JP2008518077A - 風味改良物質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、第1の形態において、化学式(I)及び/又はその食用塩の新規な風味改良物質に関する:R−CR(OR)−CO−NR−Y−X (I)。化学式(I)で表わされる物質は、それを組み込んだ食料品、飲料、及び医薬品に所望の風味、特に味を与えるために有利に用いることができることが見出された。さらに、該物質は、他の風味を付与する物質の感覚的なインパクトを補完し、改変することができる。したがって、本発明の風味改良物質は、風味組成物、食料品、飲料、及び医薬品に有利に適用することができる。本発明の風味改良物質の典型的な例として、N−ラクトイルチラミン、N−グルコニル−チラミン、N−ラクトイル4−ヒドロキシベンジルアミン、N−ラクトイルバニリルアミン、N−ラクトイル−ドーパミンが挙げられる。

Description

本発明は、食料品、飲料、及び医薬品(pharmaceutics)に有益に適用されうる新規な風味改良物質(flavor modulating substance)に関する。本発明の風味改良物質は、風味を付与する物質のインパクトを改良することが可能である。本発明はまた、食料品、飲料、及び医薬品に、より豊潤でリッチな味及び/又は香りを与えるために使用可能な風味組成物を提供する。さらに本発明は、食料品、飲料、及び医薬品の風味を改良するための上記の風味改良物質の使用、並びに、これら物質を含有する食料品、飲料、及び医薬品に関する。
食料品及び飲料の風味は2つの部分からなる、すなわち香り(aroma)と味(taste)である。一般的に鼻腔の中の嗅上皮を介して知覚するのは「香り」と呼ばれ、一方「味」という用語は、通常は口、特に舌を介して知覚される感覚的なインパクトを表現するために用いられる。味覚は、食品を経口摂取する前に該食品の最終的な分析を行う。視覚的及び鼻腔のシグナルが最初の指標を与えるが、口の中に食品を入れた直後に、かかる食品を摂取するか拒否するかの最終的な決断がなされる。通常、甘味は食品が安全(風味がよい(nice))であるというシグナルであり、その食品は摂取されることになる。塩及び旨みへの「反応」は、実際シグナルの強さによって決まる。苦味及び酸味は、通常、ひどく不快な味であり、その食品は拒否されることになる。温度は、カプサイシン(唐辛子)及び(炭酸ガスのような)ある種の化学物質が与える痛みの感覚と同様に、食品を判断するための別の手段である。
つまりこれは、味覚が、非常に重要で非常に複雑なシステムであることを意味している。最近まで、風味の研究のほとんどは香りに集中していた。特にこの数年間、食料品の味に(好ましく)寄与する分子に関する一連の刊行物が出版された。
かかる研究は、今日までに、様々な味覚に関与する数多くの受容体の特性が明らかにされてきた、という事実にかなりの刺激を受けてきた(B. Lindemann; Nature 413, 219 (2001))。
味覚反応に及ぼす(改良)効果のために、多くの分子を短時間で検査することができるいくつかの検査システムが記載されている(国際公開第04055048号パンフレット、英国特許第2396414号、国際公開第0177292号パンフレット、及び米国特許出願公開第2004/0072254号を参照のこと)。
これまで行われてきたこれら風味改良分子に関する研究のほとんどが、風味の良い製品(savoury products)の味の増強(taste enhancement)に向けられてきたことは注目すべきことである。いくつかの(主に日本の)刊行物、は旨み分子、すなわちグルタミン酸モノナトリウム(MSG)の代替物について記載している(H Suzuki et al, J Agric Food Chem 50, 313-318 (2002); K Shima et al, J Agric Food Chem 46, 1465-1468 (1998); Y Ueda et al, Biosc Biotech Biochem 61 1977 (1997))。
欧州特許出願公開第1291342号は、甘味の増強にも適切であると報告された、「一般的な味の増強剤(general taste enhancer)」を開示している。
国際公開第9704667号パンフレット及び同第04075633号パンフレットには、それ自身の味と増強特性の両方を有している、トリペプチド及びアミノ酸と乳酸及びコハク酸との凝縮物に関する記載がある。アルファケト酸は、かかる物質が加えられた食料品に、こく及び口当りのよさを与えると報告されている(米国特許第6287620号)。
クロロゲン酸は、甘味を増強して苦味を減少させると報告されている(国際公開第02100192号パンフレット)。
苦味、ヒリヒリ感(tingling)、及び清涼感などのフレーバーの味の要因が、甘みのある製品及び飲料製品において重要であるさらなる例が報告されている。
苦味は、いくつかの食品の風味、中でもチョコレートの味の重要な特徴である。テオムブロミン(theombromine)及びカフェインのようなプリンアルカロイドは、アミノ酸及びペプチドと同様な苦み物質であることが長い間知られている。英国特許番号第1420909号には、ココアの苦い風味は、プリンアルカロイドと、アミノ酸又はオリゴペプチドとの組合せを用いて再現することが可能であり、「これらの種類の物質のいずれかが単独で使用される場合よりも、驚くほどより自然であると同時に苦くて渋みのあるフレーバーを作り出す」ことが開示されている。
苦味抑制因子を見出すための研究は非常に少ない(A.N.Pronin et al, Chemical Senses 29, 583-593 (2004);欧州特許出願公開第1401500号;P.A. Breslin, Trends in Food Science & Technology 7, 390-399 (1996))。
メントールは、ペパーミント油の重要な構成要素であるが、ミントの香りだけでなく、清涼で新鮮な味を付与するので、風味付けされた製品に強いインパクトを与える。ミントフレーバー製品に続き、他の種類の風味であるメントールを用いて清涼な味を付与することが提案されてきた。米国特許出願番号第2005/013846号は、例えば、新鮮で清涼な味の印象を呈するスプレッドを得るために、水で連続的に伸ばすことができる酸性の製品のフレーバーとしてメントールとその誘導体をどのように使用することができるかについて開示している。
同様に、シナモン油の構成要素である桂皮アルデヒド及びオイゲノールは、これらが香り(smell)のみならず、暖かみとヒリヒリする味も付与するという理由で、菓子製品のためのフレーバー組成物の中に使用されている。Cliff M and Heymann H [Journal of Sensory Studies 7 (1992)279-290]は、桂皮アルデヒドの口腔における辛味(pungency)を、燃えてヒリヒリするようだと表現している。同じ研究者によると、オイゲノールは、長く続くしびれるような効果を示す。シナモン油は味覚改良フレーバーとして提案されてきた。国際公開第90/06689号パンフレットは、他の香辛料エキスの中でも、ミントのフレーバー処方に添加されるシナモン油は、チューイングガムの持続性の風味を改良するために使用できると開示している。
味に関する別の興味深い一面は、香りに影響を与えることができることである。人工的に甘味を加えた水を口に含んだ人は、ただの水を口に含んだ人よりもベンズアルデヒドの匂いに非常に敏感であったことが報告されている(P. Dalton et al, Nature Neurosci. 3, 431-432 (2000))。
国際公開第04055048号パンフレット 英国特許第2396414号 国際公開第0177292号パンフレット 米国特許出願公開第2004/0072254号 欧州特許出願公開第1291342号 国際公開第9704667号パンフレット 国際公開第04075633号パンフレット 米国特許第6287620号 国際公開第02100192号パンフレット 英国特許番号第1420909号 欧州特許出願公開第1401500号 米国特許出願番号第2005/013846号 国際公開第90/06689号パンフレット B. Lindemann, Nature 413, 219 (2001) H Suzuki et al, J Agric Food Chem 50, 313-318 (2002) K Shima et al, J Agric Food Chem 46, 1465-1468 (1998) Y Ueda et al, Biosc Biotech Biochem 61 1977 (1997) A.N.Pronin et al, Chemical Senses 29, 583-593 (2004) P.A. Breslin, Trends in Food Science & Technology 7, 390-399 (1996) Cliff M and Heymann H, Journal of Sensory Studies 7 279-290 (1992) P. Dalton et al, Nature Neurosci. 3, 431-432 (2000)
本発明の目的は、新規な「風味改良物質」を提供することであり、該物質は、それを組み入れられた食料品、飲料、及び/又は医薬品の全体的な風味の印象に好ましい影響を与える。
本発明の発明者は驚くべきことに、次の化学式(I)で表わさせる風味改良物質、
[化1]
−CR(OR)−CO−NR−Y−X (I)
及びその食用塩を、食料品、飲料、及び医薬品の風味を改良するために有利に使用することができることを見い出した。
前述の製品に所望の風味、特に味を与えるために、本発明の風味改良物質を有利に適用することができる。さらに、本発明の風味改良物質は、これら同じ製品の中に含まれる他の味及び/又は香りのインパクトを改変することが可能であり、これによりこれら製品の全体的な風味の質を改良するものである。
化学式(I)(式中、Yはジメチルで置換されたメチレン、Xはフェニル、RはCアルキル、R及びRは水素、及びRはメチルである)の物質は、米国特許第4,274,862号にすでに記載されており、かかる特許は除草組成物及び雑草を抑制する方法に関連している。米国特許第4,274,862号では、明細書中に開示されている物質の風味特性についていかなる方法でも言及されていない。
上述したように本発明は、化学式(I)の風味改良物質及び/又はその食用塩、及び1又は複数の化学式(I)の物質及び/又はその食用塩を含有する風味組成物、食料品、飲料、及び医薬品に関する。
本発明のその他の態様は、食料品、飲料、及び医薬品の風味を改良、特に増強するための、化学式(I)の物質及び/又はその食用塩の使用、及びこれら製品の香りを改良する方法に関する。
第1の態様において本発明は、少なくとも0.1質量%の1又は複数のフレーバー物質(flavouring substances)及び0.001〜80質量%の1又は複数の、化学式(I)の風味改良物質及び/又はその食用塩を含有する風味組成物に関する。
[化2]
−CR(OR)−CO−NR−Y−X (I)
(式中、Yは共有結合、C〜Cのアルキレン又はC〜Cのアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい;
Xはフェニルであって、ヒドロキシル及びC〜Cのアルコキシルから選択される1又は複数の置換基によって置換されており、及びC〜Cのヒドロキシアルキルから選択される1又は複数の置換基によってさらに置換されていてもよい;
は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、オキソ、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルコキシル、C〜Cのアシル、C〜Cのアルケニル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
は水素;又はC〜Cのアシル又はC〜Cのアルキルであって、それぞれ1〜3個のヒドロキシル基によって置換されていてもよい;及び
は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのアシル、C〜Cのシクロアルキル、C〜Cのシクロアルケニル、又はC〜Cのアシルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、及びC〜Cのアルケニルから選択される1〜6個の置換基によって置換されていてもよい。)
本発明の発明者は、特に他のフレーバー付与物質が存在する場合に上記の物質を製品に組み込むと、特に非常に顕著な「まろやかさ」、「豊かさ(fullness)」、「こく(substance)」、「発酵した魚の特徴」、及び/又は「持続性(continuity)」といった非常に好まれる風味感を該製品に付与することができる非常に有用な成分であることを見い出した。このため、本発明の風味改良物質は、食料品、飲料、医薬品の味(「口あたり」を含む)を改良するために用いることができる。加えて、本発明による風味改良物質は、前述の製品に含まれている他の風味を付与する物質の感覚的なインパクトを補完し、改変することができることが見い出された。
本明細書で使用される「風味改良」という用語は、同じ製品に存在する他の風味を付与する物質の味及び/又は香りのインパクトを変化させる組成物又は物質の機能に関するが、味及び/又は香りのインパクトにおけるこの変化は、かかる物質それ自体の風味効果により起こされるものではなく、むしろ、一方では、風味改良組成物、他方では、他の風味を付与する物質が組み合わされた効果によって主として起こることを条件とする。本発明の物質は、他のフレーバー物質の味を改変する能力と、物質それ自体の風味への寄与とを、組み合わせるものである。本発明の風味改良物質の好ましいインパクトは、これらの2つの効果の組合せにより起こる結果であると考えられている。本発明による風味改良物質は、特に揮発性というわけでないので、他の風味付与物質の香りのインパクトに作用はするが、強い香りのインパクトを生じるものではない。「香り」という用語は、嗅上皮を介して知覚される風味の一態様に関する。本発明の風味改良物質の揮発性の低さにより、これら物質の有利な特性は、口の中に存在する感覚受容器(sensory receptor)に対してこれら物質が有するインパクトと何らかの形で関連しているものと考えられている。
本発明の特に好ましい実施形態は、化学式(I)(式中、Yは共有結合、又はC〜Cの直鎖アルキレン若しくはC〜Cの直鎖アルケニルでであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい。)の風味改良物質に関する。
化学式(I)(式中、YはC〜Cのアルキレン又はアルケニルであり、それぞれヒドロキシル及びC〜C2のアルキルから選択される1〜3個の置換基によって置換されていてもよい。より好ましくは、Yはエチレン又はメチレンであり、ヒドロキシル及び/又はメチルによって置換されていてもよい。さらにより好ましくは、Yはエチレン又はメチレンである。)の風味改良物質を用いると特に満足な結果が得られることが見出された。
他の好ましい実施形態によると、Xはヒドロキシフェニルであって、ヒドロキシル又はメトキシルから選択される1又は2個の置換基によってさらに置換されていてもよい。さらに好ましくは、Xはヒドロキシフェニル、最も好ましくは、4−ヒドロキシフェニルであり;ジヒドロキシフェニル、好ましくは3,4−ジヒドロキシフェニルであり;トリヒドロキシフェニル、好ましくは3,4,5−トリヒドロキシフェニルであり;又はヒドロキシ−メトキシフェニル、好ましくは4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニルである。
他の好ましい実施形態によると、RはC〜Cのアルキル又はC〜Cのシクロアルキルであって、それぞれの炭素原子は独立して、ヒドロキシル、オキソ、カルボキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される置換基によって置換されている。さらに好ましくは、RはC〜Cのアルキルであり、それぞれの炭素原子はヒドロキシル基のみで置換されている。最も好ましくは、RはC〜Cのアルキルであり、それぞれの炭素原子はヒドロキシル基のみで置換されている。したがって、かかる実施形態によると、R−CR(OR)−CO−は、好ましくはアルドン酸の残基であり、さらに好ましくはC又はCのアルドン酸である。
あるいは、他の実施形態において、RはC〜Cのアルキル、さらに好ましくはC〜Cのアルキル、最も好ましくはメチルである。
上記の化学式(I)において、Rは好ましくは水素又はC〜Cのアルキル、最も好ましくは水素である。同様に、Rは好ましくは水素又はC〜Cのアルキル、最も好ましくは水素である。
化学式(I)において、Rは好ましくは水素である。
特に好ましい実施形態において、本発明の風味改良物質は、N−ラクトイルチラミン、N−グルコニル−チラミン、N−ラクトイル4−ヒドロキシベンジルアミン、N−ラクトイルバニリルアミン、N−ラクトイル−ドーパミン、それらの食用塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、風味改良物質はN−ラクトイルチラミンである。
特に好ましい実施形態によると、上記の風味化合物は少なくとも0.1質量%のフレーバー物質及び少なくとも0.01質量%の1又は複数の風味改良物質を含有する。最も好ましくは、風味化合物は少なくとも0.1質量%の本発明の風味改良物質を含む。好ましくは、本発明の風味改良物質の量は80質量%を超えず、さらに好ましくは、40質量%を超えない。ここでは、「フレーバー物質」という用語は、特に0.1質量%より少ない、より好ましくは0.01質量%より少ない濃度の、検出可能な風味のインパクトを付与することが可能なあらゆる物質を指す。好ましい実施形態においては、本発明の風味組成物は、組成物の全重量に対して少なくとも0.5質量%、好ましくは少なくとも1質量%のフレーバー物質を含有する。
典型的には、本発明の風味組成物において、本明細書においてこれまで定義されてきた風味改良物質及びフレーバー物質は、10:1〜1:100の範囲内の重量比、好ましくは5:1〜1:50の重量比で使用される。
本発明による風味組成物は、液体、ペースト、若しくは粉末の形態で、適切に調製される。特に好ましい実施形態では、風味組成物は、流動性粉末(free-flowing powder)である。
本発明による風味組成物の典型的な例には、魚のフレーバー、魚醤(ナンプラー)フレーバー、海老のフレーバー、及び発酵大豆フレーバーなどのフレーバーが挙げられる。
本発明の他の態様は、食料品、飲料、及び医薬品から成る群から選択される製品に関し、該製品は1又は複数の化学式(I)の風味改良物質及び/又はそれらの食用塩を、少なくとも0.1ppm、さらに好ましくは、少なくとも1ppm、最も好ましくは少なくとも3ppm含有する。典型的には、上述した製品に含まれる風味改良物質の濃度は1000ppm以下、好ましくは500ppm以下である。
本発明による食料品の典型的な例としては、スープ、ソース、ストック(stock)、ブイヨン、チーズ製品、ドレッシング、調味料、マーガリン、ショートニング、パン、ペストリー、麺類、乳製品、及び飲料が挙げられる。
本発明のさらなる態様は、食料品、飲料、又は医薬品の風味を改良する、特に向上させる方法に関し、1又は複数の、化学式(I)の風味改良物質の及び/又はそれらの食用塩を、該食料品、飲料、又は医薬品に少なくとも0.1ppm、好ましくは少なくとも1ppm、最も好ましくは少なくとも3ppmの量で組み込むことを包含する。
さらに別の態様では、本発明は化学式(I)の風味改良物質及び/又はそれらの食用塩に関し、式中、Yは共有結合、直鎖C〜Cのアルキレン又はC〜Cのアルケニルであり、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよく、X、R、R、R、及びRは、本明細書において上記で定義されたのと同じ意味を有する。好ましい実施形態は、化学式(I)の風味改良物質及び/又はそれらの食用塩(式中、Yはエチレン又はメチレンである)、及びこれらを上記の量で含有する組成物に関する。
化学式(I)の風味改良物質は、第1級アミン又は第2級アミンをα−ヒドロキシルカルボキシレートと反応させることにより好適に製造される。したがって、本発明のさらなる実施態様は、化学式(I)の風味改良物質の製造方法に関し、化学式(II)の物質を、α−ヒドロキシルカルボキシレート、若しくは化学式(III)のα−ヒドロキシルカルボキシレート誘導体、又は該カルボキシレート又は誘導体の塩と反応させるステップを含む。
[化3]
HNR−Y−X (II)
[化4]
−CR(OR)−COOR (III)
式中、X、Y、R、R、R、及びRは化学式(I)に関連して上記にて定義されたのと同じ意味を有し;及びRは水素又はC〜Cのアルキルである。本発明はまた、化学式(II)の物質と化学式(III)の物質(式中、R及び/又はRはヒドロキシル基を含む)を分子内エステル化することにより形成されたラクトンとを反応させることを包含する。本発明は別の実施形態において、上述の方法により得ることのできる風味改良物質、これら風味改良物質を含むフレーバー組成物、及び食料品、飲料、又は医薬品の風味を向上するための該フレーバー組成物の使用を包含する。
本発明のさらに別の実施態様によると、いわゆる「加工香料(process flavours)」を製造する方法が提供され、該方法は、化学式(III)のα−ヒドロキシカルボキシル酸、その塩、及びその誘導体から成る群から選択されるα−ヒドロキシカルボキシル酸組成物を少なくとも10質量%含む連続液相中で、炭水化物源と窒素源の組合せを加熱することを含み、炭水化物源と窒素源の該組合せは、1又は複数の、化学式(II)の物質及び/又はその塩をさらに含む。最も好ましくは、炭素源はグルコース又はキシロースを含み、窒素源はアミノ酸、タンパク質加水分解物、又は酵母エキスを含み、化学式(III)の物質は乳酸から選択され、及び化学式(II)の物質はチラミン、ドーパミン、4−ヒドロキシベンジルアミン、バニリルアミン、及びこれらの塩から選択され、最も好ましくはチラミンである。該方法により得られる加工香料は、典型的には1又は複数の本発明による風味改良物質を含む。したがって、本発明の別の実施態様は、1又は複数の化学式(I)の物質を0.0001〜0.01質量%、好ましくは0.0001〜0.001質量%包含する加工香料に関する。特に好ましい実施態様では、窒素源は酵母エキスにより供給される。
本発明を、以下の例を用いて、さらに説明する。
[実施例]
乳酸(9g)及びチラミン(3g)を混合し、120℃で4時間加熱した。反応混合物を冷却し、酢酸エチルで洗浄した。残留物質(7g)を25gの水で溶解した。NMRにより、反応混合物の少なくとも20%がN−ラクトイルチラミンであることが示された。
続いて、12gのマルトデクストリン(MD10)と6gの塩を加えて、そのスラリーを噴霧乾燥した。
(純N−ラクトイルチラミンの調製)
40gの乳酸エチルと10gのチラミンを、120℃で4時間反応させた。反応生成物を冷却し、200gの水に溶解した。得られた溶液を、はじめに200mlの酢酸エチルで洗浄し、続いてさらに100mlの酢酸エチルで洗浄した。水相を真空下、70℃で蒸発乾固した。7.5gの、非常に粘着性のある液体が得られ、該液体に60%のN−ラクトイルチラミンが含まれることがLC−MS及びNMRにより示された。
次に、分取液体クロマトグラフィーを用いてかかる生成物を精製した。分離は、直列につながれた2つの100×20mm ID 5μm Atlantis dC18 カラム(Waters社製、米国マサチューセッツ州、ミルフォード)上で行った。勾配溶離をliChrosolv(登録商標)ウォーター(A)及びliChrosolv(登録商標)アセトニトリル(B)(Merck社製、ドイツ、ダルムシュタット)を用いて次のように行った:0〜1分はAを80%、1〜10分はリニアグラジエントでBを60%まで下げ、10〜11分はBを60%、11〜14分はリニアグラジエントでAを80%に戻し(初期状態)、14〜18分はAを80%(再平衡化)とした(%、v/v)。流速は15ml/分であった。276nmに設定された紫外線検出器(UV/VIS−151モデル)を装備した、リキッドハンドラー(liquidhandler)モデル215を有するGilson社製(Villiers le Bel、フランス)ポンプモデル321を使用した。
800μlの粗N−ラクトイルチラミン生成物をシステム上に注入し、8〜10分の範囲でフラクションを収集した。この工程を10回繰り返し、混合されたフラクションを減圧下において48℃で蒸発乾燥した。
無色の油である95%+の純N−ラクトイルチラミン(NMRで測定)を0.1g得た。
試食会のために次の溶液を調製した:
1)実施例1で調製した組成物0.025%を水道水に添加した溶液;
2)実施例1で調製した組成物0.025%、及び0.3%の塩化ナトリウムを水道水に添加した溶液;
3)実施例1で調製した組成物0.025%、0.3%の塩化ナトリウム、及び0.03%のモノグルタミン酸ナトリウムを水道水に添加した溶液;
4)実施例2で調製した組成物0.005%を水道水に添加した溶液;
5)実施例2で調製した組成物0.005%及び0.3%の塩化ナトリウムを水道水に添加した溶液;及び
6)実施例2で調製した組成物0.005%、0.3%の塩化ナトリウム、及び0.03%のモノグルタミン酸ナトリウムを水道水に添加した溶液。
全てのサンプルはプロのパネル(panel)により試食された。サンプルの味の違いについては一般的な一致があった。
溶液1)及び4)は、すっきりした(clean)口あたりと、こくと深み(body and thickness)があると表現された。
溶液2)及び5)は、持続効果(long-lasting effect)と、すっきりした口あたりと、こくと深みがあり、ブイヨンのようであると表現された。
溶液3)及び6)は、持続効果と、非常にすっきりした口あたりと、こくと深みがあり、濃くて自然で複雑なブイヨンのようであると表現された。
6種類のサンプルを用意した:
1.魚のブイヨン;
2.魚のブイヨン+実施例1で調製した100ppmの組成物;
3.ナンプラー(Nam Pla)*(例えば、Unilever社製、タイ);
4.ナンプラー(例えば、Unilever社製、タイ)+実施例1で調製した100ppmの組成物;
5.魚のブイヨン+実施例2で調製した20ppmの組成物;及び
6.ナンプラー(例えば、Unilever社製、タイ)+実施例2で調製した20ppmの組成物。
* ナンプラーは、魚(アンチョビ)、塩、及び砂糖の混合物から製造されるタイの魚醤(fish sauce)であり、30〜35℃で6ヶ月より長く発酵させたものである。魚の微生物学的及び酵素による分解を経てタンパク質加水分解物及び脂質酸化生成物が生成される。
全てのサンプルはプロのパネルにより試食された。サンプルの味の違いについては一般的な一致があった。
サンプル2をサンプル1と比較した場合、より深みがあり口あたりが良く、甘味の印象がより強く、持続効果がより長かった。
サンプル4をサンプル3と比較した場合、より深みがあり口あたりが良く、甘味の印象がより強く、持続効果がより長かった。
サンプル4をサンプル3と比較した場合、よりまろやかで、自然な発酵した魚の特徴も有し、より高品質のナンプラーであると感じられた。
サンプル5をサンプル1と比較した場合、より深みがあり口あたりが良く、甘味の印象がより強く、持続効果がより長かった。
サンプル6をサンプル3と比較した場合、より深みがあり口あたりが良く、甘味の印象がより強く、持続効果がより長かった。
サンプル4及び6をサンプル3と比較した場合、よりまろやかで、自然な発酵魚の特徴も有し、より高品質のナンプラーであると感じられた。

Claims (14)

  1. 少なくとも0.1質量%の1又は複数のフレーバー物質、及び0.001〜80質量%の化学式(I)の風味改良物質及び/又はその食用塩を含む風味組成物。
    [化1]
    −CR(OR)−CO−NR−Y−X (I)
    (式中、Yは共有結合、C〜Cのアルキレン又はC〜Cのアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい;
    Xはフェニルであって、ヒドロキシル及びC〜Cのアルコキシルから選択される1又は複数の置換基によって置換されており、及びC〜Cのヒドロキシアルキルから選択される1又は複数の置換基によってさらに置換されていてもよい;
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、オキソ、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのアルコキシル、C〜Cのアシル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
    は水素;又はC〜Cのアシル又はC〜Cのアルキルであって、それぞれ1〜3個のヒドロキシル基によって置換されていてもよい;及び
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのアシル、C〜Cのシクロアルキル、C〜Cのシクロアルケニル、又はC〜Cのアシルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、及びC〜Cのアルケニルから選択される1〜6個の置換基によって置換されていてもよい。)
  2. Xが、ヒドロキシル及びメトキシルから選択される1又は2個の置換基でさらに置換されていてもよいヒドロキシフェニルであることを特徴とする、請求項1に記載の風味組成物。
  3. がC〜Cのアルキル又はC〜Cのシクロアルキルであり、それぞれの炭素原子がヒドロキシル、オキソ、カルボキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される置換基によって置換されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の風味組成物。
  4. がC〜Cのアルキルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の風味組成物。
  5. が水素又はC〜Cのアルキルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の風味組成物。
  6. Yがヒドロキシル及び/又はメチルによって置換されていてもよいエチレンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の風味組成物。
  7. 風味改良物質が、N−ラクトイルチラミン、N−グルコニルチラミン、N−ラクトイルドーパミン、それらの食用塩、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の風味組成物。
  8. Yが、ヒドロキシル及び/又はメチルによってさらに置換されていてもよいメチレンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の風味組成物。
  9. 風味改良物質が、N−ラクトイル4−ヒドロキシベンジルアミン、N−ラクトイルバニリルアミン、及びそれらの食用塩から選択されることを特徴とする、請求8に記載の風味組成物。
  10. 食料品、飲料、及び医薬品からなる群から選択される製品であって、1又は複数の、請求項1〜9のいずれか記載の化学式(I)の風味改良物質及び/又はそれらの食用塩を、少なくとも0.1ppm、好ましくは少なくとも1ppm包含する、製品。
  11. 食料品、飲料、又は医薬品の風味を改良する方法であって、1又は複数の、請求項1〜8のいずれか記載の化学式(I)の風味改良物質及び/又はそれらの食用塩を、少なくとも0.1ppmの量で前記製品に組み入れることを包含する、方法。
  12. 化学式(I)の風味改良物質及び/又はその食用塩。
    [化2]
    −CR(OR)−CO−NR−Y−X (I)
    (式中、Yは共有結合、直鎖C〜Cのアルキレン又はC〜Cのアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルコキシル、及びC〜Cのアシルから選択される1〜5個の置換基によって置換されていてもよい;
    Xはフェニルであって、ヒドロキシル及びC〜Cのアルコキシルから選択される1又は複数の置換基によって置換されており、及びC〜Cのヒドロキシアルキルから選択される1又は複数の置換基によってさらに置換されていてもよい;
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、オキソ、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのアルコキシル、C〜Cのアシル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのシクロアルキル、又はC〜Cのシクロアルケニルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、及びC〜Cのカルボキシルから選択される1〜8個の置換基によって置換されていてもよい;
    は水素;又はC〜Cのアシル又はC〜Cのアルキルであって、それぞれ1〜3のヒドロキシル基によって置換されていてもよい;及び
    は水素;C〜Cのアルキル、C〜Cのアルケニル、C〜Cのアシル、C〜Cのシクロアルキル、C〜Cのシクロアルケニル、又はC〜Cのアシルであって、それぞれヒドロキシル、C〜Cのアルキル、及びC〜Cのアルケニルから選択される1〜6個の置換基によって置換されていてもよい。)
  13. Yがメチレン又はエチレンであることを特徴とする、請求項12に記載の風味改良物質。
  14. 1又は複数の、請求項12又は13に記載の風味改良物質及び/又はその食用塩を、少なくとも0.01ppm含有する組成物。
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