JP2008288847A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、機密文書の不正な処理を防止することができるとともに、画像処理が正当なものか不当なものかを判断することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】複合機1は、原稿画像を読み取る原稿読取部111と、画像データを出力するプリンタ104と、画像データの中にQRコード3が含まれるか否かを検知するコード探知部115と、権限情報テーブル103aを記憶するRAM103と、QRコード3があることが検知された場合に認証情報の入力を受け付ける認証受付部110と、認証受付部110により受け付けた認証情報と権限情報とに基づいて、権限の有無を判断するCPU101と、権限があると判断された場合、プリンタ104による画像データの印刷を許可し、権限が無いと判断された場合、プリンタによる画像データの印刷を禁止するCPU101と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置に関し、詳しくは、原稿に付加された所定の情報コードを検知して、原稿に記載された情報の機密管理を行う画像処理装置に関する。
近年、機密文書に対するセキュリティーが強く求められるようになってきており、紙媒体の機密文書のセキュリティーを守るための様々な技術が開発されてきている。例えば特許文献1や特許文献2には、機密文書の不正コピーを防止するために原稿にRFID(Radio Frequency Identification)を付して、RFIDに記録された情報に応じて画像形成動作を制御する画像形成装置が記載されている。
特開2005−323209号公報 特開2005−305662号公報
しかし、上述のようにRFIDを付した記録用紙は、通常の記録用紙に比べてコストが高くなる。また、記録用紙に付加されているRFIDから情報を読み取り又はRFIDに情報を書き込むために、RFIDのリーダライタを設ける必要があり、この点からもコストが高くなる。
また、上述のように記録用紙に付した情報のみにより、不正コピーを防止する構成では、記録用紙に記載された情報が機密情報か否かは判断できるものの、操作者が機密情報を扱う権限を有する正当な者であるか不正な者であるか判断することはできず、一律にコピーを許可するか、拒否するかのみ選択することとなる。
そこで、本発明は、低コストで、機密文書の不正な処理を防止することができるとともに、操作者が正当な者か不当な者かを判断することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報処理装置は、原稿画像を読み取る読取部と、前記読取部により読み取られた画像データを出力する出力部と、前記読取部により読み取られた画像データの中に所定の情報コードが含まれているか否かを検知する検知部と、認証情報と権限との関係を示す権限情報を記憶する記憶部と、前記検知部により所定の情報コードがあることが検知された場合に認証情報の入力を受け付ける第1受付部と、前記第1受付部により受け付けた認証情報と前記権限情報とに基づいて、権限の有無を判断する判断部と、前記判断部により権限があると判断された場合、前記出力部による画像データの出力を許可し、前記判断部により権限が無いと判断された場合、前記出力部による画像データの出力を禁止する制御部と、を備えることを特徴としている。
ここで、「画像データを出力」とは、読取部が読み取った画像データを紙媒体に記録する印刷出力、画像処理装置の内部又は外部の記憶領域に記憶させる出力、FAX送信及びインターネットFAX送信の送信出力等のことをいう。また、原稿の画像データの中にある「所定の情報コード」とは、原稿に形成された光学的に読み取ることができるパターン情報であり、例えばバーコード、2次元コード、3次元コード等をいう。そして、「認証情報」とは、画像処理装置の操作者に一意に与えられる個人識別情報の他、画像処理装置を操作するグループ、又は部門毎に与えられた識別情報を含む。
請求項2に記載の画像処理装置は、請求項1に記載の画像処理装置であって、原稿の属性情報を含む前記情報コードを解析する解析部を備え、前記判断部は、前記属性情報、前記認証情報及び前記権限情報に基づいて、権限の有無を判断することを特徴とする。
ここで、「画像データの属性情報」は、例えば、原稿の作成者、管理者に関する情報、及び/又は原稿の機密レベル等の原稿の性質に関する情報等である。
請求項3に記載の画像処理装置は、請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置であって、前記検知部により所定の情報コードが検知されなかった場合に認証情報の入力を受け付ける第2受付部と、予め設定された通知先に所定情報を通知する通知部と、を備え、前記判断部は、前記第2受付部により受け付けた認証情報と前記権限情報とに基づいて、権限の有無を判断し、前記制御部は、前記判断部により権限があると判断された場合、前記通知部による通知を実行するとともに、前記出力部による画像データの出力を許可し、前記所定情報は、前記出力部による出力内容及び前記第2受付部によって受け付けた認証情報を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の画像処理装置は、原稿画像を読み取る読取部と、前記読取部により読み取られた画像データを出力する出力部と、前記読取部により読み取られた画像データの中に含まれる情報コードであって、原稿の属性情報を含む情報コードを解析する解析部と、前記原稿の属性情報も含めて、認証情報、及び権限の関係を示す権限情報を記憶する記憶部と、前記認証情報の入力を受け付ける受付部と、前記権限情報を参照し、前記解析部によって取得した原稿の属性情報と前記受付部により受け付けた認証情報とに基づいて、権限の有無を判断する判断部と、前記判断部により権限があると判断された場合、前記出力部による画像データの出力を許可し、前記判断部により権限が無いと判断された場合、前記出力部による画像データの出力を禁止する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項1によると、読取部により原稿は読み取られる。検知部により読取部に読み取られた原稿データの中に所定の情報コードが含まれるか否か検知される。また、記憶部により認証情報と権限との関係を示す権限情報は記憶される。検知部により所定の情報コードがあることが検知されると、第1受付部により認証情報の入力は受け付けられる。第1受付部により受け付けた認証情報と権限情報とに基づいて、判断部により権限の有無は判断される。判断部により権限があると判断されると、制御部により出力部による画像データの出力は許可される。判断部により権限が無いと判断されると、制御部により出力部による画像データの出力が禁止される。
すなわち、請求項1の画像処理装置は、原稿の画像データの中に所定の情報コードがあるか否か判断して、所定の情報コードがある場合に画像データの出力を許可するか禁止するかを制御できるので、原稿に所定の情報コードを印刷、押印などすることで原稿の情報セキュリティを強化することができる。所定の情報コードは、一般的な記録用紙に印刷するだけで形成できるものであるので、例えばRFIDなどを用いた場合に比べて、安価なものとすることができる。また、画像処理装置には、もともと原稿から画像データを読み取るために、読取手段としてスキャナ等の装置が搭載されるので、情報コードを読み取るための装置を新たに画像処理装置に設ける必要がない。したがって、この点からも画像処理装置を安価に構成することができる。
また、請求項1の画像処理装置は、所定の情報コードの有無のみによって、画像データの出力を許可するか禁止するかを判断するものではなく、原稿データに所定の情報コードがある場合に、認証情報と権限情報とに基いて権限の有無を判断し、この権限の有無によって、画像データを出力するか否かを制御するものであるので、単に画像データが機密文書であるか否かにより出力の可否を判断するものとは異なり、機密文書であっても権限を有する者が画像データの出力を要求した場合には出力を許可することができる。したがって、原稿データの機密性を守りつつ、より柔軟に画像データを出力することができる。
また、情報コードが検知された場合であって、画像データを出力する権限がないと判断された場合には、制御部により画像データの出力が禁止される。したがって、情報コードを有する画像データは、権限がない場合には出力されないので、原稿データの機密性を守ることができる。
本願の請求項2の発明によると、解析部により情報コードは解析される。また、情報コードは原稿の属性情報を含むものである。判断部により、属性情報、認証情報、及び権限情報に基づいて、権限の有無は判断される。すなわち、情報コードは解析され、原稿の属性情報が得られるので、情報コードが付された文書の機密保持の必要性、及び/又はその文書を扱うことが必要な業務に携わる人の範囲等の情報を、画像処理装置は的確に把握することができる。したがって、画像データを出力すべきか否かについて、より的確に判断することができる。
本願の請求項3に記載された発明によると、検知部により、所定の情報コードが検知されなかった場合に、第2受付部により認証情報の入力は受け付けられる。また、通知部により、予め設定された通知先に所定情報は通知される。そして、判断部により、第2受付部により受け付けた認証情報と権限情報とに基いて、権限の有無は判断される。判断部により権限があると判断されると、制御部により、通知部による通知が実行されるとともに、出力部による画像データの出力が許可される。所定情報には、出力部による出力内容及び第2受付部によって受け付けた認証情報が含まれる。
すなわち、原稿データに所定の情報コードが無い場合にも、認証情報と権限情報とに基いて権限の有無は判断され、権限があると判断される場合には、通知部による通知が実行されるとともに画像データが出力される。このように、原稿データに所定の情報コードが無い場合にも、一律に画像データの出力を許可又は禁止するのではなく、認証情報と権限情報とに基いて権限の有無を判断するので、より的確に判断することができる。また、予め設定された通知先に出力内容及び認証情報を含む所定情報を通知するので、例えば通知先として原稿データの管理者を設定しておくことで、原稿データの管理者は誰がどのような出力内容の画像データを出力する処理を行ったか把握することができ、文書のセキュリティーをより強化することができる。
本願の請求項4の発明によると、読取部により原稿画像は読み取られる。また、解析部により、読取部により読み取られた画像データの中に含まれ、原稿の属性情報を含む情報コードは解析される。そして、記憶部により原稿の属性情報、認証情報、及び権限の関係を示す権限情報は記憶される。また、受付部により認証情報の入力は受け付けられる。判断手段により、権限情報を参照し、解析部によって取得した原稿の属性情報と受付部により受け付けた認証情報とに基づいて、権限の有無は判断される。判断部により権限があると判断された場合、制御部により出力部による画像データの出力は許可される。判断部により権限が無いと判断された場合、制御部により、出力部による画像データの出力は禁止される。このように、原稿の属性情報、及び認証情報に基づいて、権限情報を参照して、画像データの出力の可否を判断するので、適切な権限を有する場合に画像データの出力を行うことができる。
以下、本発明に係る画像処理装置の一例として複合機1について説明する。複合機1は、プリントアウト(印刷)機能、コピー(複写)機能、ファクシミリ通信機能、インターネットファクシミリ通信(I−Fax)機能、スキャン機能等を備えており、これらの機能に基く処理を実行可能であるとともに、原稿に含まれれるQRコード(登録商標)を検知して、QRコードに含まれる情報を解析する機能及び操作者の認証を行う機能も有する。
まず、図1を参照しつつ、複合機1の構成例について説明する。この複合機1は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、プリンタ104、画像メモリ105、操作部106、表示部107、FAX通信部108、LAN−I/F109、認証受付部110、原稿読取部111、ページメモリ112、画像処理部113、コーデック114、コード検知部115を備えており、各部101乃至115はバス116によって通信可能に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納されている制御プログラムに従って、複合機1の各部の動作を制御する。ROM102は、CPU101によりこの複合機1の各部の動作を制御するための前記制御プログラム等を格納する。RAM103は、複合機1の動作に用いる設定情報等の各種データ等を、読み出し及び書き込みが可能な状態で記憶するものである。また、RAM103には、予め操作者の識別情報が記憶されており、認証受付部110が受け付ける操作者の識別情報と照合することで、操作者の認証に用いることができる。また、RAM103には、複合機1の操作権限毎に、原稿の文書機密レベルに応じて、コピー処理及びスキャン処理等を実行できるか否かを判定する権限情報テーブルが記憶されている。
プリンタ104は、画像形成部2により形成された画像データなどの情報を印刷出力するものである。また、画像メモリ105は、画像形成部2により形成された画像データを記憶するものである。
操作部106は、図示しないが、原稿の読み取り動作の開始を指示するためのスタートキー、ファクシミリ番号、コピー部数等を入力するためのテンキー、操作対象を指定するためのカーソルキー、操作の決定を行う決定キー等の他、自装置1に対して各種の設定を行うためのその他の入力キーを備えている。利用者は、この操作部106を操作することで複合機1を操作することができる。
表示部107は、各種の設定状態及び自装置1の動作状態等を文字又は図形等で表示するタッチパネル式の液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)(オペレーションパネル)及び、点灯又は消灯で表示するLED(Light Emitting Diode)ランプ、所定の警告音を鳴動するスピーカ等を備えている。
FAX通信部108は、原稿の画像データをファクシミリ通信するものであり、図示しないが、モデム(MODEM:MOdulator-DEModulator)及びNCU(Network Control Unit)を備えている。モデムは、例えばITU−T(国際電気通信連合電気通信標準化部門)の勧告V.34規格又はこれと同様のものに従った送受信データの変調及び復調を行うものである。NCUは、電話回線を制御して電話をかけたり、切ったりする回線網制御装置であり、図示しないPSTN(公衆交換電話網)に接続される。PSTNには、複合機1の他にG3ファクシミリ装置等が通信可能に接続され、複合機1は、G3ファクシミリ装置等との間で画像データをファクシミリ送受信することが可能である。
LAN−I/F109は、複合機1を図示しないLANに接続可能にするものである。LANには、クライアントPC等が接続され、複合機1はクライアントPC等との間でデータの通信が可能である。また、LANは、ルータを介してインターネットに接続されている。したがって、複合機1は、インターネット上に接続されたインターネットファクシミリ装置等との間でインターネットファクシミリ通信を行うことも可能である。
認証受付部110は、IDカードに搭載されたICチップから非接触でIDカード所持者である複合機1の操作者の識別情報を読み取り可能なICカードリーダーである。複合機1の操作者が、自己のIDカードをこの認証受け付け部110にかざすことで、識別情報を送信させることができる。なお、本実施形態における認証受付部110は、本発明の「第1受付部」及び「第2受付部」に相当するが、本発明の「第1受付部」及び「第2受付部」はこれに限られるものではない。例えば、操作部106が認証情報としてのID及びパスワードの入力を受け付ける構成であっても良い。また、指紋センサ等の生体認証デバイスを備え、認証情報として指紋等の生体情報を受け付ける構成であってもよい。
原稿読取部111は、原稿の画像を読み取って画像データを生成するものであり、CCD(Charge Coupled Devices)111aにより、透明な原稿載置板に載置された原稿を読み取る図示しないフラット・ベッド・スキャナ(FBS:Flat Bed Scanner)及び、原稿トレイに載置された原稿を読み取るべく、その原稿を搬送する図示しない自動原稿給送装置(ADF:Automatic Document Feeder)を備えている。
ページメモリ112は、原稿読取部111のCCD111aの走査により得られた画像データを1ライン毎に記憶するものである。このページメモリ112に画像データが蓄積され1ページのデータになると、画像処理部113において、色調整、色空間変換、2値化等の処理を行う。そして、コーデック114において、JPEG、MH、MR、MMR、JBIG方式等に基づいて符号化(エンコード)され、画像メモリ105に記憶される。
検知部115は、ページメモリ112に記憶された画像データにQRコード3に含まれる特定のシンボルパターン3aが含まれているかいないか判断する電子回路である。なお、特定のシンボルパターン3aが含まれていると判断すると、その特定のシンボルを含むQRコード3が含まれる領域を原稿読取部111が読み取った後、コード検知部116はCPU101に対して割り込み信号を送出する。
以上のように構成される複合機1は、原稿及びQRコード3の読み取りを同一のCCD111aで行うことができる。したがって、原稿を読み取るための装置と別にQRコード3を読み取るための装置を必要とするものでは無いので、低コストで実現することができる。
次に、図2を参照しつつ原稿の外観及び原稿に付加されたQRコード3に含まれる原稿属性情報30について説明する。図2(A)にあるように、原稿の左上部には、QRコード3が印刷されている。このQRコード3の各隅のうち3隅には、シンボルパターン3aが印刷されており、このシンボルパターン3aを検知することで、QRコード3の位置を検知することができる。なお、本発明の情報コードとして本実施形態においてはQRコード3を用いて説明するが、PDF417、Data Matrix、Maxi Code等の他の2次元コードを適用しても良く、また、2次元コードのみならず、バーコード又は3次元コードなどを適用することもできる。すなわち、情報を記録可能であって、且つ、印刷により記録可能なものであればよい。
このQRコード3に含まれる原稿の属性情報30としては、文書に付された一意の識別番号である管理番号301、文書の機密性を守る必要性を段階で表した文書機密レベル302、文書の管理責任者を示す管理者303、文書の作成者を示す作成者304、文書を作成した日時を示す作成日時305、その文書に関連する業務を行う部署を示す文書所属先306、及び、文書の内容307が記録されている。なお、この原稿の属性情報30は以上のものに限定されるものではなく、例えば管理者のメールアドレス又は文書の保存が必要な期間、文書の開示可能範囲などの種々の情報を含むものであってもよい。
以上のように原稿の属性情報30が記録されたQRコード3が原稿に印刷されているので、QRコード3を読み取ってQRコード3のパターンを解析することで、原稿の属性情報30を把握することができる。なお、QRコード3は原稿に印刷することで固定することができるので、通常の記録用紙に簡単に適用することができる。また、一度印刷されると、取り外すことは極めて困難なので、セキュリティに優れている。
次に、図3を参照しつつ複合機1を用いてプリントアウト(印刷)処理、コピー(複写)処理、ファクシミリ通信処理、インターネットファクシミリ通信(I−Fax)処理、スキャンtoフォルダ処理等などの原稿をスキャンして生成した画像データを出力する処理を行う場合のルーチンについて説明する。出力処理を実行するときには、操作者からいずれの処理を行うかの選択を受け付け、選択された処理が、原稿スキャン処理を伴う処理であるか否か判断する(S400)。すなわち、原稿読取部111を用いて原稿から画像データを生成する必要がある処理であるか否か判断される。具体的には、コピー処理、ファクシミリ送信処理、インターネットファクシミリ送信処理、スキャンtoフォルダ処理の各画像処理であって、原稿に記載された情報を用いて行う処理であるときには、原稿スキャン処理を伴う処理であると判断する。
原稿スキャン処理を伴わない処理であると判断すると(S400:NO)、各処理を通常通り実行して(S402)、各種画像処理のルーチンを終了する。一方、原稿スキャン処理を伴う処理であると判断すると(S400:YES)、次に、原稿スキャン処理が実行される(S404)。この原稿スキャン処理では、原稿のスキャンを行い、原稿に付加されたQRコード3の情報及び認証情報に基いて、原稿の出力を行うか否か判断し、出力を行うと判断する場合には原稿のスキャンを最後まで完了し、原稿の出力を行わないと判断すると読み取った原稿の画像データを削除する処理を行う。詳しくは後述する。原稿スキャン処理を実行すると、次に最終ページまでスキャンされたか否か判断する(S406)。最終ページでは無いと判断すると(S406:NO)、原稿スキャン処理(S404)を繰り返す。最終ページであると判断すると(S406:YES)、出力すべき画像データがあるか否か判断する(S408)。すなわち、原稿スキャン処理(S404)の実行によって、画像メモリ105に記憶されている画像データがあるか否か判断する。各種画像処理を実行すべき画像データが無いと判断すると(S408:NO)、出力処理を実行できないので、出力処理のルーチンを終了する。
一方、出力すべき画像データがあると判断すると(S408:YES)、図4に示すように、次に、操作者により選択された処理が、コピー処理であるか否か判断する(S410)。コピー処理であると判断すると(S410:YES)、原稿スキャン処理(S404)において、QRコード3のシンボルパターン3aは検知されたか否か判断する(S412)。シンボルパターン3aが検知されたと判断すると(S412:YES)、管理者に対して通知を行う(S414)。具体的には、予め設定された管理者に対して、RAM103に記憶されているメールアドレスに基いて例えば、「文書管理番号123番の書類が操作者○○(認証された操作者)によってコピーされました」といった情報が電子メール送信される。そして、管理者へ電子メールにより通知を行うと、画像メモリ105に記憶されている画像データをプリンタ104により印刷する処理を行って(S416)、出力処理のルーチンを終了する。一方、シンボルパターン3aが検知されなかったと判断すると(S412:NO)、文書管理者に対してRAMに記憶されているメールアドレスに基いて例えば「操作者○○(認証された操作者)によってコピーされました」といった情報の電子メールに、印刷に用いる画像データを添付して送信する(S413)。管理者に電子メールにより通知を行うと、次に画像メモリ105に記憶されている画像データをプリンタ104により印刷する処理を行って(S416)、出力処理のルーチンを終了する。
ステップS410に戻って、コピー処理で無いと判断すると(S410:NO)、次に、スキャンtoフォルダ処理であるか否か判断する(S418)。スキャンtoフォルダ処理であると判断すると(S418:YES)、原稿スキャン処理(S404)において、QRコード3のシンボルパターン3aは検知されたか否か判断する(S420)。シンボルパターン3aが検知されたと判断すると(S420:YES)、管理者に対して通知を行う(S422)。具体的には、予め設定した管理者のメールアドレスに対して、例えば、「文書管理番号123番の書類が操作者○○(認証された操作者)によってスキャンされました」といった情報が電子メール送信される。そして、管理者への通知を行うと、画像メモリ105に記憶されている画像データを、LAN−I/F109を介してLANのクライアントPC内に予め設定された所定のフォルダに記憶させる処理を行って(S424)、出力処理を終了する。一方、シンボルパターン3aが検知されなかったと判断すると(S420:NO)、文書管理者に対してRAMに記憶されているメールアドレスに基いて例えば「操作者○○(認証された操作者)によってスキャンされました」といった情報の電子メールに、スキャンtoフォルダ処理に用いる画像データを添付して送信する(S421)。管理者に電子メールにより通知を行うと、次に画像メモリ105に記憶されている画像データを所定のフォルダに記憶する処理を行って(S424)、出力処理のルーチンを終了する。
ステップS418に戻って、スキャンtoフォルダ処理で無いと判断すると(S418:NO)、次に、FAX送信処理であるか否か判断する(S426)。FAX送信処理であると判断すると(S426:YES)、原稿スキャン処理(S404)において、QRコード3のシンボルパターン3aは検知されたか否か判断する(S428)。シンボルパターン3aが検知されたと判断すると(S428:YES)、管理者に対して通知を行う(S430)。具体的には、予め設定された管理者のメールアドレスに対して、例えば、「文書管理番号123番の書類が操作者○○(認証された操作者)によってFAX送信されました」といった情報が電子メール送信される。そして、管理者への通知を行うと、画像メモリ105に記憶されている画像データを、FAX通信部108を介して、相手先にFAX送信する処理を行って(S432)、出力処理を終了する。一方、シンボルパターン3aが検知されなかったと判断すると(S428:NO)、RAMに記憶されている文書管理者のメールアドレスに対して、例えば「操作者○○(認証された操作者)によってFAX送信されました」といった情報の電子メールに、FAX送信に用いる画像データを添付して送信する(S429)。管理者に電子メールにより通知を行うと、次に画像メモリ105に記憶されている画像データをFAX送信する処理を行って(S432)、出力処理のルーチンを終了する。
ステップS426に戻って、FAX送信処理で無いと判断すると(S426:NO)、インターネットFAX送信処理であると判断できるので、原稿スキャン処理(S404)において、QRコード3のシンボルパターン3aは検知されたか否か判断する(S434)。シンボルパターン3aが検知されたと判断すると(S434:YES)、管理者に対して通知を行う(S436)。具体的には、予め設定された管理者のメールアドレスに対して、例えば、「文書管理番号123番の書類が操作者○○(認証された操作者)によってインターネットFAX送信されました」といった情報が電子メール送信される。そして、管理者への通知を行うと、画像メモリ105に記憶されている画像データを、LAN−I/F109を介して、相手先にインターネットFAX送信する処理を行って(S438)、出力処理を終了する。一方、シンボルパターン3aが検知されなかったと判断すると(S434:NO)、RAMに記憶されている文書管理者のメールアドレスに対して、例えば「操作者○○(認証された操作者)によってインターネットFAX送信されました」といった情報の電子メールに、インターネットFAX送信に用いる画像データを添付して送信する(S437)。管理者に電子メールにより通知を行うと、次に画像メモリ105に記憶されている画像データをFAX送信する処理を行って(S438)、出力処理のルーチンを終了する。
次に、図5を参照しつつ、ステップS404で行われた原稿スキャン処理について詳説する。原稿スキャン処理では、まず、CPU101は、原稿読取部111のフラット・ベット・スキャナ(図示省略)に載置された原稿を読み取る処理を開始する(S500)。そして、CCD111aにより読み取った画像データを1ライン毎にページメモリ112に記憶する(S502)。画像データがページメモリ112に記憶されると、コード検知部115はページメモリ112に記憶された画像データを読み出して、シンボルパターン3aがあるか否か判断する(S504)。具体的には、正方形のQRコード3の3隅に配置されたシンボルパターン3aを3つとも検知できたか否か判断する。この3つのシンボルパターン3aを検知することにより原稿にQRコード3があることを検知することができるとともに、このシンボルパターン3aを3つとも読み取るとQRコード3全体が読み取れることとなる。なお、検知部115はシンボルパターン3aを検知すると、CPU101に対して割り込み信号を送信する。また、このときページメモリ112に記憶されているQRコード3を含むデータは、ページメモリ112において保持されつつ、RAM103にも送信され、RAM103でも記憶される。
ステップS504において、シンボルパターン3aがあると判断すると(S504:YES)、すなわちコード検知部115から割り込み信号を受信すると、CPU101はRAM103に記憶されたQRコード3のパターンに内包されている原稿属性情報30を解析する(S506)。このようにして、原稿属性情報30は解析され、複合機1は、原稿スキャン処理を行っている原稿の文書機密レベル302及び管理者303などの情報を得ることができる。
QRコード3の原稿属性情報30を解析すると(S506)、次に、認証受付部110により識別情報を受け付ける(S508)。具体的には操作者が保有するICカードを認証受付部110にかざして、ICカードから識別情報を読み取る処理を行う。そして、読み取った識別情報と予めRAMに記憶されている識別情報とを照合する処理を行う(S510)。すなわち操作者の認証を行う。なお、本実施形態においては、操作者毎に異なる識別情報を有し、それぞれの操作者について認証を行うものであるが、認証される単位は個人毎に限られるものではなく、例えば、部門毎に識別情報を有する場合又は階級毎に識別情報を有する場合などグループ毎に認証を行うものであってもよい。
そして、識別情報の照合を行うと(S510)、次に、権限情報テーブル103aが選択される(S512)。権限情報テーブル103aは、識別情報毎にRAM103に複数記憶されており、ステップS510で照合された識別情報に基づいて、権限情報テーブル103aが選択される。ここで、権限情報テーブル103aは、例えば図6(a)に示すように、縦列に「処理内容」が記憶され、横列に「文書機密レベル」が記憶されており、それぞれの文書機密レベルの原稿データについてそれぞれの処理内容の処理を行う権限を有するか否か判定することができる。具体的には、識別情報「1」の操作者は、文書機密レベルAからEのモノクロコピー処理を行うことができる。また、識別情報「1」の操作者は、文書機密レベルAからCのカラーコピー処理を行うことはできず、文書機密レベルD及びEのカラーコピー処理は行うことができる。また、図6(b)に示すように、別の識別情報「2」の操作者は、文書機密レベルA及びBのモノクロコピー処理を行うことはできず、文書機密レベルCからEのモノクロコピー処理は行うことができる。このように、識別情報毎に操作者が、画像データの文書機密レベルに応じて、各処理内容を処理する権限を有するか否か判断することができる。
なお、図6において、「○」が記載されている欄は、その処理内容を実行する権限を有することを意味し、「×」が記載されている欄は、その処理内容を実行する権限を有さないことを意味する。また、本実施形態においては、権限情報テーブルは、処理内容と文書機密レベルに基いて権限を有するか否か判断するものであるが、例えば文書の管理者のみが処理内容を実行する権限を有するものであってもよく、又、文書の作成日が古いものであれば操作者が処理内容を実行することができるものであってもよい。このように、文書機密レベル以外の原稿属性情報に基いて、処理内容を実行する権限を有するか否かの判断を行うことができるものであってもよい。また、本実施形態においては、操作者の識別情報毎に権限情報テーブル103aを設ける構成であるが、例えば文書機密レベル毎に識別情報と処理内容とが一覧記憶されているものであってもよい。
ステップS512において、権限情報テーブル103aが選択されると、次にCPU101は、選択された権限情報テーブルに基いて、今回行われる出力処理の権限があるか否か判断する(S514)。すなわち、操作者の識別情報の権限情報テーブルに基いて、出力しようとする画像データの文書機密レベルのデータを、出力処理することができるか否か判断する。
出力処理の権限があると判断すると(S514:YES)、原稿のページの最後まで走査したか否か判断する(S518)。最後まで走査できていないと判断すると(S518:NO)、そのまま待機する。一方、ページの最後まで走査できていると判断すると(S518:YES)、原稿読取部111による原稿の読み取りを終了する(S520)。そして、原稿の読み取りを終了すると、ページメモリ112に記憶されている画像データを画像処理部113において色調整などの調整を行うとともに、コーデック114において符号化を行い(S524)、画像データを画像メモリ105に記憶して(S526)、原稿スキャン処理を終了する。
ステップS514に戻って、出力処理の権限がないと判断すると(S514:NO)、原稿読取部111による原稿の読み取りを中止し(S528)、ページメモリ112に記憶されている画像データを消去して(S530)、原稿スキャン処理を終了する。なお、本実施形態において、画像データを消去とは、ページメモリ112の画像データが記憶されている領域に空白のデータなどを上書きする等して物理的に消去するものの他、画像データへのリンクを外すなどして、画像データにアクセスできなくするものも含む。
ステップS504に戻ってシンボルパターン3aが検知されなかったときは(S504:NO)、ページの最後まで走査されたか否か判断する(S532)。ページの最後まで走査されていないと判断すると(S532:NO)、ステップS504に戻る。一方、ページの最後まで走査されていると判断すると(S532:YES)、画像読取部111による原稿の読み取りを終了し(S534)、RAM103に記憶されている複合機1の設定情報が原稿にQRコード3が無かった場合に画像処理を実行する設定となっているか否か判断する(S536)。QRコード3が無かった場合に画像処理を実行する設定となっていると判断すると(S536:YES)、次に、認証受付部110により操作者の識別情報を受け付ける(S538)。具体的には、認証受付部110の上方にかざされた操作者が保持するICカードから識別情報を読み取る処理を行う。識別情報を受け付けると(
S538)、次に、受け付けた識別情報とRAMに記憶されている識別情報とが一致するか否か判断する(S539)。識別情報が一致すると判断すると(S539:YES)、ページメモリ112に記憶されている画像データを画像処理部113において色調整などの調整を行うとともに、コーデック114において符号化を行い(S540)、画像データを画像メモリ105に記憶して(S542)、原稿スキャン処理を終了する。
ステップS536に戻って、RAM103に記憶された複合機1の設定情報が、原稿にQRコード3がなかったときには出力処理を実行しない設定であると判断すると(S536:NO)、又は、ステップS539に戻って、識別情報が一致しないと判断すると、ページメモリ112に記憶されている画像データを消去して(S544)、原稿スキャン処理を終了する。
なお、本実施形態においては、QRコード3のシンボルパターン3aがコード検知部115により検知された場合でも、原稿読取部111による原稿の読取を中断するものではないが、QRコード3のシンボルパターン3aがコード検知部115により検知された場合に、一旦原稿読取部111の原稿の読み取りを中断し、出力する権限があると判断された場合にあらためて原稿読取部111の原稿の読み取りを再開する構成であってもよい。
また、本実施形態の複合機1は、CPU101がQRコード3を解析して、QRコード3に含まれる原稿の属性情報30を用いて、出力処理を許可するか否か判断する構成であるが、原稿にQRコード3がある場合には識別情報を受け付けて、RAM103に記憶されている識別情報との照合に成功したときには出力処理を許可する構成であってもよい。
以上のように制御されることで、原稿に印刷されたQRコード3に記録された属性情報30と、複合機1の操作者の認証と、に基いてコピー、スキャンtoフォルダ、FAX送信、インターネットFAX送信などの情報処理を行うことができる。このように、複合機1の操作者の権限と、原稿の機密レベルとに基いて、原稿の各種画像処理を実行するか否か判断するので、不正な画像処理を防止しつつ、複合機1を柔軟に運用することができる。
なお、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
本発明の画像処理装置は、文書の機密性を守ることができる複合機1として好適に用いることができる。
本発明の画像処理装置の一例としての複合機1の構成例を示すブロック図。 (A)は本件の原稿スキャン処理に用いる原稿の正面図であり、(B)はQRコード3に記録されている原稿の属性情報30を説明するテーブル。 出力処理のルーチンを示すフローチャート。 図3の1から3から続くフローチャート。 原稿スキャン処理のルーチンを示すフローチャート。 権限情報テーブルを示す図。
符号の説明
1 複合機(情報処理装置)
3 QRコード(情報コード)
30 原稿の属性情報
101 CPU(制御部、解析部、判断部)
103 RAM(記憶部)
103a 権限情報テーブル(権限情報)
109 LAN−I/F(通知部)
110 認証受付部(第1受付部、第2受付部、受付部)
111 原稿読取部(読取部)
115 コード検知部(検知部)

Claims (4)

  1. 原稿画像を読み取る読取部と、
    前記読取部により読み取られた画像データを出力する出力部と、
    前記読取部により読み取られた画像データの中に所定の情報コードが含まれているか否かを検知する検知部と、
    認証情報と権限との関係を示す権限情報を記憶する記憶部と、
    前記検知部により所定の情報コードがあることが検知された場合に認証情報の入力を受け付ける第1受付部と、
    前記第1受付部により受け付けた認証情報と前記権限情報とに基づいて、権限の有無を判断する判断部と、
    前記判断部により権限があると判断された場合、前記出力部による画像データの出力を許可し、前記判断部により権限が無いと判断された場合、前記出力部による画像データの出力を禁止する制御部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 原稿の属性情報を含む前記情報コードを解析する解析部を備え、
    前記判断部は、前記属性情報、前記認証情報及び前記権限情報に基づいて、権限の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記検知部により所定の情報コードが検知されなかった場合に認証情報の入力を受け付ける第2受付部と、
    予め設定された通知先に所定情報を通知する通知部と、を備え、
    前記判断部は、前記第2受付部により受け付けた認証情報と前記権限情報とに基づいて、権限の有無を判断し、
    前記制御部は、前記判断部により権限があると判断された場合、前記通知部による通知を実行するとともに、前記出力部による画像データの出力を許可し、
    前記所定情報は、前記出力部による出力内容及び前記第2受付部によって受け付けた認証情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 原稿画像を読み取る読取部と、
    前記読取部により読み取られた画像データを出力する出力部と、
    前記読取部により読み取られた画像データの中に含まれる情報コードであって、原稿の属性情報を含む情報コードを解析する解析部と、
    前記原稿の属性情報も含めて、認証情報、及び権限の関係を示す権限情報を記憶する記憶部と、
    前記認証情報の入力を受け付ける受付部と、
    前記権限情報を参照し、前記解析部によって取得した原稿の属性情報と前記受付部により受け付けた認証情報とに基づいて、権限の有無を判断する判断部と、
    前記判断部により権限があると判断された場合、前記出力部による画像データの出力を許可し、前記判断部により権限が無いと判断された場合、前記出力部による画像データの出力を禁止する制御部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
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