JP2008512440A - ジアザビシクロ化合物含有ベンゾイソオキサゾールを用いる気分障害の治療方法 - Google Patents

ジアザビシクロ化合物含有ベンゾイソオキサゾールを用いる気分障害の治療方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008512440A
JP2008512440A JP2007530796A JP2007530796A JP2008512440A JP 2008512440 A JP2008512440 A JP 2008512440A JP 2007530796 A JP2007530796 A JP 2007530796A JP 2007530796 A JP2007530796 A JP 2007530796A JP 2008512440 A JP2008512440 A JP 2008512440A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
octahydro
pyrido
benzo
ylmethyl
isoxazol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007530796A
Other languages
English (en)
Inventor
カスリーン・スー・アイス
ピーター・ジェフリー・スナイダー
エリック・ジェイコブ・ウォツキー
Original Assignee
ファイザー・プロダクツ・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・プロダクツ・インク filed Critical ファイザー・プロダクツ・インク
Publication of JP2008512440A publication Critical patent/JP2008512440A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/18Antipsychotics, i.e. neuroleptics; Drugs for mania or schizophrenia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/22Anxiolytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

アミノメチルピリジルオキシメチル/ベンゾイソオキサゾール置換アザビシクロ化合物、それを含有する医薬組成物、ならびに、身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法。

Description

本発明は、アミノメチルピリジルオキシメチル/ベンゾイソオキサゾール置換アザビシクロ化合物、とりわけ、効果的な5−HT1B、5−HT2AおよびD2受容体阻害剤、例えばアンタゴニスト、逆アゴニストおよび/または部分的アゴニストとして単独で使用できる該化合物の投与により特定の気分障害を治療する方法に関する。本発明はまた該化合物を気分薬と共に投与することを含む、気分障害の治療方法にも関する。
気分障害は様々な方法で医学的に治療できる。これに関して重要性が増大しているのは向精神薬である。しかし、こうした薬物は治療的効果を有する一方、望ましくない重篤な副作用も引き起こしうる。例えば、気分障害は、妄想、異常な思考等の陽性症状に関与していると考えられている脳内の特定のドパミン(D2)受容体を遮断するように理論付けられてきたいわゆる定型薬で治療できる。しかしながら、こうした薬物は陽性症状を改善できる一方、これらは運動系に有害な影響を与え、痙攣、有痛性痙攣、振戦、パーキンソニズムのような筋肉の不具合を引き起こす。そうしたタイプの副作用(一般に錐体外路症候群(EPS)として特徴付けられる)が日常的な活動を損なうほど重篤な場合、いわゆる非定型薬に助けを求めることになった。
非定型抗精神病薬はEPSの発生を減少させそして気分障害の症状を緩和できる。抗精神病薬は、脳に対するそれらの化学的効果においてより選択的でありEPSを軽減すると考えられているが、これらもまた副作用を有するだろう。そうした副作用には雄性または雌性性機能障害が含まれうる。これらは多くの場合定型薬治療でみられるものほど破壊的ではないが、それにもかかわらずこれらは患者に何らかの影響を与えるだろう。例えば、非定型薬は鎮静効果および体重増加をもたらすだろう。
この状況は、一人の患者にいくつかの気分障害が顕れている場合、さらに複雑になる。そうした場合、治療では多くの場合、薬物の組合せ、例えば2つの異なった気分薬の投与を必要とする。それらの薬物のおのおのがそれ自体の副作用を持つために、組合せ投与は患者の有害事象に対して同じそして全ての重複化または増強を導くだろう。さらに、例えばD2、5HT−2Aおよび5HT−1B、または該受容体の組合せもしくは置換のような、異なった脳受容体が気分障害に何らかの形で関与していると理論付けられている。セロトニン1(5−HT1)受容体の選択的アゴニストおよびアンタゴニストとして有用なアミノメチルフェノキシメチル/ベンゾイソオキサゾール置換アザビシクロ化合物の1つのクラスが、BrightによるWO 99/52907 に記載されており、参照によって本願に組み入れられる。
複数の異なった受容体が働いている気分障害に罹患している患者を治療できる、単独の薬物を見出すことは困難であるとこれまでに示されていた。したがって、雌性の性的機能障害のような副作用が明らかに減少し、そして異なった受容体に対するアンタゴニストまたはアゴニストが適用されるような疾患を、効果的にそしてそれ自体で治療できる向精神薬に対する必要性はあいかわらず存在している。特定すれば、D2、5HT−2Aおよび5HT−1B受容体が関与する気分障害を治療できる薬物を見出すことが望まれている。
本発明は上記の必要性に対応する。
一つの実施において、本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関し、
この方法は該哺乳類に、式I:
Figure 2008512440
の化合物およびその製薬的に受容できる塩または溶媒和物を投与することを含む:
[ここで式中、
mは0または1であり;
Zは
Figure 2008512440
であり
R7は水素または(C1−C3)アルコキシであり;
R8は水素、ヒドロキシ、または(C1−C3)アルコキシであり;
R9は(C1−C3)アルコキシであり;
Xは酸素またはNRであって、ここでRは水素または(C1−C6)アルキルであり;
Yは、nが0、1もしくは2の場合、メチレンであり;
または、
Yは、nが2、3もしくは4の場合、酸素、窒素または硫黄であり;
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基であって、ここで(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基のいずれの1つも非置換であるかまたは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基であり、ここで(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基のいずれの1つも非置換であるかもしくは(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員の複素環、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシ基、から成る群から選択された1またはそれ以上の置換基で置換されてもよく;または、
R3およびR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって:
(i)3〜7員の飽和もしくは不飽和の単環式環;または
(ii)4〜10員の飽和もしくは不飽和の多環式環であって、
ここで、該単環もしくは多環式環は場合によって、窒素、酸素および硫黄から選択された1またはそれ以上のヘテロ原子を有し;そして
該環(i)または(ii)のいずれも非置換であるか、または1もしくはそれ以上の、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリール、(C7−C13)アラルキル、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、またはハロゲン基、により置換されてもよい]。
特定の実施態様において、本発明の化合物は、式:
Figure 2008512440
を有するか、またはその製薬的に受容できる塩もしくは溶媒和物であり、ここでZは、独立して、以下のどれか一つまたは組合せであり:
Figure 2008512440
ここで、
R7は水素または(C1−C3)アルコキシであり;
R8は水素、ヒドロキシ、または(C1−C3)アルコキシであり;
R9は(C1−C3)アルコキシであり;
Xは酸素またはNRであって、ここでRは水素または(C1−C6)アルキルであり;
nが0、1もしくは2の場合、Yはメチレンであり;または、
nが2、3もしくは4の場合、酸素、窒素もしくは硫黄であり;
R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基であって、ここで(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基のいずれの1つも非置換であるかまたは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基であり、ここで(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基のいずれの1つも非置換であるかもしくは、(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員の複素環、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシ基、から成る群から選択された1またはそれ以上の置換基で置換されてもよく;または、
R3およびR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって:
(i)3〜7員の飽和もしくは不飽和の単環式環;または
(ii)4〜10員の飽和または不飽和の多環式環であって、
ここで、該単環もしくは多環式環は場合によって、窒素、酸素および硫黄ら選択された1またはそれ以上のヘテロ原子を有し;そして
該環(i)または(ii)のいずれもは非置換であるかまたは1またはそれ以上の、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリール、(C7−C13)アラルキル、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、またはハロゲン基、により置換されてもよい。
他の局面で、本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関し、ここで該哺乳類は該治療を必要としているものであって、この方法は該哺乳類に式Iの化合物を含有する医薬組成物を投与することを含み、ここでリガンド、例えばD2、5HT−2Aおよび5HT−1B受容体に対するアンタゴニスト、部分アゴニスト(80%またはそれ以上のアンタゴニスト作用を有する)、または逆アゴニストが別々にもしくはそれらの任意の組み合わせで(少なくとも2つの受容体および3つの受容体も含まれる)適用される。他の局面では、式Iの化合物は、約20またはそれ以下のD2: 5HT1B受容体結合比;および/または該D2、5HT1Bおよび5HT2A受容体のそれぞれに対して阻害活性を現す。
他の局面で、本発明は、哺乳類における上記の気分障害のいずれかを治療する方法に関し、この方法は該哺乳類に、他の気分薬と組み合わせた式Iの化合物を含有する医薬組成物を投与することを含む。気分薬の非制限的な例には、ノルエピネフリン再取込阻害剤(NRI)、コルチコトロピン放出ホルモン(CRH)アンタゴニスト、および選択的セロトニン再取込阻害剤(SSRI)を含む。
式Iの化合物は、D2、5HT1Bおよび5HT2A受容体の少なくとも2つおよび好ましくは3つの全てに対する受容体結合活性を有している。これに関する阻害の強さの程度は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療するために、これらの受容体の全てに対して活性が指摘された、本発明の化合物が治療的に有効であるような程度のものである。このことは式Iの化合物が、3つの受容体の少なくとも2つおよび好ましくは全てに対して、20nMより少ないかまたは等しい有効Kiを有していることを意味している。このことは20nMより少ないどのようなKi、例えば15nMに対しても適用されるだろう。
さらに、式Iの化合物は、ヒトD2、ヒト5HT1Bおよびヒト5HT2A受容体に対してアンタゴニストおよび/または逆アゴニストの固有の効果(intrinsic efficacy)を有する。この固有効果は、アデニレートシクラーゼ活性、ホスホイノシトール代謝回転、または他の当該分野で知られた方法により測定される。式Iの化合物は、ヒトD2受容体およびヒト5HT2A受容体に対するアンタゴニストおよび/または逆アゴニストの固有活性、ならびに、ヒト5HT1B受容体でのアンタゴニスト、部分アゴニスト(80%またはそれ以上のアンタゴニスト作用を有する)の固有活性を有する。上記のように、固有活性はアデニレートシクラーゼ活性またはホスホイノシトール代謝回転で測定できる。
式Iの化合物は、好ましくは、5nMより少ないかまたは等しい5HT1Bに対する機能的Ki値と、20nMより少ないかまたは等しいヒトD2およびヒト5HT2A受容体に対する機能的Ki値とを組み合わせて有する。
他の局面では、本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関し、この方法は該哺乳類に治療的有効量の、D2、5HT1Bおよび5HT2A受容体のそれぞれに対して、少なくとも80%のアンタゴニスト作用を有する化合物かまたは逆アゴニストを投与することを含み、ここで該哺乳類は該治療を必要としている。
他の局面では、本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関与し、この方法は該哺乳類に、D2および5HT1B受容体のそれぞれにおいて15 nMを超えないインビボで有効なKiでの有効阻害活性を有する、治療的有効量のD2、5HT1B阻害剤を投与することを含み、ここで該哺乳類は該治療を必要としている。
さらに式Iの化合物は好ましくは単独で、5HT1B、D2および5HT2Aアンタゴニスト作用または逆アゴニスト作用の動物モデルにおいて、インビボでの有効性を示すことができる。代表的な動物モデルには以下の実施例のものが含まれるが、それらのモデルには限定されない。他の本発明の局面は、化合物が少なくとも2つのモデルでの好ましいID50を有する場合である。化合物は、インビボの5HT1Bアンタゴニスト活性の測定として、5HT1Bアゴニストにより生じる低体温性応答に拮抗するその活性が調べられる。化合物またはビークルをモルモットに5HT1Bアゴニストの前に0〜60分皮下(sc)に投与し、そしてアゴニスト投与後4時間にわたって体温をモニターする。本発明は好ましくは低温において、1mg/kg、scより少ないかまたは等しいID50を有する化合物を含んでいる。
他の動物モデルにおいて、インビボの5HT2Aアンタゴニスト活性の測定として、DOI(薬物相互作用)誘導性頭部痙攣に拮抗するその活性が調べられる。5HT2Aアゴニスト、DOIの投与により、5HT2A受容体の活性化に起因する特徴的な頭部震動行動(頭部痙攣)が導き出される。慣らしたラットに、3.2mg/kg のDOIの前に30〜60分scで化合物またはビークルを投与し、そして頭部痙攣を30分間の実験時間にわたって数えあげる。本発明は好ましくは5HT2A頭部痙攣において、10mg/kg、scより少ないかまたは等しいID50を有する化合物を含んでいる。
さらに、化合物は、インビボのドパミンD2受容体アンタゴニスト活性の測定として、d−アンフェタミン誘導性過剰活動に拮抗するその活性が調べられる。間接的ドパミンアゴニストであるd−アンフェタミンの低用量での投与は、ラットでの水平的な運動活動性において劇的な増加をもたらすが、この現象は中辺縁系のドパミン系の活性化に起因し、それゆえに統合失調症に関与している過剰ドパミン性活動性のげっ歯類モデルを提供する。慣らしたラットに、1.0mg/kgのd−アンフェタミンSO4の前に30〜60分scで化合物またはビークルを投与し、そしてコンピュータでモニターした活動室中で、3時間の持続時間の運動活動性応答について運動活動性のデータを記録する。式Iの化合物には、d−アンフェタミン運動活動性において、10mg/kg、scより少ないかまたは等しいID50を有する化合物を含んでいる。
一つの実施態様において、本発明は哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関与し、この方法は該哺乳類に、上記の式Iの化合物を投与することを含んでいる。式Iの化合物は、とりわけ、D2、5HT1B、および5HT2A受容体を、個別にまたはそれらの全ての組み合わせで含む、一つまたは複数の受容体に対する結合活性を有している。好ましい実施態様において、式Iの化合物は、D2および5HT1B受容体に対して約20またはそれ未満のD2:5HT1B比の結合活性(例えば、IC50またはKiを基にして)を有し、より好ましい実施では、この比は、約10またはそれ未満;約5またはそれ未満;最も好ましくは約1である。
式Iの化合物は、向精神薬であって、本願で記載された気分障害の他に、米国出願番号10/800,328、現在、米国公開特許出願2005/26922A1に記載されているように、精神病および他の中枢神経系障害を治療できる。米国出願番号10/800,328の全体は参照により本願に組み入れられる。
他に指示がなければ、本願で使用される「阻害活性」およびその関連する変形の表現は、この化合物が、制限なしに、本願で指摘された受容体のいずれかに対して、アンタゴニスト、逆アゴニストおよび/または部分アゴニスト(80%またはそれ以上のアゴニスト活性)等として働くことを意味し;例えば、この化合物は、約1ミクロモルまたはそれ未満のKi、より好ましい実施では約100ナノモル(nM)、約50nMまたはそれ未満、約20nMまたはそれ未満、約15nMまたはそれ未満、そして最も好ましくは約10nMまたはそれ未満、のKiの結合活性を、上記の受容体のいずれかに対して示す。
例示的な実施態様において、式Iの化合物は、その製薬的に受容できる塩(例えば、酸付加塩および塩基付加塩)ならびにそのプロドラッグおよび溶媒和物を含む。制限することなしに、式Iの化合物の製薬的に受容できる酸付加塩の例には、塩酸、p−トルエンスルホン酸、フマル酸、クエン酸、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、臭化水素酸、リン酸、メタンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、およびマンデル酸、の塩が挙げられる。他の可能な酸付加塩は、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸または重硫酸、リン酸または酸性リン酸、酢酸、乳酸、グルコン酸、糖酸(saccharate)、安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびパモ酸(すなわち、1.1'−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)の塩のような製薬的に受容できる陰イオンを含んでいる塩である。
式Iの化合物は、光学中心を有してもよく(例えば、指示された7および9a位置)、したがって異なったエナンチオマー配置で存在していてもいい。式Iの化合物は全てのエナンチオマー、ジアステレオマー、ならびに式Iの化合物の他の立体異性体および光学異性体、さらにそのラセミ体および他の混合物を含む。例えば、式Iの化合物は(R)および(S)エナンチオマーならびにシスおよびトランス異性体を含む。本発明はさらに式Iの化合物の全ての放射性標識した形態も含む。好ましい放射能標識化合物は、放射能標識が3H、11C、14C、18F、123Iおよび125Iから選択されたものである。そうした放射能標識化合物は、動物およびヒトでの代謝薬物動態学的研究および結合アッセイにおいて研究および診断用手段として有用である。他の実施態様では、本発明は、D2、5HT1B、または5HT2A結合アッセイにおける式Iの化合物に関しており、こうした化合物は約1マイクロモルまたはそれ以下の固有の効果でのKiを示し;好ましくは、100ナノモル(nM)またはそれ未満、約50nMまたはそれ未満、約20nMまたはそれ未満、約15nMまたはそれ未満、および最も好ましくは約10nMまたはそれ未満のKiを示す。これに関するアッセイは当該分野で知られているか、そこから適用可能である。
本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法を包含し、この方法はそうした哺乳類に、ここに記載された式Iの化合物の治療有効量を投与することを含んでいる。本発明はさらに、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療するための、治療有効量の式Iの化合物を含有する医薬の製造を包含する。
好ましい実施態様では、式Iの化合物は以下の構造を有する:
Figure 2008512440
(式中、
Zは、
Figure 2008512440
であり、
Xは、酸素;nは0;R1は水素;R2は水素またはハロゲン;そしてR3は水素または(C1−C3)アルキルである。
他の好ましい実施態様では、
R2は水素;R3は水素;そしてR4は、
a)(C1−C6)アルキル基;
b)(C3−C7)シクロアルキル基;または
c)5〜6員複素環基であって、
ここで基a)、b)またはc)のいずれも非置換であるかまたは以下の:(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員複素環、アミノ、ハロゲンもしくはヒドロキシ基のいずれかの1またはそれ以上の基で置換されていてもいい。
他の好ましい実施態様では、
Zは、
Figure 2008512440
であり、
Yは、メチレン;そしてR4は、
a)(C1−C4)アルキルであって、非置換でもまたは以下の:フェニル、シクロプロピル、メトキシ基の一つで置換されてもよく;または、5〜6員複素環で置換されてもよく、この複素環は少なくとも1つの窒素もしくは酸素原子を有する;
b)非置換(C3−C7)シクロアルキル;または
c)5〜6員複素環であって、非置換でもまたは、(C1−C3)アルキルもしくは(C1−C3)アルコキシで置換されてもよく、そしてこの5〜6員複素環c)は少なくとも1つの窒素原子および1までの他の、窒素、酸素および硫黄から選択されたヘテロ原子を有しているものである。
他の好ましい実施態様では、R4は、
a)非置換C4アルキル;メトキシで置換されたC3アルキル;フェニルもしくはシクロプロピルで置換された (C1−C2) アルキル;窒素もしくは酸素原子を有する5員複素環で置換された(C1−C2) アルキル;または、少なくとも1つの窒素を有する6員複素環で置換された(C1−C2) アルキル;
b)非置換シクロプロピル;または
c)5〜6員環であって、非置換またはメチルもしくはメトキシで置換されてもよく、この5〜6員環c)は少なくとも1つの窒素および1までの他の、窒素、酸素および硫黄から選択されたヘテロ原子を有し、この(C1−C3)アルキルはメチルであり、およびこの(C1−C3)アルコキシはメトキシである。
他の好ましい実施態様では、R2は水素;R3は(C1−C3)アルキル;そしてR4は、
a)(C1−C4)アルキル基;または
b)(C5−C6)シクロアルキル基であって、
ここで基a)またはb)は非置換または1もしくはそれ以上の(C1−C3)アルコキシもしくはアミノ基であっていい。
他の好ましい実施態様では、アミノは式−NR5R6を有し、ここでR5およびR6は各独立して水素または(C1−C3)アルキルである。
他の好ましい実施態様では、R4は、
a) (C1−C4)アルキル基であって、非置換または1もしくはそれ以上のメトキシもしくはアミノ基で置換されており、ここでR5は水素およびR6はメチル;または、
b)非置換の(C5−C6)シクロアルキル基である。
他の好ましい実施態様では、
Zは、
Figure 2008512440
であり、
ここで、Yはメチレン;Xは酸素;nは0;R1は水素;R2は水素;そしてR3およびR4それらが結合している窒素原子と共に、i)飽和非芳香族性3〜7員単環式環を形成し、この環i)は非置換または1またはそれ以上の(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、またはヒドロキシ基により置換されている。
他の好ましい実施態様では、
Zは、
Figure 2008512440
であり、
ここで、Yはメチレン;Xは酸素;nは0;R1は水素;R2は水素;そしてR3およびR4それらが結合している窒素原子と共に、非置換5〜6員複素環を形成し、この複素環は、R3およびR4それらが結合している窒素原子の他に、1つのさらなる窒素原子、または1つの硫黄原子、または1つの酸素原子を有している。
他の好ましい実施態様では、
Zは、
Figure 2008512440
であり、
ここで、Yはメチレン;nは0;R2はハロゲン;そしてR4は、
a)(C1−C5)アルキル;
b)(C3−C6)シクロアルキルであって、ここで基a)またはb)のいずれも非置換または、以下のいずれかの基の1またはそれ以上で置換されてもいい:シクロプロピル;ハロゲン;ヒドロキシ;5〜6員複素環であって、この5〜6員複素環基は非置換もしくは1またはそれ以上のメチル基で置換されてもいい;またはフェニルであって、このフェニルは非置換もしくは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;
または、R4は、
c)5員複素環基である。
他の好ましい実施態様では、R2はフッ素;そしてR3は水素もしくはメチルである。
他の好ましい実施態様では、R2はハロゲン;およびR3とR4は共にそれらが結合している窒素原子と一緒になって、以下の
i)飽和3〜7員単環式環であって、この単環式環は、非置換もしくは、1もしくはそれ以上のフェニル、(C1−C3)アルキル、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル基で置換されてもよく;または
ii) 5〜6員単環式環であって、この単環は、非置換もしくは、1もしくはそれ以上の (C1−C3)アルキル基で置換されてもよく、そしてこの環はさらに1つの追加の窒素もしくは酸素原子を有する、
環を形成する。
以下の好ましい化合物は、少なくとも2つの以下の受容体:D2、5HT1Bおよび5HT2Aに関して約20nMもしくはそれ未満のKi値を示すか、またはそれらの受容体の各々に関して約10nMもしくはそれ未満の有効Ki値を示すことが観察された代表的なものである。式Iの化合物の非限定的な例には、以下のものから成る群からのどれか1つまたは1以上から選択された化合物を含む:
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピペリジン−4−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ジエチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ジメチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−エチル−メチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−シクロペンチル−メチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−7−(5−アゼチジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メチル−アジリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−tert−ブチル−アミン;
(7S, 9aS)−シス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−エチル−メチル−アミン;
(7S, 9aS)−シス−7−(5−アゼチジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−ジメチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−シクロヘキシル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−2−(エチル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミノ)−エタノール;
(7R, 9aS)−トランス− 7−[6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−(1,2−ジメチル−プロピル)−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ] −ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]− (S)−ピロリジン−3−オール;
(7R, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]− (R)−ピロリジン−3−オール;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ピペリジン−4−オール;
(7R, 9aS)−トランス−シクロプロピル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−シクロプロピルメチル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−(6−ピペラジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−ジメチル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−7−[6−(2,5−ジメチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチ
ル}−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−ピロリジン−1−イル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−7−(6−アゼパン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7S, 9aS)−シス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−シクロヘキシル−メチル−アミン;
(7S, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(S)−ピロリジン−3−オール;
(7S, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(R)−ピロリジン−3−オール;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(6−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
(7S, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−ベンジル−アミン;
(7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;および
(7S, 9aS)−シス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン。
本発明は、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療するための方法を包含し、この方法はこの哺乳類に以下の構造を有する式Iの化合物、またはその製薬的に受容できる塩もしくは溶媒和物、の治療有効量を投与することを含む:
Figure 2008512440
[ここで式中、
Xは酸素またはNRであり、ここでRは水素または(C1−C6)アルキル;
R1およびR2 はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、または (C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基であり、これらの基のいずれか1つは非置換であるかまたは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;そして、
Zは、
Figure 2008512440
であり、ここでR7は水素または(C1−C3)アルコキシ;R8は水素、ヒドロキシ、または(C1−C3)アルコキシ;およびR9は(C1−C3)アルコキシである]。
他の好ましい実施態様では、X は酸素;R1は水素;R2は水素またはフッ素;R7はメトキシ;R8はヒドロキシ;そしてR9はメチルである。
他の好ましい実施態様では、式Iの化合物は、独立して、以下のものから成る群から選択されるどれか1またはそれ以上の化合物である:
(7R, 9aS)−トランス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ニコチン酸メチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イル]−メタノール;
(7R, 9aS)−トランス−メタンスルホン酸6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−メタンスルホン酸6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノール;
(7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イル}−メタノール;
(7R, 9aS)−トランス−6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−カルボン酸エステル;
(7R, 9aS)−シス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
(7R, 9aS)− シス−6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノール;
(7R, 9aS)−シス−メタンスルホン酸6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−5−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
(7R, 9aS)−トランス−[5−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イル]−メタノール;および、
(7R, 9aS)−トランス−メタンスルホン酸5−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチルエステル。
さらに他の好ましい実施態様では、式Iの化合物はアミノメチルピリジニルオキシメチル/ベンゾイソオキサゾールである。
式Iの化合物において、NR3R4により形成されるどのような環においても:(a)1個よりも多い環酸素原子は存在しない;(b)どの環窒素原子に直接結合しているヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキル、シアノ、アミノまたはアルキルアミノ部分は存在しない;(c)他の環炭素原子に二重結合している環炭素も、環酸素原子または環窒素原子に結合できる芳香族環系の部分も存在しない。
他に記載がなければ、本願で用いられる以下の表現および同表現の関連する変形は、以下に与えられた意味を一般的に有する:
「ハロゲン」および「ハロ」等はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含む。
「アルキル」は、「アルコキシ」、「アルコキシアルキル」および「アラルキル」という表現に使われるものも含めて、直鎖または分枝鎖部分を有する飽和1価炭化水素基を包含する。アルキル基の例には、それには限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、およびt−ブチルが含まれる。
「メチレン」は2価の基−(CH2)p−を意味し、ここでpは1(メチレン)、2(ジメチレン)または3(トリメチレン)である。
「シクロアルキル」には、非芳香族性飽和環状アルキル部分が含まれ、ここでアルキルは上記で定義したとおりである。シクロアルキルの例には、それには限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチル;ならびにビシクロアルキルおよびトリシクロアルキル基であり、これらはそれぞれ2個または3個の環から成る非芳香族性飽和炭素環基であり、これらの環は少なくとも1個の炭素原子を共有する。本発明の目的のために、そして他に指摘しなければ、ビシクロアルキル基にはスピロ基および縮合環基が含まれる。ビシクロアルキル基の例には、それに限定はされないが、ビシクロ−[3.1.0]−ヘキシル、ビシクロ−[2.2.1]−ヘプタ−1−イル、ノルボルニル、スピロ[4.5]デシル、スピロ[4.4]ノニル、スピロ[4.3]オクチル、およびスピロ[4.2]ヘプチルが含まれる。トリシクロアルキル基の例はアダマンタニルである。シクロアルキル基にはまた、1またはそれ以上のオキソ部分で置換された基も含む。そうしたオキソ部分を有する基の例はオキソシクロペンチルおよびオキソシクロブチルである。
「アリール」には、フェニル、ナフチル、インデニル、インダニルおよびフルオレニルのような、1個の水素を取り除いた芳香族性炭化水素から由来する有機基;ならびに少なくとも1個の環が芳香族である縮合環基を含む。
「複素環」は、1またはそれ以上のへテロ原子、好ましくは各O、SおよびNから選択された1〜4個のヘテロ原子を含む環状基を意味する。複素環基はまた1またはそれ以上のオキソ部分により置換された環基も含む。複素環基の例には、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼピニル、ピペラジニル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジニル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、モルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、キノリジニル、キヌクリジニル、1,4−ジオキサスピロ[4.5]デシル、1,4−ジオキサスピロ[4.4]ノニル、1,4−ジオキサスピロ[4.3]オクチル、および1,4−ジオキサスピロ[4.2]ヘプチルが挙げられる。
「ヘテロアリール」は、1またはそれ以上のへテロ原子(O、SまたはN)、好ましくは1から4個のヘテロ原子を含む芳香族基を意味する。少なくとも1つの環状基が芳香族の、1またはそれ以上のへテロ原子を含む多環基は「ヘテロアリール」基である。本発明のヘテロアリール基はまた1またはそれ以上のオキソ基で置換された環状基を含むこともできる。ヘテロアリール基の例には、ピリジニル、ピリダジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、キノリル、イソキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、フタラジニル、トリアジニル、1,2,4−トリザイニル、1,3,5−トリザイニル、イソインドリル、1−オキソイソインドリル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ジヒドロキノリル、テトラヒドロキノリル、ジヒドロイソキノリル、テトラヒドロイソキノリル、ベンゾフリル、フロピリジニル、ピロロピリミジニル、およびアザインドリルが挙げられる。
上記の化合物から誘導される前記の基は、可能な場合は、C原子またはN原子を介して結合してもいい。例えば、ピロールから誘導される基は、ピロール−1−イル(Nを介して結合)またはピロール−4−イル(Cを介して結合)であっていい。これらの基を意味する表現は全ての可能な互変体も包含する。
「アミノ」には、式−NR5R6の部分であって、ここでR5およびR6が各々独立して水素または(C1−C4)アルキルであるものを含む。
「治療」または「治療すること」との表現は、 そうした表現が適用される障害もしくは症状、またはそうした障害もしくは症状の1またはそれ以上の病状を、回復し、緩和し、進行を抑制し、または予防することを意味する。本願で用いられるこの表現には、患者の症状に応じて、障害を予防すること、それには障害またはそれに関連する全ての病状を予防することを含み、同時に、発症前に障害またはその病状の厳しさを軽減することもまた包含する。本願で用いられる「治療すること」という表現は、また障害の再発を防止することも意味する。本願で用いられる「治療」という表現は、「治療すること」を直前で定義したように、治療する行為を意味する。
「哺乳類」という表現は、「哺乳類」網の全てのメンバーを意味し、それには限定されないが、ヒト、イヌおよびネコを含んでいる。
「セロトニン作動性神経伝達を調節する」は、セロトニンが興奮により前シナプス細胞により放出されそしてシナプスを横断して後シナプス細胞を刺激するかまたは抑制する神経の過程を、増大もしくは改善するか、または減少もしくは 抑制することを意味する。
「化学物質依存性」とは、薬物に対する異常な渇望もしくは欲求、または耽溺を意味する。そうした薬物は一般に罹患した患者によって、経口、非経口、経鼻または吸入を含む、あらゆる様々な手段により摂取される。本願の方法により治療可能な化学物質依存性の例には、アルコール、ニコチン、コカイン、ヘロイン、フェノバルビタールおよびベンゾジアゼピン(例えば、バリウム(R) (Valium))への依存性が挙げられる。本願での「化学物質依存性を治療する」という表現は、そうした依存性および/またはそれに対する渇望を減少または緩和することを意味する。
限定することなしに、本発明の方法によって治療される障害は、D2、5HT1B、および5HT2A受容体に対するリガンドが、単独でまたはそのあらゆる組合せで、適用される障害である。一つの局面で、この方法は、少なくとも以下の受容体:D2、5HT1B、および5HT2Aの2つに対する阻害剤である化合物の治療有効量を投与することを含む。本発明の他の局面では、この方法は、D2/5HT1−B/5HT−2A阻害剤の治療有効量を投与することを含む。また他の局面では、この方法は、D2:5HT1B阻害活性比が約20またはそれ未満、好ましくは約10またはそれ未満、より好ましくは約5またはそれ未満、そして最も好ましくは約1である、D2/5HT1B阻害剤の治療有効量を投与することを含む。
気分障害には、限定されることなく、D2、5HT1B、および5HT2A受容体に対するリガンド、例えば、アンタゴニスト、逆アゴニストおよび/または部分アゴニスト等が、単独またはそれらのあらゆる組合せのいずれかで、適用される障害を含む。したがって、好ましい実施では、本発明は、ここでは単独の化合物を用いることを意図した障害を治療できる方法であり、ここでD2および5HT2A受容体の抑制が通常適用され、そして5HT1B受容体の抑制が通常適用されている。
「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders; DSM)」(アメリカ精神医学会発行)において特徴づけられた、身体化障害の診断基準は:
A.年齢の30歳前に始まり数年間に渡って発症し、そして治療が求められるかまたは社会的、職業的もしくは他の重要な機能性領域で著しい機能障害をもたらす、多くの身体愁訴の病歴。
B.障害の経過期間のどの時点でも発症する個別の症状と共に、以下の基準のそれぞれが合致していること:
(1)4つの疼痛症状:少なくとも4つの異なった部位または機能(例えば、頭部、腹部、背部、関節、手足、胸部、直腸、月経期間、性交時、または排尿時)に関連する疼痛の病歴;
(2)2つの消化管の症状:疼痛以外の少なくとも2つの消化管の症状(例えば、吐き気、鼓張、妊娠期間以外での嘔吐、下痢、またはいくつかの食品に対する不耐性)の病歴;
(3)1つの性的症状:疼痛以外の少なくとも1つの性的または生殖に関する症状(例えば、性的無関心、勃起または射精機能障害、月経不順、過剰な月経出血、妊娠期間を通しての嘔吐)の病歴;
(4)1つの偽神経性症状:疼痛に限定されない神経的な症状(協調性もしくは平衡感が損なわれた転換症状、麻痺もしくは局在化した脆弱性、嚥下困難もしくは喉の腫瘤、失声症、尿閉、幻覚、接触もしくは疼痛感覚の消失、複視、失明、難聴、発作、記憶喪失のような解離性症状、または、失神以外の意識消失)を示唆する少なくとも1つの症状の病歴;
C.(1)または(2)のいずれか:
(1)適切な検査の後で、基準Bの各症状が、公知の一般的な医学的症状、または物質(例えば、医薬品乱用での薬物)の直接的な作用により完全に説明できないこと;
(2)関連する一般的な医学的症状が存在する場合、身体愁訴またはその結果の社会的もしくは職業的機能障害が、病歴、身体の検査、または検査室の検査結果から予期されるものよりも過剰であること;
D.症状が故意に作られたものでもなく、虚偽でもないこと(作為的な障害または仮病)。
DSMにおいて特徴づけられた、境界性人格障害の診断基準は、対人関係、自己のイメージ、および情緒の不安定性の広範囲のパターンであり、そして成人早期までに始まる顕著な衝動性であり、そして以下の5つ(またはそれ以上)で示されるように、様々な状況下で存在している:
(1)現実のまたは想像上の放棄を回避するための狂気を帯びた努力;
(2)理想化と貶めの両極端の間で変化することにより特徴付けられる、不安定で激しい対人関係のパターン;
(3)同一性障害:著しくそして永続的に不安定な自己イメージまたは自己意識;
(4)自己破壊性の可能性のある少なくとも2つの領域(例えば、消費、性、薬物乱用、無謀な運転、羽目をはずした摂食)での衝動性;
(5)再発性自殺行動、身振り、または脅迫、または自己棄損性行動;
(6)気分に対する著しい反応性による情緒不安定(例えば、通常は数時間そしてごくまれには数日間以上持続する、激しい一過性の情緒不安定、神経過敏、または不安症);
(7)慢性的な空虚感;
(8)不適切で激しい怒りまたは制御困難な怒り(例えば、頻繁な機嫌の提示、絶え間ない怒り、再発性の暴力的喧嘩);
(9)一過性の、ストレス関連偏執的観念化または重篤な解離性症状。
DSMにおいて特徴づけられた、自己愛的人格障害の診断基準は、誇大性(空想でのまたは行動での)、賞賛の要求、および共感の欠如の広範囲なパターンであり、そして以下の5つ(またはそれ以上)で示されるように、様々な状況下で存在する:
(1)誇大な自尊感覚(例えば、業績および才能の誇張、相応の業績なしに優位性を認められる期待);
(2)限りない成功、権力、栄光、美、または理想的な愛の幻想に囚われていること;
(3)彼または彼女が「特別」であって唯一のものであり、そして他の特別または一流の人々(または機関)によってのみ理解されるか、または付き合うべきと信じていること;(4)過剰な賞賛を要求すること;
(5)特権意識、すなわち、特別な優遇への不合理な期待または彼もしくは彼女の期待に対する自動的な服従、を持つこと;
(6)対人的な搾取であること、すなわち、他人の利益を彼または彼女自身の目的の達成のために奪うこと;
(7)共感の欠如:すなわち他人の感情および要求に認めまたは一体感を持つことを喜ばないこと;
(8)他人を妬むことまたは他人が彼もしくは彼女を妬むと信じていること;
(9)傲慢で横柄な行動または態度を示すこと。
DSMにおいて特徴づけられた、非社会性人格障害の診断基準は:
A.年齢の15歳から起こる、他人の権利の軽視または侵害の広範なパターンであり、そして以下の3つ(またはそれ以上)で示される:
(1)逮捕の根拠になる行為を反復して実行することで示される、合法的な行動に関する社会的な規範に適合することの失敗;
(2)反復して嘘をつくこと、偽名の使用、または個人的な利益または快楽のために他人を騙すことで示されるような、詐欺行為;
(3)将来に向かって計画をたてる衝動または失敗;
(4)反復する暴力的喧嘩または攻撃で示されるような、神経過敏および攻撃性;
(5)自身または他人の安全に関する無謀な無関心;
(6)一貫した勤労行為または名誉ある財政的な義務を維持することの反復する失敗で示されるような、一貫した無責任さ;
(7)他人を傷つけ、虐待し、または他人から盗むことを平気で合理化することで示されるような、後悔の欠如。
B.個人が少なくとも18歳であること。
C.15歳より前に起こった行為障害の証拠があること。
D.反社会的行動の発生が統合失調症または鬱病のエピソードの経過中とは必ずしも限らないこと。
健康統計ナショナルセンターにより定義された、自殺観念化とは、自殺または自分自身の生命を絶つ行為をとる思考を有することである。自殺観念化には、思考が自殺を行う計画を含む場合および計画を含まない場合の両方における、全ての自殺の思考を含む。自殺観念化は、質問「過去12ヶ月間に、深刻に自殺を考えたことがあったか?」による若者の危険的行為調査において測定される。
式Iの化合物はまた他の薬物、例えば中枢神経系の障害を治療するために慣用的に使用される薬物、と組み合わせて使用することもできる。例えば、式Iの化合物はジプラシドンおよび類似の化合物と;または5HT再取込阻害薬および類似の化合物と組み合わせて使用することができる。
化学物質依存性には、例えばアルコール、アンフェタミン、コカイン、アヘン剤、およびニコチン耽溺を含む。
本発明はまた、哺乳類でのセロトニン作動性神経伝達を調節することにより治療可能な、本発明の意図する障害または症状の治療のための方法に関し、この方法は、そうした治療を必要としている哺乳類に式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む。
本発明はまた、本発明の意図する哺乳類の障害または症状の治療のための方法に関し、この方法は、そうした治療を必要としている哺乳類に式Iの化合物の治療的有効量と製薬的に受容できる担体を投与することを含む。
本発明はまた、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関し、この方法は、そうした治療を必要としている哺乳類に、少なくとも80%の拮抗作用を有する化合物、またはD2、5HT1Bおよび5HT2A受容体のおのおのに対する逆アゴニストの治療的有効量を投与することを含み、ここでこの哺乳類はそうした治療を必要としている。
本発明はまた、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害、から成る群から選択された気分障害を治療する方法に関し、この方法は、そうした治療を必要としている哺乳類に、D2、5HT1B阻害薬で該受容体のおのおのに対して15nM以下のインビボで有効なKi値の有効阻害活性を有する薬物の治療的有効量を投与することを含み、ここでこの哺乳類はそうした治療を必要としている。
好ましい式Iの化合物の例は、(7R, 9aS)−トランスとして定義される絶対的立体配置を有する化合物である。好ましい式Iの化合物の例は、(7R, 9aS)−シスとして定義される絶対的立体化学配置を有する化合物である。
米国特許出願番号10/800,328は、式Iの化合物を製造する方法が開示されており、これは参照により本願に組み入れられる。他の方法論または変法を用いることができそして意図されていることが理解されるだろう。
本来塩基性の式Iの化合物は、各種の無機および有機酸により広汎な種類の異なった塩を作成することができる。そうした塩は動物への投与のために製薬的に受容できるものでなければならないが、多くの場合、最初に反応混合物から製薬的に受容できない塩として式Iの化合物を分離し、次に後者をアルカリ試薬の処理により遊離塩基性化合物へと単に変換し、続いて遊離塩基を製薬的に受容できる酸付加塩へと変換することが、実際上は望ましい。本発明の塩基性化合物の酸付加塩は、塩基性化合物を、水性溶媒媒体中または適切な有機溶媒(例えばメタノールまたはエタノール)中で、実質的に等量の選択した鉱質または有機酸で処理することによって、容易に製造される。溶媒を注意深く蒸発させることにより、所望の固体塩が得られる。
本発明の塩基性化合物の製薬的に受容できる酸付加塩を製造するために用いられる酸は、非毒性の酸付加塩を作成する酸であり、例えばこの酸付加塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩または重硫酸塩、リン酸塩または過リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩または酸性クエン酸塩、酒石酸塩または重酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、糖酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩およびパモ酸塩、すなわち1,1'−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸)塩、のような製薬的に受容できるアニオンを含む塩である。
本発明の化合物および成分は、独立しているかおよび/またはどのような様式でも組み合わせることができると考えるべきである。明細書および特許請求の範囲における定義は、それらの記載に従って、独立、従属または多重従属であっていい。
式Iの化合物は、他の治療薬、例えば、三環式抗欝薬(例えば、アミトリプチリン、ドチエピン、ドキセピン、トリミプラミン、ブトリピリン、クロミプラミン、デシプラミン、イミプラミン、イプリンドール、ロフェプラミン、ノルトリプチリン、またはプロトリプチリン)、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(例えば、イソカルボキサジド、フェネルジンまたはトラニルシクロプラミン)または5−HT再取込阻害薬(例えば、フルボキサミン、セルトラリン、フルオキセチンまたはパロキセチン)のような異なった抗欝薬と共に、および/または、ドパミン作用性抗パーキンソン薬(例えば、好ましくは、ベンセラジドもしくはカルビドパのような末梢性脱炭酸酵素阻害薬と、またはブロモクリプチン、リスリドもしくはペルゴリドのようなドパミンアゴニストと組み合わせた、レボドパ)のような抗パーキンソン薬と共に、組み合わせて有利に使用することができる。ドネペジルのようなアセトコリンエステラーゼと共に使用することもできる。本発明は式Iの化合物または製薬的に受容できるその塩もしくは溶媒和物と1またはそれ以上の他の治療薬とを組み合わせた使用も包含すると理解すべきである。
5−HT再取込阻害薬(例えば、フルボキサミン、セルトラリン、フルオキセチンまたはパロキセチン)、好ましくはセルトラリン、またはその製薬的に受容できる塩もしくは多形と組み合わせた、式Iの化合物および製薬的に受容できるその塩は、本願では「活性配合物」と呼ばれる。
セロトニン(5−HT)再取込阻害薬、好ましくはセルトラリンは、部分的にはそのセロトニンのシナプス後取込を阻止する能力により、鬱病;化学物質依存症;パニック障害、全般性不安障害、広場恐怖症、単純恐怖症、対人恐怖症、および外傷後ストレス障害を含む不安障害;強迫障害;回避性人格障害、ならびにヒトを含む哺乳類の早発射精、に対して陽性活性を示す。
セルトラリン (1S−シス)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−N−メチル−1−ナフタレンアミンの化学式はC17H17NCl2であり、その合成は米国特許4,536,518に記載され、参照により本願に組み入れられる。塩酸セルトラリンは 抗欝薬および食欲抑制薬として有用であり、そしてまた鬱病、化学物質依存症、不安強迫障害、恐怖症、パニック障害、外傷後ストレス障害および早発射精、の治療において有用である。
活性配合物の活性は以下の方法(1)〜(4)により測定でき、これらはKoe, B.等、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 226 (3), 686−700 (1983) に記載されている。より詳しくは、この活性は、(1)マウスの水泳水槽を回避する努力に影響するそれらの能力(Porsoltのマウス「あきらめ行動」試験)、(2)マウスでインビボの5−ヒドロキシトリプトファン−誘導性行動上の症状を増強するそれらの能力、(3)ラット脳でのインビボの塩酸p−クロロアンフェタミンのセロトニン枯渇化活性に拮抗するそれらの能力、および(4)ラット脳のシナプトソーム細胞でのインビトロのセロトニン、ノルエピネフリンおよびドパミンの取込を阻止するそれらの能力、を調べることによって測定することができる。この活性配合物の、マウスでインビボのレセルピン低体温症を妨げる能力は、米国特許4,029,731に記載された方法に従って測定できる。
式Iの化合物は単独または製薬的に受容できる担体を組み合わせて、単回用量または複数用量で、投与することができる。適切な製薬用担体には、不活性固形希釈剤または充填剤、無菌水溶液および各種の有機溶媒が含まれる。それにより作成される医薬組成物は次に、錠剤、粉剤、ロゼンジ錠、液剤、シロップ剤、注射用溶液、等のような各種の投与剤形で容易に投与できる。これらの医薬組成物は場合により、矯味矯臭剤、結合剤、添加剤、等のような追加の成分を含むことができる。したがって、本発明の化合物は、経口、口腔内、経鼻、非経口(例えば、静脈内、筋肉内、または皮下)、経皮(例えば、パッチ)、もしくは直腸内の投与のために、または吸入または注入による投与のために適切な形態で、製剤化することができる。
経口投与のためには、医薬組成物は、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、乳糖、微結晶性セルロースまたはリン酸カルシウム);滑択剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはスターチグリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)のような製薬的に受容できる賦形剤を用いた慣用的な手段によって製造される、例えば錠剤またはカプセル剤のような形態をとることができる。錠剤は当該分野で周知の方法で被覆化できる。経口投与のための液剤は、例えば液体、シロップ剤もしくは懸濁剤の形態をとることができ、または、使用前に水もしくは他の適切なビークルを用いて構成できる乾燥製品として提供することもできる。そうした液剤は、懸濁剤(例えば、ソルビトールシロップ、メチルセルロース、または水素化食用油脂);乳化剤(例えば、レクチンまたはアカシア);非水性ビークル(例えば、アーモンド油、油性エステルまたはエチルアルコール);および保存剤(例えば、メチルもしくはプロピルp−ヒドロキシ安息香酸またはソルビン酸)のような製薬的に受容できる添加剤を用いた慣用的な手段で製造することができる。
口腔内投与のためには、組成物は、慣用方法で製剤化された錠剤またはロゼンザ錠の形態をとることができる。
本発明の式Iの化合物は、慣用のカテーテル技術または輸液を用いたものも含めた、注射による非経口投与のために、製剤化することができる。注射用製剤は、例えばアンプルまたは複数用量の容器での単位投与剤形で、添加した保存剤と共に、提供できる。これらは油性または水性ビークル中の懸濁剤、溶液または乳剤のような形態をとることができ、そして、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤のような製剤化用薬剤を含むことができる。その代わりに、活性成分は、使用前に適切なビークル、例えば無菌パイロゲンフリー水を用いて再構成できる粉末形態をとることができる。
さらなる局面において、本発明の方法は、ヒト患者に溶液(例えば、注射用または経鼻用)で投与するために適したものの組成物を使用し、それにはシクロデキストリンのような材料中の本発明の化合物の塩の包接複合体を含む。有利には、好ましい実施態様において、そうした包接複合体は、そうした複合体により与えられた化合物の量を水中で40% w/vのシクロデキストリン濃度で測定された場合に、少なくとも2.5mgA/mlの化合物量を提供する。シクロデキストリン中の化合物の包接複合体は最初に乾燥化、通常は凍結乾燥により単離できる。単離した乾燥包接複合体は室温で2年またはそれ以上までの期間保存でき、そして必要に応じて製品溶液へと再構成できる。製品溶液が必要な場合は、この単離した包接複合体を水(または他の水性媒体)中で、患者への経口または非経口投与に必要な濃度の溶液を作成するために十分な量で、溶解して作成することができる。非経口投与が投与の経路として選択された場合、筋肉内注射が好ましい。この化合物は迅速分散投与剤形(fddf)として製剤化でき、この剤形は活性成分を口腔中に放出するように設計されている。これらは多くの場合、迅速溶解性ゼラチンベースのマトリクスを用いて製剤化されている。最も速やかに分散する投与剤形はゼラチンを担体または構造形成剤として使用している。典型的には、包装から取り出す間の破壊を防止するための投与剤形に十分な強度を与えるためにゼラチンが用いられるが、一旦口腔中に置かれると、ゼラチンは投与剤形の速やかな溶解を可能にする。その代わりに、同じ効果のために各種のデンプンも使用される。本発明の化合物はまた、迅速溶解、迅速崩壊型投与剤形で使用でき、そうした剤形は例えばLiangおよび ChenによるExpert Opinion in Therapeutic Patents, 11 (6),
981−986 (2001)記載されている。
本発明の化合物はまた、坐薬または保留浣腸剤のような直腸内組成物として、例えばカカオバターまたは他のグリセリドのような慣用の座薬基剤を含んで、製剤化できる。
経鼻投与または吸入投与のためには、式Iの化合物は、患者により圧縮または汲み上げられるポンプスプレー容器からの溶液もしくは懸濁液の形態で、または、
適切な推進薬、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、二酸化炭素もしくは他の適切なガスの使用により、加圧容器もしくは噴霧器からのエアロゾル噴霧供与物として、便利に送達される。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、計量した量を送達するためのバルブを提供することによって決定される。加圧容器または噴霧器は活性化合物の溶液または懸濁液を含むことができる。吸入器(inhalerまたはinsufflator)で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンからできている)は、本発明の化合物の粉末混合物および適切な粉末基剤、例えば乳糖またはデンプンを含んで製剤化できる。
上記で言及した症状(例えば、鬱病)の治療のために平均的なヒト成人への経口、非経口または口腔内投与する本発明の活性化合物の提案された用量は、例えば一日当たり1〜4回投与できる、単位用量につき、活性成分が約0.1から約200mgである。
平均的なヒト成人において上記で言及した症状(例えば、偏頭痛)の治療のためのエアロゾル製剤は、好ましくは、エアロゾルの各計量用量または「一吹き(puff)」が本発明の化合物を約20mgから約1000mg含有するように設定される。エアロゾルを用いた一日総用量は約100mgから約10mgの範囲内になるだろう。投与は一日に数回、例えば2、3、4または8回であってよく、各回に例えば1、2または3用量を与える。
上記の症状のいずれかを有している患者の治療のために、式Iの化合物と5−HT再取込阻害薬とを使用することに関連して、それらを、単独または製薬的に受容できる担体と組み合わせて、上記の経路のいずれかで投与できること、そしてそうした投与が、単回および複数回投与の両方で行うことができることに注目すべきである。より特定すれば、活性配合物は、広範囲の異なった投与剤形で投与でき、すなわち種々の製薬的に受容できる不活性担体と組み合わせて、錠剤、カプセル剤、ロゼンザ錠、トローチ剤、硬質キャンデー、粉末剤、スプレー剤、水性懸濁液、注射用溶液、エキシール剤、シロップ剤、等の形態で投与できる。そうした担体は、固形希釈剤または充填剤、無菌水性媒体および各種の非毒性有機溶媒、等を含む。さらに、そうした経口医薬製剤は、その目的のために通常用いられているタイプの各種の薬剤を用いて、適切に甘味付けしおよび/または香り付けることができる。一般に、式Iの化合物は、組成物全体の質量の約0.5%から約90%の範囲の濃度レベル、すなわち所望の単位用量を与えるために十分な量になるような投与剤形で存在し、そして5−HT再取込阻害薬、好ましくは、セルトラリンは、組成物全体の質量の約0.5%から約90%の範囲の濃度レベル、すなわち所望の単位用量を与えるために十分な量になるような投与剤形で存在する。
上記で言及した症状の治療のために、平均的なヒト成人に、経口、非経口または口腔内投与するための配合製剤(本発明の化合物と5−HT再取込阻害薬とを含有する製剤)において本発明の化合物の提案される一日用量は、例えば一日に1〜4回投与できる単位用量あたり式Iの活性成分が約0.01mgから約2000mg、好ましくは約0.1mgから約200mgである。
上記で言及した症状の治療のために、平均的なヒト成人に、経口、非経口または口腔内投与するための配合製剤中の、5−HT再取込阻害薬、好ましくは、セルトラリンの提案される一日用量は、例えば一日に1〜4回投与できる単位用量あたり5−HT再取込阻害薬が約0.1mgから約2000mg、好ましくは約1mgから約200mgである。
上記で言及した症状の治療のために、平均的なヒト成人に、経口、非経口または口腔内投与するための配合製剤中の、本発明の活性化合物に対するセルトラリンの好ましい用量比は、約0.00005から約20000;好ましくは約0.25から約2000である。
平均的なヒト成人における上記で言及した症状の治療のためのエアロゾル配合製剤は、好ましくは、エアロゾルの各計量用量または「一吹き(puff)」が本発明の活性化合物を約0.01mgから約100mg、好ましくはそうした化合物を約1mgから約10mg、含有するように設定される。投与は一日に数回、例えば2、3、4または8回であってよく、各回に例えば1、2または3用量を与える。
平均的なヒト成人における上記で言及した症状の治療のためのエアロゾル製剤は、好ましくは、エアロゾルの各計量用量または「一吹き(puff)」が5−HT再取込阻害薬、好ましくはセルトラリンを約0.01mgから約2000mg、好ましくはセルトラリンを約1mgから約200mg、含有するように設定される。投与は一日に数回、例えば2、3、4または8回であってよく、各回に例えば1、2または3用量を与える。
上記のように、式Iの化合物と組み合わせた5−HT再取込阻害薬、好ましくはセルトラリンを、容易に抗欝薬としての治療目的に適合させられる。一般にそうした5−HT再取込阻害薬、好ましくはセルトラリンと式Iの化合物とを含有する抗欝薬組成物は、通常は5−HT再取込阻害薬、好ましくはセルトラリンを一日につき体重kgあたり約0.01mgから約100mg、好ましくはセルトラリンを一日につき体重kgあたり約0.1mgから約100mg;式Iの化合物を一日につき体重kgあたり約0.001mgから約100mg、好ましくは式Iの化合物を一日につき体重kgあたり約0.01mgから約10mg、の用量範囲で投与されるが、治療される患者の症状および選択した特定の投与経路に従って、その変法は必然的に生じるだろう。

Claims (16)

  1. 哺乳類に治療有効量の、式I:
    Figure 2008512440
    [式中、
    mは0または1であり;
    Zは
    Figure 2008512440
    であり;
    R7は水素または(C1−C3)アルコキシであり;
    R8は水素、ヒドロキシ、または(C1−C3)アルコキシであり;
    R9は(C1−C3)アルコキシであり;
    Xは酸素またはNRであって、ここでRは水素または(C1−C6)アルキルであり;
    Yは、nが0、1もしくは2の場合、メチレンであり;
    または、Yは、nが2、3もしくは4の場合、酸素、窒素または硫黄であり;
    R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基であって、ここで(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基のいずれの1つも非置換であるかまたは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;
    R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基であり、ここで、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基のいずれの1つも非置換であるかもしくは(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員の複素環、アミノ、ハロゲンおよびヒドロキシ基から成る群から選択された1またはそれ以上の置換基で置換されてもよく、ここでアミノはNR5R6(R5およびR6はそれぞれ独立して水素または(C1−C3)アルキルである)であり;または、
    R3およびR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって:
    (i)3〜7員の飽和もしくは不飽和の単環式環;または
    (ii)4〜10員の飽和もしくは不飽和の多環式環であって、
    ここで、該単環もしくは多環式環は場合によって、窒素、酸素および硫黄から選択された1またはそれ以上のヘテロ原子を有し;そして
    該環(i)または(ii)のいずれも非置換であるか、または1もしくはそれ以上の、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリール、(C7−C13)アラルキル、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、またはハロゲン基により置換されてもよい]
    の化合物およびその製薬的に受容できる塩または溶媒和物を投与することを含む、哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害から成る群から選択された気分障害を治療する方法。
  2. 化合物が、式:
    Figure 2008512440
    [式中、
    Zは、
    Figure 2008512440
    であり、
    R7は水素または(C1−C3)アルコキシであり;
    R8は水素、ヒドロキシ、または(C1−C3)アルコキシであり;
    R9は(C1−C3)アルコキシであり;
    Xは酸素またはNRであって、ここでRは水素または(C1−C6)アルキルであり;
    nが0、1もしくは2の場合、Yはメチレンであり;または、
    nが2、3もしくは4の場合、酸素、窒素もしくは硫黄であり;
    R1およびR2は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基であって、ここで、(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルコキシまたは(C1−C6)アルコキシ(C1−C6)アルキル基のいずれの1つも非置換であるかまたは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよく;
    R3およびR4は、それぞれ独立して、水素、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基であり、ここで、(C1−C6)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、または5〜6員の複素環基のいずれの1つも非置換であるか、または、(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員の複素環、アミノ、ハロゲンまたはヒドロキシ基のいずれかの1またはそれ以上の基で置換されてもよく;または、
    R3およびR4は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、
    (i)3〜7員の飽和もしくは不飽和の単環式環;または
    (ii)4〜10員の飽和または不飽和の多環式環
    を形成し、ここで、該単環もしくは多環式環は場合によって、窒素、酸素および硫黄から選択された1または2つの更なるヘテロ原子を有し;そして
    該環(i)または(ii)のいずれも非置換であるか、または、(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C6−C10)アリール、(C7−C13)アラルキル、5〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、およびハロゲン基から選択された1またはそれ以上の置換基で置換されてもよい]
    の化合物またはその製薬的に受容できる塩もしくは溶媒和物である、請求項1に記載の方法。
  3. 式Iの化合物が、下記の構造:
    Figure 2008512440
    を有し、ここで、Zは、
    Figure 2008512440
    であり、Xは酸素;nは0;R1は水素;R2は水素またはハロゲン;そしてR3は水素または (C1−C3)アルキルである、請求項1に記載の方法。
  4. R2は水素;R3は水素;そしてR4は、
    a)(C1−C6)アルキル基;
    b)(C3−C7)シクロアルキル基;または
    c)5〜6員複素環基
    であって、ここで基a)、b)またはc)のいずれの1つも非置換であるかまたは、(C1−C4)アルキル、(C3−C7)シクロアルキル、(C1−C4)アルコキシ、(C6−C10)アリール、5〜6員複素環、アミノ、ハロゲンもしくはヒドロキシ基からのいずれかの1またはそれ以上の基で置換されてもよい、請求項3に記載の方法。
  5. Zは、
    Figure 2008512440
    であり、ここで、Yはメチレンであり;そしてR4は、
    a)(C1−C4)アルキル(これは、非置換であるか、またはフェニル、シクロプロピル、メトキシからの一つで置換されてもよく;または、5〜6員複素環で置換されてもよく、この複素環は少なくとも1つの窒素もしくは酸素原子を有する);
    b)非置換(C3−C7)シクロアルキル;または
    c)5〜6員複素環基(これは、非置換であるか、または、(C1−C3)アルキルもしくは(C1−C3)アルコキシで置換されることができ、この5〜6員複素環c)は少なくとも1つの窒素原子および1までの、窒素、酸素および硫黄から選択された他のヘテロ原子を有している);
    である、請求項3に記載の方法。
  6. R4は、
    a)非置換C4アルキル;メトキシで置換されたC3アルキル;フェニルもしくはシクロプロピルで置換された (C1−C2) アルキル;窒素もしくは酸素原子を有する5員複素環で置換された(C1−C2) アルキル;または、少なくとも1つの窒素を有する6員複素環で置換された(C1−C2) アルキル;
    b)非置換シクロプロピル;または
    c)5〜6員複素環基(これは、非置換であるか、またはメチルもしくはメトキシで置換されることができ、この5〜6員環c)は少なくとも1つの窒素原子および1までの、窒素、酸素および硫黄から選択された他のヘテロ原子を有し、(C1−C3)アルキルはメチルであり、そして(C1−C3)アルコキシはメトキシである)
    である、請求項5に記載の方法。
  7. R2は水素;R3は(C1−C3)アルキル;そしてR4は、
    a)(C1−C4)アルキル基;または
    b)(C5−C6)シクロアルキル基
    であって、ここで基a)またはb)は非置換であるか、または1もしくはそれ以上の(C1−C3)アルコキシもしくはアミノ基で置換されてもよい、請求項2に記載の方法。
  8. Zは、
    Figure 2008512440
    であり、ここで、Yはメチレン;Xは酸素;nは0;R1は水素;R2は水素;そしてR3およびR4はそれらが結合している窒素原子と共に、i)飽和非芳香族性3〜7員単環式環を形成し、この環i)は非置換であるか、または1またはそれ以上の(C1−C4)アルキル、(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、またはヒドロキシ基により置換されている、請求項1に記載の方法。
  9. Zは、
    Figure 2008512440
    であり、ここで、Yはメチレン;Xは酸素;nは0;R1は水素;R2は水素;そしてR3およびR4はそれらが結合している窒素原子と共に、非置換5〜6員複素環を形成し、この複素環は、R3およびR4が結合している窒素原子の他に、1つのさらなる窒素原子、または1つの硫黄原子、または1つの酸素原子を有している、請求項1に記載の方法。
  10. Zは、
    Figure 2008512440
    であり、ここで、Yはメチレン;nは0;R2はハロゲン;そしてR4は、
    a)(C1−C5)アルキル;
    b)(C3−C6)シクロアルキル
    基であって、ここで基a)またはb)のいずれも非置換であるか、または、以下の基:シクロプロピル;ハロゲン;ヒドロキシ;5〜6員複素環基(この5〜6員複素環基は非置換もしくは1またはそれ以上のメチル基で置換されてもよい);またはフェニル(このフェニルは非置換もしくは1またはそれ以上のハロゲンで置換されてもよい);のいずれかの基の1またはそれ以上で置換されることができ;または、
    c)5員複素環基
    である、請求項2に記載の方法。
  11. R2はフッ素;そしてR3は水素もしくはメチルである、請求項10に記載の方法。
  12. R2はハロゲン;そしてR3とR4は共にそれらが結合している窒素原子と一緒になって、
    i)飽和3〜7員単環式環(この単環式環は、非置換もしくは、1もしくはそれ以上のフェニル、(C1−C3)アルキル、もしくは(C1−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル基で置換されてもよい);または
    ii) 5〜6員単環式環(この環は、非置換もしくは、1もしくはそれ以上の (C1−C3)アルキル基で置換されてもよく、そしてこの環は1つのさらなる窒素もしくは1つの酸素原子を有する)
    を形成する、請求項2に記載の方法。
  13. 式Iの化合物が以下:
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(6−モルホリン−4−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピペリジン−4−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ジエチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ジメチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−エチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−(2−メトキシ−1−メチル−エチル)−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−シクロペンチル−メチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−7−(5−アゼチジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メチル−アジリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−tert−ブチル−アミン;
    (7S, 9aS)−シス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−エチル−メチル−アミン;
    (7S, 9aS)−シス−7−(5−アゼチジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−ジメチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−シクロヘキシル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−(エチル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミノ)−エタノール;
    (7R, 9aS)−トランス− 7−[6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−(1,2−ジメチル−プロピル)−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ] −ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]− (S)−ピロリジン−3−オール;
    (7R, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]− (R)−ピロリジン−3−オール;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−[5−(2−メチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−ピペリジン−4−オール;
    (7R, 9aS)−トランス−シクロプロピル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−シクロプロピルメチル−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−[6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−7−(6−ピペラジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−ジメチル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−7−[6−(2,5−ジメチル−ピロリジン−1−イルメチル)−ピリジン−2−イルオキシメチル]−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロピル]−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−{6−[2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ]−ピリジン−2−イルメチル}−ピロリジン−1−イル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−7−(6−アゼパン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−2−(5−フルオロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7S, 9aS)−シス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−3−イルメチル]−シクロヘキシル−メチル−アミン;
    (7S, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(S)−ピロリジン−3−オール;
    (7S, 9aS)−トランス−1−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−(R)−ピロリジン−3−オール;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(6−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;
    (7S, 9aS)−トランス−[6−(2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン−7−イルメトキシ)−ピリジン−2−イルメチル]−ベンジル−アミン;
    (7R, 9aS)−トランス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジン;および
    (7S, 9aS)−シス−2−ベンゾ[d]イソオキサゾール−3−イル−7−(5−ピロリジン−1−イルメチル−ピリジン−2−イルオキシメチル)−オクタヒドロ−ピリド[1,2−a]ピラジンの化合物から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 式Iの化合物が他の気分薬と組み合わせて哺乳類に投与される、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 気分薬が、ノルエピネフリン再取込阻害剤、コルチコトロピン放出ホルモン(CRH)アンタゴニスト、および選択的セロトニン再取込阻害剤から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 哺乳類の身体化障害、境界性人格障害、自己愛性人格障害、自殺観念化、および反社会性人格障害から成る群から選択された気分障害を治療する方法であって、該治療を必要としている哺乳類に、D2および5HT1B受容体のそれぞれにおいて15nMを超えないインビボで有効なKiである有効阻害活性を有する治療的有効量のD2および5HT1B阻害剤を投与することを含む、上記方法。
JP2007530796A 2004-09-10 2005-09-01 ジアザビシクロ化合物含有ベンゾイソオキサゾールを用いる気分障害の治療方法 Pending JP2008512440A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US60856104P 2004-09-10 2004-09-10
PCT/IB2005/002913 WO2006027691A2 (en) 2004-09-10 2005-09-01 Methods of treating mood disorders using benzisoxazole containing diazabicyclic compounds

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008512440A true JP2008512440A (ja) 2008-04-24

Family

ID=35432832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007530796A Pending JP2008512440A (ja) 2004-09-10 2005-09-01 ジアザビシクロ化合物含有ベンゾイソオキサゾールを用いる気分障害の治療方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20080318926A1 (ja)
EP (1) EP1791541A2 (ja)
JP (1) JP2008512440A (ja)
BR (1) BRPI0515143A (ja)
CA (1) CA2580034A1 (ja)
MX (1) MX2007002460A (ja)
WO (1) WO2006027691A2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10154988B2 (en) 2012-11-14 2018-12-18 The Johns Hopkins University Methods and compositions for treating schizophrenia
EP3265445B1 (en) 2015-03-06 2021-05-05 Pharmakea, Inc. Lysyl oxidase-like 2 inhibitors and uses thereof
KR102594441B1 (ko) 2015-03-06 2023-10-25 파마케아, 인크. 플루오르화된 리실 옥시다아제-유사 2 억제제 및 이의 용도
CN109983006B (zh) 2016-09-07 2022-02-25 法玛克亚公司 赖氨酰氧化酶样2抑制剂的结晶形式及其制备方法
CN117180280A (zh) 2016-09-07 2023-12-08 法玛克亚公司 赖氨酰氧化酶样2抑制剂的用途
WO2020183011A1 (en) 2019-03-14 2020-09-17 Institut Curie Htr1d inhibitors and uses thereof in the treatment of cancer

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6423708B1 (en) * 1996-09-30 2002-07-23 Pfizer Inc Aralkyl and aralkylidene heterocyclic lactams and imides
UA62015C2 (en) * 1998-12-28 2003-12-15 Pfizer Prod Inc Benzoizoxazol derivatives, a pharmaceutical composition (variants) based thereon (variants) and a method for treatment (variants)
BR0214780A (pt) * 2001-12-07 2004-11-09 Pfizer Prod Inc Sal de ácido cìtrico de um composto terapêutico e composições farmacêuticas deste

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006027691A2 (en) 2006-03-16
EP1791541A2 (en) 2007-06-06
WO2006027691A3 (en) 2006-06-08
US20080318926A1 (en) 2008-12-25
BRPI0515143A (pt) 2008-07-08
MX2007002460A (es) 2007-05-04
CA2580034A1 (en) 2006-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI294779B (en) Use of optically pure (s,s)-reboxetine in the manufacture of a medicament for the treatment or prevention of peripheral neuropathy
JP5907975B2 (ja) 運動障害の治療のためのセロトニン受容体アゴニストの組み合わせ
CA2555172A1 (en) Combinations of an atypical antipsychotic and an aminomethylpyridyloxymethyl/benzisoxazole azabicyclic derivatives for treating cns disorders
JP2008533142A (ja) α7ニューロンニコチン性受容体リガンドおよび抗精神病薬組成物
JPH05507731A (ja) 物質乱用障害の治療用医薬組成物
ZA200506373B (en) Pyridyloxymethyl and benzisoxazole azabicyclic derivatives
JP2008512440A (ja) ジアザビシクロ化合物含有ベンゾイソオキサゾールを用いる気分障害の治療方法
WO2011085216A2 (en) Use of faah inhibitors for treating parkinson's disease and restless legs syndrome
KR20230170716A (ko) 본태성 진전 치료
AU2020205268B2 (en) Use of phenoxypropylamine compounds to treat depression
US20140221385A1 (en) Combinations of serotonin receptor agonists for treatment of movement disorders
US20070270430A1 (en) Methods of Treating Cognitive Disorders Using Pyridyloxymethyl and Benzisoxazole Azabicyclic Derivatives
EP2029139B1 (en) Use of a p38 kinase inhibitor for treating psychiatric disorders
JP2008524236A (ja) エストロゲンβアゴニストについての新規用途
CZ2004524A3 (cs) Agonisté nikotinového acetylcholinového receptoru v léčbě syndromu neklidných nohou
JPWO2009069828A1 (ja) パーキンソン病の運動合併症または精神症状を改善する薬剤
JP2022031814A (ja) 不安障害を治療するための(2S)-1-[4-(3,4-ジクロロフェニル)ピペリジン-1-イル]-3-[2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)ベンゾ[b]フラン-4-イルオキシ]プロパン-2-オールまたはその代謝産物
CA2455585A1 (en) Compounds for treating anhedonia
KR20020090152A (ko) 우울증 또는 불안증을 위한 배합 치료
WO2006085688A1 (ja) 神経因性疼痛治療剤
TW200524920A (en) Treatment of circadian rhythm disorders with NPY Y5 receptor antagonist