JP2008311800A - Ofdmセルラ無線通信基地局 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アレイアンテナによるOFDMセルラ無線システムでは、主信号に影響を与えずにキャリブレーション用のプローブ信号を受信信号に印加する必要がある。
【解決手段】 アレイアンテナの補正プローブ信号を送信する補正プローブ信号生成部と、アンテナ端にて受信信号に対して上記補正プローブ信号を印加する結合部と、受信信号からサイクリックプリフィックスを除去するCP除去部と、CP除去部にて取り除かれた信号から上記補正プローブ信号を取り出し各アンテナの補正係数を求めるキャリブレーション部と、キャリブレーション部が求めた補正係数に応じて受信信号のアレイ重み係数を補正するアレイ重み補正部からなるOFDMセルラ無線通信基地局装置を用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、無線通信において、OFDM(Orthogonal Frequency Domain Mulplex)を採用するアレイアンテナを具備するセルラ通信を実現する基地局装置にかかわる。
OFDMを採用する無線通信方式の研究開発が進んでいる。OFDMは、伝送するデータを周波数領域で作り、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)により時間領域の信号に変換して無線信号として送信する。受信側では、FFT(Fast Fourier Transform)により、時間領域から周波数領域の信号に変換して元の情報を取り出す。
通信を行う際には、データ伝送を行うためのデータチャネル以外に、上り回線のリンクを確立するためのアクセスチャネル、下り回線および上り回線の制御情報を伝送する無線制御チャネル、チャネル割り当てやシステムの情報を通知するためのブロードキャストチャネルなどの制御チャネルが必要となる。
標準化団体であるIEEE802.20では、OFDMをベースとした無線方式が提案されており、非特許文献1では、上記の下り無線制御チャネルが定義されている。
標準化団体である3GPPでは、LTE(Long Term Evolution)として、OFDMをベースとした無線方式が提案されており、非特許文献2では、上記の下り無線制御チャネルが定義されている。
標準化団体である3GPP2では、LBC(Loosely Backward Compatible)として、OFDMをベースとした無線方式が提案されており、非特許文献3では、上記の下り無線制御チャネルが定義されている。
CDMA方式およびそれ以前の無線通信方式における無線制御チャネルは、時間分割、周波数分割、コード分割のいずれかにより、恒常的にデータチャネルと分離されていた。例えばCDMA通信方式では、拡散符号によって複数のチャネルを同時に送信し、受信側では、特定符号による逆拡散演算により、必要な情報を取り出すことができるが、制御チャネルに割当てる拡散符号は、予め定められている。
他方、第3世代型の移動通信が発展してきており、あらゆる情報をIPの上に載せて通信する方向に変わってきている。この流れにのり、OFDMを利用する次世代通信では広帯域化が一般的となり、様々な形式の情報をやり取りする必要が出てきている。例えばベストエフォート型のデータ通信であり、例えば、VoIPのような音声通信であり、例えば映像などのストリーミング情報である。
一方でアレイアンテナを用いた空間信号処理技術が注目されている。ここではMIMO(Multi Input Multi Output)に代表される空間多重化技術とビームフォーミングに代表されるS/N改善技術が挙げられる。
特にビームフォーミングを実施するアレイアンテナでは、物理的に離れた複数のアンテナを使い無線信号を送受信するが、上り回線および下り回線でそれぞれ独立に校正(キャリブレーション)を行う必要がある。キャリブレーションはプローブ信号をアンテナ端で受信信号に印加し、ケーブルなどによる位相回転や減衰を実際に経験させた後にプローブ信号を測定し、位相回転や減衰量を推定するものである。
OFDM信号はCDMA信号のように微弱な信号を加算する処理を行わないため、干渉に弱い信号である。そのため、上記のプローブ信号は受信信号に干渉を与えないことが必須であり、強い信号で印加することができない。そのため、高いキャリブレーションの性能(正確な位相や振幅の補正)を保つことがむずかしい。
上記従来技術で説明したように、アレイアンテナによるOFDMセルラ無線システムでは、主信号に影響を与えずにキャリブレーション用のプローブ信号を受信信号に印加する必要がある。
ケーブルは温度変化により伸張するため、これに応じたキャリブレーションが必要である。それには、日中のトラヒックが多い時間帯においても、通信中にキャリブレーションが実施可能な方法でなければならない。
しかしながらOFDM信号は干渉に対して弱い信号であり、強いプローブ信号を印加することができない。弱い信号では位相および振幅推定能力に限界があるため、かなりの数の信号を加算しなければ信号として受信することができない。
上記課題を解決するために、OFDMセルラ無線通信基地局装置において、アレイアンテナの補正プローブ信号を送信する補正プローブ信号生成部と、アンテナ端にて受信信号に対して上記補正プローブ信号を印加する結合部と、受信信号からサイクリックプリフィックスを除去するCP除去部と、CP除去部にて取り除かれた信号から上記補正プローブ信号を取り出し各アンテナの補正係数を求めるキャリブレーション部と、キャリブレーション部が求めた補正係数に応じて受信信号のアレイ重み係数を補正するアレイ重み補正部からなるOFDMセルラ無線通信基地局装置を用いる。
サイクリックプリフィックスは除去されることが前提であるため、サイクリックプリフィックスとして基地局装置が信号を除去するタイミングに補正プローブ信号を印加することで、主信号への影響を完全に排除する。そのため、強いキャリブレーション用の補正プローブ信号を印加しても信号受信には影響を与えない。
よって、本発明によれば、ビームフォームを実施するアレイアンテナをもつOFDMセルラ無線通信基地局において、通信中に強いプローブ信号を用いてアレイアンテナの校正(キャリブレーション)を行うことが可能であり、昼夜の温度差などによるケーブルの伸張にも対応可能なキャリブレーション方法を提供することができる。
本技術によれば、アレイアンテナの校正を通信時に行うことができ、昼夜間の温度変化など、刻々と変化する状況に応じた校正を行うことができる。ケーブル等による位相回転を検出するための補正プローブ信号の送信タイミングを工夫し、受信データに影響することなく、通信中にアレイアンテナの校正を行うことができる。
本発明を適用した無線通信システムについて、図面を参照して詳細に説明する。
<実施例1>アレイアンテナを持つ基地局から構成されるOFDMセルラ無線通信システムは、一般には、図6に示すように、複数の基地局装置(301、302)と複数の端末装置(350〜355)から構成される。基地局装置は、有線回線によって基地局制御装置300に接続する。端末装置(350〜355)は無線によって基地局装置(301、302)に接続し、基地局制御装置300を介してネットワークとの通信ができる仕組みになっている。
OFDMセルラ基地局(301、302)では、例えば図1の上側の図に示すような互い直交する周波数を使ったサブキャリヤに情報が乗せられて作成され、下図に示す合成された時間領域の無線信号が完成する。この際にマルチパスの影響を低減するために、ハッチがかかった部分をコピーして符号の前に付けるサイクリックプリフィックスが設けられている。
サイクリックプリフィックス(CP)は受信機側で取り除かれてFFT処理が実施される。この際に取り除かれるタイミングは受信機側で決められる。無線通信システムの上り回線では、基地局側がタイミングのマスタであり、端末側は適当なタイミングで信号が受信されるようにタイミング調整を行う機能をもつことが一般的である。すなわち、基地局側では特定のタイミングの情報をCP長分の窓だけ除去し、残ったFFT長の情報をFFTにかけることで、周波数領域の信号を取得する。
アレイアンテナを用いてビームフォームする方式が注目を浴びているが、正しくビームフォームするには、上り回線であっても信号線(フィーダー)による位相回転を測定あるいは推定し、アンテナ毎に偏差が発生しないように補正することが求められる。
図2は本発明からなる第1の実施例からなる基地局装置の構成を示す図である。
アンテナと基地局とは、通常、離れて設定されている。アレイアンテナ(101、102、103)と基地局の装置100とは、複数のケーブルで接続されている。
アンテナ素子(101、102、103)が受信した受信信号には、プローブ信号結合部(104、105、106)を経由する際に、補正用のプローブ信号が印加される。つまり、各アンテナ端においてプローブ信号が印加されている。
補正プローブ信号はパタンジェネレータ部142で生成される。生成されたベースバンド信号は送信RF部141で上りの周波数にアップコンバートされる。アップコンバートされた信号はデプレクサ回路140を介してプローブ信号結合部(104、105、106)に入力される。
受信信号とプローブ信号の合成信号は、デプレクサ110を介して装置100内に取り込まれ、受信RF部111でダウンコンバートされてベースバンド信号に戻され、CP除去部112でサイクリックプリフィックスが取り除かれる。
CP除去部112でサイクリックプリフィックスが取り除かれた後の信号は、FFT部113で周波数領域の信号に変換され、空間信号処理部114でアンテナ間の重み付け処理を行って合成され、ビームフォームが実施される。
一方、CP除去部112で取り除かれたサイクリックプリフィックスには、パタンジェネレータ部142で生成された補正用のプローブ信号が入っている。サイクリックプリフィクスからこの補正プローブ信号の情報を取り出すための相関演算を行うのが相関部116である。
相関部116では、パタンジェネレータ部142が生成する補正用のプローブ信号とのマッチングにより、ケーブル伝送によって受信信号が経験した位相回転や振幅劣化を測定することができる。補正用のプローブ信号は既知のパタンであるため、スライディング相関器やマッチドフィルタなどにより、マッチングを取ることは容易である。マッチングにより得られた位相回転や振幅劣化の情報を元に、キャリブレーション部117が逆補正を行う補正係数を計算する。
キャリブレーション部117において計算された補正係数は、空間信号処理部114に送られる。空間信号処理部114では、各アンテナにかける補正係数とビームフォーミングのための重みを積算して、補正機能を持つビームフォームのための重みが計算される。計算された補正機能を持つビームフォーミング用の重みは、FFT部113が出力する周波数領域の信号に積算され、ビームフォームが実施される。
さらにビームフォーム後の信号はデマルチプレクス115されて各情報要素に分けられ、復調・復号部119によって、通信データに戻される。復号された通信データはネットワーク(図6の基地局装置301は基地局制御装置300を経由してネットワークとつながっている)に流れ、通信相手に伝わる仕組みとなっている。
上述した相関部116では、送られてきたパタンの受信タイミングも相関演算により求めることができる。スライディング相関器などの仕組みによって最も相関値のピークが高くなるタイミングを検出する。その結果はタイミング制御部118に送られ、ここでパタンジェネレータ部142で送信する信号のタイミングを調整する。複数のアンテナに対して異なるタイミングで受信される場合も考えられるが、印加する補正用のプローブ信号がサイクリックプリフィックス部分から漏れなければ問題がない。例えばサイクリックプリフィックス部分からはみ出す部分は、強制的にプローブ信号を0電力とする制御も可能である。
タイミング制御部118は、期待するサイクリックプリフィックスの窓位置に対して、検出された信号が先行しているようであれば、信号送信タイミングを遅らせるように、また、検出された信号が遅延しているようであれば、信号送信タイミングを早めるようにパタンジェネレータ部142に指示を出す。
パタンジェネレータ部142では、信号タイミングを遅らせる指示があれば、現在のタイミングに比べて既定の値だけ信号の生成タイミングを遅らせ、タイミング制御がかかるように働く。この調整の仕組みによって、パタンジェネレータ部142が送信する補正用のプローブ信号を、常にサイクリックプリフィックスとして基地局装置が信号受信に利用せずに除去するタイミングに印加することができる。
このタイミング調整の機能により、本発明を利用する基地局装置では、ケーブル長がいかなる長さであっても、補正用のプローブ信号の送信タイミングを、ケーブル長の遅延に適応させることができる。その結果、基地局の運用者は、補正用のプローブ信号による干渉の影響を意識することなく、自動的にキャリブレーションを行うことが可能である。
また、上記の補正用のプローブ信号の送信タイミング調整前には、補正用のプローブは必ずしもサイクリックプリフィックスのタイミングに送信することはできない。その結果、調整が取れていない場合に、通信に影響を与える可能性がある。しかしながら、ケーブル長などの主たる遅延要因の遅延量はほぼ固定値であり、システム立上げ時、あるいは通信の閑散時にネットワーク経由あるいは直接操作者によって行っても問題ない。このようにすることで、タイミング調整が十分とれていないために本発明がうまく運用できないケースの発生を防止することができる。
本実施例で用いる通信方式のOFDM方式は干渉に対して弱い方式であるが、本実施例の構成によれば、主信号の受信時には除去される情報であるサイクリックプリフィックス部にプローブ信号を印加するので、主信号の受信状態への影響が無くなる。
また、本実施例の構成によれば、キャリブレーションを通信中にも行うことができるので、信号線が太陽の直射を受ける等により昼夜の温度差が大きくなっても、通信中におけるキャリブレーションの精度を高いものとすることができる。
この考え方を支えているのは、基地局装置100内に主信号の受信装置(113、114、115など)と、プローブ検出装置(116、117など)などの受信装置側と、プローブ信号の生成装置(142)が同じクロック130で動作していることである。
同一基地局装置100内に主信号の受信装置(113、114、115など)と、プローブ検出装置(116、117など)などの受信装置側と、プローブ信号の生成装置(142)が配置されているので、共通のクロック130を源信とすることで、クロックの同期は容易に得ることができる。
このため、1度送信タイミングを調整したならば、プローブ信号を常に基地局受信機側で除去するサイクリックプリフィックスに同期して送信することが可能である。なお、ケーブルの温度差によって多少のケーブル長の伸張は発生するが、遅延時間に影響するほどの大きな影響を与えることはない。
パタンジェネレータで生成している信号は、OFDM信号であってもよいし、拡散符号による信号であってもよい。サイクリックプリフィックスは、通常、FFTサイズよりも十分小さいサンプル数しかないため、サイクリックプリフィックスとして取り出された情報だけでは全帯域の情報を得るに十分なサンプル数を得ることができない。そのため、折り返しを含む帯域全体の平均として補正が可能である。
図3は、基地局において複数の周波数の情報が同時に受信された場合のサイクリックプリフィックス除去の方法について説明する図である。図で、縦軸は周波数、横軸は時間を示している。2000、2001、2002はそれぞれ異なる端末から受信された無線信号を示している。
図3のように、基地局が複数の端末からの情報を受信している場合、それぞれの端末は完全な同期をとることは出来ない。このため、基地局では、図の横軸である時間方向で、受信タイミングのずれが発生している。基地局では端末に対して送信タイミング制御を行って、極力受信タイミングが同期するような制御を実施している。
基地局による端末の同期制御の結果、図のように3つの端末から送信された信号は、許容される時間差においてズレをもって受信される。基地局装置では、斜めのハッチがかかったタイミングをサイクリックプリフィックスとみなして除去してから、全帯域の情報を一括してFFT処理を行う。この際に発生する除去されるサイクリックプリフィックスのタイミングに同期してプローブ信号が受信されるようにパタンジェネレータ部142は信号を生成する。
これにより、主信号の受信には使われないタイミングを用いてキャリブレーション用のプローブ信号を送信し、主信号には影響しない形でキャリブレーションを行うことができる。よって課題は解決される。
図2を使い、下り回線のキャリブレーションについて説明する。データおよびパイロット信号が各生成部(125、126)で生成される。このパイロット信号を用いてキャリブレーションを行う。
生成されたデータおよびパイロット信号はマルチプレクサ124によって周波数および時間軸のフレームフォーマット上に配置される。信号が配置されたフレームフォーマットは空間信号処理部123によって重み付けされ、各アンテナから送信される信号に変換される。
その信号を周波数領域から時間領域に変換するため、IFFT部122においてFFT処理が実施される。
時間領域の信号となった送信信号は、CP付加部121においてサイクリックプリフィックスが付加される。その信号は送信RF部120で無線周波数にアップリンクされて、デプレクサ110経由でアンテナ(101、102、103)から送信される。
アンテナ端にはプローブ信号結合部(104、105、106)があり、ここから送信信号が取り出される。取り出された信号はデプレクサ140を介して受信RF部150でダウンコンバートされてベースバンド信号に変換される。
変換された信号はCP除去部151でサイクリックプリフィックスが取り除かれ、FFT部152で周波数領域の信号に変換される。周波数領域の信号からデマルチプレクサ153が特定の部分を取り出し、各アンテナのパイロット信号が取り出される。
取り出されたパイロット信号に対して相関演算によって位相回転や振幅変動を検出し、既に知っているアンテナ単独の特性分を補正することでその他の部分で発生した位相回転および振幅減衰(キャリブレーション値)を算出することができる。
得られたキャリブレーション値は、空間信号処理部123によってアレイ重みに取り込まれる形で送信信号に積算することで、系の校正を行うことができる。
図7は上りあるいは下り回線におけるキャリブレーションの効果を示す図である。本図は2本のアンテナを配置する場合に、第2のアンテナのキャリブレーションに不備があり、正しくキャリブレーションできないときの影響を示している。
601が理想的なキャリブレーションが出来たときの期待するアレイパタンを示し、600が位相調整で90度の誤差がある場合を示す。アンテナ間距離は5λとしている。
例えば2GHzの周波数を用いる場合、波長は約15cmとなる。アンテナに信号を供給するフィーダーケーブルには誘電率の高い素材が用いられており、ケーブル内における波長はその1/2〜1/3程度である。例えばケーブル長が1cmの伸縮した場合、90度程度の位相回転に相当する。また、曲げなどの影響により、位相回転は簡単に10度程度変化する。図は90度の位相ずれがある場合のアレイパタンの変化を示しているが、もはやピークを正しい方向に向けることができずに、到来角方向では約3dBの劣化を発生させている。
キャリブレーションによれば、こうしたケーブルの伸縮による位相回転の影響を把握し、修正することができるため、課題は解決される。
図8はキャリブレーション開始までの手順を示している。まず、基地局を設置した際などに予備モードで起動し、ケーブルを介してプローブ信号を入力し、アンテナを含む系でのタイミング調整を行う。ここでの目的はケーブルを介すことによって発生する遅延を測定し、基地局でプローブ信号を受信する際に正しくサイクリックプリフィックスを除去するタイミングでプローブ信号を出せるように調整することである。
まず基地局装置を起動する(ステップ1000)。次にキャリブレーション装置を起動する(ステップ1001)。ここでいうキャリブレーション装置とは、図2の110、111、112、116、117、118を意味する。この起動により、補正用のプローブ信号を受信することができる状況になっている。
次にタイミング調整用のプローブ信号を送信する(ステップ1002)。この信号は補正用のプローブ信号と同じでよい。自己相関の低い信号であれば問題ない。タイミング調整前に送信されるプローブ信号はサイクリックプリフィックスとして除去されるタイミング合致していない。受信された符号パタンから遅延量を推定し、タイミングの調整をタイミング制御部118が行う。
タイミング制御部118の指示に従い、パタンジェネレータ部142は補正用のプローブ信号の送信タイミングを調整する。
1連のフィードバックループによるタイミング合わせ処理により、最終的には送信タイミングとして補正用のプローブ信号がサイクリックプリフィックスとして除去されるシンボルのタイミングに情報を印加することができる(ステップ1004)。
タイミング調整が取れれば、同一クロックを使っている基地局装置内の送信受信部であるから、任意の時刻において同期を確保することが可能で、プローブ信号の送出により、上記に示すようにキャリブレーションを行うことができる(ステップ1005)。
このように、補正プローブ信号の送信タイミング調整は、システム立上げ時、あるいは通信の閑散時にネットワーク経由あるいは直接操作者によって行い、タイミング調整が完了後にキャリブレーション動作が行われる。
<実施例2>本発明からなる第2の実施例を説明する。図4は第2の実施例の構成を示す図である。図2との違いは、プローブ信号受信部の構成である。
図2に対して新たにプローブ信号合成部132とプローブ信号用FFT部131が追加されている。本実施例では、パタンジェネレータ部142では図5にあるように複数のサイクリックプリフィックスのタイミングを使って1つの時間的に長いプローブ信号系列を送信する。
1つのプローブ信号系列は間にData部が入るために分割されて送られる。受信機では、分割されて送られてきた信号200からサイクリックプリフィックスだけ201を取り出し、その情報をつなぎ合わせ、更に振幅加算するなどして信号対雑音電力比を改善してから1つのプローブ信号202を作成する。
作成された信号をFFTに掛けることで、サブキャリヤ毎の情報にわける。分けられた情報は、別途用意しておいたアンテナ単体の位相回転量や振幅減衰量と比較することで、アンテナ以外のケーブル等の影響で受けた位相回転量、あるいは振幅減衰量を推定することができる。
本実施例の特徴は、プローブ信号系列を分割して送ることで、タイミング的に限られたサイクリックプリフィックスの時間を使って、長い系列の情報を送信することができることである。この結果、FFT処理により、サブキャリヤ毎の補正情報を知ることができる。
効果として、周波数特性を持つ系においても、システム帯域全体の周波数毎の位相回転や振幅減衰を推定し、補正することができる。例えば、FFTサイズが1024からなるシステムで、サイクリックプリフィックスのサイズが1/8すなわち、128サンプルであった場合、1回のサイクリックプリフィックスでは、十分なサンプル数がないため、折り返しを含めた平均的な位相回転や振幅変動しか調査することができない。しかし、例えば8回のサイクリックプリフィックスを使って1024サンプルの情報を集めることができれば、FFT処理により、全帯域に関して、各サブキャリヤの位相回転および振幅変動を知ることができる。よって課題は解決される。
これを実施するための仕組みとして、図4では、上記キャリブレーション部117は、複数のサイクリックプリフィックスに印加されていた補正プローブ信号を合成し、1つの補正プローブ信号として整形する補正プローブ整形部132と、得られた1つの補正プローブ信号をFFT処理するFFT部131と、FFT部が処理して得られた周波数領域の信号からシステム帯域全体の補正係数を求めるキャリブレーション部117からなることを特長とするOFDMセルラ無線通信基地局装置が本発明からなる第2の実施例のポイントである。
時間的に情報長が短い信号を合成することで情報長の長い信号をつくり、それをFFTによって解析することで、帯域の広いシステム帯域全体の解析を行うことが可能となり、課題は解決される。図5に示された時間的に離れた信号の合成であるが、信号の生成手段となる(142、141)と受信手段である(111、112、132、131、117、118)等は、同じクロック130を使った装置であることから、特に特殊な同期結合手段を持たせなくても、容易に合成可能である。
本発明によれば、特にOFDMAをベースとするセルラ通信において、アレイアンテナにてビームフォームする場合に必要となるキャリブレーションの際に、プローブ信号を用いた精度の高いキャリブレーションを行うことができる。
OFDMの信号を説明する図。 本発明からなる第1の実施例の構成を示す図。 基地局において除去されるサイクリックプリフィックスを説明する図。 本発明からなる第2の実施例の構成を示す図。 時間分割されたプローブ信号を合成する本発明を説明する図。 OFDMセルラシステムの構成を示す図。 キャリブレーションの効果を説明する図。 キャリブレーション開始までの手順。
符号の説明
100... 基地局装置
101、102、103... アンテナ素子
104、105、106... プローブ信号結合部
110、140... デプレクサ
111、120、141、150... RF回路
112、151... CP除去部
113、152... FFT部
114、123... 空間信号処理部。
115、153... デマルチプレクス
116... 相関部
117、154... キャリブレーション部
118... タイミング制御部
119... 復調・復号部
121... CP付加部
122... IFFT部
125... データ生成部
126... パイロット生成部
130... クロック生成部
142... パタンジェネレータ部。

Claims (12)

  1. アレイアンテナを備えるOFDMセルラ無線通信基地局において、
    上記アレイアンテナの補正プローブ信号を生成する補正用のプローブ信号生成部と、
    上記アレイアンテナが受信した受信信号に対して上記補正用のプローブ信号を印加する結合部と、
    前記補正プローブ信号を印加した受信信号から、サイクリックプリフィックスを除去するCP除去部と、
    上記CP除去部にて取り除かれたサイクリックプリフィクスから、上記補正プローブ信号を取り出し、上記アレイアンテナの補正係数を求めるキャリブレーション部と、
    上記キャリブレーション部が出力したアレイアンテナの補正係数に応じて、アンテナが受信した受信信号のアレイ重み係数を補正する空間信号処理部とを備えることを特徴とするOFDMセルラ無線通信基地局。
  2. 上記空間信号処理部は、補正用のプローブ信号が印加された受信信号からサイクリックプリフィックスが除去された信号と上記アレイアンテナの補正係数とに基づいて、アレイアンテナが受信した受信信号のアレイ重み係数を補正することを特徴とする請求項1記載のOFDMセルラ無線通信基地局。
  3. 請求項2に記載されるOFDMセルラ無線通信基地局において、
    更に、CP除去部から出力された補正プローブ信号の受信タイミングを測定する相関部と、
    上記相関部から出力された測定結果を使って上記の補正用のプローブ信号生成部が送信するプローブ信号の送信タイミングを制御するタイミング制御部を備えることを特長とするOFDMセルラ無線通信基地局。
  4. 請求項3に記載されるOFDMセルラ無線通信基地局において、更に上記のタイミング制御部は、受信した補正用のプローブ信号が受信機においてサイクリックプリフィックス部分に送信されるように上記の補正用のプローブ信号生成部に指示を出すことを特長とするOFDMセルラ無線通信基地局。
  5. 請求項2に記載されるOFDMセルラ無線通信基地局において、
    更に、CP除去部から出力された複数のサイクリックプリフィックスに印加されていた補正プローブ信号を合成し、1つの補正プローブ信号として整形する補正プローブ整形部と、
    上記補正プローブ整形部により得られた1つの補正プローブ信号をFFT処理するFFT処理部とを備えることを特長とするOFDMセルラ無線通信基地局。
  6. 請求項5に記載されるOFDMセルラ無線通信基地局において、更に、CP除去部から出力された補正プローブ信号の受信タイミングを測定する相関部と、上記相関部から出力された測定結果を使って上記の補正用のプローブ信号生成部が送信するプローブ信号の送信タイミングを制御するタイミング制御部を備えることを特長とするOFDMセルラ無線通信基地局。
  7. 上記アレイアンテナは、基地局装置とケーブルで接続されていることを特徴とする請求項2記載のOFDMセルラ無線通信基地局。
  8. 複数の端末と複数の基地局とにより無線通信を行うOFDMセルラ無線通信システムにおいて、
    上記端末は、信号を送信し、
    上記基地局は、
    上記端末から送信された信号をアレイアンテナで受信し、
    上記受信した信号に補正プローブ信号を印加し、
    上記補正プローブ信号を印加した受信信号からサイクリックプリフィクスを除去し、
    上記除去されたサイクリックプリフィクスから上記補正プローブ信号を取り出して、上記アレイアンテナの補正係数を算出し、
    上記アレイアンテナの補正係数に応じてアレイアンテナが受信した受信信号をビームフォームし、
    上記ビームフォームされた信号を上記アレイアンテナから上記端末に送信する
    ことを特徴とするOFDMセルラ無線通信システム。
  9. 下りのキャリブレーションを行うことを特徴とする請求項8記載のOFDMセルラ無線通信システム。
  10. 上記基地局は、複数の端末から送信された複数の信号を受信し、
    上記複数の信号に対して、所定のタイミングで受信された信号をサイクリックプリフィクスと見なして除去することを特徴とする請求項9記載のOFDMセルラ無線通信システム。
  11. 上記ビームフォームでは、上記アレイアンテナの補正係数に応じて、アンテナが受信した受信信号のアレイ重み係数を補正することを特徴とする請求項8記載のOFDMセルラ無線通信システム。
  12. 上記サイクリックプリフィックスと見なして除去されるタイミングに同期して、上記プローブ信号が受信されるように補正プローブ信号を生成することを特徴とする請求項10記載のOFDMセルラ無線通信システム。
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