JP2008505967A - A1アデノシンレセプターアゴニストの製造方法 - Google Patents

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Abstract

種々の病状、特に頻脈、および心房粗動、アンギナ、および心筋梗塞の治療に有用な式(I):
Figure 2008505967

[式中、Rは所望により置換されたフェニルである]
で示される構造を有する部分または完全A1アデノシンレセプターアゴニストである新規化合物の大規模製造に適した合成方法を開示する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は米国仮特許出願No.60/587,100(2004年7月12日)の優先権を主張し、その内容は本明細書の一部を構成する。
本発明は、部分または完全A1アデノシンレセプターアゴニストである化合物の製造方法に関する。該化合物は、糖尿病疾患、肥満、脂肪細胞機能の変化、CNS障害、および心臓活性の変化を有する哺乳動物の治療、詳細には不整脈の治療に有用である。該化合物は哺乳動物における抗脂肪分解作用も有する。
アデノシンは、天然のヌクレオシドであり、すべて重要な生物学的プロセスを調節するA1、A2A、A2B、およびA3として知られるアデノシンレセプターファミリーと相互作用することによりその生物学的作用を示す。例えば、A2Aアデノシンレセプターは冠動脈拡張を調節し、A2Bレセプターは肥満細胞の活性化、喘息、血管拡張、細胞増殖の調節、腸の機能、および神経分泌の調節に関与し(Adenosine A2B Receptors as Therapeutic Targets、Drug Dev Res 45:198; Feoktistov et al.、Trends Pharmacol Sci 19:148-153参照)、A3アデノシンレセプターは細胞増殖プロセスを調節する。
A1アデノシンレセプターは、2つの異なる生理学的反応に介在する。カテコールアミンの心臓刺激作用の阻害はアデニレートサイクラーゼの阻害を介するが、AV結節を介するインパルスの伝搬を延長し、心拍数(HR)を遅くする直接作用の大部分はIKAdoの活性化による(B. Lerman and L. Belardinelli Circulation、Vol. 83(1991)、P 1499-1509、およびJ. C. Shryock and L. Belardinelli、Am. J. Cardiology、Vol. 79(1997) P 2-10)。A1アデノシンレセプターの刺激は、AV結節細胞の活動電位の持続時間を短くし、その大きさを減少させるので、AV結節細胞の不応期を延長する。すなわち、A1レセプターの刺激は、結節リエントリー性頻拍の終了、および心房細動および粗動時の心拍数の調節を含む上室性頻拍の治療方法を提供する。
したがって、A1アデノシンアゴニストは、急性および慢性の心拍障害、特に洞房、心房、およびAV結節組織の異常により生じる頻脈を特徴とする疾患の治療に有用である。そのような障害には、限定されるものではないが心房細動、上室性頻拍、および心房粗動がある。A1アゴニストへの曝露は、心拍数の減少と律動異常の規則化をもたらし、心血管機能を改善する。
A1アゴニストは、カテコールアミンの作用を阻害する能力を介して、細胞cAMPを減少させ、交感神経系の緊張増加が細胞cAMPレベルを増加させる心不全における有益な作用を有する。後者の病状は心室性不整脈と突然死の可能性の増加と関連があることを示した。例えば、B. Lerman and L. Belardinelli Circulation、Vol. 83(1991)、P 1499-1509、およびJ. C. Shryock and L. Belardinelli、Am. J. Cardiology、Vol. 79(1997) P 2-10参照。
A1アゴニストは、サイクリックAMP産生に対するその阻害作用の結果として、脂肪細胞における抗脂肪分解作用を有し、非エステル化脂肪酸(NEFA)放出の減少をもたらす(E. A. van Schaick et al J. Pharmacokinetics and Biopharmaceutics、Vol. 25(1997) p 673-694、およびP. Strong Clinical Science Vol. 84(1993) p. 663-669)。非インスリン依存性糖尿病(NIDDM)は、高血糖を生じるインスリン抵抗性を特徴とする。観察された高血糖に関与する因子は、正常なグルコース取り込みおよび骨格筋のグリコーゲンシンターゼ(GS)の活性化の欠如である。NEFAレベルの上昇は、インスリン刺激グルコース取り込みおよびグリコーゲン合成の阻害を示した(D. Thiebaud et al Metab. CHn. Exp. Vol. 31(1982) p 1128-1136、およびG. Boden et al J. CHn. Invest. Vol. 93(1994) p 2438-2446)。グルコース脂肪酸サイクルの仮説が早くも1963年にP. J. Randleに提唱された(P. J. Randle et al Lancet(1963) p.785-789)。この仮説の理念は、脂肪酸の末梢組織への供給を制限すると炭水化物の利用を促進するというものである(P. Strong et al Clinical Science Vol. 84(1993) p. 663-669)。
中枢神経障害におけるA1アゴニストの利点が概説されている(L. J. S. Knutsen and T. F. Murray in Purinergic Approaches in Experimental Therapeutics、Eds. K. A. Jacobson and M. F. Jarvis(1997) Wiley-Liss、N. Y.、P-423-470)。簡単には、てんかんの実験モデルに基づいて、混合A2A:A1アゴニストであるメトリフジルは、逆ベンゾジアセピンアゴニストであるメチル6,7-ジメトキシ-4-エチル-β-カルボリン-3-カルボキシレートにより誘発された発作に対する有効な抗痙攣薬であることを示した(DMCM、H. Klitgaard Eur. J. Pharmacol.(1993) Vol. 224 p. 221-228)。A2AアゴニストのCGS 21680を用いる他の試験では、抗痙攣作用はA1レセプターの活性化に起因すると結論された(G. Zhang et al. Eur. J. Phαnnαcol. Vol. 255(1994) p. 239-243)。さらに、A1アデノシン選択的アゴニストは、DMCMモデルにおいて抗痙攣活性を有することが示された(L. J. S. Knutsen hi Adenosine and Adenne Nucleotides:Molecular Biology to Integrative Physiology; eds. L. Belardinelli and A. Pelleg、Kluwer:Boston、1995、pp 479-487)。A1アデノシンアゴニストが有益な第2領域は、Knutsen et alにより証明された前脳虚血の動物モデルにおいてである(J. Med. Chem. Vol. 42(1999) p. 3463-3477)。神経防護作用における利点は、一部は興奮性アミノ酸の放出の阻害によると考えられる(ibid)。
アデノシンそれ自体は、A1アデノシンレセプターに関連する病状の治療、例えば発作性上室性頻脈の終了に有効であると考えられている。しかしながら、この効果は、アデノシンの半減期が10秒以下なので短期間である。さらに、アデノシンは、A2A、A2B、およびA3アデノシンレセプターサブタイプに無差別に作用するので、交感神経系の緊張、冠動脈拡張、全身血管拡張、および肥満細胞脱顆粒に対する直接作用ももたらす。
完全または部分的に有効なA1アデノシンレセプターアゴニストである化合物のクラスが報告されている(米国特許出願No.10/194,335(2002年7月17日出願、この内容は本明細書の一部を構成する)。この特許出願に開示されているある化合物の(4S,5S,2R,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-2-{6-[(2-ヒドロキシ-シクロペンチル)アミノ]-プリン-9-イル}オキソラン-3,4-ジオールは、高選択的部分A1アデノシンレセプターアゴニストであることが示されている。
このおよび同様の化合物、特に(4S,5S,2R,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-2-{6-[(2-ヒドロキシ-シクロペンチル)アミノ]-プリン-9-イル}オキソラン-3,4-ジオールのジアステレオ異性体に興味が高まっているので、クロマトグラフィーおよび他の煩雑な集中的分離方法を用いることなく、大量のそのような化合物を高純度および高収率で製造する好都合な方法を提供する新規方法をみいだすことが望まれる。
(発明の要約)
すなわち、本発明の目的は、(4S,5S,2R,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-2-{6-[(2-ヒドロキシ-シクロペンチル)アミノ]-プリン-9-イル}オキソラン-3,4-ジオールおよび関連化合物、およびそのジアステレオ異性体、特に2-{6-[((1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール、および2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-オキソラン-3,4-ジオールを大規模製造するための好都合な合成方法を提供する。
したがって、第1の局面において、本発明は、式I:
Figure 2008505967
[式中、Rは所望により置換されたフェニルである。]
で示される化合物の製造方法であって、
a. 塩基の存在下で、(4S,2R,3R,5R)-2-(6-クロロプリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオールを2-ヒドロキシ部分に保護基を有する保護(2-ヒドロキシ)シクロペンチルアミン化合物と接触させ、
b. 第2塩基の存在下で、工程(a)の生成物を塩化チオニルと接触させ、
c. 工程(b)の生成物を第3塩基と接触させ、
d. 第4塩基の存在下で、工程(c)の生成物を式RSHで示される化合物と反応させる前または反応させた後に該2-ヒドロキシ部分から保護基を除去する
工程を含む方法に関する。
したがって、第2の局面において、本発明は、式I:
Figure 2008505967
[式中、Rは所望により置換されたフェニルである。]
で示される化合物の製造方法であって、
塩基の存在下で、式:
Figure 2008505967
で示される化合物を式RSHで示される化合物と接触させることを含む方法に関する。
ある態様において、Rは2-フルオロフェニルであり、6-置換基は(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノである。式(5)の化合物は、好ましくは過剰の水酸化ナトリウムの存在下、極性溶媒、例えばN,N-ジメチルホルムアミド中で反応させる。
第3の局面において、本発明は、式:
Figure 2008505967
で示される化合物の製造方法であって、
触媒の存在下で、式:
Figure 2008505967
で示される化合物を部分不飽和シクロアルキル化合物と接触させることを含む方法に関する。
ある態様において、6-置換基は、(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノである。部分不飽和シクロアルキル化合物はシクロヘキセンであり、触媒は水酸化パラジウムである。該反応は、典型的には不活性溶媒、例えばエタノール中で行われる。
第4の局面において、本発明は、式:
Figure 2008505967
で示される化合物の製造方法であって、式:
Figure 2008505967
で示される化合物を塩基と接触させることを含む方法に関する。
別の態様において、6-置換基は(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノであり塩基は水性アンモニアである。該反応は、プロトン性溶媒、例えばメタノールの存在下で行ってよい。
別の局面において、本発明は、式:
Figure 2008505967
で示される化合物の製造方法であって、
塩基の存在下で、式:
Figure 2008505967
で示される化合物を塩化チオニルと接触させることを含む方法に関する。
さらに別の態様において、6-置換基は(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノであり、該反応は不活性溶媒、例えばアセトニトリル中で行われる。塩基は典型的にはピリジンである。
別の局面において、本発明は、式:
Figure 2008505967
で示される化合物の製造方法であって、
塩基の存在下で式:
Figure 2008505967
で示される化合物を2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミンと接触させることを含む方法に関する。
ある態様において、該反応は不活性溶媒、例えばエタノール中で行われ、塩基はトリエチルアミンである。2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミン出発物質は、ジアステレオ異性体の混合物または個々のジアステレオ異性体として、すなわち、(1S,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミン、(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミン、(1R,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミン、または(1S,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミン、またはその混合物として存在してよい。ある態様において、6-置換基は(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノである。
あるいはまた、式(1)の化合物を塩基の存在下でt-ブチルジメチルシリルオキシシクロペンチルアミンと反応させて式(2)の化合物のt-ブチルジメチルシリル保護等価物を製造してよい。
(定義および一般的パラメーター)
本明細書で用いている以下の用語および語句は、特記しない限り一般的に下記の意味を有するものとする。
用語「アルキル」は、炭素数1〜20の、モノラジカル分岐または非分岐飽和炭化水素鎖を表す。この用語は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、n-ヘキシル、n-デシル、テトラデシルなどのような基により例示される。
用語「置換アルキル」は以下のものを表す。
1)以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有する上記アルキル基:アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、-SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は所望によりさらにアルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である)から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい。
2)独立して酸素、硫黄、および-NRa-(ここで、Raは水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロサイクリルから選ばれる。)から選ばれる1〜5個の原子または基により分断される上記アルキル基。特記しない限り、すべての置換基は所望によりさらにアルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい。または、
3) 上記1〜5個の置換基を有し、上記1〜5個の原子または基で分断された上記アルキル基。
用語「低級アルキル」は、炭素数1〜6のモノラジカル分岐または非分岐飽和炭化水素鎖を表す。この用語は、メチル、エチル、n-プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、t-ブチル、n-ヘキシルなどのような基により例示される。
用語「置換低級アルキル」は、上記置換アルキルについて記載の1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有する上記低級アルキル、または置換アルキルについて記載の1〜5個の原子で分断された上記低級アルキル基、または上記1〜5個の置換基を有し、上記1〜5個の原子で分断された低級アルキル基を表す。
用語「アルキレン」は、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6の、ジラジカルの分岐または非分岐飽和炭化水素鎖を表す。この用語は、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CHa-)、プロピレン異性体(例えば、-CH2CH2CH2-および-CH(CH3)CH2-)などのような基により例示される。
用語「低級アルキレン」は、好ましくは炭素数1〜6のジラジカルの分岐または非分岐飽和炭化水素鎖を表す。
用語「飽和アルキレン」は以下のものを表す。
(1)以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基を有する上記アルキレン基:
アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、すべての置換基は所望によりさらに以下から選ばれる1〜3個の置換基でさらに置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。);または
(2)独立して酸素、イオン、およびNRa-(ここで、Raは水素、所望により置換されたアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロサイクリル、またはカルボニル、カルボキシエステル、カルボキシアミド、およびスルホニルから選ばれる基である。)から選ばれる1〜5個の原子または基で分断されるアルキレン基である;または
(3) 上記1〜5個の置換基を有し、上記1〜20個の原子で分断されている上記アルキレン基。置換アルキレンに例には、クロロメチレン(-CH(Cl)-)、アミノエチレン(-CH(NH2)CH2-)、メチルアミノエチレン(-CH(NHMe)CH2-)、2-カルボキシプロピレン異性体(-CH2CH(CO2H)CH2-)、エトキシエチル(-CH2CH2O-CH2CH2-)、エチルメチルアミノエチル(-CH2CH2N(CH3)CH2CH2-)、1-エトキシ-2-(2-エトキシ-エトキシ)エタン(-CH2CH2O-CH2CH2-OCH2CH2-OCH2CH2-)などがある。
用語「アルアルキル」は、アルキレン基と共有結合したアリール基を表す(ここで、アリールおよびアルキレンは本明細書に定義している。)。「所望により置換されたアルアルキル」は、所望により置換されたアルキレン基と共有結合している所望により置換されたアリール基を表す。そのようなアルアルキルは、ベンジル、フェニルエチル、3-(4-メトキシフェニル)プロピルなどにより例示される。
用語「アルコキシ」は、基R-O-を表し、ここで、Rは所望により置換されたアルキルまたは所望により置換されたシクロアルキルであるか、またはRは基-Y-Zである;ここで、Yは所望により置換されたアルキレンである;Zは、所望により置換されたアルケニル、所望により置換されたアルキニル、または所望により置換されたシクロアルケニルである;ここで、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、およびシクロアルケニルは本明細書で定義されている。好ましいアルコキシはアルキル-O-であり、その例にはメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソ-プロポキシ、n-ブトキシ、tert-ブトキシ、sec-ブトキシ、n-ペントキシ、n-ヘキソキシ、1,2-ジメチルブトキシなどがある。
用語「アルキルチオ」は、基R-S-を表す(ここで、Rはアルコキシに関するものと同意義である)。
用語「アルケニル」は、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、さらにより好ましくは炭素数2〜6であり、好ましくは1〜6個、好ましくは1個の二重結合(ビニル)を有する分岐または非分岐不飽和炭化水素基のモノラジカルを表す。好ましいアルケニル基には、エテニル、またはビニル(-CH=CH2)、1-プロピレン、またはアリル(-CH2CH=CH2)、イソプロピレン(-C(CH3)=CH2)、ビシクロ[2.2.1]ヘプテンなどがある。アルケニルが窒素と結合している場合は、該二重結合は窒素に対してαではあり得ない。
用語「低級アルケニル」は、炭素数2〜6の上記アルケニルを表す。
用語「置換アルケニル」は、以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有する上記アルケニル基を表す:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、すべての置換基は所望によりさらにアルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい。
用語「アルキニル」は、好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、さらにより好ましくは炭素数2〜6であり、少なくとも1部位、好ましくは1〜6部位のアセチレン(三重結合)不飽和を有する不飽和炭化水素基のモノラジカルを表す。好ましいアルキニル基には、エチニル、(-G=CH)、プロパルギル(または、-CH2C=CH)などが含まれる。アルキニルが窒素と結合している場合は、該三重結合は窒素とαではあり得ない。
用語「置換アルキニル」は、以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有する上記アルキニルを表す:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。
用語「アミノカルボニル」は、基-C(O)NRRを表し;ここで、各Rは独立して水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロサイクリルであるか、両R基が結合してヘテロサイクリック基(例えばモルホリノ)を形成する。すべての置換基は所望によりさらにアルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、または-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)で置換されていてよい。
用語「アシルアミノ」は、基-NRC(O)Rを表し、ここで、各Rは独立して水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロサイクリルである。全ての置換基は所望によりさらにアルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、または-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールでありnは0、1、または2である。)で置換されていてよい。
用語「アシルオキシ」は、基-O(O)C-アルキル、-O(O)C-シクロアルキル、-O(O)C-アリール、-O(O)C-ヘテロアリール、および-O(O)C-ヘテロサイクリルを表す。すべての置換基は所望によりさらにアルキル、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、または-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)で置換されていてよい。
用語「アリール」は、単環(例えばフェニル)または多環(例えばビフェニル)、または多縮合(condensed(fused))環(例えばナフチルまたはアントリル)を有する炭素数6〜20の芳香族炭素環式基を表す。好ましいアリールにはフェニル、ナフチルなどがある。
アリール置換基について特記しない限り、そのようなアリール基は所望により以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基で置換され得る:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。
用語「アリールオキシ」は、基アリール-O-を表し、ここで、アリール基は上記と同意義であり、上記と同意義の所望により置換されたアリール基を含む。用語「アリールチオ」は、基R-S-(ここで、Rはアリールについて定義したのと同意義である。)を表す。
用語「アミノ」は、基-NH2を表す。
用語「置換アミノ」は、基-NRRを表し、ここで、各Rは独立して以下からなる群から選ばれる:水素、アルキル、シクロアルキル、カルボキシアルキル(例えば、ベンジルオキシカルボニル)、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロサイクリル。ただし、両方のR基が水素または基-Y-Zであることはない(ここで、Yは所望により置換されたアルキレンであり、Zはアルケニル、シクロアルケニル、またはアルキニルである。)。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。
用語「カルボキシアルキル」は、基-C(O)O-アルキル、-C(O)O-シクロアルキルを表し、ここで、アルキルおよびシクロアルキルは本明細書で定義したように所望により置換されていてよい。
用語「シクロアルキル」は、単環または多縮合環を有する炭素数3〜20の環式アルキル基を表す。そのようなシクロアルキル基には、例としてシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチルなどのような単環構造、またはアダマンタニルおよびビシクロ[2.2.1]ヘプタンのような多環構造、または例えばインダンなどのようなアリール基と縮合した環式アルキル基がある。
用語「置換シクロアルキル」は、以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基を有するシクロアルキル基を表す:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、ブロモ、クロロ、およびヨードを表す。
用語「アシル」は、基-C(O)Rを表し、ここで、Rは水素、所望により置換されたアルキル、所望により置換されたシクロアルキル、所望により置換されたヘテロサイクリル、所望により置換されたアリール、または所望により置換されたヘテロアリールである。
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環内に酸素、窒素、および硫黄から選ばれる1〜4個のヘテロ原子および1〜15個の炭素原子を含む芳香族環(すなわち、不飽和)を表す。
ヘテロアリール置換基について特記しない限り、そのようなヘテロアリール基は所望により以下からなる群から選ばれる1〜5個の置換基、好ましくは1〜3個の置換基で置換されうる:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。そのようなヘテロアリール基は、単環(例えばピリジルまたはフリル)または多縮合環(例えばインドリジニル、ベンゾチアゾール、またはベンゾチエニル)を有しうる。窒素複素環およびヘテロアリールの例には、限定されるものではないが、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソキサゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリンなど、ならびにヘテロアリール化合物を含むN-アルコキシ-窒素がある。
用語「ヘテロアリールオキシ」は、基ヘテロアリール-O-を表す。
用語「ヘテロサイクリル」は、環内に窒素、硫黄、リン、および/または酸素から選ばれる1〜10個のヘテロ原子、好ましくは1〜4個のヘテロ原子を有する炭素数1〜40の単環または多縮合環を有するモノラジカルの飽和または部分不飽和基を表す。
複素環置換基について特記しない限り、そのような複素環基は、所望により以下からなる群から選ばれる1〜5個の、好ましくは1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アジド、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシ、ケト、チオカルボニル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロサイクリルチオ、チオール、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、アミノスルホニル、アミノカルボニルアミノ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロサイクリル、ヘテロシクロオキシ、ヒドロキシアミノ、アルコキシアミノ、ニトロ、-SO-アルキル、-SO-アリール、-SO-ヘテロアリール、-SO2-アルキル、SO2-アリール、および-SO2-ヘテロアリール。特記しない限り、全ての置換基は、所望により以下から選ばれる1〜3個の置換基で置換されていてよい:アルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノカルボニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、CF3、アミノ、置換アミノ、シアノ、および-S(O)nR(ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、nは0、1、または2である。)。複素環基は単環または多縮合環を有し得る。好ましい複素環には、テトラヒドロフラニル、モルホリノ、ピペリジニルなどが含まれる。
用語「チオール」は、基-SHを表す。
用語「置換アルキルチオ」は、基-S置換アルキルを表す。
用語「ヘテロアリールチオール」は、基-S-ヘテロアリールを表し、ここで、ヘテロアリール基は、上記と同意義であり、上記と同意義の所望により置換されたヘテロアリール基を含む。
用語「スルホキシド」は、基-S(O)Rを表し、ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホキシド」は、基-S(O)Rを表し、ここで、Rは本明細書に定義した置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
用語「スルホン」は、基-S(O)2Rを表し、ここで、Rはアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。「置換スルホン」は、基-S(O)2Rを表し、ここでRは本明細書に定義した置換アルキル、置換アリール、または置換ヘテロアリールである。
用語「ケト」は、基-C(O)-を表す。用語「チオカルボニル」は、基-C(S)-を表す。
用語「カルボキシ」は、基-C(O)-OHを表す。
「所望の」または「所望により」は、それに続く事象または状況が起こっても起こらなくてもよく、該記載が該事象または状況が生じる場合と生じない場合を含むことを意味する。
用語「式Iの化合物」は、開示した本発明の化合物、および該化合物の医薬的に許容される塩、医薬的に許容されるエステル、およびプロドラッグを含むものとする。さらに、本発明の化合物は、1またはそれ以上の不斉中心を有してよく、ラセミ混合物または個々のエナンチオマーまたはジアステレオ異性体として生成することができる。式Iのあらゆる所定の化合物に存在する立体異性体の数は、存在する不斉中心の数に依存する(2n個の立体異性体が可能である。ここで、nは不斉中心の数である。)。個々の立体異性体は、合成のある適切な段階で中間体のラセミまたは非ラセミ混合物を分割するか、または常套的手段により式Iの化合物を分割することにより得ることがてきよう。個々の立体異性体(個々のエナンチオマーまたはジアステレオ異性体を含む)ならびに立体異性体のラセミおよび非ラセミ混合物は、本発明の範囲内に含まれ、そのすべては特記しない限り、本明細書の構造により示されることを意図する。
「異性体」は、同じ分子式を有する異なる化合物である。
「立体異性体」は、原子が空間に配置される方向のみが異なる異性体である。
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体のペアである。エナンチオマーのペアの1:1混合物は「ラセミ」混合物である。用語「(±)」は、必要に応じてラセミ化合物を示すのに用いる。
「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2の不斉原子を有するが、互いに鏡像でない立体異性体である。
絶対立体化学は、Cahn-Ingold-Prelog R-Sシステムにしたがって特定される。該化合物が純粋なエナンチオマーである場合は、各キラル炭素における立体化学はRまたはSにより特定されよう。絶対配置が未知の分割化合物はナトリウムD線の波長で偏光の平面を回転する方向(右旋性または左旋性)に応じて(+)または(-)で示される。
用語「治療的有効量」は、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与するときに下記の治療を行うのに十分な式Iの化合物の量を表す。治療的有効量は、治療する対象および病状、対象の体重と年齢、病状の重症度、治療方法などに応じて変化し、これは当業者が容易に決定することができる。
用語「治療(処置)」または「治療(処置)する」は、以下を含む哺乳動物の疾患のあらゆる治療(処置)を意味する:
(i)疾患を予防し、すなわち、疾患の臨床症状を発現させなくし、
(ii) 疾患を抑制し、すなわち、臨床症状の発現を停止させ、および/または
(iii) 疾患を緩和する、すなわち、臨床症状の緩解をもたらす。
多くの場合において、本発明化合物は、アミノおよび/またはカルボキシル基またはそれと同様の基の存在により酸および/または塩基塩を形成することができる。用語「医薬的に許容される塩」は、式Iの化合物の生物学的有効性および特性を保持する、生物学的にまたはその他の点で望ましくないものでない塩を表す。医薬的に許容される塩基付加塩は、無機または有機塩基から製造することができる。無機塩基から生じる塩には、単に例としてナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、およびマグネシウム塩がある。有機塩基から生じる塩には、限定されるものではないが第1、第2、および第3アミンの塩、例えばアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、置換アルキルアミン、ジ(置換アルキル)アミン、トリ(置換アルキル)アミン、アルケニルアミン、ジアルケニルアミン、トリアルケニルアミン、置換アルケニルアミン、ジ(置換アルケニル)アミン、トリ(置換アルケニル)アミン、シクロアルキルアミン、ジ(シクロアルキル)アミン、トリ(シクロアルキル)アミン、置換シクロアルキルアミン、ジ置換シクロアルキルアミン、トリ置換シクロアルキルアミン、シクロアルケニルアミン、ジ(シクロアルケニル)アミン、トリ(シクロアルケニル)アミン、置換シクロアルケニルアミン、ジ置換シクロアルケニルアミン、トリ置換シクロアルケニルアミン、アリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、ヘテロアリールアミン、ジヘテロアリールアミン、トリヘテロアリールアミン、複素環アミン、ジ複素環アミン、トリ複素環アミン、混合ジ-およびトリ-アミンが含まれ、ここで、アミン上の該置換基の少なくとも2個は異なり、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環などからなる群から選ばれる。2または3個の置換基がアミノ窒素と一緒になって複素環またはヘテロアリール基を形成するアミンも含まれる。
適切なアミンの具体例には、単に例として、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリ(イソ-プロピル)アミン、トリ(n-プロピル)アミン、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、N-アルキルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、N-エチルピペリジンなどがある。
医薬的に許容される酸付加塩は無機酸および有機酸から製造することができよう。無機塩由来の塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などがある。有機酸由来の塩には、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエン-スルホン酸、サリチル酸などがある。
本明細書で用いている「医薬的に許容される担体」には、あらゆるおよび全ての溶媒、分散媒質、コーティング剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などがある。医薬的活性物質のためのそのような媒質および薬剤の使用は当該分野でよく知られている。あらゆる常套的媒質または薬剤が活性生物と不適合である場合を除き、その治療用組成物における使用が予期される。補助活性成分も該組成物に組み込むこともできる。
高い固有の効果を有するアゴニストである化合物は、生体系が可能な最大効果をもたらす。該化合物は「完全アゴニスト」として知られる。該化合物は、エフェクターの突起とのカップリング高率が高ければ、全てのレセプターを占有することなく可能な最大効果を引き出す。反対に、「部分アゴニスト」は、反応を引き出すが、生物系が可能な最大効果を引き出すことはできない。部分アゴニストは妥当な親和性を有するが固有の効果は低いかもしれない。部分A1アデノシンアゴニストは、A1レセプターの脱感作を誘導する可能性が低いので(R. B. Clark、B. J. Knoll、R. Barber TiPS、Vol. 20(1999) p. 279-286)副作用の可能性が低いので慢性療法に対する別の利点があるかもしれない。
用 語
本発明化合物の命名および番号付けを、(4S,5S,2R,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-2-{6-[(2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]-プリン-9-イル}オキソラン-3,4-ジオール、または
2-{6-[((1RS,2RS)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオールと命名された、Rが2-フルオロフェニルである式I:
Figure 2008505967
で示される典型的化合物を用いて示す。
6-アミノ置換基が(1S,2S)-2-アミノシクロペンタン-1-オールから誘導される関連化合物は、2-{6-[((lS,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオールと命名される。6-アミノ置換基が(1R,2R)-2-アミノシクロペンタン-1-オールから誘導される関連化合物は、2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-オキソラン-3,4-ジオールと命名される。6-アミノ置換基が(1R,2S)-2-アミノシクロペンタン-1-オールから誘導される関連化合物は、2-{6-[((1R,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-オキソラン-3,4-ジオールと命名される。6-アミノ置換基が(1S,2R)-2-アミノシクロペンタン-1-オールから誘導される関連化合物は、2-{6-[((1S,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]-オキソラン-3,4-ジオールと命名される。
合成反応パラメーター
用語「溶媒」、「不活性有機溶媒」、または「不活性溶媒」は、それと組み合わせて説明される反応条件下で不活性の溶媒を意味する[例えば、ベンゼン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン(「THF」)、ジメチルホルムアミド(「DMF」)、クロロホルム、塩化メチレン(またはジクロロメタン)、ジエチルエーテル、メタノール、ピリジンなどを含む]。特記しない限り、本発明の反応に用いる溶媒は不活性有機溶媒である。
用語「q.s.」は、記載した機能を達成する、例えば溶液を所望の容量(すなわち100%)にするのに十分な量を加えることを意味する。
式Iの化合物の合成
式Iの化合物は、反応式Iに示すように6-クロロプリンリボシドから出発して製造することができよう。
反応式I
Figure 2008505967
[式中Phはフェニルである。]
工程1:式(2)の製造
式(2)の化合物は、ほぼ還流温度で約24時間、トリエチルアミンのような塩基の存在下でエタノールのようなプロトン性溶媒中で2-(ベンジルオキシ)シクロペンチルアミンと反応させることにより式(1)の化合物から製造される。反応が実質的に完結したら式(2)の生成物を常套的手段、例えば減圧下で溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルと水の間に分配し、有機相から溶媒を除去し、次いで酢酸エチル/ヘキサンから例えば結晶化または沈殿により残渣を精製することにより単離する。
工程2:式(3)の製造
次に、式(2)の化合物を式(3)の化合物に変換する。不活性溶媒、例えばアセトニトリル中の式(2)の化合物の懸濁液に塩基、好ましくはピリジン存在下で塩化チオニルを加える。反応を好ましくは約0℃で約4時間行い、次いで一夜室温に温める。反応が実質的に完結したら得られた懸濁液を減圧下で濃縮して式(3)の化合物を得、これを精製せずに次の工程に用いる。
工程:式(4)の製造
式(4)の化合物を、塩基、例えば水酸化アンモニウムとプロトン性溶媒、例えばメタノールの混合物に溶解することにより式(3)の化合物から製造する。反応をほぼ室温で約30分間行う。反応が実質的に完結したら式(4)の生成物を常套的手段、例えば減圧下で溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルと水の間に分配し、次いで減圧下で酢酸エチルを除去する。残渣をさらに精製せずに次の工程に用いる。
工程4:式(5)の製造
次に、式(4)の化合物を水酸化パラジウムのような触媒の存在下でシクロヘキセンのような部分不飽和シクロアルキル化合物で処理して脱保護する。あるいはまた、ギ酸アンモニウムを該不飽和シクロアルキル化合物の代わりに用いることができる。反応を、プロトン性溶媒、例えばエタノール中で好ましくはほぼ還流温度で約18時間行う。反応が実質的に完結したら式(5)の生成物を常套的手段、例えば減圧下で溶媒を除去し、次いで残渣をトリチュレートすることにより単離する。
工程5:式Iの製造
次に、式(5)の化合物を式RSH、好ましくは2-フルオロチオフェノールと反応させる。反応は、極性溶媒、好ましくはN,N-ジメチルホルムアミド中で、塩基、例えば水酸化ナトリウムの存在下、約100℃の温度で約3〜5時間行う。反応が実質的に完結したら式Iの生成物を常套的手段、例えば減圧下で溶媒を除去し、次いで残渣をジエチルエーテルでトリチュレートすることにより単離する。
出発物質の製造
1,2-(ベンジルオキシ)-シクロペンチルアミンを工程1の出発物質に用いる。この化合物はラセミ混合物または個々の異性体として市販されているか、当業者によく知られた方法により製造することができる。例えば、(1R,2R)-2-(ベンジルオキシ)-シクロペンチルアミンのある製造方法を下記反応式IIに示す。
反応式II
Figure 2008505967
第1工程において、式(a)の化合物((1R,2R)-2-アミノシクロペンタン-1-オール)を常套的手段、例えば4-ジメチルアミノピリジンの存在下、不活性溶媒中で反応させることにより(BOC)2O(ジ-t-ブチルジカーボネート)でN-保護する。次に、保護シクロペンタノール(b)誘導体を塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下で臭化ベンジルと反応させて(c)を形成し、次いでこれを常套的方法で例えばジオキサン中の塩化水素酸で脱保護する。
(1S,2S)-2-アミノシクロペンタン-1-オールで出発し式(d)と反対の立体化学を有する化合物を得、(1RS,2RS)-2-アミノシクロペンタン-1-オールで出発し式(d)の化合物のラセミ類似体を得る。
コア構造へのR部分の付加は6N-シクロペンチル基上の2-ヒドロキシ基から保護基を除去する前または除去した後に行ってよいことを当業者は認識するだろう。異なる保護基を用い、T部分の付加と2-ヒドロキシ基の脱保護を逆にする式Iの化合物の別の製造方法を反応式IIIに示す。
反応式III
Figure 2008505967
出発保護シクロペンチル誘導体は(1R,2R)-2-アミノシクロペンタン-1-オール、(1S,2S)-2-アミノシクロペンタン-1-オール、または(1RS,2RS)-2-アミノシクロペンタン-1-オールから誘導することができる。該ヒドロキシ基を、当該分野でよく知られた方法、例えばメタノール中のNH4Fと反応させることによりt-ブチルジメチルシリル基として保護する。
あるいはまた、式Iの化合物は反応式IVに示すようにいかなる保護基も用いないで常套的に合成することができる。
反応式IV
Figure 2008505967
有用性、試験、および投与
一般的有用性
式Iの化合物は、A1アデノシンレセプターアンタゴニストの投与に反応する病状の治療に有効である。そのような病状には限定されるものではないが利尿処置が適切な病状、腎不全、腎機能障害、腎炎、高血圧、水腫、アルツハイマー病、ストレス、鬱病、心不整脈、心機能の回復、鬱血性心不全、糖尿病、喘息、呼吸障害、脳、心臓、および腎臓の虚血性損傷、および下痢がある。
式Iの化合物はA2Bアデノシンレセプターアンタゴニストの投与に反応する病状の治療にも有効である。そのような病状には限定されるものではないが下痢、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、糖尿病性網膜症、II型糖尿病、癌、老年性認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、外傷性脳損傷、および喘息、アトピー性皮膚炎、および枯草熱を含むI型過敏反応がある。
試 験
活性試験は、上記特許および特許出願および下記実施例に記載のごとく、および当業者に明らかな方法により実施する。
医薬組成物
式Iの化合物は、通常医薬組成物の形で投与される。したがって、本発明は、活性成分として1またはそれ以上の式Iの化合物、その医薬的に許容される塩またはエステル、ならびに1またはそれ以上の医薬的に許容される賦形剤、担体(不活性固体希釈剤および充填剤を含む)、希釈剤(無菌水性溶液および種々の有機溶媒を含む)、透過促進剤、可溶化剤、およびアジュバントを含む医薬組成物を提供する。式Iの化合物は単独または他の治療剤と組み合わせて投与することができよう。そのような組成物は医薬分野でよく知られた方法で製造される(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、Mace Publishing Co.、Philadelphia、PA 第17版(1985)、および「Modern Pharmaceutics」、Marcel Dekker、Inc. 第3版(G.S. Banker & CT. Rhodes、Eds.)参照)。
投 与
式Iの化合物は、単用量または多用量で、例えば引用して取り込んだ特許および特許出願に記載の同様の有用性を有する薬剤の以下のものを含むあらゆる許容される投与方法により投与してよい:直腸、バッカル、鼻内、および経皮経路、動脈内注射、静脈内、腹腔内、非経口的、筋肉内、皮下、経口的、局所的(吸入剤として)により、またはステントや動脈挿入円筒ポリマーのような含浸またはコートされた用具を介して。
ある投与方法は特に注射による非経口的にである。本発明の新規組成物を注射により投与するために組み込まれる形には、ゴマ油、コーン油、綿実油、またはピーナッツ油、およびエリキシル、マンニトール、デキストロース、または無菌水性溶液、および同様の医薬ビークルとの水性または油性サスペンジョンまたはエマルジョンがある。生理食塩水中の水性溶液も注射用に常套的に用いられるが、本発明の文脈においてあまり好ましくない。エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど(およびその適切な混合物)、シクロデキストリン誘導体、および植物油も用いてよい。適切な流動性は、例えばレシチンのようなコーティングを用い、分散剤の場合は必要な粒子サイズを維持し、また界面活性剤を用いることにより維持することができる。微生物の作用の抑制は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどによりもたらすことができる。
無菌注射可能溶液は、適切な溶媒中の所要量の式Iの化合物を必要に応じて上記に挙げた種々の他の成分と組み合わせ、次いで濾過滅菌することにより製造される。一般的には、分散剤は、種々の無菌活性成分を基礎分散媒質および上記の必要な他の成分を含む無菌ビークルに組み込むことにより製造する。無菌注射可能溶液を製造するための無菌粉末剤の場合、好ましい製造方法は、活性成分とあらゆるさらなる所望の成分の粉末を先に無菌濾過したその溶液から得る真空乾燥および凍結乾燥技術である。
経口投与は式Iの化合物の別の投与経路である。投与はカプセルまたは腸溶錠を介してでよい。少なくとも1の式Iの化合物を含む医薬組成物を製造するには、活性成分を通常、賦形剤で希釈し、および/またはカプセル、サシェー、紙、または他の容器の形であってよいような担体内に封入する。賦形剤を希釈剤として用いるときは、賦形剤は活性成分のビークル、担体、または媒質として作用する固体、半固体、または液体物質(上記の)であり得る。すなわち、該組成物は錠剤、丸剤、粉末剤、ローゼンジー剤、サシェー剤、カシェー剤、エリキシル剤、サスペンジョン剤、エマルジョン剤、溶液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体媒質中)、例えば10重量%までの活性成分を含む軟膏、軟および硬ゼラチンカプセル、無菌注射可能溶液剤、および無菌包装粉末剤の形であり得る。
適切な賦形剤の例には、ラクトース、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、無菌水、シロップ、およびメチルセルロースがある。該製剤はさらに以下のものを含み得る:潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;保存料、例えばメチル-およびプロピルヒドロキシ-ベンゾエート;甘味料;および香味料。
本発明の組成物は、当該分野で知られた方法を用いて患者に投与した後に活性成分を急速に、持続的に、または遅れて放出するように製剤化することができる。経口投与用の制御放出ドラッグデリバリーシステムには、ポリマーコートされたリザーバーまたは薬剤ポリマーマトリックス製剤を含む崩壊システム、および浸透圧ポンプシステムがある。制御放出システム制御の例は、米国特許No.3,845,770;4,326,525;4,902514;および5,616,345に記載されている。本発明の方法に用いる別の製剤は、経皮送達用具(「パッチ」)を用いる。そのような経皮パッチを用いて制御された量の本発明化合物の連続的または不連続的注入をもたらすことができよう。医薬を送達するための経皮パッチの構築および使用は当該分野でよく知られている。例えば、米国特許No.5,023,252;4,992,445;および5,001,139参照。そのようなパッチは、医薬を連続的、パルス的、または必要時に送達するように構築してよい。
該組成物は単位剤形で製剤化するのが好ましい。用語「単位剤形」は、各単位が所望の治療効果を生じるよう計算された予め決定された量の活性物質を適切な医薬賦形剤とともに含む、ヒト対象および他の哺乳動物のための単位用量に適した物理的に分離した単位を表す(例えば、錠剤、カプセル剤、アンプル剤)。式Iの化合物は広い用量範囲にわたり有効であり、一般的には医薬的有効量で投与される。好ましくは、経口投与用には各用量単位は式Iの化合物を10mg〜2g、より好ましくは10〜700mg、非経口投与用には式Iの化合物を好ましくは10〜700mg、より好ましくは約50〜200mgを含む。しかしながら、実際に投与する式Iの化合物の量は、治療する病状、選んだ投与経路、実際に投与する化合物とその関連活性、個々の患者の年齢、体重、および反応、患者の症状の重症度などを含む関連環境に照らして医師が決定するであろう。
錠剤のような固体組成物を製造するには、主要活性成分を医薬賦形剤と混合し、本発明化合物の均質な混合物を含む固体予備処方組成物を形成する。この予備処方組成物を均質というときは、該組成物を錠剤、丸剤、およびカプセル剤のような効果の等しい単位剤形に容易に再分割できるように活性成分が組成物全体に均一に分散していることを意味する。
本発明の錠剤または丸剤は、持続作用の利点をもたらす剤形を提供するか、または胃の酸状態から保護するようコートされるかまたは構成することができよう。例えば、錠剤または丸剤は内部投与成分とその外皮の形の外部投与成分を含むことができる。該2成分は胃内での崩壊に抵抗するように働き、内部成分を十二指腸に無傷で通過させるか、または放出を遅延させる腸溶層により分離することができる。種々の物質をそのような腸溶層またはコーティングに用いることができ、そのような物質には多くのポリマー酸、およびポリマー酸とセラック、セチルアルコール、および酢酸セルロースのような物質との混合物がある。
吸入または吹送用の組成物には、医薬的に許容される水性または有機溶媒またはその混合物中の溶液およびサスペンジョン、および粉末がある。液体または固体組成物は上記の適切な医薬的に許容される賦形剤を含んでよい。好ましくは、該組成物は局所または全身効果のために経口または鼻呼吸器経路により投与される。好ましくは医薬的に許容される溶媒中の組成物を不活性ガスを用いて噴霧してよい。噴霧した溶液は噴霧装置またはフェイスマスクテントまたは間欠的陽圧呼吸器に取り付けた噴霧装置から直接吸入してよい。溶液、サスペンジョン、または粉末組成物は、適切な方法で該製剤を送達する装置から好ましくは経口的または経鼻的に投与してよい。
以下の実施例は本発明のある態様を示すために含める。下記実施例に開示の技術は、本発明の実施に十分機能するように本発明者が発見した技術を示し、その好ましい実施方法を構成すると考えることができると当業者は理解すべきである。しかしながら、当業者は、本開示に照らして、開示した特定の態様に多くの変更をなすことができ、本発明の精神と範囲から逸脱することなく同等または同様の結果を得ることができると認識すべきである。
実施例1
式(2)の化合物の製造
Figure 2008505967
エタノール(350mL)中の6-クロロプリンリボシド(10.0g、35mmol)の溶液にトリエチルアミン(10.0mL、100mmol)および(1R,2R)-2-(ベンジルオキシ)-シクロペンチルアミン(5.2 g、52mmol)を加えた。混合物を24時間還流し、その間に反応物は懸濁液から透明溶液になった。エタノールを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルと水(100mL:200mL)の間に分配した。有機相を分離し、水性相を酢酸エチル(2 x 75mL)で洗浄した。混合有機層を乾燥し(硫酸ナトリウム)、溶媒を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、生成物をヘキサンを加えて沈殿させ、2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオールを白色固体として得た(12.0g、77%)。
Figure 2008505967
B. 式(D)の化合物の製造
同様に、(1R,2R)-2-(ベンジルオキシ)シクロペンチルアミンを2-(ベンジルオキシ)シクロペンチルアミンの他の異性体に置き換え、上記IAの方法にしたがって以下の化合物を製造する:
2-(6-{[(1S,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1R,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1S,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオール;および
2-(6-{[(1RS,2RS)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオール。
実施例2
式(3)の化合物の製造
Figure 2008505967
0℃のアセトニトリル(15mL)およびピリジン(0.728mL、9mmol)中の2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]-アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオール(2.0g、4.5mmol)の撹拌懸濁液に、塩化チオニル(1.7mL、22.5mmol)を滴下した。0℃で4時間撹拌し、次いで反応物を室温に温め、次いで一夜撹拌した。溶媒を得られた懸濁液から減圧下で除去し、4-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}[プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オンを得、これをさらに精製せずに次の工程に用いた。
B. 式(3)の化合物の製造
同様に、2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]-アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオールを2-(6-{[2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]-アミノ}プリン-9-イル)(4S,3R,5R)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオールの他の異性体に置き換え、上記2Aの方法にしたがって以下の化合物を製造する:
4-(6-{[(1S,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロ[ペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オン;
4-(6-{[(1R,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オン;
4-(6-{[(1S,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オン;および
4-(6-{[(1RS,2RS)-2-(フェニルエトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オン。
実施例3
式(4)の化合物の製造
Figure 2008505967
実施例2から得られる4-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オンをメタノールおよび水(40mL/2HiL)の混合物に溶解し、次いでこの溶液に濃水酸化アンモニウム(2.2mL、28%)を滴下した。23℃で30分間撹拌し、次いで溶媒を減圧下で除去し、残渣を水(15mL)で希釈した。水性混合物を酢酸エチル(3 x 75mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、次いで溶媒を減圧下で除去して2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールを得、これをさらに精製せずに次の工程に用いた。
B. 式(4)の化合物の製造
同様に、4-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オンを4-(6-{[2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(6S,3aR,6aR)-6-(クロロメチル)-4H,6H,3aH,6aH-オキソラノ[3,4-d]1,3,2-ジオキサチオラン-2-オンの他の異性体に置き換え上記3Aの方法にしたがって、以下の化合物を製造する:
2-(6-{[(1S,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1R,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1S,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;および
2-(6-{[(1RS,2RS)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール。
実施例4
式(5)の化合物の製造
Figure 2008505967
実施例3から得た2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール(22g)をエタノール(450mL)およびシクロヘキサン(200mL)に溶解した。この溶液に水酸化パラジウムを加え(20モル%、最初に1gを加え、6時間後に1g、次いで14時間後に1gを加えた)、反応混合物を18時間還流した。反応混合物をまだ熱い間にセライトで濾過し、次いで溶媒を減圧下でろ液から除去した。生成物をエタノール(20mL)でトリチュレートし、濾過し、次いでエタノールで洗浄して2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールを白色粉末として得た(7.3g)。
回収した水酸化パラジウムをメタノール(200mL)に懸濁してさらに物質を回収し、混合物を90℃で1時間温めた。熱混合物をセライトで濾過し、該セライトをさらに熱メタノールで洗浄した。ろ液を減圧下で濃縮し、残渣をエタノール(20mL)でトリチュレートしてさらに8.6gの2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールを得た。
Figure 2008505967
B. 式(5)の化合物の製造
2-(6-{[(1R,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールを2-(6-{[2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールの他の異性体に置き換え、上記4Aの方法にしたがって以下の化合物を製造する:
2-(6-{[(1S,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1R,2S)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;
2-(6-{[(1S,2R)-2-(フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール;および
2-(6-{[(1RS,2RS)-2-([フェニルメトキシ)シクロペンチル]アミノ}プリン-9-イル)(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール。
実施例5
Rが2-フルオロフェニルである式Iの化合物の製造
Figure 2008505967
2N水酸化ナトリウム(100mL)中の2-フルオロチオフェノール(38mL、406mmol)の溶液に、N,N-ジメチルホルムアミド(120mL)中の2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオール(15.0 g、40.6mmol)を加えた。TLCによる反応の進行後、混合物を100℃に4時間温めた。N,N-ジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、残存混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸で中和し、酢酸エチル(3 x 125mL)で抽出し、次いで混合有機層をMgSO4で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、次いで、残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、次いで濾過して16gの2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオールを白色粉末として得た(収率85%)。
Figure 2008505967
B. Rが2-フルオロフェニルである式Iの化合物の製造
同様に、2-{6-[((1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールを2-{6-[(2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-(クロロメチル)オキソラン-3,4-ジオールの他の異性体に置き換え、上記5Aの方法にしたがって以下の化合物を製造する:
2-{6-[((1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール;
2-{6-[((1R,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール;
2-{6-[((1S,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール;および
2-{6-[((1RS,2RS)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノ]プリン-9-イル}(4S,5S,3R)-5-[(2-フルオロフェニルチオ)メチル]オキソラン-3,4-ジオール。
C. Rが異なる式Iの化合物の製造
同様に、2-フルオロチオフェノールを式RSHの他のチオフェノールに置き換え、上記5Aの方法に従って式Iの他の化合物を製造する。
実施例6
結合アッセイ:DDTi細胞
細胞培養
DDT細胞(ハムスター精管平滑筋細胞系)を、95%空気および5%CO2の加湿雰囲気下、2.5μg/mLアンホテリシン(amphotericin)B、100U/mLペニシリンG、0.1mg/mL硫酸ストレプトマイシン、および5%ウシ胎児血清を含むダルベッコ変法イーグル培地(Dulbecco's Modified Eagle's Medium)(DMEM)を用い、ペトリ皿中で単層として増殖させた。細胞を1mM EDTAを含み、二価陽イオンを含まないハンクス平衡塩溶液(Hank's Balanced Salt Solution)(HBSS)中に分散させて1週間に2回継代培養した。次に、細胞を1.2 x 105細胞/プレートの密度で増殖培地に播き、次いで4日後に約1日プレコンフルエンスで実験を行った。
膜の調製
付着細胞をHBSS(2 x 10mL)で2回洗浄し、4℃の5mLの50mM Tris-HCl緩衝液pH 7.4中にラバーポリスマンでプレートから掻き取り、浮遊液を10秒間ホモゲナイズした。次に、浮遊液を27,000 x gで10分間遠心した。ペレットを撹拌(vortexing)してホモゲナイゼーション緩衝液に再懸濁し、上記のごとく遠心した。最終ペレットを、A1AdoRアッセイ用に1容量の5mM MgCl2含有50mM Tris-HCl緩衝液pH7.4に再懸濁した。[35S]GTPyS結合アッセイ用に、最終ペレットを、5mM MgCl2、100mM NaCl、および1mMジチオスレイトールを含む50mM Tris-HCl pH7.4に再懸濁した。次に、この膜懸濁液を10分間液体窒素中におき、解凍し、アッセイに用いた。タンパク質含有量をウシ血清アルブミンを標準に用い、Bradford(登録商標)アッセイキットを用いて測定した。
競合結合アッセイ
ブタ線条体を50mM Tris緩衝液(組織塊の5x容量、pH=7.4)中でホモゲナイズすることにより製造した。4℃、19,000rpmで25分間遠心した後、上清を捨て、工程を2回繰り返した。式Iの化合物のブタ線条体膜調製物またはDDT1膜調製物中のA1レセプターに対する親和性をアッセイにより測定した。簡単には、0.2mgのブタ線条体膜またはDDT1膜をアデノシンデアミナーゼおよび50mM Tris緩衝液(pH=7.4)で処理し、次いで混合した。該ブタ膜に100μM〜10nMの濃度範囲の本発明化合物の連続希釈DMSOストック溶液2μLを加えた。コントロールには2μLのDMSOのみを与え、次いでブタ線条体にはアンタゴニスト[3H]8-シクロペンチルキサンチン(CPX)、DDT1膜にはアゴニスト[3H]2-クロロ-6-シクロペンチルアデノシン(CCPA)(Tris緩衝液(50mM、pH7.4)中)を加えて最終濃度を2nMとした。23℃で2時間インキュベーションし、次いで該溶液を膜ハーベスターを用い、膜の多回洗浄(3x)を用いて濾過した。フィルターディスクをシンチレーションカクテル中でトリチウム化CPXの置換量を得るか式Iの化合物の競合結合によりカウントした。
式Iの化合物はこのアッセイでA1アデノシンレセプターに対して高、中、または低親和性であることを示す。
実施例7
r 35 S1GTPγS結合アッセイ
A1-アゴニスト刺激[35S]GTPγS結合をGiersckik et al.(1991)およびLorenzen et al.(1993)に記載の方法の改良法により測定した。膜タンパク質(30〜50μg)を、30℃で90分間、CPAの濃度を変えるかまたは変えないで、50mM Tris-HCl緩衝液pH7.4、5mM MgCl2、100mM NaCl、1mMジチオスレイトール、0.2単位/mLアデノシンデアミナーゼ、0.5% BSA、1mM EDTA、10mM GDP、0.3nM[35S]GTPySを含む容量0.1mL中でインキュベーションした。非特異結合を10μM GTPγSを加えて測定した。アゴニスト刺激結合をCPA存在下の全結合とCPA非存在下で測定した基礎結合との差として測定した。以前の報告はアゴニスト刺激[35S]GTPyS結合はGDPの存在に依存することを示した(Gierschik et al.、1991;Lorenzen et al.、1993;Traynor & Nahorski、1995)。予備実験において、10μM GDPはCPA依存性[35S]GTPyS結合の最適刺激をもたらし、この濃度をすべての試験に用いた。飽和実験において、0.5nM[35S]GTPySを0.5〜1000nM GTPγSとインキュベーションした。インキュベーション終了時に各懸濁液を濾過し、保持された放射能を上記のごとく測定した。
式Iの化合物は、このアッセイにおいてA1アデノシンレセプターの部分または完全アゴニストであることを示す。
実施例8
cAMPアッセイ
Amersham Pharmacia Biotech(Biotrak細胞伝達(communication)アッセイ)に記載の抗ウサギ特異抗体を含む蛍光マイクロスフェアおよび付加トレーサーのアデノシン 3',5'-サイクリックリン酸2'-O-スクシニル-3-[125I]ヨードチロシンメチルエステルを用い、cAMPに対するウサギ抗体を用いるシンチレーション近接アッセイ(SPA)。簡単には、DDT1細胞を、37℃(5%CO2および95%湿度)で40μLのHBSS中104〜106細胞/ウェルの濃度の不透明ウェルを含む透明底96ウェルマイクロタイタープレート中で培養した。本発明の部分または完全A1アゴニスト(5μl)を、ロリプラム(50μM)および5μMホルスコリン存在下、種々の濃度のDDT1細胞と37℃で10分間インキュベーションした。細胞を5μLの10%ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドで急速に溶解させ、次いでマイクロプレート攪拌器を用いて撹拌した。5分間プレートをインキュベーションし、次いで免疫試薬溶液(等容量のトレーサー、抗血清、およびSPA蛍光スフェアを含む150μL)を各ウェルに加え、次いでプレートを密封した。23℃で15〜20時間後、蛍光マイクロスフェアに結合した[125I]cAMPの量をマイクロタイタープレートシンチレーションカウンターを用いて2分間カウントすることにより測定した。同様のプロトコールを用いてcAMPについて得た標準曲線とカウントの比較は、細胞溶解後にcAMPの存在を示した。
式Iの化合物はこのアッセイにおいてcAMPの部分または完全低下をもたらしA1アゴニストとして機能的に活性であることを示す。
本発明をその具体的態様について説明したが、本発明の真の精神および範囲から離れることなく種々の変更をなし、等価物で置換してよいと当業者は理解すべきである。さらに、特定の状況、物質、組成物、プロセス、プロセス工程に適応するように本発明の目的、精神、および範囲に対して多くの修飾をなしてよい。すべてのそのような修飾は、ここに添付の特許請求の範囲内にあることを意図する。先に引用したすべての特許および刊行物は本明細書の一部を構成する。

Claims (36)

  1. 式I:
    Figure 2008505967
    [式中、Rは所望により置換されたフェニルである。]
    で示される化合物の製造方法であって、
    a. 塩基の存在下で、(4S,2R,3R,5R)-2-(6-クロロプリン-9-イル)-5-(ヒドロキシメチル)オキソラン-3,4-ジオールを2-ヒドロキシ部分に保護基を有する保護(2-ヒドロキシ)シクロペンチルアミン化合物と接触させ、
    b. 第2塩基の存在下で、工程(a)の生成物を塩化チオニルと接触させ、
    c. 工程(b)の生成物を第3塩基と接触させ、
    d. 第4塩基の存在下で、工程(c)の生成物を式RSHで示される化合物と反応させる前または反応させた後に該2-ヒドロキシ部分から保護基を除去する
    工程を含む方法。
  2. 該保護基を、工程(c)の生成物を式RSHで示される化合物と反応させる前に該2-ヒドロキシ部分から除去する請求項1記載の方法。
  3. 該保護基がフェニルメトキシ基である請求項2記載の方法。
  4. 該保護基が、工程(c)の生成物を部分不飽和シクロアルキル化合物またはギ酸アンモニウムと触媒存在下で反応させることにより除去される請求項3記載の方法。
  5. 該保護基が、工程(c)の生成物を部分不飽和シクロアルキル化合物と反応させることにより除去される請求項4記載の方法。
  6. 該部分不飽和シクロアルキル化合物がシクロヘキセンである請求項5記載の方法。
  7. 該保護基が工程(c)の生成物をギ酸アンモニウムと触媒存在下で反応させることにより除去される請求項4記載の方法。
  8. 該触媒が水酸化パラジウムである請求項4記載の方法。
  9. 該保護基がプロトン性溶媒中で除去される請求項4記載の方法。
  10. 該プロトン性溶媒がエタノールである請求項9記載の方法。
  11. 該保護基を、工程(c)の生成物を式RSHで示される化合物と反応させた後に該2-ヒドロキシ部分から除去する請求項2記載の方法。
  12. 該保護基がt-ブチルジメチルシリル基であり、それがメタノール中でNH4Fと反応させることにより除去される請求項11記載の方法。
  13. 工程(d)の式RSHの化合物との反応が過剰の水酸化ナトリウムの存在下で行われる請求項1記載の方法。
  14. 工程(d)の式RSHの化合物との反応が極性溶媒中で行われる請求項1記載の方法。
  15. 該極性溶媒がN,N-ジメチルホルムアミドである請求項14記載の方法。
  16. Rが2-フルオロフェニルである請求項1記載の方法。
  17. 式Iの化合物上の6-置換基が(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノである請求項1記載の方法。
  18. 工程(a)が不活性溶媒存在下で行われる請求項1記載の方法。
  19. 該不活性溶媒がエタノールである請求項18記載の方法。
  20. 該塩基がトリエチルアミンである請求項1記載の方法。
  21. 該第2塩基がピリジンである請求項1記載の方法。
  22. 工程(b)が不活性溶媒中で行われる請求項1記載の方法。
  23. 該不活性溶媒がアセトニトリルである請求項22記載の方法。
  24. 該第3塩基がアンモニアである請求項1記載の方法。
  25. 工程(c)がプロトン性溶媒存在下で行われる請求項1記載の方法。
  26. 該プロトン性溶媒がメタノールである請求項25記載の方法。
  27. 式I:
    Figure 2008505967
    [式中、Rは所望により置換されたフェニルである。]
    で示される化合物の製造方法であって、
    塩基の存在下で、式(5):
    Figure 2008505967
    で示される化合物を式RSHの化合物と接触させることを含む方法。
  28. Rが2-フルオロフェニルである請求項27記載の方法。
  29. 該6-置換基が(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル)アミノである請求項27記載の方法。
  30. 式(5)の化合物を過剰の水酸化ナトリウムの存在下で式RSHの化合物と接触させる請求項27記載の方法。
  31. 式(5)の化合物を極性溶媒中で式RSHの化合物と接触させる請求項27記載の方法。
  32. 該極性溶媒がN,N-ジメチルホルムアミドである請求項31記載の方法。
  33. 式(5):
    Figure 2008505967
    で示される化合物の製造方法であって、
    触媒の存在下で、式(4):
    Figure 2008505967
    で示される化合物を部分不飽和シクロアルキル化合物と接触させることを含む方法。
  34. 式(4):
    Figure 2008505967
    で示される化合物の製造方法であって、
    式(3):
    Figure 2008505967
    で示される化合物を塩基と接触させることを含む方法。
  35. 式(3):
    Figure 2008505967
    で示される化合物の製造方法であって、
    塩基の存在下で、式(2):
    Figure 2008505967
    で示される化合物を塩化チオニルと接触させることを含む方法。
  36. 式(2):
    Figure 2008505967
    で示される化合物の製造方法であって、
    塩基の存在下で、式:
    Figure 2008505967
    で示される化合物を2-(フェニルメトキシ)シクロペンチルアミンと接触させることを含む方法。
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