JP2008513247A6 - 押出成形プラスチック・ホイル・ホースを生産するための設備及びプロセス - Google Patents

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Abstract

設備は、押出成形機用金型EのオリフィスHと同軸になるように配列され、らせん状クーラント流46、48により膨張したホイル・ホースFの安定化されていないセクションMを安定化するクーラント用の多重レベル接線方向出口を備える内部及び/又は外部多段冷却装置40、47を備える。内部装置40は、互いに軸方向に離れた位置に配列され、間隙G1を通じてホイル・セクションMを囲む、冷却ユニット41〜44を備える。それぞれの冷却ユニット41〜44は、選択的に調節可能な温度のクーラントを供給するためのクーラント供給源45に接続される。外部装置47は、互いに軸方向に離れた位置に配列され、間隙Gを通じてホイル・セクションMを囲む、少なくとも2つの冷却ユニット47.1、47.2、47.3を備える。それぞれの冷却ユニット41〜44は、接線方向入口17、18を備え、温度及び/又は体積及び/又は圧力が選択的に及び個別に調節可能であるクーラントを供給するクーラント供給源60に接続される。

Description

本発明は、押出成形プラスチック・ホイル・ホース(管状フィルム)の一貫生産及び熱可塑性ホイルを押出成形する過程で押出成形機用金型から出たばかりのプラスチック・ホイル(foil)・ホースを冷却し、配向するための設備及びプロセス(方法)に関する。
提案する解決方法は、低密度ポリエチレン(LPDE)又は高密度ポリエチレン(HDPE)などの種々のプラスチックから膨れた(膨張)ホイル・ホース(管状フィルム)を生産するために、又はさらには収縮ホイルを生産するためにも使用することができる。このようなプラスチック・ホイル・ホースは、例えば、さまざまな製品をパッケージする場合に使用することができる。
米国特許第6,068,462号では、膨らませたホイル・ホースの一貫生産用の装置を開示しており、この装置は、押出成形機用金型の引き出し開口部に隣接する内部及び外部冷却ユニットを備える。内部冷却ユニットは、外周に沿って溝状の放射状空気吹き出し口を備える、同心円板で構成される。外部冷却ユニットも、内周に沿って環状の放射状空気吹き出し口を備える、円板からなる。
ホイル生産に関して、押出成形機用金型から出た溶融ホイルの温度は、一般的に150℃から180℃までの範囲であり、したがって、安定化されていないホイルは比較的急速に冷却されなければならず、第1の工程で80℃から100℃程度の温度にして固体にし、次いで、第2の工程で20℃から25℃程度の貯蔵温度にして、収縮を防止し、ホイル層がくっつき合わないようにしなければならないが、この工程はすべて巻き取りの前に行う。しかし、上記のホイル冷却では、急速で均一なホイル冷却は、放射状出口から出る主に軸方向の空気流により必ずしも保証されるわけではない。この状況では、このような場合にホイル冷却に利用できる時間が比較的短くなるため、ホイル速度を上げると特に問題が生じる。このことは、現在のところ、ホイル冷却はホイル生産技術全体の重大な段階であることを意味している。従来の冷却技術に適用可能な最高ホイル速度は、約120m/分であり、これは、ホイル生産量をさらに増やすうえで障害となっている。
上記の設備に関して、外部冷却装置がクーラントを、底部のみにある、前記冷却流路を通じて膨らませたホイル・ホースの第1の安定化されていない円錐部を囲む冷却漏斗の最小口径を有する部分の、冷却用間隙内に吹き込むことは、ホイル速度が比較的低速で、その口径も小さい場合に、問題となる。ホイル・ホースは、上方に進むにつれ、円錐状漏斗とほぼ平行に広がり、その口径は、連続的に増大し、その壁厚は小さくなるが、その進行速度も増加する。
このため、ホイル・ホースと円錐状漏斗との間の環状冷却用間隙の流れ断面は、膨張したホイル・ホース(バルーン)の口径が増大することで倍増し、下から入ってくる放射状空気流が大きく減速し、急速に暖まるにつれ、結果として冷却の効率が極端に悪化するという問題が次に生じる。これは、残念なことに、ホイル・ホースと円錐状漏斗との間の冷却間隙のサイズはクーラントの不足により小さくなるという事実があるにもかかわらず生じ、したがって、ホイルの厚さの増大を考慮しなければならない。
われわれの経験では、上記の設備を使用した場合、ホイルは、非常に不安定であるが、実際には、膨らませたホイル・ホースを「引き延ばす」ことが意図されているのは、ホイルと円錐状漏斗との間で高速で流れる冷却空気である。
従来のホイル冷却設備では、適用可能な最高ホイル速度は、約120m/分であり、これは、生産量をさらに増やすことに対する主要な障害となっている。
上述の2つの欠点をよく見ると、前記従来技術には以下のいくつかの矛盾点があることを指摘できる。
・ホイルは加速され、空気は減速されて加熱されるが、これは、温度と速度との差が減少すること、冷却に影響を及ぼすものすべて、つまり熱伝達係数が悪化するが、すべてあべこべに(逆に)生じることを意味する。
・冷却漏斗の上側セクションのホイルを支持するとになっている空気流は、円錐状漏斗の底部に吹き込まれ、そのため、漏斗の最上部に到達した少量の低速で暖められた空気流はすでにこの目的には全く適したものでなくなっている。
・冷たい空気が漏斗の底部に吹き込まれるが、空気は環境温度であっても大きな温度差のせいで十分であり、他方、冷却用空気は、上に行くにつれ暖まるが、温度がだんだん低くなってゆくホイル・ホースをさらに冷却するために、冷却漏斗の上側セクションには冷却された空気が実際には必要になる。
本発明の主な目的は、上述の欠点をなくす、つまり、押出成形機の引き出しオリフィスから出るホイル・ホースの冷却及び安定化を、従来の技術に比べてより高速に、均一に、効率的に行うことができる改善され技術を提供することである。
さらに他の目的は、より高速で、均一で、効率的な冷却によりホイル製品の品質を改善することである。この文脈において、「品質改善」とは、主に、ホイル厚さ許容誤差を縮小し、熱可塑性材料のきめを適切な配向にすることを意味する。
さらに他の目的は、冷却段階でクーラントの上方での不足を解消し、クーラントの体積を長手(軸)方向で容易に、また選択的に制御できるようにし、冷却工程において膨らませたホイル・ホース(バルーン)をより安定した状態に保持することである。
他の目的は、一般に冷却技術の効率を改善することによりホイル生産の生産効率を高めることである。
主な目的は、環状引き出しオリフィスによりホイル・ホースを形成するのに適している押出成形機用金型を備える、押出成形プラスチック・ホイル・ホースを一貫製造するための設備、並びに/又は前記引き出しオリフィス及び膨張したホイル・ホースの少なくとも一部を囲む外部冷却装置を実現する方法で本発明により達成される。前記内部及び/又は外部冷却装置は、クーラント供給源に接続された、クーラント、好ましくは冷却空気用の入口、及び冷却される膨張したホイル・ホースと前記内部及び/又は前記外部冷却装置の環状スカートとの間の主環状間隙にクーラントを供給する少なくとも1つの出口を備える。本発明の本質は、内部及び/又は外部冷却装置は多段装置として形成され−引き出しオリフィスと同軸上で押出成形機用金型に好ましくは直接配列され、内部及び/又は外部のらせん状のクーラントの流れにより前記膨張したホイル・ホースの第1の円錐状の安定化されていないセクション(区分)を安定化させるためにクーラント用の多重レベルの接線方向の出口を持つという点にある。多段内部冷却装置は、互いから軸方向に離れた位置に配列されている少なくとも2つの環状冷却配向ユニットを備え、主内部環状間隙を通して内部的に少なくとも部分的にホイル・ホースの安定化されていないセクションを囲む。内部環状冷却配向ユニットはそれぞれ、温度及び/又は体積及び/又は圧力が選択的に及び個別に調節可能であるクーラントを供給するようにクーラント供給源に接続される。多段外部冷却装置は、もしあれば、互いから軸方向に離れた位置に配列されている少なくとも2つの環状外部冷却ユニットを備え、主外部環状間隙を通して前記膨張したホイル・ホースの円錐状の安定化されていないセクションを外部的に少なくとも部分的に囲む。それぞれの外部環状冷却配向ユニットは、少なくとも1つの接線方向の入口を備え、温度及び/又は体積及び/又は圧力が選択的に及び個別に調節可能であるクーラントを供給するように第2のクーラント供給源に接続される。
好ましい一実施例では、設備は、前記内部多段冷却装置のうちの少なくとも1つ及び前記外部多段冷却装置のうちの少なくとも1つを備える。
本発明の他の特徴によれば、前記外部多段冷却装置の外部冷却ユニットのそれぞれは、主外部環状間隙/流路を囲む少なくとも1つの円錐状マントル(バッフル)を有する少なくとも1つのクーラント分配環を備える。さらに、接線方向出口は、前記円錐状マントル内に形成され、好ましくは、ホイル・ホースの周りにクーラントの入口を形成する、スロットとして形成される。
設備の他の実施例では、内部環状冷却配向ユニットはそれぞれ、少なくとも1つのクーラント分配環、及び主内部環状間隙を囲む少なくとも1つの円錐状マントルを備え、接線方向出口、好ましくは、ホイル・ホースの周りに接線方向クーラント入口を形成する、スロットを備える。
好ましい一配列では、冷却配向ユニット及び/又は隣接する冷却配向ユニットの円錐状クーラント方向付けマントルは、互いに重なり合うように軸方向に配列され、これにより、隣接する円錐状マントル同士の間に環状間隙が形成される。マントルの相互軸方向位置、及びそれによる、前記環状間隙の流れ断面を調節することができる。
前記外部冷却配向ユニットのうちの少なくとも1つの円錐状マントルは、その相対的軸方向位置が対応する方向付けマントルに関して調節できる比較的小さな口径の少なくとも1つの円錐状エクステンション(延長)・マントルを備えることができる。これにより、環状間隙が、方向付けマントルとそのエクステンション・マントルとの間に形成され、その流れ断面は、容易に調節することができる。したがって、外部開放空隙に至る間隙の上側自由端を通して、すでに使用されているクーラントの一部を、外部多段冷却装置の主外部環間隙から取り除くことができる。
好ましくは、冷却ユニットの環状クーラント入口間隙の流れ断面は、冷却環及び/又はその円錐状方向付けマントルの相互軸方向調節、及び/又は−最も低い冷却ユニットでは−その冷却環及びその下側ネックの相互軸方向調節により、調節することができる。
他の実施例では、内部冷却配向ユニットのうちの少なくとも2つの相互軸方向位置は、調節可能な形で固定されており、これにより、その軸方向距離、及びホイル・ホースの周りの主内部環状間隙の流れ断面を設定することができる。
このような配列が可能であり、その場合、内部多段冷却装置の冷却配向ユニットは、共通内部クーラント分配空間とともに共通冷却環を形成する。これらのユニットは、さらに、円錐状マントル/バッフルを備え、その中の接線方向出口は、前記冷却環の円錐状スカートを形成する。クーラント分配空間は、さらに、上部カバーと底板により閉じられる。クーラント分配空間内には、内蔵式ファン・ローターが回転可能なように組み込まれ、回転式駆動装置に接続される。冷却ユニットの円錐状マントルだけでなくカバー及び底板は、連携して1つの「ファン・ハウジング」を構成する。一体化冷却環は、所定の温度のクーラントを供給するための入口を備える。
高密度プラスチック材料、主にポリエチレン(HDPE)からホイル・ホースを生産するために、内部多段冷却装置は、押出成形機用金型から所定の軸方向距離のところに配列することができる。
収縮ホイル生産のために、本発明による設備では以下の配列が使用可能である。第1の冷却装置は、必要に応じて、ホイル・ホースの第1の安定化されていない円錐状セクションを所定の温度に冷却するように押出成形機用金型の真上に配列される。前記冷却装置から一定の軸方向距離のところに、加熱装置を配置して、すでに部分的に延展され、配向されているホイル材料を暖め、それにより再び軟らかくする。加熱装置の真上に第2の多段ホイル冷却及び配向装置が置かれ、これは、ホイル・ホースを最終的に冷却し、安定化させるように同軸上に配列されている。
プラスチック・ホイル・ホースを生産するため発明されたこのプロセスに従って、以下の工程を実行する。
(a)前記外部多段冷却装置を使用し、それによりホイル・ホースの安定化されていない膨張した円錐状セクションの外面から一定の半径方向距離のところに主外部環間隙/流路を備えることにより、及び/又は前記内部多段冷却装置を使用し、それによりホイル・ホースの安定化されていない膨張した円錐状セクションの内面から一定の半径方向距離のところに主内部環間隙/流路を備えることにより、押出成形機用金型の引き出し開口部から出たばかりのホイル・ホースの安定化されていない膨張したセクションの少なくとも一部を囲む。
(b)軸方向多重レベル接線方向入口を通じて、選択的にあらかじめ決められている温度及び/又は圧力及び/又は体積のクーラント、主に冷却空気を、(複数の)外部及び/又は内部主環間隙に供給し、接線方向クーラント流をホイル・ホースの安定化されていないセクションの外面及び/又は内面に送り、それによりホイル・ホースの安定化されていないセクションを外部的に及び/又は内部的に冷却し、それによりホイル・ホースの安定化されていない膨張した円錐状セクションの(複数の)外面及び/又は内面に沿ってらせん状クーラント流に影響を及ぼす遠心力を使用することにより、またらせん状クーラント流のさまざまな部分の間の密度及び圧力の差を使用することにより、前記外部及び/又は内部主環間隙/流路内の多重レベル接線方向クーラント流から少なくとも1つのらせん状クーラント流を発生させることを用いてその構造を安定化する。
平たいホイル・ストリップ(細長片)が、生産済みホイル・ホースから作られる場合、上記プロセスは、少なくとも2カ所で管状ホイル・ホースを長手方向に切断し、冷却及び安定化工程の最終段階の実行中又はその直後にホイル・ホースから平たいホイル・ストリップを形成する追加の工程を含むことができる。
膨張工程でホイル・ホースを膨らませるための従来の装置をなくすために、上記プロセスは、ホイル・ホースを膨らませ、それにより交差する方向にも引き延ばし配向する多段内部冷却装置の選択的に制御可能なクーラント供給により与えられる接線方向クーラント流を使用する追加の工程を含むことができる。
収縮ホイル生産のために、本発明によるプロセスは、以下の工程を含むことができる。第1にホイル・ホースの安定化されていない円錐状セクションを所定の温度に冷却して部分的にのみ安定化させ、次いで、ホイル材料を加熱し、それにより再び軟らかくする。加熱工程の直後に、本発明による第2の多段ホイル冷却及び配向装置を使用することによりホイル・ホースを完全に安定化させる。
本発明は、ホイル・ホースの厚さ許容誤差の観点から最も重要なファクタの1つは常に冷却温度の均一さであるという認識に基づいている。溶かされたプラスチック材料の温度が押出成形機用金型から出るときに、つまり、押出成形機用金型の上側ゾーンにおいて、均一でない場合、結果として、完全に均一に冷却する場合であっても適切な厚さ許容誤差にならない。他方、厚さ許容誤差は、周囲に沿って均一な温度の溶かされたプラスチック材料が金型から出るが、均一に冷却されて戻されない場合には、適切なものとならない。
われわれの実験結果によれば、上記の場合の両方について類似の現象が生じ、それが、従来技術のホイル厚さが不均一であることの説明になっている。複数の場所で、比較的冷えている溶融プラスチック材料が押出成形機用金型から出、及び/又は冷却がより強く行われ、及び/又は空気流が比較的冷たい場合、ホイル材料は早いうちに、急速に冷やされて元の温度に戻るため、これらは、すぐに弾性伸縮能力を失うホイルの点状部分又はセクションであり、したがってこれらの点状部分又はセクションは厚いままとなる。
他方、より高温の溶融プラスチック材料が押出成形機用金型から出、及び/又は冷却がより弱く行われ、及び/又は冷却空気流が比較的暖かい場合、溶融ホイル材料は後になって、ゆっくりと冷やされて元の温度に戻るため、これらは、後から弾性伸縮能力を失うホイルの点状部分又はセクションであり、したがってこれらのホイルの点状部分及びセクションは引き続き伸びることができる。このような理由から、最終製品(最終ホイル・ホース)は、これらの場所で必要とされる以上に薄くなり、これもまた弊害をもたらす。
われわれの実験開発の主要目的の1つが、ホイル・ホース出口部分の周囲に沿って完全に均質で、効率的な冷却を生じさせることであるというのがその理由であった。本発明によれば、2つの主要な前提条件を定式化することができ、これは、以下のように、ホイル冷却には「理想的なもの」であるとわれわれは考えている。
・冷却漏斗(主冷却間隙内の)に沿って上に向かうときに、選択的に変化するクーラント体積の要件が満たされなければならない。
・さまざまな温度のクーラントは、異なる軸方向レベルで接線方向に吹き込まれることが保証されなければならない。
われわれの実験によれば、単位時間に伝達される熱の量は、伝熱係数、伝熱面、熱媒体の温度、及びホイルの温度に依存する。しかし、冷却空気を生成しようにも、この空気は常時大気から取り込まれ、大気中に吹き戻されるので、大容量空気冷却システムが必要である。他方、伝熱面は、例えばホイル生産の過程において高品質製品を得るためにいくつかの幾何学的条件及び比例関係が満たされなければならないので変えることができず、このことは、ホイルの表面は所与のもの(一定)であることを意味する。3番目に、伝熱係数は、限度内で変えることができる。空気の場合、これは、主に、空気の相対含水率及び流速(ホイルと空気との間の相対速度差)の影響を受ける可能性がある。
熱伝達の程度は、両方の要因に相当影響される場合がある。静止乾燥空気の伝熱係数は、約5W/mkであるが、湿った、激しく流れる空気の伝熱係数は、約250W/mKである。したがって、除去される熱の量は、伝熱係数により50倍くらい増えることがある。
われわれの実験結果から、冷却ガスの速度は、ホイル・ホースの強度により制限されることがわかっている。しかし、ホイルとクーラントとの速度差は、本発明に従ってクーラントを接線方向に供給することにより驚くほどさらに広がる可能性がある。さらに、らせん状クーラント流からの遠心力−ホイル・ホースに影響を及ぼすも、ホイル・ホースの安定性に対し好ましい影響を及ぼし、その結果、驚くべき技術的効果がよけいに得られる。
われわれの他の実験結果によれば、クーラントの速度は、ホイル・ホースの強度により制限される。しかし、クーラントの速度は、クーラント流を接線方向の乱流(らせん状)旋回(渦流)として導入することにより効果的に増大できる。さらに、主冷却間隙/流路内で回転しているクーラント渦流の遠心力は、ホイル・ホース及びホイル・ホースの安定性にも有利な影響を及ぼす。
冷却工程に関して、効率、つまり、適切な冷却能力も、きわめて重要である。押出成形機用金型から出たばかりの膨らませたホイル・ホースの溶けたプラスチック材料は、冷却セクションに沿って横断方向と長手方向の2つの方向に引き伸ばされ(配向され)そのうちに、メッシュ状のプラスチックのきめがそこに生じる。
ホイル・バルーンが膨れる、つまり膨張した結果、横断配向から外れる。ホイル・ホースが知られている方法を使用し追加の装置の圧縮空気により膨れると、その直径は倍増し、したがって、横断方向にかなり引き伸ばされる。引き伸ばす過程で、プラスチック分子は、引き伸ばし方向に整列される。
ホイルの他の配向は、長手方向であり、これは、知られている方法によるホイルの高速引き上げの結果である。引き上げの過程で、ホイルは、さらに、その倍数だけ引き伸ばされ、その分子は、長手方向に整列される、
このように2つの方向(配向)に引き伸ばすと、十分に速く、強い冷却が効率的に冷却することによりこのメッシュ状のきめを安定化(固定)することが意図されている場合に、ホイル・ホースの都合のよいメッシュ状のきめが生じる。冷却しない場合、静止している安定化されていないがプラスチック材料中のプラスチック分子は、しばらくしてからその配向性を失い、無秩序なきめを生じ、プラスチック材料は固化されない。
適切に冷却した結果として、押出成形機の頭部オリフィスを通って出るプラスチック流束は、硬化し始め、円錐状冷却流路の末端によりほとんど凝固し、最終的な厚さと安定化された状態が得られる。そのため、前の方で述べたように、適切な強度の均一に選択的に制御可能な冷却は、これに関して大きな役割を果たす。
本発明は、本発明による解決方法のいくつかの実施例を示す付属の図面に基づいてさらに詳しく開示される。図面は後の方で説明される。
図1に例示されているように、本発明によるホイル生産設備の第1の実施例は、加圧されたクーラント、主に圧縮冷却空気をホイル・ホースFの連続的押出成形のため押出成形機用金型Eの引き出しオリフィスHから出たばかりの膨らませたホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMに供給するための外部ホイル冷却装置1を装備する。
本発明によれば、外部冷却装置1は、引き出しオリフィスHと同軸となるように押出成形機用金型E上に直接配列された多段ホイル冷却装置として形成され、連続押出成形されたホイル・ホースFの進行方向Xにある、互いから軸方向に離れた位置に配列された少なくとも2つの環状外部冷却ユニットを備える。
図1に示されている第1の実施例では、3つの外部冷却ユニット2、3、4が適用され、これらは、次々にホイル・ホースFと同心円状に重ねて配列され、方向Xを見たときに、互いからそれぞれ軸方向距離T1及びT2だけ離れている。外部冷却ユニット2、3、及び4は、互いに対し及び/又は装置のフレームワーク構造(別に例示されていない)に対し調節可能なように所定の軸方向位置に固定される。
本発明の場合、距離T1及びT2の大きさは、それぞれ、100mm及び200mmとなるように選択され、膨らまされたホイル・ホースFの安定化及び冷却円錐状セクションMは全体として600mmとなるように選択される。
図1では、下側冷却ユニット2は、上述のように円形引き出しオリフィスHを持つ、細い結果線により一部のみ示されている、ホイル生産設備の押出成形機用金型Eの上側部分に直接接続されている。新しく押出成形されたホイル・ホースFは、知られている方法により、引き出しオリフィスHを通り連続的に出て行くが、その溶けたプラスチック材料(例えば、ポリエチレン)は、今のところ不安定なプラスチック状態にある。
本発明による外部ホイル冷却装置1の冷却ユニット2、3、及び4は、実質的に類似の設計である、つまり、それらはそれぞれ、クーラント流を分配する内部空間又は運搬路システム(図に示されていない)、及び円錐状クーラント方向付けマントルを備える冷却環からなるということである。したがって、冷却ユニット2は、冷却環5及び円錐状方向付けマントル6を備え、冷却ユニット3は、冷却環7及び円錐状方向付けマントル8を備え、上側冷却ユニット4は、冷却環9及び円錐状方向付けマントル10を備える。内部空間がそれぞれの冷却ユニット2から4に用意され、冷却環5、7、及び9にクーラントを入れて分配できるようになっている。
図1は、外部円錐状環状クーラント流路11、12、及び13がクーラント、例えば空気用にホイル・ホースFの内面と外部マントル面との間に形成されるように外部冷却ユニット2、3、及び4がホイル・ホースFを放出する引き出しオリフィスHの理論的中線Kと同心円状に配列され、これらが一体となり、ホイル・ホースFの安定化及び冷却セクションMの高さに沿って渦巻き状に旋回するクーラント流(矢印22により支持されている)に対する連続的外部主冷却環間隙Gを形成することを示している。
図1は、さらに、隣接する方向付けマントル6及び8、さらにはマントル及び10が、軸方向の重なりで配列され、これらの重なっているセクションでは、接線方向クーラント入口間隙14及び15が冷却環5及び7と方向付けマントル6及び8との間にそれぞれ形成されることを示している。
下側外部冷却ユニット2は、円錐状方向付けマントル6と同軸の中心ネックNを有し、また上方に伸びる円錐状表面と方向付けマントル6の内面との間に環状クーラント入口間隙16を持つ。
本発明によれば、クーラント入口間隙16の断面は、例えば、ネックNの相対的軸方向位置及び下側外部冷却ユニット2の方向付けマントル6を調節することにより制御することができる。同様に、クーラント入口間隙14及び15の貫流断面は、例えば、クーラント環6及び9の相対的軸方向位置と関連方向付けマントル8及び10をそれぞれ調節することにより、冷却ユニット3及び4のところで制御することができる。図1では、互いに重なり合う、外部方向付けマントル6、8、及び10の軸方向のサイズは、L1、L2、及びL3によりそれぞれ指定されている。
図2の断面は、一番上側の冷却ユニット4の構造設計を詳しく示しているが、他のユニットも類似の構造を有することに留意されたい。本発明の場合、冷却ユニット4の冷却環9は、シート材から溶接された台形状断面を持つ。加圧焼き戻しクーラント(例えば、冷却空気)を冷却環9の内部空間内に導入するために、これは、向かい合う2つの接線方向入口スタッド17及び18を備える。円錐状方向付けマントル10は、冷却環9の内壁19の斜め上に向かう連続体である。内壁19と内壁の広がりを構成する方向付けマントル10のベベル角度、例えば、60°は、膨らませたホイル・ホースFの円錐状の安定化されていないセクションの角度とほぼ同じである。
冷却環9の内壁19は、周囲に沿って同じ間隔で配置されている穿孔20を備え、これは、本発明の場合には、内壁19のU字型切断部及びそうして作られるベロからの屈曲部により成形される。これにより、ホイル・ホースFの接線方向にクーラントを導くための特別な側面出口間隙21が形成される。接線方向側面出口間隙21は、環状クーラント入口間隙13内に至る(図1)。
真中の冷却ユニット3も、類似の設計であり、(図1を参照)接線方向側面出口間隙21は環状クーラント入口間隙14に至る。
下側冷却ユニット2の冷却環5の側壁は、同様に、接線方向側面出口間隙21を備える(図1)。さらに、冷却環5の底側23に(出口間隙21を構成する切断部に類似の)切断部が備えられ、これは、下側接線方向出口間隙24を構成し、後者は、環状間隙16内に至る。
これらを通るらせん状空気流は、その出口の直後の引き出しオリフィスHから連続的に出るホイル・ホースFを効果的に冷却する。溶かされたプラスチック流束の表面が最初に硬化し、膨らませたホイル・ホースFが引き上げられるようにするために、こうして発生する底部らせん状空気流が必要である。下側冷却ユニット2の冷却環5は、その穿孔底側23の下にカバー25を備える。
外部冷却ユニット2、3、及び4の接線方向入口17及び18を通して導入される加圧クーラントは、側面出口間隙21及び下側出口間隙24を通して間隙14、15、及び16に供給され、それにより、クーラントは、ホイル・ホースFの外部マントルに沿って主外部環間隙G内でらせん状クーラント旋回上昇運動状態にされる(図1及び2の細い矢印22により示されているように)。継手方向付けマントル6、8、及び10を使うことで、外部冷却ユニット2、3、及び4は、協働接続となる、つまり、徐々にらせん状に上方に進む冷却空気流は、ホイル・ホースFの安定化されるべきセクションの全高Mに相当する部分を効果的に冷却する。
したがって、空気は、外部冷却ユニット2、3、及び4の側面出口間隙を通るだけでなく、下側冷却ユニット2の下側出口間隙24を交差する間隙16を通り、またそれぞれ重なり合う方向付けマントル6及び8と8及び10との間の間隙14及び15を通して、主に吹き込まれる。
中間冷却ユニット3及び上側冷却ユニット4内のらせん状焼き戻しクーラント流−徐々に円錐状に上方に進む−は、空気及び調整の連続して高まる要件を満たすことが意図されている。中間冷却ユニット3の冷却環7の側面出口間隙及び下側冷却ユニット2の冷却環5の側面出口間隙は、さらに、図1において21で示されている。
この配列により、従来の設備のこれまで避けられなかった問題が解決された、つまり、底部に吹き込まれた冷却空気はスローダウンし、円錐状の広がりとともに温まり、したがって、ホイル・ホースFと円錐状に広がるマントルとの間の環間隙が減少する。本発明によれば、「新鮮な」冷却空気は、選択的に制御可能な方法で冷却ユニット2、3、及び4に供給される。そのため、ホイル・ホースFと円錐状に広がる外部方向付けマントル6、8、及び10との間の主外部環間隙Gの大きさは、いつでもほぼ一定であり、製品品質に関して非常に重要なことである。
本発明の他の重要な追加の効果としては、外部ホイル冷却装置1の冷却ユニット2、3、及び4のクーラント供給は、別の、個々に制御可能なクーラント供給源HK1、HK2、及びHK3に発するという点が挙げられる(図1)。この対策で、冷却ユニット2、3、及び4のところで選択的に、個別に、現在の技術的要求に応じてクーラントのコード及び/又は圧力及び/又は数量を変えることができる。
例えば、上側冷却ユニット4のところでは、吹き込まれたクーラントの量及び温度は、他の場所、例えば、下側冷却ユニット2及び/又は中間冷却ユニット3のところではひとまず変更されないように、変更することができる。これにより、介入の効果が大幅に制御しやすくなり、またその効果の分離可能性も高まる。
われわれの実験結果から、円錐状主外部環間隙Gに沿って上に向かっているうちに加速ホイル・ホースF冷却を完全に、また急速に元の温度に冷やすために、次第に冷たくなる空気をどんどん増やす必要があることがわかる。したがって、本発明による設備は、外部冷却装置1の冷却ユニット2、3、及び4のさまざまな高さレベルで個々に調節される量及び/又は温度の空気をホイル・ホースFの外面に供給することができる。そのため、本発明では、適切な強さの冷却を行うために必要な温度及び速度差を、実際に、らせん状クーラント流の結果として可能な最も均一な分配となるように所定の方法により次第に冷たさを増す空気量を増やしつつ吹き込むことにより、確実なものとする。
本発明による外部冷却装置1のこの配列の他の利点は、個別に制御されるクーラントHK1、HK2、及びHK3(図1)に発する異なる量及び/又は圧力及び/又は温度のクーラントは、さらに、装置1のすでに内側にあるクーラントのパラメータに基づいて吹き込むこともできる。これは、下から到達するらせん状クーラント流の温度は、例えば、冷却ユニット3及び4の前の主外部円錐状環間隙G内で測定され、次いでそこの中に供給されるクーラントの温度は、その関数として決定される。このようにして、適切な熱伝達に必要な温度差は、システム内に安全に維持することができる。
制御された加熱をなおいっそう行いやすくする他の制御の実現可能性は、上記の温度測定に密接に関係する。新しいクーラントを導入する前に、下から入ってくる熱せられた空気を取り除くことが可能であり、実施例は、図3に関して示されている。
図3は、間の距離をT1及びT2として軸方向に配列されている、3つの外部冷却ユニット2、3、及び4も備える、本発明による設備の外部ホイル冷却装置1の変更形態を示している。
構造設計及び配列は、図1及び2によるものと実質的に対応している。唯一の違いは、ここで下側冷却ユニット2において、冷却環5の円錐状方向付けマントル6が、比較的小さな口径の円錐状エクステンション・マントル6Aをその連続として備える点であり、その相対的高さ位置は、方向付けマントル6に関して調節することができる。このため、方向付けマントル6とエクステンション・マントル6Aとの間の環状間隙26の断面は、調節可能であり、後者は、実際には外部開放空隙に至る。したがって、出口間隙26を通して、すでに使用されているクーラントの一部を冷却装置1の主外部環間隙Gから取り出すことができる。
所定の場合において、下から届いた熱せられた空気は、例えば、熱感知器により測定され、所望のクーラント温度にするために次の冷却ユニットを使用して十分に冷たい空気を混合することができない場合、熱せられた空気は、中間の冷却ユニット3に達する前に間隙26を通して環間隙(及び冷却ユニット2)から引き出される。
中間冷却ユニット3は、同様方法で設計されている。ここで、比較的小さな口径の円錐状エクステンション・マントル8Aが、円錐状方向付けマントル8の連続体として備えられ、またこうして作られた出口間隙27が用意され、この間隙を通して、クーラントの一部を同様に、必要に応じて、外部空隙に導くことができる。
上記に基づき、本発明による設備の外部ホイル冷却(焼き戻し)装置1は、現在の製品に合わせて調節されたホイル冷却「マップ」を作成するために使用することができる。これは、クーラントの量、速度、及び温度は、外部冷却ユニット2から4の任意の高さで必要に応じて選択的に、つまり吹き込み部の軸方向セクション、つまり接線方向入口間隙14、15、及び16により調節することができる。このようにして、プラスチック流束について知った上で、またホイル・ホースFの達成されることが意図されている特性を考慮して、任意の冷却状態を生じさせることができる。
これはきわめて重要なのであるが、それというのも、回転芯−回転芯を持つ押出成形機用金型の場合−を膨らませ、引き上げ、回転させることにより生産されるプラスチック材料のメッシュ状のきめは、固定されなければならない、つまり、周囲及び長さに沿って完全に均一になるようにこの冷却セクションにおいて高さMで安定化されなければならないためである。
図4に例示されているような速度ベクトル三角形の理論的な説明に関して、冷却空気の流速は、vで示され、ホイル・ホースFの駆動速度は、vで示され、それらの間の角度は「α」(アルファ)で示され、速度差ベクトルは、Δvで示される。
まず、クーラントがホイル・ホースの方向に対し平行に駆動される配列を調べることにする。この場合、速度差Δvは、速度ベクトルの絶対値の差と同じである(Δv=vL1−v)。言い換えると、これは、例えば空気の速度vL1が100m/分であり、ホイルの速度vが50m/分の場合、速度差Δvは、約50m/分であることを意味する。
しかし、クーラントがホイルに比べて角度αで供給される場合、速度差は、すでに速度ベクトルの差になり、これは、絶対速度値の差よりも確かに大きい(図4の対応する値を参照のこと。vL2とΔv、vL3とΔv、vL4とΔv、vL5とΔv、及びvL6とΔv。ホイルの速度vは、50m/分と一定に選択された)。
最大の速度差vΔ6は、クーラントがホイルに対し反対の方向に供給された場合に生じ得る(vL6及びvを参照)。この場合、絶対値が合計されるだけである。われわれの観点では、実際に、この2つの速度ベクトル(vL4及びv)の垂直性(α=90°)は、実行可能な最大値のように思われ(図4のΔv)、したがって、Δvは、上述のデータの場合に、約111m/分と比較的高くできる。
上記の実施例の他の重要な利点として、外部冷却ユニット2から4内に接線方向で導入された加圧クーラントは、ホイル・ホースFの外面に沿った角運動量を保存する、つまり、冷却空気は、ホイルに到達したときでも、接線方向に、またらせん状に進行することを意味する。これは、本文の冒頭に述べた従来の冷却技術では、半径方向に導入された空気は、分配運搬路の迂回効果のせいでホイルに達するとホイルとすでに平行に進行しているため、実質的な相違点及び利点である。
本発明による提案された配列では、空気が接線方向に又はホイルと比べて斜めの角度で進行することの重要性は、伝熱係数に及ぼす影響にある。接線方向に導入された場合、空気は、伝熱係数の値をかなり大きくし、それにより、伝熱の効率を高めることができる。これは、非常に重要な付加的効果であるが、それは、今日では−すでに上で述べているように−ホイル生産全体の生産性及び適用可能なホイル・トラックの速度が、実際にホイル冷却の効率及び速度により制約されるからである。
われわれの実験の過程で、伝熱係数は、クーラントを主環間隙G内に接線方向で導入することにより効果的に増大できることが発見された。この背景について以下で述べる。
以下の知られている公式は、単位時間当たり伝達される熱の量を計算するために使用することができる。
Q=α・A(T−T)、ただし
α−伝熱係数、
A−伝熱面、
−ホイル温度、
−クーラント温度。
この公式から、伝達される熱の量を修正できる係数が実際には3つあることを認めることができる。
a)クーラントとホイル壁との間の温度差(T−T)。例えば、ホイル温度(T)を200℃とし、環境からの冷却空気の温度(T)を25℃とする。環境からの空気を5℃に冷却することにより、温度差は上昇するが、175℃から195℃に変化した結果、10%効率が向上し、しかし、冷却された空気を発生するには、高価な大容量空気冷却システムを必要とする。しかし、われわれの実験結果により、冷却されて空気により誘起されるこのような10%の効率向上であっても、ホイル品質において認められた。
b)ホイル生産の過程で指定された品質を確保するために、与えられた幾何学的条件及び割合が、観察されなければならず、そのため、ホイルの表面が指定される。したがって、伝熱面の値は、事実上変更不可能である。
c)しかしながら、伝熱係数(α)は、広い範囲内で変えることができる。空気の場合、これは、主に、空気の相対湿度だけでなく空気の流速(ホイルと冷却空気との間の速度差)の影響を受ける可能性がある。両方の係数が、熱伝達度にかなりの影響を及ぼすことがある。静止乾燥空気の伝熱係数は、約5W/mkであるが、湿った、激しく吹かれる空気の伝熱係数は、約250W/mKと高い場合すらある。このことから、取り除かれる熱の量は、伝熱係数により50倍に増大することもできるということが言える。
もちろん、空気の速度は、ホイル・ホースFの強度により制限される。しかし、空気を渦巻き状に導入し、流すことにより、速度を上げたときに、冷却効率をさらに高めることができる。さらに、ホイル・ホースに影響を及ぼす空気渦流(らせん状クーラント流)の遠心力は、ホイル・ホース安定性にも役立つ。
本発明による伝熱係数及び解決方法の検討結果を知ることで、従来の冷却環と本発明によるさまざまなレベルで調節された解決方法とを比較することが簡単に行える。上述のように、温度差及び相対的速度差は、熱交換、つまりホイル焼き戻しの観点から最も重要なファクタであるが、なぜなら、これらは、修正可能な方法で伝熱係数に影響を与える2つのファクタだからである。
比較のため、図5Aから5C及び6Aから6Cでは、従来の構造と(図5A〜5C)と本発明による多重レベル調節外部ホイル冷却構造(図6A〜6C)の両方の場合の、冷却及び安定化セクションMの高さ全体において、外部円錐状環間隙Gに沿って上方に進む、図中のこれらのファクタの変化を例示している。
図5Aは、外部冷却円錐HG、ホイル・ホースF、及びホイル・ホースFの冷却安定化セクションMの高さを用いる、従来の解決方法を示している。図5Bの図については、横軸は、従来の解決方法で得られる速度差(Δv)を示し、縦軸は、冷却セクションの高さMを示し、また図5Cの図については、横軸は、温度差(ΔT)を示し、縦軸は、冷却セクションの高さMを示す。
図6Aは、外部冷却ユニット2、3、及び4を備える、本発明による設備(図3を参照)に関係する外部ホイル冷却装置1の断面を示し、図6B及び6Cは、速度及び温度差をホイル・ホースFの冷却安定化セクションの高さMの関数として示している。図5B及び5Cとともに6B及び6Cも、冷却の観点から理想的と考えられる理想的速度及び温度差(Δv、ΔT)を示しており、したがって、2つの設計の間の実質的違いは明白である。
図5Bの図は、空気速度(v)とホイル速度(v)との間の速度差(Δv)が、高さMの約2/3の部分のところでなくなることを示しており、さらに、ホイル・ホースFは、冷却円錐HGから出るまでに、冷却空気がそれと平行に進むよりも速く進行する。他方、当業者にしてみれば、伝熱の観点から特定の速度が絶対に必要であることは明らかなことである。流束は、押出成形機用金型の引き出しオリフィスを通してゆっくり出て行くが、冷却空気速度は、ここでは高い(v)。ホイルは、上方に進みつつかなり大きな加速をするが(V)、冷却空気は、漏斗の広がりのせいで速度が低下する(v)。
反対に、本発明(図6A〜6C)による多段外部ホイル冷却装置1を適用することにより、異なるレベルで吹き込まれた冷却空気は、主外部環空間Gの広がりから生じる不足を連続的に補い、速度差(Δv)のある程度の減少が、2つのそれぞれの冷却ユニット間で観察されるだけである。
外部ホイル冷却装置1では(図6Aを参照)、3つの個別に、選択的に制御可能な冷却ユニット2〜4は、一実施例として示されていた(図1のように)が、理論上は、任意個数の冷却ユニット、つまり、焼き戻しレベルを適用することができる。互いの上の環状冷却ユニットの数が多ければ多いほど、速度差はより均一にでき(図6Bを参照)、理想状態(Δv、ΔT)にいっそう近付けることができる。
速度差に関する図面上の説明は、ほとんど完全に温度差にも適用される(図5C及び6C)。図5Cによれば、ホイルの温度(T)は、ホイルが出てきて、新しく吹き込まれた冷却された空気と比べて大きな温度差(ΔT)が生じた場合でも非常に高いままである。この著しい温度差は、上方に向かっているうちになくなり、したがって、ホイル・ホースは、冷却され元の温度に完全に戻されるということはとてもありえないことであり、あるとすれば偶然のみである。
これに反して、本発明による解決方法の場合(図6Cを参照)、空間の膨張による空気の不足を補うだけでなく、温度差(ΔT)を所望のレベル以上に維持することも行う。下からライン内の次の冷却ユニットまで渦巻き流れとなって届いた冷却空気の温度(T)−つまり、吹き込みレベル−がすでに高すぎる場合、吹き込みの直前に冷却ユニットから環境へ導き出すことができる。もちろん、この方法では、大量の冷却空気を補わなければならないが、与えられた場合については、適切に選択的に制御されたホイル冷却/焼き戻し効果を得るうえで有効な効率的解決方法であることは確かである。
本発明による外部ホイル冷却/焼き戻し装置1の上記の実施例のプロトタイプを使った試験によりもたらされる主な利点は、以下のとおりである。
・ホイル・バルーンは、冷却空気が多重レベル冷却ユニットを通して接線方向に吹き込まれ、強制的らせん状に流されるという点で従来の方法に比べてより高速に、安全に冷却する。
・冷却空気がそれぞれのレベルで連続的に補われた結果として、円錐状外部主環間隙G内の空気は過剰に温まることはなく、その冷却効果は安定化され得る。
・冷却空気の分配は、高さM全体にわたって円錐状主環間隙G内のホイル・ホースFの周囲に沿って絶対的に均一である。
・軸方向に沿って上方に進むときに、主環間隙Gのサイズを恒久的な値に維持することができる。
・ホイル・ホースは、ホイル・ホースFと冷却ユニットとの間の外部主環間隙G内で比較的高速に接線方向に流れる冷却空気により高い安定状態に維持されるが、このことは、以前は従来の冷却環が適用されたときに、ホイル・ホースがシステムにおける外部影響(例えば、ドラフト)に非常に敏感であり、容易に裂けたという事実からも観察され得る。しかし、本発明による解決方法では、ホイル・ホースは不安定になることはなく、「揺れ」始めず、意図的な外部効果(例えば、ドラフト)の場合でも破れない。
空気は、上記開示のクーラントの一実施例として示されていたが、所定の場合に、これは、窒素、ネオン、ヘリウム、又はアルゴンなどの他のガス状作用物質とすることができる。
別に例示されているわけではないが、当業者にとっては、上の説明から、外部冷却ユニット2から4のそれぞれを、現在の技術パラメータ及び/又は生産者受容に従って中央制御パネル(例示されていない)から例えば熱感知器の制御信号に応じて選択的に制御することができる個別制御可能な圧力及び供給体積を持つクーラント源(例えば、熱交換機に関連するファンユニット)に接続することができることは明白である。
本発明によれば、少なくとも2つ又はそれ以上のこのような外部冷却ユニットを施すことができる。明らかに、本発明による外部ホイル焼き戻し装置1の冷却ユニット2から4は、新しく出る、膨らまされたホイル・ホースの跡に沿って高さMのセクションに配列されなければならない。与えられた場合において、一番下の冷却ユニット2は、環境からの空気により冷却することができる。さらに、暖かい焼き戻し剤をポンプで冷却ユニットのうちの少なくとも1つに送り込む一実施例を用意することが可能である。
図7から10は、プラスチック・ホイルFの生産のための本発明による設備の第3の実施例を示しており、その押出成形機用金型E−輪郭としてのみ示されている−は、その引き出しオリフィスHとともに、ホイル・ホースFを形成する。引き出しオリフィスHから出たばかりのホイル・ホースFは、高さMを持つ円錐状に広がり、それでも安定化されていないセクションの後の上部に円筒状のセクションを通り過ぎる。静止溶解プラスチックは、実際には、この円錐状セクションMに沿って安定化される。ホイル・ホースFの上方に引く進行方向は、「x」で示され、引き出しオリフィスHの中線は、Kで示され、これはホイル・ホースFの理論上の長手方向中線と実質的に一致する。
図7は、多重レベル・ホイル冷却配向装置40として設計された、内部冷却機能のみを持つ本発明による装置の実施例を示している。本発明の場合には、この内部ホイル冷却配向装置40は、引き出しオリフィスHの隣接領域内に配列される。
本発明によれば、内部冷却配向装置40は、冷却主環間隙Gを通してホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMに合わせて配列されている、少なくとも2つの内部環状冷却ユニットを備える。内部冷却ユニットは、互いから軸方向に離して配列されており、連続押出成形されたホイル・ホースFの進行方向xにある。
図7によれば、多段内部冷却配向装置40は、互いに同軸上に配列されている4つの内部冷却ユニットを備え、そこから、冷却ユニット41は、押出成形機用金型E上に直接配列され、この上に、第2の冷却ユニット42が軸方向距離Tで配列され、この上に、第3の冷却ユニット43が、軸方向距離Tで配列され、この上に、軸方向距離がTである一番上の第4の冷却ユニット44が配置される。
図7は、内部冷却ユニット41から44は、上方に進んでいるときに直径が大きくなる一方であることを示しており、したがって、これらは、実質的に同一の間隙サイズを持つ主環間隙Gを通してホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMに従う。冷却ユニット41から44までのそれぞれは、個別に制御されるは圧力及び/又は温度及び/又は量の、それぞれの冷却ユニット41から44用のクーラントを搬送する一体型クーラント供給源45に別々に接続される。
本発明によれば、冷却ユニット41から44は、少なくとも1つのクーラント分配装置、つまりホイル・ホースFの進行方向xに対し横断する形で配列された冷却環を備える。図7による実施例では、冷却ユニット41から44までのそれぞれは、別々の冷却環41A、42A、43A、及び44Aをそれぞれ備え、また少なくとも1つのクーラント方向付けマントル41B、42B、43B、及び44Bをそれぞれ備え、これらは、冷却ユニットの外側面を構成し、これにより内側から主環間隙Gを取り囲む。
内部冷却ユニット41から44までのそれぞれは、互いに180°ずれている2つの入口を備え、これらは参照記号41C、42C、43C、及び44Cによりそれぞれ示され、本発明の場合には、共通であるが個別に制御可能なクーラント供給源45に接続されている。したがって、それらを通して供給されるクーラントの温度及び/又は圧力及び/又は量は、実線の技術上の要求条件に応じてそれぞれの冷却ユニット41から44について個別に、選択的に制御可能である。
本発明の場合に、冷却ユニット41から44の冷却環41Aから44Aまでのそれぞれは、円形クーラント分配空間41E、42E、43E、及び44Eをそれぞれ備え、それぞれ、対応する出口41D、42D、43D、及び44Dに接続され、ホイル・ホースFに比較して接線方向のクーラントの流れが確実なものとなる。本発明の場合において、出口41D、42D、43D、及び44Dは、細長いスロットとして形成される。
接線方向出口41Dから44Dを通じて、内部主環間隙G1内に共通の内部らせん状クーラント流46を形成し、ホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMの内面に沿って下から上に進行する(図7及び10を参照)接線方向クーラント流が生成され、それにより、均一で効果的な冷却が行われる。
図7による実施例では、隣接する冷却ユニット41から44は、互いに重なり合い、同心円上に、互いに比較して軸方向に調節可能なように固定されている。これにより、調節可能な流れ断面を持つ環状間隙g1、g2、及びg3は、隣接する円錐状方向付けマントル41Bから44Bの間の重なり合う部分に沿って形成され、そこを通して、制御可能接線方向クーラント流が、細い結果線の矢印により例示されているように、出口41Dから44Dを通り出て行く。
図7による配列では、冷却ユニット41から44は、調節可能な距離TからTの軸方向相互位置に固定され、それにより、主内部環間隙G1及び間隙g1、g2、及びg3の流れ断面は所定の値に調節可能である。そのため、冷却効率は、さらに改善できる。
図7は、単一クーラント供給源45のみを、ただし、複数の個別に制御可能な出口流路とともに例示しているが、与えられた場合において、冷却ユニット41から44のそれぞれは、別のクーラント供給源を備えることができる。そのような場合、それらのクーラント供給源はそれぞれ、個別に制御可能な圧力及び/又は温度及び/又は量のクーラントを本発明による対応する冷却ユニットに伝達できる。
図8は、冷却ユニット42の構造設計の断面を例示している。ここで、接線方向の空気流を確実なものとする出口42Dは、本発明の場合に、円錐状方向付けマントル42Bから切り出され、曲げられた部分から形成されることははっきり観察できる。そのため、クーラントの接線方向の流れを確実にする出口42Dは、周囲に沿って互いから同じ距離のところに設けられる。接線方向クーラント流れを確実なものとする出口42Dは、さらに、他の方法でも形成することができることに留意されたい。冷却ユニット43及び44では、構造設計は類似している。
しかし、一番下の内部冷却ユニット41の場合、図7は、接線方向出口41Dが、冷却環41の周囲に沿って、下側部分に設けられ、これにより、引き出しオリフィスHから出たばかりのホイル・ホースが出ている間及び出た後に直に有効な内部冷却流れを受けることを示している。
ホイル・ホースFは冷却及び配向と同時に、多重レベル内部ホイル冷却配向装置40により、つまり、そのクーラント流により必要とされる膨張形状になるまで膨らますことができるため、よけいなホイル吹き込み装置(従来の装置には不可欠な)は不要であるという点は、図7及び8のように本発明による実施例の他の特徴であるということを強調しておこう。ホイル・ホースFを膨らませることにより、ホイル・ホースFの材料が引き延ばされ、冷却ユニット41から44から出る接線方向クーラント流により必要とされる速度に合わせて横方向に誘導される。したがって、必要な従来のホイル吹き込み装置を、捨てて、設備を簡素化することができる。
内部ホイル冷却及び配向装置40で、冷却ユニット41から44のクーラント方向付けマントル41Bから44Bは、円錐状、漏斗状の要素であり、本発明の場合のそのベベル角度は例えば60°となるように選択されているが、与えられた場合において、隣接する方向付けマントル41Bから44Bは、さらに、ホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMの側面の引き延ばし及び配向に対し異なる値として選択することもできる。
図7で適用されている冷却ユニット41から44の固定方法は、詳しくは示されておらず、その相対的軸方向位置が調節可能であること、したがって任意の固定方法が適用可能であることについ述べることに留める。冷却ユニット41から44は、例えば、押出成形機用金型E又は設備の中心フレーム(図に示されていない)に固定することができる。
図7は、安定化されたホイル・ホースFの知られている圧延及び他の加工について進行方向xにすでに不安定化されているホイル・ホースFを引っ張ることが意図されている、設備の知られている少なくとも一対のピンチ・ローラーを例示していない。
図7による配列から、冷却ユニット41から44は、ホイル・ホースFの内面に高さレベルによりすでに調節されている量、圧力、及び温度の接線方向クーラント流を供給することができることを観察できる。ホイル冷却及び配向装置40において互いの上に施される冷却ユニットが多ければ多いほど、冷却はなおいっそう強くなるのは当然である。
図7から10による設備に関して、多重レベル内部冷却及び配向装置40の重要性は、実際には、この装置が、横方向及び長手方向の配向が実行される範囲の、つまり出て行く流束段階から安定化セクションMの終わりまでのホイル・ホースFを効果的に冷却するという事実にある。この配列は、特に有利である、つまり、冷却の強さは、プラスチック材料の開始溶融流束段階からホイルの完全に安定化され冷却された状態、つまり、ホイル・ホースの安定化状態まで連続的に高めることができるということである。
クーラント方向付けマントル41Bから44Bまでの円錐面は、内側から接線方向クーラント流を適切に導き、その流れをホイル・ホースFの内面に誘導し、主内部主環間隙G1(図9)内に共通内部らせん状クーラント流46を発生させ、したがって、クーラントは、冷却に明らかに要な場合にのみ流れ、そのため、冷却安定化プロセスは、より集約的であり、制御されたものとなる。
接線方向空気流から生じるらせん状内部クーラント流46の他の実質的利点は、ホイル・ホースFを駆動するという点にあり、したがって、ホイル・ホースFは、調節されたらせん状空気流46により「支持され」、配向されるようにできる。他の実質的な利点は、多重レベル・クーラント吹き込みにより、ホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMのクーラントの欠乏の発生(従来の解決方法では不可避であり、その結果冷却が弱くなる)をなくすことができるという点である。
よく理解できるように、図9及び10は、それぞれ図7による解決方法の断面図及び正面図を示している。図10は、ホイル・ホースFの内面に沿って内部主環間隙G1内の内部ホイル冷却及び配向装置40により発生させられる、下から上に進行する内部らせん状クーラント流46を示している。
他の実施例を示す前に、以下では本発明による内部冷却方法について詳しく説明することにする。
比較のため、図11から13及び14から16は、従来の装置(図11〜13)と本発明による多重レベル内部冷却装置(図14〜16)の両方の場合の、ホイル・ホースFの冷却及び安定化セクションMの高さ全体において、環間隙に沿って上方に進んだときの、温度及び速度の変化を正面図及び線図として示している。
図11は、冷却環HG、ホイル・ホースF、及び冷却セクションの高さMを用いる、従来の内部冷却を示している。図12の図については、横軸は、従来の解決方法で得られる速度差(Δv)を示し、縦軸は、冷却セクションMの高さを示している。図13の図については、横軸は、温度差(ΔT)を示し、縦軸は、冷却セクションの高さMを示す。
図14は、本発明による設備の冷却及び配向装置40を示している(図7と同様)。図15及び16は、速度及び温度差(Δv、ΔT)を冷却セクションMの関数として示している。図12、13及び15、16も、冷却の観点から理想的と考えられる速度及び温度差(Δv、ΔTi)を示しており、したがって、2つの設計の間の実質的違いは明白である。
図12の図は、空気速度(v)とホイル速度(v)との間の速度差(Δv)が、高さMの約2/3の部分のところでなくなることを示している。ホイル・ホースFは、冷却環Hから出るまでに、冷却空気がそれと平行に進むよりも速く進行する。しかし、熱伝達の観点から、特定の速度は絶対必要になる。ホイルの溶融プラスチック流束は、金型の引き出しオリフィスを通してゆっくり出て行くが、冷却空気速度(v)は、ここでは高い。ホイルは、上方に進みつつかなり大きな加速をするが、冷却空気(v)は、漏斗の広がりのせいで速度が低下する。
それに反して、本発明では、異なるレベルで吹き込まれた調節済み接線方向クーラント流は、内部主環空間G1の広がりから生じるクーラント要求量を連続して満たし、理想的な公称値(Δv、ΔT)と比較したときに速度差(Δv)(図16)及び温度差(ΔT)(図16)の何らかの減少は、装置40の2つのそれぞれの冷却ユニットにより、2つの間で観察されるだけである。
本発明による設備の多重レベル内部ホイル冷却及び誘導装置40の上述の実施例では、4つの個別に、選択的に制御可能な冷却ユニット41から44は、一実施例として示されているが、理論上、任意個数の冷却ユニット、つまり、焼き戻しレベルを適用することができる。互いの上の環状冷却ユニットの数が多ければ多いほど、速度差はより均一にでき、理想状態にいっそう近付けることができる。
速度差に関する図面上の説明は、ほとんど完全に温度差にも適用される(図13及び16)。図13によれば、ホイルの温度(T)は、ホイルが出てきたときも非常に高いままであり、新しく吹き込まれた冷却された空気の温度と比べて、大きな温度差(ΔT)が測定されうる。この著しい温度差(ΔT)は、上方に向かっているうちにたちまちなくなり、したがって、ホイル・ホースFは、冷却され元の温度に完全に戻されるということはとてもありえないことであり、あるとすれば偶然のみである。
対照的に、本発明によれば、新しく吹き込まれた空気は、空間の膨張による空気の不足を補うだけでなく、温度差(ΔT)を所望のレベル以上に維持することも行う(図16)。下からライン内の次の冷却ユニットまで渦巻き流れとなって届いた冷却空気の温度(T)(つまり、吹き込みレベル)がすでに高すぎる場合、吹き込みの直前に冷却ユニットから環境へ導き出すことができる(例えば、間隙g1からg3のどれかを通して。図7を参照。そのような場合、間隙g1からg3のいくつかは、クーラント吹き込みとして、他のものは、クーラント抽出間隙として適用される)。もちろん、この方法では、大量の冷却空気を補わなければならないが、与えられた場合については、適切に選択的に制御された冷却効果を得るために有効な効率的解決方法であることは確かである。
本発明による設備の図7から10によるプロトタイプを使った試験によりもたらされる主な利点は、以下のとおりである。
・ホイル・ホースFは、クーラントが多重レベル内部冷却ユニットを通して接線方向に吹き込まれ、強制的らせん状に流されるという点で従来の方法に比べてより高速に、安全に冷却する。
・冷却空気が連続的に補われた結果として、内部主環間隙G1内の空気は過剰に温まることはなく、その冷却効果は安定化されうる。
・クーラントの分配は、内部主環間隙G1内のホイル・ホースFの周囲に沿って絶対的に均一である。
・円錐のジェネレータに沿って上方に進むときに、内部主環間隙G1のサイズを恒久的な値に維持することができる。
・ホイル・ホースFは、ホイル・ホースFと冷却ユニットとの間の内部主環間隙G1内の比較的速い速度で接線方向に流れているクーラントにより高度に安定した状態に保たれ、ホイル・ホースは不安定になることはなく、「揺れ」始めず、意図的な外部効果(例えば、ドラフト)の場合でも破れない。
本発明による内部冷却配向装置は、与えられた場合において外部冷却装置と組み合わせることもでき、それにより、冷却効率を改善できることに留意すべきであるが、その実施例については以下で説明する。
図17は、図7による内部ホイル冷却及び配向装置40が単純な外部冷却装置47’と組み合わされるホイル生産設備の好ましい一実施例を示している。この外部冷却装置47’は、押出成形機用金型Eの真上に配列され、その位置で固定される。その構造設計は、理論的に、内部冷却ユニット41から44の構造設計に対応している、つまり、調節されたクーラント供給源(図に示されていない)に接続された2つの接線方向入口47Cを備える、分配環空間を取り囲む冷却環47Aを備える。
外部冷却装置47’は、ホイルが出てきた直後のセクション内の外部主環間隙Gとともに外側からホイル・ホースFの外面に近付く円錐状クーラント方向付けマントル47Bを備える。図17は、外部冷却環47Aが、その側面及び底部の周囲に沿ってクーラント方向付けマントル47B、入口47C、及び接線方向出口47Dを備えることを示しており、その設計は、図8に関して説明されている冷却ユニットの設計に対応している。
したがって、出口47Dを通って出て行くクーラント流は、ホイル・ホースFの外部マントルに沿って接線方向渦流の形で移動し始め、らせん状に上方に進行することで外部クーラント流48を発生する。
ホイル冷却の効率及び均一さは、内部らせん状冷却流46と外部らせん状冷却流48とを組み合わせることによりかなり改善することができる(図17)。
本発明による内部多段冷却装置40は、知られている外部冷却装置のどれかと関連付けることもできることに留意されたい。
図18は、内部ホイル冷却及び配向装置の設計が上述の実施例と異なる本発明による設備の他の実施例を示しており、この設備は、さらに、単純な外部冷却装置47’(図17のような)も備える。
内部ホイル冷却及び配向装置40’は、互いから軸方向に離れた位置に配列された冷却ユニット41から44からなり、したがって、その円錐状マントルは、参照記号41B、42B、43B、及び44Bにより示され、その接線方向出口は、41D、42B、及び43Dによりそれぞれ示される。しかし、上記の実施例からは、ここですべての冷却ユニット41から44は単一の共通内部分配空間49を有し、これはマントル41Bから44Bにより、また上部にあるカバー51及び底部にある底板52により横方向に閉じられる。
クーラント分配空間49内には、内蔵ファン・ローター53が回転するように埋め込まれ、クーラントの吸い込み及び分配を均一に行うようになっている。冷却ユニット41から44までの方向付けマントル41Bから44Bまでだけでなくカバー及び底板52も、連携して1つのファン・キャビネット及び一体化冷却環(50)を構成する。
本発明の場合には、このファン・キャビネット/ハウスは、温度調節されたクーラントを導入するための軸方向入口54を備える。空間49と連絡している接線方向出口41Dから43Dのほかに、底板52は、追加の接線方向出口55を備え、後者は、出たばかりのホイル・ホースFの内側を冷却するための接線方向空気流を下方に送る(矢印により示されている)。ファン・ローター53のシャフト56は、回転数を制御することが可能な電気モーターである、回転式駆動装置57に接続される。
したがって、図18では、内部ファンは、内部クーラント源として使用され、周囲に沿ってクーラントを完全に均一に分配し、したがって、外部調整空気源のみがその入口54(図に示されていない)に接続されなければならない。
図19は、図18による実施例の一バージョンを示しており、そこでは、ファン・ローター53は、回転式駆動装置57によりシャフト56を通して底部のところで駆動される。もう1つの違いは、上側ファン入口54’は、このクーラントに対し適用されるという点である。さもなければ、図19による実施例は、図18の実施例に実質的に対応する。
図19による解決方法を適用する場合、すでに安定化されているホイル・ホースFは、上部のところで2つ又はそれ以上のストリップに分割することができる。他の可能な用途については、ホイル・ホース(別に図に例示されていない)内のクーラント用に用意することができる。
特に、図7、18、及び19による実施例では、円錐状クーラント方向付けマントル41Dから44Dを交換可能な形で配列すると好都合である場合があり、現在の製造技術要件に従って交換できる、さまざまなベベル角度の方向付けマントルを適用することができる。
図20は、高密度ポリエチレン(HDPE)からホイル・ホースを生産するのに適した、本発明による設備の他の実施例を示している。この材料の特性は、押出成形機用金型Eから出たホイル・ホースFの材料は、まだ強すぎるため、膨らませることにより広げ、配向することができない。この生産方法では、本発明による多重レベル内部ホイル冷却及び配向装置40(図7に示されているような)は、軸方向距離Lのところで押出成形機E上に配列され、まず引き出しオリフィスHを通って出た後ホイル・ホースFを必要な長さに伸ばし、次いで、ホイル冷却及び配向装置40を使用して安定化セクションMに沿ってホイル・ホースFを冷却し、完全に安定化させる。
距離Lの値は、引き出しオリフィスHを通って出て行くホイル・ホースFの口径の4から5倍として選択されており、これは、約400から500mmである(口径100mmのホイル・ホースの場合)。
この設備を使用することにより、距離Lに沿って安定化は実質的にいっさい行われない。この新しく押出成形されたホイル・ホースFは、知られている上側ホイル引っ張り円筒対(図に示されていない)により最初のみ引き伸ばされるか、又は細長くされ、次いで、本発明によるホイル冷却及び配向装置40が作動される(与えられた場合において、外部冷却装置とともに)。それにより、冷却され、配向され、膨らまされたホイル・ホースFは、最終口径を有する安定化セクションMに沿って最終的に安定化される。
図21は、高収縮能力を持つ収縮ホイルを生産するのに適した、本発明による設備のさらに他の実施例を示している。上説明では、クーラントは、所定の主環間隙G1の指定された流れ断面を通ってしか出られないので、本発明による設備の内部ホイル冷却及び配向装置40がホイル・ホースF(「バルーン」)、つまり、膨らまされたホイル・ホースFを内側の複数のセクションに実質的に「分割」することを示している。
実際には、同じ「セクション分割」により、図21に示されている配列の場合、また図7による解決方法と同様に、主ホイル冷却及び配向装置40は、押出成形機用金型Eの真上に配列され、それにより、部分的に安定化するためにホイル・ホースFの第1のセクションM1を必要な程度に冷却する。上縁から所定の軸方向距離L1のところで、環状加熱装置58を同軸上に配置し、部分的に延展され、配向されているホイル・ホースFを暖めて、それにより再び軟らかくする。加熱装置58の直上に、第2の冷却及び配向装置40”が配列され、これは、第1のホイル冷却及び配向装置40に実質的に構造的に対応する。
軟らかくされ、繰り返し膨らまされたホイル・ホースFは、第2の安定化セクションM2内に広げられ、二次ホイル冷却及び配向装置40”内の最終口径に到達する。それと同時に、有効な冷却により、セクションM2に沿って最終的に安定化される。そのため、高い収縮能力を有する収縮ホイルは、ホイル・ホースFをその上部で閉じて高い生産速度で繰り返し膨らませることなく生産することができ、良好な製品品質を得ることができる。このような収縮ホイルは、高付加価値収縮ホイルとして、例えば、飲料ボトルをまとめるばら包装又は収縮ホイルとして応用することができる。
図21による設備では、内部ホイル冷却及び配向装置40及び/又は40”はどれも、冷却環、冷却円錐を含む従来の外部冷却解決手段、又は好ましくは本発明による外部ホイル冷却装置1、47とさまざまな形で組み合わせることができるが、個別にも使用することができる。
最後に、図22は、内部多重レベル冷却及び配向装置40(図7による)が外部多重レベル・ホイル冷却装置1(図1から3のような)と組み合わされる本発明によるホイル生産設備の好ましい一実施例を示している。内部ホイル冷却及び配向装置40の内部冷却ユニット41から44は、同心円上に、互いに重なり合う形で、互いに比較して調節可能な方法で固定され、共通クーラント供給源45に接続される(図7に関して説明されているように)。それにより、環状間隙−調節可能な流れ断面の−は、円錐状方向付けマントル(図7を参照)の間に形成され、そこを通して、制御可能接線方向クーラントの流れが、細い矢印で示されているように出てくる。これらが一体となり、内部環間隙G1内のらせん状内部クーラント流46を形成する。
外部多段ホイル冷却47は、互いから軸方向に離れた位置に配列された冷却ユニット47.1、47.2及び47.3からなり、これら(図1による冷却ユニット2から4に主に対応する)は、個別に制御可能な方法で共通クーラント供給源60に接続される。(一番下の冷却ユニット47.1の構造設計は、図17に示されている冷却装置に実質的に対応する)。
他の外部冷却ユニット47.2から47.3のそれぞれは、互いに重なり合う形で配列された、クーラント分配環47.2A及び冷却環47.3Aだけでなく、円錐状方向付けマントル47.2B及び47.Bを備える。冷却ユニット47.1、47.2、及び47.3のそれぞれは、調節された接線方向クーラント流をホイル・ホースFの外面に、例えば、主外部環間隙Gに導くための入口47.1Cから47.3C及び出口47.1Dから47.3Dを備える。接線方向クーラント流は、外部らせん状空気流48をまとめて形成し、外部主環間隙Gに沿って下から上方に進行する。多重レベル外部ホイル冷却装置47は、図1に示されているものと同一であるので、詳しく示されていない。
ホイル冷却の効率は、外部及び内部らせん状クーラント流46及び48の複合影響により、それぞれ、劇的に改善することができる。
本発明による設備の内部ホイル冷却及び配向装置40の他の利点は、ホイル・ホースFの外部空間を本質的に閉じるという点にある。これは、クーラントはどうやっても内部主環間隙G1の調節された流れ断面を通して「逃れる」ことはできないため、ホイル・ホースFは、必ずしも、平たくする、つまり閉じる必要がないことを意味するが、これは、従来の場合には、引き上げ円筒対により保証される。より具体的には、冷却のため吹き込まれる量に等しい空気の量のみが主環間隙G1を通して取り除かれるが、ホイル・ホースFは、いつでも安定したままである。この利点の1つは、ホイル・ホースFは、この手順が開いているホイル・ホース次第であるため、すでに安定化されている円筒セクションで閉じることなく、2つ又はそれ以上部分に分割できるという点である。
開いているホイル・ホースは、さらに、図21に関してすでに説明されているように、非常に重要な他の手順、つまり、収縮ホイル生産にも必要である。
そのため、本発明による設備及びプロセスでは、内部ホイル冷却及び配向装置40は、ホイル・ホースFの進行方向xの吹き込みの複数のレベルを保証し、これにより、連続的に増大するクーラント要求量は、円錐状の安定化されていないセクションMに沿って上方に進行するときに完全に満たされる。こうして、底部に吹き込まれる空気は、広がりにより速度を落として温まるという従来技術の長い間未解決であった問題は解決されており、バルーンと円錐との間の間隙は、「新鮮な」空気が複数の段階で交換され、及び/又は補われるため減少する、したがって、内部主環間隙G1のサイズは、いつでも同じままになる。
また、冷却ユニット41から44の空気は、独立の制御されたクーラント供給源45から供給されることも重要な利点であり、そのため、吹き込まれたクーラントの量及び温度は、他の場所では変化しないそれぞれのレベルで変化させることができる。これにより、介入の影響が大幅に制御しやすくなり、またその影響の分離可能性も高まる。
本発明により、冷却及び安定化円錐状セクションMに沿って上に向かっているうちに加速ホイル・ホースF冷却を完全に、また急速に元の温度に冷やすために、次第に冷たくなる空気をどんどん増やす必要がある。これは、クーラントをホイル・ホースFに、冷却装置40のさまざまな高さレベルにおいて個別に調節される量、温度、及び圧力で供給することができるので、本発明により実現可能である。そのため、適切な強さの冷却を行うために必要な温度及び速度差は、実際に、例えば可能な最も均一な分配となるように、次第に冷たさを増す空気量を増やしつつ主環間隙G及びG1に吹き込むことにより、確実なものにされる。
本発明の他の利点は−上述のように−制御された供給源を出所とする異なる量及び温度の空気も、ホイル・ホースFのすでに内側にある空気のパラメータに基づいて吹き込むこともできるという点である。これは、与えられた場合において、下から到達する空気の温度は、例えば冷却ユニット42において吹き込みレベルの前で測定され、次いでそこの中に供給される空気の温度は、その関数として決定される。このようにして、適切な熱伝達に必要な温度差が、維持される。
上記に基づき、本発明による技術を使用して「任意の冷却マップ」を作成することができるとは容易に認められる。これは、クーラントの量、速度、及び温度が、冷却ユニットの任意の高さで必要に応じて選択的に、つまり吹き込み部の軸方向セクション、つまり吹き込み部のセクションにより調節することができることを意味する。このようにして、プラスチック流束について知った上で、また達成されることが意図されているホイル特性を考慮して、任意の冷却状態を生じさせることができる。これは非常に重要なのであるが、それというのも、回転芯−回転芯を持つ押出成形機頭部の場合−を膨らませ、引き上げ、回転させることにより生産されるメッシュ状のきめは、周囲及び長さに沿って完全に均一になるようにこの冷却セクション内で固定されなければならないからである。
本発明の主要な利点は、以下のとおりである。
・さまざまなレベルに配置されている出口又は流路から接線方向クーラント流が吹き込まれた結果、オイル・ホースFはより急速に冷やされて元の温度に戻される。
・クーラントが連続的に補われた結果、らせん状クーラント流48、49は、主環間隙G及びG1内で温まらず、その冷却効果は、永久的値に維持することができる。
・クーラント分配は、完全に均一であり、これは、環間隙が円形であることからもわかる。
・ホイル・ホースFの安定化されていない円錐状セクションMのジェネレータに沿って、主環間隙G及びG1のサイズは、恒久的である。
・ホイル・ホースFと円錐状方向付けマントルとの間の主環間隙G又はG1内で比較的高速に接線方向に流れるクーラントは、オイル・ホースFを高度に安定化し、誘導する、つまり、集中させる。
・外部冷却及び配向装置40が周囲に沿って生じる主環間隙G1を通してホイル・ホースを「閉じる」ときに、ホイル・ホースを安定化された円筒ホース部分内で複数のストリップに分割することが可能である。
・ホイル・ホースFは、配向の場所で冷却される。
・円錐状方向付けマントルは、クーラントを正確に誘導するのを補助し、ホイル・ホースは、調節されたクーラント流により「支持」される。
・広範な基本材料がある場合に適用することができる。
・収縮ホイルを生産するのにも使用できる。
多重レベル内部冷却及び配向装置は、個々に、又は外部冷却装置と組み合わせて適用することができる。
詳細な説明では本発明の少数の実施例のみを開示しているが、本発明は、そのように限定されていないことは理解されるであろう。多くの修正、変更形態、及びその組み合わせは、保護の請求されている範囲において、当業者にとって明白なことであろう。
本発明による設備の第1の実施例の垂直断面図である。 図1の直線II−IIに沿った断面図である。 本発明によるホイル設備の第2の実施例の垂直断面図である。 さまざまな配列の速度ベクトルの差を示す図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 図3に例示されているような、序論で述べた知られている冷却装置及び本発明の冷却装置の簡素化された配列を示し、それぞれ速度及び温度差を例示する図である。 本発明による設備の第3の実施例の細部の断面図である。 図7の直線VIII−VIIIに沿った断面図である。 図7の細部、つまり内部ホイル冷却及び配向装置の断面図である。 図9に示されている解決方法の側面図である。 内部冷却機能を持つ従来のホイル生産装置の側面の外観図である。 図11による設備の速度及び高度差を例示する図である。 図11による設備の速度及び高度差を例示する図である。 図7に示されているような本発明による設備の実施例の簡素化された側面図である。 図14による解決方法における速度及び高度差を例示する図である。 図14による解決方法における速度及び高度差を例示する図である。 図7による装置の、外部冷却装置も装備したバージョンの垂直断面図である。 内部冷却配向装置がボトム・フィードの内部ファンを備えている、図7による設備の他の実施例の垂直断面図である。 図18による解決方法の、上側クーラントフィードが加えられるバージョンを示す図である。 高密度ポリエチレン・ホイル・ホースの生産を対象とした、本発明による設備の特別な実施例を示す図である。 収縮ホイルの生産することを対象とする、本発明による設備の他の特別な実施例の垂直断面図である。 多重レベル内部ホイル冷却配向装置及び多重レベル外部冷却装置の両方を装備する、本発明による設備の好ましい組み合わせ実施例の垂直断面図である。

Claims (15)

  1. 押出成形プラスチック・ホイル・ホースを一貫製造するための設備であって、環状引き出しオリフィスにより前記ホイル・ホースを形成するのに好適な金型を使用する押出成形機と、前記引き出しオリフィス及び前記膨張したホイル・ホースの少なくとも一部を囲む内部及び/又は外部冷却装置を備え、前記内部及び/又は外部冷却装置は、クーラント供給源に接続された、クーラント、好ましくは冷却空気用の入口、及び冷却すべき前記膨張したホイル・ホースと前記内部及び/又は前記外部冷却装置の環状スカートとの間の環状間隙内にクーラントを供給する少なくとも1つの出口を備え、前記外部及び/又は外部冷却装置は、押出成形機用金型(E)上に好ましくは直に、前記引き出しオリフィス(H)と同軸上に配列され、内部及び/又は外部らせん状クーラント流(46、48)により前記膨張したホイル・ホース(F)の第1の円錐状の安定化されていないセクション(M)を安定化するためのクーラント用の多重レベル接線方向出口(41Dから44D、14から16)を備える多段装置として形成されることを特徴とし、前記多段内部冷却装置(40、40’、40”)は、互いから軸方向に離れた位置(T3、T4、T5)に配列されている少なくとも2つの環状冷却配向ユニット(41〜44)を備え、内部主環状間隙(G1)を通して前記ホイル・ホース(F)の前記安定化されていないセクション(M)を内部的に少なくとも部分的に囲み、前記内部環状冷却配向ユニット(41〜44)はそれぞれ、温度及び/又は体積及び/又は圧力が選択的に及び個別に調節可能である前記クーラントを供給するような方法で前記クーラント供給源(45)に接続され、前記多段外部冷却装置(1、47)は、互いから軸方向に離れた位置(T1、T2)に配列されている少なくとも2つの環状外部冷却ユニット(2〜4、47.1、47.2、47.3)を備え、前記外部主環状間隙(G)を通して前記膨張したホイル・ホース(F)の前記円錐状の安定化されていないセクション(M)を外部的に少なくとも部分的に囲み、それぞれの外部環状冷却配向ユニット(41〜44)は、少なくとも1つの接線方向入口(17、18)を備え、温度及び/又は体積及び/又は圧力が選択的に及び個別に調節可能であるクーラントを供給するように第2のクーラント供給源(HK1、HK2、HK3)に接続される設備。
  2. 前記内部多段冷却装置(40、40’、40”)のうちの少なくとも1つ及び前記外部多段冷却装置(1、47)のうちの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項1に記載の設備。
  3. 前記外部多段冷却装置(1)の前記外部冷却ユニット(2〜4)のそれぞれは、前記外部主環状間隙(G)を囲む少なくとも1つの円錐状マントル(6、8、10)を有する少なくとも1つのクーラント分配環(5、7、9)を備え、前記接線方向出口(21、24)は、前記バッフル(6、8、10)内に、好ましくはスロットとして形成され、ホイル・ホース(F)の周りのクーラント硫黄の接線方向入口間隙(14、15、16)を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の設備。
  4. 前記内部環状冷却配向ユニット(41〜44)のそれぞれは、少なくとも1つのクーラント分配環(41A〜44A)、及び内部主環状間隙(G1)を囲む少なくとも1つの円錐状バッフル(41B〜44B)を備え、入口(41C)及び接線方向出口(41D〜44D)、好ましくは、前記ホイル・ホース(F)の周りに接線方向クーラント入口を形成する、スロットを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の設備。
  5. 前記冷却配向ユニット(2から4、41から44)及び/又は前記隣接する冷却配向ユニット(2から4、41から44)の円錐状クーラント方向付けマントル(6、8、10、41B〜44B)は、互いに重なり合うように軸方向に配列され、これにより、前記隣接する円錐状マントル(6、8、10、41B〜44B)の間に環状間隙が形成され、好ましくは、前記マントル(6、8、10、41Bから44B)の前記相互軸方向位置、及びそれによる、前記環状間隙の流れ断面(g1、g2、g3)を調節することができることを特徴とする請求項3又は4に記載の設備。
  6. 前記外部冷却配向ユニット(2、3)の少なくとも1つの前記円錐状マントル(6、8)は、比較的口径の小さい円錐状エクステンション・マントル(6A、8A)を備え、その相対的軸方向位置は、前記対応する方向付けマントル(6、8)に関して調節することができ、それにより環状間隙(26、27)は、前記方向付けマントル(6、8)とそのエクステンション・マントル(6A、8A)との間に形成され、その流量断面は、調節することができ、好ましくは外部開放空隙に至る前記間隙(26、27)の上側自由端を通して、前記すでに使用されているクーラントの一部を前記外部多段冷却装置(1)の前記外部主環間隙(G)から取り除くことができることを特徴とする請求項3に記載の設備。
  7. 前記冷却ユニット(3、4)の前記環状クーラント入口間隙(14、15、16)の流れ断面は、前記冷却環(7、9)及び/又はその円錐状方向付けマントル(8、10)の相互軸方向調節、及び/又は最も低い冷却ユニット(2)では、その冷却環(5)及びその下側ネック(N)の相互軸方向調節により、調節することができることを特徴とする請求項3に記載の設備。
  8. 前記内部冷却配向ユニット(41〜44)のうちの少なくとも2つの前記相互軸方向位置は、調節可能な形で固定されており、これにより、その軸方向距離(T3、T4、T5)、及び前記ホイル・ホース(F)の周りの内部主環間隙(G1)の前記流れ断面を設定することができることを特徴とする請求項4に記載の設備。
  9. 前記内部多段冷却装置(40’)の前記冷却配向ユニット(41〜44)は、共通内部クーラント分配空間(49)とともに共通冷却環(50)を形成し、円錐状マントル(41Bから44B)及び接線方向出口(41D、42D、43D)を有する前記ユニット(41〜44)はそこから前記冷却環(50)の円錐状マントルを形成し、前記クーラント分配空間(49)は、さらに、上部カバー(51)及び底板(52)により閉じられ、前記クーラント分配空間(49)内では、内蔵ファン・ローター(53)が回転可能なように埋め込まれ、外部回転式駆動装置(57)に接続され、前記冷却ユニット(41から44)の前記マントル(41Bから44B)とともに前記カバー(51)及び前記底板(52)は連携する形でファン・ハウジングを構成し、前記冷却環(50)は、所定の温度のクーラントを供給するための入口(54)を備えることを特徴とする請求項1又は4に記載の設備。
  10. 高密度プラスチック材料、主にポリエチレン(HDPE)からホイル・ホースを生産するために、前記内部多段冷却装置(40)は、前記押出成形機用金型(E)から所定の軸方向距離(L)のところに配列されることを特徴とする請求項1に記載の設備。
  11. 収縮ホイル生産のために、前記ホイル冷却装置(40)は、前記ホイル・ホース(F)の第1の安定化されていない円錐状セクション(M1)を冷却して必要な所定の温度にするために前記押出成形機用金型(E)の真上に配列され、前記冷却装置(40)の上縁から一定の軸方向距離(L1)のところに、部分的に延展され、配向されている前記ホイル・ホース(F)を温め、それにより再び軟らかくするように加熱装置(58)が配置され、前記加熱装置(58)の真上に第2の多段ホイル冷却及び配向装置(40”)は、前記ホイル・ホース(F)を最終的に安定化させるように同軸上に配列されることを特徴とする請求項1に記載の設備。
  12. プラスチック・ホイル・ホースを生産するためのプロセスであって、
    外部多段冷却装置(1)を使用し、それにより前記ホイル・ホース(F)の外面から一定の半径方向距離のところに外部主環間隙(G)を備えることにより、及び/又は内部多段冷却装置(40)を使用し、それにより前記ホイル・ホース(F)の内面から一定の半径方向距離のところに内部主環間隙(G1)を備えることにより、押出成形機用金型(E)の引き出しオリフィス(H)から出たばかりの前記ホイル・ホース(F)の安定化されていない膨張したセクション(M)の少なくとも一部を囲む工程と、
    軸方向多重レベル接線方向入口を通じて、選択的にあらかじめ決められている温度及び/又は圧力及び/又は体積のクーラント、主に冷却空気を、前記(複数の)外部及び/又は内部主環間隙(G、G1)に供給し、前記接線方向クーラント流をホイル・ホース(F)の前記安定化されていないセクション(M)の前記(複数の)外面及び/又は内面に送り、前記ホイル・ホースの前記安定化されていないセクション(M)を外部的に及び/又は内部的に冷却し、それにより、前記膨張したホイル・ホース(F)の前記(複数の)外面及び/又は内面に沿って前記クーラント流に影響を及ぼす遠心力を使用することにより、また前記クーラント流(48、49)のさまざまな部分の間の密度及び圧力の差を使用することにより、前記(複数の)外部及び/又は内部主環間隙(G及びG1)内の前記多重レベル接線方向クーラント流から少なくとも1つのらせん状クーラント流(48、46)を発生させることを用いてその構造を安定化する工程とを含むプロセス。
  13. 少なくとも2カ所で前記管状ホイル・ホース(F)を長手方向に切断し、前記冷却及び安定化工程の最終段階の実行中又はその直後に前記ホイル・ホース(F)から平たいホイル・ストリップを形成する追加の工程を特徴とする請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記ホイル・ホース(F)を膨らませ、それにより交差する方向にも引き延ばし配向するための前記内部多段内部冷却装置(40)の前記選択的に制御可能なクーラント供給源(45)により供給される前記接線方向クーラント流を使用する追加の工程を特徴とする請求項12又は13に記載のプロセス。
  15. 収縮ホイル生産のため、最初に前記ホイル・ホース(F)の安定化されていない円錐状セクション(M1)を所定の温度に冷却して部分的にのみ安定化させ、次いで、前記ホイル材料を加熱し、それにより再び軟らかくし、前記加熱工程の直後に、第2の多段ホイル冷却及び配向装置(40”)を使用することにより前記ホイル・ホース(F)を完全に安定化させることを特徴とする請求項12に記載のプロセス。
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