JP2008280108A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のインクリメンタル型エンコーダを備えたローラにセンサなどの特別な構成を追加することなく安価に、また設計時の制約も最小限に留めた簡単な構成を用いて記録媒体の絶対位置を検出することである。
【解決手段】第1のエンコーダが設けられた搬送ローラと第2のエンコーダが設けられた排紙ローラの回転比をR1:R2とする。また、第1のエンコーダのスリット数をL1とし第2のエンコーダのスリット数をL2としたときに、R1×L1の値とR2×L2の値とが互いに素の関係を持つようにする。
【選択図】 図8

Description

本発明は記録装置に関し、特に、本発明は、インクリメンタル型ロータリーエンコーダを用いて絶対位置を検出する構成を採用した記録装置に関する。
インクジェット記録装置(以下、記録装置)において、記録用紙のような記録媒体を搬送する手段として、搬送ローラ(LFローラ)と排紙ローラ(EJローラ)を使用する方法が一般的である。この搬送手段は、LFローラをメインの搬送手段として使用し、EJローラは補助的な役割で使用する。両ローラの位置関係は、記録ヘッドに対して給紙側に配置されているのがLFローラであり、排紙側に配置されているのがEJローラとなる。従って、記録用紙を搬送する際には、LFローラとEJローラの2箇所で記録用紙を押さえられる部分までが記録可能領域となる。搬送動作は続き、記録用紙がLFローラから外れてEJローラのみで搬送する領域(後端領域)は、記録禁止領域となっている。
一方、近年になり記録装置で写真をプリントする用途が増大し、ふち無し印刷への要求が高くなり、上記後端領域への記録が必要となってきている。
後端領域への記録は、記録用紙の搬送精度悪化に伴う後端領域の画質の悪化という問題が発生する。
この問題を解決する為に、従来よりダブルエンコーダ制御という技術が適用されている。ダブルエンコーダ制御では、DCモータのサーボ制御に使用するエンコーダをLFローラだけではなくEJローラにも取り付ける。ここで、LFローラに取り付けたエンコーダをLFエンコーダと呼び、EJローラに取り付けたエンコーダをEJエンコーダと呼ぶ。そして、後端領域では、サーボ制御をLFエンコーダからEJエンコーダに切り替えて行う。そうすることで、後端領域の記録を行う際の搬送精度を高くすることが可能となる。
ダブルエンコーダ制御で使用されるロータリーエンコーダは、インクリメンタル型である。エンコーダがインクリメンタル型の場合、電源投入時に原点復帰を行う必要があり、またエンコーダの示す位置情報は相対的にしか判らない。そのため、ローラ固有の位置、つまり絶対位置を常に把握することができれば、例えば、ローラの偏芯を補正できるようになる。この問題を解決する最も簡単な方法は、アブソリュート型のエンコーダを採用することである。しかし、アブソリュート型エンコーダは、インクリメンタル型エンコーダと比較して、構造が複雑であり高価である。
そこで、従来よりインクリメンタル型のエンコーダを用いてローラ固有の位置を把握するために以下に示す方法が提案されてきた。
ある方法では、互いに異なる回転比で回転する、主従関係にある1対の回転板を用いてインクリメンタル型エンコーダの絶対位置を検出する。主回転板の回転軸(主回転軸)には、インクリメンタル型のエンコーダとしての機能を持たせる。また、主回転軸と副回転板の回転軸(副回転軸)はアブソリュート信号として各1回転につき1パルスを出力することができるようなコードホイール及びエンコーダセンサを設ける。そのため、回転比が整数値となる各周内で、絶対位置を把握することができる。
また、別の方法として、主回転軸に対して1つ以上の副回転軸を備え、副回転軸に固定された被動歯車の歯数の組合せを互いに素とすることで、各被動歯車の位置関係から主回転軸の回転回数を算出するものがある。主回転軸に対して1つ以上の副回転軸と、主回転軸に固定された駆動歯車とそれぞれ噛み合った各被動歯車に固定された被動歯車が固定されている。このとき、各歯車の歯数は互いに素の関係を持ち、リラクタンスレゾルバを用いて各歯車の回転角度を検出する。それにより、各歯車の歯数を積算して算出した値の周内において、各回転軸の絶対位置を把握することができる。
従って、インクリメンタル型エンコーダを用いた絶対位置検出方法は(1)1対の異なる回転比の回転板とアブソリュート信号用スリット及びセンサを用いること、(2)副回転軸に固定される歯車の歯数が互いに素の関係を持つようにすることに要約できる。
特開平8−271286号公報 特開2002−10718号公報
しかしながら上記(1)の方法をダブルエンコーダ制御に適用する場合、アブソリュート信号用スリット及びセンサを追加して、アブソリュート信号を新たに生成する必要がある。そのため、既存の構成に新規要素を追加するために装置のコストがアップしてしまうという問題が生じる。
上記(2)の方法では、各副回転軸に固定された歯車は互いに素の関係を持った歯数に設定する必要があるので、上記(1)の方法と同様に既存の構成へ新規要素(副回転軸)を追加する必要があり、装置のコストがアップしてしまうという問題が生じる。また、仮に既存の歯車(LFローラギアとEJローラギア)に対して歯数を素の関係することを適用しようとしても任意の歯数(例えば、互いに素の関係にはならない歯数)に設定することができないという問題があった。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、インクリメンタル型エンコーダを用いて安価に絶対位置を検出可能な記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の記録装置は以下の構成からなる。
即ち、記録媒体を搬送する搬送ローラと前記搬送ローラにより搬送された前記記録媒体を装置の外に排紙する排紙ローラとを備え、第1のエンコーダにより前記搬送ローラの回転の位置と回転角とを検出する一方、第2のエンコーダにより前記排紙ローラの回転の位置と回転角とを検出することにより、前記記録媒体の搬送経路上での位置を検出しながら、記録を行う記録装置であって、外周部に予め定められた間隔でL1のスリットが設けられ、前記搬送ローラと同一の回転軸に備えられた第1のホイールと、外周部に予め定められた間隔でL2のスリットが設けられ、前記排紙ローラと同一の回転軸に備えられた第2のホイールと、前記搬送ローラと前記排紙ローラとを回転させる搬送モータとを備え、前記第1のエンコーダと前記第2のエンコーダとはインクリメンタル型エンコーダであり、前記搬送モータにより前記搬送ローラと前記排紙ローラとはR1:R2の回転比で回転し、前記第1のエンコーダは、前記搬送ローラの回転に伴って、前記第1のホイールに設けられたL1のスリットを読み取り前記搬送ローラの1回転によりL1のパルスを発生する一方、前記第2のエンコーダは、前記排紙ローラの回転に伴って、前記第2のホイールに設けられたL2のスリットを読み取り前記搬送ローラの1回転によりL2のパルスを発生し、R1×L1の値とR2×L2の値とは互いに対して素の関係となるように定められることを特徴とする。
従って本発明によれば、インクリメンタル型エンコーダを備えたローラに、例えば、センサなどを特別な構成を追加することなく、また設計時の制約も最小限に留めた簡単な構成で記録媒体の絶対位置を検出することができるという効果がある。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。
なお、本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」(「記録素子」、「記録要素」という場合もある)とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に説明する実施例では、着脱可能なインクタンクを備えたインクジェット記録ヘッドを搭載したシリアル式記録装置を例に挙げて説明する。
この実施例は脱着可能なインクタンク付き記録ヘッドを搭載したシリアル記録装置を例とし、記録用紙を搬送する搬送モータの制御に関して、本発明にかかるモータ制御技術を適用したものである。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、キャリッジ203にはインクタンクを有する記録ヘッド202が搭載されている。キャリッジ203の軸受け部にはキャリッジ移動方向(主走査方向)に摺動可能な状態でガイドシャフト204が挿入され、ガイドシャフト204の両端はシャーシ205に固定されている。キャリッジ203に係合したキャリッジ駆動伝達部を構成するベルト206を介して、キャリッジモータ207の駆動力が伝達され、キャリッジ203が主走査方向に往復走査する。
記録待機中には、記録用紙201が給紙ベース208にスタックされており、記録開始時にはピックアップローラにより記録用紙201が給紙される。この給紙時に、記録用紙201の頭だし量を制御する為にPEセンサがピンチローラ209の下部に備え付けられている。給紙された記録用紙201を搬送するため、搬送モータ(DCモータ)107の駆動力により搬送機構を構成するギア列を介してLFローラ214及びEJローラ212を回転させる。このギア列は、搬送モータギア210、LFローラギア(第1のギア)211、中間ギア216、EJローラギア(第2のギア)217から構成される。
また、記録用紙201は記録領域においては、ピンチローラばねによりLFローラ214に押圧され、後端領域においては拍車220によりEJローラ212に押圧される。従動回転するピンチローラ209とLFローラ214、もしくは拍車220とEJローラ212とにより、記録用紙201が適切な送り量だけ搬送される。
ここで、搬送量はLFローラ214或はEJローラ212に圧入されたコードホイール213のスリット数を、LFエンコーダセンサ221或はEJエンコーダセンサ218で検出し、カウントすることで搬送量が管理され、高精度送りを可能としている。
さらに、先に述べたように後端領域では、搬送精度を高くするために、サーボ制御をLFエンコーダ(第1のエンコーダ)からEJエンコーダ(第2のエンコーダ)に切り替えて、つまりダブルエンコーダ制御を行う。
次に、図1に示した記録装置の記録制御を実行するための制御構成について説明する。
図2は、図1に示した記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
図2において、CPU301は記録装置が記録処理を行うための記録データの作成、記録制御のためのモータ駆動、記録ヘッド吐出制御、ホスト装置から転送されたコマンドの解析、操作パネルからの入力により記録装置を制御するための各種設定などを行う。ROM302は記録装置の制御プログラム、各種データ、記録データに対して使用するフォントデータ等を格納している。ROM302に格納されている制御プログラムはCPU301によって読み出され、これにより記録装置の動作、モータの制御に関する種々の制御が実行される。各種データはそのまま初期値として使用されるものと、RAM303に展開されCPU301により加工され使用されるものとがある。
また、ROM302には、搬送モータ107の制御特性を定める制御パラメータ(PIDパラメータ等)の関係を定めたデータテーブルやモータの駆動に関したプロファイルデータを定めるデータテーブルが格納されている。複数の駆動パターンに対するプロファイルデータはすでに最適なチューニングがなされており、加速度、減速度、最大速度、加速時間、減速時間、各種PIDパラメータなどがデータとして格納されている。
RAM303はCPU301及び後述のモータコントローラ304、記録ヘッドコントローラ305における制御の実行に際し、作業領域として使用される。
インタフェース(I/F)306はホスト装置(不図示)と接続され、記録データ、記録指示等のデータを受信するインタフェースであり、入力データの一時格納場所としての受信バッファとしても使用することができる。この実施例のI/F306はIEEE−1284規格に準拠した仕様になっており、ホスト装置からのデータ受信だけでなく、記録装置の状態をホスト装置に転送するため、双方向通信が可能となっている。
EEPROM307は記録装置の設定状態を保管しておくだけでなく、その他、記録装置の稼働状態、例えば、記録した記録用紙201の累積枚数や、インク残量などの情報が格納されている。記録装置の設定状態としては、例えば、フォント種別、対応可能な記録用紙201の種類、自動電源ON/OFFなどの機能項目の他、モータを制御するための制御パラメータ等が格納されている。また、ROM302で説明したモータの駆動に関したプロファイルデータを定めるデータテーブルを格納してもよい。
モータコントローラ304は、主走査方向に記録ヘッド202を走査させて記録を行うためのキャリッジモータ207の制御と、記録用紙201を搬送するための搬送モータ107の制御、給紙用のピックアップモータ(不図示)の制御を実行する。
記録動作時に、キャリッジモータ207は記録ヘッド202を1回または複数回、主走査方向に走査させる。一方、搬送モータ107はキャリッジモータ207と独立に動作して、主走査方向の動作が終了した後に、搬送モータ107が所定量だけ記録用紙201を搬送する。ピックアップモータは記録用紙201を給紙口から搬送し、搬送モータ107の駆動力が伝わる所定の位置まで、記録用紙201を搬送する。
記録ヘッド202はブラック(BK)インクを吐出する第1のヘッドユニットと、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)各色のインクを吐出する第2のヘッドユニットとの、2ヘッドユニットで構成される。第1のヘッドユニットは、解像度600dpiで160個のノズルを備え、第2のヘッドユニットは各色インクに関し、解像度600dpiで各48個のノズルを備える。
ヘッドコントローラ305は、上記のような構成の記録ヘッドに関し、各ノズルに対する加温処理、ヘッドメンテナンス制御、インク量検知等の処理を行う。
CPU301内に設けられているA/Dコンバータ308は、一回あたり約5μ秒でアナログ信号を8ビットの値に変換する機能を備えている。バスライン309はデータを転送するためのデータ及びアドレスバスである。
CPU301は、バスライン309を介して、ROM302、RAM303、モータコントローラ304、ヘッドコントローラ305、インタフェース(I/F)306の各ユニットを制御する。
また、各ユニットへは電源供給ライン310を介して必要な電力が供給される。記録装置本体上部には表示パネル311が備えられる。表示パネル311には、電源キーと、回復、テストプリント、エラーからの回復を指定するリジュームキーと、データ受信、電源状態を表示するLEDが備えられている。表示パネル311を用いて、ユーザはモータ制御に関する種々のパラメータの設定や、プロファイル情報の設定、選択などを行うことが可能である。
図3は搬送モータのサーボ制御の概略構成を示すブロック図である。
ここで、制御対象101となるのは記録用紙であるが、制御器104はその制御を行うためのフィードバック情報102をエンコーダセンサ103から入力する。フィードバック情報102はエンコーダセンサ103により得られた搬送モータ107の位置情報と速度情報である。一方、制御器104には外部から指令値105が入力され、この入力とフィードバック入力とを用いて搬送モータ107に指示する操作量106を生成する。
図4は、モータコントローラ304と各種モータとの接続を示すブロック図である。
モータコントローラ304は、CPU301から受信した情報と、LFエンコーダセンサ221或はEJエンコーダセンサ218の位置情報と速度情報102をフィードバックする。その情報に基づいて生成した制御信号はモータドライバ401に送られ搬送モータ107等を駆動するための制御電流が生成される。
図5は搬送モータ(DCモータ)107の位置に関するサーボ制御の構成を示すブロック図である。
この実施例において位置サーボは、記録用紙の加速領域、定速領域、減速領域において使用される。
このようなDCモータの制御は、PID(Proportional, Integral and Differential)コントロールあるいは古典制御と呼ばれており、以下にその手順を説明する。
これ以降、制御の手順を説明する上でLFローラ214に関係したエンコーダと、EJローラ212に関係したエンコーダで、区別する必要がない場合に限り、説明の簡略化のため、LF、EJの冠を省略し、単にエンコーダと記す。
まず、制御対象(ここでは、記録用紙)に与えたい目標位置を、理想位置プロファイル501という形で与える。この実施例で、これは該当する時刻において搬送モータ107によって搬送された記録用紙が到達しているべき絶対位置に該当する。時間の経過とともに、この位置情報は変化する。理想位置プロファイル501に対する追値制御を行うことで、搬送モータの駆動制御が行われる。
記録装置にはエンコーダセンサ103が具備されており、これにより搬送モータ107の物理的な回転を検知する。エンコーダ位置情報変換ユニット502は、エンコーダセンサ103が検知したスリット数を累積加算して相対位置情報を得る。エンコーダ速度情報変換ユニット503はエンコーダセンサ103からのエンコーダ信号と、記録装置に内蔵された時計(タイマ)から、現在の搬送モータ107の駆動速度を算出する。
なお、エンコーダセンサ103には既に述べたように、LFエンコーダセンサ221とEJエンコーダセンサ218がある。そのため、エンコーダ位置情報変換ユニット502とエンコーダ速度情報変換ユニット503は、記録用紙201の搬送状態に応じて、出力するエンコーダセンサ103の種類を切り替える。記録用紙201が記録領域(LFローラ214とEJローラ212の2箇所で記録用紙201を挟持する部分)にある場合、LFエンコーダセンサ221によって読み取られた位置情報と速度情報を選択する。また、記録用紙201が後端領域(記録用紙がLFローラ214から外れてEJローラ212のみで搬送する部分)にある場合、EJエンコーダセンサ218によって読み取られた位置情報及び速度情報を選択する。
次に理想位置プロファイル501からエンコーダ位置情報変換ユニット502により得られた実際の物理的位置を減算した数値を目標位置に対して足りない位置誤差としてP演算回路504以降の位置サーボのフィードバック処理に受け渡す。P演算回路504は位置サーボのメジャーループであり、一般的には比例項Pに関する計算を行う。
P演算回路504の演算結果として速度指令値が出力される。この速度指令値が、PI演算回路505以降の速度サーボのフィードバック処理に受け渡される。速度サーボのマイナループでは、比例項P、積分項I、微分項Dに対する演算を行うPID演算によりサーボ制御を行うことが一般的である。
この実施例では、速度指令値の非線形な変化が発生した場合の追従性を改善し、なおかつ追値制御時の微分演算の弊害を防ぐために、一般に微分先行形と呼ばれる手法を採用している。エンコーダ速度情報変換ユニット503で得られたエンコーダ速度情報は、P演算回路504で得られた速度指令値との差を取る前に、微分演算回路506を通過する。
この手法自体は本発明の主題となるものではなく、制御対象101の系の特性によっては、PI演算回路505において微分演算を行えば充分なものもある。
速度サーボのマイナループでは、速度指令値からエンコーダ速度情報を減算した数値を目標速度に対して足りない速度誤差として、PI演算回路505に受け渡し、その時点で搬送モータ107に与えるエネルギーをPI演算と呼ばれる手法で算出する。それを受けたモータドライバ401は、例えば、モータ印加電圧は一定として、印加電圧のパルス幅を変化させる制御(以下、PWM制御)を用いる。PWM制御により印加電圧のデューティを変化させて電流値を調節し、搬送モータ107に供給するエネルギーを調節し、速度制御を行う。
電流を供給されて回転する搬送モータ107は、外乱509による影響を受けながら物理的な回転を行い、その出力がエンコーダセンサ103により検知される。
図6は搬送モータ(DCモータ)107の速度に関するサーボ制御の構成を示すブロック図である。図6において、図5に示したのと同様な構成要素には同じ参照番号や記号を伏してその説明を省略する。
この実施例において速度サーボは記録媒体の位置決め領域において使用される。このような搬送モータ107の制御は、PIDコントロールあるいは古典制御と呼ばれており、以下にその手順を説明する。
まず、制御対象(ここでは記録用紙)101に与えたい目標速度を、理想速度プロファイル701という形で与える。この実施例では、これは該当する時刻において搬送モータ107により記録用紙を搬送すべき理想速度であり、該当する時刻における速度指令値ということになる。
時間の経過とともにこの速度情報は変化する。理想速度プロファイル701に対して追値制御を行うことで、搬送モータの駆動制御が行われる。
速度サーボは、比例項P、積分項I、微分項Dに対する演算を行うPID演算によりそのサーボ制御を行うことが一般的である。この実施例では、速度指令値の非線形な変化が発生した場合の追従性を改善し、なおかつ追値制御時の微分演算の弊害を防ぐために、一般に微分先行形と呼ばれる手法を採用している。微分先行形と呼ばれる手法では、エンコーダ速度情報変換ユニット503で得られたエンコーダ速度情報を理想速度プロファイル701で得られた速度指令値との差を取る前に、微分演算回路506を通過する。この手法自体は本発明の主題となるものではなく、制御対象101の系の特性によっては、PI演算回路505において該微分演算を行えば充分なものもある。
速度サーボでは、速度指令値からエンコーダ速度情報を減算した数値を目標速度に対して足りない速度誤差として、PI演算回路505に受け渡し、その時点で搬送モータ107に与えるエネルギーをPI演算と呼ばれる手法で算出する。それを受けたモータドライバ401は、例えば、PWM制御を用い、印加電圧のデューティを変化させて電流値を調節し、搬送モータ107に供給するエネルギーを調節し速度制御を行う。
電流が供給されて回転する搬送モータ107は、外乱509による影響を受けながら物理的な回転を行い、その出力がエンコーダセンサ103により検知される。
以上がこの実施例における記録装置の記録制御を実行するための制御構成である。
次に、ダブルエンコーダ構成を用いた絶対位置管理について説明する。
図7はダブルエンコーダ構成の詳細を示す拡大図である。
図7に示されたLFローラ214とEJローラ212は、回転比(R1:R2)がそれぞれR1=2、R2=1に設計されている。また、LFコードホイール(第1のホイール)213とEJコードホイール(第2のホイール)219の外周部に所定の間隔でプリントされたスリット602は、スリット数がそれぞれL1=600、L2=1201に設計されている。LFコードホイール213は搬送ローラ(LFローラ)214と同一の回転軸に備えられ、EJコードホイール219は排紙ローラ(EJローラ)212と同一の回転軸に備えられている。なお、LFコードホイール213とEJコードホイール219には、スリット数が異なる以外は全く同一のコードホイールを使用する。上述の各ローラと各コードホイールは、スリット数Li(i=1〜2)と回転比Riの積Piが夫々、P1=1200、P2=1201となり、P1とP2は互いに素の関係になるように設計されている。ここで、Piが互いに素となる条件を満たす限り、ローラの回転比Riとスリット数Liは自由に設計可能である。
図8は搬送モータ107を記録用紙の搬送方向に等速回転させたときの各エンコーダが読み取ったパルス列のタイミングチャートである。
図8には、LFローラ214をR1周以上、EJローラ212をR2周以上、正回転させた時の各エンコーダが読み取ったパルス列を示している。
LFエンコーダとEJエンコーダはインクリメンタル型エンコーダであるため、LFローラ214とEJローラ212の回転角度に比例して、位相差が90度のA相パルス列とB相パルス列を発生する。なお、図8には、説明の簡略化のため、各エンコーダの片相パルス列のみを示してある。
図8から分かるように、LFエンコーダはLFローラ214がR1周の周期で、EJエンコーダはEJローラ212がR2周の周期で必ず同時にパルスを出力する。なお、それ以外の周期で同時にパルスが出力されることはない。そのため、同時にパルスを検出する状態を基準として用いれば、LFローラ214はR1周内、EJローラ212はR2周内において、絶対位置管理を実現することが可能となる。
この絶対位置管理を用いれば、電源投入時にLFローラ214とEJローラ212の回転角度が不明だったとしても、投入後にLFローラ214がR1回転以内、EJローラ212はR2回転以内に、基準(同時にパルス列が発生する状態)を検出できる。
なお、上述の構成を備えたダブルエンコーダ制御では、LFエンコーダの読み取ったパルス列とEJエンコーダの読み取ったパルス列に必ず位相差が発生する。しかし、原点を基準に、各エンコーダの切り替え位置に応じた位相差は予め算出することができる。上述の構成では、EJエンコーダの読み取ったパルス列の数がLFエンコーダの読み取ったパルス列の数よりも大であり、LFエンコーダよりもEJエンコーダの分解能が高い。そのため、LFエンコーダを基準に送り量を管理すれば、位相差が生じてもLFエンコーダの分解能によって保証される位置情報の精度より悪化することはない。このことにより、位相差による位置情報の精度悪化を最小に抑えることができ、位相差は問題とはならない。
従って以上説明した実施例に従えば、記録用紙のような記録媒体の搬送経路上での絶対位置を特別な構成を加えることなく検出することができる。これにより、既存のインクリメンタル型エンコーダにコストを掛けることなく、また設計の自由度も損なわずに、簡単な構造で絶対位置の検出をすることができる。
なお、以上の各実施例においては、記録ヘッドからインクのみを吐出して画像を記録する構成について説明を行ってきた。しかし、記録ヘッドから吐出されるのは、インクに限定されるものではなく、記録画像の定着性や耐水性を高めたり、その記録品質を高めたりするための処理液も含まれる。即ち、本発明は、例えば、インクと処理液との組み合わせによって画像を記録する構成であっても良い。
なお、本発明にかかるモータの制御は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
本発明の代表的な実施例であるシリアル式インクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。 搬送モータ107の一般的なクローズドループ制御を示すブロック図である。 モータコントローラ304と搬送モータ107の接続を示すブロック図である。 搬送モータ107の位置に関するサーボ制御の構成を示すブロック図である。 搬送モータ107の速度に関するサーボ制御の構成を示すブロック図である。 ダブルエンコーダ構成の詳細示す拡大図である。 各エンコーダが出力するパルス列のタイミングチャートである。
符号の説明
101 制御対象
102 フィードバック情報
103 エンコーダセンサ
104 制御器
105 指令値
106 操作量
107 搬送モータ
201 記録用紙
202 記録ヘッド
203 キャリッジ
204 ガイドシャフト
205 シャーシ
206 ベルト
207 キャリッジモータ
208 給紙ベース
209 ピンチローラ
210 搬送モータギア
211 LFローラギア
212 EJローラ
213 LFコードホイール
214 LFローラ
216 中間ギア
217 EJローラギア
218 EJエンコーダセンサ
219 EJコードホイール
220 拍車
221 LFエンコーダセンサ
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 モータコントローラ
305 ヘッドコントローラ
306 I/F
307 EEPROM
308 A/Dコンバータ
309 バスライン
310 電源供給ライン
311 表示パネル
401 モータドライバ
501 理想位置プロファイル
502 エンコーダ位置情報変換ユニット
503 エンコーダ速度情報変換ユニット
504 P演算回路
505 PI演算回路
506 微分演算回路
509 外乱
602 スリット

Claims (4)

  1. 記録媒体を搬送する搬送ローラと前記搬送ローラにより搬送された前記記録媒体を装置の外に排紙する排紙ローラとを備え、第1のエンコーダにより前記搬送ローラの回転の位置と回転角とを検出する一方、第2のエンコーダにより前記排紙ローラの回転の位置と回転角とを検出することにより、前記記録媒体の搬送経路上での位置を検出しながら、記録を行う記録装置であって、
    外周部に予め定められた間隔でL1のスリットが設けられ、前記搬送ローラと同一の回転軸に備えられた第1のホイールと、
    外周部に予め定められた間隔でL2のスリットが設けられ、前記排紙ローラと同一の回転軸に備えられた第2のホイールと、
    前記搬送ローラと前記排紙ローラとを回転させる搬送モータとを備え、
    前記第1のエンコーダと前記第2のエンコーダとはインクリメンタル型エンコーダであり、
    前記搬送モータにより前記搬送ローラと前記排紙ローラとはR1:R2の回転比で回転し、
    前記第1のエンコーダは、前記搬送ローラの回転に伴って、前記第1のホイールに設けられたL1のスリットを読み取り前記搬送ローラの1回転によりL1のパルスを発生する一方、前記第2のエンコーダは、前記排紙ローラの回転に伴って、前記第2のホイールに設けられたL2のスリットを読み取り前記搬送ローラの1回転によりL2のパルスを発生し、
    R1×L1の値とR2×L2の値とは互いに対して素の関係となるように定められることを特徴とする記録装置。
  2. 前記搬送モータはDCモータであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1のホイールと前記搬送ローラとは同一の回転軸に設けられた第1のギアと、
    前記第2のホイールと前記排紙ローラとは同一の回転軸に設けられた第2のギアと、
    前記第1のギアの回転を前記第2のギアに伝達する中間ギアとをさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録装置。
  4. 前記記録媒体に記録を行うためのインクジェット記録ヘッドと、
    前記インクジェット記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向とは異なる方向に往復走査する走査手段とをさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
JP2007123891A 2007-05-08 2007-05-08 記録装置 Withdrawn JP2008280108A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011213451A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Brother Industries Ltd 回転制御装置
JP2012158453A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Brother Industries Ltd 回転制御装置

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