JP2008523378A - コレステロール分析 - Google Patents
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Abstract
本発明は、試料(例えば血液試料)中のコレステロールの濃度を決定する方法に関する。本方法は、リーベルマン・バーチャード(L-B)反応を生じる試薬を試料に添加する工程; 及びその後、試料中の総コレステロール濃度を蛍光分析を用いて決定する工程を含む。本発明は、また、本発明の方法を行うための装置、特にリーダーとカートリッジの形の装置に関する。
Description
本発明は試料混合物において異なる種類の脂質分子を区別する分析システムに関する。特に、本発明は、血漿又は血清においてコレステロールの濃度を決定する方法に関する。本発明は、さらに、前記方法を行う装置に関する。
脂質は、生物に存在する異種類の有機化合物である。それらは、水に不溶であるが、有機溶媒に可溶である。脂質は、概して2種類: (i)複合脂質と(ii)単純脂質に分類される。複合脂質は、長鎖脂肪酸のエステルであり、グリセリド、糖脂質、リン脂質、コレステロール、ワックスが挙げられる。単純脂質は、脂肪酸を含有せず、ステロイド(例えば、コレステロール)、テルペンが挙げられる。
脂質は、タンパク質と組合わせて、コレステロールやトリグリセリドのような脂質が血液やリンパ中で運搬される形であるリポタンパクを形成することができる。簡潔のために、“血清”という用語が本明細書に用いられるが、“血清”について述べることは、血漿又は血清について述べることと解釈されなければならない。血漿に見られるリポタンパクは、3つの主な分類: (i)高密度リポタンパク(HDL)、(ii)低密度リポタンパク(LDL)、(iii)超低密度リポタンパク(VLDL)に、中間型リポタンパク(IDL)と共に分かれる。
コレステロールは、主にLDLの形で血流において運搬され、肝臓においてLDL受容体によって血液から取り出される。コレステロールを含有するLDLは、LDL受容体に結合し、その後、細胞に取り入れられる。ある個体において遺伝子欠損として起こる、LDL受容体の欠徐は、血液中のコレステロールの高レベルの原因であり、心臓の発作や脳卒中になり得る、アテローム動脈硬化症、即ち、血管壁上の有害なプラークの発生の素因であると考えられる。血漿中の種々のリポタンパクの濃度とアテローム性動脈硬化症のリスクとの間に強力な関係があることは十分に実証されている。異なる種類のリポタンパク(HDL、LDL、VLDL)が各々アテローム性動脈硬化症において異なる役割を果たすことも知られている。例えば、HDLは抗アテローム生成的であるとみなされるが、LDLは非常にアテローム生成的であることが知られる(アテローム性動脈硬化症発症と密接に相関して担持されるコレステロール)。VLDLは、わずかにアテローム生成的であると考えられ、女性においてより重要である。
脂質は、生物に存在する異種類の有機化合物である。それらは、水に不溶であるが、有機溶媒に可溶である。脂質は、概して2種類: (i)複合脂質と(ii)単純脂質に分類される。複合脂質は、長鎖脂肪酸のエステルであり、グリセリド、糖脂質、リン脂質、コレステロール、ワックスが挙げられる。単純脂質は、脂肪酸を含有せず、ステロイド(例えば、コレステロール)、テルペンが挙げられる。
脂質は、タンパク質と組合わせて、コレステロールやトリグリセリドのような脂質が血液やリンパ中で運搬される形であるリポタンパクを形成することができる。簡潔のために、“血清”という用語が本明細書に用いられるが、“血清”について述べることは、血漿又は血清について述べることと解釈されなければならない。血漿に見られるリポタンパクは、3つの主な分類: (i)高密度リポタンパク(HDL)、(ii)低密度リポタンパク(LDL)、(iii)超低密度リポタンパク(VLDL)に、中間型リポタンパク(IDL)と共に分かれる。
コレステロールは、主にLDLの形で血流において運搬され、肝臓においてLDL受容体によって血液から取り出される。コレステロールを含有するLDLは、LDL受容体に結合し、その後、細胞に取り入れられる。ある個体において遺伝子欠損として起こる、LDL受容体の欠徐は、血液中のコレステロールの高レベルの原因であり、心臓の発作や脳卒中になり得る、アテローム動脈硬化症、即ち、血管壁上の有害なプラークの発生の素因であると考えられる。血漿中の種々のリポタンパクの濃度とアテローム性動脈硬化症のリスクとの間に強力な関係があることは十分に実証されている。異なる種類のリポタンパク(HDL、LDL、VLDL)が各々アテローム性動脈硬化症において異なる役割を果たすことも知られている。例えば、HDLは抗アテローム生成的であるとみなされるが、LDLは非常にアテローム生成的であることが知られる(アテローム性動脈硬化症発症と密接に相関して担持されるコレステロール)。VLDLは、わずかにアテローム生成的であると考えられ、女性においてより重要である。
それ故、血液中の種々の脂質成分の各々の相対濃度の知識、特にコレステロールは、これらの脂質の血中濃度が不適当である患者を治療する際に臨床医を援助するので有利である。
血液中の脂質成分の一部の濃度を決定するための分析が開発された。このような分析は、通常、まず最初に患者から血液試料を採取することを必要とし、その後、分析のために臨床ラボに送られる。このような分析は、費用のかかる装置を用いて行われなければならず、且つ結果を作成するためにかなりの時間がかかる。このことにより、治療が遅延する。さらにまた、試験を必要とし、それ故、費用がかかる。さらに、ラボにおいて用いられる装置は、容易な携帯用でないので、GP、又は看護婦よって用いることができず、往診、又は家庭用の試験キットとしてさえ行うことができない。従って、血清中の脂質濃度、特にコレステロールを分析するための改善された方法が求められている。
リーベルマン・バーチャード(L-B)反応分析は、血液中の総コレステロールの測定に周知の方法であり、‘ゴールドスタンダード’であるとみなされる。これは、吸光度ベースの分析であり、図1は、このリーベルマン・バーチャード反応のためのスキームを示す。まず、30%の氷酢酸、60%の酢酸無水物、及び10%の硫酸の水溶液からなるL-B反応試薬が調製される。第2に、5mlのこのLB試薬が0.2mlの血漿由来の試料に添加され、共に混合され、その後、20分間放置される。L-B反応は、通常は、血漿から有機溶媒に抽出されたコレステロールを含む試料について行われる。L-B反応の生成物は、2つの着色生成物である。リーベルマン・バーチャード反応の生成物の典型的な吸光度スペクトルを図2に示す。その後、生成物の吸光度、コレステロールの濃度に関連がある濃度が分光光度計を用いて測定される。総コレステロール濃度は、コレステロール標準を用いてコレステロール濃度に対する吸光度の検定曲線から決定することができる(Burke et al., Clin. Chem. 20(7), 794-801 (1974))。
血液中の脂質成分の一部の濃度を決定するための分析が開発された。このような分析は、通常、まず最初に患者から血液試料を採取することを必要とし、その後、分析のために臨床ラボに送られる。このような分析は、費用のかかる装置を用いて行われなければならず、且つ結果を作成するためにかなりの時間がかかる。このことにより、治療が遅延する。さらにまた、試験を必要とし、それ故、費用がかかる。さらに、ラボにおいて用いられる装置は、容易な携帯用でないので、GP、又は看護婦よって用いることができず、往診、又は家庭用の試験キットとしてさえ行うことができない。従って、血清中の脂質濃度、特にコレステロールを分析するための改善された方法が求められている。
リーベルマン・バーチャード(L-B)反応分析は、血液中の総コレステロールの測定に周知の方法であり、‘ゴールドスタンダード’であるとみなされる。これは、吸光度ベースの分析であり、図1は、このリーベルマン・バーチャード反応のためのスキームを示す。まず、30%の氷酢酸、60%の酢酸無水物、及び10%の硫酸の水溶液からなるL-B反応試薬が調製される。第2に、5mlのこのLB試薬が0.2mlの血漿由来の試料に添加され、共に混合され、その後、20分間放置される。L-B反応は、通常は、血漿から有機溶媒に抽出されたコレステロールを含む試料について行われる。L-B反応の生成物は、2つの着色生成物である。リーベルマン・バーチャード反応の生成物の典型的な吸光度スペクトルを図2に示す。その後、生成物の吸光度、コレステロールの濃度に関連がある濃度が分光光度計を用いて測定される。総コレステロール濃度は、コレステロール標準を用いてコレステロール濃度に対する吸光度の検定曲線から決定することができる(Burke et al., Clin. Chem. 20(7), 794-801 (1974))。
しかしながら、L-B反応分析による問題は、相対的に多量の試薬を必要し、試薬が非常に腐食性であり且つ特別な配慮を必要とするので、明白な欠点であることである。また、通常は、コレステロールが血漿から抽出され、この抽出工程が分析において扱いにくい特別な工程を構成することが必要とされる。従って、L-B反応分析は、かなり多量の試料を必要とし、また、L-B反応分析に腐食性の試薬を用いることから、多くの実験において酵素結合分析が取って代わってきた。しかしながら、総コレステロールの濃度を決定するためのこのような酵素結合分析の使用は、実施するのにより容易でより安全な傾向があるが、L-B分析より正確でない。生成される結果がより正確でないことから、臨床医は、特に冠動脈性心疾患危険因子がより高い個体について治療の過程を判断する場合、L-B反応分析の正確さを好む。
それ故、血液試料中のコレステロール濃度を決定するのに利用できる方法があるとしても、これらの方法も多くの制限を有することは理解される。
それ故、本発明の実施態様の目標は、従来技術による問題を取り除くか又は緩和するとともに、被検者から採取した試料中のコレステロール濃度を決定するための改善された方法を提供することである。目標は、さらに前記方法を行うための装置を提供することである。
上で述べたように、従来のL-B反応分析は、吸光度を測定するので、LB反応試薬の相対的に大きな容量を必要とする。例えば、吸光度を測定するために用いられるキュベットは、機能するのに約1mlの試料を保持する傾向がある。L-B試薬の成分は非常に腐食性であり、それ故、用いられる場合、特別な配慮が必要であることが理解される。それ故、L-B分析は、血液試料中のコレステロール濃度を測定するラボ技術者が用いるのに非常に面倒なものである。
それ故、本発明者らは、使いやすく、危険でなく、また、正確であるように、血液試料中のコレステロールの濃度を決定するのに改善された分析を提供することが可能か否かを知るためにL-B分析の試薬である検査を行った。それらの検査から、驚いたことに、L-B反応の生成物が実際のに蛍光を発することがわかった。図3は、L-B生成物の蛍光発光スペクトルを示すグラフである。驚くべきことに、蛍光が470-600nmの範囲に及ぶことを見出した。
それ故、血液試料中のコレステロール濃度を決定するのに利用できる方法があるとしても、これらの方法も多くの制限を有することは理解される。
それ故、本発明の実施態様の目標は、従来技術による問題を取り除くか又は緩和するとともに、被検者から採取した試料中のコレステロール濃度を決定するための改善された方法を提供することである。目標は、さらに前記方法を行うための装置を提供することである。
上で述べたように、従来のL-B反応分析は、吸光度を測定するので、LB反応試薬の相対的に大きな容量を必要とする。例えば、吸光度を測定するために用いられるキュベットは、機能するのに約1mlの試料を保持する傾向がある。L-B試薬の成分は非常に腐食性であり、それ故、用いられる場合、特別な配慮が必要であることが理解される。それ故、L-B分析は、血液試料中のコレステロール濃度を測定するラボ技術者が用いるのに非常に面倒なものである。
それ故、本発明者らは、使いやすく、危険でなく、また、正確であるように、血液試料中のコレステロールの濃度を決定するのに改善された分析を提供することが可能か否かを知るためにL-B分析の試薬である検査を行った。それらの検査から、驚いたことに、L-B反応の生成物が実際のに蛍光を発することがわかった。図3は、L-B生成物の蛍光発光スペクトルを示すグラフである。驚くべきことに、蛍光が470-600nmの範囲に及ぶことを見出した。
それ故、本発明の第一態様によれば、試料中の総コレステロールの濃度を決定する方法であって、
(i)リーベルマン-バーチャード(L-B)反応を生じる試薬を試料に添加する工程; 及び
(ii)蛍光分析を用いて試料中の総コレステロール濃度を決定する工程
を含む、前記方法が提供される。
“総コレステロール”という用語は、リポタンパク、例えば、LDLのような担体分子に結合した全てのコレステロールと、試料中に有することができるあらゆる遊離コレステロールを含む、試料中の総コレステロール濃度を意味する。
試料は、食品であってもよく、その中で総コレステロールの分析が必要である。好ましくは、試料は生体試料であり、試験される被検者から得ることができる。試料は、あらゆる生体液、例えば、血清又は血漿、又はリンパを含むことができる。試料が血清を含むことが特に好ましい。本発明の方法の他の利点は、液体試料(例えば、血清又は血漿)が本方法において直接用いることができることである。このことは、L-B試薬と合わせる前に一次試料からコレステロールの抽出を必要とするのがよい従来のL-B反応分析とは対照的である。
コレステロールのためのリーベルマン・バーチャード(L-B)反応は周知であり、L-B反応を示すスキームを図1に示す。好ましくは、試料に添加される試薬が試料中に存在する総コレステロール、即ち、そのコレステロールとエステルの全ての反応を生じ、試料中に存在するものであるリポタンパク(例えば、LDL又はHDL)と会合することができる。L-B試薬は、好ましくは、図1に示すように、試料中のコレステロールに二重結合を付加する。従って、“L-B反応を生じる試薬”という用語は、コレステロールを含有する試料に添加した場合、試料中のコレステロールをますます不飽和にさせるか又は誘発することを意味する。
本発明の第一態様の方法は、包括的なリーベルマン・バーチャード反応分析(L-B)、又は当業者に既知である、L-B反応、例えば、エイベル・ケンダル(Abell-Kendal)分析に基づくのがよいコレステロールの濃度を決定するための他の分析と同じ試薬を使うことができる(Abell et al., J. Biol. Chem. 195 (1) p357-366)。しかしながら、従来のL-B反応分析のように550nmで着色した生成物の吸光度を測定する代わりに、本発明の方法は、試料中のコレステロール濃度を決定するために蛍光を測定することを含む。つまり、“蛍光分析”という用語は、L-B反応の生成物の蛍光測定を意味する。
(i)リーベルマン-バーチャード(L-B)反応を生じる試薬を試料に添加する工程; 及び
(ii)蛍光分析を用いて試料中の総コレステロール濃度を決定する工程
を含む、前記方法が提供される。
“総コレステロール”という用語は、リポタンパク、例えば、LDLのような担体分子に結合した全てのコレステロールと、試料中に有することができるあらゆる遊離コレステロールを含む、試料中の総コレステロール濃度を意味する。
試料は、食品であってもよく、その中で総コレステロールの分析が必要である。好ましくは、試料は生体試料であり、試験される被検者から得ることができる。試料は、あらゆる生体液、例えば、血清又は血漿、又はリンパを含むことができる。試料が血清を含むことが特に好ましい。本発明の方法の他の利点は、液体試料(例えば、血清又は血漿)が本方法において直接用いることができることである。このことは、L-B試薬と合わせる前に一次試料からコレステロールの抽出を必要とするのがよい従来のL-B反応分析とは対照的である。
コレステロールのためのリーベルマン・バーチャード(L-B)反応は周知であり、L-B反応を示すスキームを図1に示す。好ましくは、試料に添加される試薬が試料中に存在する総コレステロール、即ち、そのコレステロールとエステルの全ての反応を生じ、試料中に存在するものであるリポタンパク(例えば、LDL又はHDL)と会合することができる。L-B試薬は、好ましくは、図1に示すように、試料中のコレステロールに二重結合を付加する。従って、“L-B反応を生じる試薬”という用語は、コレステロールを含有する試料に添加した場合、試料中のコレステロールをますます不飽和にさせるか又は誘発することを意味する。
本発明の第一態様の方法は、包括的なリーベルマン・バーチャード反応分析(L-B)、又は当業者に既知である、L-B反応、例えば、エイベル・ケンダル(Abell-Kendal)分析に基づくのがよいコレステロールの濃度を決定するための他の分析と同じ試薬を使うことができる(Abell et al., J. Biol. Chem. 195 (1) p357-366)。しかしながら、従来のL-B反応分析のように550nmで着色した生成物の吸光度を測定する代わりに、本発明の方法は、試料中のコレステロール濃度を決定するために蛍光を測定することを含む。つまり、“蛍光分析”という用語は、L-B反応の生成物の蛍光測定を意味する。
L-B反応試薬は、3種類の異なる試薬を含むことができる。
第一試薬は、コレステロール溶媒を含む。適切なコレステロール溶媒の例としては、酢酸、ジオキサン、及び/又はクロロホルムが挙げられる。好ましくは、コレステロール溶媒は氷酢酸を含む。
第二L-B反応試薬は、強酸である。本発明者らは、いかなる仮説によっても縛られたくないが、酸によって水をコレステロールから抽出する脱離反応が行われ、より高程度の結合が残ると考えられる。本発明者らは、本発明に従って励起される場合に蛍光を発するのがこの結合(即ち、増加した二重結合数)であると考える。強酸は、好ましくはリン酸(H3PO4)のようなオキソ酸(X-OH)、より好ましくはH2SO4である。酸は、また、HNO3、H2SeO4、HClO4、HMnO4であってもよい。或いは、酸は、ルイス酸、例えば、Al2Cl6、SnCl4、FeCl3又は酸化チタン(IV))であることができる。
強酸は、硫酸を、好ましくは約3-20%(v/v)の濃度で、又はAl2Cl6を約0.5-2.5モルで含むことが最も好ましい。
第三L-B反応試薬は、酢酸無水物を含む。酢酸無水物と溶媒との比は、好ましくは0.25:1〜10:1、より好ましくは0.5: 1〜5:1、さらにより好ましくは、1:1〜3:1である。好ましい実施態様において、酢酸無水物と溶媒との比は約2:1である。
L-B試薬は、約30%(v/v)の氷酢酸、約60%(v/v)の酢酸無水物、及び約10%(v/v)の硫酸を含むことが好ましい。
さらに、L-B試薬は、無水硫酸ナトリウム、又はサリチル酸ナトリウム等の添加剤を含んでもよく、試料中の不純物を安定させるために用いられる。添加剤は、約0.5-3%(v/v)の範囲で添加することができる。
好ましくは、本方法は、分析において試薬と試料とを混合することを含む。本方法は、試料(即ち、L-B反応の生成物)を、好ましくは約500nm未満、より好ましくは約470nm未満の励起波長で励起させる工程を含む。450nm以下の波長の特に好ましい励起波長は、L-B反応の生成物が蛍光を発するように用いることができる。
第一試薬は、コレステロール溶媒を含む。適切なコレステロール溶媒の例としては、酢酸、ジオキサン、及び/又はクロロホルムが挙げられる。好ましくは、コレステロール溶媒は氷酢酸を含む。
第二L-B反応試薬は、強酸である。本発明者らは、いかなる仮説によっても縛られたくないが、酸によって水をコレステロールから抽出する脱離反応が行われ、より高程度の結合が残ると考えられる。本発明者らは、本発明に従って励起される場合に蛍光を発するのがこの結合(即ち、増加した二重結合数)であると考える。強酸は、好ましくはリン酸(H3PO4)のようなオキソ酸(X-OH)、より好ましくはH2SO4である。酸は、また、HNO3、H2SeO4、HClO4、HMnO4であってもよい。或いは、酸は、ルイス酸、例えば、Al2Cl6、SnCl4、FeCl3又は酸化チタン(IV))であることができる。
強酸は、硫酸を、好ましくは約3-20%(v/v)の濃度で、又はAl2Cl6を約0.5-2.5モルで含むことが最も好ましい。
第三L-B反応試薬は、酢酸無水物を含む。酢酸無水物と溶媒との比は、好ましくは0.25:1〜10:1、より好ましくは0.5: 1〜5:1、さらにより好ましくは、1:1〜3:1である。好ましい実施態様において、酢酸無水物と溶媒との比は約2:1である。
L-B試薬は、約30%(v/v)の氷酢酸、約60%(v/v)の酢酸無水物、及び約10%(v/v)の硫酸を含むことが好ましい。
さらに、L-B試薬は、無水硫酸ナトリウム、又はサリチル酸ナトリウム等の添加剤を含んでもよく、試料中の不純物を安定させるために用いられる。添加剤は、約0.5-3%(v/v)の範囲で添加することができる。
好ましくは、本方法は、分析において試薬と試料とを混合することを含む。本方法は、試料(即ち、L-B反応の生成物)を、好ましくは約500nm未満、より好ましくは約470nm未満の励起波長で励起させる工程を含む。450nm以下の波長の特に好ましい励起波長は、L-B反応の生成物が蛍光を発するように用いることができる。
本方法は、さらに、好ましくは500-650nm、より好ましくは520-600nmの発光波長で放出された蛍光を観測する工程を含む。540nmの特に好ましい発光波長を用いることができ、コレステロール濃度を決定するのに最も正確な読み取りを見出すことができる。
蛍光を測定することは、従来のL-B吸光度ベースの分析法を用いるよりかなりの改善であることが理解される。従来法のように吸光度を測定する代わりに、L-B反応の生成物の蛍光を測定する利点には、試薬の非常に少量の容量を必要とするという事実が含まれる。このことは、L-B反応の試薬が非常に腐食性であり、それ故用いるのに危険であるので、特に有利である。つまり、第一態様の方法の蛍光分析において必要とされる試薬の量を減少させることは、従来のL-B吸光度分析の場合より、検査技師、又は他の使用者にとって非常に安全である。さらにまた、より少量の試薬を用いることは、より小さい装置が分析を行うのに用いることができることを意味する。
さらに、蛍光を測定することは、吸光度を測定することより非常に感度がよく、行うのに非常に速い。それ故、吸光度を測定するより蛍光を用いてコレステロール濃度のより正確な定量を行うことが可能である。それ故、本発明の方法が、試料中の総コレステロール濃度を急速且つ正確に決定するために用いることができるので、従来技術よりかなり改善されることが理解される。
つまり、好ましい方法は、改善されたL-B反応分析からなり、非常に急速にコレステロール濃度を決定するために行うことができる。臨床医は、その後、治療のある過程を判断するのにこの情報を用いることができる。それ故、本発明の好ましい実施態様は、患者から血液試料を採取し、その後、赤血球から血清を分離することを含むのがよい。このことは、遠心分離又はろ過のような既知の技術によって達成することができる。その後、血清を容量が約1ml以下のアリコートに分けることができ、その後、その中のコレステロールの濃度を決定するために蛍光分析にかけられる。
L-B反応試薬は、アリコートに添加することができる。その後、L-B反応生成物が蛍光を発するように450nmで励起させることができる。この蛍光は、その後、540nmの発光波長で測定することができる。この値から、試料中のコレステロール濃度を決定することが可能である。
蛍光を測定することは、従来のL-B吸光度ベースの分析法を用いるよりかなりの改善であることが理解される。従来法のように吸光度を測定する代わりに、L-B反応の生成物の蛍光を測定する利点には、試薬の非常に少量の容量を必要とするという事実が含まれる。このことは、L-B反応の試薬が非常に腐食性であり、それ故用いるのに危険であるので、特に有利である。つまり、第一態様の方法の蛍光分析において必要とされる試薬の量を減少させることは、従来のL-B吸光度分析の場合より、検査技師、又は他の使用者にとって非常に安全である。さらにまた、より少量の試薬を用いることは、より小さい装置が分析を行うのに用いることができることを意味する。
さらに、蛍光を測定することは、吸光度を測定することより非常に感度がよく、行うのに非常に速い。それ故、吸光度を測定するより蛍光を用いてコレステロール濃度のより正確な定量を行うことが可能である。それ故、本発明の方法が、試料中の総コレステロール濃度を急速且つ正確に決定するために用いることができるので、従来技術よりかなり改善されることが理解される。
つまり、好ましい方法は、改善されたL-B反応分析からなり、非常に急速にコレステロール濃度を決定するために行うことができる。臨床医は、その後、治療のある過程を判断するのにこの情報を用いることができる。それ故、本発明の好ましい実施態様は、患者から血液試料を採取し、その後、赤血球から血清を分離することを含むのがよい。このことは、遠心分離又はろ過のような既知の技術によって達成することができる。その後、血清を容量が約1ml以下のアリコートに分けることができ、その後、その中のコレステロールの濃度を決定するために蛍光分析にかけられる。
L-B反応試薬は、アリコートに添加することができる。その後、L-B反応生成物が蛍光を発するように450nmで励起させることができる。この蛍光は、その後、540nmの発光波長で測定することができる。この値から、試料中のコレステロール濃度を決定することが可能である。
第一態様の方法を開発するのに加えて、本発明者らはまた、方法を行う装置を開発した。
つまり、本発明の第二態様によれば、試料中の総コレステロールの濃度を決定するための装置であって、L-B分析を行うための反応リザーバー; 第一態様の方法に必要とされる試薬を含有するように適合された密封手段; リザーバーにおいて試料と試薬を混合するための手段; 蛍光を発するように試料を励起させるのに作用可能な手段; 及び試料によって放出される蛍光を検出するのに作用可能な検出手段を備えている、前記装置が提供される。
好ましくは、装置は、多くのタイプのリザーバーを備えている。第一リザーバーは、試料を含有するためのものであり、本明細書では試料リザーバーと呼ぶ。密封手段は、L-B試薬を含有するための第二リザーバー、試薬リザーバーを備えるのがよい。反応リザーバーは、第三リザーバであるのがよく、試料中の総コレステロール濃度を決定する分析を行うことができる(第一及び第二リザーバーからそれぞれの試料と試薬の導入後)。反応リザーバーは、励起手段によって励起させることができるように配置されることが好ましい。反応リザーバーは、分析(L-B反応)から得られる蛍光が検出手段によって検出することができるように配置されることが好ましい。
ある実施態様において、試料が反応リザーバーに直接導入することができるようにデバイスを設計することができることが理解される。これにより、試料リザーバーの必要が取り除かれる。
反応リザーバーは、L-B反応の試薬を含有することができる密封手段を備えるか、又は接続されてもよい。試薬は、コレステロール溶媒系、例えば、氷酢酸、さらに、酢酸無水物、好ましくは硫酸を含むことができる。これらのL-B反応試薬が腐食性のことは理解される。
装置は、リーダー及び、好ましくはそれと機能的に連通して配置されるように適合されたカートリッジを備えるのがよい。リーダーは、励起と検出の手段を備えることができるが、カートリッジは、反応リザーバー及びL-B試薬のための密封手段、また、上で述べた他のあらゆるリザーバーを備えることができる。好ましくは、カートリッジは、リーダーに挿入されても、取り付けられてもよい。リーダーは、カートリッジを挿入されることができるドッキング手段を備えてもよい。ドッキング手段は、スロットであってもよい。つまり、好ましくは、カートリッジはリーダーから取り外し可能である。装置の使用者は、試料をカートリッジにおける試料リザーバーに挿入することができる。カートリッジは、試薬を予め装填する試薬リザーバーの形で密封手段を備えるのがよい。カートリッジがリーダーに挿入される場合、試料と試薬は、リーダーにおける励起手段と検出手段と整列するカートリッジにおける反応リザーバーに押し付けることができる。蛍光は、その後、試料から読み取ることができる。従って、有利には、カートリッジの使用は、使用者が腐食性のL-B反応試薬と接触して処理するか又は受ける必要がないことを意味する。
つまり、本発明の第二態様によれば、試料中の総コレステロールの濃度を決定するための装置であって、L-B分析を行うための反応リザーバー; 第一態様の方法に必要とされる試薬を含有するように適合された密封手段; リザーバーにおいて試料と試薬を混合するための手段; 蛍光を発するように試料を励起させるのに作用可能な手段; 及び試料によって放出される蛍光を検出するのに作用可能な検出手段を備えている、前記装置が提供される。
好ましくは、装置は、多くのタイプのリザーバーを備えている。第一リザーバーは、試料を含有するためのものであり、本明細書では試料リザーバーと呼ぶ。密封手段は、L-B試薬を含有するための第二リザーバー、試薬リザーバーを備えるのがよい。反応リザーバーは、第三リザーバであるのがよく、試料中の総コレステロール濃度を決定する分析を行うことができる(第一及び第二リザーバーからそれぞれの試料と試薬の導入後)。反応リザーバーは、励起手段によって励起させることができるように配置されることが好ましい。反応リザーバーは、分析(L-B反応)から得られる蛍光が検出手段によって検出することができるように配置されることが好ましい。
ある実施態様において、試料が反応リザーバーに直接導入することができるようにデバイスを設計することができることが理解される。これにより、試料リザーバーの必要が取り除かれる。
反応リザーバーは、L-B反応の試薬を含有することができる密封手段を備えるか、又は接続されてもよい。試薬は、コレステロール溶媒系、例えば、氷酢酸、さらに、酢酸無水物、好ましくは硫酸を含むことができる。これらのL-B反応試薬が腐食性のことは理解される。
装置は、リーダー及び、好ましくはそれと機能的に連通して配置されるように適合されたカートリッジを備えるのがよい。リーダーは、励起と検出の手段を備えることができるが、カートリッジは、反応リザーバー及びL-B試薬のための密封手段、また、上で述べた他のあらゆるリザーバーを備えることができる。好ましくは、カートリッジは、リーダーに挿入されても、取り付けられてもよい。リーダーは、カートリッジを挿入されることができるドッキング手段を備えてもよい。ドッキング手段は、スロットであってもよい。つまり、好ましくは、カートリッジはリーダーから取り外し可能である。装置の使用者は、試料をカートリッジにおける試料リザーバーに挿入することができる。カートリッジは、試薬を予め装填する試薬リザーバーの形で密封手段を備えるのがよい。カートリッジがリーダーに挿入される場合、試料と試薬は、リーダーにおける励起手段と検出手段と整列するカートリッジにおける反応リザーバーに押し付けることができる。蛍光は、その後、試料から読み取ることができる。従って、有利には、カートリッジの使用は、使用者が腐食性のL-B反応試薬と接触して処理するか又は受ける必要がないことを意味する。
カートリッジは、リザーバー、好ましくは密封手段を備えることができる。つまり、L-B反応試薬を担持するカートリッジは、試薬が使い尽くされると、リーダーから取り出し、新しい(使っていない) L-B反応試薬を含有する新しいカートリッジと取り替えることができる。
好ましくは、装置は、検出される蛍光に基づき試料中の総コレステロールの濃度を決定するように適合された処理手段を備えている。装置は、試料中の総コレステロールの濃度を示すための表示手段を、好ましくは読み出しとして備えてもよい。例えば、表示手段は、LCD画面を備えても、又は電力を供給するための、及び/又はコンピュータ計算のためのコンピュータ及び/又はディスプレイに依存してもよい。
好ましくは、装置は携帯用であり、そこから試料を採取することによって患者におけるコレステロール濃度を算出するために用いることができる。試料は、あらゆる生体液、例えば、血液、血漿、リンパ等、又は食品であってもよい。
好ましくは、励起手段は、約400nm-500nmで試料を照射するように作用可能な照明光源を備えている。照明光源は、電球又は1以上のLEDを備えることができる。励起手段は、450nmの干渉フィルタを備えてもよい。励起手段は、照明光源によって得られる光を偏光させるように作用可能な偏光手段を備えることができる。励起手段は、試料に光を集中させるように適合された集光手段を備えることができる。集光手段は、レンズを備えることができる。
好ましくは、検出手段は黄-赤感光性であるフォトダイオード又はフォトマルチプライヤを備えている。試料によって放出される蛍光は、好ましくは約500nm-650nm、より好ましくは540nmで検出される。蛍光は、第二レンズによって集めることができ、偏光板を通過させることができる。散在する励起光は、遮断フィルタによって除去することができる。蛍光強度の測定のために、フォトダイオードから電流又はフォトマルチプライヤからカウント速度は、電流計、電圧計又は計数率計モジュールから読み取ることができる。
装置は、光源の変動を考慮することができるように励起修正システムを備えることができる。装置は、コレステロールの濃度を決定する前の調整に用いられる少なくとも1つの蛍光標準を備えることができる。
好ましくは、装置は、検出される蛍光に基づき試料中の総コレステロールの濃度を決定するように適合された処理手段を備えている。装置は、試料中の総コレステロールの濃度を示すための表示手段を、好ましくは読み出しとして備えてもよい。例えば、表示手段は、LCD画面を備えても、又は電力を供給するための、及び/又はコンピュータ計算のためのコンピュータ及び/又はディスプレイに依存してもよい。
好ましくは、装置は携帯用であり、そこから試料を採取することによって患者におけるコレステロール濃度を算出するために用いることができる。試料は、あらゆる生体液、例えば、血液、血漿、リンパ等、又は食品であってもよい。
好ましくは、励起手段は、約400nm-500nmで試料を照射するように作用可能な照明光源を備えている。照明光源は、電球又は1以上のLEDを備えることができる。励起手段は、450nmの干渉フィルタを備えてもよい。励起手段は、照明光源によって得られる光を偏光させるように作用可能な偏光手段を備えることができる。励起手段は、試料に光を集中させるように適合された集光手段を備えることができる。集光手段は、レンズを備えることができる。
好ましくは、検出手段は黄-赤感光性であるフォトダイオード又はフォトマルチプライヤを備えている。試料によって放出される蛍光は、好ましくは約500nm-650nm、より好ましくは540nmで検出される。蛍光は、第二レンズによって集めることができ、偏光板を通過させることができる。散在する励起光は、遮断フィルタによって除去することができる。蛍光強度の測定のために、フォトダイオードから電流又はフォトマルチプライヤからカウント速度は、電流計、電圧計又は計数率計モジュールから読み取ることができる。
装置は、光源の変動を考慮することができるように励起修正システムを備えることができる。装置は、コレステロールの濃度を決定する前の調整に用いられる少なくとも1つの蛍光標準を備えることができる。
装置は、その中に組み込まれた電池から電力(例えば、その中に含有されるLCD及びあらゆるプロセッサに電力を供給する)を引き出すように設計されていてもよい。或いは、電力は、コンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ又はPDAへのUSB接続によって)から又は携帯電話からさえ引き出すようにされていてもよい。
従って、装置は、カートリッジがリーダーに入るにつれて又はその後のある時点で、分析の蛍光強度を検出し測定し、それによって試料中のコレステロールの濃度を決定するように構成される。
有利には、第二態様の装置は、迅速且つ容易な分析を行うために用いることができ、生体液中のコレステロールの濃度を決定するために行うことができる。その後、臨床医は、治療の有効過程を判断することができる。さらに、装置は、携帯用であり、GP、又は家庭訪問を行う看護士によって、又は家庭用の試験キットとしてさえ用いることができる。
本発明の第一態様の方法の知識によって、本発明者らが少量の試料と試薬を用いて小さな、好ましくは携帯用装置を設計することを可能にしたことが理解される。装置がリーダーとカートリッジを備えていることが好ましい。このようなカートリッジは、本発明の重要な特徴である。それ故、本発明の第三態様によれば、L-B分析を行うのに反応リザーバーを備えたカートリッジ; 本発明の第一態様の方法に必要とされる試薬を含有するように適合された密封手段が提供される。
カートリッジは、蛍光測定が反応リザーバー内に含有されるあらゆる試料からなされることを可能にするリーダーと反応リザーバーが整列してもよいように適合されなければならない。
カートリッジが試料リザーバーをさらに備え; 密封手段が試薬リザーバーの形であり; また、反応リザーバーに試料リザーバーと試薬リザーバーを接続しているチャネルを有することが好ましい。
本明細書に記載される特徴の全て(添付のあらゆる請求の範囲、要約及び図面を含む)、及び/又はそのように開示されるあらゆる方法又はプロセスの工程の全ては、このような特徴及び/又は工程の少なくとも一部が互いに排除する組合わせを除いて、上記の態様のいずれかとあらゆる組合わせで組合わせることができる。
本発明のより良好な理解のために、また、本発明の実施態様がどのように実施することができるかを示すために、ここで、一例として、添付の図面を参照する。
本発明者らは、蛍光プローブの使用を調べてコレステロールの濃度を決定するために一連の実験を行った。試料中のコレステロールの知識は、臨床医が治療の具体的な過程を判断するのを援助するのに有利である。以下の実施例に記載されるこれらの実験の結果は、その後、本発明の方法及び装置を開発するために用いた。
従って、装置は、カートリッジがリーダーに入るにつれて又はその後のある時点で、分析の蛍光強度を検出し測定し、それによって試料中のコレステロールの濃度を決定するように構成される。
有利には、第二態様の装置は、迅速且つ容易な分析を行うために用いることができ、生体液中のコレステロールの濃度を決定するために行うことができる。その後、臨床医は、治療の有効過程を判断することができる。さらに、装置は、携帯用であり、GP、又は家庭訪問を行う看護士によって、又は家庭用の試験キットとしてさえ用いることができる。
本発明の第一態様の方法の知識によって、本発明者らが少量の試料と試薬を用いて小さな、好ましくは携帯用装置を設計することを可能にしたことが理解される。装置がリーダーとカートリッジを備えていることが好ましい。このようなカートリッジは、本発明の重要な特徴である。それ故、本発明の第三態様によれば、L-B分析を行うのに反応リザーバーを備えたカートリッジ; 本発明の第一態様の方法に必要とされる試薬を含有するように適合された密封手段が提供される。
カートリッジは、蛍光測定が反応リザーバー内に含有されるあらゆる試料からなされることを可能にするリーダーと反応リザーバーが整列してもよいように適合されなければならない。
カートリッジが試料リザーバーをさらに備え; 密封手段が試薬リザーバーの形であり; また、反応リザーバーに試料リザーバーと試薬リザーバーを接続しているチャネルを有することが好ましい。
本明細書に記載される特徴の全て(添付のあらゆる請求の範囲、要約及び図面を含む)、及び/又はそのように開示されるあらゆる方法又はプロセスの工程の全ては、このような特徴及び/又は工程の少なくとも一部が互いに排除する組合わせを除いて、上記の態様のいずれかとあらゆる組合わせで組合わせることができる。
本発明のより良好な理解のために、また、本発明の実施態様がどのように実施することができるかを示すために、ここで、一例として、添付の図面を参照する。
本発明者らは、蛍光プローブの使用を調べてコレステロールの濃度を決定するために一連の実験を行った。試料中のコレステロールの知識は、臨床医が治療の具体的な過程を判断するのを援助するのに有利である。以下の実施例に記載されるこれらの実験の結果は、その後、本発明の方法及び装置を開発するために用いた。
実施例1−総コレステロールの測定
本発明者らは、試料中の総コレステロールの濃度を決定する蛍光測定を用いることが可能かを調べた。このことは、コレステロールの従来の分析のように吸光度を測定することと対照的である。
方法
本発明の方法は、同じ試薬が用いられる従来のリーベルマン・バーチャード反応分析(L-B)と同様にした。図1は、リーベルマン・バーチャード反応を示す。図2を参照すると、L-B生成物の吸光度スペクトルが示されている。吸光度スペクトルは、幅広い吸光度範囲、400〜700nmを示し、試料中のコレステロール濃度を測定するために従来の分析において吸光度測定がなぜ行われるかを見ることができる。
しかしながら、従来のL-B反応分析及びその変形のように550nm又は600nmにおいて着色した生成物の吸光度を測定する代わりに、本発明において、蛍光を測定する。図3を参照すると、L-B生成物の蛍光発光スペクトルが示されている。着色(即ち、550nm〜700nm)の原因となる波長の励起はこれに関与しない。しかしながら、450nmの励起波長が選ばれた場合、蛍光は、驚くべきことに、470-600nmの範囲に及ぶ。
吸光度を測定する代わりに蛍光を測定する利点は、感度の増大と要求される容量の減少である。変更された手順は、現在50マイクロリットルの血漿と1mlの試薬を用いている。このことは、従来の1cmの路長キュベットが蛍光測定に用いることができるためである。しかしながら、10マイクロリットルの領域の試薬容量が簡単に可能である。このことは、セル路長が正確な測定には短すぎるので、吸光度を用いて達成することができなかった(少なくとも0.01Auの吸光度は、正確さが必要とされる)。特に明記しない限り、蛍光測定は、パーキン・エルマーLS-50のルミネセンス分光計において行った。
総コレステロールの測定
総コレステロール範囲0〜20mMを有する検定標準を、標準、特徴のあるLDL試料から調製した。50マイクロリットルの試料を1mlのL-B試薬に添加し、室温で5分間インキューベートした(より短い又はより長いインキュベーション時間が成功の測定に充分なものであるが)。450nmの励起波長と540nmの発光波長を用いて各試料の蛍光を測定した。図4に示されるように、蛍光を総コレステロール濃度に対してプロットした。相関係数R2が1に近いことは測定の高度の直線性を示す。
一致したラインの勾配を用いて、各試料の蛍光から総コレステロールを算出した。実際の総コレステロールと測定された総コレステロールとの間の誤差パーセントを図5に示す。結果は、蛍光臨床L-B分析が、試料から予想される範囲をカバーするゼロから20mMまで範囲で非常に高精度をもって血清コレステロールの測定に使用し得ることを示している。
それ故、本発明者らは、コレステロールの濃度を同時に決定するために、血液試料を450nmで励起させ、発光を540nmで測定することが可能であると考えた。
本発明者らは、試料中の総コレステロールの濃度を決定する蛍光測定を用いることが可能かを調べた。このことは、コレステロールの従来の分析のように吸光度を測定することと対照的である。
方法
本発明の方法は、同じ試薬が用いられる従来のリーベルマン・バーチャード反応分析(L-B)と同様にした。図1は、リーベルマン・バーチャード反応を示す。図2を参照すると、L-B生成物の吸光度スペクトルが示されている。吸光度スペクトルは、幅広い吸光度範囲、400〜700nmを示し、試料中のコレステロール濃度を測定するために従来の分析において吸光度測定がなぜ行われるかを見ることができる。
しかしながら、従来のL-B反応分析及びその変形のように550nm又は600nmにおいて着色した生成物の吸光度を測定する代わりに、本発明において、蛍光を測定する。図3を参照すると、L-B生成物の蛍光発光スペクトルが示されている。着色(即ち、550nm〜700nm)の原因となる波長の励起はこれに関与しない。しかしながら、450nmの励起波長が選ばれた場合、蛍光は、驚くべきことに、470-600nmの範囲に及ぶ。
吸光度を測定する代わりに蛍光を測定する利点は、感度の増大と要求される容量の減少である。変更された手順は、現在50マイクロリットルの血漿と1mlの試薬を用いている。このことは、従来の1cmの路長キュベットが蛍光測定に用いることができるためである。しかしながら、10マイクロリットルの領域の試薬容量が簡単に可能である。このことは、セル路長が正確な測定には短すぎるので、吸光度を用いて達成することができなかった(少なくとも0.01Auの吸光度は、正確さが必要とされる)。特に明記しない限り、蛍光測定は、パーキン・エルマーLS-50のルミネセンス分光計において行った。
総コレステロールの測定
総コレステロール範囲0〜20mMを有する検定標準を、標準、特徴のあるLDL試料から調製した。50マイクロリットルの試料を1mlのL-B試薬に添加し、室温で5分間インキューベートした(より短い又はより長いインキュベーション時間が成功の測定に充分なものであるが)。450nmの励起波長と540nmの発光波長を用いて各試料の蛍光を測定した。図4に示されるように、蛍光を総コレステロール濃度に対してプロットした。相関係数R2が1に近いことは測定の高度の直線性を示す。
一致したラインの勾配を用いて、各試料の蛍光から総コレステロールを算出した。実際の総コレステロールと測定された総コレステロールとの間の誤差パーセントを図5に示す。結果は、蛍光臨床L-B分析が、試料から予想される範囲をカバーするゼロから20mMまで範囲で非常に高精度をもって血清コレステロールの測定に使用し得ることを示している。
それ故、本発明者らは、コレステロールの濃度を同時に決定するために、血液試料を450nmで励起させ、発光を540nmで測定することが可能であると考えた。
実施例2-コレステロール濃度を決定する分析
上の実施例1は、L-B反応分析の生成物の蛍光測定(即ち、吸光度でない)が試料中の総コレステロールの濃度を決定するためにどのように用いることができるか記載するものである。本発明者らは、L-B分析に通常用いられる試薬を用いてコレステロール分析の生成物を450nmの波長で励起させることができ、その発光を540nmで測定させることができることを見出した。それ故、蛍光分析を用いて患者の血液試料のコレステロールの濃度を分析するための方法を構成することが可能であると考えた。
方法
血液試料を、まず最初に患者から採取し、その後、確立した従来の技術を用いて遠心分離して、血清を分離する。或いは、血液試料をろ過して、細胞を血清から分離してもよい。その後、血清を1mlアリコートに分離し、その後、後述するように、生化学的分析にかけて試料中のコレステロールの濃度を決定する。
25マイクロリットルの血清を、2mlのL-B反応試薬(60%の酢酸無水物、30%の酢酸及び10%の硫酸)に添加した。その後、試料を450nmで励起させて、L-B反応生成物が蛍光を発した。蛍光を540nmの発光波長で測定し、この値から、上の実施例1に記載されるように、試料中のコレステロール濃度を決定することが可能であった。
上の実施例1は、L-B反応分析の生成物の蛍光測定(即ち、吸光度でない)が試料中の総コレステロールの濃度を決定するためにどのように用いることができるか記載するものである。本発明者らは、L-B分析に通常用いられる試薬を用いてコレステロール分析の生成物を450nmの波長で励起させることができ、その発光を540nmで測定させることができることを見出した。それ故、蛍光分析を用いて患者の血液試料のコレステロールの濃度を分析するための方法を構成することが可能であると考えた。
方法
血液試料を、まず最初に患者から採取し、その後、確立した従来の技術を用いて遠心分離して、血清を分離する。或いは、血液試料をろ過して、細胞を血清から分離してもよい。その後、血清を1mlアリコートに分離し、その後、後述するように、生化学的分析にかけて試料中のコレステロールの濃度を決定する。
25マイクロリットルの血清を、2mlのL-B反応試薬(60%の酢酸無水物、30%の酢酸及び10%の硫酸)に添加した。その後、試料を450nmで励起させて、L-B反応生成物が蛍光を発した。蛍光を540nmの発光波長で測定し、この値から、上の実施例1に記載されるように、試料中のコレステロール濃度を決定することが可能であった。
実施例3−コレステロール濃度を算出するためのデバイス
本発明者らは、本発明の方法、特に、正確な分析に必要とされる試薬の少量が、リーダーとカートリッジを備えた本発明の第二態様に従って携帯用の装置を設計することを可能にすると考えた。
図6-8を参照すると、本発明者らによって開発される携帯用のデバイスが示され、患者の血液試料中の総コレステロールの濃度を算出するために用いることができる。デバイスは、図6に詳細に示されるカートリッジ1、及び図7に詳細に示されるリーダー50からなる。
カートリッジ1は、本発明の分析を行うために流体を流すことができる一連の相互接続リザーバーを有する。カートリッジ1は、カートリッジ1で行われるこれらの分析の各々について蛍光強度を検出し測定するためにスロット52によってリーダー50に接続する。
図6を参照すると、カートリッジ1は、試料リザーバー2を有し、血液のような患者から採取された生体液が含まれている。フィルタ18は、血液から血液細胞を除去するために設けられ、分析が行われる血漿又は血清又は他の体液が残る。流体を、分析が行われる反応リザーバー6にチャネルに沿って押し付ける。
試薬リザーバー14は、L-B反応分析のための試薬を含有し、従って、これらが反応リザーバー6に押し付けられる場合、生体液と混合され、コレステロール分析(L-B反応)を開始する。カートリッジは、また、リーダー50を調整するための蛍光標準22を含むことができる。
装置(即ち、カートリッジ1とリーダー50)の一実施態様において、分析は反応リザーバー6において行われる。図8に示されるように、カートリッジ1は、リーダー50の前面のスロット52に接続される。カートリッジ1をリーダー50に入れると、反応リザーバー6が、リーダー50内に有する、対応する光源32、及び対応する検出フォトダイオード38と整列する。
光源32は、LED(又はLEDからのガイド)の形を取ることができ、分析生成物が蛍光を発するのに必要とされる蛍光励起照明を備えている。LED32からの光の波長は約450である。反応リザーバーに進む前に、450nm干渉フィルタ(図示せず)を通過する。リーダー50は、励起修正システム46を有してもよい。つまり、分析の蛍光は、レンズ又は同様の収集光学系によって集められ、偏光板を540nmの波長で通過することができる。蛍光強度の測定のためには、フォトダイオード38の電流出力が増幅され、電流又は電圧として読み取られる。
従って、リーダー50は、カートリッジ1を保持して分析の蛍光強度を検出し測定して、それによって総コレステロール濃度を決定するように構成される。一実施態様においては、装置は、LCD読み出し表示42を有し、コレステロール濃度が示される。他の実施態様においては、リーダー50は、PC、ラップトップ、PDA又は携帯電話26のUSBポートで出力することができ、それらを通って送られた読み出しを有し、コレステロール濃度についての情報を臨床医が読み出すことが可能になる。或はまた、装置は、カートリッジ1とリーダー50の双方の態様を具体化することができ、自動的にコレステロールの濃度を算出することができるマイクロプロセッサ44を備えている。
カートリッジ1とリーダー装置50の利点は、迅速且つ容易な分析システムにあり、コレステロール濃度を決定するために行うことができる。カートリッジ1は、使い捨て商品であり、安くすることができ、分析用のL-B試薬と調製されている。
本発明者らは、本発明の方法、特に、正確な分析に必要とされる試薬の少量が、リーダーとカートリッジを備えた本発明の第二態様に従って携帯用の装置を設計することを可能にすると考えた。
図6-8を参照すると、本発明者らによって開発される携帯用のデバイスが示され、患者の血液試料中の総コレステロールの濃度を算出するために用いることができる。デバイスは、図6に詳細に示されるカートリッジ1、及び図7に詳細に示されるリーダー50からなる。
カートリッジ1は、本発明の分析を行うために流体を流すことができる一連の相互接続リザーバーを有する。カートリッジ1は、カートリッジ1で行われるこれらの分析の各々について蛍光強度を検出し測定するためにスロット52によってリーダー50に接続する。
図6を参照すると、カートリッジ1は、試料リザーバー2を有し、血液のような患者から採取された生体液が含まれている。フィルタ18は、血液から血液細胞を除去するために設けられ、分析が行われる血漿又は血清又は他の体液が残る。流体を、分析が行われる反応リザーバー6にチャネルに沿って押し付ける。
試薬リザーバー14は、L-B反応分析のための試薬を含有し、従って、これらが反応リザーバー6に押し付けられる場合、生体液と混合され、コレステロール分析(L-B反応)を開始する。カートリッジは、また、リーダー50を調整するための蛍光標準22を含むことができる。
装置(即ち、カートリッジ1とリーダー50)の一実施態様において、分析は反応リザーバー6において行われる。図8に示されるように、カートリッジ1は、リーダー50の前面のスロット52に接続される。カートリッジ1をリーダー50に入れると、反応リザーバー6が、リーダー50内に有する、対応する光源32、及び対応する検出フォトダイオード38と整列する。
光源32は、LED(又はLEDからのガイド)の形を取ることができ、分析生成物が蛍光を発するのに必要とされる蛍光励起照明を備えている。LED32からの光の波長は約450である。反応リザーバーに進む前に、450nm干渉フィルタ(図示せず)を通過する。リーダー50は、励起修正システム46を有してもよい。つまり、分析の蛍光は、レンズ又は同様の収集光学系によって集められ、偏光板を540nmの波長で通過することができる。蛍光強度の測定のためには、フォトダイオード38の電流出力が増幅され、電流又は電圧として読み取られる。
従って、リーダー50は、カートリッジ1を保持して分析の蛍光強度を検出し測定して、それによって総コレステロール濃度を決定するように構成される。一実施態様においては、装置は、LCD読み出し表示42を有し、コレステロール濃度が示される。他の実施態様においては、リーダー50は、PC、ラップトップ、PDA又は携帯電話26のUSBポートで出力することができ、それらを通って送られた読み出しを有し、コレステロール濃度についての情報を臨床医が読み出すことが可能になる。或はまた、装置は、カートリッジ1とリーダー50の双方の態様を具体化することができ、自動的にコレステロールの濃度を算出することができるマイクロプロセッサ44を備えている。
カートリッジ1とリーダー装置50の利点は、迅速且つ容易な分析システムにあり、コレステロール濃度を決定するために行うことができる。カートリッジ1は、使い捨て商品であり、安くすることができ、分析用のL-B試薬と調製されている。
実施例4: 種々の強酸と行われる分析
本発明者らは、硫酸以外の強酸が本発明に従って試料中のコレステロール濃度を測定するために用いることができることを示すために実施例1と2において記載される実験を繰り返した。それ故、本発明者らは、ルイス酸を用いて実験を行った。
本発明者らは、まず、硫酸の代わりにルイス酸、Al2Cl6、SnCl4、FeCl3を反応に用いるL-B分析の生成物から得られるスペクトルを研究した。各酸の最終濃度は、1.8Mであった(実施例1と2における硫酸のように)。図9は、ルイス酸Al2Cl6(A)、SnCl4(B)、及びFeCl3(C)を用いた場合の光源に対する励起スペクトル(Ex - 濃い痕跡)とL-B分析の生成物対する発光スペクトル(Em - 薄い痕跡)を示すグラフである。発光スペクトルは、硫酸を用いた場合に得られるものと等価であった。このことにより、他の強酸、この場合にはルイス酸が本発明の分析を行う場合のL-B分析に用いることができることが示される。
図10は、L-B反応において硫酸の代わりにルイス酸、Al2Cl6(A); SnCl4(B)、FeCl3(C)を用いた場合の標準コレステロール濃度(LDLの形で)に対する蛍光強度を示す検定グラフである。これらのグラフの直線性によって、本発明の方法に従ってルイス酸をL-B反応に用いる場合に、コレステロール濃度の信頼性が高い測定を得ることができることが示される。
本発明者らは、硫酸以外の強酸が本発明に従って試料中のコレステロール濃度を測定するために用いることができることを示すために実施例1と2において記載される実験を繰り返した。それ故、本発明者らは、ルイス酸を用いて実験を行った。
本発明者らは、まず、硫酸の代わりにルイス酸、Al2Cl6、SnCl4、FeCl3を反応に用いるL-B分析の生成物から得られるスペクトルを研究した。各酸の最終濃度は、1.8Mであった(実施例1と2における硫酸のように)。図9は、ルイス酸Al2Cl6(A)、SnCl4(B)、及びFeCl3(C)を用いた場合の光源に対する励起スペクトル(Ex - 濃い痕跡)とL-B分析の生成物対する発光スペクトル(Em - 薄い痕跡)を示すグラフである。発光スペクトルは、硫酸を用いた場合に得られるものと等価であった。このことにより、他の強酸、この場合にはルイス酸が本発明の分析を行う場合のL-B分析に用いることができることが示される。
図10は、L-B反応において硫酸の代わりにルイス酸、Al2Cl6(A); SnCl4(B)、FeCl3(C)を用いた場合の標準コレステロール濃度(LDLの形で)に対する蛍光強度を示す検定グラフである。これらのグラフの直線性によって、本発明の方法に従ってルイス酸をL-B反応に用いる場合に、コレステロール濃度の信頼性が高い測定を得ることができることが示される。
Claims (18)
- 試料中の総コレステロールの濃度を決定する方法であって、
(i)リーベルマン・バーチャード(L-B)反応を生じる試薬を試料に添加する工程; 及び
(ii)試料中の総コレステロール濃度を蛍光分析を用いて決定する工程
を含む、前記方法。 - 試料が生体液を含む、請求項1記載の方法。
- 試料が血清又は血漿、又はリンパを含む、請求項1又は2記載の方法。
- 試料に添加される試薬によって、試料中に存在するリポタンパク(例えば、LDL又はHDL)と関連するものである、試料中に存在する総コレステロールの全て、即ち、コレステロールとそのエステルの加水分解が生じる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 試薬が、試料中のコレステロールをそれに二重結合を付加することによって低下させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 試薬が、コレステロール溶媒、酢酸無水物、及び硫酸を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 試薬が、試薬中の不純物を安定させるために用いられる添加剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 添加剤が、無水硫酸ナトリウム、又はサリチル酸ナトリウムを含む、請求項7記載の方法。
- 蛍光が、試料(即ち、L-B反応の生成物)を約500nm未満の励起波長で励起することによって誘発され、得られた蛍光が、500-650nmの発光波長で測定される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 蛍光が、試料を約450nmの励起波長で励起することによって誘発され、得られた蛍光が、約540nmの発光波長で測定される、請求項9記載の方法。
- 試料中の総コレステロールの濃度を決定する装置であって、L-B分析を行うための反応リザーバー; L-B分析を行うために必要とされる試薬を含有するように適合された密封手段; リザーバーにおいて試料と試薬を合わせるための手段; 蛍光を発するように試料を励起させるのに作用可能な励起手段、及び試料によって放出される蛍光を検出するように作用可能な検出手段を備えている、前記装置。
- 前記装置がリーダーとカートリッジを備え、カートリッジが反応リザーバーと密封手段を備えている、請求項11記載の装置。
- リーダーが励起手段と検出手段を備え、カートリッジが、試料リザーバー、試薬リザーバーの形の密封手段、及び試料リザーバーと試薬リザーバーを反応リザーバーに接続するチャネルを備えている、請求項12記載の装置。
- 前記装置が、検出される蛍光に基づき、試料中の総コレステロールの濃度を決定するように適合された処理手段を備えている、請求項11〜13のいずれか1項に記載の装置。
- 前記装置が、試料中の総コレステロールの濃度を示すための表示手段を備えている、請求項11〜14のいずれか1項に記載の装置。
- 励起手段が、約400nm-500nmで試料を照射するように作用可能な照明光源を備えている、請求項11〜15のいずれか1項に記載の装置。
- 検出手段が、500nm-650nmで試料が放出する蛍光を検出する、請求項11〜16のいずれか1項に記載の装置。
- 請求項12又は13に記載のカートリッジ。
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