JP2008508025A - 3次元(3d)環境内での歯列矯正ブラケットの所望の咬合高さへの自動調整 - Google Patents

3次元(3d)環境内での歯列矯正ブラケットの所望の咬合高さへの自動調整 Download PDF

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Abstract

システムは、3D環境内で歯列矯正ブラケットを歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整する。本システムにより、医師は、ブラケットを歯の上で配置すべき所望の咬合高さを指定することができる。医師は、咬合高さの標準化されたセットから所望の咬合高さを選択してもよく、または患者の特定の必要を満足させるようにカスタマイズされた咬合高さを作成してもよい。所望の咬合高さに基づき、本システムは、3D環境内で歯列矯正ブラケットの歯の上における所望の咬合高さへ配置を自動的に調整する。そして、システムは、3D環境内で結果として得られるブラケット配置の視覚的表現を生成する。

Description

本発明は、電子歯列矯正に関し、特に、歯列矯正診断および治療を支援するコンピュータベースの技法に関する。
歯列矯正の分野は、咬合および美的外見をよくするために患者の歯の位置を変え整列させることに関する。たとえば、歯列矯正治療では、患者の前歯、犬歯および双頭歯に固定される、ブラケットとして知られる小さいスロット付き器具を使用することが多い。各ブラケットのスロットにアーチワイヤが受容され、アーチワイヤは、歯の所望の向きへの移動を案内する軌跡としての役割を果たす。アーチワイヤの端部は、通常、患者の大臼歯に固定されるバッカルチューブとして知られる器具に受容される。
今日商用で使用される多数の歯列矯正器具は、ローレンス・F・アンドリュース歯学博士(Dr.Lawrence F. Andrews, D.D.S.)によって開発された「ストレートワイヤの概念(straight wire concept)」の原理に基づいて構成されている。この概念によれば、器具のスロットの向きを含む器具の形状は、スロットが治療の終了時に平坦な基準面において位置合せされるように選択される。さらに、通常平坦な基準面にある全体が湾曲した形状を有する弾性アーチワイヤが選択される。
アーチワイヤは、歯列矯正治療の開始時にストレートワイヤ器具のスロットに配置されると、患者の不正咬合に従って器具毎に上方にまたは下方に撓むかまたはトルクが加えられることが多い。しかしながら、アーチワイヤは、その弾性により、平坦な基準面にあるその通常湾曲した形状に戻る傾向がある。アーチワイヤが平坦な基準面に向かってシフトするに従い、取り付けられた歯は、それに対応して、位置合せされた審美的に満足のいく配列に向かって移動する。
理解することができるように、医師が、ストレートワイヤ器具を使用して、各ブラケットを対応する歯の適当な位置に厳密に固定することが重要である。たとえばブラケットが歯の表面において咬合方向に高すぎる位置に配置される場合、アーチワイヤは、治療の終了時に、歯冠を歯肉(歯ぐき)に近すぎる位置に配置する傾向がある。別の例として、ブラケットが近心方向かまたは遠心方向において歯の中心の一方の側に配置される場合、結果としての歯の向きは、その長軸を中心に過度に回転した向きになる可能性が高い。
ブラケットを患者の歯に対して位置決めし接合するプロセスには、相当な注意が必要であり、かつ医師は夫々の歯におけるブラケットの適当な位置を視覚的に確定する必要がある。医師は、定規、分度器および鉛筆を使用して患者の歯の印象から作製された石膏型の特徴を測定しマークすることによってブラケット位置を確定することが多い。このプロセスは、精密に行うことが困難であることが多く、本質的に主観的である可能性がある。したがって、医師が、歯の正しい位置にブラケットが正確に配置されているのを確実にすることは困難であることが多い。
概して、本発明は、歯列矯正診断及び治療において医師を支援する技法に関する。より詳細には、患者の歯列弓の3次元(3D)表現をモデル化し示す環境を提供するシステムについて述べる。歯列矯正医師は、このシステムと対話することにより、歯列弓の3D表現を視覚化することができ、かつ「仮想」歯列矯正器具をモデル化された歯列弓に対して正確に位置決めすることができる。たとえば、歯列矯正医師は、このシステムと対話することにより、モデル化された歯列弓内の1つまたは複数の歯の上でブラケットを位置決めすることができる。
本明細書において詳細に説明するように、本システムによって、医師は、ブラケットが歯の上で配置されるべき所望の咬合高さ(occlusal height)を画定することができる。咬合高さを、ブラケット原点(たとえばブラケットスロットのベースの中心)から歯の咬合・歯肉軸に沿って測定される歯の上の最咬合側(occlusal−most)点までの距離として画定してもよい。別の実施形態では、咬合高さを、ブラケット原点から、歯の咬合・歯肉軸に沿って測定される歯列弓全体に対する最咬合側面までの距離として画定してもよい。所望の咬合高さを、咬合高さの標準化されたセットから選択してもよく、患者の特定の必要に対し医師がカスタマイズしてもよい。
システムは、画定された咬合高さに基づき、3D環境内で仮想ブラケットの位置および向きを自動的に調整する。本システムは、歯列矯正ブラケットを歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整する2つの方法を含むことができる。一実施形態により、医師は、所望の咬合高さを指定することができる。そしてシステムは、一連の繰返しを通して、実際の咬合高さが所望の咬合高さに密接に近づくまでブラケットの実際の咬合高さを自動的に調整する。別の実施形態によって、医師はまた、所望の咬合高さを指定することができる。この実施形態では、歯を唇側部分と舌側部分とに区分し、自動調整プロセス中に歯のそれら部分のうちの1つを参照する。
更新された位置および向きが計算されると、本システムは3D環境内で結果として得られるブラケット位置を視覚的に表現する。自動ブラケット調整および視覚表現は、医師が歯の上での所望のブラケット配置を達成するのを支援する。
一実施形態では、本発明は、3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示(レンダリング)するステップと、歯に関連する歯列矯正器具に対し所望の咬合高さを受け取るステップと、3D環境内で歯列矯正器具を歯の上で所望の咬合高さに自動的に調整するステップと、を含む方法に関する。
別の実施形態では、本発明は、コンピューティング装置と、コンピューティング装置において実行するモデリングソフトウェアであって、3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示するレンダリングエンジンと、3D環境内で歯列矯正器具を歯の上で所望の咬合高さに自動的に調整する咬合高さ制御モジュールと、を含む、モデリングソフトウェアと、を備えるシステムに関する。
別の実施形態では、本発明は、命令を含むコンピュータ読取可能媒体に関する。命令は、プログラム可能プロセッサに対し、3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示させ、歯に関連する歯列矯正器具に対し所望の咬合高さを受け取らせ、3D環境内で歯列強制器具を歯の上で所望の咬合高さに自動的に調整させる。
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付図面および以下の説明に示されている。本発明の他の特徴、目的および利点は、説明および図面から、かつ特許請求の範囲から明らかとなろう。
図1は、例示的なコンピュータ環境2を示すブロック図であり、ここでは、クライアントコンピューティング装置4が、患者6の歯列弓の3次元(3D)表現をモデル化する環境を提示する。歯列矯正医師8は、クライアントコンピュータ装置4で実行するモデリングソフトウェアと対話して、歯列弓の3D表現を視覚化しかつモデル化された歯列弓内で個々の歯に対し「仮想」器具(たとえばブラケット)を正確に位置決めする。
歯列弓の3D表現を、最初に、患者6の歯の物理的な歯科印象をデジタルでスキャンすることによって生成してもよく、または印象から作製された鋳物をスキャンすることによって生成してもよい。別法として、医師8が口内スキャナを使用して、患者6の歯から直接3Dデジタル表現を生成してもよい。他のスキャニング方法も使用することができる。医師8は、モデリングソフトウェアと対話することにより、歯の3Dデジタル表現を見て各歯の上の夫々のブラケットが配置されるべき位置を選択することができる。このプロセス中、モデリングソフトウェアは、3D環境内で各ブラケットを別々のオブジェクトとして操作し、3D空間内で、ブラケットの夫々の歯に関連する座標系に対する各ブラケットの位置を固定する。したがって、医師8は、3D環境内においてその夫々の歯に対し各ブラケットを独立して見て正確に位置を特定することができる。
この説明では、概して歯列矯正ブラケットの表示および位置決めについて論ずるが、クライアントコンピューティング装置4は、本発明の範囲から逸脱することなく任意のタイプの歯列矯正器具を表示しかつ/または位置決めしてもよい、ということが理解されよう。かかる歯列矯正器具の例には、歯列矯正ブラケット、バッカルチューブ、シース、ボタンまたはアーチワイヤがある。さらに、クライアントコンピューティング装置4は、器具の完全な視覚的表現を表示する必要はなく、器具の一部を表示してもよい。別の代替例として、クライアントコンピューティング装置4は、器具自体を表示する必要はなく、器具自体の代りにまたはそれに加えて、器具に関連するかまたは器具の配置に関連する別の物体を示してもよい。かかる他の物体の例には、十字線(器具の中心が配置されるべき歯の上の位置を示す交差線)、配置治具、配置ガイド、もしくは器具を表すかまたは器具に取り付けられる可能性のある、または器具および/またはその配置に他の方法で関連してもよい他の周辺器具がある。したがって、本明細書で使用する「器具」または「ブラケット」という用語は、任意のタイプの器具、器具の完全なまたは部分的な表現、もしくは器具および/またはその配置に関連する任意の物体を含むように理解されよう。
クライアントコンピューティング装置4は、歯列弓全体、歯列弓の一部、歯列弓内の個々の歯、または歯列弓内の歯の一部、もしくは医師が見るためのその何らかの組合せのデジタル表現を示してもよい。クライアントコンピューティング装置4はまた、歯列弓における歯のすべての上の器具、歯列弓における歯の一部の上の器具、単一の歯の上の器具、または歯の一部の上の器具のデジタル表現を示してもよい。同様に、クライアントコンピューティング装置4は、器具全体、器具の一部、または単に器具の十字線(それは、たとえば、器具の中心が配置されるべき歯の上の位置を示してもよい)のデジタル表現を示してもよい。したがって、クライアントコンピューティング装置4によって医師8に提示される画像は多くの異なる形態をとってもよく、かつ本発明はこれに関して限定されない、ということが理解されよう。
本明細書で詳細に説明するように、モデリングソフトウェアは、3D環境内で歯列矯正ブラケットを歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整する。2003年12月12日にレイビー(Raby)他によって出願された「3D仮想世界において歯の上に歯列矯正ブラケットを配置する方法(Method of Placing Orthodontic Brackets on Teeth in a 3D Virtual World)」と題する同時係属でありかつ本出願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/734,323号明細書に記載されている方法を使用して、最初にブラケットを3D環境に配置してもよい。歯列矯正ブラケットの手動調整を、2004年2月4日にレイビー(Raby)他によって出願された「3次元(3D)環境内における歯列矯正器具配置を視覚的に支援する平面ガイド(Planar Guides to Visually Aid Orthodontic Appliance Placement within a Three−Dimensional(3D) Environment)」と題する同時係属でありかつ本出願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/771,641号明細書に記載されているように、視覚平面ガイドを使用することによって支援してもよい。その出願では、システムは、ブラケット位置および向きに対しユーザが手動調整を通してブラケットの手動で配置するのを視覚的に支援する。
本明細書で説明する技法によれば、モデリングソフトウェアは、3D環境内で歯列矯正ブラケットを歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整すると同時に、ブラケットベースと歯との間の所望の適合を維持する。実施形態によっては、医師は、ブラケットが配置されるべき所望の咬合高さを指定する。この所望の咬合高さに基づき、モデリングソフトウェアは、3D環境内で歯列矯正ブラケットの歯の上における所望の咬合高さへの配置を自動的に調整する。
ブラケットが配置され医師8が自身の承認を示すと、クライアントコンピューティング装置4は、ネットワーク14を介してブラケット配置位置を製造施設12に通信する。これに応じて、製造施設は、患者6の歯にブラケットを物理的に配置するために使用されるインダイレクトボンディングトレー16を作成する。言い換えれば、製造施設12は、クライアントコンピューティング装置4によって提示される3D環境内において医師8によって選択されたブラケット配置位置に基づいて、インダイレクトボンディングトレー16を製作する。製造施設12は、たとえば、インダイレクトボンディングトレー16を形成するために医師8によって選択される従来の市販のブラケットを使用してもよい。製造施設12は、従来のインダイレクトボンディング手続きにおいてブラケットを患者6の歯に配置する際に使用されるように、医師8に対しインダイレクトボンディングトレー16を送る。
別法として、クライアントコンピューティング装置4は、ブラケット配置位置を製造施設12に転送する必要はない。クライアントコンピューティング装置4は、代りに、医師8が患者6の歯の上でブラケットを手で位置決めするのを支援するために、各ブラケットに対して関連する距離および角度を出力、たとえば表示または印刷してもよい。
図2は、クライアントコンピューティング装置4の実施形態例をさらに詳細に示すブロック図である。図示する実施形態では、クライアントコンピューティング装置4は、モデリングソフトウェア20に対する動作環境を提供する。上述したように、モデリングソフトウェア20は、患者6(図1)の歯の3D表現をモデル化し示すためのモデリング環境を提示する。図示する実施形態では、モデリングソフトウェア20は、ユーザインタフェース22と、咬合高さ制御モジュール24と、レンダリングエンジン26と、を含む。
ユーザインタフェース22は、ブラケットの3D表現とともに患者の歯の3D表現を視覚的に表示するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供する。さらに、ユーザインタフェース22は、たとえばキーボードおよびポインティングデバイスを介して、ブラケットを操作しかつモデル化された歯列弓内の夫々の歯にブラケットを配置するために医師8からの入力を受け取るインタフェースを提供する。
モデリングソフトウェア20は、データベース30と対話することにより、ブラケットデータ32、3Dデータ34、患者データ36、配置規則40および咬合高さデータ42等の種々のデータにアクセスする。データベース30を、データ格納ファイル、ルックアップテーブル、または1つまたは複数のデータベースサーバで実行しているデータベース管理システム(DBMS)を含む種々の形態で表現してもよい。データベース管理システムは、リレーショナル(RDBMS)、階層(HDBMS)、多次元(MDBMS)、オブジェクト指向(ODBMSまたはOODBMS)またはオブジェクトリレーショナル(ORDBMS)データベース管理システムであってもよい。データを、たとえば、マイクロソフト・コーポレーション(Microsoft Corporation)製のSQLサーバ等の単一リレーショナルデータベース内に格納してもよい。データベース30を、クライアントコンピュータ装置4に対してローカルであるように図示するが、クライアントコンピューティング装置からリモートに配置してもよく、公衆ネットワークまたは私設ネットワーク、たとえばネットワーク14を介してクライアントコンピューティング装置に結合してもよい。
ブラケットデータ32は、医師8によって選択され3Dモデリング環境内で位置決めされ得る市販のブラケットのセットについて記述する。たとえば、ブラケットデータ32は、寸法、スロット位置および特徴、トルク角、アンギュレーションおよび他の属性等、市販のブラケットに対する種々の属性を格納してもよい。ユーザインタフェース22は、メニュー駆動インタフェースを提供し、それによって医師8は、患者6に対する歯列矯正処方を定義するために使用するブラケットのタイプを選択する。
患者データ36は、医師8に関連する1人または複数の患者のセット、たとえば患者6ついて記述する。たとえば、患者データ36は、各患者に対し、名前、生年月日および歯科履歴等、一般的な情報を指定する。さらに、患者データ36は、医師8が患者の各々に使用するために選択したブラケットのタイプを含む、患者の各々に対して指定された現処方を指定する。
咬合高さデータ42は、咬合高さのセットを指定し、それを、たとえば、歯列の各歯に対し医師8がユーザインタフェース22を介して入力してもよい。咬合高さは、患者の歯列矯正処方の一態様であり、一実施形態では、咬合・歯肉軸に沿ってブラケットスロット座標系において測定される、ブラケット原点(ブラケットスロットのベースの中心)から歯の上の最咬合側点までの距離として定義される。他の定義を容易に使用することができる。たとえば、ブラケット原点を、ブラケットスロットの最咬合側点、ブラケットの最咬合側点、ブラケットの最歯肉側(gingival−most)点、またはブラケットに対する他の任意の基準点として定義してもよい。処方される咬合高さは、歯列矯正治療の終了時における機能的な咬合と結果として得られる歯の審美的概観とに影響する。
歯列矯正業界は、多くの市販されている歯列矯正ブラケットに対し標準処方を展開してきた。これら標準化された処方には、一般に、処方の他の態様もあるが特に、大部分の患者の機能的要求および審美的要求を満足する傾向のある咬合高さのセットが含まれる。標準化された処方を使用して、患者間の一様性を達成し、または各個々の患者に対し咬合高さのカスタムセットを考案するより時間のかかるプロセスを回避することができる。ユーザインタフェース22によって、医師8は、標準化された処方から1つまたは複数の咬合高さを選択することができる。
患者によっては、医師8は、より審美的に満足な結果を達成するため、またはその患者の不正咬合をより考慮するために、咬合高さのカスタマイズされたセットを作成したい場合がある。ユーザインタフェース22により、医師は、患者に対する処方全体の一部として各歯に対する所望の咬合高さを、処方高さがカスタマイズされたものであっても標準化されたものであっても定量化することができる。患者によっては、歯列における歯の咬合高さの標準化されたセットが十分である場合もある。一方、医師8が、歯列の歯に対し咬合高さのカスタマイズされたセットを作成する場合もある。別の例として、歯列を通して標準化された咬合高さとカスタマイズされた咬合高さとの組合せが使用される場合もある。医師8は、ユーザインタフェース22を介して所望の咬合高さを入力し、その後それは咬合高さデータ42としてデータベース30に格納される。そして、モデリングソフトウェア20は、ブラケットを処方された咬合高さに自動的に調整し、結果を患者データ36に格納する。
咬合高さ制御モジュール24は、咬合高さデータ42を受け取り、所望の咬合高さに従って各歯に関連するブラケットの咬合高さを自動的に調整する。さらに、咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットベースと歯の表面との間の適合を維持する。
配置規則40は、市販のブラケットに対し業界定義配置モジュールを指定してもよい。さらに、配置規則40は、医師8によって指定されるユーザ定義規則またはブラケット配置を制御する他の規則を含んでもよい。たとえば、いくつかの市販のブラケットに対する1つの規則は、ブラケットの中央線または長手方向軸を歯の臨床的歯冠の面軸(Facial Axis of the Clinical Crown(FACC))に位置合せするというものである。FACCは、歯の正中矢状面と正面との交差部分によって形成される湾曲線として定義される。別の例示的な業界定義配置規則は、ブラケットのベースの中心を、歯のFACCの、FACCの咬合縁または最咬合側点と歯冠の歯肉側縁とから等距離に配置するというものである。この位置は、面軸点(Facial Axis Point)(FA Point)としても知られる。モデリングソフトウェア20は、ブラケットを指定された咬合高さに自動的に調整することにより、医師8が、いくつかの配置規則が満足されるように歯列矯正器具を歯の上に配置することを可能にする。
別の例として、医師8は、FA Pointとは異なる咬合高さにブラケットを配置したい場合がある。したがって、医師8は、歯列における異なるタイプの歯に対し、異なるタイプのブラケットに対し、または両方に対して異なる咬合高さを指定してもよい。任意に、所望の咬合高さは、医師8によって選択される器具の特定のタイプまたは処方に関連する既知の規則に全体としてまたは部分的に基づいてもよい。
レンダリングエンジン26は、3Dデータ34にアクセスしかつ3Dデータ34をレンダリングすることにより、ユーザインタフェース22によって医師8に提示される3Dビューを生成する。より詳細には、3Dデータ34は、3D環境内で各歯およびブラケットを表す3Dオブジェクトを定義する情報を含む。レンダリングエンジン26は、各オブジェクトを処理して、3D環境内で医師8の視点に基づいて3D三角形メッシュをレンダリングする。ユーザインタフェース22は、医師8に対しレンダリングされた3D三角形メッシュを表示し、医師が3D環境内で視点を変更しオブジェクトを操作することができるようにする。
図3Aおよび図3Bは、歯列矯正ブラケットを歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整する一方法例を示すフローチャートである。より詳細には、図3Aおよび図3Bのフローチャートは、3D仮想環境内で歯列矯正ブラケットを自動的に調整する際のモデリングソフトウェア20の動作を示す。図3Aおよび図3Bに示す方法は、後歯(双頭歯または大臼歯)と同様に前歯(切歯または犬歯)に対して使用してもよい。図3Aおよび図3Bに示す方法を、図4Aおよび図4Bに示すもののような前歯(切歯または犬歯)に関連して説明する。
概して、図4Aは、前歯150の正中矢状断面を、ベースが歯150に接触している歯列矯正ブラケット152とともに示す。図4Bは、図4Aの前歯の正面図を示す。xs,i、ys,i、zs,i軸は、ブラケット12のブラケットスロット座標系を形成する。この表記において、「s」はスロット座標系を示し、「i」は自動ブラケット調整プロセスを通しての繰返し回数を示す。一実施形態では、スロット座標系のxs,i軸は、ブラケット152のスロット158に平行である。また、スロット158およびxs,i軸はともに、歯150の咬合面154に対して平行である。ys,i軸はxs,i軸に対して垂直(したがってブラケット152のスロット158に対して垂直)である。
b,i、yb,i、zb,i軸はベース座標系を形成する。この表記において、「b」はベース座標系を示し、「i」は自動調整プロセスを通しての繰返し回数を示す。一実施形態では、ベース座標系のyb,i軸は、歯の長手方向軸に対して平行に位置合せされ、または言い換えれば、yb,i軸は、歯の正中矢状面に対して平行に位置合せされる。したがって、yb,i軸は、必ずしもブラケット152のスロット158に対して垂直であるとは限らない。同様に、したがって水平(xb,i)軸は、必ずしもスロット158に対して平行であるとは限らない。
この例の目的で、「咬合高さ」(hi)は、ブラケットスロット座標系において咬合側・歯肉側(ys,i)軸に沿って測定される、ブラケット原点(ブラケットスロットの底部の中心)から歯の最咬合側点(pi)までの距離として定義される。所望の咬合高さ(h*)は、その咬合高さが特定の患者に一意の咬合高さのカスタマイズされたセットの一部であっても、または咬合高さの標準化されたセットの一部であっても、医師によって指定される所望の咬合高さとして定義される。
ブラケットアンギュレーションαは、ブラケットスロット座標系のys,i軸とベース座標系のyb,i軸との間の角度として定義される。言い換えれば、ブラケットアンギュレーションαは、歯の長手方向軸と、スロット158に対して垂直な軸(本実施形態では歯の咬合面に対して垂直な軸)との間の差である。
再び図3Aおよび図3Bを参照すると、自動調整プロセスの開始時に、咬合高さ制御モジュール24はブラケットアンギュレーションとしてαを定義する(100)。ブラケットアンギュレーションは、部分的に、ブラケットのタイプ、歯の幾何学的構造、および歯の上のブラケットの最初の配置によって決まる。さらに、咬合高さ制御モジュール24は、医師によって指定される所望の咬合高さとして量h*を定義する(102)。咬合高さ制御モジュール24は、さらに、現咬合高さ(hi)と所望の咬合高さ(h*)との間の許容可能な誤差として量εを定義する(104)。許容可能な誤差を、絶対距離(0.01mm等)として、咬合高さの割合(実際のまたは所望の咬合高さの1%未満等)として、または他の任意の適当な方法で示してもよい。繰返し回数(i)を、自動調整プロセスを通して最初に0に初期化する(106)。
モデリングソフトウェア20は、ブラケットを、モデル化された歯列弓内において歯のうちの1つの正面の初期位置に配置する。一実施形態では、ブラケットを、ブラケットベース座標系(xb,0、yb,0、zb,0)のyb,0軸が歯150のFACCに整列するように配置する(108)。モデリングソフトウェア20は、これを、上述した同時係属でありかつ本出願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/734,323号明細書に記載されている方法を使用して達成してもよい。概して、米国特許出願第10/734,323号明細書は、ブラケットのベースと歯の表面との間の密接嵌合を達成するようにブラケットを歯の上に配置する方法について記載している。
次に、咬合高さ制御モジュール24は、繰返しiに対し、ブラケットスロット座標系xs,i、ys,i、zs,iに対して歯の上の最咬合側点piを確定する(110)。図4Aおよび図4Bは、自動調整プロセスのこの時点を示す。図4Aは、前歯の正中矢状断面を、ベースが歯に接触している歯列矯正ブラケットとともに示す。ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、現咬合高さhi、所望の咬合高さh*および咬合高さ差hi−h*を示す。
図4Bは、図4Aに示す前歯の正面図を示す。ブラケットベース座標系(xb,i、yb,i、zb,i)、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、現咬合高さhi、所望の咬合高さh*、hi−h*、ブラケットアンギュレーションαおよびブラット並進距離(hi−h*)/cos(α)を示す。
再び図3Aを参照すると、咬合高さ制御モジュール24は、現咬合高さhiを確定する(112)。一実施形態では、咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットスロット座標系xs,i、ys,i、zs,iにおける最咬合側点piに基づいて現咬合高さを確定する。hi−h*の絶対値が許容可能誤差εを下回る場合(114)、ブラケットはさらに調整する必要はなく、そのブラケットに対する自動ブラケット調整プロセスは終了する(115)。
i−h*の絶対値がεを上回る場合(114)、図3Bに示すようにプロセスは続く。咬合高さ制御モジュール24は、現咬合高さhi、所望の咬合高さh*およびブラケットアンギュレーションαに基づいて、ブラケット並進距離、すなわちブラケットがys,i軸に沿って移動されるべき量を確定する(116)。上述したように、一実施形態では、ブラケットアンギュレーションαは、ブラケット並進プロセス中に一定のままである。量hiおよびh*は、スロット座標系xs,i、ys,i、zs,iに関して定義される。ブラケット並進は、ブラケットベース座標系のyb,i軸に対して平行に発生するため、ブラケット並進距離は、(hi−h*)/cos(α)として定義される。
図4Cは、ブラケット並進距離(hi−h*)/cos(α)を確定するために使用される幾何学要素を示す、図4Bの簡略図を示す。同様に、図4Dは、図4Cを、鋭角αと辺hi−h*、(hi−h*)/tanαおよび(hi−h*)/cos(α)とを有する直角三角形に簡略化する。
咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットスロット面(xs,i、ys,i)とブラケットベース面(xb,i、yb,i)との交差部分としてブラケット並進軸を定義する(118)。次に、咬合高さ制御モジュールは、ブラケット並進軸に沿ってブラケット並進距離(hi−h*)/cos(α)だけブラケットを並進させる(120)。
図5Aは、結果としての並進したブラケット152と二点鎖線でブラケットの先の位置とを示す。図5Aは、図4Aおよび図4Bの前歯150の正中矢状断面を、ブラケット並進軸に沿って先の位置(二点鎖線で示す)から(hi−h*)/cos(α)の距離だけ並進した歯列矯正ブラケット152とともに示す。この場合もまた、この並進距離は、投影される正中矢状平面におけるhi−h*の距離に対応する。先のブラケット位置(図4Aから)およびブラケットスロット座標系(xs,i,prev、ys,i,prev、zs,i,prev)を、二点鎖線で示す。
図5Bは、ブラケット152の並進後の図5Aの前歯150の正面図を示す。ブラケットベース座標系(xb,i、yb,i、zb,i)、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、所望の咬合高さh*、hi−h*、ブラケットアンギュレーションαおよびブラケット並進距離(hi−h*)/cos(α)が示されている。先のブラケット位置(図5Aに示す位置)、先のブラケットベース座標系(xb,i,prev、yb,i,prev、zb,i,prev)および先のブラケットスロット座標系(xs,i,prev、ys,i,prev、zs,i,prev)を、二点鎖線で示す。
図5Cは、図5Aおよび図5Bの前歯150の正中矢状断面を、このとき所望の咬合高さh*に配置されているがベースはもはや歯150の表面に適合されていない、並進した歯列矯正ブラケット152とともに示す。ブラケットベース座標系の唇側・舌側軸zb,iは、歯150の正面と点157において交差し、この点157は、ベース座標系の原点のおよその新たな位置となる。咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットのベースと歯の表面との間の最適化された適合を達成するようにブラケットを歯に再適合させる(122)。これを達成する1つの方法は、米国特許出願第10/734,323号に記載されている方法を使用し、視線の代りに軸zb,iを用いて、ブラケットと歯の表面との間の密接嵌合を達成するようにブラケットを再適合させる、というものである。
図6は、前歯150の正中矢状断面を、再適合(122)の結果としてベースが歯150に再適合された歯列矯正ブラケット152とともに示す。ブラケットの先の位置(図5Bの位置)、先のブラケットベース座標系(xb,i,prev、yb,i,prev、zb,i,prev)および先のブラケットスロット座標系(xs,i,prev、ys,i,prev、zs,i,prev)を、二点鎖線で示す。
図7は、次の繰返し(i+1)の開始時における歯150の正中矢状断面を示す。図示するように、ブラケット並進の後、次の繰返し(i+1)に対するブラケットスロット座標系(xs,i+1、ys,i+1、zs,i+1)は、新たなブラケット位置に基づいてブラケットとともに並進する。また図7には、この座標系に対する最咬合側点pi+1、現咬合高さhi+1、所望の咬合高さh*およびhi+1−h*を示す。なお、図7では、ブラケットは図6から位置または向きが変化しておらず、完全な繰返し(たとえばi→i+1)の完了を示すように名称が変化している。
図7はまた、ブラケット152の再適合が、現咬合高さhiの向きに影響を与える可能性があり、それにより、それがもはや所望の咬合高さの値に近くなくなる(すなわちその許容可能誤差ε内でなくなる)ことも示す。したがって、自動ブラケット調整プロセスは、ブラケット152の実際の咬合高さhiが所望の咬合高さh*の誤差ε内に入るまで、ブラケット152を並進させ再適合させることにより、一連の繰返しを続ける。咬合高さ制御モジュール24は、繰返し回数iをインクリメントし(124)、次の繰返し(たとえば繰返しi+1)に対して、最咬合側点pi+1を確定し(110)かつ現咬合高さhi+1を確定する(112)ようにプロセスを繰り返す。
上述した方法は、特定の歯の上の最咬合側点piに関してブラケットの現咬合高さおよび所望の咬合高さを確定することについて述べているが、咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットの咬合高さを確定するために複数の他の量のうちの任意のものを使用してもよい。たとえば、別の実施形態では、咬合高さ制御モジュール24は、歯の上の最咬合側点piに関してブラケットの咬合高さを確定する代りに、歯の上の定義された数の最咬合側点の平均に関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。そして、図3Aおよび図3Bの方法は、この平均最咬合側点を使用して、ブラケットの咬合高さを確定してもよい。たとえば、咬合高さ制御モジュール24は、歯の上の定義された数(たとえば、大臼歯の4つの咬頭等、多咬頭歯における咬頭の数)の最咬合側点の位置、平均最咬合側点pi,avgを計算し、その平均pi,avgに関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。
別の実施形態では、咬合高さ制御モジュールは、歯の上の定義された数の最咬合側点を通して最良適合面を確定し、歯のその最咬合側点に関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。たとえば、咬合高さ制御モジュール24は、歯の上の定義された数(たとえば、大臼歯の4つの咬頭等、多咬頭歯における咬頭の数、または多咬頭であるか否かに関わらず、任意の歯の最咬合側点定義された数)の最咬合側点の位置を確定し、最良適合最咬合面を計算し、その最良適合最咬合面に関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。
別の実施形態では、咬合高さ制御モジュールは、歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓の最咬合側点に関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。さらに別の実施形態では、咬合高さ制御モジュールは、歯列弓の最咬合面に関してブラケットの咬合高さを確定してもよい。したがって、本発明は、ブラケットの咬合高さが確定される際に関連する点に関して限定されず、かつ咬合高さ制御モジュールがブラケットの咬合高さを確定するために、個々の歯に関連するか、複数の歯に関連するか、または歯列弓全体に関連する多くの異なる点および/または平面を使用してもよい、ということが理解されよう。
図8は、モデリングソフトウェア20によって提示される例示的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を示す表示図である。たとえば、図8は、例示的なユーザインタフェース300を示す。図示する実施形態では、ユーザインタフェース300は、メニュー入力エリア302を含み、それによってユーザ、たとえば医師8は、患者6の電子処方にアクセスする。
ユーザインタフェース300はさらに、患者6の歯の3Dレンダリング表現を提示する表示エリア304を含む。この例では、表示エリア304は、患者6の不正咬合歯列弓の仮想化正面図を提示する。ユーザインタフェース300は、選択メカニズム306を提供し、それによって医師8は、表示エリア302内で患者の歯列弓のいくつかの異なるビューのうちの任意のもののレンダリングおよび表示を選択的に可能にしかつ不能にすることができる。
図9は、モデリングソフトウェア20が、表示エリア302を、3つの表示領域308A、308Bおよび308Cを有するブラケットビューモードにする例示的な実施形態を示す。この例では、ブラケット152は、不正咬合歯列弓内の歯150に配置される。表示領域308Aは、歯150の拡大された斜めの図を提供し、歯150のズームされたまたは「クローズアップ」ビューを提供する。表示領域308Bは、歯150の咬合側ビューを提供する。図9の表示領域308A、308Bおよび308Cに示すブラケット位置および向きは、図4Aおよび図4Bに示すようなブラケット152の位置および向きと類似する。
図10は、ブラケット152を1回並進させ再適合させた後のブラケットビューモードにおける表示エリア302を示す例示的な実施形態を示す。表示領域308A、308Bおよび308Cに示すブラケット位置および向きは、図7に示すようなブラケット152の位置および向きと類似する。
図11A、図11Bおよび図11Cは、歯列矯正ブラケットを自動的に調整する別の方法を示すフローチャートである。より詳細には、図11A、図11Bおよび図11Cのフローチャートは、3D仮想環境内で歯列矯正ブラケットを自動的に調整する際の咬合高さ制御モジュール24の動作の別の例示的なモードを示す。図11A、図11Bおよび図11Cに示す方法を、前歯(切歯または犬歯)と同様に後歯(双頭歯または大臼歯)に使用してもよい。図11A、図11Bおよび図11Cに示す方法を、後歯(双頭歯または大臼歯)において一般にあるような多咬頭歯に関して説明する。
図3Aに示す実施形態と同様に、図12に示す自動歯列矯正ブラケット調整の実施形態は、ブラケットアンギュレーションαを定義し(200)、所望の咬合高さh*を定義し(202)、現咬合高さhiと所望の咬合高さh*との間の許容可能誤差εを定義する(204)ことによって開始する。繰返し量iを、プロセスを通して最初の繰返しにおいて0に初期化する(206)。
次に、モデリングソフトウェア20は、モデル化歯列弓内において歯のうちの1つの正面における初期位置にブラケットを配置する(208)。一実施形態では、ブラケットを、ブラケットベース座標系(xb、0、yb、0、zb、0)の軸yb、0が歯150のFACCと整列するように配置する。モデリングソフトウェア20は、これを、上述した同時係属でありかつ本出願と同一の譲受人に譲渡された米国特許出願第10/734,323号明細書に記載されている方法を使用して達成してもよい。この場合もまた、本方法は、ブラケットのベースと歯の表面との間の密接嵌合を達成するようにブラケットを歯の上に配置する。
次に、咬合高さ制御モジュール24は、歯を2つの部分、すなわち唇側部分(患者の唇または頬に面する側)と舌側部分(患者の舌に面する側)とに区分する。図12は、多咬頭歯250の正中矢状断面を、ベースが歯250に接触している歯列矯正ブラケット252とともに示す。多咬頭歯250は、唇側部分260と舌側部分262とに区分されている。また、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)がスロット258の中心のそのオリジナル位置にあるようにも示されている。
再び図11Aを参照すると、歯を区分するために、モデリングソフトウェア20は、歯250の最舌側点pLiを確定する(210)。この最舌側点pLiは、ブラケットベース原点に向かって並進したブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)に対して確定される。ブラケットベース原点は、ブラケットベースの中心にある点として定義される。並進したブラケットスロット座標系は、軸xs’,i、ys’,iおよびzs’,iによって表される(図12参照)。
咬合高さ制御モジュール24は、距離dを確定する(212)。距離dは、ブラケットベース座標系(xb,i、yb,i、zb,i)に対し、舌側方向における(すなわちzb,i軸に沿った)ブラケットベース原点から歯250の最舌側点pLiまでの距離として定義される。咬合高さ制御モジュール24は、歯を2つの部分、すなわち唇側部分260と舌側部分262とに区分するために使用される値として、「区分距離」fを確定する(214)。区分距離fを、0<f<dの間の任意の値として定義してもよい。一実施形態では、区分距離fを、距離dのおよそ1/2として選択してもよい。別の実施形態では、区分距離fは、唇側部分260がいかなる舌側咬頭をも含まないように選択される。
次に、咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)に対して歯の唇側部分260の最咬合側点piを確定する(216)。これを行うために、咬合高さ制御モジュール24は、最咬合側点piの探索を、ブラケットスロット座標系に対する舌側方向におけるブラケットベース原点からの距離が区分距離fを下回るかまたはそれに等しい歯のすべての点に制限する。咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットを所望の咬合高さに自動的に調整する際にこの最咬合側点piを使用する。
図13Aは、多咬合歯の正中矢状断面を、ベースが歯と最適に接触している歯列矯正ブラケットとともに示す。図11Bのフローチャートのステップ216の完了後の、繰返しiにおけるブラケット位置および向きを示す。ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、現咬合高さhi、所望の咬合高さh*およびhi−h*を示す。
咬合高さ制御モジュール24は、次に、図3Aおよび図3Bに関して上述した方法に類似する方法で、ブラケットを所望の咬合高さh*に自動的に調整する。咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)に対する歯の唇側部分の最咬合側点piを確定する(218)。咬合高さ制御モジュール24は、次に、最咬合側点piに基づいて現咬合高さhiを確定する(220)。現咬合高さが所望の咬合高さの指定された誤差ε内にある場合(222)、所望の咬合高さが達成されており、ブラケットはそれ以上調整される必要はなく、プロセスは終了する(224)。
現咬合高さが所望の咬合高さの指定された誤差ε内にない場合(222)、モデリングソフトウェア20は、ブラケット並進距離(hi−h*)/cos(α)を確定する(226)。ブラケット並進軸を、ブラケットスロット平面(xs,i、ys,i)とブラケットベース平面(ys,i、zs,i)との交差部分として定義する(228)。そして、咬合高さ制御モジュール24は、ブラケットをブラケット並進軸に沿って距離(hi−h*)/cos(α)だけ並進させる(230)。
図13Bは、多咬頭歯の正中矢状断面を、ブラケット並進軸に沿って、投影される正中矢状面におけるhi−h*の距離に対応する距離(hi−h*)/cos(α)だけ並進した歯列矯正ブラケットとともに示す。ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、所望の咬合高さh*およびhi−h*が示されている。図13Aからの先のブラケット位置および先のブラケットスロット座標系(xs,i,prev、ys,i,prev、zs,i,prev)を、二点鎖線で示す。
図13Cは、多咬頭歯の正中矢状断面を、この時所望の咬合高さh*に配置されているがベースは必ずしも歯と最適に接触していない歯列矯正ブラケットとともに示す。ブラケットベース座標系(xb,i、yb,i、zb,i)、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点pi、所望の咬合高さh*、およびブラケット座標系の唇側・舌側軸zb,iが歯の正面と交差する点を示す。
咬合高さ制御モジュール24は、次に、ブラケットを、歯と最適に接触するように再適合させる(232)。これを達成するために、咬合高さ制御モジュール24は、上述した米国特許出願第10/734,323号明細書に記載されている方法を使用し、視線の代りに軸zb,iを用いて、ブラケットと歯の表面との間の密接嵌合を達成するようにブラケットを再適合させてもよい。最後に、繰返し回数を、次の繰返しに向けてインクリメントする(234)。
図13Dは、多咬頭歯の正中矢状断面を、先に所望の咬合高さh*に配置されたがこの時ベースが再適合後に歯と最適に接触している歯列矯正ブラケットとともに示す。ブラケットベース座標系(xb,i、yb,i、zb,i)、ブラケットスロット座標系(xs,i、ys,i、zs,i)、この座標系に対する最咬合側点piおよび所望の咬合高さh*が示されている。図13Cからの先のブラケット位置、先のブラケットベース座標系(xb,i,prev、yb,i,prev、zb,i,prev)および先のブラケットスロット座標系(xs,i,prev、ys,i,prev、zs,i,prev)を、二点鎖線で示す。
図14Aは、多咬頭歯の正中矢状断面を、ベースが歯と最適に接触している歯列矯正ブラケットとともに示す。図示するように、歯と最適に接触するようにブラケットを再適合させることは、所望の咬合高さの達成に影響を与えている。図14Aは、この繰返し(i+1)に対し、ブラケットスロット座標系(xs,i+1、ys,i+1、zs,i+1)がスロットの中心における位置にあることを示す。同じブラケットスロット座標系はまた、ブラケットベース原点に対して並進したように示されている(xs’,i+1、ys’,i+1、zs’,i+1)。距離dは、歯の上の何らかの点が投影する、並進したブラケットスロット座標系の−zs,i+1,軸に沿った最大距離であるように示されている。距離fは、歯を2つの部分、すなわち唇側部分260と舌側部分262とに区分するために使用される、範囲0<f<d内の値である。図14Aはまた、ブラケットスロット座標系に対する、歯の唇側部分に位置する最咬合側点pi+1も示す。
図14Bは、歯14Aの多咬頭歯の正中矢状断面を示し、次の繰返し(i+1)に対するブラケットスロット座標系(xs,i+1、ys,i+1、zs,i+1)を示す。また、この座標系に対する最咬合側点pi+1、現咬合高さhi+1、所望の咬合高さh*およびhi+1−h*も示す。なお、この図では、ブラケットおよびその座標系は図14Aから位置または向きが変化しておらず、完全な繰返しの完了を示すために名称が変化している。
図11A〜図11Cの自動ブラケット調整プロセスは、ブラケット252の実際の咬合高さhiが所望の咬合高さh*の誤差ε内になるまで、ブラケット252を並進させ再適合させて、一連の繰返しを継続する。咬合高さ制御モジュール24は、戻って、次の繰返し(たとえば繰返しi+1)に対して最咬合側点pi+1を確定し(218)現咬合高さhi+1を確定する(220)。
別の実施形態では、咬合高さ制御モジュール24は、歯260の唇側部分(図12参照)の代りに歯262の舌側部分の最咬合側点を使用してもよい。この実施形態は、歯の舌側にブラケットを配置する場合、または医師が舌側咬頭に関して所望の咬合高さを測定したい場合に有用であり得る。
図15〜図28は、いかにして、咬合高さ制御モジュール24が最初にブラケットを歯の上に配置し(図3Aにおける108または図11Aにおける208)、かつ/または歯がブラケットのベースと歯の表面との間の適合を達成するように並進した後に歯にブラケットを再適合させる(図3Bにおける122または図11Cにおける232)ことができるかの1つの実施形態例を示す。図15〜図28は、上述した米国特許出願第10/734,323号明細書に記載されている方法を示す。この方法を使用して最初にブラケットを配置しまたはブラケットを再適合させる場合、咬合高さ制御モジュール24は、以下の論考において参照する視線の代りに軸zb,iを用いる。しかしながら、本発明はこれに関して限定されず、本発明の範囲から逸脱することなく他の技法を使用してもよい、ということが理解されよう。
図15は、本発明の一実施形態による、歯列矯正患者の歯の上における歯列矯正器具の相対的な向きを選択する方法のさまざまな態様を示すブロック図である。本方法は、コンピュータプログラムとして使用される場合に特に有利である。しかしながら、ブロック図で示すいくつかの行為を、望ましい場合は手動で実行してもよい。
図15で説明する方法は、歯列弓の表面を画定する3次元データを取得するブロック1020の行為を含む。歯列弓の表面は、上部歯列弓または下部歯列弓の歯のすべてを含んでもよく、もしくは上部歯列弓または下部歯列弓の一部のみを含んでもよい。表面は、頬唇側(すなわち、患者の唇または頬に面する側)、舌側(すなわち、患者の舌に面する側)、咬合側(すなわち、各歯の外側先端に沿って延在する側)、近心側(すなわち、患者の歯列弓の中央に面する側)および遠心側(すなわち、患者の歯列弓の中央から離れる方向に面する側)を含む各歯の側面のすべてを含めて、歯列弓の露出した部分のすべてを含むことが好ましい。しかしながら、望ましい場合、歯の1つまたは複数の側面を省略してもよい。
ブロック1020で取得されるデータを、本技術分野において既知である任意の適当な手段によって取得してもよい。たとえば、歯を表すデータを、患者の口腔内に保持される口内カメラ等のスキャナ、もしくはX線装置または他のタイプの放射線装置を使用することによって作成してもよい。別法として、デジタルデータのセットを、患者の歯列弓の表面の多数の位置に係合するコンタクトプローブを使用することによって取得してもよい。
別の代替例として、患者の歯を表すデータを、まず硬化性印象材を使用して患者の歯の印象をとることによって取得してもよい。次に、カメラまたは他の機器を用いて印象をスキャンすることにより、またはPCT公開国際公開第97/03622号パンフレットに記載されている装置を使用することによってデジタルデータを取得する。別のオプションとして、結果として得られる印象から模型(石模型等)を作製してもよく、その後、ビデオカメラ、レーザスキャナ等のスキャナを用いて模型をスキャンすることにより、機械的に模型を調べる機械的表面形状測定装置を使用することにより、またはPCT公開国際公開第97/03622号パンフレットに記載の装置を使用することにより、データを取得してもよい。デジタルデータを取得する他のオプションは、米国特許第6,123,544号明細書に記載されている。
スキャナを、データプロセッサのポートに直接結合してもよい。別法として、スキャナを、リモート位置に配置してもよく、スキャンされたデータを、ネットワークインタフェースを用いてデータプロセッサに通信してもよい。
ブロック1022によって示すように、歯列矯正器具の表面の3次元データもまた取得する。器具は、接着剤を使用して歯に直接接合されるように適合された任意の歯列矯正部品であってもよい。こうした器具の例には、ブラケット、バッカルチューブ、ボタン、クリート、リンガルシースおよびバイトプレーンが含まれる。適当な歯列矯正器具の例は、図17、図18および図20に示すブラケット1024である。
ブロック1022に記載されている器具の3次元データを、カメラまたはレーザスキャナを用いて器具をスキャンすることによって取得してもよい。しかしながら、データは、自動フライス盤で使用されるデジタルデータのセット等、器具を製造するために使用される製造データから取得されることが好ましい。
3次元データは、器具表面の露出部分すべてを表すことが好ましく、それにより、図面に示すように、器具の視覚表現を医師に表示することができる。しかしながら、任意に、表面を器具のベース表面またはベース部に限定してもよい。図18および図20において、ベースを数字1026によって示す。
従来、歯列矯正器具の製造業者は、器具と歯との間の密接嵌合が取得されることを確実にしようとして、統計的平均を使用して、患者の歯の期待される形状に類似する形状を有する直接接合歯列矯正器具のベースを作製しようと試みる。ベースの形状は、2つの基準軸(近心・遠心軸および咬合・歯肉軸)に沿って湾曲している複合彎曲(compound contour)を表すことが多い。しかしながら、器具によっては、特に前歯に接合するように適合された器具は、平坦かまたは本質的に平坦な形状を有する可能性がある。
多くの従来の歯列矯正器具のベースは、器具と接着剤との間の接合強度を増大させるようにテクスチャ加工されることが多い。このテクスチャを、ベースを粗化することにより(たとえばベースをサンドブラストすることにより)、もしくは突起、孔、凹部、ディンプルまたは器具の本体と一体化したかまたは他の方法で接続された他の構造を提供することにより、提供してもよい。別の代替例として、器具のベースに、小さい開口を有するスクリーンメッシュに類似するワイヤメッシュを設けてもよい。さらに別のオプションとして、ベースに、接着剤と接触するために外側に突出した規則的なまたは不規則的な多数の粒子を設けてもよい。
先の段落で言及した器具等、器具が比較的平滑なベース表面を有していない場合、器具ベースに対するデータのセットを、仮想の平滑に湾曲した面を作成することによって取得してもよい。仮想面は、大多数の突起の外端に接触する湾曲面を提供する方法等、最適適合方法によって取得される。仮想湾曲面を取得する他の方法を使用してもよい。
ボックス1028に示すように、各々が3次元空間に画定されるサンプル点のセットを、器具ベースの表面を表す3次元データから取得する。点のサンプリングは、数および分布が、ベースの構造およびサイズ(すなわち、長さおよび幅)を少なくともおおよそ特徴付けるために十分である。理論的に最低、少なくとも3つの点が必要である。湾曲したベースを有する歯列矯正器具に対して適した点の数の例は50である。より正確な結果を得るためにより多くの点を取得することができるが、コンピュータハードウェアの限界により、本方法を実行する速度が妨げられる可能性がある。
例示の目的のために、図20に、p0〜p8と示す9つのサンプル点を示す。点p0〜p8の各々は、ブロック1022で取得されるベースの表面上にある。図示するように、点のうちのいくつかはベース1026の縁に隣接し、少なくとも1つの点はベース1026の中心近くまたは中心にあることが好ましい。図20に示す例では、点p4は、ベース1026の中心と一致する。
次に、ブロック1030に示すように、かつ図19に概略的に示すように、視錐台を画定する。図19に示すような視点1032は、錐台によって画定される円錐の頂点を表す。2次元ビュー平面1034もまた画定し、それは錐台の一面と一致する。視錐台は、図19の数字1036によって指定され、任意の都合のよい形状であってもよい(四角錐または直円錐等)。
図19はまた、ビュー平面法線ベクトル1041aも示す。ベクトル1041aは、ビュー平面1034に対して垂直な方向に延在し、任意に、視点1032を貫通する。ビュー平面アップベクトル1041bもまた確立する。ビュー平面アップベクトル1041bは、ビュー平面1034に対して平行であり、観測者から見ると上方向に延在する。たとえばビュー平面1034が矩形である場合、ビュー平面アップベクトル1041bはビュー平面1034の左縁および右縁に対して平行であってもよいが、他の向きもまた可能である。そして、視錐台1036を、器具を受容するように意図された歯列弓の領域がビュー平面上に投影されるように、歯列弓に対して方向付ける。これをボックス1039に示す。
次に、ボックス1040に示すように、ビュー平面1034上に水平十字線1042および垂直十字線1044を画定する。水平十字線1042および垂直十字線1044の交差部分は、ビュー平面1034の境界内にあることが好ましい。しかしながら、水平十字線1042および垂直十字線1044は、実際には、ビュー平面アップベクトル1041bに対してそれぞれ水平および垂直にある必要はなく、それらの間に直角を形成する必要もない。
そして、視線1038を、視点1032において発生し、ビュー平面1034まで延在し、十字線1042、1044の交差点を通過する射線として画定する。たとえば、視錐台が直四角錐かまたは直円錐であり、かつ十字線1042、1044がビュー平面の中心に配置される場合、視線1038は、ビュー平面法線ベクトル1043に対して平行になる。しかしながら、他の視錐台が使用されてもよく、それらの場合、視線は、ビュー平面法線ベクトル1043に対して平行である必要はない。
そして、(1)十字線1042、1044の交差部分が、歯列弓の表面の、器具ベース1026の表面の中心があるように望まれる位置に投影し、(2)十字線1042、1044の回転向きが、ブラケット1024の、歯列弓に対するその頬唇側・舌側軸を中心とする望ましい回転向きに一致するように、ビュー平面1034において十字線1042、1044を方向付ける。この行為をボックス1048に記載する。実際には、この方向付けを、マウスまたはスタイラス等のユーザ制御コンピュータ入力デバイスを使用して仮想歯列弓に対して十字線1042を移動させることによって達成してもよい。
図16は、正面すなわち頬唇側面1047を有する左上犬歯1045を含む患者の上部歯列弓1043のモデルを示す。図16では、十字線1042、1044は、患者の左上犬歯1034のモデル上の位置に位置合せされている。犬歯1045上の特定の位置は、歯列矯正医師によって望まれる特定の歯列矯正治療計画に従う任意の位置であってもよい。
たとえば、十字線1042、1044の交差部分に位置合せされるように選択される歯の上の位置は、図16に示すように犬歯1045の臨床的歯冠の面軸点1046と一致してもよい。面軸点は、犬歯1045の正中矢状面と犬歯1045の正中横断面の交差部分の、それら平面の交差部分が頬唇側の歯の表面に接する点に位置する。
代替例として、十字線1042、1044は、互いに垂直である必要はない。図16Aにおいて、十字線1042xは、十字線1044に対して90度以外の角度で延在する。こうしたことは、選択されたブラケットに角度がつけられる(すなわち、アーチワイヤスロットの長手方向軸がブラケットの近心側および遠心側に対して垂直でない)場合に望ましい場合がある。
ブラケット1026に、図17および図18に示す3つの基準軸が設けられる。これら3つの軸には、咬合側・歯肉側基準軸1052、近心側・遠心側基準軸1054および頬唇側・舌側基準軸1056がある。
次に、ブラケット1024を、唇側に配置される場合は好ましくは歯の唇側に、または舌側に配置される場合は好ましくは歯の舌側に、視線に沿った点に配置する。たとえば、ボックス50に示すように、ブラケット1024を、仮想的に、ブラケットベース1026が犬歯1045の唇側面に面するように視錐台1036の頂点に配置してもよい。ブラケット1024はまた、頬唇側・舌側基準軸1056の舌側ベクトルが視線と同一線上にあるようにも向けられる。さらに、ブラケット1024は、咬合側・歯肉側基準軸1052の歯肉側ベクトルが、歯列弓が上顎弓である場合、ビュー平面1034上に投影されとビュー平面1034のアップベクトル1041bに対して平行であるように向けられる。歯列弓が下顎弓である場合は、咬合側・歯肉側基準軸1052の咬合側ベクトルがビュー平面1034のアップベクトル1041bに対して平行である。
そして、ボックス1057に示すように、ブラケット1024を、その唇側・舌側軸(すなわち視線)を中心に回転させる。ブラケット1024を、水平十字線1042および垂直十字線1044が、歯列弓1043に対してブラケット1024の望ましい向きに一致するようにビュー平面1034上で回転した角度と同じ角度だけ回転させる。
次に、ブラケット1024の回転のための第1の軸を選択する。本実施形態では、ボックス1058に示すように、ブラケット1024の回転のための軸として、まず近心・遠心基準軸1054(図17)を選択する。そして、ボックス1062に示すように、基準線または射線1060のセットを確立する。各射線1060は、サンプル点p0〜p8のうちの1つから犬歯1045に向かって延在する。射線1060を図22に示す。
図示する実施形態では、射線1060は、互いに平行にかつ犬歯1045に向かう視線に対して平行に延在する。しかしながら、他の方法が可能である。たとえば、射線1060は、射線1060間に一定の分岐角が存在するように、基準点から外側に放射してもよい。任意に、その基準点は、ベース1026の曲率中心と一致してもよい。さらなるオプションとして、複合彎曲を有するベース1026は、かかる基準点のうちの2つ以上を有してもよい。
そして、本方法は、射線1060が歯1045の正面1047と交差する位置に対応する犬歯1045の表面の点の確定を含む。この確定をボックス1064に示す。犬歯1045の表面上の点を、図21および図22においてp’0〜p’8と示す。
次に、ボックス1066に示すように、射線1060の各々に沿ったブラケット1024と歯の表面1047との間の距離を確定する。それら距離のうちの3つを図22に示し、d2、d5およびd8として表す。距離d2は、点p2とp’2との間の距離を表し、距離d5は、点p5とp’5との間の距離を表し、以下同様である。
その後、ブロック1066において確定された距離のうちのいくつかおよび好ましくはすべてに対し、演算機能を実行する。たとえば、ボックス1068に示すように、ボックス1066においてブラケット1024の回転軸の両側に対して確定された距離の平均距離が別々に計算される。たとえば、近心・遠心軸がベース1026の点p4を通る場合、距離d0、d1、d2およびd5の平均が計算される。さらに、距離d3、d6、d7およびd8の平均も計算される。そして、それら2つの平均の差が確定される。
他の演算機能もまた可能である。たとえば、機能は、回転軸(この場合、近心・遠心軸)の両側にある射線に対応する距離の単純な合計であってもよい。別のオプションとして、演算機能は、回転軸の両側に沿った距離の二乗平均平方根の計算であってもよい。さらに別のオプションとして、演算機能は、各距離d0〜d8と、ベース1026全体に亙って考慮した場合の平均距離との間の二乗平均平方誤差の合計の計算であってもよい。後者のオプションでは、ブラケット1024は、回転軸を中心に、先の向きからの平均平方誤差の合計と比較した場合に平均平方誤差の合計を低減する方向に回転する。さらに別のオプションとして、演算機能は、好ましくは上述した距離計算のうちの1つを含む計算を使用して、ベースと歯との間の空間の少なくとも一部の容積の計算を含んでもよい。
そして、ボックス1070に記載されているように、ブラケット1024および犬歯1045を、互いに対し、先の向き(たとえば「第1」向き)から、第1向きとは異なる第2向きに移動させる。たとえば、ブラケット1024を第2向きに移動させ、犬歯1045を固定したままにしてもよい。別のオプションとして、ブラケット1024を固定したままにして犬歯1045を移動させてもよい。
たとえば、図22および図23の比較によって示すように、ブラケット1024を、図22に示す第1向きから図23に示す第2向きまでその近心・遠心軸1054を中心に回転させる。回転移動は、ボックス1068において計算された平均距離の間の差を低減する方向に、わずかな所定角度増分で実行されることが好ましい。この時、ブラケット1024の歯1045に対する向きは変化しているが、点p0〜p8はベース1026上の同じ位置のままである。
次に、ボックス1071に示すように、基準線または射線1060aのセットを確立する。各射線1060aは、サンプル点p0〜p8のうちの1つから犬歯1045に向かって延在する。この実施形態では、図23に示すように、射線1060aは、互いに平行にかつ歯1045に向かう視線に対して平行に延在する。
そして、本方法は、射線1060aが歯1045の正面1067と交差する位置に対応する犬歯1045の表面上の点の確定を含む。この確定をボックス1072に示す。図23では、正面1047の3つの点を示し、数字p’2a、p’5aおよびp’8aによって指定する。
そして、ボックス1073に示すように、歯が第2向きにある場合の、ベース1026上の各点と犬歯1045上の対応する点との間の射線1060aに沿った距離を確定する。この計算は、ボックス1066に示す計算に幾分か類似する。図23では、距離d2a、d5aおよびd8aを例として示す。
その後、歯の第2向きに対し、回転軸の各側における点の間でありかつブラケット1024の射線1060aに沿った距離の平均を確定する。この計算をボックス1074に示し、それは、ボックス1068に示したような歯の第1向きに関連して上述した計算に類似する。ボックス1074はまた、2つの平均の差を確定する行為も含む。
そして、ブラケット1024および歯1045が第1相対向きにある場合に確定される距離と、ブラケット1024および歯1045が第2相対向きにある場合に確定される距離と、の差を定量化する。その後、ブラケット1024および歯1045を、基準軸を中心に定量化された差が低減されるような方向に弧状に相対的に移動させる。本発明の代替的な説明として、ブラケット1024および歯1045が第1相対向きにある場合に確定される距離と、ブラケット1024および歯1045が第2相対向きにある場合に確定される距離との差は、ブラケット1024および歯1045の後続する相対移動の方向を確かめることができるように、事前選択された数学的計算の下で全体としてより小さい距離に対応する向きを選択するために比較される。
たとえば、ボックス1076に示すように、次いで、ボックス1068において計算された平均の差を、ボックス1074において計算された平均の差と比較する。結果として得られる差により符号が変化しなかった場合、方法はパス1078を介して本方法のボックス1070の直前の場所に戻り、上述したタスクが繰り返される。符号が変化した場合、方法はボックス1079に進む。
ボックス1079において、ブラケットの回転軸が想起される。ボックス1070において識別された回転軸が近心・遠心基準軸1054であった場合、方法はボックス1080に進み、回転軸を咬合・歯肉基準軸1052に変更する。しかしながら、ボックス1070において識別されたブラケットの回転軸が近心・遠心基準軸1054でなかった場合、方法はボックス1082に進み、ブラケットの回転軸を近心・遠心基準軸1054に設定する。ボックス1080またはボックス1082のいずれからも、方法はボックス1084に進む。
ボックス1084に示すように、射線のセットを、ブラケット1024のベース1026上のサンプル点から犬歯1045に向かう方向に延在させる。任意に、射線は、互いに平行でありかつ視線に対して平行である。各射線は、点p0〜p8等、ブラケットベース1026上に先に識別されたサンプル点から延在することが好ましい。各射線は、ある点において犬歯1045の表面1047と交差する。
ボックス1086は、犬歯1045の表面上の点の位置の確定を表す。そして、ボックス1088に記述されるように、点の間の各線分の長さを確定する。特に、ベース1026上の各サンプル点と犬歯1045の表面上の対応する点との間の距離を計算する。
その後、ボックス1088においてブラケットの回転軸の各側において確定された距離の平均を計算し、2つの平均の間の差を計算する。この計算をボックス1090に示し、これは、ボックス1068に示す計算に類似する。しかしながら、この場合のブラケットの回転軸は、咬合・歯肉軸1052であってもよく(ボックス1080から進む場合)、または近心側・遠心側基準軸1054であってもよい(ボックス1082から進む場合)。
そして、方法はボックス1092に進む。ボックス1090において計算される平均距離の差が所定許容差を上回る場合、方法はパス1094および1078を介してボックス1070の直線の位置に戻る。しかしながら、ボックス1090において計算された平均距離の間の差が所定許容差を下回る場合、さらなる回転は必要とされず、方法はパス1096を介してボックス1098に進む。
そして、ボックス1098に示すように、ブラケット1024を、視線に沿って犬歯1045に向かって並進させる。ブラケットは、ボックス1088において確定された最短距離に等しい距離、犬歯1045に向かって前進する。任意に、犬歯1034に向かうブラケットの並進を、ブラケット1024を歯の表面に接合するために使用される接着剤の予測される厚さだけ低減してもよい。
図24は、犬歯1045上の所望の位置に配置されたブラケット1024の図である。この図において、ブラケット1024は、ベース1026と歯の表面1047との間の密接嵌合が達成されるように、犬歯1045に対してその最適な向きにあるように示されている。そして、本方法を実行するコンピュータは、他の器具を要求に応じて夫々の歯の上に配置することができるように、視線1038からブラケット1024を仮想的に「引き離す」。
図25は、ブラケット1024と犬歯1045の隣接する唇側面との拡大部分平面図である。この図では、ベース1026の中央に近い位置においてベース1026と犬歯1045の表面1047との間にわずかなギャップがあることがわかる。このギャップは、犬歯1045に対するブラケット1024の向きが、ブラケット1024と歯1045との間の密接嵌合を達成するために上述した方法によって選択された場合であっても、歯の表面1047とベース1026とで曲率が異なるために存在する。
図26は、近心側方向で見た、ブラケット1024と犬歯1045の一部とを示す拡大側面図である。この図において、ベース1026の曲率は、歯1045の隣接部分の曲率と密に一致し、ベース1026の近心側縁に沿って明白なギャップはない。
図27は、歯を歯肉側方向で見た、ブラケット1024および犬歯1045の拡大底面図である。この図では、ベース1026の湾曲は、歯1045の隣接部分の湾曲と幾分か異なり、したがって、わずかなギャップが見られる。しかしながら、上述した方法の使用は、比較的密接嵌合が達成されるように、ブラケット1024と歯1045との間の相対向きを最適化する傾向にある。
任意に、上述した方法を実行するコンピュータプログラムにより、ユーザは、歯の表面に沿った並進移動とともにたとえば図18に示すようなその唇側・舌側軸すなわちZ軸を中心とする回転移動を使用して、器具を歯の上で好ましい向きにシフトさせることも可能である。ユーザは、器具を手動で(たとえばコンピュータマウスのクリックおよびドラグ動作により)シフトさせてもよく、または自動で(たとえば、器具のアーチワイヤスロットが咬合面に対して平行な方向に延在し歯の咬合側縁から一定の距離に位置すべきであることを指定することによって)シフトさせてもよい。かかる調整は、器具が、調整が行われる際に歯の表面に対して最適な適合を維持するように、図15において上述したステップと同時に実行されることが好ましい。
図28は、本発明の代替実施形態の図であり、方法は、器具が最初に歯の表面のすぐ隣に配置されることを除き、上述したように実行される。特に、ブラケット1024aのベース1026aの中心は、本実施形態では面軸点1046aに正接する位置に配置される。したがって、ボックス1070によって上で例示したようにブラケットがその近心・遠心軸を中心に回転する際、ブラケットベース上のサンプル点のうちのいくつかは、犬歯1045aの正面の舌側に存在する可能性がある。図示するように、犬歯1045aの正面の唇側の方向に他のサンプル点が存在してもよい。
図16〜図27に関連して上述した方法は、距離の絶対値が計算されることを除き、図28において例示した実施形態とともに使用される。さらに、ブラケット1024の歯1056に対する最終的な向きにおいて、ブラケット1024は、サンプル点のいずれも犬歯1045の正面の舌側に位置しないように頬唇側方向に並進する。
上述した方法に対する多数の変形も可能であり、当業者には明らかとなろう。たとえば、本方法を、患者の歯の舌側面に接合される器具に関連して使用してもよい。また、基準軸および基準点(面軸点等)は、上述したものと異なってもよい。
さらに、上述した方法を、得られる結果にしたがって回転移動の量を変化させることによって変更してもよい。たとえば、回転移動の増分は、最初は比較的大きくてもよく、その後、後続するステップにおいて低減してもよい。たとえば、回転移動の量を、ボックス1076において確定されるような符号の差が示されると低減してもよい。
本発明のさまざまな実施形態について説明した。これらおよび他の実施形態は以下の特許請求の範囲内にある。
クライアントコンピューティング装置が3次元(3D)環境において歯の上で歯列矯正器具(たとえばブラケット)を自動的に調整する例示的なコンピュータ環境を示すブロック図である。 図1のクライアントコンピューティング装置の実施形態をさらに詳細に示すブロック図である。 自動歯列矯正ブラケット調整の方法の実施形態を示すフローチャートである。 自動歯列矯正ブラケット調整の方法の実施形態を示すフローチャートである。 前歯を、ブラケット並進距離を確定するために使用される歯列矯正ブラケットおよびブラケットベース座標系とともに示す図である。 前歯を、ブラケット並進距離を確定するために使用される歯列矯正ブラケットおよびブラケットベース座標系とともに示す図である。 前歯を、ブラケット並進距離を確定するために使用される歯列矯正ブラケットおよびブラケットベース座標系とともに示す図である。 前歯を、ブラケット並進距離を確定するために使用される歯列矯正ブラケットおよびブラケットベース座標系とともに示す図である。 前歯の上での歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 前歯の上での歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 前歯の上での歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 歯の上の歯列矯正ブラケットの再適合を示す図である。 前歯の正中矢状断面を、完全な繰返しの完了を示す歯列矯正ブラケットおよびブラケットベース座標系とともに示す図である。 自動歯列矯正ブラケット調整のためにシステムによって提示されるユーザインタフェース例の表示図である。 自動歯列矯正ブラケット調整のためにシステムによって提示されるユーザインタフェース例の表示図である。 自動歯列矯正ブラケット調整のためにシステムによって提示されるユーザインタフェース例の表示図である。 多咬頭歯の上における自動歯列矯正ブラケット調整の方法の実施形態例を示すフローチャートである。 多咬頭歯の上における自動歯列矯正ブラケット調整の方法の実施形態例を示すフローチャートである。 多咬頭歯の上における自動歯列矯正ブラケット調整の方法の実施形態例を示すフローチャートである。 唇側部分と舌側部分とに区分される多咬頭歯の正中矢状断面である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 図11A〜図11Cに示す方法による多咬頭歯の上の歯列矯正ブラケットの並進を示す図である。 本発明の一実施形態による歯列矯正器具および歯の相対的な向きを選択する方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による歯列矯正器具および歯の相対的な向きを選択する方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による歯列矯正器具および歯の相対的な向きを選択する方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による歯列矯正器具および歯の相対的な向きを選択する方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態による歯列矯正器具および歯の相対的な向きを選択する方法を説明するフローチャートである。 患者の歯列弓の仮想表現の舌側方向で見た概略図であり、仮想モデルの犬歯と位置合せして配置された基準軸をさらに示す図である。 図16に幾分か類似するが本発明の別の実施形態を示す図である。 図15に示す方法で使用することができる例示的な歯列矯正器具の舌側方向で見た立面図であり、器具に対してある向きに配置された一対の基準軸をさらに示す図である。 2つの基準軸に加えて図17に示す器具の近心方向で見た側面図である。 図15の方法で確立される例示的なビュー平面を示す概略図である。 図17および図18に示す器具の頬唇方向で見た背面図であり、例示の目的で器具のベース上に指定された9つの点をさらに示す図である。 図16に示す仮想歯列弓の拡大概略正面図であり、例示の目的で仮想犬歯の正面の上に指定された9つの点をさらに示す図である。 図16、図17および図20に示す器具と図21に示す犬歯のみとの近心方向で見た拡大側面図であり、器具のベース上に確立された点のうちの3つと、犬歯の正面の上に確立された3つの対応する点と、の間に延在する3つの射線をさらに示す図である。 図22に幾分か類似するが、器具および歯の相対的な向きが変更された図である。 図17、図18および図20に示す器具に加えて図16に示す歯列弓の概略立面図であり、器具が歯の上の所望の位置に所望の向きで配置されていることを示す図である。 図24に示す器具および犬歯の咬合方向で見た部分拡大平面であり、歯の正面に対する器具のベースの適合を示す図である。 図25に幾分か類似する図であるが、近心方向に見た器具の側面図である。 図25および図26に幾分か類似する図であるが、歯肉方向に見た器具の底面図である。 図22に幾分か類似するが、本発明の別の実施形態による器具と歯との相対的な向きの幾分か異なる表現を示す図である。

Claims (64)

  1. 3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現をレンダリングするステップと、
    該歯に関連する歯列矯正器具の所望の咬合高さを受け取るステップと、
    該3D環境内で該歯列矯正器具を、該歯の上で該所望の咬合高さに対し自動的に調整するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記3D環境内で調整された前記歯列矯正器具と前記歯とを、医師が該歯の上に該歯列矯正器具を配置する際の視覚的支援として表示するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、さらに、前記3D環境内で該歯列矯正器具に関連する座標系に対して該歯列矯正器具を調整するステップを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、該歯列矯正器具の現咬合高さを決定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、前記現咬合高さを前記所望の咬合高さと比較するステップを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、前記比較に基づいて前記現咬合高さを調整するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、
    該歯列矯正器具の現咬合高さと前記所望の咬合高さとの差を決定するステップと、
    該差を許容可能誤差と比較するステップと、
    該差が該許容可能誤差を上回る場合に該現咬合高さを該所望の咬合高さに調整するステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、
    並進距離を決定するステップと、
    該並進距離だけ該歯列矯正器具を並進させるステップと、
    を含む、請求項1に記載の方法。
  9. iが前記現咬合高さであり、h*が前記所望の咬合高さであり、αがブラケットアンギュレーションである場合に、前記ブラケットの並進距離が(hi−h*)/cos(α)によって定義される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記歯列矯正器具を並進させるステップが、並進軸に沿って前記並進距離だけ該歯列矯正器具を並進させるステップを含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記並進軸を、スロット面とベース面との交差部分として画定するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記歯の最咬合側点を決定するステップと、
    該歯の該最咬合側点に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓の最咬合側点を決定するステップと、
    該歯列弓の該最咬合側点に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記歯の少なくとも2つの最咬合側点を決定するステップと、
    該歯の該少なくとも2つの最咬合側点の平均を計算するステップと、
    該歯の該最咬合側点の該平均に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記3D環境内で、前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓のデジタル表現をレンダリングするステップと、
    該歯列弓の最咬合側面を決定するステップと、
    該歯列弓の該最咬合側面に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記歯列矯正器具のベースと前記歯の表面とが適合するように該歯列矯正器具を自動的に再適合させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記3D環境内で、前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓のデジタル表現をレンダリングするステップと、
    該歯列弓の該歯の各々に対し医師から所望の咬合高さデータを受け取るステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 前記歯列弓の前記歯の各々が関連する歯列矯正器具を有し、
    前記所望の咬合高さデータに基づいて前記3D環境内で該関連する歯の上の各歯列矯正器具の前記咬合高さを自動的に調整するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記所望の咬合高さが、ユーザインタフェースを介して医師から受け取られる、請求項1に記載の方法。
  20. 前記所望の咬合高さが、咬合高さの標準化されたセットから選択される、請求項1に記載の方法。
  21. 前記所望の咬合高さが、咬合高さのカスタマイズされたセットの一部である、請求項1に記載の方法。
  22. 前記歯列矯正器具が、歯列矯正ブラケット、バッカルチューブ、シース、ボタンまたはアーチワイヤを含む、請求項1に記載の方法。
  23. 前記歯が前歯または後歯を含む、請求項1に記載の方法。
  24. 前記歯が多咬頭歯を含む、請求項1に記載の方法。
  25. 3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示するステップと、
    該歯に関連する歯列矯正器具の所望の咬合高さを受け取るステップと、
    該歯を少なくとも2つの部分に区分するステップと、
    該3D環境内で該歯列矯正器具を、該歯の該部分のうちの選択された1つの上で該所望の咬合高さに自動的に調整するステップと、
    を含む方法。
  26. 前記歯が多咬頭歯を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記歯を区分するステップが、
    該歯の上の最舌側点を決定するステップと、
    器具ベース原点と該歯の上の該最舌側点との間の区分距離を決定するステップと、
    該器具ベース原点と該区分距離との間として該歯の唇側部分を画定するステップと、
    該区分距離と該歯の上の該最舌側部分との間として該歯の舌側部分を画定するステップと、
    を含む、請求項25に記載の方法。
  28. 前記歯の前記選択された部分が該歯の前記唇側部分である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記歯の前記選択された部分が該歯の前記舌側部分である、請求項27に記載の方法。
  30. 前記区分距離が、前記器具ベース原点から前記歯の前記最舌側点までの距離のおよそ1/2である、請求項27に記載の方法。
  31. 前記区分距離が、前記歯の唇側部分がいかなる舌側咬頭も含まないように選択される、請求項27に記載の方法。
  32. 前記歯列矯正器具を自動的に調整するステップが、
    前記歯の前記選択された部分の前記最咬合側点を決定するステップと、
    該最咬合側点に対して前記所望の咬合高さおよび現咬合高さを決定するステップと、
    該現咬合高さと該所望の咬合高さとの間の差を決定するステップと、
    該差に基づいて該現咬合高さを調整するステップと、
    を含む、請求項25に記載の方法。
  33. 前記歯列矯正器具のベースと前記歯の表面との間の適合が最適化されるように該歯列矯正器具を再適合させることをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  34. 前記3D環境内で、前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓のデジタル表現を表示するステップと、
    該歯列弓の該歯の各々に対し医師から所望の咬合高さデータを受け取るステップと、
    をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  35. 前記歯列弓の前記歯の各々が関連する歯列矯正器具を有し、
    前記所望の咬合高さデータに基づいて前記3D環境内で該関連する歯の上で各歯列矯正器具の前記咬合高さを自動的に調整することをさらに含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記歯列矯正器具が、歯列矯正ブラケット、バッカルチューブ、シース、ボタンまたはアーチワイヤを含む、請求項25に記載の方法。
  37. コンピューティング装置と、
    該コンピューティング装置において実行するモデリングソフトウェアと、を具備するシステムであって、
    該モデリングソフトウェアは、
    3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示するレンダリングエンジンと、
    該3D環境内で歯列矯正器具を、該歯の上の所望の咬合高さに自動的に調整する咬合高さ制御モジュールとを含む、
    システム。
  38. 前記3D環境内で前記調整された歯列矯正器具と前記歯とを表示するためのユーザインタフェースをさらに具備する、請求項37に記載のシステム。
  39. 前記咬合高さ制御モジュールが、前記3D環境内で前記歯列矯正器具に関連する座標系に対し該歯列矯正器具を自動的に調整する、請求項37に記載のシステム。
  40. 前記咬合高さ制御モジュールが、
    前記歯列矯正器具の現咬合高さを決定し、
    該現咬合高さを前記所望の咬合高さと比較し、
    該比較に基づいて該現咬合高さを調整する、請求項37に記載のシステム。
  41. 前記咬合高さ制御モジュールが、
    前記現咬合高さと前記所望の咬合高さとの差を決定し、
    該差を許容可能誤差と比較し、
    該差が該許容可能誤差を上回る場合に該現咬合高さを該所望の咬合高さに調整する、請求項40に記載のシステム。
  42. 前記咬合高さ制御モジュールが、
    並進距離を決定し、
    該並進距離だけ該歯列矯正器具を並進させる、請求項41に記載のシステム。
  43. iが前記現咬合高さであり、h*が前記所望の咬合高さであり、αがブラケットアンギュレーションである場合に、前記ブラケットの並進距離が(hi−h*)/cos(α)によって定義される、請求項42に記載のシステム。
  44. 前記咬合高さ制御モジュールが、前記歯列矯正器具を並進軸に沿って並進させる、請求項42に記載のシステム。
  45. 前記並進軸が、器具スロット面と器具ベース面との交差部分として画定される、請求項44に記載のシステム。
  46. 前記咬合高さ制御モジュールが、前記歯の最咬合側点を決定し、該歯の該最咬合側点に対して前記所望の咬合高さを決定する、請求項37に記載のシステム。
  47. 前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓の最咬合側点を決定するステップと、
    該歯列弓の該最咬合側点に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項37に記載のシステム。
  48. 前記歯の少なくとも2つの最咬合側点を決定するステップと、
    該歯の該少なくとも2つの最咬合側点の平均を計算するステップと、
    該歯の該最咬合側点の該平均に対して前記所望の咬合高さを決定するステップと、
    をさらに含む、請求項37に記載のシステム。
  49. 前記咬合高さ制御モジュールが、前記歯が複数の歯のうちの1つである歯列弓の最咬合側面を決定し、該歯列弓の該最咬合側面に対して前記所望の咬合高さを決定する、請求項37に記載のシステム。
  50. 前記咬合高さ制御モジュールが、前記所望の咬合高さを得るように前記歯列矯正器具を調整した後に、該歯列矯正器具のベースと前記歯の表面とが適合するように該歯列矯正器具を再適合させる、請求項37に記載のシステム。
  51. 前記歯列矯正器具が、歯列矯正ブラケット、バッカルチューブ、シース、ボタンまたはアーチワイヤを含む、請求項37に記載のシステム。
  52. 前記歯が前歯または後歯を含む、請求項37に記載のシステム。
  53. 前記歯が多咬頭歯を含む、請求項37に記載のシステム。
  54. 医師によって選択可能な歯列矯正器具のタイプに対する属性を記述するデータを格納するデータベースをさらに具備し、
    前記咬合高さ制御モジュールが、該格納された属性に基づいて該歯列矯正器具の前記咬合高さを制御する、請求項49に記載のシステム。
  55. 前記データベースが前記コンピューティング装置からリモートに配置され、ネットワークを介して該コンピューティング装置に結合される、請求項54に記載のシステム。
  56. 前記属性が、歯列矯正器具の前記タイプに対し寸法、スロット位置、トルク角度およびアンギュレーションのうちの1つ以上を含む、請求項54に記載のシステム。
  57. 前記所望の咬合高さに関する入力を前記医師から受け取るユーザインタフェースをさらに具備し、
    前記咬合高さ制御モジュールが、該所望の咬合高さに従って前記3D環境内で前記歯列矯正器具の前記咬合高さを調整する、請求項37に記載のシステム。
  58. 歯列弓の各歯に対し所望の咬合高さデータを格納するデータベースをさらに具備する、請求項37に記載のシステム。
  59. 前記所望の咬合高さが選択される標準化された咬合高さのセットを格納するデータベースをさらに具備する、請求項57に記載のシステム。
  60. プログラム可能なプロセッサに対し、
    3次元(3D)環境内で歯の少なくとも一部のデジタル表現を表示させ、
    該歯に関連する歯列矯正器具に対し所望の咬合高さを受け取らせ、
    該歯列矯正器具を、該歯の上で該所望の咬合高さに自動的に調整させる命令を含む、コンピュータ読取可能媒体。
  61. 前記命令が、前記プロセッサに対し、
    前記3D環境内で座標系を前記歯列矯正器具に関連付けさせ、
    該3D環境内で該歯列矯正器具に関連する該座標系に対して該歯列矯正器具を自動的に調整させる、請求項60に記載のコンピュータ読取可能媒体。
  62. 前記命令が、前記プロセッサに対し、現咬合高さと前記所望の咬合高さとの差を決定させ、該差に基づいて前記歯列矯正器具を並進させる、請求項60に記載のコンピュータ読取可能媒体。
  63. 前記命令が、前記プロセッサに対し、前記3D環境内で前記調整された歯列矯正器具および前記歯を表示させる、請求項60に記載のコンピュータ読取可能媒体。
  64. 前記命令が、前記プロセッサに対し、
    対応する複数の歯列矯正器具に対して複数の咬合高さを画定する咬合高さデータを格納させ、該歯列矯正器具の各々が歯列弓の複数の歯のうちの1つに対応し、
    前記対応する所望の咬合高さに基づいて該歯列矯正器具の各々の該咬合高さを自動的に調整させる、請求項60に記載のコンピュータ読取可能媒体。
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