JP2008306069A - 磁気半導体メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】高速動作が可能で、データ保持の信頼性が高い磁気半導体メモリを提供する。
【解決手段】本発明の磁気半導体メモリは、MTJ素子2を含むメモリセル1と、Y軸方向に延設された配線11、12とを具備する。配線11の中心線11aは、MTJ素子2から+X方向にずれており、且つ、配線12の中心線12aは、MTJ素子2から前記−X方向にずれている。
【選択図】図8A

Description

本発明は、磁気半導体メモリに関し、特に、MTJ(magnetic tunnel junction)素子のような磁気抵抗素子を記憶素子としてメモリセルに組み込んだ磁気半導体メモリに関する。
MTJ素子のような磁気抵抗素子を記憶素子としてメモリセルに組み込んだ磁気半導体メモリ(典型的には「MRAM(magnetic random access memory)」と呼ばれる。)は、原理的に高速動作が可能であることから、注目されている不揮発性メモリの一つである。図1A、図1BはMRAM100の典型的な構成を示している。図1Aに示されているように、MRAM100のメモリセル101は、MTJ素子102を記憶素子として備えている。MTJ素子102の近傍には、読み出し電流及び書き込み電流が流されるビット線103が設けられている。図1Bに示されているように、MTJ素子102は、磁化が所定の方向に固定された固定磁性層105と、外部磁場によって磁化の方向が反転可能な自由磁性層107とを備えており、固定磁性層105と自由磁性層107との間に、トンネルバリアとして機能するバリア層106が挿入されている。MTJ素子102は、下部電極104の上に形成される。MTJ素子102とビット線103とは、コンタクト108を介して接続される。
MRAM100においては、1ビットのデータが、固定磁性層105と自由磁性層107の磁化の相対方向として記憶される。例えば、固定磁性層105と自由磁性層107の磁化が同じ方向である状態、即ち、平行状態が、データ「0」として定義され、磁化の向きが180度異なる状態、即ち、反平行状態が、データ「1」として定義される。
データの読み出しは、MTJ素子102の抵抗値が、固定磁性層105と自由磁性層107の磁化の相対方向によって異なることを利用して行われる。高速動作の観点から、MRAMの読み出しは、一般的に、選択メモリセルに接続されたビット線に所定の一定電圧を印加し、選択メモリセルを流れる電流を検出する電流センス方式が採用されることが多い。
最も典型的なMRAMの書き込み方法は、MTJ素子に近接する配線に書き込み電流を流し、書き込み電流によって発生した磁場で自由磁性層の磁化を反転させる方法である。図2A、図2Bは、このような書き込み方法を説明する原理図である。自由磁性層107の磁化容易軸(図2A、図2Bでは、X軸方向)に対して垂直な方向(図2A、図2Bでは、Y軸方向)に延設されたビット線103に書き込み電流Iwが流されるとその書き込み電流Iwが発生する磁場Hwによって自由磁性層107の磁化を反転され、データの書き込みが行われる。例えば、+X方向に固定磁性層105の磁化が固定されている場合、図2Aに示されているように、+X方向に磁場Hwを発生させる向きに書き込み電流Iwを供給すれば、1ビットのデータ「0」がメモリセル101に書き込まれる。一方、図2Bに示されているように、−X方向に磁場Hwを発生させる向きに書き込み電流Iwを供給すれば、1ビットのデータ「1」がメモリセル101に書き込まれる。実際には、自由磁性層107の磁化容易軸の方向と平行な方向(X軸方向)に配線を延設し、その配線に流される電流が生成するY軸方向の磁場とX軸方向の磁場による合成磁場によって、所望のメモリセル101への選択的なデータ書き込みを行う場合が多い。
近年では、「スピン注入方式」と呼ばれる別の書き込み方法も提案されている。図3A、図3Bは、スピン注入方式による書き込み動作を説明する概念図である。スピン注入方式によるデータ書き込みは、MTJ素子102の各層の面に垂直な方向(Z軸方向)に書き込み電流を供給することによって行われる(例えば、International Electron Devices Meeting, Technical Digest, p.473, 2005(非特許文献1)参照)。書き込み電流の向きにより、データ「0」「1」のいずれが書き込まれるかが決まる。例えば、図3Aに示されているように、書き込み電流が自由磁性層107から固定磁性層105に流れる、即ち、電子が固定磁性層105から自由磁性層107に注入される場合を考える。固定磁性層105を通過する電子は、固定磁性層105の磁化との相互作用により、固定磁性層105の磁化と同じ方向にスピンを持つようになる。このスピン偏極された伝導電子は、自由磁性層107の磁化と相互作用し、自由磁性層107の磁化にトルクを作用させる。このトルクが充分に大きいと自由磁性層107の磁化が反転し、反平行状態から平行状態への磁化の遷移が起こり、1ビットのデータ「0」が書き込まれる。一方、図3Bは、書き込み電流が固定磁性層105から自由磁性層107に、即ち、電子が自由磁性層107から固定磁性層105に流れる場合の電子の振る舞いを示す図である。この場合、固定磁性層105の磁化と反対方向のスピンを持つ電子が固定磁性層105によって反射されるので、自由磁性層107の磁化にトルクが作用する。このため、自由磁性層107の磁化は、平行状態から反平行状態に遷移し、1ビットのデータ「1」が書き込まれる。
初期のMRAMでは、書き込み電流の大きさは数mAであり、読み出し電流の大きさ(典型的には数10μA)と比較して桁違いで大きかった。書き込み電流が大きいことは、書き込みに使用されるドライバ回路の大面積化を招き、大容量のMRAMの実現の妨げになっていた。
しかしながら、近年の技術開発の進展によって、MRAMの書き込み電流の大きさを、1mA以下に削減することが可能となってきている。例えば、上記の非特許文献1は、MTJ素子の構造の工夫により、書き込み電流を1mA以下にできることを開示している。また、International Solid State Circuit Conference, Technical Digest, p. 480, 2007(非特許文献2)は、スピン注入方式の採用により書き込み電流を1mA以下にできることを開示している。
書き込み電流を1mA以下に削減することは、大容量のMRAMを実現する上で大変有利である。しかしながら、発明者は、書き込み電流の低減は、これまでに問題にならなかった周辺配線に流れる充放電電流による誤書き込みの問題を引き起こすことを発見した。
一つの問題は、読み出し電流による誤書き込みである。典型的なMRAMでは、読み出し電流が流れる配線はMTJ素子と電気的に接続される必要があるため、MTJ素子の直上に配置される。即ち、MTJ素子と近接する配線に読み出し電流が流される。この読み出し電流が生成する磁場は、その配線に対応する非選択メモリセル、或いは選択メモリセルのMTJ素子の自由磁性層の磁化を不安定にしたり、又は反転させたりし得る。例えば、図4Aに示されているように、ビット線103に−Y方向に読み出し電流Iが流されると、図4Bに示されているように、読み出し電流によって発生した+X方向の磁場Hが自由磁性層107に印加される。これは、データの誤書き込みの原因になり得る。
読み出しの際に配線に印加される電圧は0.3〜0.5Vであり、MTJ素子の抵抗値は数kΩ〜数10kΩであるから、読み出し電流の大きさは、定常状態ではせいぜい数10μAであり、このような大きさの読み出し電流は問題にならないと考えられるかもしれない。しかしながら、過渡的に流れる読み出し電流が問題である。高速な読み出し動作を実現するためには、過渡的に読み出し電流を増加させ、配線の寄生容量を急速に充電する書き込み方式を用いることが望ましい。図5は、このような書き込み方式を示すグラフである。センス・イネーブル信号がプルアップされ、読み出し動作が開始されると、読み出し電流が一時的に増加され、その後、ビット線の電位が所望値に到達すると読み出し電流が一定の値に維持される。読み出し電流のピーク値は、数100μAにも達し得る。読み出し電流が一時的に増加されると、そのときに発生する磁場により、誤書き込みが発生する可能性がある。
もう一つの問題は、ワード線の駆動の際にワード線を充電するために流れる電流である。MRAMは、SRAMと同等の速度(典型的には数ns)でアクセスすることが求められているため、ワード線の電位の遷移時間を短くすることが必要である。図6に示されているように、ワード線111の電位の遷移時間を短くする一つの方法は、ポリシリコンで形成されるワード線111を、シート抵抗が低い金属配線で裏打ちすることである(このような金属配線を、以下、「裏打ち線112」という)。この場合、ワードドライバ113から供給される充放電電流は、抵抗が低い裏打ち線112に流れる。図7に示されているように、充放電電流のピーク値は、ワードドライバ113に近いメモリセル101の近傍では数mA程度にも達することがある。ワード線111の裏打ち線112に大きな充放電電流が流れると、充放電電流によって発生する磁場により誤書き込みが発生する可能性がある。
過渡的な読み出し電流のピーク値及びワード線の充放電電流のピーク値は、シミュレーションにより見積もり可能であり、従って、回路設計の段階で、ある程度調整が可能である。しかしながら、ピーク値の低減と動作速度の向上はトレードオフの関係にあり、読み出し電流や充放電電流を小さくすることによって誤書き込みを防ぐことは可能であるが、このような手法では動作速度が犠牲になってしまう。
国際公開WO2003/052828号(特許文献1)は、メモリセルをチェッカーパターン状に配置することにより、書き込み時に選択セルに隣接するメモリセルへの漏れ磁界を小さくし、これにより、隣接するメモリセルへのディスターブを小さくする技術を開示している。しかしながら、この公報には、読み出し電流やワード線の充放電電流による誤書き込みの問題については何ら言及がない。
International Electron Devices Meeting, Technical Digest, p.473, 2005 International Solid State Circuit Conference, Technical Digest, p. 480, 2007 国際公開WO2003/052828号
したがって、本発明の目的は、高速動作が可能で、データ保持の信頼性が高い磁気半導体メモリを提供することにある。
一の観点において、本発明の磁気半導体メモリは、磁気抵抗素子を含むメモリセルと、第1方向に延設された第1配線及び第2配線と具備する。
前記第1配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第1方向に垂直な第2方向にずれており、且つ、前記第2配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第2方向と反対の第3方向にずれている。
他の観点において、本発明の磁気半導体メモリは、磁気抵抗素子を含むメモリセルと、第1方向に延設された第1配線及び第2配線と、前記第1配線及び前記第2配線とを電気的に接続する短絡配線と、前記磁気抵抗素子と前記短絡配線とを電気的に接続するコンタクトとを具備する。前記第1配線及び前記第2配線の中心線は、前記磁気抵抗素子の真上及び真下に位置していない。
更に他の観点において、本発明の磁気半導体メモリは、磁気抵抗素子とトランジスタとを含むメモリセルと、前記トランジスタのゲートとして機能する、第1方向に延設されたワード線と、前記第1方向に延設された、前記ワード線に電気的に接続された第1及び第2配線とを具備する。前記第1配線は、前記磁気抵抗素子よりも下の金属配線層に形成され、前記第2配線は、前記磁気抵抗素子よりも上の金属配線層に形成されている。
本発明によれば、高速動作が可能で、データ保持の信頼性が高い磁気半導体メモリが提供される。
(第1実施例)
図8Aは、本発明の第1実施例のMRAM10の構成を示す平面図である。第1実施例は、読み出し電流がMTJ素子の自由磁性層に与える影響を低減するための構成に関するものである。
MRAM10のメモリセル1は、MTJ素子2を記憶素子として備えており、MTJ素子2の近傍には、読み出し電流が流されるビット線3が設けられている。図8Bに示されているように、MTJ素子2は、磁化が所定の方向に固定された固定磁性層5と、外部磁場によって磁化の方向が反転可能な自由磁性層7とを備えており、固定磁性層5と自由磁性層7との間に、トンネルバリアとして機能するバリア層6が挿入されている。本実施例では、MTJ素子2がX軸方向に長い形状に形成されており、固定磁性層5と自由磁性層7の磁化容易軸は、X軸方向に向けられている。MTJ素子2は、下部電極4の上に形成される。MTJ素子2とビット線3とは、コンタクト8を介して接続される。
本実施例のMRAM10では、ビット線3は、Y軸方向に平行に延設された配線11、12と、配線11と配線12とを接続する短絡配線13とで構成されている。MTJ素子2との電気的接続を提供するコンタクト8は、短絡配線13に接続されている。このような配置では、読み出し電流は、配線11、12を流れた後、選択されたMTJ素子2に接続された短絡配線13に流れ込み、更に、コンタクト8を介して選択されたMTJ素子2を流れる。
Y軸方向に延設される配線11、12は、その中心線11a、12bがMTJ素子2からX軸方向にずれているように配置される。即ち、配線11の中心線11aは、MTJ素子2から−X方向にずれており、配線12の中心線12aは、MTJ素子2から+X方向にずれている。Z軸方向から見た場合に配線11、12の中心線11a、12bは、MTJ素子2に重なっていない。より好ましくは、Z軸方向から見た場合に配線11、12の端部がMTJ素子2に重ならないように配線11、12が配置される。加えて、本実施例では、Z軸方向から見た場合に、MTJ素子2が配線11、12の間に位置している。本実施例では、配線11、12の中心線11a、12bは、MTJ素子2に対して鏡面対称に位置しているが、鏡面対称に位置していることは必ずしも必要でない。
このようなレイアウトによれば、ビット線3に流される読み出し電流が生成する磁場によってMTJ素子2の自由磁性層7の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐことができる。これには2つの理由がある。
第1に、配線11、12の中心線11a、12aの真下は、読み出し電流が生成する磁場のX成分が最も強くなる位置であるが、このような位置をMTJ素子2から外すことにより、MTJ素子2に印加される磁場のX成分の大きさを小さくすることができる。より具体的には、図8Cに示されているように、配線11、12のそれぞれに流される読み出し電流Is/2が生成する磁場の大きさをHs/2とすると、本実施例の構成では、選択されていないメモリセル1のMTJ素子2の自由磁性層7の中心点7aに印加される磁場のX成分Hxは、
Hx≒Hs・cosθ, ・・・(1)
で近似される。ここで、θは、配線11、12の断面の中心点11c、12cと、自由磁性層7の中心7aを結ぶ直線の、Z軸方向に対する角度である。θが90°に近づくほど、自由磁性層7の中心7aに印加される磁場のX成分Hxは、小さくなる。即ち、MTJ素子2と配線11、12のX軸方向の距離が大きくなるほど、また、MTJ素子2と配線11、12のZ軸方向の距離が小さくなるほど、読み出し電流が生成する磁場に対する自由磁性層7の磁化の安定性が高まる。
第2に、配線11、12の間にMTJ素子2が位置していることにより、自由磁性層7に作用するZ軸方向の磁場(即ち、磁化容易軸と垂直な方向の磁場)を小さくすることができる。図8Bから理解されるように、配線11に流される読み出し電流が生成する磁場のZ成分Hzと、配線12に流される読み出し電流が生成する磁場のZ成分Hzとは反対の向きを向いており、互いを打ち消す。従って、自由磁性層7の中心7aに印加される磁場のZ成分は小さくなる。配線11と配線12に流される読み出し電流が同一で、且つ、配線11、12がMTJ素子2に対して鏡面対称に位置している場合には、理想的には、自由磁性層7の中心7aに印加される磁場のZ成分はゼロである。従って、自由磁性層7の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐことができる。
以上に説明されているように、本実施例のMRAMの構成によれば、読み出し電流が発生する磁場によって自由磁性層7の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐことができる。
なお、本実施例では、固定磁性層5と自由磁性層7の磁化容易軸がX軸方向に向けられているが、磁化容易軸がX軸方向以外の方向に向けられていても、自由磁性層7の磁化を安定化させる効果が得られることに留意されたい。例えば、磁化容易軸がY軸方向を向いていても、磁化容易軸に垂直な方向への磁場の印加によって保磁力が低下するという効果を抑制できるので、自由磁性層7の磁化を安定にする効果が得られる。
(第2実施例)
図9は、本発明の第2実施例のMRAM10Aの構成を示す平面図である。第2実施例のMRAM10Aは、メモリアレイ21−0〜21−2にまたがって延設されたメインビット線22と、メモリアレイ21−0〜21−2のそれぞれに設けられたサブビット線3−0、3−1とを備えている。サブビット線3−0、3−1のそれぞれは、第1実施例で提示されたビット線3のレイアウトと同一のレイアウトを有している。
メモリアレイ21−0〜21−2の間に、セレクタ23−0、23−1が設けられている。セレクタ23−0、23−1は、メインビット線22とサブビット線3−0、3−1との間の電気的接続を切り換える。セレクタ23−0、23−1は、スイッチとして機能するMOSトランジスタ24〜27を備えている。MOSトランジスタ24、26は、メインビット線22とサブビット線3−0の間に設けられ、MOSトランジスタ25、27は、メインビット線22とサブビット線3−1の間に設けられている。詳細には、サブビット線3−0の配線11、12の−Y方向の端は短絡されており、且つ、MOSトランジスタ24を介してメインビット線22に接続されている。同様に、サブビット線3−1の配線11、12の−Y方向の端は短絡されており、且つ、MOSトランジスタ25を介してメインビット線22に接続されている。また、サブビット線3−0の配線11、12の+Y方向の端は短絡されており、且つ、MOSトランジスタ26を介してメインビット線22に接続されている。最後に、サブビット線3−1の配線11、12の+Y方向の端は短絡されており、且つ、MOSトランジスタ27を介してメインビット線22に接続されている。
以下では、メモリアレイ21−1のサブビット線3−0に接続されたメモリセル1が選択されたときの、読み出し動作を説明する。メモリアレイ21−1のサブビット線3−0に接続されたメモリセル1が選択されると、セレクタ23−0のMOSトランジスタ26とセレクタ23−1のMOSトランジスタ24とがターンオンされる。これにより、サブビット線3−0の配線11、12の+Y方向の端から−Y方向に読み出し電流が流れる、サブビット線3−0の配線11、12の−Y方向の端から+Y方向に読み出し電流が流れる。
このように、読み出し電流がサブビット線3−0を分散して流されることは、選択されていない各MTJ素子2の自由磁性層7に印加される磁場の大きさを小さくするために有効である。例えば、メインビット線22を流れる読み出し電流の大きさをIsとすると、サブビット線3−0の配線11、12のそれぞれを流れる読み出し電流の大きさは、Is/4である。従って、選択されていないメモリセル1のMTJ素子2の自由磁性層7の中心7aに印加される磁場のX成分Hxは、
Hx≒(Hs・cosθ)/2, ・・・(2)
で近似される。このように、第2実施例の構成は、第1実施例よりも自由磁性層7の磁化を安定にする効果が大きい。
(第3実施例)
図10A、図10Bは、本発明の第3実施例のMRAM10Bの構成を示す図である。第3実施例は、ワード線の裏打ち線を流れる充放電電流により、MTJ素子の自由磁性層の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐための構成に関するものである。以下、詳細に説明する。
図10Aに示されているように、MRAM10Bは、X軸方向に延設されたポリシリコンのワード線31と、同じくX軸方向に延設された裏打ち線32、33とを備えている。裏打ち線32、33は、異なる配線層に配置され、Z軸方向から見た場合に重なって配置されているため、図10Aでは、裏打ち線32、33は、区別して図示されていない。裏打ち線32、33は、スタックトビア34を介して互いに接続されると共に、ワード線31に接続されている。MTJ素子2を含んで構成されているメモリセル1がワード線31に沿って並んで配置されている。MTJ素子2の構成は、第1実施例で説明されたとおりである。
図10Bは、図10AのY−Y’断面におけるMRAM10Bの構成を示す断面図である。メモリセル1のMTJ素子2は、コンタクト36を介してビット線35に接続されている。本実施形態では、ビット線35は、配線層M4に形成されている。ここで、配線層M4は、下から4番目に位置する金属配線層である。更に、MTJ素子2は、下部電極4の上に形成されており、その下部電極4は、ランド37〜39、及びコンタクト40〜43を介して、基板30の上に形成されたMOSトランジスタ44のドレイン領域45に接続されている。ここで、MOSトランジスタ44は、メモリセル1を選択するために使用されるトランジスタであり、上述のワード線31は、MOSトランジスタ44のゲートとして使用される。ランド37〜39は、それぞれ配線層M1〜M3に設けられている。ここで、配線層M1〜M3は、それぞれ、下から1〜3番目に位置する金属配線層である。MOSトランジスタ44のソース領域46は、コンタクト47を介して配線48に接続されている。
裏打ち線32が配線層M2に設けられている一方、裏打ち線33は、配線層M5に設けられている。ここで配線層M2、M5は、それぞれ、下から2番目、5番目に位置する金属配線層である。一方、MTJ素子2は、配線層M3、M4の間に位置している。裏打ち線32、33の一方が、MTJ素子2よりも下方に(即ち、基板30に近い方向に)ずれて位置しており、他方がMTJ素子2よりも上方に(即ち、基板30から遠い方向に)ずれて位置していることが重要である。本実施例では、MTJ素子2の自由磁性層7から配線層M2への距離と、自由磁性層7から配線層M5への距離とがほぼ等しくなるようにMTJ素子2が配置されている。
ワード線31をHighレベルからLowレベルに、又はその逆に駆動する際には、充放電電流は、その大部分が裏打ち線32、33を流れる。この充放電電流は、過渡的には数mAにも達しうる。しかしながら、本実施形態では、充放電電流は、MTJ素子2の上下に配置されている裏打ち線32、33に、同一の方向に流れ、従って、裏打ち線32、33を流れる充放電電流が発生する磁場のY成分は、互いに打ち消しあう。MTJ素子2の自由磁性層7から配線層M2への距離と、自由磁性層7から配線層M5への距離とが等しければ、理想的には、充放電電流が生成する磁場のY成分を自由磁性層7においてゼロにすることができる。このように、本実施例の構成によれば、充放電電流が発生する磁場によって自由磁性層7の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐことができる。
加えて、本実施例では、図10Aに示されているように、裏打ち線32、33は、Z軸方向から見たときに、その中心線がMTJ素子2からY軸方向にずれて位置している。第1実施例と同様に、このような配置は、MTJ素子2に印加される磁場の大きさを低減し、自由磁性層7の磁化を安定化させるために有効である。
以上に説明されているように、本実施例のMRAM10Bでは、MTJ素子2の上下に配置されている裏打ち線32、33に、同一の方向に充放電電流が流される。これにより、裏打ち線32、33を流れる充放電電流が発生する磁場のY成分が、互いに打ち消される。加えて、裏打ち線32、33の中心線がMTJ素子2からY軸方向にずれて配置され、これにより、MTJ素子2に印加される磁場の大きさが低減される。このため、本実施例の構成によれば、充放電電流が発生する磁場によって自由磁性層7の磁化が不安定になり、又は反転することを防ぐことができる。
なお、本発明が上記の実施例に限定されず、本発明の構成が、本発明の技術的思想の範囲内において適宜に変更され得ることは明らかである。
図1Aは、典型的なMRAMの構成を示す平面図である。 図1Bは、典型的なMRAMの構成を示す断面図である。 図2Aは、典型的なMRAMの書き込み動作の原理を説明する断面図である。 図2Bは、典型的なMRAMの書き込み動作の原理を説明する断面図である。 図3Aは、スピン注入方式を採用するMRAMの書き込み動作の原理を説明する断面図である。 図3Bは、スピン注入方式を採用するMRAMの書き込み動作の原理を説明する断面図である。 図4Aは、読み出し動作の際に自由磁性層に印加される磁場を示す図である。 図4Bは、読み出し動作の際に自由磁性層に印加される磁場を示す図である。 図5は、ビット線の電位、及び、読み出し電流の時間的変化を示す図である。 図6は、ワード線に沿って裏打ち線が設けられたMRAMの構成を示す図である。 図7は、裏打ち線が設けられたMRAMのワード線の電圧及び裏打ち線に流れる電流の変化を示す図である。 図8Aは、本発明の第1実施例のMRAMの構成を示す平面図である。 図8Bは、第1実施例のMRAMの構成を示す断面図である。 図8Cは、第1実施例において、MTJ素子の自由磁性層に印加される磁場を示す図である。 図9は、本発明の第2実施例のMRAMの構成を示す平面図である。 図10Aは、本発明の第3実施例のMRAMの構成を示す平面図である。 図10Bは、本発明の第3実施例のMRAMの構成を示す断面図である。
符号の説明
10、10A、10B、100:MRAM
1、101:メモリセル
2、102:MTJ素子
3、103:ビット線
4、104:下部電極
5、105:固定磁性層
6、106:バリア層
7、107:自由磁性層
8、108:コンタクト
11、12:配線
13:短絡配線
21:メモリアレイ
22:メインビット線
23:セレクタ
24、25、26、27:MOSトランジスタ
30:基板
31:ワード線
32、33:裏打ち線
34:スタックトビア
35:ビット線
36:コンタクト
37、38、39:ランド
40、41、42、43:コンタクト
44:MOSトランジスタ
45:ドレイン領域
46:ソース領域
47:コンタクト
48:配線
111:ワード線
112:裏打ち線
113:ワードドライバ

Claims (11)

  1. 磁気抵抗素子を含むメモリセルと、
    第1方向に延設された第1配線及び第2配線
    とを具備し、
    前記第1方向に垂直な第2方向から見たときに、前記第1配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第1方向及び前記第2方向に垂直な第3方向にずれており、且つ、前記第2配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第3方向と反対の第4方向にずれている
    磁気半導体メモリ。
  2. 請求項1に記載の磁気半導体メモリであって、
    前記第1配線及び前記第2配線には、前記第1方向に読み出し電流が流される
    磁気半導体メモリ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の磁気半導体メモリであって、
    更に、
    前記第1配線と前記第2配線とを接続する短絡配線と、
    前記短絡配線と前記磁気抵抗素子とを電気的に接続するコンタクト
    とを備える
    磁気半導体メモリ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の磁気半導体メモリであって、
    更に、
    前記第1方向に延設された第3配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線の一端と前記第3配線との間に設けられた第1スイッチと、
    前記第1配線及び前記第2配線の他端と前記第3配線との間に設けられた第2スイッチ
    とを備える
    磁気半導体メモリ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の磁気半導体メモリであって、
    前記第1配線、前記第2配線は、同一の配線層に位置する
    磁気半導体メモリ。
  6. 請求項1に記載の磁気半導体メモリであって、
    更に、
    前記第1方向に延設された、前記メモリセルに含まれるトランジスタのゲートとして機能するワード線
    を備え、
    前記第1配線及び前記第2配線は、前記ワード線と電気的に接続される
    磁気半導体メモリ。
  7. 請求項6に記載の磁気半導体メモリであって、
    前記第1配線は、前記磁気抵抗素子よりも下の配線層に位置し、
    前記第2配線は、前記磁気抵抗素子よりも上の配線層に位置する
    磁気半導体メモリ。
  8. 磁気抵抗素子を含むメモリセルと、
    第1方向に延設された第1配線及び第2配線と、
    前記第1配線及び前記第2配線とを電気的に接続する短絡配線と、
    前記磁気抵抗素子と前記短絡配線とを電気的に接続するコンタクト
    とを具備し、
    前記第1配線及び前記第2配線の中心線が、前記磁気抵抗素子の真上及び真下に位置しない
    磁気半導体メモリ。
  9. 請求項8に記載の磁気半導体メモリであって、
    前記第1配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第1方向に垂直な第2方向にずれており、且つ、前記第2配線の中心線が、前記磁気抵抗素子から前記第2方向と反対の第3方向にずれている
    磁気半導体メモリ。
  10. 磁気抵抗素子とトランジスタとを含むメモリセルと、
    前記トランジスタのゲートとして機能する、第1方向に延設されたワード線と、
    前記第1方向に延設された、前記ワード線に電気的に接続された第1及び第2配線
    とを具備し、
    前記第1配線は、前記磁気抵抗素子よりも下の金属配線層に形成され、
    前記第2配線は、前記磁気抵抗素子よりも上の金属配線層に形成された
    磁気半導体メモリ。
  11. 請求項10に記載の磁気半導体メモリであって、
    前記第2配線は、前記第1配線の真上に配置された
    磁気半導体メモリ。
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