JP2008512436A - 片頭痛治療用の5−HT(1)受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせ - Google Patents

片頭痛治療用の5−HT(1)受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせ Download PDF

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Abstract

【課題】より少ない用量でより有効であり、より広い範囲の疼痛状態に対して有効であり、副作用を生じさせる傾向がより低く、より速効性であり、より長時間作用する、疼痛(例えば片頭痛)のより良い治療を提供する
【解決手段】本発明は、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストとα2δリガンドの組み合わせに関する。また、そのような組み合わせ、および薬学的に許容できる添加剤、希釈剤または担体を含む医薬組成物に関する。そのような組み合わせは、疼痛、特に片頭痛に起因する疼痛の治療に有用である。

Description

本発明は、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせ、ならびにそのような組み合わせを含む医薬組成物、およびそのような組み合わせの疼痛および他の状態の治療、特に片頭痛の治療における使用に関する。
セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン、5−HT)は、5−HT受容体として知られる多くの膜結合受容体で作用する。これらの異種受容体は、G−タンパク質結合受容体スーパーファミリーに属し、6つの広範なクラス(5−HT、5−HT、5−HT、5−HT、5−HTおよび5−HT)に区分された。これらのクラスのいくつかはさらに細分することができる。例えば、5−HTクラスは、5つの受容体サブタイプを含み、いずれもセロトニンに対してナノモルの親和性を有する。5−HT1A、5−HT1Bおよび5−HT1Dサブタイプは、5−カルボキサミドトリプタミンに対する親和性が高いことを特徴とする一方、5−HT1Eおよび5−HT1Fサブタイプはこの合成アゴニストに対する親和性が低いことを特徴とする。さらなる情報はLanfumey and Hamon,Current Drug Targets−CNS & Neurological Disorders,2004,3(1),1−10を参照。
5−HT1Bおよび5−HT1D受容体サブタイプで最も強力に作用し、片頭痛の治療に有効である多くのインドール5−HTアゴニスト(一般にトリプタンとして知られる)が同定された。これらのアゴニストにはスマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、リザトリプタン、フロボトリプタン、アルモトリプタンおよびエレトリプタンを含む。エルゴタミンおよびジヒドロエルゴタミンも5−HT1Bおよび5−HT1D受容体の強力なアゴニストである。近年、5−HT1F受容体の選択的アゴニスト(LY334370およびLY344864など)が発見され、片頭痛の前臨床モデルにおいて有効であることがわかった(Phebus et al.,Society for Neurosceince,1996,22,1331およびLife Sci.,1997,61,2117を参照)。
α2δリガンド(GABA類似体としても知られる)は、脳膜(例えばブタまたはヒト脳膜)由来のH−ガバペンチンを選択的に置換し、したがって電位作動型カルシウムチャネルのアルファ−2−デルタ(αδ)サブユニットと高親和性の相互作用を有する化合物である。α2δリガンドは、電位作動型カルシウムチャネルに作用して、シナプス前終末に対するカルシウムイオンの脱分極誘発性移動を減少させ、それに続くグルタミン酸、ノルアドレナリンおよびサブスタンスPなどの神経伝達物質の放出を減少させることにより過剰な神経細胞活性を減弱させる。
α2δリガンドは多くの状態の治療に有用である。最もよく知られているα2δリガンドであるガバペンチン(ニューロンチン(登録商標)、1−(アミノメチル)−シクロヘキシル酢酸)は、US−B−4,024,175を含むパテントファミリーに初めて記載された。この化合物はてんかんおよび神経因性疼痛の治療用に認可されている。近年の臨床試験ではガバペンチンが片頭痛の予防に有効であることが示されたが、片頭痛の急性期治療(頓挫療法)における有効性を示す報告は存在しない。
第2のα2δリガンド、プレガバリン(リリカ(登録商標)、(S)−(+)−4−アミノ−3−(2−メチルプロピル)ブタン酸)は、てんかん治療に有用な抗痙攣薬としてEP−A−0641330に記載されている。プレガバリンの疼痛治療での使用はEP−A−0934061に記載されている。プレガバリンは、細胞膜のL−アミノ酸輸送体を通じて血液脳関門を容易に横断し、それにより脳および脊髄のその主要な標的に到達する。
例えば、より少ない用量でより有効であり、より広い範囲の疼痛状態に対して有効であり、副作用を生じさせる傾向がより低く、より速効性であり、より長時間作用する、疼痛(例えば片頭痛)のより良い治療を提供することが依然として必要である。ある種の疼痛状態(例えば片頭痛)の再発率がより低いことも望ましい。
片頭痛治療における5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニスト(特にトリプタン)の使用は、最適な疼痛緩和を実現するには早期投与が必要であること、および治療量での望ましくない副作用の可能性があることにより多少制限されている。片頭痛は、神経現象により脳血管の拡張および炎症、ならびに脳の神経原性炎症が生じる、原発性脳障害である。感受性および興奮性が増大することにより、末梢神経感作、続いて中枢神経感作が生じる。中枢神経感作とは、中枢神経系内の神経細胞の興奮性が増大することにより、通常は軽度の感覚または無感覚を誘起するであろう入力が今や過大な応答を生じさせること(例えば、皮膚の軽いブラッシングにより疼痛応答が誘起される触覚異痛症)である。近年の証拠が示すところでは、トリプタンは、発作初期に、末梢神経が中枢神経を感作させて中枢神経感作が生じる前に投与した場合により有効であり、進行中の末梢神経または中枢神経感作を逆転させることはできない。
驚くべきことに、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドを用いる併用療法が、疼痛治療、特に片頭痛治療において著しい利益を提供することがわかった。そのような併用療法は、各薬剤を単独で使用する療法に比べて特に有利である。そのような5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせにより、予期せず相乗作用が得られるため、有効性がいずれかのクラスの薬剤を単独で使用して得られるであろう有効性よりも大きくなる。特に、片頭痛発作の治療に必要な5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニスト(特にトリプタン)の用量が減少し、それにより副作用が少なくなる可能性がある。さらに、末梢神経感作が既に始まった発作後期に投与した場合、そのような化合物の有効性は、α2δリガンドとの併用投与時に相当に大きくなる。
したがって、本発明は5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせを提供する。
さらに、本発明は5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニスト、α2δリガンドおよび薬学的に許容できる添加剤、希釈剤または担体を含む医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は医薬として使用される5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせを提供する。
さらに、本発明は5−HT1B、5−HT1Dもしくは5−HT1F受容体アゴニストまたはα2δリガンドの、疼痛(特に片頭痛)の治療における両薬剤の同時、順次または個別投与用医薬の製造における使用を提供する。
さらに、本発明は、疼痛(特に片頭痛)の治療において同時、順次または個別に投与される5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせを提供する。
さらに、本発明は、疼痛(特に片頭痛)の治療方法であって、有効量の5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストおよびα2δリガンドをそのような治療を必要とする哺乳動物に同時、順次または個別に投与することを含む方法を提供する。
さらに、本発明は5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニスト、α2δリガンドおよび前記化合物を含む手段を含むキットを提供する。
さらに、本発明は、疼痛(特に片頭痛)の治療において同時、順次または個別に使用される組み合わせ製剤としての、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1F受容体アゴニストおよびα2δリガンドを含む製剤を提供する。
本発明が提供する組み合わせは、疼痛治療に有用であり、それに好ましく使用される。生理学的疼痛は、外部環境からの潜在的に傷害性である刺激による危険を通知するよう設計された重要な保護機構である。このシステムは一次感覚神経の特定のセットによって機能し、末梢の伝達機序を介した侵害刺激によってのみ活性化される(考察についてはMillan,1999,Prog.Neurobiol.,57,1−164を参照)。これらの感覚線維は侵害受容器として知られ、伝導速度の遅い小径軸索により特徴付けられる。侵害受容器は、侵害刺激の強度、持続時間および質をコード化し、脊髄に対するその組織分布的に組織化された投射によって刺激の位置をコード化する。侵害受容器は、Aδ線維(有髄)とC線維(無髄)の2つの主な種類の侵害受容性神経線維に見られる。侵害受容器への入力により発生する活性は、後角での複雑な処理の後、直接または脳幹中継核を経由して、基底腹側視床、次いで皮質に伝達され、そこで痛覚が発生する。
一般に、疼痛は急性痛または慢性痛に分類することができる。急性痛は突然発症し、短期間(通常12週間以下)である。通常は特定の傷害などの特定の原因に関連しており、鋭く激痛であることが多い。手術、歯科処置、緊張または捻挫による特定の傷害の後に生じ得る種類の疼痛である。急性痛は一般にいかなる持続性の心理的反応を引き起こすこともない。これに対し、慢性痛は長期の疼痛であり、通常は3カ月を超えて持続し、著しい心理的および感情的問題を引き起こす。慢性痛の一般的な例には、神経因性疼痛(例えば有痛性糖尿病性神経障害、ヘルペス感染後神経痛)、手根管症候群、背痛、頭痛、癌疼痛、関節痛および術後慢性疼痛を含む。
疾患または外傷を経由して身体組織に実質的な傷害が生じた場合、侵害受容器の活性化の特徴が変質し、末梢、傷害周辺の局部、および侵害受容器が終止する中枢に感作が生じる。これらの作用は疼痛の感覚を高める。急性痛では、これらの機序は、修復過程をより良く行えるようにすることができる保護行動を促進する上で有用である可能性がある。傷害が一旦治癒すれば感受性が正常に戻ると推測されるのが普通であろう。しかし、多くの慢性痛状態では、過敏症は治癒過程よりはるかに長く続き、しばしば神経系傷害に起因する。この傷害により、適応不全および異常活性に関連する感覚神経線維の異常がしばしば生じる(Woolf & Salter,2000,Science,288,1765−1768)。
臨床的疼痛は、患者の症状のなかでも特に不快感および異常過敏が現れる際に存在する。患者は著しく異質である傾向があり、様々な疼痛症状を有する可能性がある。そのような症状には、1)鈍痛、灼熱痛または刺痛である場合がある自発痛、2)侵害刺激に対する過剰な疼痛反応(痛覚過敏)、3)通常は非侵害性刺激により生じる疼痛(異痛症、Meyer et al.,1994,Textbook of Pain,13−44)を含む。各種形態の急性痛および慢性痛に罹患している患者は同様の症状を示すことがあるが、根底にある機序が異なることがあるため、異なる治療戦略が必要な場合がある。したがって、疼痛を、侵害受容性疼痛、炎症性疼痛および神経因性疼痛を含む異なる病態生理学に従って多くの異なるサブタイプに分けることもできる。
侵害受容性疼痛は、組織傷害、または傷害を引き起こす可能性がある強い刺激により誘発される。疼痛の求心路は、傷害部位での侵害受容器による刺激の伝達により活性化され、侵害受容器が終止するレベルで脊髄の神経細胞を活性化させる。次に、刺激の伝達は脊髄路を上昇して脳まで中継され、そこで疼痛が知覚される(Meyer et al.,1994,Textbook of Pain,13−44)。侵害受容器の活性化により2種類の求心性神経線維が活性化される。有髄Aδ線維は伝達が迅速であり、鋭く刺すような痛覚の原因となる一方、無髄C線維は伝達速度がより遅く、鈍痛またはうずく痛みをもたらす。中程度から重度の急性侵害受容性疼痛は、中枢神経系外傷に由来する疼痛、緊張/捻挫、やけど、心筋梗塞、急性膵炎、術後疼痛(任意の種類の手術後の疼痛)、外傷後疼痛、腎疝痛、癌疼痛および背痛の顕著な特徴である。癌疼痛は、癌関連疼痛(例えば骨痛、頭痛、顔面痛もしくは内臓痛)または癌治療に関連する疼痛(例えば化学療法後症候群、術後慢性疼痛症候群もしくは放射線照射後症候群)などの慢性痛である可能性がある。癌疼痛は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法または放射線療法に応答して生じる場合もある。背痛は、椎間板(intervertabral discs)ヘルニアもしくは椎間板破損または腰椎間関節、仙腸関節、傍脊柱筋もしくは後縦靭帯の異常が原因である可能性がある。背痛は自然に消散可能であるが、それが12週間を超えて持続するある患者では、特に衰弱させ得る慢性状態となる。
神経因性疼痛は、原発性病変または神経系機能障害が惹起または引き起こす疼痛として現在定義されている。神経損傷は外傷および疾患により引き起こされる可能性があるため、「神経因性疼痛」という用語は様々な病因を有する多くの障害を含む。これらの障害には、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛、背痛、癌神経障害、HIV神経障害、幻肢痛、手根管症候群、脳卒中後中枢性疼痛、ならびに慢性アルコール中毒、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊髄損傷、パーキンソン病、てんかんおよびビタミン欠乏症に関連する疼痛を含むが、それだけに限定されない。神経因性疼痛は、保護的役割を有さないため病理的である。神経因性疼痛は、当初の原因が消失してかなり経過した後でもしばしば存在し、一般的には何年も持続し、患者の生活の質を著しく低下させる(Woolf and Mannion,1999,Lancet,353,1959−1964)。神経因性疼痛の症状は、同一疾患の患者間でさえしばしば異質であるため、治療が困難である(Woolf & Decosterd,1999,Pain Supp.,6,S141−S147;Woolf and Mannion,1999,Lancet,353,1959−1964)。神経因性疼痛の症状には、持続的である可能性がある自発痛、ならびに痛覚過敏(侵害刺激に対する増大した感受性)および異痛症(通常は非侵害性である刺激に対する感受性)などの発作性のまたは異常な誘発痛を含む。
炎症過程とは、腫張および疼痛をもたらす、組織傷害または異物の存在に反応して活性化される複雑な一連の生化学および細胞現象のことである(Levine and Taiwo,1994,Textbook of Pain,45−56)。関節痛が最も一般的な炎症性疼痛である。リウマチ様疾患は、先進国で最も一般的な慢性炎症状態の1つであり、関節リウマチは能力障害の一般的な原因である。関節リウマチの正確な病因は不明であるが、現在の仮説では遺伝的因子と微生物学的因子の両方が重要である可能性があると示唆されている(Grennan & Jayson,1994,Textbook of Pain,397−407)。約1600万人の米国人が症候性の骨関節炎(OA)または変形性関節疾患であり、その大部分が60歳を超えていると推測されており、集団の年齢が上昇するにつれて患者数は4000万人に増加し、これがきわめて重大な国民的健康問題になると予測される(Houge & Mersfelder,2002,Ann Pharmacother.,36,679−686;McCarthy et al.,1994,Textbook of Pain,387−395)。大部分の骨関節炎患者は関連する疼痛のために医師の診察を受ける。関節炎は心理社会的および身体的機能に重大な影響を与え、晩年の能力障害の主要な原因であることが知られている。強直性脊椎炎も、脊椎および仙腸関節の関節炎を引き起こすリウマチ性疾患である。強直性脊椎炎は、生涯を通じて生じる背痛の間欠的発症から、脊髄、末梢関節および他の身体器官を襲う重度の慢性疾患までの間で異なる。
別の種類の炎症性疼痛は、炎症性腸疾患(IBD)に関連する疼痛を含む内臓痛である。内臓痛は、腹腔器官を包含する内臓に関連する疼痛である。これらの器官には性器、脾臓および消化器系の一部が含まれる。内臓に関連する疼痛は、消化器系内蔵痛と非消化器系内臓痛に分けることができる。疼痛を引き起こす一般的に遭遇する消化器(GI)疾患には、機能性腸疾患(FBD)および炎症性腸疾患(IBD)を含む。これらのGI疾患には、いずれも規則的に内臓痛を生じさせる、FBDとして胃食道逆流、消化不良、過敏性腸症候群(IBS)および機能性腹痛症候群(FAPS)、ならびにIBDとしてクローン病、回腸炎および潰瘍性大腸炎を含む、現状では中程度にしか制御されない広範な疾患状態を含む。他の種類の内臓痛には月経困難症、膀胱炎、膵炎および骨盤痛に関連する疼痛を含む。
いくつかの種類の疼痛は複数の病因を有するため、2つ以上の領域に分類することができ、例えば背痛および癌痛は侵害受容性と神経因性の両方の成分を有することに留意されたい。
他の種類の疼痛には、
・筋肉痛、線維筋痛、脊椎炎、血清陰性(非リウマチ様)関節症、非関節リウマチ、ジストロフィン異常症、グリコーゲン分解、多発性筋炎および化膿性筋炎を含む筋骨格系疾患による疼痛、
・アンギナ、心筋梗塞、僧帽弁狭窄、心膜炎、レイノー現象、水腫性硬化症、および骨格筋虚血により引き起こされる疼痛を含む心臓および血管痛、
・(前兆を伴う片頭痛および前兆を伴わない片頭痛を含む)片頭痛、群発性頭痛、緊張型頭痛、混合型頭痛、および血管障害に関連する頭痛などの頭痛、ならびに
・歯痛、耳痛、口腔内灼熱症候群および顎関節筋筋膜痛を含む口腔顔面痛を含む。
本発明の組み合わせは、すべての種類の疼痛、具体的には頭痛、最も具体的には片頭痛、緊張型頭痛および群発性頭痛の治療に有用である可能性がある。早期片頭痛、月経性片頭痛、子供の片頭痛、軽度の片頭痛および再発性片頭痛を含むすべての種類の片頭痛を治療することができる。組み合わせは、片頭痛の治療と片頭痛再発の予防の両方に有用である。
本発明の組み合わせは、疼痛以外の状態の治療にも有用である。特に、本発明が提供する組み合わせは、過活動膀胱、早漏、慢性発作性片側頭痛、うつ病、薬物乱用、嘔吐、摂食障害、高血圧、外傷後頭頸部傷害ならびに肥満の治療に、血管拡張薬または抗血栓薬として有用である可能性がある。
本発明の組み合わせは、てんかん、失神発作、運動低下、頭蓋障害、神経病理(neuropathalogical)障害および神経変性疾患の治療においても有用である可能性がある。そのような神経変性疾患には例えば、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症および急性脳傷害を含む。急性脳傷害に関連する神経変性疾患には、脳卒中、頭部外傷および窒息を含む。脳卒中は、脳血管疾患を意味し、脳血管障害(CVA)としても知られており、急性血栓塞栓性脳卒中ならびに局所虚血および全脳虚血を含む。一過性脳虚血発作、および脳虚血に伴う他の脳血管の問題も含まれる。これらの血管障害は、具体的には頸動脈内膜切除術または一般的には他の脳血管もしくは血管手術、あるいは脳血管撮影などを含む血管診断を経た患者にて起こり得る。他の関連する出来事は、頭部外傷、脊髄外傷、または一般的な無酸素症、低酸素症、低血糖、低血圧に由来する傷害、ならびに、エンボリ、過灌流および低酸素症に由来する、処置中に見られる同様の傷害である。本発明は、例えば心臓バイパス手術中のある範囲の出来事、頭蓋内出血の出来事、周産期仮死、心停止およびてんかん重積の治療において有用であろう。
本発明の組み合わせは、うつ病(例えば、単発性および再発性大うつ病性障害、気分変調障害、抑うつ神経症および神経症性うつ病、食欲不振、体重減少、不眠症、早朝覚醒または精神運動制止を含むメランコリー性うつ病、食欲増進、過眠症、精神運動興奮または被刺激性を含む非定型うつ病または反応性うつ病、季節性情動障害、小うつ病ならびに小児うつ病)、双極性障害または躁うつ病(例えば双極性障害I型、双極性障害II型および循環病)、行動障害、破壊的行動障害、精神遅滞に関連する行動障害、自閉障害、行動障害、不安障害(広場恐怖を伴うまたは伴わないパニック障害、パニック障害の履歴を伴わない広場恐怖、特定の動物恐怖症などの特定の恐怖症、社会不安、社会不安障害を含む社会恐怖症、強迫性障害および関連するスペクトル障害ならびに全般的不安障害など)、ストレス障害(外傷後ストレス障害、急性ストレス障害および慢性ストレス障害を含む)、境界線人格障害、統合失調症および他の精神病性障害、統合失調症様障害、分裂情動性障害、妄想性障害、短期精神病性障害、共有精神病性障害、妄想または幻覚を伴う精神病性障害、不安の精神病としての発症、精神病に関連する不安、精神病性気分障害(例えば重度の大うつ病障害)、精神病性障害に関連する気分障害(双極性障害に関連する急性躁病およびうつ病など)、統合失調症に関連する気分障害、せん妄、認知症、老人性認知症、記憶障害、実行機能の喪失、脳血管性認知症、運動障害(アキネジア、家族性発作性ジスキネジアを含むジスキネジア、痙縮、スコット症候群、PALSYSおよび無動硬直性症候群など)、錐体外路系運動障害(薬剤誘発性運動障害、例えば神経遮断薬誘発性パーキンソン症、神経遮断薬悪性症候群、神経遮断薬誘発性急性ジストニア、神経遮断薬誘発性急性アカシジア、神経遮断薬誘発性遅発性ジスキネジアおよび薬剤誘発性姿勢振戦など)、嗜癖障害および退薬症候群、化学薬品依存および嗜癖(例えばアルコール、ヘロイン、コカイン、ベンゾジアゼピン、向精神物質、ニコチンまたはフェノバルビトールに対する依存または嗜癖)、行為嗜癖(例えばギャンブル嗜癖など)、眼球障害(緑内障および虚血性網膜症など)、退薬症候群、適応障害(抑うつ気分、不安、不安と抑うつ気分の混合、行動障害、および行動障害と気分の混合を含む)、年齢関連性学習および精神障害、拒食症、感情鈍麻、一般的医学状態による注意欠陥(または他の認知)障害(注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動性障害(ADHD)ならびにその認知されたサブタイプを含む)、神経性過食症、慢性疲労症候群、身体表現性障害(身体化障害、転換性障害、疼痛障害、心気症、身体醜形障害、鑑別不能型身体表現性障害および身体表現性NOSを含む)、尿失禁(例えば腹圧性尿失禁、真性腹圧性尿失禁および混合型尿失禁)、泌尿器障害、早漏、吸入障害、肥満(例えば肥満または過体重患者の重量の減少)、反抗挑戦性障害、月経前不快気分障害(例えば月経前症候群および黄体期後期違和障害)、睡眠障害(ナルコレプシー、不眠症および遺尿症など)、特定の発達障害、選択的セロトニン再取り込み阻害(SSRI)中断(poop out)症候群(患者は初期の満足のいく応答の後、SSRI療法に対する満足のいく応答を維持することができない)、ならびにTIC障害(例えばトゥレット病)の治療にも有用である可能性がある。
本発明で使用されるよう選択されるα2δリガンドは、強力(結合親和性が100nM未満、好ましくは10nM未満)であり、選択的であることが好ましい。本発明では、選択的α2δリガンドは、電位作動型カルシウムチャネルのアルファ−2−デルタ(αδ)サブユニットのガバペンチン結合部位に対して、任意の他の生理学的に重要な受容体に対するよりも強力に結合する化合物である。そのような選択性は、好ましくは少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも10倍、最も好ましくは少なくとも100倍である。
本発明での使用に好適なα2δリガンドには例えば、US−B−4,024,175に一般的または具体的に開示されている該化合物(特にガバペンチン)、EP−A−641330に一般的または具体的に開示されている該化合物(特にプレガバリン)、US−B−5,563,175、WO−A−97/33858、WO−A−97/33859、WO−A−99/31057、WO−A−99/31074、WO−A−97/29101、WO−A−02/085839に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸)、WO−A−99/31075に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンおよびC−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン)、WO−A−99/21824に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸)、WO−A−01/90052、WO−A−01/28978に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸)、EP−A−0641330、WO−A−98/17627、WO−A−00/76958に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸)、WO−A−03/082807に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸および(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸)、EP−A−1178034、EP−A−1201240、WO−A−99/31074、WO−A−03/000642、WO−A−02/22568、WO−A−02/30871、WO−A−02/30881、WO−A−02/100392、WO−A−02/100347、WO−A−02/42414、WO−A−02/32736、WO−A−02/28881およびWO−A−03/082807に一般的または具体的に開示されている該化合物(特に2−アミノメチル−4−エチル−ヘキサン酸)、ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物を含む。
本発明で使用される他の有用な環状α2δリガンドは、下記式(I)またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物で表すことができる。
Figure 2008512436
(式中、Xはカルボン酸またはカルボン酸の生物学的等価体であり、nは0、1または2であり、R、R1a、R、R2a、R、R3a、RおよびR4aはHおよびC〜Cアルキルから独立に選択され、あるいはRとRまたはRとRは一緒になって、C〜Cアルキルから選択される1または2個の置換基で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル環を形成する。)
式(I)では、好適には、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RおよびRはHおよびメチルから独立に選択され、あるいはR1a、R2a、R3aおよびR4aはHであり、RとRまたはRとRは一緒になって、1または2個のメチル置換基で置換されていてもよいC〜Cシクロアルキル環を形成する。好適なカルボン酸の生物学的等価体は、テトラゾリルおよびオキサジアゾロニルから選択される。Xは好ましくはカルボン酸である。
式(I)では、好ましくは、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RおよびRはHおよびメチルから独立に選択され、あるいは、R1a、R2a、R3aおよびR4aはHであり、RとRまたはRとRは一緒になってC〜Cシクロアルキル環を形成し、あるいは、nが0の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RとRはシクロペンチル環を形成し、あるいは、nが1の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RおよびRは両方ともメチルであり、またはR、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RとRはシクロブチル環を形成し、あるいは、nが2の場合、R、R1a、R、R2a、R、R3a、RおよびR4aはHであり、あるいは、nが0の場合、R、R1a、R2a、R3a、RおよびR4aはHであり、RとRはシクロペンチル環を形成する。
本発明で使用されるさらなる有用な非環状α2δリガンドは、下記式(II)またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物で表すことができる。
Figure 2008512436
(式中、nは0または1であり、Rは水素または(C〜C)アルキルであり、Rは水素または(C〜C)アルキルであり、Rは水素または(C〜C)アルキルであり、Rは水素または(C〜C)アルキルであり、Rは水素または(C〜C)アルキルであり、Rは水素または(C〜C)アルキルである。)
式(II)によれば、好適にはRはC〜Cアルキルであり、Rはメチルであり、R〜Rは水素であり、nは0または1である。より好適には、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルであり、Rはメチルであり、R〜Rは水素であり、nは0または1である。Rがメチルの場合、R〜Rは水素であり、nは0であり、Rは好適にはエチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがメチルの場合、R〜Rは水素であり、nは1であり、Rは好適にはメチルまたはn−プロピルである。式(II)の化合物は、好適には3S,5R配置である。
本発明で使用される好ましいα2δリガンドには、ガバペンチン、プレガバリン、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリンおよび(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリンならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物を含む。プレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物が特に好ましい。
さらなる好ましいα2δリガンドは、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物である。これらの化合物の1種は以下の方法で製造することができ、他の化合物は類似の方法で製造することができる。
(R)−3−((R)−3−メチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン
乾燥テトラヒドロフラン(150ml)中臭化銅(I)硫化ジメチル錯体(13.34g、64.87mmol)に、窒素下−30℃で塩化プロピルマグネシウム(64.87ml、129.7mmol)の2Mエーテル溶液を加えた。反応混合物を20分間撹拌した。(R)−3−ブト−2−エノイル−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(15.0g、64.87mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液を−35℃で15分間かけて加え、反応混合物を室温に4時間かけて徐々に温めた。混合物を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチした。得られた懸濁液をエーテルに抽出し、5%水酸化アンモニウム溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶液を減圧濃縮して標記化合物(13.34g、100%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.8(m,6H)1.2(m,3H)1.6(s,1H)2.0(m,1H)2.7(dd,J=16.1,8.5Hz,1H)3.0(dd,J=15.9,5.4Hz,1H)4.3(dd,J=8.9,3.8Hz,1H)4.7(t,J=8.9Hz,1H)5.4(dd,J=8.8,3.9Hz,1H)5.4(dd,J=8.8,3.9Hz,1H)7.3(m,5H)。MS,m/z(相対強度):276[M+1H,100%]。
(R)−3−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン
ナトリウムヘキサメチルジシルアミド(hexamethyldisylamide)(16.2g、88.3mmol)のテトラヒドロフラン中1M溶液に、カニューレ(canular)を経由して、(R)−3−((R)−3−メチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オン(18.7g、67.9mmol)の乾燥テトラヒドロフラン70ml中0℃溶液を−78℃で加えた。得られた溶液を−78℃で30分間撹拌した。ヨウ化メチル(48.2g、339.5mmol)を加え、−78℃での撹拌を4時間続けた。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、CHClに抽出し、1M亜硫酸水素ナトリウムで洗浄した。溶液をMgSO4で乾燥させ、濃縮し、ヘキサン中10%酢酸エチルにてクロマトグラフィーにかけて標記化合物(11.1g、56.5%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.8(t,J=7.0Hz,3H)0.9(d,J=6.6Hz,3H)1.0(d,J=6.8Hz,3H)1.0(d,J=8.5Hz,1H)1.1(m,1H)1.4(m,1H)1.7(m,1H)3.7(m,1H)4.2(dd,J=8.8,3.4Hz,1H)4.6(t,J=8.7Hz,1H)5.4(dd,J=8.7,3.3Hz,1H)7.2(m,2H)7.3(m,3H)。MS,m/z(相対強度):290[M+1H,100%]。
(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサン−1−オール
水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン(95.9ml、95.9mmol)中1M溶液を、(R)−3−((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサノイル)−4−フェニル−オキサゾリジン−2−オンのテトラヒドロフラン(300ml)溶液に窒素下−78℃で加えた。反応混合物を同温で3時間撹拌した。水を滴下して過剰量の水素化アルミニウムリチウムをクエンチした後、反応混合物を氷とエーテルの混合物に注いだ。得られた混合物をエーテルに抽出し、水洗し、MgSOで乾燥させた。溶液を濃縮した後、過剰量のヘキサンを加えた。得られた白色析出物を濾過し、ヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮して標記化合物(5.05g、100%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.9(m,9H)1.0(d,J=6.8Hz,1H)1.1(m,1H)1.2(m,3H)1.6(m,2H)3.4(m,1H)3.6(m,1H)。
(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサナール
クロロクロム酸ピリジニウム(27.35g、126.9mmol)と中性アルミナ(96g、クロロクロム酸ピリジニウム1g当たり3.5g)の乾燥ジクロロメタン(200ml)中混合物を窒素下で0.25時間撹拌した。ジクロロメタン(60ml)中(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサン−1−オール(5.0g、38.46mmol)を加え、得られた濃色スラリーを室温で3時間撹拌した。過剰量のジクロロメタンで溶出する短いシリカパッドでスラリーを濾過した。溶媒を蒸発させて標記化合物(4.1、84%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.8(m,3H)0.9(d,J=6.6Hz,3H)1.0(d,J=6.6Hz,3H)1.2(m,4H)1.8(m,1H)2.2(m,1H)9.6(s,1H)。
4−メチル−ベンゼンスルフィン酸((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキシリデン)−アミド
チタン(IV)エトキシド(5.16g、22.6mmol)および(S)−(+)−p−トルエンスルフィンアミド(7.02g、45.2mmol)を、乾燥テトラヒドロフラン(30ml)中(2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキサナール(2.9g、22.6mmol)に加えた。得られた混合物を室温で18時間撹拌し、ブライン溶液(40ml)に注いだ。得られたスラリーを10分間迅速に撹拌し、濾過した。濾液を酢酸エチルに抽出し、抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を蒸発させ、ヘキサン/酢酸エチルの50/50溶液で溶出するシリカプラグで残渣を濾過して標記化合物(3.1g、51.6%)を油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.8(m,6H)1.1(m,4H)1.3(m,3H)1.7(m,1H)2.4(s,3H)2.5(m,1H)7.3(d,J=8.3Hz,2H)7.5(d,J=8.1Hz,2H)8.1(d,J=5.4Hz,1H)。MS,m/z(相対強度):266[M+1H,100%]。
(4R,5R)−4,5−ジメチル−(R)−3−(トルエン−4−スルフィニルアミノ)−オクタン酸tert−ブチルエステル
ブチルリチウム(26.3ml、42.04mmol)をジイソプロピルアミン(4.6g、45.6mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(40ml)溶液に窒素下0℃で加え、得られた混合物を20分間撹拌した。溶液を−78℃に冷却後、酢酸t−ブチル(4.1g、35.0mmol)を加え、同温で45分間撹拌した。クロロチタントリイソプロポキシド(9.4g、36.2mmol)を滴下し、−78℃での撹拌を30分間続けた。4−メチル−ベンゼンスルフィン酸((2R,3R)−2,3−ジメチル−ヘキシリデン)−アミド(3.1g、11.7mmol)の乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中−50℃溶液を反応液に加え、得られた混合物を−78℃で4時間撹拌した。反応液を飽和NaHPO溶液でクエンチし、酢酸エチルに抽出した。抽出物をMgSOで乾燥させ、濃縮した。ヘキサン中15%酢酸エチルで溶出するシリカ上で得られた残渣をクロマトグラフィーにかけて標記化合物(2.4g、53.9%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δppm 0.9(m,6H)1.0(d,J=6.6Hz,3H)1.1(m,1H)1.3(m,2H)1.4(m,9H)1.5(m,2H)2.4(s,3H)2.6(m,2H)3.8(m,1H)4.4(d,J=10.0Hz,1H)7.3(d,J=8.1Hz,2H)7.6(d,J=8.1Hz,2H)。MS,m/z(相対強度):382[M+1H,100%],326[M+1H−C(CH,50%]。
(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸
(4R,5R)−4,5−ジメチル−(R)−3−(トルエン−4−スルフィニルアミノ)−オクタン酸tert−ブチルエステル(1.8g、4.71mmol)の乾燥メタノール(30ml)溶液に、過剰量のトリフルオロ酢酸(25ml)を窒素下0℃で加え、反応混合物を同温で2時間撹拌した。溶液を濃縮乾固した後、乾燥ジクロロメタン(20ml)およびトリフルオロ酢酸(20ml)を加えた。得られた混合物を窒素下で2時間撹拌し、濃縮乾固した。残渣をBondElute SCXイオン交換樹脂に適用し、溶離液がpH6.5で一定するまで水で溶出させた。次に樹脂をメタノールと10%水酸化アンモニウム溶液の1:1溶液で溶出させた。水酸化アンモニウム溶液を蒸発させ、残渣をメタノール−アセトニトリル混合物で結晶化させて標記化合物(0.717g、81.2%)を白色固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δppm 0.9(m,11H)1.1(m,2H)1.3(m,1H)1.4(m,1H)1.6(m,1H)1.7(m,2H)2.3(dd,J=16.6,10.0Hz,1H)2.5(dd,J=16.7,3.5Hz,1H)3.3(m,1H)。MS,m/z(相対強度):188[M+1H,100%],186[M−1H,100%]。
本発明では、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストは、これら3種の受容体のうち1種または複数に適度に結合し、それをある程度活性化させる(好ましくは100nM未満、最も好ましくは10nM未満の親和性で結合する)化合物である。本発明が提供する組み合わせで使用されるよう選択される5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストは、好ましくは選択的5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストである。選択的アゴニストは、5−HT1B、5−HT1Dおよび5−HT1F受容体のうち1種または複数に対する(K値として測定される)結合親和性が、5−HT1B、5−HT1Dおよび5−HT1F受容体以外の任意の5−HT受容体に対する結合親和性よりも高い化合物として定義することができる。5−HT1A、5−HT2A、5−HT2C、5−HT、5−HT、5−HT5Aおよび5−HT受容体に対する選択性が好ましい。これらの受容体に対する選択性のレベルは、好ましくは少なくとも2倍、より好ましくは少なくとも4倍、さらに好ましくは少なくとも10倍、最も好ましくは少なくとも100倍である。5−HT受容体の1種または複数に対する結合親和性は、European Journal of Pharmacology,1999,368,259 and Life Sciences,1997,61,2117に記載の方法で測定することができる。
本発明で使用される特に好ましい5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストは、5−HT1B受容体と5−HT1D受容体の両方のアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)(5−HT1B/1Dアゴニストとして知られる)である化合物である。そのような化合物には、トリプタンとして知られるインドール含有抗片頭痛薬、例えばアルモトリプタン、アルナトリプタン(alnatriptan)、アビトリプタン、ドニトリプタン、フロバトリプタン、ナラトリプタン、リザトリプタン、スマトリプタンおよびゾルミトリプタン、ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物を含む。
本発明で使用される最も好ましい5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストは、エレトリプタンならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物、具体的には臭化水素酸エレトリプタンおよびヘミ硫酸エレトリプタン、最も具体的にはWO−A−96/06842に記載の臭化水素酸エレトリプタンのα多形およびWO−A−01/23377に記載のヘミ硫酸エレトリプタンの多形Iである。
5−HT1F受容体の選択的アゴニスト(LY334370(フマル酸(5−(4−フルオロベンゾイル)アミノ−3−(1−メチルピペリジン−4−イル)−1H−インドール)およびLY344864など)も好ましい。Phebus et al,Life Sciences,1997,21,2117およびRamandan et al,Cephalalgia,2003,23,776を参照。
他の好適な5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストは、PNU−109291((S)−(−)−1−[2−[4−(4−メトキシフェニル)−1−ピペラジニル]エチル]−N−メチル−イソクロマン−6−カルボキサミド)、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、IS−159、L−775606、L−772405、L−741604およびセロトニン−O−カルボキシメチル−グリシル−チロシンアミドである。
一実施形態では、本発明は5−HT1Bアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1Dアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1Fアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1B/1Dアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1B/1Fアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1D/1Fアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
別の実施形態では、本発明は5−HT1B/1D/IFアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とα2δリガンドの組み合わせを提供する。
本発明の好ましい組み合わせは、トリプタン抗片頭痛薬とα2δリガンドの組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物とα2δリガンドの組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストとガバペンチン、プレガバリン、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリン、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物から選択されるα2δリガンドの組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストとプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、トリプタン抗片頭痛薬とガバペンチン、プレガバリン、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリン、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物から選択されるα2δリガンドの組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、トリプタン抗片頭痛薬とプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、5−HT1B/1Dアゴニスト(好ましくは上記定義の選択的アゴニスト)とガバペンチン、プレガバリン、[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸、3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オン、C−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミン、(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸、(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸、(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸、(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸、(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリン、(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸および(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物から選択されるα2δリガンドの組み合わせである。
本発明の別の好ましい組み合わせは、5−HT1B/1Dアゴニストとプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物とガバペンチンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物とプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と[(1R,5R,6S)−6−(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト−6−イル]酢酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と3−(1−アミノメチル−シクロヘキシルメチル)−4H−[1,2,4]オキサジアゾール−5−オンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物とC−[1−(1H−テトラゾール−5−イルメチル)−シクロヘプチル]−メチルアミンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3S,4S)−(1−アミノメチル−3,4−ジメチル−シクロペンチル)−酢酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(1α,3α,5α)(3−アミノ−メチル−ビシクロ[3.2.0]ヘプト−3−イル)−酢酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3S,5R)−3−アミノメチル−5−メチル−オクタン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ヘプタン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−ノナン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3S,5R)−3−アミノ−5−メチル−オクタン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(2S,4S)−4−(3−クロロフェノキシ)プロリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と2−アミノメチル−4−エチル−ヘキサン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(2S,4S)−4−(3−フルオロベンジル)プロリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−ヘプタン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の好ましい特定の組み合わせは、エレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物と(3R,4R,5R)−3−アミノ−4,5−ジメチル−オクタン酸またはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物の組み合わせである。
本発明の組み合わせで使用されるよう選択される5−HT1B、5−HT1Dもしくは5−HT1Fアゴニストまたはα2δリガンド、特に上記で列挙した好適なまたは好ましい化合物のうち1種(以下「本発明で使用される化合物」と呼ぶ)は、薬学的に許容できる塩、例えば酸付加または塩基塩の形態で使用することができる。
好適な酸付加塩は、無毒の塩を形成する酸から形成される。例には、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物塩、臭化水素酸塩/臭化物塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩を含む。
好適な塩基塩は、無毒の塩を形成する塩基から形成される。例には、アルミニウム塩、アルギニン塩、ベンザチン塩、カルシウム塩、コリン塩、ジエチルアミン塩、ジオールアミン塩、グリシン塩、リシン塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、オラミン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、トロメタミン塩および亜鉛塩を含む。
酸または塩基のヘミ塩、例えばヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩を形成することもできる。
好適な塩に関する考察はStahl and Wermuth,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use(Wiley−VCH,Weinheim,Germany,2002)を参照。
本発明で使用される化合物の薬学的に許容できる塩は、以下の3つの方法のうち1つまたは複数により調製することができる。
(i)化合物を所望の酸または塩基と反応させること。
(ii)所望の酸または塩基を用いて、化合物の好適な前駆体から酸または塩基に対して不安定な保護基を除去するか、好適な環状前駆体、例えばラクトンまたはラクタムを開環させること。
(iii)適切な酸もしくは塩基との反応または好適なイオン交換カラムにより化合物の1つの塩を別の塩に変換すること。
3種類の反応はすべて通常は溶液中で行う。得られた塩は、析出させて濾取してもよく、溶媒の蒸発により回収してもよい。得られた塩のイオン化の程度は、完全イオン化からほぼ非イオン化まで変動し得る。
本発明で使用される化合物は、非溶媒和物と溶媒和物の両方で存在し得る。本明細書で「溶媒和物」という用語は、化合物および化学量論量の1種または複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールを含む分子錯体を記述するのに使用する。「水和物」という用語は、前記溶媒が水である場合に使用する。
本発明で使用される化合物は、包接化合物、すなわち、上記の溶媒和物とは対照的に、薬物およびホストが化学量論量または非化学量論量で存在する薬物−ホスト包接錯体などの錯体を形成することができる。本発明で使用される化合物は、化学量論量でも非化学量論量でもよい2種以上の有機および/または無機成分を含むこともできる。得られた錯体はイオン化、部分イオン化または非イオン化されていてもよい。そのような錯体に関する考察はHaleblian,J.Pharm.Sci.,64(8),1269−1288(August 1975)を参照。
本発明で使用される化合物は、プロドラッグの形態で使用することができる。したがって、それ自体ほとんどまたは全く薬理活性を有さないことがある化合物のある種の誘導体は、身体中または身体上に投与された際に、例えば加水分解による開裂で所望の活性を有する化合物に変換することができる。そのような誘導体を「プロドラッグ」と呼ぶ。プロドラッグの使用に関するさらなる情報はPro−drugs as Novel Delivery Systems,Vol.14,ACS Symposium Series(T.Higuchi and W.Stella)およびBioreversible Carriers in Drug Design,Pergamon Press,1987(ed.E.B.Roche,American Pharmaceutical Association)に見ることができる。プロドラッグは例えば、適切な官能基を、例えばH.Bundgaard,Design of Prodrugs(Elsevier,1985)に記載されている「プロ部分」(‘pro−moieties’)として当業者に公知のある種の部分で置換することにより製造することができる。
本発明で使用される化合物は、患者に投与される際に、主に酸化過程により活性代謝物を形成することもできる。肝酵素によるヒドロキシル化が特に注目される。
1個または複数の不斉炭素原子を含む本発明で使用する化合物は2種以上の立体異性体として存在することができる。化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含む場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能である。構造異性体が低エネルギー障壁を介して相互変換可能である場合、互変異性(“tautomerism”)が生じ得る。これは、例えばイミノ、ケトまたはオキシム基を含む化合物においてプロトン互変異性、あるいは芳香族部分を含む化合物においていわゆる原子価互変異性の形態を取り得る。したがって、単一の化合物は2種以上の異性を示すことができる。
シス/トランス異性体は、当業者に公知である従来の技術、例えばクロマトグラフィーおよび分別再結晶により分離することができる。
個別の鏡像異性体を調製/単離するための従来の技術には、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、あるいは例えばキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いたラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割を含む。
あるいは、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を、好適な光学活性化合物、例えばアルコールと、または、化合物が酸性もしくは塩基性部分を含む場合は、1−フェニルエチルアミンもしくは酒石酸などの塩基もしくは酸と反応させることができる。得られたジアステレオマー混合物はクロマトグラフィーおよび/または分別再結晶で分離することができ、ジアステレオマーの一方または両方を当業者に公知の手段で対応する純粋な鏡像異性体に変換することができる。
キラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、炭化水素、通常はヘプタンまたはヘキサンからなる移動相を有し、0〜50体積%、通常は2〜20%のイソプロパノールおよび0〜5体積%のアルキルアミン、通常は0.1%のジエチルアミンを含む不斉樹脂上のクロマトグラフィー、通常はHPLCを用いて、鏡像異性体が高濃度の形態で得ることができる。溶離液の濃縮により高濃度の混合物が得られる。
立体異性体の集合体は、当業者に公知である従来の技術で分離することができる。例えばE.L.Eliel and S.H.Wilen,Stereochemistry of Organic Compounds(Wiley,New York,1994)を参照。
本発明で使用される化合物は同位体標識されていてもよく、その場合、1つまたは複数の原子が、原子番号が同じであるが、原子質量または質量数が自然界で支配的である原子質量または質量数と異なる原子で置換されている。
そのような同位体には例えば、HおよびHなどの水素同位体、11C、13Cおよび14Cなどの炭素同位体、36Clなどの塩素同位体、18Fなどのフッ素同位体、123Iおよび125Iなどのヨウ素同位体、13Nおよび15Nなどの窒素同位体、15O、17Oおよび18Oなどの酸素同位体、32Pなどのリン同位体、ならびに35Sなどの硫黄同位体を含む。
化合物のある種の同位体標識化合物、例えば放射性同位体を含む同位体標識化合物は、薬物および/または基質組織分配研究に有用である。放射性同位体であるトリチウム、すなわちH、および炭素14、すなわち14Cは、その取り込みが容易であり、検出手段として手軽に使用できるため、この目的に特に有用である。
重水素、すなわちHなどのより重い同位体での置換は、より大きい代謝安定性に起因するある種の治療上の利点、例えばin vivo半減期の増大または必要用量の減少をもたらすことができるため、ある状況では好ましいと思われる。
11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放出同位体による置換は、基質受容体占有率を検査する陽電子放出断層撮影(PET)研究で有用である可能性がある。
薬学的に許容できる溶媒和物には、再結晶溶媒が同位体置換されていてもよい溶媒和物、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOを含む。
本発明で使用される化合物は、結晶または非結晶製剤として投与することができる。例えば固体栓、粉末またはフィルムとして、析出、再結晶、凍結乾燥、噴霧乾燥または蒸発乾燥などの方法で得ることができる。マイクロ波または超音波乾燥をこの目的で使用することができる。
本発明で使用される化合物は、単独で投与することもできるが、より通常には1種または複数の薬学的に許容できる添加剤と併用し、製剤として投与する。本明細書で「添加剤」という用語は、本発明で使用される化合物以外の任意の成分を記述するために使用される。添加剤の選択は、特定の投与形態、添加剤が溶解度および安定性に与える影響、ならびに剤形の性質などの要因に大きく依存する。
本発明で使用される化合物の送達に適した医薬組成物およびその調製方法は、当業者には自明であろう。そのような組成物およびその調製方法は、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,19th Edition(Mack Publishing Company,1995)に見ることができる。
本発明で使用される化合物は経口投与することができる。経口投与は、化合物を胃腸管に入り込ませる嚥下を伴ってもよく、あるいは化合物を口から直接血流に入り込ませる口腔内または舌下投与を用いてもよい。
経口投与に適した製剤には、錠剤、粒子、液体または粉末を含むカプセル、舐剤(液体充填形を含む)、咀嚼剤、多粒子およびナノ粒子、ゲル、固溶体、リポソーム、フィルム、腔坐剤、スプレーなどの固形製剤、ならびに液体製剤を含む。
液体製剤には懸濁液、溶液、シロップおよびエリキシルを含む。このような製剤は軟カプセルまたは硬カプセルの充填剤として使用することができ、通常は担体、例えば水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは適切な油、および1種または複数の乳化剤および/または懸濁化剤を含む。液体製剤は、例えばサッシェから固体を再構成することで調製してもよい。
本発明で使用される化合物は、Liang and Chen,Expert Opinion in Therapeutic Patents,11(6),981−986(2001)に記載されている剤形の1種などの速溶性、速崩壊性の剤形で使用してもよい。
錠剤剤形では、用量にもよるが、本発明で使用される化合物は一般に剤形の1重量%〜80重量%、より典型的には剤形の5重量%〜60重量%を構成する。また、錠剤は一般に崩壊剤を含む。崩壊剤には例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムを含む。一般に、崩壊剤は剤形の1重量%〜25重量%、好ましくは5重量%〜20重量%を構成する。
結合剤は一般に、錠剤製剤に凝集性を付与するために使用される。好適な結合剤には、微結晶セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ゴム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。錠剤は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥された一水和物、無水物など)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶セルロース、デンプンおよびリン酸水素カルシウム二水和物などの希釈剤を含んでいてもよい。
錠剤は、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80などの界面活性剤、ならびに二酸化ケイ素およびタルクなどの流動促進剤を含んでいてもよい。存在する場合は、界面活性剤は錠剤の0.2重量%〜5重量%を構成することができ、流動促進剤は錠剤の0.2重量%〜1重量%を構成することができる。
また、錠剤は一般にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムの混合物などの潤滑剤を含む。潤滑剤は、一般に剤形の0.25重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%を構成する。
他の可能な成分には、酸化防止剤、着色剤、香料、防腐剤および矯味剤が挙げられる。
典型的な錠剤は、薬物を最大約80%、結合剤を約10重量%〜約90重量%、希釈剤を約0重量%〜約85重量%、崩壊剤を約2重量%〜約10重量%、潤滑剤を約0.25重量%〜約10重量%含む。
錠剤用混合物を直接またはロールで圧縮して錠剤を成形することができる。あるいは、錠剤用混合物または混合物の一部について、錠剤化の前に湿式、乾式もしくは溶融造粒、溶融凝固または押出を行ってもよい。最終製剤は1つまたは複数の層を含んでもよく、コートされていてもコートされていなくてもよい。カプセルに入れてもよい。
錠剤の調剤はH.Lieberman and L.Lachman,Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Vol.1(Marcel Dekker,New York,1980)で論じられている。
ヒトまたは家畜に使用される消費可能な経口フィルムは、速溶性または粘膜付着性であることができ、本発明で使用される化合物、フィルム形成ポリマー、結合剤、溶媒、湿潤剤、可塑剤、安定化剤または乳化剤、粘度調整剤および溶媒を通常含む、通常は柔軟である水溶性または水膨潤性の薄いフィルムの剤形である。製剤のいくつかの成分は2つ以上の機能を果たすことができる。
本発明で使用される化合物は水溶性でも不溶性でもよい。水溶性化合物は、溶質の典型的には1重量%〜80重量%、より典型的には20重量%〜50重量%を構成する。難溶性化合物は、組成物のより大きい部分、典型的には溶質の最大88重量%を構成することができる。あるいは、本発明で使用される化合物は、多粒子ビーズの形態であることができる。
フィルム形成ポリマーは、天然多糖、タンパク質または合成親水コロイドから選択することができ、典型的には0.01〜99重量%の範囲、より典型的には30〜80重量%の範囲で存在する。
他の可能な成分には、酸化防止剤、着色剤、香料および調味料、防腐剤、唾液刺激剤、冷却剤、共溶媒(油を含む)、緩和薬、増量剤、消泡剤、界面活性剤ならびに矯味剤を含む。
フィルムは通常、剥離可能な支持体または紙にコートした薄い水性フィルムを蒸発乾燥させることで調製する。これは乾燥オーブンもしくはトンネル、典型的には併用型塗布乾燥機中で、または凍結乾燥もしくは減圧により行うことができる。
経口投与用の固形製剤は即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。
本発明用の好適な調節放出製剤は米国特許第6,106,864号に記載されている。高エネルギー分散液および浸透圧性のコートされた粒子など他の好適な放出技術の詳細はVerma et al,Pharmaceutical Technology On−line,25(2),1−14(2001)に見られる。制御放出を実現するためのチューインガムの使用はWO00/35298号に記載されている。
本発明で使用される化合物は直接血流、筋肉または内臓に投与してもよい。そのような非経口投与には静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下投与を含む。非経口投与用の好適なデバイスには、針(顕微針を含む)注射器、無針注射器および注入技術を含む。
非経口製剤は通常、塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくはpH3〜9に)などの添加剤を含み得る水溶液であるが、ある用途では、発熱物質を含まない滅菌水などの好適な媒体と併用される滅菌非水溶液または粉末乾燥形態としてさらに好適に調剤することができる。
例えば凍結乾燥による滅菌条件下での非経口製剤の調製は、当業者に公知の標準的薬学技術を用いて容易に行うことができる。
非経口溶液の調製に使用される化合物の溶解度は、溶解度向上剤の組み込みなどの適切な調剤技術の使用により上昇させることができる。無針注射投与で使用される製剤は、粉末形態の本発明の化合物と発熱物質を含まない(pyogen−free)滅菌水などの好適な媒体の組み合わせを含む。
非経口投与用製剤は即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。したがって、本発明で使用される化合物は、有効化合物を調節放出する埋込型デポー剤として投与される固体、半固体またはチキソトロピー液として調剤することができる。そのような製剤には例えば薬物でコートしたステントおよびL−乳酸/グリコール酸共重合体(PGLA)ミクロスフェアを含む。
本発明で使用される化合物を皮膚または粘膜に局所投与する、すなわち皮膚または経皮投与することもできる。この目的での典型的な製剤には、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散布剤、包帯、発泡体、フィルム、皮膚パッチ、ウェーハ、インプラント、スポンジ、繊維、絆創膏およびマイクロエマルションを含む。リポソームを使用してもよい。典型的な担体にはアルコール、水、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを含む。浸透促進剤を含むこともできる。例えばFinnin and Morgan,J.Pharm.Sci.,88(10),955−958(October 1999)参照。局所投与は、経皮(transdernal)イオントフォレーシスパッチなどのパッチを用いて行うこともできる。他の局所投与手段には、エレクトロポレーション、イオントフォレーシス、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび顕微針または無針(例えばPowderject(商標)、Bioject(商標)など)注射による送達を含む。
局所投与用製剤は即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。
本発明で使用される化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって、通常は乾燥粉末吸入器から乾燥粉末の形態で(単独で、混合物、例えばラクトースとの乾燥ブレンドとして、または例えばホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合された混合成分粒子として)、あるいは加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは電気流体力学を用いて微細なミストを生成するアトマイザー)またはネブライザーからのエアロゾルスプレーとして、1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの好適な噴霧剤を使用するかまたは使用せずに投与することもできる。鼻腔内で使用する粉末は生体接着剤、例えばキトサンまたはシクロデキストリンを含むことができる。
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーまたはネブライザーは、例えばエタノール、含水エタノール、または有効成分を分散、可溶化もしくは持続放出する好適な代替薬剤、溶媒としての噴霧剤、およびソルビタントリオレエート、オレイン酸またはオリゴ乳酸などの任意選択の界面活性剤を含む本発明で使用される化合物の溶液または懸濁液を含む。
乾燥粉末または懸濁製剤中で使用する前に、製剤を吸入送達に適したサイズに微粉化する(通常は5ミクロン未満)。これは、スパイラルジェット粉砕、流体床ジェット粉砕、ナノ粒子形成用の超臨界流体処理、高圧均質化または噴霧乾燥などの任意の適切な微粉砕法で行うことができる。
吸入器または注入器で使用される(例えばゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースから製造された)カプセル、ブリスターおよびカートリッジは、本発明で使用される化合物、ラクトースまたはデンプンなどの好適な粉末基剤、およびl−ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウムなどの性能調整剤の混合粉末を含むように調剤することができる。ラクトースは無水でも一水和物の形態でもよいが、後者が好ましい。他の好適な添加剤としてはデキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースが挙げられる。
電気流体力学を用いて微細なミストを生成するアトマイザーで使用される好適な溶液製剤は、作動単位で本発明で使用される化合物を1μg〜20mg含むことができ、作動容量は1μl〜100μlの間で変化し得る。典型的な製剤は本発明で使用される化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを含むことができる。プロピレングリコールの代わりに使用できる代替溶媒にはグリセリンおよびポリエチレングリコールを含む。
好適なメントールおよびレボメントールなどの香料またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウムなどの甘味料を、吸入/鼻腔内投与用のそれらの製剤に加えることができる。
吸入/鼻腔内投与用の製剤は、例えばPGLAを用いて即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。
乾燥粉末吸入器およびエアロゾルの場合、計量された量を送達するバルブにより単位用量を決定する。単位は、計量された用量または「パフ」を投与するように通常は準備する。1日当たりの全用量は、1日を通じて単回投与するか、より通常には分割投与する。
本発明で使用される化合物は、例えば坐剤、ペッサリーまたは浣腸の形態で直腸または腟内投与することができる。カカオバターが慣習的な坐剤基剤であるが、各種代替物を適宜使用できる。
直腸/膣内投与用製剤は即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。
本発明で使用される化合物は直接目または耳に、通常は等張性でpH調整済みの滅菌食塩水中で微粉化された懸濁液または溶液の液滴の形態で投与することもできる。経眼または経耳投与に適した他の製剤には、軟膏、生分解性(例えば吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えばシリコーン)インプラント、オブラート、レンズ、ならびにニオソームまたはリポソームなどの粒子または小胞系を含む。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースもしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェラン(gelan)ガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの防腐剤と共に組み込むことができる。そのような製剤はイオントフォレーシスで送達してもよい。
経眼/経耳投与用製剤は即時および/または制御放出製剤として調剤することができる。制御放出製剤には遅延、持続、パルス、制御、標的およびプログラム放出製剤を含む。
本発明で使用される化合物をシクロデキストリンおよびその好適な誘導体またはポリエチレングリコール含有ポリマーなどの可溶性高分子体と組み合わせて、前記投与形態のいずれかで使用する上でのその溶解度、溶解速度、矯味性、バイオアベイラビリティおよび/または安定性を向上させることができる。
例えば、薬物−シクロデキストリン錯体が大部分の剤形および投与経路で一般に有用であることがわかっている。包接および非包接錯体の両方を使用することができる。薬物との直接の錯体形成に代わるものとして、シクロデキストリンを補助添加剤、すなわち担体、希釈剤または可溶化剤として使用することができる。この目的ではα−、β−およびγ−シクロデキストリンが一般的に使用され、その例は国際特許出願WO−A−91/11172号、WO−A−94/02518号およびWO−A−98/55148号に見られる。
本発明の組み合わせの2つの成分(すなわち5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストおよびα2δリガンド)を同時、順次または個別投与して、本発明が提供する併用療法の利益を享受することができる。各成分は単独で投与することもできるが、より通常には1種または複数の添加剤と併用して上記の医薬組成物の1種として投与する。通常は、両成分は同一経路(例えば経口経路)で投与する。しかし、各成分を異なる経路で(例えば1つの成分を経口経路、1つの成分を非経口経路で)投与することが好ましい場合がある。同時投与では、2つの成分は同一の医薬組成物の一部を形成し、したがって同一経路で投与されることが好ましい。
経口投与が本発明の両成分について好ましい。より好ましくは、2つの成分は経口経路で、例えば錠剤の形態で同時に送達される。
本発明の組み合わせの2つの成分はキットの形態で好都合に組み合わせることができる。そのようなキットは、それぞれ通常は上記の医薬組成物の1種の形態内にある5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストおよびα2δリガンド、ならびに容器、分割ビンまたは分割ホイル袋などの、それらを別個に保持する手段を含む。そのようなキットの一例は、錠剤、カプセル等の包装に使用されるよく知られたブリスターパックである。
本発明のキットは異なる剤形、例えば経口および非経口剤形の投与、異なる投与間隔での別個の組成物の投与、または別個の組成物の互いに対する滴定に特に適している。服薬遵守を支援するために、キットは通常、投与説明書を備えており、いわゆる記憶補助を備えていてもよい。
ヒト患者に対する投与にあたって、本発明に従って投与される5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストおよびα2δリガンドの最適な全一日量は、選択される特定の化合物によって大きく異なる。そのような最適量は、通常の薬学的慣行に従って、用量測定研究を用いて当業者により容易に決定される。例えば、選択された5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストがエレトリプタンである場合、全一日経口量は通常20mg〜80mgの範囲である。40mg量を1回または2回投与することが特に好ましい。α2δリガンドがプレガバリンである場合、全一日経口量は通常150〜600mgであり、2回または3回量として投与する。
いずれかの成分の全一日量は、単回または分割投与することができ、医師の裁量により上記の通常の範囲外にすることもできる。
疑問を避けるために、本明細書での「治療」(treatment)に対する言及は治癒的、対症的および予防的治療に対する言及を含む。
本発明が提供する組み合わせの利点のいくつかは、前臨床モデル(特に片頭痛病態生理学または中枢神経感作の前臨床モデル)において認めることができる。そのようなモデルには、
・Burstein et al,Annals of Neurology,2004,55(1),27−36に記載の、脳内疼痛により誘発される皮膚異痛症のラットモデル、
・Ramadan,Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America,2003,101(12),4274−9に記載の脳内疼痛の動物モデル、
・Burstein et al,Journal of Neurophysiology,1999,81(2),479−93に記載のラットモデル、および
・Burstein et al,Journal of Neurophysiology,1998,79(2),964−82に記載のラットモデルを含む。
本発明が提供する組み合わせの利点は、有効性の臨床測定からも明らかである。片頭痛の場合、そのような利点は、有効性(例えば片頭痛の消散率)の向上および安全性プロファイル(例えば有害事象の減少)の向上として見ることができる。
エレトリプタンとプレガバリンの組み合わせを、Burnsteinにより開発され、上記のJournal of Neurophysiologyの参考文献に開示された片頭痛のラットモデルで試験した。この感作モデルは、硬膜に適用してラットの頭痛を誘発させる、炎症の化学伝達物質を使用する。化学伝達物質(セロトニン10−3M、ヒスタミン10−3M、プロスタグランジンE2 10−4Mおよびブラジキニン10−3M)は、起炎性スープと呼ばれる組み合わせ製剤として適用する。頭痛の進行は、三叉神経脊髄路核尾側亜核(TNC)の二次感覚神経の電気生理学を用いて監視する。このモデルでは、一旦感作が誘発されると、(エレトリプタンを含む)トリプタンの作用により逆転することはない。したがって、このモデルは、片頭痛発作中に異痛症候群が発症した後、トリプタンが患者の疼痛の全部を軽減する訳ではないことが多いという臨床的観察を反映している。
対照動物を、0時間の時点で硬膜上を起炎性スープで処置した後、3時間後に生理食塩水で処置した。この動物は、ブラシおよびピンなどの感覚刺激に対するその応答の強い感作を示した。感作誘発の2.5時間後、受容野が拡大し、活動電位の数が著しく増加した。起炎性スープの適用の4.5時間後、感作は安定し、感覚刺激に対する応答の大きさの増大が維持された。
硬膜上を起炎性スープで処置した3時間後にエレトリプタンで処置した動物は、2.5時間後の時点でブラシおよびピンなどの感覚刺激に対するその応答の強い感作を示し、エレトリプタンは感作後5.5時間と遅い時点でも感作を逆転させなかった。これは、患者の感作および異痛症に対するトリプタンの作用に関する臨床研究と一致しており、そこでは、片頭痛中に異痛症を経験する患者の約80%において、感作が顕在化した後までに治療が遅れると、トリプタンの有効性が著しく劣ることを示している。
硬膜上を起炎性スープで処置した3時間後にプレガバリン(30mg/kg)で処置した動物は、2.5時間後の時点でブラシおよびピンなどの感覚刺激に対するその応答の感作を示し、プレガバリンは感作後4.5時間の時点で感作を中程度に逆転させた。この変化は試験動物の間で一貫していなかった。動物間には大きなばらつきがあり、動物は3.5時間および4.5時間の時点でベースライン活性への円滑な回帰は示さなかった。
しかし、硬膜上を起炎性スープで処置した3時間後にプレガバリン(30mg/kg)とエレトリプタン(0.2mg/kg)の組み合わせで処置した動物では、薬物の組み合わせが感作を逆転させ、感作後4.5時間での同じ感覚刺激に対応するスパイクの数はスープ適用の前より少なかった。
データは、片頭痛のラットモデルにおいて、トリプタン単独ではTNCの三叉神経中継神経細胞の感作を逆転させないが、トリプタンであるエレトリプタンとα2δリガンドであるプレガバリンの組み合わせが有効であることを示している。
本発明の組み合わせを、特に疼痛、とりわけ片頭痛の治療において、1種の他の薬理活性化合物または2種以上の他の薬理活性化合物とさらに組み合わせることができる。したがって、本発明の組み合わせは、その最も広い意味または上記で提示した好ましい態様のいずれかにおいて、下記から選択される1種または複数の薬剤と併用して同時、順次または個別に投与することができる。
・オピオイド鎮痛薬、例えばモルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、レバロルファン、メタドン、メペリジン、フェンタニル、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィンまたはペンタゾシン、
・非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、例えばアスピリン、ジクロフェナク、ジフルシナル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサル、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチンまたはゾメピラク、
・バルビツール酸系鎮静薬、例えばアモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタビタール、メフォバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、テアミラール(theamylal)またはチオペンタール、
・鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、例えばクロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパムまたはトリアゾラム、
・鎮静作用を有するHアンタゴニスト、例えばジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミンまたはクロルシクリジン、
・グルテチミド、メプロバメート、メタカロンまたはジクロラールフェナゾンなどの鎮静薬、
・骨格筋弛緩薬、例えばバクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモールまたはオルフレナジン(orphrenadine)、
・NMDA受容体アンタゴニスト、例えばデキストロメトルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)もしくはその代謝産物デキストロルファン((+)−3−ヒドロキシ−N−メチルモルフィナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキニン、シス−4−(ホスホノメチル)−2−ピペリジンカルボン酸、ブジピン、EN−3231(MorphiDex(登録商標)、モルヒネとデキストロメトルファンの組み合わせ製剤)、トピラメート、ネラメキサンまたはペルジンフォテル(perzinfotel)。NR2Bアンタゴニスト、例えばイフェンプロジル、トラキソプロジル(traxoprodil)または(−)−(R)−6−{2−[4−(3−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル]−1−ヒドロキシエチル−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノンを含む、
・αアドレナリン作動薬、例えばドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グァンファシン、デキスメタトミジン(dexmetatomidine)、モダフィニルまたは4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−(5−メタン−スルホンアミド−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノール−2−イル)−5−(2−ピリジル)キナゾリン、
・三環式抗うつ薬、例えばデシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリンまたはノルトリプチリン、
・抗痙攣薬、例えばカルバマゼピン、ラモトリジン、トピラトメート(topiratmate)またはバルプロ酸、
・タキキニン(NK)アンタゴニスト、特にNK−3、NK−2またはNK−1アンタゴニスト、例えば(αR,9R)−7−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−8,9,10,11−テトラヒドロ−9−メチル−5−(4−メチルフェニル)−7H−[1,4]ジアゾシノ[2,1−g][1,7]−ナフチリジン−6−13−ジオン(TAK−637)、5−[[(2R,3S)−2−[(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ−3−(4−フルオロフェニル)−4−モルホリニル]−メチル]−1,2−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(MK−869)、アプレピタント、ラネピタント、ダピタントまたは3−[[2−メトキシ−5−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−メチルアミノ]−2−フェニルピペリジン(2S,3S)、
・ムスカリンアンタゴニスト、例えばオキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロプシウム(tropsium)、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリンおよびイプラトロピウム、
・COX−2選択的阻害剤、例えばセレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、エトリコキシブまたはルミラコキシブ、
・コールタール鎮痛薬、特にパラセタモール、
・ドロペリドール、クロルプロマジン、ハロペリドール、ペルフェナジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフロペラジン、フルフェナジン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、クエチアピン、セルチンドール、アリピプラゾール、ソネピプラゾール、ブロナンセリン、イロペリドン、ペロスピロン、ラクロプリド、ゾテピン、ビフェプルノックス、アセナピン、ルラシドン、アミスルプリド、バラペリドン、パリンドール(palindore)、エプリバンセリン、オサネタント、リモナバン、メクリネルタント(meclinertant)、ミラキシオン(Miraxion)(登録商標)またはサリゾタンなどの神経遮断薬、
・バニロイド受容体アゴニスト(例えばレシンフェラトキシン)またはアンタゴニスト(例えばカプサゼピン)、
・プロプラノロールなどのβアドレナリン作動薬、
・メキシレチンなどの局所麻酔薬、
・デキサメサゾンなどのコルチコステロイド、
・R(+)−α−(2,3−ジメトキシ−フェニル)−1−[2−(4−フルオロフェニルエチル)]−4−ピペリジンメタノール(MDL−100907)などの5−HT2A受容体アンタゴニスト、
・イスプロニクリン(TC−1734)、(E)−N−メチル−4−(3−ピリジニル)−3−ブテン−1−アミン(RJR−2403)、(R)−5−(2−アゼチジニルメトキシ)−2−クロロピリジン(ABT−594)またはニコチンなどのコリン作動性(ニコチン性)鎮痛薬、
・トラマドール(登録商標)、
・5−[2−エトキシ−5−(4−メチル−1−ピペラジニル−スルホニル)フェニル]−1−メチル−3−n−プロピル−1,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン(シルデナフィル)、(6R,12aR)−2,3,6,7,12,12a−ヘキサヒドロ−2−メチル−6−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−ピラジノ[2’,1’:6,1]−ピリド[3,4−b]インドール−1,4−ジオン(IC−351もしくはタダラフィル)、2−[2−エトキシ−5−(4−エチル−ピペラジン−1−イル−1−スルホニル)−フェニル]−5−メチル−7−プロピル−3H−イミダゾ[5,1−f][1,2,4]トリアジン−4−オン(バルデナフィル)、5−(5−アセチル−2−ブトキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−エチル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−(5−アセチル−2−プロポキシ−3−ピリジニル)−3−エチル−2−(1−イソプロピル−3−アゼチジニル)−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、5−[2−エトキシ−5−(4−エチルピペラジン−1−イルスルホニル)ピリジン−3−イル]−3−エチル−2−[2−メトキシエチル]−2,6−ジヒドロ−7H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、4−[(3−クロロ−4−メトキシベンジル)アミノ]−2−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]−N−(ピリミジン−2−イルメチル)ピリミジン−5−カルボキサミド、3−(1−メチル−7−オキソ−3−プロピル−6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−5−イル)−N−[2−(1−メチルピロリジン−2−イル)エチル]−4−プロポキシベンゼンスルホンアミドなどのPDEV阻害剤、
・カンナビノイド、
・代謝調節型グルタミン酸サブタイプ1受容体(mGluR1)アンタゴニスト、
・セルトラリン、セルトラリン代謝産物デメチルセルトラリン、フルオキセチン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンデスメチル代謝産物)、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラム代謝産物デスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l−フェンフルラミン、フェモキセチン、イホキセチン、シアノドチエピン(cyanodothiepin)、リトキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、セリクラミンおよびトラゾドンなどのセロトニン再取り込み阻害剤、
・マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタゼピン(mirtazepine)、オキサプロチリン、フェゾラミン、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロプリオン(buproprion)、ブプロプリオン代謝産物ヒドロキシブプロプリオン、ノミフェンシンおよびビロキサジン(ビバラン(登録商標))などのノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害剤、特にレボキセチン、とりわけ(S,S)−レボキセチンなどの選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、
・ベンラファキシン、ベンラファキシン代謝産物O−デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミン代謝産物デスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプランおよびイミプラミンなどの二重セロトニン−ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、
・S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−L−ホモシステイン、S−[2−[(1−イミノエチル)−アミノ]エチル]−4,4−ジオキソ−L−システイン、S−[2−[(1−イミノエチル)アミノ]エチル]−2−メチル−L−システイン、(2S,5Z)−2−アミノ−2−メチル−7−[(1−イミノエチル)アミノ]−5−ヘプテン酸、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)−ブチル]チオ]−5−クロロ−3−ピリジンカルボニトリル、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−4−クロロベンゾニトリル、(2S,4R)−2−アミノ−4−[[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]−5−チアゾールブタノール、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−6−(トリフルオロメチル)−3ピリジンカルボニトリル、2−[[(1R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(5−チアゾリル)ブチル]チオ]−5−クロロベンゾニトリル、N−[4−[2−(3−クロロベンジルアミノ)エチル]フェニル]チオフェン−2−カルボキサミジンまたは二硫化グアニジノエチルなどの誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害剤、
・ドネペジルなどのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤、
・N−[({2−[4−(2−エチル−4,6−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−1−イル)フェニル]エチル}アミノ)−カルボニル]−4−メチルベンゼンスルホンアミドまたは4−[(1S)−1−({[5−クロロ−2−(3−フルオロフェノキシ)ピリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸などのプロスタグランジンEサブタイプ4(EP4)アンタゴニスト、
・1−(3−ビフェニル−4−イルメチル−4−ヒドロキシ−クロマン−7−イル)−シクロペンタンカルボン酸(CP−105696)、5−[2−(2−カルボキシエチル)−3−[6−(4−メトキシフェニル)−5E−ヘキセニル]オキシフェノキシ]−吉草酸(ONO−4057)またはDPC−11870などのロイコトリエンB4アンタゴニスト、
・ジロートン、6−[(3−フルオロ−5−[4−メトキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル])フェノキシ−メチル]−1−メチル−2−キノロン(ZD−2138)または2,3,5−トリメチル−6−(3−ピリジルメチル),1,4−ベンゾキノン(CV−6504)などの5−リポキシゲナーゼ阻害剤、
・リドカインなどのナトリウムチャネルブロッカー、
・オンダンセトロンなどの5−HT3アンタゴニスト、
ならびにその薬学的に許容できる塩および溶媒和物。

Claims (13)

  1. 5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストとα2δリガンドの組み合わせ。
  2. 5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストが5−HT1B/1Dアゴニストである、請求項1に記載の組み合わせ。
  3. 5−HT1B/1Dアゴニストがトリプタン抗片頭痛薬である、請求項2に記載の組み合わせ。
  4. トリプタン抗片頭痛薬がエレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物である、請求項3に記載の組み合わせ。
  5. α2δリガンドがプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組み合わせ。
  6. 医薬として使用される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組み合わせ。
  7. 請求項1から5のいずれか一項に記載の組み合わせ、および薬学的に許容できる添加剤、希釈剤または担体を含む医薬組成物。
  8. 5−HT1B、5−HT1Dもしくは5−HT1Fアゴニストまたはα2δリガンドの、疼痛治療における両薬剤の同時、順次または個別投与用医薬の製造における使用。
  9. 疼痛の治療方法であって、有効量の5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストおよびα2δリガンドをそのような治療を必要とする哺乳動物に同時、順次または個別に投与することを含む方法。
  10. 疼痛が片頭痛である、請求項8に記載の使用または請求項9に記載の方法。
  11. 5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニストがエレトリプタンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物である、請求項8に記載の使用または請求項9に記載の方法。
  12. α2δリガンドがプレガバリンまたはその薬学的に許容できる塩もしくは溶媒和物である、請求項8に記載の使用または請求項9に記載の方法。
  13. 5−HT1B、5−HT1Dまたは5−HT1Fアゴニスト、α2δリガンドおよび前記化合物を含む手段を含むキット。
JP2007530789A 2004-09-07 2005-08-27 片頭痛治療用の5−HT(1)受容体アゴニストとα2δリガンドの組み合わせ Withdrawn JP2008512436A (ja)

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