JP2008514919A - 物品における放射線被曝を追跡する方法及びシステム - Google Patents

物品における放射線被曝を追跡する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

放射線感受性材料を含有する少なくとも1つの第1領域、及び識別マークを含む第2領域を含んで成る線量計を用いて電離放射線の吸収量を測定する線量計及び方法を開示する。この方法は、吸収された電離放射線量を測定することができる放射線感受性材料を含む第1領域を用意する工程、識別マークを有する第2領域を用意する工程、少なくとも1つの第1領域を一定量の電離放射線に暴露する工程、そして第1領域から信号を読み取る工程を含む。この線量計を用いて組み合わされた物品の位置及び放射線を追跡することができる。

Description

本発明は、線量計、及び線量計を使用して、該当する所定の領域における電離放射線量の正確且つ追跡可能な測定を可能にする方法に関する。本発明はまた、線量計の源及び線量計に関する他の情報を識別する方法、例えば線量計上に識別マーカーを設けることに関する。
放射線を利用する種々の方法、例えば材料の殺菌;血液、ヒト及び動物を含む生物学的被検体の放射線治療;特性の維持又は害虫駆除のための食物及び作物に対する照射、例えば低温殺菌;材料特性の変化、例えば重合又は架橋;例えばケーブル、電極手術に使用されるゲル、及び食品ラベルにおけるインクの硬化のための品質検査、及びセキュリティ・スキャンがある。これらの方法は、放射線の投与及び/又は投与された放射線の線量を検証することが必要である。
被検体によって受容された、又は材料又は機械から放出された放射線の線量を測定するためには、数多くの異なる方法が利用可能である。これらの方法は線量測定法と呼ばれる。例えば、放射線量測定方法の一例としては、イオン線量測定法(空気中の電離)、熱量測定法(例えば炭素又は金属における、放射線で誘発された熱の測定)、熱ルミネッセンス線量測定法(固体内のルミネッセンス)、及びアミノ酸線量測定法が挙げられる。
照射時には、固体有機物質中にラジカルが形成されることが観察されており、これらのラジカルの濃度は、広範囲の放射線量全体にわたって、吸収された放射線量に対して比例する。ラジカル濃度は、電子スピン共鳴(EPR)分光法によって容易に測定することができる。これを目的として、入手しやすさ、そしてアミノ酸を実際の線量計内に内蔵することが比較的シンプルに行われることに基づいて、アミノ酸が広く使用されている。
アミノ酸線量測定法は、種々異なる照射プロセスの放射線量を測定する、受け入れられた方法である。電離放射線で照射すると、アラニン、例えばL-アラニン又はL-メチルアラニンのようなアミノ酸中にラジカルが生成され、そしてこのラジカルは長時間にわたって安定である。ラジカルの安定性は主に、アミノ酸材料の結晶構造内のラジカル-ラジカル再結合が阻害されることに起因する。このことは、大きな分子断片の移動を阻止する。アミノ酸中のラジカル濃度の非破壊評価は、EPR分光法を用いて行うことができる。
EPRを用いて、アミノ酸によって受容された放射線量を測定するためには、研究所作業者によって手入れすることができる高感度で頑丈な、そして信頼性の高い機器が必要となる。有用な機器は、放射線量の較正及び測定のための自動的な処置のような特徴を提供する。EPR分光計を注意深く調節し、そして好適な線量計を選択すると、総不確実性3.5%(信頼性レベル95%)で、2 Gy〜200 kGyの範囲の線量率を測定するのが可能になる。
アミノ酸線量計は小さく、安定であり、そして取り扱い易い。アミノ酸線量計の特徴は、測定範囲が広いこと、及び温度及び湿度に対する感度が低いことである。これにより、血液への照射を含む全てのタイプの放射線治療に使用すること、そして食物及び他の物品に対する照射のために産業設備において使用することが可能になる。このような有機材料に適用された線量を測定するときに、無機線量計システムを凌いで得られる、アラニン線量計を使用することの利点は、アラニン系線量計における放射線吸収量の方が、被照射有機材料中の放射線吸収量により近いことである。このことは、このような環境における線量測定の改善を可能にする。
アミノ酸線量計システムは、その高品質及び低コストに基づき、基準線量測定及び日常線量測定のために使用することができる。アミノ酸線量計の一例は、米国特許第3,673,107号明細書に記載されており、線量計はアミン塩又は有機酸を含む。
アラニン線量計は当業者にはよく知られている。例えば参考文献:T. Kojima他「バインダーとしてポリマーを使用したアラニン線量計(Alanine Dosimeters Using Polymers As Binders)」Applied Radiaion & Isotopes、第37巻、第6号(1986)、Pergamon Journals Ltd., 第517〜520頁において、ペレット、ロッド及びフィルム形態で形成されたアラニン線量計に関して多数の言及がある。線量計は、産業研究所及び学術機関の両方において製造されている。これらの線量計は、成形されたペレット又はロッドの形態を成すことができる。例えば米国特許第4,668,714号明細書、特許第203276号、特開平01-025085号公報、及び特開昭61-578788号公報に記載されているように、アラニンは一般に合成又は天然ゴムとブレンドされ、配合され、そして加圧下で成形されて種々の形状を成す。特開平01-102388号公報に記載されているように、押し出されたアラニン・フィルムに関する言及も文献中にある。これらの押出生成物は、良好に働きはするが、いくつかの欠陥がある。これらの製造はしばしば、成形過程中に高い圧力及び温度を用いることを必要とし、これにより必要となる成形装置は、入手可能な生成物のサイズ及び形状を制限してしまう。成形線量計はまた、成形可能な高分子バインダーしか使用することができないという点でも制限される。成形線量計の使用はまた、いくらか限定的である。それというのもこれらの線量計のサイズは、極めて小さい傾向があり、これは取り扱いの難しさを招き、そして場合によっては照射中、又は続いて行われる、組み合わされた照射された材料の取り扱い中の損失を招くからである。
これらの困難に対して考えられ得る解決手段は、例えば可撓性支持体上に塗布された、容易な取り扱いを可能にする長さ及び幅から成るアミノ酸線量計であり、支持体はアミノ酸を保持し、そして取り扱いが容易な材料を使用者に提供するのに役立つ。ドイツ国第19637471号明細書に記載されているこのような塗布型線量計の場合、アラニンは、2種の特定のバインダー、つまりポリオクテナマー又はポリスチレンのうちの1つから塗布される。これらのバインダーの両方は脆弱な材料であり、そして特に、線量計層厚が>100ミクロンである場合には、良好な機械特性を有する厚いアラニン層の塗布を極めて難しくする。支持体上に塗布されたアミノ酸線量計を曲げて造形する能力は、いくつかの用途において極めて重要であり、また可撓性の欠如は、この分野において記載された塗布型線量計を著しく制限してしまう。
電離放射線に対するアラニン線量計の応答は、線量計上に塗布されたアラニンの量に対して比例する。所与の製造バッチ内で、塗布される被覆量は極めて均一であり得る一方、バッチ間には変動があるので、所与のバッチから得られる線量計を識別可能にして、較正基準を作成して使用することができるようにすることが極めて重要になる。或る線量計が、これと組み合わされるようになっている物品から分離された場合に、その線量計を別の線量計から識別することも重要であり得る。フィルム状線量計のこのような識別情報は、米国特許第6,232,610号明細書に教示されているように、フィルム状ホルダー上に配置されている。
放射線処理及び線量トレーサビリティは、多くの分野、例えば血液処理を含む医療品;タバコ、ミルク及び穀物を含む食品(殺菌又は害虫駆除のために放射線が使用される);並びに、接着剤及びインク(架橋プロセス又は乾燥プロセスのために放射線が使用される)の品質保証の不可欠な部分である。放射線処理を最適化する上で、そして照射された品目又は製品の品質保証を提供する上で、正確な定量線量計が重要である。製造、及び出荷の間中、そして場合によっては消費者による消費中も、照射された製品に線量計を連関させる必要がさらにある。
吸収された電離輻射線量を測定する信頼性の高い方法、例えば識別マークを担持する線量計であって、識別マークが線量計の源及び由来を識別するか、又はその線量計を全ての他の線量計から固有に識別するか、又はその両方を識別する線量計を有することが有用である。さらに、可撓性であり、取り扱いが容易であり、そして特定の照射される物品と確実に組み合わされる線量計を有することも有用である。
線量計を開示する。この線量計は、吸収された電離放射線量を測定することができる、塗布された放射線吸収材料を含む少なくとも1つの第1領域と、識別マークを含む少なくとも1つの識別領域とを含んで成る。この線量計を使用することにより、組み合わされた物品の被曝放射線レベルを測定し、そして該物品を追跡することができる。
本明細書中に記載された線量計は、フレキシブルであることが可能であり、取り扱い易さのために種々の形状を成すように、又は種々の形状上に形成することができ、照射された物品と確実に組み合わさることができ、全ての他の線量計に対して容易に識別することができ、組み合わされた物品を追跡するために使用することができ、そして源及び由来に関して識別することができ、照射データの正確な解釈を可能にする。
線量計は多くの材料から形成することができる。例えば、線量計はアミノ酸を含むことができ、色素ベースであることができ、放射性クロム系であることができ、シアン系であることができ、又は熱ルミネッセント発光性であることができる。これらのタイプの線量計のそれぞれに対応する材料を塗布することにより、放射線測定材料層を形成することができる。放射線測定材料の層が、線量計を形成することができ、或いは、放射線測定材料の層を支持体に取り付けるか又は支持体内に配置することにより、線量計を形成することもできる。
放射線測定材料層は、バインダーと一緒に形成することができる。バインダーは、層が軟質又は硬質となるように選ぶことができる。線量計材料を含有するバインダーは、任意の所望の厚さの層になるように形成することができる。放射線測定のための層の能力は、層の厚さと層内の放射線測定材料の濃度との関数である。放射線測定層は、2つ又は3つ以上の層の複合体であってよい。少なくとも1つの層は、バインダーを有する放射線測定材料を含む。残りの1つ又は2つ以上の層は、バインダー、放射線測定材料、又は放射線を正確に測定する放射線測定材料の能力に不都合な影響を与えない任意の材料、又はこれらの組み合わせを含むことができる。放射線吸収材料層内に使用されるいかなる材料も、電離放射線に暴露されたときに放射線吸収材料の信号を妨害してしまうフリーラジカルを形成することはない。放射線測定層だけが線量計として機能するようになっている場合、追加の層が支持体を提供することができる。1つ又は2つ以上の追加の層が、放射線測定材料上に保護層を形成することにより、環境、取り扱い、又は不測の衝撃による損傷から放射線測定材料を保護することができる。保護層を形成する材料は透明であることができる。
放射線吸収材料層は、支持体上に塗布するか、支持体に取り付けるか、又は支持体内に配置することができる。放射線吸収材料層が独立して塗布される場合、放射線吸収材料層は、接着剤又は機械的な取付具、例えばクリップ、ピン、又はリベットを使用することによって支持体に取り付けることができる。支持体は、形成された放射線吸収材料層を受容するための領域、例えば凹部又はスロットを有するように、形成することができる。放射線吸収材料層は、接着剤又は機械的な取付具によって支持体内に保持することができる。好ましくは放射線吸収材料層は、支持体内に内蔵されたときに目に見えるようになっている。
実際の塗布型アミノ酸線量計、例えばアラニン線量計の製造に重要なのは、放射線吸収材料層内で高比率を占めるアミノ酸を塗布するのを可能にし、しかも100ミクロンを上回る厚さを含む種々の厚さで塗布したときに亀裂や破断なしに、層が曲がるのを可能にするのに十分な可撓性を有するバインダー材料を選択することである。当業者に知られたポリスチレンのようなバインダーは、厚い層の塗布を可能にするには余りにも脆弱である。エラストマー・バインダーの方が遥かに良好であり、このエラストマー・バインダーは、高い弾性率を有し、プラスチック支持体及びアミノ酸の両方に良好に結合する。このようなバインダーの例は、溶剤可溶性ポリエステル、ビニルエラストマー、例えばエチレン-ビニルアセテートコポリマー、アルキルメタクリレート及びアルキルアクリレート(プロピル以上)、及びポリウレタンを含む。ポリウレタン・バインダーが、優れた溶剤可溶性及び多くのプラスチック支持体に対する高い付着レベルに関して特に好ましい。具体的に好ましいのは、Estane(商標)5715(B. F. Goodrich Inc)によって代表される芳香族ポリウレタン、及びPermuthane(商標)U6366(Stahl Inc.)によって代表される脂肪族ポリウレタンである。バインダーの選択において鍵となる要素は、バインダーが、電離放射線に暴露されたときにアミノ酸の信号を妨害してしまうフリーラジカルを形成してはならないことである。
バインダーは、最終的な放射線吸収材料層の10〜80重量%で存在することができる。最も好ましくは、バインダーは、高いアミノ酸被覆量を依然として可能にしつつ、最適な可撓性を提供するように、最終層の35〜50重量%で存在する。
支持体は任意の好適な材料であってよい。種々の態様によれば、支持体は可撓性、剛性、硬質、又はコンプライアントであってよく、或いは、異なる特性を有する領域を有することができる。支持体は高分子、紙、セラミック、ガラス、金属、複合体、又はこれらの組み合わせであってよい。例えば、線量計のための支持体は、多数のプラスチック支持体のうちのいずれか1つ、例えばポリエチレン・フィルム、ポリアミド・フィルム、ポリイミド・フィルム、トリアセテート・フィルム、ポリプロピレン・フィルム、ポリカーボネート、セルロース支持体、及びポリエステル支持体であってよい。支持体は、ラグ紙又はパルプ紙、加工紙、例えば印画紙、印刷用紙、例えば塗被紙及びアート紙、バリタ紙、及び樹脂塗被紙を含む紙であってよい。種々の態様によれば、支持体は、亀裂、ひび、又は他の損傷の兆候を示すことなしに、直径0.5〜0.6 cm(0.1875〜0.25インチ)のロッドに巻き付けられるのに十分に可撓性であることができる。支持体は、塗布用溶剤及び通常の周囲条件の影響に対して抵抗性であることができる。支持体は好ましくは、可撓性のプラスチック支持体である。好ましい支持体は、厚さ2〜14ミルの延伸ポリエステルである。最も好ましくは、ポリエステル支持体は、線量計の曲げが必要とされる用途のために可撓性を維持しつつ、取り扱い易さのために適度な剛性を提供するように、6〜10ミルの範囲内にあることができる。支持体は好ましい用途において透明であってよいが、しかし白色(TiO2又はBaSO4で顔料着色)又は有色支持体を使用することもできる。顔料又は色味付け材料を含む支持体の主要な要件は、支持体が放射線吸収材料によって発生する信号を妨害してはならないことである。好ましい態様の場合、支持体は透明(顔料及び染料を含まない)である。支持体は、付着促進下引き層を含むことにより、支持体湿潤、支持体に対する放射線吸収材料の付着力、又はこれらの組み合わせを改善することができる。
電離放射線による照射時に、その材料が、受容された線量に対して比例してラジカルを生成し、そして生成されたラジカルが少なくとも数時間にわたって安定であることにより、ラジカル濃度を読み取ることができるのであれば、任意の好適な放射線吸収材料、例えばアミノ酸を使用することができる。好ましい放射線吸収材料はアミノ酸である。最も好ましくはアラニンである。
アラニンが使用される場合、アラニンはL-アラニン又はL-メチルアラニンの形態を成すことができる。結晶性アミノ酸材料の、塗布前の粒子サイズは0.1〜200ミクロンであってよい。放射線吸収材料層を形成するために、アミノ酸、例えばL-アラニンの結晶が、バインダーとともに溶剤中に分散される。一般に、結晶は塗布するには余りにも大型である。それというのも、これらは製造業者から受け取って、より小さなサイズに粉砕しなければならないからである。粒子サイズの低減は、任意の標準的な方法によって達成することができる。この方法の例は、ボール・ミル又は磨砕機による乾式粉砕、媒体ミル、ロッド・ミリング及びハンマー・ミリングによる湿式ミリングである。析出、噴霧乾燥、及び再結晶化のような他の方法も有用である。粒子のサイズは100ミクロン未満であることが好ましい。粒子のサイズは1〜40ミクロンであることが特に好ましい。
分散体のための溶剤は、バインダーを溶解させる任意の溶剤であってよいが、しかし、迅速に蒸発する溶剤、例えばケトン(アセトン、メチルエチルケトン)、アルコール(メタノール、エタノール)、アセテート(メチルアセテート)、及び塩素化溶剤、例えば塩化メチレンが好ましい。アセトン、塩化メチレン、及び塩化メチレンとメタノールとの混合物が特に好ましい。
バインダーと放射線吸収材料との混合物に、種々の添加物を添加することができる。放射線吸収材料、例えばアラニンの0.1〜5重量%の量で、非晶質シリカ又はアルミナを添加することにより、粒子流動特性を改善することができる。好ましくは、シリカは流動添加剤であり、放射線吸収材料の0.25〜1重量%の量で添加される。塗布助剤及び均展助剤として、総分散体の0.01〜1重量%の量で、界面活性剤を添加することもできる。好ましい塗布助剤は、Dow Corning Inc.によって製造されたDC1248によって代表されるシリコーン添加剤である。
放射線吸収材料層の塗布は、一般的な塗布方法、例えば浸漬塗布、ロール塗布、及び押出ホッパー塗布によって行うことができる。放射線吸収材料分散体は、支持体表面全体に、又は支持体の一部だけに塗布することができ、或いは、一時的な支持体上に塗布することができる。一時的な支持体の場合、放射線吸収材料層が線量計である。支持体にアラニン含有分散体を適用するのに特に好ましいのは、押出ホッパー塗布を用いることである。このタイプの塗布は、正確な量の分散体をレイダウンすることができる結果、再現可能な被覆量をもたらすことがよく知られている。分散体が支持体に適用されたあと、塗布された層を乾燥させる。初期乾燥は、乾燥欠陥、例えば気泡、亀裂、及びミカン肌などの発生を防止するために、制限された空気流を用いて、比較的低い温度、例えば20〜35℃で行うことができる。初期乾燥に続いて、より高温、例えば50〜120℃で第2の加熱工程を行うことができる。この工程において層を硬化させ、そして塗膜から最終量の溶剤を除去する。所望の塗膜厚は、検出されるべき放射線レベル及びエネルギーに依存する。放射線吸収材料層の厚さは、5〜300ミクロンであってよい。好ましい厚さは100〜200ミクロンであり、最も好ましくは125〜175ミクロンであり、この場合には、検出能と取り扱い特性との優れた歩み寄りを得ることができる。或る特定の用途の場合、より薄い放射線吸収材料層が好まれることがあり、その厚さは5〜100ミクロン、例えば5〜50ミクロンであってよく、又はこれよりも小さいこともある。
放射線吸収材料層は、調製されたままの状態で頑丈であることが可能であるが、保護上塗り層が望ましい場合もある。このような上塗り層は、汚染曝露に対する抵抗性を提供することができ、また過度の湿分に対する曝露から線量計を保護することができる。バインダーの場合のように、上塗り層の主要な要件は、これが、照射時に放射線吸収材料の信号を妨害するEPR信号を生じさせるフリーラジカルを発生させてはならないことである。上塗り層内での使用に適した材料は、アクリレート、メタクリレート、セルロース誘導体、例えば酢酸セルロース、ポリエステル、ポリウレタン、及びハロゲン含有ポリマー及びコポリマーを含むことができる。上塗り層配合物は、放射線吸収材料のために使用されるバインダーに依存することができる。上塗り層配合物は、その適用によって放射線吸収材料層が著しく妨害されることがないように調製することができる。上塗り層は、放射線吸収層上に塗布するか、この層に付着させるか、又はこの層に被せることができる。上塗り層は機械的に、又は接着によって所定の位置に保持することができる。上塗り層は、放射線吸収材料層、又は放射線吸収材料層を除いた支持体に付着させることができる。
保護カバーを別個の材料、例えば剛性ポリマー又はガラス・カバーから形成することができる。このカバーは支持体に永久的又は取り外し可能に取り付けることができる。このようなカバーに蝶番を設けることにより、必要に応じて放射線吸収材料を露出させることができる。カバーは透明であることが可能である。別個のカバーが設けられる場合、これは好ましくは耐衝撃性である。
以上は、線量計を形成する放射線吸収材料、及び所望される場合には、支持体、上塗り層、及び/又はカバーの構造の説明である。線量計はさらに、識別領域を含むことができる。この領域には、数字、文字、記号、バーコード、又はこれらの組み合わせの形態の、製造ロット番号、固有の線量計の識別子、及び較正情報などのような情報を印刷することができる。この情報は任意の手段によって、線量計上に配置することができる。例えば、情報は、インクジェット・プリンター、サーマル・プリンター、ペン又はスタンプによって印刷することもできる。他の印刷手段は、グラビア印刷、オフセット印刷、凹版印刷、レーザー・エッチング及び化学エッチングを含むことができる。このような印刷は、放射線吸収材料層上に、又は、存在するならば、支持体、上塗り層、カバーのうちの1つ又は2つ、又はこれらの組み合わせの上に直接的に施すことができる。印刷は、支持体、上塗り層、カバー、又は放射線吸収材料層のうちの1つ又は2つ以上に固定することができるラベル上に施すこともできる。
種々の態様に従って、支持体、放射線吸収材料層、上塗り層、カバー、又はこれらの組み合わせに、1つ又は2つ以上の追加の塗膜を加えることにより、印刷された情報のためのベース、又は後で変化させることができる層を提供することができる。このような層の例は、ハロゲン化銀を基剤とする写真層、熱活性画像形成層、及び有色層の組み合わせを含む。これらの層はエッチング又はアブレートすることにより文字を形成することができ、透明、白、黒、有色、又は反射性の層を含む。
種々の態様に従って、識別領域は、線量計に付着させられたラベル上に位置することができる。当業者に広く知られた多くの方法によって、放射線吸収材料線量計のためのラベルを提供することができる。ラベル材料、例えば、充填剤を有する又は有しない紙、合成紙、及び高分子組成物を使用することができる。特に好ましいのは、その低廉な性質、可撓性及び入手し易さにより、天然紙又は合成紙を含む紙ラベル材料である。ラベルは透明、有色、白色、又はこれらの組み合わせであってよい。ラベルは、反射性材料又は金属材料から形成することができる。ラベルは、望みに応じて蛍光材料、ルミネッセント材料、又は放射線ルミネッセント材料を含むことができる。液晶、有機発光材料、及びホログラフィ材料を含む、非伝統的な材料からラベルを形成することもできる。
線量計にラベルを付着させるために、多くの接着剤系が利用可能である。このような材料の例は、粘着剤、ホットメルト接着剤、及び熱活性化接着剤を含む。本発明にとって好ましい接着剤系は、熱活性化接着剤である。熱活性化接着剤は室温では固形且つ非粘着性であり、高温では接着性且つ液状になり、そして室温まで冷えると非粘着状態に戻る。所望の特徴を有するラベル材料の例は、60# HMFヒートシール200(Coating Specialty Inc.)である。非粘着性接着剤を使用することは、製造上有利であり得る。製造中、しかも製造用ウェブを切り離して別々の線量計にする前に接着剤層を線量計に適用する場合、熱接着性材料の使用は、材料がカッティング装置、例えばブレード、ダイ及びパンチにくっつくのを防止する。
ラベルは線量計に、接着による取り付けではなく、又は接着による取り付けに加えて、機械的に固定することができる。機械的な取り付けは、保持用クリップ、ピン、フレーム、ねじ、又はその他の周知の締め付け手段によって行うことができる。
所望される線量計情報は、ラベル上に多くの方法で印刷することができる。このような印刷の例は、インクジェット、グラビア印刷、熱技術(直接又は間接感熱ラベル材料の使用を含む)、レーザー印刷、適用されたインクのレーザー・アブレーション、及びレーザー又は化学エッチングを含む。ラベルが線量計に取り付けられると、例えばウェブをカットして複数の線量計を形成することができるような製造の仕上げ作業中に、ラベル上の印刷を可能にする方法が好ましい。その例は、紙又はプラスチック・ラベル材料の表面に適用されたインク層のレーザー・アブレーションである。この方法は下記工程、すなわち:
a) 紙又はプラスチック・ラベル基板との高いコントラストを提供する有色インク層を、ラベル材料に塗布し;
b) 線量計にラベル材料を適用し;
c) 画像を形成する所定の部分において、レーザーを使用して有色インク層の少なくとも一部をアブレーションによって除去する
工程から成る。
レーザー・アブレーション後に画像の読み取りを可能にする印刷コントラストが、塗膜とラベル基板との間に達成される限り、レーザーによってアブレートされるべき材料を提供するために、ラベル基板上には任意の有色塗膜を適用することができる。極めて好ましいのは、明色のラベル基板が使用される場合には、コンベンショナルな黒インク、又はカーボンブラック又は黒色素を含有する塗膜である。インク又は色素の塗膜は、溶剤性及び水性の両方を使用することができる。有色塗膜はラベル基板を完全に覆うか、又はこれを部分的にのみ覆うように適用することができる。層が、所望の画像の形成に必要なアブレーションを可能にするのに十分なレーザー・エネルギー吸収率を提供する限り、例えば暗色塗膜の反射率が700 nmで読み取って、約5 %未満であり得る限り、被覆量はさほど重要ではない。過剰な塗膜厚(約10 g/m2よりも厚い)は回避されるべきである。それというのも、これらは除去するのにより多くのレーザー・アブレーションを必要とするからである。
レーザー・アブレーション又はエッチングされたラベルの場合、ラベル基板と有色塗膜との間に中間層を適用することができる。中間層は十分な厚さを有していて、任意の1つの箇所における塗膜全体をアブレーション又はエッチングすることにより、下側のラベル基板を過度に歪めることなしに、中間層の少なくともいくらかを除去することができる。十分な厚さが達成されるならば、中間層を、一度に全て適用するか、複数の層を成すように適用するかは重要ではない。中間層は、有色層がラベル基板内にしみ込むのを防止することもできる。このような有色層のしみ込みは、きれいな画像を得るのを極めて難しくする。必要な中間層の実際の最小厚は、或る特定のファクターに応じて変化することになる。これらのファクターの一例としては、使用されるレーザーの出力及び効力、及び中間層のアブレート又はエッチングされる能力が挙げられる。中間層は、ラベル基板又は有色層と同じ色を有することができ、或いは、ラベル基板又は有色層のうちの1つ又は2つ以上に対してコントラスト色を有することもできる。
中間層及び有色層をラベル支持体に適用するために、任意の塗布技術を独立して用いることができる。例えば、好ましくは、2つの層のそれぞれを形成するために単一パスを用いて、コンベンショナルな押出ホッパー塗布、マルチスロット・ダイ、又はマルチステーション・ホッパーを利用することができる。他の塗布技術は、ブレード塗布、グラビア塗布、押し出し、又は印刷法を含むその他の周知の方法を含むことができる。
中間層の全てをアブレートすることなしに有色塗膜をアブレートすることができる任意のレーザーが有用である。このような目的にとって極めて好ましいのは、短時間内に1つ又は2つ以上のパルスで高いエネルギーを供給するコンベンショナルなパルス・レーザーである。最も好ましいのは、面積約1.2 cm2にわたって10-6秒当たり4ジュール以上を供給するレーザー、例えばCO2レーザーである。コンベンショナルなTEA CO2レーザーが、この目的にとって有用であることはよく知られている。このようなTEA CO2レーザーは、例えばMR75-584と特定されたSME Technical Paperに1975年に印刷された論文「TEA CO2レーザーによる画像マイクロマシン加工(Image Micro-machining with TEA CO2 Laser)」(Nelson他)に記載されている。有用なエネルギーを供給するさらに他の有用なレーザーは、パルスYAG及び走査ビーム・レーザー、例えば連続CO2又はQ-切換え型YAGレーザーを含む。
識別領域の情報内容は、文字・数字、記号、バーコード、又はこれらの組み合わせの形態を成すことができる。情報が何らかの種類の光学走査デバイスによって簡単に読み取られる形態を成すならば、これは極めて有利である。識別領域の少なくとも一部が、機械識別のためのバーコードを含有することが好ましい。
米国特許第6,268,602号;同第5,767,520号;同第5,637,876号の各明細書に記載されているように、バーコードは、線量計のための固有の識別子、製造情報、例えば線量計のバッチ番号又は特性、及び線量計の被曝量を計算するのに適した数学的パラメータを含む情報を含有することができる。情報は、文字・数字及び/又は記号の形態で担持することもできるが、しかしバーコードを通せば、よりコンパクトに示される。
バーコード、及びバーコードと組み合わされた読み取りシステムは、広く知られており、これらを使用することにより、多様な物品の製造、出荷及び在庫管理が容易になり、文書管理が支援され、そして多くの追加の仕事が補助される。標準的なバーコード・フォーマットを走査してデコードし、そして自動処理などのために典型的にはコンピュータへの入力として使用されるべきデジタル表現を生成するように、種々のバーコード読み取り・レーザー走査システムが開発されている。コンベンショナルなバーコード読み取りシステムは、例えば米国特許第4,146,782号(Barnich);同第4,542,528号明細書(Sanner他);及び同第4,578,571号明細書(Williams)に論じられている。
線量計の寿命全体にわたって1回又は2回以上、識別領域に広範囲の情報を記憶することができる。例えば、線量計製造時に、情報、例えばバッチ又は特性情報をエンコードすることができ、線量計読み込みデータの正確な解釈を可能にする。ラベルが物品と組み合わされたときには、組み合わされた物品の識別に関する情報を、識別領域にエンコードすることができる。物品に対する放射線照射の発生毎に、放射線に関する情報を識別領域にエンコードすることもできる。物品に関する情報、例えば原産地、目的地、及びこれらが通過する港又は貯蔵場所を記録することもできる。物品の出荷、放射線、又は予想期限に関する日付けを、識別領域に記録することもできる。
識別領域内に記憶された情報を用いて、物品を追跡することができる。例えば、原産地及び目的地を含む出荷情報、並びに物品を線量計にマッチングさせる固有識別子を、識別領域内に含むことができる。次いで線量計の識別領域は、その線量計が実際に、組み合わされた物品とともにあることをチェックするために、そして物品の計画された又は実際の出荷をチェックするために、また物品が曝された放射線量を見るために、いつでも読み取ることができる。
多くの線量計材料が放射線累積量を記録することに注目するのが重要である。すなわち、複数回の被曝が線量計内で累積放射線被曝レベルを生成するのであって、放射線被曝毎に、前の放射線被曝レベルを消去するのではない。こうして、線量計は総放射線被曝量を記録し、そしてこの線量計を使用して、製品が正確な総放射線量に暴露されたことを保証することができる。このことは重要である。それというのも、種々異なる国が、種々異なる農産品、生物学的物品、及び製造用物品に対して、並びに種々異なる工業用途又は医療用途、例えば核反応器又は放射線施設に対して、異なる放射線レベルを要求しているからである。
線量計の識別領域は、線量計のための固有の識別子を含有することができる。この識別子は電子的に又は手で記録することができる。例えば、線量計識別子のデータベースを維持することができ、そして識別子とそれぞれ組み合わされた物品を記録することができる。このようなシステムを使用して、物品を国際的又は国内的に追跡し、また、物品の放射線照射を追跡することができる。システムは、インターネット又は任意のその他のネットワーク・システムによってアクセス可能であってよい。このことは、例えば通関業者、放射能施設管理、及び研究の目的に有用である。
線量計は、上昇した温度、例えば70℃の温度に30分間以上にわたって曝されることに対して抵抗することができる。識別領域内のインクのような材料、及び支持体はこのような温度に対する曝露に耐えることができ、しかも軟化、たるみ、スミア形成、又は劣化が生じることはない。
本明細書に記載されたように、材料を塗布することにより、線量計を形成することができる。この線量計は、塗布された材料、及び任意には支持体、上塗り層、カバー、又はこれらの組み合わせを含む。線量計は、情報、例えば出荷情報、放射線レベル、照射の日付け、及び有効期限の日付け、並びに線量計の適正な較正及び読み込みデータに関する情報を含む。このような線量計は、物品及び物品の照射レベルを追跡して、種々の国内基準を満たす上で有用であり得る。
本発明の例
1. 支持体の調製
付着促進下引き層を有する7ミリ厚の透明なポリエステル支持体から成るロールを、Riston HRL 24ラミネータの繰出しスピンドルの1つに載置した。他方の繰出しスピンドルには、60# HMFヒートシール200(Coating Specialty Inc.)紙ラベル素材から成るロールを載置した。この紙ラベル素材は、一方の側に熱活性化接着剤を有し、そして他方の側には印刷された黒インク層と中間層とを有する。110℃の温度で1分間当たり3.6メートル(12 ft)の速度でラミネータの加熱されたロールに、2つの支持体を通すことにより、紙ラベル素材をポリエステル・ベースにラミネートした。紙ラベル材料は、ポリエステル・ベースに対する優れた付着力を示した。
2. アラニン分散体の調製
1296グラムの塩化メチレン及び144グラムのメタノールに、224グラムのEstane(商標)5715を添加し、そしてポリマーが完全に溶解されるまで撹拌した。このポリマー溶液に、336グラムのL-アラニン(Kyowa Hakko Inc.)と、1.0 gのシリコーン系塗布助剤(DC1248, Dow Corning Inc.)とを添加した。その結果生じた分散体を、チャンバーの空容積の70%の添加率で0.2 cm(0.08インチ)直径のガラスビーズを含有する媒体ミルに通した。分散体がミルに通される速度は、ミルからの初期生産量の粒子サイズを測定し、そしてミル・パラメータ(撹拌器速度及び液体処理量)を調節して所望の粒子サイズ分布を与えることにより決定された。最終分散体の中央粒径は約25ミクロンであった。分散体の固形分含有率を約25〜30パーセントに調節して、塗布粘度500〜1000 cpsを提供した。
3. アラニン分散体の塗布
上で調製されたアラニン分散体を、ギヤポンプにより材料を供給される押出ホッパーを用いて、支持体に適用した。ポンプ流量は、塗膜厚約130ミクロンを提供するように調節した。塗布されたアラニン層を塗布機内で強制温風乾燥を用いて乾燥させた。乾燥は複数の段階で行った。初期乾燥は、より低い温度25〜35℃で行い、そして空気流を低減し、そして最終乾燥は80〜100℃で行った。アラニン層が塗布された支持体を、次いで巻取ってロールにした。
4. アラニン線量計ストリップの仕上げ
上記工程3で塗布された支持体を、精密細断機上に載置した。支持体を細断機のギロチン・ブレードを通して送り、4 mm幅のストリップを製造した。
5. 識別情報の書き込み
バーコードと、線量計ストリップを識別するのに十分な一連の文字・数字とを、ラベル上に書き込んだ。書き込みには二酸化炭素レーザーを使用して、ラベル素材上に塗布されていた黒インクをアブレートした。レーザーは、1秒間当たり51 cm(20インチ)の書き込み速度で、10ワットで運転するCO2フライング・スポット装置であった。書き込まれたバーコードは、一般に使用されているもののうちの典型的ないくつかのバーコード読取り装置によって首尾よく走査された。
比較例1
上に使用された透明な7ミルのポリエステル支持体から成るストリップを、本発明の線量計と同じサイズにカットすることにより、この支持体がアラニンから得られた信号から逸脱する信号を提供しないことを実証した。
比較例2
76.5グラムの塩化メチレン及び8.5グラムのメタノールに、15グラムのEstane(商標)5715の溶液を添加し、そしてポリマーが完全に溶解されるまで撹拌した。上で使用された透明な7ミルのポリエステル支持体上に、10ミルのギャップを有するドロー・ナイフを用いて、ポリマー溶液を塗布した。結果として生じた塗膜を周囲条件において空気乾燥させ、次いで65℃の強制空気炉内で最終的に乾燥させた。塗布されたポリエステル支持体から成るストリップを、本発明の線量計と同じサイズにカットすることにより、支持体とEstaneバインダーとの組み合わせが、アラニンから得られた信号から逸脱する信号を提供しないことを実証した。
比較例3
Gamma Service Produktbestrahlung GmbHから、成形されたアラニン・ペレットを得て、本発明の線量計から得られる信号が、技術分野において既存の線量計のものと同程度であることを示した。
アラニン線量計ストリップの試験
A. EPR信号
線量計ストリップ及びアラニン線量計ペレットを、コバルト60線源を使用して、20kGyのレベルまで照射した。照射後、線量計ストリップ比較例を、EPR分光計(Bruker Biospin(商標))を使用して試験した。信号の結果を表1に示す。
Figure 2008514919
B. 可撓性試験
例1のアラニン線量計を、減径する一連のロッドに巻き付けることにより、可撓性を実証した。塗布側がロッドに面するように、そして塗布側がロッドとは離反するように、線量計を巻き付けた。巻き付け後、線量計の巻き付けを解き、亀裂、ひび、又はその他の損傷兆候に関して試験した。ロッドの直径は2.54 cm(1インチ)、1.27 cm(0.5インチ)、0.95 cm(0.375インチ)、及び0.64 cm(0.25インチ)を使用し、そして本発明の線量計のいずれも、いかなる損傷兆候も示さなかった。

Claims (13)

  1. 吸収された電離放射線量を測定することができる塗布された放射線吸収材料を含む少なくとも1つの第1領域と、識別マークを含む少なくとも1つの識別領域とを含む線量計を、物品と組み合わせること、該線量計は該識別領域内に記録された固有の識別子を有している;
    該線量計の該識別子及びその該物品との組み合わせを記録すること
    を含んで成る物品における放射線被曝の追跡方法。
  2. 該記録がデータベース内で行われる請求項1に記載の方法。
  3. 該データベースが、ネットワーク又はインターネットを介してアクセス可能である請求項1に記載の方法。
  4. 該物品を、該組み合わされた線量計と一緒に放射線に暴露すること;
    該線量計の該固有の識別子を読み取ること;
    該線量計と該物品との組み合わせを検証すること;そして
    該線量計により吸収された放射線の量を検出すること
    をさらに含んで成る請求項1に記載の方法。
  5. 少なくとも1つの第1領域であって、吸収された電離放射線量を測定することができる塗布された放射線吸収材料を含む第1領域、及び識別マークを含む少なくとも1つの識別領域を有する線量計を含んで成る物品。
  6. 該線量計が該物品に永久的に取り付けられている請求項5に記載の物品。
  7. 該線量計が該物品に取り外し可能に取り付けられている請求項5に記載の物品。
  8. 該物品が、農産物、生物学的製品、ヒト、動物、ポリマー、又はセキュリティ・スキャンを施される品目である請求項5に記載の物品。
  9. 物品のための追跡システムであって、該物品は、少なくとも1つの第1領域であって、吸収された電離放射線量を測定することができる塗布された放射線吸収材料を含む第1領域、及び識別マークを含む少なくとも1つの識別領域を含む組み合わさる線量計を有し、該線量計は該線量計の該識別領域内に記録された固有の識別子を有しており、該システムは:
    該物品と、該物品と組み合わされた該線量計の該固有の識別子とを記録するための少なくとも1つのデータベースを含む。
  10. 該固有の識別子がバーコードであり、そして該システムが、少なくとも1つのバーコード読取り装置をさらに含む請求項9に記載の追跡システム。
  11. 少なくとも2つのコンピュータをさらに含み、各コンピュータがデータベースにアクセスすることができる請求項9に記載の追跡システム。
  12. 該データベースが、ネットワーク又はインターネットを介してアクセス可能である請求項9に記載の追跡システム。
  13. 該線量計から測定された該物品の放射線被曝レベルが、該データベース内に記録される請求項9に記載の追跡システム。
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