JP2008284160A - カプセル内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】無線給電システムから給電される電力の受電効率が低下した場合でも、カプセル内視鏡の駆動を停止させないように制御することのできるカプセル内視鏡システムを提供する。
【解決手段】本発明のカプセル内視鏡システム1は、送電アンテナ6を有する体外ユニット2と、この送電アンテナ6により送電した電力を受電するための受電アンテナ7、受電回路部8及びカプセル内視鏡機能部11を有するカプセル内視鏡3とを有するカプセル内視鏡システムにおいて、このカプセル内視鏡3に、受電アンテナ7が受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部9と、カプセル内視鏡3の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部10を設け、この撮像レート制御ユニット部10は受電電力検出ユニット部9により検出した受電電力が予め設定された設定閾値Bを下回った場合に、撮像レートを低速にするように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線給電装置の送電アンテナから送電された電力を受電アンテナにより受電することによりカプセル内視鏡の給電を行うカプセル内視鏡システムに関する。
近年、体腔内の観察及び検査等を行うための医療用システムとして、例えばカプセル内視鏡及びこのカプセル内視鏡に無線方式により電気エネルギ(電力)を供給する無線給電システムを含むカプセル内視鏡システムが注目されている。
前記カプセル内視鏡は、例えばカプセル形状の筐体の内部に、撮像光学系及び撮像手段からなる観察手段、照明手段、通信手段、電源及び受電手段等を収納した小型の内視鏡である。
また、前記カプセル内視鏡システムは、前記カプセル内視鏡との間で無線通信を行う通信装置及び受信した信号を記録する記録手段や、前記カプセル内視鏡に対して体外から交流磁界を用いて無線方式により電気エネルギ(電力)を供給する無線給電装置等を有して構成される。
このような前記カプセル内視鏡及び前記カプセル内視鏡システムについては、従来より数多くの提案がなされており、例えば特許文献1によって開示されたカプセル内視鏡システムがある。
前記特許文献1によって開示されたカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡と、このカプセル内視鏡に無線方式により電気エネルギ(電力)を供給するための体外に配置される電力送信手段を構成する無線給電装置とを有して構成される。
具体的には、前記カプセル内視鏡は、生体内を照明する照明手段と、この照明手段によって照明された部分を撮像する撮像手段と、この撮像手段により取得された画像信号を体外に向けて無線送信する送信アンテナと、無線給電装置から無線方式により給電された電気エネルギ(電力)を受電するものでこのカプセル内視鏡の筐体の内壁を取り巻くようにコイル状に形成された受電アンテナとを有して構成される。そして、前記無線給電装置は、前記カプセル内視鏡に対して無線給電方式により電気エネルギを供給する送電アンテナ等を有して構成されている。
このような構成により、前記無線給電装置の送電アンテナから送電される電気エネルギ(電力)は、前記カプセル内視鏡の受電アンテナによって受電されることで、体外に配される前記無線給電システムから体腔内で使用中の前記カプセル内視鏡へと給電されるようになっている。
この場合、前記無線給電装置から前記カプセル内視鏡に向けて送電する際には、前記カプセル内視鏡の内部に配設される受電アンテナを構成する受電コイルの巻き軸の向きと、前記無線給電システムの送電アンテナから発生する磁束の向きとが一致した状態にあるときに最大の受電効率を得ることができる。
特開2001−224551号公報
ところが、前記特許文献1を含み従来より種々提案されているカプセル内視鏡は、例えば被検体(患者ともいう)が嚥下する等により、その体腔内に挿入されて使用されるものである。そして、被検体の体腔内に挿入された後のカプセル内視鏡は、消化器官の蠕動運動等により体腔内を移動するようになっている。
したがって、体腔内に挿入されて使用状態にあるカプセル内視鏡は、被検体の体腔内において、その姿勢が常に一定にあるとは限らず様々な方向を向くことになる。そのため、前記カプセル内視鏡の内部に配設され、受電アンテナを構成する受電コイルの巻き軸の向きと、前記無線給電装置の送電アンテナから発生する磁束の向きとは常に一致した状態にあるとは限らない。
したがって、前記従来のカプセル内視鏡では、前記カプセル内視鏡の受電コイルの巻き軸の向きと、前記無線給電装置の送電アンテナから発生する磁束の向きとが一致しない場合には、受電コイルの巻き軸方向に対して鎖交する磁束数が減少することになるため、前記無線給電システムから給電される電力の受電効率が低下してしまうという問題点がある。その際、前記受電アンテナが受電する電力が前記カプセル内視鏡を駆動させる電力に満たない場合には、前記カプセル内視鏡の駆動が停止してしまう虞れがあった。
しかしながら、前記特許文献1によって開示されたカプセル内視鏡システムは、前記無線給電装置から給電される電力の受電効率が低下し、さらに前記受電アンテナが受電する電力が前記カプセル内視鏡を駆動させる電力に満たない場合に、前記カプセル内視鏡の駆動が停止してしまうのを防ぐための手段及び方法については何等開示も示唆もされてない。
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、無線給電装置から給電される電力の受電効率が低下した場合でも、カプセル内視鏡の駆動を停止させないように制御することのできるカプセル内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明のカプセル内視鏡システムは、無線方式により電力を送電する送電アンテナと、前記送電アンテナに接続された電源部と、前記電源部を制御する制御ユニット部とを有する無線給電装置と、前記無線給電装置の前記送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡とを備えたカプセル内視鏡システムにおいて、前記カプセル内視鏡に、前記受電アンテナが受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とする。
本発明によれば、無線給電システムから給電される電力の受電効率が低下した場合でも、カプセル内視鏡の駆動を停止させないように制御することのできるカプセル内視鏡システムを提供するができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1から図5は本発明に係るカプセル内視鏡システムの第1の実施の形態を示し、図1は第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図、図2は図1のカプセル内視鏡システムにおけるカプセル内視鏡の内部構成を概略的に示す断面構成図、図3は第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフである。また、図4は第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第1の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフであり、図5は第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第2変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフである。尚、図3から図5中の横軸は時間の経過、縦軸は受電電力を表している。
本発明に係る第1の実施形態のカプセル内視鏡システムについて、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態のカプセル内視鏡システム1は、体外ユニット2と、カプセル内視鏡3とを有して構成されている。
前記体外ユニット2は、前記カプセル内視鏡3に無線方式により電気エネルギ(電力)を供給するための体外に配置される無線給電装置を構成するものであって、具体的には、電源部4と、この電源部4を制御する制御ユニット部5と、無線方式によって電気エネルギ(電力)を送電するための送電アンテナ6とを有して構成されている。
前記電源部4は、前記カプセル内視鏡3を駆動させるのに必要な電力発生源である。尚、この電源部4は、前記体外ユニット2内に設けずに、外部に配置された電源部を介して電源が前記体外ユニット2に供給されるように構成しても良い。
前記送電アンテナ6は、前記電源部4からの出力電圧に基づき前記制御ユニット部5による電流制御によって交流磁界を発生するものである。
つまり、前記制御ユニット部5は、電源部4からの出力電圧に基づき前記送電アンテナ6に流れる電流を制御することによって、前記送電アンテナ33の出力を制御し、この送電アンテナ6から発生する交流磁界、すなわち送電電力を調節することができるようになっている。
尚、図示はしないが前記制御ユニット部5には、前記電源部5からの出力電圧に基づき、前記送電アンテナ6に流れる電流を制御して前記送電アンテナを駆動させて送電電力を調節するための駆動部が設けられている。
次に、前記カプセル内視鏡3の構成について説明する。
図1に示すように、前記カプセル内視鏡3は、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力ともいう)を受電するための受電アンテナ7と、この受電アンテナ7により受電された電力を取り込んで後述するカプセル内視鏡機能部11に対して電力として供給する受電回路部8と、例えば、照明部、撮像部、信号処理部等を有して構成されるカプセル内視鏡機能部11と、前記受電アンテナ7の受電電力を検出し出力する受電電力検出ユニット部9と、この受電電力検出ユニット部9からの検出結果に基づいて前記カプセル内視鏡機能部11の撮像レートを変化させるように制御する撮像レート制御ユニット部10とによって主に構成されている。
このような前記カプセル内視鏡3及び前記カプセル内視鏡機能部11の具体的な構成例が図2に示されている。
図2に示すように、前記カプセル内視鏡3は、密閉カプセル部12及び透明カバー13により構成されるカプセル型の筐体部材14と、この筐体部材14の内部に設けられ、各種の構成部材等によって構成された前記カプセル内視鏡機能部11とを有して構成されている。
前記カプセル内視鏡機能部11を構成する構成部材としては、例えば被検体(生体)内を照射する照明手段であり照明用発光ダイオード(LED)等によって構成される照明部15と、この照明部15の照明光により照射された部位からの反射光を受けて光学像を形成し、後述する撮像素子17の受光面上に被写体像を結像させる撮像光学系16と、この撮像光学系16により形成された光学的な被写体像を受けて電気的な信号に変換する光電変換処理を行う光電変換素子としてのイメージセンサ等の撮像素子17と、この撮像素子17の駆動制御を行う撮像素子駆動制御部18と、前記撮像素子17から出力される電気信号(画像信号)を取り込んで所定の信号を変調し増幅するための変調送信アンプ部19と、この変調送信アンプ部19から出力信号(画像信号)を受けてこれを外部に向けて送信する送信アンテナ20とがある。
また、前記カプセル内視鏡3の前記筐体部材14内部には、前記したように、体外に設置される無線給電装置としての体外ユニット2から無線方式により送電される電気エネルギ(電力)を受電するための受電アンテナ7と、この受電アンテナ7に接続される受電回路部8と、前記受電アンテナ7の受電電力を検出する受電電力検出ユニット部9と、前記カプセル内視鏡機能部11の撮像レートを制御するためにカプセル内視鏡機能部11に制御信号を出力する撮像レート制御ユニット部10と、前記撮像素子駆動制御部18、前記照明部15、前記信号処理部21、前記変調送信アンプ部19等の間を電気的に接続し、例えば、硬質基板又はフレキシブルプリント基板等により形成される電気基板22とが設けられている。
尚、図2中においては、前記受電回路部8と前記受電電力検出ユニット部9及び前記撮像レート制御ユニット部10は、図示していない。
前記撮像素子17は、前記照明部15により照射された部位を撮像する機能を有し、この撮像素子17を含む撮像光学系16、前記撮像素子駆動制御部18等によって撮像手段が構成されている。つまり、この撮像手段は、ある撮像レートで体腔内の様子を画像表示装置の観察画面上に観察画像として表すための電気的な画像信号を取得する機能を有するものである。
また、前記変調送信アンプ部19及び前記送信アンテナ20等は、前記撮像手段により取得された画像信号を、体外に設置される体外ユニット2の図示しない受信手段等の外部に向けて送信する機能を有する送信手段を構成している。この送信手段は、前記信号処理部21によって信号処理された画像信号を受けて所定の信号処理を施した後、その処理済みの画像信号を、前記体外ユニット2の図示しない受信手段等の外部に向けて送信する。
このように構成される第1の実施の形態のカプセル内視鏡システム1では、前記カプセル内視鏡3の撮像手段の撮像動作により取得された画像信号は、前記信号処理部21によってデータ化された後、前記送信手段(変調送信アンプ部19及び送信アンテナ20)を介して、体外に配置される外部の例えば体外ユニット2へと送信される。
これを受けて、前記体外ユニット2は、前記カプセル内視鏡3から送信された画像データ信号を受信する。その後、前記体外ユニット2が受信した画像データ信号は、前記体外ユニット2の図示しない内部回路により所定の信号処理が施された後、画像表示装置(図示せず)へと伝送される。そして、前記画像表示装置(図示せず)は、この伝送された画像データ信号に対して表示するのに最適な形態の画像信号とするための所定の信号処理を施した後、図示しない表示部に画像として表示する。尚、前記無線給電装置を構成する前記体外ユニット2は、画像データを記憶する記憶手段及びこの画像データを表示する表示手段を設けて構成しても良い。
また、前記カプセル内視鏡システム1の起動時又は前記したような動作中において、前記体外ユニット2は、前記制御ユニット部5による電源部4からの出力電圧に基づく電流制御によって送電アンテナ6から無線方式によって電気エネルギ(電力)を前記カプセル内視鏡3に対して送電する。
そして、前記カプセル内視鏡3の受電アンテナ7は、前記体外ユニット2の送電アンテナ6からの電気エネルギ(電力)を受電して前記受電回路部8へと伝送する。
この場合、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6より発生される磁束の向きと、前記カプセル内視鏡3の前記受電アンテナ7に形成される受電コイルの巻き軸の向きが一致しない場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下する。
そのため、通常の撮像レートで撮像していると前記カプセル内視鏡3の消費電力が受電電力を上回ってしまい、このような場合には前記カプセル内視鏡3の駆動が停止してしまう虞れがある。
そこで、第1の本実施の形態では、前記カプセル内視鏡3は、前記受電アンテナ7によって受電された電力を、前記受電電力検出ユニット部9により検出しておく。そして、前記したようにカプセル内視鏡3の向き等が変化し、通常の撮像レートでは電力不足となってしまう場合には、前記受電電力検出ユニット部9がその電力不足状態を示す受電電力量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその受電電力不足状態のレベル情報である受電電力量の情報を伝送する。
その後、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記伝送された受電電力量の情報に応じて、撮像レートを低速にする制御信号を前記カプセル内視鏡機能部11に送信する。すると、前記カプセル内視鏡機能部11は送信された制御信号に基づき、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように制御する。これにより、前記カプセル内視鏡3は、体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、さらに前記カプセル内視鏡3の消費電力が受電電力を上回ってしまった場合でも駆動動作を継続して行うことが可能となる。
尚、第1の実施の形態では、前記撮像レート制御ユニット部10内には、図示しないメモリが設けられ、このメモリには、予め設定された前記受電電力量と比較するための設定閾値が格納されている。この設定閾値は、例えば前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合に前記カプセル内視鏡3の駆動が停止しないような受電電力量に設定されている。また、この設定値は、必要に応じて、例えば前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合に前記カプセル内視鏡3の駆動が停止しないような大小異なる複数段階の受電電力量として設定し、適宜これらを切り換えて用いるようにしても良い。
次に、第1の実施の形態のカプセル内視鏡システム1の動作について、図3を参照しながら説明する。
いま、図1に示すカプセル内視鏡システム1を用いて患者の体腔内の観察及び検査等を行っているものとする。
この場合、患者の体腔内に挿入された後のカプセル内視鏡3は、消化器官の蠕動運動等により体腔内を移動しながら、前記送信手段により、前記信号処理部21により処理された画像信号を前記体外ユニット2の図示しない受信手段等の外部に向けて送信する。
また、同時に、前記カプセル内視鏡3は、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力)を受電アンテナ7によって受電することにより給電されている。
第1の実施の形態の前記カプセル内視鏡3では、前記受電アンテナ7によって受電された電力(受電電力量)が、前記受電電力検出ユニット部9にって検出されている。この時間の経過に伴う前記受電電力量の変化が図3に示されている。
例えば、図3中において、前記カプセル内視鏡3の電力の受電開始時又は受電中の所定時刻をt0とすると、この時刻t0から所定時間経過後の時刻taにおいては、前記受電電力検出ユニット部9により検出された受電電力量(受電電力)は、前記カプセル内視鏡3が駆動するのに充分な受電電力量A(図3中には受電電力Aと記載)である。
すなわち、前記カプセル内視鏡3には、駆動するのに充分な電力が給電されていたことになる。
そして、時刻ta以降において、例えば、前記カプセル内視鏡3の受電アンテナ7における受電コイルの巻き軸の向きと、前記体外ユニット2の送電アンテナ6から発生する磁束の向きとが一致せずに、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してしまったとすると、前記受電電力量Aは、図3に示すように徐々に小さくなってしまう。
そこで、第1の実施の形態では、前記カプセル内視鏡3の前記撮像レート制御ユニット部10は、前記受電電力検出ユニット部9からの受電電力量Aと、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B(図2中では閾値B)とを常に比較している。
すなわち、前記設定閾値Bは前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合に前記カプセル内視鏡3の駆動が停止しないような受電電力量として設定されたものである。また、前記したように、例えば前記設定閾値Bの他に、この設定閾値Bよりも小さく、前記カプセル内視鏡3が通常動作を行うのに必要な受電電力量Cである設定閾値Cとして設定しても良い。
そのため、前記撮像レート制御ユニット部10による比較結果が、例えば前記受電電力量Aが前記設定閾値B以下になった場合には、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、前記カプセル内視鏡3の駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb以降において、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
これにより、前記カプセル内視鏡3の向き等が変化し、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合でも、前記カプセル内視鏡3の駆動停止を防止することができる。
尚、第1の実施の形態では、前記撮像レート制御ユニット部10は、受電電力量Aが前記設定閾値Bを下回った場合に、送信アンテナ20により前記体外ユニット2にその旨の信号を送信するように制御しても良く、この場合には、この信号を前記体外ユニット2が受信し前記体外ユニット2から送られる送電電力を上げるように制御するなどをして受電電力を増加させても良い。
尚、前記第1の実施の形態のカプセル内視鏡システム1では、後述する図4に示す第1の変形例、及び図5に示す第2の変形例のように制御するように構成しても良い。このような前記撮像レート制御ユニット部10の制御例の第1及び第2の変形例を後述する。
まず、第1の変形例を図4を参照しながら説明する。
第2の変形例では、前記カプセル内視鏡3の前記撮像レート制御ユニット部10は、例えば前記受電電力量Aが前記設定閾値Bより上回った場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してない状態と判断して、時刻td以降において、それまで、低速に制御していた撮像レートを元の撮像レート、すなわち、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを通常時の撮像レートとなるように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このような具体的な制御例が図4に示されている。つまり、前記第1の実施の形態と同様に、時刻ta以降において、例えば、前記カプセル内視鏡3の受電アンテナ7における受電コイルの巻き軸の向きと、前記体外ユニット2の送電アンテナ6から発生する磁束の向きとが一致せずに、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してしまったとすると、前記受電電力量Aは、図4に示すように徐々に小さくなってしまう。
そこで、撮像レート制御ユニット部10は、前記受電電力検出ユニット部9からの受電電力量Aと、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B(図2中では閾値B)とを常に比較し、例えば前記受電電力量Aが前記設定閾値B以下になった場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、前記カプセル内視鏡3の駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb以降において、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
その後、前記カプセル内視鏡3は、このカプセル内視鏡3の位置や姿勢の変動或いは送電電力の増加などの作用により、時刻tcにおいて受電効率が改善し始め、その結果、受電電力量Aは図4に示すように、徐々に増加することになる。
そして、前記受電電力量Aは、そのまま増加すると、時刻tdにおいて前記設定閾値Bに到達する。
このとき、第1の変形例では、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記受電電力検出ユニット部9からの受電電力量Aと、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B(図4中では閾値B)とを常に比較しおり、例えば前記受電電力量Aが前記設定閾値Bより上回った場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してない状態と判断して、時刻td以降において、それまで、低速に制御していた撮像レートを元の撮像レート(通常時の撮像レート)となるように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このことにより、受電効率が良好に回復した状態、すなわち図4中の時刻td以降においては、通常の撮像レートに戻すことができる。
次に、第2の変形例を図5を参照しながら説明する。
第2の変形例では、前記カプセル内視鏡3の前記撮像レート制御ユニット部10は、例えば撮像レートを低速にする受電電力量の前記設定閾値Bを大小異なる複数の設定値として設定する。例えば、第2の変形例では、前記設定閾値Bを例えば第1の閾値Dと、この第1の閾値Dよりも小さい第2の閾値Eとの2つの設定値として設定した場合について説明する。このような具体的な制御例が図5に示されている。
つまり、第2の変形例では、図5に示すように、前記撮像レート制御ユニット部10は、この撮像レート制御ユニット部10による比較結果が、例えば前記受電電力量Aが前記第1の閾値D以下になった場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、前記カプセル内視鏡3の駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb以降において撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
その後、さらに、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下して前記受電電力量Aは、図5に示すように徐々に小さくなってしまう。
このとき、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記受電電力量Aが前記第1の閾値Dよりも小さい前記第2の閾値E以下になった場合には、時刻te以降において撮像レートをさらに低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このことにより、前記受電電力量Aが第1の閾値Dを下回り、撮像レートを低速にしてカプセル内視鏡3を駆動している際に、受電効率がさらに低下し、前記受電電力量Aが不足した場合でも、第2の閾値Eを下回った際に撮像レートをさらに低速にすることにより、カプセル内視鏡3の駆動停止を防止することができる。
尚、前記第2の変形例では、前記設定閾値Bを第1及び第2の閾値D、Eの2つの閾値としてし設定して場合について説明したが、前記したように複数であればいくつでも良い。
従って、前記第1の実施の形態及び前記第1、第2の変形例によれば、無線給電装置である体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合でも、カプセル内視鏡3の駆動を停止させないように制御することが可能となる。すなわち、受電電力量が低下しても、撮像素子17のフレームレートの減少を行うことで、カプセル内視鏡3の撮像動作が可能になる。
また、前記撮像レート制御ユニット部10による制御動作を前記設定閾値Bを基準にして反復的に行うことで、常に撮像動作が可能になる。
また、前記設定閾値Bとその受電電力量に対応した撮像レート(フレームレート)を多段階に設定しておくことで、広い受電電力にわたり、恒常的に撮像動作が可能となり、観察範囲での見落としが避けられるといった効果も得る。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Aについて、図6から図11を参照しながら説明する。
図6から図11は本発明に係るカプセル内視鏡システムの第2の実施の形態を示し、図6は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図、図7は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフであり、図8は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第1の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフであり、図9は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第2の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフである。尚、図7から図9中の横軸は時間の経過、縦軸は蓄電量を表している。また、図10は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの第3の変形例の構成を示すブロック図であり、図11は第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの第4の変形例の構成を示すブロック図である。
第2の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Aは、図6に示すように、前記第1の実施の形態と略同様に構成されたものであるが、蓄電ユニット部30と、受電電力検出ユニット部9の代わりに蓄電量検出ユニット部31とを設けたことが異なっている。
従って、図6から図11は、前記第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、第2の実施の形態に直接関連する部分のみを説明する。
図6に示すように、カプセル内視鏡3Aは、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力)を受電するための受電アンテナ7と、この受電アンテナ7により受電された電力を取り込んでカプセル内視鏡機能部11に対して電力として供給するとともに、後述する蓄電ユニット部30に電力を蓄電する受電回路部8と、例えば、照明部、撮像部、信号処理部等を有して構成されるカプセル内視鏡機能部11と、前記受電回路部8により取り込まれた電力を蓄電する蓄電ユニット部30と、この蓄電ユニット部30の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部31と、この蓄電量検出ユニット部31からの検出結果に基づいて前記カプセル内視鏡機能部11の撮像レートを変化させるように制御する撮像レート制御ユニット部10とによって主に構成されている。尚、前記蓄電ユニット部30としては、例えば電気二重層コンデンサや充電可能な電池等が適用されるようになっている。
前記カプセル内視鏡システム1の起動時又は前記したような動作中において、前記体外ユニット2は、前記制御ユニット部5による電源部4からの出力電圧に基づく電流制御によって送電アンテナ6から無線方式によって電気エネルギ(電力)を前記カプセル内視鏡3に対して送電する。
そして、前記カプセル内視鏡3Aの受電アンテナ7は、前記体外ユニット2の送電アンテナ6からの電気エネルギ(電力)を受電して前記受電回路部8へと伝送する。
この場合、受電効率が良好なときには、前記受電回路部8は前記カプセル内視鏡機能部11に電力を伝送するとともに、前記蓄電ユニット部30に電力を伝送することにより電力を前記蓄電ユニット部30に蓄電させている。
また、前記カプセル内視鏡3Aは、受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力だけでは、前記カプセル内視鏡3を駆動させることができない場合には、前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力を併用する。
しかしながら、受電効率が低下した状態が継続すると、前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力はやがて無くなり、前記カプセル内視鏡3は駆動が停止してしまう虞れがある。
そこで、第2の本実施の形態では、前記カプセル内視鏡3Aは、前記蓄電ユニット部30の蓄電量を前記蓄電量検出ユニット部31により検出しておく。
そして、前記したようにカプセル内視鏡3の向き等の変化により、受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力と前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で前記カプセル内視鏡を駆動している際、蓄電量が不足となってしまう場合には、前記蓄電量検出ユニット部31がその蓄電量不足状態を示す蓄電量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその蓄電量の情報を伝送する。
その後、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記伝送された蓄電量の情報に応じて、撮像レートを低速にする制御信号を前記カプセル内視鏡機能部11に送信する。すると、前記カプセル内視鏡機能部11は、送信された制御信号に基づき、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように制御する。
これにより、前記カプセル内視鏡3Aは、受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力と前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で前記カプセル内視鏡3Aを駆動している際、蓄電量が不足となってしまった場合でも、駆動動作を継続して行うことが可能となる。
尚、第2の実施の形態では、前記撮像レート制御ユニット部10内には、図示しないメモリが設けられ、このメモリには、前記蓄電量と比較するために予め設定された設定閾値B1が格納されている。この設定閾値B1は、例えば前記体外ユニット2から給電される電力と前記蓄電ユニット部30の電力との蓄電量が不足した場合に前記カプセル内視鏡3の駆動が停止しないような蓄電量に設定されている。また、この設定値は、必要に応じて、例えば前記体外ユニット2から給電される電力と前記蓄電ユニット部30の電力との蓄電量が不足した場合に前記カプセル内視鏡3Aの駆動が停止しないような大小異なる複数段階の蓄電量として設定し、適宜これらを切り換えて用いるようにしても良い。
次に、第2の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Aの動作について、図7を参照しながら説明する。
いま、図7に示すカプセル内視鏡システム1Aを用いて患者の体腔内の観察及び検査等を行っているものとする。
この場合、患者の体腔内に挿入された後のカプセル内視鏡3Aは、消化器官の蠕動運動等により体腔内を移動しながら、前記送信手段により、前記信号処理部21により処理された画像信号を前記体外ユニット2の図示しない受信手段等の外部に向けて送信する。
また、同時に、前記カプセル内視鏡3Aは、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力)を受電アンテナ7によって受電することにより給電されるとともに、前記受電アンテナ7によって受電した電力が前記蓄電ユニット部30に蓄電される。
第2の実施の形態の前記カプセル内視鏡3Aでは、前記蓄電ユニット部30の蓄電量が、前記蓄電量検出ユニット部31によって検出されている。この時間の経過に伴う前記蓄電力量の変化が図6に示されている。
例えば、図6中において、前記カプセル内視鏡3Aの電力の受電及び蓄電電開始時又は受電中及び蓄電中の所定時刻をt0とすると、この時刻t0から所定時間経過後の時刻ta1においては、前記蓄電量検出ユニット部31により検出された蓄電量は、前記カプセル内視鏡3Aが駆動するのに充分な蓄電量A1である。
すなわち、前記カプセル内視鏡3Aには、駆動するのに充分な電力が給電及び蓄電されていたことになる。
そして、時刻ta1以降において、例えば、前記カプセル内視鏡3Aは、前記第1の実施の形態と同様に前記カプセル内視鏡3Aの向き等の変化により前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、受電アンテナ7で受電した電力と蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で駆動し始める。そのため、充分な蓄電量を蓄えていた蓄電ユニット部30の蓄電量A1は、図7に示すように徐々に小さくなってしまう。
そこで、第2の実施の形態では、前記カプセル内視鏡3Aの前記撮像レート制御ユニット部10は、前記蓄電量検出ユニット部31からの蓄電量A1と、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B1(図7中では閾値B1)とを常に比較している。
すなわち、前記設定閾値B1は、前記体外ユニット2から給電される電力と前記蓄電ユニット部30の電力との蓄電量が不足した場合に前記カプセル内視鏡3Aの駆動が停止しないような蓄電量に設定されたものである。また、前記したように、例えば前記設定閾値B1の他に、この設定閾値B1よりも小さく、前記カプセル内視鏡3Aが通常動作を行うのに必要な蓄電量である設定閾値C1として設定しても良い。
そのため、前記撮像レート制御ユニット部10による比較結果が、例えば前記蓄電量A1が前記設定閾値B1以下になった場合には、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、前記体外ユニット2から給電される電力と前記蓄電ユニット部30の電力との蓄電量が不足したことによって前記カプセル内視鏡3Aの駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb1以降において、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
これにより、前記カプセル内視鏡3Aの向き等が変化し、体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、蓄電ユニット部30の蓄電量が減少した場合でも、前記カプセル内視鏡3Aの駆動停止を防止することができる。
尚、第2の実施の形態では、前記撮像レート制御ユニット部10は、蓄電量A1が前記設定閾値B1を下回った場合に、送信アンテナ20により前記体外ユニット2にその旨の信号を送信するように制御しても良く、この場合には、この信号を前記体外ユニット2が受信し前記体外ユニット2から送られる送電電力を上げるように制御するなどをして受電電力を増加させても良い。
尚、前記第2の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Aでは、後述する図8に示す第1の変形例、及び図9に示す第2の変形例のように制御するように構成しても良い。このような前記撮像レート制御ユニット部10の制御例の第1及び第2の変形例を後述する。 まず、第1の変形例を図8を参照しながら説明する。
第1の変形例では、前記カプセル内視鏡3Aの前記撮像レート制御ユニット部10は、例えば前記蓄電量A1が前記設定閾値B1より上回った場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してなく蓄電量も充分である状態と判断して、時刻td1以降において、それまで、低速に制御していた撮像レートを元の撮像レート、すなわち、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを通常時の撮像レートとなるように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このような具体的な制御例が図8に示されている。つまり、前記第2の実施の形態と同様に、時刻ta1以降において、例えば、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、受電アンテナ7で受電した電力と蓄電ユニット部30に蓄えられた電力とによって前記カプセル内視鏡3Aが駆動し始める。そのため、充分な蓄電量を蓄えていた蓄電ユニット部30の蓄電量A1は、図7に示すように徐々に小さくなってしまう。
そこで、撮像レート制御ユニット部10は、前記蓄電量検出ユニット部31からの受電電力量A1と、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B1(図8中では閾値B1)とを常に比較し、例えば前記蓄電量A1が前記設定閾値B1以下になった場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、蓄電量の不足により前記カプセル内視鏡3Aの駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb1以降において、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
その後、前記カプセル内視鏡3Aは、このカプセル内視鏡3の位置や姿勢の変動或いは送電電力の増加などの作用により、時刻tc1において受電効率が改善し始め、受電効率が良好になる。同時に、受電アンテナ7は受電回路部8を通して、前記カプセル内視鏡機能部11への電力供給と前記蓄電ユニット部30への蓄電が可能となる。その結果、蓄電量A1は図8に示すように、徐々に増加することになる。
そして、前記蓄電量A1は、そのまま増加すると、時刻td1において前記設定閾値B1に到達する。
このとき、第1の変形例では、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記蓄電量検出ユニット部31からの蓄電量A1と、図示しないメモリに格納され且つ予め設定された前記設定閾値B1(図8中では閾値B1)とを常に比較しおり、例えば前記蓄電量A1が前記設定閾値B1より上回った場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下してなく十分な蓄電量である状態と判断して、時刻td1以降において、それまで、低速に制御していた撮像レートを元の撮像レート(通常時の撮像レート)となるように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このことにより、受電効率が良好に回復した状態になり、蓄電量が増加した際、すなわち図8中の時刻td1以降においては、通常の撮像レートに戻すことができる。
以下、時系列的に前記したような動作制御を繰り返すことにより、常にカプセル内視鏡3Aの撮像動作が可能となる。
次に、第2の変形例を図9を参照しながら説明する。
第2の変形例では、前記カプセル内視鏡3Aの前記撮像レート制御ユニット部10は、例えば撮像レートを低速にする蓄電量の前記設定閾値B1を大小異なる複数の設定値として設定する。例えば、第2の変形例では、前記設定閾値B1を例えば第1の閾値D1と、この第1の閾値Dよりも小さい第2の閾値E1との2つの設定値として設定した場合について説明する。このような具体的な制御例が図9に示されている。
つまり、第2の変形例では、図9に示すように、前記撮像レート制御ユニット部10は、この撮像レート制御ユニット部10による比較結果が、例えば前記蓄電量A1が前記第1の閾値D1以下になった場合には、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、蓄電量の不足により前記カプセル内視鏡3の駆動が停止する虞れがあるとして、時刻tb1以降において撮像レートを低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
その後、さらに、前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、受電アンテナ7で受電した電力と蓄電ユニット部30に蓄えられた電力とによって前記カプセル内視鏡3Aが駆動し始める。そのため、充分な蓄電量を蓄えていた蓄電ユニット部30の蓄電量A1は、図7に示すように徐々に小さくなってしまう。
このとき、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記蓄電量A1が前記第1の閾値D1よりも小さい前記第2の閾値E1以下になった場合には、時刻te1以降において撮像レートをさらに低速にするように前記カプセル内視鏡機能部11を制御する。
このことにより、前記蓄電量A1が第1の閾値D1を下回り、撮像レートを低速にしてカプセル内視鏡3Aを駆動している際に、受電効率がさらに低下し、前記蓄電量A1が不足した場合でも、第2の閾値E1を下回った際に撮像レートをさらに低速にすることにより、カプセル内視鏡3Aの駆動停止を防止することができる。
尚、前記第2の変形例では、前記設定閾値B1を第1及び第2の閾値D1、E1の2つの閾値としてし設定して場合について説明したが、前記したように複数であればいくつでも良い。
また、前記第2の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Aは、後述する図10に示す第3の変形例、及び図11に示す第4の変形例のように構成しても良い。このような前記カプセル内視鏡システム1Aの構成の第3及び第4の変形例を後述する。
まず、第3の変形例を図10を参照しながら説明する。
第3の変形例のカプセル内視鏡システム1Aは、前記第2の実施の形態のシステムと構成要素は同じであるが、各構成要素の接続形態が異なっている。
すなわち、第3の変形例のカプセル内視鏡システム1Aは、図10に示すように、前記第2の実施の形態のカプセル内視鏡3Aと略同様の構成要素であるが各構成要素の接続形態が異なるカプセル内視鏡3Bを有している。
このカプセル内視鏡3Bにおいて、このカプセル内視鏡3Bの受電アンテナ7は、前記送電アンテナ6からの電気エネルギを受電して受電回路部8に伝送する。前記受電回路部8は、前記カプセル内視鏡機能部11に電力を伝送し、所望の機能を果たす。
ここで、受電効率が良好な場合には、カプセル内視鏡機能部11は、余った電力を蓄電ユニット部30に蓄電させる。また、この場合、前記蓄電量検出ユニット部31は、前記蓄電ユニット部30の蓄電量を検出しておく。
そして、受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力だけでは前記カプセル内視鏡3Bを駆動させることができない場合には、前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力を用いる。
その後、前記蓄電ユニット部30の蓄電量が不足した場合には、前記蓄電量検出ユニット部31がその蓄電量不足状態を示す蓄電量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその蓄電量の情報を伝送する。
その後、前記撮像レート制御ユニット10部は、前記伝送された蓄電量の情報に応じて、撮像レートを低速にする制御信号を前記カプセル内視鏡機能部11に送信する。すると、前記カプセル内視鏡機能部11は、送信された制御信号に基づき、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように制御する。
次に、第4の変形例を図11を参照しながら説明する。
第4の変形例のカプセル内視鏡システム1Aは、前記第2の実施の形態のシステムと構成要素は同じであるが、各構成要素の接続形態が異なっている。
すなわち、第4の変形例のカプセル内視鏡システム1Aは、図11に示すように、前記第2の実施の形態のカプセル内視鏡3Aと略同様の構成要素であるが各構成要素の接続形態が異なるカプセル内視鏡3Cを有している。
このカプセル内視鏡3Cでは、図11に示すように、このカプセル内視鏡3Cの前記受電アンテナ7は、前記送電アンテナ6からの電気エネルギを受電して受電回路部8に伝送する。前記受電回路部8は、前記蓄電ユニット部30に電力を蓄電させる。
前記蓄電ユニット部30は、前記受電回路部8から送られてきた電力及びそれが不足の場合は蓄電された電力を併用して前記カプセル内視鏡機能部11へと電力を供給する。
また、このとき、前記蓄電ユニット部30の蓄電量が不足した場合には、前記蓄電量検出ユニット部31がその蓄電量不足状態を示す蓄電量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその蓄電量の情報を伝送する。
その後、前記撮像レート制御ユニット10部は、前記伝送された蓄電量の情報に応じて、撮像レートを低速にする制御信号を前記カプセル内視鏡機能部11に送信する。すると、前記カプセル内視鏡機能部11は、送信された制御信号に基づき、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように制御する。
従って、前記第2の実施の形態及び前記第3、第4の変形例によれば、無線給電装置である体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、蓄電ユニット部30の蓄電量が低下した場合でも、カプセル内視鏡3A(3B、3C)の駆動を停止させないように制御することが可能となる。
また、前記第1の実施の形態の構成要素に比べて前記蓄電ユニット部30を追加して構成したことにより、前記第1の実施の形態よりも、電力不足の状態の時間的な割合を少なくすることができるといった効果もある。
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Bについて、図12から図14を参照しながら説明する。
図12から図14は本発明に係るカプセル内視鏡システムの第3の実施の形態を示し、図12は第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図、図13は第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の受電電力及び蓄電量の変化の様子を示したグラフであり、図14は第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の変形例を示し、カプセル内視鏡の受電電力及び蓄電量の変化の様子を示したグラフである。尚、図13及び図14中の横軸は時間の経過、縦軸は受電電力量及び蓄電量を表している。
第3の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Bは、図12に示すように、前記第1の実施の形態と前記第2の実施の形態との構成要素を組み合わせて構成されたものであって、前記受電電力検出ユニット部9と、蓄電ユニット部30と、蓄電量検出ユニット部31との構成要素を有するカプセル内視鏡3Dを有して構成されている。
従って、図12は、前記第1及び第2の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、第3の実施の形態に直接関連する部分のみを説明する。
図12に示すように、カプセル内視鏡3Dは、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力)を受電するための受電アンテナ7と、この受電アンテナ7により受電された電力を取り込んでカプセル内視鏡機能部11に対して電力として供給するとともに、蓄電ユニット部30に電力を蓄電する受電回路部8と、前記受電アンテナ7の受電電力を検出し出力する受電電力検出ユニット部9と、例えば、照明部、撮像部、信号処理部等を有して構成されるカプセル内視鏡機能部11と、前記受電回路部8により取り込まれた電力を蓄電する蓄電ユニット部30と、この蓄電ユニット部30の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部31と、この蓄電量検出ユニット部31からの検出結果及び前記受電電力検出ユニット部9からの検出結果に基づいて前記カプセル内視鏡機能部11の撮像レートを変化させるように制御する撮像レート制御ユニット部10とによって主に構成されている。尚、前記蓄電ユニット部30としては、前記第2の実施の形態と同様に、例えば電気二重層コンデンサや充電可能な電池等が適用されるようになっている。
前記カプセル内視鏡システム1の起動時又は前記したような動作中において、前記体外ユニット2は、前記制御ユニット部5による電源部4からの出力電圧に基づく電流制御によって送電アンテナ6から無線方式によって電気エネルギ(電力)を前記カプセル内視鏡3に対して送電する。
そして、前記カプセル内視鏡3の受電アンテナ7は、前記体外ユニット2の送電アンテナ6からの電気エネルギ(電力)を受電して前記受電回路部8へと伝送する。
この場合、受電効率が良好なときには、前記受電回路部8は前記カプセル内視鏡機能部11に電力を伝送するとともに、前記蓄電ユニット部30に電力を伝送することにより電力を前記蓄電ユニット部30に蓄電させている。
第3の本実施の形態では、前記カプセル内視鏡3Dは、前記受電アンテナ7によって受電された電力を、前記受電電力検出ユニット部9により検出しておく。また、前記カプセル内視鏡3Dは、前記蓄電ユニット部30の蓄電量を前記蓄電量検出ユニット部31により検出しておく。
そして、前記したようにカプセル内視鏡3Dの向き等が変化し、通常の撮像レートでは電力不足となってしまう場合には、前記受電電力検出ユニット部9がその電力不足状態を示す受電電力量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその受電電力不足状態のレベル情報である受電電力量の情報を伝送する。また、カプセル内視鏡3Dの向き等の変化により、受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力と前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で前記カプセル内視鏡3Dを駆動している際、蓄電量が不足となってしまう場合には、前記蓄電量検出ユニット部31がその蓄電量不足状態を示す蓄電量を検出し、前記撮像レート制御ユニット部10にその蓄電量の情報を伝送する。
その後、前記撮像レート制御ユニット部10は、前記伝送された受電電力量の情報及び蓄電量の情報に応じて、撮像レートを低速にする制御信号を前記カプセル内視鏡機能部11に送信する。すると、前記カプセル内視鏡機能部11は、送信された制御信号に基づき、前記撮像素子17を含む前記撮像手段による撮像レートを低速にするように制御する。
これにより、前記カプセル内視鏡3Dは、体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下し、さらに前記カプセル内視鏡3の消費電力が受電電力を上回ってしまった場合、又は受電効率が低下し、前記受電アンテナ7で受電した電力と前記蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で前記カプセル内視鏡3Dを駆動している際、蓄電量が不足となってしまった場合でも、駆動動作を継続して行うことが可能となる。
尚、第3の実施の形態では、前記撮像レート制御ユニット部10内には、図示しないメモリが設けられ、このメモリには、前記受電電力量と比較するために予め設定された設定閾値Fと、前記蓄電量と比較するために予め設定された設定閾値Gとが格納されている。 前記設定閾値Fは、例えば前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下した場合に前記カプセル内視鏡3Dの駆動が停止しないような受電電力量に設定されている。また、前記設定閾値Gは、例えば前記体外ユニット2から給電される電力と前記蓄電ユニット部30の電力との蓄電量が不足した場合に前記カプセル内視鏡3Dの駆動が停止しないような蓄電量に設定されている。
また、これらの設定値は、必要に応じて、例えば前記カプセル内視鏡3Dの駆動が停止しないような大小異なる複数段階の受電電力量及び蓄電量として設定し、適宜これらを切り換えて用いるようにしても良い。
次に、第3の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Bの動作について、図13を参照しながら説明する。
いま、図12に示すカプセル内視鏡システム1Bを用いて患者の体腔内の観察及び検査等を行っているものとする。
この場合、患者の体腔内に挿入された後のカプセル内視鏡3Dは、消化器官の蠕動運動等により体腔内を移動しながら、前記送信手段により、前記信号処理部21により処理された画像信号を前記体外ユニット2の図示しない受信手段等の外部に向けて送信する。
また、同時に、前記カプセル内視鏡3Dは、前記体外ユニット2の前記送電アンテナ6から送電される電気エネルギ(電力)を受電アンテナ7によって受電することにより給電されるとともに、前記受電アンテナ7によって受電した電力が前記蓄電ユニット部30に蓄電される。
第3の実施の形態の前記カプセル内視鏡3Dでは、前記受電アンテナ7によって受電された電力(受電電力量)が、前記受電電力検出ユニット部9にって検出されており、また、前記蓄電ユニット部30の蓄電量が、前記蓄電量検出ユニット部31によって検出されている。この時間の経過に伴う前記受電電力量及び蓄電力量の変化が図13に示されている。
例えば、図13中において、前記カプセル内視鏡3Dの電力の受電及び蓄電電開始時又は受電中及び蓄電中の所定時刻をt0とすると、この時刻t0から所定時間経過後の時刻tgにおいては、前記受電電力検出ユニット部9により検出された受電電力量(受電電力)は、前記カプセル内視鏡3Dが駆動するのに充分な受電電力量H(受電電力H)である。また、前記蓄電量検出ユニット部31により検出された蓄電量は、前記カプセル内視鏡3Dが駆動するのに充分な蓄電量Iである。
すなわち、前記カプセル内視鏡3Dには、駆動するのに充分な電力が給電及び蓄電されていたことになる。
そして、時刻tg以降において、例えば、前記カプセル内視鏡3Dは、前記第1の実施の形態と同様に前記カプセル内視鏡3Dの向き等の変化により前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下する。
また、そのとき、受電電力量Hは、受電電力量の前記設定閾値Fを下回り、受電アンテナ7で受電した電力と蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で前記カプセル内視鏡3Dを駆動し始める。
第3の実施の形態では、前記カプセル内視鏡3Dの前記撮像レート制御ユニット部10は、その比較結果により、時刻thから時刻thまでの間においては、前記蓄電量Iが前記設定閾値Gを上回っているので、撮像レートを変化させないように制御する。
その後、前記撮像レート制御ユニット部10は、時間thにおいて、蓄電量Iが前記設定閾値Gに到達したところで、撮像レートを低速にするように制御する。
そして、時間ti以降において、受電効率が上昇し、受電電力Hが前記設定閾値Fを上回ったとすると、このとき、前記撮像レート制御ユニット部10は、低速にしていた撮像レートを元に戻す。
すなわち、前記撮像レート制御ユニット部10は、下記に示す(表1)に示すように、受電電力H及び蓄電量Iの一方がそれぞれの前記設定閾値F、Gを上回っているときには、通常の撮像レートで撮像し、両方がそれぞれの前記設定閾値F、Gを下回ったときには、撮像レートを低速にするように制御する。尚、下記に示す(表1)は、第3の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Bにおけるカプセル内視鏡3Dの撮像レートの変化の様子を示した表である。
Figure 2008284160
尚、前記第3の実施の形態のカプセル内視鏡システム1Bでは、後述する図14に示す変形例のように制御するように構成しても良い。このような前記撮像レート制御ユニット部10の制御例の変形例を図14を参照しながら説明する。
第3の実施の形態の変形例では、前記カプセル内視鏡3Dの前記撮像レート制御ユニット部10は、例えば撮像レートを低速にする受電電力量の前記設定閾値F及び蓄電量の前記設定閾値Gをそれぞれ大小異なる複数の設定値として設定する。例えば、本変形例では、前記設定閾値Fを例えば第1の閾値Jと、この第1の閾値Jよりも小さい第2の閾値Lとの2つの設定値と、また、前記設定閾値Gを例えば第1の閾値Kと、この第1の閾値Kよりも小さい第2の閾値Mとの2つの設定値としてそれぞれ設定した場合について説明する。このような具体的な制御例が図14に示されている。
例えば、図14中において、前記カプセル内視鏡3Dの電力の受電及び蓄電電開始時又は受電中及び蓄電中の所定時刻をt0とすると、この時刻t0から所定時間経過後の時刻tkにおいては、前記受電電力検出ユニット部9により検出された受電電力量(受電電力)は、前記カプセル内視鏡3が駆動するのに充分な受電電力量H(受電電力H)である。また、前記蓄電量検出ユニット部31により検出された蓄電量は、前記カプセル内視鏡3Aが駆動するのに充分な蓄電量Iである。
すなわち、前記カプセル内視鏡3Dには、駆動するのに充分な電力が給電及び蓄電されていたことになる。
そして、時刻tk以降において、例えば、前記カプセル内視鏡3Dは、前記第1の実施の形態と同様に前記カプセル内視鏡3Dの向き等の変化により前記体外ユニット2から給電される電力の受電効率が低下する。
また、そのとき、前記カプセル内視鏡3Dは、受電アンテナ7で受電した電力と蓄電ユニット部30に蓄えられた電力で駆動し始める。そのため、十分な蓄電量Iを蓄えていた前記蓄電ユニット部30の蓄電量は徐々に減少し始める。
その後、時間tlが経過した時点で受電効率は更に低下し、受電電力量Hは受電電力の前記第1の閾値Jを下回る。しかしながら、蓄電量Iが蓄電量の第1の閾値Kを上回っているため、前記撮像レート制御ユニット部10は、撮像レートを変化させないように制御する。
その後、時間tmにおいて蓄電量Iが前記第1の閾値Kに到達すると、前記撮像レート制御ユニット部10は、撮像レートを低速にするように制御する。
そして、時刻tnが経過した時点で受電効率が低下し、受電電力量Hは第2の閾値Lを下回る。しかしながら、蓄電量Iは第2の閾値Mを上回っているため、前記撮像レート制御ユニット部10は、撮像レートを低速のままとなるように制御する。
その後、時間tpにおいて、蓄電量Iが前記第2の閾値Mとなったところで、前記撮像レート制御ユニット部10は、撮像レートを更に低速にするように制御する。
すなわち、前記撮像レート制御ユニット部10は、下記に示す(表2)に示すように、受電電力量H及び蓄電量Iの両方がそれぞれの前記第1の閾値J、Lを下回ったときのみに撮像レートを低速にするように制御し、また、両方がそれぞれの第2の閾値L、Mを下回ったときのみに、撮像レートを更に低速にするように制御する。尚、下記に示す(表2)は、第3の実施の形態の変形例のカプセル内視鏡システム1Bにおけるカプセル内視鏡3Dの撮像レートの変化の様子を示した表である。
Figure 2008284160
尚、前記変形例では、受電電力量の設定閾値F及び蓄電量の設定閾値Gがそれぞれ2つの第1及び第2の閾値として設定した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、受電電力量の閾値及び蓄電量の閾値が複数であれば良い。
従って、前記第3の実施の形態及び変形例によれば、カプセル内視鏡3Dが体内で向きが変化し、受電アンテナ7の受電効率及び蓄電ユニット部30の蓄電量が低下した場合でも、撮像レートを低速にするように制御することで、カプセル内視鏡3Dの駆動停止を防止することが可能となる。また、受電アンテナ7による受電電力量と蓄電ユニット部30の蓄電量を常時検出し、それらの検出結果に基づいて撮像レートを制御しているため、フレームレートの低下が最小限に抑えられるといった効果を得る。
尚、本発明は以上述べた第1から第3の実施の形態及び変形例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
また、本発明は、後述する付記項に示す構成要素を有するカプセル内視鏡として構成した場合でも、本発明の課題を解決することができる。
[付記]
(付記項1)
無線給電装置に設けられ無線方式により電力を送電する送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡において、
前記受電アンテナが受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡。
(付記項2)
前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力が前記設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする付記項1に記載のカプセル内視鏡。
無線給電装置に設けられ無線方式により電力を送電する送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を蓄電するための蓄電ユニット部と、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡において、
前記蓄電ユニット部の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、前記撮像レート制御ユニット部は、前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡。
(付記項4)
前記撮像レート制御ユニット部は、前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量が前記設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする付記項3に記載のカプセル内視鏡。
(付記項5)
無線給電装置に設けられ無線方式により電力を送電する送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を蓄電するための蓄電ユニット部と、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡において、
前記受電アンテナが受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部と、前記蓄電ユニット部の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、
前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力及び前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量の両方が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡。
(付記項6)
前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力と前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量との少なくとも一方が予め設定された設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする付記項5に記載のカプセル内視鏡。
(付記項7)
前記設定閾値は、前記受電電力又は前記蓄電量の大小異なる複数の閾値で設定されたものであることを特徴とする付記項1から付記項7のいずれか1項に記載のカプセル内視鏡。
本発明の第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図。 図1のカプセル内視鏡システムにおけるカプセル内視鏡の内部構成を概略的に示す断面構成図。 第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第1の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 第1の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第2変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 本発明の第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図。 第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第1の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の第2の変形例を示し、カプセル内視鏡の撮像レートの変化の様子を示したグラフ。 第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの第3の変形例の構成を示すブロック図。 第2の実施の形態のカプセル内視鏡システムの第4の変形例の構成を示すブロック図。 本発明の第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの基本構成を示すブロック図。 第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例を説明するものでカプセル内視鏡の受電電力及び蓄電量の変化の様子を示したグラフ。 第3の実施の形態のカプセル内視鏡システムの制御例の変形例を示し、カプセル内視鏡の受電電力及び蓄電量の変化の様子を示したグラフ。
符号の説明
1、1A、1B…カプセル内視鏡システム、
2…体外ユニット、
3、3A〜3D…カプセル内視鏡、
4…電源部、
5…制御ユニット部、
6…送電アンテナ、
7…受電アンテナ、
8…受電回路部、
9…受電電力検出ユニット部、
10…撮像レート制御ユニット部。

Claims (7)

  1. 無線方式により電力を送電する送電アンテナと、前記送電アンテナに接続された電源部と、前記電源部を制御する制御ユニット部とを有する無線給電装置と、
    前記無線給電装置の前記送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡とを備えたカプセル内視鏡システムにおいて、
    前記カプセル内視鏡に、前記受電アンテナが受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡システム。
  2. 前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力が前記設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする請求項1に記載のカプセル内視鏡システム。
  3. 無線方式により電力を送電する送電アンテナと、前記送電アンテナに接続された電源部と、前記電源部を制御する制御ユニット部とを有する無線給電装置と、
    前記無線給電装置の前記送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を蓄電するための蓄電ユニット部と、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡とを備えたカプセル内視鏡システムにおいて、
    前記カプセル内視鏡に、前記蓄電ユニット部の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、前記撮像レート制御ユニット部は、前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡システム。
  4. 前記撮像レート制御ユニット部は、前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量が前記設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする請求項3に記載のカプセル内視鏡システム。
  5. 無線方式により電力を送電する送電アンテナと、前記送電アンテナに接続された電源部と、前記電源部を制御する制御ユニット部とを有する無線給電装置と、
    前記無線給電装置の前記送電アンテナにより送電した電力を受電するための受電アンテナと、前記受電アンテナにより受電した電力を蓄電するための蓄電ユニット部と、前記受電アンテナにより受電した電力を、カプセル内視鏡を動作させるカプセル内視鏡機能部へ供給するための受電回路部とを有するカプセル内視鏡とを備えたカプセル内視鏡システムにおいて、
    前記カプセル内視鏡に、前記受電アンテナが受電した電力を検出する受電電力検出ユニット部と、前記蓄電ユニット部の蓄電量を検出する蓄電量検出ユニット部と、前記カプセル内視鏡の撮像レートを変化させる撮像レート制御ユニット部とを設け、
    前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力及び前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量の両方が予め設定された設定閾値を下回った場合に、前記撮像レートを低速にするように制御することを特徴とするカプセル内視鏡システム。
  6. 前記撮像レート制御ユニット部は、前記受電電力検出ユニット部により検出した受電電力と前記蓄電量検出ユニット部により検出した蓄電量との少なくとも一方が予め設定された設定閾値を上回った場合に、低速にした前記撮像レートを元の通常の撮像レートに戻すように制御することを特徴とする請求項5に記載のカプセル内視鏡システム。
  7. 前記設定閾値は、前記受電電力又は前記蓄電量の大小異なる複数の閾値で設定したことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のカプセル内視鏡システム。
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