となり得る。すべての基準対象について、そのような特徴の組合せを3つの異なる図である(f1,f2)を表す第1の図、(f1,f3)の組合せを表す第2の図および第3の組合せ(f2,3)を表す第3の図にプロットすることにより、前記特徴の対の分布が得られる。したがって、各基準者それぞれの事後確率ベクトルは、例えば定義域A内の対象が前記定義域中に分類される群Bに関する、例えば、確率を含み、例えば、P=[0.9,0.87,0.32]は、特徴の対(f1,f2)および(f1,f3)について、その対象が定義域内にある確率が高いことを示す。しかし、特徴の対(f2,f3)についてはその確率は低い。そのような事後確率ベクトルは、そのような高い分散を有する最初の2つの要素を良好な分布の「候補」として使用するが、事後確率ベクトルでの最後の要素を無視する形で実装することができる。
したがって、疾患の極めて早期にそのような識別信号を発生させ、それを使用して対象を診断することができることになる。明らかに、そのような早期診断は、対象に不可欠となり得る。さらに、前記化合物の実装が、対象と基準対象の群の間で得られた生体信号データ間で傾向を引き起こし、またはこの傾向を強めることになることが本発明から明らかである。これにより、罹患対象と健常な対象のより良好な識別のみを行うことができる。さらに、前記統計モデルを作成する際に複数の基準特徴値を使用する可能性があることにより、識別信号の精度の増強、したがってより信頼性のある診断のみを行うことができる。対象という用語は、本発明によればヒトを意味するが、その用語は、動物および他の生物にも同様に関係し得る。
一実施形態では、前記方法は、前記プローブ化合物を投与する前に前記対象および前記基準対象から生体信号データを得るステップをさらに含む。例えば、プローブ化合物の投与後に得られたデータから前記データを減じることにより、これらのデータを基準データとして使用することができるので、これは特に有利となり得る。さらに、そのデータを、基準特徴を決定するさらなる情報源として使用することができる。したがって、1つの特徴から多数の特徴が生じ、例えば、前の特徴およびその後の特徴から、例えば、f1(前)−f(後);f1(後)−f1(前);f1(後)/f(前);f1(前)/f1(後)などが生じる。これから、多数の特徴が得られる。
一実施形態では、その方法は、前記基準事後確率ベクトル中で、予め定義された閾値を上回る分散値を有する要素だけを選び出すステップをさらに含む。これは、事後確率ベクトル中の、特定の閾値を上回る分散を有する要素だけを候補として選択することを意味する、いわゆる特徴抽出を行うときに特に重要である。群A内の対象について事後確率ベクトルP[1.0,0.85,0.25]を有する群A中の対象を仮定すると、第1の要素(例えば、(f1,f2)の特徴の組合せといえる)から第1の要素について完全な傾向(すなわち、対象が定義域A内にある確率100%、これは例えば、重複が全くないというような、群Aと群Bの間の完全な傾向を示す)、第2の要素について極めて高い傾向(例えば、(f1,f2)の特徴の組合せについて対象が定義域A内にある確率85%)が認められるが、最後の要素については、対象が群A内にある確率が25%しかないことが明らかである。この最後の要素から、対象Aが群B内にあり、または群AとBの境界の近くにあることが示唆される。したがって、最初の2つの要素は高い分散を有し、最後の要素は低い分散を有する。閾値が例えば0.6である場合、最後の要素は削除され、最初の2つの要素は、基準対象の前記事後確率ベクトル分布の候補として使用される。その結果がいわゆる特徴抽出であり、それにより一例として群AとBの間で明らかな傾向が発生する。これは、前記2群が完全に分離されることを意味し、異なる属性の2群が作り出されていることを意味する。したがって、対象の結果から、対象が群A内にあることが示唆される(事後確率ベクトルの要素が、一例として群A内にある)場合、対象は、前記群の対象と共通する属性を有する。
一実施形態では、前記1つまたは複数の生体信号測定は、脳波(EEG)測定を含む。
一実施形態では、神経学的状態は、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病ならびにvCJD(「狂牛」病)からなる群から選択される。
一実施形態では、前記1つまたは複数の生体信号測定は、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号測定を含む。
一実施形態では、前記少なくとも1つのプローブ化合物は、プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン(olanazapine)、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム(ouazepam)、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン(alvameline)、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン(7-methoxytacrine)、アミリジン(amiridine)、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX(huprine X)、ヒュープリンY(huprine Y)、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン(ouilostigmine)、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン(tolserine)、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド(aAmesergide)、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン(tropanserin hydrochloride)、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタン(zolmatriptan)を含むセロトニン作用剤;シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;ピモジド、ウエチアピン(ouetiapine)、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、ならびにレボドパを含むドーパミン前駆体からなる群の化合物からなる群から選択される。
一実施形態では、前記1つまたは複数の生体信号測定は、脳波(EEG)測定を含む。
一実施形態では、前記2つ以上の化合物を使用して、2つ以上の異なる神経生理学的効果を刺激する。これは、対象が異なる群内にあるか否かを決定するのに特に重要となり得る。明らかに、異なる群は異なる特性を有する。したがって、前記異なる特性を表す特徴を得ることが非常に重要である。
一実施形態では、前記方法は、生体信号測定の前またはその間に対象を感覚刺激にさらすステップをさらに含む。これは、基準対象から対象を分離する特定の反応を起こすのに特に重要となり得る。
一実施形態では、前記特徴は、絶対δパワー、絶対θパワー、絶対αパワー、絶対βパワー、絶対γパワー、相対δパワー、相対θパワー、相対αパワー、相対βパワー、相対γパワー、全パワー、ピーク周波数、中央周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域の振動)、DFAスケーリング指数(β帯域の振動)および全エントロピーからなる群から選択される。
他の態様によれば、本発明は、処理ユニットが上記の方法のステップを実行することを可能にする命令を格納するための、コンピュータで読み取り可能な媒体に関する。
さらに他の態様によれば、本発明は、神経生理学的効果を有する少なくとも1つの化合物の投与後に、対象の神経学的状態の識別信号を発生させることに適合した系に関し、その系は、
前記少なくとも1つの化合物の投与後に生体信号測定装置から対象の生体信号データを受け取るレシーバユニットと、
前記プローブ化合物の投与後に少なくとも1つの基準群中の基準対象の類似生体信号基準データを格納するための内部または外部格納手段であって、基準データを利用して、前記少なくとも1つの基準群中の基準対象間で共通する特性を有する基準特徴を定義し、前記基準データを処理して、各基準対象それぞれの基準事後確率ベクトルを定義し、各事後確率ベクトルそれぞれが、特定の特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値を有する前記要素を含み、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布する内部または外部格納手段と、
前記対象の前記生体信号データを利用して、前記対象の類似事後確率ベクトルを生成するプロセッサであって、前記対象の前記事後確率ベクトルと前記特徴または特徴の組合せの分布との比較に基づいて前記識別信号を発生させることに適合したプロセッサと
を含む。
さらに他の態様によれば、本発明は、神経学的状態を診断する際の、プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン、アミリジン、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX、ヒュープリンY、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタンを含むセロトニン作用剤;シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;ピモジド、ウエチアピン、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、ならびにレボドパを含むドーパミン前駆体からなる群から選択される少なくとも1つの化合物の使用に関し、前記化合物をプローブ化合物として使用する。
さらに他の態様によれば、本発明は、アルツハイマー型の認知症(AD群)で神経の反応を起こすための化合物スコポラミンの使用に関する。
さらに他の態様によれば、本発明は、対照の対象で測定されたデータを、神経学的状態に罹患していることが疑われる対象で測定されたデータと比較するソフトウェアの使用に関し、前記ソフトウェアは、
生体信号測定装置から得られる、受け取られた生体信号データを使用して、1つまたは複数の特徴を決定するステップであって、前記生体信号データが、前記少なくとも1つの化合物の投与後に得られるステップと、
少なくとも1つの群の基準対象から得られた事後確率ベクトルに従って前記対象の事後確率ベクトルを生成するステップであって、前記事後確率ベクトルが、前記基準対象の生体信号データから決定された特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値からなり、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが統計的に分布するステップと、
前記対象の事後確率ベクトルを分布と比較するステップと
を行うことができる。
さらに他の実施形態では、本発明は、対象中の神経学的状態を評価する方法に関し、その方法は、
神経生理学的効果を有するプローブ化合物を対象に投与するステップと、
対象に対する1つまたは複数の生体信号測定を行って多次元生体信号データを得るステップと、
多次元分析技術で前記多次元生体信号データを分析して、対象が前記神経学的状態に罹っている、またはその素因を有することを示唆する識別パターンの存在を決定するステップと
を含む。
一実施形態では、対象に対する前記1つまたは複数の生体信号測定は、脳波測定を含む。
一実施形態では、前記プローブ化合物の前記投与の前後両方で前記生体信号測定を行う。
一実施形態では、前記神経学的状態は、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病ならびにvCJD(「狂牛」病)からなる群から選択される。
一実施形態では、前記1つまたは複数の生体信号測定は、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号測定を含む。
一実施形態では、前記少なくとも1つのプローブ化合物は、前記化合物の群から選択される。
一実施形態では、前記方法は、脳波測定の前またはその間に対象を感覚刺激にさらすステップをさらに含む。
一実施形態では、上記で述べた方法で前記識別パターンを得る。
本発明の態様はそれぞれ、他の態様のいずれかと組み合わせることができる。本発明のこれらの態様および他の態様は、下記に記載の実施形態を参照することから明らかとなり、それを参照することで解明されるであろう。
ほんの一例として、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(実施形態の説明)
神経生理学的状態は、異なる神経細胞間の相互作用に依存する。図1を参照すると、神経細胞間の相互作用は、シナプス200で、例えば、一方の細胞の軸索201と他方の細胞の樹状突起202との間で起こる。相互作用は、複数の神経伝達物質系203、204、205を介して起こる。各神経伝達物質系は、別々の神経伝達物質206、207、208を有し、それらは相互作用後軸索中の小胞209、210、211から放出され、樹状突起上の受容体212、213、214によって受け取られ、それらは各神経伝達物質系で別々である。
図2を参照すると、神経学的状態の識別信号を発生させる方法100が示されている。
(S1)101で、神経生理学的効果を有する少なくとも1つのプローブ化合物を提供する。このプローブ化合物は、対象に投与したときに神経の反応を起こすことに適合され、化合物の選択は、本明細書において下記で患者と称する、特定の神経系疾患に罹患している対象で起こる神経の反応が、本明細書において下記で基準者と称する、健常な対象で起こる反応と異なるようなものでなければならない。したがって、基準対象、例えば健常な対象、および神経系疾患に罹患している対象に化合物を投与すると、2種類の対象間で、2種類の対象を分離する神経の反応での相違が生じる。より技術的な用語で、「プローブ化合物」という用語は、この文脈で、問題の神経学的状態と関係し得る生物物理学的経路/信号を乱す、神経生理学的効果を有する化合物を示すのに使用し、すなわち、前記状態に罹患している対象およびその状態に罹っていない個体に異なる影響を及ぼすプローブ化合物を選択する。
しかし、この違いは、演繹的に容易に明らかまたは既知となる可能性もあり、あるいはならない可能性もあり、したがって、1つまたは複数のプローブ化合物を、既知の神経生理学的効果を有する化合物から選択することができ、本発明の方法は、特定の状態の個体および前記状態に罹っていない対照の個体に対する可能な限り異なる効果を認識する、すなわち、有用なプローブ化合物を同定するものである。潜在的に有用なプローブ化合物の中には、
プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;
アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;
アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;
AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;
4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン、アミリジン、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX、ヒュープリンY、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;
リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;
MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;
ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;
ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;
塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;
酒石酸アルタンセリン、アメセルギド、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;
2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタンを含むセロトニン作用剤;
シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;
ピモジド、ウエチアピン、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、
レボドパを含むドーパミン前駆体、
ならびに脳および神経系に影響を及ぼす他の化合物
からなる群の化合物がある。
特定の神経学的状態、例えば、特定の疾患が、単一の生物物理学的経路、例えば別々の神経伝達物質系の変化とめったに関係せず、むしろその状態が一連の経路に影響を及ぼすことを理解することが重要である。しかし、特定の場合では、特定の神経学的状態と関係する症状が特定の系の変化に起因し、例えば、アルツハイマー病での短期記憶力の低下が、コリン作動系と関係し、注意欠陥多動性障害(ADHD)および注意欠陥障害(ADD)の小児の注意欠陥がドーパミン系と関係していることが知られている。
添付する実施例で示すように、その方法は、典型的には、罹患した個体、すなわち対象とする特定の状態と予め診断された個体の少なくとも1つの群、および評価する状態に罹っていない対照の個体の少なくとも1つの群を利用するものである。群のサイズは、統計上妥当なデータが得られるように選択される。
測定されるすべての個体に、同じ投与量の1つまたは複数のプローブ化合物を投与し、好ましくは、投与と投与後の測定の開始との間の時間間隔は、測定されるすべての個体で実質的に同一である。
好ましい実施形態では、図10に概略として示すように、プローブ化合物投与3の前2と後4の両方で生体信号測定値を得る。このようにして、本発明に従って複合データを分析すると、プローブ化合物の示差的な効果をより有効にとらえ、それによって、試験する状態の存在を示唆するより決定的な識別信号を発生させることができる。
本発明が、その症状および複雑で様々な生理的効果に基づいて正確に診断することが容易でない神経学的側面を有する様々な状態を評価および/または診断するための識別信号を発生させるのに有用であることが特に理解される。そのような状態および疾患には、それだけに限らないが、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病、注意欠陥障害(ADD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、不安障害、行動障害、反抗挑戦性障害、トゥーレット症候群ならびにvCJD(「狂牛」病)がある。
この実施形態では、少なくとも1つのプローブ化合物の投与前(S2)105とそれに続いて(その後)(S3)107の両方で、神経学的状態に罹患している対象、すなわち患者から生体信号データを得る。1つまたは複数の生体信号測定値は、例えば、脳波測定(EEG)、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号データを含む。生体信号測定値はまた、他の生理的パラメーター、例えば、例えばマイクロアレイまたはpcrによって認められる血液または他の組織中での遺伝子発現レベル、例えば血液および尿試料中での特定のタンパク質および酵素の濃度、体温、性別、年齢、民族的出身、体重、身長などの基本的な生理的パラメーターなどとも関係し得る。さらに、生体信号データは、環境的または歴史的な由来のもの、例えば、本業、病歴、生活状態、食事、薬物およびアルコール常用の詳細、喫煙などでよい。すべての場合で、例えば画像をデジタル化するなど、データをコンピュータ化することが暗示されている。
したがって、プローブ化合物の投与前(S2)105に得られた生体信号データを、プローブ化合物の投与に続いて得られたデータ(S3)107の背景データとして使用することができる。したがって、プローブ化合物の投与によって得られたさらなる神経学的効果は、例えば、プローブの投与前(S2)105に得られた生体信号データを減じることによって、背景データがない場合より有効となる可能性がある。また、プローブ化合物の投与前(S2)105に得られた生体信号データは、ある状況では、特徴値を計算するときにさらなる情報を提供することができ、そのことは後でさらに詳細に説明する。各化合物が異なる生理的経路を刺激する可能性があるので、ステップ(S2)105および(S3)107は、いくつかの化合物について反復することができる。そのようにして、複数の神経伝達物質系の状態を反映するデータを得る。
一実施形態では、プローブ化合物の投与後(S3)107に得られたデータだけを利用すれば十分である可能性がある。
図2に示す方法の続いてのステップは、109で基準者の1つまたは複数の群から基準値を定義することと関係する。このステップは、本明細書において下記でより詳細に論じる、対象が特定の群に属するか否かを決定する基準値として使用する特徴値を作成することとさらに関係する。このステップは、例えば、患者が罹患しているか否かを区別するのに使用する基準値のデータベースを構築することと関係する。
基準者の群の選択は、典型的には群の特性に基づいている。
ここに示すように、ステップ109は、同じプローブ化合物の量の投与前(S4)111とそれに続いて(S5)113の両方で基準者から生体信号データを得ることから開始する5つのサブステップ(S4)111〜(S8)119に分割されている。ここで、投与したプローブ化合物ならびに各基準者および患者に投与したその量が正確に同じであることがもちろん好ましく、または不可欠でもある。その投与量は、予想される反応が飽和状態となるように選択される。基準対象は、好ましくは、既存の医療記録、および各対象が標的の群、例えば、アルツハイマー型の認知症など、特定の神経学的状態を有する群に属するかどうかを決定する医師による詳細な診察に従って分類される。一実施形態では、各対象が、試験候補が各群について定められた定義を満たすかどうかを決定する専門医、または他の型の熟練者、例えば熟練技師によって詳細な検診を受ける対照臨床試験の間に、そのような生体信号データを収集する。
基準群から得たデータに基づいて、(S6)115で1つまたは複数の基準特徴を定義する。これは、各基準者のデータを「プレスキャン」し、どの特徴が基準特徴として使用するのに適するかを調べることによって行う。基準特徴を定義するときに満たすことが必要な基本的条件は、好ましくはすべての被験者について、化合物の投与に続いて、またはその前とそれに続いての両方で得られたデータ中の特徴の間に相関があることである。生体信号がEEGから生じるときのそのような基準特徴の例は、絶対δパワー、絶対θパワー、相対θパワー、スペクトル周波数、全パワー、DFAスケーリング指数(α帯域の振動)などである。そのような基準特徴のより包括的なリストを、この記載中で後に載せる。したがって、疾患の型、および使用に好ましい化合物の関連する型に基づいて、いくつかの基準特徴が、他の基準特徴より適切である可能性がある。一例として、疾患Aおよび投与する化合物A’で、被験者間で絶対δパワー、絶対θパワー、相対θパワーにおける高い相関があるので、これらの特徴を使用することが好ましい可能性があるが、疾患Bおよび投与する化合物B’で、相対θパワー、スペクトル周波数、全パワー、DFAスケーリング指数(α帯域の振動)を特徴として使用することが好ましい可能性がある。基準特徴はまた、化合物の投与前(S4)111と化合物の投与に続いて(S5)113得られた両方のデータにおける特徴間の関係を含むこともできる。そのような関係の例として、化合物の投与前のデータの絶対δパワーで割った、化合物の投与に続いてのデータの絶対δパワーがある。したがって、1つの基準特徴から、2つ以上の異なる基準特徴、例えば、δパワー(後)/δパワー(前);δパワー(前)/δパワー(後)、δパワー(前)δパワー(後)などを得ることができる。
続いて、(S7)117で、定義した特徴と関連する特徴値を計算する。上記で述べた例では、これは、δパワー、絶対θパワー、相対θパワー値、またはパワー、スペクトル周波数、全パワー、DFAスケーリング指数(α帯域の振動)値を計算することに対応する。次いで、これらの計算値を使用して、(S8)119で1つまたは複数の基準群内の各基準対象それぞれについて事後確率ベクトルを決定し、その事後確率ベクトルにより前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布する。得られた分布は、例えば、Gaussian分布である可能性がある。これは、本明細書の下記で、およびその後の実施例で明らかにする。
一実施形態では、すべての特徴を考慮し、考慮中の群を最大限分離するために、特徴が有するはずである重みを決定する。f,i∈{1,2,..,N}が、生体信号データから計算された特徴の組を示し、Nが、考慮する特徴の数であるとする。各群中の対象の数が大体等しいという意味で、2つの釣合いのとれた群AおよびBを考慮する。Nが群中の対象の総数を示すとする。実際には、主な危険がデータの過剰適合である分類の問題を解決しつつ、すべての特徴を一度に考慮することはできない。Nが、一度に考慮する特徴の数を示すとする。経験則は、 N ≦ N/10 を超えるものを考慮しないことである。V∈(fi1,fi2,...,fiN) が、反復のない特徴の組合せすべての組であり、これらの組合せが特性と称されるとする。一例として、f={1,2,3}およびN=2を考慮すると、V={(1,2),(1,3),(2,3)}となる。V中の各要素iで、分類子が見出される。次いで分類子を使用して、群の1つに関する各対象の事後確率、例えば、V中の特徴の分布から概算される、対象jが群Aに属する確率を概算する。分類子は、多次元パターン認識法、例えば、k−NN最近傍スキーム(k−NN)、サポートベクターマシーン(SVM)、線形識別分析、二次識別分析、正規化識別分析、ロジスティック回帰、単純ベイズ(Bayes)分類子、隠れマルコフ(Markov)モデル分類子、多層パーセプトロンネットワークおよび動径基底関数ネットワークを含めたニューラルネットワークに基づく分類子、サポートベクターマシーン(SVM)、最小二乗SVM、分類ツリーと回帰ツリー(CART)、ID3、C4.5、C5.0、AdaBoost、およびArcX4を含めた分類ツリーに基づく分類子、Random Forests(商標)を含めたツリーに基づく集合分類子である。次いで、選択した分類子を使用して、特定の分類子が基礎とする判定法に従って群を最もうまく分離する、特徴空間中の境界を構築する。見出された境界から、通常は境界からの距離、および訓練組、例えば、前記境界からの距離の関数としてパラメーター化された群のデータの概算分布からの距離の関数として、事後確率を概算する。これらの確率をPjiで示す。群Aに属しているすべての対象jでPjk=1であり、群Bに属しているすべての対象jでPjk=0であるという意味で、仮想の特性kを考慮する。そのことから、分類子が訓練組中のすべての対象を正しく分類し、過剰適合が起こっていないという条件で、それが良好な予測子であることが示唆される。特定の特性についてのそのような仮想のPjiの分布が、Pjiの分散を最大にする分布であることになる。主成分分析(PCA)は、分散を最大にする、変数の独立した、すなわち相関のない組合せを明らかにするものである。実際には、PCAは、標準化相関行列の固有ベクトルおよび対応する固有値を調べることによって行う。これらの固有ベクトルはpca−固有ベクトルと称される。固有値が最も大きいpca−固有ベクトルが、分散を最大にする特性の独立した組合せであり、固有値が2番目に大きいpca−固有ベクトルが、分散が2番目に大きい組合せを示すなどとなる。言い換えると、標準化相関行列のpca−固有ベクトルによって示される組合せの分散は、その固有値に比例する。Wが、pca−固有ベクトルによって構築された行列であり、すなわち、ベクトルがWの列を形成するとする。pca−事後確率行列は、Ppca=PWで定義される。この写像の後、固有値が最大のpca−固有ベクトルと対応する列が、分類に関して仮想の事後確率分布と可能な限り近くなる。いくつかのそのような列を考慮し、pca−事後確率空間中で分類を反復することができる。この実施形態では、(S7)117で計算された基準特徴値は、実際の選択された特徴すべてに基づくものであり、実際にpca−事後確率である。働いているデータベース中に、生データ、特性の写像を構築するための基準群の特徴、すべての特性のpca−事後確率値、行列Wおよび対応する固有値は記憶され得る。
新たな対象を分類する、例えば潜在的な患者を診断するとき、(S9)121で、ステップ(S2)105および(S3)107で得られた生体信号データから特徴を計算する。続いて、その結果を、(S10)123で、基準特徴値を含むデータベース中のデータと比較する。次いで、その手順では、それから対象(subject)の事後確率ベクトル、 Psubj=(P subj,P subj,...) が得られる各特性について上記に記載したステップ109と同じようにして、新たな対象の事後確率を決定する。次いで、記憶させた行列Wを使用して、対応するpca−事後確率、Ppca,subj=PsubjWを求める。行列Wの固有値に従って最も重要な成分を選択して、データベースから得られたPpca中の同じ成分に関して新たな分類を行う。ここで、Ppcaの選択した成分を使用し、それらを、Ppcaから選択した同じ成分からなる訓練データと比較して、1つの多次元分類だけを行う。これから、例えば、新たな対象が特定の群に属する単一の事後確率が得られ、これは、分類、例えば前記対象が特定の群に属する予測の基礎となる。実際には、決定、分類または診断は、受け入れられている信頼レベルと対応する選択した遮断確率に基づいてなされる。完全な診断では、対象をいくつかの特徴的な群と比較するいくつかのそのような分類を行う可能性がある。
一実施形態では、両方の患者からデータを得るステップは、基準データを得る間に基準者が行った活動と類似した活動の間にデータを得ることを含む。一例として、基準者を成するデータが、その眼が閉じている間に得られた場合、患者から得られるデータを、彼/彼女の眼が閉じている間に得ることが好ましく、あるいは、基準者から得られたデータが、画像または文章を見ている間に得られた場合、患者は、データを得る間、類似した活動を行うべきである。
(実施例1)
f={1,2,3}が、使用する特徴の組であり、N=2が、組み合わせる特徴の数を決定する組合せのパラメーターである(例えば、2つの特徴は、互いにまたは3つの特徴などと組み合わせることができる)、基準対象の2群である群Aおよび群Bがあると仮定する。反復のない特徴の組合せすべての組は、V={(1,2),(1,3),(2,3)}となり、すなわち、第1の要素は、特徴1と2の組合せ、第2の要素は特徴1と3の組合せなどとなる。上記に基づいて、(1,2)は第1の特性であり、(1,3)は第2の特性であり、(2,3)は第3の特性である。図3〜5は、群AおよびB中のすべての基準対象についての、これらの特性の考えられる分布を概略的に示すものである。図3は、2群AおよびBについての特性(1,2)の特性の統計的分布を示し、群中の基準対象が、(「1」,「2」)の特徴値(すなわち、「1」は特徴1の値であり、「2」は特徴2の値である)に従ってプロットされている。定義域Aは、群A中の基準対象(丸印で示す)の分布を示し、定義域Bは、群B中の基準対象(四角印で示す)の分布を示す。図4および5は、特性(1,3)および(2,3)の対応する統計的分布をそれぞれ示し、すなわち、図4に示す(1,3)の特性の分布では、すべての基準対象についてのすべての(「1」,「3」)の特徴値がプロットされ、図5中の(2,3)の統計的分布では、すべての基準対象についてのすべての(「2」,「3」)の特徴値がプロットされている。
この例について続けると、続いてのステップでは、群AおよびBの各基準者について事後確率ベクトルを生成する。はっきりさせるために、群Aに分類される対象201の特徴値(「1」,「2」)、(「1」,「3」)および(「2」,「3」)の例が図3〜5に示されている。この特定の対象の確率ベクトルは、対象201が群Aに属する確率を計算することによって決定される。この特定の対象では、対象が定義域A内にあり、境界にはなくまたは定義域B内にもないことは明らかであり、その結果、各特性それぞれについて高い確率の要素を有する事後確率ベクトルが得られ、すなわち、ベクトルの分散は高い。したがって、事後確率ベクトルの結果がP=[0.79;0.85;1.0]となる可能性があり、すなわち、特性(1,2)、(1,3)および(2,3)について対象201が定義域A内にある確率がそれぞれ0.79、0.85および1.0である。前記で述べたように、定義域AおよびB中のすべての対象について事後確率ベクトルを生成する。群B中の対象では、群Bが基準群として使用されているので、得られる事後確率ベクトルは低い値を有するものとなる。したがって、群B中の対象で事後確率ベクトルP=[0.09;0.05;0.0]であることから、対象Bが群B内にある確率が(非常に)大きく、すなわち、その分散が大きいことが示唆される。
さらに、計算後、どの事後確率ベクトルを使用するか、すなわちどんな事後確率ベクトルが十分大きい分散を有するかを評価する評価工程を行う。この「フィルタリング工程」は、特徴抽出を行うのに不可欠である。一例として、0.79、0.85および1.0の値の代わりに、群Aの他の対象の結果が0.5、0.49および1.0である可能性がある(これは、重複した定義域内にあるものである可能性がある)。この場合、分散が低いので、その事後確率ベクトルを使用しなくてもよい。事後確率ベクトルの評価で閾値を定義してもよく、それによって、予め定義された閾値より低い分散を有する事後確率ベクトルはすべて使用しなくてもよい。一例として、群A中の対象について閾値=0.6では、確率ベクトルを使用しないことについて事後確率ベクトル中の1つの要素だけが0.6より低いことで十分であるとしてもよく、あるいはその特定の要素だけを使用しなくてもよい。
図6は、そのような「フィルタリング工程」が、大きな分散を有する事後確率ベクトルだけを選択するため、群AおよびBの対象について大きな分散を有する確率ベクトルだけを選択した結果得られた特徴抽出効果を示す。このグラフでは、選択された事後確率ベクトルがすべての基準対象についてプロットされ、x軸が特性の要素(1,2)、(1,3)、(2,3)を表し、y軸が関連する確率値を表す。明確化のため、群Aの対象201についての事後確率ベクトルP=[0.79;0.85;1.0]が、3つの特性の要素については、群AおよびBを形成する他の基準対象の事後確率ベクトル(黒丸で示す)と一緒に示されている。図6の下方は群Bの対象の結果である。事後確率ベクトルを生成するときに基準群として群Bを選択したので、群Aのすべての基準対象が上部にあり、基準対象Bが下部にあることは、その例固有のことであるはずである。
(実施例2)
本発明の有効性を臨床試験で検証した。試験の参加者を2群に分割した。1つの群は、軽度〜中程度のアルツハイマー型の認知症と診断されている高齢の対象10名からなった(AD群)。健常な個体(すなわち、非ADの個体)10名からなる年齢を適合させた第2の群を、対照群として含めた。
参加者のAD群は、Landspitali大学病院(Landspitali University Hospital), Reykjavik, アイスランドのDepartment of Geriatricsにある記憶外来で追跡調査中の患者からなった。その群は、ICD−10によるアルツハイマー病(AD)患者(N=10)からなった。他の群は、介護センターに付き添う認知症患者の血縁者から採用された正常な対照参加者(N=10)からなった。
試験に参加するための適格として、対象は、年齢が60〜80歳であり、標準的な健康診断によって決定される一般健康状態が、ECGの急性変化を伴わずに良好でなければならなかった。除外基準には、喫煙または任意の他の常用(試験前約1週間以内にタバコの常用を止めた者も除外)、神経遮断薬およびベンゾジアゼピンでの治療、肝または腎機能の障害、スコポラミンに対する過敏性、薬物、アルコールまたは薬剤の乱用、緑内障、あるいはスコポラミンの投与で眼内圧が上昇する可能性があった。スクリーニングのための訪問の前に、対象は電話で面接を受けた。AD対象は、病院の記録から選択した。記憶外来で追跡プログラム中のAD患者はすべて、抗認知症薬で治療されていた。試験での対象間の変動を最小限にするために、AD群中の参加者は、同じコリンエステラーゼ阻害剤Reminyl(登録商標)(ガランタミンHBr)で治療されている患者から選択した。
スクリーニングのための訪問で、参加者は、試験医師による健康診断、および示した組み入れ/除外基準の履行を受けた。診断、ECG記録、血液採取、病期分類(Global Deterioration Scale(GDS)およびMMSE(表1を参照))、およびCT/SPECTの情報を記録し、最後に、眼科医による診察を実施した。
各対象から脳波の神経生理学的信号を記録した。記録プロトコールを、2つの部分105、107、または同一のセッションに分割した。セッション間で、101で提供した物質である物質スコポラミンを静脈内投与した(図10を参照)。各セクション内で、対象が指示を受けて眼を閉じて休息している間、2分の期間を記録した。これらの期間から収集したデータを使用して、個々の特徴を概算した。物質スコポラミンは、アルツハイマー病に罹患している対象を悪化させることが知られている生物物理学的経路を乱すその効果に基づいて選択された。スコポラミンはコリン作動性拮抗剤であり、コリン作動系がアルツハイマー病患者を悪化させることがよく知られている。
Figure 2008531158
#年齢関連の認知機能低下およびアルツハイマー病のGDS(Global Deterioration Scale):段階1:認知機能低下なし(正常)、段階2:非常に軽度の認知機能低下(健忘性);段階3:軽度の認知機能低下(早期錯乱性);段階4:中程度の認知機能低下(後期錯乱性);段階5:やや重度の低下(早期認知症);段階6:重度の認知機能低下、および段階7:非常に重度の認知機能低下。最後の2種類はこの試験に参加しなかった。SDは、平均からの1標準偏差を示す。
コンピュータ化測定装置を使用して脳波信号を記録した(図11を参照)。電極設置の従来の国際10−20法を使用して記録を行った。収集したデータは、生の形式で、後の分析用の記憶装置上に記憶される。記録中に、信号をコンピュータ画面7上に同時に表示する。これにより、操作者が、電極が取れてきたかどうかをモニタリングし、特定の事象を示す印を入れることが可能となる。そのような事象が、記録プロトコールの特定の部分の開始、または記録中に存在している任意的結果を導く可能性がある事件を示唆する可能性がある。そのような事件は、対象の瞬き、嚥下、動き、または一般にプロトコールに従わないことを含む。
データをすべて収集したとき、個々の記録を特徴付ける特徴を抽出した。プロトコールの第1および第2の記録セッションから同一の特徴を抽出した。抽出した特徴は、科学文献中で報告されている結果から得た(Adler G.ら、2003、Babiloni C.ら、2004、Bennys K.ら、2001、Brunovsky M.ら、2003、Cichockiら、2004、Cho S. Y.、2003、Claus J.J.ら、1999、Hara J.ら、1999、Holschneider D.P.ら、2000、Hongzhi Q.I.ら、2004、Huang C.ら、2000、Hyung-Rae K.ら、1999、Jelles B.ら、1999、Jeong J.ら、1998、2001、2004、Jonkman E.J.、1997、Kikuchi M.ら、2002、Koenig T.ら、2004、Locatelli T.ら、1998、Londos E.ら、2003、Montplaisir J.ら、1998、Morettiら、2004、Musha T.ら、2002、Pijnenburg Y.A.L.ら、2004、Pucci E.ら、1998、1999、Rodriquez G.ら、1999、Signorino M.ら、1995、Stam C.J.ら、2003、2004、Stevens A.ら、1998、2001、Strik W.K.ら、1997、Vesna J.ら、2000、Wada Y.ら、1998、Benvenuto J.ら、2002、Jimenez-Escrig A.ら、2001、Sumi N.ら、2000)。
この実施例で使用する特徴を下記の通りに番号付けた。16個の基本特徴を選択した。
1.絶対δパワー
2.絶対θパワー
3.絶対αパワー
4.絶対βパワー
5.絶対γパワー
6.相対δパワー
7.相対θパワー
8.相対αパワー
9.相対βパワー
10.相対γパワー
11.全パワー
12.ピーク周波数
13.中央周波数
14.スペクトルエントロピー
15.DFAスケーリング指数(α帯域の振動)
16.DFAスケーリング指数(β帯域の振動)。
対象が眼を閉じて休息していた第1のセクションの一部を使用して、これらの特徴を評価した。スコポラミンの投与後に行われる、対応する第2のセクションで、同じ特徴を概算した。投与後のこれらの特徴を17〜32で示す。最後に、スコポラミンの投与に対する各特徴の反応の測定値を得るために、薬物投与の前後の同じ特徴の比を決定することによって特徴を組み合わせる。これらの組合せの特徴を33〜48で示す。(例えば、特徴33は、特徴1と特徴17の比である)。投与の前後の特徴の多数の他の組合せ、例えば差が、同様に反応を反映する。
101でプローブ化合物を使用することの有効性を示すために、下記の分析を行った。パターン分類スキームを使用して2群を分類するのに特徴を使用した。
分類子を設計するために、標識された訓練組を必要とする(教師あり学習)。次いで、分類子を使用して見えないデータを分類する。分類子の成績を評価するために、独立した試験組を必要とする。
2群ある訓練データ組(各10個)は、過剰適合の問題に遭遇するリスクを伴わずに2つを超える特徴をそのときに考慮して分類を支援することができない。過剰適合は、見えないデータに対する成績が一般によくない分類子につながる。本実施例では、2つの特徴を一度に考慮した。図13および14はスコポラミンの効果を示す。図13では、特徴は、スコポラミンの投与前の測定に由来するが、図14は、投与前後のその値の比を考慮することによって、同じ特徴の反応を示すものである。明らかに、スコポラミンにより、この特徴の対について、群間で著しく良好な分離が生じる。
考えられる特徴の組合せをすべて考慮した。したがって、d個の特徴を考慮する場合、d(d+1)/2個の考えられる対を試験した。下記の通りに「1点除外」スキームを適用することにより、各対について分類の成績または精度を概算した。Nが、訓練組中の要素の総数であるとする。そのスキームは、N−1個の要素でN個のそれぞれ新たな訓練組を構築することに基づき、最初の訓練組の各要素は一度除外する。それぞれ得られた訓練組について、除外した要素が試験組を構成する。Nに対する試験組の誤った分類の比で全体的な成績を概算する。
この実施例でパターン増強物質スコポラミンを適用することの有効性を、物質の投与前に抽出した特徴しか含まない特徴1〜16の組、およびパターン増強物質に対する反応に感受性のある特徴33〜48、すなわち投与前後の基本特徴の比の組という2つの別々の特徴組について分類の成績のヒストグラムを考慮することによって実証した。これらの組のサイズは等しい。P3−P4モンタージュから特徴を概算した。図15は、3−NNスキームを使用して評価した、2つの組についての分類の成績間の比較を示す。この実施例から明らかなように、パターン増強物質により、分類の成績が実質的に高くなる。80%またはそれより良い記録をつける特徴対の分類子の数は4から29となる。図16は同じ比較を示すが、特徴対の分類子を得るのにSVM分類スキームを使用している。80%またはそれより良い記録をつける特徴対の分類子の数は5から23となる。このことから、プローブ化合物を使用すると、より識別性のある信号が得られることが示される。
次に、どのようにデータベースを構築するかを示す。各特性中の2つの特徴を再度考えて、図7に1つの特性の分布を示す。各特性について、SVM分類子を使用して事後確率を計算した。図8は、アルツハイマー病対象、丸印、および対照の対象、×印の2つの対象の事後確率を示す。実線は、アルツハイマー病群全体の中央値を示す。相殺的干渉を最小限にするために、中央事後確率が、選択したある閾値、例えば0.8を上回る特性だけを含むと実際的である。図9は、pca−事後確率に関するアルツハイマー病群および対照群の分布を示す。
本発明の予測性、例えば診断的価値を実証するために、第3の群を、上記に記載の臨床試験に組み入れた。この群は、軽度認知機能障害(MCI)であるとして分類されている対象から採用された。その群は、他の群と年齢を適合させたものであった。MCI対象の約12%が、1年以内にアルツハイマー病患者と診断を受けることがよく知られている。図9では、上記で概略を述べた分類手順を行った後のこの群の結果を示し、例えば、各対象を、最初の2群のデータから構築したデータベースと比較している。本発明で、対象s12およびs16がアルツハイマー病群に属することが予測された。その群を、臨床試験を行ってから1年後に追跡調査した。対象2名がアルツハイマー型の認知症であると診断され、その対象が追跡調査のための訪問の1年前に本発明でその群に属すると予測された同じ対象であることが分かった。このことから、本発明が、神経学的状態であるアルツハイマー型の認知症の個体を従来の診断の精密検査より1年早く検出できることが示される。言い換えると、本発明は、アルツハイマー病の早期診断を行うことができる。対象18およびs6は、アルツハイマー病群にも対照群にも属さないと予測された。2年後これらの対象を標準的な精密検査について追跡調査し、次いで1名は卒中に罹患していることが分かったが、他の1名の状態は不明確であった。しかし、認知機能障害であることについて疑う余地がなかったことは明らかであった。これらの対象が血管性認知症または微小血管性認知症であり、したがって、本発明から得られた結果によるデータベースのどちらの群にも分類されないはずであることが推測される。
神経学的状態の識別信号を発生させる、本発明による方法は、上記で述べたように、前記状態に罹患している対象に、神経生理学的効果を有する少なくとも1つのプローブ化合物を投与するステップを含む。
前記で述べたように、「プローブ化合物」という用語は、この文脈で、問題の神経学的状態と関係し得る生物物理学的経路/信号を乱す、神経生理学的効果を有する化合物を示すのに使用し、すなわち、前記状態に罹患している対象およびその状態に罹っていない個体に異なる影響を及ぼすプローブ化合物を選択する。
しかし、この違いは、演繹的に容易に明らかまたは既知となる可能性も、あるいはならない可能性もあるので、それにより1つまたは複数のプローブ化合物を、既知の神経生理学的効果を有する化合物から選択することができ、本発明の方法は、特定の状態の個体および前記状態に罹っていない対照の個体に対する可能な限り異なる効果を認識する、すなわち、有用なプローブ化合物を同定するものである。潜在的に有用なプローブ化合物の中には、プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン、アミリジン、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX、ヒュープリンY、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタンを含むセロトニン作用剤;シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;ピモジド、ウエチアピン、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、レボドパを含むドーパミン前駆体、ならびに脳および神経系に影響を及ぼす他の化合物からなる群の化合物がある。
添付する実施例で示すように、その方法は、典型的には、罹患した個体、すなわち対象とする特定の状態と予め診断された個体の少なくとも1つの群、および評価する状態に罹っていない対照の個体の少なくとも1つの群を利用するものである。群のサイズは、統計上妥当なデータが得られるように選択される。
測定されるすべての個体に、同じ投与量の1つまたは複数のプローブ化合物を投与し、好ましくは、投与と投与後の測定の開始との間の時間間隔は、測定されるすべての個体で実質的に同一である。
好ましい実施形態では、図10に概略として示すように、プローブ化合物投与(3)の前(2)と後(4)の両方で生体信号測定値を得る。このようにして、本発明に従って複合データを分析すると、プローブ化合物の示差的な効果をより有効にとらえ、それによって、試験する状態の存在を示唆するより決定的な識別信号を発生させることができる。
本発明が、その症状および複雑で様々な生理的効果に基づいて正確に診断することが容易でない神経学的側面を有する様々な状態を評価および/または診断するための識別信号を発生させるのに有用であることが特に理解される。そのような状態および疾患には、それだけに限らないが、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病ならびにvCJD(「狂牛」病)がある。
本明細書の記載から明らかなように、本発明は、脳波(EEG)測定によって得られる生体信号データの使用に特に適している。しかし、神経生理学的研究で使用される他の多次元生体信号測定技術も、別々にあるいは1つまたは複数の技術と組み合わせて、本発明の方法で同様に使用することができる。そのような技術には、それだけに限らないが、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)がある。本明細書における文脈で「1つの生体信号測定」に言及するとき、意味するものは、上記のいずれかなどの1つの技術での生体信号データの測定であり、すなわち、本明細書の方法で使用する「1つの生体信号測定」により、多次元データが生じる。すべての場合で、例えば画像をデジタル化するなど、データをコンピュータ化することが暗示されている。
本発明の一実施形態では、その方法は、生体信号測定の前またはその間に対象を感覚刺激および/または生理的刺激にさらすステップを含み、それは、聴覚誘発電位、単調音の変調、光刺激、視覚誘発電位、開眼/閉眼の移行、集中(例えば、精神的作業を行い、音楽を聴き、見事な絵画を見ることなど)、過換気、直腸刺激などを含み得る。
関連する態様では、本発明は、上記で述べたもののいずれかなどの神経学的状態を評価および/または診断する方法を提供し、その方法は、上記で定義したプローブ化合物を投与された対象に対して上記に記載の生体信号測定を行うステップと、得られた多次元データを分析して、上記に記載のように以前に決定されている識別(診断)パターン(信号)の存在を決定するステップとを含み、そのパターン/信号から、対象が前記神経学的状態に罹っている、またはその素因を有することが示唆される。
診断方法における生体信号測定およびプローブ化合物の選択は、本質的に、識別パターンを決定するのに使用する測定および化合物と適合する。例えば、識別パターンがプローブ化合物投与の前後の両方で得られたデータに基づく場合、診断方法は、そのような類似する投与前後の測定を含む。また、パターン決定でのデータが上記で述べたような感覚刺激中の測定を含む場合、類似する測定が診断方法中に含まれる。
(多次元パターン分析)
本発明は、状態の識別信号を発生させ、またそれによって得られた(複数の)識別信号を使用して前記状態を評価および/または診断するために、本発明に従って得られた複雑な生体信号データを分析するのに使用する最先端の多次元パターン分析技術を利用するものである。パターン分析および分類の総説については、例えば、Dudaら、「パターン分類(Pattern Classification)」、John Wiley & Sons,Inc. (2001)を参照されたい。
例えば、群I:状態Xの対象、および群II:状態Xに罹っていない対象など、2つの(または潜在的にそれより多くの)群のうち1つに対象を分類するのに使用することができる識別信号(すなわち、「分類子」)を発生させるために、各群の1名または複数名の既知の対象(すなわち、その対象がどの群に属するかが既知である)の少なくとも1つのデータ組を含む訓練データ組を必要とする。
分類子を発生させるために、様々な組合せで潜在的な特徴を明らかにしスクリーニングする。一般に、分類子を予め分類された対象のデータで試験して、その分類に信頼性があるかどうかを調べる。分類子に信頼性があると決定した場合、それを使用して不明な対象を分類することができる。
例えば、k−NN最近傍スキーム(k−NN)、サポートベクターマシーン(SVM)、線形識別分析、二次識別分析、正規化識別分析、ロジスティック回帰、単純ベイズ分類子、隠れマルコフモデル分類子、多層パーセプトロンネットワークおよび動径基底関数ネットワークを含めたニューラルネットワークに基づく分類子、サポートベクターマシーン(SVM)、最小二乗SVM、分類ツリーと回帰ツリー(CART)、ID3、C4.5、C5.0、AdaBoost、およびArcX4を含めた分類ツリーに基づく分類子、Random Forests(商標)を含めたツリーに基づく集合分類子など、様々なパターン分類スキームを本発明の方法で使用することができる。
k−NNスキームは、小さなデータ組の分類に特にうまく適合するが、SVMは一般により大きな組に対してうまく機能し、顕著な一般化特性を有することが知られている。
実施例1は、どのようにアルツハイマー病(AD)のEEGデータから分類子(すなわち、識別パターン)を得るかについてより詳細に示すものである。その実施例では、物質スコポラミンを、測定される信号に影響を及ぼす生物物理学的経路を乱すプローブ化合物として使用し、生体信号(EEG)を、(臨床評価によって決定される)AD患者の既知の群およびADに罹っていない個体の対照群におけるプローブ化合物投与の前後の両方で記録する。分類子を発生させ、それが信頼性のあることを示し、結果的にそれを使用して、不明な対象中でADを診断することができる。
好ましくは、一組の分類子(例えば、実施例1で記載したような特徴対の分類子)を、不明のものを分類する決定用分類子としてその後使用する集合中で組み合わせる。そのような方法、例えば集合分類子は当技術分野で周知である。
実施例1は本発明の一実施形態を詳細に説明するものであるが、代替の実施形態を構成し最適化して、例えば、他の疾患の診断、およびEEGに加えてまたはそれの代替技術としての他の測定技術の使用にそれをよりうまく適合させることができることが理解されるであろう。
実施例1で示したように、事前の知識、例えば、生データから抽出された対象とする既知の変数に基づいてデータの特徴をしばしば選択する。その実施例では、EEGデータ単独から選択した特徴から、評価する疾患は明らかに積極的には示唆されない。適切なプローブ化合物を投与し、例えば、プローブ投与前後の各特徴の比または差(F post/F preまたはF post−F preなど)を計算することなど、投与前後の選択した特徴の変化を見ることにより、信頼性のある分類子を発生させることができる。
EEGデータの場合、最初の分析にいくつかの既知の変数を選択することができ、それは、例えば実施例1で列挙した16個の特徴を含み、プローブ投与後のみ、または好ましくは投与前後の両方で測定される。
上記で述べたものなどの感覚刺激を使用することにより、さらなる特徴を発生させることができ、それは、対象が刺激にさらされている間に測定された、1つまたは複数の上記で述べた特徴でよい。したがって、1つのEEG変数Fから、一組の特徴:F pre、F postの比および差に加えて、刺激Sを伴わないF pre、F post、および刺激を伴うF pre、F postが発生し得る。
上記で述べたように、本発明はさらに、上記で述べたもののいずれかなどの神経学的状態を評価する、上記に記載の系に関し、その系は、好ましくは受け取られた生体信号(例えば画像でよい)をデジタル信号に変換するように適合されたレシーバユニット11と、対象8から記録された生体信号を格納するためのメモリ4、およびプログラムを格納するためのプログラム可能なメモリ5の付いたコンピュータ13と、前記プログラム中にコード化された命令を実行して前記命令に従って前記信号を分析するプロセッサ6とを含み、前記プログラム中にコード化された命令に従ってコンピュータが前記記録信号の少なくとも一部に対するパターン認識分析を行って本発明によるパターンを得、得られたパターンを本明細書に記載のように以前に決定された基準パターンテンプレートと比較して前記対象を分類する、すなわち、対象が前記神経学的状態に罹患している、またはその素因を有するかどうかを示唆する。
「パターン」という用語は、上記で記載したような記録信号から発生した、選択された特徴の組を指す。
図11で示すように、本発明の系のハードウェア構成要素は一般に、従来のパーソナルコンピュータ13、ならびに当技術分野で周知の電子部品、例えばEEG信号および/または他の生体信号を受け取るように特別に構成されたレシーバ9を含む。通常のパーソナルコンピュータが使用されて、データ分析を行うプログラムが記憶され作動され、ならびに記録生体信号および対照信号/パターンデータベースが記憶され得る。
本発明の好ましい実施形態では、本発明の系および方法は、基準パターンが基礎とする基準データベースを含む「自己学習」系を含み、その系を用いて積極的に分類される新たな各対象のデータをデータベースに加えて、さらに信頼性のある分類子を作成する。
図12に、分類集合のブロック図を示す。選択アルゴリズムf(14)は、それぞれが異なる特徴対を分析する複数のパターン分類子(15)からの出力を受け、全体的な公算を表す出力xを発生させる。
開示した実施形態の特定の具体的な詳細は、本発明の明確かつ完全な理解をもたらすために、限定するのではなく説明する目的で示すものである。しかし、本開示の趣旨および範囲から著しく逸脱することなく、本明細書で示した詳細と正確に一致しない他の実施形態で本発明を実施することができることが当業者には理解されるはずである。さらに、この文脈では、簡潔かつ明確にする目的で、周知の機器、回路および方法の詳細な説明は、不必要な詳細および考えられる混乱を回避するために省略されている。
引用符号を特許請求の範囲の中に含めているが、引用符号を含めたことは単に根拠を明確にするためであり、特許請求の範囲を限定するものと解釈すべきでない。
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シナプスで起こる神経細胞間の相互作用を概略的に示す図である。 神経学的状態の識別信号を発生させる、本発明による方法を示す図である。 群AおよびB中の基準対象について、これらの特性の考えられる分布を概略的に示す図である。 群AおよびB中の基準対象について、これらの特性の考えられる分布を概略的に示す図である。 群AおよびB中の基準対象について、これらの特性の考えられる分布を概略的に示す図である。 群AおよびBの対象について大きな分散を有する事後確率ベクトルだけを選択した結果得られた特徴抽出効果を示す図である。 1つの特性の分布の一例を示す図である。 アルツハイマー病対象、丸印、および対照の対象、×印の、2種類の対象の事後確率を示す図である。 pca−事後確率に関するアルツハイマー病群および対照群の分布を示す図である。 本発明の方法で使用する記録プロトコールの一例を示す図である。図中で、番号(1)は、試験に向けて対象を準備する期間を表す。番号(2)は、対象が指示を受けて休息している2分の記録期間を表す。番号(39は、プローブ化合物を投与する期間を表す。最後に、番号(4)は、対象が指示を受けて休息している、プローブ化合物投与後の2分の記録期間を表す。 データ取得系のブロック図である。図中で、番号(8)は試験対象を表す。EEGデータ取得系は、増幅器(11)およびアナログデジタル変換器(12)を含む(9)で表される。次にデジタル化データを、CPU(6)、プログラム可能なメモリ(5)およびデータ記憶装置(10)を含むコンピュータシステム(13)上に送る。操作者は、リアルタイムでデータ取得工程をモニタ(7)上で見ることができる。 分類集合のブロック図である。 スコポラミンの効果を示す図である。 スコポラミンの効果を示す図である。 3−NNスキームを使用して評価した、2つの組についての分類の成績間の比較を示す図である。 同じ比較を示す図であるが、特徴対の分類子を得るのにSVM分類スキームを使用している。

Claims (24)

  1. 神経学的状態の識別信号を発生させる方法であって、
    神経生理学的効果を有する少なくとも1つのプローブ化合物を提供するステップと、
    対象への設置に適合した生体信号測定装置から得られる生体信号測定に基づいて対象から生体信号データを得るステップであって、対象への前記プローブ化合物の投与後に前記生体信号データを得るステップと、
    前記プローブ化合物の投与後に、少なくとも1つの基準群中の基準対象のための類似生体信号基準データを提供するステップであって、ここで基準データを利用して、前記少なくとも1つの基準群中の基準対象間で共通する特性を有する基準特徴を定義し、前記基準データを処理して、各基準対象それぞれの基準事後確率ベクトルを定義し、各事後確率ベクトルそれぞれが、特定の特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値を有する前記要素を含み、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布するようにするステップと、
    前記対象の前記生体信号データを利用して、前記対象の類似事後確率ベクトルを生成するステップと
    を含み、前記対象の前記事後確率ベクトルと前記特徴または特徴の組合せの分布との比較に基づいて前記識別信号が発生する方法。
  2. 前記プローブ化合物を投与する前に前記対象および前記基準対象から生体信号データを得るステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記基準事後確率ベクトル中で、予め定義された閾値を上回る分散値を有する要素だけを選び出すステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記1つまたは複数の生体信号測定が脳波(EEG)測定を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 神経学的状態が、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病ならびにvCJD(「狂牛」病)からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  6. 前記1つまたは複数の生体信号測定が、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号測定を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  7. 前記少なくとも1つのプローブ化合物が、プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン(olanazapine)、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム(ouazepam)、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン(alvameline)、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン(7-methoxytacrine)、アミリジン(amiridine)、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX(huprine X)、ヒュープリンY(huprine X)、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン(ouilostigmine)、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン(tolserine)、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド(aAmesergide)、シプロヘプタジエン(cyproheptadiene)、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン(tropanserin hydrochloride)、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタン(zolmatriptan)を含むセロトニン作用剤;シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;ピモジド、ウエチアピン(ouetiapine)、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、ならびにレボドパを含むドーパミン前駆体からなる群の化合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  8. 前記1つまたは複数の生体信号測定が脳波(EEG)測定を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. 2つ以上の化合物を使用して、2つ以上の異なる神経生理学的効果を刺激する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 生体信号測定の前またはその間に対象を感覚刺激にさらすステップをさらに含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記特徴が、絶対δパワー、絶対θパワー、絶対αパワー、絶対βパワー、絶対γパワー、相対δパワー、相対θパワー、相対αパワー、相対βパワー、相対γパワー、全パワー、ピーク周波数、中央周波数、スペクトルエントロピー、DFAスケーリング指数(α帯域の振動)、DFAスケーリング指数(β帯域の振動)および全エントロピーからなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  12. 処理ユニットが請求項1に記載の方法のステップを実行することを可能にする命令を格納するための、コンピュータで読み取り可能な媒体。
  13. 神経生理学的効果を有する少なくとも1つの化合物の投与後に、対象の神経学的状態の識別信号を発生させることに適合した系であって、
    前記少なくとも1つの化合物の投与後に生体信号測定装置から対象の生体信号データを受け取るレシーバユニットと、
    前記プローブ化合物の投与後に、少なくとも1つの基準群中の基準対象の類似生体信号基準データを格納するための、内部または外部格納手段であって、基準データを利用して、前記少なくとも1つの基準群中の基準対象間で共通する特性を有する基準特徴を定義し、前記基準データを処理して、各基準対象それぞれの基準事後確率ベクトルを定義し、各事後確率ベクトルそれぞれが、特定の特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値を有する前記要素を含み、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが分布する内部または外部格納手段と、
    前記対象の前記生体信号データを利用して、前記対象の類似事後確率ベクトルを生成するプロセッサであって、前記対象の前記事後確率ベクトルと前記特徴または特徴の組合せの分布との比較に基づいて前記識別信号を生成させることに適合したプロセッサと
    を含む系。
  14. 神経学的状態を診断する際の、プロポフォールおよびエトミデートを含むGABA作用性薬物;メトヘキシタール、チオペンタール、チアミラール、ブタリタール、チアルバルビタール、ヘキソバルビタール、ペントバルビタール、セコバルビタール、ヘキセタール、ブタルビタール、シクロバルビタール、タルブタール、フェノバルビタール、メフォバルビタール、およびバルビタールを含むバルビツール酸塩;アルプラゾラム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロラゼプ酸、クロザピン、オラナザピン、ジアゼパム、エスタゾラム、フルニトラゼパム、フルラゼパム、ハラゼパム、ケタゾラム、ロプラゾラム、ロラゼパム、ロルメタゼパム、メダゼパム、ミダゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、ウアゼパム、テマゼパムやトリアゾラムなどのベンゾジアゼピン;アセクリジン、AF−30、AF150、AF267B、アルバメリン、アレコリン、ベタネコール、CDD−0102、CDD−0034−C、CDD−0097−A、セビメリン、CI1017、シス−ジオキソラン、ミラメリン、ムスカリン、オキソトレモリン、ピロカルピン、RS86、RU35963、RU47213、サブコメリン、SDZ−210−086、SR46559A、タルサクリジン、タゾメリン、UH5、キサノメリンやYM796などのコリン作動性作用剤;AF−DX116、アニソトロピン、アプロフェン、AQ−RA741、アトロピン、ベラドンナ、ベナクチジン、ベンズトロピン、BIBN99、DIBD、シサプリド、クリジニウム、ダリフェナシン、ジサイクロミン、グリコピロレート、ホマトロピン、アトロピン、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、メペンゾレート、メタンテリン、メトスコポラミン、PG−9、ピレンゼピン、プロパンテリン、SCH−57790、SCH−72788、SCH−217443、スコポラミン、チオトロピウム、トルテロジン、およびトリヘキシフェニジルを含むコリン作動性拮抗剤;4−アミノピリジン、7−メトキシタクリン、アミリジン、ベシピルジン、CHF2819、CI−1002、DMP543、ドネペジル、エプタスチグミン、ガランタミン、ヒューペルジンA、ヒュープリンX、ヒュープリンY、MDL73745、メトリホネート、P10358、P11012、フェンセリン、フィゾスチグミン、ウィーロスチグミン、リバスチグミン、Ro46−5934、SM−10888、スロナクリン、T−82、タクリン、TAK−147、トルセリン、トリフルオロアセトフェノン、TV3326、ベルナクリン、およびジフロシロンを含むアセチルコリンエステラーゼ(ACE)阻害剤;リノピルジン、およびXE991を含むACh放出促進剤;MKC−231、およびZ−4105を含むコリン取り込み促進剤;ABT−089、ABT−418、GTS−21、およびSIB−1553Aを含むニコチン作用剤;ケタミン、およびメマンチンを含むNMDA拮抗剤;塩酸シナンセリン、フェンクロニン、フォナジンメシレートやトシル酸キシラミジンなどのセロトニン阻害剤;酒石酸アルタンセリン、アメセルギド、シプロヘプタジエン、グラニセトロン、ホモクロルシクリジン、ケタンセリン、メスカリン、ミアンセリン、ミルタザピン、ペルラピン、ピゾチリン、オランザピン、オンダンセトロン、オキセトロン、リスペリドン、リタンセリン、塩酸トロパンセリン、およびザトセトロンを含むセロトニン拮抗剤;2−メチルセロトニン、8−ヒドロキシ−DPAT、ブスピロン、ゲピロン、イプサピロン、リザトリプタン、スマトリプタン、およびゾルマトリプタンを含むセロトニン作用剤;シタロプラム、シュウ酸エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、およびセルトラリンを含むセロトニン再取り込み阻害剤;ピモジド、ウエチアピン、メトクロプラミドを含むドーパミン拮抗剤、ならびにレボドパを含むドーパミン前駆体からなる群から選択される少なくとも1つの化合物の使用であって、前記化合物をプローブ化合物として使用する使用。
  15. アルツハイマー型の認知症(AD群)で神経の反応を起こすための化合物スコポラミンの使用。
  16. 対照の対象で測定されたデータを、神経学的状態に罹患していることが疑われる対象で測定されたデータと比較するソフトウェアの使用であって、前記ソフトウェアが、
    生体信号測定装置から得られる、受け取られた生体信号データを使用して、1つまたは複数の特徴を決定するステップであって、前記生体信号データが、前記少なくとも1つの化合物の投与後に得られるステップと、
    少なくとも1つの群の基準対象から得られた事後確率ベクトルに従って前記対象の事後確率ベクトルを生成するステップであって、前記事後確率ベクトルが、前記基準対象の生体信号データから決定された特徴または特徴の組合せの要素と関連する確率値からなり、前記事後確率ベクトルにより、前記基準対象の前記特徴または特徴の組合せが統計的に分布するステップと、
    前記対象の事後確率ベクトルを分布と比較するステップと
    を行うことができる使用。
  17. 対象中の神経学的状態を評価する方法であって、
    神経生理学的効果を有するプローブ化合物を対象に投与するステップと、
    対象に対する1つまたは複数の生体信号測定を行って多次元生体信号データを得るステップと、
    多次元分析技術で前記多次元生体信号データを分析して、対象が前記神経学的状態に罹っている、またはその素因を有することを示唆する識別パターンの存在を決定するステップと
    を含む方法。
  18. 対象に対する前記1つまたは複数の生体信号測定が脳波測定を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記プローブ化合物の前記投与の前後両方で生体信号測定を行う、請求項17または18に記載の方法。
  20. 神経学的状態が、アルツハイマー病、多発性硬化症、抑うつ障害、双極性障害、および統合失調症を含む精神状態、パーキンソン病、癲癇、片頭痛、血管性認知症(VaD)、前頭側頭型認知症、レビー小体型認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病ならびにvCJD(「狂牛」病)からなる群から選択される、請求項17〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記1つまたは複数の生体信号測定が、磁気共鳴画像法(MRI)、機能的磁気共鳴画像法(FMRI)、脳磁図(MEG)測定、陽電子放射断層撮影法(PET)、CATスキャン(コンピュータ体軸断層撮影法)および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)からなる群から選択される生体信号測定を含む、請求項17〜20のいずれかに記載の方法。
  22. 前記少なくとも1つのプローブ化合物が、請求項5で定義される化合物の群から選択される、請求項17〜21のいずれかに記載の方法。
  23. 脳波測定の前またはその間に対象を感覚刺激にさらすステップをさらに含む、請求項17〜22のいずれかに記載の方法。
  24. 請求項1〜11のいずれかに記載の方法で前記識別パターンを得る、請求項9に記載の方法。
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