JP2008292121A - 水温管理システム - Google Patents

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Tetsuo Shimizu
徹雄 清水
Mitsuru Shinozuka
満 篠塚
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Abstract

【課題】取水温度と放水温度との平均温度差を予測し、発電所の適切な稼働及び運用を促進することができる水温管理システムを提供する。
【解決手段】発電所の設備冷却用水の温度を管理する水温管理システム1は、冷却用水の取水温度Taを測定する取水温測定手段2と、冷却用水の放水温度Tbを測定する放水温測定手段3と、取水温度Taと放水温度Tbとの差ΔTを算出する温度差算出手段41と、温度差ΔTから24時間の平均温度差ΔTavを予測する演算処理を行う演算処理手段42と、平均温度差ΔTavが所定値である7℃を超えたか否かを判定し、超えていると判定した場合に所定の条件下で警報出力を生成する判定手段43と、警報出力に応じて警報を行うモニタ5及びスピーカ6とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電所のボイラ・タービン・ガスタービン系統などの発電設備を冷却する設備冷却用水の取水温度及び放水温度を管理する水温管理システムに関する。
従来、発電設備を有する火力発電所等では、タービン蒸気の復水器などの冷却用水として、海から汲み上げた海水が利用されている。汲み上げられた取水は、冷却のために熱交換され、温度上昇した海水は温排水として定常的に海中に放水される(例えば特許文献1参照)。この放水量は、発電の容量にもよるが数十から数百t/minに及ぶこともある。そのため、放水海域に対する種々の影響を考慮しなければならない。
例えば、温排水による海生生物の影響として、周辺海水温の上昇に伴う海洋生態系への影響や、卵・稚仔等が復水器を通過することによる影響を考慮しなくてはならない。また、海上気象への影響として、冬季に気温が海水温より低くなることにより発生する蒸気霧への影響を考慮しなければならない。
以上のような温排水の影響を考慮して、取水時と放水時の海水温の温度差が法規制値または地方自治体との協定値に定められている。例えば、法規制値または協定値として、取水時と放水時の海水温の温度差が24時間の平均温度差として7℃以内であり、瞬間温度差が10℃以内であることが定められている。
ここで、取水時と放水時の海水温の瞬間温度差については、取水温と放水温との実測値の差から、例えば、瞬間温度差が9.5℃になった時点で発電所の出力を低下させ、瞬間温度差が10℃を超えることがないようにすることができる。
しかしながら、24時間平均温度差については、一時的に温度差が7℃を超えても、その状態が一定時間持続しなければ、24時間平均温度差は7℃を超えることはない。そのため、発電所の稼働状況を考慮して、24時間平均温度差が7℃を超えるかを判定することは困難であり、例えば記録計を用いて24時間平均温度差が6℃以内となる安全域での稼働を余儀なくされている。
特開平6−289186号公報
そこで、本発明は、取水温度と放水温度との平均温度差を予測し、発電所の適切な稼働及び運用を促進することができる水温管理システムを提供することを目的とする。
本発明は、発電所の設備冷却用水の温度を管理する水温管理システムであって、前記冷却用水の取水温度を測定する取水温測定手段と、前記冷却用水の放水温度を測定する放水温測定手段と、前記取水温測定手段及び前記放水温測定手段で測定された取水温度と放水温度との差を算出する温度差算出手段と、前記温度差から一定時間の平均温度差を予測する演算処理を行う演算処理手段と、前記平均温度差が所定値を超えたか否かを判定し、所定値を超えていると判定した場合に所定の条件下で警報出力を生成する判定手段と、該判定手段からの警報出力に応じて警報を行う警報手段とを備えることを特徴とする。
かかる本発明の水温管理システムによれば、前記温度差算出手段が発電所の設備の冷却用水の取水温度と放水温度とから温度差を算出し、算出された温度差及びその履歴から、前記演算処理手段が一定時間(例えば、24時間)の平均温度差を予測する。そして、判定手段が、予測された平均温度差が所定値を超えたか否かを判定し、該判定結果に基づいて警報出力を生成する。警報手段は、判定手段の警報出力に応じた警報を行う。これにより、取水温度と放水温度との平均温度差を予測して、発電所の適切な稼働及び運用が可能となる。
前記判定手段は、前記所定の条件として温度測定基準時から所定時間以上経過した時点で前記平均温度差が所定値を超えていると判定した場合に前記警報出力を生成し、前記警報手段は、前記警報出力に応じて視覚的に又は聴覚的に警報することが好ましい。温度測定基準時から所定時間以上経過していない場合には、予測される平均温度差は、その後の温度差によって変動する可能性があるため、前記判定手段は、予測される平均温度差が一定の確実性を有するまでは警報出力を発生させない。これにより、不要な警報出力の発生を回避し、必要な警報のみを警報手段を介して視覚的又は聴覚的に報知することができる。
前記演算処理手段は、前記一定時間の温度差のうち未だ算出されていない未定温度差として、既に算出された既定温度差のうち最終温度差を用いることが好ましい。これにより、演算処理手段は、一定時間の平均温度差を予測する場合に、未定温度差として、既定温度差の最終温度差を用いることで、平均温度差が現在の値のまま推移した場合に予測される平均温度差を簡易に予測することができる。
前記演算処理手段は、前記未定温度差として、前記最終温度差を前記発電所の稼働パターンに応じて補正して用いることが好ましい。かかる演算処理手段によれば、一定時間の平均温度差を予測する場合に、未定温度差として、既定温度差の最終温度差を発電所の稼働パターンに応じて補正して用いる。これにより、発電所の稼働状況を加味して平均温度差を的確に予測することができる。
前記取水温度及び前記放水温度のデータを蓄積する記憶手段を備え、前記演算処理手段は、前記記憶手段に蓄積された過去の取水温度から、前記取水温測定手段によって測定された取水温度に近似するデータ系列を抽出して、該データ系列に基づいて、前記未定温度差として前記最終温度差を補正して用いることが好ましい。かかる演算処理手段によれば、取水温が変化して水の吸熱量が変化した場合にも、前記記憶手段に蓄積された過去の取水温度及び放水温度のデータ系列に基づいて、前記未定温度差として前記最終温度差を補正して用いることができる。例えば、冬季に水温が低下して水の吸熱量が増加した場合には、かかる取水温度に近似するデータ系列を記憶手段から抽出し、前記最終温度差を補正して未定温度差を決定する。そのため、その時々の取水温度に合わせてより的確な平均温度差を予測することができる。
前記警報出力に応じて前記平均温度差が一定の範囲内となるように前記発電所の稼動を制御する制御手段を備えることが好ましい。かかる制御手段によれば、前記警報手段による警報とは別個に、平均温度差が一定の範囲となるように発電所の稼動を制御する。これにより、平均温度差が一定の範囲内で発電所を最大限に稼働及び運用させることが可能になり、発電所の適切な稼働及び運用を促進することができる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
まず、図1を用いて、発電所の設備冷却用の海水の取水温度及び放水温度を管理する水温管理システム1の構成について説明する。
水温管理システム1が用いられる発電設備は、ボイラXで発生させた過熱蒸気を蒸気加減弁Vを介して蒸気タービンYに送り、タービンを回転させることにより、タービンと同軸に設けられた発電機Zを回動させることにより発電を行う。かかる発電設備において、水温管理システム1は、前記過熱蒸気を冷却するための復水器Wに供給する海水の取水温及び放水温を測定して、放水温が所定の範囲内となるように管理するシステムである。
具体的に、水温管理システム1は、海水を取水する位置に設けられた取水温測定手段2と、海水を放水する位置に設けられた放水温測定手段3と、取放水温を管理するためのコントローラ4と、視覚的に警報を行う警報手段としてのモニタ5と、聴覚的に警報を行う警報手段としてのスピーカ6とを備える。
取水温測定手段2及び放水温測定手段3は、設置された位置での海水温度を測定するものであって、その測定結果をそれぞれコントローラ4に送信する。
コントローラ4は、温度差算出手段41と演算処理手段42と判定手段43と制御手段44と、記憶手段としてのパターンデータベース45a及び測定値データベース45bとを備える。
温度差算出手段41は、取水温測定手段2から送信された取水温度Taと、放水温測定手段3から送信された放水温度Tbから、これらの温度差ΔTを算出する。すなわち、温度差算出手段41は、温度差ΔTをΔT=Tb−Taとして刻々と算出する。
演算処理手段42は、温度差算出手段41によって算出される温度差ΔTを、所定の周期(例えば1分間隔)でサンプリングし、サンプリングされた温度差ΔTに基づいて、24時間の平均温度差を予測処理する。かかる平均温度差を予測処理するために、演算処理手段42は、パターン・データ抽出部42aと、補正処理部42bとを備える。
パターン・データ抽出部42aは、後述するパターンデータベース45a及び測定値データベース45bから、ボイラXの稼働パターン及び過去の測定データを抽出する。一方、補正処理部42bは、24時間の平均値を算出するために、最後にサンプリングされた温度差ΔTを用いて補正する補正値を決定する。
判定手段43は、演算処理手段42により予測された平均温度差が所定値(例えば7℃)を超えたか否かを判定し、所定値を超えていると判定した場合に所定の条件下で警報出力を生成する。
制御手段44は、判定手段43が警報出力を生成した場合に、該警報出力に応じた制御信号をボイラX及び蒸気加減弁Vに送信して、ボイラXの燃焼量及びタービンYへの蒸気流入量を制御する。具体的には、ボイラXの燃焼量を抑える制御信号をボイラXに送信する。
パターンデータベース45aは、予め定められた24時間のボイラXの稼働パターンを複数記憶してなる手段であり、測定値データベース45bは、過去の取水温度Ta及び放水温度Tbを記憶してなる手段である。
尚、各処理部41〜44は、CPU,ROM、RAM等のハードウェアにより構成されているが、これらの各処理部は共通のハードウェアによって構成されていてもよく、これらの各処理部の一部又は全部が、異なるハードウェアによって構成されていてもよい。また、各データベース45a,45bは、コントローラ4内に構成されているが、これに限定されるものではなく、情報源としての外部サーバ装置(図示略)から、インターネット等のネットワークを通じてコントローラ4に送信されるシステム構成であってもよい。
次に、図2を参照して、水温管理システム1の作動(海水の取水温度及び放水温度を管理する方法)について説明する。
まず、水温管理システム1のコントローラ4は、内部クロックにより温度測定基準時である午前0時を経過した時点で、クロックフラグiをi=0にリセットする(STEP1)。クロックフラグiは、午前0時からの経過分を示す指数である。例えば、30分経過後の午前0時30分はi=30であり、6時間経過後の午前6時はi=360であり、12時間経過後の午後0時はi=720であり、24時間経過した午後12時(最終値)は、i=1440である。
次に、コントローラ4の演算処理手段42は、温度差算出手段41が刻々と算出する取水温度Taと放水温度Tbとの温度差ΔTから、午前0時からの経過分ごとの温度差ΔTをサンプリングする(STEP2)。例えば、午前0時から1分経過後、2分経過後、…の時点のそれぞれの温度差ΔTとして、a1、a2…がサンプリングされる。
そして、経過分毎にサンプリングされた温度差ΔT(a1、a2…)にラベリングを行う(STEP3)。具体的には、午前0時からの1分経過後にサンプリングされた温度差ΔTの値a1には、クロックフラグi=1の値に対応するラベリングΔT1を付す(ΔT1=a1)。同様に、午前0時からk分経過後にサンプリングされた温度差ΔTの値akには、ΔTkのラベリングを付す(ΔTk=ak)。尚、かかるラベリング処理は、データ構造上、各温度差ΔTのデータa1、a2…のヘッダー又はフッターに、クロックフラグiの値に対応するコードを付与すること等によって実現される。
続いて、コントローラ4の演算処理手段42は、このようにしてラベリングされた温度差ΔT1,ΔT2…ΔTkに基づいて、24時間の平均温度差ΔTavを予測処理する(STEP4)。具体的には、演算処理手段42は、最後にサンプリングされた温度差ΔTkを用いて、現在から最終測定値が得られる午後12時(午前0時)までの各経過分毎の未定温度差ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440を算出し、これに基づいて平均温度差ΔTavを予測処理する。
このとき、演算処理手段42のパターン・データ抽出部42aが、パターンデータベース45a及び測定値データベース45bから、それぞれボイラXの稼働パターン及び過去の測定データを抽出する。さらに、抽出されたデータに基づいて、補正処理部42bが、24時間の平均値を算出するために、最後にサンプリングされた温度差ΔTを補正する補正値を決定する。かかる補正値を用いて、現在から最終測定値が得られる24時までの未定温度差がそれぞれ見積られ、予測平均温度差ΔTavが算出される。
(a)まず、第1の形態として、パターン・データ抽出部42aが、パターンデータベース45aからボイラXの稼働パターンを抽出し、補正処理部42bが、24時間の平均値を算出するために、最後にサンプリングされた温度差ΔTkを用いて補正する補正値を決定する場合について説明する。
パターン・データ抽出部42aは、パターンデータベース45aが記憶する複数のボイラXの稼働パターンの中から、現状のボイラXの稼働状態又は稼働計画にマッチングした稼働パターンを抽出する。例えば、ボイラXが、図3(A)に示すような経過時間に対するボイラXの負荷で稼働している場合には、種々のパターンマッチングの手法を用いて、図3(B)に示す、パターンデータベース45aが記憶する複数のボイラXの稼働パターン(Type1〜3)の中から、Type2が選択される。
尚、ここでの稼働パターンの選択は、自動的に行われるものに限らず、水温管理システム1を操作する作業者が、稼働計画等とマッチする稼働パターンを、パターンデータベース45aに記憶された複数の稼働パターンの中から決定するものであってもよい。
次に、補正処理部42bは、パターン・データ抽出部42aによって選択された稼働パターンに基づいて、最後にサンプリングされた温度差ΔTkを用いて補正する補正値を決定する。例えば、パターン・データ抽出部42aによって、図3(B)に示すType2が選択された場合には、該Type2の稼働パターンでは、現在(i=k)から21時(i=1260)までは現在の稼働状態が維持され、21時から24時(i=1440)までは稼働状態が低下する。そこで、補正処理部42bは、現在から21時までは補正値を0として、21時から24時までは、稼働状態に応じた補正値を減算する。この場合、現在から21時までは、最後にサンプリングされた温度差ΔTkを、補正することなくそのまま用い(ΔTk=ΔTk+1=ΔTk+2=…ΔT1260=ak)、21時から24時までの温度差ΔT1261〜ΔT1440については、最後にサンプリングされた温度差ΔTk=akから所定の補正値(例えば、1.4℃)を減算したものを用いる(ΔT1261=ΔT1262=…ΔT1440=ak−1.4)。
このようにして、サンプリングされた既定温度差(ΔT1,ΔT2,…,ΔTk)の最終温度差と、最終にサンプリングされた温度差ΔTkを補正することによって得られた未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)とによって、24時間分の温度差が決定され、演算処理手段42は、これらの値に基づいて、次式(1)に従って、平均温度差ΔTavの予測演算を行う。
ΔTav=(ΔT1+ΔT2+…+ΔTk+…+ΔT1440)/1440…(1)
(b)次に、第2の形態として、パターン・データ抽出部42aが、測定値データベース45bから過去の測定データを抽出し、補正処理部42bが、24時間の平均値を算出するために、最後にサンプリングされた温度差ΔTkを補正する補正値を決定する場合について説明する。
パターン・データ抽出部42aは、測定値データベース45bに記憶された過去の取水温度Ta及び放水温度Tbからなる複数のデータ系列の中から、現在の取水温度Taに近似する系列を抽出する。ここで、取水温度に基づいて、過去のデータ系列を抽出するのは、取水する水温によって吸熱量が変化するとともに、1日の中でも水温が周期的に変化するためである。
次に、補正処理部42bは、パターン・データ抽出部42aによって抽出されたデータ系列に基づいて、最後にサンプリングされた温度差ΔTを補正して、現在から24時までの未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)を決定する。例えば、最後にサンプリングされた温度差ΔTkに対応する、選択されたデータ系列の温度差ΔTk´を基準として、選択された系列のその後の温度差の変化量((ΔTk´+α)−ΔTk´、ここで、αは基準時からの経過分)を補正値とする。かかる各補正量を最後にサンプリングされた温度差ΔTkに加算して、未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)を決定する。尚、簡易的には、基準値に対する変化量を補正値とすることなく、データ系列の温度差を対応する未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)として、そのまま用いてもよい。
そして、前述の第1の形態の場合と同様、前記(1)式に従って、サンプリングされた既定温度差(ΔT1,ΔT2,…,ΔTk)の最終温度差と、最終にサンプリングされた温度差ΔTkを補正することによって得られた未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)とから、平均温度差ΔTavの予測演算を行う。
(c)ここでは、第1及び第2の形態に分けて、最終にサンプリングされた温度差ΔTkを補正する場合について説明したが、これに限らず、第1及び第2の形態を組みあわて用いてもよい。また、第1及び第2の形態によらず、より簡易的には、最後にサンプリングされた温度差ΔTをそのまま未定温度差(ΔTk+1,ΔTk+2,…,ΔT1440)として用いてもよい。
次に、演算処理手段42によって平均温度差ΔTavが予測演算されると、判定手段43は、この平均温度差ΔTavが所定範囲内であるか否かを判定する(STEP5)。具体的には、平均温度差ΔTavが法規制値である7℃以下であるか否かが判定される。
そして、平均温度差ΔTavが7℃以下の場合には(STEP5の判定結果がYESの場合)、現在の温度差ΔTと予測される平均温度差ΔTavをモニタ5に表示する(STEP6)。
一方、平均温度差ΔTavが7℃を超える場合には(STEP5の判定結果がNOの場合)、温度測定基準時である午前0時から所定時間(例えば15時間)経過しているか否かが判定される(STEP7)。ここでの所定時間として設定可能な時間帯は、警報抑制が許容される時間帯である。すなわち、所定時間経過時から最終測定値が得られる24時までのボイラXの稼働状況によって、平均温度差ΔTavが7℃以内に制御可能な時間帯である。例えば、警報が抑制される所定時間として、15時間経過後の午後3時を設定した場合には、現時刻が午後3時を経過しているか否かが判定される。温度測定基準時である午前0時から午後3時までの警報を抑制することができる。
そして、判定手段43は、温度測定基準時である午前0時から所定時間経過している場合には(STEP7の判定結果がYESの場合)、平均温度差ΔTavが7℃を超える可能性が高いため、警報出力を発生する(STEP8)。警報出力に基づいて、モニタ5には警告画面が表示されると共に、スピーカ6からブザー音等が発せられる。
さらに、警報出力に基づいて、制御手段44は、平均温度差ΔTavが7℃以内となるまで継続的にボイラXの燃焼量及びタービンYへの蒸気流入量を抑制する制御信号をボイラX及び蒸気加減弁Vに出力する(STEP9)。
一方、温度測定基準時である午前0時から所定時間経過していない場合には(STEP7の判定結果がNOの場合)、平均温度差ΔTavは、これからの稼働状態によって変更する可能性があるため、ここでの警報出力等は行わない。
そして、温度測定基準時である午前0時から所定時間経過しているか否かに関わらず、モニタ5に、現在の温度差ΔTと予測される平均温度差ΔTavを表示する(STEP6)。
表示が更新されると(STEP6)、コントローラ4は、最終測定値が得られる24時間が経過したか否かが判定される(STEP10)。すなわち、クロックインデックスiが、経過時間の24時間に対応するi=1440となっているか否かが判定される。
24時間が経過している場合(STEP6の判定がYESの場合)には、24時間分の既定温度差が取得されていることから、クロックフラグiをリセットし、再び、前述のSTEP1以下の処理を繰り返す。
一方、24時間が経過していない場合(STEP6の判定がNOの場合)には、既定温度差が24時間分取得されるまで、前述のSTEP2に戻り、これ以下の処理を繰り返す。
以上、詳しく説明してきたように、本実施形態の水温管理システム1によれば、取水温度Taと放水温度Tbとの24時間平均温度差ΔTavを簡易かつ的確に予測することができるとともに、該予測値ΔTavに基づいて、発電所の適切な稼働及び運用を促進することができる。
尚、本実施形態では、発電所の設備冷却用水として海水を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、地下水等を冷却用水として用いる場合にも適用することができる。
また、本実施形態では、温度測定基準時を午前0時として、24時間を一定時間とする平均温度差を予測処理したが、これに限らず、温度測定基準時を午前0時以外の任意の時間としてもよく、24時間以外の平均温度差を予測処理するようにしてもよい。さらに、平均温度差を予測処理する際に用いる温度差ΔTは、1分間隔でサンプリングしたが、これに限らず、30分間隔や1時間間隔のようにサンプル周期を変更してもよい。
本発明の一実施形態としての水温管理システムの構成を示す図。 本発明の一実施形態としての水温管理システムの処理を示すフローチャート。 図2の処理を説明するための図。
符号の説明
1…水温管理システム、2…取水温測定手段、3…放水温測定手段、4…コントローラ、5…モニタ、6…スピーカ、41…温度差算出手段、42…演算処理手段、42a…パターン・データ抽出部、42b…補正処理部、43…判定手段、44…制御手段、45a…パターンデータベース、45b…測定値データベース、X…ボイラ、Y…タービン、Z…発電機、W…復水器、V…蒸気加減弁。

Claims (6)

  1. 発電所の設備冷却用水の温度を管理する水温管理システムであって、
    前記冷却用水の取水温度を測定する取水温測定手段と、
    前記冷却用水の放水温度を測定する放水温測定手段と、
    前記取水温測定手段及び前記放水温測定手段で測定された取水温度と放水温度との差を算出する温度差算出手段と、
    前記温度差から一定時間の平均温度差を予測する演算処理を行う演算処理手段と、
    前記平均温度差が所定値を超えたか否かを判定し、所定値を超えていると判定した場合に所定の条件下で警報出力を生成する判定手段と、
    該判定手段からの警報出力に応じて警報を行う警報手段と
    を備えることを特徴とする水温管理システム。
  2. 請求項1記載の水温管理システムにおいて、
    前記判定手段は、前記所定の条件として温度測定基準時から所定時間以上経過した時点で前記平均温度差が所定値を超えていると判定した場合に前記警報出力を生成し、
    前記警報手段は、前記警報出力に応じて視覚的に又は聴覚的に警報することを特徴とする水温管理システム。
  3. 請求項1又は2記載の水温管理システムにおいて、
    前記演算処理手段は、前記一定時間の温度差のうち未だ算出されていない未定温度差として、既に算出された既定温度差のうち最終温度差を用いることを特徴とする水温管理システム。
  4. 請求項3記載の水温管理システムにおいて、
    前記演算処理手段は、前記未定温度差として、前記最終温度差を前記発電所の稼働パターンに応じて補正して用いることを特徴とする水温管理システム。
  5. 請求項3又は4記載の水温管理システムにおいて、
    前記取水温度及び前記放水温度のデータを蓄積する記憶手段を備え、
    前記演算処理手段は、前記記憶手段に蓄積された過去の取水温度から、前記取水温測定手段によって測定された取水温度に近似するデータ系列を抽出して、該データ系列に基づいて、前記未定温度差として前記最終温度差を補正して用いることを特徴とする水温管理システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の水温管理システムにおいて、
    前記警報出力に応じて前記平均温度差が一定の範囲内となるように前記発電所の稼動を制御する制御手段を備えることを特徴とする水温管理システム。
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