JP2008286530A - 反射特性測定装置 - Google Patents

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健二 井村
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Abstract

【課題】試料面に対する測定装置の姿勢誤差の影響を抑制するとともに、測定部位を確認し易く且つ試料面の凹んだ部位の測定が可能なよりコンパクトな反射特性測定装置を提供する。
【解決手段】試料を照明して該試料からの反射光の特性を測定する反射特性測定装置を、中心軸を挟んで第1及び第2の平面鏡が該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置されてなり、前記中心軸方向における一端側が入射端、他端側が射出端である平行平面鏡対と、前記中心軸を含み前記第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って、少なくとも1つの光束を、前記入射端側から所定の入射角で前記第1の平面鏡に入射させる投光系とを備えたものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、試料の反射特性を測定する反射特性測定装置に関し、特に、メタリック塗装やアルミ押し出し材など、観察する角度によって見え方の変わる所謂Gonio-apparetな試料の反射特性を測定する反射特性測定装置に関する。
一般的にメタリック塗装(メタリックペイント)は、構成要素として光輝材と呼ばれるフレーク状のアルミ片を含んでいる。図6に示すように、メタリック塗装の塗膜M内でこれら光輝材Fは、塗膜M表面に対して平行な方向を中心として配向しており、この配向の分布は当該塗膜表面に平行な方向をピークとする正規分布に近い。したがって、メタリック塗装を或る方向から照明したときの、これら光輝材Fの反射率係数(同様に照明され受光される完全拡散反射面からの反射光に対する試料反射光の比)R(x)の、正反射方向からの角度(対正反射角)xに対する特性も、図7に示すように正反射光Sの方向、つまり塗膜表面の法線に関して照明方向と対称な方向にピークを有する正規分布に近いものとなる。
一方、アルミ押し出し材(例えばアルミサッシ)は、化学処理によるミクロな構造(例えばアルマイト処理による表面の微小な凹部;穴)と、押し出し加工によるマクロな構造とを有している。このような構造に対し、押し出し加工を行う方向に平行な面内及び直交する面内それぞれにおいて或る方向から照明、受光したときの反射率係数R1(x)及びR2(x)の、対正反射角xに対する各特性は、図8に示すように大きく異なる。
このように反射率係数に角度依存性を有する、すなわち観察或いは照明角度によって見え方が異なる所謂Gonio-apparetな試料を客観的に評価するためには、複数の方向から照明して特定の方向(例えば法線方向)から受光する、或いは特定の方向から照明して複数の方向から受光するマルチアングルタイプの反射特性測定装置(マルチアングル分光測色計)が用いられる。
特開2003−90761号公報
こうした反射特性測定装置は、測定対象が車(車の塗装部)やアルミ押し出し材などであるため、現場に持ち出して使用できる、すなわちポータブル性が不可欠となる。また、その多くが一方向照明−多方向受光方式、或いはこれとは逆の多方向照明−一方向受光方式による反射特性測定装置であるが、例えば図9に示す対法線角45°照明−対正反射角25°、45°、75°受光方式(一方向照明−多方向受光方式に相当)の場合では、対法線角45°の照明系Iがあるために、測定装置の試料面に近い部分(図中、想像線で示す測定装置における試料面との対向部位)が大きくなり、測定部位P(測定位置)の目視確認が困難になるという欠点がある。
また、上記Gonio-apparetな試料は、僅かな角度の差で反射特性が大きく変わるので、試料面に対して測定装置の姿勢による誤差(姿勢誤差)が大きな測定誤差を招く。特許文献1に開示されているリング照明−垂直受光方式や、図10に示す多角度双方向照明−垂直受光方式(上記多方向照明−一方向受光方式に相当)では、軸Nに対称な方向からの照明による反射光が試料面に対する測定装置の姿勢誤差の影響を打ち消し合うので、姿勢誤差の影響を軽減する上で有効であるが、試料面にさらに近い対正反射角75°の照明系I(±75)が双方向に配置されるために、測定装置の試料面に近い部分がさらに大きくなり、測定部位Pの確認がますます困難になる。特に、上記アルミ押し出し材に多い、凹んだ部位の測定が困難になる。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、試料面に対する測定装置の姿勢誤差の影響を抑制するとともに、測定部位を確認し易く、且つ試料面の凹んだ部位の測定が可能な、よりコンパクト(小型)な反射特性測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る反射特性測定装置は、試料を照明して該試料からの反射光の特性を測定する反射特性測定装置であって、中心軸を挟んで第1及び第2の平面鏡が該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置されてなり、前記中心軸方向における一端側が入射端、他端側が射出端である平行平面鏡対と、前記中心軸を含み前記第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って、少なくとも1つの光束を、前記入射端側から所定の入射角で前記第1の平面鏡に入射させる投光系とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、中心軸を挟んで第1及び第2の平面鏡が該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置されてなり、中心軸方向における一端側が入射端、他端側が射出端である平行平面鏡対を備え、投光系によって、中心軸を含み第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って少なくとも1つの光束が入射端側から所定の入射角で第1の平面鏡に入射されるので、第1の平面鏡に入射された上記1つの光束は平行平面鏡対内で1回以上反射し、すなわち1つの光束における一部の光束は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第1の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料(試料面)を照明し、残る部分の光束は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第2の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料を照明するので、平行平面鏡対の射出端に置かれた試料を中心軸に関して対称な双方向から照明することが可能となる。これにより、試料面に対する測定装置の姿勢誤差の影響を抑制する(姿勢誤差の影響を打ち消し合う)ことができるとともに、当該双方向からの照明を少なくとも1つの光束つまり1つの光源を用いて行えるため、反射特性測定装置の試料面に近い部分が小さくなり(平行平面鏡対の射出端部を試料面に向けて測定できるようになるので)、測定部位を容易に目視確認でき且つ試料面の凹んだ部位の測定が可能な、コンパクト(小型)且つ低コストなマルチアングルタイプの反射特性測定装置を実現することができる。
また、上記構成において、前記第1の平面鏡は、前記第2の平面鏡よりも前記中心軸方向における入射端側に延長されたものであってもよい(請求項2)。
これによれば、第1の平面鏡は、第2の平面鏡よりも中心軸方向における入射端側に延長されたものとされるので、1つの投光系からの平行光束の半分を直接、残る半分を第1の平面鏡での反射を経て、中心軸に関して対称な入射角で入射端に入射させることで、射出端に置かれた試料面を中心軸に関して対称な双方向から照明する光束を容易に得ることが可能となり、ひいては反射特性測定装置をよりコンパクト且つ低コストなものにすることができる。
また、上記構成において、前記投光系は、前記入射平面に沿って、複数の光束をそれぞれ前記入射端側から互いに異なる入射角で前記第1の平面鏡に入射させることが好ましい(請求項3)。
これによれば、投光系によって、入射平面に沿って、複数の光束がそれぞれ入射端側から互いに異なる入射角で第1の平面鏡に入射されるので、すなわち複数の光束それぞれによって試料に対する双方向の照明が行われるので、姿勢誤差の影響を受けにくいマルチアングルタイプの反射特性測定装置の照明系(投光系)を実現することができる。また、試料面を照明する光量が増加するので測定精度が高くなる。
また、上記構成において、前記平行平面鏡対は、前記第1及び第2の平面鏡に略直交し、前記中心軸を挟んで該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置される第3及び第4の平面鏡の少なくとも一方をさらに備えることが好ましい(請求項4)。
これによれば、平行平面鏡対が、第1及び第2の平面鏡に略直交し、中心軸を挟んで該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置される第3及び第4の平面鏡の少なくとも一方をさらに備えたものとされるので、平行平面鏡対に入射した光束が外に逃げることを防止して、射出端に置かれた試料を効率良く双方向から照明する(照明効率を高める)ことができる。
また、上記構成において、前記平行平面鏡対の射出端から射出された光束によって照明された試料からの略試料面法線方向の反射光を受光する受光系をさらに備えることが好ましい(請求項5)。
これによれば、平行平面鏡対の射出端から射出された光束によって照明された試料からの略試料面法線方向の反射光が受光される受光系を備えた構成とされるので、上記投光系と平行平面鏡対とによって試料を双方向から照明してこの試料からの反射光を受光する構成を簡易な構成で実現することができるとともに、より姿勢誤差の影響を受けにくい反射特性測定装置を実現することができる。
また、上記構成において、前記入射平面と前記受光系の光軸とが前記試料面法線を挟んで対称的に所定角度傾斜していることが好ましい(請求項6)。
これによれば、入射平面と受光系の光軸とが試料面法線を挟んで対称的に所定角度(例えば小さい角度)傾斜したものとなっているので、例えば投光系を試料からの反射光束を遮らないよう平行平面鏡対から遠ざけた位置に配置(退避)したりすることなく、投光系と受光系とが干渉せずに配置することができ、ひいては複数の光束を用いたより姿勢誤差の影響を受けにくくコンパクトな反射特性測定装置を実現することができる。
さらに、上記構成において、前記平行平面鏡対は、前記第1及び第2の平面鏡の射出端側の端辺が、前記中心軸と直交する方向に対して前記所定角度だけ傾斜した形状に形成されていることが好ましい(請求項7)。
これによれば、平行平面鏡対は、第1及び第2の平面鏡の射出端側の端辺が、中心軸と直交する方向に対して所定角度だけ傾斜した形状に形成されているので、上記入射平面と受光系の光軸とが試料面法線を挟んで対称的に所定角度傾斜した構成、すなわち試料面に対して平行平面鏡対を傾けて立てた状態で照明し、正反射光を含む面(射出平面)内のこの試料からの反射光を受光する構成を容易に実現することができる。
本発明によれば、中心軸を挟んで第1及び第2の平面鏡が該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置されてなり、中心軸方向における一端側が入射端、他端側が射出端である平行平面鏡対を備え、投光系によって、中心軸を含み第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って少なくとも1つの光束が入射端側から所定の入射角で第1の平面鏡に入射されるので、第1の平面鏡に入射された上記1つの光束は平行平面鏡対内で1回以上反射し、すなわち1つの光束における一部の光束は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第1の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料(試料面)を照明し、残る部分の光束は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第2の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料を照明するので、平行平面鏡対の射出端に置かれた試料を中心軸に関して対称な双方向から照明することが可能となる。これにより、試料面に対する測定装置の姿勢誤差の影響を抑制する(姿勢誤差の影響を打ち消し合う)ことができるとともに、当該双方向からの照明を少なくとも1つの光束つまり1つの光源を用いて行えるため、反射特性測定装置の試料面に近い部分が小さくなり(平行平面鏡対の射出端部を試料面に向けて測定できるようになるので)、測定部位を容易に目視確認でき且つ試料面の凹んだ部位の測定が可能な、コンパクト(小型)且つ低コストなマルチアングルタイプの反射特性測定装置を実現することができる。
(実施形態1)
図1は、第1の実施形態に係る反射特性測定装置の一例としてのマルチアングル分光測色計を示す断面構成図である。マルチアングル分光測色計1は、平行平面鏡対2、投光系3及び測定系4を備えている。平行平面鏡対2は、平行平面鏡対2の中心軸2xに平行な一対の平面鏡21、22が、該中心軸2xを挟んで一定の間隔2dで鏡面が向き合うように対向配置されたものであり、投光系3からの光を平面鏡21、22で反射させて試料面10を照明するものである。平面鏡21、22は例えば四角形(矩形)状をした反射鏡(例えば中心軸2x方向に延びた帯状の平面鏡)である。平面鏡21、22は、互いに高さが異なるように構成されている、換言すれば、投光系3側から遠い位置の平面鏡21は、中心軸2x方向に平面鏡22よりも所定長だけ長いものとされている(ここでは間隔2d以上長い)。この平行平面鏡対2は、中心軸2xと直交する入射端面2e(平面鏡21の上端位置における投光系3からの光が入射する面)と射出端面2f(入射された光が試料面10に対して射出される平面鏡21、22の下端位置における面)とを有している。
投光系3は、平行平面鏡対2(試料面10)に対して投光するものであり、白熱ランプ等からなる光源31及びコリメーターレンズ32を備えている。光源31から射出された光束31aは、コリメーターレンズ32によって平行な光束(入射光束)31bとなって、入射平面(中心軸2xを含み、平面鏡21、22に直交する平面;紙面と一致する面)に沿って上記入射端面2eに入射する。入射光束31bの入射端面2e方向の幅3dは、該入射端面2eの幅2d(後述の平面鏡21、22間の距離に相当)の約2倍となっており、入射光束31bにおける光軸Lを挟んだ半分(片側)の光束h1は、直接、中心軸2xに対する入射角+45°(こちら側からの入射角をプラス(+)とする)で入射端面2eに入射し、残る半分の光束h2は、平面鏡22より長い平面鏡21で先に1回反射してから、入射角−45°で入射端面2eに入射する。このように平行平面鏡対2に入射した入射光束3bは、平面鏡21、22で反射された結果、試料面10に対して異なる方向(異なる入射角±45°)から入射することになる、すなわち試料面10が1つの光源31によって異なる方向から照明されることになる。すなわち、マルチアングル分光測色計1は1角度双方向照明系の測色計であると言える。
測定系4は、試料面10からの反射光を測定するものであり、分光装置41及び対物レンズ42を備えている。分光装置41は、図略の入射スリット、レンズ、回折格子及びセンサーアレイ等を備えており、試料面10からの反射光に対する分光測定を行い、該反射光の分光分布データ(分光情報)を取得するものである。
なお、平面鏡21、22の形状はこれに限らず、特に、中心軸2x方向の長さについて、図1に示すものよりも長い或いは短くてもよい。当該長い場合には、例えば平面鏡22は、入射光束31bが平行平面鏡対2内に入射可能な限界の長さ、すなわち図1に示すものよりもさらに最大で上記幅2dの2倍(2d×2)の長さまで長くした(実際には2d×2未満の長さ)ものであってもよい。このとき、入射光束31bは光束h2の上記対物レンズ42寄りの一部分が入射することになる。一方、平面鏡21は、配置上の限界長さすなわち対物レンズ42近くまで長くしてもよい。このように、入射光束31bは必ずしも“光軸Lを挟んで半分ずつ”が入射する構成でなくともよく、少なくとも入射光束31bの一部分が入射できればよい。この場合、この一部分の入射光束におけるさらに各部分の光束が、上記光束h1、h2のように平面鏡21、22で反射して試料面10に異なる入射角で入射するようになる。
また、上記投光系3及び測定系4における光学レンズ、すなわちコリメーターレンズ32や対物レンズ42は、単体で構成されずともよく、光学レンズ群(投光光学系、受光光学系)として構成されていてもよい(絞り等を備えていてもよい)。また、分光装置41を、分光分布データに対する各種処理や演算を行う信号処理装置や演算装置を備えたものとしてもよい。
このような構成において、上記半分ずつの光束h1、h2は、平行平面鏡対2内で1回以上(少なくとも1回)反射した後、それぞれ中心軸2xに対する射出角−45°、+45°の光束3e、3fとなって射出端面2fから射出し、射出端面2f位置に配設された試料の試料面10を照明する。このように照明された試料面10からの反射光のうち、該試料面10の法線10n(試料面法線10n)方向の成分(中心軸2xに沿った成分)10aが、対物レンズ42によって収束(集光)されて上記入射スリットから分光装置41に入射し、分光装置41によって分光分布が測定される。
なお、マルチアングル分光測色計1は、平行平面鏡対2の間隙を塞ぐための平面鏡をさらに備えてもよい。すなわち、図2における側面図20a(図1の矢印A方向から見た図)及び上面図20bに示す平行平面鏡対2aのように、平面鏡21、22に対して、中心軸2xに平行で且つ平面鏡21、22と略直交する向きに一対の平面鏡23、24(平面鏡22と同じ高さ(中心軸方向の長さ)となっている)を配設してもよい。換言すれば、平面鏡21〜24の4つの平面鏡によって四方が取り囲まれるようにしてもよい。ただしこれに限らず、平面鏡23、24は、その高さが平面鏡22と同じ高さでなくともよく、互いに異なっていてもよい。また、平面鏡23、24のうち一方だけ備えていてもよい。これにより、入射光束31bの平行度が低いために上記間隙から平行平面鏡対2の外に向かう光束を、内側へ向けて反射してその逸失を防止する、すなわち試料面10を照明する光量を増加させることが可能となり、ひいては照明効率(反射効率)を高めることができる。
(実施形態2)
図3は、第2の実施形態に係る反射特性測定装置の一例としてのマルチアングル分光測色計1aを示す断面構成図である。本実施形態では、投光系3aが、上記入射平面内に3つの光源33〜35と2つのコリメータレンズ36、37とを備えたものとされている。平行平面鏡対2bは、平行平面鏡対2と同様に中心軸2x方向の長さが異なる一対の平面鏡25、26(平面鏡25の方が長い)を備えている。
光源33からの入射光束31b’は、コリメータレンズ36により平行光束となって、入射平面に沿って平行平面鏡対2bの入射端面2e’に入射する。図1の場合と同様、入射光束31b’の入射端面2e’方向の幅は、該入射端面2e’の幅の約2倍となっており、入射光束31b’における光軸Lを挟んだ半分(片側)の光束は、直接、中心軸2xに対する入射角+25°で入射端面2e’に入射し、残る半分の光束は、平面鏡25で先に1回反射してから、入射角−25°で入射端面2e’に入射する。当該半分ずつの各光束は、平行平面鏡対2b内で1回以上(少なくとも1回)反射した後、それぞれ中心軸2xに対する射出角±25°の光束33cとなって射出端面2f’から射出し、射出端面2f’位置に配設された試料の試料面10を照明する。
光源34からの入射光束も同様に、コリメータレンズ36により平行光束となって、その半分が入射角+45°、残る半分が入射角−45°で入射端面2e’に入射し、平行平面鏡対2bにより1回以上反射した後、射出角±45°の光束34cとなって射出端面2f’から射出して試料面10を照明する。また、光源35からの入射光束も同様に、コリメータレンズ37により平行光束となって、その半分が入射角+75°、残る半分が入射角−75°で入射端面2e’に入射し、平行平面鏡対2bにより1回以上反射した後、射出角±75°の光束35cとなって射出端面2f’から射出して試料面10を照明する。
本実施形態では、このように平行平面鏡対2bに入射した各光源33〜35からの入射光はそれぞれ、平面鏡25、26で反射された結果、試料面10に対して異なる方向(異なる入射角±25°、±45°及び±75°)から入射することになる、すなわち試料面10が3つの光源33〜35毎にそれぞれ異なる方向から照明されることになる。すなわち、マルチアングル分光測色計1aは3角度双方向照明系の測色計であると言える。
これら光束33c、34c及び35cにより照明され試料面10から反射した光のうち、中心軸2xに沿った成分は上記と同様に測定系4(図3では図示省略されている)により測定される、すなわち対物レンズ42によって収束(集光)されて入射スリットから分光装置41に入射し、分光装置41によって分光分布が測定される。ただし、この場合、測定系4(受光系;対物レンズ42)によって試料面法線10n方向の成分を受光するには、当該試料面反射光成分の光束を各光源やコリメータレンズが遮らないように、これら光源やコリメータレンズここではコリメータレンズ36及び光源33、34を、コリメータレンズ36’及び光源33’、34’で示す点線の位置に配置(試料面反射光成分の光束に懸からないようにコリメータレンズ36’及び光源33’、34’を点線の位置まで退避)すればよい。なお、この場合も上記図2で説明したように、平面鏡25、26に対して中心軸2xに平行で且つ平面鏡25、26と略直交する向きに一対の平面鏡が配設される(平面鏡によって四方が取り囲まれる)ようにしてもよい。
なお、上述のように投光系3a(コリメータレンズ36及び光源33、34)を平行平面鏡対2bに対して(点線の位置まで)退避させた構成ではなく、投光系3aと測定系4とを互いに干渉を避けて配置した構成としてもよい。すなわち図4、5に示すマルチアングル分光測色計1bのように(図5に示すマルチアングル分光測色計1bは、図4に示すマルチアングル分光測色計1bを矢印B方向から見たものである;ただし投光系3aは図示省略している)、投光系3aと平行平面鏡対2cとを、試料面法線10nから所定角度θだけ傾いた入射平面(図4の紙面と一致する面)に沿って配置し、一方、測定系4を、試料面法線10nを挟んでこの入射平面と対称な位置の射出平面(入射平面及び射出平面は図5の紙面に対して垂直である)に沿って、すなわち測定系4の光軸L4が試料面法線10nを挟んで中心軸2xと対称な位置となるように(射出平面は面内に光軸L4を含む)配置してもよい。
これにより、マルチアングル分光測色計1bをよりコンパクトな構成にすることが可能となる。ただしこの場合、図5に示すように平行平面鏡対2cは、平面鏡27、28の試料側の端部が該平面鏡27、28の幅方向(中心軸2xと直交する方向)に対して上記角度θだけ傾斜した形状に形成されている。換言すれば、平行平面鏡対2cは、試料面10に対して所定角度だけ傾けて立てた状態で測定できるように試料面10と対向する端辺部がこの所定角度だけ傾斜した形状に形成されている。なお、マルチアングル分光測色計1bは、上記図2に示すように平面鏡27、28の間隙を塞ぐための平面鏡は備えない、つまり平行平面鏡対2cの少なくとも符号29で示す端辺側(反射光側;光軸L4側;測定系側)は反射光束を遮らないようにそのまま間隙が空いた状態とされる。
このような構成において、投光系3aからの各光束は平行平面鏡対2c内を反射して進み、入射面内の射出角±25°、±45°及び±75°の光束33c、34c及び35cとなって射出端面2f’から射出して試料面10を照明する(矢印B方向で見た場合ではこれら光束33c、34c及び35cがさらに角度θだけ傾斜した方向から試料面10を照明する)。そして、試料面10から反射(矢印B方向で見て反射角θで反射)した光のうち、射出平面内の上記光軸L4に沿った成分が測定系4により測定される。なお、この場合、試料面反射光の正反射方向は射出平面内にあって、対正反射角は射出平面内の角度となるが、このθが小さい範囲では対正反射角における反射特性は図3のマルチアングル分光測色計1a(θ=0)と変わらない(許容誤差範囲内にある)。
以上のように第1及び第2の実施形態における光学特性測定装置(マルチアングル分光測色計1、1a、1b)によれば、中心軸2xを挟んで第1の平面鏡(平面鏡21、25、27)及び第2の平面鏡(平面鏡22、26、28)が中心軸2xと平行に一定の間隔(例えば幅2d)で対向配置されてなり、中心軸2x方向における一端側が入射端(入射端面2e、2e’)、他端側が射出端(射出端面2f、2f’)である平行平面鏡対(平行平面鏡対2、2a、2b、2c)を備え、投光系(投光系3、3a)によって、中心軸2xを含み第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って少なくとも1つの平行光束(例えば入射光束31b)が入射端側から所定の入射角で第1の平面鏡に入射されるので、第1の平面鏡に入射された上記1つの光束は平行平面鏡対内で1回以上反射し、すなわち1つの光束における一部の光束(例えば光束h1)は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第1の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料(試料面10)を照明し、残る部分の光束(例えば光束h2)は、第1及び第2の平面鏡で1回以上反射して後最終的に第2の平面鏡で反射した後、射出端から射出されて試料を照明するので、平行平面鏡対の射出端に置かれた試料を(例えば光束3e、3fで)中心軸2xに関して対称な双方向から照明することが可能となる。これにより、試料面に対する光学特性測定装置の姿勢誤差の影響を抑制する(姿勢誤差の影響を打ち消し合う)ことができるとともに、当該双方向からの照明を少なくとも1つの光束つまり1つの光源(光源31やコリメーターレンズ32)を用いて行えるため、反射特性測定装置の試料面に近い部分が小さくなり(平行平面鏡対の射出端部を試料面に向けて測定できるようになるので)、測定部位を容易に目視確認でき且つ試料面の凹んだ部位の測定が可能な、コンパクト(小型)且つ低コストなマルチアングルタイプの反射特性測定装置を実現することができる。
また、上記第1の平面鏡は、第2の平面鏡よりも中心軸2x方向における入射端側に延長されたものとされるので、1つの投光系からの平行光束の半分(光束h1)を直接、残る半分(光束h2)を第1の平面鏡での反射を経て、中心軸2xに関して対称な入射角で入射端に入射させることで、射出端に置かれた試料面10を中心軸2xに関して対称な双方向から照明する光束(光束3e、3fで)を容易に得ることが可能となり、ひいては反射特性測定装置をよりコンパクト且つ低コストなものにすることができる。
また、上記投光系によって、入射平面に沿って、複数の光束(光源33〜35により射出されてコリメーターレンズ36、37によって平行光束とされた各入射光束)がそれぞれ入射端側から互いに異なる入射角で第1の平面鏡に入射されるので、すなわち複数の光束それぞれによって試料に対する双方向の照明が行われるので、姿勢誤差の影響を受けにくいマルチアングルタイプの反射特性測定装置の照明系(投光系)を実現することができる。また、試料面10を照明する光量が増加するので測定精度が高くなる。
また、上記平行平面鏡対が、第1及び第2の平面鏡に略直交し、中心軸2xを挟んで該中心軸2xと平行に一定の間隔で対向配置される第3及び第4の平面鏡(例えば平面鏡23、24)の少なくとも一方をさらに備えたものとされるので、平行平面鏡対に入射した光束が外に逃げることを防止して、射出端に置かれた試料を効率良く双方向から照明する(照明効率を高める)ことができる。
また、上記平行平面鏡対の射出端から射出された光束によって照明された試料からの略試料面法線10n方向の反射光が受光される受光系(測定系4;分光装置41、対物レンズ42)を備えた構成とされるので、上記投光系と平行平面鏡対とによって試料を双方向から照明してこの試料からの反射光を受光する構成を簡易な構成で実現することができるとともに、より姿勢誤差の影響を受けにくい反射特性測定装置を実現することができる。
また、上記入射平面と受光系の光軸とが試料面法線を挟んで対称的に所定角度(例えばθ)傾斜したものとなっているので、例えば投光系を試料からの反射光束を遮らないよう平行平面鏡対から遠ざけた位置に配置(退避)したりすることなく、投光系と受光系とが干渉せずに配置することができ、ひいては複数の光束を用いたより姿勢誤差の影響を受けにくくコンパクトな反射特性測定装置を実現することができる。
さらに、上記平行平面鏡対は、第1及び第2の平面鏡の射出端側の端辺が、中心軸2xと直交する方向(平面鏡の幅方向)に対して所定角度(θ)だけ傾斜した形状に形成されているので、上記入射平面と受光系の光軸4Lとが試料面法線10nを挟んで対称的に所定角度(θ)傾斜した構成、すなわち試料面10に対して平行平面鏡対を傾けて立てた状態で照明し、正反射光を含む面(射出平面)内のこの試料からの反射光を受光する構成を容易に実現することができる。なお、本発明は、以下の態様をとることができる。
(A)上記実施形態では、投光系側から遠い位置の平面鏡、例えば図1では平面鏡21が平面鏡22よりも長い(高い)ものとされているが、これに限らず、平面鏡22と同じ長さ、或いは平面鏡22よりも短くてもよい。この場合でも、入射光束31bにおける少なくとも光束h1(光束h1の一部)は平面鏡21に入射し、この光束h1の一部は平面鏡21で反射した後さらに平面鏡22で反射して例えば光束3fとなって試料面を照明し、また、光束h1における他の部分の光束は平面鏡21で反射して例えば光束3eとなって双方向から試料面を照明する。要は、投光系3による光束で平行平面鏡対2の一方の平面鏡を斜め方向から(所定の入射角或いは照射角で)照射し、入射端から平行平面鏡対2内に光束が入射されるような構成であれば、任意の構成が採用可能である。
第1の実施形態に係る反射特性測定装置の一例としてのマルチアングル分光測色計を示す断面構成図である。 図1に示す平行平面鏡対の一変形例を示す水平断面及び縦断面図である。 第2の実施形態に係る反射特性測定装置の一例としてのマルチアングル分光測色計を示す断面構成図である。 図3に示すマルチアングル分光測色計の一変形例を示す断面構成図である。 図4に示すマルチアングル分光測色計を矢印B方向から見た場合の側面図である。 メタリック塗膜内の光輝材の配向状態を説明する図である。 メタリック塗膜のゴニオ反射特性を示すグラフ図である。 アルミ押し出し材のゴニオ反射特性を示すグラフ図である。 従来の一方向照明−多方向受光方式によるマルチアングル照明受光系の一例を説明する模式図である。 従来の多方向照明−一方向受光方式によるマルチアングル照明受光系の一例を説明する模式図である。
符号の説明
1、1a、1b マルチアングル分光測色計(光学特性測定装置)
2、2a、2b、2c 平行平面鏡対
21、25、27 平面鏡(第1の平面鏡)
22、26、28 平面鏡(第2の平面鏡)
23、24 平面鏡
2x 中心軸
2e、2e’ 入射端面
2f、2f’ 射出端面
3、3a 投光系
31、33〜35 光源
h1、h2、3e、3f、31a、33c、34c、35c 光束
31b、31b’ 入射光束
32、36、37 コリメーターレンズ
4 測定系(受光系)
41 分光装置
42 対物レンズ
L、L4 光軸
10 試料面
10n 試料面法線
F 光輝材
M 塗膜
P 測定部位

Claims (7)

  1. 試料を照明して該試料からの反射光の特性を測定する反射特性測定装置であって、
    中心軸を挟んで第1及び第2の平面鏡が該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置されてなり、前記中心軸方向における一端側が入射端、他端側が射出端である平行平面鏡対と、
    前記中心軸を含み前記第1及び第2の平面鏡に直交する入射平面に沿って、少なくとも1つの光束を、前記入射端側から所定の入射角で前記第1の平面鏡に入射させる投光系とを備えることを特徴とする反射特性測定装置。
  2. 前記第1の平面鏡は、前記第2の平面鏡よりも前記中心軸方向における入射端側に延長されたものであることを特徴とする請求項1記載の反射特性測定装置。
  3. 前記投光系は、
    前記入射平面に沿って、複数の光束をそれぞれ前記入射端側から互いに異なる入射角で前記第1の平面鏡に入射させることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射特性測定装置。
  4. 前記平行平面鏡対は、
    前記第1及び第2の平面鏡に略直交し、前記中心軸を挟んで該中心軸と平行に一定の間隔で対向配置される第3及び第4の平面鏡の少なくとも一方をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の反射特性測定装置。
  5. 前記平行平面鏡対の射出端から射出された光束によって照明された試料からの略試料面法線方向の反射光を受光する受光系をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の反射特性測定装置。
  6. 前記入射平面と前記受光系の光軸とが前記試料面法線を挟んで対称的に所定角度傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の反射特性測定装置。
  7. 前記平行平面鏡対は、
    前記第1及び第2の平面鏡の射出端側の端辺が、前記中心軸と直交する方向に対して前記所定角度だけ傾斜した形状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の反射特性測定装置。
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