JP2008295931A - 審美性および生体親和性に優れた義歯床 - Google Patents
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Abstract
【課題】
歯肉色に近似した色調を有する義歯床を得る。
【解決手段】
義歯床に、白色でかつ審美性、耐食性に優れたロジウムメッキ層を形成せしめる。口内側を撥水性に優れた平滑状として審美性を確保しつつ、身体装着側を凹凸状として親水性化することで、唾液量の少ない高齢者でも義歯がはめやすく生体親和性を具備した義歯床となる。
【選択図】なし
歯肉色に近似した色調を有する義歯床を得る。
【解決手段】
義歯床に、白色でかつ審美性、耐食性に優れたロジウムメッキ層を形成せしめる。口内側を撥水性に優れた平滑状として審美性を確保しつつ、身体装着側を凹凸状として親水性化することで、唾液量の少ない高齢者でも義歯がはめやすく生体親和性を具備した義歯床となる。
【選択図】なし
Description
本発明は審美性および生体親和性に優れた義歯床に関するものである。
従来より、アクリル系樹脂製の有床義歯においては、赤色に着色したナイロン繊維をアクリル材料に混合することにより、薄いピンク色の透明なアクリル系樹脂中に前記赤色繊維を現わし、これにより歯肉色に近似した自然な感じの色調を表現したものが審美性に優れたものとして広く一般に使用されている。一方、熱可塑性樹脂を義歯床用材料として用いた有床義歯においても同様な方法で歯肉色に近似した色調を付与する傾向にあり、特開平6−40839号公報が提案されている。これは、融点が300℃以上であるアラミド又はポリイミド又はポリエーテルケトンからなるアラミド系繊維を赤色に着色し、かつ短寸に切断してポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂に混合したものである。
また、金属を基材とする義歯床が開発されており、その金属の中でも強度、生体為害性、生体親和性などを考慮して純チタンまたはチタン基合金が用いられている。
特開平6−40839号
また、金属を基材とする義歯床が開発されており、その金属の中でも強度、生体為害性、生体親和性などを考慮して純チタンまたはチタン基合金が用いられている。
チタンは、生体適合性には優れているが色彩が暗く、唾液等の接触により黒化してしまうという欠点があり、審美性(ここでいう審美性とは、生体歯肉色との釣り合いにおいて、不健康且つ不調和な美的感覚を与えない意)の観点から必ずしも患者側の要求を満足し得ないものであった。
即ち、薄い歯肉樹脂を透過して見える義歯床部が、純チタンまたはチタン基合金の金属肌のままである場合、いわゆる黒化現象を起こし審美性に劣ることになる。
即ち、薄い歯肉樹脂を透過して見える義歯床部が、純チタンまたはチタン基合金の金属肌のままである場合、いわゆる黒化現象を起こし審美性に劣ることになる。
上記問題を解決するため、本発明の審美性および生体親和性に優れた義歯床は以下のように構成している。すなわち、その第一構成は、金属基材の義歯床であって、少なくとも口内露出側にロジウム層を形成せしめることを特徴とする。
審美性に優れた義歯床としては、白色でかつ審美性、耐食性に優れたロジウムメッキは最適である。口内露出側とは、装着後の義歯を外部から観察可能な口内側である。
審美性に優れた義歯床としては、白色でかつ審美性、耐食性に優れたロジウムメッキは最適である。口内露出側とは、装着後の義歯を外部から観察可能な口内側である。
第二構成は、第一構成の義歯床の身体装着側に形成したロジウム層の表面を凹凸状として、義歯床の身体装着側を親水性化したことを特徴とする。
撥水性に優れた平滑表面のロジウム層を形成した場合は、特に唾液量の少ない高齢者には義歯をはめにくい場合がある。そこで、義歯床の口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状として表面積を増やすことにより、義歯床の身体装着側を親水性化(無光沢面の凹凸によりぬれ性が向上)させて生体親和性を備えることになる。
撥水性に優れた平滑表面のロジウム層を形成した場合は、特に唾液量の少ない高齢者には義歯をはめにくい場合がある。そこで、義歯床の口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状として表面積を増やすことにより、義歯床の身体装着側を親水性化(無光沢面の凹凸によりぬれ性が向上)させて生体親和性を備えることになる。
義歯床の表面に、白色でかつ審美性、耐食性に優れたロジウムメッキ層を形成することで優れた審美性を付与できる。また、義歯床の口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状として親水性化することで、唾液量の少ない高齢者でも義歯がはめやすくなり生体親和性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の義歯床を実施例により更に具体的に説明する。
[実施例1]
純度99%以上(JIS−H4600−TP35)の純チタン板を基材とした義歯床を作成した。この義歯床を十分に研磨、脱脂した後、イオンプレーティング装置[昭和真空(株)製SHP400T]内にセットし、義歯床の表面にロジウム層(メッキ層)を形成した。義歯床の口内側のロジウム層の表面は平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面は凹凸状とした。
実施例1の義歯床を身体装着した状態で、太陽光下、蛍光灯下、白熱灯下において、肉眼およびフラッシュ有りまたは無しで写真撮影を行った。義歯床の歯肉は、いずれの光源下でも生体歯肉と色差、透明感において、生体歯肉との違和感がなく審美性に優れていた。また、実施例1の義歯床は、口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとして親水性化したことで、高齢者による身体装着においても、唾液量が少ないにもかかわらずはめやすいという回答が得られた。
純度99%以上(JIS−H4600−TP35)の純チタン板を基材とした義歯床を作成した。この義歯床を十分に研磨、脱脂した後、イオンプレーティング装置[昭和真空(株)製SHP400T]内にセットし、義歯床の表面にロジウム層(メッキ層)を形成した。義歯床の口内側のロジウム層の表面は平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面は凹凸状とした。
実施例1の義歯床を身体装着した状態で、太陽光下、蛍光灯下、白熱灯下において、肉眼およびフラッシュ有りまたは無しで写真撮影を行った。義歯床の歯肉は、いずれの光源下でも生体歯肉と色差、透明感において、生体歯肉との違和感がなく審美性に優れていた。また、実施例1の義歯床は、口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとして親水性化したことで、高齢者による身体装着においても、唾液量が少ないにもかかわらずはめやすいという回答が得られた。
[実施例2]
コバルト・クロム合金で作られた義歯床の表面を充分に研磨し、更にその合金表面から化学的に不導体膜を除去し、活性化し、直ちに、金ストライクめっきを施工し、引き続きロジウム層を2ミクロン厚で形成した。
ロジウム層(メッキ層)の形成工程では、身体装着側が凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとなり、口内側が平滑光沢面となるように、内外夫々の印加電圧と電流密度の調節を行った。
実施例2の義歯床についても実施例1と同様に身体装着した状態で写真撮影を行った結果、実施例1と同様に審美性に優れていた。また、実施例2の義歯床においても、口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとして、装着時において充分な親水性を有する義歯床を得ることができた。
コバルト・クロム合金で作られた義歯床の表面を充分に研磨し、更にその合金表面から化学的に不導体膜を除去し、活性化し、直ちに、金ストライクめっきを施工し、引き続きロジウム層を2ミクロン厚で形成した。
ロジウム層(メッキ層)の形成工程では、身体装着側が凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとなり、口内側が平滑光沢面となるように、内外夫々の印加電圧と電流密度の調節を行った。
実施例2の義歯床についても実施例1と同様に身体装着した状態で写真撮影を行った結果、実施例1と同様に審美性に優れていた。また、実施例2の義歯床においても、口内側のロジウム層の表面を平滑状とし、身体装着側のロジウム層の表面を凹凸状(梨地状)の半光沢仕上がりとして、装着時において充分な親水性を有する義歯床を得ることができた。
Claims (2)
- 金属基材の義歯床であって、少なくとも口内側の表面にロジウム層を形成せしめることを特徴とする審美性および生体親和性に優れた義歯床。
- 義歯床の身体装着側に形成したロジウム層の表面を凹凸状として、義歯床の身体装着側を親水性化したことを特徴とする請求項1記載の審美性および生体親和性に優れた義歯床。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007147964A JP2008295931A (ja) | 2007-06-04 | 2007-06-04 | 審美性および生体親和性に優れた義歯床 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007147964A JP2008295931A (ja) | 2007-06-04 | 2007-06-04 | 審美性および生体親和性に優れた義歯床 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008295931A true JP2008295931A (ja) | 2008-12-11 |
Family
ID=40170015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007147964A Withdrawn JP2008295931A (ja) | 2007-06-04 | 2007-06-04 | 審美性および生体親和性に優れた義歯床 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008295931A (ja) |
-
2007
- 2007-06-04 JP JP2007147964A patent/JP2008295931A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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