JP2008280333A - 末期癌等治療用医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】癌、特に末期癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、卵巣膿症、または高血圧症を含む免疫系が非自己と認識する疾患を治療できる医薬組成物を提供すること。また、これらの疾患を同時並行的に治療できる医薬組成物を提供すること。
【解決手段】強力な免疫賦活剤である春ウコン(wild turmeric)を主剤とすることを特徴とする、免疫系が非自己と認識する種々の疾患を治療するための医薬組成物。本医薬組成物は摂取量に摂取最適値を有し、用法用量が極めて重要になる。また、本医薬組成物は副作用の殆どない、安価かつ簡便な経口剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は癌(腫瘍)、特に末期癌(末期腫瘍)治療用医薬組成物およびその製造に関する。また、本発明は、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患の治療用医薬組成物およびその製造にも関する。
本発明は、癌(腫瘍)、特に末期癌(末期腫瘍)治療用医薬組成物に関する。また、本発明は、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患の治療方法にも関する。
癌の治療法としては、大きく分けて手術による外科療法、放射線照射による放射線療法、および制癌剤による化学療法が主として行われ、その結果、社会復帰する患者も多い(約50%が復帰)。しかし、一方では残念ながらこれら施術によっては癌の進行および/または転移をくい止めることができず、余命何ヶ月と宣告されるような、いわゆる末期癌といわれる状態に陥る患者も多い(約50%が死亡)。
末期癌という用語は、一般に広く使用されているわりには医学上はっきり定義されているわけではない。たとえば、種々の治療が施されたにもかかわらず、癌の進行を止められないために、医師による積極的な治療行為から、患者の精神的および肉体的苦痛を取り除き、生命の終末期をできるだけ平安に過ごせるためにホスピス・ケアや自宅での療養に移行させるべきであると医師により判断されるような癌状態またはそれと実質的に同等又はそれに近い重篤な癌の状態が慣習的に末期癌と呼ばれている。
このように末期癌においては、副作用のつよい治療は患者に苦痛を与えるだけでなく余命を縮めるだけであるから、あきらめずに末期癌を克服しようとすれば、副作用の少ない漢方生薬が好ましいものと思われる。フコイダンや単子菌類は抗腫瘍効果があるとされているので、日本ではこのような目的でそれらが使用されることがある(例えば、特許文献1参照)が、重篤な末期癌に対する効果は明らかにされていない。
一方、中国では、破壁霊芝胞子、白花蛇舌草等の漢方薬処方が末期癌治療剤に用いられている。これらの漢方薬は主として中国で長期間にわたり使用され、また日本でも一部で使用されてきたが、一般に普及し周知となるほどに顕著な効果を示すものとはいえないし、きわめて高価であって、誰にでも使用できるというものではない。
また、秋ウコンの主要成分であるクルクミンの制癌効果を膵臓癌、多発性骨髄腫および直腸癌等について米国NIHが臨床研究中である。これは秋ウコン(Turmeric)を使ったカレー粉を食材とする料理を常食とする地域の直腸癌等の発生率が統計的に他地域と優位な差があると判断されてなされているものである。中間報告としては、秋ウコンのある成分は抗癌活性があると思われるが、最近の研究ではクルクミンは毀損細胞の除去の機能を担っているタンパク質p53の分解を引き起こすので、かえって腫瘍の増殖を促進する可能性があるとも警告している。さらに、田七人参、ウコンおよびショウガ3種の混合生薬又はその抽出物が強力な抗酸化作用を有するので老化や生活習慣病に治療効果が有ると共に癌にも効果が期待できるということも知られている。
春ウコンおよび/または秋ウコンを含む製品は健康食品として既に数多く市販されているが、これまで春ウコンの制癌効果について具体的なin vivoのデータは報告されておらず、ましてや春ウコンが末期癌にも効果があるという報告はない。
一方、糖尿病については、スルフォニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド剤(BG薬)、αグルコシダーゼ阻害剤(αGI薬)やフェニールアラニン誘導体等の経口血糖降下剤あるいはインシュリン製剤が食餌療法、運動療法と共に用いられているが、長期投与に伴ってこれらの薬剤に対する応答性が低下したり膵臓機能が低下する等の問題点も指摘されている。また、C型肝炎、インフルエンザ等のウイルス感染に伴う疾患については、今なお有効な抗ウイルス剤は少なく、その効果も限定的である。MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症についても、バンコマイシンおよびリネゾリドを含むごく限られた治療剤しか得られていない。
特開2005−304488 特開2003−26593
本発明により、癌、特に末期癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、または高血圧症の治療用医薬組成物が提供される。また、本発明により、末期癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患を治療する組成物および方法が提供される。
特に、本発明により、癌、特に末期癌、より具体的には、末期の直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、腎臓癌、大腸癌、膵臓癌、子宮体癌、消化管膜間質性腫瘍、前立腺癌、膀胱癌の治療用医薬組成物、および前記癌を治療する方法が提供される。
本明細書において、MRSAとはメリシチン耐性黄色ブドウ球菌を意味し、この黄色ブドウ球菌はメリシチン以外の非常に多くの抗生物質に対しても耐性を示すので一般に多剤耐性菌とも呼ばれ、病院内で入院中の患者に発生する感染症の原因ともなっているため院内感染菌とも呼ばれる細菌である。
本発明は、以下の医薬組成物および方法を含む。
1)本発明は、春ウコン(wild turmeric, Curcuma aromatica Salisb.)を主剤とすることを特徴とする癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患の治療用医薬組成物である。
2)本発明は、春ウコンの質量に対しより少ない質量の秋ウコンを含有する(すなわち、春ウコンと秋ウコンの質量の合計に対して、春ウコンの量が50質量%より多く、秋ウコンの量は50重量%未満である)春ウコンと秋ウコンの混合物を主剤とすることを特徴とする1)に記載の医薬組成物でもある。
3)本発明は、体重60kgあたり、1日あたりの投与量が乾燥春ウコン換算で3〜10gであって複数回に分けて経口投与されるものであることを特徴とする1)または2)に記載の医薬組成物でもある。
4)本発明は、更に、一日当たり3回以上に分けて経口投与されることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の医薬組成物でもある。
5)本発明は、乾燥粉末、顆粒または錠剤(カプセルを含む)の形態であることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の医薬組成物でもある。
6)本発明の医薬組成物は、特に癌が末期癌である、1)〜5)のいずれかに記載の医薬組成物でもある。
7)本発明は、末期癌が末期固形腫瘍、とりわけ、末期の直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌または消化管膜間質性腫瘍である、1)〜6)のいずれかに記載の医薬組成物でもある。
8)また、本発明は、1)〜5)のいずれかの医薬組成物を患者に投与することを含む、癌、特に末期癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患を治療する方法でもある。
9)本発明は、末期癌が末期固形腫瘍、とりわけ、末期の直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌または消化管膜間質性腫瘍である、8)記載の方法でもある。
10)さらに、本発明は、体重60kgあたり、1日あたり3〜10g(乾燥質量)の春ウコンを複数回に分けて経口投与することを含む、癌、特に末期癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、関節炎、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患を治療する方法でもある。
11)また、本発明は、一日あたりの春ウコンの投与回数が3回以上である、10)記載の方法でもある。
12)さらに、本発明は、癌が末期癌である、10)または11)記載の方法でもある。
13)本発明は、末期癌が末期固形腫瘍、とりわけ、末期の直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌または消化管膜間質性腫瘍である、10)〜12)のいずれかに記載の方法でもある。
14)さらに、本発明は、春ウコンの癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症または高血圧症治療用医薬製造のための使用でもある。
15)また、本発明は、春ウコンの質量に対しより少ない質量の秋ウコンを含有する(すなわち、春ウコンと秋ウコンの質量の合計に対して、春ウコンの量が50質量%より多く、秋ウコンの量は50重量%未満である)、春ウコンと秋ウコンの混合を使用する、14)記載の使用でもある。
16)本発明は、癌が末期癌である、14)または15)記載の使用でもある。
17)本発明は、末期癌が末期固形腫瘍である、14)〜16)のいずれかに記載の使用でもある。
18)本発明は、末期固形腫瘍が、末期固形腫瘍が、直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌および消化管膜間質性腫瘍からなる群から選ばれる14)〜17)のいずれかに記載の使用でもある。
本発明の医薬組成物は、その多くが癌、特に末期癌であると医師により宣告された胃および/または食道全摘転移癌、肝臓癌、直腸癌、肺癌、乳癌、大腸癌、前立腺癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、膀胱癌などの患者19例(表2)に経口投与した結果、全患者において著効を示し、全員において医師も驚く改善が見られた。それら患者達には、体力回復を理由に医師の勧めで再度抗癌剤投与等の従来の治療法を適用したためにその副作用と思われる症状で死亡した患者が4人、患者が自身の判断で服用を中止したために死に至った者が2人、不明が1人含まれるが、残りの12人は現在も平均3年以上生存している。一般的な癌治療剤は、特定の癌の症例に対して20%の患者に有効であれば優れた制癌剤であるといわれている。種々の末期癌患者に広く適用でき、ほぼ100%有効でかつ副作用がないという治療剤は今まで存在していないことを考慮すれば、本発明の医薬組成物および方法は極めて優れた効果を達成していると言える。しかし、より正確な数値での有効率を確定するには、更なる多数の患者を対象とした統計学的な検討をする必要がある。
本発明の医薬組成物および方法は、副作用がないか又は極めて少なく、癌と共に、あるいは単独で患っている糖尿病、C型肝炎、MRSA感染症、慢性的喀痰症、蓄膿症、歯槽膿漏、歯周病、ヘルペス、風邪、インフルエンザ、類天疱瘡高血圧症、うつ病、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、高血圧症等、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患にも効果がみられる。このことは患者に対して何重もの喜びを与えるものであり、制癌剤投与による副作用も和らげるという、他の治療剤および治療方法には見られない大きな利点がある。重篤な癌を患っているために免疫力が大幅に低下している患者が、同時に発症しているこのような病気について春ウコンが優れた治療効果を発揮することが確認された。当然ながら、癌を伴っていない、糖尿病、C型肝炎、MRSA感染症、慢性的喀痰症、蓄膿症、歯槽膿漏、歯周病、ヘルペス、風邪、インフルエンザ、類天疱瘡高血圧症、うつ病、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患に対して春ウコンは一層治療効果を奏するであろう。
自己免疫疾患は大変難しい病気と考えられているが、「花粉症が消える人が出てきた」「シェーグレン症候群が治まった」「関節炎が消えた」、となると、本発明により細胞性免疫能T-1優位でよくなり、液性免疫T-2優位で悪くなる疾患が共に良くなることになる。これだけで全てを論ずることはできないが、自己免疫疾患も、免疫系の疾患も原因は似たようなものと推測できる。
本発明の医薬組成物および方法は、癌、特に末期癌の患者において腫瘍を消滅させるまたは腫瘍細胞を減少させる、あるいは腫瘍細胞の増殖を強く抑制することができる。本明細書において、「癌(がん)」と「腫瘍」は互換的に用いられる。本発明の医薬組成物は、末期癌、特に末期の固形腫瘍を有する患者において、腫瘍を消滅させるまたは腫瘍細胞を減少させる、あるいは腫瘍細胞の増殖を強く抑制することができる。そのような固形腫瘍には、直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌および消化管膜間質性腫瘍が含まれる。
本明細書において、「末期癌/末期の癌」あるいは「末期腫瘍/末期の腫瘍」とは、たとえば、種々の治療が施されたにもかかわらず、癌の進行を止められないために医師による積極的な治療行為から、患者の精神的および肉体的苦痛を取り除き、生命の終末期をできるだけ平安に過ごせるためにホスピス・ケアや自宅での療養に移行させるべきであると医師により判断されるような癌状態またはそれと実質的に同等又はそれに近い重篤な癌の状態をいう。例えば、本明細書において「末期」の癌には臨床的にステージIV以上の癌が含まれる。
また、本発明の医薬組成物および方法は、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患に対しても有効である。本発明の医薬組成物中の主たる有効成分である春ウコンの量、本医薬組成物の投与量および投与方法は、末期癌、および糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患のいずれにおいても同等でよい。本医薬組成物の1回あたりの投与量および投与方法(投与回数等)は疾患の種類よりも、主として疾患の重篤度に応じて変化させることができる。また、本発明の方法においても、春ウコンの1日あたりの投与量および投与方法(投与回数等)は、末期癌、および糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患のいずれにおいても同等でよく、それらは主として疾患の重篤度に応じて変化させることができる。
本発明においては春ウコン(wild turmeric, Curcuma aromatica Salisb.)が必須有効成分であり、秋ウコン(turmeric, Curcuma longa L.)は必ずしも必須ではないが、本発明の医薬組成物に含まれてもよく、また本発明に従って春ウコンと共に投与してもよい。本発明の医薬組成物が秋ウコンも含む場合、春ウコンと秋ウコンの質量の合計に対して、春ウコンの量が50質量%より多く、秋ウコンの量は50質量%未満であることが好ましい。より好ましくは、春ウコンと秋ウコンの質量の合計に対して、春ウコンの比率が60質量%以上、特に80質量%以上である。春ウコンと秋ウコンの使用比率は、患者の癌の種類や症状によって変え得ることになるが、特に肝臓癌系統の場合には秋ウコンの比率を(春ウコンと秋ウコンの質量の合計に対して秋ウコンの量が50質量%未満であることを条件として)高めるとよいであろう。しかしながら、春ウコンが主たる有効成分であり、春ウコンが必要量確保される限りにおいて、本発明において使用する春ウコンと秋ウコンの混合比率が少々変わっても作用効果において顕著な差を認めるまでには至っていない。また本発明の医薬組成物は製薬的に許容できる賦形剤等を含んでもよい。
慣習的に、単に「ウコン」といえば秋ウコンを意味してきた。秋ウコンは春ウコンと同属ではあるが、異なる種に属する別個の植物である。秋ウコンにはクルクミンが多量(含有量3.6%)に含まれているため、クルクミンがウコン類の主要薬効成分として脚光を浴びてきた。しかし、本発明の医薬組成物はクルクミンの含有量が秋ウコンの10分の1以下であり、精油成分とミネラルの含量が秋ウコンより夫々6倍および7.5倍も多い春ウコン(含有量それぞれ6.0%)を主要な有効成分とする点で際だった特徴を有し、また本発明の方法はそのような春ウコンを主たる有効成分とする医薬組成物を投与する点で従来技術と大きく異なっている。
本発明の医薬組成物は、平均的な大人の患者(体重60kg)に対して、一日当たりの春ウコンの投与量が乾燥物換算で通常3〜10g(生では約15〜50g)、好ましくは一日当たり乾燥物換算で5〜10gとなるように経口投与される。本発明の医薬組成物のこのような量を、一日複数回、例えば3回以上、好ましくは5回以上に分けて投与する。一般的に、1日分を多くの回数に分割して投与した方が単位質量当りの効果が増加する。例えば、1日分を3〜10回、または10回以上に分けて投与してもよく、1日分の量を500mlのPETボトルに入れ水を一杯までいれて、1日かけて何回にも分けて少しずつ飲んでもよい。服用回数が多くなることによる煩雑さを避けるため、典型的には、平均的な大人(体重60kg)に春ウコンが乾燥質量として5g/日を1回あたり1g〜1.5g程度として複数回に分けて本発明の医薬粗製物を経口摂取させる。本発明の方法においては、同様に、春ウコンが乾燥物質量として1日あたり通常3〜10g(生では約15〜50g)、好ましくは一日当たり乾燥物換算で5〜10gとなるように、1日複数回、好ましくは3回以上、特に好ましくは5回以上に分けて経口投与される。春ウコンの効果が現れ、癌が消失した場合には、たとえば摂取量を(春ウコン乾燥質量として)3g/日程度に少なくすることができ、再発の兆しが見られたときには再度5g/日またはそれ以上に増量させてもよい。
本医薬組成物の投与時期は、摂取回数に応じて略等間隔になるように決められる。通常、朝昼晩の3回を基準とすることができるが、これよりも多くの回数、例えば、4時間毎に5回/日投与してもよい。投与時期は、食前、食後又は食事と同時のいずれでもよいし、空腹時であってもよい。
一度にあまり大量に投与しても投与量に比例した効果は上がらず、むしろ全体的な効果が落ちる傾向が見られる。
本発明においては、春ウコン、秋ウコンともに根茎部を使用する。従って、本明細書において、「春ウコン」および「秋ウコン」という場合は、特に別段の記載がない限り、それぞれのウコンの根茎部をいう。本発明において、各ウコンの根茎部は、生のまま、抽出物として、または、乾燥および粉砕した乾燥粉末として、あるいは、顆粒および錠剤(カプセルを含む)等の種々の形態で投与され、または本発明の医薬組成物に含めることができる。生の場合には、おろし金ですり潰し、コップに流し込んで適当量の水を加えるのが好ましく、あるいは、生の春ウコンを少量の水とともにミキサーにかけて,懸濁ジュース状にして摂取するのが好ましい。生の春ウコンは、沖縄県では通常12月から3月の間しか入手できず,冷蔵では芽が出てしまうので保存には冷凍しなければならない。抽出物として使用する場合には、できるだけ春ウコンおよび秋ウコンの有機成分およびミネラル等の全成分が失われないように配慮することが好ましい。ウコンの根茎部の乾燥および粉砕は、一般に知られたどのような方法で行ってもよいが、強く加熱することは避けるのが好ましい。例えば、乾燥しやすいようにスライスしたウコンの根茎を自然乾燥若しくは低温で乾燥させ、冷却しながらミキサーで粉砕することによってウコンの粉末を得ることができる。乾燥粉末も苦味が勝り顆粒や錠剤に比べて取り扱いにやや難があり、顆粒や錠剤(カプセルを含む)が好ましいであろう。顆粒や錠剤、特にカプセル製品は生のウコンに比較して摂取時の苦味や臭みはないので患者には喜ばれるであろう。活性面から見ると、粉末、顆粒、錠剤等の製品についてはそれら製品製造工程で加熱等が行われるので、それらの工程が活性に影響を与える可能性は否定できないが、これまでの結果から、生のウコンだけでなく粉末や顆粒製品も十分に所望の効果を達成し得ると考えられる。春ウコンは「春うっちん粒」(春ウコン含量0.1g/1錠)、「春うっちん」(春ウコン粉末)(春ウコン含量0.75g/1g秋ウコン含量0.25g/1gの粉末)および「春うっちん原料の根茎」として株式会社仲善(沖縄県南城市)が製造している製品が簡便に入手可能である。
秋ウコンを混入させることで春ウコンの粉末の強い苦味がマスキングされるので、春ウコンと秋ウコンとを上述した比率の混合物として使用することは、苦味のマスキングという点でも好ましい。また、酒類他の飲料に漬けたものを固形物とともに抽出物を含む液体と一定量ずつ摂取してもよいであろうし、全抽出物を混合したウコン製品も使用できる。本発明の医薬組成物は、前述したように春ウコン以外に秋ウコンを含んでもよく、更に製薬的に許容できる種々の添加物を含んでもよい。そのような添加物には、乳糖、炭酸カルシウムまたは燐酸カルシウム等の不活性希釈剤、アラビアゴム、コーンスターチまたはゼラチン等のバインダー、アルギン酸、コーンスターチ等の膨化剤、ショ糖、乳糖またはサッカリン等の甘味剤、ペパーミント等の香味剤、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはカルボキシメチルセルロース等の滑湿剤が含まれる。さらに、保存性や取り扱いの容易性、投与量の増減のし易さなどからみれば、顆粒や錠剤等の製品が好ましい。また、本発明の医薬組成物は適量のビタミン剤やアミノ酸剤、あるいは、健康食品または機能性食品などと一緒に摂取することができる。
春ウコンは、癌、特に末期癌(直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌または消化管膜間質性腫瘍)、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、病原体が細菌やウイルスをはじめとして、病原体が未発見のものまでを含む多種多様な疾患のうちのいくつの疾患を罹っていても、これらを同時並行的に短期間(20日〜数ヶ月)で治療できる。
このことは、春ウコンが、「健常人をはるかに超えるレベルに免疫系の活性をあげ」、その免疫が疾患を治療している「強い免疫賦活剤」であることを示している。これは性別・年齢に関係しない。癌が治らない病気のために疑問視されていた「バーネット・F・Mの免疫監視説」が正しいとされ、「sneaking through 機構説(「癌は免疫をすり抜ける」と言う説)」は否定されそうである。
一方、「癌は遺伝子異常・欠陥(突然変異)で起きる遺伝子の病気であり、突然変異が蓄積し、長い時間をかけて発病する」と言われている。そのため、突然変異のDNAに着目したオーダーメイド医療が解決策と言われ始めている。しかし、癌・糖尿病などの疾患には、細菌やウイルスで生じる疾患と異なりこれらの既知の「病原体」が認識されていないが、「免疫系が異物と認識している病原体が存在する疾患」なので、春ウコンにより同時並行的に治癒させることができたと考えられる。このことは、癌や糖尿病などの疾患が感染症であることを強く示唆している。
このことから、癌・糖尿病などの遺伝子異常・欠陥(突然変異)と呼ばれているものが、免疫系が異物(病原体、感染源)と認識している動物系ウイロイド様物質「ウイロイドライク」と考えると、春ウコンによって賦活した免疫系が広範な病気を治療する理由が統一して理解できる(図1)。
近年、植物病理学ではウイルスよりも小さな、裸のDNAやRNA自体が感染源となる病気が見出され、これらの物質はウイロイドと命名されている。植物に存在して、動物に存在していない理由は本質的になく、「動物細胞にもいずれ見つかるはずである」と、米国の高名な植物病理学の教科書に記載されているが、これとも符合する。病原体が遺伝子に極めて近いと考えると、生命現象に関わる遺伝子との区別がつけ難いので、免疫系に頼る治療法が確実な方法と言える。
これらの病原体は、親和性のある宿主細胞内で継代されているが、加齢などによる免疫の低下に伴って、病原体の増殖速度が免疫系の抑制速度を上回った時点で疾患が発症すると考えられる。そして、多くの疾患の感染は、先天的には血液を介して母親から胎児へ垂直感染していると考えている。また、後天的には主として、体液を介した水平感染、食物からの感染、および、物理的(熱・力・放射線・光線・紫外線・アスベスト等)化学的(薬物・酒・煙草タール等)微生物的(肝炎ウイルス・結核菌等)影響などによって損傷を受けた細胞に体内に既に潜伏しているウイロイドライクなどの病原体が二次感染すると考えられる。
表1.ウイロイドライクの分類イメージ
Figure 2008280333
*1)ウイルス性 *2)クロム節
免疫に関連して、抗癌剤治療の世界的権威の一人ニューヨーク大学フランコ・マギア教授の最近の発言「実際の癌治療において免疫力の増強が期待される効果を生み出したことはない」 (矢沢サイエンスオフィス編「抗ガン剤治療のすべてがわかる本」学習研究社、P80)や、国立がんセンター名誉総長垣添忠生氏の講演のなかでの発言「サプリメントや健康食品で癌を予防できるものはない」に見られる捉え方が、現在の世界的な癌研究の権威・医師の共通認識である。
これに対して、春ウコンは臨床的に免疫系を健常人以上に上げることができた稀に見る医薬組成物である。免疫のレベルは中年になるとピーク時の1/4ほどに落ちると言われているが、春ウコンはこれを補うレベルまで免疫を賦活させているということができる。文献などでは、日々草やオリーブの葉の抽出物に春ウコンと似た活性が見受けられる。「臨床的に免疫を上げるものはない」という、権威および医師の共通認識とは異なるが、春ウコンに限らずこれらの植物に難病対策の糸口が見える。なお、糖尿病の例ではあるが、ウコン(秋ウコン、ターメリック)に春ウコンほどの活性はなかったことを経験したが、予防効果については未検討である。
春ウコンを過剰摂取すると効果が減少する。すなわち、春ウコンの摂取量にはオプティマム(摂取最適値)が存在する。この事実は、春ウコンの複数成分が免疫系の多種類のサイト(受容体)とバランスよく反応したときに、飛躍的な免疫賦活が起きることを示している。同時に、単一物質での飛躍的免疫上昇は期待できないことを示している。過剰摂取による効果減少は、反応面(競争反応面または平衡反応面)で優位な成分がサイトを抑えてしまうと活性が低下していくために起きると考えられる。
よって、用法用量が極めて重要となり、効果を上げるには一日量を均して摂取することが必須であり、1日3回以上、好ましくは5回以上に分割して摂取する。前述したように、一般的に、1日分を多くの回数に分割して投与した方が単位質量当りの効果が増加する。例えば、1日分を3〜10回、または10回以上に分けて投与してもよく、1日分の量を500mlのPETボトルに入れ水を一杯までいれて、1日かけて何回にも分けて少しずつ飲んでもよい。また、病状が重篤な場合には残された時間が少ないので、用法用量には特段の注意が必要となる。また、オプティマム投与量が5〜10g/日(体重60kgの場合)と幅が広いので、使用上の失敗が起き難い。また、この範囲では副作用が殆ど無いので、安心かつ簡便な経口剤である。さらに、「肝臓癌以外の五つの疾患」を同時並行的に抑えた後述する実施例を見ると、安価な春ウコンだけで全ての症状が治まり、副作用を抑える投薬も不要なので、身体に対しても負担が軽く、経済的にも優れている。なお、多くの疾患を抱えている場合、春ウコンの摂取を始めると「瞑眩(メンゲン)」と言われる過剰反応が稀に起きるが、この場合は、瞑眩がおさまる程度にまで摂取量を減らしてのち、徐々に摂取量を所要のレベルにまであげるという馴化が必要である。
また、多くの疾患の症状が短期間で治癒するが、病原体が宿主に潜伏して再発することがある。病状が治まっても、感染細胞(病原体が潜伏している細胞)が殆ど無くなるまでの期間は春ウコンを摂取し続ける必要がある。この摂取期間は、春ウコンの用法用量、および、細菌、ウイルス、ウイロドライクの種類、感染者の状態、病巣の部位、などによって異なる(数ヶ月から数年程度)であろう。疾患が再発した場合、春ウコンの摂取を再開すると再発を抑えられる。なお、今までの経験ではリバウンド現象は起きていない。
以上の考え方から、今まで原因不明の疾患、抑えにくいウイルス性疾患(エイズ等)へ応用は拡がり、さらに、腎不全、ネフローゼ、骨粗鬆症、アルツハイマー症、白内障、敗血症、多発性骨髄腫および胆嚢癌等の未検討癌、多剤耐性疾患、慢性疲労、パーキンソン氏病、バセドウ病、筋萎縮性側索硬化症などの筋萎縮症、筋ジストロフィー、潰瘍、BSE、ヤコブ病、痛風、クローン病、各種症候群、新型インフルエンザなどにも本発明の適用を試みる価値が大きい。
春ウコンの摂取を続けていても、患者の免疫力を下げる要因である(1)寒さ、(2)過労、(3)不快感(ストレス付与)等が続くと癌などの疾患の悪化が観察される。従って、春ウコンは患者の免疫力を上げることによって種々の活性を示しているが、少なくとも病状回復当初は本医薬組成物を投与すると共にこれらの悪化要因を極力避けることが好ましい。
後述する実施例で明らかなように、余命2〜3ヶ月と判断されて自宅療養となった相当重篤な末期癌患者でも、春ウコンを継続して適量ずつ摂取していると、癌の種類にかかわらず、ほぼ3ヶ月程度で多くの病状は好転し回復する。しかしながら、回復したからといって摂取をおろそかにすると癌が再発する傾向があるので、回復後の一定期間は継続して摂取することが特に望ましい。すなわち、本医薬組成物は投与後1〜3ヶ月で効果を示し始めるが、さらに継続して長期にわたって投与することが好ましい。
一方、春ウコンの卓効で驚くほどの回復振りを見せたにもかかわらず、その回復が春ウコン投与の事実を知らない医師に誤解を与えた結果、医師が抗癌剤治療を開始あるいは更に進め、投与された抗癌剤の副作用に患者が勝てず、数ヵ月後に死に至ったと考えられる事例があった。
本発明者らの親戚や友人等で、医師から治療の見込みがないと言われた各種の癌を患った者または薬剤の強い副作用の苦痛で投薬を辞退した者に対し、患者本人の了解および、場合によってはさらに患者の家族の了解の下に患者に春ウコン摂取を勧めた。その結果を以下の表にまとめた。
表2.各種の癌に対する春ウコン服用の効果
Figure 2008280333
注:病院名欄が「---」の患者は、病院における各種治療を受けなかった事例であることを意味する。「+天寿 5年<」は、5年以上生存し、天寿を全うしたことを、「+延命 N年<」は、N年以上延命し現在も生存中であることを意味する。「1年9ヶ月−再開イレッサ治療による副作用により死亡」は、春ウコンを服用し始めてから1年9ヶ月間生存し、制癌剤治療の副作用で死亡したと思われることを意味する。また「+延命X2 1年6ヶ月」は、末期癌が第1回自宅療養(春ウコン服用)で回復したが、再入院して制癌剤治療を受けて再度癌が悪化し、自宅療養(春ウコン服用)したが手遅れであり、2回の自宅療養で計1年6ヶ月延命したことを意味する。「+回復 8ヶ月<」は症状が回復し、8ヶ月以上延命中であることを意味する。
なお、年令は、癌の診断を受け手術等による治療を開始した時の年令である。
また、本発明の医薬組成物は、一部にはヒトの免疫系を非常に強力に活性化することによってその効果を表すと考えられるため、液性免疫および細胞性免疫機構が治療上効果を及ぼすであろう、末期癌以外の種々の疾病にも治療効果があると考えられる。また、本発明の医薬組成物は何らかの機構を通してその他の種々の疾病に治療効果を有することも確認されている。以下の実施例は、本発明者らの友人や親戚などの、ごく親しい者で各種の癌を患った者、および、同様に本発明者らの友人や親戚などのごく親しい者で糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症、または高血圧症など、免疫系が非自己(異物)と認識する疾患を患っている者に対し、患者本人の了解および場合により患者の家族の了解の下に春ウコンを服用させ、その効果について更に詳細に記載したものである。いずれの例においても、担当医師は患者が治療のために春ウコンを服用していること、および、疾病からの回復が春ウコンの服用によることを知らない。
なお、下記の実施例中、氏名の略称の後に示した年齢は、特に別途記載のない限り各疾病であるとの診断を受けた時の年齢および体重である。また、特に断りのない限り、以下の実施例では春ウコンの供給源として株式会社仲善の春ウコン製品を使用した。
末期直腸癌およびMRSA感染症
C氏(55歳、体重60Kg)が55歳の年の1月に直腸癌の手術を受けた。発明者らが「C氏は癌の手術をして調子が大変悪い」と聞いたのは手術後3年経ったC氏が58歳の4月のことである。転移などの心配も気になったので、急いでC氏に会ってみた。C氏の説明によると、直腸癌の手術では評判の高い病院だったので、ほぼ同年齢の四人が殆ど同時期に手術を受けて、同室に入院していたという。手術から3年が過ぎていたので、そのうちの2人は既に癌が転移して亡くなっていて、もう1人も転移して危険な状態らしいとのことだった。C氏自身も転移を心配せざるを得ない時期になり、体調は悪いというので、本発明者の勧めで「春うっちん粉」を、1日あたり5gを3回に分けて摂取するようになった。
「春うっちん」(春ウコン粉末)を摂取するように勧めてから1ヵ月後に電話で状況を聞いたところ「春うっちん」を飲み始めて2週間後ぐらいから体調がよくなってきたということで安心していた。ところが、C氏が63歳になった頃にC氏の体調が思わしくなさそうだとの情報が入ってきたので、訪問して話を聞いてみると、「春うっちん」の摂取量が1g/日程度とかなり減っていることが分かった。そこで摂取量を増やし、5g/日を5回に分けて4時間ごとに摂取するように勧めた。C氏は、直ぐに勧められたとおりに実行した。摂取量を増やして飲み始めてから1ヶ月程で体調が回復すると同時に、手術後8年間、MRSA 感染による痔ろう化を繰り返していた人工肛門周辺の化膿がほぼ完治した。MRSA感染症の再発を心配してしばらく様子をみていたが、64歳のときには肛門の手術ができると判断され、再手術が行われ、人工肛門を外して元に戻すことが可能になった。このことから、春ウコンの摂取量と摂取方法が重要な要素であることが明らかとなった。
上述したように、MRSAは元々はメリシチン耐性黄色ブドウ球菌として発見されたが、メリシチン以外の非常に多くの抗生物質に対しても耐性を示すので、MRSA感染症の治癒は難しいとされている。従って、春ウコンがMRSA感染を抑えたことは驚くべきことである。恐れていたMRSA感染症の再発も再手術後に問題化することなく、術後は順調に推移している。なお、転移したらしいという最後の同室者も、8年前に亡くなったということなので、C氏だけが手術後も12年を超える長期の延命となっている。
C氏は春ウコンを摂り続けていたが、一時期、有効量に達していなかったので一時的に体調が悪化したのであろう。しかし、その後、適正な量に戻して一定期間、使用することができたので、難治性MRSA感染症も治まり、また、現在までの再手術後約2年間は、恐れていたMRSA感染症の再発も起きていない。
末期肺癌
D氏(64歳、体重65kg)は大学卒業後まもなく渡米し、ずっと米国ヒューストンで重要な仕事をしていたが、体調を崩して米国で一流のMDアンダーソン病院で肺癌と診断され、直ぐに手術を受けた。手術を開始したものの、癌の大きさと部位の難しさから切除は不可能と判断されて手術は中止となり、病巣に手をつけることなく縫合された。
少しでも延命につながるようにとの米国病院の進めにより、退院後はターミナルケアのために日本に戻ることにし、温暖で心穏やかにすごせるところとして幼少の頃に夏休みを過ごした思い出深い千葉県の外房州の安房天津にほどちかい、鴨川市のK病院に入院した。この病院の医師からの勧めは、温熱体を癌の部位に埋め込む手術(広島大の温熱療法)であったが、D氏は、メスを入れることが体に大きなストレスを与え、寿命を縮めることになると考え、これを辞退した。既に肺癌は直径3センチの大きさになっており、また切り難い場所であったので、米国病院の判断と同じように、もはや打つ手はないという状況であった。
そこで、生の春ウコンの服用と肌着の上から患部と思われるところに携帯用カイロを貼ることを勧めた。同氏は64歳の年の12月7日から、カイロの貼付と一日あたり生の春ウコン30gを3回に分けて朝昼晩に摂取し続けた結果、翌月10日前後のX線写真検査では、直径3センチの白い円形であった癌が、缶詰のパイナップルを斜めから見たように白の楕円形に黒い切込みが入り、中央が黒く抜けた状態になってきていて、医師も寛解(完全治癒ではないが、明らかに病状が快方に向かっている)と診断した。
65歳の年の3月末になると、癌の症状が完全に治まったので医師は治癒したと診断し退院を許可し、D氏は米国に戻った。発明者らは、帰米に際し春ウコンの摂取を続けるように注意したが、医師の「治癒したので退院可」の診断で完全に直ったと信じてD氏は春ウコンの服用はやめてしまった。
この年の8月になって、肺癌を再び悪化させて体調を崩したD氏は、日本に再帰国し、発明者に肺癌の再発で帰国した旨電話で連絡をしてきたので、3月に注意したとおりのことを繰り返し、春ウコンを継続摂取するように勧めた。そこで、D氏は日本にストックしていた生の春ウコンの冷凍品をそのまますりおろしてかつてのように摂取することを再開した。その結果、9月中ごろには肺癌が治まり、体調が再び回復したので米国に戻ることができた。米国へ戻るに際して、生の春ウコンと同様に乾燥粉末品「春うっちん」でも効果に大きな差がないことと、生の春ウコンが入手困難な季節であったので、本発明者らは、D氏に「春うっちん」を米国に持ち帰り、必ず服用するように勧めた。
この時の経過観察により、癌が消失して治癒したと診断されても、春ウコンの摂取を止めると癌は再発するが、春ウコンの摂取を再開すると癌は再び消失することが示された。また、D氏の春ウコンの摂取条件によれば治癒の状態まで症状を抑えることは出来るが、短期間の摂取では病原を完全に取り除くことができていないことも確認できた。
その後、66歳のときの8月に日本に再び帰国し、体調はよく、医師の診断でも肺について特別な指摘は受けていないとのことであった。このことにより、「春うっちん」の効力を再確認できた。
しかしながら、医師から臨床試験中の肺癌用制癌剤イレッサで完治させたいとの勧めがあり、D氏はこれを受け入れたのでイレッサによる治療が開始された。きわめて残念なことに、その治療開始から約40日後の9月28日にD氏は急逝してしまったが、状況から考えてイレッサによる副作用のためであると思われる。
末期肺癌
E氏(64歳、体重57kg)が体調を崩したので検査を受けたところ、64 歳のときの12月下旬に肺癌が発見され、翌1月中旬には第1回目の制癌剤(シスプラチン)による治療を受け、数クールの制癌剤治療が行われた。しかし、医師からは「体が若く、癌の進行は大変早い。」と言われ、3月中旬には酸素マスクを必要とする程まで病状は悪化し、病院での治療は終了となり自宅療養を勧められて家に戻った。
家族と本人の希望により3月下旬から1日あたり生の春ウコン30gを3回に分けて飲み始めるように勧め、これを実行したところ、4月末日には酸素マスクが不要となるほどまでに病状が回復した。実施例2のD氏の場合と同じような治療効果が再現し、同様なスピードで症状が改善していると思われた。
5月初旬に病院で診察を受けると聞いたので、本人に会って、医師から再度制癌剤投与の勧めがあっても体調が完全に回復するまで待ってもらうようにした方がよいと助言した。
5月の連休過ぎにE氏は検査を受けに病院へ出かけ、元気になり始めていたE氏を診た医師から即刻シスプラチンによる治療を再開するため入院するよう勧められた。その勧めに従ってE氏は入院し、5月中旬から制癌剤を2クール投与された。残念ながら、制癌剤治療を再開してから25日後の6月初旬にE氏は急逝された。
末期肝臓癌
内科医師(専門は肝臓)のG氏(59歳、体重60Kg)は、59歳の年の秋ごろから背中に多少の痛みがあり、12月中旬に青森県H大付属病院で検査を受けた結果、末期の肝臓癌と診断された。診断結果が自分の専門分野の疾患だったので、G氏の兄の内科医(専門は胃腸科)との間には交わす言葉もないほど衝撃は大きかったと言う。中規模の個人病院の院長として内科全般を診ながら、専門の肝臓には注意をしていたが、肝硬変もなかったところへの全く予想もできなかった末期肝臓癌の診断であった。
残された時間も少なく治療手段はないと聞き、1日当たり生の春ウコン30gを3回に分けて服用するように兄を通じて勧めた。G氏は、勧めにしたがって59歳のときの1月7日から上記のように生の春ウコンの摂取を始め、3月末日には治癒したと診断され、退院できるほどに体調が回復した。G氏にとっては、末期の肝臓癌からの回復などありえないことであり、春ウコンは兄に言われる通りに飲んではいたが、黄疸症状や背中の痛みから自力で回復できたと思っていたようである。
本発明者らは退院後も春ウコンの服用を継続するように注意をしたが、G氏は専門医としての常識から、自分は癌ではなく、H大付属病院の末期の肝臓癌という診断は誤診だったと考えたようである。そのような判断からG氏は退院後に春ウコンの摂取を止めてしまった。一方、退院を喜んだ家族は、毎週のように週末をG氏と一緒に温泉で過ごす生活をしていたが、肝臓癌が再発して退院3ヵ月後の6月18日にG氏は動脈瘤破裂で急逝した。
胃癌、食道癌全摘後の腸への転移末期癌
H氏の父親(80歳、体重52kg)は、胃癌および食道癌を全摘する大手術をした約1年後に、胃と食道の代替として引き上げていた腸の部位に癌が転移し、これが悪化した。北海道のS医大病院で余命3ヶ月と宣告され、病院の勧めに従って自宅に戻った。
80歳の年の2月から1日あたり生の春ウコン30gを3回に分けて摂取しつづけたところ、摂取を開始してから約3ヶ月で完治と診断されるに至った。全摘が大手術であり、その上老齢だったために体力回復に1年以上かかったが、更に1年経過して体重が増量し始めるとともに本人のわがままも強くなった。体力が回復してしばらくすると、苦いものはいやだと言って生の春ウコンを拒絶してしまった。残念なことに、摂取を中止してから3ヵ月後に患者は急逝してしまった。
末期大腸癌
国立研究機関の研究者M氏(72歳、体重55kg)は、糖尿病の悪化によってインスリン療法を開始することになったので、インスリン投与のトレーニングのため72歳の年の7月に入院したところ、腸を閉塞するほどの大きな大腸癌が見つかり、同年8月に点滴を受けながら癌の切除手術を受けた。
M氏の弟子の一人が発明者の勧めで春ウコンを摂取して全快した経験があったため、その弟子を通じて実施例1と同様に、「春うっちん」(春ウコン粉末)の摂取(3g/日、3回/日)を開始した。糖尿の指標値が激減してインスリンは不要となり、医師はこのような経験はないと首を傾げて驚きを隠せないようであったという。しかし、9月の退院時に癌の進行で余命は数ヶ月と宣告され、自宅療養となった。8月の手術後に、医師から、癌は取れるだけ取ったと言われていたが、完全には取りきれていなかったようだ。
その後もM氏は「春うっちん」の摂取を変わらず続けていたので、73歳の年の正月には、あと10年は生きられそうだと言えるほどに元気を回復した。この回復振りを見た医師は制癌剤治療をすべきだと勧めてきたが、M氏はそれを拒否していた。しかし、医師の強い勧めにやむを得ず、M氏は「副作用が出たら中止する」という条件で制癌剤治療を開始することを受け入れ、その後制癌剤投与を繰り返し受けた。73歳の年の7月までに制癌剤を3クール実施した結果、病状はきわめて悪化して食事も取れなくなり、M氏は再入院となった。
M氏の病状は好転せず、同年11月末に医師から再び余命1ヶ月と言われて自宅に戻された。12月下旬に弟子が見舞った時には、M氏は「春うっちん」を継続して摂取(3g/日、3回/日)してはいたが、制癌剤の副作用はすさまじく、おそらくはその副作用により免疫力が大きく落ちたために脳幹にまで癌が進んだようで呂律が回らなくなっていたという。そこで、発明者らは春ウコンを主剤とする錠剤「春うっちん粒」を一日50錠(春ウコン5g相当)に増量して飲むことを勧めた。M氏は直ぐに勧められたようにこの錠剤の服用を開始したが、もはや手遅れだったようで2ヶ月の延命しかできず、翌年3月中旬に亡くなった。
消化管膜間質性腫瘍
O氏(68歳、体重50kg)は、消化器の表皮にできる特殊な癌、消化管膜間質性腫瘍(GIST)と診断され、T医大病院に入院し、腫瘍を切除する手術を受けた。その後2年ほどして転移したので再手術のため開腹が行われたが、癌に手をつけることができずに縫合され、O氏は医師から自宅に戻るように言われた。
その後、O氏は別のT病院に移り治療を受けるようになった。医師からイレッサ(ゲフィチニブ)を改良した新薬グリベック(イマチニブ)を自宅で使うようにと指示され、O氏はそのようにしていたが、その副作用に悩まされ、指示された服用量の半量をやっとの思いで服用していた頃に「春うっちん」(春ウコン粉末)の服用(4g/日、3回/日)を始めた。O氏の体重が40kgにまで減量していたので、「春うっちん」の服用量を1日4gとしていたが、服用を始めるとグリべッグの副作用が消えた。
1ヶ月ほど経過すると胃を中心として調子がよくなってきたので、O氏はグリベック摂取をやめて「春うっちん」の服用だけを続けた。帰宅40日後の検査結果では、癌は大きくなっていないということであった。また、「春うっちん」服用4ヵ月後の69歳の年の12月初旬にはO氏の体重も回復し始め、医師もCT検査で癌の消失を確認した。医師は「癌は裏に隠れている可能性がある。」と患者に伝えた。CT検査では裏も表もないので安心できる状況と考えた。
翌年4月のCT検査でも癌は消失したままであり、「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g、5分割摂取)に切り替えた。癌発病以後は、例年、夏場に体調を崩して病院で過ごしていた。グリベックを止めて春ウコンを摂取し始めて1年経過した夏は、初めて自宅で過ごすことができた。春ウコンだけにして1年8ヶ月になるが、癌も消えたままで体重も増え、健康を保っている。
糖尿病
重度障害の脳梗塞患者L氏(69歳、体重65Kg)は、三度目の発作を起こした年(69歳)の4月から殆どベッドに寝たきりの状態だった。2年後の6月に、L氏が眠っていることが極端に多くなったことに家族が気付き、本郷にあるクリ二ックの訪問診療の医師に相談し、血液検査をすることになった。その結果、血糖値とヘモグロビンAlc値で糖尿病が疑われる値が出たので、L氏は確認のために定期的に診察を受けているT大付属病院で診察と再検査を受けた。再度、同様の結果が出ため、すぐに経口糖尿病薬が処方された。
家族から「糖尿病が心配される状況」との連絡を受けたので、本発明者らはL氏に春ウコンの摂取を勧めた。L氏は6月28日から「春うっちん」(春ウコン粉末)を1日約3gを3回/日に分割して摂取し始めた。前日の検査結果を見たT大付属病院の医師の診断は「糖尿病領域の数値だが、膵臓からインスリンはまだ出ている」とのことであった。次回の7月24日の検査では、医師はインスリン投与を考えて準備していた。しかし、検査結果には数値の大幅な低下傾向が出ていたので、経口糖尿病薬量を半減させながら様子をみることになった。10月の検査ではほぼ正常領域(表3、図2)まで下がり、さらに春ウコン摂取3年後には血糖値が110、ヘモグロビンA1cが5.7%にまで下がった(表2)。
表3.春ウコン服用開始後の血糖値とヘモグロビンA1c値の推移
Figure 2008280333
(正常範囲:血糖値70〜109mg/dl、ヘモグロビンA1c 4.3〜5.8%)
ヘモグロビンA1c値は春ウコン摂取直後に血糖値と同じように降下し始めたが、正常領域に入るのは血糖値より2ヶ月遅れた。このことは赤血球の寿命が約3ヶ月であることと、ヘモグロビンA1c値が過去3ヶ月間の血糖値の累積状況を示す指標であることを反映したのであろう。
高血圧の症状も、糖尿病の指標の低下と軌を一にして改善し、血圧値も正常値に近づいた。その後、睡眠状態は正常に戻り、脳梗塞以後に見られた失語症が回復した。春ウコン摂取開始から3年後の現在、最近2年間の春ウコン摂取が十分でなかったにも拘らず、ヘモグロビンAlc値は5.7%程度とほぼ正常値で推移している(表3)。
なお、脳梗塞による重度障害もかなりの快方に向かっている。脳梗塞による障害の軽度化および失語症回復と春ウコンとの関係は不明であるが、リハビリテーションの担当者は「今までに経験したことのない回復具合」と言っていた。
糖尿病と肺癌(実施例2)の春ウコン投与による回復速度が殆ど同じだったことは興味深い。個体差があるのでこの傾向は一般的なものであるかは確認できていないが、糖尿病と肺癌からの春ウコン投与による回復速度は一般的に密接に相関する可能性がある。
糖尿病
企業経営者のW氏(1954年生まれ、体重70kg)は40歳頃から糖尿病と診断され、血糖降下剤の投薬が始まり、食事療法と運動療法を医師から薦められた。これらの療法を忠実に実行していたが、ヘモグロビンA1c値は徐々に上昇していた。「春うっちん」(春ウコン粉末)を2〜3g/日を摂取して4年以上になるが、ヘモグロビンA1c値の上昇が頭打ちとなった程度である。「Rさんの初期、Rさんの二人の仲間、S氏親子、L氏、M氏ら、計7人」のように劇的に良くならず、業務の性格上、期末の過労と寒さが重なる二月から三月は、以前ほどではないが糖尿病が悪化する傾向は変わらなかった。糖尿病を除く症状(風邪をひかなくなったなど)に改善点が見られたので、摂取を継続しながら経過観察を続けていた。
W氏のヘモグロビンA1c値は周期的な年内変動を繰り返している。寒くて激務の四月に毎年ピークが来ているが、Rさんの免疫の周期を見ているように見えた。W氏から春ウコンを四年間続けているが、糖尿病が多少は良くなったように思うが、顕著な効果が現れないタイプかも知れない、と言われたので、「癌の場合は5〜7g/日(体重60kgの場合)を数ヶ月間摂取する。諦める前に三ヶ月間だけこの量まで増量して摂取しては。」と勧めたところ、2007年8月から「春うっちん粒」70錠/日(春ウコン7g/日相当、5回に分割)の摂取を始め、図3に示した通りの結果となった。
「春うっちん」の摂取量2〜3g/日では「現状維持〜やや改善」だったが、5g/日〜7g/日としたところ、数年の傾向では寒さに向かってヘモグロビンA1c値および血糖値が上昇し始める時期に、急激に低下し始め「著効」が現れた。これは、大きく免疫が上がったためと考えている。この著効が現れた三ヶ月の間に、長年、苦痛であったドライアイが同時に改善し、目薬の使用量は三分の一で済むようになった。
今までも、アマリールおよびベイスンを服用していたがヘモグロビンA1c値および血糖値低下に顕著な効果が出ず、インスリンの分泌が悪いタイプと言われていた。しかし、春ウコン(5g/日〜7g/日摂取)でインスリンが充分に分泌していることが窺える結果が得られた。また、低血糖の恐れがでてきたので、血糖降化剤を控え、7g/日を継続して様子を見ているが、A1c値は6.4となった。正常値(5.8)以下にするには、多少の時間が必要と思われるが、投薬が不要な水準まで低下した。
糖尿病
インスリン治療中・網膜症治療中の例(女性、1941年生まれ、体重50kg)
インスリン治療に入って2年(食事毎にヒューマログ注4〜5単位、睡眠前に活性持続型ランタス注6単位のインシュリン投与)、網膜症の治療も始まり、秋ウコンを併用していた。2006年3月に「春うっちん」(春ウコン粉末)摂取(3〜5回に分けて、5g/日、)を始めると4ヶ月でヘモグロビンA1cは7.7から6.5まで下がり、同時に網膜症の治療も終了した。そこで退化したインスリン分泌機能の復活を図るためにインスリン投与量を10%減らすと、2ヶ月で7.5程度まで上昇し5ヶ月間この水準が続いた後に、膵臓の機能が一部復活したため、ヘモグロビンA1cは6.4まで落ちた(この間9ヶ月)。そこでインスリン投与量を再び約15%減らすと2ヶ月でヘモグロビンA1cは7.5まで上昇したが直ちに6.7まで下がった(この間4ヶ月)。回復の早期化は、インスリン分泌機能の回復が加速してきたためと考えている。インスリン投与量の削減が加速しているので、インスリン治療終了が見えてきた。
糖尿病患者で、網膜症治療が終了し、インスリン治療も終了に向かっている例は、稀なことと考える。実施例8および9では春ウコン摂取で単純に血糖値が低下したが、インスリン治療を始め、インスリン分泌機能がいったん退化してしまうと機能回復には時間と工夫が必要になる。特に、活性持続型を使用すると退化が著しいようである。
C型肝炎
R氏(54歳、体重68Kg)は、消防庁の救急隊長をしており、職業上の感染によると思われるC型肝炎抗体陽性者だったが、50歳を過ぎてから肝酵素値が上がり、肝臓癌を心配し始めていた。インターフェロンでも肝酵素値が下がらず、効果がなさそうと医師に診断された直後に、発明者から春ウコン摂取のC型肝炎への効果の可能性を聞き、摂取のアドヴァイスを求めてきたので、「一日量を一度に飲むのではなく、均して飲むとよい」と助言した。発明者らの助言を参考にして、R氏は500mlのPETボトルに1日量(4g程度)の春ウコン粉末を入れて水で満たし、水の替わりに1日かけて飲むようになった。長期間にわたってのHCV抗体検診は常に陽性であったが、春ウコン摂取開始以後、R氏は毎日のように酒を楽しむ生活をしているにもかかわらず、肝酵素値は正常領域に落ち着いていた。その上、65歳の時の肝炎ウイルス検診結果は「現在、C型肝炎ウイルスに感染していない可能性が極めて高い」(5段階評価の4。なお、1〜3段階が陽性。)となり、安心できる状況になった。
類天疱瘡
糖尿病を克服した実施例8のL氏は、72歳の6月中旬に水疱疹が出来始めたので、T大付属病院で診察を受けた。8月に入ると症状は一段とひどくなり、指から腕にかけて全面的に包帯で覆うほどとなり、類天疱瘡と診断された。
医師から「入院をさせてステロイドを大量に使う治療法を行ないたい」と言われた家族は、ステロイド治療の怖さからこの療法を辞退し、医師からは「大した治療効果は期待できない」と言われたミノマイシン・ニコチン酸アミド療法を選択した。L氏とその家族は糖尿病が良くなっても摂り続けていた「春うっちん」(春ウコン粉末)(1日3gを3回に分けて摂取)を飲んで様子をみることにした。
T大付属病院ほどの大病院でも珍しい病気のため、多くの医師を始めとして研修医までが写真撮影、口蓋観察に来るような状況になった。医師から「治癒には1年ほどの期間がかかり、失明の心配がある」と言われた。しかし、1ヶ月後の9月中旬には類天疱瘡が驚くほどの早さで完全に治まった。あまりの回復の早さに驚いた医師は、病名を「老人性天疱瘡」と修正したが、普通の天疱瘡としても速すぎる回復であった。
この患者が春ウコンを飲んでいなかった数年前に帯状疱疹に罹り、約1年間に亘ってかなり苦しんだことを考えると、病名が間違っていたのではなく、類天疱瘡発病前から摂取を続けていた春ウコンによって早期に改善したと考えている。類天疱瘡の症状が治っていく傾向と速度は、この患者の糖尿病が治っていく経過に近似していた。
蓄膿症と慢性的喀痰
積年の蓄膿症と慢性的喀痰症に悩まされていたS氏(66歳、体重73kg)は、「春うっちん」(春ウコン粉末)摂取5g/日(1g×5回/日)を始めて約一週間したところで、慢性的喀痰症の症状が改善し始めた。その後、慢性的喀痰が2ヶ月程度でほぼ治まり、他人に不快な思いをさせることも激減したので、気分的な負担が軽減された。蓄膿症は喀痰症ほど簡単には改善していないが、着実に改善し、6ヶ月で蓄膿症も気にならないほどに改善した。このように、本医薬組成物は、本人のみならず周囲の関係者の不快感からの解放を含めて多面的なメリットをもたらし得る。
歯槽膿漏および歯周病
末期癌や糖尿病、その他の疾患を治療する目的で春ウコンを摂取させた事例のなかで、歯槽膿漏および/または歯周病などによる口臭に悩んでいた人について、本医薬組成物を投与することによって一様に口臭についても大幅な改善を認められた。
抗生物質などでも抑えることが出来なかったような悪臭だけでなく、本医薬組成物の投与により、膿および痰などの疾患が軽減され、永年の苦痛から患者を開放できたことは、衛生面や自覚症状の面で大きな利点がある。体重60Kgの人について、3〜5g/日の春ウコン粉末投与が十分な効果を生じさせるには1〜3ヶ月かかることが多いが、口臭および/または膿などの症状が同時に改善することは、気が付き難い本人よりは、周囲の人の不快軽減にも大きく貢献することになる。実際、実施例1から実施例8の疾患を抑える目的で春ウコンを摂取している時に副次的に歯槽膿漏および歯周病の症状の改善が見られた。
歯槽膿漏の完治は難しいかもしれないが、症状を大幅に軽減できれば十分に価値がある。また、当然ながら、春ウコンを摂りながら歯茎などのブラッシングによる血流促進を補助的に行なえば、歯槽膿漏の治療効果は一層上がる。
本実施例は、本医薬組成物は本人のみならず周囲の関係者の不快感からの解放を含む、多面的なメリットをもたらし得ることを示している。
うつ病
1.実施例1から実施例8までの癌と糖尿病の患者はうつ病を併発していることが多かったが(6名がうつ病と診断されていた)、これらの癌または糖尿病が春ウコンの服用によって抑えられると同時にうつ病も抑えられた。また、うつ病のみの場合でも、春ウコン粉末を3〜5g/日(体重60kgあたり、3〜5回に分けて投与)を1〜3ヶ月摂取すると、ほとんどの場合にうつ病は治まった。
2.Rさんは、糖尿病のインスリン治療に入ってから、気分が優れず落ち込む日々が続いていた。このうつ症状が春ウコンを摂り始めて二ヶ月もしない内に消え、元気が戻った。インスリンの分泌が悪くなったのが糖尿病、アドレナリンの分泌が悪くなったのがうつ病と考えると、同時に良くなるのは、原因が似ていれば不思議なことではないのかも知れないと考えられた。
3.臨床心理士のX-1さん(1944年生まれ、体重56kg)は、永年うつ状態が続いていた。職業柄、うつ病をよく理解しコントロールする術は分かっていたので、自身で頑張って抑えていたという。春ウコンがうつ病に対する効果を聞いて、3〜5g/日を摂取し始めて二ヶ月ぐらい経った頃からうつ症状が急速に改善し、顔の表情が穏やかになる変化でも春ウコンの効果が分かったという。当人がうつ症状をコントロールしていたので周囲はうつ病だったことに気がつかなかったが、当人はこの変化を充分自覚できたと言う。
4.X-2さん(1939年生まれ、70kg)は、数年間うつ症状に悩まされていた。職業のジャーナリストとしての仕事にも差しさわりがでるような状況が続いていた時に「春うっちん粒」30錠/日(春ウコン3g/日相当、3回/日)を勧めた。二ヶ月も経たない内にうつ症状が消え、「自分の頭脳は、こんなにいろいろなことが考えることができたのか」と実感できる状況となった。
5.X-2さんと全く同じような感想を述べたのがX-3さん(60歳、55kg、女性)である。数年前から精神科医・神経内科を訪ね、誘眠剤を中心とした治療を受けていたが、結果ははかばかしいものではなかった。60歳になってから、春ウコンの摂取法(日量および摂取回数など)を聞いて(3〜4回にわけて4g/日)用法どおり摂りはじめたところ、2ヶ月もしない内に表情が明るくなり、頭が働き始めたと言う。日に何回か横になるのが日課のようになっていたが、元気を取り戻すことができ、うつ状態から完全に脱却できた。
うつ症状を抱えた人の中で、多くの人が春ウコンで元気を取り戻せることが分かった。しかし、余程うつ病で苦しんだ人でない限り、うつ症状から開放されても、「私はうつ病などではなかった」と言うことが一般的には多いようである。
風邪およびインフルエンザ
実施例1から実施例15までの患者を始めとして、健康のために春ウコンを摂取(体重60Kgの場合、一日あたり乾燥質量にして1〜5gを複数回に分けて投与)し始めた人たちが、風邪に罹らないか罹ってもきわめて軽度に終わるので、風邪に罹ったという実感がないことが明らかになった。
また、インフルエンザが流行ると春ウコンを摂取していても発熱などの一般的な症状が出るが、一般にインフルエンザの症状が軽減されるのに1〜2週間かかるのに対して本発明の医薬組成物を投与していた場合は、約半分ほどの期間で症状が軽減され、しかも、症状自体も軽度であることが明らかになった。
シェーグレン症候群、および関節炎、へパーデン結節
V氏(64歳、体重60kg)は疲れやすく元気が出ない状況が続いていた2006年7月にT医療センタ−で診察を受けると白血球値およびCRP値が高く、同センターでは手に負えないとの判断からB医大病院を紹介された。同年8月、ここでの診断結果がシェーグレン症候群であり、同病院での一年近くの治療は、唾液腺破壊を抑える「エボダック」の服用と目にヒアルロン酸ナトリウム点眼液「ヒアレイン」を使用することだった。しかし、これらの薬剤と胃腸薬投薬による症状の改善は、はかばかしいものではなかった。
2007年5月下旬に、筆者と電話で種々話をした後に、「春うっちん」(春ウコン粉末)3g/日(3回に分けて8時間毎に摂取)を摂取し始めたところ、身体の不調だったところが次々と良くなってきた。Vさんは公衆衛生学を本格的に勉強した人なので観察は確かであり、改善点を要約すると次のようになる。
i)舌の粘膜がはがれ落ち、滑らかになった後に新たな味蕾ができ、同時に、唾液の分泌が良くなってきてかさかさしていた口の中が滑らかになった。このような症状を瞑眩と感じる人もいるだろう。
ii)口角炎(口角にできる赤い糜爛(びらん)性の炎症)が良くなった。
iii)ドライアイが改善し、硬かった目やにが柔らかくなったので水で簡単に洗い流せ、処置が楽になった。
iv)関節炎が全くなくなった。指の関節がヘバーデン結節となり、力が入らない状態であったが、これが治まり指に力が入るようになってきてCRP値も下がった。
v)高血圧気味となっていた血圧が下がってきた。最高血圧/最低血圧が、150/95〜135/85と高い値で始終変動していたが、この間に125/80前後と血圧が下がり、しかも数値が安定してきた。
vi)肥満気味の体重も60kgから56kgに減少した。シミも減少した。
vii)6ヶ月後の眼科検査では、眼底検査でいつも指摘されていた動脈硬化性の注意がなくなり、網膜静脈分岐閉塞のクラスがEからCへ改善し、治療から検査を受けるだけに変わった。しかも、1ヶ月に1回だった検査・治療が3ヶ月に1回の検査に変わった。
viii)以前はコレステロール値のHDLが低位なので心配していた。昨年は29であったが、1年後の今年は上昇して33になり、若干なりとも改善していた。同時に、血液検査が全般的に良い方向に向かい、特に、肝機能が良くなっていた。
これらの現象が同時並行的に起きた。i)〜iii)はシェーグレン症候群の症状であり、長期間の苦痛から開放されつつある状態になった。
帯状疱疹
Tさん(1942年生まれ、体重50kg)は左眉の上部に虫さされのような違和感を覚えたが、しばらく放置しておいた。その後、治まる様子がないので8日目に皮膚科で受診したところ、帯状疱疹と診断された。バルトレックス500(抗ウイルス薬、1日3回、1回2錠、7日間を限度に服用可と言われる。主成分:バラシクロビル500mg。グラクソスミスクライン社製)とスレンダム軟膏(非ステロイド性の抗炎症薬、主成分:スプロフェン。ポーラ社製)を処方された。
しかし、これらの薬に効果が無く、14日目に左目が赤く充血した状況になり、目やにで目がほとんど開けられない状況になったので17日目に眼科で受診した。眼科では、ヘルペス性角膜炎で、すでに瞳孔(黒目)部分に達していて、失明の恐れがありと診断され、軟膏と点眼薬を処方された。
23日目には目は赤く炎症を起こし、目の回りが広く赤紫色となり、皮膚が垂れ下がる状況となった。ひどい状態に驚き、「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g/日相当、5回に分けて等間隔で摂取)を勧めたところ、24日目から摂取を開始した。
この後、週1回の受診を続け、37日目には完治と診断された。田七(ワクナガ製薬)も同時に飲んでいたが、その後も、春ウコンを飲み続けた(5g/日)。ひどかった顔面の傷は35日目には残らず消えた。
以前に顔面神経痛を患い、それ以来、顔面左側が麻痺していた。一時は、帯状疱疹感染以前より麻痺していたこの左の顔に異常を感じた。今回の件で、顔面がゆがむ不安と垂れてしまうことを心配していたが、そのような状況に至らずに済んだ。帯状疱疹が消えるとともに、その心配もなくなった。更に、いつも鬱状態だった人がとても明るく元気になり、鬱症状も同時に消えた。
同時期に帯状疱疹にかかった近所の人が、もっと軽度に見えたにも関らず依然として苦しんでいるのを見ると、春ウコンの効果は極めて大きかったといえる。
経過を追うと、15日目にパラシクロビルを摂り終わったが、17日目に眼科を受診している。よって、抗ウイルスの特効薬と言われているこの薬の帯状疱疹に対する効果は小さい。23日の時点で、目やになどの症状は改善されているので、眼科の処方は効果があったと思われる。
その後、36日目までに「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g/日相当)を飲み続け(摂取量総計144g)、37日目に完治と診断されているので、明らかに効果があったと考えられる。ほぼ一ヶ月間の春ウコン摂取で、病気以前の状態と全く変わらない状況に戻った。
花粉症
A氏は春ウコンを摂取して花粉症が消えた。以後、2年程は目が多少痒くなることもあったが、摂取後2年で症状がほぼ消えた。
また、花粉症に悩まされることはなくなったと聞いたJ氏は、花粉症に悩んでいた、研究室の院生X氏に春ウコンを勧めた。摂取後3ヶ月、多くの人がスギ花粉で困っている時期に、X氏は苦しむことなく過ごすことができ、次年度(2008年)も全く症状がでていない。
肝臓癌、C型肝炎、糖尿病、高血圧、うつ病および血小板減少の併発疾患
男性(1949年生まれ)、元の体重は65kg、春ウコン開始時の体重は52.5kgの例
この男性は、甘い柿を沢山食べてめまいを起こしたので、人間ドックで検査を受けたところ、糖尿病とC型肝炎であることが分かった。直ぐにインスリン治療(即効性型)に入った。肝臓癌が2005年12月に見つかり、同時にC型肝炎の罹病を確認した(12歳で輸血時に感染したと推定される)。以後、2年間に肝臓癌の手術を四回受けた。
表4.手術の時期と癌の大きさおよび手術方法
Figure 2008280333
2006年11月肝臓の手術後にインターフェロン(錠剤リバビリン)を1ヶ月間に4回投与したが効果なく、また、経験のない血小板減少により中止した。医師はインターフェロン治療を2007年12月から再開した。春ウコンを2007年12月20日から摂り始めた(「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g/日相当、1g/回×5回等間隔))。
先ず糖尿病で大きな変化が出た。1999年よりインスリン治療に入っていて、食事ごとに9〜10単位を投与していた。春ウコン開始後22日の糖尿病検診では、HA1cは8.4から7.4に下がっていた。血糖値が低血糖を心配するほど下がってきて春ウコンの効果が確認できた。空腹時血糖値(朝)は高いことがあるが、夕方の血糖値は50台のこともあり、大きく下がってきた。医師は低血糖の危険を感じて、インスリン量低減の検討を始めた。
次に肝機能に変化が出てきた。また、摂取33日目に肝臓検査を受けた。この2年間では初めて6ヶ月毎の検査で肝臓に癌が発見されず、手術の宣告を避けることができた。医者は直ぐにインターフェロンの効果と診断して、「スミフェロン」を注射した。この検査時に医師から「インターフェロンの効果があったので量を二倍とする」と言われた。しかし、2006年に効果が無かったので、今回、効果が出るとは考え難く、春ウコンが効果を出したと考えた方が理にかなうと思えた。また、血小板が低下しているので、インターフェロンを二倍にして更に免疫低下をさせることは、肝臓癌を加速するとの疑問を感じたので、TX氏は今まで効果が実感できていないインターフェロンの投与を当分パスすることにして、春ウコンだけでしばらく様子を見ると決断した。
この結果は下記の表の通りとなり、血圧および体重を含めて、病原体が分かっているC型肝炎ウイルスや病原体が不明の癌、糖尿病、高血圧、うつ病および血小板減少の全項目が改善に向かった。確認された疾患以外にも詳細検討が必要となる。
表5.各疾患の経過
Figure 2008280333
*1)血糖値が50〜80に下がることが出始め、インスリンの調整を開始
*2)以前は努力しても増加しなかったが、2ヶ月で2kg増ははじめてのこと
眼圧(緑内障およびドライアイ)
1.女性、1971年生まれ、体重50kgの例
2004年から春ウコンを摂り始めたが、朝晩に不規則に約3g/日を摂っていた。緑内症の進行は止まっていたが、2007年9月に「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g/日相当、5回に分けて等間隔で服用)を摂取し始めたところ眼圧が下がり始め、その後6ヶ月間の眼圧検査では低い値が続き、緑内障の進行はとまった。
2.男性、69歳、体重80kgの例
夫人の糖尿病の調子が良くなったのを見て、「春うっちん」(春ウコン粉末)の摂取(3回に分けて5g/日)を始めたところ、緑内障の眼圧が4ヶ月後には32から16へ下がり、進行が止まり、同時に、長年患っていたドライアイの苦痛から開放された。
膀胱癌
2005年10月にNX氏(1947年生まれ、体重50kg)は腎盂腫瘍の手術を受けた。また、2006年10月に膀胱癌三つを内視鏡手術で取った後、1回/週、膀胱へのBCG注入を6回続けた。2007年12月に春ウコンを知り、摂取(5回に分けて5g/日)を始めた。2008年2月末の腹部CTと膀胱内視鏡検査は、無事に通過した。
喘息
男性、1940年生まれ、体重67Kgの例
海外赴任中の1985年頃、重度の花粉症となったことがHX氏の喘息になった発端と思われる。当初は花粉の時期が終わると治まっていたが、1989年に帰国後は花粉症に悩まされるようになり、次第に花粉の時期以外にも痰が出るようになって喘息と診断された。ステロイド系の吸入薬を処方されて3年間続けたところ副作用と思われるムーンフェイスとなり、身体がつるようになったので服用を中止した。喘息の症状がひどい時には横になることもできず、ソファーに寄りかかって寝るような状況だった。それ以後、同様の薬が処方され、その都度、同様の副作用で服用中断を繰返してきた。知人の勧めで漢方薬を二年間試したが、全く効果がなかった。最近では強いステロイド治療(吸入薬フルタイド・セレベントとシングレラ錠)に入っていた。
2007年11月に春ウコン摂取を始めた(「春うっちん粒」60錠/日(春ウコン6g/日相当)、3回に分割)。始めて10日目までは改善の兆しが見え、この段階で、強いステロイド治療は一切止めたが、症状に変化は出なかった。しかし、12月に入って少し悪くなり翌年1月になると一段と悪くなってきた。スピロメーターによるピークフロー値*1)が200〜300程度まで落ち、速歩をするとゼイゼイ言うように、なり痰の量も多くなったうえにいくら出しても喉の奥に引っかかっているような状況が続いた(*1)ピークフロー値: 550でほぼ正常、650で正常)。
症状が改善しないので、1月11日から摂取の仕方を「2g/回x3回/日」から、量は減るが均して摂取する方法「1g/回×5回/日」へと変更した。同時に総合ビタミン剤を2錠/日を摂り始めた。この時点でピークフロー値は350に達せず速歩で息苦しい状態が続いていたが、4日後、400に回復し症状が軽快に向かった。
2月4日から摂取量を1.5g/回×5回/日に増量した。また、ビタミン剤を2錠/回×2回/日とした。2月21日にはピークフロー値が470〜500となり、過去最高値となった。痰は出るがかなり減少し、喉に何かが引っかかっているような感じはなくなった。ほぼ正常値の550が見えてきた。
例年ならマスクによる完全予防をしてもひどい状態となる3月に入りピークフロー値は450〜480である。2008年はスギ花粉などが大量に飛散し、花粉症で苦しむ人が多い年であるが、HX氏の花粉症は明らかに軽快している。
卵巣膿症
女性、1967年生まれ、体重52kgの例
2003年に人間ドックの超音波検査で卵巣膿症と診断され、J総合病院の婦人科で治療を受けることになった。病状は徐々に悪化していたが、2007年9月(39歳)から春ウコンの摂取を開始した(3回に分けて、5g/日)ところ、悪化がとまった。2008年1月から前年末に分かった糖尿病での知見を考慮して用法用量を変更(5回に分けて6.5g/日)としたところ回復が始まった。
アトピー性皮膚炎
男性、1973年生、体重70Kg
小学生時代に小児喘息と診断されて、ハウスダストおよび花粉などが原因とされた。抗アレルギー薬および気管支拡張薬が処方され、これを常用していたが大した効果もなく苦労が続いていた。同時に、アトピー性皮膚炎にもなっていた。高校生になると喘息発作は少なくなり、少なくなった理由は体力がついてきたためと言われたが、アトピー性皮膚炎は残った。20歳台後半になると、過労に比例したようにアトピー性皮膚炎は悪化した。34歳の時に、風邪をひきやすかったので、「春うっちん粒」50錠/日(春ウコン5g/日に相当、3分割して摂取)を勧められて摂り始めて3週間すると、アトピー性皮膚炎の症状が急速に改善し痒さも減少した。3ヶ月で軽快した。
本発明が適用できる種々の疾患の病因。 ある糖尿病患者(実施例8)の本発明の医薬組成物投与後の血糖値とヘモグロビンA1c値の推移を示すグラフである。縦軸は血糖値(mg/dl)またはヘモグロビンA1c(%)を表し、横軸は本発明の医薬組成物投与後の日数を表す。●は血糖値(mg/dl)を表し、■はヘモグロビンA1c(%)を表す。 ある糖尿病患者(実施例9)の本発明の医薬組成物投与後の血糖値とヘモグロビンA1c値の推移を示すグラフである。縦軸はヘモグロビンA1c(%)を表し、横軸は日付を表す。 ある糖尿病患者(実施例10)の本発明の医薬組成物投与後の血糖値とヘモグロビンA1c値の推移を示すグラフである。縦軸はヘモグロビンA1c(%)または投与インシュリン単位を表し、横軸は日付を表す。

Claims (8)

  1. 春ウコンを主剤とすることを特徴とする癌、糖尿病、うつ病、歯槽膿漏、歯周病、蓄膿症、慢性的喀痰症、類天疱瘡、風邪、ヘルペス、インフルエンザ、C型肝炎、MRSA(メリシチン耐性黄色ブドウ球菌)感染症、シェーグレン症候群、帯状疱疹、網膜症(糖尿病性の場合を含む)、緑内障、ドライアイ、関節炎、ヘパーデン結節、花粉症、喘息、血小板減少、卵巣膿症または高血圧症治療用医薬組成物。
  2. 春ウコンの質量に対しより少ない質量の秋ウコンを含有する、春ウコンと秋ウコンの混合物を主剤とすることを特徴とする請求項1記載の医薬組成物。
  3. 体重60kgあたり、1日あたりの投与量が乾燥春ウコン換算で3〜10gであって複数回に分けて経口投与されるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 一日当たり3回以上に分けて経口投与されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の医薬組成物。
  5. 乾燥粉末、顆粒または錠剤(カプセルを含む)の形態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の医薬組成物。
  6. 癌が末期癌である、請求項1〜5のいずれか1項記載の医薬組成物。
  7. 末期癌が末期固形腫瘍である、請求項6記載の医薬組成物。
  8. 末期固形腫瘍が、直腸癌、肺癌、肝臓癌、胃癌、食道癌、大腸癌、腎臓癌、膵臓癌、子宮体癌、前立腺癌、膀胱癌および消化管膜間質性腫瘍からなる群から選ばれる、請求項7記載の医薬組成物。
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