JP2008311581A - 荷電粒子ビーム装置、露光データ作成方法およびパターン露光方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置、露光データ作成方法およびパターン露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチコラム方式の荷電粒子ビームを用いたデバイス製造・検査において、低コストおよび高スループットを実現する。
【解決手段】露光するパターンに応じて露光方式を選択し、選択された露光方式毎にパターンを振り分け、前記振り分けられたパターンから、選択された露光方式に応じた露光データを作成し、作成された露光データを、前記選択された露光方式の荷電粒子ビーム光学系のそれぞれに供給して前記パターンを描画する。
【選択図】図2

Description

本発明は、荷電粒子ビーム装置、露光データ作成方法およびパターン露光方法に関し、例えばマルチビーム方式の荷電粒子ビームを用いる露光を対象とする。
近年、半導体集積回路パターンの超微細化・高集積化が著しく進み、例えばフォトマスクの製作に用いられる電子線描画においては、高精度化のみならず、高速化も併せて強く求められるようになってきた。この一方で、次世代リソグラフィ技術の候補である、荷電粒子ビームを用いてウェーハ上に直接描画する直描方式においても、スループットがデバイス量産のための第一の課題となっている。
このスループットを向上させるために、荷電粒子線描画は、一度に照射できる荷電粒子ビームの面積を大きくする方向に進んできた。まず、ビームをポイント状にして使用するポイントビーム方式ではスループットが量産向けに実用性がない程低いため、サイズ可変の矩形断面にして使用する可変成形方式が開発された。この可変成形方式では、ポイントビーム方式に比べればスループットが一桁から二桁高いが、集積度の高い微細なパターン群を露光する際には、スループットの点で依然として問題が多い。これに対して、使用頻度の高い特定のパターンについて、セルマスクを用い、ビームの断面を所望の形状にする部分一括露光方式(セルプロジェクション(Cell Projection方式ともいう)が開発された(以下、セルプロジェクションを単に「CP」と呼ぶ)。
部分一括露光方式は、メモリ回路のような繰り返しパターンが多い半導体回路に対してメリットが大きいが、ロジック回路のような繰り返しパターンの少ない半導体回路に対しては、セルマスク上に用意するべきパターンの数が増加してしまい、実現困難な場合が多い。
このような問題点を解決するための方式として、複数の荷電粒子ビームを試料上に照射し、その複数の荷電粒子ビームを偏向させて試料上を走査させると共に、露光すべきパターンに応じて複数の荷電粒子ビームを個別にON/OFFしてパターンを描画するマルチビーム方式がある。このマルチビーム方式は、マスクを用いずに任意の露光パターンを露光できるので、各コラムを同期化させて露光を行うことによりスループットをより改善できるという特長がある。
しかしながら、マルチビーム方式には従来以下のような問題があった。
第一に、同期化を図るためには各コラムの描画特性が同じになるように調整を行うが(例えば特許文献1)、各コラムで同じビームサイズ、同じ部分一括図形を選択することはなく、ビームボケや収差が異なる、即ち、解像したパターンの寸法やエッジラフネスが被試料上で異なるという事態が発生することがある。
第二に、装置及び調整の複雑化が挙げられる。同期化を図るために露光タイミングを合わせる機構を追加導入しなければならず、その調整に多大な時間を要してしまう。これは荷電粒子ビーム装置のダウン時間増加、荷電粒子ビーム装置コストの増大を招いてしまう(例えば特許文献2)。
第三に、各コラムで同じパターン密度の露光を行うことはないため、各コラム露光に対して近接効果補正が個別に必要になってしまう。このような個別補正も余分なコストの発生を招くだけでなく荷電粒子ビーム装置のダウン時間を増加させることになってしまう。
特開平10−064799号公報 特開2000−021731号公報
本発明の第1の目的は、マルチコラム方式の荷電粒子ビームを用いたデバイス製造・検査において、低コストおよび高スループットを実現することにある。
本発明の第2の目的は、マルチコラム方式の荷電粒子ビームを用いたデバイス造・検査に用いられ、低コストおよび高スループットを実現する露光データ作成方法を提供することにある。
本発明によれば、
互いに異なる露光方式を含む複数の露光方式の荷電粒子ビーム光学系と、
露光するパターンに応じて選択された露光方式に応じてそれぞれ作成された露光データを、前記選択された露光方式の荷電粒子ビーム光学系のそれぞれに供給して前記パターンを露光させる制御部と、
を備える荷電粒子ビーム装置が提供される。
また、本発明によれば、
複数の荷電粒子ビーム光学系と、
試料面内の高さ方向の座標を計測する単一の高さ方向測定手段と、
前記単一の高さ方向測定手段により計測された前記高さ方向の座標から前記試料の高さ方向座標マップを作成するマップ作成手段と、
作成された前記高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を前記複数の荷電粒子ビーム光学系毎に制御する焦点位置制御手段と、
を備える荷電粒子ビーム装置が提供される。
また、本発明によれば、
互いに異なる露光方式を含む複数の露光方式の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを露光するための露光データを作成する露光データ作成方法であって、
露光するパターンに応じて露光方式を選択し、選択された露光方式毎にパターンを振り分ける工程と、
前記振り分けられたパターンから、選択された露光方式に応じた露光データを作成する工程と、
を備える方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
複数の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを露光する方法であって、
試料面内の高さ方向の座標を計測して前記試料の高さ方向座標マップを作成する工程と、
作成された前記高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を前記複数の荷電粒子ビーム光学系毎に制御してパターンを露光する工程と、
を備えるパターン露光方法が提供される。
本発明によれば、マルチコラム方式の荷電粒子ビームを用い、低コストでかつ高スループットでのデバイス製造・検査を実現することができる。
また、本発明によれば、マルチコラム方式の荷電粒子ビームを用いたデバイス製造・検査に用いられ、低コストおよび高スループットを実現する露光データ作成方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態においては、荷電粒子ビームとして電子ビームを用いる場合について説明するが、本発明は荷電粒子ビームとしてイオンビームを用いる場合にも勿論適用できる。
(1)第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態による荷電粒子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。同図に示す電子ビーム装置1は、制御コンピュータ30、電子光学系10A,20、描画制御回路40A,40B、レーザ測長計110、試料室90、ステージ駆動回路220、検出器102、および、位置合せ装置230を備える。
制御コンピュータ30は、位置合せ装置230、描画制御回路40A,40B、レーザ測長計110およびステージ駆動回路220に接続され、制御信号を生成してこれらの構成要素を制御する。制御コンピュータ30はまた、本実施形態において特徴的な露光方式選択部32および露光データ作成部34を含み、パターンデータの供給を受けて露光データを作成し、描画制御回路40A,40Bに供給する。この点は後に詳述する。本実施形態において、露光方式選択部32、露光データ作成部34および描画制御回路40A,40Bは、例えば制御手段に対応する。
描画制御回路40Aは、電子光学系10Aにも接続され、ブランキング回路42A、ビーム成形/CP選択回路44Aおよび偏向制御回路46Aを含む。描画制御回路40Bは、電子光学系20にも接続され、ブランキング回路42Bおよび偏向制御回路46Bを含む。
試料室90には、試料であるウェーハWを載置するステージSが収納される。ステージSは、ステージ駆動回路220に接続され、駆動信号の供給を受けてX−Yの二次元平面内で移動する。ステージSはレーザ測長計110にも接続され、その移動位置が測定される。レーザ測長計110は、測定結果を描画制御回路40A,40Bの偏向制御回路46A,46Bへ供給する。
検出器102は、電子ビームEBの照射により試料Wの表面から発生した二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくともいずれかを検出する。検出器102は、位置合せ装置230に接続され、位置合せマークからの検出信号を位置合せ装置230に供給する。位置合せ装置230は、送られた検出信号を処理して制御コンピュータ30に供給し、制御コンピュータ30は、後述する合わせ描画のための制御信号を生成してステージ駆動回路220へ供給し、高精度の合わせ描画が実現するようにステージ駆動信号を生成させる。
電子光学系10Aは、部分一括露光方式の光学系であり、電子ビームEBを生成して試料Wへ照射する電子銃110の他、各種レンズ(コンデンサレンズ120、第1投影レンズ140、第2投影レンズ150、縮小レンズ160および対物レンズ170)、各種偏向器(ブランキング用偏向器130、CP選択用偏向器180a〜180dおよび対物偏向器190a,190b)、第1成型アパーチャ810、CPアパーチャ820を含む。
ブランキング用偏向器130は、描画制御回路40Aのブランキング回路42Aに接続され、その制御信号を受けて電子ビームEBをオン/オフさせる。CP選択用偏向器180a〜180dは、描画制御回路40Aのビーム成形/CP選択回路44Aに接続され、ビーム成形/CP選択回路44Aから制御信号の供給を受けてCPアパーチャ820中の狙いのキャラクタが選択されるように電子ビームEBの軌道を制御する。対物偏向器190a,190bは、描画制御回路40Aの偏向制御回路46Aに接続され、制御信号の供給を受けて試料W上でビームを走査する。本実施形態においては、対物偏向器190a,190bを対物レンズとして用いることで電子ビームEBの焦点位置が制御される。電子光学系10Aの下部の周辺近傍にZセンサ92AおよびZセンサ受光部94Aが配設され、Zセンサ92Aから照射されたレーザ光LBが試料Wで反射され、この反射光を受けてZセンサ受光部94Aで発生した信号が制御回路46Aに供給される。制御回路46Aは、Zセンサ受光部94Aからの信号に基づいて補正電圧(または補正電流)を計算し、図示しない偏向アンプを介して対物偏向器190a,190bの出力電圧(電流)をZ位置に合わせて制御する。
第1成型アパーチャ810のアパーチャ像(成形アパーチャ像)が第1投影レンズ140、第2投影レンズ150およびCP選択用偏向器180a〜180dによってCPアパーチャ820上の所望の位置に結像される。CPアパーチャ820に入射した成形アパーチャ像は、照射位置におけるセルパターンに対応した形状が与えられてCPアパーチャ820を起点とするセルパターン像となる。セルパターン像は、対物偏向器190a,190bによりビームの偏向位置が制御されて試料W上の所望の位置に照射されて例えばLSIのパターンが露光され描画される。
電子光学系20は、ポイントビーム方式の光学系であり、描画制御回路40Bからの制御信号を受けてパターン描画を行う。本実施形態において電子光学系20は電子光学系10Aを簡略化したものであるため、各部の説明は省略する。
本実施形態においては簡易な説明のために電子光学系として部分一括露光方式とポイントビーム方式とを備える場合を取り上げたが、本発明に係る荷電粒子ビーム装置はマルチコラム方式一般に適用できるため、上記2つの電子光学系に限ることなく、例えば可変成型方式とポイントビーム方式、部分一括露光方式と可変成型方式、または部分一括露光方式と可変成型方式とポイントビーム方式との3つの方式全ての電子光学系を備える場合にも勿論適用可能である。
本実施形態によるパターン露光方法について図2を参照しながら説明する。
まず、制御コンピュータ30に露光すべきパターンのデータが入力されると、露光方式選択部32は、描画パターン毎に最適の露光方式を選択する(図2、ステップS10)。より具体的には、描画パターンのサイズや所望のドーズ量およびパターンの密度等に応じて露光方式が選択される。これにより、各描画パターンは、部分一括露光方式用データ、可変成形ビーム方式用データ、およびポイントビーム方式用データのいずれかに振り分けられる。本実施形態では、露光方式選択部32が部分一括露光方式用データとポイントビーム方式用データに振り分ける。
次に、振り分けられた描画パターンから、選択された露光方式に応じた露光データを作成し(ステップS20)、各露光方式の描画制御回路へ供給する。
本実施形態では露光データ作成部34が部分一括露光方式用露光データとポイントビーム方式用露光データを作成して描画制御回路40Aおよび40Bにそれぞれ供給する。
最後に、描画制御回路40Aおよび40Bは、各方式の露光データを展開しながら、ステージ駆動回路220によってステージSを制御して各光学系の光軸の下に所望の描画位置が来るようにステージSを移動させ、レーザ測長計120の指示値を各制御回路にフィードバックしながら偏向電圧に重畳させて各パターンを各描画方式毎に順次に、またはパイプライン処理にて合わせ描画を実行する(ステップS30)。順次の描画の場合は、最初の露光方式での描画が終了して次の露光方式の描画に移行する際に、描画に先立って各コラムのビーム調整の他、下地パターンとの位置合せマーク(図示せず)の検出を予め行っておき、合わせ描画を実行する。位置合せマークの検出は、マークが光学系の光軸と交わる位置に来るようにステージSを移動させ、対物偏向器(光学系10Aの例であれば対物偏向器180a〜180d)を制御して電子ビームEBを走査し、位置合せマークの表面から発生する二次電子、反射電子および後方散乱電子の少なくともいずれかを検出器102で検出することにより行う。
本実施形態によれば、露光すべきパターンに応じて露光方式を選択するので、ビームボケや収差を抑制でき、従って寸法変化を極力抑制することが可能になる。特に、近接効果補正については、パターンのサイズや密度に応じて露光方式を選択することにより、振り分けられた同一の露光方式については同一の近接効果補正値を使用することができる。また、ポイントビーム方式の電子光学系については、図1に示したように、装置の構成が簡素になるため、装置コストを削減できるとともに、各種偏向器やアライメントコイル(図示せず)からのノイズを低減することが可能になる。
図3のブロック図に、従来の技術による荷電粒子ビーム装置の一例の概略構成を示す。同図に示す電子ビーム装置100では、部分一括露光方式の電子光学系10A,10Bを用いたマルチコラム方式になっているため、描画制御回路についても同一構成の回路40Aおよび40Bが必要になっている。このような従来例との対比においても、本実施形態の電子ビーム装置1が非常に簡素な構成を有することが分かる。
(2)第2の実施の形態
本発明の第2の実施の形態について図4乃至図8を参照しながら説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態による荷電粒子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。図3に示す電子ビーム装置100との対比により明らかなように、本実施形態の電子ビーム装置3は、Zセンサ92A,92BおよびZセンサ受光部94A,94Bに代えて、単一のZセンサ93および単一のZセンサ受光部95を備え、ZセンサIF回路62とZマップ作成部64とをさらに備える。本実施形態の電子ビーム装置3はまた、図3の描画制御回路40Aおよび40Bに代えて、描画制御回路50Aおよび50Bを備える。描画制御回路50Aおよび50Bは、描画制御回路40Aおよび40Bの各構成要素に加え、それぞれ、演算回路48A,48B、メモリMRa,MRbをさらに含む。本実施形態において、メモリMRa,MRb、演算回路48A,48Bおよび偏向制御回路46A,46Bは、例えば焦点位置制御手段に対応する。
本実施形態においては簡易な説明のために部分一括露光方式の電子光学系を2つ備える場合を取り上げたが、本発明に係る荷電粒子ビーム装置はマルチコラム方式一般に適用できるため、上記電子光学系に限ることなく、例えば部分一括露光方式と可変成型方式、可変成型方式とポイントビーム方式、部分一括露光方式とポイントビーム方式、または部分一括露光方式と可変成型方式とポイントビーム方式との3つの方式全ての電子光学系を備える場合にも勿論適用可能である。なお、本実施形態の電子ビーム装置3の加速電圧は5keVであり、対物偏向器190a,190bの偏向領域の大きさは1.5mm×1.5mmおよび50μm×50μmである。
単一のZセンサ93は、電子光学系10Aの下部の周辺近傍に配設され、また、単一のZセンサ受光部95は、電子光学系10Aを間に挟んでZセンサ93に対向する位置に配設される。本実施形態において、Zセンサ93およびZセンサ受光部95は、例えば単一の高さ方向測定手段に対応する。Zセンサ受光部95で得た信号はZセンサIF回路62を介してデジタル信号に変換され、Zマップ作成部64に供給される。Zマップ作成部64は、ZセンサIF回路62から供給されたデジタル信号に基づいてウェーハ面内の各XY位置に対するZ方向高さの情報マップ(以下、「Zマップ」という)を作成し、メモリMRa,MRbに格納する。本実施形態において、Zマップは、例えば高さ方向座標マップに対応し、また、Zマップ作成部64は、例えばマップ作成手段に対応する。
描画制御回路50A,50BはメモリMRa,MRbから読み出したZ方向の情報信号とレーザ測長計110から供給されるステージ位置情報に基づいて演算回路48A,48Bで補正演算を行い、偏向制御回路46A,46Bにて所望の出力電圧(電流)を決定する。決定された偏向電圧(電流)値が、図示しない偏向アンプを介して対物偏向器190a,190bに出力され、電子ビームEBa,EBbが正確な試料面上の位置に照射される。
本実施形態では、電子光学系10Aで電子ビームEBaを走査している間は電子光学系10Bでスキャン動作を行わず、検出器102は電子光学系10Aの走査による信号のみを検出する。得られた信号は、位置合わせ装置230で解析され、制御コンピュータ300に報告される。報告された下層パターンの情報を用いて、制御コンピュータ300内でレジストレーション補正演算を実施し、下地の歪を補正する様に求められた補正式を偏向制御回路50A、50Bに転送して、設計データを偏向制御回路50内で補正しながら合わせ描画を実行する。電子光学系10Bで電子ビームEBbを走査して行うマーク検出時も同様である。
次に、図5のフローチャートを参照しながら、本実施形態によるパターン露光における焦点位置制御方法を説明する。
まず、ステージSにより試料Wを移動してZセンサ93およびZセンサ受光部95により試料Wの全面に亘って試料面のZ方向位置を測定し(ステップS100)、Zマップ作成部64によりZマップを作成する(ステップS110)。
次に、作成されたZマップを偏向制御回路50A,50B内の所定のメモリMRa,MRbに保持させて、所定のエリアごとにZ補正を実施する。
より具体的には、まず、レーザ測長計110により取得されるXY位置情報を元に、偏向制御回路50A,50B内の演算回路48A,48Bにおいて各電子光学系10A,10B毎のZ値を、メモリMRa,MRbに保持されたZマップから読み出して、偏向制御回路46A,46Bに転送する(ステップS120)。
次いで、各電子光学系10A,10Bの偏向制御回路46A,46Bにて、ステップS120で読み出されたZ値を用いて焦点位置及び偏向位置情報を補正する(ステップS130)。
続いて、補正された情報を元に電子ビームEBa,EBbを制御して、所望のパターンを描画する(ステップS140)。
最後に、全ての領域で描画が終了するまで、上記ステップS100〜S140を描画完了まで繰り返す(ステップS150)。
図6乃至図8を参照しながら、上述した手順による焦点位置の制御方法をより詳細に説明する。簡単のため、図6に示すようにウェーハ面WSがY方向位置に依存してZ方向に傾きを持っていた場合を取り上げて説明する。
図6に示すように、例えばあるX位置座標における位置Y1と位置Y2のZ値がそれぞれZ1及びZ2であったとする。このとき、ウェーハ面上の座標Y1及びY2の高さ方向成分がそれぞれZ1、Z2であるとメモリMRa,MRbに記憶され、図7の紙面下方に示されているZマップが平面座標位置に対するZ値分布のマップとして作成される。
ここで、電子ビーム装置3の構成上、Zセンサ受光部95が電子光学系10Aの鏡筒側面に図4に示されているように設置されている場合、Zマップは電子光学系10Aで制御される電子ビームEBaの光軸直下付近をセンシングした結果を示すものになる。即ち、図8に示すように、電子光学系10Aの光軸直下を光学系中心Axaとしたとき、ステージSを操作して試料Wを移動させたときのAxa位置でのZ値をZマップの値として取得する。
図6に示されている状況で電子ビームを試料面WS上に照射する際には、ステージ位置がY1であるときには、電子光学系10AはZマップより対応するZ値Z1をメモリMRaから読み出して、偏向制御回路46Aで補正するように演算回路48Aで演算を実行し、所望の焦点位置・偏向位置になるように、偏向制御回路46Aで補正演算が実行される。ここで、ステージ位置がY1であるとき、即ち、電子光学系10Aの光学系中心AxaがY1座標であるとき、図8に示すように、電子光学系10Bの光学系中心Axbは中心AxaからベースラインAB分だけ離れたところに位置している。従って、電子光学系10Bを制御している偏向制御回路46Bでは、このことを考慮した電子ビームEBbの制御が必要となる。そこで、ステージ位置がY1である場合は、ベースラインABに相当する距離だけシフトした位置のZ値をメモリMRbから読み出すようにプログラムされた演算回路48Bによって、電子光学系10Bの光学系中心Axbの位置であるY2に対応したZ値であるZ2が読み出されて、偏向制御回路46Bに設定される。これにより、電子光学系10Bにおいて、電子ビームEBbを最適な焦点位置・偏向位置に制御することが可能となる。
上述した例は電子光学系が2つの場合のマルチ電子光学系電子ビームのZ補正露光方法について概説したものであるが、本願発明の適用範囲はこれに留まるものでは決してなく、3つ以上の電子光学系についても個別に焦点位置・偏向位置を制御できることは明らかである。
本実施形態によれば、マルチ電子光学系方式の電子ビーム装置において、描画精度を落とすこと無く、装置のコストを削減することが可能となる。
(3)半導体装置の製造方法
上記実施形態で説明した露光データ作成方法およびパターン露光方法を用いて基板にマスクパターンを露光し、潜像が形成されたレジストを現像して上記基板にパターンを形成すれば、低コストでかつ高い精度でデバイスを製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記形態に限るものでは決してなく、その技術的範囲内で適宜変形または修正して適用できることは勿論である。
例えば第1の実施の形態では、制御コンピュータ30に露光方式選択部32と露光データ作成部34とを設けてこれらにより露光パターンを各露光方式に振り分けて露光データを作成することとしたが、外部の装置を用いて露光パターンの振り分け・露光データの作成を行い、オフラインまたはオンラインにて各描画制御回路へ供給することとしてもよい。
また、第2の実施の形態に関連して言及すると、Zマップ作成のためのZ測定位置間隔をより粗く設定した場合でも、隣接した位置で計測されたZ値を用いて間のZ値を補間するように演算回路48A,48Bのプログラムを設定すれば、より細かな焦点位置・偏向位置制御を各電子光学系について行うことができる。
また、上記第2の実施の形態では、電子ビーム装置にZセンサIF回路62およびZマップ作成部64を持たせることとしたが、これに限ることなく、外部の装置を用いて試料面WSの高さ方向座標を計測してZマップを作成しておき、作成されたZマップを取り込んで演算回路48A,48Bおよび偏向制御回路46A,46Bにより各電子ビーム光学系10A,10Bの焦点位置を制御することとしてもよい。
また、上記第2の実施の形態では、予め測定したZマップを用いた各電子光学系のZ位置補正方法について説明したが、電子ビームEBa照射時に電子光学系10Aで同時にZ値を測定し、その計測値をZセンサIF回路62を介してリアルタイムに偏向制御回路46A,46Bにフィードフォワードすることもできる。即ち、電子光学系10Aにおいては、リアルタイム計測Z値をそのまま偏向制御回路46Aに設定し、電子光学系10Bにおいては、リアルタイム計測Z値と、そのステージ位置で対応する電子光学系10Aの中心位置AxaでのZマップの値とを比較して、差分を線形補正するように演算回路48Bで演算を実行することにより、焦点位置・偏向位置を各電子光学系についてリアルタイムに制御することができる。このようなリアルタイム制御を実行することで、Zマップ測定時の後で生じた気圧差及び温度差をも詳細に補正することも可能になり、その結果、より高精度な露光を実現することが可能となる。 さらに、上記第2の実施の形態では、パターンを露光する場合について説明したが、これに限ることなく、マルチコラムを用いたパターン検査にも適用できることは明らかである。
特許請求の範囲に記載された発明の他、上述した実施の形態から、以下の付記に示された発明が導かれる。
(付記1)
複数の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを検査する方法であって、
試料面内の高さ方向の座標を計測して前記試料の高さ方向座標マップを作成する工程と、
作成された前記高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を各荷電粒子ビーム光学系毎に制御してパターンを検査する工程と、
を備えるパターン検査方法。
(付記2)
複数の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを露光する方法であって、
試料面内の高さ方向の座標を計測して予め作成された前記試料の高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を各荷電粒子ビーム光学系毎に制御してパターンを露光する工程を備えるパターン露光方法。
本発明の第1の実施の形態による荷電粒子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態による荷電粒子ビーム露光方法の概略手順を示すフローチャートである。 従来の技術による荷電粒子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態による荷電粒子ビーム装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態による荷電粒子ビーム露光方法の概略手順を示すフローチャートである。 図5に示す荷電粒子ビーム露光方法による焦点位置のより具体的な制御方法の説明図である。 図5に示す荷電粒子ビーム露光方法による焦点位置のより具体的な制御方法の説明図である。 図5に示す荷電粒子ビーム露光方法による焦点位置のより具体的な制御方法の説明図である。
符号の説明
1,3:電子ビーム装置
10A,10B:部分一括露光方式電子光学系
20:ポイントビーム方式電子光学系
30,300:制御コンピュータ
32:露光方式選択部
34:露光データ作成部
40A,40B:描画制御回路
46A,46B:偏向制御回路
48A,48B:演算回路
62:ZセンサIF回路
64:Zマップ作成部
92A,92B,93,96:Zセンサ
94A,94B,95,98:Zセンサ受光部
MRa,MRb:メモリ

Claims (5)

  1. 互いに異なる露光方式を含む複数の露光方式の荷電粒子ビーム光学系と、
    露光するパターンに応じて選択された露光方式に応じてそれぞれ作成された露光データを、前記選択された露光方式の荷電粒子ビーム光学系のそれぞれに供給して前記パターンを露光させる制御部と、
    を備える荷電粒子ビーム装置。
  2. 複数の荷電粒子ビーム光学系と、
    試料面内の高さ方向の座標を計測する単一の高さ方向測定手段と、
    前記単一の高さ方向測定手段により計測された前記高さ方向の座標から前記試料の高さ方向座標マップを作成するマップ作成手段と、
    作成された前記高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を前記複数の荷電粒子ビーム光学系毎に制御する焦点位置制御手段と、
    を備える荷電粒子ビーム装置。
  3. 互いに異なる露光方式を含む複数の露光方式の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを露光するための露光データを作成する露光データ作成方法であって、
    露光するパターンに応じて露光方式を選択し、選択された露光方式毎にパターンを振り分ける工程と、
    前記振り分けられたパターンから、選択された露光方式に応じた露光データを作成する工程と、
    を備える方法。
  4. 請求項3に記載の露光データ作成方法により作成された露光データを、前記選択された露光方式の荷電粒子ビーム光学系のそれぞれに供給して前記パターンを露光する工程を備えるパターン露光方法。
  5. 複数の荷電粒子ビーム光学系を備える荷電粒子ビーム装置を用いてパターンを露光する方法であって、
    試料面内の高さ方向の座標を計測して前記試料の高さ方向座標マップを作成する工程と、
    作成された前記高さ方向座標マップを用いて、荷電粒子ビームの前記試料への照射位置に対する前記高さ方向座標を前記荷電粒子ビーム光学系毎に求め、前記荷電粒子ビームの焦点位置を前記複数の荷電粒子ビーム光学系毎に制御してパターンを露光する工程と、
    を備えるパターン露光方法。
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