JP2008300067A - 燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラム - Google Patents

燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易且つ小型の構成で、冷却水における菌の繁殖防止を可能とする燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】水回収装置3が、熱交換器31と冷却水のタンク部を有し、タンク部における冷却水の温度を検出する温度センサー35、検出された温度が所定温度以下になったこと、その後所定時間経過したことを判定する判定部、所定時間経過したと判定された場合に、警報を出力する警報出力部、所定時間経過したと判定された場合に、熱交換器31の通水を停止して、タンク内の冷却水の温度を、所定温度以上に上昇させる動作制御部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、燃料電池の冷却水における菌の繁殖防止技術に改良を施した燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラムに関する。
燃料電池は、水素等の燃料ガスと空気等の酸化剤ガスを、電池本体に供給することにより、電気化学的に反応させ、燃料の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して外部へ取り出す発電装置である。この燃料電池は、発電効率が高く、汚染物質の排出および騒音が少ない環境性に優れた発電装置として評価されている。
このような燃料電池のうち、近年実用化が進んできた固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)を挟んで、燃料極であるアノード電極と酸化剤極(空気極)であるカソード電極とを向い合わせることにより電池セルを形成し、この電池セルをセパレータで挟持した構造物を複数枚積層することによって構成されている。
かかる固体高分子形の燃料電池システムは、車載用等の機動性を重視する環境で使用する場合、燃料として純水素を使用し、酸化剤として空気を用いることが多い。このため、水素燃料自体を直接供給できるように、水素ガスボンベ等を車に積んで使用することになる。
一方、分散電源として開発・製造されているシステムの場合、燃料処理装置を使用して、メタンやプロパン等の低分子炭化水素から水素主体ガスを生成して用いている。このため、天然ガス主体の都市ガスやLPガスを燃料として使用でき、燃料の入手が容易という利点がある。
このような燃料処理装置は、一般に水蒸気改質法の改質触媒を使用しており、効率的に水素を生成することができる。但し、水蒸気(水)を反応物質として大量に使用する必要があるため、水の補給を欠かすことができない。かかる水蒸気改質の代表的反応は、以下の通りである。
メタン1分子 + 水蒸気2分子 → 水素4分子 + 二酸化炭素1分子
ところで、燃料電池の電池部分の反応では、水素と酸素の電気化学反応により、直流電力と熱が発生する。直流電力は、パワーコンディショナー等によって、一般家庭に導入されている電力と同種の電力に変換され、設置宅の消費電力の一部として消費される。
そして、熱は、直接水冷や間接水冷、若しくはガス体冷却等の除熱手段により、電池部から持ち去られる。一般に、ガス体冷却は、比熱が小さく、除熱のための流体が多量となることから、極小型か、水が使用できない特殊用途のみに使用される。
水冷の方法は、燃料電池の種類によって異なる。例えば、りん酸型では、170℃前後の冷却水動作温度が一般的で、その冷却も、気液混合の2相流を使用し、蒸気を気水分離器で分離し、上記の燃料処理装置への供給水蒸気として利用する事が一般的に行われている。
この蒸気抽出のために、冷却水系は加圧され、一般に0.5〜0.7Mpa(大気圧基準)程度になる。そのため、冷却水系統と、後述する水回収・水処理装置は圧力的に分離された別系統を構成することになり、装置が複雑で高価となる一つの要因となっている。なお、溶融炭酸塩形等の数百℃以上の動作を行う燃料電池では、ガス体冷却等の別の冷却方式が用いられている。
ここで、イオン交換膜を基本とする固体高分子形燃料電池では、電池の冷却温度は高々100℃以下で、通常は、水が沸騰しない80℃程度である。そのために、りん酸型とは異なり、大気圧動作の冷却水系と水回収・水処理装置は圧力的に一体とすることができ、単純な系を構成できる。また、イオン交換膜を基本とするために、燃料電池を湿潤状態で動作させる必要があり、その一方式として、冷却水をチューブ等の隔壁を用いず、直接にイオン交換膜に接触させて冷却する冷却方式を採用する場合も多い。
上記のようなりん酸型でも固体高分子形でも、電池での生成水や燃料処理装置排ガス中の保有水を冷却・分離・回収して、極力水の外部補給無しで運転するように構成されている。この回収水は、一般に60℃弱になることが多いが、回収水は一部外気に曝されることがあり、回収水のタンクに保有される水は、条件が揃えば、60℃より遥かに低い(無論、外気よりは高いが)温度に放置されることがある。
例えば、起動直後では、回収水はほとんど無く、従来からの溜まり水のみであるので、温度は低い状態となる。回収水のタンクは通気されているので、大気に含まれる微生物・細菌に曝されることもある。このときは温度も菌の繁殖を妨げる高温領域(レジオネラ菌では60℃以上)ではないために、繁殖してしまう可能性がある。その後、通常運転に復しても、タンクの低部等の低温部では、60℃を保てない場合もあり、菌を殲滅させることは容易ではない。
特に、固体電解質形燃料電池は、家庭用電源として期待されており、一般家庭の屋外の軒下等に設置されるので、レジオネラ菌の培養源になることは、極力避けるべきである。
しかし、燃料電池の内部の水は、上述のように、改質用及び冷却用に使用する必要がある。このため、殺菌用に塩素等の一般のイオン性の物質を使用することはできない。したがって、殺菌するには、他の方法(オゾンや煮沸)に頼らざるを得ない。
このような菌の発生・繁殖に対処するための技術が、特許文献1〜5に開示されている。特許文献1の技術は、フィルタ等により回収水タンクへの細菌等の異物の侵入を抑制する技術である。特許文献2の技術は、オゾンによる殺菌を行う方法である。また、特許文献5の技術は、回収水システムを水タンクと一体化し、回収水を循環滴下するシステムにおいて、水温を制御する技術である。この技術は、水スプレー方式の直接熱交換により冷却を行うことを特徴としている。
特開2005−108561号公報 特開2004−179128号公報 特開平9−63612号公報 特許第3642285号公報 特開平8−138714号公報 厚生労働省告示第二百六十四号「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」、平成15年7月25日
しかしながら、特許文献1のように、異物の侵入を抑制するといっても、上述のような家庭用の固体電解質形燃料電池においては、構造上、菌等の侵入を完全に阻止することは不可能であり、侵入後、繁殖を開始した菌等を死滅させることはできない。特許文献2〜4のようにオゾン殺菌による方法では、電力の消費量が大きいため、家庭用等の高々1kW程度の発電装置に組み込むことは、経済的にも、大きさ的にも無理がある。
また、特許文献5の技術は、リン酸形燃料電池等の100kW以上の発電装置の水回収であれば、回収水温度を冷却水温度に近づけることは容易であるため、有用な水回収システムである。しかし、水スプレーのための水循環ポンプや水噴霧の為のシャワー・ヘッドノズル等の追加施設が必要であるため、高々1kW程度の小型の家庭用燃料電池発電装置に組み込むには、価格及び寸法及び補機動力の無視できない増大の不利益から、採用は困難である。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、簡易且つ小型の構成で、冷却水における菌の繁殖防止を可能とする燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置と、を有する燃料電池発電装置において、以下のような技術的特徴を有する。
すなわち、本発明の一態様は、前記冷却水の貯蔵部を有し、前記貯蔵部における冷却水の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定する温度判定手段と、前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定する第1の時間判定手段と、前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させる温度制御手段と、前記温度制御手段により、前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから、所定の時間が経過したことを判定する第2の時間判定手段と、を有することを特徴とする。
以上のような態様では、菌が繁殖する温度が所定時間継続した場合に、自動的に警報が出力されるので、使用者は、使用停止としたり、保守要員を呼ぶ等の対処を行うことができる。また、使用者自身が安易に装置に近寄らないように注意することにより、菌への接触を防止できる。
また、他の態様は、前記冷却水の貯蔵部を有し、前記貯蔵部における冷却水の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定する温度判定手段と、前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定する第1の時間判定手段と、前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させる温度制御手段と、前記温度制御手段により、前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから、所定の時間が経過したことを判定する第2の時間判定手段と、を有することを特徴とする。
以上のような態様では、菌が繁殖する温度が所定時間継続した場合に、自動的に冷却水が高温となり、滅菌処理がなされるので、異物の混入防止や殺菌のための特別な設備を不要とし、使用者の手間をかけずに、菌の繁殖源となることを防止できる。
以上述べたように、本発明によれば、簡易且つ小型の構成で、冷却水における菌の繁殖防止を可能とする燃料電池発電装置、その制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
[構成]
本実施形態の燃料電池発電装置は、燃料処理装置1、燃料電池2、水回収装置3、イオン交換樹脂4、ポンプ5,6、制御装置7等によって構成されている。燃料処理装置1は、メタン等の原燃料と純水が導入され、水蒸気改質等の改質手段を用いて、水素主体ガスを生成する装置である。11は原燃料を導入する配管、12は純水を導入する配管である。
燃料電池2は、一般的な固体高分子形燃料電池であり、燃料極には、燃料処理装置1からの水素主体ガスが、配管13を経由して導入される。空気極(酸化剤極)には、図示しない空気供給装置から空気が導入される。これにより、燃料電池2の内部では、水素及び酸素を原料とする電気化学的反応により、直流電力が発生する。
発生した直流電力は、図示しないパワーコンディショナーにより、所定の周波数・電圧・相数の交流電力に変換され、家庭用電力として利用される。なお、燃料電池2の燃料極通過ガスは、未だ可燃分を有している。このガスを再利用できるように、燃料極の排気側と燃料処理装置1との間には、配管15による復帰経路が接続されている。
水回収装置3は、配管16を介して導入される燃料処理装置1の排ガス、配管17を介して導入される燃料電池2の空気極排ガスに含有される水分を、内蔵された熱交換器31を用いて除熱、分離して、循環使用する装置である。この熱交換器31のパイプは、図示しない温水タンクから供給される水道水を、排ガスとの熱交換により温水に加熱して、温水タンクに戻す構造となっている。なお、33は水回収装置3の排気口であり、35は、水回収装置3のタンク部(貯蔵部)の温度センサーである。
イオン交換樹脂4は、水回収装置3のタンク部からの水を通過させることにより、純水とするものである。イオン交換樹脂4を通過した純水は、ポンプ5により流量制御され、配管18を介して燃料電池2に供給される。供給された純水は、燃料電池2の冷却に使用され、配管19を介して水回収装置3に戻る構成となっている。また、イオン交換樹脂4を通過した純水は、ポンプ6により流量制御され、配管12を介して燃料処理装置1に供給され、上記の改質用の純水として使用される。
制御装置7は、温度センサー35の検出値に基づいて、警報の出力及び熱交換器31の作動を制御する手段である。なお、制御装置7は、燃料電池システムの通常の動作を制御する機能も有しているが、そのための構成は周知の技術であるため、説明を省略する。
制御装置7は、図2に示すように、入力部71、タイマ72、設定記憶部73、判定部74、警報出力部75を有している。入力部71は、温度センサー35からの検出信号を、判定部74の判定に適した形式に変換して入力する手段である。タイマ72は、内部クロック信号に基づいてカウントすることにより、所定の時間を計測する手段である。設定記憶部73は、警報すべき温度のしきい値(警報設定温度)とその継続時間(警報設定時間)等の各種設定を記憶する手段である。
判定部74は、入力部71から入力される検出温度、タイマ72による計測時間、設定記憶部73に記憶された設定に基づいて、水回収装置3のタンク部内の水温が警報設定温度以下となったか否か、警報設定温度以下となってから経過した時間が警報設定時間となったか否か等の判定を行う手段である。警報出力部75は、判定部74の判定結果に応じて、図示しない出力装置(ディスプレイ、スピーカ、ブザー、ランプ等)に、警報を出力する手段である。
なお、制御装置7は、例えば、専用の電子回路若しくは所定のプログラムで動作するコンピュータ等によって実現できる。従って、以下に説明する手順で本装置の動作を制御するためのコンピュータプログラム及びこれを記録した記録媒体も、本発明の一態様である。
[作用]
以上のような本実施形態の作用を説明する。
[通常運転時の状況]
まず、通常の運転時において、レジオネラ菌の繁殖の可能性により危険となる状況について説明する。すなわち、水回収装置3の動作温度は、60℃よりもやや高い温度に維持するように運転されている。この動作ポイントは、熱交換器31の加熱水を60℃に維持するために必要な温度と、水回収のみで燃料電池発電装置の水自立(装置外部からの給水を必要としない状態)を行う温度との交点に選ばれている。
水自立は、水回収装置3の動作温度が低いほど成立しやすいが、動作温度を下げると、熱交換器31の加熱水温度が下がることになり、外部の温水タンクの温度が60℃を下回り、家庭へ供給する温水系がレジオネラ菌汚染危険温度になってしまう。したがって、この状態は極力避ける必要がある。
一方、家庭用燃料電池は、電力会社からの受電点に接続運転されているが、一般に電力会社への逆潮流(電力会社の配電線へ電力を送り出すこと)は認められないので、家庭の負荷が低い時には、停止させる場合が多い。このため、現状の運転では、産業用の燃料電池が、ほぼ定格発電の連続運転を行い、高い稼働率を保っているのに対して、DSS(毎日起動停止をする運転で通常は朝又は昼に起動し、夜間の負荷ピークを過ぎた時刻で停止することが多い)運転又はWSS(週のパターンで起動停止する運転)運転となっている。
したがって、家庭用の燃料電池においては、水回収装置3の保有水が室温となる期間が存在することになり、この期間は、上記のようにレジオネラ菌発生の可能性が高まるために、無視できない時間となる。また、水回収装置3は、排ガスの外部への排気のために、外気と繋がっており、大気中の浮遊細菌等が常に混入する可能性が高い。
[本実施形態による温度監視]
次に、上記のような前提に基づく本実施形態の作用を、図3のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、水回収装置3における貯蔵部内の保有水の部分に、温度センサー35を付加しているので、この温度を常時監視することができる。なお、設定記憶部73には、例えば、警報設定温度として60℃が設定され、60℃以下が連続した場合の警報設定時間は72時間(これに相当するカウント値)が設定されているものとする。
まず、判定部74は、設定記憶部73の警報設定温度を読み出す(ステップ301)。水回収装置3の保有水温度は、温度センサー35によって測定され、入力部71から判定部74に入力される(ステップ302)。判定部74は、測定温度が警報設定温度以下か否かを判定する(ステップ303)。警報設定温度以下と判定された場合には、タイマ72が、まだカウントを開始していなければ(ステップ304)、警報タイマのカウントを開始する(ステップ305)。
判定部74は、設定記憶部73の警報設定時間を読み出し(ステップ306)、警報タイマのカウント値が、警報設定時間のカウント値になったか否かを判定する(ステップ307)。警報設定時間に達していない場合には、ステップ301〜304,307の処理を繰り返す。なお、ステップ303にて、測定温度が設定温度より高くなったと判定された場合には、警報タイマのカウントがリセットされ(ステップ309)、ステップ301に戻る。
そして、ステップ307において、警報設定時間に達したと判定された場合には、長時間にわたる低温によりレジオネラ菌の繁殖が進んでいる可能性があるとして、警報出力部75が、出力装置に警報を出力する(ステップ308)。例えば、ディスプレイに警報画面が表示されるとともに、スピーカからアラームが鳴る。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、燃料電池発電装置の起動時及び低出力時等に、冷却水の温度の低下状態が継続することによりレジオネラ菌等の繁殖の可能性が出てきた場合、使用者は、警報によりこれを知ることができる。このため、使用者は、即座に使用停止としたり、保守を呼ぶ等の早期の対処が可能となる。また、使用者自身が安易に装置に近寄って、菌飛沫に接触することを防止できる。
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、警報のみに止めた装置で安価ではあるが、この後の処置は、専門業者等の技術と知識を有する人間が介在する必要がある。本実施形態は、警報動作時に、冷却水を所定の温度まで上昇させて自動的に滅菌させることができる装置である。
[構成]
本実施形態の構成は、基本的には上記の第1の実施形態と同様である。但し、図3に示すように、制御装置7は、動作制御部76を有している。動作制御部76は、判定部74の判定結果に応じて、熱交換器31の通水を制御するバルブ等に開閉指示を出力することにより、熱交換の動作を制御する手段である。
また、設定記憶部73には、滅菌のための過熱温度(過熱設定温度)及び継続時間(過熱時間)が設定されている。さらに、判定部74は、入力部71から入力される検出温度、タイマ72による計測時間、設定記憶部73に記憶された設定に基づいて、熱交換器31の通水停止による過熱を開始してから、水温が過熱設定温度よりも上昇したか否か、その後、過熱設定時間が経過したか否か等の判定を行う機能も有している。
[作用]
以上のような本実施形態の作用を、図5のフローチャートを参照して説明する。なお、設定記憶部73には、例えば、警報設定温度、警報設定時間は上記の実施形態と同様に設定され、過熱設定温度は60℃、過熱設定時間は2時間(これに相当するカウント値)が設定されているものとする。
まず、ステップ501〜508,523の処理は、上記の第1の実施形態におけるステップ301〜308,309と同様である。そして、警報出力部75が出力装置に警報を出力すると(ステップ508)、動作制御部76は、水回収装置3の熱交換器31の通水動作を停止させる(ステップ509)。これにより、水回収装置3の熱交換が停止され、保有水温度が上昇する。
次に、判定部74は、設定記憶部73の過熱設定温度を読み出す(ステップ510)。温度センサー35により検出される測定温度は、判定部74に入力される(ステップ511)。判定部74が、測定温度が過熱設定温度(例えば、60℃)より高くなったと判定した場合には(ステップ512)、現在の滅菌過熱動作フラグがOFFならばONとして、これを保持する(ステップ513〜515)。
そして、タイマ72により、滅菌過熱タイマのカウントを開始する(ステップ516)。判定部74は、設定記憶部73の過熱設定時間を読み出し(ステップ517)、過熱タイマのカウント値が、過熱設定時間のカウント値になったか否かを判定する(ステップ519)。過熱設定時間に達していない場合には、ステップ512以降の処理が行われ、滅菌過熱動作フラグがONの間は、滅菌タイマのカウントを継続する(ステップ518)。
判定部74が過熱設定時間に達したと判定した場合には(ステップ519)、2時間以上の経過により滅菌が完了したものとして、動作制御部76が、熱交換器31の通水を開始させ、正常な発電に移行させる(ステップ520)。そして、滅菌タイマカウントがリセットされ(ステップ521)、滅菌過熱動作フラグがOFFとなる(ステップ522)。
[効果]
以上のような本実施形態によれば、レジオネラ菌が繁殖する温度が継続した場合に、警報が出力されるのみならず、自動的に冷却水が高温となり、滅菌処理がなされるので、使用者の手間をかけずに、レジオネラ菌の繁殖源となることを防止できる。
特に、高温の熱源が存在しない固体高分子形燃料電池であっても、特別な加熱手段を追加することなく、既存の熱交換器の動作を停止させるだけで滅菌することができるので、異物の混入防止や殺菌のための特別な設備が不要となり、コストや設置スペースの節約となる。
[他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の設定値は、非特許文献1において、貯湯槽内の湯温が六十度以上となるように要求していることからも、妥当な数値である。但し、設定される温度や時間については、上記で例示した数値には限定されない。実情に合わせて、使用者が設定変更可能である。
また、上記の実施形態では、警報温度と過熱温度のしきい値を同じとしたが、両者は異なっていてもよい。なお、判定にしきい値を含む(以上、以下)か、含まない(より大きい、未満)とするかは自由である。したがって、請求項の「以下」、「以上」については、便宜的な表現に過ぎず、しきい値を含む判定も含まない判定も含むものである。
また、上記の実施形態においては、滅菌過熱のために、熱交換の停止による温度上昇を利用しており、これにより低コスト及び小型化を実現しているが、別途加熱装置を用意して、積極的に加熱することにより、滅菌過熱をおこなってもよい。また、熱交換器に使用する熱交換のための媒体は水には限定されず、排熱利用のための装置に応じて、各種媒体が使用可能である。
また、警報の出力や滅菌処理が行われたことを、メモリ等の記録媒体に記録しておき、点検時に表示したり端末に入力してデータベース化できるようにする等、種々の活用ができるようにしてもよい。これらのデータを、有線若しくは無線の各種通信ネットワークを介して、遠隔地のホストに送信されるように設定すれば、集中監視が可能となる。
また、上記の実施形態においては、温度が低くなった状態の継続時間のみで、菌の繁殖の可能性を判別し、即座に警報、過熱動作等を行っている。しかし、夜間に動作を延長する等の付加回路を設けて、最大12時間、動作開始を延長させる回路を付加してもよい。これにより、就寝中の動作を選択することができ、生活の妨害を軽減できる事になる。
本発明の燃料電池発電装置の一実施形態の全体構成図 図1の実施形態の制御装置を示す機能ブロック図 図1の実施形態の処理手順を示すフローチャート 本発明の燃料電池システムの他の実施形態の制御装置を示す機能ブロック図 図4の実施形態の処理手順を示すフローチャート
符号の説明
1…燃料処理装置
2…燃料電池
3…水回収装置
4…イオン交換樹脂
5,6…ポンプ
7…制御装置
12,13,15,16,17,19…配管
31…熱交換器
35…温度センサー
71…入力部
72…タイマ
73…設定記憶部
74…判定部
75…警報出力部
76…動作制御部

Claims (7)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置と、を有する燃料電池発電装置において、
    前記冷却水の貯蔵部を有し、
    前記貯蔵部における冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定する温度判定手段と、
    前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定する第1の時間判定手段と、
    前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、警報を出力する警報出力手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置と、を有する燃料電池発電装置において、
    前記冷却水の貯蔵部を有し、
    前記貯蔵部における冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定する温度判定手段と、
    前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定する第1の時間判定手段と、
    前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させる温度制御手段と、
    前記温度制御手段により、前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから、所定の時間が経過したことを判定する第2の時間判定手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池発電装置。
  3. 燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置と、を有する燃料電池発電装置において、
    前記冷却水の貯蔵部を有し、
    前記貯蔵部における冷却水の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定する温度判定手段と、
    前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定する第1の時間判定手段と、
    前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、警報を出力する警報出力手段と、
    前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させる温度制御手段と、
    前記温度制御手段により、前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから、所定の時間が経過したことを判定する第2の時間判定手段と、
    を有することを特徴とする燃料電池発電装置。
  4. 前記貯蔵部は、前記水回収装置に設けられ、
    前記水回収装置には、前記排出ガスと媒体との熱交換動作が、前記温度制御手段によって制御される熱交換器が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記温度制御手段により上昇させる冷却水の温度は、約60℃〜80℃であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の燃料電池発電装置。
  6. 燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置とを有する燃料電池発電装置を、コンピュータ又は電子回路によって制御する制御方法において、
    前記コンピュータ又は電子回路は、温度検出手段、温度判定手段、第1の時間判定手段、警報出力手段、温度制御手段及び第2の時間判定手段を有し、
    前記温度検出手段が、前記冷却水の貯蔵部における冷却水の温度を検出し、
    前記温度判定手段が、前記温度検出手段により検出された温度が所定の温度以下になったことを判定し、
    前記第1の時間判定手段が、前記温度判定手段により、所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定し、
    前記警報出力手段が、前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、警報を出力し、
    前記温度制御手段が、前記第1の時間判定手段により、所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させ、
    前記第2の時間判定手段が、前記温度制御手段により、前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから所定の時間が経過したことを判定することを特徴とする燃料電池発電装置の制御方法。
  7. 燃料電池と、前記燃料電池の燃料ガスを生成する燃料処理装置と、前記燃料電池の冷却水を循環させる冷却水循環経路と、前記燃料電池及び前記燃料処理装置の排出ガス中に含まれる水分を回収し、前記冷却水循環経路に冷却水として供給する水回収装置とを有する燃料電池発電装置を、コンピュータにより制御させる制御プログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    前記冷却水の貯蔵部における冷却水の温度を検出させ、
    検出された温度が、所定の温度以下になったことを判定させ、
    所定の温度以下になったと判定されてから、所定の時間が経過したことを判定させ、
    所定の時間が経過したと判定された場合に、警報を出力させ、
    所定の時間が経過したと判定された場合に、前記貯蔵部内の冷却水の温度を、所定の温度以上に上昇させ、
    前記貯蔵部内の冷却水の温度が、所定の温度以上になってから、所定の時間が経過したことを判定させることを特徴とする燃料電池発電装置の制御プログラム。
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