JP2008282628A - マイクロ波漏洩防止構造及びマイクロ波加熱炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、直線状の棒状ヒータを併用する複合加熱方式のマイクロ波加熱炉において、加熱時の発熱部の熱膨張によるヒータの変形を回避するとともに、ヒータの貫通部やヒータに重畳して外部へ漏洩するマイクロ波を確実に防止することのできるマイクロ波漏洩防止構造と、このようなマイクロ波漏洩防止構造を備えるマイクロ波加熱炉を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のマイクロ波漏洩防止構造は、鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻を有し、少なくともマイクロ波加熱手段とヒータ加熱手段とを備えるマイクロ波加熱炉のマイクロ波漏洩防止構造であって、ヒータ加熱手段に重畳して炉殻外へ漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、この伝播するマイクロ波を炉殻を介して接地させる接地手段と、を有する。また、本発明のマイクロ波加熱炉は、ヒータ取り付け部に上記のマイクロ波漏洩防止構造を有する。
【選択図】図1

Description

本発明はマイクロ波漏洩防止構造とこのマイクロ波漏洩防止構造を備えるマイクロ波加熱炉とに関する。より詳しくは、少なくとも加熱源がマイクロ波加熱とヒータ加熱とを備える複合型の加熱炉において、ヒータの取り付け部周辺から漏洩するマイクロ波を防止するマイクロ波漏洩防止構造と、このマイクロ波漏洩防止構造を備えるマイクロ波加熱炉とに関する。
加熱源としてマイクロ波加熱に加えて電熱ヒータを併用し、ヒータによる輻射熱によってマイクロ波加熱時の被加熱物の各部分の温度勾配が小さくなるように制御したり、あるいは、ヒータ加熱により被加熱物を予熱してからマイクロ波加熱を施すことで製品の品質を維持しながらマイクロ波の加熱効率を向上することができるマイクロ波加熱炉が知られている。
このようなヒータ併用のマイクロ波加熱炉では、炉殻を貫通して加熱室内にヒータを設置しなければならない。このため、炉殻に形成したヒータ取り付け用の貫通穴からのマイクロ波の漏洩や、アンテナ効果と称されるヒータの電導部分に重畳して外部へ漏洩するマイクロ波が問題となる。
このため、加熱源としてヒータを併用するマイクロ波加熱炉にとって、マイクロ波漏洩防止手段は不可欠であり、例えば、図4に示すようなマイクロ波漏洩防止構造50が知られている(特許文献1参照)。
このマイクロ波漏洩防止構造50は、ヒータ電極53を固定部材54を用いて、マイクロ波漏洩防止手段57とともに炉殻51に固定するものである。マイクロ波漏洩防止手段57は金属製の円板であり、固定部材54を挿通してヒータ電極53と同軸状に炉殻51に締結されている。この金属製の円板57の半径Rは、マイクロ波の波長をλとして、λ/4となるように形成されており、電極に重畳して円板57に伝播したマイクロ波を減衰させるチョークである。
また、特許文献1には上記のようなマイクロ波漏洩防止構造50を有するヒータを併用したマイクロ波加熱炉が開示されている。
図5に示すこのマイクロ波加熱炉60は、炉殻62と、断熱材64で区画され被加熱物を収容する加熱室66と、被加熱物を加熱するマイクロ波加熱手段68と加熱室66内の温度を制御するヒータ加熱手段70とを備えている。また、ヒータ加熱手段70は、ヒータ電極部78と、U字形の発熱部80とからなる複数のエレメント82で形成されている。
上記のようなマイクロ波加熱炉60においては、ヒータエレメント82は、通電により発熱して発熱部80が熱膨張しても、この発熱部80はU字形であるために、発熱部80が垂下することで熱膨張による長さの変化を吸収することができる。
しかし、この発熱部が直線状の棒状ヒータの場合には、ヒータの両端部を炉殻に固定してしまうと、熱膨張による長さの変化を吸収することができず、ヒータが変形したり、甚だしい場合にはヒータが破損してしまうという問題が生じる。
また、上記のマイクロ波漏洩防止構造50を備えるマイクロ波加熱炉60では、マイクロ波の出力を増加したり、あるいはヒータの温度を上昇させた場合などには、電波法施行規則第46条の7「電子レンジ技術条件」で規定されている「器体の表面から5cm離れたあらゆる箇所において測定した漏洩電磁波の電力密度は、最悪条件でも5mW/cm以下であること。」を満すものの、その値は上限値に近接しており必ずしも満足できるものではなかった。
特開2006−049000号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、直線状の棒状ヒータを併用する複合加熱方式のマイクロ波加熱炉において、加熱時の発熱部の熱膨張によるヒータの変形を回避するとともに、ヒータの貫通部やヒータに重畳して外部へ漏洩するマイクロ波を確実に防止することのできるマイクロ波漏洩防止構造とこのようなマイクロ波漏洩防止構造を備えるマイクロ波加熱炉を提供することを課題とする。
本発明のマイクロ波漏洩防止構造は、鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻を有し、少なくともマイクロ波加熱手段とヒータ加熱手段とを備えるマイクロ波加熱炉のマイクロ波漏洩防止構造であって、ヒータ加熱手段に重畳して炉殻外へ漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、この重畳するマイクロ波を炉殻を介して接地させる接地手段と、を有することを特徴とする。
本発明のマイクロ波漏洩防止構造において、ヒータ加熱手段は、通電することにより発熱する発熱部とリード線に接続する電極部とを有する直線型の棒状ヒータであることが望ましい。
また、本発明のマイクロ波漏洩防止構造において、マイクロ波減衰手段は、炉殻を貫通して突出している電極部を収容し、炉殻の外表面にこの電極部と同軸に配置される金属製の筒体であることが好ましい。また、接地手段は、炉殻と、金属製の筒体と、該筒体に充填される微細空隙を有する導電性の弾性体とからなることが望ましく、この弾性体は金属束子とすることが好ましい。
本発明のマイクロ波加熱炉は、鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻と、この炉殻内に配置され被加熱物を収容する加熱室を区画する断熱材と、被加熱物を加熱するマイクロ波加熱手段と、加熱室内の温度を制御するヒータ加熱手段と、このヒータ加熱手段を伝播して炉殻外へ漏洩するマイクロ波のマイクロ波漏洩防止構造と、を備え、マイクロ波漏洩防止構造は、ヒータ加熱手段に重畳して炉殻外へ漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、伝播するマイクロ波を炉殻を介して接地させる接地手段と、を有することを特徴とする。
本発明のマイクロ波漏洩防止構造によれば、ヒータは炉殻に固定されることなく水平状態で炉殻に支持されている。すなわち、ヒータの支持部はその軸方向に対して拘束のない自由端となっているので、通電によるヒータ発熱部の長さの変化は単に軸方向の伸縮として吸収することができる。従って、通電による発熱部の温度上昇によるヒータの変形や破損を生じることがない。
また、マイクロ波漏洩防止構造は金属製の筒体を有している。この筒体の長さをマイクロ波の波長の1/4にすることで、筒体は同軸のヒータ電極部(支持部)に対して同軸チョークとなる。これ故、ヒータに重畳して炉殻外へ漏出したマイクロ波はこのチョーク内で減衰して消滅し外部へ漏洩することはない。
更に、本発明のマイクロ波漏洩防止構造では、筒体とヒータ電極部との間には微細な空隙を有する金属製の弾性体(例えば、金属束子)が充填されている。マイクロ波は、例えば、金属網のように金属により形成される隙間がその波長よりも小さい場合には、その隙間を通過できないという特性を有する。つまり、ヒータに重畳して炉殻外に放出されるマイクロ波はこの金属製の弾性体の微細な空隙を通過することはできない。従って、金属製の弾性体は放出されるマイクロ波を遮断することができる。
また、微細な空隙を有する金属製の弾性体は圧縮して充填されているので必ずどこかで筒体の内周面とヒータ電極部の外表面とに接触している。このため、ヒータに重畳して炉殻外に漏洩するマイクロ波を、金属製の弾性体→金属筒体→電気的に接地されている炉殻を経由して接地させることで消滅することができる。
以上のように本発明のマイクロ漏洩防止構造によれば、通電によるヒータの熱変形を生じることなくヒータを炉殻に取り付けることができ、且つこの取り付け部周辺からのマイクロ波の漏洩を確実に防止することができる。
また、このようなマイクロ漏洩防止構造を備えたマイクロ波加熱炉によれば、ヒータの変形や破損の虞がないので、安定した品質と生産性の向上を期待できる。
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。
(マイクロ波漏洩防止構造)
本発明のマイクロ波漏洩防止構造は、鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻を有し、少なくともマイクロ波加熱手段とヒータ加熱手段とを備えるマイクロ波加熱炉のマイクロ波漏洩防止構造であって、ヒータ加熱手段に重畳して炉殻外へ漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、この漏洩するマイクロ波を炉殻を介して接地させる接地手段とを有する。
図1に本実施形態のマイクロ波漏洩防止構造1の構成を示す断面模式図を示す。
本実施形態において、ヒータ加熱手段は直線形状の棒状シースヒータ14である。
ヒータ14は、電流の通電により発熱する発熱部14aと図示しない電源や温度制御装置に接続するリード線14cと接続する電極部14bとからなっている。
炉殻11は、アース線18により電気的に接地されており、炉殻11には、ヒータ14を水平に支持する貫通孔12が形成されている。この貫通孔12には、絶縁部材13を介してヒータ14の電極部14bが挿入されている。炉殻11の外側面には、突出した電極部14bと同軸に金属製の筒体15が設けられている。また、この筒体15には、微細空隙を有する導電性の弾性体16が圧縮して充填されており、筒体15の開口部は、ファイバセラミックなどの断熱材17で封止されている。
金属製の筒体15はフランジ部15aを有する円筒管であり、ヒータ14の突出部(電極部)14bを収容して、フランジ部15aを溶接またはボルト締めにより炉殻11の外側面に密着するように固設されている。筒体15の長さLはマイクロ波の波長をλとしてλ/4以上である。
以上のように形成されたマイクロ波漏洩防止構造1は、以下のように作用する。
ヒータ14はその両端部(電極部14b、支持部ともいう)が絶縁部材13の軸穴13aに挿入されて水平状態で炉殻11に支持されている。すなわち、ヒータ14の支持部14bはその軸方向に対して拘束のない自由端となっているので、通電による発熱部14aの長さの変化は単に軸方向の伸縮として吸収することができる。従って、発熱部14aの温度上昇によるヒータの変形や破損を生じることがない。
また、マイクロ波漏洩防止構造1は金属製の筒体15を有している。この筒体15の長さLはマイクロ波の波長の1/4以上であるので、筒体15は同軸のヒータ電極部14bに対して同軸チョークとなっている。これ故、ヒータ14に重畳して炉殻11外へ漏出したマイクロ波はこのチョーク内で減衰して消滅し外部へ漏洩することはない。
更に、筒体15とヒータ電極部14bとの間には微細な空隙を有する金属製の弾性体16が充填されている。マイクロ波は、例えば、金属網のように金属により形成される隙間がその波長よりも小さい場合には、その隙間を通過できないという特性を有するので、ヒータ14に重畳して炉殻11外に漏出するマイクロ波は、この金属製の弾性体16の微細な空隙を通過することはできない。従って、金属製の弾性体16は放出されるマイクロ波を遮断することができる。
また、微細な空隙を有する金属製の弾性体16は圧縮して充填されているので、必ずどこかで筒体15の内周面とヒータ電極部14bのシース外表面とに接触している。このため、ヒータ14に重畳して炉殻11外に放出されるマイクロ波は、ヒータ電極14b→金属製の弾性体16→金属筒体15→炉殻11を経由してアース線18へ導かれ接地して消滅することができる。
本実施形態のマイクロ漏洩防止構造1は、上記のように同軸チョークによるマイクロ波の減衰効果と、微細な空隙を有する金属製の弾性体16によるマイクロ波遮断効果と、この弾性体16と金属筒体15および電気的に接地された炉殻11との協働によるマイクロ波の接地効果とにより、ヒータ14の取り付け部(電極部14b)周辺からのマイクロ波の漏洩を確実に防止することができる。
以上のように本実施の形態においては、金属製の筒体15がマイクロ波の減衰手段であり、微細な空隙を有する金属製の弾性体16と金属筒体15および電気的に接地された炉殻11とがマイクロ波の接地手段である。
なお、絶縁部材13は、炉殻11と電気的に絶縁してヒータ14を支持できる物であれば、特に制限はないが、マイクロ波吸収率の低い材質であるアルミナ質、ムライト質などとすることが好ましく、アルミナを主成分とする碍子などは好適である。
また、微細な空隙を有する金属製の弾性体16についても特に限定は無いが、金属束子や極細線のステンレス網などを例示することができる。
(マイクロ波加熱炉)
上記のようなマイクロ波漏洩防止構造を備えるマイクロ波加熱炉の好適な実施の形態を図2、3を参照しながら以下に説明する。
本実施形態のマイクロ波加熱炉は、トンネル型の炉体と、この炉体を貫通して被加熱物を搬送する搬送手段とを有する連続式マイクロ波加熱炉である。図2は加熱炉の概略を示す側面図であり、図3は図2のA−A断面の模式図である。
本実施形態のマイクロ波加熱炉2は被加熱物の入口Iと出口IIとを有する炉体30と、加熱源であるマイクロ波発生装置31と、ヒータ加熱装置32と、炉体30を貫通して被加熱物Mを載置搬送する搬送手段33とから構成されている。
炉体30は、加熱帯Hと冷却帯Cとを有し、加熱帯Hには、鋼材からなる炉殻11と、この炉殻11の内側に設けられた断熱材(炉壁)20とにより加熱室34が区画されている。
炉殻11はステンレス鋼等の耐熱性の鋼材をマイクロ波の漏洩を防止するために溶接などによって密閉構造となるように形成したものであり、アース線18で電気的に接地されている。加熱室34を区画する断熱材20としては、マイクロ波吸収率の低い断熱材を用いるのが好ましく、例えば、セラミックファイバ製のボードやフェルトなどが用いられる。
マイクロ波発生装置31は、マイクロ波を発生するマグネトロン31aとマイクロ波を加熱炉本体30へ導入する導波管31bとからなり、スターラ35でマイクロ波を拡散させて被加熱物Mに照射する構成となっている。すなわち、マグネトロン31aと導波管31bとスターラ35とがマイクロ波加熱手段である。
ヒータ加熱装置32は、炉殻11を貫通して加熱室34を横断しているヒータ14と、図示しない温度制御装置などからなっている。ヒータ14は図3に示すように後述するローラ33aから所定の距離を隔ててローラ33aと平行に上下に設けられている。加熱室34には、このような上下一対のヒータ14が適宜の間隔で加熱室34の長手方向に複数対配置されている。そして、それぞれのヒータ14の支持部には図1に示すマイクロ波漏洩防止構造1が設けられている。
搬送装置33は、被加熱物Mの進行方向に対して直角に所定の間隔で平行に配置されたローラ33aと、図示しないチェーンなどで連結した駆動装置とからなる。搬送装置33は、ローラ33aを回転駆動することにより、被加熱物Mを炉体30の入口Iから出口IIに向かって搬送することができる。なお、ローラ33aの材質としてはマイクロ波吸収率の低い材質であることが好ましく、アルミナ質、ムライト質などを例示することができる。なお、図2の36は、炉内温度測定用の窓である。
本実施形態の連続式マイクロ波加熱炉2によれば、発熱によるヒータの変形や破損を回避することができ、生産性の向上と安定した品質とを得ることができる。
また、マイクロ波を減衰する減衰手段と、炉殻を介して接地させる接地手段とを有しているので、ヒータ14の支持部周辺からのマイクロ波の漏洩を確実に防止することができ、作業環境を改善することができる。
(試験例)
図2に示す連続式マイクロ波加熱炉2を用いて、図1に示す本発明のマイクロ波漏洩防止構造1と図4に示す炉殻に固定する従来のマイクロ波漏洩防止構造50とについて、通電時のヒータ14の変形と漏洩マイクロ波の電力密度を比較した。
連続式マイクロ波加熱炉2の加熱源は、マイクロ波発振器(2.5W×12台=30kW)と電熱ヒータ(直径12mmのK型シースヒータ、発熱体:SUS304、0.6kW/本)であった。また、マイクロ波漏洩防止構造1では、筒体15に内径28mm×長さ30mmのSUS304を用い、絶縁部材13には、12.5mmφのヒータ挿入穴を持つ鍔付き碍子(外径21mmの円筒に外径26mmの同軸の鍔)を使用した。なお、使用したマイクロ波は、周波数が2450MHzであり、波長λは120mmであった。
そして、マイクロ波発振器の出力を100%(30kW)、かつヒータの発熱温度を1200℃に設定して、ミクロ電子(株)製のリークディテクタを使用し、それぞれ電極14b(53)の先端から5cm離れた任意の数カ所で漏洩マイクロ波の電力密度を測定した。また、ヒータ変形の有無は目視により判定した。
ヒータ14の両電極部に本発明のマイクロ波漏洩防止構造1を設けた場合には、漏洩マイクロ波の電力密度は、0.01〜0.05mW/cmであった。また、ヒータの変形は認められなかった。
一方、ヒータの両電極部に従来のマイクロ波漏洩防止構造50を設けてヒータ14を炉殻11に固定した場合には、漏洩マイクロ波の電力密度は2mW/cmであった。 しかし、ヒータ14には熱膨張による曲がり変形が認められた。
なお、本発明のマイクロ波漏洩防止構造1において、金属束子16を除去して金属製の筒体15のみとした場合には、漏洩マイクロ波の電力密度は4〜5mW/cmであり、ヒータの変形は認められなかった。
以上のように、本発明のマイクロ波漏洩防止構造1によれば、漏洩マイクロ波の電力密度を大幅に低減することが可能であり、かつ、通電時のヒータ変形を防止できることが確認された。
本発明は上記の実施形態に限定されることなく本発明の主旨を逸脱しない範囲で変更してもよい。例えば、上記の実施の形態では、発熱部がSUS304であるシースヒータを用いたが、インコネルなどを使用してもよい。
また、実施の形態ではヒータの両端に本発明のマイクロ波漏洩防止構造1を設けたが、本発明のマイクロ波漏洩防止構造1は、ヒータ端部(電極部)を炉殻に固定することなく単に支持するだけであるので、一端側のみを本発明のマイクロ波漏洩防止構造とし、他端側は固定してもよい。また、電極の一端側のみにリード線を接続する構成のヒータでは、他端側の貫通穴を鋼板などで封止してもよい。
本発明は、窯業材料などの無機質材料やファインセラミックス材料などで形成された被焼成物を、マイクロ波加熱とヒータ加熱とを併用する焼成手段によって焼成体とするマイクロ波加熱炉に用いて好適である。
実施形態のマイクロ波漏洩防止構造の構成を説明する断面模式図である。 実施形態の連続式マイクロ波加熱炉を示す側面概略図である。 図2のA−A断面模式図である。 従来のマイクロ波漏洩防止構造の構成を説明する断面模式図である。 従来のマイクロ波加熱炉を説明する断面模式図である。
符号の説明
1:マイクロ波漏洩防止構造 11:炉殻 12:貫通孔 13:絶縁部材 14:ヒータ 14a:発熱部 14b電極部 14c:リード線 15:金属製の筒体 16:金属束子 17:断熱材 18:アース線

Claims (6)

  1. 鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻を有し、少なくともマイクロ波加熱手段とヒータ加熱手段とを備えるマイクロ波加熱炉のマイクロ波漏洩防止構造であって、
    前記ヒータ加熱手段に重畳して前記炉殻外へ漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、
    該漏洩するマイクロ波を前記炉殻を介して接地させる接地手段と、を有することを特徴とするマイクロ波漏洩防止構造。
  2. 前記ヒータ加熱手段は、通電することにより発熱する発熱部とリード線に接続する電極部とを有する直線型の棒状ヒータである請求項1に記載のマイクロ波漏洩防止構造。
  3. 前記マイクロ波減衰手段は、前記炉殻を貫通して突出している前記電極部を収容し、前記炉殻の外表面に該電極部と同軸に配置される金属製の筒体である請求項2に記載のマイクロ波漏洩防止構造。
  4. 前記接地手段は、前記炉殻と、前記金属製の筒体と、該筒体に充填される微細空隙を有する導電性の弾性体とからなる請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロ波漏洩防止構造。
  5. 前記弾性体は金属束子である請求項4に記載のマイクロ波漏洩防止構造。
  6. 鋼材で構成され電気的に接地されている炉殻と、
    該炉殻内に配置され被加熱物を収容する加熱室を区画する断熱材と、
    該被加熱物を加熱するマイクロ波加熱手段と、
    前記加熱室内の温度を制御するヒータ加熱手段と、
    前記ヒータ加熱手段に重畳して前記炉殻外へ漏洩するマイクロ波のマイクロ波漏洩防止構造と、を備え、
    該マイクロ波漏洩防止構造は、前記ヒータ加熱手段に重畳して漏洩するマイクロ波を減衰させる減衰手段と、
    該漏洩するマイクロ波を前記炉殻を介して接地させる接地手段と、を有することを特徴とするマイクロ加熱炉。
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