JP2008284433A - マイクロリアクターおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】規則性メソ細孔構造を持つ薄膜を利用し、通常、担持が困難な触媒を容易に固定化することができ、しかも、マイクロリアクター内でメソ多孔体の細孔構造により、触媒、触媒を担持する触媒担体を利用する反応を効率よく行なえ、加えて反応流体の圧力損失を極めて小さくすることができる、新規なマイクロリアクターを提供する。
【解決手段】中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されているマイクロリアクター。メソポーラスシリカ薄膜の膜厚が200nm以下である上記マイクロリアクター。メソポーラスシリカ薄膜が規則性細孔構造を有する上記マイクロリアクター。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロチャンネルの表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化された新規なマイクロリアクター及びその製造方法に関するものである。
近年、バイオや医薬などのファインケミカルの微量合成分野や電気泳動、電気浸透などの微量分析分野などにおいて、数から数百μmの微細通路(マイクロチャンネル)を有する微小反応器いわゆるマイクロリアクターを利用する研究が盛んに行われている。
これは、マイクロリアクターによれば、普通サイズのリアクターに比べ、体積当りの表面積の比率を大きくできるので、流体化学反応の制御性を高めることができる上、反応生成物の収率、純度の向上が期待でき、このため少量の試料を用いて、迅速にそれぞれの方法の結果を確認しうるという利点があるためとされている。
一方、化学、生化学のファインケミカルの合成分野においては、反応効率を向上させるために触媒やこれを担持するための担体を使用する場合が多く、マイクロリアクターについても、その触媒反応を効率よく行わせるために、マイクロチャネルに関する幾つかの改良提案がなされている。
たとえば、マイクロチャンネルの表面に予めニッケル錯体を導入した後、これに酵素分子を着脱自在に結合させる方法(特許文献1)、同様にグルタルアルデヒドなどの架橋剤をマイクロチャンネルの表面に導入した後、酵素分子を固定化する方法(特許文献2)、あるいはチオール基やシラノール基を介して酵素分子や有機分子を固定化する方法(特許文献3−4)などが提案されている。
しかし、これらの方法では複雑な前処理工程を必要とする上、特定な官能基を有する前処理剤を用いることから、これと十分に固定結合する触媒でなければ実質的に反応を行うことができず、触媒の選択自由度が制約されるといった難点がある。
また、マイクロチャンネル内にシリカ、アルミナ、パラジウムなどのバルク触媒を充填・固定化する方法(特許文献5−6)も提案されているが、反応液を送液する際に圧損などが生じて、流体制御性が低下し、このため反応管理・操作性が困難になるといった問題があった。
特開2004−267097号公報 特開2006−238760号公報 特開2004−160273号公報 特開2003−260351号公報 特開2007−90324号公報 特開2006−193483号公報
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、規則性メソ細孔構造を持つシリカ薄膜を利用し、通常、担持が困難な触媒を容易に固定化することができ、しかも、マイクロリアクター内でメソ多孔体の細孔構造により、触媒、触媒を担持する触媒担体を利用する反応を効率よく行なえ、加えて反応流体の圧力損失を極めて小さくすることができ、反応流体制御性に優れた新規なマイクロリアクターを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的に適うマイクロリアクターについて種々研究を重ねた結果、マイクロチャンネルの表面に、メソポーラスシリカ薄膜を設け、このメソポーラスシリカ多孔体薄膜を利用すると、通常、担持が困難な触媒を容易に固定化することができ、しかも、このメソ多孔体の細孔構造により、触媒、触媒を担持する触媒担体を利用する反応を効率よく行なえ、加えて反応流体の圧力損失を極めて小さくすることができることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、この出願によれば、以下の発明が提供される。
(1)中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されていることを特徴とするマイクロリアクター。
(2)メソポーラスシリカ薄膜の膜厚が200nm以下であることを特徴とする上記(1)に記載のマイクロリアクター。
(3)メソポーラスシリカ薄膜が規則性細孔構造を有することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のマイクロリアクター。
(4)規則性細孔構造を有するメソポーラスシリカ薄膜がその最表面にメソ孔を有するものであることを特徴とする上記(3)に記載のマイクロリアクター。
(5)中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を流入させ、該前駆体溶液を中空状マイクロチャンネル内表面に付着させる工程と、中空状マイクロチャンネル内の過剰の前駆体溶液を除去する工程と、中空状マイクロチャンネル内表面に付着させた前駆体溶液を乾燥し薄膜化する工程と、該薄膜を焼成する工程を含むことを特徴とする中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されたマイクロリアクターの製造方法。
本発明のマイクロリアクターは、規則性メソ細孔構造を持つ薄膜を設けたことから、通常、担持が困難な触媒を容易に固定化することが出来る。
また、マイクロリアクター内でメソ多孔体の細孔構造を生かして、触媒、触媒を担持する触媒担体、固相反応場を用いる反応を実施するための装置として好適に利用することができる。
また、反応流体の圧力損失を極めて小さくすることができるので、反応流体の滞留時間がなく、反応効率を著しく向上することができる。
本発明のマイクロリアクターは、中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されていることを特徴とする。
本発明でいう、マイクロリアクターは、マイクロチャネルリアクターとも呼ばれ、数〜数百μmの微細流路を有する微小反応器の総称をいう。
マイクロリアクターの基材としては、触媒反応において、触媒、反応体、溶媒及び反応生成物に対し、不活性な材料であればいずれのものも使用できる。
このような材料として、ガラス、石英又はシリカ系セラミックス、例えばシリカやSi/SiOの焼結体を用いる。この基材の形状は、板状体が普通であるが、所望ならば円弧状表面体、球体、粒体であってもよい。
これらの基材に設ける中空状のマイクロチャネルはマイクロドリルやレーザを用いる加工やエッチング処理により簡単に刻設することができる。刻設したマイクロチャネルを上より蓋をして、密閉することで流路が完成する。
中空の形状は、円筒状が好ましいが、所望ならば楕円筒、多角柱(例えば三角柱、四角柱、五角柱、六角柱など)等のものも用いることができる。また、中空状のマイクロチャネルの内径は流通性、反応性の観点から170μm以上1mm未満が好ましく、170μm以上500μm以下がより好ましい
このマイクロチャネルの長さには特に制限はなく、使用される基材のサイズに依存するが、通常100〜300mmの範囲で選ばれる。
本発明のマイクロリアクターは中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されている。
ここでいう、メソポーラスシリカとは、界面活性剤を鋳型剤として利用することで、2〜30nmの細孔が規則的な配列を持つシリカ多孔体を意味する。
このようなメソポーラスシリカの構造は、いずれのものでよく、たとえば、MCM-41やSBA-15、SBA-16、FSM-16などが包含される。また該メソポーラスシリカにアルミニウムなどの遷移金属を混ぜたものも含む。
この中でも、反応溶液や使用触媒などとの接触面積が大きく、反応効率や触媒担持能に優れる、表面にメソ孔を有する3Dキュービック構造(球形細孔が体心立方構造的に配列したもの)が好ましい。
メソポーラスシリカ薄膜に於ける、反応物の細孔内拡散が非常に遅いため、マイクロリアクター内表面近傍のみ触媒及び触媒担体として反応に利用される点からみて、膜の厚さは、できるだけ薄くすることが好ましく、200nm以下、好ましくは100nm以下更に好ましくは50nm以下とするのがよい。
メソポーラスシリカ薄膜は、細孔径が2から30nmであり、通常、2Dヘキサゴナル構造あるいは3Dキュービック構造を持つ。2Dヘキサゴナル構造の場合、細孔が基板と平行に配列し、表面に向かって開いた細孔を持たない。3Dキュービック構造の場合、球形細孔が体心立方構造的に配列し、表面方向に開いた細孔を持つ。膜厚は、300nm以上のものが多い。
本発明に係るマイクロリアクターは、中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を流入させ、該前駆体溶液を中空状マイクロチャンネル内表面に付着させる工程と、中空状マイクロチャンネル内の過剰の前駆体溶液を除去する工程と、中空状マイクロチャンネル内表面に付着させた前駆体溶液を乾燥し薄膜化する工程と、該薄膜を焼成する工程を組み合わせることにより作製される。
中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を付着させるには、たとえば、メソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を中空状マイクロチャンネルの反応流路の入口から出口方向に吸引法や注入法などの送液手段により流入させればよい。
吸引法としては、中空状マイクロチャンネルの一端を前駆体溶液に浸しながら、もう一端に接続したシリンジを吸引することが、注入法としては、前駆体溶液を満たしたシリンジを中空状マイクロチャンネルに接続して注入することなどが挙げられる。
この工程においては、メソポーラスシリカ薄膜前駆体溶液を流入させるに先だってチャンネル内をアンモニア水と過酸化水素水の混合液などを用いて洗浄して、汚染物を除去しておくことが好ましい。
また、この工程で用いるメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液は、酸性水溶液、非イオン性界面活性剤、ケイ酸エステル、アルコール及び水を混合することにより得られる。アルミニウムなどの遷移金属を含む(通称、ドーピングと呼ぶ)メソポーラスシリカを合成する場合、上記の試薬以外に、遷移金属を含む塩やエステルなどを加えることにより得られる。
これらの原料成分の添加方法や添加順序には制限はなく、まず、ケイ酸エステル、アルコール、酸性水溶液および水を含む混合溶液を調製し、これに非イオン界面活性剤とアルコールを含む溶液を混合してもよく、また、ケイ酸エステル、アルコール、非イオン界面活性剤を含む溶液に、酸性水溶液および水を含む混合溶液を混合しても良い。あるいは、ケイ酸エステル、アルコール、酸性水溶液、水、非イオン界面活性剤を最初から混合した溶液を使用してもよい。
本発明においては、好ましくは、ケイ酸エステル、アルコール、酸性水溶液および水を含む混合溶液を調製し、これに非イオン界面活性剤とアルコールを含む溶液を混合する。
ケイ酸エステル、アルコール、酸性水溶液および水を含む混合溶液を調製するにはこれらの混合物を22〜65度の温度で、30〜60分攪拌することが好ましい。また、ケイ酸エステル、アルコール、無機酸および水の混合割合は、1:8〜30:0.002〜0.04:5〜14とすることが望ましい。また、非イオン界面活性剤は、予めアルコールを含む混合溶液を調製することが好ましい。非イオン界面活性剤とアルコールとの混合割合は22〜42:0.0028〜0.0049することが望ましい。
上記両者の混合溶液を混合して、所望のメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を調製するには、室温で更に30〜60分攪拌するような条件を採用すればよい。
本発明で使用されるケイ酸エステルとしては、Si―アルコキシドで、テトラメチルオルソシリケート、テトラエチルオルソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、テトラ−n―ブチルオルソシリケート等を用いることが可能であり、中でもテトラエチルオルソシリケート(以下TEOSと略す)が好ましく使用される。
また、酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酢酸等の無機酸や有機酸が使用されるが、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸を用いるのがよく、中でも、塩酸が好ましい。
アルコールとしては、炭素数1−4の常温で液体の脂肪族アルコールが用いられるが、エタノールを用いることが望ましい。
非イオン性界面活性剤としては、(ポリエチレンオキシドーポリプロピレンオキシド-ポリエチレンオキシド(PEO−PPO−PEO)からなる)分子量約(12600)の様々な重合比のトリブロック共重合体を使用することができる。
本発明で使用される、好ましい非イオン性界面活性剤としては、たとえばBASF社F127などを挙げることができる。
本発明においては、前記したメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を中空状マイクロチャンネル内表面に付着させた後、中空状マイクロチャンネル内の過剰の前駆体溶液を除去する。この工程は、平坦で適正な薄膜が得られるように、メソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液の中空状マイクロチャンネル内表面への付着量を調整するものである。
過剰の前駆体溶液を除去する方法としては、たとえば、窒素ガスを流通するなどの方法を採ればよい。
本発明においては、過剰の前駆体溶液を除去する工程に引き続き、中空状マイクロチャンネル内表面に付着させた前駆体溶液を乾燥し薄膜化する。
乾燥温度は、用いる前駆体溶液の種類や濃度および所望とする膜厚などによって適宜定められが、通常乾燥温度は70℃程度、乾燥時間は8時間程度である。
上記工程で乾燥された薄膜は、ついで焼成工程に付される。この焼成工程は、該薄膜をメソポーラスシリカ薄膜に変換するために行うものである。焼結条件は、対象とする前駆体溶液の薄膜の種類や所望とする膜厚などによって適宜定められが、通常焼結温度は440度、焼結時間は4時間である。
本発明のマイクロリアクターは、規則性メソ細孔構造を持つ薄膜を設けたことから、通常、担持が困難な触媒を容易に固定化することが出来る。また、マイクロリアクター内でメソ多孔体の細孔構造を生かして、触媒、触媒を担持する触媒担体、固相反応場を用いる反応を実施するための装置として好適に利用することができる。
また、反応流体の圧力損失を極めて小さくすることができるので、反応流体の滞留時間がなく、反応効率を著しく向上することができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
実施例1
予め、pHが2.6となるよう塩酸を希釈し、以下それを希塩酸水として使用した。
テトラエトキシオルソシラン2g、希塩酸水1.6g、エタノール10gをビーカーに取り、60℃、30分攪拌した。更に、その溶液に両親媒性界面活性剤ポリマー(BASF社F127)0.5gとエタノール12.5gを加えて、室温で30分攪拌し、これを前駆体溶液とした。
市販のほう珪酸ガラス製、キャピラリーガラス(内径200μm、長さ300mm)を擬似マイクロリアクターとして使用した。
このキャピラリーガラスは、予めアンモニア水と過酸化水素水の混合物で洗浄し、440℃で4時間加熱した。空冷後、図1に示されるように、その一端をシリンジと接続し、もう一端に前駆体溶液に浸漬し、シリンジを引くことで前駆体溶液を吸引し、シリンジを押圧し、前駆体溶液を押し出した。ついで、シリンジを外し、キャピラリーガラス内に残存する前駆体溶液を窒素ガスで除去し、キャピラリーガラス内表面に前駆体溶液を付着させた。
このキャピラリーガラスを70℃で8時間乾燥し、その後、440℃で4時間焼結することにより、本発明の中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されているマイクロリアクターを作製した。
この中空状マイクロチャンネルの断面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。その結果を図2に示す。図2から、3Dキュービック構造であることが分かり、厚さが約50nmである。同様に、中空状マイクロチャンネル内表面のメソポーラスシリカ薄膜を、原子間力顕微鏡を用いて観察した。ただし、原子間力顕微鏡測定には、内径高さ200μmの角型マイクロチャネルを使用した。その結果を図3に示す。それより、表面に無数のメソ孔を持つことが分かり、以上より、3Dキュービック構造を有していることが分かる。
実施例2
テトラエトキシオルソシランを2g、希塩酸水1.6g、エタノール10g、硝酸アルミニウム9水和物180mgをビーカーに取り、50℃15分攪拌し、その溶液に両親媒性界面活性剤ポリマー(BASF社F127)0.5gとエタノール12.5gを加えて、室温で10分攪拌したものを前駆体溶液とした以外は実施例1と同様にして本発明のマイクロリアクターを作製した。
この角型マイクロチャンネル内表面のメソポーラスシリカ薄膜を、原子間力顕微鏡を用いて観察した。その結果を図4に示す。
図4から、表面にメソ孔をもち、実施例1と同様に3Dキュービック構造であることが判る。
このマイクロリアクターに、図5に示されるように、シリンジとシリンジポンプを接続し、マイクロリアクター内に、ベンズアルデヒドとトリメチルシリルニトリルを混合したジクロロメタン溶液を常温で毎分5μLの速度で流通した。
得られる生成物をガスクロマトグラフィーに分析したところ、シアノトリメチルシリルエーテル(α−(トリメチルシリオキシル)−フェニルアセトニトリル)が収率10%で得られた。このことから、本発明のマイクロリアクターがこの種の触媒反応を実施するために好適な装置であることが判る。
実施例3
テトラエトキシオルソシランを2g、希塩酸水1.6g、エタノール10g、硝酸アルミニウム9水和物200mgをビーカーに取り、22℃の温度で60分攪拌し、その溶液に両親媒性界面活性剤ポリマー(BASF社F127)0.5gとエタノール12.5gを加えて、室温で30分攪拌したものを前駆体溶液とした以外は実施例1と同様にして本発明のマイクロリアクターを作製した。
このマイクロリアクターを用いて、送液速度を毎分0.2μLとした以外は、実施例2と全く同じ反応実験を行った。得られる生成物をガスクロマトグラフィーに分析したところ、シアノトリメチルシリルエーテルが収率20%で得られた。このことから、本発明のマイクロリアクターがこの種の触媒反応を実施するために好適な装置であることが判る。
実施例1及び実施例2において使用した擬似マイクロリアクターの説明図。 実施例1のメソポーラスシリカ薄膜断面の走査型電子顕微鏡写真。 実施例1のメソポーラスシリカ薄膜の原子間力顕微鏡写真。 実施例2のメソポーラスシリカ薄膜の原子間力顕微鏡写真。 実施例2で使用したマイクロリアクターと送液システムの概略図。

Claims (5)

  1. 中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されていることを特徴とするマイクロリアクター。
  2. メソポーラスシリカ薄膜の膜厚が200nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクター。
  3. メソポーラスシリカ薄膜が規則性細孔構造を有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクター。
  4. 規則性細孔構造を有するメソポーラスシリカ薄膜がその最表面にメソ孔を有するものであることを特徴とする請求項3に記載のマイクロリアクター。
  5. 中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜の前駆体溶液を流入させ、該前駆体溶液を中空状マイクロチャンネル内表面に付着させる工程と、中空状マイクロチャンネル内の過剰の前駆体溶液を除去する工程と、中空状マイクロチャンネル内表面に付着させた前駆体溶液を乾燥し薄膜化する工程と、該薄膜を焼成する工程を含むことを特徴とする中空状マイクロチャンネル内表面にメソポーラスシリカ薄膜が固定化されたマイクロリアクターの製造方法。
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