JP2008519636A - 周期運動物体の検査のためのコンピュータ断層撮影方法 - Google Patents

周期運動物体の検査のためのコンピュータ断層撮影方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、検査領域内の周期的に運動する対象を検出するコンピュータ断層撮影方法に関する。先ず、測定値の収集後、検査領域の大まかな画像が再構成され、その画像から更なる方法に関連する領域が選定される。低減された動きアーチファクト又は向上された時間分解能を有する画像の生成のため、事前定義可能な位置の再構成ウィンドウが用いられ、それが一方で可能な限り小さくされ、他方でこの領域の全ボクセルを再構成できるように十分大きくされるように最適化される。この再構成ウィンドウ内で収集された測定値のみが、この領域のCT画像の再構成に考慮される。

Description

本発明は、少なくとも部分的に周期運動に晒された検査領域の検出のためのコンピュータ断層撮影方法に関する。さらに、本発明は該方法の実行のためのコンピュータ断層撮影装置、及び該コンピュータ断層撮影装置を制御するコンピュータプログラムに関する。
例えば患者の心臓などの周期運動物体の検査において、コンピュータ断層撮影装置の放射線源が検査領域の周りの回転のために必要とする時間が心サイクルの期間と比較して無視できる程度に短くないことは、気がかりなほど目に付くものである。故に、単一の回転中に収集された測定値から心臓のCT(コンピュータ断層撮影)画像を再構成しようとする場合、このCT画像は強い動きアーチファクトに悩まされることになる。なぜなら、再構成に考慮される測定値は相異なる運動位相で収集されたものだからである。
これらの動きアーチファクトを低減するため、個々のボクセルの各々が何度かの回転中に放射線源によって照射されるように、測定値は単一の回転中に収集されるのではなく、多数回の回転の間に収集される。そして、測定値の収集に並行して、個々の心サイクルと測定値の収集との間の時間的な割当てが検出且つ記録され得るように、周期運動を表す信号、特にECG信号が記録される。通常、放射線源は円錐ビームを放射し、この円錐ビームは、検査領域と放射線源との間の螺旋相対運動に連動された(数行の検出器を有する)2次元検出器配置を用いて検出される。
再構成は、通常、照射されたボリューム全体に対しては行われず、心臓を問題なく含む大きさの所定の領域に対してのみ行われる。再構成では、心臓が比較的少ししか動かない期間における心サイクル内で収集された測定値のみが考慮される。これらの心臓が少ししか動かない期間はECG信号によって決定されることができる。これらの期間は、以下では再構成ウィンドウと呼ばれるが、放射線源の一回転に必要な時間より短くなり得る。そのため、測定値の収集には本質的に放射線源の単一の回転より長い時間が掛かるものの、再構成されたCT画像には動きアーチファクトは殆ど発生しない。専門家の間ではレトロスペクティブ・ゲーティング(retrospective gating)として知られる、特定の再構成ウィンドウ内での測定値の選択は色々な手法で行われ得る。
特許文献1から知られる第1の手法では、測定値から多数の低解像度3次元(3D)画像が生成され、その画像群から、心臓の個々の領域の動き情報が収集される。これに応じて、単一のボリューム要素(以下では略してボクセルと呼ぶ)を有し得るこれらの領域毎に個々に、心サイクル内の特定の大きさ及び位置を有する再構成ウィンドウが決定される。これらの再構成ウィンドウ内で収集された測定値のみが再構成に考慮される。これらを用いると、原理的に、生じ得る動きアーチファクトが非常に小さいCT画像が再構成可能であるが、この手法は非常に大きい演算能力を必要とするので、現段階では実行可能ではない。
非特許文献1に記載された他の一手法では、再構成されるボリューム内の全てのボクセルに適用する再構成ウィンドウが心サイクル内の事前定義可能な位置で決定され、計算コストがかなり削減されている。これらの再構成ウィンドウは、一方で可能な限り小さくされるとともに、他方で該再構成ウィンドウ内の再構成されるべきボリューム内の各ボクセルが再構成に十分な角度範囲(180°)からの放射線に晒されるように大きくされるようにして最適化される。本発明はこの方法から生まれたものである。
欧州特許出願公開第1436782号明細書 Manzke等、Med. Phys.、2003年12月、第30巻、第12号、p.3072-3080
本発明は、再構成CT画像の時間分解能を用いた場合に達成可能な時間分解能を向上可能な、あるいは動きアーチファクトを低減可能な、コンピュータ断層撮影方法及び装置を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の一態様に従った、少なくとも部分的に周期運動に晒された検査領域の検出のためのコンピュータ断層撮影方法は:
a)放射線源を検査領域の周りで何度か回転させながら、検査領域を横切るビームを生成する段階、
b)放射線源の回転中に、前記周期運動を表す信号を同時に記録しながら、検査領域を通り過ぎたビームの強度に依存する一組の測定値を検出器ユニットを用いて収集する段階、
c)測定値から大まかな画像を再構成する段階、
d)前記大まかな画像によって表された範囲内の領域を選定する段階、
e)再構成ウィンドウが、一方で可能な限り小さくされ、且つ他方で再構成ウィンドウ内の前記領域の各ボクセルが再構成に十分な角度範囲からのビームに突き当たられるほどに大きくされるように、運動サイクル内の事前定義可能な位置で再構成ウィンドウを最適化する段階、及び
f)再構成ウィンドウ内で収集された測定値から、前記領域の画像を再構成する段階、
を有する。
心サイクル内の位置に関係のない測定値から大まかな画像(当然ながら強いアーチファクトによる問題がある)を前もって再構成することと、この大まかな画像内で診断に関連する領域、例えば心臓、を選定することとの結果として、続くレトロスペクティブ・ゲーティングを用いた再構成を可能な限り小さいボリュームに限定することが可能である。しかし、運動サイクル内の再構成ウィンドウの最適化のために考慮されなければならないボクセルが少なくなるほど、再構成ウィンドウは小さくなることができ、再構成されるCT画像は時間分解能が向上されるか、あるいは動きアーチファクトが低減されるかする。それにより、可能な限り最高の画質が、再構成されるべき全ボクセルに対して等しい再構成ウィンドウを用いた方法で達成される。
請求項2に係る実施形態は、平面的な扇状のビームが単一の行の検出器のみを有する検出器構成によって検出される方法を用いる場合と比較して、より高速な測定値収集を可能とする。
請求項3に係る実施形態は、回転軸の方向にいっそう大きい区画を検査することを可能にする。基本的に、このような区画は実際には、検査領域と放射線源とが互いに対して移動しない円状の相対運動を用いて検出されることもできるが、そうすることは対応して多くの行の検出器を有する検出器構成を必要とし、放射線源が動作する平面の外側で更なる再構成誤差を生じさせることになる。
前記領域を選定するための大まかな画像が請求項4に従って低減された空間解像度を有する場合、必要な演算能力が小さくなるか、あるいは大まかな画像の再構成に必要な演算能力が小さくなる。
請求項5に係る実施形態は、一般に2次元領域群(レイヤー群)のみが再構成されることを参酌するものである。最適化がこのような2次元領域内のボクセルに限定される場合、再構成ウィンドウの更なる縮小とともに、動きアーチファクトの更なる低減又は時間分解能の向上がもたらされる。しかしながら、他のレイヤー群に対しては再度、最適化が実行されなければならないことになる。その程度において、続いて任意の向きのレイヤー画像が再構成され得る3次元領域に対して最適化が実行される場合には、より単純となる。
請求項6に係る実施形態により、検査領域内での放射線被曝が低減される。請求項7に係る実施形態は、請求項6に係る手段と組み合わせて使用されることも可能であり、より明りょうな輪郭、又はより少ない動きアーチファクトを伴う検査領域表示を生成する。
請求項8は本発明に従った方法の実行のためのコンピュータ断層撮影装置を記述しており、請求項9はそのようなコンピュータ断層撮影装置に適したコンピュータプログラムを記述している。
本発明のこれら及び他の態様は、以下にて説明される実施形態を参照することにより明らかとなる。なお、本発明はそれらの実施形態に限定されるものと見なされるべきではない。
図1に示されたコンピュータ断層撮影装置はガントリー1を有し、ガントリー1は図1に表されたx、y、z座標系のz方向に平行な回転軸14の周りを回転可能である。また、ガントリーはモータ2によって好ましくは一定であるが調整可能な角速度で駆動される。例えばX線装置である放射線源Sが、ガントリーに固定されている。このX線装置は放射線源Sによって発生された放射線から円錐状ビーム4、すなわち、z方向とそれに垂直な方向(すなわち、回転軸に垂直な平面内)との双方にゼロではない有限の拡がりを有するビーム、を形成するコリメータ構成3を具備している。
ビーム4は円筒形の検査領域13を貫通する。検査領域13内では、例えば患者である対象物が患者検査台(何れも図示されていない)上に置かれることができる。検査領域13は円筒形状を有している。検査領域13を貫通後、X線ビーム4はガントリー1に固定された2次元検出器ユニット16に突き当たる。検出器ユニット16は、それぞれが多数の検出器素子を有する多数行の検出器を有している。検出器の行は回転軸に垂直な平面内にあり、好ましくは、放射線源Sを中心とする円弧上にある。しかしながら、検出器の行は異なるように形成されていてもよく、例えば、回転軸14を中心とする円弧や直線を描いていてもよい。ビーム4が突き当たった各検出素子は、各放射線源位置のビーム4からの放射線に関する測定値を提供する。
αmaxと呼ばれるビーム4の開口角(開口角は、回転軸14に垂直な平面においてビーム4のエッジにある放射線と、放射線源S及び回転軸14により定められる平面とに囲まれた角度として定められる)は、測定値が収集されるときに検査対象が置かれる対物シリンダーの直径を定める。検査領域13、対象又は検査台は、モータ5によって回転軸14又はz軸に平行に移動可能であるが、これと等価なことに、ガントリーがこの方向に移動可能であってもよい。
モータ2及び5が同時に稼働する場合、放射線源S及び検出器ユニット16は検査領域13に対して螺旋軌道を描く。他方、z方向への送りのためのモータ5が静止し、モータ2がガントリーを回転させる場合、放射線源S及び検出器ユニット16の検査領域13に対する円形の軌道又は相対運動が得られる。
検出器ユニット16によって収集された測定値は画像処理コンピュータ10に与えられる。画像処理コンピュータ10はそれら測定値からCT画像、すなわち、検査領域13の区画内の吸収分布を再構成し、それを例えばモニタ11に表示する。2つのモータ2及び5、画像処理コンピュータ10、放射線源S、及び測定値の検出器ユニット16から画像処理コンピュータ10への転送は制御ユニット7によって制御される。
測定値の収集と同時に、周期運動を表す信号の記録が行われる。心臓検査の場合、これは患者に貼り付けられたセンサー15によって検出される心電図のECG信号とし得る。この信号は、心臓が比較的少ししか動かなかった心サイクルの位相中に収集された、再構成に適した測定値を選択するために、同様に画像処理コンピュータ10に与えられる。
図2は、図1に従ったコンピュータ断層撮影装置を用いて実行可能な測定・再構成方法のシーケンスを例示している。
ブロック100での初期化後、ブロック101にて、モータ2及び5並びに放射線源Sがオンに切り替えられる。2つのモータ2及び5による駆動によって、回転軸に対する螺旋運動がもたらされ、放射線源Sにより放射された円錐ビーム4が検査領域13を横切って検出器ユニット16により検出される。2つのモータ2及び5の駆動速度は、2つの螺旋ウィンドウ間の間隔が放射線源によって回転軸上へ投射される検出器構成の高さより係数bだけ小さくなるように、互いに調整される。好適なbの値は0.15と0.3との間である。これにより、収集された測定値の一部のみが再構成に考慮されるものの、検査領域での放射線の減衰の再構成が可能なだけ多くの重複した測定値が収集される。測定値の収集と同時に、図3の第1行に表されるECG信号が記録される。
検出器素子によって提供される信号は対数化されており、放射線源からそれぞれの検出器素子へのビーム経路に沿った放射線の減衰の線積分に対応する。対数化により得られる値は、以下では、測定値M(λ,α,γ)と表される。ただし、λは回転軸14に垂直な平面内での放射線源Sの回転軸14に対する角度位置であり、回転軸周りの放射線源の回転数に対応して2πの倍数に達する。αは、回転軸14に垂直な平面内で、放射線源からこの測定値を生じさせた検出器素子までのビーム経路が放射線源Sから回転軸への垂線との間で囲む角度を表す。そして、γは回転軸を含む平面内でこのビーム経路が放射線源から回転軸への垂線と囲む角度である。故に、3次元λ、α、γパラメータ空間内で一様に分布された測定点を有する直平行六面体(cuboid)を定める測定値が収集後に利用可能となる。
次のステップ(ブロック102)にて、並列再ビニング(parallel rebinning)が行われ、測定値M(λ,α,γ)は測定値M(φ,u,h)に変換される。ただし、パラメータφは、回転軸14に垂直な平面に投射されたビーム経路の方向を特徴付けるものであり、次の関係が成立する:
φ=λ+α (1)
u及びhは再ビニングの結果の回転軸に垂直な幾何学配置における検出器座標を表し、次の関係が成立する:
u=Asin(α) (2)
h=Atan(γ) (3)
ただし、Aは放射線源から回転軸までの距離である。
回転軸を通るビーム経路のみを最初に考えると、図3の第2行に表されるように、パラメータφはECG信号Eの時間変化に割り当てられ得る。それにより、各々の目盛線は値φ(又は放射線源のある一定の位置)を表しており、その値には、同一のパラメータφを有するが異なるパラメータu及びhを有する多数の測定値が割り当てられる。図3においては、2つのRピーク間に僅かな目盛線のみが表示されている。しかしながら実際には、それらの数、すなわち、この期間に測定値が収集された放射線源位置の数は何桁も大きい。本発明の目的のためにはECG信号のRピーク位置のみに関心があり、故に、ECG信号はRピークに属するパラメータφi-1 R、φi R及びφi+1 R等々が記録されるという条件で記録され得る。
ステップ103にて、ECG信号に関連して測定値が収集されたこととは関係なく、並列再ビニングにより得られた測定値から大まかな画像CT1が再構成される。この再構成は、フィルタ補正逆投影法に基づいて行われることができる。測定値は角度γの余弦を用いて予め重み付けされて行方向に1次元フィルタリングに掛けられるが、同一のφ及びhの値を有する測定値は毎回、共通フィルタリングに掛けられる。そして、フィルタリングされた値は円錐ビーム形状を考慮して3次元的に逆投影される。この逆投影法又はそれにより生成された大まかな画像は、対象の断面全体を含み得るが、ある一区画に限定されることもできる。ただし、この区画は患者の心臓を確実に含むように大きく選ばれるべきである。
大まかな画像の生成を加速するため、この画像は低減された空間解像度で生成されることが可能である。その中の可能性として、コンピュータ断層撮影装置の収集幾何学配置による間隔より大きい相互間隔の格子点を有するデカルト格子上で、すなわちボクセルを増大させて、減衰を再構成することが挙げられる。しかしながら、検出器の正方形領域に位置する例えば4×4の検出器素子により供給される測定値の平均を取り、この領域の中心を放射線源に結ぶ放射線にこの平均値を割り当てることも可能である。これに付随して大きく(且つ少なく)された削減された数のボクセルを用いて減衰が再構成される。
続くステップ104にて、患者の心臓である診断の関心領域(region of interest;ROI)が大まかな画像から選定される。この選定は、好適な画像分割法によって自動的に行われ得るし、あるいはユーザが選定されるべき領域の特徴点を選定することによって対話形式でも行われ得る。
ステップ105にて、心サイクル内の位相点が予め決定される。これらの位相点は心臓がほぼ静止状態にある心サイクル内の瞬間を定めるものである。位相点の位置は次の関係から得られる:
φi P=φi R+p(φi+1 R−φi R) (4)
心拍に応じて、パラメータpは、例えば、0.35と0.45との間又は0.75と0.85との間にある。位相点φi-1 P、φi P及びφi+1 Pは図3の第2行に入れられる。
続くステップ106にて、再構成ウィンドウが最適化される。再構成ウィンドウは関連する位相点に対称に位置しているが、相互に偏った幅を有していてもよい。図3の第2行には、再構成ウィンドウWi-1、Wi及びWi+1が表されている。原則として、ウィンドウ幅の最適化は非特許文献1に記載されているようにして行われるが、選定領域ROIのボクセルに限定される。
先ず、
φ=θ+kπ (5)
の角度にある特定のボクセルをフィルタリングする全てのビーム経路が結合される。ただし、θは0とπとの間の角度であり、kは負でない整数(0を含む)である。kの最大値は、それぞれのボクセルがどのくらいの頻度で放射線に角度φで晒されたかに依存する。これらのビーム経路のφの値ごとに、次の位相点までの時間間隔が決定される。これらの間隔の最小値とそれに関連する位相点とが記録される。これはπの角度範囲内の他の全ての角度増分θに対して繰り返され、その後、選定領域ROIの他のボクセルが放射線によって横切られるビーム経路が対応する手法で処理される。
相異なるボクセルの最小間隔は位相点ごとに多数存在し、これらボクセルから位相点ごとの最大間隔が選択される。再構成ウィンドウの幅はこの最大間隔の2倍である。この最適化により、各々の再構成ウィンドウは可能な限り小さいものでありながら、他方で、πの角度範囲内の各ボクセルに対して該ボクセルを横切る放射線経路が少なくとも1つ存在するように十分大きいものであることが保障される。
しかしながら、再構成ウィンドウは対称である必要はない。ROIのボクセル群の最小間隔群から、位相点のそれぞれの側で最大の間隔を有する最小間隔が選択されることが可能である。これら2つの間隔が位相点の周りのウィンドウを定め、双方の間隔が同一の大きさである場合にはウィンドウは対称になり、そうでなければ位相点に対して非対称になる。
ステップ107にて、選定領域ROIのCT画像の再構成が行われる。この再構成には、再構成ウィンドウの1つ内で収集されたパラメータφを有する測定値が専ら考慮される。この再構成もやはりフィルタ補正逆投影法に基づいて行われ得るが、ステップ102での測定値M(φ,u,h)のフィルタリングによって既に得られたフィルタ補正値が、再構成ウィンドウ内に位置している限りにおいて復帰され得る。これらの値は逆投影の前に重み付けされるが、そのとき、一方ではそれぞれの位相点φiからの関連パラメータφの距離が考慮され(この距離が大きいほど、値の重み付けが小さくされる)、他方では様々な再構成ウィンドウ内に幾つの値φ又はφ+kπが位置しているかが考慮される。
当該方法はこの再構成にて終了する(ブロック108)。
非特許文献1に記載の方法と比較して、更に低減された動きアーチファクトのみが現れ、あるいは更に向上された時間分解能が得られる。このことは、ステップ103での大まかな画像の再構成とステップ104での領域ROIの選定とによって最適化が可能な限り少数のボクセルに限定されることにより、再構成ウィンドウが小さくされ得ることに拠るものである。
臨床診療においては、3次元領域の表示は必ずしも必要であるわけではなく、心臓の断層画像で十分なことがある。この場合、選定領域は表示されるべき断層に限定されることが可能であり、それにより動きアーチファクトの更なる低減がもたらされる。しかしながら、更なる断層画像が生成されるべき場合には、ステップ104及び107が新たに実行されなければならない。
一般に、最適化された再構成ウィンドウの幅は心サイクルの30%未満に相当する。これが意味することは、ステップ107で生成されるCT画像のために収集された測定値の70%より多くが不要であって、これに対応して、患者は全測定値の収集中に高い放射線量に晒されているということである。位相点又はパラメータp(等式4)の位置は心周期の情報を用いて予め決定することが可能であるので、ECG信号に基づいて、位相点に対して対称な事前選定された十分に大きい時間窓の間だけ放射線が発生されるように放射線源を収集に伴ってオン/オフ切替えすることにより、患者の被曝量は低減され得る。
再構成ウィンドウの幅の上述の最適化では、同一のパラメータφを有する測定値は正確には同一時点で収集されたものではなく、比較的短い期間内に収集されたものであることは考慮されないままであった。この不正確性は、ECG信号(又はそのRピーク)とパラメータfとの間の時間的な割当ては計算又は記録されず、測定値が収集された時点が計算又は記録されるということによって除去され得る。そして、再構成ウィンドウは、心サイクルのある一定の期間に相当し、ステップ106との関連で説明されたのと同様にして幾つかの変更を用いて最適化され得る。
しかしながら、ステップ106では、φと位相点φiとの間の間隔は決定されるべきではなく、方向φを有する測定値が実際に測定された時点と上記の位相点に対応する時点との間の時間的な間隔が決定されるべきである。測定値が収集された時点は次の関係に従って計算される:
t=T/2π(φ−arcsin(u/A)) (6)
ただし、Tは放射線源が回転軸周りの完全な回転のために要する回転周期である。近似的に次式が成立する:
t≒T/2π(φ−u/A) (7)
ここで、T=0.42sの回転周期の場合の誤差は0.001s未満である。
πの角度範囲に関してボクセルごとに、位相時点の1つへの時間的な最小間隔が決定され且つ記録される。これが領域ROIの全ボクセルに対して行われた後、位相時点ごとに、このように決定された時間的間隔のそれぞれの最大値が選択され、再構成ウィンドウの幅はこの最大間隔の2倍に決定される。
続くステップ107での再構成では、ボクセルごとに且つ角度φごとに、等式(6)又は(7)それぞれの助けを借りて、方向φ+kπからボクセルを横切る何れの放射線が、再構成ウィンドウに対応する期間の1つにて検出器素子によって検出されたかが調べられなければならない。このような放射線に属する測定値のみが再構成で考慮される。
大まかな画像の再構成とともにレトロスペクティブ・ゲーティングを用いることも可能である。すなわち、大まかな画像の再構成で、様々な位相点の周りのウィンドウ内で収集された測定値のみが使用される。これらのウィンドウは均一の大きさを有することが可能であるが、それは予期され得る再構成ウィンドウの幅より大きくなければならない。こうして再構成された大まかな画像は、ゲーティングを用いない場合に実現されるものより、明りょうな輪郭、又は少ない動きアーチファクトを有する心臓を表すことになる。
本発明に従った方法が実施可能なコンピュータ断層撮影装置を示す図である。 本発明に従った方法を示すフローチャートである。 心臓の周期運動を表す信号と収集された測定値との間の割当てを示す図である。

Claims (9)

  1. 少なくとも部分的に周期運動に晒された検査領域の検出のためのコンピュータ断層撮影方法であって:
    a)放射線源を検査領域の周りで何度か回転させながら、検査領域を横切るビームを生成する段階、
    b)放射線源の回転中に、前記周期運動を表す信号を同時に記録しながら、検査領域を通り過ぎたビームの強度に依存する一組の測定値を検出器ユニットを用いて収集する段階、
    c)測定値から大まかな画像を再構成する段階、
    d)前記大まかな画像によって表された範囲内の領域を選定する段階、
    e)再構成ウィンドウが、一方で可能な限り小さくされ、且つ他方で再構成ウィンドウ内の前記領域の各ボクセルが再構成に十分な角度範囲からのビームに突き当たられるほどに大きくされるように、運動サイクル内の事前定義可能な位置で再構成ウィンドウを最適化する段階、及び
    f)再構成ウィンドウ内で収集された測定値から、前記領域の画像を再構成する段階、
    を有する方法。
  2. 放射線源は、数行の検出器を有する検出器構成によって検出される円錐ビームを放射する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記一組の測定値を収集する段階中に、放射線源と検査領域との間で、回転軸周りの回転と前記回転軸に平行な変位とによる螺旋状の相対運動が行われ、回転軸周りの360°回転の間の変位は、回転軸上に投射されたときの検出器構成の高さより本質的に小さい、請求項1に記載の方法。
  4. 前記大まかな画像の空間解像度は低域通過フィルタ又は平滑化手法によって低減されている、請求項1に記載の方法。
  5. 前記領域は2次元領域である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記周期運動を表す前記信号に基づいて、運動サイクル内の事前選択された時間窓の間だけ放射線が生成されるように、前記一組の測定値の収集に伴って放射線源がオン/オフ切替えされる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記大まかな画像の再構成では、運動サイクル内の定められた位置を含む時間窓の間に収集された測定値のみが考慮される、請求項1に記載の方法。
  8. 請求項1に記載の方法を実行するコンピュータ断層撮影装置であって:
    検査領域を横切る円錐ビームを放射する放射線源、
    放射線源と連動する検出器ユニット、
    検査領域内に格納された対象と放射線源とを、回転軸の周りで互いに対して回転させ、且つ/或いは回転軸に平行に移動させることが可能な駆動手段、
    検出器ユニットによって収集された測定値の、検査領域内の吸収の空間分布を再構成する再構成ユニット、及び
    放射線源、検出器ユニット、駆動手段及び再構成ユニットを:
    a)放射線源を検査領域の周りで何度か回転させながら、検査領域を横切るビームを生成する段階、
    b)放射線源の回転中に、周期運動を表す信号を同時に記録しながら、検査領域を通り過ぎたビームの強度に依存する一組の測定値を検出器ユニットを用いて収集する段階、
    c)測定値から大まかな画像を再構成する段階、
    d)前記大まかな画像によって表された範囲内の領域を選定する段階、
    e)再構成ウィンドウが、一方で可能な限り小さくされ、且つ他方で再構成ウィンドウ内の前記領域の各ボクセルが再構成に十分な角度範囲からのビームに突き当たられるほどに大きくされるように、運動サイクル内の事前定義可能な位置で再構成ウィンドウを最適化する段階、及び
    f)再構成ウィンドウ内で収集された測定値から、前記領域の画像を再構成する段階、
    に従って制御する制御ユニット、
    を有する装置。
  9. コンピュータ断層撮影装置の制御ユニット用のコンピュータプログラムであって、請求項1に記載の方法を実行するように、放射線源、検出器ユニット、駆動手段及び再構成ユニットを:
    a)放射線源を検査領域の周りで何度か回転させながら、検査領域を横切るビームを生成する段階、
    b)放射線源の回転中に、周期運動を表す信号を同時に記録しながら、検査領域を通り過ぎたビームの強度に依存する一組の測定値を検出器ユニットを用いて収集する段階、
    c)測定値から大まかな画像を再構成する段階、
    d)前記大まかな画像によって表された範囲内の領域を選定する段階、
    e)再構成ウィンドウが、一方で可能な限り小さくされ、且つ他方で再構成ウィンドウ内の前記領域の各ボクセルが再構成に十分な角度範囲からのビームに突き当たられるほどに大きくされるように、運動サイクル内の事前定義可能な位置で再構成ウィンドウを最適化する段階、及び
    f)再構成ウィンドウ内で収集された測定値から、前記領域の画像を再構成する段階、
    に従って制御するコンピュータプログラム。
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