JP2008501259A - 電力供給型パッチパネル - Google Patents

Abstract

【解決手段】電力供給型通信用パッチパネルは、通信用パッチパネルに接続されたネットワークの装置に電力を供給するようになっている。電力は、電力供給型通信用パッチパネルにより通信用ケーブルを通してネットワークの装置に供給される。電力供給型通信用パッチパネルには、ネットワーク接続部を介してパッチパネルを遠隔管理できるようにするために、管理ポートが設けられている。多数の管理ポートを設けて、パッチパネルをデージーチェーン構成で互いに接続できるようにしてもよい。
【選択図】図１

Description

本発明は、概括的には、通信要素に着眼し、更に具体的には、能動ジャックを使用して通信ネットワークを管理するためのシステム及び方法に着眼している。

本出願は、２００４年５月３日出願の米国仮特許出願第６０／５６７，７６５号、弁理士事件番号ＬＣＢ４６４号の「電力供給型パッチパネル」に対する優先権を主張すると共に、同出願の内容全体を参考文献として援用する。

広範な通信ニーズに応えるためローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）の利用は高まり続けており、各通信ネットワークは、より大規模且つ高密度に成長し続けている。ＬＡＮに対する関連情報を提供しＬＡＮを管理することに関わる課題も、同様に、接続に関する問題が発生した場合に機を逃さず対応する要求を高めている。これは、従来の電話ネットワークの機能に置き換わりつつあり且つ現時点ではデータサービスと同じＬＡＮ上で動作しているインターネットプロトコルによる音声配信（ＶＯＩＰ）の出現によって、更に重要になっている。ローカルエリアネットワークは、事業所又は家庭の総合的電子通信機能を担う一層重い責任を包含しつつある。

文書化、管理、及びトラブルシューティングの機能を提供するシステムは、アクセスポイント又はパッチパネルにおける人間の関与の必要性を最小限に保ちつつ、上記各機能を実行しなければならない。従来、電話ネットワークとデータネットワークは、それぞれ独自の配線要件と特色を備えた２つの別々のネットワークとして維持されてきた。これは、ライフライン機能を供給するという電話サービスに関する法的な要件と、比較的高いＤＣ呼出音電圧の様な電気的問題と、に帰するところが大きい。

多くの点において、ＬＡＮ配線方式は、パッチパネルに繋がっている壁のジャックパネルを必要とする電話方式に追従してきた。しかしながら、ケーブルの種類と特性は異なったままである。これは、大規模事業所、住宅、及び小規模事務所兼住居（ＳＯＨＯ）、並びに集合住宅用ユニット（ＭＤＵ）設備に当てはまる。
米国仮特許出願第６０／５６７，７６５号 米国特許第６，３７１，７９３号

本発明の或る実施形態によれば、能動電子ジャックを使用するシステムが提供されている。本発明の幾つかの実施形態によれば、能動ジャックは、企業の事務所の壁に、ケーブル配電設備内のパッチパネルに、ユーザーの装置に、又は上記区域の２つ以上に配置することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、能動ジャックは、少なくとも２つの１０／１００Ｍｂ／ｓのイーサネットポートを含んでおり、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）上のネットワーク要素（ＮＥ）である。能動ジャックの一方のイーサネットポートは、ネットワークポートであり、ＬＡＮシステムの水平配線に接続されている。少なくとももう一方のポートは、ＬＡＮへのアクセスを得るために、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）又はＩＰ音声配信（ＶＯＩＰ）電話の様なイーサネットケーブル装置が差し込まれるユーザーポートである。能動ジャックは、２つのポートの間でデータを経路決めする２ポートイーサネットスイッチとして機能する。

本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックのＭＡＣアドレスには、物理的位置情報（即ち、部屋、階など）が関係付けられている。能動ジャックは、ＭＡＣアドレスを有しているので、電源を入れたとき又はネットワーク上に存在しているかを照会されたときには、ネットワークからのアドレス絞り込みプロトコル（ＡＲＰ）要求に応答し、ＡＲＰメッセージを送信する。ＡＲＰメッセージと、これに関係付けられた能動ジャックの物理的位置情報は、構造化されたケーブルシステム、即ちＬＡＮケーブル設備の接続性に関する情報を提供するために使用される。

本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックは、ＩＥＥＥ８０２．３ＡＦに準拠した電源の様な電源装置（ＰＳＥ）から得ることができるＤＣ電力源を必要とする電子的要素である。その様な電源は、ネットワーク配電方式に従って電力を受け取るＶＯＩＰ電話の様な、取り付けられた電力供給型装置（ＰＤ）用のＤＣ電力源として、ネットワーク内に配備される。本発明の幾つかの実施形態によれば、能動ジャックの電力消費量は最小になり、電力供給型装置（ＰＤ）が接続されている場合、残りの電力はその装置に送られる。

能動ジャックにＤＣ電力を供給する方法は、幾つかある。本発明の或る実施形態によれば、イーサネットスイッチ又はＩＰルータの様なＰＳＥ機器が使用される。別の実施形態によれば、パッチパネル又はミッドスパンパッチパネルが使用される。パッチパネルに能動ジャックが装着されている場合、管理型構造ケーブルＰＳＥシステムが得られる。パッチパネルと末端の装置の間に能動ジャックを使用すれば、パッチパネルが有する管理範囲を強化することができる。

現在のケーブル設備管理と保全の方法は、水平方向のケーブルシステム及び／又はパッチパネルの状態をほぼ一定に保つことに依存している。また、変化が起これば、それらを全て文書化して、保全／管理システムデータベースに入力することが求められる。本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックを使用することで、パッチコード及び水平ケーブルシステムの状態の監視がやり易くなり、管理され構造化されたケーブルシステムが得られる。特定のケーブルの除去又は移動があれば、ケーブルで接続されている能動ジャックは上流のネットワーク接続を失うことになる。パッチパネルの能動ジャックは、例えば、上流スイッチに対する毎秒一回の「心拍」ＩＰ送信を介して、周期的に変化を検出することができる。ＰＳＥとＰＤは交信するので、ＰＳＥは、パッチコードの開きを即座に報告することができる。随意的に、能動ジャックは、隣接する能動ジャックにメッセージを送り、通信上の問題を報告することもできる。再接続されると、能動ジャックは、ラインに復帰して他の装置と接続状態になったことを示すＡＲＰメッセージを送る。接続が再度確立されると、パッチパネルポートに対するスイッチポートがこうして識別されるが、これはパッチコードの接続性を管理する上で重要な面である。物理的位置情報が能動ジャックに関係付けられているので、ケーブル設備に対する瞬間的な変化も認知され記録される。

能動壁付ジャックは管理されているネットワーク要素なので、通信ネットワークの管理及び操作要素によって、遠隔的視認を行うことができる。能動ジャックは、遠隔的監視を行い、装置の状態を判定するために技術者を派遣する必要を不要にし又は低減する。サービスは、遠隔的に一時停止され又は回復される。更には、能動ジャックを使用してネットワークに接続される端末の装置については、目録作り及び制御も行うことができる。

本発明の幾つかの実施形態によれば、上記管理及び保全の態様は、顧客がソフトＩＰ電話又はＶＯＩＰ外部配線接続電話を使用するときに利用される。能動壁付ジャックは、イーサネット上に電力を提供して（電話へ電力供給し）、及び／又は物理的位置アドレスを提供してＥ９１１サービスを支援することができる。

ライフラインＶＯＩＰを支援するには、全ての企業スイッチ類がＡＣ停止を切り抜けるのに十分なＤＣ電力を確保できるように、ＰＳＥスイッチが使用される。内部スイッチ類は、ＶＯＩＰ呼出を外部世界に向け送り出し管理し続けるが、他のＩＰデータ処置を拒絶する。本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックを有する電力供給型パッチパネルの利点は、ＡＣ電力停止時に、上流のスイッチ類が電力を落としてもよいようにしていることである。その後、通信量は、パッチパネルから「ライフライン」ＶＯＩＰゲートウェイに向けて送られ、ライフラインＶＯＩＰゲートウェイは、音声通信量及び／又は減量されたデータ通信量を支援することになる。

本発明の或る実施形態によれば、パッチパネルは、通信用敷設ケーブルを介して電力供給型装置に電力を供給することを考慮している。電力は、ＩＥＥＥ８０２．３ａｆ標準に則り、又は所有権のあるプロトコルの様な別のプロトコルを介して、提供される。

これより図面を参照してゆくが、先ず図１は、能動ジャック１０の斜視構成図を示している。能動ジャック１０は、２つのハウジング１２ａと１２ｂを備えており、ハウジング１２ｂの図に示すようにプラグ受け入れ口１４を形成している。本発明の別の実施形態によれば、ジャック１０の一方のコネクタはプラグであり、他方のコネクタは絶縁排除コネクタ（ＩＤＣ）である。ハウジング１２ａと１２ｂは、Doorhy他による２００２年４月１６日発行の米国特許第６，３７１，７９３号「低漏話モジュール式通信用コネクタ」に詳細に記載されている通信用コネクタに使用される型式のハウジングであり、同特許全体を参考文献としてここに援用する。プラグ受け入れ口の内側には、通信用プラグが能動ジャック１０に接続されるとプラグと弾性接点を形成する、複数の導体１６が取り付けられている。導体１６は、能動ジャック１０のハウジングを通って進み、印刷回路板（ＰＣＢ）１８に接触している。本発明の或る実施形態によれば、ＰＣＢ１８は、寸法Ｘが約５／８インチ、寸法Ｙが約２インチであり、放熱のための最大銅面積充填部を有する多層構成であり、電子的構成要素２０を支持することができる。ハウジングは、回路板１８から離して熱的接触部２２を露出させた分解図で示されており、熱的接触部２２は、或る実施形態では、回路板１８及び構成要素２０から、構成要素１２ｂの様なハウジング要素への熱伝導を支援している。能動ジャック１０は、図１ｂでは、通常、壁面設置の通信ポートとして使用される型式の取り付け可能な表板２４に関連付けて示されている。

本発明の或る実施形態によれば、能動ジャック１０の熱的設計はデータ出力部の囲壁内の環境を支持する。幾つかの実施形態によれば、囲壁内には実質的に気流が存在しないので、放熱は効果的ではない。能動ジャック設計は、図１ｂに示すように、コネクタハウジング１２ｂを通して囲壁の外部へ向かう低熱抵抗接触部を組み込んでいる。本発明の別の実施形態では、ハウジングは、生成された熱の放散を支援するために、金属含浸材料の様な高熱伝導性材料で作られている。本発明の代わりの実施形態では、印刷回路板１８上の電子的構成要素２０は、能動ジャック１０のハウジング１２ａと１２ｂの一方又は両方の内部に設けられている。

次に図２ａは、本発明の或る実施形態による能動壁付ジャック１０の概略図を示している。本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックユニット１０の構成要素は、ＰＣＢ１８上に搭載されている。図２ａに示す構成要素は、様々な集積形態で実現することのできる機能的単位として示されている。構成要素は、受信部２８ａと２８ｂ及び送信部３０ａと３０ｂを備えている少なくともデュアルポートのイーサネット物理的装置（ＰＨＹ）２６を含んでいる。図２には、デュアルポートのイーサネット装置を示しているが、本発明の原理は、後で説明するように、ポートを３つ以上有する能動ジャックに適用することもできるものと理解されたい。

受信部２８と送信部３０は、それぞれ受信変圧部３２ａ及び３２ｂと送信変圧部３４ａ及び３４ｂに電気的に接続されている。受信変圧部３２ａ及び３２ｂと送信変圧部３４ａ及び３４ｂは、更に、各ハウジング１２ａと１２ｂの導体（図１の１６）に電気的に接続されている。導体は、ネットワーク側接続部３７とユーザー側接続部３９の形態を取っている。ＰＨＹ２６は、機能的に２ポートイーサネットスイッチを形成するイーサネット媒体アクセス制御装置（ＭＡＣ）プロセッサ３６に接続されている。

本発明の幾つかの実施形態によれば、能動ジャック１０の回路用の電力は、ＩＥＥＥ８０２．３ＡＦ準拠ＰＳＥ電源から得られ、この電源は、或る実施形態によれば、受信変圧部３２ａの中央タップから抽出される負の同相電圧を負のレール３８に供給し、送信変圧部３４ａから抽出される正の同相電圧を正のレール４０に供給する。ＩＥＥＥ８０２．３ＡＦ標準は、負のラインと正のラインを切り換えることができるようにもしている。正のレール３８と負のレール４０にはＤＣ対ＤＣ変換器４２が接続されており、能動ジャック１０の回路に電力を供給している。電力を要求する装置（ＰＤ）の存在をＰＳＥに信号で知らせるのに十分な抵抗を有する抵抗器４４が、電圧レール３８と４０の間を横断して配置されている。本発明の或る実施形態によれば、抵抗器４４は、２６ｋΩの抵抗を有しているが、本発明の特定の実施形態では、抵抗はそれより大きくても小さくてもよい。電力供給スループットモードでは、電圧レール３８と４０は、随意的なスイッチ４６を通して送信変圧部３４ｂと受信変圧部３２ｂの中央タップに電気的に接続され、下流の他のＰＤがＰＳＥから電力を得ることができるようにしている。ＩＥＥＥ８０２．３ＡＦ推奨標準は、所与の回路上の複数のＰＤが設置されている場合を対象範囲に入れていないので、能動ジャック１０の様な中間的ＰＤの電力要件は非常に小さく、通常１ワット未満でなければならない。随意的なスイッチ４６は、管理及び／又は安全を目的として、下流のＰＤに対する電力制御を提供するためローカルＭＡＣプロセッサにより制御されるが、これについては後に詳しく説明する。

図２ａには、発光ダイオード（ＬＥＤ）４８を制御するＭＡＣプロセッサ３６も示されている。本発明の或る実施形態によれば、ＭＡＣプロセッサ３６は、ネットワークポート識別要素として機能し、要求に応じて、識別情報を記憶し提供する。通信リンクには、ＭＡＣプロセッサ３６によって制御されるその様なＬＥＤ４８が２つ以上あり、少なくとも一方のＬＥＤはリンクの状態を表示し、少なくとももう１つのＬＥＤは送受信活動を表示する。或る実施形態によれば、ＬＥＤ４８はＰＣボードに取り付けられ、光はライトパイプ５０により外装ジャックハウジング１２ｂに伝導される。代わりの実施形態では、ＬＥＤは、ハウジング１２に取り付けられ、ＰＣＢ１８に電気的に接続されている。代わりの実施形態によれば、１つ又は複数のＬＥＤは、各能動ジャック１０と各ジャックハウジング１２に関係付けられている。本発明の幾つかの実施形態によれば、端末の装置の制御又は監視を支援するために、追加のＬＥＤポート又は異なる色のＬＥＤ光を利用できるようになっている。例えば、設置の完了又は未完了を表示し、ケーブル接続の監視と保守を支援するために、異なる色の光又は追加的な光を採用してもよい。このような実施形態では、ケーブル接続性の破断箇所を見つけ出して、対処を要する接続部を突き止めるのに必要な情報が、設置又は保守職員に提供される。

次に図２ｂは、本発明の或る実施形態による代わりの能動ジャックを示している。図２ｂの実施形態では、論理チップ５１は、能動ジャックを通して通信を転送すること、能動ジャックにより信号を再生成すること、データスループットを監視し報告すること、設置インストラクションとユーザーインストラクションのメモリ記憶、能動ジャックの論理的識別、能動ジャックを切り換えて能動ジャックを通る通信を可能又は不能にすることの様な機能を含め、能動ジャックの機能を実施する。本発明の或る実施形態によれば、論理チップ５１は、能動ジャックの設置時に設置者が従うべきインストラクションのテンプレート及び／又は設置者が記入すべき１つ又はそれ以上のデータフィールドを記憶するためのメモリ要素を含んでいる。論理チップ５１は、ネットワーク側の接続部５３とユーザー側の接続部５５とに接続されている。

本発明の幾つかの実施形態による能動ジャックは、イーサネット上で電力を供給する方式の環境に配備される。上記環境では、能動ジャックは、イーサネット上で電力を供給する方式の環境において能動ジャックを電力供給型装置として識別することになる電力消費レベルを落としながら、自身の動作に必要な電力を消費する。この様な環境下の能動ジャックは、電力を送り出して電力供給型装置に供給する。

次に図３ａは、本発明の或る実施形態による面板２４ａを示しており、この面板２４には能動ジャック１０が１つ在る。図３ｂに示す面板２４ｂは別の実施形態で、２つの能動ジャック１０ａ−ｂを有している。図３ｃに示す面板２４ｃは又別の実施形態で、２つの能動ジャック１０ａ−ｂと１つの受動ジャック５２を有している。なお、特定の設置方式では、複数の能動及び受動ジャックを採用している幾つかの代わりの実施形態が実装できるものと理解されたい。図３ａ、図３ｂ、図３ｃには、能動ジャックの設置と保守をやり易くするためのＬＥＤ表示部４９も示されている。

次に図４ａに示すように、本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックユニット１０は、面板２４の背後の壁５４に取り付けられた壁面パネルに組み込まれ、図のようにユーザー側ジャックハウジング１２ｂがユーザー領域５６内でアクセス可能になっている。能動ジャックユニット１０は、終端プラグ６０で水平ケーブル５８に接続され、能動ジャック１０又は水平ケーブルの何れかの試験及び修理がやり易くなっている。代わりに、能動ジャックユニット１０は、絶縁排除コネクタを介して水平ケーブルに接続してもよい。

本発明による能動ジャックは、１つの能動ジャック内で複数のユーザー側接続部及び／又は複数のネットワーク側接続部を使用することも支援する。この様な実施形態は、１つのユーザー装置をネットワーク側の２つ以上のネットワークに接続する際に有用である。また、２つ以上のユーザー装置、又は或るネットワーク上で２つ以上のアカウントに属しているユーザー装置を、１つの能動ジャックに接続して、能動ジャックのネットワーク側の１つ又は複数のネットワークにアクセスすることもできる。複数のネットワーク側接続部を有する能動ジャックの構造は、能動ジャックのデュアルホーミング動作も支援する。この動作では、能動ジャックは、２つ以上のネットワーク側接続の作動性を監視することができる。主ネットワーク接続が動作不能になるか通信上の他の問題を引き起こした場合、本発明による能動ジャックは、自動的に二次ネットワーク接続部に切り替わる。この様にネットワーク接続の冗長性に対する対策を講じることにより、この様なデュアルホーミングシステムを採用している能動ジャックではネットワークアクセスの信頼性が大幅に強化される。

複数のユーザー側及び／又はネットワーク側接続部を使用する、本発明による能動ジャックの実施形態を、図４ｂ、図４ｃ、図４ｄに示している。図４ｂ、図４ｃ、図４ｄの能動ジャックは、壁面パネルに組み込まれているが、代わりに、必要に応じて他のネットワーク要素に組み込んでもよいものと理解されたい。図４ｂは、２つのネットワーク側終端プラグ６０ａと６０ｂに接続される２つのネットワーク側コネクタハウジング１２ａと１２ｃを有する能動ジャックを示しており、２つの終端プラグ６０ａと６０ｂは、２つのケーブル５８ａと５８ｂを介して１つ又はそれ以上のネットワークに接続されている。図４ｂの能動ジャックは、ユーザー領域５６の１つの接続部が２つ以上のネットワーク接続部にアクセスできるようにしている。２つのネットワーク接続部を示しているが、図示の実施形態並びに他の実施形態では、ネットワーク側に３つ以上のネットワーク接続部を採用してもよいものと理解されたい。

次に図４ｃは、２つのユーザー装置に接続される２つのユーザー側コネクタハウジング１２ｂと１２ｄを有する能動ジャックを示している。ネットワーク側終端プラグ６０に接続するのに１つのネットワーク側コネクタハウジング１２ａが示されており、ネットワーク側終端プラグ６０は、水平ケーブル５８を介してネットワークに接続されている。この実施形態では、２つのユーザー装置を能動ジャックアッセンブリに接続することができるようになる。また、ユーザー側コネクタハウジング１２ｂと１２ｄが、別々の能動ジャックの機能性を支援することもできるので、図４ｃの実施形態では、全ての能動ジャック機能を、直接の壁面接続部を介して２つ以上のユーザー側装置に等しく適用できるようになる。２つのユーザー側接続部を示しているが、図示の実施形態及び他の実施形態では、３つ以上のユーザー側接続部を採用してもよいものと理解されたい。

図４ｄは、２つのネットワーク側コネクタハウジング１２ａ及び１２ｃと２つのユーザー側コネクタハウジング１２ｂ及び１２ｄを採用した能動ジャックの実施形態を示している。この実施形態では、ＶＯＩＰ電話又は他のユーザー装置の様な２つ以上のユーザー装置を、２つ以上のネットワーク側接続部に接続することができる。図４ｄの実施形態では、複数のユーザー側能動ジャックを有する能動ジャック壁付アッセンブリに、デュアルホーミングを適用できるようになる。こうして、ジャックのユーザー側５６の複数のユーザー又は複数のユーザー装置には、主ネットワークの故障又は通信上の他の問題が発生した場合のネットワーク冗長性が提供されることになる。

通信ネットワークでは、各ユーザーの物理的位置を識別することができるようになっているのが望ましい。これは、ＶＯＩＰ用の電子的非常事態９１１データベースを支援する際に特に重要であり、位置情報は、職員の非常事態に対応する能力を著しく向上させる。位置情報は、管理され構造化されたケーブル設備も支援する。次に図５は、水平ケーブル５８を介してパッチパネル６４に接続され、パッチコード６６を通してＩＰルータ６８に接続されている、領域６２の壁５４に取り付けられた能動ジャック１０を示している。本発明の或る実施形態によれば、特定の能動ジャック１０は、データベース内の自身の物理的位置情報に関係付けられている。能動ジャック１０をその物理的位置に関係付ける際は、領域６２の物理的位置が、データベース７０内、つまり幾つかの実施形態によればＥ９１１データベース又はＥ９１１プログラムに認識されたデータベース内の、能動ジャック関連情報、例えばそのＭＡＣアドレス、に関係付けられる。

また、領域６２内にあり且つ能動ジャック１０に接続されている装置は、品目型式又は品目モデルに従って識別され、能動ジャック１０に接続されている品目の目録作りと、能動ジャック１０を介してネットワークに接続された機器のリアルタイム監視が行えるようになる。例えば、学校のネットワークでは、各教室に分散配置された能動ジャックによって、学校のネットワークに接続された機器を、能動ジャックを介して集中的に監視できるようになる。こうして、特定のコンピュータ又は光学プロジェクタが必要な場合、コンピュータネットワーク内の装置の物理的位置に加えて、コンピュータ又は光学的プロジェクタの物理的位置も、機器が当該ネットワークに接続されている限り容易に判定することができる。本発明の或る実施形態によれば、ネットワークに接続されている装置の物理的位置に対応する目録作り情報は、ネットワークの物理的位置のグラフィックマップに関係付けられ、ネットワーク内の装置の位置をリアルタイムで描き出す。

本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックの設置に従事する職員は、先に述べたように自身のＭＡＣアドレスを有する接続相手のローカル能動ジャック１０と通信するＰＣ７２上で実行されているアプリケーションを使用して場所情報を入力することにより、能動ジャックと能動ジャックの物理的位置を関係付ける。ローカル能動ジャック１０のＭＡＣアドレスと位置データとの関係付けは、ＰＣ７２に記録され、その後、能動ジャック設置の作業期間終了後に、管理データベース７０に移される。或る代わりの実施形態では、関係付けられた情報は、接続されたネットワーク上でデータベースに直接入力される。別の方法では、職員は、同じ結果を実現できるより単純なインターフェースを提供する試験器具７４を使用する。試験器具７４は、更に、各種ネットワーク試験を行い、適切なネットワーク設置及び接続性を確実なものとする。更に別の実施形態では、ネットワークコンピュータ７６を使用して、作業受注入力情報に基づいて位置データベースを更新する。図５に示すデータベース７０は、ネットワークマネジャシステムの一部として、ＩＰルータ６８の一部として、又はＶＯＩＰシステム用の音声ゲートウェイの一部として、存在している。

次に図６では、能動ジャック１０を使用して、構造化された相互接続ケーブルネットワーク７８を管理する方法を説明するために、３つの接続経路を示している。本例で使用されている構造化されたネットワークは、受動ジャックをポートとして有している第１パッチパネル８４にパッチコード８２で接続され、能動ジャック１０ｃをポートとして有している第２パッチパネル８８にパッチコード８６で接続されている、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０である。図６の第１の接続経路９０では、ＶＯＩＰ電話の様なユーザー装置９２ａは、受動ジャック５２を介してネットワーク７８に接続されている。本発明の図示の実施形態及び他の実施形態と共に使用されるユーザー装置には、ＶＯＩＰ電話の様な電話、コンピュータなど、及びネットワーク接続部から電力を引く電力供給型装置がある。第１接続経路９０では、ケーブルシステムのどこかに開いた接続部が在る場合、又は装置９２ａが電力供給型装置で、壁面ジャック５２から接続解除されている場合、装置９２ａは電力が低下する。これは、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０により検出されるが、例えば、ケーブル設備の問題、社内接続又は装置の電力低下などの理由は判定できない。パッチコード８２又は接続用水平ケーブル９４ａが動かされた場合、この移動は、装置９２ａの電力低下として検知されるだけになる。能動ジャックをポートとして含んでいるパッチパネルは、パッチパネルを１つしか必要とせずに交差接続パッチパネルシステムと同様に接続部を監視し制御することができるので、管理された相互接続パッチパネルと捉えることができる。

図６の第２接続経路９６では、ユーザー装置９２ｂは、能動壁付ジャック１０ａによりネットワーク７８に接続されている。このシナリオでは、パッチコード８２又は水平ケーブル９４ｂの何れかにケーブルの移動又は開いた回路があれば、ユーザー装置９２ｂ（ユーザー装置が電力供給型装置の場合）と能動ジャック１０ａは電力が低下する。このとき、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０は、データベース内で、ユーザー装置９２ｂと能動ジャック１０ａがもはや存在していない、即ち電力を取り出していないことに気付く。電力が（ケーブル交換又は開いた回路の場合には修理により）回復すると、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０は、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０で電力要求を感知することにより、電力供給型装置が接続されたことに気付く。更に、能動ジャック１０ａと装置９２ｂは、イーサネットＡＲＰに、ネットワーク上に存在することを示す電力増加のメッセージを送る。装置９２ｂだけが接続解除された場合、この喪失はＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０に検出されるが、能動ジャック１０ａに対しては、管理ソフトウェアがなお到達し照会することができる。また、ユーザー装置９２ｂだけが接続解除され、その後、電力回復により再度接続された場合、電力を再供給された装置９２ｂだけがイーサネットメッセージで応答する。能動ジャック１０ａと、これに伴いユーザー装置９２ｂには、所与の物理的位置が関係付けられており、サービス中断の通知により管理を支援する。

第３の接続経路９８に図示するように、能動ジャックがパッチパネル８８に配備されている場合、壁面内の能動ジャックによって、構造化され管理されたケーブル設備の保守がやり易くなる。しかしながら、パッチパネルとクライアントの宛先地点に能動ジャック技術を有することにより派生する機能が、他にも幾つかある。第３の接続経路９８では、ユーザー装置９２ｃは、能動壁付ジャック１０ｂと、能動ジャック１０ｃを含むパッチパネル８８に至る水平ケーブル９４ｃとで、ネットワーク７８に接続されている。パッチパネル８８は、更に、パッチコード８６を介してＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ８０に接続されている。このシナリオでは、開いた回路の破断、ケーブルの移動、及び／又はユーザー装置９２ｃの移動は、接続ネットワークが能動装置９２ｃ、１０ｂ、及び１０ｃによりセグメントに分けられているので、分離され別々に識別される。上記各能動装置は、イーサネットＡＲＰ要求に応答し、電力供給増加に関するイーサネットＡＲＰメッセージを作成する。例えば、パッチコード８６の移動があると、ユーザー装置９２ｃ、能動ジャック１０ｂ、及びパッチパネルジャック１０ｃは、全て電力が低下する。この時点では、ＰＳＥは、ユーザー装置において要求される電力量の状態が変化したことに気付き、ユーザー装置９２ｃの取り外し、及び水平又はパッチコードの開いた回路及び／又は移動の間の区別だけを行うことができる。電力が復旧すると、それまで電力供給が低下していた全ての装置は、ネットワーク上でＡＲＰ要求を送り存在していることを示す。また、ＰＳＥ装置８０のポートとパッチパネル８８の能動ポートの間の相互接続、又はパッチパネル８８と能動ジャック１０ｂの間の相互接続が変化した場合、変化のあった場所を判定し管理することができる。

次に図７は、能動ジャック１０を使用してＬＡＮ１００に対するネットワークアクセスを制御することに関し説明している。この実施形態では、ＶＯＩＰ電話の様なユーザー装置１０２ａ−ｎは、各位置１０４ａ−ｎの各能動ジャック１０ａ−ｎを通してネットワークに取り付けられている。４つの位置に４つのユーザー装置しか示していないが、本発明によるシステムと方法は、数多くの位置の数多くの装置と共に使用できるものと理解されたい。能動ジャック１０ａ−ｎは、水平ケーブル設備１０８でパッチパネル１０６に接続されている。パッチパネル１０６は、ＰＳＥＩＰルータ装置１１０に接続されており、ルータ装置１１０は、中断なしの電源（ＵＰＳ）１１２に接続されており、ＩＥＥＥ８０２．３ＡＦ推奨標準を介して、下流の要電力装置、例えば１０２ａ−ｎ及び１０ａ−ｎに電力を供給している。ＰＳＥ装置１１０は、ＶＯＩＰゲートウェイとしても機能し、データベース１１６に接続されるかデータベース１１６を保有している、ＩＰルータ１１４に接続されている。ネットワークマネジャ１１８も、ＬＡＮ１００に接続されており、本発明の或る実施形態では、単純なネットワーク管理プロトコル（ＳＮＭＰ）を介して、ルータ１１０と１１４及び能動ジャック１０ａ−ｎの様な各種ネットワーク要素を、監視し制御することができる。本発明の幾つかの実施形態によれば、ネットワークマネジャは、ネットワーク管理業務を実施するためのネットワーク管理プログラムを実行する。

図２に示すように、能動ジャック１０は、ローカルプロセッサ３６により制御されるＤＣ電力スイッチ４６を有している。能動ジャック１０はスイッチ４６を含んでいるので、例えば、ローカルプロセッサ３６によって、データ接続性と下流の装置への電力供給の両方を制御することができ、端末の分離、装置の目録作り、及び認証の様な安全上の特性が強化されることになる。ネットワークマネジャ１１８は、ネットワーク要素を制御して、周期的間隔で、又はサービスを求める認証されていない要求の様な外部からの刺激に応答しての何れかで、全ての端末に対してネットワークアクセスを使用禁止にすることもできる。これは、ネットワークマネジャ１１８が、能動ジャック１０に位置するプロセッサ３６に信号を送って、特定の位置のスイッチ４６を開いて、それらの位置でデータフローを止めることにより達成される。一日の内の或る時間中は管理されているネットワークへのアクセスを制限することのできるアプリケーションがある。ネットワーク内の能動ジャック１０を使用することにより、利用を監視することもできる。これは、例えば、或る会社から、慎重を期する又は制限付きのインターネット又はイントラネットサイト又は位置へのアクセスを、制限するのに有用である。認証されていないアクセスが開始された場合、侵入に気づいたネットワークマネジャ１１８には、能動ジャック１０を遮断すること、並びに要求している装置が使用中であることを能動ジャックの位置に記録すること、という選択肢がある。

次に図８では、パッチパネルを介して非常時の電力を提供すると共に、パッチパネルに能動ジャックを使用している構造化されたケーブルシステムを管理する、本発明の或る実施形態によるシステムを示している。ユーザー領域１２１ａ−ｎ内のユーザーＶＯＩＰ電話１２０ａ−ｎは、能動壁付ジャック１０ａ−ｎを通り、水平ケーブル設備１０８を介して、電力供給型パッチパネル１２２に接続されている。電力供給型パッチパネル１２２は、上流のＩＰスイッチ１２４に接続されており、このスイッチ１２４は、通常作動時にはＶＯＩＰ電話１２０ａ−ｎへの経路決め装置である。電力供給型パッチパネル１２２は、非常用バッテリの様なローカルの非常時電力供給装置１２６と、これもローカルの非常時電力供給装置１２６に接続されている非常時音声ゲートウェイ１２８にも、接続されている。停電時には、上流のスイッチ１２４は出力を下げて、電力パッチパネル１２２は音声トラフィックをローカルゲートウェイ１２８に迂回させる。幾つかの実施形態によれば、データサービスは、停電時には削減されるが、音声サービスは、緊急事態に備えて維持される。

本発明の或る実施形態によれば、能動ジャックは、パッチパネル１２２内に３ポート装置として設けられている。この実施形態では、１つのポートをユーザー接続用として使用し、１つのポートをネットワーク接続用として使用し、３番目のポートを非常時音声ゲートウェイ１２８への接続用として使用している。本発明の別の実施形態によれば、パッチパネル１２２から非常時ゲートウェイ１２８への接続性は、共用のイーサネット接続部を介している。本発明の又別の実施形態によれば、パッチパネルは、ネットワーク側の切り換え要素を使用して、パッチパネル能動ジャックのネットワークポートを共用のイーサネットバス１３０に接続している。

次に図９では、電力供給型パッチパネル１２２の或る実施形態のブロック図を示している。この実施形態では、２４ポートのパッチパネル１２２の能動ジャックユニット１０ａ−ｘは、共通の印刷回路板１３２上に搭載されている。プロセッサ１３４は、バス１３６を介して、能動ジャック１０ａ−ｘに電気的に接続され、それら能動ジャックの活動を制御する。ＤＣ対ＤＣ電力変換器１３８は、入ってくる電力供給を、ローカル回路の求めに応じた電力供給に変換する。例えば、電力変換器１３８は、入ってくる４８ボルトの電力供給を、ローカル回路が求める３．３ボルトに変換する。ローカル回路への電力は、下流の電力供給型装置に電力を送るために、電力接続部１４０に沿って能動ジャック１０ａ−ｘに配給される。或る実施形態によれば、能動ジャック１０ｘは、上流のＰＳＥから４８ボルトを抽出して、この４８ボルトを、入力電力接続部１４２を介してＤＣ対ＤＣ変換器１３８に配給するように指定されている。随意的に、例えば、冗長的な上流のＰＳＥから電力を引く場合、能動ジャック１０ｗの様な代わりの能動ジャックを、電力抽出用として使用してもよい。ＤＣ対ＤＣ電力変換器１３８は、どの電源（例えば１０ｗ又は１０ｘ）から電力を利用するかを決めることができる。代わりの実施形態では、電力抽出という１つの目的のためだけに、追加的なジャックが採用されている。

次に図１０では、本発明の或る実施形態による能動ジャック１４４の代わりの構造を示している。能動ジャック１４４は、例えば、共通のプロセッサ１３４と共通のＤＣ対ＤＣ電力変換器１３８が使用され、個々のジャックは上流のＰＳＥから電力を抽出する必要がない図９の実施形態で、使用することができる。図１０の能動ジャック１４４は、上流のドライバ１５０及び１５２それぞれに接続されている上流の変圧器１４６及び１４８と、下流のドライバ１５８及び１６０それぞれに接続されている下流の変圧器１５４及び１５６とを備えている。スイッチ１６２は、電力接続部１４０に作動的に接続されており、下流の電力供給型装置に電力を送るために、プロセッサの制御下でバス１３６を介して、下流電力コネクタ１６４と１６６を介して下流の変圧器１５４と１５６に配給される電力を制御する。この様に、電力を送給するためにセンタータップする必要があるのは、下流の変圧器１５４と１５６だけである。本発明の更に別の実施形態によれば、スイッチ１６２は、データ接続に割り込むために、受信（Ｒｘ）及び送信（Ｔｘ）信号にも作動的に接続されている。

図９のパッチパネル１２２の或る実施形態によれば、能動ジャック１０は、交差接続又は相互接続システムの何れかの設置者を支援する一体型ＬＥＤを有している。図１１は、パッチパネル１２２上の能動ジャック１０に関係付けられたＬＥＤ１６８が、各種パターンを発光又は点滅させて設置者を支援する、相互接続システムを示している。例えば、ＬＥＤは、パッチコード８６又は水平ケーブル１０８をパッチパネル１２２の何処に接続すべきかその場所を表示する。図１１の或る実施形態では、パッチパネル１２２は、ＰＳＥＩＰスイッチ／ルータ１７０と水平ケーブル１０８の間の通信経路に沿って配置されている。或る実施形態によれば、能動ジャックＬＥＤの発光は、管理エンティティからのＳＮＭＰメッセージを通して実現される。ＬＥＤは、その機能によって設置をやり易くすることに加えて、保守職員に、動作不能ケーブルが何処にあるかを視覚的に表示することにより、並びに通信ネットワーク内のケーブルを編成し直す場合の視覚的インストラクションを提供することにより、設置後のケーブル管理の改善も行う。能動ジャック１４４それぞれに関係付けられたＬＥＤを１つしか示していないが、本発明の幾つかの実施形態では、能動ジャック毎に複数のＬＥＤを関係付けてもよいものと理解されたい。

本発明の別の実施形態を図１２に示しており、この実施形態では、パッチパネル１２２ａと１２２ｂは、カスケード式の主従構成に配備されている。図１２に示す、カスケード式に配備されたパッチパネルは、ＬＥＤ１６８を各パネルに配して、パッチコードを取り外し又は設置する場所を設置者に表示する、交差接続システムを可能にしている。

図１３に示す電力供給型パッチパネル１２２の或る実施形態によれば、４８ボルトＤＣ電源の様な電源は、ＡＣ配線ＰＳＥ、又は電力供給型パッチパネル１２２ａをＰＳＥ装置にする非常時ＤＣバッテリなどの、ローカル電力源１７２から得ることができる。別の実施形態によれば、４８ボルトＤＣ電源のような電源は、図９に示すように、ローカルジャック１０ｘにより、上流のＰＳＥから得ることができる。

図１４に示す更に別の実施形態では、パッチパネル１２２に対する４８ボルトＤＣ電源の様な電源は、パッチパネル１２２内にジャック１０ｋ及び１０ｌの様な能動ジャックを使用しているパッチコード１７６ａ及び１７６ｂにより、２つの独立した電源即ちＰＳＥ１７４ａ及び１７４ｂから得ることができ、従って冗長的なＤＣ電力源を提供している。

次に図１５では、本発明の或る実施形態による集合住宅用ユニット（ＭＤＵ）を示している。能動ジャックを使用すると、個々の住宅単位でサービス活動を行えるようになる。また、住宅及び小規模事務所兼住居（ＳＯＨＯ）用途の通信の安全と管理がやり易くなる。広帯域ルータ１７８は、外部への接続のために広域ネットワーク１８０に接続されると共に、ＭＤＵ内の配給システムに接続され、パッチコード８６を介して、電力供給型能動ジャックを備えた電力供給型パッチパネルなどのパッチパネル１８２に接続されている。パッチパネル１８２は、随意的に、管理目的のために１つ又は複数の能動ジャック１０を含んでいてもよい。パッチパネル１８２ａから、水平ケーブル設備が、個々の住宅である個々の位置１８４ａ−ｎに接続されている。各位置１８４ａ−ｎは、壁面取り付け型の能動ジャック１０ａ−ｎとユーザー装置１８６ａ−ｎを含んでいる。各能動ジャック１０ａ−ｎは、当該能動ジャックに関係付けられたＭＡＣアドレスと物理的位置情報を有している。能動ジャック１０とユーザー装置１８６ａ−ｎ用の電力は、広域ルータ１７８又はパッチパネル１８２に接続されたＵＰＳ電源から得ることになる。能動ジャックをユーザー領域及び／又は広帯域ルータ１７８に統合することで、ケーブルインフラストラクチャ問題の遠隔管理と診断、ケーブルインフラストラクチャの安全性向上、サービス活動（即ち、サービスのオンオフ切り替え）及び監視、イーサネットアプリケーション上の電力、及び装置の物理的位置の表示、が可能になる。基本的な位置の問題を更に広範囲に調査する必要無しに、問題接続部の正確な物理的及び論理的ネットワーク位置が、サービスプロバイダによって中央で識別されることから、性能の監視も強化される。

ここで説明した能動ジャックの実施形態の有益性を含めて、本発明の集合住宅用ユニットへの適用は、住宅、事務所、及びホテルのネットワークにまで拡大することができる。能動ジャックをネットワーク全体に分散させることにより、様々な有用な特徴が使用可能になる。能動ジャック１０ａ−ｎをネットワーク全体に分散させる利用例の１つに、サービス料金システムの実装がある。このようなシステムは、例えば、ホテル内に実装することが考えられるが、その場合、各位置１８４ａ−ｎはホテルの部屋又は会議室である。能動ジャック１０ａ−ｎによって、データスループットを監視し、データスループットをネットワークマネジャに報告できるようになる。こうして、ネットワークマネジャは、装置１８６ａ−ｎが要求又は送信するデータの量に対する設定料金を請求する。また、各能動ジャック１０ａ−ｎはネットワークマネジャがオンオフ切り替えすることができるので、各位置１８４ａ−ｎの能動ジャック１０ａ−ｎが使用できるか否かを中央で制御して、能動ジャックの利用に料金を支払った者だけが個々の能動ジャックを使用できるようにし、支払った料金の時間が過ぎると、能動ジャック１０ａ−ｎを通るデータの流れを停止させる機能もこれに含まれるようにすることができる。データパケット又は他のデータ単位当たりの支払い及び時間に基づく支払いの支払い方式を実施することができ、料金を払う者にネットワークの帯域幅を効率的に割り付けることができるようになる。能動ジャックはネットワークツリーアーキテクチャ内に分散しているので、例えば会議室内での別々の能動ジャックの幾人かのユーザーによるネットワークへのアクセスは、アクセス可能領域内の各能動ジャックをアドレス指定する必要無しに、ネットワークマネジャにより容易に管理される。本発明による能動ジャックは、ネットワーク内に設けられた他の能動ジャックに接続され、壁面内に設けられた能動ジャックは、壁面に設けられた他の能動ジャック又はパッチパネルに設けられた能動ジャックに接続される。また、本発明による幾つかのネットワークアーキテクチャでは、パッチパネル内に設けられた能動ジャックは、パッチパネルに設けられた他のネットワークジャックに接続される。

図１５に示す集合住宅用ユニットに能動ジャックを使用すれば、ケーブルの個々の範囲で通信問題を識別できるようになることによって、サービスプロバイダのケーブル管理も強化される。能動ジャックの中央制御と監視によって、ネットワークマネジャは、認証されていないネットワークアクセス、又はネットワーク「侵害」が試みられたか否かを判定できるようになり、更には、認証されていないアクセスが試みられた物理的位置を判定するのに必要な情報がネットワークマネジャに提供される。

パッチパネル又は壁付ジャックに統合された能動ジャックは、接続情報を上流の遠隔ネットワーク管理システムに送ることができるので、遠隔の現場に技術者を派遣して機器の状態を判定させたり機器の修理をさせたりする必要が減るか、多くの場合は不要になる。ここで説明した他の多ユーザーの実施形態と同じく、ユーザーは数人しか示していないが、本発明は、更に多くのユーザーでの実施を円滑にするために使用することができる。

本発明による能動ジャックは、イーサネットシステムの物理的範囲を拡大するために使用することができる。受信した信号を再生することにより、通信経路に沿って配置された能動ジャックは、信号の有効範囲を拡大する働きをして、結果的に頑丈な通信経路が得られる。また、本発明の幾つかの実施形態の各能動ジャックは、イーサネット信号を再生するので、ＩＰスイッチ及びルータをパッチパネルと同一位置に配置する必要が無くなる。また、能動ジャックはパッチパネル内又は壁付ジャックに設けることができるので、通信経路は、費用を低く抑えながら、能動ジャック設置の最大の有利性を利用できるように設計することができる。能動ジャックは、無線ネットワーク内に能動ジャックの特徴を提供するために、無線アクセスポイント（「ＷＡＰ」）の様な無線ネットワーク要素と組み合わせて使用してもよい。

図１６は、ネットワークの範囲を拡大するために能動ジャックを採用した通信ネットワークのブロック図を示している。図１６のネットワークでは、スイッチの様なネットワーク要素１８８は、ネットワーク要素が配線接続を介してネットワーク信号を伝導する第１半径「Ｒ１」を有している。この様に、ネットワーク要素１８８は、第１点線円「Ｃ１」で示す作動領域１９０を有している。ネットワーク要素１８８の作動領域１９０の周辺付近に位置する能動ジャック１０に配線接続１９２を設けると、能動ジャック１０が通信信号を再生できることから、システムの有効領域が広がることになる。第２半径「Ｒ２」を有する第２円「Ｃ２」は、能動ジャック１０を採用した場合に実現する、拡大した有効領域１９４を示している。多くの能動ジャック１０を採用するか、能動ジャック１０から無線アクセスポイント１９８まで追加の配線接続１９６を設けることにより、更なる拡大が実現される。図１６に示すように範囲の拡大に使用される能動ジャックは、壁付ジャックとして、又はパッチパネル内の能動ジャックとして設けることができるものと理解されたい。更に、無線アクセスポイント１９８と能動ジャック１０は、特定のネットワーク形成用途に応えて様々な構成で配備してもよいし、能動ジャックは、無線アクセスポイントから追加のケーブル線に沿って信号を再生するため、無線アクセスポイントがサービスを提供している領域内に設けてもよいと理解されたい。また、図１６では、Ｒ１とＲ２は互いにほぼ等しいものとして示しているが、本発明の幾つかの実施形態は、２つの異なる半径を採用していると理解されたい。無線アクセス点とデュアルホーミング能動ジャック（図４ｂに関連して先に説明）は、第１の無線アクセスポイントでネットワーク上の問題が発生した場合に、装置のアクセスを、第１の無線アクセス点から第２の無線アクセス点に切り換えるために採用されている。

次に図１７は、本発明の或る実施形態によるパッチパネルアッセンブリ２００の断面図を示している。パッチパネルアッセンブリ２００は、電力を、例えばＶＯＩＰ電話の様な端末の装置に提供するための、電力供給型パッチパネルで使用されるようになっている。或る実施形態によれば、パッチパネルは、ＩＥＥＥ８０２．３ａｆ標準の下で、及びCisco Systems, Inc.に採用された技法の様な所有権のある電力提供技法の下で、イーサネット上で電力を供給すること（ＰｏＥ）のできる２４ポートミッドスパンパッチパネルである。パッチパネルは、電力を端末の装置に供給するための電力源制御回路を含んでいる。或る実施形態によれば、ローカルエリアネットワーク（ＬＡＮ）に対する接続性の管理は、ネットワークインターフェースカード（ＮＩＣ）によるデージーチェーン様式で達成されている。管理ポートをデージーチェーンで繋ぐと、単位当たり１つのイーサネットスイッチポートを必要とする他のＰｏＥ電力供給機器がイーサネットスイッチに接続される場合に発生し得る、イーサネット切り換えポートの浪費が軽減される。

或る実施形態によれば、本発明によるパッチパネルは、無遮蔽撚り線対（ＵＴＰ）ケーブル１００メートルに亘って、４８ＶのＤＣ電力を供給することができる。以下の作動モードが利用可能であり、自動感知回路によって設定される。

・ミッドスパン電力供給要件に従って、ＩＥＥＥ８０２．３ａｆに準拠した電力を提供する。
・Csico Systems, Inc.の所有権を有するプロトコルの様な別のプロトコルに従って電力を供給する。

・電力を、エンドスパンの装置（例えば、スイッチ）から電力供給機器（ＰＳＥ）へ送り、８導体ケーブルの対（１、２）及び（３、６）に電力を提供する。
或る実施形態によれば、ＩＥＥＥ８０２．３ａｆ標準を介して電力を受け取るようになっている装置の検出は、先ず走査によって達成される。標準に準拠していないことが判明した装置については、第２の方式を使用して、電力供給型装置が、Cisco Systems, inc.が使用しているプロトコルの様な別のプロトコルに準拠しているか否かを走査する。

本発明による電力供給式パッチパネルは、１つの１９インチＥＩＡ標準ラックスペースの２４個のポートを通して１０／１００ベース−Ｔイーサネット送信を支援する。パッチパネルは、ローカルの電力源から電力を受け取り、通信ケーブルを使ってその電力を電力供給型装置に提供するようになっており、各電力供給型装置毎に別々の電力源は、必要無い。図１７と図１８に示すように、パッチパネルアッセンブリ２００は、ＲＪ−４５ジャック２０２を、金属面板の様な前面パネル２０３に含んでいる。標準１１０パンチダウンブロック２０４は、パッチパネルアッセンブリ２００の後部の後面パネル２０５に設けられている。

ＬＥＤインジケータ２０６は、電力供給型装置（ＰＤ）の状態を示すために、前面パネル２０３上に表示装置として設けられている。システムの状態を示すために、追加のＬＥＤを設けてもよい。或る実施形態によれば、異なる色の２つのＬＥＤを各ポートに設けて、追加の情報を伝達できるようにしている。２つのＬＥＤ（図示せず）は、システム管理状態の視覚的表示を提供するために、後面パネル２０５のＮＩＣポート（図示せず）付近に設けられる。ＬＥＤ２０６は、前面ＰＣＢ２０８上に設け、ライトパイプ２１０を導管として機能させて、光が前面パネル２０３上に見えるようになっている。

主印刷回路板２１２は、表面実装側２１４と貫通孔表面実装側２１６とに取り付けられている電子機器を保持している。主印刷回路板２１２は、前方可撓回路板２１８を介して前方ＰＣＢ２０８に接続されており、後方可撓回路板２２０を介して後方ＰＣＢ２２２に接続されている。後方印刷回路板は、パンチダウンブロック２０４に接続されており、機械的支持部２２４に支持されている。図１８に示すように、可撓回路板２１８と２２０は、タブ２２６を用いてＰＣＢに接続されている。可撓性を有する回路をパネル内の相互接続部として組み込むことにより、費用が下がり、ユニットのサイズが小さくなり、性能と融通性が改善される。或る実施形態によれば、ＲＪ−４５ジャック２０２からパンチダウンブロック２０４までの距離Ｌは、約４インチである。

次に図１９では、電力供給型パッチパネル２２８が、ネットワーク経路沿いにイーサネットスイッチ２３０とユーザーＰｏＥ装置２３２の間に示されている。パッチコード２３４は、イーサネットスイッチ２３０を電力供給型パッチパネル２２８に接続し、水平ケーブル配線２３６は、電力供給型パッチパネル２２８をユーザーＰｏＥ装置２３２に接続している。水平ケーブル配線２３６は、例えば、電力供給型パッチパネル２２８の後部の１１０のパンチダウン接続部（図示せず）を介して、電力供給型パッチパネル２２８に接続されている。電力供給型パッチパネル２２８は、図１７と図１８に示すように、電力供給型パッチパネルアッセンブリ２００を含んでいる。

本発明による電力供給型パッチパネルをラックに組み込むことにより、ラック内の供給ＰｏＥポートの密度を高めることができる。本発明による電力供給型パッチパネル２２８は、異なる形状で設けてもよい。例えば、図２０ａと図２０ｂは、それぞれ、直線形状を有し、複数の電力供給型パッチパネル２２８ａがラック環境２３８に取り付けられた、電力供給型パッチパネル２２８ａの前面図と上面図を示している。同様に、図２１ａと図２１ｂは、それぞれ、ラック環境２３８に取り付けられた、傾斜した形状を有する電力供給型パッチパネル２２８ｂの前面図と上面図を示している。傾斜した形状を有する電力供給型パッチパネル２２８ｂは、パッチコード２３４の管理の改善を図っている。

電力供給型パッチパネルは、外部ソフトウェア無しに、全てのＰｏＥ能力を提供する。ソフトウェアマネジャも提供されている。管理ソフトウェアは、ネットワーク管理システム（ＮＭＳ）無しに実装に使用できる独立した要素マネジャ（ＥＭ）として提供されている。管理能力は、ＮＭＳソフトウェアを通して提供してもよい。或る実施形態では、各パッチパネルは、管理能力を利用するためにＩＰアドレスが必要であり、動的ホスト制御プロトコル（ＤＨＣＰ）はＩＰアドレスを指定するデフォルト法である。

本発明による電力供給型パッチパネルには、能動ジャックを組み込んでもよいし、非能動通信ジャックを設けてもよい。後者の場合、電力供給パッチパネルは、電力供給型装置に電力を提供するという追加の機能を有する標準パッチパネルとして使用されるようになる。

電力供給パッチパネルＥＭソフトウェアには、幾つかの能力がある。例えば、ＥＭソフトウェアは、ネットワーク管理者が、ネットワーク内の全ての互換性のある電力供給型パッチパネルを見つけ出せるようにすることができる。パッチパネルの部屋の位置やラック番号の様な電力供給型パッチパネルに関する物理的位置情報を、ＥＭソフトウェアに入力してもよい。個々のポートは、コマンドに応じて、選択的にオンオフ切り替えされる。ポートは、危険な状態になると選択的に電力を落とされる。例えば、ポートは、停電で非常用バックアップ電力を要する場合には、選択的に電力を落とされる。パネル電力状態及び故障の状況、並びにポート及びＰＤの状態をリアルタイムでグラフィック表示することもできる。上記特性の幾つか又は全てをＥＭソフトウェに組み入れてもよい。

以上、本発明の特定の実施形態と適用例を図示し説明してきたが、本発明は、ここに開示している構造と構成そのものに限定されるものではなく、特許請求の範囲に定義されている本発明の精神と範囲から逸脱すること無く、様々な修正、変更、及び変型を加えることができるものと理解されたい。

図１ａは、能動壁付ジャックの斜視図である。 図１ｂは、能動壁付ジャックの側面図である。 図２ａは、能動壁付ジャックの概略配線図である。

図２ｂは、能動壁付ジャックの代わりの実施形態の概略ブロック図である。
図３ａ、図３ｂ、図３ｃは、出力パネルの標準的な能動壁付ジャックの様々な構成例を示している。 図４ａ、図４ｂ、図４ｃ、図４ｄは、本発明による能動壁付ジャックの代わりの実施形態の側面図である。 能動壁付ジャックへの位置データの入力を説明するブロック図である。 能動壁付ジャックに使用する配電及びケーブルの管理方式を説明するブロック図である。 本発明の或る実施形態による、能動ジャックを使用している通信ネットワークを説明するブロック図である。 能動ジャックを有するパッチパネルを組み込んだ非常用電力供給システムを説明するブロック図である。 能動ジャックと共有回路を有するパッチパネルの概略図である。 本発明の或る実施形態による能動ジャックの概略図である。 本発明の或る実施形態によるパッチパネル実装例のブロック図である。 本発明の別の実施形態によるパッチパネル実装例のブロック図である。 本発明の別の実施形態によるパッチパネル実装例のブロック図である。 本発明の別の実施形態によるパッチパネル実装例のブロック図である。 本発明の或る実施形態による集合住宅ユニットネットワークのブロック図である。 本発明の或る実施形態によるネットワークのブロック図である。 本発明の或る実施形態による電力供給型パッチパネルアッセンブリの横断面図である。 図１７の実施形態による電力供給型パッチパネル回路アッセンブリの上面図である。 本発明の或る実施形態による電力供給型パッチパネルの使用法を示すブロック図である。 図２０ａと図２０ｂは、それぞれ、ラック環境にある直線配置電力供給型パッチパネルの前面図と上面図である。 図２１ａと図２１ｂは、それぞれ、ラック環境にある傾斜配置電力供給型パッチパネルの前面図と上面図である。

Claims (15)

1. ネットワーク内の端末の装置と上流のネットワークの装置とを接続するための通信用パッチパネルにおいて、
   前記通信用パッチパネルの前面パネルに設けられた複数の前方側通信用コネクタと、
   前記通信用パッチパネルの後面パネルに設けられた複数の後方側通信用コネクタであって、前記後方側通信用コネクタのそれぞれは、前記複数の前方側通信用コネクタの対応するコネクタに電気的に接続されている、後方側通信用コネクタと、
   前記複数の前方側通信用コネクタと前記複数の後方側通信用コネクタの各コネクタの中間に接続されている電力源制御回路であって、電源から端末の装置まで通信用ケーブルに沿って電力を供給するように作動する、電力源制御回路と、
   前記通信用パッチパネルと前記ネットワークのネットワーク管理システムの間に接続性を提供している第１管理ポートと、を備えている通信用パッチパネル。
2. 前記複数の前方側通信用コネクタは、ＲＪ−４５ジャックを備えている、請求項１に記載の通信用パッチパネル。
3. 前記複数の後方側通信用コネクタは、パンチダウンブロックを備えている、請求項１に記載の通信用パッチパネル。
4. デージーチェーン接続を使用して、多数の通信用パッチパネルが、管理用の１つのイーサネットスイッチポートに接続されるようにする、第２の管理ポートを更に備えている、請求項１に記載の通信用パッチパネル。
5. 前記通信用パッチパネルの前記前面パネル上に複数の電力表示灯を更に備えており、前記電力表示灯のそれぞれは、前記前方側ポートの１つに関係付けられており、前記対応する前方側ポートに関係付けられた端末の装置の状態を表示する、請求項１に記載の通信用パッチパネル。
6. 前記電力表示灯のそれぞれは、前記通信用パッチパネル内の回路板に取り付けられたＬＥＤと、前記ＬＥＤと前記通信用パッチパネルの前記前面パネルの間に接続されているライトパイプと、を備えている、請求項５に記載の通信用パッチパネル。
7. 前記電力源制御回路は、管理コマンドを実行するように作動し、前記管理コマンドは、ネットワーク管理者が互換性を有する電力供給型パッチパネル全てを発見できるようにするコマンドと、前記通信用パッチパネルの物理的位置についての情報を伝達するコマンドと、通信用コネクタに選択的に電力供給するコマンドと、パネル電力状態及び故障の状況に関するリアルタイムの情報を提供するコマンドと、から成る群より選択された少なくとも１つのコマンドを含んでいる、請求項１に記載の通信用パッチパネル。
8. ネットワーク内の端末の装置と上流のネットワークの装置とを接続するための通信用パッチパネルにおいて、
   前記通信用パッチパネルの前面パネルに設けられた複数の前方側ＲＪ−４５通信用コネクタと、
   前記通信用パッチパネルの後面パネルに設けられた複数の後方側パンチダウン通信用コネクタであって、前記後方側通信用コネクタのそれぞれは、前記複数の前方側通信用コネクタの対応するコネクタに電気的に接続されている、後方側通信用パンチダウンコネクタと、
   前記複数の前方側通信用コネクタと前記複数の後方側通信用コネクタの各コネクタの中間に接続されている電力源制御回路であって、電源から端末の装置まで通信用ケーブルに沿って電力を供給するように作動する、電力源制御回路と、を備えている通信用パッチパネル。
9. 前記通信用パッチパネルと前記ネットワークのネットワーク管理システムの間に接続性を提供するため、及びデージーチェーン接続を使用して複数の通信用パッチパネルを管理用の１つのイーサネットスイッチポートに接続するための、第１及び第２の管理ポートを更に備えている、請求項８に記載の通信用パッチパネル。
10. 前記通信用パッチパネルの前記前面上に複数の電力表示灯を更に備えており、前記電力表示灯のそれぞれは、前記前方側ＲＪ−４５通信用コネクタの１つに関係付けられており、前記対応するＲＪ−４５通信用コネクタに関係付けられた端末の装置の状態を表示する、請求項８に記載の通信用パッチパネル。
11. 前記電力表示灯のそれぞれは、前記通信用パッチパネル内の回路板に取り付けられたＬＥＤと、前記ＬＥＤと前記通信用パッチパネルの前記前面パネルの間に接続されているライトパイプと、を備えている、請求項１０に記載の通信用パッチパネル。
12. 前記電力源制御回路は、管理コマンドを実行するように作動し、前記管理コマンドは、ネットワーク管理者が互換性を有する電力供給型パッチパネル全てを発見できるようにするコマンドと、前記通信用パッチパネルの物理的位置についての情報を伝達するコマンドと、通信用コネクタに選択的に電力供給するコマンドと、パネル電力状態及び故障の状況に関するリアルタイムの情報を提供するコマンドと、から成る群より選択された少なくとも１つのコマンドを含んでいる、請求項８に記載の通信用パッチパネル。
13. ネットワーク内の端末の装置と上流のネットワークの装置とを接続するための通信用パッチパネルにおいて、
    前記ネットワーク内の上流のネットワークの装置に接続するための、前記通信用パッチパネルの前面パネルに設けられた複数の前方側ＲＪ−４５通信用コネクタと、
    前記ネットワーク内の端末の装置に接続するための、前記通信用パッチパネルの後面パネルに設けられた複数の後方側パンチダウン通信用コネクタであって、前記後方側パンチダウン通信用コネクタのそれぞれが、前記複数の前方側ＲＪ−４５通信用コネクタの対応するコネクタに電気的に接続されている、後方側通信用パンチダウンコネクタと、
    前記複数の前方側ＲＪ−４５通信用コネクタと前記複数の後方側パンチダウン通信用コネクタの各コネクタの中間に接続されている電力源制御回路であって、電源から端末の装置まで通信用ケーブルに沿って電力を供給するように作動する、電力源制御回路と、
    前記通信用パッチパネルと前記ネットワークのネットワーク管理システムの間に接続性を提供している第１管理ポートと、
    デージーチェーン接続を使用して、多数の通信用パッチパネルが１つのイーサネットスイッチポートに接続されるようにする第２管理ポートと、を備えており、
    前記電力源制御回路は、管理コマンドを実行するように作動し、前記管理コマンドは、ネットワーク管理者が互換性を有する電力供給型パッチパネル全てを発見できるようにするコマンドと、前記通信用パッチパネルの物理的位置についての情報を伝達するコマンドと、通信用コネクタに選択的に電力供給するコマンドと、パネル電力状態及び故障の状況に関するリアルタイムの情報を提供するコマンドと、から成る群より選択された少なくとも１つのコマンドを含んでいる、通信用パッチパネル。
14. 前記複数の前方側ＲＪ−４５通信用コネクタは、可撓性を有する接続部を介して前記回路板に接続されている、請求項１３に記載の通信用パッチパネル。
15. 前記複数の後方側パンチダウン通信用コネクタは、可撓性を有する接続部を介して前記回路板に接続されている、請求項１３に記載の通信用パッチパネル。

Images