JP2008282911A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トレンチ形状の安定化、トレンチの微細化を図ることにより、高耐圧・高品位なトランジスタ特性を有する半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板10上にシリコン酸化膜20を形成する工程と、シリコン酸化膜20をエッチングしてシリコン酸化膜20の一部に開口部20aを形成する工程と、開口部20aからシリコン基板10の表面を、シリコン酸化膜20の下に入り込むように等方性エッチングし、さらに異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝25を形成する工程と、第1の溝25におけるテーパ状の面の一部を覆うようにサイドウォール膜35を形成する工程と、開口部20aからシリコン基板10の表面をシリコン基板10の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝30を形成する工程と、シリコン酸化膜20とサイドウォール膜35とを除去して、トレンチ40を形成する工程とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】シリコン基板10上にシリコン酸化膜20を形成する工程と、シリコン酸化膜20をエッチングしてシリコン酸化膜20の一部に開口部20aを形成する工程と、開口部20aからシリコン基板10の表面を、シリコン酸化膜20の下に入り込むように等方性エッチングし、さらに異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝25を形成する工程と、第1の溝25におけるテーパ状の面の一部を覆うようにサイドウォール膜35を形成する工程と、開口部20aからシリコン基板10の表面をシリコン基板10の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝30を形成する工程と、シリコン酸化膜20とサイドウォール膜35とを除去して、トレンチ40を形成する工程とを含む。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体基板にトレンチを形成してなる半導体装置の製造方法に関するものであり、特に、埋め込みゲート電極を有する半導体素子等を製造する際に好適な半導体装置の製造方法に関するものである。
従来、絶縁ゲート型FET(Field Effect Transistor)として、例えば、シリコン酸化膜を絶縁膜として用いたMOS電界効果型トランジスタ(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor、以下「MOSFET」という)が知られている。MOSFETを半導体基板上に形成する際の構造は、垂直型(縦型)と横型との2種類に大きく分けることができる。さらに、垂直型構造は、プレーナ構造とトレンチ構造とに分けることができる。中でも、垂直型のトレンチ構造を有するMOSFETは、高耐圧、大電流、低ON抵抗という特徴を有している。したがって、トレンチ構造を有するMOSFETは、大電流を流すことができる電源装置への応用に有用である。
そして、半導体基板に形成されたトレンチは、垂直型のトレンチ構造を有するMOSFETの絶縁ゲート部として用いられて、パワーデバイス等に適用される。さらに、トレンチ内に絶縁性の埋め込み材を埋め込むことにより、半導体素子分離を行う等の用途に使用されている。垂直型のトレンチ構造を有するMOSFETは、その構造的な効率がよく、かつ、ON抵抗が低いという利点があるため、電源制御用の電子装置として広く用いられている。そこで、これらに適合するトレンチを形成するために、数々の製造方法が提案されている。
ここで、トレンチ表面の絶縁膜、例えばゲート絶縁膜の欠陥は、主にトレンチの基板表面コーナー部の形状が鋭くなり、その部分で絶縁膜の膜厚が薄くなってしまうことによって起こる。特許文献1では、トレンチの基板表面コーナー部の形状を少しでも滑らかにするために、予めトレンチ上部のコーナー部をテーパ状にすることが行われている。特許文献1のトレンチMOSゲート部の形成方法について、図4を用いて具体的に説明する。
まず、図4(a)に示すように、シリコン基板101にトレンチ形成用のマスク材102をパターニングして開口部を形成する。その後、図4(b)に示すように、シリコンの平坦な面と、次の工程で形成されるトレンチ溝104の開口部とが交わる箇所、つまり、トレンチ開口部の縁となる箇所を予めエッチングして丸めるために、等方性シリコンエッチングにより、トレンチ溝104の開口部となる箇所に溝103を形成する。その後、図4(c)に示すように、異方性エッチングを行ってトレンチ溝104を形成する。その際、トレンチ溝104の表面に、ダメージ層107が生じる。
次に、図4(d)に示すように、マスク材102をウエットエッチングで後退させ、後退したマスク材102aとして、トレンチ溝104の開口部の縁を露出させる。その後、図4(e)に示すように、再度、等方性エッチングにより、シリコン基板101をエッチングする。この等方性エッチングにより、図4(e)のA部分に示すように、トレンチ溝104の開口部をテーパ状にすることができる。さらに、異方性エッチングで生じたダメージ層107を除去することもできる。その後、マスク材102aをフッ酸によるウエットエッチングで除去する。
そして、図4(f)に示すように、犠牲酸化膜105を形成することで、図4(f)のB部分に示すように、トレンチ溝104の開口部の形状を滑らかにする。その後、図4(g)に示すように、犠牲酸化膜105を除去して、トレンチ形状を形成する。
特許文献1のトレンチMOSゲート部の形成方法によれば、図4(b)に示すように、開口部形成後に等方性エッチングを実施することで、図4(c)に示すように、トレンチ溝104の開口部に、溝103を形成している。これにより、溝を形成せずに異方性エッチングのみを直接実施する場合に生じるトレンチの基板表面コーナー部の角度が90°となる(鋭くなる)現象を防止することができる。さらに、図4(e)に示すように、マスク材102を後退させて、再度、等方性エッチングを実施することにより、溝103の形状をテーパ状に改善している。
特開2000−277488号公報(平成12年10月6日公開)
しかしながら、特許文献1に示される半導体装置の製造方法では、マスク材102をウエットエッチングで後退させた後に、再度、等方性エッチングを実施している。そのため、トレンチ溝104の開口部において十分なテーパ形状を得るために、多くのエッチング量を必要としている。その結果、トレンチ溝104の形状のバラツキが大きくなり、トランジスタ特性、例えばゲート酸化膜の耐圧特性に悪影響を及ぼすという問題点を有している。
一方、マスク材102をウエットエッチングで後退させた後の等方性エッチングによるエッチング量を少なくした場合には、トレンチ溝104の開口部の形状を改善し難くなることに加え、トレンチ溝104の形成時に発生したダメージ層107が残留するため、その後に形成するゲート酸化膜の絶縁特性を著しく劣化させてしまうという問題点を有している。
また、特許文献1に示される半導体装置の製造方法では、トレンチ溝104を形成した後に、マスク材102をウエットエッチングで後退させて、テーパ形状を形成しているため、最終的なトレンチ幅が大きくなってしまい、トレンチの微細化には不向きである。
このように、特許文献1に示される半導体装置の製造方法では、トレンチ溝104の開口部の形状改善と、トレンチ溝104の形状維持との両立を行うことができないので、トランジスタ特性に悪影響を及ぼすという問題点を有している。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、トレンチ形状の安定化を図ることにより、高耐圧・高品位なトランジスタ特性を有する半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の半導体装置の製造方法は、上記課題を解決するために、半導体基板上にマスク材料膜を形成する工程と、前記マスク材料膜をエッチングして、該マスク材料膜の一部に開口部を形成する工程と、前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝を形成する工程と、前記第1の溝における前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うようにサイドウォール膜を形成する工程と、前記サイドウォール膜を形成する工程の後に、前記開口部から前記半導体基板の表面を、該半導体基板の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝を形成する工程と、前記第2の溝を形成する工程の後に、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去して、トレンチを形成する工程とを含むことを特徴としている。
上記の発明によれば、前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝を形成する工程を含んでいるので、前記第1の溝、即ち、トレンチ上部は、2段のテーパ状の面を有する。そして、上記の発明によれば、前記第1の溝における前記テーパ状の面の一部を覆うようにサイドウォール膜を形成する工程を含んでいるので、前記テーパ状の面は、マスクとしての前記サイドウォール膜によって保持される。そして、上記の発明によれば、前記開口部から前記半導体基板の表面を、該半導体基板の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝を形成する工程と、前記第2の溝を形成する工程の後、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去して、トレンチを形成する工程とを含んでいるので、前記第2の溝、即ち、トレンチの形状は、異方性エッチングのみによって決定される。これにより、本発明の半導体装置の製造方法では、2段のテーパ状の面でトレンチ上部のコーナー部が丸められ、トレンチ形状を安定させることができる。その結果、本発明の半導体装置の製造方法では、均一な絶縁膜を形成することができ、高耐圧・高品位なデバイス特性を有する半導体装置を製造することができる。また、本発明の半導体装置の製造方法では、前記第2の溝を形成した後に、前記マスク材料膜をエッチングで後退させる必要がないので、最終的なトレンチ幅が大きくなってしまうことはなく、トレンチを微細化することが可能である。
具体的には、本発明の半導体装置の製造方法は、後の工程でトレンチの表面にゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)を形成し、トレンチの内部に多結晶シリコン等の電極材料を埋め込むことにより、トレンチMOSFET等を形成した際、トレンチのコーナー部の絶縁膜が薄くなることを防止することができ、トレンチの表面の絶縁膜は均一となる。これにより、トレンチのコーナー部へのリークや電界集中を回避することできる。その結果、絶縁破壊耐性(ゲート酸化膜耐圧)が低下することを防止することができる。従って、本発明の半導体装置の製造方法は、デバイス特性に優れたトレンチMOSFET等を製造することができる。さらに、このトレンチMOSFET等を利用して構成される各種パワーデバイスの機能を向上させることも可能となる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、さらに、前記トレンチに熱処理を施して、該トレンチの表面に犠牲酸化膜を形成する工程と、前記犠牲酸化膜を除去して、前記トレンチの表面に発生するダメージ層を除去する工程とを含むことが好ましい。
これにより、前記トレンチに熱処理を施して、該トレンチの表面に犠牲酸化膜を形成する工程と、前記犠牲酸化膜を除去して、前記トレンチの表面に発生するダメージ層を除去する工程とを含んでいるので、トレンチ上部のコーナー部がさらに丸められた状態で、トレンチの表面に絶縁膜(ゲート酸化膜)を形成することができる。これにより、本発明の半導体装置の製造方法では、トレンチのコーナー部の絶縁膜をさらに均一に形成でき、ゲート電極に電圧を印加した際のリークや電界集中をさらに抑制することができる。従って、本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁破壊耐性(ゲート酸化膜耐圧)が低下することをさらに防止することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記マスク材料膜が、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板中のマスクした場所がエッチングされることを、確実に防止することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、1回のドライエッチングによって行うことが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程においてドライエッチングにて等方性エッチングと異方性エッチングを行うことによって同一処理することができるので、工程を簡略化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、ウエットエッチングとドライエッチングとの2分割処理によって行ってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記開口部の幅が、300nm以上であることが好ましい。これにより、本発明の半導体装置の製造方法では、前記第1の溝は、底面が平坦となり、かつ、底面に向かって凸形状となる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記開口部の幅が、300nmよりも小さくてもよい。その場合には、前記第1の溝は、底面が平坦ではなく、かつ、底面に向かってV字形状となる。
前記開口部の幅によって、前記第1の溝の底面は、平坦になる場合とV字形状になる場合とがある。しかし、前記第2の溝を形成する異方性エッチング後には、その形状はトレースされない。つまり、前記第1の溝における底面の形状に影響されず、前記第2の溝を形成することができる。その結果、トレンチの微細化が可能となる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記等方性エッチングで前記半導体基板を除去する深さが、該半導体基板の前記開口部側の表面から50nm以上、150nm以下の範囲であることが好ましい。また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝の深さが、前記等方性エッチングする前における前記半導体基板の前記開口部側の表面から400nm以上、500nm以下の範囲であることが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、トレンチのコーナー部を滑らかにすることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記サイドウォール膜を形成する工程において、該サイドウォール膜の形成を、ドライエッチングまたはウエットエッチングによって行うことが好ましい。
前記サイドウォール膜を形成する工程は、第2の溝の幅、即ち最終のトレンチの幅を決める工程となる。これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、線幅のコントロールが可能となる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記サイドウォール膜が、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板中のサイドウォール膜で覆った場所がエッチングされることを、確実に防止することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、1回のウエットエッチングによって行うことが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、該マスク材料膜と該サイドウォール膜とがともに酸化膜または窒化膜である場合には、1回のウエットエッチングによって同一処理することができるので、工程を簡略化することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、ウエットエッチングの2分割処理によって行ってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記犠牲酸化膜を形成する工程において、該犠牲酸化膜の形成を、1000℃以上の条件で行うことが好ましい。
これにより、本発明の半導体装置の製造方法は、前記犠牲酸化膜を形成することによりトレンチのコーナー部が丸められ、その後に該犠牲酸化膜を除去することにより、さらに丸まったトレンチのコーナー部が形成される。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、トレンチ幅が、150nm以上である半導体装置を製造することが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法では、従来の方法では得ることができなかった微細なトレンチ幅の半導体装置を製造することが可能となる。これにより、高性能なトレンチMOSFET等を製造することができる。さらに、本発明の半導体装置の製造方法では、トレンチMOSFET等の小型化等を図ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、半導体基板上にマスク材料膜を形成する工程と、前記マスク材料膜をエッチングして、該マスク材料膜の一部に開口部を形成する工程と、前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝を形成する工程と、前記第1の溝における前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うようにサイドウォール膜を形成する工程と、前記サイドウォール膜を形成する工程の後に、前記開口部から前記半導体基板の表面を、該半導体基板の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝を形成する工程と、前記第2の溝を形成する工程の後に、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去して、トレンチを形成する工程とを含む方法である。
それゆえ、トレンチ形状の安定化を図ることにより、高耐圧・高品位なトランジスタ特性を有する半導体装置の製造方法を提供するとともに、トレンチの微細化にも対応可能であるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。
(I)本発明で用いられる材料等
<半導体基板>
本発明で用いられる半導体基板は、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されない。例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体;GaAs、InGaAs、ZnSe等の化合物半導体等による基板が挙げられる。中でも、シリコンとしては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化シリコン等が挙げられる。また、本発明で用いられる半導体基板は、N型またはP型の導電型の不純物を含んでいてもよい。不純物濃度としては、当該分野で公知の範囲のものを使用することができる。
<半導体基板>
本発明で用いられる半導体基板は、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されない。例えば、シリコン、ゲルマニウム等の元素半導体;GaAs、InGaAs、ZnSe等の化合物半導体等による基板が挙げられる。中でも、シリコンとしては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、炭化シリコン等が挙げられる。また、本発明で用いられる半導体基板は、N型またはP型の導電型の不純物を含んでいてもよい。不純物濃度としては、当該分野で公知の範囲のものを使用することができる。
<マスク材料膜、サイドウォール膜>
本発明で用いられるマスク材料膜およびサイドウォール膜は、特に限定されないが、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることが好ましい。また、マスク材料膜およびサイドウォール膜は、化学気相成長法(CVD法/Chemical Vapor Deposition)、熱酸化法等の、従来公知の成膜技術を用いて形成する。
本発明で用いられるマスク材料膜およびサイドウォール膜は、特に限定されないが、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることが好ましい。また、マスク材料膜およびサイドウォール膜は、化学気相成長法(CVD法/Chemical Vapor Deposition)、熱酸化法等の、従来公知の成膜技術を用いて形成する。
<犠牲酸化膜>
本発明で用いられる犠牲酸化膜は、1000℃以上の高温による熱酸化膜であることが好ましい。また、シリコン系酸化膜として、SiO2、SiOF、SiCOHが挙げられる。また、犠牲酸化膜は、熱酸化法等の従来公知の酸化膜技術を用いて形成する。
本発明で用いられる犠牲酸化膜は、1000℃以上の高温による熱酸化膜であることが好ましい。また、シリコン系酸化膜として、SiO2、SiOF、SiCOHが挙げられる。また、犠牲酸化膜は、熱酸化法等の従来公知の酸化膜技術を用いて形成する。
<エッチング>
等方性エッチングとは、対象物の全ての方向に一様な速度で進むエッチングをいう。また、異方性エッチングとは、対象物の特定の方向に速度が速いエッチングをいう。つまり、異方性エッチングでは、対象物の特定の方向にのみ優先的にエッチングが進むことになる。また、本発明の膜、基板等のエッチングには、ドライエッチング、ウエットエッチング、フォトエッチング、反応性イオンエッチング(RIE/Reactive Ion Etching)等の従来公知のエッチング技術を用いる。また、エッチングは、例えばCF4、CHF3、SF6、Arガス、Cl2、HBr、またはHBrとO2との混合ガス等を用いて行う。
等方性エッチングとは、対象物の全ての方向に一様な速度で進むエッチングをいう。また、異方性エッチングとは、対象物の特定の方向に速度が速いエッチングをいう。つまり、異方性エッチングでは、対象物の特定の方向にのみ優先的にエッチングが進むことになる。また、本発明の膜、基板等のエッチングには、ドライエッチング、ウエットエッチング、フォトエッチング、反応性イオンエッチング(RIE/Reactive Ion Etching)等の従来公知のエッチング技術を用いる。また、エッチングは、例えばCF4、CHF3、SF6、Arガス、Cl2、HBr、またはHBrとO2との混合ガス等を用いて行う。
(II)本発明の半導体装置の製造方法
<半導体基板上にマスク材料膜を形成する工程>
半導体基板にマスク材料膜を、上記の成膜技術を用いて形成する。マスク材料膜の厚さは、トレンチ形成時のマスク材となる範囲であれば特に限定されないが、150nm以上、300nm以下の範囲であることが好ましい。
<半導体基板上にマスク材料膜を形成する工程>
半導体基板にマスク材料膜を、上記の成膜技術を用いて形成する。マスク材料膜の厚さは、トレンチ形成時のマスク材となる範囲であれば特に限定されないが、150nm以上、300nm以下の範囲であることが好ましい。
<前記マスク材料膜をエッチングして、該マスク材料膜の一部に開口部を形成する工程>
マスク材料膜のエッチングは、該マスク材料膜の一部に開口部を形成することができればよいが、異方性エッチングであることが好ましい。例えば、異方性の反応性イオンエッチング(RIE)が挙げられる。また、開口部とは、半導体基板上にマスク材料膜が存在せず、半導体基板が剥き出しになって露出している部分をいう。
マスク材料膜のエッチングは、該マスク材料膜の一部に開口部を形成することができればよいが、異方性エッチングであることが好ましい。例えば、異方性の反応性イオンエッチング(RIE)が挙げられる。また、開口部とは、半導体基板上にマスク材料膜が存在せず、半導体基板が剥き出しになって露出している部分をいう。
<前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝を形成する工程>
前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングすることにより、前記第1の溝、即ち、トレンチ上部は、2段のテーパ状の面を有することになる。ここで、テーパ状とは、一般的に先細りの形状をいう。なお、等方性エッチングの形状は、円錐状となるため、等方性エッチング量を多くすると円錐状がきつくなり、最終的に、トレンチ上部のコーナー部は丸くならない。また、異方性エッチングだけで2段のテーパ状にはできない。つまり、適度な等方性エッチングにより、マスク材料膜の下に入り込むようにエッチングすることで、2段のテーパ状を形成することができる。
前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングすることにより、前記第1の溝、即ち、トレンチ上部は、2段のテーパ状の面を有することになる。ここで、テーパ状とは、一般的に先細りの形状をいう。なお、等方性エッチングの形状は、円錐状となるため、等方性エッチング量を多くすると円錐状がきつくなり、最終的に、トレンチ上部のコーナー部は丸くならない。また、異方性エッチングだけで2段のテーパ状にはできない。つまり、適度な等方性エッチングにより、マスク材料膜の下に入り込むようにエッチングすることで、2段のテーパ状を形成することができる。
ただし、本発明においては、上記の方法に限定されず、第1の溝が2段のテーパ状になっていれば本発明の範囲に含まれる。
前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、1回のドライエッチングにて等方性エッチングと異方性エッチングとを行うことが好ましい。また、前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、ウエットエッチングとドライエッチングとの2分割処理によって行ってもよい。
前記等方性エッチングで前記半導体基板を除去する深さが、該半導体基板の前記開口部側の表面から50nm以上、150nm以下であることが好ましい。また、前記第1の溝の深さが、前記等方性エッチングする前における前記半導体基板の前記開口部側の表面から400nm以上、500nm以下であることが好ましい。前記等方性エッチングで前記半導体基板を除去する深さ、および、前記第1の溝の深さを上記の範囲にすることにより、トレンチのコーナー部を滑らかにすることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、前記開口部の幅が、300nm以上である場合には、前記第1の溝は、底面が平坦となり、かつ、底面に向かって凸形状となる。一方、前記開口部の幅が、300nmよりも小さい場合には、前記第1の溝は、底面が平坦ではなく、かつ、底面に向かってV字形状となる。つまり、前記開口部の幅によって、前記第1の溝の底面は、平坦になる場合とV字形状になる場合とがある。しかし、前記第2の溝を形成する異方性エッチング後には、その形状はトレースされない。つまり、前記第1の溝における底面の形状に影響されず、前記第2の溝を形成することができる。その結果、トレンチの微細化が可能となる。
<前記第1の溝における前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うようにサイドウォール膜を形成する工程>
前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うとは、マスクとして前記テーパ状の面を保持することができれば、前記テーパ状の面の全部を覆っていても、前記テーパ状の面の一部のみを覆っていてもよい。ただし、前記テーパ状の面の中で、1段目の面、即ち等方性エッチングにより形成された面の全体を覆う必要がある。さらに、前記第1の溝における底面の平坦部は覆わないことが必要である。
前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うとは、マスクとして前記テーパ状の面を保持することができれば、前記テーパ状の面の全部を覆っていても、前記テーパ状の面の一部のみを覆っていてもよい。ただし、前記テーパ状の面の中で、1段目の面、即ち等方性エッチングにより形成された面の全体を覆う必要がある。さらに、前記第1の溝における底面の平坦部は覆わないことが必要である。
前記サイドウォール膜を形成する工程において、該サイドウォール膜の形成を、ドライエッチングまたはウエットエッチングによって行うことが好ましい。
<前記開口部から前記半導体基板の表面を、該半導体基板の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝を形成する工程>
半導体基板の厚み方向とは、トレンチの深さ方向のことをいう。また、半導体基板の厚み方向は、半導体基板上のマスク材料膜の一部に開口部を形成する際に行うエッチング方向と同一方向である。
半導体基板の厚み方向とは、トレンチの深さ方向のことをいう。また、半導体基板の厚み方向は、半導体基板上のマスク材料膜の一部に開口部を形成する際に行うエッチング方向と同一方向である。
<前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去して、トレンチを形成する工程>
前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、1回のウエットエッチングによって行うことが好ましい。また、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、ウエットエッチングの2分割処理によって行ってもよい。
前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、1回のウエットエッチングによって行うことが好ましい。また、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、ウエットエッチングの2分割処理によって行ってもよい。
トレンチの深さは、所望するトランジスタ特性等の電気特性に応じて適宜変更可能である。
<前記トレンチに熱処理を施して、該トレンチの表面に犠牲酸化膜を形成する工程>
前記犠牲酸化膜を形成する工程において、該犠牲酸化膜の形成は、熱酸化法等の従来公知の酸化膜技術で行うことができ、特に限定されないが、1000℃以上の温度条件で行うことが好ましい。
前記犠牲酸化膜を形成する工程において、該犠牲酸化膜の形成は、熱酸化法等の従来公知の酸化膜技術で行うことができ、特に限定されないが、1000℃以上の温度条件で行うことが好ましい。
<前記犠牲酸化膜を除去して、前記トレンチの表面に発生するダメージ層を除去する工程>
前記犠牲酸化膜を除去することにより、該犠牲酸化膜とともに、ダメージ層が除去され、前記トレンチの表面にダメージ層が存在しなくなる。前記犠牲酸化膜の除去は、フッ酸等により行う。
前記犠牲酸化膜を除去することにより、該犠牲酸化膜とともに、ダメージ層が除去され、前記トレンチの表面にダメージ層が存在しなくなる。前記犠牲酸化膜の除去は、フッ酸等により行う。
(III)本発明の半導体装置の具体的な製造方法
<本発明の半導体装置の製造方法>
図1は、本実施の形態における半導体装置の製造方法を示している。図1(a)に示すように、シリコン基板(半導体基板)10の全面に、マスク材料膜として、例えば300nm程度の厚さのシリコン酸化膜20を形成する。
<本発明の半導体装置の製造方法>
図1は、本実施の形態における半導体装置の製造方法を示している。図1(a)に示すように、シリコン基板(半導体基板)10の全面に、マスク材料膜として、例えば300nm程度の厚さのシリコン酸化膜20を形成する。
その後、図1(b)に示すように、フォトリソグラフィ処理を実施した後、例えばCF4、CHF3、Arガスを用いた異方性の反応性イオンエッチング(RIE)によって、シリコン酸化膜20をエッチングして、シリコン基板10を露出させる。そして、開口部20aを形成する。
その後、シリコン酸化膜20をマスクとして、開口部20aに露出しているシリコン基板10をドライエッチングする。このドライエッチングは2ステップ構成で行う。
まず、第1ステップでは、図1(c)に示すように、例えばCF4またはSF6ガスを用いた等方性エッチングを数秒間行い、マスクであるシリコン酸化膜20の下部にもエッチングを施す。次に、第2ステップへ移行し、図1(d)に示すように、例えばHBrとO2との混合ガスを用いた異方性エッチングを行い、テーパ状の面を有する第1の溝25を形成する。第1の溝25の深さは、400nm程度である。なお、図1(c)・(d)に示している2ステップ構成のドライエッチングは、第1ステップの処理工程と第2ステップの処理工程とを連続的に行う。
その後、図1(e)に示すように、上記第1の溝25およびシリコン酸化膜20上にサイドウォール材料として、例えば150nm程度の化学気相成長(CVD/Chemical Vapor Deposition)酸化膜32を形成する。
その後、図1(f)に示すように、例えばCF4、CHF3、Arガスを用いた異方性の反応性イオンエッチング(RIE)によって、テーパ状にエッチングされた第1の溝の側面、つまり、テーパ領域の一部を覆うように、上記CVD酸化膜32を選択的にエッチングして、サイドウォール膜35を形成する。
そして、図1(g)に示すように、このサイドウォール膜35をマスクとして、垂直に異方性エッチングを行うことにより、第2の溝30を形成する。この時、第2の溝30の径は、開口部20aの径よりも、100〜150nm程度小さい。
そして、第2の溝30形成後、図1(h)に示すように、マスク材としてのシリコン酸化膜20と、サイドウォール膜35とをウエットエッチングによって完全に除去する。これにより、トレンチ40が形成される。
次に、形成されたトレンチ40の表面に犠牲酸化膜45を形成するために、シリコン基板10を、例えば1000℃以上のウェット酸化雰囲気(H2、O2等)にさらす。これにより、図1(i)に示すように、トレンチ40の表面に、100nm程度の厚さの犠牲酸化膜45を形成する。この犠牲酸化膜45の形成により、結晶面が緩やかになっているトレンチ40上部のコーナー部は、丸められることになる。また、この犠牲酸化膜45は、第2の溝30を形成した際のエッチングダメージ層70を除去する膜としても機能する。
この犠牲酸化膜45の形成後、図1(j)に示すように、この犠牲酸化膜45をウエットエッチングによって完全に除去する。このウエットエッチングによって、トレンチ上部のコーナー部が丸められた、滑らかな形状のトレンチ40が得られるとともに、エッチングダメージ層70が除去される。
このようにして得られるトレンチ40をMOSゲート素子に用いる場合、例えば1050℃以上のドライ雰囲気中で熱酸化し、図1(k)に示すように、トレンチ40の表面、側壁および底面に、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)55を形成する。
そして、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)55形成後、図1(l)に示すように、埋め込みゲート電極材料60として不純物がドープされた多結晶シリコンを用い、これをトレンチ40内に埋め込み、MOSFET等を形成する。
<本発明により製造される半導体装置>
本発明によれば、トレンチ幅が、150nm以上である半導体装置を製造することができる。
本発明によれば、トレンチ幅が、150nm以上である半導体装置を製造することができる。
図2は、本実施の形態の構成条件で得られたトレンチを用いて、ゲート酸化膜耐圧特性を調べた結果を示している。図3は従来技術の構成条件で得られたトレンチを用いて、ゲート酸化膜耐圧特性を調べた結果を示している。なお、図2および図3において、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)の膜厚は50nm、最終トレンチ幅は300nmとしている。図2と図3との比較から明らかなように、本実施の形態の場合、ゲート電圧が−30V付近からリーク電流が増加している。これに対して、従来技術の場合には、ゲート電圧が−14V付近でリーク電流が増加している。
以上のように、本実施の形態では、異方性エッチングの前に、トレンチ上部のテーパ状の面をサイドウォール膜で保護しておく。よって、トレンチ上部は2段のテーパ状の面を保持したまま異方性エッチングを行うので、トレンチ形状は異方性エッチングで決まることになる。その結果、本実施の形態では、安定したトレンチ形状を得ることができる。
また、本実施の形態では、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)形成工程の前に、トレンチ上部の基板表面のコーナー部に対して、犠牲酸化膜の形成および除去をすることにより、さらに面取りをしておく。その結果、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)形成のための熱処理の際、トレンチコーナー部のゲート絶縁膜が均一に形成できるので、電界の集中が抑制されている。
なお、上記ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)55は、通常、半導体装置に使用されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等の絶縁膜;酸化アルミニウム膜、酸化チタニウム膜、酸化タンタル膜、酸化ハフニウム膜等の高誘電体膜の単層膜または積層膜等を使用することができる。中でも、シリコン酸化膜が好ましい。
また、ゲート電極材料60は、ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)55上に、通常半導体装置に使用されるような形状で形成されている。ゲート電極材料60は、特に限定されるものではなく、導電膜、例えば、ポリシリコン、多結晶シリコン等のシリコン;銅、アルミニウム等の金属;タングステン、チタン、タンタル等の高融点金属;高融点金属とのシリサイド等の単層膜または積層膜等を使用することができる。ゲート電極材料60の膜厚は、例えば50〜1000nm程度の膜厚で形成することが適当である。なお、ゲート電極材料60の下には、チャネル領域が形成される。
(IV)その他
このように、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にマスク材料膜を形成し、前記マスク材料膜をエッチングして、その一部に開口部を形成し、前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方的にエッチングした後、順テーパ状にエッチングして第1の溝を形成し、前記第1の溝の順テーパ領域の一部を覆うように選択的にサイドウォール膜を形成し、前記サイドウォール膜をマスクとして異方性エッチングにより前記トレンチ上部から前記半導体基板の厚み方向に更にエッチングして第2の溝を形成し、前記異方性エッチングの後、前記サイドウォール膜と前記マスク材料膜を除去してトレンチを形成し、前記トレンチに熱処理を施して、前記トレンチの全面に犠牲酸化膜を形成し、前記犠牲酸化膜を除去してトレンチ形状を形成するという構成であってもよい。
このように、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上にマスク材料膜を形成し、前記マスク材料膜をエッチングして、その一部に開口部を形成し、前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方的にエッチングした後、順テーパ状にエッチングして第1の溝を形成し、前記第1の溝の順テーパ領域の一部を覆うように選択的にサイドウォール膜を形成し、前記サイドウォール膜をマスクとして異方性エッチングにより前記トレンチ上部から前記半導体基板の厚み方向に更にエッチングして第2の溝を形成し、前記異方性エッチングの後、前記サイドウォール膜と前記マスク材料膜を除去してトレンチを形成し、前記トレンチに熱処理を施して、前記トレンチの全面に犠牲酸化膜を形成し、前記犠牲酸化膜を除去してトレンチ形状を形成するという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成することにより、前記トレンチ開口部のコーナー部への電界集中を回避したという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記マスク材料膜は、熱酸化膜、CVD酸化膜、または窒化膜であるという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、ドライエッチまたはウェットエッチで行うという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、同一処理または2分割処理で行うという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、前記開口部の幅が300nmより広い場合、ボトム形状はフラット部分のある、下に凸の形状となるという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記第1の溝を形成する工程において、前記開口部の幅が300nmより狭い場合、ボトム形状はフラット部分のない、V字形状となるという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記サイドウォール膜を形成する工程において、ドライエッチまたはウェットエッチで行うという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記サイドウォール膜材料は、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であるという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記サイドウォール膜と前記マスク材料膜を除去する工程において、同一処理または2分割処理で行うという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記犠牲酸化膜を形成する工程において、高温(1000℃以上)に設定された、ドライ雰囲気またはウェット雰囲気で形成するという構成であってもよい。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、前記トレンチ形状を形成することで、トレンチ幅を〜150nmまで微細化できるという構成であってもよい。
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施の一例である。本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、トレンチ形状の安定化、トレンチの微細化を図ることにより、高耐圧・高品位なトランジスタ特性を有する半導体装置を製造することができるため、広範囲な電気電子機械産業において利用することができる。具体的には、パワーデバイス用のMOSFET、MOSゲートサイリスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタとして、例えば、車載用ハイサイドスイッチ等の大電流を流すことができる電源装置、アクティブマトリクス型表示装置等の表示装置等の用途に適用できる。
10 シリコン基板(半導体基板)
20 シリコン酸化膜(マスク材料膜)
20a 開口部
25 第1の溝
30 第2の溝
32 CVD酸化膜
35 サイドウォール膜
40 トレンチ
45 犠牲酸化膜
55 ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)
60 ゲート電極材料
70 エッチングダメージ層(ダメージ層)
20 シリコン酸化膜(マスク材料膜)
20a 開口部
25 第1の溝
30 第2の溝
32 CVD酸化膜
35 サイドウォール膜
40 トレンチ
45 犠牲酸化膜
55 ゲート絶縁膜(ゲート酸化膜)
60 ゲート電極材料
70 エッチングダメージ層(ダメージ層)
Claims (15)
- 半導体基板上にマスク材料膜を形成する工程と、
前記マスク材料膜をエッチングして、該マスク材料膜の一部に開口部を形成する工程と、
前記開口部から前記半導体基板の表面を、前記マスク材料膜の下に入り込むように等方性エッチングして、該マスク材料膜の下に存在する該半導体基板の一部を除去し、さらに、該開口部から該半導体基板の表面を異方性エッチングして、テーパ状の面を有する第1の溝を形成する工程と、
前記第1の溝における前記テーパ状の面の少なくとも一部を覆うようにサイドウォール膜を形成する工程と、
前記サイドウォール膜を形成する工程の後に、前記開口部から前記半導体基板の表面を、該半導体基板の厚み方向にさらに異方性エッチングして、第2の溝を形成する工程と、
前記第2の溝を形成する工程の後に、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去して、トレンチを形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - さらに、前記トレンチに熱処理を施して、該トレンチの表面に犠牲酸化膜を形成する工程と、
前記犠牲酸化膜を除去して、前記トレンチの表面に発生するダメージ層を除去する工程とを含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記マスク材料膜が、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、1回のドライエッチングによって行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の溝を形成する工程において、前記等方性エッチングおよび前記異方性エッチングを、ウエットエッチングとドライエッチングとの2分割処理によって行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記開口部の幅が、300nm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記開口部の幅が、300nmよりも小さいことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記等方性エッチングで前記半導体基板を除去する深さが、該半導体基板の前記開口部側の表面から50nm以上、150nm以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の溝の深さが、前記等方性エッチングする前における前記半導体基板の前記開口部側の表面から400nm以上、500nm以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記サイドウォール膜を形成する工程において、該サイドウォール膜の形成を、ドライエッチングまたはウエットエッチングによって行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記サイドウォール膜が、熱酸化膜、CVD酸化膜または窒化膜であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、1回のウエットエッチングによって行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜とを除去してトレンチを形成する工程において、前記マスク材料膜と前記サイドウォール膜との除去を、ウエットエッチングの2分割処理によって行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記犠牲酸化膜を形成する工程において、該犠牲酸化膜の形成を、1000℃以上の条件で行うことを特徴とする請求項2〜13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- トレンチ幅が、150nm以上である半導体装置を製造することを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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JP2007124427A JP2008282911A (ja) | 2007-05-09 | 2007-05-09 | 半導体装置の製造方法 |
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Cited By (1)
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CN111986992A (zh) * | 2019-05-23 | 2020-11-24 | 芯恩(青岛)集成电路有限公司 | 沟槽刻蚀方法 |
-
2007
- 2007-05-09 JP JP2007124427A patent/JP2008282911A/ja active Pending
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