JP2008294619A - 音声通信システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ネットワーク200に接続された各収音側である放収音装置11A,11B,11Dは、自装置周りの発言を収音して収音データを形成するとともに、話者方位を検出する。放収音装置11A,11B,11Dは、話者方位情報に基づいて、話者識別データ、優先度データ、および装置識別IDを備えるメタデータを生成するか読み出し、収音データに基づく音声データに添付することで、フレームデータを形成して送信する。放音側である放収音装置11Cは、ネットワーク200経由で受信したフレームデータを解析して、メタデータに含まれる優先度データ、話者識別データ、装置識別IDを取得し、優先度が高い話者から優先して音像定位させるように放音環境を設定する。この際、音像定位数と話者識別データに基づく話者数の関係から適宜ミキシング等を行う。
【選択図】 図6
Description
各拠点201A〜201Dに設置されている放収音装置11A〜11Dは、同じ構成からなり、話者方位を検出し、当該話者方位からの収音が可能であるとともに、複数位置に対して音像定位を行うことができる機能を有する。
図2は各放収音装置11A〜11Dの主要構成を示すブロック図である。なお、放収音装置11A〜11Dは、同じ構成、仕様であるので、放収音装置11Aを例に機能を説明する。
図3は多地点会議システムで用いられる通信用データすなわちフレームデータの構成を示す図であり、(A)は1台の装置に対してチャンネル数が一つだけ割り当てられる場合を示し、(B)は1台の装置に対して複数のチャンネル数が割り当てられる場合を示す。
収音制御部114Aは、マイクアレイMCAの各マイクMCでの収音で得られる個別収音信号に対して、所定パターンからなる遅延、振幅の制御を行うことで、それぞれに異なる複数の方位を主たる収音方位とする(言い換えれば異なる収音指向性パターンからなる)複数の収音ビーム信号を形成する。収音制御部114Aは、各収音ビーム信号のレベルを検出して、予め設定した話者検出閾値レベルを超える収音ビーム信号を検出すると、当該収音ビーム信号を収音データとして取得する。また、収音制御部114Aは、収音データとして取得した収音ビーム信号の方位を取得し、話者方位データとして制御部111Aへ与える。
通信制御部112Aは、収音時制御(送信制御)として、収音制御部114Aから与えられた所定の音声ファイル形式からなる収音データをネットワーク通信データ形式の音声データ510に変換し、当該音声データ510に、制御部111Aから与えられたメタデータ511をヘッダ等として添付することで、フレームデータ501を生成する。通信制御部112Aは、自装置の収音に基づくフレームデータ501を、ネットワーク200で接続された他の放収音装置11B〜11Dの通信制御部112B〜112Dへ送信する。
図4は、収音時の放収音装置の主要処理フローを示すフローチャートである。
放収音装置11Aは、電源がオン状態に制御されると初期状態となり、ネットワーク接続確認が行われるとともに、収音機能として発話検出待機状態となる。放収音装置11Aは、前述の話者検出閾値レベル以上の収音ビーム信号を検出すると、発話検出したと判断する(S101:Y)。放収音装置11Aは、この発話検出の判断が行われない間は、発話検出待機状態を維持する(S101:N)。放収音装置11Aは、発話検出を判断すると、今回検出した話者方位情報を含むメタデータが既に記憶されているかどうかを検出し、既にメタデータが存在すれば(S102:Y)、記憶されているメタデータを読み出す(S103)。これは、例えば、自装置の所定方位に司会者が在席し、当該司会者に高い優先度が与えられているような場合で、司会者の方位が予め記憶され、当該記憶された方位に対する話者識別データと、優先度データと、装置識別IDとからなるメタデータが予め設定、記憶されているような場合に適用される。すなわち、放収音装置11Aは、司会者の方位に対して話者検出を判断すると、当該司会者に応じて予め設定、記憶されたメタデータを詠み出し、音声データに添付する。また、当該放収音装置11Aが例えば本社の役員室等の拠点として優先度が高い場所であった場合でも、同様に、予め高い優先度と、装置識別IDとからなるメタデータが設定されており、当該放収音装置11Aは、常時高い優先度の優先度データを有するメタデータを読み出して音声データに添付する。なお、特に優先度が設定されていないような場合であっても、以前に話者方位情報に基づくメタデータが形成されていれば、同じ話者方位情報に対して同じメタデータが添付される。
通信制御部112Aは、放音時制御(受信制御)として、他の放収音装置11B〜11Dから受信したフレームデータ501を解析して、メタデータ511と音声データ510とに分離し、メタデータ511を制御部111Aへ与え、ネットワーク通信データ形式の音声データ510を所定の音声ファイル形式からなる放音データへ変換して放音制御部113Aへ与える。この際、音声データ群520は、複数の音声データからなるので、通信制御部112Aは、音声データ群520の各音声データを個別に放音データへ変換する。
図5は放音時の放収音装置の主要処理フローを示すフローチャートである。
放収音装置11Aは、電源がオン状態に制御されると初期状態となり、ネットワーク接続確認が行われるとともに、放音機能としてフレームデータの受信待機状態となる。放収音装置11Aは、ネットワークを介してフレームデータを受信すると、フレームデータの解析を行い、メタデータの検出、及び、音声データから放音データへの変換処理を行う(S201:Y)。一方、放収音装置11Aは、フレームデータが検出されなければ、受信待機状態を維持する(S201:N)。
収音制御部114Aは、話者検出閾値レベルを超える収音ビーム信号を複数検出すると、各収音ビーム信号を個別の収音データとして取得し、対応する方位も個別に取得する。
通信制御部112Aは、収音制御部114Aから与えられた複数の収音データをそれぞれ個別ファイルとしてネットワーク通信データ形式に変換する。通信制御部112Aは、変換された各音声データ5200A〜5200Nを生成し、制御部111Aから与えられたメタデータ5201A〜5201Nをヘッダ等として添付することで、要素データ520A〜520Nを生成する。この際、各メタデータ5201A〜5201Nと各音声データ5200A〜5200Nとは関連付けされた状態で、要素データ520A〜520Nは生成される。通信制御部112Aは、要素データ520A〜520Nに、さらに装置識別IDおよびチャンネル数データを含むメタデータ521を添付することで、フレームデータ502を生成し、ネットワーク200で接続された他の放収音装置11B〜11Dの通信制御部112B〜112Dへ送信する。
通信制御部112Aは、放音時制御(受信制御)として、他の放収音装置11B〜11Dから受信したフレームデータ502を解析して、メタデータ521と要素データ520A〜520Nとを分離する。さらに、通信制御部112Aは、それぞれの要素データ520A〜520Nをメタデータ5201A〜5201Nと音声データ5200A〜5200Nとに分離する。そして、通信制御部112Aは、メタデータ521、5201A〜5201Nを制御部111Aへ与え、ネットワーク通信データ形式の音声データ5200A〜5200Nを所定の音声ファイル形式からなる放音データへ変換して放音制御部113Aへ与える。
拠点201Aの放収音装置11Aは、社長である話者301Aの発言と、専務である話者302Aの発言とを収音し、個別の収音データを生成する。放収音装置11Aは、話者301Aの収音データと話者302Aの収音データとを区別した状態で取得するとともに、前述の話者方位検出機能により、話者301Aと話者302Aとの話者方位を取得する。放収音装置11Aは、話者301Aに対応するメタデータと、話者302Aに対応するメタデータとを読み出す。ここで、話者301Aに対応するメタデータは、話者方位に基づいて得られる予め設定された話者識別データ(この場合、社長識別データ)と、当該話者方位に対して予め優先度高で設定された優先度データとを備える。話者302Aに対応するメタデータは、話者方位に基づいて得られる予め設定された話者識別データ(この場合、専務識別データ)と、当該話者方位に対して予め優先度高で設定された優先度データとを備える。
放収音装置11Aは、さらに、装置識別IDと、2チャンネルを示すチャンネル数データとを生成する。放収音装置11Aは、図3(B)に示すような、話者301A,302A毎のメタデータと音声データとからなる要素データと、装置識別IDとチャンネル数データとを含むメタデータと、からフレームデータを形成し、ネットワーク200に接続する各放収音装置へ送信する。なお、本例では、放収音装置11Aは、優先度の高い会議者のみが在席するので、装置識別IDに対応する優先度高の優先度データをメタデータに含むようにしても良い。
放収音装置11Bは、さらに、装置識別IDを生成しメタデータに加えることで、図3(A)に示すような、装置識別ID、優先度中または優先度低の優先度データ、話者識別データからなるメタデータと音声データとからなるフレームデータを形成し、ネットワーク200に接続する各放収音装置へ送信する。
放収音装置11Dは、さらに、装置識別IDを生成しメタデータに加えることで、図3(A)に示すような、装置識別ID、優先度高の優先度データ、話者識別データからなるメタデータと音声データとからなるフレームデータを形成し、ネットワーク200に接続する各放収音装置へ送信する。
拠点201Cの放収音装置11Cは、ネットワーク200を介して、放収音装置11A,11B,11Dからフレームデータを受信すると、それぞれのデータを解析して、装置識別ID、話者識別情報、各話者識別データに対応する優先度データを取得する。放収音装置11Cは、優先度高の優先度データを検出すると、対応する話者識別データを取得し、優先度データと話者識別データとに基づいて、予め設定した放音環境データから優先度高の特定話者に対する音像定位位置を設定する。例えば、図6であれば、放収音装置11Cは、優先度高である話者301A(社長)に対して、装置筐体の長尺方向の中心付近に音像を定位させる。また、放収音装置11Cは、優先度高である話者302A(専務)に対して、話者301Aから所定距離だけ操作パネルと反対側(図に向かって左側)に離れた位置に音像を定位させる。さらに、放収音装置11Cは、優先度高である話者301Dに対して、話者301Aから所定距離だけ操作パネル側に離れた位置に音像を定位させる。これらの音像定位は、話者301A,302A,301Dが会議から退席するまで維持される。なお、退席が確認できた場合には、設定した音像位置を開放し、他の話者に割り当てるようにしてもよい。
放収音装置11Cは優先度高の話者301A,302A,301Dに対する音像定位を設定すると、次に、優先度中または優先度低の話者301B(拠点201B)に対する音像定位を行う。例えば、図6の例であれば、優先度高の話者に対して設定された音像定位以外の音像定位位置から選択して、筐体の操作パネル側の端部付近に音像を定位させる。
図7は、図6の状態に加えて、拠点201Eの301Eが発言した状態を示す図である。
(追加の収音側の放収音装置の処理)
拠点201Eの放収音装置11Eは、一般会議者である話者301Eの発言を収音し、収音データを生成するとともに、話者301Eの話者方位を取得する。放収音装置11Eは、話者301Eに対応するメタデータを読み出すか新規に作成する。ここで、話者301Eに対応するメタデータは、話者方位に基づいて得られる話者識別データと、当該話者方位に対して予め優先度中または優先度低で設定された優先度データとを備える。
放収音装置11Eは、さらに、装置識別IDを生成しメタデータに加えることで、図3(A)に示すような、装置識別ID、優先度中または優先度低の優先度データ、話者識別データからなるメタデータと音声データとからなるフレームデータを形成し、ネットワーク200に接続する各放収音装置へ送信する。
拠点201Cの放収音装置11Cは、すでに、話者301A,302A,301D、および話者301B(拠点201B)に対する音像定位が行われた状態で、新たに放収音装置11Eからフレームデータを受信すると、放音環境の設定を更新する。具体的には、放収音装置11Cは、フレームデータを解析し、話者301E(拠点201E)の優先度が中または低であることを検出すると音像定位の設定位置の空き状況を確認する。放収音装置11Cは、空きを検出すると、当該空きである位置に音像を定位させる。例えば、図7の例であれば、空きの位置である筐体の操作パネルと反対側の端部付近に、話者301E(拠点201E)の音像を定位させる。
図8は、図7の状態に加えて拠点201Bの話者302Bが発言した状態を示す図である。
(収音側の放収音装置の処理)
拠点201Bの放収音装置11Bは、新たに話者302Bが発言すると、当該話者302Bの音声を収音するとともに、話者302Bに対する話者方位を検出する。
放収音装置11Bは、さらに、装置識別IDと、2チャンネルを示すチャンネル数データとを生成する。放収音装置11Bは、図3(B)に示すような、話者301B,302B毎のメタデータと音声データとからなる要素データと、装置識別IDとチャンネル数データとを含むメタデータと、からフレームデータを形成し、ネットワーク200に接続する各放収音装置へ送信する。
拠点201Cの放収音装置11Cは、すでに、話者301A,302A,301D、話者301B(拠点201B)、301E(拠点201E)に対する音像定位が行われた状態で、放収音装置11Bから複数チャンネルを有するフレームデータを受信すると、放音環境の設定を更新する。具体的には、放収音装置11Cは、更新された放収音装置11Bからのフレームデータを解析し、話者302Bの優先度が中または低であることを検出すると音像定位の設定位置の空き状況を確認する。放収音装置11Cは、空きが無いことを検出すると、同じ装置識別IDである話者301Bと同じ位置に音像定位させる。例えば、図8の例であれば、話者301Bの音像定位位置である筐体の操作パネル側の端部付近に、拠点201Bの音声として音像を定位させる。
図9に示す会議では、図1に示した会議に対して、さらに、拠点201F、201Gが加わったものである。
拠点201Fには、放収音装置12Fが設置されるとともに、放収音装置12Fの周囲に話者301F,302Fが在席している。放収音装置12Fは、円周上に複数のスピーカが配置されたスピーカアレイと、円周上に複数のマイクが配置されたマイクアレイとを備え、音像定位数が少ないものの、複数の音像定位および話者検出が可能な構成からなる。このような放収音装置12Fを用いる場合、上述のように音像定位数に達するまでは優先度の高い順に音像定位を設定し、話者数が音像定位数を超える場合には優先度の低いものから順にミキシングして放音する。これにより、上述の構成を利用することができる。
図10は話者識別データの無いフレームデータ503の構成を示す図である。
このように、話者識別データが無い場合、装置識別IDと優先度データとからなるメタデータ531と、音声データ530とからフレームデータ503が構成される。
図11はサーバ210を有する多地点会議システムの構成を示す概念図である。また、図12はサーバ用フレームデータ505の構成を示す図である。
図11に示す例は、図1に示した会議システムにおいて、サーバ210が存在する場合を示す。このような会議システムでは、各放収音装置11A〜11Dのフレームデータは、サーバ210へ送信される。サーバ210は、受信した各フレームデータを一つのサーバ用フレームデータ505にまとめ、当該サーバ用フレームデータ505のメタデータとして拠点数データを添付する。拠点数データは、受信したフレームデータ数を計測することで得られる。サーバ210は、サーバ用フレームデータ505を生成すると、各放収音装置11A〜11Dへ送信する。
11A〜11E−放収音装置、111A〜111D−制御部、112A〜112D−通信制御部、113A〜113D−放音制御部、114A〜114D−収音制御部、115A〜115D−メモリ、SPA−スピーカアレイ、SP−スピーカ、MCA−マイクアレイ、MC−マイク、
12F−放収音装置、13G−パソコン、14G−ヘッドホン音声変換器、15G−ヘッドホン、
501,502,503,504A〜504N−フレームデータ、505−サーバ用フレームデータ、511,521,5201A〜5201N,531−メタデータ、510,5200A〜5200N,530−音声データ
Claims (5)
- 複数の音像定位を行う放音制御手段と、話者を検出するとともに話者方位からの音声を収音する収音制御手段との少なくともいずれか一方を備えた放収音装置と、
該放収音装置を含む複数の放収音装置を接続するネットワーク網と、
を備えた音声通信システムであって、
収音側の放収音装置は、前記収音制御手段を備え、収音音声に基づく音声データと、該音声データを識別させる識別データとを生成して、前記収音音声に基づく音声データと前記識別データとを含む通信用データを生成してネットワーク網へ送信し、
放音側の放収音装置は、前記放音制御手段を備え、前記ネットワーク網を介して受信した通信用データから前記識別データを取得して、該識別データに基づいて、関連する音声データの音像定位を決定する、
音声通信システム。 - 前記識別データは、話者識別データと、放収音装置に固有の装置識別IDと、を、少なくとも備える、
請求項1に記載の音声通信システム。 - 前記識別データは、音像定位の優先性を示す優先度を、さらに備え、
放音側の放収音装置は、前記優先度が高いものを優先して音像定位させる、
請求項2に記載の音声通信システム。 - 前記収音側の放収音装置は、収音制御手段により複数の話者を並列して検出するとともに、それぞれの話者の音声を個別に収音し、収音音声毎に複数の音声データを形成するとともに音声データ毎にチャンネルを設定して、設定したチャンネル数を前記識別データに含ませる、
請求項1〜3のいずれかに記載の音声通信システム。 - 前記音声通信システムは、複数の放収音装置間の前記通信用データの送受信を管理する管理サーバを備え、
該管理サーバは、複数の収音側の放収音装置から前記通信用データを受け付けると、複数の通信用データを含み、且つ拠点数を前記サーバ用識別データとして加えたサーバ通信用データを生成して、ネットワーク網へ送信し、
放音側の放収音装置は、前記サーバ用識別データおよび識別データに基づいて、自装置での収音音声を除く音声データの音像定位を決定する、
請求項1〜4のいずれかに記載の音声通信システム。
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