JP2008528497A - メチルナルトレキソンおよび関連化合物の術後性胃腸障害のための使用 - Google Patents

メチルナルトレキソンおよび関連化合物の術後性胃腸障害のための使用 Download PDF

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Abstract

外科手術後の胃腸障害を処置するための方法および組成物を提供する。方法は、患者に対する部分的結腸切除を実施後の、患者に、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、メチルナルトレキソン)を投与することを含む。

Description

発明の分野
本発明は術後性胃腸障害の処置のための組成物および方法に関する。
発明の背景
胃腸障害は腹部手術の一過性の副作用である。術後の胃腸障害は胃腸の運動性障害に起因し、遅延または低下した胃内容排泄、部分的または完全な腸運動の阻害(例えば、腸の少なくとも一部分での蠕動機能の、部分的なまたは完全な喪失)、口腔−盲腸通過の減速または完全な阻害、および/または便通の低下または欠如を特徴とする。術後の胃腸障害のために、悪心、嘔吐、液体吸収または固体摂取の耐容の困難または不能、膨満感、胃腸痛、およびガスの通過(おなら)または排泄(腸運動)の困難または不能を起こしうる。
腹部手術後の胃腸障害は、1つには、外科的処置中または外科的処置後に放出される内因性オピオイドにより引き起こされると考えられている。患者に投与された外因性オピオイドはまた、胃腸の運動性の阻害に寄与するかもしれない。腹部手術後の胃腸障害は一時的であり、典型的には数日間存続する。しかしながら、そのために患者の退院を遅延させるかもしれず、臨床的合併症を引き起こしうる。ある例において、それは数週間にまで存続するかもしれなく、結果として患者の再入院となりうる。
臨床管理を要する腹部手術後の胃腸障害は、典型的には外科手術後の(post-surgical)または術後性(post-operative)イレウス、つまり腸の内容物の有効な通過を妨げるのに十分な活動性の可変の低下を伴う正常な腸管機能の一時的な停止の期間とされる。さらに、胃腸障害の長さおよびその可能性のある再発に依存して、術後性イレウスをそれぞれ長期の術後性イレウスおよび再発性イレウスとして定義することができる。病因は内因性オピオイドに加えて、抑制性神経反射、神経伝達物質および炎症性メディエータの放出の間の複雑な一連の関連により寄与される。
術後性イレウスの治癒は、漸進的経過である。一般的な見解によれば、十二指腸の運動性は術後は停止しないかまたはごく部分的に停止することが示唆される。胃の運動性は非常に素早く回復し、通常は術後12時間以内である。大腸の活動性は最後に回復し、通常は少なくとも手術後3〜4日である。大腸の埋め込み電極を用いた研究により、非協調性の、ランダムな活動性の突発の存在が示され、より長期となり術後は増加した時間で反口側へと前進する。3〜4日後、十分に協調されると、おならの通過などの回復した胃腸機能の早期の兆候と関連付けられる。
腹部手術により、閉塞性イレウスもまた結果として起こる。術後の閉塞性イレウスは、血液、粘液、縫合、瘢痕、術後の癒着または他の物理的な閉塞あるいは外科的処置に起因する内腔の狭小による胃腸管の物理的な閉塞により引き起こされる胃腸の閉塞である。ここで用いる胃腸障害は、閉塞性イレウスの包含を意味しない。
いくつかのヒトでの研究を実施し、Adolor Corporationにより開発された、アルビモパン(Alvimopan)(エンテレグ(Entereg))、ピペリジン−N−アルキルカルボキシレートオピオイドアンタゴニストの術後性胃腸障害における有効性を評価した。(Wolff et al., Annals of Surgery, 2004, volume 240, number 4, pp 728-735, Adolor News Release on 12/23/04、およびAdolor Conference Presentations: NewsMakers in the Biotech Industry Investor Conference, September 4, 2003;および2004 Merrill Lynch Pharmaceutical, Biotechnology & Medical Device Conference, February 3, 2004)
アルビモパンはAdolor Corporationにより、メチルナルトレキソンより高い親和性および選択性、およびモルヒネの特定の効果を阻害することにおいてメチルナルトレキソンより大きな可能性を有するミューオピオイド受容体アンタゴニストとして位置付けられている。これらの研究は、異なる型の疾患(大腸癌、直腸癌、クローン病、および子宮癌を含む)を処置する、異なる形態の腹部手術(大規模および小規模の腸切除、子宮摘出を含む)の少なくとも2時間前に開始する、アルビモパンの経口投与を報告した。6mgおよび12mgのアルビモパンの経口投薬を用いた一連の第3相ヒト試験により、多くの調査した評価項目に対して統計的有意性を欠如する、一貫性のない結果を得た。
発明の概要
本発明の側面は、ヒトの部分的な結腸切除患者における術後の胃腸の活動性の回復に関する。本出願者は、部分的な結腸切除後にヒトにおいて、患者へ術後に、ミューオピオイド受容体に対して相対的に低い親和性を有するノロキシモルホン(noroxymorphone)の第4級誘導体(例えば、メチルナルトレキソン、ここではMNTXと称する)を投与することにより、胃腸の回復が加速されうることを実証した。
本出願者の発見は、アルビモパンに関する報告の観点において驚くべきことである、なぜなら本出願者は相対的に低い親和性の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを用い、本出願者は術後のみにノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を開始したからである。本出願者の発見はさらに驚くべきことである、なぜなら本出願者は、大腸の切断および縫合を含まない他の形態の外科手術(他の腹部手術を含む)よりも重篤な胃腸障害を誘発すると予測される型の手術である、部分的な大腸の外科手術後の患者において、胃腸の活動性の回復を加速することができたからである。本発見はまた、米国特許出願番号No. 10/171,299の実行中に提出されたラットMNTX研究の観点で不測のことであった。このラットの研究は、MNTXを外科手術90分前に静脈内投与するときの胃腸管の部分的な回復の兆候をのみを報告し、手術のより直近(手術の60分または45分前)に投与するときのものではない。
1つの側面において、本発明はノロキシモルホンの第4級誘導体を用いて部分的な結腸切除後の患者における術後性胃腸障害を処置することに関する。本発明により、ノロキシモルホンの第4級誘導体のヒトの部分的な結腸切除患者への投与は術後に開始する。アルビモパンに関する報告された研究の観点において、本発明は、部分的には、ノロキシモルホンの第4級誘導体の比較的低い親和性のために、ヒトの部分的結腸切除患者において、投与を術後のみに開始したときに効果的に処置するという予期しない発見に基づく。先行技術における研究に反し、術中に腸管を休止状態で維持するために本発明によれば望ましいと考えられる。この方法で機能するかどうかは、先行技術に基づいては予期せぬことでもあった。かかる処置が意味のある臨床的な終点、つまり患者の回復および退院の加速を達成するために十分であるかどうかは、先行技術に基づいては予期せぬことでもあった。
すなわち、ある態様において、少なくとも1つのノロキシモルホンの第4級誘導体の患者への投与を、患者における胃腸の活動性の回復を加速するために(例えば、患者による最初の腸運動、最初の全流動食に対する患者の耐容性、最初の固体食に対する患者の耐容性、患者の最初の固体食の消化および患者の最初の腸運動、患者による最初のおなら、患者の大腸における腸音を含み、1つまたは2つ以上の胃腸の機能の発生を加速するために)部分的結腸切除の後に開始する。驚くべきことに、かかる処置により、1つまたは2つ以上のこれらの機能が臨床的に有意な量で、つまり、少なくとも6時間までに、12時間までに、18時間までに、24時間までにそして30時間までにさえ、合併症の可能性を低下させ、1日早く患者は退院できる。
他の側面において本発明は、部分的結腸切除患者における術後性胃腸障害を処置するための、低親和性末梢ミューオピオイドレセプターアンタゴニストを非経口で患者へ術後性に投与することによる処置のための方法および組成物に関する。よって、いくつかの態様において、ヒト患者への少なくとも1つの低親和性末梢ミューオピオイドの非経口投与を、患者における胃腸機能の回復を加速するために開始する。1つの態様において、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、メチルナルトレキソン(MNTX)を、最初の腸運動までの時間を短縮させる見込みを増加させるに有効な量で、部分的結腸切除患者へ、術後に、非経口で投与する。
本発明によると、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、ミューオピオイド受容体に対するKiが1nMと1μMの間の(例えば、約5nmと約100nMの間、約10nMと約90nMの間、約20nMと約80nMの間、約28nMと約68nMの間、約28nM、など)オピオイド受容体アンタゴニストである。1つの態様において、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、MNTXを、術後胃腸障害の1つまたは2つ以上の兆候を防ぐまたは低下に有効な量で、部分的結腸切除患者に静脈内投与する。
よって、本発明の1つの点において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を部分的結腸切除後の患者に術後に非経口に投与を開始することにより、部分的結腸切除後のヒト患者を処置する方法を提供する。ノロキシモルホンの第4級誘導体を、ここで記載する1つまたは2つ以上の臨床的終点の達成に十分な量で投与する。1つの態様において、部分的結腸切除後の患者による最初の腸運動までの時間を短縮させる見込みの増加に十分な量で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与する。もう1つの態様において、部分的結腸切除後の患者の退院適応までの時間を短縮する見込みの増加に十分な量で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与する。もう1つの態様において、部分的結腸切除後の患者の実際の退院までの時間を短縮させる見込みの増加に十分な量で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与する。
他の態様において、患者の最初の固体食の消化および部分的結腸切除後の患者による腸運動の組み合わせまでの時間を短縮させる見込みの増加に十分な量で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与する。部分的結腸切除後の患者による最初の腸運動;部分的結腸切除後の患者の退院適応;および患者の最初の固体食の消化および部分的結腸切除後の患者による最初の腸運動の組み合わせまでの時間を短縮させる見込みの増加に十分な量で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与する。
ある態様において、部分的結腸切除はS状結腸切除であってもよい。代替的に、部分的結腸切除は、右半結腸切除、左半結腸切除、横行結腸切除、下降結腸切除、または低位前方切除(LAR)であってよい。
ある態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を注射により投与してもよい。かかる注射は静脈注射であってよい。かかる投与は術後的であり、ノロキシモルホンの第4級誘導体を術後7日未満、6日未満、5日未満、4日未満、3日未満、2日未満または1日未満でさえ開始してもよい。ある態様において、それを術後約90分で、または術後直後にでもさえ開始する。
ある態様において、最初の腸運動は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内に起こる。他の態様において、最初の腸運動は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与の4日以内、3.5日以内、3日以内、2.5日以内、2日以内または1.5日以内においてさえも起こる。他の態様において、5日以内、または4日以内、または3日以内、2日以内あるいは1日以内でさえの腸運動の可能性は増加する。
ある態様において、患者は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内に、退院の適応となる。他の態様において、患者は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4日以内、3日以内または2日以内あるいは1日以内でさえ、退院の適応となる。
ある態様において、胃腸の活動性の回復は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内の患者の最初の固体食の消化および患者による最初の腸運動の組み合わせを兆候とする。他の態様において、胃腸の活動性の回復は、患者の最初の固体食の消化および最初の腸運動の組み合わせがノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4.5日以内、4日以内、3.5日以内、3日以内、2.5日以内または2日以内でさえ起こるときに示唆される。
ある態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を、患者体重の約0.05〜0.45mg/kgの投薬で投与する。好ましい態様において、投薬は静脈注射であり、6時間ごとに3mg/kg、または1日あたり1.2mg/kgである。ノロキシモルホンの第4級誘導体を、およそ1時間あたり1回〜およそ1日あたり1回の間で投与してよい。ノロキシモルホンの第4級誘導体を、およそ6時間ごとに投与してよい。ノロキシモルホンの第4級誘導体をまた、1〜7日の間またはより長い時間の期間にわたって繰り返し投与してもよい。しかしながら、本発明はこの点で限定するものではないため、他の投与の用量、頻度および期間で用いてもよい。
ある態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を、起立性低血圧がヒトにおいて最初に出現する用量の50%より少ない用量で投与してもよい。他の態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を、ヒトにおいて平均動脈血圧の低下が最初に出現する用量の50%より少ない用量で投与してもよい。
ある態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体を、最初の非経口投与の期間(例えば、術後1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、またはより多い日数)の後に経口的に患者に投与してもよい。
本発明の態様はまた、1つまたは2つ以上の制吐組成物、抗菌剤(例えば、抗生物質または抗ウィルス剤)の患者への投与を含んでもよい。
本発明の側面はまた、オピオイドの患者への投与を含んでもよい。1つの側面において、オピオイドおよびノロキシモルホンの第4級誘導体の組み合わせを含む組成物を、患者に投与してもよい。他の本発明の態様において、患者はモルヒネ(または鎮痛のために投与するもう1つのオピオイド)を受容している。1つの態様において、患者は、ノロキシモルホンの第4級誘導体を患者に投与する期間にわたって、モルヒネ(または鎮痛のために投与する他の1つのオピオイド)を離脱していてもよく、そのために患者はノロキシモルホンの第4級誘導体を外因性オピオイドの投与または循環の欠如においてでさえ受容している。
上記のいかなる点および側面または態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体はメチルナルトレキソンであってよい。いかなる上の態様において、処置は術後の胃腸の活動性の回復の方法であってよい。よって、本発明の1つの態様は、メチルナルトレキソンの非経口投与を部分的結腸切除後の患者に開始することによる、部分的結腸切除後のヒト患者における胃腸の活動性を回復する方法を含み、そこにおいてはメチルナルトレキソンを胃腸の活動性の回復に十分な量で投与し、i)部分的結腸切除後の患者による最初の腸運動;ii)部分的結腸切除後の患者の退院適応;および/またはiii)部分的結腸切除後の患者の最初の固体食の消化および最初の腸運動の短縮の見込みの増加により兆候とする。メチルナルトレキソンを静脈注射で注入してもよい。メチルナルトレキソンを投与あたり約0.3mg/kg患者体重の用量で1日あたり4回投与してもよい。メチルナルトレキソンを1〜7日の期間にわたって静脈内投与してもよい。
本発明の側面は、腹部手術(例えば部分的結腸切除)後、1〜3時間、1〜4時間、1〜5時間、1〜6時間あるいはより多くまたはより少ない時間の間存続する、術後性胃腸障害の処置を含む。本発明の側面は、部分的結腸切除後2時間より少ない時間の間存続する胃腸障害の処置に対し有用であるかもしれない。本発明は、腹部手術の期間に応じて末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの用量の最適化するための方法を提供する。本発明の1つの態様において、より大量の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを、より長い外科手術時間の間患者に投与する。
本発明の方法および組成物はまた、術後性胃腸障害に関連する兆候の発現を予防または阻害(例えば低下)に有用である。よって、本発明の側面を、外科手術後の患者における1つまたは2つ以上の胃腸の機能の減少の予防または低下のために用いてもよい。
本発明の側面はまた、外因性に投与する1つまたは2つ以上の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを欠如するときに必要とする時間量に相対的な(典型的には、プラセボが存在するときの時間量に相対的な、平均して)1つまたは2つ以上の胃腸の機能の回復(例えば、増加)に対して、術後必要とする時間量を減少させるために、用いてもよい。例えば、本発明の組成物を、最初の腸運動、最初のおなら、最初の全流動食の耐容、最初の固体食の耐容、回復、またはそれらの2つまたは3つ以上のいかなる組み合わせを低下させるために、部分的結腸切除患者に投与してもよい。
本発明の側面はまた、1つまたは2つ以上の外因性に投与する末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストが欠如するときの病院滞在に対して、外科手術後の患者の病院滞在の期間を低下させるために有用であるかもしれない。例えば、本発明の組成物を、退院適応、実際の退院、または両方に対する術後時間を低下させるために、部分的結腸切除患者に投与してもよい。本発明の側面はまた、術後性胃腸障害(例えば、術後性胃腸障害の再発のために)から生じる患者の再入院を防ぐまたは低下させるために有用である。
本発明の側面は、部分的結腸切除に関連する術後性胃腸障害を処置するために有用である。部分的結腸切除は、大腸の一部分だけ(例えば、大腸の1/3以下)、または大腸の特定の部位(例えば、S状結腸)またはその一部分(例えば、1/3以下)の外科的な除去であり、引き続いて残りの胃腸組織を結紮する。結腸切除は、S状結腸切除、右結腸切除、左結腸切除、右半結腸切除、人工肛門分解(colostomy takedown)、左半結腸切除、横行結腸切除、および低位腹部切除(LAR)を含むが、限定するものではない。
本発明の側面は、疾患に関連する1つまたは2つ以上の部分的な大腸の領域の外科的な除去に関連する術後性胃腸障害を処置するために有用であるかもしれない。本発明の方法および組成物は、大腸の拡大した部位に影響する疾患(例えば、炎症性大腸炎(IBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、または他の自己免疫性疾患あるいは胃腸管に影響する炎症状態)と対照的に、疾患が限定性疾患(例えば、大腸癌、憩室疾患、大腸の憩室疾患、特に高齢の患者において、など)のときに、特に効果的であるかもしれない。よって、本発明の側面は、大腸から1つまたは2つ以上のポリープ、前癌状態または癌状態の損傷、憩室炎または憩室症に冒された大腸の領域、または1つまたは2つ以上のポリープ、損傷、疾患領域、またはその組み合わせを含む大腸の断片を外科的に除去することにより起こる胃腸障害を処置するために有用である。
ここで記載する本発明の側面において、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(類)(例えば、MNTXなどの、ノロキシモルホンの第4級誘導体、ここに記載する他の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、など)を、薬学的に受容可能な形態(例えば、非経口投与できる形態)で提供してもよく、生理的に受容可能な調製(例えば、滅菌した生理学的に受容可能な調製)として投与してもよい。1つまたは2つ以上の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを、1つまたは2つ以上の付加的な薬学的な剤とともに投与してもよい。付加的な薬学的な剤は、抗菌剤(例えば、抗生物質、抗菌物質、または抗ウイルス物質)、オピオイド(例えば、モルヒネ)、非ステロイド性抗炎症薬(例えば、ケトロラク)、抗炎症薬、鎮静剤(例えば、オキシコドン)または抗癌剤であってよい。1つの側面において、少なくとも1つの末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストおよび少なくとも1つの付加的な薬学的な剤の組み合わせを含む組成物を、患者に投与してもよい。本発明の組成物は、送達ルートに従うよう適切に製剤化してもよい。
本発明の側面は、キットもまた含む。キットは、少なくとも1つの末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、MNTXなどのノロキシモルホンの第4級誘導体、ここに記載する他の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、など)および部分的結腸切除後に開始する部分的結腸切除患者に投与するための取り扱い説明書を含むパッケージである。かかるキットは、また、少なくとも1つの薬学的な剤(例えば、1つまたは2つ以上の制吐剤、抗菌剤、抗炎症剤、抗癌剤、またはこれらのいかなる組み合わせ)を含んでもよい。
かかる末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(類)および付加的な剤(類)は、同様のまたは異なる製剤であってよい。かかるキットは、本明細書の全範囲にわたって記載されるいかなる製剤を含んでもよい。かかるキットは、また、1つまたは2つ以上の調製物を投与するための投与デバイスを含んでもよい。かかる投与デバイスは、シリンジ、浣腸セット、注入セット、吸入器、スプレーデバイス、チューブ、などのキット中の調製物の1つの投与において、有用ないかなる手段でもあることができる。
これらおよび他の本発明の側面は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
発明の詳細な説明
アルビモパン(相対的に高親和性のミューオピオイド受容体アンタゴニスト)を用いる近年の研究は、ある術後性イレウス兆候の期間の減少の試みにおいて、少なくとも腹部手術2時間前での経口投与の使用を報告している。アルビモパンを用いるいくつかの第3相試験からのデータは一貫性がなく、評価した終点の多くの関して、統計的有意性に欠く。これに関連して、本出願者は、MNTX(アルビモパンよりも低いミューオピオイド受容体親和性の、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト)は、MNTX投与が外科手術後のみに開始されるとき、ヒト患者における(開腹術による)部分的結腸切除後の術後性胃腸障害の、ある兆候の期間を有意に減少させることができるという、予期せぬ発見を為した。本発見は、また、米国特許出願番号第10/171,299号の実行の期間に提出したラットMNTX研究の観点において、予期せぬことであった。かかるラットの研究は、MNTXを外科手術のより直近に(外科手術の60分または45分前)に投与するときではなく、外科手術90分前に静脈内投与するときに、胃腸管の部分的な回復の兆候のみを報告した。
よって、本出願者は、部分的結腸切除患者はノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)を外科手術後に静脈内投与するときに反応性があることを発見した。ここで用いる、部分的結腸切除は、大腸の一部分またはその領域を除去する外科的処置である。部分的結腸切除は大腸の1部分のみを除去し、大腸全体を除去しない。例えば、部分的結腸切除は、大腸の1/3以下、または大腸の特定の領域(例えば、S状結腸)の約1/3以下を除去してもよい。しかしながら、除去する大腸の一部分または領域のサイズは、外科手術の事由および除去する必要のある疾患組織の範囲に依存して異なる。部分的な結腸切除は、右結腸切除、左結腸切除、部分的結腸切除、横行結腸切除、半結腸切除(左または右)、S状結腸切除、盲腸切除、前方直腸S状結腸切除、および低位前方直腸S状結腸切除を含むが、限定をするものではない。
よって、本発明の1つの側面は、外科手術前および外科手術中のノロキシモルホンの第4級誘導体の投与をしない、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の、部分的結腸切除後の患者への術後の非経口(例えば、静脈注射)投与を含む。
本発明のいかなる側面において、術後の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの投与を外科手術の直後に、または外科手術後数分(例えば、約15分、30分、45分)から、数時間(例えば、約1、2、3時間など)までと、数日(例えば、1、2、3、4、5、6、7日など)までに開始してもよい。1つの態様において、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、ノロキシモルホンの第4級誘導体、MNTX、など)を、外科手術後90分に開始して投与する。当然のことながら、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの投与を、好ましくは、患者が胃腸の機能を回復する前に開始する。
ある態様において、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの投与を、患者が3日以上存続する胃腸障害の1つまたは2つ以上の胃腸障害の兆候を有する場合のみ、開始してもよい(例えば、患者がその時に未だに胃腸障害の兆候を有する場合、外科手術後4日目、5日目、または6日目で投与を開始してよい)。しかしながら、他の態様において、患者が腸の内容物の通過を回復するに十分な胃腸の活動性を回復したように思われるのち、および腸運動の後に、胃腸障害の再発を防ぐまたは見込みを低下させるために(例えば、退院後に)、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、MNTX)の1または2以上の用量を投与してもよい。
よって、本発明の側面は、部分的結腸切除後の胃腸障害を処置するのに有用である。かかる処置により、胃腸の運動性の術後の喪失の期間を短縮させることができる。かかる処置により、最初の腸運動、最初のおなら、最初の固体食の消化及び患者により最初の腸運動(固形物摂取−固形物排出)、最初の液体の耐容、最初の全流動食の耐容、最初の固体食の耐容、および胃腸の運動性に関連する胃腸音の回復の組み合わせを含むが限定はせず、胃腸の運動性の回復の少なくとも1つの指標の最初の出現までの時間を減少させるか、または加速させることができる。
よって、かかる処置は、部分的結腸切除後の上位の胃腸機能、下位の胃腸機能、または完全な胃腸機能の回復を加速させることを含む。かかる処置は、部分的結腸切除後の退院に対する患者適応性および/または実際の患者の退院までの時間を低下させること、または加速させることもまた含む。よって、本発明の側面は、部分的結腸切除後の患者の病院滞在の長さを低下させることを含む。本発明の側面は、部分的結腸切除後の胃腸障害による患者再入院の防ぐかまたは頻度を低下させることもまた含む。
本発明の側面は、部分的結腸切除後の胃腸の活動性を回復させることもまた含む。胃腸の回復は、大腸における腸の内容物の通過に関連する、1つまたは2つ以上の胃腸の機能の回復を含む。胃腸の活動性の回復は、部分的結腸切除後の胃腸障害の1つまたは2つ以上の兆候の強さおよび期間の低下を含む。胃腸の活動性の回復は、部分的結腸切除後の1つまたは2つ以上の胃腸の機能の回復の加速を含む。
本発明に従って、臨床的に有意な回復効果を有するに効果的な量で末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、MNTXなどのノロキシモルホンの第4級誘導体、ここで記載する他の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト、など)を投与することにより、術後性胃腸障害を処置する。有効量は、最初の全流動食の患者の耐容性、最初の固体食の患者の耐容性、患者の最初の固体食の消化および患者による最初の腸運動、患者による最初のおなら、および患者の大腸における胃腸音を含むが限定しない、部分的結腸切除後の患者における胃腸の活動性の指標となる1つまたは2つ以上の機能の回復の見込みまたは可能性を増加させるに十分である量であってよい。
かかる量を、例えば、ここに記載する、メチルナルトレキソンを受ける患者対プラセボを受ける患者の臨床研究において、決定する。つまり、前記の量は、平均または中央値または同様のものとして表現される、処置群および対照群の統計比較に基づく。1つの態様における見込みまたは可能性を増加させるために、有効量は胃腸内容物通過の増加または復帰を加速するに十分な量であってよい。有効量は、また、1つまたは2つ以上の術後の胃腸障害の兆候を、部分的結腸切除後の患者において防ぐまたは減少させる見込みまたは可能性を増加させるに十分な量であってよい。
当然のことながら、生理学的差異、タイプまたは疾患または状態における差異、外科手術の持続時間の差異、除去される大腸の特異的な領域および量における差異のために、異なる患者は処置に対して異なって反応するかもしれない。しかしながら、ここで記載するように、部分的結腸切除後の患者において、術後性胃腸障害を防ぐまたは阻害する、あるいは胃腸の活動性の回復を加速する見込みまたは可能性を増加させるための有効量を決定することができる。加えて、個々の患者に投与する量をここで記載するように(例えば、患者の状態の機能および外科手術の継続時間)調整してもよい。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与は、部分的結腸切除後約97時間以内または約4日以内(平均)に、最初の腸運動が誘発される。よって、最初の腸運動までの時間は、ここに記載するこの患者群において短縮される。最初の腸運動は、ノロキシモルホンの第4級誘導体を欠如するときの時間に相対して、約23時間または約1日(平均)加速された。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、患者を部分的結腸切除後約119時間または5日(平均)以内に退院できるようにする。よって、患者退院適応までの時間は、この患者群において下に記載するように短縮される。患者退院適応までの時間を、ノロキシモルホンの第4級誘導体欠如における時間に対して、約30時間または約1〜2日(平均)加速する。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、患者は部分的結腸切除後約140時間または約6日以内に退院できるようになる。よって、実際の患者退院までの時間は、下に記載するようにこの患者群において短縮される。患者退院までの時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約25時間または約1〜2日(平均)、加速された。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、部分的結腸切除後約88時間または4日以内(平均)に最初のおならを誘発する。よって、下に記載するように、この患者群において最初のおならまでの時間を短縮した。最初のおならまでの時間を、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対し、約8時間または約半日(平均)加速した。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えばMNTX)の投与により、部分的結腸切除後約124時間または約5〜6日(平均)以内に、患者は最初の固体食を食べれるようになり、腸運動(固形物摂取−固形物排出)ができるようになった。よって、最初の固体食および腸運動の組み合わせは、この患者群において下で記載するように短縮する。最初の固体食および腸運動までの時間を、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約27時間または約1〜2日(平均)加速した。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)により、患者は部分的結腸切除後約70時間または3日(平均)以内に、最初の全流動食を飲むことができるようになった。よって、最初の全流動食までの時間を、下で記載するようにこの患者群において短縮した。最初の全流動食までの時間を、約30時間または約1〜2日(平均)、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して加速した。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、部分的結腸切除後約100時間または約5日(平均)以内に、患者は最初の固体食を食べることができるようになった。よって、この患者群において下に記載するように、最初の固体食までの時間を短縮した。最初の固体食までの時間を、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約25時間または約1日(平均)、加速した。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、患者は、部分的結腸切除後約26時間または約1〜2日(平均)の間、制吐剤の最初の使用を遅延させることができた。よって、制吐剤の最初の使用までの時間は、下で記載するこの患者群において延長した。制吐剤の最初の使用までの時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約10時間または約半日(平均)遅延した。当然のことなら、ある態様において、患者は制吐剤を使用しなかった。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、最初の腸運動をS状結腸切除後約94時間または約4日(平均)以内に誘発する。よって、最初の腸運動までの時間は、下に記載のようにこの患者群において短縮される。最初の腸運動は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間にして、約23時間または約1〜2日(平均)加速する。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)により、患者はS状結腸切除後約105時間以内または4〜5日以内(平均)に退院適応となることができる。よって、患者退院適応までの時間は下に記載するようにこの患者群において短縮される。患者の退院適応の時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約40時間または2日(平均)加速された。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX)の投与により、患者はS状結腸切除後125時間以内または5〜6日(平均)以内に退院できるようになる。
よって、実際の患者退院までの時間は、下に記載するように、この患者群において短縮される。患者退院までの時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に大して、約30時間または約1〜2日(平均)加速された。
1つの態様において、ノロキシモルホンの第4級誘導体(例えば、MNTX(の投与により、S状結腸切除後約85時間以内または約3〜4日以内(平均)に、最初のおならを誘発した。よって、最初のおならまでの時間は、下に記載するようにこの患者群において短縮される。最初のおならまでの時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約25時間または約1日(平均)加速された。
1つの態様において、ノロキシモルホン(例えば、MNTX)の第4級誘導体の投与により、患者はS状結腸切除後約93時間以内または約3〜4日以内に最初の固体食を食べることができるようになった。よって、最初の固体食を食べるまでの時間は、下に記載するように、この患者群において短縮される。最初の固体食までの時間は、ノロキシモルホンの第4級誘導体の欠如における時間に対して、約29時間または約1日加速された。
本発明の側面は、部分的結腸切除後の患者における胃腸障害の発生を防ぐまたは減少させるために有用である。本発明の側面はまた、患者が部分的結腸切除後の胃腸の機能を回復させるのを助けるのに有用でもある。患者は、部分的結腸切除、横行結腸切除、半結腸切除(左または右)、S状結腸切除、盲腸切除、前方直腸S状結腸切除、または低位前方直腸S状結腸切除を実施した患者を含むが、限定しない。1つの態様において、患者は、全身麻酔で開腹術により部分的結腸切除を実行した患者を含む。もう1つの態様において、患者は腹腔鏡で部分的結腸切除を実行した患者を含む。術後性患者は、術後性胃腸障害を有してもよく、また危険性にあるかまたは危険性を有してもよい。
本発明の側面は、胃腸間の拡大した一部分に影響する疾患(例えば炎症性大腸炎(IBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、あるいは胃腸間に影響をおよぼす他の自己免疫疾患または炎症状態)において必要とされるかもしれない、大腸全体または小腸全体の外科的な除去とは対照的に、限局性疾患(例えば、大腸癌、憩室疾患、特に老齢患者における大腸の血管疾患、など)に関連する1つまたは2つ以上の胃腸の領域の外科的な除去に関連する術後性胃腸障害を処置するために特に有用であるかもしれない。
よって、本発明の側面は、大腸からの、1つまたは2つ以上のポリープ、前癌状態のまたは癌状態の損傷、憩室炎または憩室症または血管疾患に冒される大腸または直腸の領域、1つまたは2つ以上のポリープ、損傷、疾患領域、またはそれらの組み合わせを含む大腸または小腸の断片の外科的な除去により引き起こされる胃腸障害を処置するために有用である。しかしながら、免疫性または自己免疫性疾患または状態を処置するために大腸の断片のみを除去する場合、ここで記載するように胃腸の活動性を術後性に回復するために、本発明の方法は有用であろう。
本発明の側面は、1時間未満、2時間未満(例えば、約1から2時間)、3時間未満、4時間未満、5時間未満、6時間未満または8時間以上存続する部分的結腸切除外科手術と関連する術後性胃腸障害を処置するために有用であるかもしれない。他の側面において、本発明は、腹部手術の期間の機能としての末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの投与量を最適化するための方法を提供する。1つの態様において、外科手術の時間が増加するに従い、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストのより多い量を患者に投与する。
ここで記載する方法は、S状結腸直腸および直腸外科手術後の患者における胃腸の活動性を回復させるためにもまた有用であると考えられている。よって、部分的結腸切除に対してここで記載する方法に従った、S状結腸直腸および直腸手術患者を処置する(例えば胃腸の活動を示唆する、1つまたは2つ以上の胃腸機能回復を早める)とき、同様の臨床的に有意な結果が得られると期待される。
本発明の側面は、1つまたは2つ以上のノロキシモルホンの第4級誘導体の部分的結腸切除患者への投与に関する。特に好ましいノロキシモルホンの第4級誘導体は、メチルナルトレキソンおよびその塩であり、最初にGoldberg, et alにより記載されたものである。メチルナルトレキソンは、また米国特許番号第4,719,215号;第4,861,781号;第5,102,887号;第6,274,591号;米国特許出願第2002/0028825号および第2003/0022909号;およびPCT公開第99/22737号およびWO 98/25613にも記載され;ここでそれぞれを引例として組み入れる。ここで用いる、「メチルナルトレキソン」または「MNTX」は、N−メチルナルトレキソンおよびその塩を含む。塩は、臭化物塩、塩化物塩、ヨウ化物塩、炭酸塩、および硫酸塩を含むが、限定しない。
メチルナルトレキソンを、自由に水溶する白い結晶性粉末として提供する。その融点は、254〜256℃である。メチルナルトレキソンはMallinckrodt Pharmaceuticals, St. Louis, MOより粉末の形態で入手可能である。かかる化合物は逆相HPLCで99.4%の純度であり、同様の方法では0.011%未満の4級化されていないナルトレキソンを含有する。メチルナルトレキソンをまた、N−メチル−ナルトレキソンブロマイド、ナルトレキソンメトブロマイド、N−メチルナルトレキソン、MNTX、SC−37359、MRZ−2663−BRおよびN−シクロプロピルメチルノロキシ−モルヒネ−メトブロマイドとしても同定する。
しかしながら、本発明の側面はまた、1つまたは2つ以上の他の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの部分的結腸切除患者への投与を含む。末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、業界で周知である。ここで述べるところの、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、脳血管関門を中枢神経系へと効果的に通過しないものを意味する。現在公知のオピオイドアンタゴニストは中枢的と末梢的の両方で作用し、中枢を介した、望ましくない副作用に対する潜在性を有する。ナロキソンおよびナルトレキソンが例である。本発明は、業界で認識されるところの群の、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストとして公知の化合物の群を含む。
好ましい形態においては、本発明の方法は、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト化合物である、部分的結腸切除後の患者に非経口に投与する化合物を含有する。末梢という用語は、化合物が中枢神経系の外部の生理系および成分に主に作用すること、つまり化合物が容易に脳血管関門を通過しないことを示す。本発明の方法で採用する末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト化合物は、典型的には、胃腸組織に関しての高レベルの活性を呈するが、一方で、減少した、そして好ましくは実質的にゼロの、中枢神経系(CNS)活性を呈する。ここで用いる「実質的にゼロのCNS活性」という用語は、約20%未満の本方法で採用する末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト化合物の薬理活性を、CNSにおいて呈するということを意味する。好ましい態様において、本方法で用いる末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト化合物は、CNSにおいて約5%未満の薬理活性を呈するが、1%以下(つまり、CNS活性がない)がさらに好ましい。
末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、好ましくはメチルナルトレキソンと同様の受容体親和性を有する。しかしながら、投与が非経口で外科手術後であり、外科手術が部分的結腸切除ならば、本発明の予期せぬ所見が、末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストのホストにまで拡大しうると考えられている。かかる末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、例えば、米国特許番号第5,250,542号;第5,434,171号;第5,159,081号;第5,270,328号および第6,469,030号などに記載されるような、ピペリジンN−アルキルカルボキシレートなどであってよい。それはまた、米国特許番号第4,730,048号;第4,806,556号;および第6,469,030号などに記載されるような、アヘンアルカロイド誘導体であってもよい。他の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストは、米国特許番号第3,723,440号および第6,469,030号などに記載されるような、第4級ベンゾモルファン化合物を含む。メチルナルトレキソンなどの、ノロキシモルホンの第4級誘導体の好ましいアンタゴニストは、米国特許番号第4,176,186号および第5,972,954号に記載される。ノロキシモルホンの第4級誘導体の他の例は、メチルナロキソンおよびメチルナロルフィンを含む。
ある本発明の側面において、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを用いる。本発明によると、低親和性末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストはミューオピオイド受容体に対しアルビノパンよりも低い親和性(例えば、中間値を含み、約5倍低い、約10倍低い、約20倍低い、約50倍低い、約100倍低い、または100倍以上低い)を有する。本発明の側面によると、低親和性末梢ミューオピオイドは、ミューオピオイド受容体に対し、1nMより大きい(例えば、1nMと1μMの間の、5nMと100nMの間の、5nMと50nMの間の、50nMと100nMの間の、10nMと90nMの間の、20nMと80nMの間の、28nMと68nMの間の、約28nMの、など)Kiを有する。かかる親和性(例えばKiまたは相対的な親和性)をMitch et al, J Med Chem. 1993 Oct l;36(20):2842-50および/またはWang et al., FEBS Lett. 1994 Jan 31;338(2):217-22に記載の技術を用いて測定してもよく、それらの開示を全体でここに引例として組み入れる。
さまざまな投与ルートが利用可能である。選択する特別な様式は、もちろん、選択する薬剤の特別な組み合わせ、処置する、または予防する状態の重症度、患者の状態、治療効果のために必要とされる投与量に依存する。概して、医学上容認できるいかなる投与様式、つまり臨床的に容認できない副作用を引き起こさない活性化合物の効果的なレベルを生むいかなる様式を用いて、本発明の方法を実践してもよい。
投与の非経口の様式は、静脈注射、皮下投与および筋肉内投与を含む。投与の非経口の様式は、注射を含む。ここで用いる、注射は注入を含む。注入期間は、数分(例えば、約5分、約10分、約15分、約20分、約25分、約30分、またはより多くの分)から数時間(例えば、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間またはより多くの時間)まで変動してもよい。連続注入に対し、患者管理無痛法(PCA)デバイスを採用してもよい。
しかし、当然のことながら、本発明の側面は投与の他の様式を含んでもよい。投与の他のルートは、経直腸、局所、経皮、舌下、肺の、腔内、アエロゾル、耳の(例えば、点耳剤を介して)、経鼻、吸入、針なし注射、または皮内(例えば、 経皮)送出を含んでもよい。
1つの態様において、特に患者への継続投与が胃腸の活動の回復後または患者の退院後の期間に対して示唆されている場合、開始時の最初の非経口投与のあとに、他の投与ルートを用いてもよい(経口および他の非経口ルートを含む)。よって、経口投与を術後性非経口投与の開始期間後に開始してもよい。経口、経直腸、または皮下投与は、再発または長期間処置の予防処置に対して重要であるかもしれない。送出の好ましい経直腸様式は、坐薬または浣腸洗浄としての投与を含む。
概して、静脈注射および皮下投与を含む、非経口投与は、約0.001〜1.0mg/kg体重であってよい。0.05〜0.45mg/kg体重の範囲の投与量の、注射により投与するノロキシモルホンの第4級誘導体により、所望の結果を生じるであろうことが予想され、そして0.1〜0.3が好ましい。メチルナルトレキソンの好ましい投与量は、20mg/mlの用量において0.3mg/kgである。
概して、ノロキシモルホンの第4級誘導体の経口投与量は、1日あたり約0.25〜5.0mg/kg体重であろう。0.5〜5.0mg/kg体重の範囲の経口投与量が、所望の結果を生じると見込まれる。
投与様式に依存して、局所または全身の所望の薬剤レベルを達成するために、投与量を適切に調整してもよい。例えば、全体的に被覆された製剤における末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの経口投与のための投与量は、迅速放出経口製剤においてよりも低いであろうことが予想される。患者における反応がかかる投与量で不十分な場合、さらに高用量(または異なる、またはより局所的な送出ルートによる効果的な高用量)を、患者の耐容性が許す範囲までで用いてもよい。1日あたりの複数投与を、化合物の適切な全身レベルを達成するために熟慮する。適切な全身レベルを、例えば薬剤の患者におけるピークまたは持続した血漿中濃度の測定により、決定できる。「投与量」および「用量」は、ここでは同じ意味で用いられる。
末梢オピオイド受容体アンタゴニスト(例えば、MNTXなどの、ノロキシモノルホンの第4級誘導体)を、限定はしないが、1時間毎、1日数回(例えば、1日あたり2回、3回、4回、5回、6回、または、より多くの回数)または連日を含む、定期的なスケジュールに従って投与してもよい。しかしながら、投与の頻度は、投与する用量および患者の臨床的兆候に依存する。当然のことながら、不規則な投薬スケジュールおよび異なる投与量を用いてもよい。例えば、時間がたてば(例えば、各々の連続投与は前回のものよりも少ない投与量を含有する)投与量を減少してもよい。ここで述べる1つまたは2つ以上の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを薬学的に受容可能な形態で提供してもよく、そして生理学的に容認できる調製(例えば、滅菌した薬学的な調製)として投与してもよい。
1つまたは2つ以上のオピオイド受容体アンタゴニストを、1つまたは2つ以上の付加的な薬学的な剤とともに投与してもよい。付加的な薬学的な剤は、抗菌剤(例えば、抗生物質、抗菌物質、抗ウイルス物質)、鎮痛薬、オピオイド(例えば、アルフェンタニル、アニレリジン、アシマドリン、ブレマゾシン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、デゾシン、ジアセチルモルヒネ(ヘロイン)、ジヒドロコデイン、ジフェノキシレート、フェドトジン、フェンタニル、フナルトレキサミン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、レバロルファン、酢酸レボメタジル、レボルファノール、ロペラミド、メペリジン(ペチジン)、メタドン、モルヒネ、モルヒネ−6−グルコロニド(glucoronide)、ナルブフィン、ナロルフィン、アヘン、オキシコドン、オキシモルホン、ペンタゾシン、プロピラム、プロポキシフェン、レミフェンタニル、スフェンタニル、チリジン、トリメブチン、およびトラマドール)、抗炎症剤、または抗癌剤であってよい。
オピオイド、抗生物質、抗ウイルス剤、抗菌剤、抗炎症剤および抗癌剤は、US 20040266806、US 20040259899、US 20030065023、WO 2004/010998、WO 2004/10997に記載される。1つの側面において、少なくとも1つのオピオイド受容体アンタゴニストおよび少なくとも1つの付加的な薬学的な剤の組み合わせを含む組成物を、患者に投与してもよい。本発明の組成物を、送出ルートに従って適切に形成してもよい。よって、本発明の薬学的な調製は、1つまたは2つ以上の付加的な薬学的な剤とともに、1つまたは2つ以上の末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストを含んでもよい。
本発明の医薬製剤は、単独でまたはカクテルで用いられるとき、治療的な有効量で投与してもよい。治療的な有効量は、ここで議論するパラメーターにより定義されるであろう;しかし、いずれにしても、対象が、例えばヒト対象が、ここに記載する状態の1つを有するために効果的な薬剤のレベルを構築する量である。
術後性胃腸障害の場合、有効量は、例えば、ここに記載する臨床的な終点の1つを達成する量である。
対象の投与するとき、有効量は、もちろん、特定の外科手術;胃腸障害の重症度;年齢、身体状態、サイズおよび体重を含む個々の患者パラメーター;処置の頻度;および投与の様式に依存する。かかる要素は、通常の技量を有する当業者に周知であり、決められた実験だけで取り組みことができる。
医薬製剤を単位投与量の形態で提示してもよく、薬学の業界で周知のいかなる方法により調製してもよい。全ての方法は、本発明の化合物を1つまたは2つ以上の副成分を構成するキャリアと組み合わせる段階を含む。概して、組成物を均一に調製し、ただちに本発明の化合物を液体キャリア、微粉化固体キャリア、または両方とともに組み込ませ、そして、必要ならば、生産品を成形する。
投与するとき、本発明の医薬製剤を、薬学的に容認できる組成物で適用する。かかる医薬製剤は、定常的に、塩、緩衝剤、保存料、互換性のあるキャリア、および任意に他の治療材料を含んでもよい。医薬として用いるとき、塩は製薬的に容認できる塩であるべきだが、製薬的に容認できない塩をその製薬的にに容認できる塩を製造するために好都合に用いてもよい。かかる薬学的におよび製薬的に容認できる塩を、限定こそしないが、以下の酸から調製する:塩酸、シュウ酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、コハク酸、ナフタレン−2−スルホン酸、パモン酸, 3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、およびベンゼンスルホン酸。
本発明の医薬製剤は、薬学的に容認できるキャリアに含めてもよく、またはかかるキャリア中に希釈してもよい。ここで用いる「薬学的に容認できるキャリア」という用語は、互換性のある固体または液体フィラー、ヒトへの投与に適した希釈剤またはカプセル化物質を意味する。「キャリア」の用語は、有機または無機成分であって、天然または人工であって、適用を促進するために活性成分と組み合わされるものを示す。かかるキャリアを、本発明の調製物とともに互いに、所望の薬学的な効き目または安定性を実質的に損なう相互作用がないように、混合することができる。経口投与、坐薬、および非経口投与などに適したキャリア製剤を、Remington's Pharamaceutical Sciences, Mack Publishing Company, Easton, Paにおいて見つけることができる。
水性製剤は、キレート剤、緩衝剤、酸化防止剤および、任意に等張剤を、好ましくはpHを3.0〜3.5の間に調整して、含んでもよい。オートクレーブおよび長期貯蔵に適する、好ましいかかる製剤は、出願番号第10/821811に記載され、今20040266806として出版され、"Pharamaceutical Formulation"という表題であり、その開示をここで引例として組み入れる。
キレート剤は、以下を含む:エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびその誘導体、クエン酸およびその誘導体、ナイアシンアミドおよびその誘導体、デソキシコール酸ナトリウムおよびその誘導体、およびL−グルタミン酸、N,N−アセト酢酸、およびその誘導体。
緩衝材は、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸、リン酸ナトリウムおよびリン酸、アスコルビン酸ナトリウム、酒石酸、マレイン酸、グリシン、乳酸ナトリウム、乳酸、アスコルビン酸、イミダゾール、重炭酸ナトリウムおよび炭酸、コハク酸ナトリウムおよびコハク酸、ヒスチジン、ならびに安息香酸ナトリウムおよび安息香酸からなる群から選択されたものを含む。
酸化防止剤は、アスコルビン酸誘導体、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、アルキル ガラート、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム、チオグリコール酸ナトリウム、ホルムアルデヒド・スルホキシル酸ナトリウム、トコフェラル(tocopheral)およびその誘導体、モノチオグリセロール、および亜硫酸ナトリウムからなる群から選択されたものを含む。好ましい酸化防止剤は、モノチオグリセロールである。
等張剤は、塩化ナトリウム、マンニトール、乳糖、デキストロース、グリセロール、およびソルビトールからなる群から選択されたものを含む。
本組成物と用いることができる保存料は、ベンジルアルコール、パラベン類、チメロサール、クロロブタノール、そして好ましくは塩化ベンザルコニウムを含む。典型的には、かかる保存料は最大で約2重量%までの濃度での組成物で存在する。しかし、保存料の正確な濃度は、意図する用途に応じて異なるであろうものであり、当業者は容易に確認することができる。
1つの態様において、かかる製剤は凍結乾燥形態であり、例えば、マンニトール、乳糖、ショ糖、および他の公開米国特許出願第20040266806号で開示されるものなどの冷凍保存料においてである。
定常状態の血漿中濃度を作り出すために、かかる製剤を構築し、配合することができる。当業者に公知の、HPLC技術を用いて、定常状態血漿濃度を測定することができる。薬剤の有効性の率が循環からの薬物消失の率に等しいとき、定常状態を達成する。典型的な治療設定において、周期的な投薬計画において、または持続注入投薬計画で、ノロキシモルホンの第4級誘導体を患者に投与するであろう。血漿における薬剤の濃度は、投与の発現ののちに直ちに上昇する傾向にあり、そして細胞および組織中への分配の手段により、代謝により、または排出により、循環から薬剤が排出されるに従い、時間がたてば下降する傾向にある。長期にわたり平均薬剤濃度が一定であるとき、定常状態を得られるであろう。
断続的な投薬の場合、それぞれの投与間において同様に、薬剤濃度サイクルのパターンを繰り返し、平均濃度を一定に維持する。持続注入の場合、平均薬剤濃度を非常に小さい振幅で断続的に維持する。サイクルを投与ごとに同様に繰り返していることを検証できるような投薬の少なくとも1サイクルのわたって、血漿中における薬剤濃度を測定することにより、定常状態の達成を決定する。典型的に、断続的な投与計画において、別の容量の投与直前のサイクルの連続的トラフにおける薬剤濃度を測定することにより、定常状態の維持を確認できる。濃度の振幅が低い持続的投与計画において、任意の連続した薬剤濃度測定により、定常状態を検証することができる。
本発明の側面は、キットもまた含む(図2に示す)。キットは、ここの記載の少なくとも1つの末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニストの調製物12、14、16、および/または18および外科手術後のみあるいはまた外科手術の直前または術時の部分的結腸切除患者への投与のための取扱説明書20を含むパッケージ10であってよい。かかるキット10はまた、少なくとも1つの付加的な薬剤12、14、16および/または18を含んでもよい。かかる末梢ミューオピオイド受容体アンタゴニスト(類)および付加的な剤(類)は、同様の製剤または異なる製剤においてでよい。かかるキットは本明細書中で記載するいかなる製剤を含んでもよい。かかるキットはまた、1つまたは2つ以上の調製物を投与するための投与デバイスを含んでもよい。かかる投与デバイスは、例えば、シリンジ、浣腸セット、注入セット、吸入器、スプレーデバイス、チューブ、など、キットにおける調製物の1つを投与するのに有用ないかなる手段であることができる。
以下の記載に説明されるまたは図に描かれる構築および成分の配合に、本発明を限定するものではない。本発明は、他の態様をとることが可能であり、さまざまな方法で実践されるまたは実行されることが可能である。また、ここで用いられる語法および専門用語は、記載の目的のためのものであり、限定として見なされるべきではない。「含む」(including)、「含む」(comprising)、または「有する」(having)、「含有する」(containing)、「含む」(involving)およびここでのそれらの変化形は、それ以降リストするアイテムおよびその同等物ならびに付加的なアイテムの包含を意味する。

以下の非限定の例は、部分的結腸切除後の胃腸障害の期間を減少させるための、MNTXを用いたヒトにおける第2相研究に関する。この研究の第一の目的は、部分的な結腸切除を実施した患者における術後性イレウスを防ぐ期間の短縮における、プラセボと比較した6時間ごとに非経口で投与するMNTXの活性を評価することであった。MNTXの活性の論証は、以下の1つまたは2つ以上に基づく:液体耐容性までの時間、最初の腸運動までの時間、固体食耐容性までの時間、最初の固体食および腸運動の組み合わせまでの時間、フォーリーカテーテル除去後の最初の尿意までの時間、および退院までの時間。日々の制吐薬およびオピオイド薬の使用もまた評価した。
この研究の第2の目的は、有害事象、口頭数的スケーリング(verbal numerical scale)における変化、バイタルサインにおける変化、身体検査評価、感染の発生、および実験室検査値における変化により測定される、6時間ごとにMNTXを非経口に投与する安全性を、プラセボと比較し、評価することであった。加えて、悪心および嘔吐の重症度および嘔吐、掻痒、尿閉の発生を評価した。
8つの外科センターにおける合計65人の患者が、第2相、ランダム化、二重盲式、プラセボ対照研究に参加した。被験者は、主に癌または憩室疾患のために、部分的な結腸切除を実行した。外科手術後間もなく(外科手術後90分)、研究の医薬(0.3mg/kgのMNTXまたはプラセボ)を6時間間隔で最大7日間静脈内投与した。
以下の例は、限定をするものではない。しかしながら、上に記載する本発明の側面は、以下の例において記載される特定の組成物、手順段階、基準、などを組み込んでもよい。
例1:研究デザイン
かかる研究は、開腹術で部分的な結腸切除を実行する患者の処置および術後性イレウスの期間における、IV(静脈注射)MNTXの安全性および活性を評価することを意図した、二重盲検性、ランダム化並行グループ研究であった。患者をプラセボ(生理食塩水)または50ccの0.9%の通常の生理食塩水中の0.30mg/kg患者体重の、一定した投与量のIV MNTXを、6時間ごと20分にわたって、患者が固体食を耐容できるようになってから24時間後まで、退院までずっと、または最大7日間、IVピギーバック(IVPB)でメインラインに繋いだ。研究薬剤非継続のこれらの時間点を、IV MNTXの第2の効き目の終点ならびに第1の終点の解析のために選択した。
約8の研究センターにおいて、65人の患者が参加した。このことは、サンプルサイズは、0.05レベルの有意性での処置群間の差異を同定する、およそ80%の検出力を有する。以下の基準を、研究のための患者を含有させるためまたは除外するために用いた。
含有基準:
・患者は18歳以上の年齢でなければならない。
・患者は米国麻酔医学会(ASA)身体状況I、II、またはIIIを満たさなければならない。
・患者は部分的結腸切除を受けなければならない。容認できる術式は以下を含む:全身麻酔での開腹術を介した、部分的結腸切除、結腸切除(右または左)、横行結腸切除、半結腸切除(左または右)、S状結腸切除、盲腸切除、前方直腸S状結腸切除、および低位前方直腸S状結腸切除。
・患者は、術後性鎮痛に対して静脈注射(IV)患者管理無痛法(PCA)を介してオピオイドを受けていなければならない。
・患者は安定したバイタルサインを有さなければならない。
・患者はインフォームドコンセント用紙に署名しなければならない。
・出産の可能性のある女性は陰性の妊娠試験結果(尿または血清)を有さなければならず、研究の期間を通じて適切な出生制御の形態(経口、埋め込み式、または注入可能な避妊薬;コンドームまたはペッサリーなどのバリアに関連する殺精子剤;子宮内デバイスまたはIUD)を用いなければならない。
除外基準
・メチルナルトレキソン、ナルトレキソン、またはナロキソンに対する過敏性が既知でる患者。
・前30日において任意の新規の治験薬(実験的な)を受けた患者。
・腹部放射線治療の近年(1年以内)の受診歴を有する患者。
・ビンカ・アルカロイドの処置歴を有する患者。
・活動性炎症性大腸炎に関連する合併症に対する手術を受けた患者。
・胃腸造瘻をもたらす手術を受けた患者。
・術後経過に合併をもたらすような、重要な医療歴および/または任意の術中所見を有した患者。
・術後性鎮痛に対する脊髄/硬膜外薬物療法を受けた患者。
・12誘導スクリーニング心電図(ECG)に基づき、男性で450msより大きい、女性で470msより大きいQTc間隔の患者。
実行した外科的処置は、右半結腸切除、人工肛門増設分解、S状結腸切除、左半結腸切除、横行結腸切除、およびLARを含んだ。
例2:患者管理
スクリーニング(外科手術前2週間まで)。適応性基準を満たした全ての患者が、研究の説明を受け、術前検診でインフォームドコンセント用紙に署名した。バイタルサイン、詳細な病歴、実験室検査(化学パネル(chemistry panel)ならびに分類および白血球での完全血球算定(CBC))、12誘導安定時ECG、および過去および現在の全ての薬物療法の再調査を含む身体検査を、全ての患者において得た。子供を産む可能性のある女性は、投薬の少なくとも2日前に、尿での妊娠検査の陰性結果を得た。
外科手術日。外科手術の24時間以内に、患者をMNTX0.30mg/kgまたはプラセボ(生理食塩水)投与群に割り当てた。
導入前管理。導入前エリアまたは手術室に到着した時、全ての患者にIVカテーテルを挿入させた。導入後、全ての患者は、1時間あたり7〜10ml/kgの静脈注射液体を受けた。
麻酔管理。麻酔導入前に、患者はミダゾラム(Versed)0.02-0.04 mg/kgおよびフェンタニル1.0〜3.0mcg/kgを静脈注射で受ける。患者に酸素吸入させ、麻酔を導入し、標準的な手順を用いて維持した。
術後管理。患者をIV PCAを介した回復および鎮痛治療のために、術後直ちにPACUへと収容した。かかるIV PCAはフェンタニル、モルヒネ、またはヒドロモルホンを含有した。どのオピオイドを術後に用いるかにかかわらず、主治医が患者の痛み管理に対する任を取り、患者の最善の快適となるようオピオイドを漸増した。患者の総オピオイド薬物療法投与量の日誌を、症例記録表に記録した。
最初の研究の薬剤投与に先立って、患者のバイタルサインをモニターした。患者に、自身の悪心、腹部の痙攣、痛み、および掻痒を、口頭数的スケーリングに基づき評価するように依頼した。手術室(OR)シート上に記録される外科的な終了時間として提起される、外科的処置の終了から90分以内に(患者がPACUにいるかいないかにかかわらず)、研究薬剤の最初の投与量を、IVピギーバック(IVPB)としてメインラインに取り付けられる既存のIVラインを通して、20分間にわたって静脈内投与した。IVラインを他の薬物療法、例えば抗生物質、電解質添加など、のために用いる場合、研究薬剤を取り付ける前に、前記ラインを20ccのメインIV液で洗い流した。研究薬剤注入の終わり、最初のIV研究薬剤投与の20分後、60分後、120分後および180分後に、患者のバイタルサインをモニターした。口頭数的スケーリングに基づき、最初の研究薬剤投与の終了後60分で嘔吐下か否か、および患者に自身の悪心、腹部の痙攣、痛みおよび掻痒のレベルを評価するように依頼した。
研究薬剤の2回目の投与分を、研究薬剤の最初の投与後の6時間後に投与した。
患者が固体食を耐容できた24時間後まで、退院するまで、または最大7日間、患者は研究製品を6時間毎に受領し続けた。研究薬剤に関するいかなる副作用にも対し、研究時を通じてだが特に最初と2回目の投与後に、前記患者を注意深くモニターした。
他の評価を、研究薬剤の投与にかかわらず、患者の固体食の耐容後、退院後24時間まで、または最大7日間、毎日午前7時、午後12時、午後5時、および午後10時の±30分で行った。かかる他の評価が含むのは:
・悪心、腹部痙攣、痛み、および掻痒の口頭スケーリング
・嘔吐の評価
・30cc液体チャレンジ
・全液体食および全固体食への前進
・退院適応基準の評価
・腸音の聴診
・患者の日々のトラッキング
・有害事象の評価
・付随の療法の評価
・腸運動
・実際の退院
これらの日々の評価は、外科手術日における、患者の外科的処理終了時間に近い、予定された時点において、これらの日々の評価を開始した。
患者の痛みを、痛み管理が推奨する手順で制御できない場合、最初の手順はPCA投薬を調製することである。非ステロイド性抗炎症性薬物療法および/または5HT3アンタゴニスト制吐剤のみを、必要とする場合に、救済薬物療法として利用した。
処置評価の終了。患者が固体食を耐容できた24時間後、退院、7日が経過、または患者が任意の理由のためにかかる研究から離脱することにより、患者の処置状態は終了に達した。
例3.研究の手順
以下の手順を下に特定するように、それぞれの患者に対して実行した。
・身体検査/バイタルサイン(スクリーニングおよび処置の終了または早期終了となったとき)
・実験室的評価(スクリーニングおよび処置の終了または早期終了となったとき)
・心電図(ECG)
・投与前および投与後のバイタルサイン
・口頭数的スケーリング・嘔吐の評価
・経鼻胃チューブ(NGT)または経口胃チューブ(OGT)の存在または非存在
・液体チャレンジ
腸音にかかわらず、有資格の研究登録人が患者に、午前7時、午後12時、午後5時および午後10時の±30分に患者を看るそれぞれの時間に、最初の計画した時点でる術後の朝に開始して、患者が30ccの液体を耐容できるようになるまでずっと、30ccの水を経口で与えた(経口注射器で測定した)。澄んだ液体を耐容できない場合は、チャレンジの最初の60分以内の悪心および/または嘔吐で定義された。
・腸音の聴診
1日4回、午前7時、午後12時、午後5時、および午後10時の±30分で、術後直後の計画した時点の直近で開始して、患者の腹部を聴診器で全ての4象限において(象限あたり1分、合計4分)、有資格の研究登録人が聴診した。任意の象限における聴診器を通したいかなる聴取可能な音の最初の兆候を、最初の腸音とみなした。
・全流動食および全固体食への進展
最初の30ccの水の経口による患者の耐容に次いで、患者食を全流動(≧500ccの液体)へと進めた。それから、全流動の耐容に次いで、患者食を固体食の食事へと進めた。全流動の耐容を、全流動の終結の1時間以内に臨床的に有意な悪心がないおよび嘔吐がないと定義した。いったん患者食が固体食に進むと、食事が耐容されているかどうかの決定をするに先立ち、患者を2回の連続した固体食にわたって観察する必要があった。2回目の連続する固体食の終結の1時間以内に患者がいかなる臨床的に有意な悪心を訴えず、嘔吐しない場合、固体食耐容の終点を最初の固体食の終結の時間のあととして記録した。
・おならの通過/腸運動
最初のおならの通過および最初の術後性腸運動を患者日誌に記録し、有資格の研究登録人がそれぞれの日々の患者への診察において、見直しをした。この情報を、患者医療記録およびCRFに記録した。
・フォーリーカテーテル
患者のフォーリーカテーテルの除去の日時ならびにフォーリーカテーテル除去後の患者の最初の尿意までの時間を記録した。
・退院適応
慣例の退院適応は、固体食の耐容、少なくとも1つの腸運動を有する、正常体温、および主要な合併症がないこととして定義されている。
・第2の終点フォローアップおよび30日患者状態の評価
患者状態に関する第2の効き目の終点および継続する有害事象評価を、研究薬剤の最後の投与後30日で評価した。
・有害事象
・以前のおよび同時並行の薬物療法
例4:部分的結腸切除患者に対しての結果
プラセボと比較し、上記の部分的結腸切除患者の群に対する患者体重の0.30mg/kgでのMNTX投与後の胃腸回復における改善の以下の統計的測定を、包括解析により提供した。部分的結腸切除患者のMNTX処置群を部分的結腸切除患者のプラセボ群と比較して、以下の結果を計算した。
データの解析により、プラセボに対するMNTX処置による胃腸の回復における改善の以下の統計的な測定をもたらした:
最初の全流動食の耐容までの時間(p=0.05)、30時間早まった。
最初の固体食の耐容までの時間(p=0.12)、25時間早まった。
最初の腸運動までの時間(p=0.01)、23時間早まった。
最初の固体食および最初の腸運動までの時間(p=0.06)、27時間早まった。
退院適応までの時間(p=0.03)、30時間早まった。
実際の退院までの時間(p=0.09)、25時間早まった。
胃腸回復の解析を、Kaplan-Meier time-to-event法を用いて実施し、この解析のMNTX処置およびプラセボ処置群の平均値の差異を示す。統計的な評価を所定の包括解析に基づいて実施し、ログランク片側検定を用いる。MNTX処置をプラセボと比較するとき、多数の比較に対する調整をせず、統計的有意性を0.05レベルで決定した。
例5:S状結腸切除患者に対する結果
結果を同様に、S状結腸切除患者の術後MNTX処置をプラセボS状結腸切除患者に対して比較して解析した。結果を以下に示す:
最初の腸運動までの時間(p=0.009)、23時間早まった。
退院適応までの時間(p=0.01)、40時間早まった。
実際の退院までの時間(p=0.05)、30時間早まった。
最初のおならまでの時間(p=0.021)、25時間早まった。
最初の固体食の耐容までの時間(p=0.15)、29時間早まった。
本発明の少なくとも1つの態様のいくつかの側面をこのように記載し、当然ことながら当業者にはさまざまな変化形、修正形、および改善形が思い浮かぶであろう。かかる変化形、修正形、および改善形は、本開示の一部分であることを意図し、本発明の精神および範囲内にあることを意図する。よって、前述の記載および描写は例示によるものにすぎない。
図の簡単な説明
図中において:
MNTXの構造の表現。 本発明によるキットの略図。

Claims (45)

  1. 部分的結腸切除後の患者にノロキシモルホンの第4級誘導体の非経口投与を開始することを含む、部分的結腸切除後に術後性にヒト患者を処置する方法であって、前記ノロキシモルホンの第4級誘導体を、部分的結腸切除後の患者の最初の腸運動までの時間を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、前記方法。
  2. 部分的結腸切除後の患者にノロキシモルホンの第4級誘導体の非経口投与を開始することを含む、部分的結腸切除後に術後性にヒト患者を処置する方法であって、前記ノロキシモルホンの第4級誘導体を、部分的結腸切除後の患者の退院適応までの時間を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、前記方法。
  3. ノロキシモルホンの第4級誘導体を、部分的結腸切除後の患者の実際の退院までの時間を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、請求項2に記載の方法。
  4. 部分的結腸切除後の患者にノロキシモルホンの第4級誘導体の非経口投与を開始することを含む、部分的結腸切除後に術後性にヒト患者を処置する方法であって、前記ノロキシモルホンの第4級誘導体を、部分的結腸切除後の最初の固体食の患者消化および患者の最初の腸運動までの時間を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、前記方法。
  5. 部分的結腸切除後の患者にノロキシモルホンの第4級誘導体の非経口投与を開始することを含む、部分的結腸切除後に術後性にヒト患者を処置する方法であって、前記ノロキシモルホンの第4級誘導体を、患者の最初の腸運動までの時間;および、部分的結腸切除後の最初の固体食の患者消化および患者の最初の腸運動までの時間、を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、前記方法。
  6. 部分的結腸切除がS状結腸切除である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 部分的結腸切除が、右半結腸切除、左半結腸切除、横行結腸切除、下降結腸切除、または低位前方切除(LAR)である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  8. 部分的結腸切除が約2時間以下で実施される外科的な手術に起因する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  9. ノロキシモルホンの第4級誘導体を、注射により投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  10. 注射が静脈注射である、請求項9に記載の方法。
  11. ノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を外科手術後7日未満に開始する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  12. ノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を外科手術後1日未満に開始する、請求項11に記載の方法。
  13. ノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を外科手術後約90分で開始する、請求項12に記載の方法。
  14. 最初の腸運動がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内に起こる、請求項1または5に記載の方法。
  15. 最初の腸運動がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4日以内に起こる、請求項14に記載の方法。
  16. 最初の腸運動がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後3.5日以内に起こる、請求項15に記載の方法。
  17. 最初の腸運動がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後3日以内に起こる、請求項16に記載の方法。
  18. 患者がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内に退院の適応となる、請求項2または5に記載の方法。
  19. 患者がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4日以内に退院の適応となる、請求項18に記載の方法。
  20. 患者がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後5日以内に最初の固体食を消化し、最初の腸運動をする、請求項4または5に記載の方法。
  21. 患者がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4.5日以内に最初の固体食を消化し、最初の腸運動をする、請求項20に記載の方法。
  22. 患者がノロキシモルホンの第4級誘導体の最初の投与後4日以内に最初の固体食を消化し、最初の腸運動をする、請求項21に記載の方法。
  23. ノロキシモルホンの第4級誘導体を投与あたり約0.05〜0.45mg/kg患者体重で投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  24. ノロキシモルホンの第4級誘導体を約1時間あたり1回と約1日あたり1回の間で投与する、請求項23に記載の方法。
  25. ノロキシモルホンの第4級誘導体を約6時間ごとに1度投与する、請求項24に記載の方法。
  26. ノロキシモルホンの第4級誘導体がメチルナルトレキソンである、請求項1〜6、10〜12、23〜25のいずれかに記載の方法。
  27. ノロキシモルホンの第4級誘導体を起立性低血圧がヒトにおいてはじめて出現する用量の50%未満である用量で投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  28. ノロキシモルホンの第4級誘導体を、平均動脈血圧の低下がヒトにおいて出現する用量の50%未満である用量で投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  29. ノロキシモルホンの第4級誘導体を、最初の非経口投与の期間のあとに患者に経口で投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  30. 制吐組成物を患者に投与することをさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  31. 抗菌剤を患者に投与することをさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  32. 抗菌剤が抗生物質または抗ウイルス剤である、請求項31に記載の方法。
  33. オピオイドを患者に投与することをさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  34. オピオイドおよびノロキシモルホンの第4級誘導体の組み合わせを含む組成物を患者に投与する、請求項33に記載の方法。
  35. モルヒネを患者に投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  36. ノロキシモルホンの第4級誘導体を患者に投与する時期の間、患者にモルヒネを離脱させる、請求項35に記載の方法。
  37. ノロキシモルホンの第4級誘導体を1〜7日の間の期間にわたって繰り返し投与する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  38. 部分的結腸切除後の患者へのメチルナルトレキソンの非経口投与を開始することを含む、部分的結腸切除後にヒト患者を術後性に処置する方法であって、部分的結腸切除後の患者の最初の腸運動まで;部分的結腸切除後の患者の退院適応まで;および/または部分的結腸切除後の最初の固体食の患者消化および患者による最初の腸運動までの時間を短縮する見込みを増加させるのに十分な量を投与する、前記方法。
  39. メチルナルトレキソンを静脈注射的に注入する、請求項38に記載の方法。
  40. メチルナルトレキソンを1日あたり4回、投与あたり約0.3mg/kg患者の投与量で投与する、請求項39に記載の方法。
  41. メチルナルトレキソンを1〜7日の期間にわたって投与する、請求項40に記載の方法。
  42. ノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を、外科手術後1日で開始する、請求項11に記載の方法。
  43. ノロキシモルホンの第4級誘導体の投与を、外科手術後2日目、3日目、4日目、または5日目に開始する、請求項11に記載の方法。
  44. 時間が少なくとも12時間短縮される、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  45. 時間が少なくとも24時間短縮される、請求項44に記載の方法。
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