JP2008296132A - 静電噴霧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器部(31)内の流体をノズル部(32)へ送り込むのに弾性部材(25)の復元力を用いる静電噴霧装置(10)において、ノズル部(32)における単位時間当たりの流体の噴霧量を調節可能に構成する。
【解決手段】流体搬送部(15)では、弾性部材(25)の復元力を用いて容器部(31)に力を与えることによって、容器部(31)内の流体がノズル部(32)へ送り込まれる。ノズル部(32)へ送り込まれた流体は、電界形成部(16)によってノズル部(32)の先端部に形成された電界によって噴霧される。流体搬送部(15)は、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電界形成部によって電界を形成してノズル部から流体を噴霧する静電噴霧装置に関するものである。
従来より、電気流体力学(EHD:Electro Hydrodynamics)により流体を霧化して噴霧する静電噴霧装置が知られている。この種の静電噴霧装置は、ノズル部の先端部に電界を形成し、その電界の不平等性を用いてノズル部の先端から流体を霧化して噴霧するように構成されている。
特許文献1の図5には、この種の静電噴霧装置が開示されている。この静電噴霧装置は、一端が蝶番で連結された一対のケース部からなるハウジングと、液体を貯留する小袋とノズルとからなるカートリッジとを備えている。各ケース部には、弾性的に変形可能なパッドが設けられている。この静電噴霧装置では、ハウジングを閉じる際に、パッドが、小袋を挟み込みながら収縮する。小袋は、パッドによって圧縮される。そして、小袋内の液体が、ノズルに供給されて噴霧される。
特開平5−138081号公報
ところで、容器部内の流体をノズル部へ送り込むのに弾性変形可能な弾性部材の復元力を用いる静電噴霧装置では、弾性部材から容器部に与えられる力を使用者が任意に調節することができない。このため、容器部からノズル部へ送り込まれる単位時間当たりの流体の量を使用者が調節することができない。ノズル部における流体の噴霧量は、容器部からノズル部へ送り込まれる流体の量によって支配される。従って、従来の静電噴霧装置では、ノズル部における単位時間当たりの流体の噴霧量を使用者が調節することができなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器部内の流体をノズル部へ送り込むのに弾性部材の復元力を用いる静電噴霧装置において、ノズル部における単位時間当たりの流体の噴霧量を調節可能に構成することにある。
第1の発明は、流体を貯留する容器部(31)と、上記容器部(31)内に連通するノズル部(32)と、上記容器部(31)内の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むための流体搬送部(15)と、上記ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)とを備え、上記流体搬送部(15)は、弾性変形可能な弾性部材(25)を備え、該弾性部材(25)の復元力を用いて上記容器部(31)に力を与えることによって該容器部(31)内の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むように構成され、上記流体搬送部(15)によって上記ノズル部(32)へ送り込まれた流体が、上記電界形成部(16)によって該ノズル部(32)の先端部に形成された電界によって噴霧される静電噴霧装置(10)を対象とする。
そして、この静電噴霧装置(10)は、上記流体搬送部(15)が、上記容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第1の発明では、流体搬送部(15)が、弾性部材(25)によって容器部(31)に力を与えることによって、容器部(31)内の流体をノズル部(32)へ送り込む。ノズル部(32)へ送り込まれた流体は、電界形成部(16)によって形成された電界によって噴霧される。ここで、この第1の発明では、流体搬送部(15)が、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。このため、使用者によって付与荷重の大きさが調節される。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記弾性部材(25)が定荷重ゼンマイ(25)である。
第2の発明では、弾性部材(25)として定荷重ゼンマイ(25)が用いられている。定荷重ゼンマイ(25)は、元に戻る過程で発生する力が一定である。このため、使用者が流体搬送部(15)を操作しなければ、上記付与荷重の大きさを概ね一定に保つことが可能である。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記定荷重ゼンマイ(25)には、渦巻き状態の巻回部(36)と、渦巻き状態から引き出された伸展部(37)とが形成され、上記流体搬送部(15)は、上記伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節するための曲率調節部(50)を備え、該曲率調節部(50)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第3の発明では、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節するための曲率調節部(50)が、流体搬送部(15)に設けられている。ここで、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻る際に発生する力の大きさは、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の巻き出される前の曲率と巻き出された状態の曲率の差によって主に決定される。従って、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を変化させると、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻る際に発生する力の大きさが変化する。このため、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節することで、付与荷重の大きさが調節される。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記曲率調節部(50)が、上記伸展部(37)の外側面に当接する当接部材(52)を備え、該当接部材(52)の伸展部(37)への押付状態を調節することによって、上記伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を変化させるように構成されている。
第4の発明では、曲率調節部(50)の操作において、当接部材(52)の伸展部(37)への押付状態を調節する。当接部材(52)の伸展部(37)への押付状態が調節されると、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が変化して、付与荷重の大きさが調節される。
第5の発明は、上記第2乃至第4の何れか1つ発明において、上記流体搬送部(15)が、上記定荷重ゼンマイ(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)の移動方向に対する上記伝達荷重の作用方向を調節するための方向調節部(54)とを備え、該方向調節部(54)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第5の発明では、押圧部材(26)の移動方向に対する伝達荷重の作用方向を調節するための方向調節部(54)が、流体搬送部(15)に設けられている。ところで、押圧部材(26)の移動方向に対する伝達荷重の作用方向が変化されると、伝達荷重における押圧部材(26)の移動方向成分の大きさが変化して、押圧部材(26)から容器部(31)に与えられる力の大きさが変化する。このため、押圧部材(26)の移動方向に対する伝達荷重の作用方向を調節することで、付与荷重の大きさが調節される。
第6の発明は、上記第2乃至第4の何れか1つ発明において、上記流体搬送部(15)が、一端側に定荷重ゼンマイ(25)が取り付けられて回動自在に設けられたアーム状部材(61,62)と、該定荷重ゼンマイ(25)の荷重を受けた上記アーム状部材(61,62)が回動することによって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、上記アーム状部材(61,62)の回動半径を調節するための半径調節部(60)とを備え、該半径調節部(60)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第6の発明では、アーム状部材(61,62)の回動半径を調節するための半径調節部(60)が、流体搬送部(15)に設けられている。ところで、定荷重ゼンマイ(25)によってアーム状部材(61,62)を回動させることによって押圧部材(26)を移動させる場合には、アーム状部材(61,62)の回動半径が長くなるほど、押圧部材(26)を一定の距離だけ移動させるのに必要な定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長が短くなる。このため、アーム状部材(61,62)の回動半径が長くなるほど、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重に対する、押圧部材(26)に伝達される伝達荷重の比率(以下、「伝達比」という)が小さくなり、付与荷重の大きさが小さくなる。この第6の発明では、半径調節部(60)の操作によってアーム状部材(61,62)の回動半径を調節して、上記伝達比を調節することで、付与荷重の大きさを調節している。
第7の発明は、上記第2乃至第6の何れか1つの発明において、上記流体搬送部(15)が、上記定荷重ゼンマイ(25)と該定荷重ゼンマイ(25)が巻き付けられたゼンマイドラム(28)の少なくとも一方に押し付け可能なブレーキ部(59)を備え、該ブレーキ部(59)の押付状態の調節によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第7の発明では、定荷重ゼンマイ(25)とゼンマイドラム(28)の少なくとも一方に押し付け可能なブレーキ部(59)が、流体搬送部(15)に設けられている。流体搬送部(15)では、定荷重ゼンマイ(25)又はゼンマイドラム(28)にブレーキ部(59)が押し付けられると、ブレーキ部(59)による摩擦力が、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻る力に対して抵抗になる。このため、ブレーキ部(59)の押付状態を調節することで、定荷重ゼンマイ(25)から容器部(31)へ与えられる付与荷重の大きさが調節される。
第8の発明は、上記第1乃至第4の何れか1つの発明において、上記流体搬送部(15)が、上記弾性部材(25)から伝達される荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)に押し付け可能なブレーキ部(59)とを備え、該ブレーキ部(59)の押付状態の調節によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第8の発明では、押圧部材(26)に押し付け可能なブレーキ部(59)が、流体搬送部(15)に設けられている。流体搬送部(15)では、押圧部材(26)にブレーキ部(59)が押し付けられると、ブレーキ部(59)による摩擦力が、弾性部材(25)の荷重によって押圧部材(26)が移動する力の抵抗になる。このため、ブレーキ部(59)の押付状態を調節することで、押圧部材(26)を介して容器部(31)へ与えられる付与荷重の大きさが調節される。
第9の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記流体搬送部(15)が、複数の弾性部材(25)と、上記容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)の個数を調節するための個数調節部(80)とを備え、該個数調節部(80)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第9の発明では、容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)の個数が、個数調節部(80)によって調節可能になっている。個数調節部(80)が操作されると、容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)の個数が変更され、付与荷重の大きさが調節される。
第10の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記流体搬送部(15)が、復元力の大きさが互いに異なる複数の弾性部材(25)と、上記容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)を選択するための選択部(85)とを備え、該選択部(85)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第10の発明では、復元力の大きさが互いに異なる複数の弾性部材(25)が設けられている。流体搬送部(15)では、容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)が、選択部(85)の操作によって選択可能になっている。選択部(85)が操作されると、弾性部材(25)が復元力の異なるものに変更され、付与荷重の大きさが調節される。
第11の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記流体搬送部(15)が、上記弾性部材(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ回動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)における回動の中心と該押圧部材(26)における上記伝達荷重の作用位置との距離を調節するための距離調節部(75)とを備え、該距離調節部(75)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第11の発明では、押圧部材(26)における回動の中心と押圧部材(26)における伝達荷重の作用位置と距離を調節するための距離調節部(75)が、流体搬送部(15)に設けられている。流体搬送部(15)では、距離調節部(75)が操作されると、伝達荷重のモーメントが変化する。伝達荷重のモーメントは、押圧部材(26)を介して容器部(31)に作用するので、付与荷重の大きさが調節される。
第12の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記流体搬送部(15)が、上記弾性部材(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該弾性部材(25)で発生する荷重に対する該伝達荷重の比率を調節するための伝達比調節部(90)を備え、該伝達比調節部(90)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されている。
第12の発明では、弾性部材(25)で発生する荷重に対する伝達荷重の比率(以下、「伝達比」という)を調節するための伝達比調節部(90)が、流体搬送部(15)に設けられている。伝達比調節部(90)は、例えば変速装置によって構成されており、例えば弾性部材(25)が定荷重ゼンマイ(25)である場合に、定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長と押圧部材(26)の移動距離との比率を調節することによって伝達比を調節する。伝達比が調節されると、押圧部材(26)から容器部(31)に与える付与荷重の大きさが調節される。
本発明では、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように流体搬送部(15)を構成することで、使用者によって容器部(31)に与える付与荷重の大きさが調節されるようにしている。付与荷重の大きさが調節されると、それに応じて容器部(31)からノズル部(32)へ供給される単位時間当たりの流体の量が調節される。上述したように、ノズル部(32)における流体の噴霧量は、ノズル部(32)へ送り込まれる流体の量によって支配される。従って、容器部(31)からノズル部(32)へ供給される単位時間当たりの流体の量を調節可能とすることで、ノズル部(32)における単位時間当たりの流体の噴霧量を調節することができるようになる。
また、この第2の発明では、弾性部材(25)として定荷重ゼンマイ(25)を用いることで、使用者が流体搬送部(15)を操作しなければ、上記付与荷重の大きさが概ね一定になるようにしている。ここで、弾性部材(25)としてコイルバネを用いる場合には、コイルバネが伸びるに従って復元力が小さくなってゆくので、上記付与荷重の大きさが徐々に小さくなる。このため、使用者が流体搬送部(15)を操作しない状態のときのノズル部(32)の噴霧量を一定に保つことができなかった。これに対して、この第2の発明では、使用者が流体搬送部(15)を操作しない状態のときに、上記付与荷重の大きさを概ね一定に保つことができる。従って、使用者が噴霧量を調節しないときのノズル部(32)の噴霧量を一定に保つことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態1は、本発明に係る静電噴霧装置(10)である。この静電噴霧装置(10)は、図1及び図2に示すように、本体部(20)と、噴霧カートリッジ(30)とを備えている。この静電噴霧装置(10)では、噴霧カートリッジ(30)が、本体部(20)に対して着脱自在になっている。
噴霧カートリッジ(30)は、図3に示すように、扁平な袋状容器として構成された容器部(31)と、容器部(31)内に連通するノズル部(32)とを備えている。噴霧カートリッジ(30)は、容器部(31)が圧迫されると、容器部(31)内の液体がノズル部(32)を通じて排出されるように構成されている。噴霧カートリッジ(30)は、容器部(31)内の液体がなくなる又は少なくなると交換される。
具体的に、容器部(31)は、液体を浸透させない比較的柔軟な材料によって形成されている。容器部(31)は、2枚の矩形状シート(31a)を重ね合わせることによって形成されている。2枚の矩形状シート(31a)は、4辺のうちの3辺が互いに貼り合わされ、1辺が菱形状のシール部材(31b)を介して接続されている。容器部(31)の内部には、空気が混入しない状態で、保湿成分や抗酸化成分を含んだ化粧用の液体(例えばヒアルロン酸を含む溶液)が貯留されている。この化粧用の液体は、電気抵抗率が1.0×10Ωcm以上1.0×10Ωcm以下の範囲の値になるように濃度が調整されている。
ノズル部(32)は、例えば樹脂製のノズルである。ノズル部(32)は、内径が基端から先端に亘って一様に形成されている。ノズル部(32)の内径(直径)は例えば0.2mmである。また、ノズル部(32)は、基端部から中央部までの外径が一様になっており、先端部の外径が先端に近づくに従って小さくなっている。
ノズル部(32)は、容器部(31)のシール部材(31b)の中央部に取り付けられている。ノズル部(32)の内部は、容器部(31)の内部に連通している。ノズル部(32)には、後述する本体側電極と接触するカートリッジ側電極(16)が設けられている。カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)の外周面において露出している。また、カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)内の液体に接触することができるように、ノズル部(32)の内周面においても露出している。カートリッジ側電極(16)は、ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)を構成している。
また、ノズル部(32)には、ノズル部(32)の流路を閉鎖可能な弁機構が設けられている(図示省略)。弁機構は、使用者が手動で操作できるようになっている。なお、ノズル部(32)には、ノズル部(32)に送り込まれる単位時間当たりの液体の量を調整するために、先端に向かう液体の流路抵抗となる抵抗体を設けてもよい。ノズル部(32)に送り込まれる単位時間当たりの液体の量は、流路抵抗が大きいほど少なくなる。
本体部(20)は、ハウジング(21)と、流体搬送部(15)と、電源部(24)とを備えている。流体搬送部(15)と電源部(24)とは、ハウジング(21)に収容されている。
ハウジング(21)は、一対の第1ケース(41)及び第2ケース(42)を備えている。第1ケース(41)と第2ケース(42)とは、ハウジング(21)が開閉するように一端が蝶番(46)で連結されている。閉じた状態のハウジング(21)は、平面視で円形状に形成され、断面視で楕円形状に形成されている。第2ケース(42)には、ハウジング(21)が意図せずに開くことを防止するために、第1ケース(41)に掛止される爪状部材(48)が設けられている。
この静電噴霧装置(10)では、第2ケース(42)が第1ケース(41)の下側になるようにハウジング(21)が設置される。第2ケース(42)には、ハウジング(21)を支持するための脚部が設けられている(図示省略)。なお、ハウジング(21)には、ハウジング(21)に取り付けられた噴霧カートリッジ(30)のノズル部(32)の角度を調節するための角度調節機構を設けてもよい。また、上記脚部がノズル部(32)の角度を調節できるように構成されていてもよい。
流体搬送部(15)は、弾性部材である定荷重ゼンマイ(25)と、台座用部材(22)と、押圧部材(26)と、一対の支持部材(27)と、一対のガイド部(29)と、曲率調節部(50)とを備えている。流体搬送部(15)は、定荷重ゼンマイ(25)の復元力を用いて容器部(31)に力を与えることによって容器部(31)内の液体をノズル部(32)へ送り込むように構成されている。流体搬送部(15)では、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻るに従って押圧部材(26)が下方へ移動させられて容器部(31)を押圧することで、容器部(31)内の液体がノズル部(32)へ送り込まれる。
具体的に、定荷重ゼンマイ(25)は、一定の曲率に形成された帯状の金属板が渦巻き状に巻かれているゼンマイである。定荷重ゼンマイ(25)は、ストロークが所定値を超えると、それ以上ストロークが大きくなっても復元力が一定になるという特性を有している。定荷重ゼンマイ(25)は、2枚の円板部材の間に軸部材が連結されたゼンマイドラム(28)の軸部材に巻き付けられている。ゼンマイドラム(28)は、第1ケース(41)に回転自在に設けられている。
定荷重ゼンマイ(25)の外側端部は、後述する連結部材(18)に連結されている。この状態では、定荷重ゼンマイ(25)に、渦巻き状態の巻回部(36)と、渦巻き状態から引き出された伸展部(37)とが形成されている。伸展部(37)の巻回部(36)側では、外側端部に近づくに従って曲率が大きくなっている。
なお、定荷重ゼンマイ(25)は、ハウジング(21)が閉じた状態において、ストロークが最短になる状態(押圧部材(26)が後述する容器設置部(43)の底面に接触する状態)でも、ストロークの大きさが定荷重ゼンマイ(25)の復元力が一定値になるストロークの範囲になるように、設けられている。このため、押圧部材(26)が容器設置部(43)の底面よりも上方に位置する状態では、定荷重ゼンマイ(25)の復元力は常に一定になる。
台座用部材(22)は、第2ケース(42)の開放端を覆うように第2ケース(42)に取り付けられている。台座用部材(22)の真ん中付近には、容器部(31)を設置するための容器設置部(43)が形成されている。容器設置部(43)は、矩形の窪み状に形成されている。容器設置部(43)の平面形状は、容器部(31)の平面形状と概ね同じ大きさである。容器設置部(43)は、平坦面になっており、深さが一様である。容器設置部(43)の壁面は、底面に向かって窄まるように傾斜している。
また、台座用部材(22)の外周部分には、蝶番(46)の逆側の位置に切り欠き部(44)が形成されている。切り欠き部(44)には、ノズル部(32)を保持するためのノズル保持部材(45)が設けられている。ノズル保持部材(45)は、ノズル部(32)を挟持可能に構成されている。ノズル保持部材(45)のうちノズル部(32)に接触する挟持面には、カートリッジ側電極(16)に接触する本体側電極が設けられている(図示省略)。本体側電極は、後述する電源部(24)に接続されている。
押圧部材(26)は、容器設置部(43)に設置された容器部(31)に接触してその容器部(31)を押圧するため部材である。押圧部材(26)は、ハウジング(21)が閉じた状態において台座用部材(22)に対面するように設けられている。押圧部材(26)は、台座用部材(22)の容器設置部(43)に対応した形状に形成されている。押圧部材(26)は、容器部(31)に接触する接触部(26a)の下面が平坦面になっている。この平坦面の大きさは、容器設置部(43)の底面よりも僅かに小さくなっている。この平坦面は、容器部(31)の一端側から他端側に亘って当接する。
押圧部材(26)の接触部(26a)の中央部には、その背面から突出する突出部(26b)が2つ形成されている。これらの突出部(26b)は、定荷重ゼンマイ(25)を挟むように、ゼンマイドラム(28)の軸方向に所定の間隔を隔てて形成されている(図7参照)。各突出部(26b)の頂部には、互いの頂部を連結する連結部材(18)が設けられている。連結部材(18)には、上述したように、定荷重ゼンマイ(25)の外側端部が連結されている。
一対の支持部材(27)は、共に細長い板状に形成されている。各支持部材(27)には、長手方向に沿う長穴(38)がそれぞれ形成されている。一方の支持部材(27)は第1ケース(41)の前側において、他方の支持部材(27)は第1ケース(41)の後側において、第1ケース(41)に固定されている。各支持部材(27)の長穴(38)には、押圧部材(26)の両端部が係合されている。各支持部材(27)は、押圧部材(26)を支持部材(27)の長手方向に沿って可動に支持している。押圧部材(26)は、第1ケース(41)に対して移動可能になっている。
一対のガイド部(29)は、一方のガイド部(29)が押圧部材(26)の接触部(26a)の一端側に、他方のガイド部(29)が押圧部材(26)の接触部(26a)の他端側に、設けられている。各ガイド部(29)は、板状部材(29a)と、ガイドローラ(29b)とを備えている。板状部材(29a)は、押圧部材(26)の接触部(26a)の背面に立設されている。板状部材(29a)は、押圧部材(26)に連結されている。ガイドローラ(29b)は、押圧部材(26)の接触部(26a)の上方において、板状部材(29a)の内側面に接触するように設けられている。ガイドローラ(29b)は、第1ケース(41)に回転自在に支持されている。ガイドローラ(29b)は、押圧部材(26)と共に板状部材(29a)が移動することによって回転する。一対のガイド部(29)は、ハウジング(21)が閉じた状態で押圧部材(26)が容器設置部(43)の底面に対して平行に移動するように、押圧部材(26)の動きを拘束している。
曲率調節部(50)は、押圧部材(26)を介して定荷重ゼンマイ(25)から容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するためのものである。曲率調節部(50)は、付与荷重の大きさを調節するために、定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節することができるように構成されている。曲率調節部(50)は、回転部材(51)と、定荷重ゼンマイ(25)に当接する当接部材(52)とを備えている。
回転部材(51)は、軸部(51a)において第1ケース(41)に回転自在に支持されている。回転部材(51)には、定荷重ゼンマイ(25)側に突出する突出部(51b)が形成されている。突出部(51b)は、円柱が斜めに切断された形状をしている。突出部(51b)では、定荷重ゼンマイ(25)側への突出長が周方向に変化している。また、回転部材(51)の外周部分には、使用者が回転部材(51)を回転させることができるように、周方向に亘って操作板(51c)が設けられている。操作板(51c)は、上側に位置する部分が、第1ケース(41)から露出している。
当接部材(52)は、板状に形成されている。当接部材(52)は、回転部材(51)と定荷重ゼンマイ(25)との間において、水平方向に摺動自在に第1ケース(41)に支持されている。当接部材(52)は、一端側が回転部材(51)の突出部(51b)の傾斜面の下寄りの位置に当接し、他端側が定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)に当接している。
曲率調節部(50)では、回転部材(51)が回転するに従って、当接部材(52)に対する突出部(51b)の当接箇所が、周方向に変化する。このため、回転部材(51)が回転するに従って、当接部材(52)に対する突出部(51b)の当接箇所の突出長が変化する。
当接部材(52)は、突出部(51b)における突出長が最小の箇所に当接する状態(図4(A)の状態)では、定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)に当接しているが、伸展部(37)を押圧していない。この状態から、使用者が回転部材(51)を回転させると、当接部材(52)に対する突出部(51b)の当接箇所の突出長が徐々に大きくなってゆき、当接部材(52)が、伸展部(37)側へ移動して、伸展部(37)を巻回部(36)側に押圧する。伸展部(37)が巻回部(36)側に押圧されると、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が小さくなるので、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重が小さくなって、押圧部材(26)を介して容器部(31)に与える付与荷重が小さくなる。伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重、及び付与荷重は、突出部(51b)における突出長が最大の箇所が当接部材(52)に当接する状態(図4(B)の状態)になるまで、小さくなってゆく。付与荷重は、この状態のときに最小になる。
なお、回転部材(51)は、この静電噴霧装置(10)の電源スイッチを兼ねている。具体的に、この静電噴霧装置(10)では、突出部(51b)における突出長が最大の箇所が当接部材(52)に当接するときの回転部材(51)の回転位置では、後述する電源部(24)がオフ状態になる。電源部(24)は、この回転位置の両側の所定の角度範囲でオフ状態になる。
そして、この回転位置から回転部材(51)を所定角度だけ回転させると、電源部(24)の電源がオン状態になる。電源部(24)は、オフ状態になる角度範囲以外の角度範囲で、オン状態になる。電源部(24)がオン状態に切り換わる回転部材(51)の回転位置では、電源部(24)がオン状態になる回転部材(51)の角度範囲の中で、当接部材(52)に対する突出部(51b)の当接箇所の突出長が最大となり、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重の大きさが最小となる。
電源部(24)は、ノズル部(32)内の液体に電圧を印加するためのものである。電源部(24)は、第2ケース(42)に設けられている。電源部(24)は、第2ケース(42)に収納された電池からの出力電圧を、例えば6kVの高電圧に変換して、本体側電極に出力するように構成されている。本体側電極に出力された電圧は、カートリッジ側電極(16)を介して、ノズル部(32)内の液体に印加される。なお、電源部(24)は、5kV以上11kV以下の値に電圧を変換するように構成されていればよい。
−運転動作−
本実施形態1の静電噴霧装置(10)の運転動作について説明する。この静電噴霧装置(10)では、いわゆるコーンジェットモードのEHD噴霧が行われる。
この静電噴霧装置(10)は、使用者が噴霧カートリッジ(30)をハウジング(21)の容器設置部(43)に設置してからハウジング(21)を閉じると、運転可能な状態になる。噴霧カートリッジ(30)を設置すると、定荷重ゼンマイ(25)のストロークが、噴霧カートリッジ(30)の設置前に比べて容器部(31)の厚みの分だけ大きくなる。この状態では、定荷重ゼンマイ(25)で発生する荷重によって容器部(31)が押圧されている。そして、この状態で、使用者が、ノズル部(32)の弁機構を開状態にすると共に、回転部材(51)を回転させて電源部(24)をオン状態に設定すると、液体の噴霧が開始される。
具体的に、弁機構は開状態になると、定荷重ゼンマイ(25)で発生する荷重によって押圧部材(26)が移動させられることによって、容器部(31)が圧縮され、容器部(31)内の液体がノズル部(32)の先端に送り込まれる。ノズル部(32)の内径は小さくノズル部(32)の流路抵抗は大きいので、容器部(31)内の液体は少しずつノズル部(32)の先端に供給される。容器部(31)内の液体が減少するのに伴って定荷重ゼンマイ(25)のストロークの長さは変化するが、定荷重ゼンマイ(25)で発生する荷重は一定であり、回転部材(51)を回転させなければ上記付与荷重は一定であるため、ノズル部(32)に供給される液体の量は一定になる。
一方、電源部(24)がオン状態になると、電源部(24)から出力された電圧がノズル部(32)内の液体に印加されて、ノズル部(32)の先端に電界が形成される。ノズル部(32)の先端に電界が形成されると、ノズル部(32)の先端に供給された液体が分極し、ノズル部(32)の先端の気液界面近傍に+(プラス)の電荷が集まる。そして、ノズル部(32)の先端では、気液界面が引き延ばされて円錐状となり、この円錐状となった気液界面の頂部から一部の水溶液が引きちぎられて液滴化する。
なお、この実施形態1の印加電圧の大きさ、及び液体の電気抵抗率であれば、ノズル部(32)から飛散する液滴の大きさは、概ね50μmから200μmの範囲の大きさになる。ノズル部(32)から飛散した液体は、ノズル部(32)の先端から40から60cm程度離れた距離まで到達する。使用者が、50cm程度前方に、顔面にノズル部(32)を向けて静電噴霧装置(10)を設置すると、飛散した液滴が使用者の顔面に付着する。
この実施形態1では、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が、回転部材(51)を回転させることによって調節可能になっている。具体的に、電源部(24)がオン状態に切り換わる位置から、回転部材(51)を回転させると、当接部材(52)に対する突出部(51b)の当接箇所の突出長が徐々に小さくなってゆき、定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が徐々に大きくなってゆく。伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が大きくなると、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重が大きくなり、押圧部材(26)を介して容器部(31)に与える付与荷重が大きくなる。そして、付与荷重が大きくなると、ノズル部(32)に供給される単位時間当たりの液体の量が増加して、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が増加する。
この実施形態1では、電源部(24)がオン状態に切り換わる回転位置に回転部材(51)が設定されているときに、液体の噴霧量が最も少なくなる。一方、突出部(51b)における突出長が最小の箇所が当接部材(52)に当接するときの回転位置に回転部材(51)が設定されているときに、液体の噴霧量が最も多くなる。
−実施形態1の効果−
本実施形態1では、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように流体搬送部(15)を構成することで、使用者によって容器部(31)に与える付与荷重の大きさが調節されるようにしている。付与荷重の大きさが調節されると、それに応じて容器部(31)からノズル部(32)へ供給される単位時間当たりの流体の量が調節される。上述したように、ノズル部(32)における流体の噴霧量は、ノズル部(32)へ送り込まれる流体の量によって支配される。従って、容器部(31)からノズル部(32)へ供給される単位時間当たりの流体の量を調節可能とすることで、ノズル部(32)における単位時間当たりの流体の噴霧量を調節することができるようになる。
また、本実施形態1では、弾性部材(25)として定荷重ゼンマイ(25)を用いることで、使用者が流体搬送部(15)を操作しなければ、上記付与荷重の大きさが概ね一定になるようにしている。このため、使用者が流体搬送部(15)を操作しない状態のときのノズル部(32)の噴霧量、すなわち使用者が噴霧量を調節しないときのノズル部(32)の噴霧量を一定に保つことができる。
−実施形態1の変形例1−
実施形態1の変形例1について説明する。この変形例1では、図5に示すように、曲率調節部(50)の構成が上記実施形態1とは異なっている。
具体的に、曲率調節部(50)は、回転部材(34)と、定荷重ゼンマイ(25)に当接する当接部材(52)とを備えている。回転部材(34)は、楕円形の柱状に形成されている。回転部材(34)は、楕円の中心からずれた位置を中心に回転自在に支持されている。当接部材(52)は、水平方向に移動可能に設けられている。当接部材(52)は、回転部材(34)と定荷重ゼンマイ(25)との間に挟み込まれている。
曲率調節部(50)では、使用者が回転部材(51)を回転させると、回転部材(51)における回転の中心から当接部材(52)への接触面までの距離が変化する。当接部材(52)は、この距離の変化に伴って水平方向に移動する。そして、当接部材(52)の水平移動に伴って、定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が変化する。
この静電噴霧装置(10)では、回転部材(51)における回転の中心から当接部材(52)への接触面までの距離が短い状態ほど、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率が大きくなるので、上記付与荷重が大きくなり、ノズル部(32)の噴霧量が多くなる。
−実施形態1の変形例2−
実施形態1の変形例2について説明する。この変形例2では、図6に示すように、流体搬送部(15)の構成が上記実施形態1とは異なっている。
具体的に、流体搬送部(15)は、定荷重ゼンマイ(25)を2つ備えている。各定荷重ゼンマイ(25)は、上下方向に延びる支持部材(17)によって、その長手方向に可動に支持されている。定荷重ゼンマイ(25)の外側端部は、定荷重ゼンマイ(25)の下方の位置に連結されている。
押圧部材(26)は、両端部がそれぞれ取付ピン(23)によってゼンマイドラム(28)に固定されている。押圧部材(26)は、台座用部材(22)の容器設置部(43)に対面するように設けられている。この流体搬送部(15)は、両方の定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻るに従って、ゼンマイドラム(28)と共に押圧部材(26)が下方へ移動して容器部(31)を押圧するように構成されている。
曲率調節部(50)は、定荷重ゼンマイ(25)に当接する当接部材(52)を2つ備えている。各当接部材(52)は、台座用部材(22)を挟むように立設された2本の柱状部材(19)のそれぞれにおいて、水平方向に移動可能に設けられている。各当接部材(52)は、定荷重ゼンマイ(25)の伸展部(37)に接触するように設けられている。この曲率調節部(50)は、使用者が当接部材(52)を水平方向に移動させることで、伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節することができるように構成されている。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態2の流体搬送部(15)には、図7に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、曲率調節部(50)の代わりに、方向調節部(54)が設けられている。なお、曲率調節部(50)と共に、方向調節部(54)を設けてもよい。
具体的に、方向調節部(54)は、第1ケース(41)の前後方向に延びる一対のレール部材(56)を備えている。各レール部材(56)には、前後方向に沿って長穴が形成されている(図示省略)。各レール部材(56)の長穴には、ゼンマイドラム(28)の各円板部材から突出する棒状部材(55)が挿通されている。棒状部材(55)は、ゼンマイドラム(28)に連結されている。一対のレール部材(56)は、長穴に沿って可動で、且つ回転自在にゼンマイドラム(28)を支持している。
また、方向調節部(54)は、ゼンマイドラム(28)に連結された摘み部材と、ゼンマイドラム(28)を保持するためのストッパとを備えている(図示省略)。方向調節部(54)では、使用者が摘み部材を操作することで、ゼンマイドラム(28)をレール部材(56)に沿って移動させることができるようになっている。また、ストッパによってゼンマイドラム(28)を移動させた位置に保持できるようになっている。
この実施形態2では、ゼンマイドラム(28)と共に定荷重ゼンマイ(25)が前後方向に移動されると、定荷重ゼンマイ(25)から押圧部材(26)に伝達される伝達荷重(定荷重ゼンマイ(25)が押圧部材(26)を引っ張る引張荷重)の作用方向が、押圧部材(26)の移動方向に対して調節される。上記伝達荷重の作用方向が変化されると、該伝達荷重における押圧部材(26)の移動方向成分の大きさが変化する。このため、上記付与荷重の大きさが変化して、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が調節される。
具体的に、図8(A)に示すように、定荷重ゼンマイ(25)を前方に移動させると、押圧部材(26)の移動方向と伝達荷重の作用方向との角度差が小さくなる。このため、伝達荷重における押圧部材(26)の移動方向成分の大きさが大きくなるので、上記付与荷重の大きさが大きくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が増大する。
一方、図8(B)に示すように、定荷重ゼンマイ(25)を後方に移動させると、押圧部材(26)の移動方向と伝達荷重の作用方向との角度差が大きくなる。このため、伝達荷重における押圧部材(26)の移動方向成分の大きさが小さくなるので、上記付与荷重の大きさが小さくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が減少する。
《発明の実施形態3》
本発明の実施形態3について説明する。本実施形態3の流体搬送部(15)には、図9に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、距離調節部(75)が設けられている。
具体的に、流体搬送部(15)では、押圧部材(26)が、一端側に挿通された取付ピン(76)を中心に回動自在に第1ケース(41)に設けられている。押圧部材(26)の他端側は、支持部材(27)によって支持されている。
距離調節部(75)は、定荷重ゼンマイ(25)全体をハウジング(21)の前後方向に移動させることができるように構成されている。距離調節部(75)は、ゼンマイドラム(28)を前後方向に移動させるための第1移動機構(78)と、定荷重ゼンマイ(25)の外周端部に連結された連結部材(77)を前後方向に移動させるための第2移動機構(79)とから構成されている。
第1移動機構(78)は、押圧部材(26)の背面に沿って形成された第1レール部材(81)を備えている。第1レール部材(81)には、ゼンマイドラム(28)の円板部材(28a)が挟み込まれている。第1移動機構(78)は、ゼンマイドラム(28)に取り付けられた摘み部材(図示省略)の操作によってゼンマイドラム(28)を第1レール部材(81)に沿って動かすことができるように構成されている。
第2移動機構(79)は、上記連結部材(77)が嵌め込まれる第2レール部材(83)を備えている。第2レール部材(83)は、第2ケース(42)の前後方向に沿うように設けられている。第2移動機構(79)は、連結部材(77)を第2レール部材(83)に沿って動かすことができるように構成されている。
この実施形態3では、使用者が第1移動機構(78)及び第2移動機構(79)を操作することで、定荷重ゼンマイ(25)全体がハウジング(21)の前後方向に移動される。これにより、上記付与荷重の大きさが調節されて、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が調節される。
具体的に、図9(A)に示すように、定荷重ゼンマイ(25)を前方へ移動させると、押圧部材(26)における定荷重ゼンマイ(25)の荷重の作用位置と取付ピン(76)との距離が長くなり、伝達荷重のモーメントが大きくなる。そして、伝達荷重のモーメントが大きくなると、容器部(31)に与える付与荷重の大きさが大きくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が増加する。
一方、図9(B)に示すように、定荷重ゼンマイ(25)を後方へ移動させると、押圧部材(26)の荷重の作用位置と取付ピン(76)との距離が短くなり、伝達荷重のモーメントが小さくなる。伝達荷重のモーメントが小さくなると、上記付与荷重の大きさが小さくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が減少する。
《発明の実施形態4》
本発明の実施形態4について説明する。本実施形態4の流体搬送部(15)には、図10に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、半径調節部(60)が設けられている。
具体的に、流体搬送部(15)では、押圧部材(26)の前側端に、壁状部材(63)が立設されている。壁状部材(63)の上部には、押圧部材(26)の幅方向に沿う長穴(63a)が形成されている。また、押圧部材(26)の上方には、後述する一対のアーム状部材(61,62)を支持するための支持部材(64)が設けられている。ハウジング(21)を閉じた状態では、支持部材(64)は押圧部材(26)と対面する。
流体搬送部(15)は、一対の第1アーム状部材(61)及び第2アーム状部材(62)を備えている。各アーム状部材(61,62)は、細長い板状に形成されている。
第1アーム状部材(61)の一端側には、長手方向に沿って長穴(61a)が形成されている。第1アーム状部材(61)は、支持部材(64)において支持部材(64)の幅方向(図10における左右方向)に移動可能に設けられた可動ピン(70)によって、回動自在に支持されている。可動ピン(70)は、長穴(61a)に挿通されている。
また、第1アーム状部材(61)の他端部には、第1固定ピン(71)によって定荷重ゼンマイ(25)が取り付けられている。第1固定ピン(71)は、前側から順に第1アーム状部材(61)、壁状部材(63)の長穴(63a)に挿通されている。
一方、第2アーム状部材(62)は、一端部を挿通する第2固定ピン(72)によって支持部材(64)に回動自在に支持されている。また、第2アーム状部材(62)の他端部には、壁状部材(63)の長穴(63a)に挿通された第3固定ピン(73)が取り付けられている。第3固定ピン(73)には、定荷重ゼンマイ(25)の外周端部が取り付けられている。
この実施形態4では、使用者が可動ピン(70)を支持部材(64)の幅方向に移動させることができるように構成されている。図10(A)に示すように、使用者が可動ピン(70)を外側(図10における右側)へ移動させると、可動ピン(70)が第1アーム状部材(61)の長穴(61a)を定荷重ゼンマイ(25)側へ移動するので、可動ピン(70)と第1固定ピン(71)との距離が短くなる。すなわち、第1アーム状部材(61)の回動半径が短くなる。
アーム状部材(61)の回動半径が短くなると、押圧部材(26)を一定の距離だけ移動させるのに必要な定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長が長くなるので、定荷重ゼンマイ(25)の発生荷重に対する、押圧部材(26)に伝達される伝達荷重の比率(以下、「伝達比」という)が大きくなる。このため、可動ピン(70)を外側へ移動させるほど、付与荷重の大きさが大きくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が増加する。
一方、使用者が可動ピン(70)を内側(図10における左側)へ移動させると、可動ピン(70)と第1固定ピン(71)との距離が長くなる。すなわち、第1アーム状部材(61)の回動半径が長くなる。アーム状部材(61)の回動半径が長くなると、上記伝達比が小さくなる。このため、可動ピン(70)を内側へ移動させるほど、付与荷重の大きさが小さくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が減少する。
《発明の実施形態5》
本発明の実施形態5について説明する。本実施形態5の流体搬送部(15)には、図11に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、個数調節部(80)が設けられている。流体搬送部(15)は、複数の定荷重ゼンマイ(25)を備えている。
具体的に、流体搬送部(15)は、第1定荷重ゼンマイ(25a)、第2定荷重ゼンマイ(25b)、及び第3定荷重ゼンマイ(25c)の3つの定荷重ゼンマイ(25)を備えている。これらの定荷重ゼンマイ(25)は、復元力の大きさが同じである。
個数調節部(80)は、3本の操作レバー(82a,82b,82c)を備えている。各操作レバー(82)は、一端側を中心に回動自在に第1ケース(41)に支持されている。各操作レバー(82)には、連結部材(88a,88b,88c)を介して定荷重ゼンマイ(25)が1つずつ取り付けられている。これらの操作レバー(82)では、操作レバー(82)の長手方向における定荷重ゼンマイ(25)の位置が互いに異なっている。
また、各定荷重ゼンマイ(25)の外側端部は、第2ケース(42)に連結されている。各定荷重ゼンマイ(25)の外側端部は、定荷重ゼンマイ(25)自身の真下の位置に連結されている。
この流体搬送部(15)では、使用者が操作レバー(82)を上下に回動させることができるようになっている。使用者が操作レバー(82)を上方に回動させると、その操作レバー(82)に取り付けられたゼンマイドラム(28)が押圧部材(26)から離れた状態になる。すなわち、上方に回動された操作レバー(82)に取り付けられた定荷重ゼンマイ(25)の復元力は、押圧部材(26)に伝達されない状態になる。
一方、使用者が操作レバー(82)を下方に回動させると、その操作レバー(82)に取り付けられたゼンマイドラム(28)が押圧部材(26)に接触する状態になる。すなわち、下方に回動された操作レバー(82)に取り付けられた定荷重ゼンマイ(25)の復元力は、押圧部材(26)に伝達される状態になる。
このように、この実施形態5では、使用者が操作レバー(82)を操作することで、定荷重ゼンマイ(25)の復元力を押圧部材(26)に伝達させるか否かが調節されるので、押圧部材(26)の押圧に用いる定荷重ゼンマイ(25)の個数を調節することができる。従って、使用者が操作レバー(82)を操作することで、容器部(31)に力を与えるのに用いる定荷重ゼンマイ(25)の個数が変更される。そして、付与荷重の大きさが調節され、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が調節される。
−実施形態5の変形例−
実施形態5の変形例について説明する。この変形例では、3本の操作レバー(82a,82b,82c)が、個数調節部(80)ではなく、容器部(31)に力を与えるのに用いる定荷重ゼンマイ(25)を選択するための選択部(85)を構成している。この流体搬送部(15)では、第1定荷重ゼンマイ(25a)、第2定荷重ゼンマイ(25b)、及び第3定荷重ゼンマイ(25c)の順に復元力が大きくなっている。
この流体搬送部(15)では、使用者が操作レバー(82)を操作することで、どの定荷重ゼンマイ(25)を押圧部材(26)の押圧に用いるかが選択される。使用者が第1定荷重ゼンマイ(25a)の操作レバー(82a)のみを下げた状態にすれば、第1定荷重ゼンマイ(25a)の復元力のみが押圧部材(26)に伝達される第1状態となる。また、使用者が第2定荷重ゼンマイ(25b)の操作レバー(82b)のみを下げた状態にすれば、第2定荷重ゼンマイ(25b)の復元力のみが押圧部材(26)に伝達される第2状態となる。また、使用者が第3定荷重ゼンマイ(25c)の操作レバー(82c)のみを下げた状態にすれば、第3定荷重ゼンマイ(25c)の復元力が押圧部材(26)に伝達される第3状態となる。この流体搬送部(15)では、復元力の大きさが第1定荷重ゼンマイ(25a)、第2定荷重ゼンマイ(25b)、第3定荷重ゼンマイ(25c)の順になっている。このため、第1状態、第2状態、第3状態の順に押圧部材(26)に伝達される荷重、すなわち容器部(31)に与える付与荷重が大きくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が多くなる。
《発明の実施形態6》
本発明の実施形態6について説明する。本実施形態6の流体搬送部(15)には、図12に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、伝達比調節部(90)が設けられている。
具体的に、伝達比調節部(90)は、一対の変速用プーリ(91)と、一対の変速用プーリ(91)に巻き掛けられる回転ベルト(92)とを備えている。各変速用プーリ(91)のシャフトには、押圧部材(26)の背面に連結されたラック(94)に噛み合う歯車(93)が取り付けられている。
変速用プーリ(91)は、固定プーリと可動プーリとを備えている。回転ベルト(92)は、いわゆるVベルトであって、固定プーリと可動プーリとに挟み込まれている。伝達比調節部(90)では、固定プーリと可動プーリとの距離を調節することで、回転ベルト(92)の回転半径が調節される。回転ベルト(92)には、定荷重ゼンマイ(25)の外周端部が連結されている。回転ベルト(92)は、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻るに従って、図12における時計回りに回転する。
この伝達比調節部(90)では、使用者が変速用プーリ(91)の可動プーリを移動させて、回転ベルト(92)の回転半径を調節することで、定荷重ゼンマイ(25)で発生する荷重に対する押圧部材(26)に伝達される伝達荷重の比率が調節される。具体的に、使用者が回転ベルト(92)の回転半径が長くなるように可動プーリを移動させると、定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長に対する変速用プーリ(91)の回転数が減少するので、定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長に対する押圧部材(26)の移動量が小さくなる。このため、上記伝達比が大きくなるので、容器部(31)に与える付与荷重の大きさが大きくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が増加する。
一方、使用者が回転ベルト(92)の回転半径が短くなるように可動プーリを移動させると、定荷重ゼンマイ(25)の巻戻り長に対する押圧部材(26)の移動量が大きくなる。このため、上記伝達比は小さくなるので、上記付与荷重の大きさが小さくなり、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が減少する。
《発明の実施形態7》
本発明の実施形態7について説明する。本実施形態7の流体搬送部(15)には、図13に示すように、容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節するための構成として、ブレーキ部(59)が設けられている。なお、ブレーキ部(59)は、上記実施形態1乃至実施形態6の何れにも適用可能である。
具体的に、ブレーキ部(59)は、第1ブレーキ(59a)と、第2ブレーキ(59b)とを備えている。第1ブレーキ(59a)は、ゼンマイドラム(28)の円板部材(28a)に押し付け可能に設けられている。第1ブレーキ(59a)は、ゼンマイドラム(28)への押付状態を調節することができるように、使用者の操作によってゼンマイドラム(28)に対して進退可能に設けられている。一方、第2ブレーキ(59b)は、押圧部材(26)の突出部(26b)に押し付け可能に設けられている。第2ブレーキ(59b)は、突出部(26b)への押付状態を調節することができるように、使用者の操作によって突出部(26b)に対して進退可能に設けられている。
流体搬送部(15)では、ゼンマイドラム(28)に第1ブレーキ(59a)が押し付けられると、第1ブレーキ(59a)による摩擦力が、定荷重ゼンマイ(25)が巻き戻る力に対して抵抗になる。このため、第1ブレーキ(59a)の押付状態を調節することで、定荷重ゼンマイ(25)から容器部(31)へ与えられる付与荷重の大きさが調節され、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が調節される。
また、突出部(26b)に第2ブレーキ(59b)が押し付けられると、第2ブレーキ(59b)による摩擦力が、定荷重ゼンマイ(25)の荷重によって押圧部材(26)が移動する力の抵抗になる。このため、第2ブレーキ(59b)の押付状態を調節することで、定荷重ゼンマイ(25)から容器部(31)へ与えられる付与荷重の大きさが調節され、ノズル部(32)における単位時間当たり液体の噴霧量が調節される。
なお、ブレーキ部(59)は、第1ブレーキ(59a)と第2ブレーキ(59b)との少なくとも一方を備えていればよい。また、第1ブレーキ(59a)は、ゼンマイドラム(28)ではなく、定荷重ゼンマイ(25)そのものに押し付け可能に設けてもよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態について、噴霧する液体としてテアニンの水溶液を用いてもよい。また、カテキンやプロアントシアニジン等の抗酸化剤の水溶液を用いてもよい。また、微生物の繁殖を抑制する機能や微生物を死滅させる機能を有する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の臭気分子を中和などによる化学変化で無臭化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、アレルゲンとなるタンパク質の抗原部位を化学的に変化させる物質を含んだ液体を用いてもよい。また、空気中の有害成分を化学変化によって無害化する物質を含んだ液体を用いてもよい。また、各種の香料や害虫の忌避剤等を含んだ液体を用いてもよい。
また、上記実施形態について、電界形成部(16)が、2つの電極から構成されていてもよい。この場合、2つの電極のうち一方がノズル部(32)内の液体に接触し、他方がノズル部(32)内の液体から絶縁される。電源部(24)によってこれらの電極間に電位差が与えられると、ノズル部(32)の先端部に電界が形成される。
また、上記実施形態について、弾性部材(25)が、定荷重ゼンマイではなく通常のゼンマイ(ストローク長に応じて発生荷重が変化するゼンマイ)であってもよい。
また、上記実施形態3、5、6、7の各実施形態について、弾性部材(25)が、ゼンマイ以外のバネ(例えばコイルバネ)であってもよいし、収縮性のあるパッドであってもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、電界形成部によって電界を形成してノズル部から流体を噴霧する静電噴霧装置について有用である。
図1は、本発明の実施形態1に係る静電噴霧装置を斜め前方の上側から見た斜視図である。 図2は、本発明の実施形態1に係る静電噴霧装置の断面図である。 図3は、本発明の実施形態1に係る噴霧カートリッジの斜視図である。 図4は、本発明の実施形態1に係る流体搬送部の要部の断面図であり、(A)はスライド部材が定荷重ゼンマイに押し付けられていない状態の断面図であり、(B)はスライド部材が定荷重ゼンマイに押し付けられている状態の断面図である。 図5は、本発明の実施形態1の変形例1に係る流体搬送部の断面図である。 図6は、本発明の実施形態1の変形例2に係る流体搬送部の正面図である。 図7は、本発明の実施形態2に係る静電噴霧装置の内部の平面図である。 図8は、本発明の実施形態2に係る流体搬送部の要部の断面図であり、(A)は定荷重ゼンマイを前方へ移動させた状態の断面図であり、(B)は定荷重ゼンマイを後方へ移動させた状態の断面図である。 図9は、本発明の実施形態3に係る静電噴霧装置の断面図であり、(A)は定荷重ゼンマイを前方へ移動させた状態の断面図であり、(B)は定荷重ゼンマイを後方へ移動させた状態の断面図である。 図10は、本発明の実施形態4に係る流体搬送部の正面図であり、(A)はアーム状部材の回動半径を短くした状態の正面図であり、(B)はアーム状部材の回動半径を長くした状態の正面図である。 図11は、本発明の実施形態5に係る静電噴霧装置の断面図である。 図12は、本発明の実施形態6に係る流体搬送部の側面図である。 図13は、本発明の実施形態7に係る流体搬送部の側面図である。
符号の説明
10 静電噴霧装置
15 流体搬送部
16 電界形成部
25 弾性部材
25 定荷重ゼンマイ
26 押圧部材
28 ゼンマイドラム
31 容器部
32 ノズル部
36 巻回部
37 伸展部
50 曲率調節部
54 方向調節部
59 ブレーキ部
60 半径調節部
75 距離調節部
80 個数調節部
85 選択部
90 伝達比調節部

Claims (12)

  1. 流体を貯留する容器部(31)と、
    上記容器部(31)内に連通するノズル部(32)と、
    上記容器部(31)内の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むための流体搬送部(15)と、
    上記ノズル部(32)の先端部に電界を形成するための電界形成部(16)とを備え、
    上記流体搬送部(15)は、弾性変形可能な弾性部材(25)を備え、該弾性部材(25)の復元力を用いて上記容器部(31)に力を与えることによって該容器部(31)内の流体を上記ノズル部(32)へ送り込むように構成され、
    上記流体搬送部(15)によって上記ノズル部(32)へ送り込まれた流体が、上記電界形成部(16)によって該ノズル部(32)の先端部に形成された電界によって噴霧される静電噴霧装置であって、
    上記流体搬送部(15)は、上記容器部(31)に与える付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 請求項1において、
    上記弾性部材(25)は、定荷重ゼンマイ(25)であることを特徴とする静電噴霧装置。
  3. 請求項2において、
    上記定荷重ゼンマイ(25)には、渦巻き状態の巻回部(36)と、渦巻き状態から引き出された伸展部(37)とが形成され、
    上記流体搬送部(15)は、上記伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を調節するための曲率調節部(50)を備え、該曲率調節部(50)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  4. 請求項3において、
    上記曲率調節部(50)は、上記伸展部(37)の外側面に当接する当接部材(52)を備え、該当接部材(52)の伸展部(37)への押付状態を調節することによって、上記伸展部(37)における巻回部(36)寄りの端部の曲率を変化させるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか1つにおいて、
    上記流体搬送部(15)は、上記定荷重ゼンマイ(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)の移動方向に対する上記伝達荷重の作用方向を調節するための方向調節部(54)とを備え、該方向調節部(54)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  6. 請求項2乃至4の何れか1つにおいて、
    上記流体搬送部(15)は、一端側に定荷重ゼンマイ(25)が取り付けられて回動自在に設けられたアーム状部材(61,62)と、該定荷重ゼンマイ(25)の荷重を受けた上記アーム状部材(61,62)が回動することによって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、上記アーム状部材(61,62)の回動半径を調節するための半径調節部(60)とを備え、該半径調節部(60)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  7. 請求項2乃至6の何れか1つにおいて、
    上記流体搬送部(15)は、上記定荷重ゼンマイ(25)と該定荷重ゼンマイ(25)が巻き付けられたゼンマイドラム(28)の少なくとも一方に押し付け可能なブレーキ部(59)を備え、該ブレーキ部(59)の押付状態の調節によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  8. 請求項1乃至4の何れか1つにおいて、
    上記流体搬送部(15)は、上記弾性部材(25)から伝達される荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)に押し付け可能なブレーキ部(59)とを備え、該ブレーキ部(59)の押付状態の調節によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  9. 請求項1又は2において、
    上記流体搬送部(15)は、複数の弾性部材(25)と、上記容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)の個数を調節するための個数調節部(80)とを備え、該個数調節部(80)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  10. 請求項1又は2において、
    上記流体搬送部(15)は、復元力の大きさが互いに異なる複数の弾性部材(25)と、上記容器部(31)に力を与えるのに用いる弾性部材(25)を選択するための選択部(85)とを備え、該選択部(85)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  11. 請求項1又は2において、
    上記流体搬送部(15)は、上記弾性部材(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ回動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該押圧部材(26)における回動の中心と該押圧部材(26)における上記伝達荷重の作用位置との距離を調節するための距離調節部(75)とを備え、該距離調節部(75)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
  12. 請求項1又は2において、
    上記流体搬送部(15)は、上記弾性部材(25)から伝達される伝達荷重によって上記容器部(31)側へ移動して該容器部(31)を押圧する押圧部材(26)と、該弾性部材(25)で発生する荷重に対する該伝達荷重の比率を調節するための伝達比調節部(90)を備え、該伝達比調節部(90)の操作によって上記付与荷重の大きさを調節することができるように構成されていることを特徴とする静電噴霧装置。
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