JP2008517563A - Ieee802.15.4ネットワーク内の簡易機能性装置間での通信方法 - Google Patents

Ieee802.15.4ネットワーク内の簡易機能性装置間での通信方法 Download PDF

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Abstract

802.15.4ネットワークにおいて、簡易機能性装置(RFD)の各々は割り当てられた全機能性装置(FFD)とのみ通信することを許されている。本発明は、RFDが自身に割り当てられたローカルFFDが動作不能あるいは通信不能であると決定したとき、各RFDが他のRFDと通信することを可能にする。非常事態において、RFDは近接配置されたRFDと通信することができ、その結果、近接配置RFDは非常事態を受信してそれに応答したり、メッセージを繰り返したりすることができる。802.15.4規格を満たすため、RFD間の通信は非常事態中とFFDが動作不能であるときのみ可能とされる。システムの完全性を常に保持されることを保証するため、総合的な検査手順が含められる。

Description

本発明は、例えばIEEE802.15.4規格の下で稼働されるネットワーク等の、通信ネットワーク内の簡易機能性装置(RFD)と全機能性装置(FFD)との間の通信を強化する方法に関する。
IEEE規格802.15.4は、ローカルエリアネットワーク(LAN)内で動作する装置間の通信を標準化するために開発された。このIEEE規格は家庭、ビル及び工業のオートメーション・制御、家庭用電化製品、PCプロフィール、並びに医学的モニタリングを対象としている。この規格は相互運用性、認証試験、及びIEEE規格で動作する装置のブランド設定(branding)を定めている。
標準的な802.15.4ネットワークにおいては、ネットワークは3つの異なる装置種類を含んでいる。第1の装置種類はネットワークコーディネータとして分類され、ネットワーク知識全体を管理する。
802.15.4ネットワークにおける装置種類の第2の種類は全機能性装置(full function devices;FFD)と呼ばれている。FFDの各々は802.15.4規格によって要求される全ての機能を伴う完全な通信機能性を有している。FFDは、さらに、該FFDをネットワークルータとして働くのに理想的なものとする付加的なメモリ及び演算能力を含んでいる。FFDの各々はネットワークコーディネータ、及び簡易機能性装置(reduced function devices;RFD)と呼ばれる低レベルの装置の双方と通信することができる。
802.15.4ネットワーク内に含まれる装置の第3の種類は、単一のFFDと通信するように設計された簡易機能性装置(RFD)である。各RFDは、RFDのコスト及び複雑さを制限するために802.15.4規格によって仕様が定められているような制限された機能を含んでいる。802.15.4規格の文字通りの解釈によって要求されるように、各RFDは単に1つのFFDと通信し、その他のRFDとは通信することができない。
802.15.4ネットワークはビル・オートメーションシステム内で情報を送信するのに特に望ましいものとして意図されている。例えば、各RFDは環境センサ、煙検知器、動き検知器、又はビル運営を監視・制御するために必要な他の如何なる種類の監視装置とし得る。
802.15.4ネットワーク構成は十分に動作するものであるが、例えば停電などの間に、FFDが動作不能にされたり通信から外されたりする場合に問題が発生する可能性がある。FFDは一般的に常にオンラインであるように設計されているため、通常はライン駆動されている。RFDは意図的に、常にはオンラインにされず、典型的に電池駆動される。例えばFFDに対する停電の間などに、FFDの1つがネットワークから除去されると、使用不可能になったFFDに付随するRFDは、別のFFDの交信範囲内にある場合を除いて、ネットワーク上で情報を通信することができない。(電力供給停止中に起こり得るように)FFDの殆ど又は全てがネットワークから除去されると、全てのRFDは検知された警報状態を伝達することができなくなる。この欠点は、RFDが例えば煙検知器などの安全装置であるときに重大である。
故に、802.15.4規格又はその何れかの拡張内で機能し、非常時、又は1つ以上のFFDが動作不能にされたときにも通信を可能にする改善通信方法へのニーズが存在する。
本発明は、特にネットワーク内のFFDの1つが動作不能にされたときに、通信を強化する方法を提供することを目的とする。
IEEE規格802.15.4を用いて構成された標準ネットワークは、各々が無線送受信機を含む複数のRFDを有する。各RFDは、割り当てられたFFDとの交信範囲内にあるように位置付けられる。典型的な802.15.4ネットワークにおいては、各RFDは自身が割り当てられたFFDと直接的に通信し、この割当てFFDから受信されたメッセージのみに応答する。
本発明に従って、各RFDは所定の起動期間中に起動される。起動期間中、RFDは自身が割り当てられたFFDとの通信を設立するよう試みる。もしRFDがFFDとの通信の設立に失敗すると、このRFDは“孤児(orphaned)”状態に入る。RFDは割当てFFDとの通信を設立できなかったときのみ孤児状態に入る。
RFDが孤児状態に入った後、RFDの無線送受信機は必要に応じて、何らかの警報メッセージを送信し、該RFDの交信範囲内にある他のRFDから何らかのメッセージを受信するために起動されたままにされる。RFDの無線送受信機が起動され続けることは該RFD内に収容された電池の電力を浪費するが、RFDは非常時であり得る間は起動された状態を維持する。
RFDが孤児状態にあり、且つ無線送受信機が活動的あるいは起動中/有効化中のままである時間中、RFDは該RFDが割り当てられたFFD以外のFFD又は他のRFDの何れかからメッセージを受信することができる。RFDが孤児状態にありながらにしてメッセージを受信すると、該RFDは必要に応じてメッセージに応答したり、あるいはメッセージを中継したりすることができる。例えば、RFDが危険状態検知器であり、且つ受信メッセージが別の危険状態検知器からの“煙が検知された”メッセージである場合、該RFDは警報信号を発生することができる。
上記の孤児状態の動作状態に加え、割当てFFDに再び結合することを試みるとき、孤児状態にあるRFDは孤児状態表示を送信することができる。孤児状態表示は他のRFD及びFFDに警告し、他のRFD及びFFDは、あるRFDが孤児状態になっており、代替の一時的パスを介してネットワークに結合しようとしているという信号を受信する。結果として、RFDは、起動して自身の割当てFFDとの通信セッションを開始し、その過程で近くのRFDから孤児状態表示を受信すると、一時的な中継(リレー)モード状態に入り、孤児状態のRFDと自身の割当てFFDとの双方と交信して、孤児状態RFDが動作中のFFDと交信することができる一時的な通信パスを完成させる。
同様に、孤児状態RFDが他のRFDが孤児状態表示を送信していることを検知する場合、この孤児状態RFDは応答して、動作中のFFDへと戻る代替パスを形成することを試みようと、他のRFDと相互通信することができる。いったん代替FFDに結合され、あるいは他のRFDを介して中継されると、孤児状態RFDは“孤児状態且つ接続状態”となる。
動作中のFFDが見つけられない場合、孤児状態RFDは必要に応じて互いとの交信を保つ。この“孤児状態且つ中継中だが非接続状態”は、使用可能なFFDがシステムに戻ってくるまで、RFD群がそれらの間で、状態と条件付き情報を中継することを可能にする。
あるRFDの本来のFFDが失われた後にネットワークに戻ってくるとき、このFFDに割り当てられたRFDは、孤児モードで設立されていた代替FFDとの如何なる一時的な代替通信パスからも抜け出し、本来のFFDと結合する。しかしながら、RFDはこの場合、該RFDが他のRFDと作り上げてきた如何なる中継関係に関しても、他のRFDが該RFDと共に中継関係から抜け出すまで、自動的に抜け出すことはしない。これが起こるのは、“中継依存”RFDの本来のFFD又は代替的な本来以外のFFDの通信パスが設立されるときのみである。この時点で、“中継依存”のRFDはもはや、中継サービスのためにFFDに接続されるRFDに依存する必要はなく、また、中継側のRFDは割り当てられた本来のFFDとの関係で標準的に動作するRFDとして、その通常モードに戻ることができる。
本発明に従って、RFDは常に、その本来のFFDと交信することを最初に試みる。通信が成功しない場合、このRFDは次に、本来のFFDが戻ってくるまで、孤児状態のRFDとして本来のFFDではないFFDと結合することを試みる。孤児状態RFDの回復の次の段階は、孤児状態であるが接続されているモードで本来のFFD又は本来以外のFFDの何れかと動作する通信パスを有するRFDと結合することであり得る。この場合、RFDは、動作中であるが本来のFFDではないFFDに情報を中継する他のRFDと結合することになる。最終的に、孤児状態のRFDは、ネットワーク内の活動中のFFDへの接続を有しない他の孤児状態のRFDと関係を築き、“孤児状態且つ中継中だが非接続状態”モードでの相互通信を可能にすることができる。
孤児状態にて受信された警報メッセージに応答することに加え、警報信号を受信すると、孤児状態のRFDは活動中のまま、警報メッセージを無線交信範囲内の他のRFD又は本来以外のFFDに再送信する。RFD間の直接的な通信により、例え、割り当てられたFFD又は如何なる代替もが例えばFFDへの電力の停止などによって動作不能にされていても、RFDは緊急状態に応答することが可能にされる。RFDは孤児状態にありながら、その割当てFFDとの通信を設立しようと試み続ける。RFDがその割当てFFDとの通信を設立すると、該RFDは孤児状態から抜け出し、上述のように自身に他の孤児状態のRFDが“中継状態で”依存しているときを除いて、他のRFDから受信された何らかのメッセージに直接的に応答することができなくなる。RFDがもはや孤児状態又は“中継状態”にないとき、該RFDは“休止(スリープ)”状態に戻り、IEEE802.15.4規格に従って、割当てFFDからのメッセージに対してのみ応答することが可能になる。
通信ネットワークの稼働中、FFDは規則的なスケジュール間隔で検査手順を実行することができる。検査手順中、FFDは個々のRFDに検査信号を発生させる。送信側のRFDによって検査信号が発生された後、通信ネットワーク内の他のRFDは検査信号を受信・検知する信号受信機として作用する。受信側の各RFDは、検査信号が受信されたかどうか及び信号品質についての検査を指揮するFFDへの入力を供給する。この検査手順はRFD毎に個々に繰り返される。
この検査手順中にもし、あるRFDが自身の検査信号を送信し、他の何れのRFDもその信号を受信しないとき、割当てFFDは、送信側のRFDが少なくとも1つの他のRFDと通信できないことを指し示す警報状態を発生する。このような状況が生じるのは、RFD内の電池が弱っているとき、又は通信パス内の何かが送信側RFDによって発生された信号を遮っており、FFDが利用不能であるときの代替経路もなく該RFDを孤児状態にしている場合である。この検査手順は、各RFDが少なくとも1つの他のRFDとの交信範囲にあり、FFDに不具合が生じてもRFDが依然として他のRFDと緊急メッセージを交信可能であることを保証するものである。なお、FFDの不具合状態において各RFDが他の1つのRFDと交信できるだけではなく、全てのRFDが相互接続されることが可能な障害物のないパスが存在するべきである。このことは、3つ以上のRFDから成るネットワーク内において、他の1つのRFDと通信できるのみであるRFDはデータを他のRFDに中継するために、この1つのRFDに頼らなければならないことを前提としている。結果として、この場合の中継RFDは、RFD間の完全な相互接続が達成されるまで、少なくとも1つの他のRFD等と通信可能であるべきである。
図面は本発明を実施する上で現在意図されるベストモードを例示している。
図1に例示されるように、RFDは参照符号A乃至Lによって示される。示された例において、RFDの各々は単一の全機能性装置(FFD)と交信する。図1に示されたFFDの各々には参照符号1乃至5が付されている。図1の構成例では、RFD A、B及びCはFFD1に割り当てられており、FFD1とのみ通信することができる。FFD1は第2のFFD2と通信することができる。
図1に示されるような802.15.4ネットワークの標準的な例においては、RFD AがBのRFDに情報を伝達する必要があるとき、先ず、RFD AがデータをFFD1に伝達し、続いてFFD1がこのメッセージをBのRFDに伝達/転送する。
このマルチノード通信が必要とされる理由は、A及びBのRFDの双方は電池寿命を保持するために典型的にオフの休止モードにあり、原則として間欠的に、メッセージを受け入れるときにのみ起動されるからである。故に、例えBのRFDがRFD AのRF送信範囲内にあったとしても、RFD Aは、RFD Bが起動されてメッセージを受け取ることができる時に関して不確かである。しかしながら、FFD1は常に動作中であり、付随するRFD A、B及びCのスケジュールを認識しているので、RFD Aからの受信情報をRFD Bに送信することができる。
上述によって理解され得るように、図1の802.15.4ネットワーク内のRFD間の制限された通信能力は、ネットワーク通信及び設計に深刻な制約を課すものである。さらに、この制限された通信は、停電が起こり得る場合に備えて各FFDがある種の電池のバックアップを含むことを必要とするものである。電池のバックアップにより、停電が起こったとしてもネットワークが適切に動作し続け、メッセージをネットワーク全体で伝達することができる。例えば、RFD A、B及びCの各々が例えば煙検知器、一酸化炭素検知器又は結合ユニット等の危険状態検知器であるとき、FFD1への電力が停止しても、RFD A、B及びCは相互に交信でき、RFDの1つが警報状態を検知できることが重要である。FFD1が動作しておらずRFD A、B及びC間で警報信号を伝達できないと、家庭の1つの部屋における警報状態は他の部屋の警報装置に中継されないことになり得る。
上記の特定の問題を解決するためには、802.15.4規格をゆるく解釈して、ある狭く定められた条件において各RFDが割当てFFDに加えて他の装置からのメッセージをも受け入れることを可能にする必要がある。一例として、RFD A、B及びCは本来のFFDが利用不能であるときに、相互及び代替FFDからのメッセージを受け入れるように構成される。802.15.4規格を満たすため、本発明はRFDが割当てFFD以外の装置からのメッセージを受け入れることを、よく決められた状況下でのみ、また具体的に定められた状況においてのみ可能にする。このような状況の詳細については後述する。
次に、本発明に従った図2を参照するに、RFD(A乃至L)の1つが自身の割当てFFD(1乃至5)と通信できず、故に802.15.4規格によって定義されるような“孤児状態”に移行した後、このRFDは動作したままであることができ、割当てFFD以外の装置からのメッセージを受け入れることができる。この拡張された非常受信時において、RFDは同報(ブロードキャスト)メッセージを受信すると、そのメッセージを受け入れて処理する。一例として、RFD Aがビル内に配置された煙検知器などの危険状態検知器である場合、RFD Aは煙を検知すると付随のFFD1に警報メッセージを送信する。通常動作において、FFD1はこのメッセージを他のRFD(B及びC)に中継する。
RFD AとFFD1との間の通信リンクが、図2に示されるように故障している場合、RFD Aは“孤児”状態に入ってメッセージを送信し続け、このメッセージはRFD B及びCによって受信され得る。RFD B及びCは動作しているとき、先ずはFFD1に通信することを試みる。RFD B及びCはFFD1が利用不能であると決定すると、例えばRFD A等の送信中のRFDの何れからもメッセージを受信し、それを処理することを許される。例えば、RFD Aが“煙が検知された”メッセージを送信している場合、RFD BはこのメッセージをRFD Aから直接的に受信し、RFD Cへと中継し、3つ全てのRFDが警報音を発することを実現できる。故に、本発明に従って動作するRFDは、さもなければ802.15.4規格の下の動作に従って所望の応答を生じさせられなかった検知非常事態に対しても応答することができる。
さらに、緊急メッセージを受信すると、RFD B及びCの双方はRF範囲内の他の如何なる装置にもメッセージを広く伝達する。図2に示されるように、FFD2はRFD Cからのメッセージを受信し、それに応答して、ネットワーク内の他のRFDにこのメッセージを伝える。全てのFFDが使用不能である図4にあっては、RFD CはRFD Eと直接的に交信し、RFD Eがこのメッセージを他の孤児状態であるが接続状態であるRFDに中継して警報信号を伝搬する。明瞭とするため、メッセージはネットワーク内の他のRFDの各々にユニキャスト(unicast)ではないとしているが、代わりにブロードキャスト、故にネットワークを横切る“フラッド(flood)”であってもよい。
本発明のこれ以外の伝達機構が非常事態においてのみ使用されてもよい。通常は休止している、あるいは原則としてたまに伝達するだけであるRFDは、非常事態が解消されるまで、あるいは装置がシャットダウンされるまで、同報パケットを絶えず伝達し続けることになる。
本発明に係る伝達機構はRFD(図4)の電池寿命に悪影響を及ぼすことが理解されるが、非常事態において、電池寿命は二次的な考慮事項である。非常事態を検知するRFDは、全ての建物居住者の安全を確保するために必要とされるように、電池寿命を犠牲にしてでもメッセージを送信し続けることが遙かに望ましい。
本発明に係る代替的な通信構成の結果、FFDに影響を及ぼす停電時にあっても、電池駆動されるRFDは重要/重大/緊急な情報をネットワーク全体に伝達することができる。
詳細に上述されたように、802.15.4ネットワーク内の装置は、よく決められた制限された状況下でのみ802.15.4規格を“破る”ことを可能にされる。具体的には、各RFDは、“孤児状態”に移行した後にのみ、また一般的にRFDが同報警報メッセージを受信したときにのみ、その割当てFFD以外の装置と通信することが許される。
次に図3を参照するに、段階110によって示されるように、RFDが通常通りにスケジュール化された間隔で起動するとき、段階112にて示されるようにRFDは割り当てられたローカルのFFDと通信することを試みる。RFDが自身のFFDと通信可能である場合、段階115にて示されるように、RFDはFFDからメッセージを受信し、所望のように応答する。一例として、RFDがローカルFFDから警報メッセージを受信する場合、RFDは必要に応じてローカルな警報を発する。FFDからのメッセージを受信することに加え、RFDは段階117にてFFDに情報及びメッセージを送信する。一例として、RFDが煙を検知すると、RFDはこのメッセージをFFDに送信し、FFDは信号をネットワーク内の他の装置に中継できるようにする。
RFDとそのローカルFFDとの間の通信が段階114にて失敗すると、RFDは段階116にて示されるように孤児状態に入る。802.15.4規格は各RFDがローカルFFDと通信できなかったときに孤児状態に入ることを意図するものであるが、本発明によれば、RFDは孤児状態にあるとき、段階118に例示されるように他のRFD又は遠隔FFDから何らかのメッセージが受信されるかどうかを決定するためにリッスンすることができる。他のRFD又は遠隔FFDから受信されるメッセージは、警報状態、又は遠隔装置によって送信されている他のメッセージであり得る。
段階120によって例示されるように、RFDは他のRFD又は遠隔FFDからの何らかのメッセージを検知すると、要求に応じてそのメッセージを処理し、そのメッセージに反応することを許される。例えば、各RFDが煙検知器である場合、RFDは他のRFDの1つから煙警報信号を受信してもよく、RFD内の警報を動作させることができる。さらに、RFDはメッセージを再送信し、それによって該RFDの無線通信範囲内にある他のRFD又はFFDにメッセージを伝えることができる。
メッセージに応答した後、あるいはメッセージを再送信した後、段階112にて、RFDは再びローカルFFDと通信することを試みる。RFDがローカルの割当てFFDと通信可能になると、RFDは孤児状態を抜け出て、故に、802.15.4規格によって要求されるように、割り当てられたローカルなFFD以外の他の装置からのメッセージに応答することができなくされる。
802.15.4規格の下においてはFFDは付随のRFDに関するサービスの通信品質(Communication Quality of Service;CQOS)統計データを管理することが好ましい。これが為されるのは、如何なるRFDもが初期設定又はその後の任意の時間の後の乏しい信号品質の結果として孤児状態に入らないことを確保するためである。FFDとRFDとの間の信号品質が不十分であるとき、あるいはFFDが低下したCQOSを何れかの時点で検知したとき、ある種のFFDによって、許容可能なレベルのシステムの完全性を維持するように警報が発せられる。この機能により、装置間の通信ネットワークが最も高いレベルに維持され、且つ電池駆動のRFDが真の非常時に孤児状態でのみ機能することが保証される。
さらに、非常時又は割当てFFDが利用不能であるときに、RFDが他のRFDと通信可能であることを確実にするため、FFDによって開始される検査シーケンスが好適な実施に含められる。この必要に応じての検査手順はスケジュール及び/又は要求に基づいてFFDに統合される。この検査手順はFFDをして、各RFDを検査過程中にオンラインのままにさせる。この検査手順中、図5に例示されるように、FFDは個々のRFDの各々に検査メッセージを送信させる。この例示においては、FFD4が全てのRFDと他のFFDとにネットワークの検査を行うように命令している。そして、FFD4はRFD Iが検査送信を開始するように要求する。例示においては、この検査送信はRFD C、E及びK、並びにFFD4及び2によって検知される。第1の送信RFDによって検査信号が発生された後、通信ネットワーク内の他のRFDは検査信号を受信・検知する信号受信機として作用する。受信RFD及びFFDの各々は検査を指揮しているFFDに、検査信号を受信したこと、及び該FFDによって要求される他の何らかのデータを通知する。FFDは必要に応じてこの情報を不揮発性の格納先に記録する。各RFDの検査メッセージからの検査結果は、送信しているRFDに送られてもよく、そこで将来的に非常事態において参照するために記憶されてもよい。この検査手順は各RFDに対して個々に繰り返される。
グループ内の他のRFDの何れもが上記の送信を検知しない場合、FFDは、送信中のRFDは他のRFDの少なくとも1つとも通信できないことを指し示す警報状態を発生し得る。この手順は、全ての条件下で堅牢且つ信頼性あるネットワークを維持することが要求されるインストールにおいては不可欠である。RFDの1つが少なくとも1つの他のRFD又はFFDと通信できないことは、RFDの電池が消耗しているとき、又は障害若しくは他の要因が通信経路を劣化させているときに生じ得る。これらの何れの場合においても、送信中のRFDによって発生される信号はもはや、ネットワーク内の他のRFD又はFFDの1つにさえも受信され得ない。この検査手順により、各RFDが少なくとも1つの他のRFDとの通信範囲内にあり、その結果、全てのFFDに不具合があったとしてもRFDは依然として緊急メッセージを相互に通信できることが確保される。この検査手順は、緊急事態の下でもネットワークの完全性が保持されることを保証するものである。
グループ内の他のRFDの何れもが上記の送信を検知しない場合、FFDは、送信中のRFDは他のRFDの少なくとも1つとも通信できないことを指し示す警報状態を発生する。この手順は、全ての条件下で堅牢且つ信頼性あるネットワークを維持することを要求される全てのインストールにおいて不可欠である。RFDの1つが少なくとも1つの他のRFDと通信できないことは、何れかのRFD内の電池が消耗しているとき、又は通信経路における何らかの他のパラメータが変化し、送信中のRFDによって発生された信号がもはやネットワーク内の他のRFDの1つによっても受信され得なくなっている場合に生じ得る。この検査手順により、各RFDが少なくとも1つの他のRFDとの通信範囲内にあり、その結果、FFDに不具合があったとしてもRFDは依然として緊急メッセージを他のRFDと通信できることが確保される。この検査手順は、緊急事態の下でもネットワークの完全性が保持されることを保証するものである。
FFDの不具合状態において、各RFDは他のRFDと通信することができるだけでなく、全てのRFDが相互接続され得る障害物のないパスが存在していなければならない。このことは、3つ以上のRFDから成るネットワーク内において、他の1つのRFDと通信できるのみであるRFDはデータを他のRFDに中継するために、この1つのRFDに頼らなければならないことを前提としている。結果として、この場合の中継RFDは、RFDの完全な相互接続が達成されるまで、少なくとも1つの他のRFD等と通信可能でなければならない。
標準的なIEEE802.15.4ネットワークを例示する概略図であり、簡易機能性装置(RFD)は参照符号A乃至Lで示され、全機能性装置(FFD)は参照符号1乃至5を付されている。 RFDに本来的に割り当てられたFFDの障害時に、RFDが相互、及び少なくとも1つの代替FFDと通信可能にされているIEEE802.15.4ネットワークを例示する概略図である。 802.15.4ネットワーク内の各RFDの動作を例示するフローチャートである。 FFDの各々が動作不能にされているIEEE802.15.4ネットワークを例示する概略図である。 RFDの1つによって発生され、複数の他のRFD及びFFDによって受信される検査メッセージを例示する概略図である。

Claims (24)

  1. 通信ネットワーク内での通信を強化する方法であって:
    無線周波数を用いてメッセージを送信及び受信するように動作可能な送受信機を有する少なくとも1つの全機能性装置(FFD)を設ける設置段階;
    無線周波数を用いてメッセージを送信及び受信するように動作可能な送受信機を各々が有する複数の簡易機能性装置(RFD)を設ける設置段階であり、RFDの各々が唯一のFFDに割り当てられる設置段階;
    所定の起動期間中に各RFDを起動する段階であり、各RFDが初期の起動時に自身の割当てFFDに通信する起動段階;
    起動されたRFDから割当てFFDへの通信が設立されたかどうかを決定する段階であり、割当てFFDと通信できなかったとき、起動されたRFDが孤児状態に入る決定段階;
    起動されたRFDが孤児状態にあるとき、割当てFFD又は他のRFDからのメッセージを受信するように、起動されたRFDの送受信機を操作し続ける継続段階;及び
    起動されたRFDが孤児状態にあるときのみ、起動されたRFDが他のRFDから受信されたメッセージに応答することを可能にする可能化段階;
    を有する方法。
  2. 起動されたRFDと割当てFFDとの間に通信が設立されているときには、起動されたRFDが他のRFDからのメッセージに応答することを防止する段階を更に有する請求項1に記載の方法。
  3. 起動されたRFDが他のRFDから受信されたメッセージに応答することを可能にする可能化段階が、メッセージを再送信することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 起動されたRFDが孤児状態にあるまま、起動されたRFDと割当てFFDとの間の通信を設立するよう繰り返し試みる試行段階であり、起動されたRFDと割当てFFDとの間の通信が設立されたとき、起動されたRFDは孤児状態を抜け出る試行段階、を更に有する請求項1に記載の方法。
  5. 起動されたRFDは所定の間隔で割当てFFDとの通信を設立するよう試みる、請求項4に記載の方法。
  6. RFDの各々は危険状態検知器である、請求項1に記載の方法。
  7. RFDの各々は、該RFDに割り当てられたFFD以外のFFDである遠隔FFDに応答することが可能にされる、請求項1に記載の方法。
  8. 通信ネットワークはIEEE規格802.15.4の下で稼働される、請求項1に記載の方法。
  9. 危険状態検知器の各々は電池駆動される、請求項6に記載の方法。
  10. 各RFDが前記FFD及び少なくとも1つの他のRFDの通信範囲内にあるように、前記複数のRFDの各々を位置付ける段階を更に有する請求項1に記載の方法。
  11. FFDにて検査手順を開始する段階を更に有し、その間に、各RFDは個々に検査メッセージを送信し、複数の他のRFDは検査メッセージの受信を確認し、RFDからの検査メッセージを他のRFDの何れもが受信しないとき、FFDは警報を発する、請求項10に記載の方法。
  12. 全機能性装置(FFD)に割り当てられた複数の簡易機能性装置(RFD)を含む通信ネットワーク内でRFDを動作させる方法であって:
    所定の起動期間中にRFDの各々を起動する段階であり、各RFDが該起動期間中に割当てFFDへの通信を設立するよう試みる起動段階;
    起動されたRFDから割当てFFDへの通信が設立されたかどうかを決定する段階であり、割当てFFDと通信できなかったとき、起動されたRFDが孤児状態に入る決定段階;
    起動されたRFDが孤児状態にあるとき、複数の他のRFDの何れかからのメッセージを受信するように、起動されたRFDの送受信機を動作させ続ける継続段階;及び
    起動されたRFDが孤児状態にあるとき、起動されたRFDが複数の他のRFDの何れかから受信されたメッセージに応答することを可能にする可能化段階;
    を有する方法。
  13. 起動されたRFDと割当てFFDとの間に良好な通信が設立されているときには、起動されたRFDが複数のRFDからのメッセージに応答することを防止する段階を更に有する請求項12に記載の方法。
  14. 起動されたRFDが複数のRFDから受信されたメッセージに応答することを可能にする可能化段階が、メッセージを再送信することを含む、請求項12に記載の方法。
  15. 起動されたRFDが孤児状態にあるまま、起動されたRFDとFFDとの間の通信を設立するよう繰り返し試みる試行段階であり、起動されたRFDとFFDとの間の通信が設立されたとき、起動されたRFDは孤児状態を抜け出る試行段階、を更に有する請求項12に記載の方法。
  16. RFDの各々は危険状態検知器である、請求項12に記載の方法。
  17. 通信ネットワークはIEEE規格802.15.4の下で稼働される、請求項12に記載の方法。
  18. 無線送受信機を有する全機能性装置(FFD)と、各々が無線送受信機を有し且つFFDに割り当てられた複数の簡易機能性装置(RFD)とを含む通信ネットワークを動作させる方法であって:
    各RFDがFFD及び少なくとも1つの他のRFDの通信範囲内にあるように、RFDを位置付ける段階;
    FFDがRFDの各々に検査メッセージを送信させ、且つ他のRFDの各々が検査メッセージの受信を確認する検査手順を実行するようにFFDを起動する段階;及び
    何れかのRFDからの検査メッセージが何れの他のRFDによっても受信されないとき、警報を発する段階;
    を有する方法。
  19. 通信ネットワークはIEEE規格802.15.4の下で稼働される、請求項18に記載の方法。
  20. 検査メッセージを送信するRFDからの検査メッセージを受信する各RFD及びFFDの身元が、検査を指揮するFFDのメモリに記憶される、請求項18に記載の方法。
  21. 検査メッセージを送信するRFDからの検査メッセージを受信する各RFD及びFFDの身元が、検査メッセージを送信するRFDのメモリに記憶される、請求項18に記載の方法。
  22. メモリに記憶されたデータが、報告をするRFD及びFFDに関する信号強度のデータを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 各RFDは内蔵電池を有する危険状態検知器である、請求項18に記載の方法。
  24. 各RFDの無線送受信機が所定の起動期間中に起動され、RFDは該起動期間中にFFDへの通信を設立するよう試みる、請求項18に記載の方法であって:
    RFDとFFDとの間に通信が設立されているかを決定する段階であり、FFDとの通信を設立できなかったとき、RFDは孤児状態に入る決定段階;
    RFDが孤児状態にあるとき、FFD又は他のRFDの何れかからのメッセージを受信するように、RFDの送受信機を動作させ続ける継続段階;及び
    RFDが孤児状態にあるときのみ、RFDが他のRFDから受信されたメッセージに応答することを可能にする可能化段階;
    を有する方法。
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