JP2008514943A - 少なくとも1つの電気ケーブル上のアーク現象を検出する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
− 現象の発生に対応するコロナ放電段階。
− 強度の増加を伴う誘電体の破壊に対応する単一交番の伝導段階(a single-alternation conduction phase)。
− 二重交番の伝導段階(a double-alternation conduction phase)。
− アークトラッキング段階。この最後の段階は、電気ケーブルに沿って伝搬する限定強度の放電段階であり、ケーブル絶縁体の炭化の結果として電気ケーブルの束の部分又は全体の破壊を導く。
(A)予備段階において、複数の部類を含むデータベースが決定される。複数の部類の中には、検出されるべきコロナ放電段階に関する第1の部類、及び検出プロセスを妨害する恐れのある現象に関連する少なくとも1つの第2の部類が含まれる。
(B)後続の検出ステップにおいて、連続的に、
(a)捕捉段階では、
(α)電流測定及び電圧測定が、前記電気ケーブル上で直接実行される。
(β)このようにして取得された前記の電流測定値及び電圧測定値がフィルタリングされる。
(γ)このようにしてフィルタリングされた測定値が、それぞれ電流及び電圧に関連する2つのデジタル化されたデータ部分を形成するようにデジタル化される。
(b)後続の処理段階では、
(α)前記部分の各々が複数の特定の関数へ供される。各々の関数はスカラー量を生成し、電流に関連するスカラー量の集合は第1のベクトルを形成し、電圧に関連するスカラー量の集合は第2のベクトルを形成する。
(β)前記データベース、及び実行された測定値を表す前記第1及び第2のベクトルから取得された形状ベクトル(shape vector)を使用して、該形状ベクトルが属する部類が決定される。
(γ)次のことが結論される。
・ もし前記部類が、コロナ放電段階に関連する前記第1の部類を表すならば、アーク現象が存在する。
・ そうでなければ、アーク現象は存在しない。
− 低いエネルギー、
− 主幹線周波数(mains frequency)から別個の独立した高周波数帯域、
− ランダムな振幅、周波数、及び周期、
− 電圧及び電流上の同期効果。
− ステップB.a.αでは、電流及び電圧の測定が同期して実行され、電流と電圧との間の位相関係が保存され、及び/又は、
− ステップB.a.βでは、帯域通過フィルタリングが実行され、電源網に関する情報が除去され、及び
− ステップB.b.αで使用される特定の関数は、前記データベースと比較するため信号の解釈可能な主成分(形状ベクトル)を抽出する目的を有し、及び/又は
− 前記形状ベクトルは前記第1及び第2のベクトルの連結によって取得される。
− 前記第1の部類へ属する確率が、曖昧性閾値(ambiguity threshold)よりも上にある。
− 確率密度が所定の値よりも大きい。
− マハラノビス距離(Mahalanobis distance)が所定値よりも小さい。
− 前記形状ベクトルが部分空間へ投影され、数が減少された主成分(reduced number of mains component)を有する代表点が取得され、
− この点が、データベースの部類を表す空間へ投影され、形状ベクトルを表す前記部類へ属するこの点の対応する確率が取得されるならば、
有利である。
− 複数の部類を含むデータベース。これらの部類の中には、検出されるべきコロナ放電段階に関連する第1の部類、及び検出プロセスを妨害する恐れのある現象に関連する少なくとも1つの第2の部類が含まれる。
− 前記電気ケーブル上で電流測定及び電圧測定を実行する第1の手段、
− 前記電流及び電圧測定をフィルタリングする第2の手段、
− フィルタリングされた測定をデジタル化し、電流及び電圧にそれぞれ関連する2つのデジタル化されたデータ部分を形成する第3の手段、
− 前記部分の各々を複数の特定の関数へ供する第4の手段、各々の関数はスカラー量を生成し、電流に関連するスカラー量の集合は第1のベクトルを形成し、電圧に関連するスカラー量の集合は第2のベクトルを形成する、
− 前記第1及び第2のベクトルから取得され、前記第1の手段によって実行された測定を表す形状ベクトルが属する部類を、前記データベースを使用して決定する第5の手段、
− 前記第5の手段によって実行された処理の結果からアーク現象の存在又は非存在を推論する手段。
− 監視されている前記電気ケーブルへ接続された電源手段。電気ケーブルは電源手段によって電力を供給され、検出装置のために特別の電源を設ける必要性が除かれる。及び/又は、
− アーク現象が検出されたとき、監視されている前記電力ケーブルによって供給される電流を自動的に中断するように構成された切り換えユニット。こうして、本発明に従った装置は遮断器として動作する。
− それは、任意のタイプの電力ケーブル上で起こる各々のアーク現象を、その現象が生じるとき直ちにリアルタイムで検出する。
− それは、決定プロセスの信頼度を増加し、したがって偽の警報の確率を制限する。
− それは、アーク検出の感度を増加し、したがって電気網の完全性を防護する。
− それは、妨害現象に対して防護機能を免疫性にする。
− 安全性を増加させ、
− 放電の結果を制限し、
− 監視下のケーブルが航空機、特に、旅客機に設置される場合、航空機の利用可能性を危うくすることなく隣接ケーブルの完全性を防護する。この後者の場合、装置1は機内の装置である。
− 結線6及び7によって前記電気ケーブル2へ接続される捕捉ユニット5、
− 結線9によって前記捕捉ユニット5へ接続される情報処理ユニット8、
− 結線11によって前記情報処理ユニット8へ接続されるデータベース10。このデータベース10は複数の部類C1、C2、C3を含む。第1の部類C1は、検出されるべきコロナ放電段階(下記を参照)へ関連し、部類C2及びC3は、検出プロセスを妨害する恐れのある現象に関連する。具体的には、部類C2は低強度電磁攻撃(レーダ界など)に関連し、部類C3は負荷に関連する。前記データベース10は、後で説明するように、予備ステップの間にトレーニング・プロセスによって形成される。
− 低エネルギー、
− 主幹線周波数から別個の独立した高周波数の帯域、
− ランダムな振幅、周波数、及び周期、及び
− 電圧及び電流への同期効果。
− 前記結線6及び7へ接続され、前記電気ケーブル2の電流及び電圧をそれぞれ直接測定する測定手段12及び13。
− それぞれの結線16及び17によって前記測定手段12及び13へ接続され、前記電流及び電圧測定をフィルタリングするように構成されたフィルタ手段14及び15。
− それぞれの結線20及び21によって前記フィルタ手段14及び15へ接続され、前記フィルタ手段14及び15によってフィルタリングされた測定をデジタル化して、電流及び電圧へそれぞれ関連する2つのデジタル化されたデータ部分を形成するように構成された手段18及び19。
− 前記測定手段12及び13は、同期化された電流及び電圧測定を同時に実行して、電流と電圧との間の時間関係を防護する。電圧及び電流は、監視されている段階で成形段を使用して標本化される。
− 前記フィルタ手段14及び15は、例えば、フーリエ変換によって帯域通過フィルタリングを適用し、電源網(電流源4)に関連する情報を除去する。フィルタリング関数は、検出されるべき現象を表すスペクトル成分を抽出する。
− 結線9へ接続された手段22。手段22は、複数の特定の組み込まれた関数を含み、前記手段18及び19から受け取られた前記デジタル化されたデータ部分の各々を前記複数の特定の関数へ供するように構成される。前記特定の関数の各々は、出力でスカラー量を供給する。電流に関連するスカラー量の集合は第1のベクトルを形成し、電圧に関連するスカラー量の集合は第2のベクトルを形成する。前記特定の関数の目的は、データベース10と比較するため解釈可能な信号の主成分(形状ベクトル)を抽出することである。
− 結線24によって前記手段22へ接続された手段23。手段23は、前記データベース10から結線11を介して受け取られた情報、及び前記第1及び第2のベクトルから取得され前記電気ケーブル2の上で前記測定手段12及び13によって実行された測定を表す形状ベクトルを使用して、形状ベクトルが属する部類を決定する。したがって、この形状ベクトルは、前記ケーブル2の電気状態を表す。より詳細には、前記形状ベクトルは、手段22によって決定された前記第1及び第2のベクトルの連結によって取得される。
− 結線26によって前記手段23へ接続された手段25。手段25は、前記手段23によって実行された処理の結果から、前記電気ケーブル2のレベルにおけるアーク現象の存在又は非存在を推論する。
− 前記手段23は、前記形状ベクトルが前記データベース10の部類C1、C2、及びC3へ属する確率を決定する。
− 前記手段25は、少なくとも次の条件、即ち、前記C1(コロナ放電段階に関連する)に属する確率が、前記手段23によって決定された確率の中で最高であるという条件が満足される場合、アーク現象が存在すると結論する。
− この測定点と部類C1の中心との間の距離。
− この測定点と部類C2の中心との間の距離。
− この測定点と部類C3の中心との間の距離。
この種の測定は、マハラノビス(Mahalanobis)距離測定と呼ばれる。全ての距離が計算されたとき、ベイズの定理が使用されて、部類C1、C2、及びC3の各々に属する事後確率が決定される。最大の事後確率のみが使用される。
(A)ベイズの事後確率の計算
ここで、
− wi: 部類C1、C2、C3であり、iは1からnまで変化し、nは現在の例では3に等しい。
− Pr(wi): 事前確率。
− p(Z/wi): この後で指定される確率密度(前述した正規確率の法則について)である。
(B)測定確率密度
ここで、
− T: 転置行列を示す。
− d: 入力ベクトルの次元。
− μi: 部類i{i=1からnまで}の次数1の積率。
− σi: 部類iの次数2の積率
− wi: 関係する部類C1、C2、C3。
− Z: 4つの次元で主成分へ解析することから生じる測定点。
(C)一般的なベイズの条件
− 部類C1が確率P(w1/Z)を有すると仮定して、ベイズの定理によって供給された事後確率は、部類C1について最大である。即ち、P(w1/Z)>P(w2/Z)>P(w3/Z)又はP(w1/Z)>P(w3/Z)>P(w2/Z)である。
− この後者の確率は、あいまい閾値、即ち、3つの部類C1、C2、及びC3の場合の0.33よりも高い。
− 正規分布の確率密度は、2×10−4よりも大きい。
− マハラノビス距離は0.26よりも小さい。
− それは、任意のタイプの電気ケーブル2の上で起こる各々のアーク現象を、その現象が起こると直ちに、リアルタイムで検出する。
− それは、コロナ放電と負荷の正常な消費との混同を回避する。
− それは、決定プロセスの信頼度を増加し、したがって偽の警報の確率を制限する。
− それは、アーク検出の感度を増加し、したがって電気網の完全性を防護する。
− 妨害現象に対して防護機能を免疫性にする。
Claims (14)
- 少なくとも1つの電気ケーブル(2)の上のアーク現象を検出する方法であって、
(A)予備ステップにおいて、複数の部類を含むデータベース(10)が決定され、複数の部類の中には、検出されるべきコロナ放電段階に関する第1の部類、及び検出プロセスを妨害する恐れのある現象に関連する少なくとも1つの第2の部類が含まれ、
(B)後続の検出ステップにおいて、連続的に、
(a)捕捉段階では、
(α)電流測定及び電圧測定が、前記電気ケーブル(2)の上で直接実行され、
(β)このようにして取得された前記電流及び電圧測定がフィルタリングされ、
(γ)このようにしてフィルタリングされた測定が、それぞれ電流及び電圧に関連する2つのデジタル化されたデータ部分を形成するようにデジタル化され、
(b)後続の処理段階では、
(α)前記部分の各々が複数の特定の関数へ供され、各々の関数がスカラー量を生成し、電流に関連するスカラー量の集合が第1のベクトルを形成し、電圧に関連するスカラー量の集合が第2のベクトルを形成し、
(β)前記データベース(10)と実行された測定を表す前記第1及び第2のベクトルから取得された形状ベクトルとを使用して、該形状ベクトルが属する部類が決定され、
(γ)次に、
・ もし前記部類が、コロナ放電段階に関連する前記第1の部類を表すならば、アーク現象が存在し、
・ そうでなければ、アーク現象が存在しない
ことが結論されることを特徴とする方法。 - ステップB.a.αでは、電流測定及び電圧測定が同期して実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- ステップB.a.βでは、帯域通過フィルタリングが実行されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
- ステップB.b.αで使用される特定の関数が、前記データベース(10)と比較するための信号の解釈可能な主成分を抽出する目的を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記形状ベクトルが、前記第1及び第2のベクトルの連結によって取得されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- ステップB.b.βでは、前記形状ベクトルが前記データベース(10)のそれぞれの部類に属する確率が決定され、ステップB.b.γでは、もし少なくとも下記の条件、即ち、前記第1の部類に属する確率が、このようにして決定された確率よりも高いという条件が満足されるならば、アーク現象の存在が結論されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- ベイズ決定の助けにより確率が決定されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
- ステップB.b.γでは、もし以下の条件、即ち、
− 前記第1の部類に属する確率が、曖昧性閾値よりも上にあり、
− 確率密度が所定の値よりも大きく、
− マハラノビス距離が所定の値よりも小さい
という条件が更に満足されるならば、アーク現象の存在が結論されることを特徴とする、請求項6又は7に記載の方法。 - ステップB.b.βでは、
− 前記形状ベクトルが部分空間へ投影され、数が減少された主成分を有する代表点が取得され、
− この点が、データベース(10)の部類を表す空間へ投影され、形状ベクトルを表す前記部類に属するこの点の対応する確率が取得される
ことを特徴とする、請求項6から8のいずれか一項に記載の方法。 - 前記データベース(10)が、前記予備ステップでトレーニング・プロセスによって形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記データベース(10)が、現象にさらされる電気ケーブル上で実行された測定から形成され、前記現象について、少なくとも前記ステップB.a.α、B.a.β、B.a.γ、及びB.b.αの実行によって部類を構成する必要があることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
- 少なくとも1つの電気ケーブル(2)の上のアーク現象を検出する装置であって、少なくとも、
− 複数の部類を含み、該部類の中に、検出されるべきコロナ放電段階に関連する第1の部類、及び検出プロセスを妨害する恐れのある現象に関連する少なくとも1つの第2の部類が含まれるデータベース(10)と、
− 前記電気ケーブル(2)の上で電流測定及び電圧測定を直接実行する第1の手段(12、13)と、
− 前記電流測定及び電圧測定をフィルタリングする第2の手段(14、15)と、
− フィルタリングされた測定をデジタル化し、電流及び電圧にそれぞれ関連する2つのデジタル化されたデータ部分を形成する第3の手段(18、19)と、
− 前記部分の各々を複数の特定の関数へ供し、各々の関数がスカラー量を生成し、電流に関連するスカラー量の集合が第1のベクトルを形成し、電圧に関連するスカラー量の集合が第2のベクトルを形成する第4の手段(22)と、
− 前記第1及び第2のベクトルから取得されて前記第1の手段(12、13)によって実行された測定を表す形状ベクトルが属する部類を、前記データベース(10)を使用して決定する第5の手段(23)と、
− 前記第5の手段(23)によって実行された処理の結果から、アーク現象の存在又は非存在を推論する手段(25)と
を備えることを特徴とする装置。 - 更に電源手段(31)を備え、該電源手段が、監視されている前記電気ケーブル(2)へ接続され、該電気ケーブルが前記電源手段によって電力を供給されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
- 更に切り換えユニット(29)を備え、該切り換えユニットが、アーク現象が検出されたとき、監視されている前記電気ケーブル(2)によって供給された電流を自動的に中断するように構成されることを特徴とする、請求項12又は13に記載の装置。
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