JP2008302748A - 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置 - Google Patents

自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008302748A
JP2008302748A JP2007149960A JP2007149960A JP2008302748A JP 2008302748 A JP2008302748 A JP 2008302748A JP 2007149960 A JP2007149960 A JP 2007149960A JP 2007149960 A JP2007149960 A JP 2007149960A JP 2008302748 A JP2008302748 A JP 2008302748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage battery
remaining capacity
electromotive force
lead
change amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007149960A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Shoji
明 庄司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2007149960A priority Critical patent/JP2008302748A/ja
Publication of JP2008302748A publication Critical patent/JP2008302748A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】減液しているか否かにかかわらず、蓄電池の残存容量が所定容量以上か否かを精度よく判定可能な自動車用蓄電池の残存容量判定装置を提供する。
【解決手段】コントローラ10は、エンジン始動直前における所定時間ΔT当たりの蓄電池の残存容量変化量ΔSOCを検出すると共に、エンジン始動直前における所定時間ΔT当たりの蓄電池の起電力変化量ΔEを検出し、起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値が所定の判定値K以上のときは、蓄電池の残存容量が所定量以上であると判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置に関し、自動車用電装品の技術分野に属する。
鉛蓄電池を搭載した自動車においては、該蓄電池の充電制御等のために該蓄電池の残存容量の検出が行われる場合がある。
例えば特許文献1には、エンジン始動時における蓄電池の残存容量を蓄電池の起電力に基づいて推定するものが開示されている。
特開2003−17137号公報
ところで、鉛蓄電池には周知のように電解液が用いられているが、この電解液中の水分は充電等により蒸発し、減少する(以下、適宜、減液という表現を用いる)。この場合、特許文献1に記載のように蓄電池の起電力に基づいてエンジン始動時における残存容量を検出するものにおいては、次のような問題が発生する。
すなわち、減液状態では、通常状態よりも蓄電池の電解液濃度が高くなり、その結果、図4に示すように残存容量(SOC)が同じでも蓄電池の起電力が大きくなる。そして、例えば蓄電池の起電力としてある値E1が検出された場合、減液状態では実残存容量はαであるにもかかわらず、通常状態を基準として作成されたマップを用いて残存容量を検出すると、減液状態においてもβと検出されることとなる。つまり、減液状態では、検出される残存容量が実残存容量よりも大きくなるのであり、残存容量を正確に検出することができない。
また、蓄電池の起電力が基準値E0以上あるか否かにより、蓄電池の残存容量が所定容量γ以上あるか否かを判定する場合、減液状態においては実残存容量はγ未満のαしかないのに、通常状態を基準として作成されたマップを用いて判定すると、γ以上あると誤判定されてしまう。
そこで、本発明は、減液しているか否かにかかわらず、蓄電池の残存容量が所定容量以上か否かを精度よく判定可能な残存容量判定装置を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置であって、エンジン始動直前における所定時間当たりの前記蓄電池の残存容量変化量を検出する残存容量変化量検出手段と、エンジン始動直前における所定時間当たりの前記蓄電池の起電力変化量を検出する起電力変化量検出手段と、前記起電力変化量検出手段で検出された起電力変化量を、前記残存容量変化量検出手段で検出された残存容量変化量で除算した値が所定の判定値以上のときは、前記蓄電池の残存容量が所定容量以上であると判定する判定手段とが備えられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、前記蓄電池の放電電流を検出する放電電流検出手段が備えられており、前記残存容量変化量検出手段は、該放電電流検出手段で検出された放電電流を所定の時間積算することにより残存容量変化量を検出することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、前記判定値を、前記蓄電池の定格容量に応じて設定する判定値設定手段が備えられていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、前記自動車には、エンジンにより駆動され、電気負荷及び蓄電池に電力を供給するオルタネータが備えられていると共に、該オルタネータの作動を制御することにより減速回生を行う減速回生手段が備えられており、該減速回生手段は、前記判定手段により前記蓄電池の残存容量が所定容量以上と判定されたときは、エンジン始動直後から所定条件が成立するまでの間、オルタネータの作動を禁止して蓄電池から電気負荷に電力を供給させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、エンジン始動直前における前記蓄電池の起電力を検出する起電力検出手段と、該起電力検出手段で検出された起電力が所定起電力以下のときは、前記減速回生手段による減速回生を禁止する減速回生禁止手段とが備えられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項5に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出検出手段で検出された蓄電池温度に基づいて、前記起電力検出手段で検出された起電力を補正する補正手段とが備えられていることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、請求項1に記載の発明によれば、エンジン停止前における所定時間当たりの蓄電池の残存容量変化量及び起電力変化量が残存容量変化量検出手段及び起電力変化量検出手段によりそれぞれ検出され、この起電力変化量を残存容量変化量で除算した値が所定の判定値以上のときは、前記蓄電池の残存容量が所定容量以上であると判定されることとなる。
ここで、前記除算した値が所定の判定値以上のときに、前記蓄電池の残存容量が所定容量以上であると判定可能となるのは、以下のような理由による。すなわち、本願発明者の研究によれば、過充電によるガッシングなどの成層化緩和措置がとられていない蓄電池では、電解液濃度が下層側で高くなる成層化現象が、高頻度で発生するが、図3に示すように、成層化現象が発生していないときは、起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値(ΔE/ΔSOC、残存容量に対する起電力の特性ラインの傾き)は、残存容量によらずほぼ一定となるが、成層化現象が発生すると、残存容量が所定容量γよりも大きな高SOC領域においては、点線で示すように、成層化現象が発生していないときよりも大きくなる。また、残存容量に対する起電力の特性ラインは、前記図3からわかるように、電解液の減液が発生した場合、起電力方向に平行移動するだけであり、ΔE/ΔSOCは、電解液濃度が変化した場合でも一定である。
したがって、起電力変化量を残存容量変化量で除算した値が所定の判定値以上か否かを判定することにより、電解液が減液しているか否かにかかわらず、前記蓄電池の残存容量が所定容量γ以上であるか否かの判定を精度よく行うことができる。
ここで、この所定容量γは、蓄電池の実残存容量が減速回生開始下限SOC(例えば、定格容量に対して98%のときの容量)、すなわちほぼ満充電に近い容量である。したがって、本発明によれば、蓄電池がほぼ満充電状態であることを判定することができる。
なお、この判定は、成層化現象が発生していることを条件として判定可能なものであるが、減速回生機能を搭載する自動車では、過充電頻度が極めて低く、ガッシングなどの成層化緩和措置がとられていないので、成層化が特に発生しやすい。すなわち、特にこのような自動車において大きな効果が生じることとなる。
なお、この起電力変化量を残存容量変化量で除算した値が所定の判定値以上のときという表現は、残存容量変化量を起電力変化量で除算した値が第2の所定の判定値以下のときと言うこともできる。この第2の所定の判定値は、前記所定の判定値の逆数である。
また、請求項2に記載の発明によれば、放電電流検出手段で検出された放電電流を所定の時間積算することにより残存容量変化量が検出されることとなる。その場合に、放電電流検出手段としては、一般的な電流センサが利用可能であり、これらを用いれば、安価にかつ精度よく残存容量変化量を検出することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、前記判定値が、前記蓄電池の定格容量に応じて設定されることとなる。したがって、蓄電池の定格容量がいくらかによらず、蓄電池の残存容量が所定量以上であるか否かの判定を精度よく行うことができる。
ところで、自動車には、エンジンにより駆動され、電気負荷及び蓄電池に電力を供給するオルタネータが備えられる。また、該オルタネータの作動を制御することにより減速回生を行う減速回生手段が備えられる場合がある。この減速回生制御を行うためにはエンジン始動後における残存容量を把握する必要があり、そのため、エンジン始動時における残存容量を検出した後、この残存容量にその後の蓄電池の充放電電流による残存容量の変化分を積算することにより残存容量を算出している。その場合に、エンジン始動時における残存容量は、前回エンジン停止時の残存容量を適用することも考えられるが、長時間の運転の後では電流検出手段の誤差が積み上がり、実際の残存容量からずれが生じている虞がある。一方、蓄電池の起電力からは前述のように残存容量を精度よく推測するのは困難である。
そこで、従来は、エンジン始動直後から、蓄電池が満充電状態となるまでオルタネータにより蓄電池を充電している。そして、満充電状態となると、オルタネータを停止させて、所定の条件が成立するまで(例えば残存容量が95%に低下するまで)蓄電池から電力を供給することにより、以後オルタネータから供給される減速回生電力を良好に吸収可能なようにしている。
ところで、このような制御の場合、エンジン始動直後から蓄電池が満充電状態となるまでの間は、減速回生制御を実行できないという問題がある。
しかし、請求項4に記載の発明においては、減速回生手段は、前記判定手段により前記蓄電池の残存容量が所定容量以上と判定されたときは、オルタネータの作動が禁止されて蓄電池から電気負荷に電力が供給される。したがって、エンジン始動直後において、エンジンに対するオルタネータ負荷がなくなり、エンジン燃費が向上することとなる。
ところで、現在の蓄電池の起電力が、残存容量が前記所定容量よりも小さいことが明らかな所定の起電力よりも小さい場合は、蓄電池の過放電等の防止のために減速回生を行わないことが好ましい。
そこで、請求項5に記載の発明においては、エンジン始動直前における前記蓄電池の起電力を検出する起電力検出手段を設け、該起電力検出手段で検出された起電力が所定起電力以下のときは、前記減速回生手段による減速回生を禁止するようにしたものであり、これによれば、蓄電池の過放電を防止することが可能となる。
また、請求項6に記載の発明によれば、蓄電池温度検出手段により前記蓄電池の温度が検出され、その蓄電池温度に基づいて、前記起電力検出手段で検出された起電力が補正されることとなる。したがって、減速回生の禁止制御を、蓄電池温度によらず、正確に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置について説明する。
この自動車には、図1に示すように、エンジン1と、オルタネータ2と、該オルタネータ2により充電される蓄電池3と、前記オルタネータ2及び蓄電池3から電力が供給されることにより作動する電気負荷4とが備えられている。
オルタネータ2は、エンジン1に駆動されることにより、及び後述する所定の減速回生条件が成立した減速時に車輪側からエンジンを介して駆動されることにより、発電可能に構成されている。
蓄電池3は、電槽内に貯留された電解液(希硫酸)中に、陽極板(二酸化鉛)と、陰極板(鉛)とが浸漬された構造の一般的な鉛蓄電池である。
電装品4は、空調装置、ランプ、オーディオ等の種々の装置を含む。
また、この自動車には、蓄電池3の端子電圧を検出する電圧センサ11と、前記蓄電池3の充放電電流を検出する電流センサ12と、蓄電池3の温度を検出する温度センサ13と、これらのセンサ11〜13からの信号が入力されるコントローラ10とが備えられている。
コントローラ10は、CPU、ROM、RAM等から構成される演算処理回路及びタイマーを有しており、前記各センサ11〜13の信号に基づいて、後述する演算、判定等を行うと共に、オルタネータ2に発電信号または休止信号を出力する。
なお、コントローラ10は、イグニッションスイッチ(IG SW)14がオンのとき、すなわちエンジン1の作動時にはオルタネータ2及び蓄電池3から電力の供給を受けて作動する。一方、イグニッションスイッチ(IG SW)14がオフのとき、すなわちエンジン1の非作動時には蓄電池3から電力の供給を受けて作動する。したがって、前記蓄電池3は、イグニッションスイッチ(IG SW)14がオフのときにおいても、少なくともこのコントローラ10の消費電流の分、放電し、起電力が低下する。ここで、コントローラ10は、特許請求の範囲における残存容量変化量検出手段、起電力変化量検出手段、判定手段、判定値設定手段、減速回生手段、減速回生禁止手段、補正手段を構成する。
このコントローラ10による制御の基本について説明すると、コントローラ10は、エンジン1の始動直前における蓄電池3の残存容量(SOC)が所定容量γ(減速回生開始下限SOC(例えば、定格容量の98%))以上か否かを判定し、所定容量γ未満のときは、エンジン1でオルタネータ2を駆動することによりほぼ満充電状態となるまで蓄電池3の強制充電を行うと共に、ほぼ満充電状態となったときは減速回生の実行を許可する。一方、エンジン1の始動時における蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上のときは、前記強制充電を行うことなく即座に減速回生の実行を許可する。つまり、エンジン始動直後におけるオルタネータ2による蓄電池3の強制充電を行わず、蓄電池3から電気負荷4に電力を供給する。
そして、コントローラ10は、電流センサ12で検出されたバッテリ1の放電流を積算することにより現在の残存容量を算出し、蓄電池の残存容量が低下容量に対して95%に低下するまで蓄電池3の放電を継続する。そして、95%まで低下すると、オルタネータ2に発電信号を出力し、蓄電池3の残存容量が例えば減速回生上限SOCあるいは減速回生開始下限SOC(例えば、定格容量の98%)程度となるまで充電を継続する。そして、以後、このように残存容量に基づいて減速回生を制御する
ところで、前述したように、従来の技術では、エンジン1の始動時における蓄電池3の残存容量が所定容量以上か否かの判定を蓄電池3の電圧に基づいて行うと、十分な判定精度が得られないという問題がある。
そこで、本実施の形態に係る残存容量検出装置においては、エンジン1の始動時における蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上か否かの判定精度の向上のため、エンジン1の始動直前における所定時間ΔT当たりの蓄電池3の残存容量変化量ΔSOCを検出すると共に、エンジン1の始動直前における所定時間ΔT当たりの蓄電池3の起電力変化量ΔEを検出し、この起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値が所定の判定値K以上のときは、前記蓄電池3の残存容量SOCが所定容量γ以上であると判定するようにしている。以下、コントローラ10による制御の詳細について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まず、コントローラ10は、ステップS1で、イグニッションスイッチ14がOFFか否かを判定する。
そして、イグニッションスイッチ14がOFFであると判定すると、ステップS2で、タイマーTを初期化し、次に、ステップS3で、電圧センサ12により蓄電池3の端子電圧を検出し、その検出値をVBAT1として記憶する。なお、この検出は、イグニッションスイッチ14がOFFとされた後の第1周期目のみ実行するようにしてもよい。この場合、第2周期目においては、第1周期目で検出された後述するVBAT2を記憶しておき、このVBAT2をVBAT1として設定して利用するようにすればよい。
次に、ステップS4で、タイマーTをインクリメントし、ステップS5で、タイマーTが所定時間ΔTに達したか否かを判定する。ここで、所定時間ΔTは1時間に設定されている。なお、1時間に限定されるものでなく、例えば30分や1時間30分等に設定してもよい。
そして、タイマーTが所定時間ΔTに達したら、ステップS6で、電流センサ11により蓄電池3の放電電流を検出し、その検出値をIBATとして記憶する。次に、ステップS7で、再度、蓄電池3の端子電圧を検出し、その検出値をVBAT2として記憶する。次に、ステップS8で、現在の蓄電池3の温度(摂氏)を検出し、その検出値をTBATとして記憶する。
次に、ステップS9で、前記端子電圧VBAT1,VBAT2を、温度センサ13で検出された温度TBATに基づいて、蓄電池3の温度が摂氏25℃としたならば検出されるであろう電圧に補正し、これを蓄電池3の起電力EBAT1,EBAT2としてそれぞれ記憶する。この補正は、次式に基づいて行われる。ここで、αは周知の補正係数である。
EBAT1=VBAT1+α(25−TBAT)
EBAT2=VBAT2+α(25−TBAT)
次に、ステップS10で、補正後の起電力EBAT2が所定起電力E0よりも大きいか否かを判定する。ここで、所定起電力E0は、蓄電池3の温度が摂氏25℃のときにおける減速回生許可下限電圧であり、蓄電池3が例えば定格電圧12Vのものである場合、12.728Vに設定される。この12.728Vという値は、蓄電池の液面が通常状態(アッパレベル)にあり、かつ残存容量が減速回生開始下限SOC(例えば、定格容量の98%)のときの蓄電池の起電力である。
そして、起電力EBAT2が所定起電力E0よりも大きいときは、ステップS11で、放電電流IBATと前記所定時間ΔTとを乗算することにより蓄電池3の残存容量変化量ΔSOCを算出する。
次に、ステップS12で、起電力EBAT1から起電力EBAT2を減算することにより所定時間ΔTの間における起電力変化量ΔEを算出する。
次に、ステップS13で、この起電力変化量ΔEを前記残存容量変化量ΔSOCで除算した値(以下、適宜、除算した値Xという)が所定の判定値K以上か否かを判定する。ここで、このKは、所定の値を鉛蓄電池3の定格容量で除算することにより正規化された値である。
そして、前記除算した値Xが判定値K以上のときは、ステップS14で、減速回生許可フラグとして1を設定したのちリターンし、判定値K未満のときは、ステップS15で、減速回生許可フラグとして0を設定したのちリターンする。ここで、この減速回生許可フラグが1であることは、減速回生を許可することを意味し、該フラグが0であることは、減速回生を禁止することを意味する。
他方、前記ステップS10で、起電力EBAT2が所定起電力E0以下のときは、前記ステップS15で、減速回生許可フラグとして0を設定する。
また、ステップS1で、イグニッションスイッチがOFFでないとき、すなわちONのときは、ステップS16で、エンジン始動直後か否かを判定する。
そして、エンジン始動直後のときは、ステップS17で、減速回生許可フラグが1か否かを判定する。そして、減速回生許可フラグが1のときは、ステップS18で、減速回生制御を実行させる。すなわち、エンジン始動直後におけるオルタネータ2による蓄電池3の強制充電を行わず、蓄電池3から電気負荷4に電力を供給する。一方、減速回生許可フラグが0のときは、ステップS19で、減速回生制御を禁止した後、リターンする。
一方、前記ステップS16で、エンジン始動直後でないときは、ステップS20で、通常の減速回生制御を実行させた後、リターンする。なお、この減速回生制御は、例えば、蓄電池3の現在の残存容量が95%から100%の間にあるときに、車両の運転状態等に応じて実施される。
次に、本実施の形態に係る残存容量判定装置の作用・効果について説明する。
すなわち、イグニッションスイッチ14がオフの間においては、蓄電池の端子電圧VBAT1,VBAT2、放電電流IBAT、及び蓄電池温度TBATが検出された後、蓄電池の端子電圧VBAT2を補正した起電力EBAT2が所定起電力E0よりも大きい場合は、放電電流IBATと所定時間ΔTとを乗算することにより所定時間ΔT当たりの残存容量変化量ΔSOCが算出されると共に、端子電圧VBAT1,VBAT2に基づいて起電力変化量ΔEがそれぞれ算出され、さらにこの起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値が所定の判定値K以上か否かが判定されることとなる。つまり、前記蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上か否かが判定されることとなる。
その場合に、起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値Xは、前述のように電解液濃度によらずほぼ一定であるので、蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上であるか否かの判定を電解液濃度によらず精度よく行うことができる。なお、この判定は、成層化現象が発生していることを条件として判定可能なものであるが、例えば乗用車等の自動車においては、一旦エンジンを停止させると、次のエンジン始動までの時間が比較的長いことにより成層化現象が発生しやすいので、特にこのような自動車において大きな効果が生じることとなる。
加えて、判定値Kは、蓄電池3の定格容量に応じて設定されているから、蓄電池3の定格容量がいくらかによらず、蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上であるか否かの判定を精度よく行うことができる。
そして、その後、イグニッションスイッチ14がオンとされた場合に、エンジン始動直前において蓄電池3の残存容量が所定容量γ以上と判定されているときは(減速回生許可フラグが1に設定されているときは)、オルタネータ2の作動が禁止されて蓄電池3から電気負荷4に電力が供給される。したがって、エンジン始動直後において、エンジン1に対するオルタネータ2の負荷がなくなり、エンジン燃費が向上することとなる。
一方、イグニッションスイッチ14がオンとされた場合に、エンジン始動直前において蓄電池3の残存容量が所定容量γ未満と判定されているときは(減速回生許可フラグが0に設定されているときは)、エンジン始動直後からの減速回生の実行が禁止されると共に、蓄電池3の残存容量がほぼ満充電状態となるまでオルタネータ2により充電が行われる。
なお、蓄電池3の起電力EBAT2が所定起電力E0よりも小さいときは、前記減速回生手段による減速回生が禁止される。したがって、蓄電池3の過放電が防止されることとなる。
その場合に、この蓄電池3の端子電圧として、測定により得られた端子電圧VBAT2を、温度センサ13により検出された蓄電池温度TBATに基づいて補正した起電力EBAT2が用いられるから、減速回生の禁止の判定を蓄電池温度TBATによらず正確に行うことができる。
また、本実施の形態においては、放電電流検出手段として、一般的な電流センサ11を利用したので、安価にかつ精度よく残存容量変化量ΔSOCを検出することができる。
なお、ステップS13では、起電力変化量ΔEを残存容量変化量ΔSOCで除算した値Xが所定の判定値K以上か否かを判定したが、残存容量変化量SOCを起電力変化量ΔEで除算した値が第2の所定の判定値以下か否かを判定ししてもよい。この第2の所定の判定値は、前記所定の判定値Kの逆数とすればよい。
また、本実施の形態においては、所定時間ΔT当たりの残存容量変化量ΔSOCを、放電電流IBATと所定時間ΔTとを乗算することにより積算したが、放電電流IBATの測定間隔を短くして所定時間ΔTの間積分することにより積算してもよい。こうすることにより、残存容量変化量ΔSOCの検出精度が一層向上し、判定精度も一層向上することとなる。
また、前記実施の形態は、本発明の実施手段としての一例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前記実施の形態を修正または変形したものに適用可能である。
本発明は、鉛蓄電池の残存容量判定精度を向上させることができるものであり、鉛蓄電池を搭載する自動車に広く適用することができる。
本発明の実施の形態に係る自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置のブロック図である。 コントローラにより行われる残存容量判定制御のフローチャートの一例である。 バッテリの起電力特性図である。 課題の説明図である。
符号の説明
1 エンジン
2 オルタネータ
3 蓄電池(鉛蓄電池)
10 コントローラ(残存容量変化量検出手段、起電力変化量検出手段、判定手段、所定値設定手段、減速回生手段、減速回生禁止手段、補正手段)
11 電圧センサ(起電力検出手段)
12 電流センサ(充電電流検出手段)
13 温度センサ(温度検出手段)
γ 所定容量
ΔE 電圧変化量
ΔSOC 残存容量変化量
ΔT 所定時間

Claims (6)

  1. 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置であって、
    エンジン始動直前における所定時間当たりの前記蓄電池の残存容量変化量を検出する残存容量変化量検出手段と、
    エンジン始動直前における所定時間当たりの前記蓄電池の起電力変化量を検出する起電力変化量検出手段と、
    前記起電力変化量検出手段で検出された起電力変化量を、前記残存容量変化量検出手段で検出された残存容量変化量で除算した値が所定の判定値以上のときは、前記蓄電池の残存容量が所定容量以上であると判定する判定手段とが備えられていることを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
  2. 前記請求項1に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、
    前記蓄電池の放電電流を検出する放電電流検出手段が備えられており、
    前記残存容量変化量検出手段は、該放電電流検出手段で検出された放電電流を前記所定時間積算することにより残存容量変化量を検出することを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
  3. 前記請求項1または請求項2に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、
    前記判定値を、前記蓄電池の定格容量に応じて設定する判定値設定手段が備えられていることを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
  4. 前記請求項1から請求項3のいずれかに記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、
    前記自動車には、エンジンにより駆動され、電気負荷及び蓄電池に電力を供給するオルタネータが備えられていると共に、該オルタネータの作動を制御することにより減速回生を行う減速回生手段が備えられており、
    該減速回生手段は、前記判定手段により前記蓄電池の残存容量が所定容量以上と判定されたときは、エンジン始動直後から所定条件が成立するまでの間、オルタネータの作動を禁止して蓄電池から電気負荷に電力を供給させることを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
  5. 前記請求項4に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、
    エンジン始動直前における前記蓄電池の起電力を検出する起電力検出手段と、
    該起電力検出手段で検出された起電力が所定起電力以下のときは、前記減速回生手段による減速回生を禁止する減速回生禁止手段とが備えられていることを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
  6. 前記請求項5に記載の自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置において、
    前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段と、
    該温度検出検出手段で検出された蓄電池温度に基づいて、前記起電力検出手段で検出された起電力を補正する補正手段とが備えられていることを特徴とする自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置。
JP2007149960A 2007-06-06 2007-06-06 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置 Pending JP2008302748A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007149960A JP2008302748A (ja) 2007-06-06 2007-06-06 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007149960A JP2008302748A (ja) 2007-06-06 2007-06-06 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008302748A true JP2008302748A (ja) 2008-12-18

Family

ID=40231847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007149960A Pending JP2008302748A (ja) 2007-06-06 2007-06-06 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008302748A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000204995A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Mitsubishi Electric Corp アイドリングストップアンドスタ―ト車両用発電機の制御装置
JP2001351698A (ja) * 2000-06-05 2001-12-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池の充電状態検出方法およびそれを用いた鉛蓄電池の劣化判定方法
JP2003127807A (ja) * 2001-10-19 2003-05-08 Furukawa Electric Co Ltd:The アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定する装置および方法
JP2004142661A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Denso Corp 車両用電源管理装置
JP2006351418A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電力管理システムおよびその管理方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000204995A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Mitsubishi Electric Corp アイドリングストップアンドスタ―ト車両用発電機の制御装置
JP2001351698A (ja) * 2000-06-05 2001-12-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池の充電状態検出方法およびそれを用いた鉛蓄電池の劣化判定方法
JP2003127807A (ja) * 2001-10-19 2003-05-08 Furukawa Electric Co Ltd:The アイドリングストップ機能を有する車両に搭載された二次蓄電池の残存容量を判定する装置および方法
JP2004142661A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Denso Corp 車両用電源管理装置
JP2006351418A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電力管理システムおよびその管理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9855854B2 (en) Charge control device and charge control method
JP4866187B2 (ja) 電池制御装置、電動車両、及び二次電池の充電状態を推定するための処理をコンピュータに実行させるためのプログラム
US10254346B2 (en) SOC estimation device for secondary battery
US8981729B2 (en) Charging control apparatus and charging control method for battery
US9184613B2 (en) Secondary battery state detecting apparatus and secondary battery state detecting method
US9425647B2 (en) Charging-control apparatus and charging-control method
JP6677177B2 (ja) 制御装置
US10498154B2 (en) Electric power system
JP4494454B2 (ja) 車載二次電池の内部状態検出装置
JP2008056050A (ja) 電池状態判定方法、電池状態判定装置及びコンピュータプログラム
US7701175B2 (en) Method for detecting acid stratification in a battery
JP6638650B2 (ja) 鉛蓄電池の劣化判定装置および鉛蓄電池の劣化判定方法
JP4700644B2 (ja) 鉛バッテリの充電制御装置
KR100901594B1 (ko) 전기 차량의 배터리 충전상태 추정방법
JP2014071100A (ja) 蓄電素子の充電制御装置、蓄電装置および充電制御方法
CN111183363A (zh) 劣化量推定装置、蓄电系统、劣化量推定方法、及计算机程序
JP2001016800A (ja) 車載バッテリ監視装置
WO2020203453A1 (ja) 制御装置
JP2008302748A (ja) 自動車用鉛蓄電池の残存容量判定装置
JP2005067293A (ja) 鉛蓄電池の制御方法
JP2016162729A (ja) バッテリ種別判定装置およびバッテリ種別判定方法
WO2020203456A1 (ja) 制御装置
JP2004112997A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
CN116349054A (zh) 充电控制装置
JP2004112998A (ja) ハイブリッド車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090618

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120807