JP2008525199A5 - - Google Patents

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ビレットおよびブルーム形状用連続鋳鋼装置
本発明は、特許請求の範囲の請求項1における前提部分に記載された、ビレットおよびブルーム形状用連続鋳鋼装置に関するものである。
連続鋳造の長尺製品は、主に、長方形断面(特に、ほぼ方形断面または丸形断面)を有する筒状鋳型で鋳造される。ビレットおよびブルームのスラブは、引き続き圧延または鍛造によって処理される。
良好な表面品質や鋳肌品質を有する連続鋳造製品、特にビレット・スラブおよびブルーム・スラブの製造の場合、形成されるスラブとダイキャビティの壁との間での、スラブ断面の周線に沿った熱伝達が均一であることが重要となる。多くの提案から、ダイキャビティの幾何学的形状を、特にダイキャビティの角隅部の面取り領域で、生成するスラブ外殻と鋳型の壁との間に有害な空隙が発生しないように構成することが知られている。空隙が生じれば、スラブ横断面の周線に沿って不均一な熱伝達、凝固欠陥、亀裂が発生するからである。
筒状鋳型のダイキャビティの角隅部は、面取りによって丸みづけされている。鋳型のダイキャビティにおける面取り部の形状が大きければ大きいほど、形成されるスラブ外殻と鋳型の壁との間の、特にキャビティの周部にわたる均一な冷却の達成が難しくなる。鋳型内で湯面の直下で始まるスラブの凝固は、ダイキャビティの周部の複数直線区間では面取り領域とは異なる経過をたどる。直線区間またはほぼ直線の区間での熱の流れは、或る程度一次元的で、平坦な壁部を通る熱貫流の法則に従う。これと異なり、丸みを付けた角隅領域での熱の流れは、二次元的で、湾曲壁部を通る熱貫流の法則に従う。
形成されるスラブ外殻は、通例、角隅領域では湯面下での凝固の初期には直線的な面部分よりも厚くなり、時間的により早期に、より著しく収縮し始める。この結果、スラブ外殻は、角隅部で約2秒後に鋳型の壁から不規則に離間して空隙が生じ、これらの空隙により熱貫流が急激に悪化する。この熱貫流の悪化により、それ以後の外殻の成長が妨げられるだけでなく、既に凝固したスラブ外殻の内層の再溶融さえもが往々にして発生する。この熱流変動(冷却と再加熱)により、スラブの欠陥、例えば縁部または縁部に近い領域での表面割れや内部の縦割れが生じたり、鋳型の欠陥(例えば、偏菱形、くぼみ等)が生じる結果になる。スラブの再溶融または比較的大きい縦割れは、破断を生じさせることもある。
面取り部の寸法がスラブ断面の側辺長に対して大であればあるだけ、特に、面取り部の丸みがダイキャビティ断面の側辺長の10%を超える場合には、スラブの前記欠陥が多くなる。後続する圧延工程には、スラブ角隅部の丸みの大きいほうが好都合であるにもかかわらず、面取り部の丸みが、通例、5〜8mmに制限されている理由は、そこにある。
高速鋳造の場合、鋳造されるスラブがダイキャビティ内に留まる時間が短縮され、スラブ外殻は、総じて比較的短時間で厚みを増大させる必要がある。したがって、選択されたスラブ形状に応じて、スラブ外殻は、スラブが鋳型を出された直後に支持ローラによって支持され、スラブ外殻が膨らんだり破断したりするのを防止する必要がある。鋳型直下に設けられたこの支持ローラ架構は、著しい摩耗にさらされ、破断した場合には、多大の時間と費用を費やさずには修復できない。
JP−A−11−151555により、ビレットおよびブルームのスラブの連続鋳造用鋳型が公知である。長方形断面のスラブを鋳造する際、スラブ断面が偏菱形に変形するのを防止し、加えて鋳造速度を高めるために、ダイキャビティの四隅の角隅部が、いわゆる角隅冷却部として特別に構成される。注入側には、角隅冷却部を鋳型の壁に円形の凹所として形成しておき、これらの凹所が、スラブ移動方向に縮小され、鋳型の出口へ向って面取りされた角隅部に戻るように構成される。円形凹所の曲率は、スラブ移動方向で鋳型の出口に向って増大している。このような付形は、スラブ外殻の角隅領域と鋳型の特別に構成された角隅冷却部との間の中断なき接触を確実にする意図のものである。
JP−A−09−262641により、長方形スラブの連続鋳造用の筒状金型が公知である。この金型では、ダイキャビティ内でスラブ角縁部が縦亀裂を生じたり、スラブ横断面が偏菱形になるのを防止するために、鋳型の上端部と下端部とでは丸みが異なる面取り角隅部が採用されている。金型入口側の上部角隅部の丸みは、鋳型出口側の角隅部の丸みより小さく選択されている。この措置は、スラブ外殻と鋳型の壁との間の空隙を防止する意図のものである。しかし、スラブ横断面の側辺長との関連で角隅部の寸法に関する説明や、スラブ横断面の絶対値の説明、更には鋳型に接続される支持案内部の簡単化についての説明は含まれておらず、示唆もされていない。
本発明の基本課題は、主として、事実上長方形のまたは長方形に類似する形状のスラブ横断面を有するビレットおよびブルーム形状用の連続鋳鋼装置を製造することである。この装置では、以下の部分的な目的の組み合わせも達成される。この連続鋳鋼装置の目的は、また、一方では、出来るだけ少数のスラブで高い鋳造効率を保証し、かつ最小の投資・維持費用で済むようにすることであり、他方では、スラブ品質を改善することである。また、スラブ品質の改善により、特に、亀裂、スラブ外殻の凝固欠陥、鋳造粉体の混入等の角隅領域でのスラブ欠陥を防止し、更に偏菱形、膨らみ、凹み等の寸法偏差を防止することを目的とする。本発明による連続鋳鋼装置は、加えて、支持案内部のための投資・維持費を低減し、鋳型攪拌装置の使用時の経済性およびスラブ品質を高めることを目的とする。
本発明によれば、前記目的は特許請求の範囲第1項に記載された複数の特徴の合計によって達成された。
本発明による連続鋳造装置では、比較的大きい寸法のビレットおよびブルームやブルームのスラブを、比較的高速で、鋳型直下の支持幅および/または支持長さを縮小した支持案内部無しまたは該支持案内部付で鋳造できる。予め生産能力を設定することで、スラブの数を低減でき、投資費用を節減できる。同時に、装置維持費も、スラブ数の低減や、鋳造されたスラブの支持案内部の除去または低減により節減される。鋳造されたスラブの角隅部の丸みを大きくすることで、スラブが鋳型を出る際、残りの平坦なスラブ外殻の臨界応力を著しく低減できる。この臨界応力は、スラブの液相中心部の静圧によって生じる。丸みづけされた角隅部間のダイキャビティ周部直線部分を例えば10%だけ短縮することで、膨らみにとって決定的な曲げ応力が、これらの直線部分で約20%低減される。
これらの経済的な利点に加えて、様々な点でスラブ品質が改善される。スラブ外殻と鋳型の壁との間の空隙の所期の除去、または面取り領域での所期のスラブ外殻再付形を制御することにより、スラブ周部と予め定めた鋳型の長さ部分とにわたる外殻の成長が均一化され、それによってスラブ組織が改善され、角隅領域での亀裂等のスラブ欠陥が防止される。加えて、幾何学的なスラブ欠陥、例えば偏菱形、膨らみ等が低減または除去できる。しかし、丸みづけされた角隅部を大きくすることで、湯面領域での流れ状態にも影響が与えられる。湯面を覆うのに鋳造粉体を使用する場合、丸みづけされた角隅部を増すにつれて、メニスカス全周での鋳造粉体の溶融条件を均一化できる。この利点は、攪拌装置付き鋳型の場合、更に強化できる。特に角隅領域での鋳造粉体やスラグの混入等のスラブ欠陥や、またスラブ表面の欠陥は、鋳造粉体による潤滑効果の均一化により低減できる。スラブの丸みづけされた縁部の寸法を後続の圧延または鍛造工程の要求に適合させることで、付加的な品質面の利点が得られる。
二次冷却域でスラブ支持なしで案内するか、支持幅と支持長さを縮小した支持案内部を設けるかの境界は、多くのパラメータ、特に、鋳造されたスラブの膨らみ特性によって決められる。主要パラメータである形状と、スラブ側辺の2つの弧状角隅部の丸みの全長、またはスラブ側辺の2つの弧状角隅部間の直線区間の長さと並んで、鋳造速度、ダイキャビティ長さ、鋼温度、鋼分析等も決定的に重要である。支持部なしの二次冷却域と縮小された支持案内部を有する二次冷却域との境界を決定する試みには、次の基準値を提案する。スラブの寸法が約150×150mmを下回り、スラブ側辺の2つの丸みの全長がスラブ側辺寸法の約70%を超える場合、通常、支持部なしで鋳造できる。スラブの寸法が約150×150mmを超え、2つの丸みの間の直線区間がスラブ側辺寸法の約30%を超える場合には、支持幅と支持長さを縮小した支持案内部を二次冷却域に配置しておくことができる。
本発明の理論によれば、一方では、スラブ横断面の側辺長の例えば最高100%までの丸みの拡張により、他方では、スラブ移動方向で後続する弧状角隅部の曲率変更により、金型を出た後のスラブの膨らみ挙動に影響を与えることができ、その結果、より高速の際にも、従来技術の場合より著しく大きいスラブ寸法が、支持部無しまたは縮小支持案内部付きで製造可能になる。
ダイキャビティ横断面の周線内での弧状角隅部は、円形の曲線、合成した円形曲線等で形成できる。付加的な利点は、弧状角隅部が、周線の直線区間に接線方向にまたは点状に接続しないようにすることで得られる。別の提案によれば、曲率の推移を、スラブ移動方向で弧状角隅部に沿って最大曲率1/Rまで増大した後、再び減少するように選択できる。曲率は、スラブ移動方向で後続する弧状角隅部で最大曲率1/Rとなり、次いで連続的にまたは非連続的に減少できる。NC制御式切削加工機によりダイキャビティを製作する場合には、スラブ横断面の周線に、数学的な関数、例えば超円または超楕円等の数学的な関数のように、最大曲率1/Rまで増大した後、再び減少する曲率の推移を有する弧状角隅部が含まれることで、付加的な利点が得られる。
スラブ横断面の側辺長の25%を超える面取り寸法を有する弧状角隅部の場合、付加的な利点は、事実上長方形のダイキャビティ横断面が4つの湾曲線から成り、該湾曲線が、それぞれ横断面周部のほぼ4分の1を有し、かつ数学的な関数に従う場合に得られる。この条件は、数学的な関数
(│x│/A)+(│y│/B)=1
で、指数nが3‐5の間、好ましくは4‐10の間で選択される場合に満足させられる。AとBとは湾曲線の寸法である。
スラブ横断面の周線は、複数湾曲線で合成することもできる。その場合、弧状角隅部は、例えば│X│+│Y│=│R│に従う曲率の推移を有するようにする。弧状角隅部間に位置する周線区間は、EP特許明細書第0498296号に記載されているように、湾曲度の小さい湾曲線で形成できる。スラブ移動方向で見て、曲率1/Rは、弧状角隅部の曲率も、弧状角隅部間の相対的に小さい湾曲度の湾曲線の曲率も減少する結果、スラブ外殻は、鋳型の少なくとも部分長さにわたって移動する際に、全周にわたって幾分変形する、すなわち湾曲度が小さくなる。
選択した鋳造寸法および予定最大鋳造速度に応じて、最適鋳型長さを決定できる。120×120mm〜160×160mmの鋳造寸法の場合、約1000mm長さの鋳型を用いてスラブ支持部を設けることなく高速で最適鋳造が可能である。
ダイキャビティ角隅部の丸みを大きくすることは、鋳造時に湯面を鋳造粉体で覆うのに好都合なだけではない。角隅部の丸みの大きさが増すにつれて、湯面内や液相のサンプ内の攪拌効果を、電気的な攪拌出力の変更無しに高めることができる。ダイキャビティの幾何学的形状により攪拌能力を改善可能なことで、ビレットおよびブルーム用鋳型に攪拌装置を組み込む際の、付加的な構造上の自由が与えられる。
以下、本発明の実施例を図面を見ながら説明する。
図1において、溶融鋼が、中間容器3の排出ノズル2から鉛直方向に鋳型4に流入している。鋳型4は、横断面の面積が例えば120×120mmのビレット用の長方形キャビティを有する。符号5で、スラブ外殻6と液相中心部7とを有する部分的に凝固したスラブが示されている。高さ調節可能な電磁式攪拌装置8が、鋳型4の外部に模式的に示されている。攪拌装置8は、鋳型4の内側(例えば、水ジャケット内)に配置しておくこともできる。攪拌装置8は、湯面領域内と液相サンプ内とに水平方向の旋回運動を生じさせる。鋳型4に直接に後続して、スラブ支持部無しの二次冷却域が設けられ、この冷却域にはスプレーノズル9が配置されている。
図2において、符号10で示された、鋳型管11のダイキャビティの角隅領域に、弧状角隅部12,12´,13,13´が形成されている。弧状角隅部12,12´,13,13´の丸み部分14,15は、この実施例では、それぞれスラブ横断面側辺長16の約20%である。注入側の弧状角隅部12,13の曲率1/Rは、鋳型の出口位置の弧状角隅部12´,13´の曲率とは異なっている。鋳型全長の少なくとも一部の長さに沿って、弧状角隅部12,13の例えば1/R=0.05の曲率は、弧状角隅部13,13´の例えば1/R=0.046の曲率に減少する。曲率の減少値を選択することにより、形成されるストランド外殻とダイキャビティ間の空隙の除去を所期のとおりに制御すること、または所期のストランド外殻の変形、ひいてはストランド外殻とダイキャビティ壁間の熱の流れを制御することができる。
熱の流れを全周にわたって均一に高めることのほかに、丸みづけ部分14,15の寸法も、部分的に凝固したストランドがダイキャビティから出た直後、高い鋳造速度にも拘わらずストランド支持部無しにまたは縮小された支持部で二次冷却域を案内可能にされるのに役立つ。所定寸法の場合、丸みづけ部分14,15の拡大によって、所期のように丸みづけ部分14,15間の直線区間17が縮小されることで、二次冷却域にストランド支持部無しでもストランド外殻の不都合な膨らみが防止できる。大きい寸法の場合、または技術的理由から丸みづけ部分が制限される場合には、支持幅を縮小したストランド支持部を設けることができる。
図3には、ダイキャビティの弧状角隅部19が拡大して示されている。5つの等高線23〜23´´´´は、複数の等高線系曲線によって弧状角隅部19の幾何学的形状を示している。鋳型横断面の周線の直線等高線24〜24´´´´への等高線23〜23´´´´の接続点は、線R または線R に沿って選択できる。間隔25〜25´´´は、この実施例では、直線状の側壁に沿った一定の円錐度を示している。等高線23〜23´´´´は、数学的な曲線関数│X│+│Y│=│R│によって定義される。この場合、指数nの選択により異なる曲率を決定可能である。等高線23〜23´´´´の曲率は、弧状角隅部に沿って異なっている。該曲率は、点30〜30´´´の最大曲率まで増大し、該点から再び減少する。この最大曲率は、ストランド移動方向で等高線から等高線へ減少する。等高線23´´´´は、この実施例では円弧である。等高線の指数は、この実施例では次のように選択されている:
等高線23 指数n=4.0
等高線23´ 指数n=3.5
等高線23´´ 指数n=3.0
等高線23´´´ 指数n=2.5
等高線23´´´´ 指数n=2.0(円弧)
指数の選択により、ストランド移動方向で連続する等高線23〜23´´´´の曲率を変化または減少させることによって、ストランド外殻と鋳型の壁との間の空隙除去が所期のとおりに制御可能になるか、または弧状角隅部19の領域でのストランド外殻の所期の変形が制御可能になる。空隙除去の制御またはストランド外殻の軽度の再付形の制御によって、目標熱伝達を制御でき、特に、ダイキャビティを通過する際、ストランドのすべての角隅領域で弧状角隅部に沿って目標熱貫流を達成できる。
図4には、明瞭に概観できるように、ストランド移動方向で順次に位置する周線が3つだけ、方形ダイキャビティ50の弧状角隅部51〜51´´によって示されている。周線は、90°の角度をなすそれぞれ4つの弧状角隅部51〜51´´から合成されている。
周線51−51´´の計算の場合、次の数学的な関数が使用される:
│X│+│Y│=│R−t│
この例には、次の数値が基礎になっている:
Figure 2008525199
特に、鋳型の注入側上部の部分長さに沿って角隅部間の事実上直線状の側壁に沿ってストランド外殻を変形させるために、指数nは、弧状角隅部線51の場合には4、スラブ移動方向で後続する弧状角隅部線51´の場合には5が選択される。鋳型の下部部分長さのところでは、弧状角隅部線51´の指数5は、弧状角隅部線51´´の場合には4.5に引き下げられることで、最適角隅部冷却が達せられる。
鋳型上部の部分長さの領域では、指数nを4から5へ引き上げることにより、角隅部間のほぼ直線状の側壁のところでストランド外殻の変形が生じ、鋳型下部の部分長さのところでは、指数nを5から4.5に引き下げることで、ダイキャビティの角隅部で最適なストランド外殻接触が得られ、場合によっては僅かなストランド外殻変形が生じる。
図5には、ビレットまたはブルーム形状の連続鋳造用の、ダイキャビティ63を有する筒状鋳型62が示されている。ダイキャビティ63の横断面は、鋳型の出口では方形であり、隣接側壁64〜64´´´間には角隅部65〜65´´´が位置している。弧状角隅部67,68は、円形曲線ではなく、数学的関数│X│+│Y│=│R│による曲線であり、この場合、指数nは2〜2.5の範囲の値を有する。鋳型上部では、鋳型長さの40%‐60%の部分長さにわたり、角隅領域65〜65´´´の間の側壁64〜64´´´が凹状に形成されている。この部分長さでは、湾曲部高さがストランド移動方向で減少している。鋳型内で形成される凸状ストランド外殻は、鋳型上部の部分長さに沿って平坦にされる。湾曲線70は、単一の円形線、合成された円形線、数学的な関数に基づく曲線のいずれかから成ることができる。鋳型下部の部分長さでは、鋳型の直線状側壁71が、スラブ横断面の縮小に対応するダイキャビティ円錐度が与えられる。
図1〜図5に示した全てのダイキャビティは、簡単化のため、直線的な長手軸線を備えている。本発明は、しかし、円弧状連続鋳造装置用の、湾曲長手軸線を備えた鋳型にも適用できる。ダイキャビティの本発明による構成は、更に、筒状鋳型に限定されない。数枚構成鋳型またはブロック鋳型等にも適用可能である。
図6には、事実上長方形のストランド横断面60の半体が、凝固したストランド外殻61および液相の中心部42と共に示されている。ストランド横断面60の半体の周線は、90°の角度をなす2つの部分曲線45から成り、該部分曲線の形状は鋳型のダイキャビティ出口横断面の形状に相応している。部分曲線45は次の数式に従う:
(│x│/A)+(│y│/B)=1
部分曲線45の各丸み44の長さは、ストランド側辺寸法の50%、または双方の丸み44を合わせて100%に相当する。矢印68は、ストランド外殻61に作用する静圧を示している。部分曲線45の双方の丸み44の合計はストランド側辺寸法66の70%を超え、二次冷却域内のストランド支持部は、したがって、この例では不要である。
図7では、図6と比較して、ストランド横断面半体の周線が、ストランド側辺寸法78の30%の丸み寸法76と、40%の直線区間77とを有する2つの弧状角隅部75から合成されている。双方の弧状角隅部75の間の直線区間77は、この例では、ストランド側辺寸法78の30%を超えており、支持ローラ79の形式の、支時幅と支持長さを縮小した支持案内部を支持ローラ形式で配置することができる。通常、支持ローラ幅は、直線区間の長さに相応する長さか、またはそれより幾分狭い値で十分である。矢印79は、ストランド外殻に作用する静圧を表している。
図8には、ブルームのスラブの例が、H形鋼用の予成形形材80として示されている。予成形形材80用のダイキャビティも、弧状角隅部81を備えた角隅部86を有する。ストランド側辺寸法82は、例えば40%の丸みづけ部分83と、例えば20%の事実上直線的な区間84とを有する2つの弧状角隅部81から構成されている。ストランド外殻に作用する、矢印85で示された静圧は、従来技術のH形鋼ストランドの場合、この例でのように、特別な処置により、相応の弧状角隅部81を選択することで形態付与するか、または相応の支持案内部を配置するかしなければ、膨らみを生じさせる。図示の例では、丸みづけ部分83の長さおよび幾何学的形状を超楕円形に選択することで、支時案内部無しで静圧に耐えうるストランド外殻が得られる。ストランド側辺寸法82が増す場合には、双方の丸みに相応の寸法付けをすれば、二次冷却域に縮小した支持案内部を配置すれば十分である。
図6〜図8には、鋳型から出た直後のストランドの水平断面が示されている。簡単化し、よりよく概観できるようにするために、二次冷却域に配置されるスプレーノズルは省略した。
連続鋳造装置の一部の鉛直断面図。 ブルーム鋳型の銅管の平面図。 弧状角隅部を有するダイキャビティの角隅部の構成を示す平面図。 銅管とダイキャビティ横断面の周線との平面図。 銅管と別のダイキャビティ横断面の周線との平面図。 二次冷却域にあるスラブ半体の水平断面図。 二次冷却域にあるスラブ半体の別の例の水平断面図。 二次冷却域にある予成形スラブ半体の水平断面図。

Claims (9)

  1. 実質的に長方形の横断面を有するビレットおよびブルーム形状用の連続鋳鋼装置であって、鋳型(4,11,62)のダイキャビティ横断面の周線(51)が弧状角隅部(12,13,19,51,67,68,75,81)を含み、前記鋳型(4,11,62)に隣接して、スプレーノズル(9)を備えた2次冷却設備が配置され、かつまた溶融鋼を実質的に鉛直にダイキャビティ(10,50,63)に供給可能な連続鋳鋼装置において、
    前記弧状角隅部(12,13,19,51,67,68,75,81)の丸みを与えられた部分(14,15,44,76,83)が、鋼片横断面の側辺長(16)の20%以上であり、前記丸みを与えられた部分(14,15,44,76,83)は、最大曲率1/Rまで増大した後、再び減少するように推移し、
    前記弧状角隅部(12,13,19,51,67,68,75,81)の最大曲率1/Rが、鋼片移動方向で前記ダイキャビティに沿って連続的にまたは非連続的に減少し、それにより鋼片外殻(61,71)が前記弧状角隅部(12,13,19,51,67,68,75,81)の領域で変形しており、
    鋼片横断面の前記側辺長(16)が150mm以下である場合は、前記鋳型(4,11,62)が、支持案内部無しで2次冷却域に隣接し、鋼片横断面の前記側辺長(16)が150mmより大きい場合には、前記鋳型(4,11,62)に隣接する2次冷却域に支持案内部が備えられ、該支持案内部の支持幅は、前記弧状角隅部(12,13,19,51,67,68,75,81)間に延びる直線状部分(17,84)に実質的に相当するローラ長さに制限され、かつ鋼片移動方向における前記支持案内部の支持長さは、前記2次冷却域内において縮小されることを特徴とする、ビレットおよびブルーム形状用の連続鋳鋼装置。
  2. 前記支持案内部無しの2次冷却域が配置されるのは、1つの鋼片側辺に配属された2つの弧状角隅部(12,13,19,51,67,68)の前記丸みを与えられた部分(14,15,44,76)の全長が鋼片側辺寸法(16)の70%を超える場合であることを特徴とする請求項1に記載された連続鋳鋼装置。
  3. 支持幅と鋼片移動方向における支持長さとが縮小された前記支持案内部が2次冷却域に配置されるのは、直線状部分(17)の長さが、1つの鋼片側辺に配属された2つの前記丸みを与えられた部分(14,15,44,76,83)間の鋼片側辺寸法の30%を超える場合であることを特徴とする請求項1に記載された連続鋳鋼装置。
  4. 実質的に長方形の前記ダイキャビティ横断面が4つの弧状角隅部から成り、該弧状角隅部が、それぞれ横断面周部の4分の1を占めること、および
    前記弧状角隅部が数学的な関数
    (│x│/A)+(│y│/B)=1
    に従い、しかも指数nの値が3〜50の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
  5. 前記弧状角隅部(67)が、数学的な関数│X│+│Y│=│R│に従う曲線で推移しており、
    前記弧状角隅部(67)の間に位置する周線区間が、僅かに湾曲した弧線(70)を有し、該弧線の曲率が、鋼片移動方向における鋳型の少なくとも一部の長さにわたって減少し、それにより鋼片外殻が、該一部の長さを通過する際に変形することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
  6. 前記ダイキャビティが、鋳型出口へ向って、数式│X│+│Y│=│R−t│で表される鋳造円錐度を備えており、この式においてtが円錐度の大きさを表すことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
  7. 前記鋳型のダイキャビティ(10,50,63)が1000mmの長さを有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
  8. 複数のスプレーノズル(9)が、鋳型(4)に直接に隣接して配置され、それによって鋼片を均一に冷却することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
  9. 前記鋳型(4)が、鋳型領域内の鋼浴に水平方向の旋回運動を与える電磁式攪拌装置(8)を備えていることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載された連続鋳鋼装置。
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