JP2008304245A - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】圧力受圧面に保護部材が設けられた複数のセンサチップが受ける振動等の外部応力の影響が異なる場合、当該影響を低減することができる圧力センサを提供する。
【解決手段】ケース10の基板部11における各センサチップ21、22の設置面に対する垂直方向を圧力伝達方向とし、少なくとも一部が各保護部材51、52にそれぞれ接するように配置され、各保護部材51、52が圧力伝達方向に揺れる場合、圧力伝達方向に振動しようとする各保護部材51、52の移動を抑制する振動抑制部材としての蓋部材60を備える。当該蓋部材60は直線部62および対向部63とを備えて構成され、これら直線部62および対向部63が各保護部材51、52の振動を抑制するために機能する。
【選択図】図1
【解決手段】ケース10の基板部11における各センサチップ21、22の設置面に対する垂直方向を圧力伝達方向とし、少なくとも一部が各保護部材51、52にそれぞれ接するように配置され、各保護部材51、52が圧力伝達方向に揺れる場合、圧力伝達方向に振動しようとする各保護部材51、52の移動を抑制する振動抑制部材としての蓋部材60を備える。当該蓋部材60は直線部62および対向部63とを備えて構成され、これら直線部62および対向部63が各保護部材51、52の振動を抑制するために機能する。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧力受圧面に当該圧力受圧面を保護するための保護部材が設けられた圧力センサに関する。
従来より、センサチップの圧力受圧面に保護部材を被覆させることで圧力媒体から圧力受圧面を保護してなる圧力センサが、例えば特許文献1で提案されている。具体的に、特許文献1では、大気圧と圧力媒体の圧力との差圧を検出する圧力検出用センサチップと、保護部材の応力に応じた圧力を検出する応力検出用センサチップとを備え、各センサチップは同一の特性を持ち、各センサチップの各受圧面に同一特性の保護部材をそれぞれ設けた圧力センサが提案されている。
このような圧力センサでは、圧力検出用センサチップで検出された圧力から応力検出用センサチップで検出された圧力を減算することで保護部材に生じる応力に応じた圧力を相殺する。これにより、圧力検出用センサチップにて取得された圧力から、圧力検出用センサチップの受圧面に設けられた保護部材に生じる応力に応じた圧力の影響を除去できるようになっている。
特開2007−3383号公報
しかしながら、上記従来の技術では、各センサチップの各保護部材に振動等の同じ大きさの外部応力が印加された場合に当該外部応力の影響を除去できるが、各センサチップの各保護部材に異なる大きさの外部応力が印加された場合、各保護部材に生じる圧力が異なる値となるため、圧力センサのセンサ出力から外部応力の影響を除去できない可能性がある。このことについて、図5を参照して説明する。
図5(a)は、センサチップA、Bに振動等の同じ大きさの外部応力がそれぞれ印加された場合の各センサチップの出力および圧力センサのセンサ出力を示したものである。この図に示されるように、各センサチップA、Bの出力には、外部応力の大きさに応じたリップルが含まれているが、各センサチップA、Bに与えられる外部応力は同じ大きさであるので、リップルの振幅も同じになっている。したがって、各センサチップA、Bの出力の差分をとると、センサ出力から各センサチップA、Bの各保護部材に印加された外部応力の影響が相殺される。
しかしながら、圧力センサには様々な方向から振動が伝わるため、各センサチップA、Bが受ける振動の影響は同じであるとは限らない。したがって、図5(b)に示されるように、各センサチップA、Bが受ける外部応力が異なる場合、各センサチップA、Bの各保護部材に生じる外部応力の値、すなわち出力の振幅に差が生じる。したがって、各センサチップA、Bの各出力の差分をとったとしても、センサ出力にリップルの成分が残ってしまい、当該成分が誤差となって出力されてしまう。
本発明は、上記点に鑑み、圧力受圧面に保護部材が設けられた複数のセンサチップが受ける振動等の外部応力の影響がそれぞれ異なる場合、当該影響を低減することができる圧力センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、圧力媒体を導入する第1圧力導入室(13)および第2圧力導入室(14)を備えたケース(10)と、板状をなしており、当該板の表面側に圧力検出を行うセンシング部を有すると共に、板の裏面側に凹部(21b、22b)をそれぞれ有し、当該凹部(21b、22b)で圧力を受けてセンシング部にて圧力を検出する同一特性の第1センサチップ(21)および第2センサチップ(22)と、ケース(10)内に設けられる板状のものであって、第1圧力導入室(13)に繋がる第1孔部(11a)と、第2圧力導入室(14)に繋がる第2孔部(11b)とが設けられ、板の一面側に第1孔部(11a)と第1センサチップ(21)の凹部(21b)とが繋がるように第1センサチップ(21)が設置されると共に、第2孔部(11b)と第2センサチップ(22)の凹部(22b)とが繋がるように第2センサチップ(22)が設置され、板の他面側に第1孔部(11a)に繋がる第1圧力導入室(13)が配置されると共に、第2孔部(11b)に繋がる第2圧力導入室(14)が配置された基板部(11)と、各センサチップ(21、22)の各凹部(21b、22b)および各孔部(11a、11b)にそれぞれ充填され、各圧力導入室(13、14)にそれぞれ露出する同一特性の保護部材(51、52)と、基板部(11)における各センサチップ(21、22)の設置面に対する垂直方向を圧力伝達方向とし、少なくとも一部が各保護部材(51、52)にそれぞれ接するように配置され、各保護部材(51、52)が圧力伝達方向に揺れる場合、圧力伝達方向に振動しようとする各保護部材(51、52)の移動を抑制する振動抑制部材(60、70、81、82)とが備えられていることを特徴とする。
これによると、各保護部材(51、52)の圧力伝達方向への移動が制限されるため、各センサチップ(21、22)にて検出される保護部材(51、52)に生じる応力に応じた圧力(Pgel)の振動の影響をそれぞれ低減することができる。特に、各センサチップ(21、22)が受ける振動の大きさが異なる場合であっても、各保護部材(51、52)の振動がそれぞれ制限されるため、各センサチップ(21、22)にて検出される圧力における振動の影響の差を低減することができる。したがって、各センサチップ(21、22)の差圧を取得するに際し、各センサチップ(21、22)の差圧への振動の影響、すなわちリップルを低減することができる。
この場合、振動抑制部材として、板状であって、枠部(61)と当該枠部(61)の開口部分を分割するように配置される直線部(62)とを有して構成される蓋部材(60)が備えられ、基板部(11)の他面側において、各圧力導入室(13、14)には、各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、各保護部材(51、52)が各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、蓋部材(60)の直線部(62)が各保護部材(51、52)にそれぞれ接しつつ枠部(61)が土手部(11c、11d)にそれぞれ固定されるようにすることができる。
これにより、圧力伝達方向に振動する、すなわち移動しようとする各保護部材(51、52)の動きを蓋部材(60)の直線部(62)によって抑制することができる。
さらに、蓋部材(60)に各センサチップ(21、22)のセンシング部に対向する場所に対向部(63)を有するものを用いることができる。
これにより、センシング部と対向部(63)との間で各保護部材(51、52)を拘束することができ、各保護部材(51、52)が外部から受ける振動の影響を低減することができる。
また、基板部(11)の他面側において、各圧力導入室(13、14)には、各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、各保護部材(51、52)が各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、振動抑制部材として、板状であって、各土手部(11c、11d)で囲まれた領域よりも小さいサイズであり、板が貫通する圧力伝達用の孔(71)が設けられた埋込部材(70)が備えられており、埋込部材(70)は各土手部(11c、11d)で囲まれた領域に充填された各保護部材(51、52)にそれぞれ埋め込まれ、埋込部材(70)全体が各保護部材(51、52)にそれぞれ接しているようにすることができる。
これによると、埋込部材(70)が各保護部材(51、52)内にそれぞれ埋まっているため、埋込部材(70)が各保護部材(51、52)に接触する面積を増やすことができ、各保護部材(51、52)の動きを拘束する面積を増やすことができる。これにより、各保護部材(51、52)に生じる圧力(Pgel)において、振動等の外部応力の影響を低減することができる。
そして、埋込部材(70)は、孔(71)を複数有しており、複数の孔(71)が格子状に配置されたものを用いることができる。
振動抑制部材として、各孔部(11a、11b)の壁面から前記圧力伝達方向に対して垂直方向に突出してそれぞれ設けられ、当該各孔部(11a、11b)の径を小さくする突出部(81)が備えられているものを用いることができる。
これによると、各孔部(11a、11b)に位置する各保護部材(51、52)が振動する半波長の長さを小さくすることができる。これにより、各保護部材(51、52)の振幅を小さくすることができ、保護部材(51、52)の振動の影響をそれぞれ低減することができる。
また、基板部(11)の他面側において、各圧力導入室(13、14)には、各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、各保護部材(51、52)が各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、振動抑制部材として、各土手部(11c、11d)の内壁面から圧力伝達方向に対して垂直方向に突出してそれぞれ設けられ、各土手部(11c、11d)で囲まれた領域を小さくする突出部(82)が備えられているようにすることができる。
これによっても、各土手部(11c、11d)に囲まれた領域に位置する各保護部材(51、52)が振動する半波長の長さ、すなわち各保護部材(51、52)の振幅を小さくすることができ、保護部材(51、52)の振動の影響をそれぞれ低減することができる。
ケース(10)には被測定体に固定されるフランジ部(19)が備えられ、当該フランジ部(19)のいずれかが固定点とされており、固定点の中心と第1センサチップ(21)のセンシング部との距離をLAとし、固定点の中心と第2センサチップ(22)のセンシング部との距離をLBとすると、各センサチップ(21、22)は、LA=LBの関係を満たすように、基板部(11)にそれぞれ配置されていることが好ましい。
これにより、各センサチップ(21、22)における振動の影響を等しくすることができ、振動の影響の差を低減することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、例えば車両のエンジンから排出される排気ガスを浄化するDPFシステムにおいて、フィルタであるDPFを通過する排気ガスの通過前と通過後との差圧を検出することでDPFの目詰まりの診断する際等に用いられるものである。
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される圧力センサは、例えば車両のエンジンから排出される排気ガスを浄化するDPFシステムにおいて、フィルタであるDPFを通過する排気ガスの通過前と通過後との差圧を検出することでDPFの目詰まりの診断する際等に用いられるものである。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサを示したものであり、(a)は圧力センサの概略断面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。図1に示されるように、圧力センサS1は、ケース10と、当該ケース10に収納される第1センサチップ21と、第2センサチップ22とを備えている。
ケース10は箱形状をなしており、箱内部の空間を当該箱の一面(箱の上面)側と底面側とに分割する板状の基板部11が設けられている。箱の一面側の空間は圧力検出室12になっている一方、箱の底面側の空間には第1圧力導入室13および第2圧力導入室14がそれぞれ独立して設けられている。
ケース10をなす箱の一面には大気圧導入孔15が設けられている。これにより、ケース10の外部と圧力検出室12とが繋がり、圧力検出室12内は大気圧Patmになっている。また、ケース10をなす箱の底面には第1圧力導入室13に繋がる第1圧力導入孔16が設けられ、第2圧力導入室14に繋がる第2圧力導入孔17が設けられている。
例えば各圧力導入孔16、17のうち、第1圧力導入孔16がDPFの上流側、第2圧力導入孔17がDPFの下流側にそれぞれ接続される。これにより、第1圧力導入室13内に上流側圧力P1が導入され、第2圧力導入室14内に下流側圧力P2が導入される。
さらに、基板部11には、第1圧力導入室13と圧力検出室12とを繋ぐ第1孔部11aと、第2圧力導入室14と圧力検出室12とを繋ぐ第2孔部11bとが設けられている。
箱の一側面に凹形状のコネクタ部18を備えている。このコネクタ部18は、圧力センサS1で検出された圧力値の信号を外部に出力するためのコネクタをなすものであり、例えば図示しないワイヤハーネス等の配線部材が接続されることで圧力センサS1が外部ECU等の外部回路に電気的に接続される。
上記ケース10は、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)やエポキシ樹脂等の樹脂材料を型成形してなるものである。
圧力検出室12内において、ケース10の一面に対向する基板部11の面に図示しない回路チップおよび第1、第2センサチップ21、22が固定されている。
回路チップは、各センサチップ21、22に対する駆動信号の出力や外部への検出用信号の出力、各センサチップ21、22からの電気信号を入力し、演算・増幅処理して外部へ出力する等の機能を有する制御回路等を備えたものである。このような回路チップとして、例えばシリコン基板等に対してCMOSトランジスタやバイポーラトランジスタ等が半導体プロセスで形成されたものであり、ICチップや一般的なフリップチップ等で構成されたものが採用される。回路チップは、ボンディングワイヤによって各センサチップ21、22に電気的に接続されている。
ケース10には、コネクタ部18内および圧力検出室12内に露出するターミナル30がインサート成形されている。このターミナル30の一端側は圧力検出室12内に露出しており、図示しない回路チップとボンディングワイヤ40によって電気的に接続されている。
各センサチップ21、22は、圧力を検出してその圧力に応じたレベルの電気信号を発生するものであり、ピエゾ抵抗効果を利用したものである。本実施形態では、センサチップ21、22は、圧力に応じたレベルの電気信号として電圧を検出するセンシング部を備えている。具体的に、センサチップ21、22は、歪み部としてのダイヤフラムを有し、このダイヤフラムに拡散抵抗などにより形成されたブリッジ回路などを備えたセンシング部を有している。
また、各センサチップ21、22は裏面側が凹んだ形状になっている。具体的には、各センサチップ21、22は、表面側に薄肉部であり歪み部であるダイヤフラム21a、22aを有し、裏面側にこのダイヤフラム21a、22aを構成するために異方性エッチング等により形成された凹部21b、22bをそれぞれ有している。言い換えるならば、各センサチップ21、22は、裏面側に凹部21b、22bがそれぞれ形成され、この凹部21b、22bに対応した表面側に歪み部としてのダイヤフラム21a、22aをそれぞれ有している。
そして、各センサチップ21、22の各凹部21b、22bと基板部11に設けられた各孔部11a、11bとが向き合うように各センサチップ21、22が基板部11上に配置されている。すなわち、各センサチップ21、22は裏面受圧となるように基板部11に固定される。上記の各センサチップ21、22として、ダイヤフラム21a、22aや拡散抵抗値等、機械的および電気的特性がそれぞれ同一のものが採用される。
さらに、各センサチップ21、22の各凹部21b、22b、各孔部11a、11bには、圧力伝達部材であって各センサチップ21、22の圧力受圧面を保護する保護部材51、52がそれぞれ充填されている。各センサチップ21、22の各圧力受圧面には、同一部材、同一体積、同一特性の保護部材51、52がそれぞれ充填されている。このような保護部材51、52には、保護部材51、52に生じる応力に応じた圧力Pgelが生じる。この圧力Pgelは、保護部材51、52そのものの応力に応じた圧力と圧力センサS1が受ける振動等の外部応力に応じた圧力との和によって表される。
本実施形態では、保護部材51、52として、耐食性の高いシリコンゲル、フッ素ゲル、フロロシリコーンゲル等が採用される。この保護部材51、52によって各センサチップ21、22の裏面が覆われるため、DPFシステムにおける腐食性の高い環境であっても各センサチップ21、22を保護できるようになっている。
以下では、基板部11におけるセンサチップ21、22の設置面に対する垂直方向を圧力伝達方向という。
各圧力導入室13、14において基板部11のうち底面と対向する面には各土手部11c、11dが四角形状にそれぞれ設けられており、各土手部11c、11dで囲まれた領域に保護部材51、52がそれぞれ充填されている。各土手部11c、11dは、ゲルである保護部材51、52をせき止める役割を果たすため、各孔部11a、11bに保護部材51、52を充填しやすくなっている。
そして、図1に示されるように、各圧力導入室13、14内に露出する保護部材51、52を覆う蓋部材60が設けられている。蓋部材60は四角形状の板で形成されており、土手部11c、11dおよび土手部11c、11dで囲まれた領域を覆うサイズになっている。この蓋部材60は、接着の方法やスナップフィット等によって各土手部11c、11dに取り付けられている。
また、蓋部材60は、土手部11c、11dに取り付けられる枠部61と、当該枠部61内に配置される直線部62と円形状の対向部63とで構成されている。枠部61内は四角形状に開口しており、当該開口部に直線部62および対向部63が配置された形態になっている。このうち、これら直線部62および対向部63は、保護部材51、52に接している。
直線部62は枠部61の開口部分を分割するように配置される。本実施形態では、直線部62は四角形の中心で交わるように枠部61内で十字状に配置され、対向部63は各直線部62が交わる位置、具体的にはセンサチップ21、22の圧力受圧面に対向する位置に配置されている。これにより、蓋部材60は、枠部61、十字に配置された各直線部62、および対向部63で囲まれた開口部が4個所設けられたものとなっている。したがって、保護部材51、52は、これら各開口部から圧力導入室13、14内にそれぞれ露出しており、この露出部分が圧力媒体の圧力をセンサチップ21、22に伝達する面となる。
圧力センサS1が振動等の外部応力を受け、保護部材51、52が圧力伝達方向に振動する場合、保護部材51、52の揺れが圧力Pgelとしてセンサチップ21、22の圧力受圧面に印加される。保護部材51、52が圧力伝達方向に振動するということは、保護部材51、52が外部から揺れを受ける前の位置から移動するということである。すなわち、直線部62および対向部63は、振動等の外部応力による保護部材51、52を圧力伝達方向に移動させにくくする、つまり移動を制限する役割を果たすものである。言い換えると、直線部62および対向部63は、保護部材51、52の圧力伝達方向に対する振動の振幅を小さくする機能を有していると言える。
保護部材51、52の揺れの影響がもっとも大きいため、保護部材51、52のうちセンサチップ21、22の圧力受圧面に対向する場所に対向部63が配置されている。これにより、センサチップ21、22の圧力受圧面と対向部63との間の保護部材51、52の移動が制限されるので、各センサチップ21、22の圧力受圧面への振動の影響をより低減することが可能である。このように、センサチップ21、22の圧力受圧面に対向する場所に直線部62や対向部63を配置することが好ましい。
上記のような蓋部材60は、樹脂、金属、セラミックスの材質のもので構成される。樹脂であれば、例えばケース10と同じ材質のものが採用される。他方、金属であれば、剛性があるもの、例えばSUS等が採用される。なお、蓋部材60は、本発明の振動抑制部材に相当する。以上が、本実施形態に係る圧力センサS1の全体構成である。
次に、上記圧力センサS1の製造方法について説明する。まず、図1に示される形状の蓋部材60を用意しておく。そして、ターミナル30がインサート成型されたケース10を用意する。なお、ケース10が用意される段階では、ケース10、例えば、大気圧導入孔が設けられた蓋体、基板部11や各圧力導入孔16、17等が設けられたケース本体等に複数に分割されて成型される。各部品が組み立てられることで図1に示されるケース10の形態となる。
続いて、基板部11のうち各孔部11a、11bが設けられた場所に各センサチップ21、22を接着固定し、図示しない回路チップも接着固定する。そして、回路チップと各センサチップ21、22とをボンディングワイヤで接続し、回路チップとターミナル30とをボンディングワイヤ40で接続する。
この後、各圧力導入室13、14側から各センサチップ21、22の凹部21b、22b、各孔部11a、11bに保護部材51、52を充填する。当該保護部材51、52として、上述のように耐食性の高いフッ素やフロロシリコーンゲルを用いる。この場合、保護部材51、52を土手部11c、11dの上端まで充填しておく。
そして、保護部材51、52が乾燥する前に図1に示される蓋部材60を土手部11c、11dに接着固定やスナップフィットの方法によってそれぞれ取り付ける。このように蓋部材60が土手部11c、11dに取り付けられると、蓋部材60の直線部62および対向部63が乾いていない保護部材51、52に接する。この状態で保護部材51、52を硬化させると、図1に示される圧力センサS1が完成する。
次に、圧力検出方法について説明する。上記圧力センサS1が、DPFシステムに適用されると、排気管のうちDPFの上流側に第1圧力導入孔16が接続され、下流側に第2圧力導入孔17が接続される。これにより、各圧力導入室13、14にDPFの上流側および下流側の圧力媒体がそれぞれ導入される。
そして、各センサチップ21、22では、各圧力導入室13、14に導入された圧力媒体の圧力が保護部材51、52を介してセンシング部にてそれぞれ検出され、圧力に応じた各電圧信号が回路チップにそれぞれ入力される。
第1センサチップ21では、DPFの上流側の圧力として、P1+Pgel−Patmの差圧が検出され、当該差圧に応じた電気信号が回路チップに出力される。他方、第2センサチップ22では、DPFの下流側の圧力として、P2+Pgel−Patmの差圧が検出され、当該差圧に応じた電気信号が回路チップに出力される。
回路チップでは、各センサチップ21、22から入力される各電圧信号に基づいて、差圧の演算や補正等の処理がなされる。すなわち、DPFの上流側と下流側との差圧として、(P1+Pgel−Patm)−(P2+Pgel−Patm)=P1−P2が取得される。このようにして回路チップで処理された演算結果が差圧信号としてターミナル30を介してDPFシステムを制御するECUに出力される。以上のようにして、DPFの上流側と下流側との圧力差が得られる。
上記のように作動する圧力センサS1に振動等の外部応力が加わり、圧力センサS1が圧力伝達方向に振動する場合、各保護部材51、52は圧力伝達方向の振動を受けて当該圧力伝達方向に移動する。このため、振動等の外部応力の影響が各保護部材51、52に生じる圧力Pgelに含まれることとなる。各センサチップ21、22に与えられる振動の大きさが異なる場合、各センサチップ21、22が受ける各保護部材51、52の圧力Pgelの大きさも異なる。
上述のように、各圧力導入室13、14に露出する各保護部材51、52の表面に接するように蓋部材60の直線部62および対向部63が配置されている。このため、圧力センサS1が振動した場合、これら直線部62や対向部63によって、圧力伝達方向に振動しようとする各保護部材51、52の動きが抑制される。この場合、各センサチップ21、22が受ける振動の大きさが異なったとしても、各保護部材51、52における振動の影響はそれぞれ低減される。振動が大きいほど、その抑制効果が高い。
これにより、各センサチップ21、22では、振動等の外部応力の影響がそれぞれ低減された圧力Pgelに基づいて圧力がそれぞれ取得される。そして、各保護部材51、52に生じる振動の影響の差が低減された各センサチップ21、22の差圧が演算されると、振動の影響はさらに低減されるため、演算結果への振動の影響を低減することができる。言い換えると、各センサチップ21、22における振動の影響の差が小さくなるため、各センサチップ21、22の圧力の差に振動の影響が低減できる。
このように、保護部材51、52の表面に蓋部材60を配置し、保護部材51、52の圧力伝達方向への移動を制限することで、各センサチップ21、22にて検出されるPgelに含まれる振動の影響を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態では、各圧力導入室13、14に露出する保護部材51、52の表面に直線部62および対向部63を保護部材51、52に接するように配置することが特徴となっている。
これにより、各センサチップ21、22が外部からの振動を受けて、各保護部材51、52が圧力伝達方向に振動しようとしても、上記直線部62および対向部63にて保護部材51、52の圧力伝達方向への移動を制限することができる。したがって、各センサチップ21、22にて検出される保護部材51、52に生じる応力に応じた圧力Pgelの振動の影響をそれぞれ低減することができる。以上のようにして、各センサチップ21、22の差圧への振動の影響、すなわちリップルを低減することができる。
特に、圧力センサS1が圧力センサS1外部の様々な場所で発生した振動を受け、各センサチップ21、22が受ける振動の大きさが異なる場合、上記のようにして大きな振動を受ける一方の振動の影響をより低減することができ、小さな振動を受ける他方との振動の影響の差を小さくすることができる。したがって、各センサチップ21、22の差圧における振動の影響も小さくすることが可能となる。
また、各センサチップ21、22が異なる大きさの振動を受ける場合として、例えば圧力センサS1が一点でDPFに固定される状況では、当該固定場所と各センサチップ21、22と距離がそれぞれ異なるため、各センサチップ21、22が受ける振動の大きさがそれぞれ異なる。このような状況においても、各センサチップ21、22にて振動の影響を低減した検出結果が得られるため、各センサチップ21、22の差圧における振動の影響も低減することができる。
振動の影響をより低減するために、上述のように各センサチップ21、22の圧力受圧面に対向する場所に対向部63をそれぞれ配置することにより、圧力受圧面と対向部63との間で各保護部材51、52を拘束することができるため、各保護部材51、52の移動を制限するために効果的である。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、各圧力導入室13、14内に露出する各保護部材51、52上に蓋部材60が配置されていたが、本実施形態では、土手部11c、11dで囲まれた領域に振動抑制部材として格子部材を配置したことが特徴となっている。
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記第1実施形態では、各圧力導入室13、14内に露出する各保護部材51、52上に蓋部材60が配置されていたが、本実施形態では、土手部11c、11dで囲まれた領域に振動抑制部材として格子部材を配置したことが特徴となっている。
図2は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサを示したものであり、(a)は圧力センサの概略断面図、(b)は(a)のB−B矢視断面図である。図2に示されるように、圧力センサS2の各圧力導入室13、14において土手部11c、11dで囲まれた保護部材51、52の中に埋込部材70が配置されている。
埋込部材70は四角形状の板に複数の貫通した四角形状の孔71が格子状に配置されて設けられたもので構成されており、各孔部11a、11bよりも大きく、土手部11c、11dで囲まれた領域よりも小さいサイズになっている。埋込部材70に設けられた孔71は各センサチップ21、22に圧力を伝達するためのものである。この埋込部材70は、土手部11c、11dで囲まれた領域に位置する保護部材51、52内に埋め込まれた形態とされ、全体が各保護部材51、52に接した状態となっている。このような埋込部材70として、剛性を有するプラスチック部品が採用される。
なお、埋込部材70が土手部11c、11dや基板部11に接触していても構わない。また、圧力伝達用の孔71の形状は四角形状に限らず、丸形状や他の多角形状であっても構わない。上記埋込部材70は、本発明の振動抑制部材に相当する。
次に、図2に示される圧力センサS2の製造方法について説明する。まず、図2に示される埋込部材70を用意しておく。そして、第1実施形態と同様に、ケース10の基板部11にセンサチップ21、22をそれぞれ固定し、各圧力導入室13、14側から各センサチップ21、22の凹部21b、22b、各孔部11a、11bに保護部材51、52を充填する。
続いて、保護部材51、52が乾燥する前に、土手部11c、11dで囲まれた保護部材51、52の中に埋込部材70を埋め込む。この後、保護部材51、52を硬化させると、図2に示される圧力センサS2が完成する。
このような圧力センサS1によると、第1実施形態と同様に、保護部材51、52に埋め込まれた埋込部材70によって圧力伝達方向に振動する保護部材51、52の動きが抑制される。本実施形態では、埋込部材70が保護部材51、52内に埋まっているため、第1実施形態における直線部62および対向部63よりも埋込部材70が保護部材51、52に接触する面積が増える。すなわち、保護部材51、52の動きを拘束する面積が増える。これにより、保護部材51、52に生じる圧力Pgelにおいて、振動等の外部応力の影響を低減することができる。
上記埋込部材70は、土手部11c、11dに充填させた保護部材51、52に埋込部材70を埋め込むだけであるので、第1実施形態のように蓋部材60を土手部11c、11dに取り付ける手間を省くことができ、容易に製造することができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記各実施形態では、保護部材51、52の振動を抑制するための振動抑制部材として蓋部材60や埋込部材70を用いていたが、本実施形態では、ケース10自体に振動抑制部材を設けることが特徴となっている。
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。上記各実施形態では、保護部材51、52の振動を抑制するための振動抑制部材として蓋部材60や埋込部材70を用いていたが、本実施形態では、ケース10自体に振動抑制部材を設けることが特徴となっている。
図3は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサの概略断面図である。この図に示されるように、本実施形態に係る圧力センサS3では、各孔部11a、11bの壁面に当該各孔部11a、11bの内径方向に突出した第1突出部81がそれぞれ設けられている。この第1突出部81は、各孔部11a、11bの径を小さくする役割を果たす。また、土手部11c、11dの内壁面に各孔部11a、11b側に突出した第2突出部82がそれぞれ設けられている。この第2突出部82は、各土手部11c、11dで囲まれた領域を小さくする役割を果たす。
これら各突出部81、82は、例えばケース10を製造する際に一体成形されたり、ケース10とは別体で用意されケース10に一体化される等により、図3に示されるように設けられる。第1突出部81全体は各保護部材51、52とそれぞれ接するが、第2突出部82は各保護部材51、52の充填量に応じて少なくとも一部が接し、充填量が多い場合は全体が接する。なお、各突出部81、82は、本発明の振動抑制部材に相当する。
各孔部11a、11bや各土手部11c、11dに各突出部81、82が設けられておらず、圧力センサS3が外部から圧力伝達方向の振動を受けた場合、各孔部11a、11b内に位置する保護部材51、52は、例えば各孔部11a、11bの径を半波長とする波の振動となって圧力伝達方向に揺れる。他方、土手部11c、11dに囲まれた領域に位置する保護部材51、52は、例えば対向する内壁面の間の長さを半波長とする波の振動となって圧力伝達方向に揺れる。
しかしながら、各孔部11a、11bに第1突出部81を設けることで、各孔部11a、11bに位置する保護部材51、52が振動する半波長の長さを小さくすることができる。これにより、波の振幅を小さくすることができ、保護部材51、52に生じる圧力Pgelに含まれる振動の影響をそれぞれ低減することができる。この場合、第1突出部81は、第1実施形態と同様に、振動等の外部応力によって圧力伝達方向に移動しようとする保護部材51、52の動きを拘束する機能も果たす。各土手部11c、11dに突出部81、82を設けることによっても、上記と同様に、振動の影響を低減できる。
以上のように、保護部材51、52の振動の方向に対して垂直方向に各突出部81、82を設けることで、保護部材51、52の圧力伝達方向の振動を抑制しつつ、さらに振動の振幅も低減することができ、ひいては振動等の外部応力の影響を低減することができる。
(第4実施形態)
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ケース10に対する各センサチップ21、22の配置に特徴がある。
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分についてのみ説明する。本実施形態では、ケース10に対する各センサチップ21、22の配置に特徴がある。
図4は、本発明の第4実施形態に係る圧力センサにおいて、圧力検出室12から各圧力導入室13、14側を見たときの各センサチップ21、22の配置図を示したものである。ケース10には、フランジ部19が設けられており、当該フランジ部19に固定点として1つのネジ穴19aが設けられている。つまり、ケース10は被測定体である車両に一点固定される。
そして、ネジ穴19aの中心と第1センサチップ21の圧力受圧面との距離をLAとし、ネジ穴19aの中心と第2センサチップ22の圧力受圧面との距離をLBとすると、各センサチップ21、22は、LA=LBの関係を満たすように、圧力検出室12にそれぞれ配置されている。
これによると、ケース10が外部から振動を受けたとしても、ネジ穴19aから各センサチップ21、22までの距離が等しいため、各センサチップ21、22が受ける振動の大きさも等しくなる。すなわち、各センサチップ21、22が受ける外部からの振動の大きさに差が生じさせないようにすることができ、取得される差圧P1−P2における振動の影響を低減することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、基板部11のうち各圧力導入室13、14を構成する面に各土手部11c、11dが設けられ、保護部材51、52が充填されているが、当該基板部11の面に各孔部11a、11bの径よりも大きな径の一定深さの凹部を設け、保護部材51、52を各孔部11a、11bおよび凹部に充填するようにしても構わない。この場合、蓋部材60については凹部よりも大きなサイズのものを採用すればいい。他方、埋込部材70については、孔部11a、11bよりも大きく、凹部よりも小さくサイズのものを採用すればよい。
上記各実施形態では、基板部11のうち各圧力導入室13、14を構成する面に各土手部11c、11dが設けられ、保護部材51、52が充填されているが、当該基板部11の面に各孔部11a、11bの径よりも大きな径の一定深さの凹部を設け、保護部材51、52を各孔部11a、11bおよび凹部に充填するようにしても構わない。この場合、蓋部材60については凹部よりも大きなサイズのものを採用すればいい。他方、埋込部材70については、孔部11a、11bよりも大きく、凹部よりも小さくサイズのものを採用すればよい。
第1実施形態で採用された蓋部材60の形態は一例を示すものであって、他の形態であっても構わない。例えば、一方向にのみ直線部62が設けられる形態や、第2実施形態で示された埋込部材70の形態であっても良い。また、圧力受圧面に対向した場所に直線部62や対向部63等が配置されていなくても良く、圧力導入室13、14に露出する各保護部材51、52に接する部分が設けられているものであれば良い。同様に、第2実施形態で採用された埋込部材70の形態は一例を示すものであって、他の形態のものを保護部材51、52に埋め込むようにしても構わない。
第3実施形態では、ケース10に各突出部81、82を設けた形態について説明したが、いずれか一方が設けられた形態であっても構わない。また、土手部11c、11dの内壁面に設ける第2突出部82の突出長さは、各孔部11a、11bの内壁面よりも各孔部11a、11bの中空部分側に突出する長さであることが好ましい。これは、波の半波長を小さくする効果がある。
また、各突出部81、82の配置位置は図3に示される場合に限らず、各孔部11a、11b、各土手部11c、11dの内壁面のいずれの場所であっても良い。
上記各実施形態では、各センサチップ21、22それぞれに対応する蓋部材60や埋込部材70、各突出部81、82を設けていたが、各センサチップ21、22のうちいずれか一方にのみ蓋部材60等を設けるようにしても良い。
上記各実施形態では、土手部11c、11dは例えば図1(b)や図2(b)に示されるように四角形状にレイアウトされているが、円形状であっても構わない。この場合、円形状の土手部に応じて円形状の蓋部材60や埋込部材70を用いれば良い。
上記各実施形態では、複数のセンサチップ21、22にて差圧を検出するものについて説明したが、1つのセンサチップが備えられた圧力センサに第1〜第3実施形態に示される発明を採用することができる。この場合、外部からの振動の影響を低減できる圧力センサを提供することが可能となる。
10…ケース、11…基板部、11a、11b…孔部、11c、11d…土手部、13、14…圧力導入室、19…フランジ部、21、22…センサチップ、21b、22b…凹部、51、52…保護部材、60…蓋部材、61…枠部、62…直線部、63…対向部、70…埋込部材、71…孔、81、82…突出部。
Claims (8)
- 圧力媒体を導入する第1圧力導入室(13)および第2圧力導入室(14)を備えたケース(10)と、
板状をなしており、当該板の表面側に圧力検出を行うセンシング部を有すると共に、前記板の裏面側に凹部(21b、22b)をそれぞれ有し、当該凹部(21b、22b)で圧力を受けて前記センシング部にて前記圧力を検出する同一特性の第1センサチップ(21)および第2センサチップ(22)と、
前記ケース(10)内に設けられる板状のものであって、前記第1圧力導入室(13)に繋がる第1孔部(11a)と、前記第2圧力導入室(14)に繋がる第2孔部(11b)とが設けられ、前記板の一面側に前記第1孔部(11a)と前記第1センサチップ(21)の凹部(21b)とが繋がるように前記第1センサチップ(21)が設置されると共に、前記第2孔部(11b)と前記第2センサチップ(22)の凹部(22b)とが繋がるように前記第2センサチップ(22)が設置され、前記板の他面側に前記第1孔部(11a)に繋がる前記第1圧力導入室(13)が配置されると共に、前記第2孔部(11b)に繋がる前記第2圧力導入室(14)が配置された基板部(11)と、
前記各センサチップ(21、22)の各凹部(21b、22b)および前記各孔部(11a、11b)にそれぞれ充填され、前記各圧力導入室(13、14)にそれぞれ露出する同一特性の保護部材(51、52)と、
前記基板部(11)における前記各センサチップ(21、22)の設置面に対する垂直方向を圧力伝達方向とし、少なくとも一部が前記各保護部材(51、52)にそれぞれ接するように配置され、前記各保護部材(51、52)が前記圧力伝達方向に揺れる場合、前記圧力伝達方向に振動しようとする前記各保護部材(51、52)の移動を抑制する振動抑制部材(60、70、81、82)とが備えられていることを特徴とする圧力センサ。 - 前記振動抑制部材として、板状であって、枠部(61)と当該枠部(61)の開口部分を分割するように配置される直線部(62)とを有して構成される蓋部材(60)が備えられており、
前記基板部(11)の他面側において、前記各圧力導入室(13、14)には、前記各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、前記各保護部材(51、52)が前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、
前記蓋部材(60)の直線部(62)が前記各保護部材(51、52)にそれぞれ接すると共に前記枠部(61)が前記土手部(11c、11d)にそれぞれ固定されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。 - 前記蓋部材(60)は、前記各センサチップ(21、22)のセンシング部に対向する場所に対向部(63)を有していることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
- 前記基板部(11)の他面側において、前記各圧力導入室(13、14)には、前記各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、前記各保護部材(51、52)が前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、
前記振動抑制部材として、板状であって、前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域よりも小さいサイズであり、前記板が貫通する圧力伝達用の孔(71)が設けられた埋込部材(70)が備えられており、
前記埋込部材(70)は前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域に充填された前記各保護部材(51、52)にそれぞれ埋め込まれ、前記埋込部材(70)全体が前記各保護部材(51、52)にそれぞれ接していることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。 - 前記埋込部材(70)は、前記孔(71)を複数有しており、前記複数の孔(71)が格子状に配置されたものであることを特徴とする請求項4に記載の圧力センサ。
- 前記振動抑制部材として、前記各孔部(11a、11b)の壁面から前記圧力伝達方向に対して垂直方向に突出してそれぞれ設けられ、当該各孔部(11a、11b)の径を小さくする突出部(81)が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
- 前記基板部(11)の他面側において、前記各圧力導入室(13、14)には、前記各孔部(11a、11b)を囲う土手部(11c、11d)がそれぞれ設けられ、前記各保護部材(51、52)が前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域にそれぞれ充填されており、
前記振動抑制部材として、前記各土手部(11c、11d)の内壁面から前記圧力伝達方向に対して垂直方向に突出してそれぞれ設けられ、前記各土手部(11c、11d)で囲まれた領域を小さくする突出部(82)が備えられていることを特徴とする請求項1または6に記載の圧力センサ。 - 前記ケース(10)には被測定体に固定されるフランジ部(19)が備えられており、当該フランジ部(19)のいずれかが固定点とされ、
前記固定点の中心と前記第1センサチップ(21)のセンシング部との距離をLAとし、前記固定点の中心と前記第2センサチップ(22)のセンシング部との距離をLBとすると、前記各センサチップ(21、22)は、LA=LBの関係を満たすように、前記基板部(11)にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の圧力センサ。
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