JP2008292686A - 光学モジュール - Google Patents

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JP2008292686A JP2007137020A JP2007137020A JP2008292686A JP 2008292686 A JP2008292686 A JP 2008292686A JP 2007137020 A JP2007137020 A JP 2007137020A JP 2007137020 A JP2007137020 A JP 2007137020A JP 2008292686 A JP2008292686 A JP 2008292686A
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Hiroshi Goda
博 郷田
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Abstract

【課題】 薄型化され、かつレンズのガタつきを排除し、さらに薄型化による課題である光軸(レンズ傾き)の微調整を可能とした光学モジュールを提供する。
【解決手段】レンズ群21の光軸に直交する方向に延びる出力軸13bを回転させるモータ13と、出力軸13bの回転を光軸方向への並進運動に変換してレンズ保持体22に伝達する伝達機構53とを備える。レンズ保持体22の軸受部の貫通孔22c1、22c2はガイド軸51に対してそれぞれ角の向きが異なるV字形状を形成し、谷の部分に摺接してレンズ保持体22が光軸方向にガイドされる。光軸の倒れを調整するためにガイド軸51の一端は複数の偏芯部材で支持される。複数の偏芯部材は外周に対して内周が偏芯しているリング形状を成し、内周に他の偏芯部材の外周が一致して納まるように構成され、それぞれ独立して円周方法に回転可能で、最内周にガイド軸51の径が一致して支持されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、光学モジュールの鏡胴の光軸調整に関する。
カメラ等に含まれるレンズを光軸方向に駆動する技術として、例えば以下の技術がある
特許文献1では、駆動モータによって光軸に沿って駆動されるフォーカス用撮像レンズ
と、当該撮像レンズの入射光の光量を調整する開口絞りとを備える撮像装置が開示されて
いる。なお、レンズ、絞り、モータの配置は開示されていない。
特許文献2では、モータの駆動力によって、撮像レンズを合焦位置に駆動した後シャッ
タの開閉駆動を行う撮像装置が開示されている。モータは、出力軸が光軸に平行になるよ
うに配置されている。
特許文献3では、レンズ群の被写体側に開口絞りが配置された前絞り2群ズームレンズ
が開示されている。なお、モータ等の配置については開示されていない。
なお、単一の駆動源によりレンズや絞りを駆動する撮像装置、モータにより近接撮影用
の光学部材を光路に出し入れする携帯端末等の技術も知られている。
特開昭64−17030号公報 特開平03−38625号公報 特開平10−123418号公報
上述の技術では、モータは出力軸が光軸に平行になるように配置されている。従って、
光軸方向に、レンズの移動範囲、モータの出力軸の長さ、モータ本体の長さ等を積算した
大きさだけ、各部の配置領域を確保する必要があり、光軸方向における薄型化が制限され
る。また、レンズの位置検出を正確に行うことも要求される。
本発明の目的は、光軸方向に薄型化され、かつレンズのガタつきを排除し、さらに薄型化による課題である光軸(レンズ傾き)の微調整を可能とした光学モジュールを提供することにある。
本発明の光学モジュールは、レンズと、該レンズを該レンズの光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、該レンズ保持体を前記光軸方向に案内するガイド軸と、該レンズ保持体や該ガイド軸が組み込まれるレンズ用基体と、駆動力を出力する出力軸を有する駆動源と、前記出力軸から出力される駆動力を前記レンズ保持体に伝達する伝達機構と、前記レンズにより光像が結像される撮像素子と、を備え、前記駆動源は、前記レンズ保持体に対して、前記光軸と略垂直な方向において並列的に配置され、前記ガイド軸の端部は複数の偏芯部材によって傾き調整が可能となるように前記レンズ用基体に保持されていることを特徴とする。
好適には前記レンズ用基体に円形凹部を形成し、前記複数の偏芯部材は外周に対して内周が偏芯しているリング形状を成し、1つの該偏芯部材の内周に他の該偏芯部材の外周が一致して納まるように構成され、それぞれ独立して円周方向に回転可能で、かつ最内周に前記ガイド軸を挿入させ、前記円形凹部に組み込まれていることを特徴とする。
更に好適には前記リング形状の偏芯部材が2つの場合、該偏芯部材の偏芯量は、内周側のものが外周側のものと等しいことを特徴とする。
好適には前記レンズ保持体に前記ガイド軸に案内される複数の軸受部を有し、該複数の軸受部は異なる形状を有する。
好適には、前記軸受部を2つとし、ガイド軸に対してそれぞれの角の向きが異なるV字
形状とし、前記ガイド軸がそれぞれの軸受部の前記V字形状の谷部分に摺接することを特
徴とし、さらには、前記V字形状の開口角度を90°以上としたことを特徴とする。
好適には、前記駆動源は、前記出力軸が前記光軸に対して略垂直になるように配置され
、前記伝達機構は、前記出力軸から出力される駆動力を伝え、前記光軸に対して略直交す
る軸周りに回転するウォームと、該ウォーム又は該ウォームの回転を伝達する歯車と噛合
するギア部及び前記光軸に直交する面に対し傾斜するカム部を有し、前記光軸に略平行な
軸回りに回転するカムギアと、を備え、前記レンズ保持体は、前記カム部に当接し前記光
軸方向に案内されることを特徴とする。
好適には、前記カムギアに配置された被検出部と、前記カムギアの近傍に配置された検出
部とを有する位置検出手段と、を更に有し、前記位置検出手段は、前記検出部により前記
カムギアの回転を検出することで前記レンズの位置を検出することを特徴とする。
さらに好適には、前記カムギアは、該カムギアの同心円状に前記被検出部、カム部、お
よびギア部が配置されることを特徴とする。
本発明によれば、薄型化され、かつレンズのガタつきを排除し、さらに薄型化による課題である光軸(レンズ傾き)の微調整を可能とした光学モジュールを提供することができる。
図1及び図2は、本発明を適用した携帯電話機の一実施形態を示す外観斜視図である。
携帯電話機1はいわゆる折り畳み式の携帯電話機として構成されており、図1は開状態を
、図2は閉状態を示している。
携帯電話機1は、受話筐体2と、送話筐体3とを備え、受話筐体2及び送話筐体3は連
結部4により開閉可能に連結されている。受話筐体2及び送話筐体3は、閉状態で互いに
対向する面(正面)側の正面側ケース2c、3cと、その背面側の背面側ケース2d、3
dと、をそれぞれ備えている。これらケースは、例えば樹脂によりそれぞれ一体成形され
る。
受話筐体2には、正面側に画像を表示するメイン表示部5と、その背面側に画像を表示
するサブ表示部6とが、それぞれ各面に沿って設けられている。メイン表示部5及びサブ
表示部6は、例えば液晶表示ディスプレイによって構成される。また、受話筐体2には、
背面側ケース2dに設けられた開口部2eから被写体を撮像するための光学モジュール7
と、背面側から発光するストロボ8とが設けられている。
送話筐体3は正面側に操作部9を備えている。操作部9には、テンキーボタン9a等の
携帯電話機1を操作するための各種ボタンが配置されている。携帯電話機1は、テンキー
ボタン9への入力操作に応じて、無線通信や光学モジュール7による撮像を行う。
なお、携帯電話機1の内部には、無線通信用の高周波回路やアンテナ、通話用のマイク
やスピーカが設けられているが、図示は省略する。また、同様に図示は省略しているが、
操作部9の反対面にはカバーを有し、カバーを開放すると電池収納があり、電池が収納さ
れている。本発明では、本電池から光学モジュール7の駆動源に電力供給を供給すること
で、部品点数の削減、および携帯電話機1の小型化を実現している。
図3(a)は、光学モジュール7の概観斜視図、図3(b)は、図3(a)のIII−
III線における断面図である。なお、図3のy軸方向が光軸方向であり、図3(a)の
紙面左下側及び図3(b)の紙面上方側が被写体側(図2の紙面上方側)である。
光学モジュール7は、光軸方向において、被写体側から順に、被写体側カバー11、シ
ャッタユニット12、レンズユニット14、基板カバー15及び基板16が積層され、全
体形状が光軸方向に薄い薄型直方体に概ね形成されている。
具体的には、被写体側カバー11、レンズユニット14(後述するレンズ用基体23)
、基体カバー15、基板16は、光軸方向にみて略同程度の大きさの略矩形状に形成され
ており、これら各部の側面は全体形状の側面を構成し、被写体側カバー11及び基板16
は全体形状の被写体側の面及びその裏面を構成している。光学モジュール7は比較的小型
のモジュールとして構成されており、例えば、光軸に直交する面の広さは22mm×16
mm、光軸方向の厚さは6.9mmである。
なお、光学モジュール7は、図3(b)に示すように、レンズを光軸方向に駆動するた
めのモータ13を内蔵しており、レンズの光軸方向の移動による合焦位置の調整が可能で
ある。
図4は、光学モジュール7を被写体側からみた分解斜視図、図5は、光学モジュール7
を被写体側の反対側からみた分解斜視図である。なお、図5においては、基板カバー15
及び基板16を省略して示している。
被写体側カバー11は、全体として矩形の箱体状に形成され、被写体側の板面11aと
、板面11aの外周を囲む側面11bとを有している。x軸方向の一端側には、被写体側
カバー11の広さの略半分の大きさの矩形状の開口部11cが開口し、シャッタユニット
12の大部分が露出する。被写体側カバー11は、例えば金属により形成されている。な
お、光学モジュール7において、被写体側カバー11は、省略してもよい。
シャッタユニット12は、外形が、全体としてレンズユニット13の略半分の広さを有
する薄型の略直方体状に形成されている。図5に示すように、シャッタユニット12のレ
ンズユニット14側には、光路を中心とする円形の凹部12aが設けられており、図3(
b)にも示すように、凹部12aには後述するレンズ群21が挿入され、凹部12aはレ
ンズ群21の移動領域の一部を規定することも可能である。
図4及び図5に示すように、モータ13は、光軸に対してシャッタユニット12と並列
に、すなわち、光軸に直交する方向においてシャッタユニット12とモータ13とが配列
されるようにレンズユニット14の被写体側に設けられている。また、図3(b)に示す
ように、モータ13は後述するレンズ群21の径方向外側に位置する。
なお、図4及び図5に示すように、モータ13の被写体側には、シャッタユニット12
、モータ13等を基板16に対して電気的に接続するためのフレキシブルプリント配線板
(FPC)32が設けられている。
レンズユニット14は、レンズ群21と、レンズ群21を保持するレンズ保持体22と
、レンズ保持体22をレンズ群21の光軸方向に移動可能に保持するレンズ用基体23と
、を備えている。
レンズ群21は、図4に示すように、例えば、3枚の光学レンズを含んで構成され、被
写体側から第1レンズ24、マスク25、第2レンズ26、マスク27、第3レンズ28
の順に積層されている。第1レンズ24、第2レンズ26、第3レンズ28は、被写体側
から徐々に径が大きくなるように構成されている。なお、単一のレンズがレンズ保持体2
2に保持されていてもよい。
レンズ保持体22は、図3(b)にも示すように、各レンズ24、26、28がそれぞ
れ嵌合挿入されるように、階段状に縮径する円形の凹部を有している。当該凹部に第1レ
ンズ24、第2レンズ26、第3レンズ28の順に各レンズが収納されて積層され、さら
にリング状のリテーナ29が積層されるとともに、リテーナ29がレンズ保持体22に接
着剤等の固定手段により固定されることにより、レンズ群21はレンズ保持体22に保持
される。レンズ保持体22は、例えば樹脂により形成されている。
レンズ用基体23は、図4及び図5に示すように、例えば樹脂により形成され、全体形
状は概ね薄型の直方体である。レンズ用基体23の広さは被写体側カバー11と同程度で
あり、被写体側カバー11は、シャッタユニット12及びモータ13の上からレンズ用基
体23に被せられ、レンズ用基体23に嵌合する。なお、被写体側カバー11とレンズ用
基体23との固定は、例えば、レンズ用基体23に設けられた複数の孔状の係止部23a
に、被写体側カバー11に設けられた爪部11dが挿入されて係止されることにより行わ
れる。
レンズ用基体23の被写体側には、全体として略矩形の凹部23bが設けられており、
シャッタユニット12は凹部23bに嵌合挿入された状態でレンズ用基体23に対して固
定される。なお、凹部23bは、光路を確保するために一部が抜け孔状に形成されている
。シャッタユニット12とレンズ用基体23との固定は、例えばねじ101がレンズ用基
体23の貫通孔に挿入されてシャッタユニット12に螺合されることにより行われる。
また、レンズ用基体23の被写体側には、凹部23bに隣接して凹部23cが設けられ
ており、モータ13は凹部23cに収容された状態でレンズ用基体23に対して固定され
る。なお、凹部23cは一部が抜け孔状に形成されていてもよい。モータ13のレンズ用
基体23への固定は、例えばモータ13が半田付けや溶接等によりモータ固定部材31に
固定され、モータ固定部材31の貫通孔に挿通されたねじ102がレンズ用基体23のね
じ穴に螺合されることにより行われる。モータ固定部材31は、例えば平板状の金属によ
り形成され、モータ13の被写体側に配置されている。
なお、シャッタユニット12及びモータ13がレンズ用基体23の凹部23b又は凹部
23cに収容されることにより、レンズ用基体23の被写体側の面、シャッタユニット1
2の被写体側の面、モータ固定部材31の被写体側の面は、光軸方向の位置が略同じとな
っている。
基板カバー15は、例えば樹脂により形成され、全体形状は概ね薄型の直方体である。
基板カバー15には、光路を確保するための開口部15aが設けられている。また、基板
カバー15の基板16側には、基板16に設けられる各種の部品を収容可能な凹部15b
(図3(b)参照)が複数設けられている。なお、基板カバー15のレンズユニット23
側にはIRカットフィルタ33が設けられている。
基板16は、図4に示すように、硬質の基板材料により剛体の基板として構成され、全
体として略矩形状に形成されている。基板16は、例えば硬質の樹脂により形成された絶
縁層に、パターン層、グランド層、電源層が積層された多層式のプリント基板である。
基板16の被写体側の面16aには、レンズ群21により光像が結像され、結像された
光像に応じた信号を出力する撮像素子35、FPC32のコネクタ部32bと接続される
コネクタ部36等の各種電子部品が設けられている。
一方、図3(b)に示すように、基板16の被写体とは反対側の面16bには、面16
bに沿って延び、基板16から延出するFPC37が設けられているのみであり、面16
b側は略平坦に形成されている。なお、FPC37を被写体側の面16aに接続し、被写
体とは反対側の面16bには何も実装しないようにしてもよい。
なお、図3(a)及び図3(b)に示すように、基板16は、光学モジュール7の全体
形状における被写体側の反対側の面を構成しており、光学モジュール7が携帯電話機1に
実装される際には、例えば、基板16の被写体側と反対側の面16bが、携帯電話機1の
内部に設けられた不図示の基板等の適宜な部材に当接し、携帯電話機1に保持される。F
PC37には、携帯電話機1の内部に設けられた基板等と接続するためのコネクタ38が
設けられている。このコネクタ38の接続により携帯電話機1の電池から電力の供給を受
けることができる。
撮像素子35は、例えばCCDであり、受光した光に応じた信号を出力する。撮像素子
35により出力された信号は、基板16及びFPC37を介して携帯電話機1の表示部用
の基板等に設けられた画像処理部に出力されて処理される。そして光像の画像はメイン表
示部5又はサブ表示部6に表示される。
図6は、シャッタユニット12の分解斜視図であり、紙面上方が被写体側に対応する。
シャッタユニット12は、全体として箱状に形成されたシャッタ用基体41と、シャッタ
用基体41に収容される減光フィルタ42と、減光フィルタ42を押さえる減光フィルタ
押え板43、シャッタ用基体41に収容される複数のシャッタ羽根44A〜44D、シャ
ッタ羽根44A〜44Dを押さえる押え板45とを備えている。なお、シャッタ用基体4
1と押え板45とによりシャッタユニット12の外形が概ね構成されている。
図4及び図5において示したように、携帯電話機1では、シャッタユニット12と、レ
ンズユニット14とはそれぞれ独自にシャッタ用基体41と、レンズ用基体23と、を有
して構成されている。そして、シャッタ用基体41とレンズ用基体23とが結合されるこ
とにより光学モジュール7の一部が構成されている。
図6に示すように、シャッタ用基体41の底面には、入射光をレンズユニット14へ透
過させる開口部が設けられている。開口部の形状は適宜であるが、例えば矩形である。開
口部の周囲には固定凸部41a及び可動凸部41bが複数設けられ、固定凸部41a及び
可動凸部41bが減光フィルタ42やシャッタ羽根44A〜44Dに設けられた貫通孔に
挿入され、可動凸部41bを駆動して固定凸部41a回りに減光フィルタ42やシャッタ
羽根44A〜44Dを回転させることにより、減光フィルタ42の出し入れやシャッタ羽
根44A〜44Dによる光路の開閉が行われる。
なお、可動凸部を駆動させるアクチュエータ(不図示)はシャッタ用基体41に収容さ
れている。例えば、凹部12a(図5参照)の周囲の凸部41cに収容されている。当該
アクチュエータの動作は、FPC32、基板16、FPC37を介して携帯電話機1の不
図示の制御部により制御される。
図7は、レンズユニット12を被写体とは反対側からみた斜視図であり、図8は、レン
ズユニット12の内部構成を被写体側からみた斜視図である。
レンズ保持体22は、レンズ21の径方向外側に突出する被案内部22a、22bを備
えている。被案内部22aには貫通孔22cが設けられ、当該貫通孔22cにガイド軸5
1が挿通されている。ガイド軸51は光軸方向に延びてレンズ用基体23に固定されてお
り、被案内部22aを光軸方向に案内する。被案内部22bは、レンズ用基体23に設け
られた凹状のレール部23dに挿入されている。レール部23dは光軸方向に延びるよう
に形成されて被案内部22bを光軸方向に案内する。
ここで、レンズの光軸が撮像素子35の撮像面に対して垂直になっていないと、撮影される像は画面内でピントの片ボケが生じたり、像の倒れが生じたりする。設計上光軸が撮像面に対して垂直になるようにしていても、実際には貫通孔22cの部品精度やガイド軸の組み立て誤差と言った要因によって光軸は必ずしも撮像面に対して垂直とはならない。
そこでガイド軸51の傾きを操作できるような機構を設けることで、光軸の倒れを調整可能とする。
図11に示すようにガイド軸51はガイド軸51の径に内周の径が一致して回動可能となるようなリング形状の第1偏芯部材58に、第1偏芯部材58は第1偏芯部材58の外周の径が一致して回動可能となるようなリング形状の第2偏芯部材59に、第2偏芯部材59は第2偏芯部材59の外周の径が一致して回動可能となるようなレンズ用基体23の円形凹部23fにそれぞれ組み込まれ、調整可能に固定される。
図12において(a)は本発明の偏芯調整機構が組み込まれたレンズ用基体23を上面から見た図である。(b)はガイド軸51と偏芯調整機構部分の拡大図、(c)と(d)は(b)の断面図である。(e)は第1偏芯部材58及び第2偏芯部材59を操作したときのそれぞれの回転の軌跡を示したものである。
一つの偏芯部材のみで調整を行うとその軌跡は円を描く。最適な調整点が円の軌跡上にあればよいが、そうでない場合は「比較的良好な状態」に調整できても「最適な状態」にすることはできない。偏芯部材を2つ以上用いることで2つ以上の円の軌跡の組み合わせ上の何れにも調整可能となり、調整の自由度は飛躍的に高くなる。
複数の偏芯部材を用いて自由度の高いガイド軸51の調整を行う方法は、本実施例に限定されず、例えば円心から外れた位置に回転軸を持つ円柱を偏芯部材として、複数本ガイド軸に直交するように当接させることでも実現可能である。
モータ13は、例えばステッピングモータにより構成され、ロータ等を含むモータ本体
13aと、モータ本体13aから延出し、回転駆動される出力軸13bとを有している。
モータ本体13aは例えば略円筒形に形成され、出力軸13bは当該円筒形の端面から延
出する。
図7及び図8に示すように、モータ本体13aは、出力軸13b方向の長さが出力軸1
3bに直交する方向の幅よりも大きい。また、モータ本体13aの長さと出力軸13bの
長さとを積算した長さは、レンズ群21の径よりも大きく、モータ本体13aの出力軸1
3bに直交する方向の幅はレンズ群21の光軸方向の厚さよりも小さい(図3(b)参照
)。
モータ13は、出力軸13bが、光軸に直交する方向であってシャッタユニット12と
の配列方向に対して直交する方向(z軸方向、図4及び図5も参照)に沿って延びるよう
に配置されている。すなわち、モータ13の全体形状における長手方向を光軸に直交に、
短手方向を光軸に平行にして配置されている。
モータ本体13aのシャッタユニット12と反対側の側面には、端子フォルダ52が設
けられており、端子フォルダ52の端子52aは、FPC32に接続されている(図4及
び図5参照)。モータ13の動作は、携帯電話機1の不図示の制御部により、FPC37
、基板16、FPC32、端子フォルダ52を介して制御される。
図7及び図8に示すように、レンズユニット12には、モータ13の出力軸13bの回
転を光軸方向の直線運動に変換してレンズ保持体22に伝達する伝達機構53が設けられ
ている。
伝達機構53は、モータ13の出力軸13bに設けられるウォーム54と、ウォーム5
4と噛合するウォームホイール55と、ウォームホイール55と噛合するカムギア56と
を備えている。なお、ウォーム54、ウォームホイール55及びカムギア56は後述する
カム部56bを駆動するカム駆動部として機能する。
ウォーム54とウォームホイール55とはウォーム歯車装置を構成し、出力軸13bの
光軸に直交する軸回りの回転を光軸に平行な軸回りの回転に変換する。すなわち、ウォー
ム54は光軸に直交する軸回りに回転し、ウォームホイール55はウォーム54により伝
達された駆動力により光軸に平行な軸回りに回転する。
また、ウォームホイール55は、ウォーム54と噛合する大径ギア部55aと、大径ギ
ア部55aよりも歯数が少なく、カムギア56と噛合する小径ギア部55bとを備えてお
り、ウォーム54から伝達された回転を所定の減速比で減速して伝達する。なお、ウォー
ムホイール55は、図5に示すように、レンズ用基体23に設けられた一部が切り欠かれ
た円形の凹部23eに挿入されるとともに、モータ保持部材31から突出する軸部31b
に軸支されている。
図9(a)は、カムギア56を被写体側からみた斜視図、図9(b)は、カムギア56
を回転軸方向にみた正面図である。
カムギア56は、外周部の一部にギア部56aを、外周部の他の一部にカム部56bを
備えている。ギア部56a及びカム部56bは、それぞれカムギア56の略半周に亘って
形成されている。ギア部56aはウォームホイール55と噛合し、カムギア56は光軸に
平行な軸回りに回転する。
カム部56bは、カムギア56の回転軸に直交する面に対して傾斜する、すなわち、光
軸に直交する面に傾斜するカム面56cを有している。一方、図8に示すように、レンズ
保持体22は、カム面56cに当接する当接部22dを有しており、当接部22dはカム
ギア56の回転に伴ってカム面56cに摺動可能である。また、レンズ保持体22は、ば
ね57によりカム面56cへ付勢されている。従って、カムギア56の回転に伴ってレン
ズ保持体22は光軸方向に案内される。ばね57は、例えばコイル状の圧縮ばねであり、
レンズ保持体22とレンズ用基体23との間に所定の圧縮力で挟持されている。
なお、カム面56cの傾斜角は適宜に設定してよいが、例えば、図9に示すように、両
端側の端部側カム面56eにおける傾斜角を、当該両端の間における中央側カム面56d
の傾斜角よりも緩やかに、あるいは傾斜角を0°とし、カムギア56のオーバーランが生
じた際のレンズ保持体22の光軸方向への移動が抑制されるようにしてもよい。本発明は
、中央カム面56cの傾斜角を9°±20%、すなわち7〜11°としたことを特徴とす
る。この範囲は、光学モジュール内に搭載するカムギア56としての小型化を目指しなが
らも必要最低限の大きさ、およびレンズ保持体22の光軸方向の移動量を考慮し、妥当な
駆動分解能と駆動速度で、かつスムーズに駆動できる範囲である。具体的には、7°より
も小さいと、カムギア56が小型であり、レンズ保持体22の必要移動量を確保するため
に中央カム面56cが1周分で足りない場合があり、足りるとしてもカムギア56の回転
量が多くなり、レンズ保持体22が所定位置に到達するのに駆動時間を要してしまう。逆
に11°よりも大きいと、レンズ保持体22を細かい刻みで保持させることができなくな
り駆動分解能が落ちてしまい、かつレンズ保持体22の重力により当接部22dと中央カ
ム面56cとの間で滑りが生じやすくなってしまう。
図8に示すように、レンズユニット12には、カムギア56の回転位置の検出、ひいて
はレンズ保持体22の光軸方向の位置の検出をするための光電センサ61が設けられてい
る。
図9に示すように、位置検出手段における検出部としての光電センサ61は、反射型の
光電センサにより構成され、発光部61aと、受光部61bとを備えている。光電センサ
61はカムギア56の回転軸に直交する面に対して対向するように配置されており、発光
部61aはカムギア56に光を照射し、受光部61bはカムギア56により反射された光
を受光し、受光した光に応じた電気信号を出力する。
また、受光した光量が所定量である位置を基準位置として、レンズの位置を検出するこ
ともできる。特に受光した光量の変化が急な変化ではなく、なだらかな変化をする場合に
は、該なだらかな変化の途中の所定光量におけるレンズの位置を基準としてレンズの位置
を把握することができる。
例えば、光電センサ61は、受光部61bにより受光した光量に応じた電気信号(例え
ば、電流値、電圧値、あるいは電力値)を出力するセンサにより構成されており、光量が
一定の閾値を超えたか否かにより、出力する信号をオン信号とオフ信号との間で切り換え
る。
光電センサ61は、カムギア56と対向する側と反対側に設けられた端子61c(図8
参照)にFPC32(図4及び図5参照)が接続されることにより、基板16と接続され
ている。光電センサ61の動作は、FPC32、基板16、FPC37を介して携帯電話
機1の不図示の制御部により制御される。
図9(a)及び図9(b)に示すように、カムギア56の光電センサ61と対向する位
置、すなわち、カム部56bと同心円状の位置は、発光部61aからの光を受光部61b
に反射する被検出部56fとして機能する。被検出部56fは、例えばカム部56bの内
周側に位置する。被検出部56fには、第1の反射部56gと、第2の反射部56hとが
含まれている。
第1の反射部56gは、第2の反射部56hよりも光電センサ61側に突出する突条に
形成されている(以下、突出部または突条部ともいう)。また、本実施例では第1の反射
部56gは、第2の反射部56hよりも光の反射率が高く設定されている。例えば、第1
の反射部56gの光電センサ61側の表面に金属蒸着等による鏡面加工や色塗装(例えば
、白色塗装等)を施したり、高い反射率の部材(例えば、ミラー)を貼付したり、第2の
反射部56hの表面を梨地処理することなどにより、第1の反射部56gの反射率が第2
の反射部56hの反射率よりも高く設定されている。なお、カムギア56は、樹脂製で第
1の反射部56gである突条部も一体成形して上述した光高反射加工を行ってもよく、第
1の反射部56g(突条部)を有しない状態で成形し、その後第1の反射部56g(突条
部)をカムギア56よりも光高反射材料で製造し、あるいは表面に光高反射加工を行い第
2の反射部56h上に接着するようにしてもよい。
このように、位置検出手段として発光部61a(発光素子)と受光部61b(受光素子
)を有する光電センサ61(光学センサ)を用い、突条に形成された第1の反射部56g
を有することにより、光電センサ61との距離が短くなることで受光部61bの受光量が
増すために、駆動先であるレンズの位置検出を正確に行えることができる。具体的には、
光電センサ61は検出に最適な被検出体との距離が決まっているが、第1の反射部56gの
高さをこの最適な距離とし、第2の反射部56hをより離れた距離とすることで、光電セ
ンサ61の出力信号に大きな差が生じるようにし、誤検出の防止や検出精度の向上を図る
ことができる。
本実施例のように、光学モジュールを小型化するには、この最適距離が短い光電センサ
を用いることが好ましく、例えば反射型の光電センサの距離と相対出力電流のグラフから
最適距離を見ると、NJL5196/97K(新日本無線社製)は約0.6mm、CNB
1011(松下社製)は約0.8mm、EE−SY125(OMRON社製)は約0.7
mm、PR−30−T(シチズン電子社製)は約0.4mmであり、この最適距離をピー
クに近くおよび離れるにつれ相対出力電流が低下している。そして、この最適距離で得ら
れる電流値を100%とした時に、60%を閾値とし、それを超えたか否かにより、出力
する信号をオン信号とオフ信号との間で切り換えることとした場合、上述したいずれの光
電センサでも被検出物が1.5mm以内の距離とする必要がある。ところが、光学モジュ
ールの光電センサを固定するための構造上、及びカム部56bと当接部22dとの摺擦ク
ズの影響防止、あるいはカム部56bに塗布する潤滑剤の飛び散り影響防止等の理由から
、光電センサ61と第2の反射部56hとを1.5mmよりも離れさせざるを得ない。そ
こで、本発明では、第1の反射部56gを突条させて形成し、これにより光電センサ61
がオン信号と切り換えるのに適した位置まで距離を短くでき、誤検出の防止や検出精度の
向上を図ることができるようになる。また、光電センサ61は、被検出物との距離が僅か
に変わった時に、受光部61bで得る電流値が大幅に低減するものが好ましく、例えば、
最適距離で得る電流値を100%とした時に、その最適距離から1mm離れた時に50%
以上ダウンするものが好ましい。
さらに、レンズの位置検出を正確に行うために、第1の反射部56gを第2の反射部5
6hよりも反射率を高くする、具体的には第1の反射部56gを上述したような光高反射
加工または光高反射材料で構成してもよい。この光高反射加工を行う際に、突条部分にの
み加工を行えばよいため、容易にかつ精度よく加工することができる。なお、本発明の光
高反射とは、第1の反射部56gが第2の反射部56hよりも同条件で測定した際に、反
射率が高いことを意味する。
また、被検出部となる第1の反射部56gは、カムギア56の光軸に直交する面におい
てカム部56bの内周側に設けられるものに限定されず、例えば、カム部56の外周側に
設定してもよい。さらに、本実施例では、第1の反射部56gとカム部56bとを別に設
けたが、カム部56bの突条部分に光電センサ61を配設し、カム部56bの第1の反射
部56gと兼用するようにしてもよい。また、レンズ保持体22がカム部56bの端部間
に当接するときに光電センサ16により検出される第1の反射部56gは、円周方向の位
置がカム部56bと重複していなくてもよい。例えば、回転軸を挟んでカム部56bと対
向する位置に設けられていてもよい。この場合であっても、第1の反射部56gの長さを
カム部56bの長さよりも短くし、光電センサ16とレンズ保持体22の当接部22dと
のずれ量をカム部56bと第1の反射部56gとのずれ量と等しくすればよい。
なお、本実施例では、光電センサ61を用いた場合について説明したが、光電センサは
、発光部と受光部を有し、発光部から照射された光の反射光の変化に応じて出力信号を変
化させるものであればよく、光量に応じた信号を出力するものに限定されない。例えば、
光電センサとして位置検出素子(PSD)や2分割フォトダイオードを有する光電センサ
を用い、光電センサとカムギアとの距離の変化のみに基づいてカムギアの位置を特定して
もよい。また、光電センサの代わりにメカニカルスイッチセンサを用い、第1の反射部5
6gの突条形成部分にのみ接触し、その接触によりオン信号となるセンサであってもよい
第1の反射部56gは、円周方向において、カム部56bよりも短く、カム部56bの
範囲内に収まるように形成されている。具体的には、第1の反射部56gの長さは、中央
側カム面56dの長さと同等である。そして、光電センサ61は、レンズ保持体22が中
央側カム面56dと当接しているときは、第1の反射面56gからの反射光を受光して信
号を出力し、レンズ保持体22が端部側カム面56eに当接したとき、すなわち、レンズ
保持体22が光軸方向の移動範囲の端部に到達したときは、第2の反射面56hからの反
射光を受光して信号を出力する。なお、第1の反射部56gと中央側カム面56dとの円
周方向の位置は、光電センサ61とレンズ保持体22の当接部22dとの位置のずれに相
当する量だけずれて設定されている。
このように、レンズ保持体22が基準位置、あるいは基準エリアに位置している時に、
第1の反射部56gが光電センサ16に対向する位置に来ていることが好ましい。なお、
基準位置としては、収納位置(光学レンズ系の非駆動、非ズーム位置)、予め決められた
ズーム位置、無限の焦点位置、至近の焦点位置、あるいは任意の焦点位置等であればよく
、これらを組み合わせて複数の基準位置を設けてもよい。また、基準エリアとしては、収
容エリア、ズームエリア、任意の焦点エリア等であればよく、これも組み合わせて複数の
基準エリアを設けてもよい。
また、カム部56bの高さは必要とされるレンズの繰り出し量に応じて決まり、第1の
反射部56gの高さは光電センサ61との最適条件に応じて決まるが、本実施例では第1
の反射部56gの突条をカム部56bや端部側カム面56eよりも高く形成している。こ
れにより、第1の反射部56gを光高反射加工する際(例えば、白色塗装)に、カム部5
6bに影響を及ぼす(例えば、カム部56bにも白色塗装されてしまう)ことなく加工す
ることができる。
携帯電話機1の不図示の制御部は、光電センサ61からの信号がオン信号とオフ信号と
の間で切り換えられたときの位置に基づいてカムギア56の原点位置を特定し、当該原点
位置に基づいてカムギア56の回転位置を制御する。
以上の実施形態によれば、モータ13を、出力軸13bがレンズ群21の光軸に直交す
る方向に延びるように配置し、出力軸13bの回転を伝達機構53により光軸方向への並
進運動に変換してレンズ保持体22に伝達することから、レンズ群21と、モータ本体1
3aと、モータの出力軸13bとを光軸方向に直列に配置する場合に比較して薄型化を図
ることが可能となる。換言すれば、従来、出力軸13bを光軸に平行とする配置のみであ
ったのに対し、出力軸13bを光軸に直交させるという選択肢が増え、設計の自由度が向
上する。
例えば、モータ13をレンズ群21の径方向外側に設けることにより、あるいは、シャ
ッタユニット12(シャッタ用基体41)と並列に配置することにより、薄型化が図られ
る。そして、シャッタ用基体41、レンズ用基体23、基板カバー15、基板16の順に
積層した全体の形状を光軸方向に薄い薄型形状に構成できる。
基板16は、シャッタ用基体41、モータ13、レンズ用基体23及び基板カバー15
と同等以上の広さを有し、基板16の撮像素子35が設けられる面16aと反対側の面1
6bは光学モジュール9の全体形状の一面を構成し、当該反対側の面16bには、面に沿
って延びるFPC37のみが設けられていることから、光学モジュール9を実装する際に
は、基板16を携帯電話機1内部の平坦部、例えばメイン基板に当接させて載置させるこ
とができる。従って、光学モジュール9の実装が容易化され、固定も確実に行われる。
伝達機構53に、光軸に直交する面に対して傾斜するカム面56cを有するカム部56
bを設け、当該カム部の光軸に直交する面に沿った移動に伴ってレンズ保持体22を光軸
方向に案内することから、カム面56cの傾斜角や高さの調整によりレンズ保持体22の
移動特性を設定することができ、例えば、モータ13の回転速度が一定であってもレンズ
保持体22の移動速度を変化させたり、モータ13がオーバーランしてもレンズ保持体2
2が光軸方向に移動しないようにすることができる。換言すれば、モータ13の制御の容
易化や制御精度の緩和が図られる。
レンズ保持体22をカム面56cへ付勢するばね57を設けることにより、カム面56
cの上昇によりレンズ保持体22を押し上げて案内するだけでなく、カム面56cの下降
にレンズ保持体22を追従させて案内することができる。
光軸に平行な軸回りに回転するカムギア56にカム部56bを設けてレンズ保持体22
を案内していることから、光軸方向において薄型化が図られる。すなわち、一般にカムギ
アは回転軸方向に薄い薄型形状であるから、回転軸を光軸に直交させるよりも回転軸を光
軸に平行にしたほうが光軸方向の配置領域が小さくなり、薄型化が図られる。
ギア部56aは、カムギア56の外周部の一部に設けられ、カム部56bは、カムギア
56の外周部の他の一部に設けられていることから、形状が比較的簡素であり、形状や配
置領域の設定、組み立て等が比較的容易化される。また、カム部56bが外周部に設けら
れることにより、内周側に設けられた場合に比較して回転角度に対するカム部56bの長
さが長くなるから、カム面56cの傾斜角を緩やかにして、レンズ保持体22を円滑に案
内することができる。
光電センサ61を配置し、カムギア56の回転に伴う反射光の変化に基づいてレンズ保
持体22の位置を検出することから、レンズ保持体22の位置を簡便かつ正確に検出する
ことができる。
例えば、反射光の光量の変化に応じて異なる信号を出力する光電センサ61を設け、レ
ンズ保持体22が移動範囲の中央側の範囲にあるときに第1の反射部56gにより光電セ
ンサ61の光が反射され、レンズ保持体22が移動範囲の端部にあるときに第1の反射部
56gとは反射光の光量が異なる第2の反射部56hにより光電センサ61の光が反射さ
れることにより、簡単にレンズ保持体22の移動範囲の端部位置を検出することができる
第1の反射部56gを第2の反射部56hよりも光電センサ側に突出させるとともに、
第1の反射部56gの表面の反射率が第2の反射部56hよりも高くなるように処理して
いるため、両者の間で光電センサ61へ反射される光量の差がより大きくなり、第1の反
射部56gと第2の反射部56hとの境界がより正確に検出される。
さらに、本発明では、図10のレンズ保持体22の貫通孔22c近傍の拡大図に示すように、ガイド軸51の軸受部として2つの貫通孔22c1、22c2を有し、貫通孔22c1、22c2がガイド軸51に対してそれぞれ角の向きが異なるV字形状を形成し、ガイド軸51がV字形状の谷の部分に摺接してレンズ保持体22がガイドされることによりレンズ保持体22のガタつきを排除することを特徴とする。
具体的には、被案内部22aに形成される第1の軸受部となる貫通孔22c1は、V字形状を有する略扇状に形成され、ガイド軸51の図面上左側(当接部22dの最近傍側)にテーパ状の摺接部22e、22fが形成され、ガイド軸51の図面上右側(当接部22dの最遠方側)に円弧状部22gが形成されている。これに対して、第2の軸受部となる貫通孔22c2は、V字形状を有する略扇状に形成され、ガイド軸51の図面上右側にテーパ状の摺接部22h、22iが形成され、ガイド軸51の図面上左側に円弧状部22jが形成されている。すなわち、ガイド軸51との摺接部となるV字形状部分がガイド軸51を挟んで180°異なる方向に位置するような形状に形成されている。これにより、レンズ保持体22のガタつきを排除することができる。
なお、V字形状の角度は小さすぎるとガイド軸51をきつく締め付けて、駆動時の負荷となってしまうために、V字の開口角度を90°以上にして負荷を低減することが好ましい。また、本実施例では、製造上の容易さ、かつガタつき排除の正確さからV字形状を有する2つの軸受部を形成し、双方のV字形状を180°異なる方向に設けた場合について説明したが、軸受部の数をいくつにしてもよく、少なくとも異なる形状の軸受部を有すればガタつき排除をすることができる。
一方、薄型化の弊害として2つのV字形状の位置ズレがレンズの傾きに影響を及ぼすため高い部品精度が求められる。
図13(a)に示すように、貫通孔22c1と22c2の位置精度が正確でガイド軸51に対してレンズ保持体22が傾くことなく組み込まれているのが理想的だが、貫通孔22c1と22c2の相対的な位置にずれ(Δ)があると、図13(b)のようにレンズ保持体22はガイド軸51に対して傾きを生じてしまう。更に、薄型化が求められるとそれに伴って貫通孔22c1と22c2の距離dも短くなってくるが、この距離dが図13(c)、(d)に示すようにd’、d”と短くなると、傾きθもθ’、θ”と大きくなってしまう。つまり、薄型化するほど各部品に求められる寸法精度は厳しくなり、ひいては部品精度が確保できないと生産に支障をきたしてしまうことになる。
またガイド軸51そのものも部品や組み込みの精度によって傾いてしまう可能性がある。よって、ガイド軸51を傾き調整可能にしておくことで、レンズ群21の光軸を撮像面に対して垂直に調整することができ、ピントの片ボケのない画像を得ることができる。
具体的には図11に示すようにレンズを保持するガイド軸51の同軸上に複数の偏芯部材58、59が配置されており、それぞれ独立あるいは一体で回転を可能としている。図12に示すように偏芯部材58と59は偏芯量rと偏芯量rを有し、ガイド軸51の傾きをそれぞれ2軸(断面図にしめすXY軸の傾きθa、θb)において調整することができる。その結果設計上、偏芯部材を用いた場合に偏芯の設計中心値を光軸中心に一致させることが可能となる。
ここで、図14に示すように第1偏芯部材58と第2偏芯部材59の偏芯量の大小関係によって、ガイド軸51の調整できる範囲の形状は異なってくる。
図14の(A)、(C)、(E)で実線の円510は第1偏芯部材58を操作した時に被写体側から見たガイド軸51の中心が描く軌跡を示している。このとき第2偏芯部材59の操作に伴って第1偏芯部材58によってガイド軸51が描く円510の中心580は破線581上を移動し、それに従ってガイド軸51の中心が描く軌跡の円510も点線で示したように移動していく。
従って第1偏芯部材58と第2偏芯部材59の操作の組み合わせによってガイド軸51の中心がとり得る位置は、図14の(B)、(D)、(F)で調整可能範囲として色づけされている範囲となる。
第1偏芯部材58の偏芯量の半径をr、第2偏芯部材59の偏芯量の半径をrとすると、rとrの大小関係により図14(i)、(ii)、(iii)で示すように調整可能となる範囲の形状が異なってくる。r<rとなる関係の場合の調整可能範囲は、図14(i)のようにドーナツ形状になり、中心の半径r−rの円内の部分へはガイド軸51を調整できないことになる。逆にr>rとなる関係の場合の調整可能範囲も、図14(ii)のようにドーナツ形状になり、中心の半径r−rの円内の部分へはガイド軸51を調整できないことになる。つまり、第1偏芯部材58の偏芯量と第2偏芯部材59の偏芯量に差がある場合、調整可能範囲の中心の半径|r−r|の円内の部分へはガイド軸51を調整できない範囲が生じてしまうことになる。通常、このようにばらつきに対して調整しろを設ける場合、理想となる設計値を中心にして調整範囲を設定するが、図14の(i)や(ii)のような場合にはその設計値を除いた周辺部分が調整可能範囲となる。これでは、部品や組み込みが設計値どおりにできた場合に最適な位置への調整ができないことになってしまう。そこで、第1偏芯部材58の偏芯量と第2偏芯部材59の偏芯量を等しくする(r=r)と図14(iii)に示すように中心部分も調整可能範囲としてカバーできるようになる。つまり、第1偏芯部材58の偏芯量と第2偏芯部材59の偏芯量は可能な限り等しくする(r≒r)ことが望ましい。
次に調整のための偏芯量の算出方法について述べる。
部品精度や組み込み精度によって発生するガイド軸51に対する光軸の倒れの最大値をθmax、ガイド軸51の結像側支点から第1偏芯部材58による支点までの長さの最小値をDmaxとすると偏芯量r、rと以下の関係が成り立つ。
+r≧Dmax*tanθmax
理想的には、rとrは可能な限り等しくすることが望ましいので、
=r≧(Dmax*tanθmax)/2
となる。
ここで、図13を用いて部品精度上からくるθmaxを考察すると、以下のようになる。
tanθmax=Δmax/dmin
(Δmaxはレンズ保持体22の貫通孔22c1と22c2の相対的な位置ずれ量のばらつき最大値、dminはレンズ保持体22の貫通孔22c1と22c2の距離のばらつき最小値)
これに他の部品制度や組み込みばらつきを加味して偏芯量を設定するものとする。
本発明は以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施してよい。
本発明の光学モジュールが適用される対象は携帯電話機に限定されず、デジタルカメラ
、監視カメラ等の種々の機器に適用してよい。
駆動源は、出力軸が光軸に直交する方向に配置されていれば、レンズ、シャッタ、撮像
素子等に対して適宜な位置に配置してよい。
伝達機構は、駆動源の光軸に直交する軸回りの回転を、光軸方向への並進運動に変換し
てレンズ保持体に伝達するものであればよく、カムを用いるものに限定されない。例えば
ラックとピニオンを含むスライダリンク機構により、光軸に直交する軸回りの回転を光軸
方向への並進運動に変換してもよい。
また、カムにより光軸方向への並進運動を実現する場合、カムの移動によりカム面の光
軸方向の高さが変化すればよく、光軸に平行な軸回りに回転するカムギアにカムを設ける
ものに限定されない。例えば、光軸に直交する軸回りに回転し、回転軸から周縁部への距
離が周方向の位置に応じて変化するカムにより光軸方向への並進運動に変換してもよいし
、光軸に直交する面に傾斜するカム面を光軸に直交する面に沿って直線的に駆動して光軸
方向への並進運動に変換してもよい。
光軸に平行な軸回りに回転するカムギアにより光軸方向への並進運動に変換する場合、
カムギアがウォームに噛合してカムギアがウォームホイールを兼ねてもよい。また、ウォ
ームホイールとカムギアとの間に他の歯車を介在させてもよい。ウォームを出力軸に設け
ずに、例えば出力軸の回転が伝達される出力軸と平行な軸にウォームを設けてもよい。カ
ム部はギア部と同心円状に設けられていればよく、例えばカムギアの内周側に設けられて
もよい。
本発明の実施形態の携帯電話機の外観を開状態で示す斜視図である。 図1の携帯電話機の外観を閉状態で示す斜視図である。 図1の携帯電話機の光学モジュールの外観斜視図と断面図である。 図3の光学モジュールを被写体側からみた分解斜視図である。 図3の光学モジュールを被写体側の反対側からみた分解斜視図である。 図3の光学モジュールのシャッタユニットの分解斜視図である。 図3の光学モジュールのレンズユニットの斜視図である。 図7のレンズユニットの内部構成を示す斜視図である。 図7のレンズユニットのカムギアを示す図である。 図7のレンズユニットのレンズ保持体の貫通孔近傍を示す図である。 図7のレンズユニットのガイド軸と偏芯部材の構成を示す図である。 図11の被写体側からみた拡大図と断面図である。 貫通孔間の位置精度と距離の違いによる光軸の傾きの関係を示す図である。 2つ偏芯部材の偏芯量とガイド軸の調整可能範囲を示す図である。
符号の説明
24、26、28…レンズ
22…レンズ保持体
22c1、22c2…貫通孔
23…レンズ用基体
13…駆動源
53…伝達機構
51…ガイド軸
58…第1偏芯部材
59…第2偏芯部材

Claims (9)

  1. レンズと、該レンズを該レンズの光軸方向に移動可能に保持するレンズ保持体と、該レンズ保持体を前記光軸方向に案内するガイド軸と、
    該レンズ保持体や該ガイド軸が組み込まれるレンズ用基体と、
    駆動力を出力する出力軸を有する駆動源と、前記出力軸から出力される駆動力を前記レンズ保持体に伝達する伝達機構と、前記レンズにより光像が結像される撮像素子と、
    を備え、
    前記駆動源は、前記レンズ保持体に対して、前記光軸と略垂直な方向において並列的に配置され、
    前記ガイド軸の端部は複数の偏芯部材によって傾き調整が可能となるように前記レンズ用基体に保持されている光学モジュール。
  2. 前記レンズ用基体に円形凹部を形成し、
    前記複数の偏芯部材は外周に対して内周が偏芯しているリング形状を成し、1つの該偏芯部材の内周に他の該偏芯部材の外周が一致して納まるように構成され、それぞれ独立して円周方向に回転可能で、かつ最内周に前記ガイド軸を挿入させ、前記円形凹部に組み込まれる請求項1に記載の光学モジュール。
  3. 前記リング形状の偏芯部材が2つの場合、該偏芯部材の偏芯量は、内周側のものが外周側のものと等しい請求項1または2に記載の光学モジュール。
  4. 前記レンズ保持体に前記ガイド軸に案内される複数の軸受部を有し、該複数の軸受部は
    異なる形状を有する請求項1乃至3のいずれかに記載の光学モジュール。
  5. 前記軸受部を2つとし、前記ガイド軸に対してそれぞれの角の向きが異なるV字形状と
    し、前記ガイド軸がそれぞれの軸受部の前記V字形状の谷部分に摺接することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の光学モジュール。
  6. 前記V字形状の開口角度を90°以上としたことを特徴とする請求項5に記載の光学モ
    ジュール。
  7. 前記駆動源は、前記出力軸が前記光軸に対して略垂直になるように配置され、
    前記伝達機構は、前記出力軸から出力される駆動力を伝え、前記光軸に対して略直交す
    る軸周りに回転するウォームと、該ウォーム又は該ウォームの回転を伝達する歯車と噛合
    するギア部及び前記光軸に直交する面に対し傾斜するカム部を有し、前記光軸に略平行な
    軸回りに回転するカムギアと、を備え、
    前記レンズ保持体は、前記カム部に当接し前記光軸方向に案内されることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の光学モジュール。
  8. 前記カムギアに配置された被検出部と、前記カムギアの近傍に配置された検出部とを有
    する位置検出手段と、を更に有し、
    前記位置検出手段は、前記検出部により前記カムギアの回転を検出することで前記レン
    ズの位置を検出することを特徴とする請求項7に記載の光学モジュール。
  9. 前記カムギアは、該カムギアの同心円状に前記被検出部、カム部、およびギア部が配置
    されることを特徴とする請求項8に記載の光学モジュール。
JP2007137020A 2007-05-23 2007-05-23 光学モジュール Pending JP2008292686A (ja)

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