JP2008529373A - 情報を多数のユーザーユニットに送信する管理センターの負荷の配分方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、情報を多数のユーザーユニットに送信する管理センターの負荷の配分方法において、各ユニットが、管理センターに自身を接続することにより行う要求の結果、情報を受信する方法に関する。この方法は、前記情報で処理すべきユニット数を管理センターが決める工程と、前記ユニット数を処理する時間を決める工程と、直前に決められたユニット数に基づく管理センターへのユニットの接続の確率と、前記確率に従いユニットが接続される直前に決められた時間とを含むメッセージをユーザーのユニットに送信する工程とを特徴とする。

Description

本発明は、管理センターと、前記センターに接続された複数のユーザーとの間のデジタル情報の送信の分野に関する。

そのような状況は、例えば、多数の加入者デコーダが管理センターに接続されている有料デジタルテレビの分野において発生する。センターから送信される情報に主に含まれているのは、デコーダに付随するセキュリティモジュール内に含まれている権利の更新データである。ユーザーが購入し、暗号化されたオーディオ／ビデオプログラムの解読を可能にするこれらの権利は、特にビデオオンデマンド（ＶＯＤ）サービスを利用する時には頻繁に更新しなければならない。一般的に、権利を更新するということは、デコーダが短時間、管理センターに接続されるということを意味する。デコーダの数が数百万台に達し、デコーダが例えば加入期間の満了になって同じ時間間隔で接続しようとすると、管理センターがすぐに過負荷になるのは必至である。

例えば無線ネットワークの分野においては、１つの解決方法は、各ユニットが所与の期間にネットワークにアクセスすることができるようにするた各接続トライ時にアクセス時間を計算することである。ＵＳ６４９０６４５（特許文献１）は、複数のユーザーが通信チャンネルのようなリソースへのアクセスを共有する方法について記載している。各ユーザーには優先権とこの優先権に対応する不均一確率分布が与えられるが、確率分布の和は均一である。ユーザーは、リソースにアクセスしようとする時は、その不均一確率分布に従って乱数を選択し、この乱数に基いてアクセス時間を計算する。

ＥＰ１３４６５２２（特許文献２）は、接続を確立しようとする第１設備を受信状態にある第２設備に接続し、各設備の送信器及び受信器の役割を定期的に交代させる方法について記載している。この交代は、所定のトライ期間が終了するまで、或いは２つの設備間で接続が確立されるまで、確率分布に従い行われる。ある設備が送信器又は受信器の役割を果たす期間の長さは確率分布により制御される。

ＷＯ２００４１００５９０（特許文献３）は、マルチメディアデータの送信用として、移動体設備数に基いてポイント−マルチポイントタイプ又はポイントツーポイントタイプの通信を確立する移動体通信システムについて記載している。いくつかの設備は待機状態にあるが、他の設備はシステムに制御されたアクティブな接続状態を維持している。このシステムは、制御メッセージへの応答でシステムに過大な負荷をかけるのを防止するために、アクセスの確率係数を含む制御メッセージを配信する。接続されている設備はメッセージを知らず、待機モードにある設備がアクセスの確率係数に応じて応答する。システムは受信した応答数をしきい値と比較し、例えばポイント−マルチポイント又はポイントツーポイントなど、確立する接続のタイプを決定する。更にシステムは応答数に応じてアクセスの確率係数を適合させることができる。

上で記述した方法は、サービスプロバイダにアクセスしようとするユーザー数が数十人から数百人に限定される通信ネットワークに適合する。一方、この数が百万人に達する場合、これらの方法では、管理センター又は中央サーバーの過負荷の問題を満足に解決することができない。更にネットワークに属するユニットによっては、例えば更新のために接続しなければならない瞬間に、機能しなくなることもある。
ＵＳ６４９０６４５ ＥＰ１３４６５２２ ＷＯ２００４１００５９０

本発明の目的は、管理センターの過負荷を防止するか、少なくとも負荷のピークを軽減するために、管理センターに送信される要求メッセージの負荷を制御することである。同じ時間間隔で接続しようとするユニットの数が多くなると負荷のピークが生じる。

この目的は、情報を多数のユーザーユニットに送信する管理センターの負荷の配分方法において、各ユニットが、管理センターに自身を接続することにより行う要求の結果、情報を受信する方法であって、
− 前記情報で処理すべきユニット数を管理センターが決める工程と、
− 前記ユニット数を処理する時間を決める工程と、
− 直前に決められたユニット数に基づく管理センターへのユニットの接続の確率と、前記確率に従いユニットが接続される直前に決められた時間とを含むメッセージをユーザーのユニットに送信する工程と
を備えたことを特徴とする方法により達成される。

メッセージは管理センターにより制御されるネットワークの各ユニットに向けて送られる。各ユニットはメッセージを受信すると乱数を発生し、これを接続確率と比較する。この数が確率を下回る時には、ユニットは管理センターに接続される権利を有する。次にユニットは、ユニット管理センターに接続されるタイミングを定義する別の乱数を発生するが、このタイミングは、受信メッセージ内に入れられた時間内に含まれる。この数が確率を上回っている時は、ユニットの接続ができず、新しいメッセージが出るまで待機しなければならない、というのもこのメッセージに引き続いて接続の可不可を決める新しい乱数が発生されるからである。メッセージの送信並びにユニットによるその受信のプロセスは、所定の時間中、全部のユニットが管理センターに接続されるまで反復される。各プロセス毎に、或いはプロセスがある回数反復された後は、その前に処理され管理センターによって一覧化されたユニットは計数されなくなるので、接続確率は高くなる。

ユニットは、もはや一定の時間ではなく、管理センターが任意に決めたタイミングで接続されるので、負荷のピークは解消されるか著しく軽減される。従って時間の経過に伴う負荷曲線はより均一になる。

変形形態によれば、接続確率は作動していないユニットの数に応じて増加させることができる。管理センターは、電源切りの状態にあるか故障しているという理由から、ある一定の数のユニットは所与の期間内に接続されないとみなしている。管理センターは、処理するユニットの数を決定する時、ネットワークのユニットへのメッセージに入れて送信する接続確率を高めるためにこの係数を考慮に入れる。この増加は、決められた時間中に接続されるユニットの数を一定に保つよう計算される。

別の変形形態によれば、作動中のユニットの数は例えば日中よりも夕方及び夜の方が多いことが分かっているので、時刻に応じて確率を変えることも可能である。

有料デジタルテレビの適用例においては、そのようなユニットは、テレビ放送されるプログラムの受信権の更新を行うために通信業者の管理センターに定期的に接続される加入者のデコーダである。

例えば、管理センターによって制御されるあるネットワークのデコーダの数は１００万台になる。管理センターは１分間に処理すべきデコーダの数を例えば１０００台にするが、この数はサーバーの処理能力並びにある所与の時間中のサーバーの許容負荷に依存する。従って１分間の接続確率は１／１０００である。従ってデコーダに送信されるメッセージは１／１０００の確率及び１分という時間を含むことになる。

好ましい実施形態によれば、確率及び時間のデータは、定期的に全てのデコーダに送信され配信プログラムの解読を可能にする制御メッセージＥＣＭ(Entitlement Control Message)内に入れられる。

デコーダは、メッセージＥＣＭを受信すると、０から１の間に含まれる乱数を発生するが、もしその数が確率を下回ると、デコーダは、１分の間隔、或いは接続前の待機時間の中の接続タイミングを定義する別の乱数を発生する。全てのアクティブなデコーダが接続できるよう、管理センターは毎分このメッセージを送信する。これらの接続は、更新されたデコーダの数に応じて接続確率を増加させるよう管理センターによって集計される。確率は、１００万台のユニットに対し、１／１０００から例えば１／９００、１／８００、１／７００等に変化することがある。例えばアクティブなデコーダが８０％であるとしこれを考慮すると、当初の確率は１／８００まで上げることができる。

例えば夜間にアクティブなデコーダの数が増加すると、１分という所与の期間中の接続数が過大になるのを防止するために、当初の確率が例えば１／２０００というような小さな値に固定される。

一変形形態によれば、管理センターは、メッセージを受け取ることができるアクティブなデコーダの数を評価しない。管理センターは、第１工程では、サーバーの公称能力よりも低い処理能力に対応する低い接続確率でメッセージを送信する。次に、後の工程で、サーバーの有効能力又はサーバーのあらかじめ決められた負荷に到達するよう、成功した接続数に応じてこの接続確率が増加される。

別の変形形態によれば、接続確率はアクティブなユニットの数並びにサーバーの能力に応じてフィードバックループで調整される。接続数が過大になるか所与のしきい値を超えると、接続確率を低減させるために、管理センターのサーバーから、制御メッセージＥＣＭの発生装置に警告メッセージが送られる。反対に、接続数が減少するか所与の値未満になった時は、別の警告メッセージにより、メッセージＥＣＭによって送信されるこの確率が増加する。

一般に、ネットワークに接続されているアクティブなデコーダの数の如何に関わらず、サーバーによって決められた値に従いサーバーの処理の負荷率の値を維持するよう接続確率が調節されることに留意すべきである。

Claims (12)

1. 情報を多数のユーザーユニットに送信する管理センターの負荷の配分方法において、各ユニットが、管理センターに自身を接続することにより行う要求の結果、情報を受信する方法であって、
   − 前記情報で処理すべきユニット数を管理センターが決める工程と、
   − 前記ユニット数を処理する時間を決める工程と、
   − 直前に決められたユニット数に基づく管理センターへのユニットの接続の確率と、前記確率に従いユニットが接続される直前に決められた時間とを含むメッセージをユーザーのユニットに送信する工程と
   を備えたことを特徴とする方法。
2. メッセージを受信する各ユニットが乱数を発生し、これを接続確率と比較し、前記数が確率を下回る時には、ユニットが、ユニットが管理センターに接続されるタイミングを定義する別の乱数を発生し、前記タイミングが、受信メッセージ内に入れられた時間内に含まれることを特徴とする、請求項１記載の方法。
3. メッセージの送信及びユニットによるその受信のプロセスが、所定の時間により定められた期間に従い、全部のユニットが管理センターに接続されるまで反復されることを特徴とする、請求項１及び２記載の方法。
4. 実行された接続を管理センターが一覧化し、首尾よく接続したユニットの数に応じて接続確率が増加されることを特徴とする、請求項１記載の方法。
5. 所定の時間中に処理すべきユニットの数が、サーバーの処理能力又は所与の期間中のサーバーの許容負荷に依存することを特徴とする、請求項１記載の方法。
6. 接続確率が、管理センターへの接続が可能なアクティブなユニットの数に応じて決められ、残りのユニットは作動しないことを特徴とする、請求項１記載の方法。
7. 選択されたユニット接続期間に応じて作動しないユニットの数が増加する時、接続確率が増加されることを特徴とする、請求項６記載の方法。
8. 第１工程で、サーバーの公称能力よりも低い処理能力に従って接続確率が決定され、サーバーの有効能力又は前記サーバーのあらかじめ決められた負荷に到達するよう、首尾よく行われた接続の数に応じて接続確率が増加されることを特徴とする、請求項５記載の方法。
9. 接続確率がアクティブなユニットの数及びサーバーの能力に応じて調整されることを特徴とする、請求項１記載の方法。
10. 接続数が所与のしきい値を超えると、管理センターのサーバーから、接続確率の低減をもたらすメッセージ発生装置に警告メッセージが送られることを特徴とする、請求項９記載の方法。
11. 接続数が所与の値未満の時、管理センターのサーバーから、接続確率の増加をもたらすメッセージ発生装置に警告メッセージが送られることを特徴とする、請求項９記載の方法。
12. ユニットが、ある１つの管理センターに接続された有料テレビのデコーダで構成され、前記デコーダが配信プログラムへのアクセス権の更新要求を管理センターのサーバーに送信し、前記サーバーが、接続確率と受信した確率に従い更新を行うためのデコーダが接続される時間とを含む制御メッセージＥＣＭをデコーダに送信することを特徴とする、請求項１記載の方法。