JP2008513395A - 芳香族化合物を含む供給流のゼオライトを用いた精製方法 - Google Patents
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Abstract
重合法又はアルキル化法で、芳香族化合物を含む供給流をゼオライトと接触させて、該供給流を精製する方法において、供給流を、少なくとも2種のゼオライト1及び2に通し、且つゼオライト1が0.3〜0.5nmの平均孔径を有し、及びゼオライト2が0.6〜0.8nmの平均孔径を有することを特徴とする供給流を精製する方法。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、重合法又はアルキル化法で、芳香族化合物を含む供給流をゼオライトと接触させて芳香族化合物を含む供給流を精製する方法において、供給流を、少なくとも2種のゼオライト1及び2に通し、且つゼオライト1が0.3〜0.5nmの平均孔径を有し、及びゼオライト2が0.6〜0.8nmの平均孔径を有することを特徴とする供給流を精製する方法に関する。
アルキル化した芳香族化合物は、芳香族化合物のオレフィンを使用した触媒アルキル化によって主に製造され、エチレンベンゾールは、例えばベンゼンのエチレンを使用したアルキル化によって主に製造され、クメンは、例えば、ベンゼンのプロピレンを使用したアルキル化によって主に製造される。液相で使用される触媒は、アルミニウムクロリドであり、そして、気相で使用される触媒は、ルイス酸又は合成ゼオライトである。ゼオライトは、アルキル化とトランスアルキル化の両方のための高活性触媒である。ゼオライト触媒は、水に対して影響を受け易い(抵抗力がない:susceptible)ので、硫黄又は他の触媒が反応し、これらは時間の経過と共に触媒の活性を損ない、そして触媒は定期的に再生されなければならない。
アルキル化反応のためのゼオライト触媒の寿命を延長するために、種々の方法が提案されている。特許文献1(WO98/07673)には、例えば、プロピレンを使用したベンゼンのアルキル化が記載されている。ベンゼンは、酸化アルミニウム、珪酸塩、アルミニウム珪酸塩又はモルデンゼオライト等の酸性ゼオライトを通すことによって予備処理される。
特許文献2(WO00/35836には)、最初に芳香族化合物をアルキル化し、そして、得られたアルキル芳香族化合物を分子篩で精製し、そして、トランスアルキル化反応で、精製されたアルキル芳香族化合物を別の芳香族化合物と反応させ、モノアルキル芳香族化合物を得ることを含む方法が記載されている。適切な分子篩は、適切なゼオライト及びこれらの混合物であり、MCM−22等のゼオライト(zeolite)が好ましい。しかしながら、これらの酸性ゼオライトの効果は不十分なものであることが分かっている。
特許文献3(WO01/07383)には、重合法又はアルキル化法で、オレフィンを含む供給流を精製する方法が開示されており、該方法では、オレフィン、例えばエチレンが、カーボンブラック、活性炭素、酸化アルミニウム、珪酸塩、アルミニウム珪酸塩、種々のゼオライト又は分子篩で構成された吸着床に通されている。ベンゼン又はアルキルベンゼン供給流が、上述した吸着剤を含む適切な吸着床に通されることが有利であると記載されているが、更なる詳細は記載されていない。
芳香族化合物のためのこれら方法の精製作用は、全ての場合において十分なものではなく、又は高価な吸着剤が必要とされる。
本発明の目的は、芳香族化合物、特に重合法又はアルキル化法で使用される芳香族化合物を精製するための改良された方法を提供することにある。この精製法は、オレフィンを使用した芳香族化合物の、特にゼオライト触媒での触媒アルキル化におけるアルキル化触媒又はトランスアルキル化触媒の寿命を延ばし、及び再生の必要性を減少させるべきである。
従って、冒頭に述べた方法(以降、精製方法と称する)が見出された。更に、芳香族化合物とオレフィンを触媒を用いて反応させてることによりアルキル化芳香族化合物を製造するための方法(アルキル化法)が見出され、ここで、芳香族化合物を含んだ供給流は、精製法で製造される。本発明の好ましい実施の形態が、本願の従属項(subordinate claims)に記載されている。
本発明の精製法は、原則として、芳香族化合物を含んだ流れを、他の工程に供給するためにも使用することができる。しかしながら、本発明の精製方法は、重合法及びアルキル化法に特に有用であり、特に、極めて少量の不純物にも弱い(sensitive)触媒が使用されるものに有用である。
精製するのに適切な芳香族化合物は、未アルキル化芳香族化合物、例えば、アルキル化反応でオレフィンと反応してアルキル化芳香族化合物を与えるもの、及びモノアルキル化された、又はポリアルキル化された芳香族化合物、例えば、トランスアルキル化反応で他の芳香族化合物と反応可能で、他のアルキル化芳香族化合物を与えるものである。可能な未アルキル化芳香族化合物は、例えば、ベンゼン及び(ナフタレン又はアントラセン等の)縮合(fused)芳香族化合物である。適切なアルキル化芳香族化合物は、アルキル基内に1〜10個の炭素原子を有するもの、例えば、トルエン又はエチルベンゼン等のモノアルキル化された芳香族化合物、又はキシレン等のポリアルキル化された芳香族化合物である。精製する芳香族化合物としてベンゼンを使用することが好ましい。
芳香族化合物は、精製工程に供給する前に、水分含有量が、100質量ppm未満、好ましくは30質量ppm未満(DIN51777に従いKarl Fisher法で測定して)に脱水することが有利である。このことは、通常の方法で、例えば、工程が
連続的に行われる場合には、乾燥カラムを使用して行われる。
連続的に行われる場合には、乾燥カラムを使用して行われる。
本発明に従えば、芳香族化合物を含む供給流は、供給流を少なくとも2種のゼオライト1及び2に通すことにより、ゼオライトと接触される。ゼオライト1及びゼオライト2という用語は、本願での関係(text)を明確に理解可能とするために、単に2種のゼオライトを区別するもので、ゼオライトの特定の構造を示すものではない。
ゼオライト1は、0.3〜0.5nm(3〜5Å)の平均孔径を有し、そして、ゼオライト2は、0.6〜0.8nm(6〜8Å)の平均孔径を有する。従って、ゼオライト1は、微細な孔を有し、ゼオライト2は中程度の孔〜大きい孔を有している。
本方法の好ましい実施の形態では、ゼオライト1及びゼオライト2の合計に対して、
a)10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%、及び特に40〜60質量%のゼオライト1、及び、
b)10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%、及び特に40〜60質量%のゼオライト2、
が使用される。
a)10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%、及び特に40〜60質量%のゼオライト1、及び、
b)10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%、及び特に40〜60質量%のゼオライト2、
が使用される。
同様に、好ましい実施の形態では、ゼオライト1は0.38〜0.42nm(3.8〜4.2Å)、特に約0.4nm(4Å)の平均孔径を有し、及びゼオライト2は、0.68〜0.72nm(6.8〜7.2Å)、特に約0.7nm(7Å)の平均孔径を有する。
適切なゼオライト1は、例えば、孔径が0.3〜0.5nmの構造タイプLTAのゼオライトである。約0.4nmの孔径を有する特に好ましいゼオライト1は、ナトリウム型のLTAゼオライトである。
適切なゼオライト2は、例えば、孔径が0.6〜0.8nmの構造タイプFAUのゼオライトである。約0.7nmの孔径を有する特に好ましいゼオライト2は、ナトリウム型又はカルシウム型のFAUゼオライトである。
使用されるゼオライト1及び2は、酸性又は酸活性のゼオライトでないことが好ましい。特に好ましくは、中性ゼオライト1及び2を使用することが好ましい。
ゼオライト1として、複数のゼオライト1’、1”等の混合物、及びゼオライト2として、異なるゼオライト2’、2”等の混合物が使用可能であると理解される。
上述したゼオライトは公知であり、そして市販されている。ゼオライトの構造、特性、及び製造は、例えば、Zeolite Molecular Sieves, Donald W.Breck,John Willey&Sons,1974;in Atlas of Zeolite Framework Types, Ch.Baerlocher/W.M.Meier/D.H.Olson,5th Ed.,Elsevier 2001;又はHandbook of Molecular Sieves, R.Szostak, Chapman&Hall,New York,1992に記載されている。
通常、ゼオライトは、球状、棒状、又は外寸が0.5〜10mmの粒状の状態で使用される。
本発明の方法では、ゼオライトは、固定床、可動床又は流動床として存在する。ゼオライトは、固定床として存在することが好ましい。ゼオライト1及び2は混合可能であり、そしてこの混合物は、固定床、可動床、又は流動床として使用可能であり、又は、(そして、このことが好ましいのだが)ゼオライト1及びゼオライト2は互いに分離して異なる床に配置可能であり、該床は、前後に(並んだ状態で)配置され、そして、互いに独立して、固定、動作、又は流動が可能なものである。ゼオライト1及びゼオライト2の両方が固定床として存在することが好ましい。
各床は、複数のものが重なりあった床として形成可能であると理解される。
本発明の方法は、非連続式(バッチ式)又は連続式で行うことができる。ゼオライト床(複数個の場合を含む)の装置による配置は通常のものであり、例えば、ゼオライト床を吸収器内、又は他の適切な容器に配置可能であり、これらに、精製されるべき芳香族化合物が通される。固定床吸収器を使用することが好ましい。吸収器又は他の容器は、その容積の70〜90%をゼオライトで満たすことが好ましい。
操作して所定時間の経過後に、ゼオライトは、不純物を有するようになり、そして精製機能(性能)が低下する。再生(吸収した不純物の除去)が、通常の方法、例えば、200〜400℃で数時間にわたり、加熱不活性気体でゼオライト床を処理することにより行われる。
2個(基)以上のゼオライト床を、互いに並べ合って(平行に)配置し、そして、精製されるべき芳香族化合物を一方の床に通し、この間、他方の床を加熱された不活性気体で再生することが可能である。
吸収器のサイズ、ゼオライトの型(タイプ)と量、及び供給流の流速、又は吸収器内での滞留時間は、不純物の種類と量、必要とされる精製機能(精製された芳香族化合物中の不純物の許容濃度)、及び所望の再生循環(サイクル)に依存する。
ゼオライト1及び2が、均一な混合物として使用されず、この代わりに互いに分離した状態で使用される場合、精製されるべき芳香族化合物は、流れ方向に沿って、最初に粗い孔を有するゼオライトに通され、そして次に、微細な孔を有するゼオライト1に通されることが好ましい。すなわち、ゼオライト1の床は、ゼオライト2の床の下流に配置されることが好ましい。しかしながら、特定の場合には、この逆の順番も有利であり得る。
ゼオライト2は、ゼオライト1の上流の固定床に、容易な方法で設置可能であり、該方法では、最初に粗い孔を有するゼオライト2の層を吸収器に導入し、そして、微細孔を有するゼオライト1の第2の層を、この第1の層の上に配置するものである。不純物を含む供給流は、吸収器の底部に供給され、そして、頂部から精製された状態で再度取り出される。ゼオライト2の前にゼオライト1が配置されるという逆の順番の場合には、当然、ゼオライト1の層が最初に導入され、そしてゼオライト2の層がこの頂部(上部)に導入される。
供給流は、0〜300℃の温度、特に50〜200℃、及び特に好ましくは、100〜150℃の温度、及び1〜50バール(絶対圧)の圧力、特に3〜30バール(絶対圧)、及び特に好ましくは5〜20バール(絶対圧)の圧力でゼオライトを通されることが好ましい。ここで、不純物の種類と量、及び必要とされる精製機能に依存して、同一又は異なる温度又は圧力が、ゼオライト1及びゼオライト2、又は種々のゼオライト床のために設定可能である。
精製されるべき芳香族化合物は、例えば、芳香族化合物からの蒸留、又は水素脱アルキル化(hydrodealkylation)として公知である芳香族化合物の混合物の触媒変換により得られる。従って、供給流中の一般敵な不純物は、芳香族化合物の混合物の抽出性蒸留(extractive distillation)で発生したもので、特に、N−メチル−ピロリドン、N−ホルミルモルホリン、及びスルホランである。このような、窒素又は硫黄含有不純物は、例えば、化学ルミネセンス又は、この技術分野の当業者が適切と考える他の分析方法で測定可能である。供給流中の窒素含有量は、N2として計算して、一般的には、個々の不純物につき、及び未精製芳香族化合物(例えば、ベンゼン)に対して、約0.1〜10質量ppm、特に0.5〜5質量ppm、例えば約1質量ppmである。N2の濃度が0.5〜1ppmでも、触媒の性能は損なわれる。
精製機能及び従って、本発明に従う精製の質は、(本発明に従い精製された芳香族化合物が更に使用される重合法又はアルキル化法で用いられる)触媒の挙動で容易に評価され得る。これら重合触媒又はアルキル化触媒の寿命(操作期間)が長いということは、出発材料中の不純物の濃度が低いということであり、そして、出発材料を事前に精製する精製法の精製挙動(精製機能)が良好であるということである。
出発材料が適切に精製されていない場合には、特にアルキル化反応で使用される触媒は、不純物と強く結合し、そして、汚染の結果、使用不能(exhausted)のものとなる。通常、連続的に操作されるアルキル化反応においては、触媒は、例えば、固定床として配置される。新しい触媒の場合、反応領域、すなわち、発熱反応(例えば、ベンゼンとエチレンが反応して、エチルベンゼンを形成する)が発生する領域が、流れの方向に沿って、固定床の開始部に発生する。操作時間が経過するに従い、反応性「熱(hot)」領域は、流れの方向に沿って更に移行する。この理由は、触媒床の開始部は、該開始部が有する(付着した)不純物の量が多くなり、従って、不活性化されている、すなわち、もはや触媒的に作用しないからである。反応領域が最終的に固定床の終わり部(出口)に達した場合、触媒の全量が不活性化される。
この効果(挙動)は、例えば、固定床における温度測定によって測定され得る:固定床の流れ方向に沿って相前後して配置された温度測定点が、固定床における発熱反応のプロフィールを示すものである。供給流の温度に対して、固定床の開始部の温度が急激に上昇する場合、変換(conversion)の大半がここで起こっている。固定床の開始部での温度上昇が小さく、更なる下流での温度上昇が大きい場合、反応は下流に移動している。(温度が、固定床の終わり部(終端部)でも上昇しなくなった場合、触媒床はその全長さ範囲にわたって使用不能となり、取り替えられるか又は再生されなければならない。)
本発明の精製方法は、従来技術の方法よりもより経済的である。特に、本発明に従い精製された芳香族化合物を使用した重合触媒及びアルキル化触媒は、寿命がより長くなる。このことは、触媒の再生のための費用を大きく低下させる。
本発明の精製方法は、従来技術の方法よりもより経済的である。特に、本発明に従い精製された芳香族化合物を使用した重合触媒及びアルキル化触媒は、寿命がより長くなる。このことは、触媒の再生のための費用を大きく低下させる。
本発明は、更に、触媒を用いて芳香族化合物とオレフィンを反応させることによるアルキル化された芳香族化合物を製造するための方法(アルキル化法)を提供し、該方法では、芳香族化合物を含む供給流が、請求項1〜6の何れか1項に従う本発明の方法(精製法)によって製造される。適切な触媒は、特にルイス酸又はゼオライトである。アルキル化は、トランスアルキル化を含む。
このようなアルキル化法は、例えば、Ullmann,Encycl.of Industrial Chemistry,5thED.VolA10,35〜43頁に記載されている。これは、ゼオライト触媒での、ベンゼン及びエチレンのアルキル化又はトランスアルキル化に用いられることが特に好ましい。このような方法と適切な触媒は、例えば、US5902917、US4891448、US5081323、US5198595、US5243116、又はWO98/07673に記載されている。
本発明のアルキル化法において、芳香族化合物としてベンゼンを使用し、及びオレフィンとしてエチレン(エチルベンゼンが得られる)又はプロピレン(クメンが得られる)を使用することが好ましい。
アルキル化法でゼオライトが使用される場合、これらは精製法で使用されるゼオライトとは異なるものであることが好ましい。使用するゼオライトは、「ガードベッド(保護床)」として適用可能である。
芳香族化合物として、芳香族供給流だけでなく、オレフィン(又はトランスアルキル化の場合、他のアルキル化芳香族)を含む供給流も精製することが有利である。例えば、ベンゼンとエチレンの両方がエチルベンゼンの製造で精製され得る。この目的のために、オレフィン供給流は、例えば、WO01/07383に記載されているように、適切な吸着床に通される。
本発明の方法は、芳香族化合物の精製、特に、重合法又はアルキル化法で使用される芳香族化合物の精製を改良する。この方法は、オレフィンを用いた芳香族化合物の、特にゼオライト触媒を用いた触媒アルキル化における、アルキル化触媒又はトランスアルキル化触媒の寿命を延長させ、及び再生の必要性を低減させる。
以下の出発材料が使用される。
ゼオライト1:Zeochem,スイスからのゼオライト タイプZ4−04、ゼオライトは、直径2〜3mmの球状で、平均孔径が、0.4nm(4Å)、かさ密度(bulk density):約730kg/m3。
ゼオライト2:Zeochemからのゼオライト タイプZ10−03、ゼオライトは、孔が直径1.6〜2.3mmの球状で、平均孔径が、0.7nm(7Å)、かさ密度:約650kg/m3。
ベンゼン:ベンゼンは、上流の乾燥カラムでアゼオトロープ的(azeotropically)に脱水し、水分含有量が30質量ppm未満とした(DIN51777に従うKarl Fischer法で測定)。
エチレン:LudwingshafenのBASFのstream crackerのもの。
実施例1(比較例)
20tの粗孔のゼオライト2を直径が200cm及び容積が35m3の吸着塔に導入し、分散させて高さが10mの固定床を形成した。吸着塔の底部から、ベンゼンを連続的に導入し、そして精製したベンゼンを塔の頂部から取り出した。ベンゼンの質量流(mass flow)は、60〜70t/hで、2h-1の体積流に相当する。供給されたベンゼンの温度は130℃であった。
20tの粗孔のゼオライト2を直径が200cm及び容積が35m3の吸着塔に導入し、分散させて高さが10mの固定床を形成した。吸着塔の底部から、ベンゼンを連続的に導入し、そして精製したベンゼンを塔の頂部から取り出した。ベンゼンの質量流(mass flow)は、60〜70t/hで、2h-1の体積流に相当する。供給されたベンゼンの温度は130℃であった。
得られた精製ベンゼンを、エチレンと、55:1(ベンゼン過剰)の割合で混合し、そして、この混合物を、ゼオライト触媒を含む固定床反応器に通した。このアルキル化反応から得られた製造物は、未反応ベンゼン、エチルベンゼン、及び数倍(multiply)のアルキル化ベンゼンの混合物であった。
4個の温度センサーx1〜x4を、アルキル化反応のために使用した固定床反応器に沿って取り付けた。x1は固定触媒床の開始部(反応物の入口)に、そして、x4は固定床の終わり部(製造物出口)に配置された。これらセンサーで、固定床中の発熱反応に起因する反応混合物の上昇温度ΔTを測定した。ΔTは、供給流の温度に対してのものである。
実験は4週間後に停止した。この理由は、触媒床の開始部(x1)の温度上昇ΔTが大きく減少し、そして、触媒床の終わり部の温度降下が、反応がもはや完全なものではないことを示したためである。このことは、触媒が不活性化したことを示した。
実施例2(本発明に従う)
実施例1を繰り返したが、しかし、14tの粗孔ゼオライト2を最初に吸着塔に導入し、そして6.9mの高さの固定床を形成するように分散させ、そして、7tの微細孔ゼオライト1をこの層の頂部に配置し、そして高さが3.1mの固定床を形成するように分散させた。
実施例1を繰り返したが、しかし、14tの粗孔ゼオライト2を最初に吸着塔に導入し、そして6.9mの高さの固定床を形成するように分散させ、そして、7tの微細孔ゼオライト1をこの層の頂部に配置し、そして高さが3.1mの固定床を形成するように分散させた。
その他は、手順は、実施例1に記載されたものと同様であり、また、アルキル化反応のための固定床反応器は、当然、新しいゼオライトを含んでいた。反応は、不活性化することなく10週間行うことができた。
表1に結果を要約して示す。
結果は、比較例1の場合は、固定触媒床の開始部(x1)での触媒が僅か4週間後に使用不可能になったことを示している。この理由は、この範囲での温度上昇ΔTが実質的に測定できなくなったからである。
本発明に従う実施例2では、10週間の操作期間後において、触媒の開始部(x1)での温度上昇は、触媒の終わり部(x4)で測定された温度上昇のなお40%であり、触媒の終わり部(x4)で測定された温度上昇は、可能な最大温度上昇であった。測定点x2においてでさえ、10週間後、ΔTは測定点x4での最大上昇ΔTの、なお90%であった。
本発明の精製法は、触媒の寿命を相当に延ばした。
Claims (9)
- 重合法又はアルキル化法で、芳香族化合物を含む供給流をゼオライトと接触させて、該供給流を精製する方法において、
供給流を、少なくとも2種のゼオライト1及び2に通し、且つゼオライト1が0.3〜0.5nmの平均孔径を有し、及びゼオライト2が0.6〜0.8nmの平均孔径を有することを特徴とする供給流を精製する方法。 - 芳香族化合物としてベンゼンが使用されることを特徴とする請求項1に記載の供給流を精製する方法。
- ゼオライト1及び2の合計に対して、
a)ゼオライト1が30〜70質量%、及び
b)ゼオライト2が30〜70質量%、
使用されることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の供給流を精製する方法。 - ゼオライト1が0.38〜0.42nmの平均孔径を有し、ゼオライト2が0.68〜0.72nmの平均孔径を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の供給流を精製する方法。
- ゼオライトが天然のゼオライトであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の供給流を精製する方法。
- ゼオライトが固定床として存在することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の供給流を精製する方法。
- 50〜200℃の温度、及び1〜50バールの圧力で、供給流をゼオライトに通すことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の供給流を精製する方法。
- 芳香族化合物とオレフィンを、触媒を用いて反応させるアルキル化芳香族化合物を製造する方法において、
芳香族化合物を含む供給流が、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法で予備処理されることを特徴とする方法。 - 芳香族化合物としてベンゼンが使用され、及びオレフィンとしてエチレン又はプロピレンが使用されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
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