JP2008525965A - 応力のない平坦なディスプレイ素子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ディスプレイ装置、より詳細には、ディスプレイ素子層とディスプレイ用基板を備えていて、動作温度の全範囲で実質的に平坦なままに留まるフレキシブル・ディスプレイ装置に関する。本発明はさらに、ディスプレイ装置、より詳細には、ディスプレイ素子層とディスプレイ用基板を備えていて、発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロであるフレキシブル・ディスプレイ装置に関する。

Description

本発明は、全体として、ディスプレイ装置に関するものであり、より詳細には、適切に選択された層を備えることにより、平坦なままに留まり、内部の熱応力を小さくできるため、故障を回避することのできる可撓性有機発光ダイオード(OLED)と液晶ディスプレイ(LCD)装置に関する。
市販されているたいていのディスプレイ装置(例えば液晶ディスプレイ(LCD)、固体有機発光ダイオード(OLED))は、堅固である。LCDは、一般に堅固なガラス材料からなる平坦な2つの基板と、その基板の間に配置された液晶材料層または他のイメージング層とを備えている。ガラス基板は、その基板の間に位置する同じサイズのスペーサによって互いに離されているため、基板間にある程度一様なギャップが生まれる。さらに、液晶材料全体に電場を発生させる電極手段が設けられている。次に、このようにして得られた基板組立体を、十字をなすように配置された偏光体の間に位置させると、ディスプレイができ上がる。その結果、電極手段に電圧を印加することによって液晶ディスプレイに光学的な変化が発生するため、その電極の間に位置する液晶材料の光学的特性が変化する。
最近、科学者と技術者は、フレキシブル・ディスプレイの実現に目を向けるようになっている。この明細書でのフレキシブル・ディスプレイの定義は、薄くて可撓性があり、機能を損なうことなく数cm以下の曲率まで曲げることのできる基板を用いたフラット-パネル・ディスプレイである。フレキシブル・ディスプレイは、従来の堅固なディスプレイよりも魅力的であると考えられている。なぜなら設計により大きな自由度があり、より小さくてより耐久性のあるデバイスが約束されるからである。その一方で、堅固なディスプレイは、曲げモーメントのもとでは、基板間のギャップが変化して液晶とOLED材料が曲がった領域から逃げ出し、その結果として液晶層の厚さが変化するために広い面積にわたって画像が失われる傾向がある。したがってガラス基板を用いたディスプレイは、より可撓性のあるディスプレイ、または曲げることさえ可能なディスプレイが望ましい場合にはあまり適切ではない。
可撓性基板を用いることの別の利点は、連続的ウェブ処理手段(例えばオープン・リール式処理)によって複数のディスプレイ装置を同時に製造できることである。(大きな)基板を積層させることによって1つ以上のディスプレイ装置を製造することも可能である。使用するリールの幅と、(基板)材料用リールの長さおよび幅とに応じ、この方法において、別々の(ディスプレイ)セル、または(“プラスチック・エレクトロニクス”の場合には)別々の(半)製品を製造することができる。したがってこの方法は、そのようなディスプレイ装置や(半)製品を大量に製造する上で非常に魅力的である。
上記のガラス基板を、より脆くない材料(例えばプラスチック)からなる基板で置き換える努力が続けられてきた。プラスチック基板によって、より軽くてより脆くないディスプレイが提供される。プラスチック基板を用いた1つのディスプレイが、特許文書であるアメリカ合衆国特許第5,399,390号に記載されている。しかし従来法で液晶ディスプレイを製造しようとするとき、プラスチック基板の本来の可撓性には問題がある。例えば、画像の再現性が優れたディスプレイを提供するには、基板を隔てる間隔を注意深くモニターする必要がある。したがってプラスチック基板を用いて従来のディスプレイを製造する際の1つの目的は、ある程度ガラス基板を真似て構造体をできるだけ堅固にすることであった。そのため基板の可撓性は十分に利用されていなかった。
アメリカ合衆国特許第6,710,841号には、可撓性のある材料で製造された第1の基板および第2の基板と、その基板の間に位置する液晶材料とを含む液晶ディスプレイ装置が開示されている。2枚の基板は、合わさって、複数の封止セルからなるアレイを形成する。なおそれぞれの封止セルには、所定量の液晶が含まれている。さらに、そのそれぞれの封止セルは、隣の封止セルとは介在可撓部によって隔てられている。可撓性材料からディスプレイを製造し、そのディスプレイを複数の分離した封止セルに分割すると、可撓性があって曲げられるディスプレイは、液晶が装填されたセルを通じてではなく介在部に沿って曲がることになってディスプレイのセルまたは“画素”が完全なままに残るため、ディスプレイの品質が維持されることになろう。アメリカ合衆国特許第6,710,841号は、ディスプレイのモジュールが曲がらないために基板と比べて曲げ剛性が大きいディスプレイにのみ適用される。しかしヨーロッパ特許第1403687 A2号に開示されているように、ディスプレイの中には、ナノサイズの導電層とディスプレイ層を有するものがある。そのようなディスプレイでは、介在部は、液晶封止体と似た曲げ剛性を有する。したがって封止体は、介在部と同様の曲がり方をする。ディスプレイの可撓性は、ディスプレイ封止体がどこまで曲がるかによって制限される。ヨーロッパ特許第1403687 A2号では、ディスプレイ封止体を間に挟む2枚の基板も必要とされる。
WO 02/067329にはフレキシブル・ディスプレイ装置が開示されており、このフレキシブル・ディスプレイ装置は、可撓性基板と、その基板の表面に行と列の形態に配置された多数の表示画素と、その基板の表面上で隣り合った2つの表示画素行または表示画素列の間に形成された多数の溝と、複数の表示画素を電気的に互いに接続する接続線を備えている。そのためディスプレイ装置に可撓性が与えられると同時に、ディスプレイ装置が曲がったり巻かれたりしたときに発生する機械的応力の伝播が最少になる。ディスプレイ装置の製造法も開示されている。しかし基板に溝を導入すると溝に応力が著しく集中する。すると製造中または使用中に基板が破損する可能性がある。
固体有機発光ダイオード(OLED)画像ディスプレイ装置では、有機材料の薄膜を通過する電流を利用して光を発生させる。発生する光の色と、電流から光へのエネルギー変換効率は、有機薄膜材料の組成によって決まる。さまざまな有機材料が、異なった色の光を発生させる。
構造からすると、OLEDその他のフレキシブル・ディスプレイ装置は、本質的に複数の薄膜ラミネートからなる多層積層体である。これらラミネートは、厚さが数ナノメートル〜数百ミクロンの範囲になる可能性がある。この構造体に電流が流れると、ジュール熱が発生し、1つの層と次の層の間の熱膨張係数が一致しないことによる有害な構造応力が存在することになる。従来技術では上記の欠点や不利な点を解決しようと試みられたが、結果はさまざまであった。
例えば熱応力を再分布させるため、薄膜と、多層可撓性エレクトロニクス・デバイスのより堅固な層の間にスペーサ層を用いることが考案された。アメリカ合衆国特許第6,281,452 B1号と第6,678,949号ではこの方法を適用して熱応力を最小にしているが、それでも欠点がある。この方法では、十分に薄い必要があるデバイスに不要な厚みが加わるため、一般に理想的とは言えない。さらに、このような厚さの制約により、熱応力を最小にするのに必要とされる可能性のある追加の層を使用できなくなる。
アメリカ合衆国特許第5,319,479号には、エレクトロニクス素子と、プラスチック基板と、薄膜とからなり、薄膜の熱変形がエレクトロニックス素子とプラスチック基板によって最少にされている多層装置が開示されている。この方法には、熱膨張係数と各層の厚さを調節する柔軟性がないという明らかな欠点がある。
熱によって誘導される変形と、多層フレキシブル・ディスプレイ装置における応力とをなくす、より包括的な方法が相変わらず必要とされている。
本発明の1つの目的は、ディスプレイ装置、より詳細には、ディスプレイ素子層とディスプレイ基板を備えていて、動作温度の全範囲にわたって実質的に平坦なままに留まるフレキシブル・ディスプレイ装置を開発することである。
本発明の別の目的は、ディスプレイ装置、より詳細には、ディスプレイ素子層とディスプレイ基板を備えていて、ディスプレイに含まれる発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲にわたって実質的にゼロであるフレキシブル・ディスプレイ装置を開発することである。
これらの目的とそれ以外の目的は、少なくとも1つの平坦な可撓性基板と、その可撓性基板の上に配置されていて、少なくとも1つの発光層、アノードおよびカソードを含む少なくとも1つの可撓性発光モジュールと、平坦な上記可撓性基板とは反対側にある少なくとも1つの可撓性表板とを備えていて、熱弾性がバランスされているために実質的に常に平坦であり、上記発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロである、フレキシブル・ディスプレイを提供することによって実現される。
本発明により、ディスプレイ装置、より詳細には、実質的に平坦なままに留まり、ディスプレイ内の発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロであるフレキシブル・ディスプレイ装置が提供される。より見やすくする上で、ディスプレイが平坦なままであることは重要である。さらに、発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロであるため、発光モジュール内の最も損傷しやすい層をこの層に選択することで、温度変化が原因となって応力によって誘導されるディスプレイの損傷や故障を回避することができる。
図1を参照すると、本発明の実施態様1は、基板10と、発光材料、アノード及びカソード(図示なし)を含む可撓性発光モジュール30と、表板50とからなることがわかる。これらの層について以下に詳しく説明する。
基板をカソードに隣接して配置すること、または基板が実際にアノードまたはカソードを形成することが可能であることに注意されたい。可撓性発光モジュールは、複数の有機層と、他の層(例えば正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層)を備えることができる。有機層を合わせた厚さは、アメリカ合衆国特許第6,771,021号に開示されているように、一般に500nm未満である。
フレキシブル・ディスプレイは、多層薄膜で構成される。これらの薄膜層は、厚さ、熱/水分膨張係数、熱収縮の挙動が異なっているため、温度変化によって変形や曲げ応力が発生する。変形や応力は、ディスプレイの画像の品質と、ディスプレイの素子の信頼性に影響を与える可能性がある。
図1を参照すると、可撓性発光モジュール30が、応力を最小にする必要がある重要層であると考えられる。なぜならこの可撓性発光モジュール3は、引張または圧縮によるほんのわずかな変形/歪みと応力にしか耐えられないからである。図1に示したディスプレイ1の温度が変化しているとき、ディスプレイ内の各層は熱膨張係数が異なっているため、膨張状態が異なることになる。しかし各層は互いに接合されていて、ディスプレイの最終的膨張状態は妥協の産物であるため、それぞれの層は、熱膨張係数の値に応じて圧縮力か引張力を受けている可能性がある。図1のディスプレイが熱膨張することにより、湾曲する可能性もある。このような湾曲は望ましくなかろう。本発明では、ディスプレイが平坦なままに留まる(湾曲しない)よう、望ましい特性(厚さ、熱膨張係数、ヤング率)を持つ層を備えるディスプレイが要求される。さらに、発光モジュールの少なくとも1つの層は実質的に応力を受けない。応力を受けないその層を、応力によって誘導される損傷を最も受けやすい重要層にすることがしばしばある。その層を発光層やアノード層にしてもよい。このような考え方について、関係する数学的な式を用いて以下に詳細に説明する。
温度変化に起因するラミネート内の応力は、{σT}で表わされる。n層からなるディスプレイのj番目の層における応力は、以下の形で与えられることがわかる。図2を参照のこと。
Figure 2008525965
(ただし、
{σTj = n層からなるラミネートのj番目の層における熱応力、
{ε0} =中間面の歪み、
{k} =プレートの曲率、
{α}j =n層からなるラミネートのj番目の層における熱膨張係数、
ΔT =温度変化、
[Q] =材料特性マトリックス、
h j =j番目の層から法線応力がゼロであるニュートラル面までの距離)。材料特性マトリックス[Q]の表現は、B.D. AgarwalとL.J. Broutmanによる『ファイバー複合体の分析と性能』(第2版、ジョン・ワイリー&サンズ社、ニューヨーク、1990年)に詳細に説明されている。
中間面の歪みとプレートの曲率は、以下の式から求められる。
Figure 2008525965
(ただし材料特性マトリックスの表現[A]、[B]、[D]は、B.D. AgarwalとL.J. Broutmanによる『ファイバー複合体の分析と性能』(第2版、ジョン・ワイリー&サンズ社、ニューヨーク、1990年)に詳細に説明されている。モーメント[MT]は、温度変化によって発生するモーメントであり、力[NT]は、温度変化よって発生する面内の力である)と、
Figure 2008525965
(ただし[Q]jは、ラミネートのj番目の層の材料特性マトリックスであり、B.D. AgarwalとL.J. Broutmanによる『ファイバー複合体の分析と性能』(第2版、ジョン・ワイリー&サンズ社、ニューヨーク、1990年)に詳細に説明されている)。
式(2)と(3)から、温度と湿度の変化に起因する既知の力[NT]とモーメント[MT]に関し、中間面の歪み{ε0}と、プレートの曲率{k}が求められる。すると式(1)から、任意の層における応力が求まる。
式(2)と(3)を解いて、{ε0}と面の曲率{k}が以下のように求まる。
Figure 2008525965
同様に、
Figure 2008525965
したがってディスプレイを平坦にするには曲率がゼロでなければならない、すなわち、以下の式が成り立つ。
Figure 2008525965
重要層における応力をゼロにするには、以下のようになっている必要がある。
Figure 2008525965
したがって問題は、条件(11)と(12)が両方とも満たされるようにディスプレイの各層の特性(ヤング率、熱膨張係数、厚さ)を決めることである。実際の例を以下に示す。
式(11)と(12)から、各層における応力は、特性(ヤング率、熱膨張係数、厚さ)と各層のサイズによって唯一に決まることが明らかである。したがってディスプレイが完全な状態を維持する上で極めて重要であると考えられる層における応力を最適化すること、または小さくすることができる。この重要層として、カギとなる層(例えば導電層、発光層)が挙げられる。さらに、ディスプレイを平坦なままに保つことも同時にできる。例えば重要層であるj番目の層における応力を最小にするには、条件(11)が見たされるように個々の層の特性(ヤング率、熱膨張係数、厚さ)を選択する必要がある。実際の例を以下に示す。
本発明の適切な解決法を見いだす1つの方法は、対称構造を利用することである。そうすることにより、ディスプレイは温度変化のもとで湾曲しない。重要層の熱歪みがラミネート全体の熱歪みと一致するように層とその特性を選択するだけでよい。そのような対称なディスプレイの構造2の一例を図3に示してある。ここでは発光モジュール130が中心にあり、その両側に2つのPET層150があり、その隣には別の2つのポリマー層110がある。この実施例では、基板は2つの層からなる。すなわちPET層150と他のポリマー層110である。表板も2つの層からなる。上部PET層150と他の上部ポリマー層110である。発光モジュール130は、厚さが4μm、ヤング率が4GPa、熱膨張係数が24.8×10-6/℃である。PET層150は、厚さが5000μm、熱膨張係数が70×10-6/℃、ヤング率が4GPaである。ポリマー層110は、熱膨張係数が10×10-6/℃、ヤング率が8GPaである。図4は、ポリマー層110の厚さを変えたとき、重要層(ここでは発光層)の応力の最小値をゼロにできることを示している。もちろん、ディスプレイの層構造は対称であるため、ディスプレイは平坦なままに留まる。
別の実施例を図5に示してある。この非対称なディスプレイは、3つの層からなる。すなわち、アルミニウム基板210と、発光モジュール230と、ポリマー表板250である。発光モジュール230は、厚さが2μm、ヤング率が4GPa、熱膨張係数が24.8×10-6/℃である。アルミニウム基板210は、厚さが500μm、熱膨張係数が23×10-6/℃、ヤング率が70GPaである。ポリマー表板250は、熱膨張係数が90×10-6/℃、ヤング率が8GPaである。図6と図7は、温度変化が20℃であるとき、ポリマー表板250の厚さが4mm〜12mmになっていると、発光モジュールにおける応力とディスプレイの曲率の両方とも小さな値であることを示している。
本発明は、たいていの可撓性OLED装置の構成で利用することができる。その中には、単一のアノードとカソードを含む非常に簡単な構造から、より複雑なデバイス(例えば、発光素子を形成するアノードとカソードの直交アレイからなるパッシブ-マトリックス・ディスプレイや、各発光素子が例えば薄膜トランジスタ(TFT)を用いて独立に制御されるアクティブ-マトリックス・ディスプレイ)までが含まれる。
OLEDのアノードとカソードは、導電線を通じて電圧/電流源に接続される。OLEDは、アノードとカソードの間に、アノードがカソードよりもプラスになるようにして電位を印加することによって動作する。正孔をアノードから有機発光層に注入し、電子をアノードの有機発光層に注入する。デバイスの安定性向上は、1サイクル中のある期間にわたってバイアス電位を逆転させて電流が流れなくするACモードでOLEDを動作させると実現できることがときにある。AC駆動のOLEDの一例が、アメリカ合衆国特許第5,552,678号に示してある。
基板と表板
本発明のフレキシブル・ディスプレイ装置は、一般に図1の支持基板10の上に設けられ、カソードまたはアノードをその基板と接触させることができる。基板と接触する電極を通常は底部電極と呼ぶ。通常は底部電極がカソードであるが、本発明がこの構成に限定されることはない。基板10は、透光性でも不透明でもよい。基板が光を透過させる場合には、光反射層または光吸収層を用いてカバーを通過する光を反射させたり光を吸収したりすることにより、ディスプレイのコントラストを改善する。図1の表板50は、発光モジュールを保護するためと、ディスプレイの熱膨張をバランスさせるために用いる。表板は光を透過させなくてはならない。一般に、基板と表板の両方とも、多数の層の形態にした多数の材料で構成することができる。基板としては、薄い金属材料(例えばアルミニウム・ホイル)、可撓性プラスチック・フィルム、またはこれらの組み合わせが可能である。表板としては、薄い導電性金属フィルムを支持する任意の自立式プラスチック・フィルムが可能である。
“プラスチック”全般、あるいは、基板10または表板50の1つの層としての“プラスチック”は、通常はポリマー合成樹脂からなる高重合体を意味する。高重合体は、他の成分(例えば硬化剤、充填剤、補強剤、着色剤、可塑剤)と組み合わせることができる。プラスチックには、熱可塑性材料や熱硬化材料も含まれる。
可撓性プラスチック・フィルムは自らを支えるのに十分な厚さと機械的強度を持たなければならないが、堅固であるくらいに厚くなってはならない。一般に、可撓性プラスチック・フィルムは、複合フィルムの最も厚い層である。したがってフィルムが、完成した複合フィルムの機械的安定性と温度安定性の大部分を決める。
可撓性プラスチック・フィルム材料の別の重要な特徴は、そのガラス転移温度(Tg)である。Tgは、プラスチック材料がガラス状態からゴム状態に変化するガラス転移温度として定義される。ガラス転移温度には、その材料が実際に流動できるようになる前の温度範囲も含まれていてよい。可撓性プラスチック・フィルムに適した材料としては、ガラス転移温度が比較的低い(例えば150℃以下)熱可塑性材料や、ガラス転移温度がより高い(150℃超)材料が挙げられる。可撓性プラスチック・フィルムのための材料の選択は、製造プロセスの条件(例えば堆積温度、アニーリング温度)、製造後の条件(例えばディスプレイ製造業者の製造ライン)といった因子に応じてなされることになろう。以下に説明するプラスチック・フィルムのいくつかは、損傷することなく、より高い少なくとも約200℃までの処理温度に耐えることができる。中には300〜350℃までの処理温度に耐えられるものもある。
一般に、可撓性プラスチック・フィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、酢酸セルロース、脂肪族ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(メチル(x-メタクリレート))、脂肪族ポリオレフィン、環状ポリオレフィン、ポリアクリレート(PAR)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリイミド(PI)、テフロン(登録商標)ポリ(ペルフルオロ-アルボキシ)フルオロポリマー(PFA)、ポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)、ポリ(エーテルケトン)(PEK)、ポリ(エチレンテトラフルオロエチレン)フルオロポリマー(PETFE)、ポリ(メタクリル酸メチル)のほか、さまざまなアクリレート/メタクリレート・コポリマー(PMMA)である。脂肪族ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレン(例えば2軸延伸ポリプロピレン(OPP))などがある。環状ポリオレフィンとしては、ポリ(ビス(シクロペンタジエン))などがある。好ましい可撓性プラスチック・フィルムは、環状ポリオレフィンまたはポリエステルである。さまざまな環状ポリオレフィンが可撓性プラスチック・フィルムとして適している。例として、日本合成ゴム株式会社(日本国、東京)のアルトン(登録商標);日本ゼオン株式会社(日本国、東京)のゼアノールT;セラニーズ社(ドイツ国、クロンベルク)のトパス(登録商標)などがある。アルトンは、ポリ(ビス(シクロペンタンジエン))縮合体からなるポリマー・フィルムである。あるいは可撓性プラスチック・フィルムは、ポリエステルでもよい。好ましいポリエステルは、アリーライトなどの芳香族ポリエステルである。
プラスチック・フィルムのさまざまな例を上に示したが、フィルムは他の材料(例えばガラスや石英)からも形成できることに注意されたい。
可撓性プラスチック・フィルムは、硬質コーティングで補強することができる。硬質コーティングは一般にアクリル・コーティングである。このような硬質コーティングは、一般に厚さが1〜15μm(2〜4μmが好ましい)であり、重合可能な適切な材料のフルーラジカル重合を熱または紫外線照射によって開始させることによって得られる。フィルムが何であるかに応じ、異なった硬質コーティングを利用することができる。フィルムがポリエステルまたはアルトンである場合に特に好ましい硬質コーティングは、“リンテック”として知られるコーティングである。リンテックは、UV硬化ポリアクリル酸エステルとコロイドシリカを含んでいる。リンテックは、アルトンの上に堆積させると、表面の組成が、水素を除外すれば、35原子%のC、45原子%のO、20原子%のSiとなる。別の特に好ましい硬質コーティングは、テクラ社(ウィスコンシン州、ニュー・ベルリン)から“テラピン”の商標名で市販されているアクリル・コーティングである。
発光モジュール
発光モジュールの典型的な構造は、少なくとも1つの発光層と、アノードと、カソードと、他の層(正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層など)からなる。発光モジュールの主要な層について以下に詳しく説明する。
アノード
発光をアノードを通して見る場合には、アノードは、興味の対象となる光に対して透明か、実質的に透明である必要がある。本発明で用いられる透明なアノード用の一般的な材料は、インジウム-スズ酸化物(ITO)、インジウム-亜鉛酸化物(IZO)、スズ酸化物であるが、他の金属酸化物(例えばアルミニウムをドープした亜鉛酸化物、インジウムをドープした亜鉛酸化物、マグネシウム-インジウム酸化物、ニッケル-タングステン酸化物)も可能である。これら酸化物に加え、金属窒化物(例えば窒化ガリウム)、金属セレン化物(例えばセレン化亜鉛)、金属硫化物(例えば硫化亜鉛)をアノードとして用いることができる。発光をカソード電極だけを通して見るような用途では、アノードの透過特性は重要でなく、あらゆる導電性材料(透明なもの、不透明なもの、反射性のもの)を使用することができる。この用途での具体的な導電性材料としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金などがある。典型的なアノード用材料は、透光性であろうとそうでなかろうと、仕事関数が4.1eV以上である。望ましいアノード用材料は、一般に適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段)で堆積させる。アノードは、よく知られているフォトリソグラフィ法を利用してパターニングすることができる。場合によっては、アノードを研磨した後に他の層を付着させて表面の粗さを小さくすることで、短絡を最少にすること、または反射性を大きくすることができる。
発光層(LEL)
アメリカ合衆国特許第4,769,292号、第5,935,721号により詳しく説明されているように、有機発光モジュールの発光層は、発光材料または蛍光材料を含んでおり、この領域で電子-正孔対の再結合が起こる結果としてエレクトロルミネッセンスが生じる。発光層は単一の材料で構成できるが、より一般的には、ゲスト化合物をドープしたホスト材料からなる。後者の場合、光は主としてドーパントから発生し、任意の色が可能である。発光層内のホスト材料は、以下に示す電子輸送材料、または上記の正孔輸送材料、または正孔-電子再結合をサポートする別の材料にすることができる。ドーパントは、通常は、強い蛍光を出す染料の中から選択されるが、リン光化合物(例えばWO 98/55561、WO 00/18851、WO 00/57676、WO 00/70655に記載されている遷移金属錯体)も有用である。ドーパントは、一般に、0.01〜10質量%の割合でホスト材料に組み込まれる。ポリマー材料(例えばポリフルオレン、ポリビニルアリーレン(例えばポリ(p-フェニレンビニレン、PPV)))もホスト材料として使用できる。この場合、小分子ドーパントをポリマーからなるホストに分子として分散させること、またはドーパントを少量成分と共重合させてホスト・ポリマーに添加することができる。
ドーパントとして染料を選択する際の重要な1つの関係は、その分子の最高被占軌道と最低空軌道のエネルギー差として定義されるバンドギャップ・ポテンシャルの比較である。ホストからドーパント分子へエネルギーを効率的に移動させるための必要条件は、ドーパントのバンドギャップがホスト材料のバンドギャップよりも小さいことである。リン光発光体にとっては、ホストの三重項のエネルギー・レベルが、ホストからドーパントへとエネルギーを移動させるのに十分な高さであることも重要である。
有用であることが知られているホスト分子および発光分子としては、アメリカ合衆国特許第4,768,292号、第5,141,671号、第5,150,006号、第5,151,629号、第5,405,709号、第5,484,922号、第5,593,788号、第5,645,948号、第5,683,823号、第5,755,999号、第5,928,802号、第5,935,720号、第5,935,721号、第6,020,078号に開示されているものなどがある。
8-ヒドロキシキノリン(オキシン)の金属錯体と、それと同様の誘導体は、エレクトロルミネッセンスをサポートすることのできる有用なホスト化合物の1つのクラスを構成する。有用なキレート化オキシノイド系化合物の代表例としては、以下のものがある。
CO-1:アルミニウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)]
CO-2:マグネシウムビスオキシン[別名、ビス(8-キノリノラト)マグネシウム(II)]
CO-3:ビス[ベンゾ{f}-8-キノリノラト]亜鉛(II)
CO-4:ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)-μ-オキソ-ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)
CO-5:インジウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)インジウム]
CO-6:アルミニウムトリス(5-メチルオキシン)[別名、トリス(5-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)]
CO-7:リチウムオキシン[別名、(8-キノリノラト)リチウム(I)]
CO-8:ガリウムオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)ガリウム(III)]
CO-9:ジルコニウムオキシン[別名、テトラ(8-キノリノラト)ジルコニウム(IV)]
有用なホスト材料の他のクラスとしては、アントラセン誘導体(例えばアメリカ合衆国特許第5,935,721号に記載されている9,10-ジ-(2-ナフチル)アントラセンとその誘導体)、アメリカ合衆国特許第5,121,029号に記載されているジスチリルアリーレン誘導体、ベンゾアゾール誘導体(例えば2,2',2"-(1,3,5-フェニレン)トリス[1-フェニル-1H-ベンゾイミダゾール])などがある。カルバゾール誘導体は、リン光発光体の特に有用なホストである。
蛍光ドーパントとしては、アントラセン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドンの誘導体や、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物などがある。
カソード
アノードだけを通して発光を見る場合には、本発明で使用するカソードは、ほぼ任意の導電性材料で構成することができる。望ましい材料は優れた膜形成特性を有するため、下にある有機層との接触がよくなり、低電圧で電子の注入が促進され、優れた安定性を得ることができる。有用なカソード材料は、仕事関数が小さな(4.0eV未満)金属または合金を含んでいることがしばしばある。好ましい1つのカソード材料は、アメリカ合衆国特許第4,885,221号に記載されているように、銀が1〜20%の割合で含まれたMg:Ag合金からなる。適切なカソード材料の別のクラスとして、カソードと、有機層(例えば電子輸送層(ETL))に接する薄い電子注入層(EIL)を備えていて、その上により厚い導電性金属層を被せた構成の二層がある。その場合、EILは、仕事関数が小さな金属または金属塩を含んでいることが好ましく、そうなっている場合には、より厚い被覆層は仕事関数が小さい必要がない。このような1つのカソードは、アメリカ合衆国特許第5,677,572号に記載されているように、LiFからなる薄い層と、その上に載るより厚いAl層からなる。他の有用なカソード材料としては、アメリカ合衆国特許第5,059,861号、第5,059,862号、第6,140,763号に開示されているものがあるが、これだけに限定されるわけではない。
カソードを通して発光を見る場合、カソードは、透明であるか、ほぼ透明である必要がある。このような用途のためには、金属が薄いか、透明な導電性酸化物を使用するか、このような材料の組み合わせを使用する必要がある。光学的に透明なカソードは、アメリカ合衆国特許第4,885,211号、第5,247,190号、日本国特許第3,234,963号、アメリカ合衆国特許第5,703,436号、第5,608,287号、第5,837,391号、第5,677,572号、第5,776,622号、第5,776,623号、第5,714,838号、第5,969,474号、第5,739,545号、第5,981,306号、第6,137,223号、第6,140,763号、第6,172,459号、ヨーロッパ特許第1 076 368号、アメリカ合衆国特許第6,278,236号、第6,284,393号に、より詳細に記載されている。カソード材料は、一般に、蒸着、スパッタリング、化学蒸着によって堆積させる。必要な場合には、よく知られた多数の方法でパターニングすることができる。方法としては、例えば、スルー・マスク蒸着、一体化シャドウ・マスキング(例えばアメリカ合衆国特許第5,276,380号とヨーロッパ特許第0 732 868号に記載されている)、レーザー除去、選択的化学蒸着などがある。
発光層の配置
上記の有機材料は、気相法(例えば昇華)によってうまく堆積するが、流体(例えば溶媒からの堆積。場合によっては結合剤も用いて膜の形成を改善する)から堆積させることもできる。材料がポリマーである場合には、溶媒堆積が好ましいが、他の方法(例えばスパッタリングや、ドナー・シートからの熱転写)も利用することができる。昇華によって堆積させる材料は、タンタル材料からなることの多い昇華用“ボート”から気化させること(例えばアメリカ合衆国特許第6,237,529号に記載されている)や、まず最初にドナー・シートにコーティングし、次いで膜のより近くで昇華させることができる。混合材料からなる層では、別々の昇華用ボートを用いること、または材料をあらかじめ混合し、単一のボートまたはドナー・シートからコーティングすることができる。パターニングした堆積は、シャドウ・マスク、一体化シャドウ・マスク(アメリカ合衆国特許第5,294,870号)、ドナー・シートからの空間的に限定された染料熱転写(アメリカ合衆国特許第5,688,551号、第5,851,709号、第6,066,357号)、インクジェット法(アメリカ合衆国特許第6,066,357号)を利用して実現することができる。
封止
たいていのOLEDデバイスは、水分と酸素の一方または両方に敏感であるため、一般に不活性雰囲気(例えば窒素やアルゴン)中で、乾燥剤(例えばアルミナ、ボーキサイト、硫酸カルシウム、粘土、シリカゲル、ゼオライト、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、ハロゲン化金属、過塩素酸塩)とともに密封される。封入と乾燥のための方法としては、アメリカ合衆国特許第6,226,890号に記載されている方法などがある。さらに、障壁層(例えばSiOx、テフロン(登録商標))や、交互になった無機層/ポリマー層が、封止法として従来技術で知られている。
光学的最適化
本発明のOLEDデバイスでは、発光特性の向上を望むのであれば、公知のさまざまな光学的効果を利用することが可能である。例示すると、層の厚さを最適化して光の透過を最大にすること、誘電体ミラー構造を設けること、反射性電極の代わりに光吸収性電極にすること、グレア防止または反射防止のコーティングをディスプレイの表面に設けること、偏光媒体をディスプレイの表面に設けること、カラー・フィルタ、中性フィルタ、カラー変換フィルタをディスプレイの表面に設けることなどがある。フィルタ、偏光装置、グレア防止用または反射防止用コーティングは、特に、カバーの上に、またはカバーの下の電極保護層の上に設けるとよい。
本発明の一実施態様の断面図である。 一般的な多層材料の断面図に、一般に使用されている記号を記載した図である。 本発明の一例の断面図である(対称)。 温度変化が20℃であるときの図3に示したディスプレイ層に含まれる発光モジュールのOLED層における応力である。 本発明の一例の断面図である(非対称)。 温度変化が20℃であるときの図5に示したディスプレイ層に含まれる発光モジュールのOLED層における応力である。 温度変化が20℃であるときの図5に示したディスプレイの曲率である。

Claims (20)

  1. 少なくとも1つの平坦な可撓性基板と、その可撓性基板の上に配置されていて、少なくとも1つの発光層、アノードおよびカソードを含む少なくとも1つの可撓性発光モジュールと、平坦な上記可撓性基板とは反対側にある少なくとも1つの可撓性表板とを備えていて、熱弾性がバランスされているために実質的に常に平坦であり、上記発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロである、フレキシブル・ディスプレイ。
  2. 上記発光層が有機発光ダイオードである、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  3. 上記基板のうちの少なくとも1つ、または上記表板のうちの少なくとも1つが、0.1mm〜4mmの厚さである、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  4. 上記基板のうちの少なくとも1つ、または上記表板のうちの少なくとも1つが、ポリマー層、ガラス層、金属層のいずれかを含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  5. 上記発光層が0.1〜20マイクロメートルの厚さである、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  6. 上記発光層における応力が実質的にゼロである、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  7. 上記動作温度が15〜80℃である、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  8. 上記有機発光ダイオード内の応力が実質的にゼロである、請求項2に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  9. 上記アノード内の応力が実質的にゼロである、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  10. 上記アノードがインジウム-スズ酸化物を含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  11. 上記基板または上記表板がポリエチレンテレフタレートを含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  12. 上記基板または上記表板の選択が、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタンからなるグループの中からなされる、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  13. 上記基板が、透過層と、反射層または光吸収層とを含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  14. 上記表板が透過層を含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  15. 上記基板がアルミニウム・ホイルを含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  16. 上記表板が、同時押し出しされた複数のポリマー・フィルム層を含む、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  17. 上記発光層における応力が、その発光層の極限強さの10%未満である、請求項1に記載のフレキシブル・ディスプレイ。
  18. 少なくとも1つの平坦な可撓性基板と、その可撓性基板の上に配置されていて、少なくとも1つの発光層、アノードおよびカソードを含む少なくとも1つの可撓性発光モジュールと、平坦な上記可撓性基板とは反対側にある少なくとも1つの可撓性表板とを備えるフレキシブル・ディスプレイを提供する方法であって、
    このディスプレイの安定状態での動作温度を明らかにし、
    それぞれの層に関して厚さ、ヤング率、ポアソン比、熱膨張係数が式(11)と(12)を満たす材料を選択してこのディスプレイの熱弾性をバランスさせることにより、このディスプレイが実質的に常に平坦であり、上記発光モジュールの少なくとも1つの層における応力が動作温度の全範囲で実質的にゼロであるようにする操作を含む方法(ただし式(11)は、
    Figure 2008525965
    であり、式(12)は
    Figure 2008525965
    である)。
  19. 上記発光層が有機発光ダイオードである、請求項18に記載の方法。
  20. 上記アノードがインジウム-スズ酸化物を含む、請求項18に記載の方法。
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