本出願は、2004年10月28日に出願された米国特許出願第10/974,963号の継続出願である、2005年8月11日に出願された米国特許出願第11/201,334号の分割出願であり、その両方を参照によって全体的に援用する。本出願は以下の特許および特許出願に関連し、それぞれを参照によってその全体を本明細書に援用する:2001年3月16日に出願された米国特許出願第09/979,096号;1999年12月17日に出願された米国特許出願第09/868,442号;1998年12月18日に出願された米国特許仮出願第60/112,953号;1999年7月12日に出願された米国特許仮出願第60/142,941号;1999年7月12日に出願された米国特許仮出願第60/142,950号;1999年7月12日に出願された米国特許仮出願第60/142,951号;1999年7月12日に出願された米国特許仮出願第60/142,975号;米国特許第6,190,315号;および1998年1月8日に出願された米国特許仮出願第60/070,813号。
本発明は非侵襲的な体液のサンプリングに関し、より詳細には、非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のためのシステム、方法およびデバイスに関する。
糖尿病患者は、自分の血中グルコース濃度をモニタリングするために、指または腕を穿刺して血液を採取することが多い。血液を使用して頻繁にモニタリングを行うこの慣習は、痛みを伴い、不便である。新しい、痛みの少ない体液のサンプリング方法が、企図され開示されている。例えば、これらの痛みの少ない方法には、血液および細胞間液などの体液をサンプリングするための極小針の使用、イオントフォレーシスの使用および超音波の使用を含む。
超音波の適用によって皮膚の浸透性を高めることができることが示されている。このような例は特許文献1、2、3に開示されており、参照によってその開示の全体を援用する。キャビテーション作用およびその生体音響効果によって脂質二重層を分離するために、伝達媒体を介して超音波を角質層に適用することができる。輸送の障壁である角質層を分離することによって、グルコースまたは薬物などの検体が、皮膚を通り、皮膚に入り、および皮膚から出る拡散を促進することができる。
検体および体液の輸送は、駆動力の作用によってさらに促進することができる。このような駆動力には、とりわけ、ソノフォレーシス、イオントフォレーシス、起電力、圧力、真空力、電磁駆動力、熱力、磁力、化学駆動力、毛管作用および浸透力が挙げられる。能動的な力の使用によって、その後の分析のために流体を採取するための手段がもたらされる。
皮膚を浸透性にする前、間および後に駆動力を適用することが特許文献2、3、4、5、6に開示されており、参照によってそれらの開示を全体的に援用する。駆動力を使用する目的は、体液およびその含有物を分析のために皮膚から能動的に抽出することである。上述のように、真空力、ソノフォレーシスおよび電気浸透力などの能動的な力によって、角質を通過する対流を形成することができる。これらの力を使用して体液を抽出することができるが、力をヒトの皮膚に加えるときには、ある種の制限が適用されることがある。例えば、主な制限には、角質を通して輸送することのできる体液の流量および容量がある。一般に、浸透性が増加された角質の領域を通して流体を輸送するためには、高い圧力が必要である。皮膚に真空力を長時間適用すると、表皮が真皮から物理的に分離することがあり、青あざおよび膨れが生じることになる。
制限の別の例は、対流を形成するために皮膚に適用することのできるエネルギーの量である。使用可能な容量の体液を抽出するには、超音波への長時間の曝露を伴い、痛みおよび皮膚への損傷を生じる可能性がある。同様に、角質を通して体液の電気浸透力を抽出することは、高い電流密度を使用する必要があることにより、皮膚に損傷を与える可能性がある。上述の抽出方法の使用は、ヒトの皮膚に適用するときには制限があることは明らかである。
したがって、関連する技術分野のこれらおよび他の欠点を克服する、非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のためのシステム、方法およびデバイスが必要とされている。
したがって、長時間にわたって皮膚、頬および爪などの生体膜の浸透性を増加させる方法、ならびに体液を抽出して血液、細胞間液、リンパ液または他の体液検体のモニタリングを個別または連続的に実施する、非侵襲的かつ実用的な方法が必要とされている。
一実施形態によれば、本発明は、生体膜と接面し生体膜から検体を受け取るように適合された媒体を含む経皮的な検体のモニタリングシステムであって、媒体が酢酸ビニルベースのヒドロゲル、アガロースベースのヒドロゲル、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEG−DA)ベースのヒドロゲルおよびそれらの混合物からなる群から選択されるヒドロゲルならびに電極アセンブリを含み、媒体が検体と連続的に反応するように適合され、電気信号が電極アセンブリによって検出され、電気信号が検体の値と相関する、経皮的な検体のモニタリングシステムに関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生体膜と接面し生体膜から検体を受け取るように適合された媒体、および複数の電極を含む電極アセンブリを含む経皮的な検体のモニタリングシステムであって、少なくとも1つの電極の表面領域が実質的に純白金からなり、媒体が検体と連続的に反応するように適合され、電気信号が電極アセンブリによって検出され、電気信号が検体の値と相関する、経皮的な検体のモニタリングシステムに関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生体膜と接面し生体膜から検体を受け取るように適合された媒体、電極アセンブリ、および経皮的な検体のモニタリングシステムの標的でない生体部分からの干渉を低減するために生体膜と電極アセンブリの間に置かれる干渉フィルタを含む、経皮的な検体のモニタリングシステムに関する。
別の実施形態によれば、本発明は、生体膜と接面し生体膜から検体を受け取るように適合された媒体、電極アセンブリを含むセンサ(電極アセンブリは複数の電極を含む)、およびセンサの変動を訂正するエラー訂正法を実行するようにプログラムされたプロセッサを含む経皮的な検体のモニタリングシステムであって、媒体が検体と連続的に反応するように適合され、電気信号が電極アセンブリによって検出され、電気信号が検体の値と相関する、経皮的な検体のモニタリングシステムに関する。
非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のための方法が開示される。本発明の一実施形態によれば、本方法は、(1)浸透度を有する生体膜の領域を識別するステップ、(2)この生体膜の領域の浸透度を増加するステップ、(3)この生体膜の領域をレシーバと接触させるステップ、(4)この生体膜の領域を通る、および生体膜の領域から出る体液を抽出するステップ、(5)この体液の抽出を増加させるように外力を提供するステップ、(6)このレシーバにおける体液を収集するステップ、(7)収集された体液を、少なくとも1つの検体の存在に関して分析するステップ、および(8)この体液を分析するステップの結果を提供するステップを含む。
生体膜の領域は、制御下の線量測定法で超音波を使用して、浸透性とすることができる。超音波に曝露された領域で、浸透による輸送を使用して体液の抽出を行うことができる。レシーバを使用して体液を収集することができる。レシーバを、パッチ、装着式レシーバ、膜、吸収性ストリップ、ヒドロゲルまたは等価物の形で生体膜に取り付けることができる。レシーバは、血液の検体を示す様々な検体の存在に関して分析することができる。検体は、電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、IR分光測定法の使用、およびそれらの組合せを含むことができる。レシーバを第2のレシーバに取り付けることもでき、体液と第2のレシーバの間の化学的濃度の起動力が最大になるように、第2のレシーバ内の検体の濃度は体液より実質的に低く連続的に維持される。これは化学反応または希釈の量または同様の手段によって達成される。一実施形態では、レシーバおよび第2のレシーバは異なる原理(例えば、浸透、希釈等)で動作することができる。別の実施形態では、レシーバは同一の原理で動作することができる。
非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のためのシステムが開示される。本発明の一実施形態によれば、システムは、超音波の生成を制御する制御装置、超音波を生体膜の領域に適用する超音波アプリケータ、生体膜の領域に接触し、生体膜の領域を通る、および生体膜の領域から出る体液を受けるレシーバ、レシーバと相互作用し、レシーバ内の体液に少なくとも1つの検体の存在を検出するメータを含む。レシーバは、膜と、膜内部に収容されるヒドロゲル、流体または液体などの媒体とを含むことができる。
非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のための方法が開示される。本発明の一実施形態によれば、本方法は、(1)生体膜の領域の浸透度を増加させるステップ、(2)レシーバをこの生体膜の領域に取り付けるステップ、(3)この生体膜の領域を通る、および生体膜の領域から出る検体を抽出するステップ、(4)このレシーバ内に体液を収集するステップ、(5)この体液中の少なくとも1つの検体の濃度を測定するステップを含む。
非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のためのデバイスが開示される。本発明の一実施形態によれば、デバイスは、浸透性が増加された生体膜の領域に取り付けられ、生体膜の領域を通る、および生体膜の領域から出る体液を受けるレシーバ、および受け取った体液中に少なくとも1つの検体の存在を検出し、その検体の濃度を示す装着式メータを含む。レシーバは、膜と、膜内部に収容されるヒドロゲル、流体または液体などの媒体とを含むことができる。メータはプロセッサと、検体の存在を検出するデバイスとを含むことができる。検出デバイスは、電気化学的検出器、生物化学検出器、蛍光検出器、吸光検出器、反射検出器、Raman検出器、磁気検出器、質量分析検出器、IR分光検出器、およびそれらの組合せを含むことができる。
本発明の一実施形態によれば、浸透力を要求時に使用して、生体膜からおよび生体膜を通して体液をサンプリングすることができる。診断およびモニタリングのために検体の濃度を測定する必要がある場合はいつでも、薄い液体リザーバなどのレシーバを使用して、溶液、ゲル、ヒドロゲル、または他の形態の浸透剤を、超音波処理する生体膜に適用することができる。レシーバは、接着剤を使用して生体膜に取り付けることができる。レシーバは、短時間の間、生体膜に取り付けることができる。その後、レシーバ内の溶液を除去し、検体の存在を分析することができる。一実施形態では、レシーバはパッチの形に作製することができる。レシーバはヒドロゲルおよび浸透剤を含むことができる。レシーバは、検体の存在を検出するために浸透剤と化学試薬を組み合わせることができる。試薬は、電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、IR分光測定法、およびそれらの組合せなどの使用をレシーバで実施することができる。
別の実施形態では、定期的または連続的に、生体膜からまたは生体膜を通して、体液をサンプリングするために浸透力を使用することができる。診断およびモニタリングのために検体の濃度を測定する必要がある場合はいつでも、薄い液体リザーバなどの薄いレシーバを使用して、溶液形態中の浸透剤を、超音波処理する生体膜に適用することができる。レシーバは、接着剤を使用して生体膜に取り付けることができる。一実施形態では、レシーバはパッチの形に作製することができる。レシーバは、浸透剤を含むヒドロゲルを含むことができる。レシーバは、浸透力の強度および期間を操作するための手段を含む。電気力、磁力、電磁力、生化学的反応、化学薬品、モル濃度調整、溶液調整、pH調整、超音波力、電気浸透力、イオントフォレーシス力、電気穿孔力、およびそれらの組合せを使用して、浸透力の強度を操作することができる。電気力、磁力、電磁力、生化学的反応、化学薬品、モル濃度調整、溶液調整、pH調整、超音波力、電気浸透力、イオントフォレーシス力、電気穿孔力、およびそれらの組合せを使用して、浸透力の期間を操作することができる。レシーバは、検体の存在を検出するように、浸透剤と生化学試薬を組み合わせることができる。試薬は、電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、IR分光測定法、およびそれらの組合せなどの使用をレシーバで実施することができる。レシーバは、検出のために定期的に除去することができる。 一実施形態では、超音波に曝露された生体膜と接触する浸透剤の濃度を変化させる電流を使用することによって、浸透力に対する生体膜の曝露の強度、期間、および頻度を操作することができる。浸透剤はいくつかの電荷種へと解離することのできる複数の電荷剤を使用することができる。これらの電荷種は電気力を使用して輸送することができる。電荷種を単離するために膜を使用することができる。電荷種は自由に拡散し、電気力が除去されるとすぐに結合する。
一実施形態では、超音波に曝露された生体膜と接触する浸透剤の濃度を変化させる能動的な力を使用することによって、浸透力に対する生体膜の曝露の強度、期間、頻度を操作することができる。浸透剤は、中性電荷剤とすることができる。様々な場の力を使用して、薬剤を輸送することができる。場の力は、選択された薬剤の本質的および束一的特性に依存する。場の力は、生体膜表面に向かっておよび離れて浸透剤を移動させるのに必要な力を生成する。浸透剤の移動によって、角質を通る体液の定期的および連続的な抽出を調整する。
一実施形態では、超音波に曝露された生体膜と接触する浸透剤の濃度を変化させることによって、浸透力に対する生体膜の曝露の強度、期間、および頻度を操作することができる。溶剤の容量と、浸透剤を含むヒドロゲルの容量とを操作することによって、浸透剤は、浸透剤の濃度を変化させてもよい。ヒドロゲルの容量は、ゲル内へ拡散できる分子の濃度により変動するヒドロゲルを作製することによって変化させることができる。一例では、ヒドロゲルを、グルコース分子に反応するように作製する。ヒドロゲルの容量は、その温度を操作することによって、およびゲルのpHを変えることによって、変化させることができる。
浸透性を増加させた生体膜の領域に取り付けられ、生体膜の領域を通る、および生体膜の領域から出る体液を受けるレシーバが開示される。本発明の一実施形態によれば、レシーバは、第1のグリッド、少なくとも1つの薬剤を含む媒体層、少なくとも1つの薬剤に関して濃度勾配の障壁を誘導する膜、対グリッド、オキシダーゼ層、検出層、および第1のグリッドと対グリッドの間に電位差をもたらす電圧源を含む。血液、細胞間液、検体、およびリンパ液を含みうる体液は、生体膜から外へ、または生体膜を通過して、第1のグリッド、対グリッド、およびオキシダーゼ層を介して検出層へと流れてもよい。
非侵襲的な体液のサンプリングおよび分析のためのシステム、方法およびデバイスが開示されることは、本発明の技術的利点である。検体の濃度を連続的または定期的に測定できることは、本発明の別の技術的利点である。
本発明、その目的および利点をより詳細に理解するために、以下の説明を添付の図面と併せて参照する。
本発明の好ましい実施形態およびその利点は、様々な図面の同様なおよび対応する部品に同様の番号を使用する、図1から28の図面の参照によって最も良く理解できる。
本明細書で使用される「体液」という用語は、血液、細胞間液、リンパ液および/または検体を含むことができる。さらに、本明細書で使用される「生体膜」という用語は、組織、粘膜、ならびに皮膚、頬および爪を含む角質化した組織を含むことができる。さらに、本明細書で使用される「力」という用語は、力の勾配を含むこともできる。
本発明はヒトへの適用に関連して説明することができるが、獣医学への適用も企図されており、本発明の範囲内である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態による非侵襲の体液サンプリングおよび分析のための方法を示すフローチャートが示されている。ステップ102では、生体膜の領域の浸透性は増加する。一実施形態では、生体膜の領域は哺乳類の患者の掌側の前腕に定めることができる。別の実施形態では、生体膜の領域は哺乳類の患者の大腿部に定めることができる。さらに別の実施形態では、生体膜の領域は腹部に定めることができる。さらに別の実施形態では、生体膜の領域は背部に定めることができる。他の体の部位を使用することもできる。
一般に、物理的な微小孔の形成、脂質二重層の物理的な分断、脂質二重層の化学的な修飾、角質の物理的な分断、および角質の化学的な修飾など、生体膜の浸透性を増加するためにいくつかの方法を使用することができる。微小孔の形成またはその分断は、針、微小針、シリコン微小針、レーザー、レーザーと色素吸収の併用、熱源、超音波針、超音波変換器、低温アブレーション、高周波アブレーション、光音響アブレーション、およびそれらの組合せを使用した物理的穿孔によって、達成することができる。
好ましい実施形態では、生体膜の浸透性を増加する領域に超音波を適用することができる。超音波は一般に約20kHzより高い周波数の音と定義される。治療用超音波は、一般に20kHzから5MHzの間である。一般に、約10kHzから約20kHzは近超音波である。本発明の実施形態では、超音波のほかに近超音波を使用することもできることを理解できる。
一般に、キャビテーションを生じさせ生体膜の浸透性を増加させるのに十分な周波数で、生体膜の領域に超音波または近超音波を適用することが好ましい。一実施形態では、超音波を約10kHzから約500kHzの周波数で適用することができる。別の実施形態では、超音波を約20kHzから約150kHzの周波数で適用することができる。さらに別の実施形態では、超音波を約50kHzで適用することができる。他の周波数の超音波を適用して、生体膜の浸透度を高めることもできる。
一実施形態では、超音波の強度は約0〜約100watt/cm2の範囲することができ、好ましくは約0〜約20watt/cm2の範囲である。所望に応じて他の適切な強度を使用することもできる。
生体膜の浸透性を増加させるための方法はKostらの特許文献7に開示されており、参照によってその全体を援用する。
ステップ104では、生体膜の領域を通る、または生体膜の領域から出る体液を抽出する。一実施形態では、浸透力などの外力によって抽出を補助する。一実施形態では、生体膜の浸透性を増加する前、間および後に浸透力を制御することができる。
一実施形態では、生体膜の領域に浸透剤を適用することによって浸透力を発生させることができる。浸透剤は元素、分子、高分子、化学化合物、またはそれらの組合せの形とすることができる。浸透剤は溶液、ヒドロゲル、ゲル、または同様の機能を有する薬剤と組合せることもできる。
ステップ106では、少なくとも1つの追加の第1のエネルギーおよび/または力によって、外力の大きさ、強度、および期間を調整することができる。一実施形態では、生体膜を通る、および生体膜から出る体液を抽出するための浸透剤の移動および機能を、制御および調整するように第1の追加のエネルギーおよび/または力を適用することができる。第1の追加のエネルギーおよび/または力を、熱、温度力、圧力、起電力、機械的振動、超音波、イオントフォレーシス、電磁力、磁力、光熱力、光音響力、およびそれらの組合せの形で提供することができる。経皮的薬物輸送における電界および超音波の作用は特許文献8に開示されており、参照によってその全体を援用する。
一実施形態では、第1の追加のエネルギーおよび/または力が超音波によって提供される場合、超音波の周波数を、生体膜の浸透性を増加するために使用される周波数とは異なる周波数で提供することができる。一実施形態では、第1の追加のエネルギー/力の超音波の周波数を、浸透性を増加させる超音波の周波数より高くすることができる。
ステップ108では、体液をレシーバに収集することができる。一実施形態では、レシーバをパッチ、装着式リザーバ、膜、吸収ストリップ、ヒドロゲルの形態または同等の機能を発揮する構造で生体膜と接触させることができる。他のタイプおよび他の構造のレシーバを使用することもできる。
一実施形態では、レシーバは、体液と第2のレシーバの間の化学的濃度の起動力が最大になるように、体液の検体の濃度より実質的に低く継続的に維持される検体濃度を有する、第2のレシーバを備えることができる。これは化学反応または希釈の量または同様の手段によって行われる。
一実施形態では、第1のレシーバと第2のレシーバの間に第2の外部エネルギー/力を適用することができる。一実施形態では、第2の外部エネルギー/力は、第1の外部エネルギー/力と異なるもの(例えば、異なる種類の外力など)とすることができる。別の実施形態では、第2の外部エネルギー/力は、第1の外部エネルギー/力と同じもの(例えば、同じ種類の外力など)とすることができる。第1および第2の外部エネルギー/力は、種類、時間および強度を変えることができ、異なる追加のエネルギーおよび/または力によって制御することができる。
ステップ110では、収集した体液を分析することができる。一実施形態では、分析は電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、赤外線(IR)分光測定、およびそれらの組合せなど、適切な方法の使用を含むことができる。
一実施形態では、複数の検体を、同時に、並行してまたは連続して分析することができる。これらの複数の分析による結果を、アルゴリズムと組み合わせて使用して、例えば分析および測定の正確度、精密度またはその両方を向上させることができる。
一実施形態では、収集された体液を分析するために、レシーバを生体膜との接触から取り外すことができる。別の実施形態では、収集された体液を分析する際、レシーバを生体膜と接触したままとすることができる。
図2を参照すると、本発明の一実施形態に従って、生体膜の透過性を増加させるために生体膜に超音波を制御下で適用するためのデバイスが示されている。デバイス200は、ケーブルなどの適切な手段によって、超音波アプリケータ204と連携する制御装置202を含む。制御装置202は、生体膜の領域への超音波の適用を制御する。一実施形態では、制御装置202および超音波アプリケータ204によって、強度が約0〜約20watt/cm2の超音波または近超音波を生成することができる。一実施形態では、超音波は約20kHzから約150kHzの周波数を有することができる。別の実施形態では、超音波は50kHzの周波数を有することができる。他の超音波周波数を使用することもできる。
さらに、制御装置202は、必要に応じて情報をユーザに伝達するために、LCDまたはLEDディスプレイなどのディスプレイを含むことができる。また、制御装置202は、当技術分野で既知であるようにユーザインターフェースを含むこともできる。
超音波アプリケータ204は、超音波カップリング溶液208を含有するカートリッジ206を備えることができる。カートリッジ206は、超音波カップリング溶液208を封入できるプラスチックなどの材料から作製することができる。適切な超音波カップリング溶液208は、限定されるものではないが、水、生理食塩水、エタノールおよびイソプロパノールを含むアルコール(水溶液中の濃度が10から100%)、Triton X−100、SLS、またはSDSなどの界面活性剤(好ましくは、水溶液中の濃度が0.001から10%範囲)、DMSO(好ましくは、水溶液中の濃度が10から100%の範囲)、リノール酸などの脂肪酸(好ましくは、エタノール−水(50:50)混合物中の濃度が0.1から2%の間の範囲)、アゾン(azone)(好ましくは、エタノール−水(50:50)混合物中の濃度が0.1から10%の間の範囲)、好ましくは水溶液中の濃度が0.1から50%のポリエチレングリコール、好ましくは水溶液中の濃度が0.1から100mg/mlのヒスタミン、好ましくは濃度が1から100mMのEDTA、好ましくは濃度が1から100mMの水酸化ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、N−タウロイルサルコシン、オクチルトリメチル臭化アンモニウム、ドデシルトリメチル臭化アンモニウム、テトラドデシルトリメチル臭化アンモニウム、ヘキサドデシルトリメチル臭化アンモニウム、塩化ドデシルピリジン水和物、SPAN 20、BRIJ 30、グリコール酸エトキシレート4−ter−ブチルフェニルエーテル、IGEPAL CO−210、およびそれらの組合せを含むことができる。
一実施形態では、カップリング媒体は化学的促進剤を含むことができる。例えば、ヒスタミンなどの毛管浸透性促進剤をカップリング媒体に添加することによって、輸送促進を達成することができる。カップリング媒体中のヒスタミン濃度は、0.1から100mg/mlの間とすることができる。これらの薬剤は超音波を適用する間に生体膜を通過して輸送することができ、局所的な流体圧力を増加する局所的な浮腫を形成することができ、生体膜を通過する検体の輸送を促進させることができる。さらに、浮腫による流体の貯留が起きることによって局所的なキャビテーションが誘発され、生体膜を通過する検体の輸送が促進されるようになる。
一実施形態では、超音波アプリケータ204内に挿入するときにカートリッジ206を穿孔することができ、超音波カップリング溶液208をチャンバ(図示せず)に移すことができる。
ターゲットリング210などのターゲット認識デバイスを、生体膜の浸透性を増加する領域に取り付けることができる。ターゲットリング210は、経皮的な接着剤(図示せず)によって生体膜の領域に取り付けることができる。一実施形態では、ターゲットリング210は経皮的接着剤を予め塗布することができ、各使用の後に廃棄することができる。別の実施形態では、ターゲットリング210は再使用可能である。
ターゲットリング210は、プラスチック、セラミック、ゴム、発泡体等、適切な材料から形成することができる。一般に、ターゲットリング210によって、生体膜の浸透性を増加させ体液を抽出する領域を識別する。一実施形態では、ターゲットリング210を使用して、生体膜の浸透性が増加した後もレシーバ214を保持して生体膜と接触させることができる。
一実施形態では、ターゲットリング210を使用して生体膜の浸透度をモニタリングすることができ、これは「Method and Apparatus for Enhancement of Transdermal Transport」という名称の特許文献9に開示されており、参照によってその開示を全体的に援用する。このような実施形態では、ターゲットリング210は超音波アプリケータ204と連携することができる。 超音波アプリケータ204をターゲットリング210に適用し、超音波カップリング溶液208を生体膜に曝露するよう起動することができる。制御装置202は超音波カップリング溶液208を介して超音波を伝播させるように超音波アプリケータ204を制御する。超音波曝露中、制御装置202は生体膜の浸透性の変化をモニターすることができ、またこの情報をユーザに表示することができる。
制御装置202は、生体膜の所定の浸透度が達成されると超音波の適用を中止または中断することができる。浸透度はあらかじめプログラムすることができ、または超音波を適用しながらリアルタイムで測定することができる。所定の浸透度は、個体間の生体膜の違いによって各個体に対してプログラムすることができる。
所定の浸透度が達成された後、超音波カップリング溶液208をチャンバ(図示せず)からカートリッジ206内へと空け、その後廃棄することができる。別の実施形態では、超音波カップリング溶液208を超音波アプリケータ204の収容領域(図示せず)に空け、その後廃棄することができる。次いで、超音波アプリケータ204をターゲットリング210から取り外すことができる。
図3を参照すると、本発明の一実施形態による体液を分析するためのデバイスが示されている。生体膜を通しておよび/または生体膜から外へ、個別にまたは要求に応じて体液の抽出を実行するように、レシーバ214をターゲットリング210内に置くことができる。レシーバ214は、浸透剤を含むヒドロゲル層などの媒体を含むことができる。一実施形態では、ヒドロゲルは、生理食塩水が約0.01Mから約10Mの濃度の塩化ナトリウムである、リン酸緩衝生理食塩水液(PBS)を含むように配合することができる。ヒドロゲルはpH7で緩衝することができる。塩化ナトリウムの代わりに、またはそれに加えて、他の浸透剤を使用することもできる。好ましくは、これらの浸透剤は非炎症性、非汚染性、非免疫性である。このような浸透剤の例には、とりわけ、乳酸および硫酸マグネシウムが挙げられる。
別の実施形態では、レシーバ214は、半浸透膜内に含まれる水または緩衝剤などの流体または液体の媒体を含むことができる。レシーバ214は発泡剤などの海綿状材料を含むこともできる。
レシーバ214を、超音波に曝露された生体膜に接触するように生体膜に適用することができる。一実施形態では、検出のために十分な量の体液を収集するのに十分な時間だけ、レシーバ214を生体膜に適用することができる。別の一実施形態では、所定量の体液を収集するのに十分な時間だけ、レシーバ214を生体膜に適用することができる。さらに別の実施形態では、レシーバ214を所定の時間だけ生体膜に適用することもできる。一実施形態では、レシーバ214と生体膜の接触を15分以下とすることができる。別の実施形態では、レシーバ214と生体膜の接触を5分以下とすることができる。さらに別の実施形態では、レシーバ214と生体膜の接触を2分以下とすることができる。実際の接触時間は、分析に使用する検出方法の感度に依存することができる。
一実施形態では、生体膜からまたは生体膜を通して抽出された体液中に、ある種の検体の存在を検出するために、レシーバ214の媒体は少なくとも1つの試薬(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、レシーバ214のヒドロゲル層は試薬を含むことができ、試薬はイオンおよび/または共有結合手段によってヒドロゲルに固定することができ、またはゲルの封入によって固定化することができる。試薬はまた、ヒドロゲルに隣接する層に配置することもでき、ヒドロゲル内へと抽出された体液からの検体が拡散し反応して副産物を生成することもできる。次いで、電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、IR分光測定法、およびそれらの組合せなどを使用して、副産物を検出することができる。 検出方法はメータ212によって実施することができる。メータ212はプロセッサ(図示せず)およびLCDディスプレイなどのディスプレイを含むことができる。他の適切なディスプレイを設けることもできる。
一実施形態では、メータ212は、コンピュータなどの外部デバイスに情報をダウンロードすることのできるインターフェースを設けることができる。このようなインターフェースによってインターフェースケーブルの接続を可能にすることができ、またはワイヤレスインターフェースとすることもできる。
メータ212は、レシーバ214の媒体にグルコースオキシダーゼを組み込むことによって、体液のグルコース濃度を決定するように構成することができる。一実施形態では、抽出した体液からのグルコースをグルコースオキシダーゼと反応させて過酸化水素を生成することができる。レシーバ214内に組み込まれた電極の表面で過酸化水素が酸化することによって、過酸化水素を検出することができる。過酸化水素が酸化することによって電子が電極表面に移動して電流が発生し、これをメータ212に組み込むことのできるポテンショスタットを使用して定量化することができる。過酸化水素の濃度に比例するグルコース濃度を計算することができ、その結果はディスプレイを介してユーザに報告することができる。グルコースおよび他の検体の検出および分析を実施するために、当業者には既知の電極および試薬の様々な構成を組み込むことができる。
メータ212は、体液の濃度が変動すると予想されるグルコースなどの検体の濃度と、体液の濃度が数分間、数時間または数日間にわたって比較的安定すると予想されるクレアチニンまたはカルシウムなどの検体を、同時に測定するように構成することもできる。変動する検体とより安定的な検体の相対的濃度を考慮したアルゴリズムを使用して、測定することのできる検体濃度を、ディスプレイを介してユーザに報告することができる。
別の実施形態では、メータ212は複数の検体を同時に、並行して、または連続して分析することができる。これらの複数の分析による結果を、アルゴリズムを組合せて使用して、例えば分析および測定の正確度、精密度またはその両方を向上させることができる。
レシーバ214は、抽出および測定ステップの後、廃棄することができる。別の実施形態では、レシーバ214を再使用することができる。一実施形態では、レシーバ214を再使用する前に、清浄または滅菌等を行うことができる。グルコースおよび他の検体の検出および分析を実施するために、当業者には既知の電極および試薬の様々な構成を組み込むことができる。
図4を参照すると、本発明の別の実施形態に従って、検体の濃度を推測するように体液を連続して抽出および分析するためのデバイスが示されている。図に示されているように、前腕、腹部または大腿部の生体膜部位を超音波に曝露することができ、背部などの他の生体膜部位を使用することもできる。レシーバ214と同様にすることのできるレシーバ402を、超音波に曝露された生体膜部位に接触させて、体液の連続抽出を実施することができる。一実施形態では、レシーバ402は塩化ナトリウムなどの浸透剤を含むヒドロゲル層などの媒体を含むことができる。ヒドロゲルは、生理食塩水が0.01Mから10Mの濃度の塩化ナトリウムである、リン酸緩衝生理食塩水液(PBS)を含むように配合することができる。ヒドロゲルはpH7で緩衝することができる。
塩化ナトリウムの代わりに、またはそれに加えて、他の浸透剤を使用することもできる。これらの浸透剤は、好ましくは、非炎症性、非汚染性、および非免疫性である。このような他の浸透剤の例には、とりわけ、乳酸および硫酸マグネシウムが挙げられる。レシーバ402を、超音波に曝露された生体膜に接触するように適用することができる。一実施形態では、この接触時間は12〜24時間、またはそれ以上とすることができる。別の実施形態では、実質的により短時間、および実質的により長時間を含む他の接触時間を、所望に応じて使用することができる。
別の実施形態では、レシーバ402は、半浸透膜内に含まれる水または緩衝剤などの流体または液体の媒体を含むことができる。レシーバ402は発泡剤などの海綿状材料を含むこともできる。
一実施形態では、レシーバ402の媒体は、生体膜を通してまたは生体膜から抽出された体液中に検体の存在を検出する、少なくとも1つの試薬(図示せず)を含むことができる。一実施形態では、レシーバ402のヒドロゲル層は試薬を含むことができ、試薬はイオンおよび/または共有結合手段によってヒドロゲルに固定することができ、またはゲルの封入によって固定化することができる。試薬はまた、ヒドロゲルに隣接する層に配置することもでき、ヒドロゲル内へと抽出された体液からの検体が拡散し、反応して副産物を生成することもできる。電気化学、生物化学、光学、蛍光、吸光、反射、Raman、磁気、質量分析、IR分光測定法、およびそれらの組合せなどを使用して、副産物を検出することができる。
上述の通り、メータ212と同様の機能とすることができるメータ404によって、検出方法を実施しユーザに結果を表示することができる。一実施形態では、メータ404は装着式とすることができる。例えば、図に示すように、腕時計を装着するのと同様の方法でメータ404を装着することができる。メータ404をベルト、ポケット等に装着することもできる。
メータ404は、体液の定期的な抽出を制御し、検体を検出し、検体濃度を連続的に表示するように、電力および電子機器を組み込むことができる。メータ404は、センサ信号を取得するための電子機器およびソフトウェアを含むことができ、信号処理を実行することができ、分析および傾向情報を保存することができる。
一実施形態では、メータ404は、コンピュータなどの外部デバイスに情報をダウンロードすることのできるインターフェースを設けることができる。このようなインターフェースによってインターフェースケーブルの接続を可能にすることができ、またはワイヤレスインターフェースとすることもできる。
メータ404は、媒体中にグルコースオキシダーゼを組み込むことによって、体液のグルコース濃度を測定するように構成することができる。一実施形態では、抽出した体液からのグルコースをグルコースオキシダーゼと反応させて過酸化水素を生成することができる。レシーバ402内に組み込まれた電極の表面で過酸化水素が酸化することによって、過酸化水素を検出することができる。過酸化水素が酸化することによって電子が電極表面に移動して電流が発生し、これをメータ404に組み込むことのできるポテンショスタットを使用して定量化することができる。過酸化水素の濃度に比例するグルコース濃度を計算することができ、その結果はディスプレイを介してユーザに報告することができる。グルコースおよび他の検体の検出および分析を実施するために、当業者には既知の電極および試薬の様々な構成を組み込むことができる。
一実施形態では、メータ404は、体液の濃度が変動すると予想されるグルコースなどの検体の濃度と、体液の濃度が数分間、数時間または数日間にわたって比較的安定すると予想されるクレアチニンまたはカルシウムなどの検体を、同時に測定するように構成することもできる。変動する検体とより安定的な検体の相対的濃度を考慮したアルゴリズムを使用して、測定することのできる検体濃度を、ディスプレイを介してユーザに報告することができる。
別の実施形態では、メータ404は複数の検体を同時に、並行して、または連続して分析することができる。これらの複数の分析による結果を、アルゴリズムを組合せて使用して、例えば分析および測定の正確度、精密度またはその両方を向上させることができる。
別の実施形態では、メータ404によって分析するためにレシーバ402を生体膜との接触から取り外すことができる。そのような分析の後にレシーバ402を生体膜と接触させることができる。
メータ404によってユーザは定期的または連続的に検体を読み取ることができる。例えば、一実施形態では、検体のグルコースの連続的なモニタリングにおいて、グルコース濃度を30分ごと、より好ましくは15分ごと、最も好ましくは5分ごと、またはそれよりさらに頻繁に、ユーザに表示することができる。別の実施形態では、グルコース濃度を連続的に表示することができる。期間は、検体を検出する感度および方法に依存することができる。連続的なグルコースのモニタリングにおいて、一実施形態では、レシーバ402内に組み込まれた電極および試薬ならびにメータ404によって実施される検出および分析を使用して、電気化学的方法によってグルコースの検出を実施することができる。測定期間中、レシーバ402のヒドロゲル層によって、体液の浸透抽出を連続的に実施することができる。レシーバ402のヒドロゲルに体液を蓄積することができる。体液中のグルコースをグルコースオキシダーゼと反応するように拡散させ、過酸化水素に変化させる。過酸化水素は、基準電極に対して作用電極の均衡を保つことによって消費される。過酸化水素は休止期間中に蓄積し、測定期間前に消費され破壊される。過酸化水素の蓄積を迅速に消費するように、作用電位の大きさを加えることができる。
図5を参照すると、本発明の別の実施形態に従って、定期的な体液の浸透抽出を実施することによって検体を定期的にモニタリングする方法が示されている。複数の電荷種へと解離する浸透剤を使用することによって、浸透抽出の強度および頻度を操作することができ、電荷濃度が生体膜表面550に向かっておよび生体膜表面から離れて移動するように電位を使用することができる。レシーバ500は、グリッド、メッシュまたはスクリーン504;ヒドロゲル層とすることのできる媒体506;膜508;対グリッド、メッシュまたはスクリーン510;オキシダーゼ層512;および検出層514を含むことができる。グリッド504および対グリッド510は、電圧源516に接続することができる。膜508は、媒体506に含まれる浸透剤の濃度勾配の障壁を誘発するために使用される半浸透性膜であることができる。好ましい浸透剤は、負および正の種または対イオンを含むことができる。超音波に曝露された生体膜の角質に隣接する境界面で、電荷種の濃度を操作することによって、体液の定期的な抽出を行うことができる。
一実施形態では、ヒドロゲルまたは他の適切な媒体とすることのできる接触媒体502を介して、レシーバ500を皮膚に接触させることができる。
電圧源516を使用してグリッド504と対グリッド510の間に電位差を印加することによって、電荷種の濃度を操作することができる。一実施形態では、電位差は浸透剤を操作するのに十分な大きさとすることができる。電荷が生体膜表面550に向かっておよび生体膜表面から離れて移動するように、グリッドの極性を変化させることもできる。グリッド504および対グリッド510は、体液および/または検体を、角質から外へ、グリッド504、グリッド510を通って、オキシダーゼ層512の中へ、かつ最終的に検出層514内へ移動させるように、最適な多孔性に構成することができる。オキシダーゼ層512は、検体の検出の特異性をもたらすように、適切な触媒、または酵素とともに使用することができる。検出層514は、検出した所望の検体の濃度を定量化するように、オキシダーゼ層512の副産物の検出を可能にする作用電極および基準電極(図示せず)を含むことができる。
以下の実施例は本発明をどのようにも制限することはなく、本発明の実施形態を例示するものである。
以下は、本発明の実施形態に従って、高浸透圧抽出流体を使用し、この状態を等浸透圧抽出流体と比較することによって、ヒトでの体液のグルコース濃度を測定するように、体液の無痛抽出、収集および分析を実施した実験の説明である。実施可能性を実証するために体液のグルコース濃度を一例として使用するが、他の検体も本発明の意図する範囲内である。さらに複数の検体を、同時に、並行してまたは連続して測定および/または分析することができ、これらの複数の測定値の結果をアルゴリズムと組合せて使用して、例えば測定値の正確度、精密度またはその両方を向上させることができる。当業者であれば理解できるように、これらのステップを自動化し、上記のデバイスで実施することができる。
被験者の掌側の前腕の4つの部位を、図2に示すデバイスを使用して超音波で治療した。超音波変換器およびそのケースを被験者の掌側の前腕の上に置き、皮膚と変換器外部を良好に接触させ、かつ漏洩が起きないように十分な圧力を加えた。次いで、変換器を取り囲む領域をドデシル硫酸ナトリウムおよびリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中のシリカ粒子のカップリング媒体で充填した。超音波を短時間(5〜30秒)加え、変換器装置を生体膜から取り外し、皮膚を水道水で流し、乾燥させた。
図6は装着式抽出チャンバ600の構成部品を示す。4つの抽出チャンバを被験者の超音波処理部位にそれぞれ配置した。薄い円形の発泡剤チャンバ602を、発泡剤MED 5636 Avery Dennison(内径7/16”×外径11/8”)を使用して作製した。要素602の片面に取り付けた両面接着剤(Adhesive Arcade 8570、内径7/16”×外径7/8”)を使用して、発泡剤チャンバ602を、超音波処理される生体膜部位と同軸方向に取り付けた。発泡剤チャンバ602の他方の面には、両面接着剤604(Adhesive Arcade 8570、内径7/16”×外径7/8”)を同軸方向に取り付けた。薄い透明の蓋606を、3M Polyester 1012(11/8”×11/8”)から作製した。生体膜に取り付け発泡剤チャンバ602の内径内部に液体を入れた後、両面接着剤604によって薄い透明の蓋606を発泡剤チャンバ602に取り付けた。薄い透明の蓋606は、液体が抽出チャンバから漏れることを防ぎ、抽出チャンバを長時間装着可能にする蓋として作用した。
各抽出チャンバを、抽出液100μlを15分間と、水和液100μlを10〜40分間、交互に充填した。抽出液はPBSとし、2つの部位のPBSには、塩化ナトリウムの全濃度が1Mになるように追加の塩化ナトリウムを含有した。すべての部位で水和液はPBSであった。
溶液を収集し、高圧液体クロマトグラフィを使用してグルコース濃度を分析した。HPLC濃度の結果を注射量および全溶液量に関して正規化し、単位面積あたり単位時間あたりの、超音波処理部位と交差するグルコースの質量であるグルコース流量(Qg)として報告した。Bayer Glucometer Eliteメータで穿刺した指から採取した毛管血液を検査することによって体液グルコース濃度(Cbg)を得た。QgはCbgに直線的比例すると仮定した。図7はQg対Cbgのグラフを示す。予想外に、1Mの塩化ナトリウムに曝露された超音波処理部位のQgは、0.15Mの塩化ナトリウムに曝露された超音波処理部位のQgより、Cbgとの相関が大幅に強かった。
本発明の別の態様によれば、皮膚の浸透度をフィードバックシステムによって調整する装置および方法が提供される。装置および方法は、上述のものと同様であり皮膚の浸透度のさらなる調整を追加することができる。皮膚の浸透度をモニタリングする方法としてのフィードバック制御は「Methods and Apparatus for Enhancement of Transdermal Transport」という名称の特許文献10により詳細に記載されており、参照によって全体を本明細書に援用する。この実施形態では、皮膚の伝導度を示すパラメータの所望の値が得られたとき、皮膚の浸透化デバイスの適用を終了する。図8に関連して考察が進むにつれて、上記の説明をこの説明と関連させることができることに留意されたい。
図8を参照すると、方法のフローチャートが示されている。ステップ802では、第1またはソース電極が、浸透化が必要な皮膚の第1の領域と電気的に接触している。ソース電極は皮膚と直接接触していない。その代わり、超音波を伝播するために使用されている媒体を介して、皮膚に電気的に接続することができる。超音波発生デバイスを皮膚浸透化デバイスとして使用する一実施形態では、超音波を適用するために使用される超音波変換器およびホーンをソース電極として、そこを介して皮膚の第1の領域の電気パラメータを測定できるとともに、超音波媒体として使用される生理食塩水を介して皮膚と接続する。別の実施形態では、別個の電極を皮膚の第1の領域に付着させてソース電極として使用することができる。さらに別の実施形態では、皮膚の第1の領域に超音波を適用するために使用されるデバイスのケースを、ソース電極として使用する。ソース電極は、例えば金属および導電ポリマーなど、適切な導電材料によって作製することができる。
次いでステップ804では、第2または対の電極を、別の選択された位置で皮膚の第2の領域に電気的に接続させる。この皮膚の第2の領域は皮膚の第1の領域に近接することができ、または皮膚の第1の領域から離すこともできる。対電極は、例えば金属および導電ポリマーなど、適切な導電材料から作製することができる。
2つの電極が適正に配置されているとき、ステップ806で、2つの電極間の初期導電率を測定する。これは、電極を介して皮膚のパッチに電気信号を適用することによって達成される。一実施形態では、供給される電気信号は、皮膚の電気パラメータを測定することができるように十分な強度を有することができるが、皮膚に永久的な損傷または輸送されている物質に重大な電気泳動作用が電気信号によって生じないように適切に低い強度を有することができる。一実施形態では、10HzのAC電源を使用してソース電極と対電極の間に電圧差を生じさせる。供給される電圧は500mVを超えない、好ましくは100mVを超えないものとし、さもないと皮膚に損傷を与える恐れがある。別の実施形態では、AC電流源を使用する。電流源を適切に制限することができる。適切な回路を使用して電源を適用した後、初期導電率の測定を実行する。一実施形態では、抵抗センサを使用して、10Hzで皮膚パッチのインピーダンスを測定する。別の実施形態では、1kHzの電源を使用する。他の周波数の電源を使用することもできる。
ステップ808では、皮膚の浸透化デバイスを第1の部位で皮膚に適用する。皮膚の浸透性を増加させる適切なデバイスを使用することができる。一実施形態では、超音波を第1の部位で皮膚に適用する。一実施形態によれば、20kHzの周波数および約10W/cm2の強度を有する超音波を使用して、経皮的輸送に使用される皮膚パッチの浸透性を増加させる。
ステップ810では、2つの部位間の導電率を測定する。導電率を定期的に測定することができ、または連続的に測定することができる。初期導電率測定の実行に使用されたものと同じ電極設定を使用して、モニタリング測定を実行する。
ステップ812では、皮膚のコンダクタンス(電導性)データの時間変化に、数学的分析および/または信号処理を実施することができる。超音波を浸透化の方法として使用して、上記の手順に従って被験者に実験を実施した。超音波は、被験者が痛みを報告するまで適用した。超音波に曝露している間、1秒おきに皮膚の導電率を測定した。コンダクタンスデータをグラフ化した後、グラフをシグモイド曲線に類似した。コンダクタンスデータは一般的なシグモイド曲線の式では以下の通りである。
C=Ci+(Cf−Ci)/(1+eS(t-f*))
式中、
Cは電流、
Ciはt=0の電流、
Cfは最終電流、
Sは感度定数、
t*は変曲点を達成するために必要な曝露時間、および
tは曝露時間を表す。
再び図8を参照すると、ステップ814では、皮膚のコンダクタンス変化の動力学を表すパラメータを計算する。これらのパラメータには、とりわけ、皮膚のインピーダンス、皮膚のインピーダンスの経時的変動、最終的な皮膚インピーダンス、変曲点時間の皮膚のインピーダンス、最終電流、変曲点時間を達成するための曝露時間等が挙げられる。
ステップ816では、皮膚のコンダクタンスを表すパラメータの所望の値が達成されたとき、ステップ808で適用された皮膚浸透化デバイスを終了させる。例えば、皮膚のコンダクタンスがある値まで増加したとき、浸透化デバイスを停止させることができる。代わりに、皮膚のコンダクタンスの値の変化率が最大になったとき、浸透化デバイスを停止させることができる。皮膚の浸透度を調整するための方法のさらなる詳細は特許文献10に開示されている。
連続的にグルコースを経皮的にモニタリングするシステムおよび方法の好ましい実施形態を、図9〜11と併せて説明する。上述のように、「体液」という用語は、血液、細胞間液、リンパ液および/または検体を含むことができる。体液は、例えば完全な流体、ならびにその分子および/またはイオン成分の両方を含む。本発明の好ましい実施形態は検体のみの抽出および測定を含むことができる。
図9は本発明の例示的な実施形態による、連続的なグルコースモニタリングシステムの図である。この実施形態では、システムは、一般にセンサ本体901および裏当てプレート902ならびに本明細書に記載されている他の構成部品を含む、センサアセンブリを含む。センサ本体は、図10に示すように、検体または検体を示唆する反応生成物を電気化学的に検出するための面に電極を含むことができる。センサ本体901の形状に対応する形状であるケース内に収容することができる熱変換器903が、センサ本体901と裏当てプレート902の間に配置されている。過酸化水素センサなどの電気化学的センサは、温度の変化に反応的とすることができる。熱変換器903を使用して、検体または検体指示薬の変化に起因する変化のみを、正規化し報告することができる。センサ本体901の熱変換器903に対面した側に、接着ディスク904を取り付けることができる。センサ本体901の接着ディスク904の反対側に、接着リング905を取り付けることができる。接着リング905の切り取られた中央部分によって、好ましくはセンサ本体901上のセンサ構成部品の一部または全部が露出する。接着リング905および接着ディスク904は、図9に示すようにセンサ本体の形状に対応する形状を有することができる。ヒドロゲルのディスク906を、センサ本体901の表面に近接して、接着リング905の切り取られた中央部分内に配置することができる。動作中、センサアセンブリを、図9の点線で示すようにユーザの皮膚の浸透性領域907に近接して配置することができる。プリント回路基板911を含むことのできるポテンショスタットレコーダ908に、センサアセンブリを可撓性の連結ケーブル909を使用して取り付けることができる。連結ケーブル909は好ましくは、センサアセンブリの取外しと取付けを容易にするコネクタ910を使用して、ポテンショスタットレコーダ908に取り付けられる。
図9に示すシステムを使用して、以下のように、グルコースなどの検体の連続的モニタリングを実行することができる。まず、ユーザの皮膚のある領域を、例えば上述の超音波処理を使用して浸透性にする。次いで、ヒドロゲルディスク906が浸透性の皮膚と流体連通するように、図9に示すようなセンサアセンブリを皮膚の浸透性領域907に取り付ける。ユーザの皮膚の浸透性領域907を通して検体を抽出することができ、それがセンサアセンブリのヒドロゲルディスク906と接触するようにする。例えば、グルコースなどの検体を拡散によってヒドロゲルディスク906内へと輸送し、そこでグルコースオキシダーゼと接触させることができる。次いで、グルコースをヒドロゲルディスク906内にあるグルコースオキシダーゼと反応させてグルコン酸および過酸化水素を生成することができる。次いで、過酸化水素をセンサ本体901の電極表面へと輸送し、そこで電気化学的に酸化させる。この酸化において発生した電流は、ヒドロゲル内で生成される過酸化水素の割合を示し、これは皮膚を通過するグルコース流量の量(皮膚の一定領域を通るグルコースフローの速度)に関連する。皮膚を通過するグルコース流量は、ユーザの血液中のグルコースの濃度に比例する。したがって、センサアセンブリからの信号を使用して、血中グルコース濃度をポテンショスタット908上に連続的にリアルタイムで表示することによって、ユーザの血中グルコース濃度を連続的にモニタリングすることができる。 センサ本体901の好ましい実施形態の詳細図が、図10に示されている。センサ本体901は本体層1007を含み、その上にリード1004、1005および1006がパターン配線されている。リードは、例えば本体層1007の上に所望の位置で金属を被覆することによって、形成することができる。作用電極1001は、一般にセンサ本体901の中心に配置される。作用電極1001は、例えば、純白金、白金炭素、ガラス状炭素、炭素ナノチューブ、メソポーラス白金、白金ブラック、パラジウム、金またはプラチナイリジウムを含むことができる。作用電極1001がリード1006と電気的に接触するように、作用電極はリード1006上にパターン配線されてもよい。好ましくは炭素を含む対電極1002を、図10に示すように、作用電極1001の一部の外縁の周りに配置することができる。対電極1002を、リード1005と電気的に接触するように、リード1005上にパターン配線することができる。好ましくはAg/AgClを含む基準電極1003を、図10に示すように、作用電極1001の別の部分の外縁の周りに配置することができる。電極1001、1002および1003を、デバイスの感応領域におけるパターン配線された、それぞれの電気リード1006、1005、1004のレイアウトを概ね追跡するように形成することができる。電極1001、1002および1003を、それぞれ電気リード1006、1005、1004の上にスクリーン印刷することができる。スクリーン印刷または当技術分野で既知の他の方法を使用して、外部デバイスまたは構成部品に電気接続させるように、リードをセンサ本体901の上にパターン配線することができる。例えばリードは、図10に示すように、センサ本体の延長領域の末端で、リード1004、1005および1006を含む3X接続ピンリードを形成することができる。次いで、標準コネクタを使用してセンサ電極を外部デバイスまたはコンピュータに接続することができる。
電気化学的センサは作用電極1001、対電極1002および基準電極1003を使用してヒドロゲルで過酸化水素またはグルコースが生成される速度を測定する。電気化学的センサは好ましくは、連続的グルコースモニタリング中はポテンショスタットモードで操作される。ポテンショスタットモードでは、3電極電池の作用電極と基準電極の間の電位を現在の値に維持する。作用電極と対電極の間の電流を測定する。センサは、必要な電池電圧および電流がポテンショスタットの電流および電圧制限を超えない限り、このモードで維持される。操作中のポテンショスタットモードでは、特定の検体または検体指示薬の選択的な電気化学的測定を達成するように、作用電極と基準電極の間の電位を選択することができる。他の操作モードを使用して、作用電極面、または電気分析的用途で発生する電極反応の動力学およびメカニズムを調査することができる。例えば、操作の電気化学的電池モードによれば、基準電極に対して作用電極の電位を測定する間、作用電極と基準電極の間に電流を流すことができる。当業者であれば、電気化学的センサの操作モードは用途に応じて選択できることを理解するであろう。
図11では、図9に関して全体的に説明したセンサアセンブリの展開詳細図を別の角度から示す。各面が接着ディスク904および接着リング905で覆われたセンサ本体901が、裏当てプレート902に関して示されている。図9に示すように、ヒドロゲルディスク906を、裏当てプレート902の上に折畳んだ後、ユーザに向かって対面するように配置することができる。SLIM/RCPTコネクタ1301などの標準コネクタを、裏当てプレート902上に設置された対応するコネクタインターフェースと対合するラッチと一緒に使用して、センサ本体を裏当てプレート902に接続することができる。
図9〜11に示すセンサアセンブリを、多数の検出デバイスのいずれかに組み込むことができる。例えば、個別および/または連続的グルコースモニタリングのために、このセンサアセンブリを図4のレシーバ内に組み込むことができる。さらにセンサアセンブリを、ケーブル909に加えてワイヤレス接続または他の電気接続的手段によってディスプレイまたは計算デバイスに接続することができる。
本明細書に記載された連続的グルコースモニタリングは、抽出された流体の濃度を測定する前に、ある量の体液がリザーバ内に蓄積されなくても達成することができる。連続的グルコースモニタリングは、体液をセンサデバイス内に蓄積することに依存せずにグルコースの血中濃度を測定することができる。例えば、連続的グルコースモニタリングでは、電気化学的センサで測定される電流が皮膚の浸透性領域を通るグルコース流量をリアルタイムで反映するように、ヒドロゲル中でのグルコースおよび過酸化水素の両方の蓄積を最小限に抑えることができる。このことは連続的なリアルタイムの経皮的グルコースモニタリングを有利に可能にする。
本発明の別の態様によれば、(例えば超音波を適用することによって)皮膚の多孔性を増加させる前またはそれと同時に皮膚を水和するステップを実施して、連続的な経皮的検体モニタリングを向上させることができる。多孔性を増加させる前またはそれと同時に、かつセンサを取り付ける前に皮膚を水和すると、皮膚とセンサの間の液体通路を形成または安定化し、センサと皮膚の接触面の水分バランスを向上させ、および/または酵素活性を維持するようにヒドロゲルに十分な水分を維持し続けることによって、センサの性能を向上させることができる。皮膚の水和手順は、例えば水和剤を標的の皮膚部位に適用することによって実施することができる。水和剤は、脱脂剤または洗浄剤と組合せて適用することもできる。水和剤と洗浄剤の両方を使用する場合、単一の溶液を使用して単回の塗布で適用することができる。代わりに、2つの異なる溶液を連続的に塗布して、洗浄剤および水和剤を適用することもできる。一態様では、パッドアプリケータを使用して、一方または両方の溶液を適用することができる。別の態様では、液体と皮膚との接触を保持するように機能することのできる、超音波処理デバイスまたは別のデバイスのベローズ内に溶液を配置することによって、皮膚との接触を保持することができる。
一実施形態では、グリセリン/水のプレップパッド溶液を皮膚の水和のために調合することができる。以下の1回分の調合を使用して、グリセリン/水のプレップパッド溶液を調合することができる。第1の容器に300.00グラムのグリセリン99%USPを加える。2.70グラムのNipagin M(メチルパラベン)、0.45グラムのNipasol M(プロピルパラベン)、および30.00グラムのベンジルアルコールNFを第2の容器内で溶解し、第1の容器に加える。次いで、グリセリンとベンジルアルコール溶液を第1の容器内で溶液が透明になるまで混ぜる。次いで、1133.85グラムの脱イオン水を第1の容器の溶液に加え、均一になるまで混ぜる。1.50グラムのソルビン酸カリウムNFを第1の容器の溶液に加え、均一になるまで混ぜる。次いで、1.50グラムのGlydant 2000を第1の容器の溶液に加え、均一になるまで混ぜる。最後に、30.00グラムの脱イオン水を第1の容器の溶液に加え、均一になるまで混ぜる。
一実施形態では、1 3/16”プレップパッドを使用する。好ましくは、プレップパッドは70%のポリプロピレンおよび30%のセルロースから構成される。一実施形態では、プレップパッドの幅は1 1/16”から1 5/16”である。一実施形態では、プレップパッドの厚さは21〜29ミルである。別の実施形態では、プレップパッドの厚さは26〜34ミルである。一実施形態では、プレップパッドの基本重量はATM#102を使用して1.43〜1.87g/ydである。別の実施形態では、プレップパッドの基本重量はATM#102を使用して1.72〜2.24g/ydである。好ましくは、プレップパッドを上述のプレップパッド溶液などのプレップパッド溶液とともに使用して、多孔性を増加させる前に生体膜を水和させる。
本発明の別の態様によれば、図10の作用電極1001は純白金の表面層を含むことができる。純白金の作用電極1001はリード1006の表面上にスクリーン印刷され、または他の方法で被覆されることができる。作用電極として純白金を使用することにより、過酸化水素の感度を高め、転換速度を増加させることができる。過酸化水素の転換はそれを蓄積させないよう早いことが好ましく、蓄積により実際のセンサの変動および/または酵素の不活性化を起こすことがあるので、上記によって連続的な経皮的グルコースモニタリングに利点がもたらされる。経皮的グルコース感知の適用では、従来の白金炭素材料に対して純白金は利点をもたらしうる。
白金炭素と比較して純白金がもたらしうる1つの利点は、グルコース濃度に対する感度の増加である。図13は純白金および白金炭素の両方のグルコース感度を示す。この比較によって示されるように、純白金のグルコース感度は白金炭素の感度の約2.9倍である。図13のデータを生成するために使用したグルコース試料のサイズは、2マイクロリットルであった。
白金炭素と比較して純白金がもたらしうる別の利点は、過酸化水素に対する感度の増加である。図14は純白金および白金炭素の両方の過酸化水素感度を示す。具体的には、図14は、作用電極として白金と白金炭素を使用した、過酸化水素の追加(過酸化水素の「添加(challenge)」という場合もある)に反応するグルコースセンサの電流−時間プロファイルを示す。この比較によって示されるように、純白金の過酸化水素感度は白金炭素の感度の約5倍である。
白金炭素と比較して純白金がもたらすことのできる別の利点は、グルコースモニタリングの高い成功率である。純白金を使用したグルコースモニタリングの成功率は83%であるのに対し、白金炭素では60%であった(合格基準としての相関係数はR2>=0.5)。Rは、従来の全血グルコース測定値と図9のシステムを使用した血中グルコース測定値の相関を表す。Rは、図9のシステムからの連続的データを個別の全血測定値(20分ごとに採取)と比較することによって、計算する。2つのデータセットで線形回帰分析を実行して、Rの値を算出する。純白金を使用したセンサ信号と血中グルコース濃度の相関はR2=0.87であったのに対し、白金炭素ではR2=0.71であった。
本発明の別の態様によると、望まない電気化学的酸化および/または生物汚染による干渉の影響を減少させ、さらにはそれを排除するように、保護干渉フィルタを設けることができる。例えば、干渉の一形態では、グルコースモニタリングで適用される電圧値ですべて電気化学的に酸化する可能性がある、アスコルビン酸、尿酸、および/またはアセトアミノフェンの電気化学的酸化による望まない陽極信号の生成を伴う。干渉の別の形態では、生物種がセンサ表面に沈着するときに生じうる生物汚染を伴い、それによりセンサの検体への自由なアクセスが制限され、または電極と反応することによってセンサの機能が停止する。これらの種の多くはグルコースモニタリング中に体液中に存在しうるので、干渉フィルタの使用によって干渉種の影響を減少または排除させることが一般に有利である。
本発明の例示的な実施形態によれば、干渉フィルタはセンサアセンブリの1つまたは複数の面に被覆されたNafionフィルムを含む。(3−メルカプトプロピル)トリメチルシラン、アセチル化セルロース、1,8−ジアミノナフタリンおよびフェニレンジアミン、などの電解重合膜、PTFEまたは他の疎水性膜、ナイロンまたは他の親水性膜など、他の干渉フィルタ材料を使用することもできる。Nafionは、例えば、疎水性、電荷の選択およびサイズの除外などに基づいて、生理学的干渉および生物汚染に対する保護層としてセンサ表面で被覆することのできる生体適合性アニオンフッ素重合体である。Nafionは、ウィスコンシン州、MilwaukeeのAldrich Chemicalから販売されている。Nafion膜は、センサ本体901の少なくとも作用電極1001の表面に直接被覆することができる。代わりに、Nafion膜は、ヒドロゲル層906などのセンサアセンブリの外面に被覆することができる。一般に、作用電極表面と他の層の間、または操作時にユーザの皮膚に接触するセンサアセンブリの最外面に、1つまたは複数の干渉フィルタ層を設けることができる。
Nafion層を、例えばマイクロピペットを使用して、またはセンサを水性または有機性Nafion溶液に浸漬被覆し、その後、使用前に数時間空気乾燥することによって、センサ表面に簡便に被覆することができる。図15は、アセトアミノフェンおよび尿酸の干渉物に相関してグルコース反応センサ上のNafion被覆の効果を示す。プロットは、0.5Vの電圧を印加したリン酸緩衝生理食塩水中のアセトアミノフェン(AM)および尿酸(UA)に対して、0.294mMの過酸化水素(HP)に対する流体力学センサの反応を示す。アセトアミノフェンおよび尿酸で生成されたアンペア計電流は、Nafionで被覆したセンサでは、被覆していないセンサに比べて大きく減少した。したがって、Nafionは検体/干渉物の信号比率を大きく向上させることができる。
本明細書に記載された本発明の様々な実施形態では、ヒドロゲルを検体モニタリングシステムの一部として使用することができる。ヒドロゲルは、コンタクトレンズ、バイオセンサ、人工インプラントの内張りおよび薬物輸送デバイスなどの医学的および生物工学的用途に使用される、重要な種類の生物材料を構成する。図9および11は、センサアセンブリに関して、好ましいヒドロゲルディスク906を示す。ヒドロゲルディスク906は、センサアセンブリの接着リング905の切り抜かれた中心部分内で、センサ本体901の上に置くことができる。連続的な経皮的検体モニタリングシステムは、以下に述べる1つまたは複数の好ましいヒドロゲル材料を使用することができる。本発明の例示的な実施形態で使用することのできるヒドロゲル材料の種類は、例えば、アガロースベースのヒドロゲル、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEG−DA)ベースのヒドロゲルおよび酢酸ビニルベースのヒドロゲルを含む。これらのゲルの以下の一般的な説明は、様々なヒドロゲルを生成および/または特徴付けるために使用される方法を詳述する例である。
アガロースベースのヒドロゲルは、連続的な経皮的検体モニタリングに利点をもたらす。例えば、アガロースは以下の特徴の1つまたは複数をもたらすことができる:高い水分含有量によるグルコースおよび過酸化水素への良好な反応、酵素の高い添加量、良好な生体適合性、ならびに優れた浸透性および拡散特性。さらに、アガロースハイドロゲルは、清潔性、低費用および/または調合しやすさをもたらすことができる。
アガロースゲルは、例えば、0〜1Mのリン酸ナトリウムまたはカリウム、0〜1Mの塩化ナトリウム、0〜1Mの塩化カリウム、0〜2Mの乳酸、0〜1MのTriton X−100、Tween 80またはラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤、および他の生体適合性成分を含む緩衝液中の1〜20%のアガロースから形成することができる。例えば固体のヒドロゲルを濃縮グルコースオキシダーゼ溶液に浸漬することによって、代わりに濃縮グルコースオキシダーゼ粉末または溶液をアガロース溶液と溶解段階(15〜65℃)で混合し、その後、低温(40℃以下)で冷却しゲル化することによって、グルコースオキシダーゼをアガロースヒドロゲルに0〜20%(重量)まで添加することができる。
PEGベースのヒドロゲルは、連続的な経皮的検体モニタリングにいくつかの利点をもたらす。構造的には、PEGは親水性が高く、水溶液中で高い溶媒和を示す。PEG分子の好ましい溶媒和は、PEG鎖の容量からタンパク質を効果的に除外することができ、それにより表面をタンパク質による生物汚染から保護する。化学架橋したPEGベースのヒドロゲルにより提供されうる利点は、PEG鎖の分子量を変化させることによって、および開始剤の濃度を変化させることによって、それらの物理的および化学的特性を調整できることである。例えば、ポリエチレンオキシド骨格の分子量を増加させることによって、ネットワークメッシュサイズが増加する。ネットワーク密度を制御することによって、酵素などの生物活性分子の放出を制御することができる。したがって、分子量8000ダルトンのPEGから構成されるヒドロゲルは、分子量3.3KのPEGから構成されるヒドロゲルより、封入された薬物の放出率が高い。さらに、生体接着性等の追加機能をもたらすように、イオン部分をヒドロゲルに組み込むことができる。例えば、架橋の前にヒアルロン酸またはポリアクリル酸をPEGマクロマーに追加して生体接着性ヒドロゲルを形成することができる。別の実施例では、マトリックスからの薬物の放出速度を遅延させる、封入された薬物との相互作用を分子にもたらすように、架橋されたヒドロゲルにイオン特性を付与することができる。
バイオセンサで使用されるPEGヒドロゲルは、以下の特徴の1つまたは複数をもたらすことができる:(a)センサの機能を損なうことなく、生物学的流体に長期間曝露されるのに適切な、生体適合性で非生物汚染性の表面、(b)グルコースオキシダーゼ用のリザーバ、(c)グルコースオキシダーゼの封入を強化するようにイオン部分に組み込むことのできるマトリックス、(d)主鎖の分子量を変化させることによって物理的および化学的特性(ネットワーク密度、膨潤性)を調整することができるマトリックス、および(e)キトサングリコナーゼ、ポリアクリル酸、ポリ(アミドアミン)、ポリ(エチレンイミン)およびヒアルロン酸などのイオン添加剤を追加することによって、生体接着性をもたらすことのできるマトリックス。
n−ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーなど、酢酸ビニルベースのヒドロゲルは、透明性、粘着性、非毒性、可撓性および/または疎水性などの特徴を示すことができる。酢酸ビニルベースのヒドロゲルは一般に、水分を維持しグルコースオキシダーゼなどの酵素を封入する十分な能力、生体適合性、皮膚への粘着性を有し、皮膚とセンサの結合を向上させる。n−ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーをヒドロゲル材料として使用するグルコース流量センサは、グルコースクランプ検査中において糖尿病患者の血漿グルコース値の追跡に関して良好な性能を示す。
以下の実施例では、本発明の実施形態による経皮的検体モニタリングで使用することのできる、例示的なヒドロゲルを記載する。
グルコースモニタリングで使用する酢酸ビニルベースのヒドロゲルを、以下の通り調合することができる。n−ビニルピロリドンと酢酸ビニルの1:1混合物を、光開始剤として0〜0.5%のIrgacureを使用して、紫外線によって重合させることができる。不織プラスチックスクリム(Delstar製品番号RB0707−50Pなど)は、機械的支持をもたらすために使用される。ヒドロゲルの平衡水分含有量は、例えば、0〜1Mのリン酸ナトリウムまたはカリウム、0〜1Mの塩化ナトリウム、0〜1Mの塩化カリウム、0〜2Mの乳酸、0〜1MのTriton X−100、Tween 80またはラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤、および他の生体適合性成分を含む水溶液組成で20〜95%である。グルコースオキシダーゼは、濃縮グルコースオキシダーゼ溶液に固体のヒドロゲル層を、ある期間浸漬することによって添加することができる。
酢酸ビニルベースヒドロゲルの特定の例を、以下の組成物から作製した。n−ビニルピロリドン15%、酢酸ビニル15%、Irgacure0.05%、リン酸カリウム0.05M、塩化ナトリウム0.30M、塩化カリウム0.025M、乳酸0.5M、Triton X−100 0.1%、GOx 0.5%、および残りの成分は約65%の水である。
本発明の例示的な実施形態による、連続的な経皮的な検体のモニタリングシステムを使用して、酢酸ビニルヒドロゲルを用いて低血糖症(血糖値<70mg/dl)を特異性96%および感度77%で確実に予測した。試験では、1型または2型糖尿病の12人の成人の皮膚に、36のグルコース流量バイオセンサ(患者あたり3つ)を配置した。試験参加者の患者データを図24に示す。血中グルコース測定値を8時間にわたって収集した。これらの測定値は、本明細書に記載するように連続的な経皮的な検体のモニタリングシステムを使用する患者から電流対時間のデータの収集も含むものであった。各患者の血中グルコースは、インスリンまたはグルコースを制御下で静注投与することによって、糖尿病患者が通常経験するものの2倍の大きさの変化率で、急激に増加または低下した。具体的には、検査した血中グルコースの範囲は35〜372mg/dlであり、グルコース濃度減少率は21mg/(dl*分)、グルコース濃度増加率は11mg/(dl*分)であった。対照として、血中グルコース測定値を静脈内カテーテルから収集した。29のデータセットから、合計2039のセンサ−血中グルコースデータ対が作成された。データセットのうち5つは図25に示すように大きなノイズを有していた。しかし一般的なデータセットでは、例えば図26に示すように、ノイズは過剰なレベルを下回っていた。データセットを個別に最適化したアルゴリズムおよび独立のアルゴリズムの両方で分析し、結果をそれぞれ図27および28に示す。個別に最適化したアルゴリズムを、各データセットの最適なラグタイムおよびデータ分析のためのベースラインに使用した。独立したアルゴリズムは、別個のグルコースクランプ試験から作成し、そこから単一のラグタイムの値および単一のベースラインの値を見出し、次いでそれらをデータ分析のためのアルゴリズムで使用した。以下で図17と併せて説明するように、温度変化およびセンサの変動を補償するために追加のアルゴリズムを使用することもできる。グルコースバイオセンサからの完全なデータセットは、8時間にわたって静脈カテーテルから取得された血中グルコース測定値に、90パーセント(R=0.9)の相関を示した。センサ−血中グルコース対の96パーセントが、Clark Error GridのA+B領域内にある。77パーセント(212のうち164)の低血糖イベント(BG<70mg/dL)の予測に成功した。超音波処理(Sonoprepを使用)は平均15秒であり、グルコースセンサはブレークイン(break in)に平均89+/−6分しか必要としなかった。超音波処理の間、痛みまたは炎症は報告されなかった。したがって、グルコースバイオセンサは低血糖症(血糖値<70mg/dl)を特異性96%および感度77%で確実に予測することができた。
グルコースモニタリングで使用するアガロースベースのヒドロゲルを、以下の通り調合した。塩化ナトリウム0.0116g、塩化カリウム0.015g、リン酸水素二カリウム0.0348gおよびTriton X−100 0.002gを水10mL中に溶解した。溶液のpHは、pHメータを補助に用いて、0.5M塩酸を使用して7.0に調整した。溶液を水で20mLに希釈した。これを溶液Aとした。アガロース粉末0.2gを溶液Aに混合し分散させた。アガロースを水槽内で沸騰するまで加熱し溶解した。これを溶液Bとした。溶液Bを35℃まで冷却した。グルコースオキシダーゼ粉末0.01gを溶液Bに完全に混合し溶解させた。これを溶液Cとした。溶液Cを温めたフラットな金型表面上に流し充填した。金型を室温以下に移し、ゲルを形成した。
図12は、ポリエチレンオキシドポリマー、およびn−ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーに対して、2種類のアガロースヒドロゲルのグルコース濃度の関数としてセンサ信号の反応を示す。図12から、ポリエチレンオキシドポリマーおよびn−ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーに対して、アガロースの信号反応がよいことが分かるであろう。
グルコースモニタリングで使用するアガロースベースのヒドロゲルは、以下の通り調合することもできる。アガロース粉末0.2gを水に混合し分散させた。アガロースを水槽中で沸騰するまで加熱し溶解した。温めたフラットな金型表面上に、溶液を流し充填した。金型を室温以下に移し、ゲルを形成した。グルコースオキシダーゼ粉末0.01gを溶液Aに溶解し、溶液Dを作製した。溶液Dにゲルを一晩以上浸漬し、ゲルにグルコースオキシダーゼが十分に添加されるようにした。
グルコースモニタリングで使用するPEG−ジアクリレート(PEGDA)ヒドロゲルを、以下の手順に従って調合した。
PEG2K−ジアクリレート、PEG3.4K−ジアクリレートおよびPEG8K−ジアクリレート(SunBio、韓国)の10%(重量/容量(「w/v」)溶液(100mg/ml)を、0.01Mリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、pH7.4(ultrapure、Spectrum Chemicals、Gardena、カリフォルニア州)に調合した。溶液はすべて、Irgacure 2959(Ciba Specialty Chemicals、Tarrytown、ニューヨーク州)を光開始剤として含有した。Irgacure濃度を変化させて、ゲル強度に対する光開始剤濃度の影響を測定した。同様に、ポリマー分子の重量を変化させて(2K、3.4K、8K)、ゲル状ネットワークの強度に対する分子量の影響を決定した。本明細書で使用する「PEG2K]という記号は分子量2000を有するPEG等のことをいう。
乾燥ポリマー100mgをシンチレーションバイアルに入れ重量測定をした。500ppmのIrgacure 2959を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)900μlをバイアルに加え、溶液の最終重量を記録した。バイアルを密栓し、バイアルを穏やかに回転してPEGDAを溶解した。ゲル溶液を引き出し(暗所)で5分間保存し、均一になるようにした。900μlのゲル溶液を2枚のガラス板の間(250μスペーサ)に置き、クランプで固定した。ポリマー溶液を含むガラスアセンブリを15〜20mW/cm2の強度でUV Blak−Rayランプ下に置き、5〜30分間、光架橋した。ゲルを慎重にガラスから取り除き、重量を測定してからプラスチック製ペトリ皿のPBS10mlに移した。ガラス板から取り除いた後、ヒドロゲルを約10mlのPBS中に配置した。次いで、分子量と開始剤濃度の関数として、脆性、ゲル強度および光による黄変などのバルクゲル特性について、ヒドロゲルを定量的に評価した。
以下の手順を使用して、ゲルの平衡水和を測定した。硬化が完了した後、ゲルの重量を測定した。Kim−wipeで穏やかに拭いた後、ゲルの初期重量を測定した。ゲルを含むペトリ皿にPBS10mlを加えた。ペトリ皿をオービタルシェーカー上に置いた。緩衝液は所定の時間間隔で取り替えた。回収した緩衝液は残留Irgacureを分析するために保存した。時間間隔ごとに、ゲルをKim Wipeで拭き取り、重量を測定した。ゲルの初期重量と比較した全体重量の変化によって、膨潤のパーセント(水和%)を計算した。
定性的評価によって、ゲルは以下の順(最も強いゲルから最も弱いゲル)でゲル強度が変化した:PEG8K>PEG3.4K>PEG2K。ゲル強度は、柔軟度、扱いやすさおよび脆性によって確認した。また、ゲル強度は光開始剤の濃度とともに変化することも示し、濃度が高いほど硬く脆いヒドロゲルが得られた。ヒドロゲルには、Irgacure光開始剤での光による黄変が以下の順(光による黄変が最も大きいものから最も小さいもの)で見られた:5000ppm>2500ppm>1500ppm>500ppm。光開始剤の濃度が500ppmおよびPEGDAの分子量8Kがである場合に、最も高いゲル強度が得られた。
グルコースオキシダーゼ(GOx)をゲルに組み込むために以下の手順を実施した。まず、ゲルの残留Irgacure 2959を調べた。次にグルコースオキシダーゼ溶液を調合した。次にグルコースオキシダーゼをPEGDAヒドロゲルに添加した。ゲル中のグルコースオキシダーゼ濃度を測定した。最後に、ゲルの生物活性を測定した。これらのステップを以下で詳細に説明する。
ヒドロゲルから抽出された検出可能な残留Irgacureがなくなるまで、ヒドロゲルを緩衝液で2回洗浄した。洗浄液は、Irgacure 2959の存在を確認するため、200〜400nmのUV−Visでスキャンした。280nmで吸光度1.8である25ppmのIrgacure溶液と比較して、280nmで吸光度0.010未満(0.13ppmに相当)であるとIrgacureは検出不能と測定された。
5%w/vのグルコースオキシダーゼを、0.25Mの乳酸および0.05%のTriton X−100とともにPBS溶液に混合することによって、LPT緩衝液を調合した。このことは、PBS中に溶解された0.25Mの乳酸および0.05%のTriton X−100で構成される保存液の全容量10mlに0.5グラムのGOxを添加することによって達成された。溶液は4℃で保管した。
様々なPEG分子量(2K、3.4K、8K)で構成されるPEGDAヒドロゲルを、グルコースオキシダーゼ溶液に浸漬した。ゲルを4℃で一晩以上、7日間を超えずに浸漬させた。
グルコースオキシダーゼ濃度は、可溶化したタンパク質の濃度の決定に一般的に使用される方法であるBradford Assayによって測定した。この方法は、酸性青色色素(Coomassie Brilliant Blue G−250)をタンパク質溶液に添加することを含む。この色素は主に塩基性および芳香族アミノ酸残基、特にアルギニンと結合し、最大吸光度は色素とタンパク質の完全結合で465nmから595nmへと変化する。色素−タンパク質複合体のモル吸光係数は、10倍濃度範囲を超えると一定であると決定されている。したがって、タンパク質濃度を正確に決定するためにBeer−Lambert’s Lawを使用することができる。0.125%、0.25%、0.375%、0.5%および2.5%w/vの濃度でのグルコースオキシダーゼ溶液の標準曲線は、標準溶液およびゲルフラグメントを標準的なBradfordタンパク質アッセイ色素法で処理した後、595nmでUV−Vis分光光度計によって得た。BioRad Laboratories社のカタログ、Bradford Assayを参照。標準曲線に0.999の直線的相関関係が得られた。ヒドロゲルへのGOxの組み込みは、以下の方法で測定した。(a)タンパク質アッセイ色素濃縮物1mlを含むLPT溶液4mlにゲル片を浸漬し、(b)GOxに浸漬し、次いで染色(Coomassie色素)したヒドロゲル片を2つのガラスキュベットの間に挟み、(c)基準セルにはGOxに浸漬せずに染色したヒドロゲルを使用し、(d)ゲルを400〜800nmでスキャンし、(e)ヒドロゲルに組み込まれたGOxの濃度を、Beer−Lambert’s Law:A=εbcにより計算した。式中、A=吸光度、ε=モル吸光度係数、b=光路長、およびc=検体濃度である。2K、3.4Kおよび8Kの分子量のPEGヒドロゲルに組み込まれたグルコースオキシダーゼの濃度を決定した。図18(a)は標準グルコースオキシダーゼ溶液のUV−Visスペクトルである。図18(b)はCoomassieと結合したグルコースオキシダーゼのUV−Visスペクトルである。ゲル中の濃度は約0.6%である。
電気化学的センサを使用して、ヒドロゲルに組み込まれたGOxの酵素活性を調べた。センサに配置する前に、PEGDAヒドロゲルをセンサ表面の直径に切断し、表面の残留GOxを除去するためにLPT中でしばらくの間洗浄した。標準試験溶液としてPBSのグルコース溶液(0.25および0.50mg/dl)を使用し、PBSの過酸化水素溶液(20および55μM)を陽性対照として使用した。グルコースとGOxの反応生成物である過酸化水素は測定電流を発生させ、これをセンサに接続されたポテンショスタットによって記録した。したがって、グルコース添加(グルコースの追加)に反応して正のセンサ信号が生じると、組み込まれた酵素が生物活性であることを示し、一方、過酸化水素添加(過酸化水素の追加)に反応して正のセンサ信号が生じると、電気化学的センサが機能していることを示す。GOxが組み込まれたPEGDAヒドロゲルを、ピーク信号強度およびベースライン安定性について試験した。これらの試験では、すべてのヒドロゲル(2K、3.4K、8K)が生物活性GOxを含み、2Kおよび3.4Kは信号強度およびベースライン安定性に関して有利であることが示された(図19〜20参照)。図19は、グルコースオキシダーゼを添加した様々な分子量のPEGゲルのグルコースに対する信号反応を示す。図19は、PEGゲルが生物活性GOxを含み、2Kおよび3.4K分子量のPEGヒドロゲルが信号強度およびベースライン安定性に関して有利であることを示す。図20は、GOxを様々な濃度でゲル中に添加したPEG3.4K−ジアクリレートヒドロゲル、ならびにセンサ表面で固定化したGOxの、グルコースに対する信号反応を示す。図19〜20のラベル「n」は、各試験条件で収集されたデータセットの数に対応する。図21は、光架橋前にGOxがゲル配合に組み込まれたPEGDAヒドロゲルから得られたポテンショメータ信号の生データを示す。図21のデータでは、厚さ400μmのヒドロゲルが200μmのゲルに対して顕著な非ガウス型ピーク形状およびテーリングを有し、これはグルコースおよび過酸化水素がヒドロゲル中にゆっくりと拡散していることを示す。図22は、様々なゲル厚さおよびゲル組成で、GOxをあらかじめ浸漬させたヒドロゲルと、予め組み込んだ、即ち予め添加したヒドロゲルの間での信号の変化を示す図である(PEGDA−nVP、PEGDA)。試験した様々なゲルには、様々な厚さ(200μm、400μm)のPEGDAヒドロゲルおよび200μmのPEGDA−nVPがある。図22のデータでは、ヒドロゲルに組み込まれたGOxは生物活性であることを示す。ベースライン安定性はすべての配合で許容可能であり、信号は損なわれなかった。
以下の説明は、完全なセンサアセンブリで、GOxを添加したPEGDAヒドロゲルを使用して糖尿病患者で実施したex vivoでのグルコース試験を示す。臨床試験での超音波皮膚浸透法、センシング機構、センサ構成およびプロトコルが、非特許文献1に記載されている。この臨床試験では、ヒドロゲルとしてPEGDA3.4Kを、センサ材料として純白金をそれぞれ使用した。
PEGDAヒドロゲルを使用したグルコースセンサ関数を図23(a)〜(b)に示す。図23(a)は、7時間にわたるグルコースクランプ臨床試験において、血中グルコース(BG)値の変化に連続的に反応するセンサ信号(nA)の例を示す。図23bに示す、対応するnA−BG相関グラフはPerasonの相関係数R=0.9476(R2=0.8979)であり、センサのBG値モニタリング機能が優れていることを示す。GOxを添加したPEGDAヒドロゲルの使用により、継続的な経皮的グルコースモニタリングの成功が可能になった。
グルコースモニタリングに使用するPEG−ジアクリレート−n−ビニルピロリドン−GOxヒドロゲル(PEGDA−NVP)を以下の手順に従って調合した。PEGDA−NVPはわずかに陽イオン性であり、イオンの相互作用によりGOxを維持する。光架橋前にGOxをヒドロゲルに組み込むことは、GOxをマトリックス中に物理的に封入することにも寄与する。PEGDa−NVPヒドロゲルを以下の手順に従って調合し、特徴付けた。
風袋を計ったシンチレーションバイアルに乾燥ポリマー100mgを入れ重量を測定した。1000ppmのIrgacure 2959を含むPBS500μl、20%のGOxを含むPBS250μl、2%のn−ビニルピロリドン(「n−VP」)150μlをバイアルに加え、溶液の最終重量を記録した。バイアルを密栓し、バイアルを穏やかに回転させてPEGDAを溶解した。ゲル溶液を引き出し(暗所)で5分間保存し、均一になるようにした。900μlのゲル溶液を2枚のガラス板の間(200μスペーサ)に配置し、クランプで固定した。ポリマー溶液を含むガラスアセンブリを15〜20mW/cm2の強度でUV Blak−Rayランプ下に配置し置き、5分間硬化させた。ゲルを慎重にガラスから取り除き、重量を測定してからプラスチック製ペトリ皿のLPT10mlに移した。
200ミクロンのヒドロゲルは透明であり、扱いやすく、柔軟性があり、定性的な評価で高いゲル強度が得られた。ヒドロゲルの水分含有量は約90%であった。GOxは架橋前にヒドロゲルに組み込まれ、半相互浸透性ネットワークを形成する。ヒドロゲルは水和後もその黄色(GOxによる)を維持した。このことはヒドロゲル内での酵素の維持が高いことを示す。
組み込まれた酵素の生物活性をポテンショメータで測定した。この実験では、PEGジアクリレート−n−ビニルピロリドンのヒドロゲルに組み込まれたグルコースオキシダーゼが生物活性であり、ヒドロゲル輸送システムと化学的適合性があることが示された。図21〜22のデータは、ヒドロゲル内に組み込まれたGOxが生体活性であり機能的であることを示す。
グルコースモニタリングに使用するPEG−ジアクリレート/ポリエチレンイミン(PEGDA−PEI)ヒドロゲルを以下の手順に従って調合することができる。PEGDA−PEIは陽イオン性ヒドロゲルである。ポリエチレンイミン(分枝状または樹枝状、Sigma Chemicals)をPEGジアクリレートヒドロゲルに組み込んで、陽イオン性の性質を与えることができる。陽イオン性ヒドロゲルは、わずかに陰イオン性のグルコースオキシダーゼとイオン相互作用することができ、酵素を制御しながら放出するリザーバとなる。0.3〜0.5%のPEI、10%のPEGDA、500ppmのIrgacure 2959および5%のグルコースオキシダーゼから構成される溶液を、上記の項で述べたように、BlakRay UV光で光架橋することができる。陽イオン性が高いPEIを組み込むことによってGOxに対する高い結合性の基質を形成することができ、マトリックス中の酵素の維持が強化される。さらに、ヒドロゲルが高い陽イオン性の性質を持つことによって、皮膚への生体接着性という機能が追加されうる。PEGDAヒドロゲルに組み込むことのできる他の陽イオン性の生体接着性高分子は、キトサン、ポリアミドアミン、ポリ(n−ビニルピロリドン)等である。
本発明の別の態様によれば、時間関数として測定された血中グルコース値におけるセンサの変動を訂正するために、エラー訂正法を使用することができる。図16は、センサの変動の訂正にエラー訂正法を使用しない、Clark Error Gridを示す。図16のデータは、臨床試験の糖尿病患者に行った10件のex vivo試験から取得した。異なるデータラベルは、異なる患者からのデータであることを示す。図17は、センサの変動の訂正にエラー訂正法を使用した後のClark Error Gridを示す。図17のデータは、臨床試験の糖尿病患者に行った10件のex vivo試験から取得した。エラー訂正法を以下で説明する。
時間関数としてのセンサ信号Yは、以下の直線的関係に従って、センサ感度m、血中グルコース値X、および一定のオフセット値bと関連する。
Y=mX(t)+b
上記の式を再整理することができ、以下の通り一つの時点の較正プロトコルを使用して血中グルコース値を簡便に予測することができる:
X(t)=(Y−b)/m、およびm=(Yc−b)/Xrc(t)
センサ感度mの値は、センサの較正時点でのセンサの電流読取値Ycおよび標準的な基準血中グルコース値Xrc(t)を使用して、各ex vivo試験から得ることができる。その後の血中グルコース値X(t)を、対応する標準的な基準血中グルコース値Xr(t)と比較すると、様々な時点での変動因子D(t)を算出できることが明らかである:
D(t)=Xr(t)/X(t)
多数の成功したex vivo試験からD(t)対時間tをグラフ化することによって、D(t)対tのグラフの最良の組合せは、次の通り表すことのできる三次多項式関数となった:
D(t)=c*t3+d*t2+e*t+f
式中、c、d、e、fは、上記の三次多項式にD(t)対tのデータの最良の組合せを得るように計算された数値係数である。しかし、三次多項式の使用は例示的であり、変動データを指数関数に合わせる、またはダイレクトルックアップテーブル法を使用するアルゴリズムなどの変動因子を表す他の方法を使用することもできる。
時間tでの変動を訂正する血中グルコース値Xp(t)を予測するには、以下のように単にX(t)をD(t)で乗じることができる:
Xp(t)=X(t)*D(t)=X(t)*(c*t3+d*t2+e*t+f)
この式はエラー訂正法を表し、その有用性は、アルゴリズムを適用しない場合(図16)に対して適用した場合(図17)のClark Error Gridを比較することによって理解することができる。図16中のデータ対の負のバイアスおよび広い分散は効果的に訂正され、結果として図17に示すように、すべてのデータ点はClark Error Grid内で臨床的に関連するAおよびB領域に入る。このエラー訂正法は、本発明の例示的な実施形態による、連続的な経皮的検体モニタリングシステムを使用して生成されるデータに適用することができる。
本発明の他の実施形態および使用は、本明細書に開示された本発明の明細書および実施を考慮することによって当業者には明らかとなろう。米国および外国の特許および特許出願すべてを含む、本明細書に引用されたすべての参照文献を、参照によって本明細書に詳細かつ完全に援用する。明細書および実施例は例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示されるものである。
本発明の一実施形態に従って、非侵襲的に体液をサンプリングするための方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に従って、生体膜の透過性を増加させるために生体膜に超音波を制御下で適用するためデバイスを示す図である。
本発明の一実施形態に従って、体液を個別に抽出および測定して検体の濃度を推測する構成部品を示す図である。
本発明の一実施形態に従って、体液を連続的に抽出および測定して検体の濃度を推測する構成部品を示す図である。
本発明の一実施形態に従って、体液の定期的な浸透抽出の実施によって検体を定期的にモニタリングする方法を示す図である。
本発明の一実施形態による、装着式抽出チャンバの構成部品を示す図である。
本発明の一実施形態による、グルコース流量に対する血中グルコース濃度を示すグラフである。
本発明の一実施形態に従って、経皮的な輸送を制御下で増加させるための方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に従って、経皮的な検体のモニタリングを連続的に実施するための装置を示す図である。
図9に示すセンサ本体を第1の視点から見た図である。
図9に示す装置を第2の視点から見た図である。
様々なヒドロゲルでの信号反応に対するグルコース濃度を示す図である。
作用電極として純白金と白金炭素を使用した、信号反応に対するグルコース濃度を示す図である。
作用電極として白金と白金炭素を使用した、過酸化水素の追加に反応するグルコースセンサの電流−時間プロファイルを示す図である。
Nafion干渉フィルタを使用した、または使用しないセンサで、アセトアミノフェン(AM)に対する過酸化水素、および尿酸(UA)に対する過酸化水素のセンサ反応を示す図である。
本発明の一実施形態による、エラー訂正法を適用しないClark Error Gridを示す図である。
本発明の一実施形態による、エラー訂正法を適用した後のClark Error Gridを示す図である。
PEGDA3.4Kゲルに組み込む前および後の標準グルコースオキシダーゼ溶液の吸収スペクトルを示す図である。
PEGDA3.4Kゲルに組み込む前および後の標準グルコースオキシダーゼ溶液の吸収スペクトルを示す図である。
グルコースオキシダーゼ(GOx)を添加した様々な分子量のPEGゲル
グルコースオキシダーゼ(GOx)を添加した様々な分子量のPEGゲルのグルコースの信号反応を示す図である。
様々な濃度のGOxを添加した3.4KのPEGヒドロゲルのグルコースの信号反応を示す図である。
光架橋前にGOxがゲル配合に組み込まれたPEGDAヒドロゲルから得られたポテンショメータ信号の生データを示す図である。
様々な厚さおよび組成でGOxを予め浸漬させたヒドロゲルとGOxが予め組み込まれたヒドロゲルの間での信号の変化を示す図である(PEGDA−nVP、PEGDA)。
検体を経皮的に連続的にモニタリングするシステムの実施形態を利用して、血中グルコースに対する時間を示す図である。
本発明の実施形態で、ナノアンペアの電極信号に対する血中グルコースの相関グラフを示す図である。
臨床試験の参加者の患者データを示す図である。
臨床試験からのノイズ入りデータセットを示す図である。
臨床試験からの別のデータセットを示す図である。
本発明の一実施形態による、臨床試験からのセンサデータのClark Error Gridを示す図である。
本発明の別の実施形態による、臨床試験からのセンサデータのClark Error Gridを示す図である。