JP2009171197A - 情報通信装置、通信状態検査方法、通信状態検査プログラムおよび双方向通信システム - Google Patents

情報通信装置、通信状態検査方法、通信状態検査プログラムおよび双方向通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】情報通信装置によって双方向通信を行う場合、相手方の情報通信装置として特別な構成を用いることなく的確に音声の通信状態の検査を行うこと。
【解決手段】本発明は、情報を相手方に伝送する伝送部16と、テストトーンを発生するテストトーン発生部12と、テストトーン発生部12で発生したテストトーンを伝送部16で相手方に伝送し、そのテストトーンの戻りによって通信状態を判断する制御部11とを備える情報通信装置10Aである。
【選択図】図2

Description

本発明は、情報を相手方に伝送する手段を備えた情報通信装置、通信状態検査方法、通信状態検査プログラムおよび双方向通信システムに関し、特に音の伝送状態の検査に適した情報通信装置、通信状態検査方法、通信状態検査プログラムおよび双方向通信システムに関する。
テレビ会議システムなどの双方向通信システムにおいては、送信者側(送信者側機器)と受信者側(受信者側機器)とがネットワークを介して物理的に離れた位置に設けられているのが一般的であるため、それぞれの機器を異なる人がセットアップするのが普通である。例えば、双方の利用者はネットワークによる接続確認や映像の伝送状態をチェックし、確認がとれた状態で会議等のやりとりを開始することになる。
ここで、テレビ会議を開始してみると、映像は見えるものの音声が出力されず、その原因が送信側のマイク、スピーカにあるのか、もしくは受信側のマイク、スピーカにあるのかを確認するため、別途電話をかけ、確認作業を行うということがしばし見受けられる。
特許文献1では、多地点における音声通信において、音量が小さいために相手方に音声が伝わらない問題を回避するため、ある端末のスピーカ音量を別の端末から設定可能にし、また復号後の音声信号のレベルを併せて確認することで、より確実に相手方へ音声を伝える技術が開示されている。
特開平7−226800号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、相手方の端末のスピーカ音量を別の端末から設定可能にするため、各端末としてスピーカを含めた一体型で構成する必要があり、これを実現する専用の機器を双方で備えている必要がある。また、スピーカの音声再生部分のみが故障していた場合には、その現象を捉えることができないという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものである。すなわち、本発明は、情報を相手方に伝送する伝送手段と、テストトーンを発生するテストトーン発生手段と、テストトーン発生手段で発生したテストトーンを伝送手段で相手方に伝送し、そのテストトーンの戻りによって通信状態を判断する制御手段とを備える情報通信装置である。
このような本発明では、テストトーン発生手段にて発生させたテストトーンを伝送手段から相手方に伝送し、このテストトーンの相手方からの戻り、つまり相手方の機器で出力されたテストトーンが相手方の機器で再度入力され、戻ってくるか否かによって通信状態を判断できるようになる。
また、本発明は、情報を相手方に伝送する伝送手段と、テストトーンを発生するテストトーン発生手段とを有する情報通信装置を用いた通信状態検査方法において、テストトーン発生手段でテストトーンを発生する工程と、テストトーンを伝送手段によって相手方に伝送する工程と、テストトーンの相手方からの戻りによって通信状態を判断する工程とを備える通信状態検査方法である。
このような本発明では、テストトーン発生手段にて発生させたテストトーンを伝送手段から相手方に伝送し、このテストトーンを相手方の機器から出力させる。この出力されたテストトーンが相手方の機器で再度入力され、これが戻ってくるか否かによって通信状態を判断できるようになる。
また、本発明は、情報を相手方に伝送する伝送手段と、テストトーンを発生するテストトーン発生手段とを有する情報通信装置で実行される通信状態検査プログラムにおいて、テストトーン発生手段でテストトーンを発生するステップと、テストトーンを伝送手段によって相手方に伝送するステップと、テストトーンの相手方からの戻りによって通信状態を判断するステップとを情報通信装置で実行させる通信状態検査プログラムである。
このような本発明では、プログラム処理により、テストトーン発生手段にてテストトーンを発生させ、これを伝送手段から相手方に伝送し、このテストトーンを相手方の機器から出力させる。そして、この出力されたテストトーンが相手方の機器で再度入力され、これが戻ってくるか否かによって通信状態を判断できるようになる。
また、本発明は、相手方への情報の伝送および受信を行う伝送手段と、相手方に伝送する音声を入力するマイクと、相手方から伝送された音声を出力するスピーカとを双方の情報通信装置で有する双方向通信システムにおいて、少なくとも一方の情報通信装置には、テストトーンを発生するテストトーン発生手段と、テストトーン発生手段で発生したテストトーンを伝送手段で相手方に伝送し、相手方のスピーカから出力されたテストトーンが相手方のマイクを介して入力され戻ってくるか否かによって通信状態を判断する制御手段とを備える双方向通信システムである。
このような本発明では、一方の情報通信装置のテストトーン発生手段にて発生させたテストトーンを伝送手段から相手方の情報通信装置に伝送し、このテストトーンの相手方からの戻り、つまり相手方の情報通信装置で出力されたテストトーンが相手方の情報通信装置で再度入力され、戻ってくるか否かによって通信状態を判断できるようになる。
本発明の一態様としては、テレビ会議システムなどの双方向通信システムにおいて、送信端末よりテスト用の音声信号(テストトーン)を受信端末に送信し、受信端末のスピーカより再生させ、さらにその音声を受信端末のマイクで捕捉した結果を送信端末にフィードバックする。これにより、受信端末側のスピーカが有効であるかを確認することができるようになる。また、このときに音声信号として、人には不可聴な例えば20kHz程度の帯域の信号を使用することにより、使用者に気づかれること無く通信状態の確認が可能になる。このような本発明では、実際の再生音を測定するため、外部スピーカなど、本体から制御不可能な再生装置を使用していた場合でも利用することができる。
本発明によれば、次のような効果がある。すなわち、テストトーンを伝送し、このテストトーンが相手方の機器から出力され、再び入力されて戻ってくるか否かによって通信状態を検査できることから、相手方の機器として特別な構成は必要なく、的確に通信状態の検査を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づき説明する。本実施形態では、テレビ会議システムの構成例を用いて説明する。すなわち、本発明の双方向通信システムは本実施形態のテレビ会議システムに対応し、本発明の情報通信装置は本実施形態のテレビ会議システムの送信端末に対応し、本発明の通信状態検査方法は本実施形態のテレビ会議システムの送信端末を用いた通信状態検査方法に対応し、本発明の通信状態検査プログラムは本実施形態のテレビ会議システムの送信端末で実行される通信状態検査プログラムに対応する。
<情報通信装置>
図1は、本実施形態に係るテレビ会議システムで使用される一方側の端末構成を説明する図である。すなわち、一方側の端末構成としては、情報通信装置10、カメラ101、モニタ102、スピーカ103、マイク104を備えている。また、図示しないが受信側も同様に、情報通信装置、カメラ、モニタ、スピーカ、マイクを備えている。なお、テレビ会議システムのような双方向通信システムでは、互いに情報の送受を行うことから、端末構成の双方が情報の送信側にも受信側にもなるが、本実施形態では、説明の便宜上、一方の端末構成を情報の送信側、他方の端末構成を情報の受信側として表現するものとする。
情報通信装置10は、映像や音声の送受信を統括する処理を行うものであり、カメラ101、モニタ102、スピーカ103およびマイク104を接続して、各部に対する情報の入出力を制御する。また、情報通信装置10は、図示しないネットワークと接続され、相手方との間でネットワークを介した情報の伝送を制御する。
図2は、情報通信装置の構成を説明する図である。図2では、双方の情報通信装置を示しているが、説明の便宜上、図中上側の情報通信装置10Aを送信側、下側の情報通信装置10Bを受信側とする。また、図2では、主として音声部分の処理を行う構成を示しているが、必要に応じて映像等の処理を行う構成も備えている。
送信側の情報通信装置10Aは、制御部11、テストトーン発生部12、音声符号化部13、外部入出力部14、音声復号化部15、伝送部16を備えている。また、情報通信装置10Aには、マイク104Aおよびスピーカ103Aが接続されている。
制御部11は、各部を制御する部分であり、マイク104Aから入力した音声を伝送するにあたり、音声符号化部13で符号化する処理を指示したり、相手方から送られてきた音声を音声復号化部15で復号し、スピーカ103Aから出力する処理を指示したりする。また、本実施形態の特徴であるテストトーンの発生指示や、相手方から返ってくるテストトーンによって通信状態の検査を行ったりする。
テストトーン発生部12は、相手方との間の通信状態を検査するためのテストトーンを発生する部分である。テストトーン発生部12は、必要に応じて異なる周波数のテストトーンや異なる波形のテストトーンを発生できるようになっている。発生するテストトーンとしては、相手方のスピーカから出力でき、相手方のマイクから再度入力できる周波数帯域のものがよく、サイン波などの波形を用いる。また、後述のエコーキャンセラを通過できるものが望ましい。また、人には不可聴な例えば20kHz程度の帯域の信号を使用することにより、使用者に気づかれること無く通信状態の確認が可能となる。
音声符号化部13は、マイク104Aから入力した音声を所定の圧縮方式に基づき符号化する処理を行う。また、音声符号化部13は、テストトーン発生部12で発生したテストトーンの符号化も行う。ここで、音声符号化部13は、必要に応じてマイク104Aから入力した音声と、テストトーン発生部12で発生したテストトーンとの重畳を行う。音声とテストトーンとの周波数帯域が異なる場合には、これらを重畳しても互いの情報が相殺されることはない。
外部入出力部14は、マイク104Aやスピーカ103A等の外部入出力機器を接続するもので、各機器とのデータの入出力を行うインタフェースを備えている。図2に示す例では、マイク104Aとスピーカ103Aとが接続されているが、必要に応じてカメラやモニタ、コンピュータ等を接続できるようになっている。
音声復号化部15は、相手方から送られる音声を復号する処理を行う。相手方から送られる音声はデータ量の削減を目的として圧縮されていることから、圧縮された音声のデータを復号して、スピーカ103Aより出力できる信号に変換する。
伝送部16は、音声符号化部13で符号化した音声のデータを相手方に伝送する処理および相手方から伝送されてきた音声のデータを受信する処理を行う。伝送部16は、相手方との間で所定のプロトコルに対応したネットワーク接続を行うことができ、このプロトコルに合わせてデータの送受信を行う。
受信側の情報通信装置10Bも送信側の情報通信装置10Aと同様な構成となっている。すなわち、制御部11、テストトーン発生部12、音声符号化部13、外部入出力部14、音声復号化部15、伝送部16を備えている。なお、本実施形態の特徴的な構成であるテストトーン発生部12は、必ずしも双方にある必要はなく、少なくとも一方の情報通信装置に設けられていればよい。
情報通信装置を用いた音声の伝送の流れは次のようになる。先ず、送信側の情報通信装置10Aのマイク104Aから入力された音声は、外部入出力部14を介して情報通信装置10A内に取り込まれ、音声符号化部13に送られる。音声符号化部13は、送られてきた音声を所定の圧縮形式で符号化し、伝送部16へ送る。伝送部16は、符号化された音声を所定のネットワークプロトコルに準拠したデータ形式に変換し、相手方の情報通信装置10Bへ送る。
相手方である受信側の情報通信装置10Bは、伝送部16を介して音声のデータを受信し、音声復号化部15へ渡す。音声復号化部15は、音声のデータを伸張する復号化処理を行い、外部入出力部14へ渡す。外部入出力部14は、渡された音声をスピーカ104Bから出力する。これにより、送信側のマイク104Aから入力した音声が受信側のスピーカ103Bより出力されることになる。このような音声の送受信を相互に行うことにより、双方向通信を行うことが可能となる。
<通信状態検査方法>
次に、この情報通信装置を用いた通信状態検査方法を説明する。本実施形態に係る通信状態検査方法では、テレビ会議システムなどの双方向通信システムにおいて、送信側の情報通信装置10Aよりテストトーンを発生して受信側の情報通信装置10Bに送信し、受信側のスピーカ103Bより出力させ、さらにそのテストトーンを受信側のマイク104Bで捕捉した結果を送信側の情報通信装置10Aにフィードバックする。送信側の情報通信装置10Aでは、受信側の情報通信装置10Bからフィードバックされたテストトーンの検出状態によって、受信側のスピーカ103Bやマイク104Bが有効であるかを確認することができるようになる。
具体的には、先ず、送信側の情報通信装置10Aにおいて、制御部11がテストトーンを発生させるかどうかを判断する。テストトーンを発生させる場合には、テストトーン発生部12にてテストトーンの音声信号を発生させ、音声符号化部13へと送る。このとき音声符号化部13へは、マイク104Aと外部入出力部14を経た音声が入力される場合があり、その場合はテストトーンと通常の音声とを合成した上で符号化する。
符号化された音声は伝送部16に渡され、伝送路へと送出される。受信側の情報通信装置10Bは、伝送部16にて受信したデータを音声復号化部15へ送り、復号した後に外部入出力部14へと送る。その後、スピーカ104Bよりテストトーンを出力し、その出力音をマイク104Bで取り込んだ、外部入出力部14へと入力する。入力された音声は音声符号化部13で符号化し、伝送部16へ渡して伝送部16から送信側の情報通信装置10Aへ送る。
このとき、受信側の情報通信装置10Bでテストトーンを発生させる送信側のものと区別できなくなるため、一方がテストトーンを送信している場合は、他方はテストトーンを発生させないものとする。これらの動作は制御部11から伝送部16を介して制御データをやり取りすることで、同時にテストトーンを送信しないよう制御することができる。
送信側の情報通信装置10Aにおける伝送部16で受信したデータは音声復号化部15で復号し、そのデータをテストトーン帯域とそれ以外の帯域とでフィルタリングした後、テストトーン帯域は制御部11へ、それ以外の帯域は外部入出力部14へ送る。
テストトーン帯域の音声を受信した制御部11は、音声を解析し、自らが送信したテストトーンであることを確認するとテストトーンの送信は終了し、確認できなかった場合は再度テストトーンを送信するかどうかの判断を行う。テストトーンの確認については、送ったテストトーンの周波数部分に、ある閾値以上の信号が認められるかどうかを判断基準にする。この閾値は、受信側のスピーカ103Bの設定やマイク104Bの感度、スピーカ103Bとマイク104Bの位置などによって最適値が異なるため、状況に応じて可変できるものとする。
また、テストトーンの検出作業中はエコーキャンセラの影響を避けるため、制御信号によって受信側の情報通信装置10Bに設けられるエコーキャンセラを停止する、もしくはテストトーンの帯域としてエコーキャンセルされない帯域に設定する。これにより、受信側の情報通信装置のスピーカ103Bで出力した音声(テストトーン)がマイク104Bより入力された場合、エコーキャンセルされて送信側にフィードバックされなくなることを防止することができる。
送信側の情報通信装置10Aでは、必要に応じて異なる周波数のテストトーンを順次伝送し、各テストトーンのうちいいずれかの戻りによって通信状態を判断してもよい。これは、受信側の情報通信装置10Bに設けられているエコーキャンセラを停止できない場合や、エコーキャンセラの周波数特性が分からない場合に、周波数の異なる複数のテストトーンを用いれば、そのうちいずれかがエコーキャンセラを通過してフィードバックされることになるためである。
また、送信側の情報通信装置10Aは、必要に応じてテストトーンの送信による通信状態の判断を予め設定された間隔で自動的に行うようにしてもよい。例えば、テレビ会議を行っている間であっても、人には不可聴な例えば20kHz程度の帯域の信号を使用することにより、会議中の音声とテストトーンとを重畳して送っても使用者には聞こえないことから、送信側ではフィードバックされた音声からテストトーンのみを抽出するフィルタを用い、通信状態を逐次検査することが可能となる。
また、上記の例では、送信側の情報通信装置10Aから受信側の情報通信装置10Bへテストトーンを送信しているが、双方の情報通信装置が同じ構成であった場合、送信側の情報通信装置10Aが送信側のスピーカ103Aに対してテストトーンを発生することで、送信側のスピーカ103Aの状況を確認し、その結果のみを相手側に制御データを通じて通知するという方法も考えられる。また、送信側の情報通信装置10Aは、自分自身でテストトーンを再生することで、スピーカ103Aおよびマイク104Aが有効であるかを確認することができ、受信側からのフィードバックも併せて、システム全体で不具合のあるスピーカ、マイクの設定を検証することが可能となる。
<双方向通信システム>
上記説明した本実施形態の情報通信装置は、次のような形態の双方向通信システムに適用可能である。図3は、双方向通信システムの構成例を示す図である。すなわち、図3(a)に示す構成例は、情報通信装置10が1対1で接続されたものである。この例では、ネットワークNを介して2台の情報通信装置10A、10Bが接続されているが、ネットワークNとしては広域のもの、ローカルなもののほか、2台の情報通信装置10A、10Bを直接ケーブル接続する構成も含まれる。また、3台以上の情報通信装置10がネットワークNを介してスター型に接続される、このうちの2台の情報通信装置10A、10Bが接続される形態であってもよい。互いに接続される2台の情報通信装置10A、10Bのうち一方が送信側、他方が受信側として、先に説明したテストトーンのフィードバックによる通信状態の判断を行うことができる。
また、図3(b)に示す構成例は、親機に対して複数の子機(情報通信装置)がネットワークNを介して接続されたものである。親機としては、本実施形態の情報通信装置の機能を兼用したもの、また多地点接続装置(MCU)専用の装置でも可能である。MCU専用の親機の場合、本実施形態のテストトーン発生部やフィードバックされたテストトーンによる通信状態を判断する制御部は設けられている。このような構成では、親機に対して1台の子機を接続し、親機を送信側の情報通信装置、子機を受信側の情報通信装置として、先に説明したテストトーンのフィードバックによる通信状態の判断を行う。親機は、子機の1台ずつと接続した状態でテストトーンを接続した子機に送信し、その子機からフィードバックされるテストトーンによって通信状態の判断を行う。
<通信状態検査プログラム>
次に、本実施形態に係る情報通信装置で実行される通信状態検査プログラムについて説明する。この通信状態検査プログラムは、主として図2に示す送信側の情報通信装置10Aの制御部11で実行されるものである。また、情報通信装置がコンピュータによって実現される場合には、コンピュータのCPUによって実行されるものとなる。また、通信状態検査プログラムは、所定の媒体に記憶された状態で流通したり、電気通信回線を介して配信されるものである。
図4は、本実施形態に係る通信状態検査プログラムの基本ステップを説明するフローチャートである。先ず、送信側の情報通信装置10Aでは、音声系統の通信状態を検証するかどうかの設定を判断する(ステップS101)。検証するかどうかの設定は、ユーザによって指示される場合のほか、予め設定された時間や時刻の条件を満たすかどうかで判断される。
検証を行う場合は、テストトーン発生部12にて、例えば20kHzのテストトーンを発生させる指示を制御部11から行う(ステップS102)。テストトーンは通常音声と合成した上で符号化し(ステップS103)、伝送部16から受信側の情報通信装置10Bへ送信する(ステップS104)。このとき、制御部11からの制御信号も受信側の情報通信装置10Bへ送信する。
受信側の情報通信装置10Bでは、通常通り音声のスピーカからの再生、およびマイクからの入力が行われ、また制御信号によってエコーキャンセラの影響を回避したテストトーンを含めた音声信号が送信側の情報通信装置10Aへとフィードバックされる。送信側の情報通信装置10Aでは、受信側からフィードバックされた音声を受信する(ステップS105)。
次に、送信側の情報通信装置10Aでは、通常音声とテストトーンとを分離し、テストトーンの検出状態を制御部11で確認する(ステップS106)。テストトーンの確認については、送ったテストトーンの周波数部分に、ある閾値以上の信号が認められるかどうかを判断基準にする。ただし、この閾値は、受信側のスピーカ設定やマイク感度、スピーカとマイクの位置などによって最適値が異なるため、状況に応じて可変できるものとする。
送信側の情報通信装置10Aから受信側の情報通信装置10Bに向けてテストトーンを送信したにも関わらず、送信側の情報通信装置10Aでフィードバックを確認できなかった場合は、制御部11によって規定試行回数に達しているか否かを判断する(ステップS107)。規定試行回数に達していなかった場合は、テストトーンの周波数を変更する指示を制御部11からテストトーン発生部12に与え、周波数の異なるテストトーンを発生して、再度音声符号化部13へと送る(ステップS108)。そして、テストトーンが確認できるまで規定試行回数だけ周波数の異なるテストトーンを送信し、フィードバックの確認を試みる(ステップS103〜S106)。
ここで、周波数を変更する理由は、例えば20kHzの音は再生できるスピーカも限られてしまうため、スピーカが原因でテストトーンが確認できないこともあるからである。一般的にパーソナルコンピュータ用のスピーカなどであれば16kHz程度までは再生することができるが、16kHzの音は人間にも聞き取れてしまう可能性が高いため、20kHzから徐々に下げていくことが有効となる。また、先に送信した制御信号によって受信側の情報通信装置10Bのエコーキャンセラの動作を回避できない場合、複数の周波数のテストトーンを用いることで、エコーキャンセラを通過できるテストトーンを送ることもできるからである。
規定指向回数までテストトーンが確認できない、もしくはテストトーンが確認できた場合は、判定通知へと移り、モニタ上やLEDライトなどで判定の結果を示す(ステップS109)。
図5は、判定通知の具体的な流れを説明するフローチャートである。送信側の情報通信装置10Aでは、テストトーンのフィードバックの判定を終えた段階で、先ず、送信側では自らのマイク入力に反応があるかどうかを調べる(ステップS201)。自らのマイク入力に問題があった場合には、その旨(自らのマイクに問題がある旨)の通知をモニタやLEDにて表示する(ステップS205)。
マイク入力に問題が無い場合は自らのスピーカから所定の音を出し、それがマイクで検出できるかを調べる(ステップS202)。このときに出す音はテストトーンと同一のものであってもよいし、そうでなくてもよい。スピーカからの音の出力が確認できなかった場合には、その旨(自らのスピーカに問題がある旨)の通知をモニタやLEDにて表示する(ステップS205)。
スピーカにも問題が無かった場合は、テストトーンが確認できたか否かを判断し、確認できなかった場合には、その旨(相手側のスピーカもしくはマイクに問題がある旨)の通知をモニタやLEDにて表示する(ステップS205)。
一方、テストトーンが確認できた場合には、通信状態が良好である旨の通知をモニタやLEDによって通知する(ステップS204)。
図6は、テストトーンと通常音声との分離を説明する図である。なお、図6は、横軸が音声の周波数、縦軸が音声のレベルを示している。図6(a)は、通常音声とテストトーンとが合成された波形を示す図である。ここにある一定以上の周波数をカットするローパスフィルタを通すことで、図6(b)に示すテストトーンを排除した通常音声のみを得ることができる。
また、逆にある一定以下の周波数をカットするハイパスフィルタを通すことで、図6(c)に示すテストトーンのみを抽出した音声信号を得ることができる。ここで、ローパスフィルタでカットする周波数帯域には、通常音声も含まれる可能性があるが、一般的に15kHzを超える周波数にはテレビ会議システム等で使用する有効な音声情報は含まれないため、ここをカットしても特に問題は生じない。
図7は、基本的なエコーキャンセラの構成を説明する図である。エコーキャンセラを搭載したシステムでは、音声入力500から入力された音声はスピーカ501から再生されると同時に、適応フィルタ502へも入力される。スピーカ501から再生された音声は、話者の音声とともにマイク503へと入力されるが、そのまま相手側に伝送してしまうと、相手側でも同様にスピーカの出力がマイクによって拾われるため、エコーとなって聞こえてしまう。そのため適応フィルタ502によってスピーカ501からの音声を削除し、話者からの音声のみを音声出力504から出力する。
このようなエコーキャンセラが受信側の情報通信装置に存在すると、送信側の情報通信装置から送信したテストトーンが適応フィルタ502によって消去されてしまう可能性がある。エコーキャンセラの性能は各種あることから、どの程度テストトーンが消去されるかはエコーキャンセラの特性(適応フィルタ502の特性)によって異なる。そこで、送信側の情報通信装置は、制御信号によってエコーキャンセラの動作を回避する制御を行うとともに、動作回避できない場合であっても、テストトーンの周波数を変更したり、発生間隔を変えたり、単発サイン波以外の波形を利用することで、わずかでもエコーキャンセラをすり抜けるテストトーンの再生を試みる。
またエコーキャンセラ以外に、ローパスフィルタによって高周波をカットしてしまうシステムがあるが、その場合はカットされない可聴域を利用することによって問題を回避することができる。
<テストトーンについて>
図8は、年齢による高周波の可聴限界の一例を示す図である。ここでは、26歳から46歳までの被験者に対して簡単な実験を行い、500Hz単位でどこまで聞き取れたかを示している。実験はパーソナルコンピュータの音源を利用し、20kHzまでは十分に再生可能な密閉型ヘッドホンを用い、サイン波を14kHzから500Hz単位で上げていき、どこまで聞き取れたかを調査した。この実験例では、最も聞き取れた被験者でも18kHzまでであり、全体としては17kHz程度ではほとんど聞き取れなかったという結果になっている。これより、テレビ会議システムを使用する一般的な年齢層においては、17kHz程度のテストトーンはほとんど聞き取れず、16kHzであっても、ほぼ気にならないレベルであることが分かる。
したがって、本実施形態で使用するテストトーンとしては、16kHz以上の音声信号を用いることで、利用者に認識されずに通信状態の検証を行うことが可能となる。また、16kHz以上のテストトーンを用いることで、通常音声とテストトーンとを重畳して送ることができ、通常音声の送受信を行っている間であっても逐次テストトーンによる通信状態の検証を行うことが可能となる。
なお、テストトーンとして人の可聴帯域内の周波数を用いるようにしてもよい。この場合には、通常音声との重畳はできないことから、音声の通信状態の検証を単独で行うことになる。このように、音声の通信状態の検証を単独で行う場合には、可聴帯域内のテストトーンを用いることで、利用者は音声の通信状態の検証を行っていることをテストトーンの聴取によって認識できることになる。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、テレビ会議システム等の双方向通信システムにおいて、相手方との接続設定を行った際に音声が出なかった場合、使用者同士が別途電話などを使用して状況を確認し、不具合箇所を探すという動作をせずとも、人間には聞こえないテストトーンを発生させることによって、設定が正しくないスピーカ、およびマイクを検出することが可能となる。また、テストトーンは送信側で作成して、受信側へと伝送するため、受信側にテストトーン生成機能がない場合や、受信側の構成が不明である場合にも本実施形態の構成を用いて、スピーカおよびマイクの設定を確認することが可能となる。これによって、テレビ会議システム等の双方向通信システムの設定時に音声が出ないことによるタイムロスを減らし、よりスムーズなコミュニケーションが可能になる。
本実施形態に係るテレビ会議システムで使用される一方側の端末構成を説明する図である。 情報通信装置の構成を説明する図である。 双方向通信システムの構成例を示す図である。 本実施形態に係る通信状態検査プログラムの基本ステップを説明するフローチャートである。 判定通知の具体的な流れを説明するフローチャートである。 テストトーンと通常音声との分離を説明する図である。 基本的なエコーキャンセラの構成を説明する図である。 年齢による高周波の可聴限界の一例を示す図である。
符号の説明
10…情報通信装置、11…制御部、12…テストトーン発生部、13…音声符号化部、14…外部入出力部、15…音声復号化部、16…伝送部、101…カメラ、102…モニタ、103…スピーカ、104…マイク

Claims (10)

  1. 情報を相手方に伝送する伝送手段と、
    テストトーンを発生するテストトーン発生手段と、
    前記テストトーン発生手段で発生したテストトーンを前記伝送手段で相手方に伝送し、そのテストトーンの戻りによって通信状態を判断する制御手段と
    を備えることを特徴とする情報通信装置。
  2. 前記テストトーンと前記情報とを重畳して前記伝送手段に出力する符号化手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の情報通信装置。
  3. 前記制御手段は、前記テストトーン発生手段によって異なる周波数のテストトーンを発生させ、各テストトーンの戻りによって通信状態を判断する
    ことを特徴とする請求項1記載の情報通信装置。
  4. 前記テストトーン発生手段は、可聴帯域以外の周波数から成るテストトーンを発生する
    ことを特徴とする請求項1記載の情報通信装置。
  5. 情報を相手方に伝送する伝送手段と、テストトーンを発生するテストトーン発生手段とを有する情報通信装置を用いた通信状態検査方法において、
    前記テストトーン発生手段でテストトーンを発生する工程と、
    前記テストトーンを前記伝送手段によって相手方に伝送する工程と、
    前記テストトーンの戻りによって通信状態を判断する工程と
    を備えることを特徴とする通信状態検査方法。
  6. 前記テストトーンを前記伝送手段によって相手方に伝送する工程では、当該テストトーンに前記情報を重畳して伝送を行う
    ことを特徴とする請求項5記載の通信状態検査方法。
  7. 前記テストトーンを前記伝送手段によって相手方に伝送する工程では、異なる周波数のテストトーンを順次伝送し、各テストトーンのうちいずれかの戻りによって通信状態を判断する
    ことを特徴とする請求項5記載の通信状態検査方法。
  8. 前記テストトーンを前記伝送手段によって相手方に伝送する工程および前記テストトーンの相手方からの戻りによって通信状態を判断する工程を予め設定された間隔で自動的に行う
    ことを特徴とする請求項5記載の通信状態検査方法。
  9. 情報を相手方に伝送する伝送手段と、テストトーンを発生するテストトーン発生手段とを有する情報通信装置で実行される通信状態検査プログラムにおいて、
    前記テストトーン発生手段でテストトーンを発生するステップと、
    前記テストトーンを前記伝送手段によって相手方に伝送するステップと、
    前記テストトーンの相手方からの戻りによって通信状態を判断するステップと
    を情報通信装置で実行させることを特徴とする通信状態検査プログラム。
  10. 相手方への情報の伝送および受信を行う伝送手段と、相手方に伝送する音声を入力するマイクと、相手方から伝送された音声を出力するスピーカとを双方の情報通信装置で有する双方向通信システムにおいて、
    少なくとも一方の情報通信装置には、
    テストトーンを発生するテストトーン発生手段と、
    前記テストトーン発生手段で発生したテストトーンを前記伝送手段で相手方に伝送し、相手方のスピーカから出力された前記テストトーンが相手方のマイクを介して入力され戻ってくるか否かによって通信状態を判断する制御手段と
    を備えることを特徴とする双方向通信システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011077653A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Oki Electric Industry Co Ltd 遠隔コミュニケーションシステムおよび送信装置
JP2017163212A (ja) * 2016-03-07 2017-09-14 レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド 情報処理装置、音声通信システム、音声通信方法、及びプログラム
US10887368B2 (en) 2019-02-25 2021-01-05 International Business Machines Corporation Monitoring quality of a conference call for muted participants thereto

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