JP2008302268A - 気固分離器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従前のものと比較して固体粒子と気体との分離効率をより向上させることが可能な気固分離器を提供する。
【解決手段】気固分離器100は、下端が底板11によって閉塞されると共に上端が開放された、鉛直方向に延びる内筒10と、内筒10を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口3が上部に形成された外筒2とを備える。内筒10における下端側の側面には、外方に突出すると共に内筒10の軸方向に沿って延びる複数の案内羽根5と、複数の案内羽根5に対応してそれぞれ位置すると共に内筒の軸方向に延びる複数の開口部4とが設けられている。各案内羽根5は、それぞれが複数の開口部4のうち対応する開口部を覆うように内筒10の周方向に傾斜されている。底板11の中央部分には、内筒10と外筒2とを連通する連通孔11aが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体粒子と気体の混合物をそれぞれに分離するための気固分離器に関する。
粒子状の固体(固体粒子)を触媒又は熱媒体とし、反応物と接触させる反応系は古くから知られている。このような反応系である流動床式反応器の中には濃厚流動層(気泡流動層)を用いるものや、高速移動層(高速流動層)を用いるもの等がある。固体粒子と気体との接触時間を短くする必要のある反応(短接触時間反応)には高速移動層が用いられている。現在、重質油等を原料油としてガソリンを製造している流動接触分解装置においては、ライザーと呼ばれる上昇流型高速移動層反応器が主流となっている。その理由は、触媒性能の向上に伴い接触時間を短くすることが可能となり、これによってガソリン等の好ましい生成物の選択性が上がり、好ましくない過分解反応が抑制できるようになったことによる。
高速移動層反応器においては、生成物気体と固体粒子(粒子状固体触媒)との混合物が反応器出口から流出するが、短接触時間反応が要求されるこの種の装置では、混合物から固体粒子(粒子状固体触媒)をいかに迅速に分離できるかが重要な課題であり、分離器の性能が重要となる。
このような気固分離器として、例えば、下記特許文献1〜3に示すものが知られている。
特開平10−249122号公報 米国特許6146597号明細書 特開平10−249121号公報
しかしながら、従来の気固分離器では分離効率が十分でないことが判明した。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、従前のものと比較して固体粒子と気体との分離効率をより向上させることが可能な気固分離器を提供することを目的とする。
本発明に係る気固分離器は、下端が閉塞部材によって閉塞されると共に上端が開放された、鉛直方向に延びる内筒と、内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒とを備え、内筒における下端側の側面には、外方に突出すると共に内筒の軸方向に延びる複数の案内羽根と、当該複数の案内羽根に対応してそれぞれ位置すると共に内筒の軸方向に延びる複数の開口部とが設けられており、複数の案内羽根は、それぞれが複数の開口部のうち対応する開口部を覆うように内筒の周方向に傾斜されており、閉塞部材には、内筒と外筒とを連通する連通孔が設けられている。
本発明に係る気固分離器では、固体粒子及び気体の混合物を内筒の開口から下向きに供給すると、この混合物は、各開口部から下向きに外筒内へ排出される。各開口部から排出された気体は、案内羽根の内面に沿ってやや旋回されつつさらに下向きに進むが、筒の上部に気体抜出口が設けられているために、向きが上向きに反転され、隣の案内羽根の外面に沿って上向きに流れた後、気体抜出口から排出される。一方、各開口部から排出された固体粒子のうちの一部は、案内羽根の内面に衝突して、そのまま案内羽根の内面に沿って下向きに落下する。また、残りの固体粒子は、気体抜出口に向かう気体に随伴する。気体に随伴する固体粒子のうちのごく少数は、そのまま気体抜出口から排出されるが、気体に随伴する固体粒子のうちの大部分は、気体の流れが下向きから上向きに反転する際にその慣性や自重のために気体から離脱して、下方に向かって旋回しながら主として内壁上に沿って下降する。従って、気固分離器によって、固体粒子及び気体の混合物を固体粒子と気体とに効果的に分離することが可能となる。
また、本発明に係る気固分離器では、閉塞部材に、内筒と外筒とを連通する連通孔が設けられている。固体粒子と混合された気体の大部分は、遠心力によって各開口部から排出されるため、閉塞部材に設けられた連通孔からほとんど排出されない。そのため、連通孔からは、主として気体を伴わない固体粒子が排出されることとなる。そうすると、連通孔において実質的に混合物の分離が行われ、各開口部から排出される固体粒子の総量が減少する。従って、分離すべき混合物の量を減らすことができることとなる。その結果、従前のものと比較して固体粒子と気体との分離効率をより向上させることが可能となる。
好ましくは、連通孔は、内筒の中央部分に相当する位置に設けられている。
本発明によれば、従前のものと比較して固体粒子と気体との分離効率をより向上させることが可能な気固分離器を提供することができる。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1〜図4を参照して、本実施形態に係る気固分離器100の構造について説明する。気固分離器100は、同軸状に固着された内筒10及び外囲器を兼ねた外筒2を主体に略筒状の二重構造に構成されており鉛直方向に延びた姿勢で使用される。
(内筒の構造)
内筒10は、鉛直方向に延びる有底円筒状であり、その下端が円形状の底板(閉塞部材)11によって閉塞されており、その上端が開放されて導入口1とされている。底板11には、特に図2〜図4において詳しく示されるように、内筒10の中央部分に相当する位置(本実施形態では、底板11の中央部分と一致している。)に、内筒10と外筒2とを連通する円形状の連通孔11aが設けられている。連通孔11aの開口面積は、気固分離器100の大きさや気固分離器100の運転条件等によって適切な大きさに設定することができるが、連通孔11aを通過する固体粒子の質量流束が400kg/(m・sec)〜2500kg/(m・sec)となるように設定すると好ましく、特に1600kg/(m・sec)となるように設定するとより好ましい。
内筒10には、この導入口1から固体粒子(粒子状固体触媒)と気体との混合物が導入される。内筒10の寸法についてはその外直径D3は好ましくは上流側に直結される図示しない混合物移送管と同一であることが好ましいが、内筒10を通過する混合物の適度な線速度を得るためにサイズダウンしてもサイズアップしても良い。具体的には、内筒10の混合物線速度が1m/s〜100m/s、好ましくは3m/s〜30m/s、より好ましくは10m/s〜20m/sとなるように、内筒10の直径を設定するようにすると好ましい。
内筒10の底板11側の側面には、その円周等分部位に、軸方向に延びる略矩形状の開口部4が複数個形成されている。本実施形態において、開口部4は、内筒10の側面に12個形成されているが、2個以上であればよく、好ましくは8個〜16個であり、より好ましくは10〜14個である。開口部4が単一(2個より少ない)である場合、内外筒間隙にて分離に必要な気流の反転を良好に形成できず不都合である。16個を越える開口部4が形成されている場合、内筒10の直径等のサイズにも依るが、一般には分離器が徒に複雑・高価となるだけであって、さしたる分離効率の向上は認められなくなる。
開口部4の開口面積は、混合物の供給量に応じて開口部4を通過する混合物の線速度が1m/s〜40m/s、好ましくは3m/s〜25m/s、より好ましくは3m/s〜15m/sとなるよう決定される。開口部4を通過する混合物の線速度が1m/sより小さい場合は、混合物の速度が遅く分離が不十分になるため好ましくない。また、開口部4を通過する混合物の線速度が40m/sより大きい場合は、開口部4、案内羽根5、外筒2の側壁の磨耗が激しくなるため好ましくない。開口部4の開口面積が決定されると、それに応じて、開口部4の長さL及び幅Wを決定することができる。
これらの開口部4に対応する内筒10の側面には、外方に突出する長尺湾曲板状の案内羽根5が設けられている。すなわち、案内羽根5は、開口部4と同数だけ、それぞれ開口部4の一方の長辺縁部に沿って設けられている。これらの案内羽根5は、内筒径方向と一定角度を成している。すなわち、各案内羽根5は、各開口部4を覆うように一定円周方向に傾斜して設けられている。傾斜形状は、図1、図3及び図4示されるように湾曲していても良いし、図5の(a)において縦断面図で示されるように平板状であっても良く、さらに、図5の(b)において縦断面図で示されるように途中で折れた板状でもよい。
各案内羽根5が湾曲する場合には、特に図3において詳しく示されるように、開口部4に面する側が凹面となるような曲面、特に、断面円弧となることが好ましい。断面円弧となる場合には、その半径をr、内筒10の外直径をD3、中央外筒2aの内直径をD1としたときに、半径rが0.4×(D1−D3)≦r≦0.5×(D1−D3)を満たすように設定されていると共に頂角が70°〜120°に設定されていることが好ましい。
なお、分離器総体として円滑な動作が得られるように、全ての案内羽根5を同一形状とすると共に、全ての案内羽根5が円周等分点に位置するように取り付けることが好ましい。また、一つの開口部4に対応して複数部に分割された構成の案内羽根5をそれぞれ設けることもできる。
各案内羽根5の半径方向突出長さP(図3参照)、すなわち、(内筒10の中心Cと案内羽根5の先端Fとの距離R−0.5×内筒10の外直径D3)は、中央外筒2aの内直径をD1として次式のように設定することが好ましい。
P=(R−0.5×D3)=0.5×(D1−D3)×b
(ここで、bは0.2〜0.99、好ましくは0.7〜0.95である。)
bが0.2より小さい、すなわち案内羽根5の半径方向突出長さPが小さすぎる場合は、開口部4から噴出した気流の反転が明確に行われず好ましくない。bが0.99より大きい、すなわち案内羽根の半径方向突出長さPが大きすぎる場合は、外筒と案内羽根の隙間が小さくなりすぎ、案内羽根等と外筒が接触するため好ましくない。
また、案内羽根5の鉛直方向長さは、好ましくは
開口部4の長さL/2≦案内羽根5の鉛直方向長さ≦外筒2の鉛直方向長さ
を満たすように設定されており、より好ましくは
開口部4の長さL≦案内羽根5の鉛直方向長さ≦0.8×外筒2の鉛直方向長さ
を満たすように設定されており、さらに好ましくは開口部4の長さLと同程度に設定されている。
(外筒の構成)
外筒2は、内筒10を外方から覆うと共に、内筒10に対して同軸状に位置する筒状体である。外筒2は、上から順に、気体案内筒2c、円筒状の中央外筒2a、円錐筒2d及び粒子抜出管2eを有している。中央外筒2aは、内筒10における複数の開口部4が形成された部分10aを取り囲むように配置されている。中央外筒2bは、内筒10の底板11よりもさらに下方に延びていることが好ましい。
本実施形態において、中央外筒2aの内直径D1は、内筒10内を混合物が1.5m/sの断面平均線速度で下降する場合に、中央外筒2aと内筒10との間を上昇する気体の断面平均線速度Uが6m/s以下となるように設定されると好ましく、断面平均線速度Uが5m/s以下となるように設定されるとより好ましい。Uが6m/sを超えると、上昇気流に固体粒子が同伴されやすくなり、固体を分離しにくくなる。なお、Uの下限は特には存在しないが、分離器内の気体の滞留時間削減の観点から、2m/s以上であることが好ましい。
ここで、断面平均線速度Uは、内筒10の外直径をD3、内筒10の内直径をD3’(≒D3)、内筒10を降下する混合物の線速度をU10、混合物中のガスの体積分率をεとすると、
(π/4)(D3’)・U10・ε=(π/4)((D1)−(D3))・U
によって求めることができる。なお、通常、εはほぼ1と近似できる。
なお、D1は、上の条件を満たす範囲で、
1.1×D3≦D1≦5×D3
を満たすように設定すると好ましく、
1.1×D3≦D1≦3×D3
を満たすように設定するとより好ましい。
また、中央外筒2aの高さをLaとしたときに、Laを内筒10の内直径D3の0.8〜10倍とすると好適である。滞留時間を短くする点を重視すれば、(上側部分4aの長さL1+下側部分4bの長さL2)に合わせてLaを短くすると好ましい。具体的には、Laは、D3の1〜5倍が好ましい。また、中央外筒2aの好適な高さLaは、
L=La×a
(ここで、aは0.1〜0.99であり、好ましくは0.7〜0.95である。)
中央外筒2aの上には、中央外筒2aよりも径が小さい、円筒状の気体案内筒2cが配置され、気体案内筒2cの側面の対向位置2箇所には、気体抜出口6が形成されている。気体抜出口6には、外部に連通すると共に半径方向に延びた気体抜出管7がそれぞれ接続されている。気体抜出管7は、上方又は下方に傾斜していても良い。
一方、中央外筒2aの下端には、下方に向かうにつれて縮径された円錐部2d及び小径の粒子抜出管2eが、この順に接続されている。粒子抜出管2eの下端の粒子抜出口3から固体粒子が排出される。粒子抜出管2eの粒子抜出口3からは定常的な気体の排出はなされず、気体抜出管7を通してのみ気体が定常的に排出されるようになっている。また、外筒2と内筒10とは、開口部4のみを介して連通している。粒子抜出管2eの粒子抜出口3の開口径は、内筒10の外直径D3の0.6倍〜2倍であることが好ましい。
上述した各部は、化学反応に耐える適宜素材を用いて形成される。例えば、加工性に優れ耐薬品性も良いステンレスは適材といえる。その他、異なる素材を適宜組み合わせて、上述した各部を構成してもよい。すなわち、上述した各部は、必要な剛性及び耐性を得ることができるものであればよい。
(運転方法及び作用)
続いて、気固分離器100の運転方法及び作用を説明する。気体(粘度μ[Pa・s])と固体粒子(平均粒径d[m]、粒子密度ρ[kg/m])との混合物を、内筒10の導入口1から内筒10内へと所定速度(断面平均線速度U[m/s])で下向きに導入する。固体粒子としては、特に限定されないが、例えば、平均粒径dが1μm〜500μm程度、粒子密度ρが1.5g/cm〜2.5g/cm程度の流動接触触媒(FCC)等が挙げられる。また、気体の粘度μは、通常、0.001Pa・s〜0.000005Pa・s程度である。
内筒10の下端部は底板11によって閉塞されているので、導入開始直後だけは固体粒子の一部が底板11に直接衝突することになるが、次第に固体粒子層(触媒床)が形成されるので、その後は、固体粒子の衝突・衝撃から底板11が保護される。
定常的に図の上から下に向かう混合物(固体粒子及び気体)の流れは、底板11及び固体粒子層に遮られて横方向(水平方向)への速度を与えられ、内筒10の側面に形成された複数の開口部4から側方下向きに飛び出す(図2及び図4参照)。ここで、図2及び図4において、気体の流れを実線矢印にて表し、固体粒子の流れを点線矢印にて表している。
その後、気体は、図4に示されるように、開口部4から下向きに流れ出た後、案内羽根5の内面5aに案内されて、鉛直軸を上から見て図示時計回りに少し旋回された後、時計回りに隣接する案内羽根5の外面5bに沿って上昇して、気体抜出口6から排出される。
一方、固体粒子の一部は、案内羽根5の内面5aに衝突してそのまま内面に沿って下向きに移動する。また、残りの固体粒子は、気体抜出口6に向かう気体に随伴する。気体に随伴する固体粒子のうちのごく少数は、そのまま気体抜出口6から排出されるが、気体に随伴する固体粒子のうちの大部分は、気体の流れが下向きから上向きに反転する際にその慣性や自重のために気体から離脱してそのまま下方に進み、図2に示されるように、円錐部2dの内面に沿って旋回し、粒子抜出口3から排出されることとなる。従って、本実施形態における気固分離器100によって、固体粒子及び気体の混合物を固体粒子と気体とに効果的に分離することが可能となる。
また、本実施形態に係る気固分離器100では、底板11に、内筒と外筒とを連通する連通孔11aが設けられている。固体粒子と混合された気体の大部分は、遠心力によって開口部4から排出されるため、底板11に設けられた連通孔11aからほとんど排出されない。そのため、連通孔11aからは、主として気体を伴わない固体粒子が排出されることとなる。そうすると、連通孔11aにおいて実質的に混合物の分離が行われ、開口部4から排出される固体粒子の総量が減少する。従って、分離すべき混合物の量を減らすことができることとなる。その結果、従前のものと比較して固体粒子と気体との分離効率をより向上させることが可能となる。
ここで、本実施形態に係る気固分離器100において、分離効率がより向上することを確認するための試験を行った。試験としては、以下に示す実施例1〜4及び比較例1の各構成を有する気固分離器を用いて、平均粒径d=68μm且つ粒子密度ρ=1.2g/cmの固体粒子(粒子状固体触媒)を含む粘度μ=0.000023Pa・sの空気から、固体粒子を分離した。なお、固体粒子の供給量は1200kg/minに設定し、空気の供給量(標準状態での体積流量)は1900Nm/hに設定し、気固分離器内の圧力(ゲージ圧)は60kPaに設定した。
(実施例1)
実施例1では、円形状の底板11の中央部分に円形状の連通孔11aを設け、底板11の直径を260mmに設定し、連通孔11aの直径を12mmに設定した気固分離器100を用いた(図6参照)。
(実施例2〜4)
実施例2〜4では、連通孔11aの直径をそれぞれ24mm、36mm、48mmに設定した以外は実施例1と同様とした気固分離器100を用いた(図6参照)。
(比較例1)
比較例1では、連通孔11aの直径を0mm(すなわち、連通孔11aを設けていない。)に設定した以外は実施例1と同様とした気固分離器100を用いた(図6参照)。
(試験結果)
実施例1〜4及び比較例1について、下記のように定義される分離効率を測定したところ、それぞれ97.8%、98.3%、98.9%、97.9%、97.6%であり、実施例1〜4における分離効率は、いずれも比較例1における分離効率よりも高いものであった。
分離効率[%]=粒子抜出管2eにおける固体粒子の流量[kg/min]/(粒子抜出管における固体粒子の流量[kg/min]+気体抜出管7における固体粒子の流量[kg/min])
この分離効率の定義から、分離効率が高い場合には、固体粒子が気体抜出管7から排出されにくくなっていると共に、固体粒子が粒子抜出管2eから排出されやすくなっていることが把握できる。従って、本実施形態に係る気固分離器100では、分離効率がより向上することが確認された。
なお、ここで、空気の供給量に対する依存性を確認するため、固体粒子の供給量を1200kg/minで一定とし、空気の供給量(標準状態での体積流量)を900Nm/h、1200Nm/h、1500Nm/h、1700Nm/h、1900Nm/hにそれぞれ変化させたときの、気体抜出管7における固体粒子の流量及び分離効率を、実施例3及び比較例1の各実施条件においてそれぞれ測定した。その結果を図7及び図8に示す。図7及び図8に示されるように、実施例3では、比較例1と比較して、常に、気体抜出管7における固体粒子の流量が少なくなっていると共に分離効率が高くなっていることから、本実施形態に係る気固分離器100では、空気の供給量の変化によらず分離効率が向上することが確認された。
また、固体粒子の供給量に対する依存性を確認するため、空気の供給量(標準状態での体積流量)を1900Nm/hで一定とし、固体粒子の供給量を300kg/min、600kg/min、900kg/min、1200kg/minにそれぞれ変化させたときの、気体抜出管7における固体粒子の流量及び分離効率を、実施例3及び比較例1の各実施条件においてそれぞれ測定した。その結果を図9及び図10に示す。図9及び図10に示されるように、実施例3では、比較例1と比較して、常に、気体抜出管7における固体粒子の流量が少なくなっていると共に分離効率が高くなっていることから、本実施形態に係る気固分離器100では、固体粒子の供給量の変化によらず分離効率が向上することが確認された。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態においては連通孔11aが底板11の中央部分に設けられていたが、気固分離器100の使用状況等に応じて底板11の中央部分の近傍に設けることもできる。
また、本実施形態においては連通孔11aを円形状としたが、これに限られず、楕円形状や多角形状その他の各種の形状とすることができる。
図1は、本実施形態に係る気固分離器を一部破断して示す斜視図である。 図2は、本実施形態に係る気固分離器の横断面図である。 図3の(a)は図2のIIIA−IIIA線断面図であり、図3の(b)は図2のIIIB−IIIB線断面図である。 図4は、案内羽根の近傍を拡大して示す斜視図である。 図5は、案内羽根の変形例を示す図である。 図6は、実施例1〜3及び比較例1〜2の各実施条件及び各実施条件における結果を示す表である。 図7は、固体粒子の供給量を一定とし、空気の供給量を変化させたときの、気体抜出管における固体粒子の流量及び分離効率を、実施例3及び比較例1の各実施条件においてそれぞれ測定した結果を示す表である。 図8は、空気の供給量に対する、気体抜出管における固体粒子の流量及び分離効率の変化を示す図である。 図9は、空気の供給量を一定とし、固体粒子の供給量を変化させたときの、気体抜出管における固体粒子の流量及び分離効率を、実施例3及び比較例1の各実施条件においてそれぞれ測定した結果を示す表である。 図10は、固体粒子の供給量に対する、気体抜出管における固体粒子の流量及び分離効率の変化を示す図である。
符号の説明
2…外筒、2a…中央外筒、3…気体抜出口、4…開口部、4a…上側部分、4b…下側部分、5…案内羽根、6…開口、10…内筒、11…底板(閉塞部材)、11a…連通孔、100…気固分離器。

Claims (2)

  1. 下端が閉塞部材によって閉塞されると共に上端が開放された、鉛直方向に延びる内筒と、
    前記内筒を外方から同軸状に覆うと共に、外部に連通する気体抜出口が上部に形成された外筒とを備え、
    前記内筒における前記下端側の側面には、外方に突出すると共に前記内筒の軸方向に延びる複数の案内羽根と、当該複数の案内羽根に対応してそれぞれ位置すると共に前記内筒の軸方向に延びる複数の開口部とが設けられており、
    前記複数の案内羽根は、それぞれが前記複数の開口部のうち対応する開口部を覆うように前記内筒の周方向に傾斜されており、
    前記閉塞部材には、前記内筒と前記外筒とを連通する連通孔が設けられている気固分離器。
  2. 前記連通孔は、前記内筒の中央部分に相当する位置に設けられている請求項1に記載された気固分離器。
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