JP2008274923A - 送風ファン - Google Patents

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Shimei Tei
志明 鄭
Koichi Yasuo
晃一 安尾
Tadashi Onishi
正 大西
Hirokazu Fujino
宏和 藤野
Yutaka Shibata
豊 柴田
Teruo Kido
照雄 木戸
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Abstract

【課題】装置の小型化を図る上で有利となる、コンパクトな外形を有する送風ファンを提供する。
【解決手段】互いに対面するように配置された前面部(11)と背面部(12)の間に空気室(14)が形成された中空板状のファン本体(15)に、外部から空気室(14)に向かって細くなる複数の吸気孔(33)と、空気室(14)から外部に向かって細くなる複数の排気孔(34)とを設ける。さらに、前面部(11)及び背面部(12)の少なくとも一方に、空気室(14)を拡縮するように振動する膜状振動体(16)を形成する。送風ファン(10)は、膜状振動体(16)の振動に伴って吸気孔(33)から空気室(14)に取り込んだ空気を排気孔(34)から外部に排気する。
【選択図】図2

Description

本発明は、送風ファンに関するものである。
従来より、例えば、プロペラファンやクロスフローファンで構成されたファン本体と、ファン本体を回転させるモータ等の駆動手段とを備えた送風ファンが知られている。この送風ファンは、例えば、冷媒回路を備えた空気調和装置に搭載され、ファン本体を回転させることにより熱交換器に空気を送風して、空気と冷媒とを熱交換させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−18198号公報
しかしながら、従来の送風ファンでは、ファン本体自体のサイズが大きい上、ファン本体を回転させるモータ等の駆動手段も必要である。このため、送風ファンを装置に搭載する際には十分な収容スペースを確保しなければならず、装置全体が大型化してしまい、装置のコンパクト化を図る上で不利となっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置の小型化を図る上で有利となる、コンパクトな外形を有する送風ファンを提供することにある。
第1の発明は、厚さ方向に相対向する吸気側の前面部(11)と排気側の背面部(12)とを備え、該前面部(11)と背面部(12)との間に空気室(14)が形成された中空板状のファン本体(15)と、前記前面部(11)に形成され、外部から前記空気室(14)に向かって細くなるように形成された複数の吸気通路(33)を有する吸気部(21)と、前記背面部(12)に形成され、前記空気室(14)から外部に向かって細くなるように形成された複数の排気通路(34)を有する排気部(22)と、前記前面部(11)と背面部(12)の少なくとも一方に構成され、前記ファン本体(15)の厚さ方向に振動する膜状振動体(16)とを備え、前記膜状振動体(16)は、前記空気室(14)外方に振れることで外部の空気を前記吸気通路(33)から該空気室(14)内に取り込む一方、該空気室(14)内方に振れることで該空気室(14)内の空気を前記排気通路(34)から外部に排気するように構成されていることを特徴とする送風ファンである。
第1の発明では、膜状振動体(16)が振動することで、吸気通路(33)から空気室(14)に取り込まれた空気が排気通路(34)から排気される。具体的に、膜状振動体(16)が空気室(14)の外方に振れると、空気室(14)の容積が大きくなるので、外部から空気室(14)に向かって細くなる吸気通路(33)から主に、外部の空気が空気室(14)に取り込まれる。膜状振動体(16)が空気室(14)の内方に振れると、空気室(14)の容積が小さくなるので、空気室(14)から外部に向かって細くなる排気通路(34)から主に、空気室(14)に取り込まれた空気が排気される。
第2の発明は、第1の発明において、前記膜状振動体(16)が、輪状に形成されて、電圧を印加すると伸縮する圧電素子部(17)と、該圧電素子部(17)の内周に外周が接続されて該圧電素子部(17)の伸縮に伴って振動する膜状部(18)とを備えていることを特徴とするものである。
第2の発明では、リング板状の圧電素子部(17)の内周に膜状振動体(16)が接続されている。この送風ファン(10)では、圧電素子部(17)に電圧を印加することで圧電素子部(17)を変形させ、その変形に伴って膜状振動体(16)を振動させるという簡単な動作で、空気の送風を行うことができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記圧電素子部(17)は、圧電セラミックスで構成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、圧電素子部(17)を圧電セラミックスで構成している。このため、膜状振動体(16)の振動量を高精度に制御することが可能になる。
第4の発明は、第1の発明において、前記膜状振動体(16)は、円形の薄膜状に形成された圧電フィルム(46)で構成されていることを特徴とするものである。
第4の発明では、膜状振動体(16)を圧電フィルム(46)で構成している。この送風ファン(10)では、圧電フィルム(46)に電圧を印加することによって圧電フィルム(46)を厚さ方向に振動させるという簡単な動作で空気の送風を行うことができる。
第5の発明は、第1乃至第4の発明のうち何れか1つの発明において、複数の通気孔(26)を有する保護部材(25)が、前記前面部(11)と背面部(12)のうち少なくとも前記膜状振動体(16)が構成された方を覆うように配置されていることを特徴とするものである。
第5の発明では、膜状振動体(16)を覆うように保護部材(25)を配置している。このため、膜状振動体(16)を振動させた場合に、膜状振動体(16)が送風ファン(10)の周辺に配置された部材(例えば、熱交換器等)に衝突したり、膜状振動体(16)に作業者が誤って触れてしまうことが防止される。
第6の発明は、第5の発明において、前記膜状振動体(16)は前記ファン本体(15)の前面部(11)に構成され、前記保護部材(25)は前面部(11)を覆うように配置されており、前記保護部材(25)の通気孔(26)の孔径は、前記吸気通路(33)の孔径よりも小さく形成されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、保護部材(25)の通気孔(26)の通路面積が、吸気通路(33)の通路面積よりも小さくなっている。このため、空気中の塵埃は、吸気通路(33)を通過する前に保護部材(25)の通気孔(26)で捕捉される。
第7の発明は、第1乃至第6の発明のうち何れか1つの発明において、ファン本体(15)を複数備え、前記複数のファン本体(15)は、送風方向における上流側のファン本体(15)の背面部(12)と下流側のファン本体(15)の前面部(11)とを対向させ且つ該上流側のファン本体(15)と該下流側のファン本体(15)との間に区画室(24)を形成して、送風方向に直列に配置されていることを特徴とするものである。
第7の発明では、複数のファン本体(15)を送風方向に直列に配置している。このため、ファン本体(15)が1つだけの場合に比べて、上流側と下流側との圧力差を大きくすることが可能になる。
第8の発明は、片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記吸気通路(33)は、前記ファン本体(15)の外部から前記空気室(14)に向かって細くなるように形成されていることを特徴とするものである。
第8の発明では、吸気通路(33)が、ファン本体(15)の外部から空気室(14)に向かって細くなっている。つまり、吸気通路(33)では、内側の開口の通路面積が外側の開口の通路面積に比べて小さい。このため、空気室(14)に取り込まれた空気が吸気通路(33)を通ってファン本体(15)の外部へ戻りにくい。
第9の発明は、第8の発明において、前記排気通路(34)は、前記空気室(14)から前記ファン本体(15)の外部に向かって細くなるように形成されていることを特徴とするものである。
第9の発明では、排気通路(34)が、空気室(14)からファン本体(15)の外部に向かって細くなっている。つまり、排気通路(34)では、外側の開口の通路面積が内側の開口の通路面積に比べて小さい。このため、排気通路(34)から排気された空気が、その排気通路(34)を通って空気室(14)へ戻りにくい。
第10の発明は、前面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記ファン本体(15)の前面外周部を構成して、前記膜状振動体(16)を支持する支持部材(19)を備え、前記吸気通路(33)が前記支持部材(19)に形成されていることを特徴とするとするものである。
第10の発明では、ファン本体(15)の前面外周部が、膜状振動体(16)を支持する支持部材(19)により構成されている。また、支持部材(19)には吸気通路(33)が形成されている。この第10の発明では、ファン本体(15)の前面外周部となる支持部材(19)が、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気通路(33)を形成する部材とを兼ねている。
第11の発明は、片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記吸気通路(33)は、前記ファン本体(15)の側面に形成されていることを特徴とするものである。
第11の発明では、ファン本体(15)の側面に吸気通路(33)が形成されている。つまり、ファン本体(15)の側面が、吸気通路(33)を形成する部材として利用されている。
第12の発明は、片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記吸気通路(33)は、前記排気通路(34)に比べて通路面積が狭くなっていることを特徴とするものである。
第12の発明では、吸気通路(33)の通路面積を排気通路(34)の通路面積よりも狭くしている。このため、排気通路(34)を通過することができない大きさの塵埃が空気室(14)に流入しない。
第13の発明は、片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記ファン本体(15)における吸気通路(33)の外側を覆うように設けられて、通過する空気中の塵埃を捕集する塵埃捕集部材(20)を備えていることを特徴とするものである。
第13の発明では、塵埃捕集部材(20)がファン本体(15)における吸気通路(33)の外側を覆っている。このため、吸気通路(33)には、塵埃捕集部材(20)によって塵埃が補足された後の空気が流入する。
第14の発明は、第13の発明において、前記塵埃捕集部材(20)は、前記膜状振動体(16)の外側を覆うように設けられていることを特徴とするものである。
第14の発明では、膜状振動体(16)を覆うように塵埃捕集部材(20)が設けられている。このため、膜状振動体(16)を振動させた場合に、膜状振動体(16)が送風ファン(10)の周辺に配置された部材(例えば、熱交換器等)に衝突したり、膜状振動体(16)に作業者が誤って触れてしまうことが防止される。
第15の発明は、片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記膜状振動体(16)の外側に配置されて、該膜状振動体(16)を保護する保護部材(25)を備えていることを特徴とするものである。
第15の発明では、膜状振動体(16)を覆うように保護部材(25)が配置されている。このため、膜状振動体(16)を振動させた場合に、膜状振動体(16)が送風ファン(10)の周辺に配置された部材(例えば、熱交換器等)に衝突したり、膜状振動体(16)に作業者が誤って触れてしまうことが防止される。
第16の発明は、前面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンを対象とする。そして、この送風ファンは、前記排気通路(34)は、膜状に形成されたファン本体(15)の背面に形成される一方、前記ファン本体(15)の背面の外側に配置されて、該ファン本体(15)の背面を保護する排気側保護部材(45)を備えている。
第16の発明では、膜状に形成されたファン本体(15)の背面を保護する排気側保護部材(45)が設けられている。このため、ファン本体(15)の背面が送風ファン(10)の周辺に配置された部材(例えば、熱交換器等)に衝突したり、ファン本体(15)の背面に作業者が誤って触れてしまうことが防止される。
第17の発明は、第1乃至第16の発明のうち何れか1つの発明において、前記ファン本体(15)には、該ファン本体(15)を取付対象物(28)に取り付けるための取付手段(27)が設けられていることを特徴とするものである。
第17の発明では、ファン本体(15)に、ファン本体(15)を取付対象物(28)に取り付けるための取付手段(27)を設けている。ファン本体(15)は、取付手段(27)によって取付対象物(28)に容易に取り付けられる。
第18の発明は、第17の発明において、電力を利用して前記膜状振動体(16)を振動させるように構成される一方、前記取付手段(27)は、複数本の取付ピン(37)により構成され、該複数の取付ピン(37)のうち2本が前記膜状振動体(16)を振動させるための電極を兼ねていることを特徴とするものである。
第18の発明では、ファン本体(15)に電力を供給することによって膜状振動体(16)が振動する。そして、このファン本体(15)では、取付ピン(37)のうち2本が、膜状振動体(16)を振動させるための電極として用いられている。
第19の発明は、第1乃至第18の発明のうち何れか1つの発明において、前記吸気通路(33)及び前記排気通路(34)の両方又は一方の壁面には、該壁面が帯電することを防止するための帯電防止コーティング(49)が施されていることを特徴とするものである。
第19の発明では、吸気通路(33)及び排気通路(34)の両方又は一方の壁面に、帯電防止コーティング(49)を施している。このため、帯電防止コーティング(49)が施されている壁面は帯電しにくいので、その壁面には空気中の帯電している塵埃が付着しにくくなる。
第20の発明は、第8又は第9の発明のうち何れか1つの発明において、前記吸気通路(33)は前記膜状振動体(16)に形成される一方、前記膜状振動体(16)の外面には、該膜状振動体(16)の外面が帯電することを防止するための帯電防止コーティング(49)が施されている。
第20の発明では、吸気通路(33)が形成されている膜状振動体(16)の外面に、帯電防止コーティング(49)が施されている。このため、吸気通路(33)の壁面に帯電防止コーティング(49)が施されるので、その壁面に空気中の帯電している塵埃が付着しにくくなる。
第21の発明は、第1乃至第20の発明のうち何れか1つの発明において、前記ファン本体(15)は、外周形状が略矩形状に形成されていることを特徴とするものである。
第21の発明では、ファン本体(15)が略矩形の中空板状に形成されている。ファン本体(15)は、前面又は背面から見た場合に矩形状になっている。
第1の発明によれば、内部に空気室(14)を有する中空板状のファン本体(15)の前面部(11)及び背面部(12)のうち少なくとも一方に膜状振動体(16)を構成し、この膜状振動体(16)を空気室(14)の外方に振れさせて外部の空気を吸気通路(33)から空気室(14)内に取り込む一方、空気室(14)の内方に振れさせて空気室(14)内の空気を排気通路(34)から外部に排気するようにしたから、膜状振動体(16)の振動方向及び振動量を制御するだけで空気の送風を実現することができる。すなわち、プロペラファンや回転モータ等の大がかりなユニットを用いることなく、コンパクトな構成で空気を送風することができる送風ファン(10)を提供できる。
また、膜状振動体(16)を空気室(14)の内方に振れさせて空気室(14)内の空気を排気通路(34)から外部に排気する排気動作時には、空気室(14)内の一部の空気が吸気通路(33)から外部に向かって逆流するように排気されてしまうが、吸気通路(33)を外部から空気室(14)に向かって細くなるように形成し、排気通路(34)を空気室(14)から外部に向かって細くなるように形成したから、吸気通路(33)から排気されてしまう空気の排気流量を最小限に抑えることができる。
また、膜状振動体(16)を空気室(14)の外方に振れさせて外部の空気を吸気通路(33)から空気室(14)内に取り込む吸気動作時においても、排気通路(34)を空気室(14)から外部に向かって細くなるように形成したから、排気通路(34)から空気室(14)に向かって逆流するように吸気されてしまう空気の吸気流量を最小限に抑えることができる。
また、送風ファン(10)をなすファン本体(15)は、中空板状の非常にスリムな形状であるため、例えば、この送風ファン(10)を空気調和装置の送風ファンとして用いる場合には、その収容スペースが小さくて済むため装置全体を薄型化できる。
また、第2の発明によれば、輪状に形成されて内周に前記膜状振動体(16)が接続された圧電素子部(17)を設けたから、圧電素子部(17)に電圧を印加することで圧電素子部(17)を変形させ、その変形に伴って膜状振動体(16)を振動させるという簡単な構成で空気の送風を行うことができる。
また、第3の発明によれば、圧電素子部(17)を圧電セラミックスで構成することで、膜状振動体(16)の振動量を高精度に制御することが可能になるようにしている。従って、送風ファン(10)から送風される空気の風量制御を高精度に行うことができる。
また、第4の発明によれば、膜状振動体(16)を圧電フィルム(46)で構成したから、圧電フィルム(46)に電圧を印加することによって圧電フィルム(46)を厚さ方向に変位を生じさせて振動させるという簡単な構成で空気の送風を行うことができる。
また、第5の発明によれば、膜状振動体(16)を覆うように保護部材(25)を配置することで、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触することが防止される。従って、このような接触によって膜状振動体(16)が破損することを防止することができる。
また、第6の発明では、保護部材(25)の通気孔(26)の通路面積を吸気通路(33)の通路面積よりも小さくすることで、空気中の塵埃が吸気通路(33)を通過する前に保護部材(25)の通気孔(26)で捕捉されるようにしている。このため、吸気通路(33)が塵埃によって目詰まりしたり、吸気通路(33)から空気室(14)内に入り込んだ塵埃によって排気通路(34)が目詰まりすることを抑制することができるので、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、第7の発明によれば、複数のファン本体(15)を送風方向に直列に配置したから、ファン本体(15)が1つだけの場合に比べて、上流側と下流側との圧力差を大きくして静圧特性を向上させることができる。従って、必要な送風量を確保する上で有利となる。
また、第8の発明では、ファン本体(15)の外部から空気室(14)に向かって細くなるように吸気通路(33)を形成することで、空気室(14)に取り込まれた空気が吸気通路(33)を通ってファン本体(15)の外部へ戻りにくくなるようにしている。ここで、例えば吸気通路(33)の通路面積が空気の流通方向に一定の場合には、吸気通路(33)の空気抵抗が、ファン本体(15)の外部から空気室(14)へ向かって空気が流れるときと、その逆方向へ空気が流れるときで概ね等しくなる。このため、膜状振動体(16)の動きによって空気室(14)の容積が縮小する際に、空気室(14)に取り込まれた空気の多くが吸気通路(33)を通ってファン本体(15)の外部へ戻るおそれがある。これに対して、この第8の発明では、上述したように、空気室(14)に取り込まれた空気が吸気通路(33)を通ってファン本体(15)の外部へ戻りにくくなるようにしている。このため、空気室(14)に取り込まれた空気のうち吸気通路(33)から排気される空気の量を制御することができるので、ファン効率を向上させることができる。
また、第9の発明では、空気室(14)からファン本体(15)の外部に向かって細くなるように排気通路(34)を形成することで、排気通路(34)から排気された空気が、その排気通路(34)を通って空気室(14)へ戻りにくくなるようにしている。ここで、例えば排気通路(34)の通路面積が空気の流通方向に一定の場合には、排気通路(34)の空気抵抗が、空気室(14)からファン本体(15)の外部へ向かって空気が流れるときと、その逆方向へ空気が流れるときで概ね等しくなる。このため、膜状振動体(16)の動きによって空気室(14)の容積が拡大する際に排気通路(34)の外側の空気が排気通路(34)を通って空気室(14)へ戻るおそれがある。これに対して、この第9の発明では、上述したように、排気通路(34)から排気された空気が、その排気通路(34)を通って空気室(14)へ戻りにくくなるようにしている。このため、排気通路(34)から排気された空気のうち空気室(14)へ戻る空気の量が減少するので、ファン効率を向上させることができる。
また、第10の発明では、ファン本体(15)の前面外周部となる支持部材(19)が、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気通路(33)を形成する部材とを兼ねている。このため、例えば、平面視において膜状振動体(16)を円形にしてファン本体(15)を矩形にする場合などのように、前面外周部が必要となる場合に、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気通路(33)を形成する部材として、その前面外周部を有効に活用することができる。従って、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気通路(33)を形成する部材とを別途に設ける必要がないので、ファン本体(15)の構成を簡素化することができる。
また、第11の発明では、吸気通路(33)を形成する部材としてファン本体(15)の側面を利用している。このため、吸気通路(33)を形成する部材を別途に設ける必要がないので、ファン本体(15)の構成を簡素化することができる。
また、第12の発明では、吸気通路(33)の通路面積を排気通路(34)の通路面積よりも狭くすることで、排気通路(34)を通過することができない大きさの塵埃が空気室(14)に流入しない。ここで、吸気通路(33)の通路面積が排気通路(34)の通路面積よりも広い場合には、排気通路(34)に詰まるような大きさの塵埃が吸気通路(33)に流入するので、排気通路(34)が詰まるおそれがある。これに対して、第12の発明では、上述したように、排気通路(34)を通過することができない大きさの塵埃が空気室(14)に流入しない。つまり、排気通路(34)に詰まるような大きさの塵埃は、必ず吸気通路(33)で補足される。従って、排気通路(34)が目詰まりすることを抑制することができるので、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、第13の発明では、吸気通路(33)の外側を覆う塵埃捕集部材(20)を設けることで、塵埃捕集部材(20)によって塵埃が補足された後の空気が吸気通路(33)に流入するようにしている。ここで、塵埃捕集部材(20)がない場合には、塵埃を含む空気が吸気通路(33)に流入する。このため、吸気通路(33)が塵埃によって目詰まりしたり、吸気通路(33)から空気室(14)内に入り込んだ塵埃によって排気通路(34)が目詰まりするおそれがある。これに対して、この第13の発明では、塵埃捕集部材(20)によって塵埃が補足された後の空気が吸気通路(33)に流入する。このため、吸気通路(33)が塵埃によって目詰まりしたり、吸気通路(33)から空気室(14)内に入り込んだ塵埃によって排気通路(34)が目詰まりすることを抑制することができるので、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、第14の発明によれば、膜状振動体(16)を覆うように塵埃捕集部材(20)を配置することで、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触することが防止される。ここで、膜状振動体(16)を覆う部材がない場合には、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触して、膜状振動体(16)が破損する場合がある。これに対して、この第14の発明では、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触することが塵埃捕集部材(20)によって防止される。従って、このような接触によって膜状振動体(16)が破損することを防止することができる。
また、第15の発明によれば、膜状振動体(16)を覆うように保護部材(25)を配置することで、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触することが防止される。従って、このような接触によって膜状振動体(16)が破損することを防止することができる。
また、第16の発明によれば、ファン本体(15)の背面を保護する排気側保護部材(45)を配置することで、ファン本体(15)の背面が周辺の部材や作業者に接触することが防止される。従って、このような接触によってファン本体(15)の背面が破損することを防止することができる。
また、第18の発明では、2本の取付ピン(37)が膜状振動体(16)を振動させるための電極として用いられている。このため、別途に膜状振動体(16)のための電極を設ける必要がないので、送風ファン(10)の構成を簡素化することができる。
また、第19の発明では、吸気通路(33)及び排気通路(34)の両方又は一方の壁面に、帯電防止コーティング(49)を施している。このため、帯電防止コーティング(49)が施されている壁面には、空気中の帯電している塵埃が付着しにくくなるので、吸気通路(33)や排気通路(34)が塵埃によって目詰まりすることを抑制することができ、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、第20の発明では、吸気通路(33)が形成されている膜状振動体(16)の外面に、帯電防止コーティング(49)を施すことで、吸気通路(33)の壁面に空気中の帯電している塵埃が付着しにくくなるようにしている。このため、吸気通路(33)が塵埃によって目詰まりすることを抑制することができ、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、第20の発明では、吸気通路(33)の壁面が帯電防止コーティング(49)によって覆われるように、膜状振動体(16)の外面に帯電防止コーティング(49)を施している。ここで、吸気通路(33)の壁面のみに帯電防止コーティング(49)を施す場合には、帯電防止コーティング(49)を施す領域の面積が狭いので、帯電防止コーティング(49)を施すことが比較的困難である。これに対して、この第20の発明では、膜状振動体(16)の外面に帯電防止コーティング(49)を施すので、帯電防止コーティング(49)を施す領域の面積が比較的広くなる。従って、帯電防止コーティング(49)を比較的容易に設けることができる。
また、第21の発明によれば、ファン本体(15)が略矩形の中空板状に形成されているから、例えば、円形に形成した膜状振動体(16)に合わせてファン本体(15)の外形を円形にした場合に比べて、収容スペースの制約が少なく、装置搭載時のレイアウトの自由度が高い。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1(a)は本発明の実施形態1に係る送風ファンの背面図、図1(b)は同正面図、図2は同縦断面図である。
図1及び図2に示すように、送風ファン(10)は、薄型送風ファンとして構成され、中空板状で円形のファン本体(15)を備えている。このファン本体(15)は、厚さ方向に相対向する吸気側の前面部(11)及び排気側の背面部(12)と、この前面部(11)と背面部(12)との間の周縁部を囲う側面部(13)とを備えている。ファン本体(15)には、前面部(11)、背面部(12)及び側面部(13)で区画された空気室(14)が形成されている。なお、ファン本体(15)は、1〜5mm程度の厚さで形成することができる。また、ファン本体(15)の形状は、円形ではなく、正多角形(例えば六角形)でもよい。
前記前面部(11)には、ファン本体(15)の厚さ方向に振動する膜状振動体(16)が構成されている。この膜状振動体(16)は、円盤状に形成され、外周部の圧電セラミックス(17)(圧電素子部)と、この圧電セラミックス(17)の内側に形成されて圧電セラミックス(17)の変形に伴って振動するダイヤフラム(18)(膜状部)とを備えている。圧電セラミックス(17)は、 電気エネルギーと機械エネルギーを変換する働きをもったセラミックである。前記圧電セラミックス(17)は、電圧を印加することで厚さ方向に変位を生じさせて振動させ、その振動に伴ってダイヤフラム(18)を振動させるものである。
前記膜状振動体(16)には、複数の吸気孔(33)を有する吸気部(21)が形成されている。各吸気孔(33)は吸気通路を構成している。各吸気孔(33)は、外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成されている。この吸気部(21)は、膜状振動体(16)の略全面に形成されている。
一方、前記背面部(12)には、複数の排気孔(34)を有する排気部(22)が形成されている。各排気孔(34)は排気通路を構成している。各排気孔(34)は、空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されている。この排気部(22)は、背面部(12)の略全面に形成されている。
−送風動作−
以下、本実施形態1に係る送風ファン(10)の送風動作について説明する。まず、排気動作時には、圧電セラミックス(17)に所定の電圧を印加して厚さ方向に変位を生じさせ、図3に示すように、その変形に伴ってダイヤフラム(18)を空気室(14)内方に振動させる。空気室(14)の容積は、このダイヤフラム(18)の変形により小さくなる。このため、空気室(14)内の空気が圧縮され、複数の排気孔(34)を通じて空気室(14)内の空気が外部に排気される。
すなわち、圧電セラミックス(17)に印加する電圧を適宜設定することで、ダイヤフラム(18)の空気室(14)内方への振動量を制御することができ、これにより、送風ファン(10)の排気流量を制御することができる。
一方、吸気動作時には、圧電セラミックス(17)に所定の電圧を印加して排気動作とは逆方向に変位を生じさせ、図4に示すように、ダイヤフラム(18)を空気室(14)外方に振れさせる。空気室(14)の容積は、このダイヤフラム(18)の変形により大きくなる。このため、複数の吸気孔(33)を通じて外部から空気室(14)内に空気が取り込まれる。
すなわち、圧電セラミックス(17)に印加する電圧を適宜設定することで、ダイヤフラム(18)の空気室(14)外方への振動量を制御することができ、これにより、送風ファン(10)の吸気流量を制御することができる。
ここで、図3及び図4に示すように、空気室(14)内の空気が排気孔(34)から排気される排気動作時には、空気室(14)内の一部の空気が膜状振動体(16)に形成した複数の吸気孔(33)から外部に向かって逆流するように排気される。一方、外部の空気が吸気孔(33)から空気室(14)内に取り込まれる吸気動作時には、排気側の外部の空気が排気孔(34)から空気室(14)内に向かって逆流するように取り込まれる。
ここで、排気動作時に排気孔(34)から排気される排気流量をQ1、吸気動作時に排気孔(34)から吸気されてしまう吸気流量をQ2とすると、排気孔(34)は空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されているため、Q1>Q2の関係が成立する。一方、吸気動作時に吸気孔(33)から吸気される吸気流量をQ3、排気動作時に吸気孔(33)から排気されてしまう排気流量をQ4とすると、吸気孔(33)は外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成されているため、Q3>Q4の関係が成立する。
このように、吸気孔(33)及び排気孔(34)をそれぞれ送風方向に細くなるテーパ状に形成しておけば、吸排気動作時に送風方向とは逆方向に空気が逆流したとしても、送風ファン(10)の送風流量をQとすると、Q=Q1−Q2=Q3−Q4の関係が成立し、その影響は非常に少なくて済む。この点は、以下の実施形態についても同様である。
−実施形態1の効果−
以上のように、本実施形態1に係る送風ファン(10)によれば、内部に空気室(14)を有する中空板状のファン本体(15)の前面部(11)に膜状振動体(16)を構成し、この膜状振動体(16)のダイヤフラム(18)を空気室(14)の外方に振れさせて外部の空気を吸気孔(33)から空気室(14)内に取り込む一方、ダイヤフラム(18)を空気室(14)の内方に振れさせて空気室(14)内の空気を排気孔(34)から外部に排気するようにしたから、圧電セラミックス(17)に印加する電圧を調整してダイヤフラム(18)の振動方向及び振動量を制御するだけで空気の送風を実現することができる。すなわち、プロペラファンや回転モータ等の大がかりなユニットを用いることなく、コンパクトな構成で空気を送風することができる送風ファン(10)を提供できる。
また、排気動作時にダイヤフラム(18)を空気室(14)の内方に振れさせた場合には、空気室(14)内の空気が吸気孔(33)から外部に向かって逆流するように排気されてしまうが、吸気孔(33)を外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成し、排気孔(34)を空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成したから、吸気孔(33)から排気されてしまう空気の排気流量を最小限に抑えることができる。また、排気孔(34)を空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成したから、吸気動作時においても、排気孔(34)から空気室(14)に向かって逆流するように吸気されてしまう空気の吸気流量を最小限に抑えることができる。
また、送風ファン(10)をなすファン本体(15)は、中空板状の非常にスリムな形状であるため、例えば、この送風ファン(10)を空気調和装置の送風ファンとして用いる場合には、その収容スペースが小さくて済むため装置全体を薄型化できる。
なお、本実施形態1では、送風ファン(10)をなすファン本体(15)として、円形に形成した圧電セラミックス(17)に合わせて円形形状のものを用いているが、この形態に限定するものではなく、例えば、図5に示すように、中空板状で矩形状のファン本体(35)を用いて送風ファン(30)を構成するようにしても構わない。この場合には、円形の圧電セラミックス(17)と矩形状の側面部(13)との間に支持部材(19)を設けて圧電セラミックス(17)を側面部(13)に固定する構成としている。このように、送風ファン(30)を矩形状に形成すれば、圧電セラミックス(17)に合わせて外形を円形にした場合に比べて、収容スペースの制約が少なく、装置搭載時のレイアウトの自由度が高い。
また、本実施形態1では、前面部(11)に膜状振動体(16)を構成するようにしたが、背面部(12)に膜状振動体(16)を構成したり、前面部(11)と背面部(12)とにそれぞれ膜状振動体(16)を構成してもよい。背面部(12)に膜状振動体(16)を構成した場合には、背面部(12)に形成された膜状振動体(16)の振動によって、膜状振動体(16)に形成された複数の排気孔(34)から空気室(14)内の空気が排気されるようになる。この点は、以下の実施形態についても同様である。
<実施形態2>
図6(a)は本発明の実施形態2に係る送風ファンの背面図、図6(b)は同正面図、図7は同縦断面図である。前記実施形態1との違いは、前面部(11)の中央部に圧電フィルム(46)で構成した膜状振動体(16)を形成し、膜状振動体(16)の周囲に吸気部(21)を形成した点である。以下では、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図6及び図7に示すように、送風ファン(40)は、矩形(例えば一辺が3cmの正方形)の中空板状に形成されたファン本体(35)を備えている。前記前面部(11)の中央部には、ファン本体(35)の厚さ方向に振動する膜状振動体(16)が構成されている。この膜状振動体(16)は、円形の薄膜状に形成された圧電フィルム(46)で構成されている。圧電フィルムは、 電気エネルギーと機械エネルギーを変換する働きをもった高分子のフィルムである。圧電フィルムに電圧を印加すると、圧電フィルムはファン本体(35)の厚さ方向に振動する。
前記前面部(11)の圧電フィルム(46)の周囲となる前面外周部の支持部材(19)には、複数の吸気孔(33)を有する吸気部(21)が形成されている。つまり、吸気部(21)は、ファン本体(35)の前面外周部に形成されている。各吸気孔(33)は吸気通路を構成している。各吸気孔(33)は、外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成されている。
一方、前記背面部(12)には、複数の排気孔(34)を有する排気部(22)が形成されている。この排気部(22)は、背面部(12)の略全面に形成されている。各排気孔(34)は排気通路を構成している。各排気孔(34)は、空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されている。この実施形態2では、吸気孔(33)及び排気孔(34)が、圧電フィルム(46)以外の部分に形成されている。
−送風動作−
以下、本実施形態2に係る送風ファン(40)の送風動作について説明する。まず、排気動作時には、図8に示すように、圧電フィルム(46)に所定の電圧を印加して、圧電フィルム(46)を空気室(14)の内方に振れさせる。そして、この圧電フィルム(46)の変形により空気室(14)の容積が小さくなることで空気室(14)内の空気が圧縮され、排気側の前面部(11)に形成された複数の排気孔(34)を通じて空気室(14)内の空気が外部に排気される。
すなわち、圧電フィルム(46)に印加する電圧を適宜設定することで、圧電フィルム(46)の空気室(14)内方への振動量を制御することができ、これにより、送風ファン(40)の排気流量を制御することができる。
一方、吸気動作時には、図9に示すように、圧電フィルム(46)に排気動作とは逆方向に振動するように所定の電圧を印加して、圧電フィルム(46)を空気室(14)の外方に振れさせる。そして、この圧電フィルム(46)の変形により空気室(14)の容積が大きくなることで、吸気側の前面部(11)の吸気部(21)に形成された複数の吸気孔(33)を通じて外部から空気室(14)内に空気が取り込まれる。
すなわち、圧電フィルム(46)に印加する電圧を適宜設定することで、圧電フィルム(46)の空気室(14)外方への振動量を制御することができ、これにより、送風ファン(40)の吸気流量を制御することができる。
−実施形態2の効果−
以上のように、本実施形態2に係る送風ファン(40)によれば、前記実施形態1と同様の効果が得られるとともに、圧電フィルム(46)に電圧を印加して圧電フィルム(46)を厚さ方向に振動させるという簡単な動作で空気の送風を行うことができる。
なお、本実施形態2では、支持部材(19)にのみ吸気孔(33)を形成したが、圧電フィルム(46)に吸気孔(33)を形成するようにしても構わない。この場合には、空気の吸気流量がさらに大きくなって、必要な送風量を十分に確保することができる。
また、本実施形態2では、吸気孔(33)及び排気孔(34)を膜状振動体(16)以外の部分に形成することで、膜状振動体(16)の振動に伴って、吸気孔(33)や排気孔(34)が変形しないようにしている。ここで、膜状振動体(16)に吸気孔(33)や排気孔(34)が形成されている場合には、膜状振動体(16)の振動に伴う孔の変形によって、吸気孔(33)や排気孔(34)における空気抵抗が変化するので、送風ファン(10)の風量の特性が安定しない。これに対して、本実施形態2では、吸気孔(33)及び排気孔(34)を膜状振動体(16)以外の部分に形成しているので、吸気孔(33)や排気孔(34)が変形しない。従って、吸気孔(33)や排気孔(34)における空気抵抗が一定になるので、送風ファン(10)の風量の特性を安定化させることができる。
<実施形態3>
図10(a)は本発明の実施形態3に係る送風ファンの背面図、図10(b)は同正面図である。前記実施形態1との違いは、圧電セラミックス(17)の周囲に吸気部(21)を形成した点である。以下では、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図10に示すように、送風ファン(50)は、矩形(例えば一辺が3cmの正方形)の中空板状のファン本体(35)を備えている。前記前面部(11)の中央部には、ファン本体(35)の厚さ方向に振動する膜状振動体(16)が構成されている。膜状振動体(16)は、圧電セラミックス(17)(圧電素子部)と、ダイヤフラム(18)(膜状部)とを備えている。圧電セラミックス(17)に電圧を印加して圧電セラミックス(17)の変形させると、膜状振動体(16)は圧電セラミックス(17)の変形に伴って振動する。
前記前面部(11)の圧電セラミックス(17)の周囲となる前面外周部の支持部材(19)には、複数の吸気孔(33)を有する吸気部(21)が形成されている。各吸気孔(33)は吸気通路を構成している。各吸気孔(33)は、外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成されている。一方、前記背面部(12)には、排気部(22)が形成されている。各排気孔(34)は排気通路を構成している。各排気孔(34)は、空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されている。この排気部(22)は、排気側の背面部(12)の略全面に形成されている。
−送風動作−
以下、本実施形態3に係る送風ファン(50)の送風動作について説明する。この送風ファン(50)の送風動作は、基本的に前記実施形態1と同様である。すなわち、まず、排気動作時には、圧電セラミックス(17)に所定の電圧を印加して厚さ方向に変位を生じさせ、その変形に伴ってダイヤフラム(18)を空気室(14)内方に振れさせる。そして、このダイヤフラム(18)の変形により空気室(14)の容積が小さくなることで空気室(14)内の空気が圧縮され、複数の排気孔(34)を通じて空気室(14)内の空気が外部に排気される。
一方、吸気動作時には、圧電セラミックス(17)に所定の電圧を印加して排気動作とは逆方向に変位を生じさせ、ダイヤフラム(18)を空気室(14)外方に振れさせる。そして、このダイヤフラム(18)の変形により空気室(14)の容積が大きくなることで、複数の吸気孔(33)を通じて外部から空気室(14)内に空気が取り込まれる。
−実施形態3の効果−
以上のように、本実施形態3に係る送風ファン(50)によれば、前記実施形態1と同様に、圧電セラミックス(17)に印加する電圧を調整してダイヤフラム(18)の振動方向及び振動量を制御するだけで空気の送風を実現することができる。すなわち、プロペラファンや回転モータ等の大がかりなユニットを用いることなく、コンパクトな構成で空気を送風することができる送風ファン(50)を提供できる。
なお、本実施形態3では、支持部材(19)にのみ吸気孔(33)を形成したが、膜状振動体(16)に吸気孔(33)を形成するようにしても構わない。この場合には、空気の吸気流量がより大きくなって、必要な送風量を十分に確保することができる。
また、本実施形態3では、矩形状のファン本体(35)を用いて送風ファン(50)を構成しているが、この形態に限定するものではなく、例えば、図11に示すように、円形に形成した圧電セラミックス(17)に合わせて、円形のファン本体(15)を用いて送風ファン(60)を構成してもよい。
<実施形態4>
図12は、本発明の実施形態4に係る送風ファンの構成を示す同縦断面図である。前記実施形態1との違いは、膜状振動体(16)を覆う保護フィルタ(25)(保護部材)を設けた点である。以下では、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図12に示すように、この送風ファン(70)は、中空板状で円形のファン本体(15)で構成されている。このファン本体(15)では、側面部(13)の一端が、背面部(12)よりも突出して延びている。そして、前記側面部(13)の一端部には、複数の通気孔(26)を有する保護フィルタ(25)が前面部(11)を覆うように配置されている。保護フィルタ(25)と前面部(11)との間には区画室(24)が形成されている。
保護フィルタ(25)は、膜状振動体(16)を覆うように配置されている。保護フィルタ(25)と前面部(11)との距離は、前面部(11)に構成されたダイヤフラム(18)がファン本体(15)の厚さ方向に振動しても、ダイヤフラム(18)と保護フィルタ(25)とが干渉しないように設定されている。そして、前記保護フィルタ(25)の通気孔(26)の孔径は、吸気孔(33)の孔径よりも小さく形成されている。つまり、通気孔(26)の通路面積は、吸気孔(33)よりも小さくなっている。
なお、送風動作については前記実施形態1と同様であるため、その説明を省略する。
−実施形態4の効果−
以上のように、本実施形態4に係る送風ファン(70)によれば、膜状振動体(16)が構成された吸気側の前面部(11)を覆うように保護フィルタ(25)が配置されているから、膜状振動体(16)を振動させた場合に、膜状振動体(16)が送風ファン(70)の周辺に配置された部材(例えば、熱交換器等)に衝突して破損したり、振動中の膜状振動体(16)に作業者が誤って触れてしまうことを防止することができる。
また、保護フィルタ(25)の通気孔(26)の孔径は、吸気孔(33)の孔径よりも小さく形成されているから、空気中の塵埃が吸気孔(33)に吸気される前に保護フィルタ(25)で集塵されることとなり、吸気孔(33)が塵埃によって目詰まりしたり、吸気孔(33)から空気室(14)内に入り込んだ塵埃によって排気孔(34)が目詰まりすることを抑制して、ファン性能の劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態4では、吸気側の前面部(11)に膜状振動体(16)を構成したため、保護フィルタ(25)を吸気側の前面部(11)を覆うように配置したが、排気側の背面部(12)に膜状振動体(16)を構成した場合には、排気側の背面部(12)を覆うように保護フィルタ(25)を配置する。
<実施形態5>
図13(a)は本発明の実施形態5に係る送風ファン(10)の背面図、図13(b)は同正面図、図14は同縦断面図である。
図13及び図14に示すように、送風ファン(10)は、薄型送風ファンとして構成されている。送風ファン(10)は、内部に空気室(14)が形成された中空板状のファン本体(15)を備えている。ファン本体(15)は、平面視で矩形状(例えば一辺が3cmの正方形)に形成されている。
このファン本体(15)は、前面を構成する前面部(11)と、背面を構成する背面部(12)と、側面を構成する側面部(13)とを備えている。前面部(11)と背面部(12)とは、共に厚みが薄い矩形状の平板の部材である。側面部(13)は、矩形の枠状の部材である。前面部(11)と背面部(12)とは、所定の間隔を存して、側面部(13)に連結されている。前面部(11)は、外周が全周囲に亘って側面部(13)の一端側の内周に連結されている。背面部(12)は、外周が全周囲に亘って側面部(13)の他端側の内周に連結されている。なお、ファン本体(15)は、例えば1〜5mm程度の厚さに形成されている。
前面部(11)は、膜状振動体(16)と、該膜状振動体(16)を支持する支持部材(19)とを備えている。膜状振動体(16)は、円盤状に形成され、膜体(18)(膜状部)と駆動体(32)とを備えている。
駆動体(32)は、基板(31)と圧電素子(17)(圧電素子部)とを備えている。基板(31)と圧電素子(17)には同程度の剛性の部材が用いられている。基板(31)は、ドーナツ盤状に形成され、例えばステンレス鋼板により構成されている。圧電素子(17)は、基板(31)よりも小径のドーナツ盤状に形成されている。圧電素子(17)は、例えば2枚の圧電材料の部材を積層したもの(バイモルフ型圧電素子)によって構成されている。圧電材料の部材には、例えば圧電セラミックスが用いられている。圧電材料の部材は、 電気エネルギーと機械エネルギーを変換する働きをもった部材である。なお、圧電素子(17)の構成は、この構成に限定されるものではない。
駆動体(32)では、圧電素子(17)が、基板(31)の前面(上面)に取り付けられている。圧電素子(17)は、基板(31)の幅方向の真ん中に配置されている。また、基板(31)の背面(下面)には、膜体(18)が取り付けられている。膜体(18)は、基板(31)の中央開口を閉鎖するように設けられている。つまり、膜体(18)は、薄膜の円盤状に形成されている。さらに、膜体(18)は、中央部が下方へ窪んだ凹状に形成されている。膜体(18)は、例えばステンレス鋼製の膜体により構成されている。
支持部材(19)は、ファン本体(15)の前面外周部を構成しており、前面部(11)において膜状振動体(16)の外周側に形成されている。支持部材(19)には、圧電素子(17)及び基板(31)に比べて剛性の大きい部材が用いられている。支持部材(19)は、外周形状が矩形状に形成され、内周形状が円形に形成されている。支持部材(19)の内周には、膜状振動体(16)の基板(31)の外周部が連結されている。支持部材(19)の外周は側面部(13)に連結されている。支持部材(19)は、膜状振動体(16)を支持して、固定部材を構成している。また、背面部(12)は、膜体(18)と同様に、例えばステンレス鋼製の膜体により構成されている。
前面部(11)では、圧電素子(17)の上面が縮んで下面が伸びるように圧電素子(17)に電圧を印加すると、圧電素子(17)と共に基板(31)が前面側に屈曲する。また、圧電素子(17)の上面が伸びて下面が縮むように圧電素子(17)に電圧を印加すると、圧電素子(17)と共に基板(31)が背面側に屈曲する。前面部(11)では、図15及び図16に示すように、駆動体(32)の屈曲に伴って膜体(18)がファン本体(15)の厚さ方向に振動する。
各支持部材(19)には、ファン本体(15)の外部から空気室(14)へ空気を取り込むための吸気孔(33)が複数形成されている。各吸気孔(33)は吸気通路を構成している。吸気孔(33)は、ファン本体(15)の外部から空気室(14)に向かって細くなるテーパ状に形成されている。なお、吸気孔(33)は、側面部(13)に形成してもよいし、基板(31)に形成してもよい。
また、背面部(12)の中央部には、空気室(14)へ空気をファン本体(15)の外部へ排出するための排気孔(34)が複数形成されている。各排気孔(34)は排気通路を構成している。排気孔(34)は、背面部(12)のうち膜状振動体(16)に対面する部分にのみ形成されている。排気孔(34)は、空気室(14)から外部に向かって細くなるテーパ状に形成されている。
−送風動作−
以下、本実施形態5に係る送風ファン(10)の送風動作について説明する。
送風動作では、駆動体(32)の前面が内側へ窪むように屈曲させることによって膜体(18)を空気室(14)の外方に振れさせる図15に示す第1動作と、駆動体(32)の前面が外側へ膨らむように屈曲させることによって膜体(18)を空気室(14)の内方に振れさせる図16に示す第2動作とが交互に行われる。第1動作は、圧電素子(17)の上面が縮んで下面が伸びるように圧電素子(17)に所定の電圧を印加することによって行われる。第2動作は、圧電素子(17)の上面が伸びて下面が縮むように圧電素子(17)に所定の電圧を印加することによって行われる。
この送風ファン(10)では、第1動作と第2動作との繰り返しによって、吸気孔(33)を通じて取り込まれた空気が、排気孔(34)を通じてファン本体(15)の外部へ吹き出される。吸気孔(33)からは、膜状振動体(16)の変形によって空気室(14)の容積が拡大する際に、ファン本体(15)の外部の空気が取り込まれる。排気孔(34)からは、主に、膜体(18)が内方へ振れる過程で、空気室(14)の中央部の空気が膜体(18)によって排気される。空気室(14)の中央部の空気は、膜体(18)によってファン本体(15)の外部へ押し出される。
−実施形態5の効果−
本実施形態5では、ファン本体(15)の外部から空気室(14)に向かって細くなるように吸気孔(33)を形成することで、空気室(14)に取り込まれた空気が吸気孔(33)を通ってファン本体(15)の外部へ戻りにくくなるようにしている。このため、空気室(14)に取り込まれた空気のうち吸気孔(33)から排気される空気の量を制御することができるので、ファン効率を向上させることができる。
また、本実施形態5では、空気室(14)からファン本体(15)の外部に向かって細くなるように排気孔(34)を形成することで、排気孔(34)から排気された空気が、その排気孔(34)を通って空気室(14)へ戻りにくくなるようにしている。このため、排気孔(34)から排気された空気のうち空気室(14)へ戻る空気の量が減少するので、ファン効率を向上させることができる。
また、本実施形態5では、ファン本体(15)の前面外周部となる支持部材(19)が、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気孔(33)を形成する部材とを兼ねている。このため、例えば、平面視において膜状振動体(16)を円形にしてファン本体(15)を矩形にする場合などのように、前面外周部が必要となる場合に、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気孔(33)を形成する部材として、その前面外周部を有効に活用することができる。従って、膜状振動体(16)を支持する部材と、吸気孔(33)を形成する部材とを別途に設ける必要がないので、ファン本体(15)の構成を簡素化することができる。
−実施形態5の変形例1−
実施形態5の変形例1について説明する。この変形例1では、吸気孔(33)の通路面積が排気孔(34)の通路面積に比べて狭くなっている。すなわち、吸気孔(33)の内側端の直径は、排気孔(34)の外側端の直径よりも大きくなっている。
この変形例1では、吸気孔(33)の通路面積を排気孔(34)の通路面積よりも狭くしているので、排気孔(34)を通過することができない大きさの塵埃が空気室(14)に流入しない。つまり、排気孔(34)に詰まるような大きさの塵埃は、必ず吸気孔(33)で補足される。従って、排気孔(34)が目詰まりすることを抑制することができるので、ファン性能の劣化を抑制することができる。
−実施形態5の変形例2−
実施形態5の変形例2について説明する。この変形例2では、図17に示すように、ファン本体(15)の前面側に保護フィルタ(25)が設けられている。保護フィルタ(25)は、膜状振動体(16)の外側を覆っている。保護フィルタ(25)は、膜状振動体(16)を保護する保護部材(25)を構成している。また、保護フィルタ(25)は、吸気孔(33)の外側を覆っている。保護フィルタ(25)は、通過する空気中の塵埃を捕集する塵埃捕集部材(20)を兼ねている。
この変形例2では、吸気孔(33)の外側を覆う保護フィルタ(25)を設けることで、保護フィルタ(25)によって塵埃が補足された後の空気が吸気孔(33)に流入するようにしている。このため、吸気孔(33)が塵埃によって目詰まりしたり、吸気孔(33)から空気室(14)内に入り込んだ塵埃によって排気孔(34)が目詰まりすることを抑制することができるので、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、この変形例2によれば、膜状振動体(16)を覆うように保護フィルタ(25)を配置することで、膜状振動体(16)が周辺の部材や作業者に接触することが防止される。従って、このような接触によって膜状振動体(16)が破損することを防止することができる。
なお、この変形例2では、吸気孔(33)の通路面積が、排気孔(34)の通路面積に比べて広くなっている。この場合、吸気孔(33)の空気抵抗が排気孔(34)の空気抵抗に比べて大きいので、膜状振動体(16)が外方へ振れるときに排気孔(34)から空気室(14)へ空気が戻ることを抑制することができる。
−実施形態5の変形例3−
実施形態5の変形例3について説明する。この変形例3では、図18及び図19に示すように、ファン本体(15)が、背面部(12)を保護するための排気側保護部材(45)を備えている。排気側保護部材(45)は、背面部(12)の背面に当接するように、側面部(13)に固定されている。また、排気側保護部材(45)は格子状に形成されている。排気側保護部材(45)は、排気孔(34)を塞ぐことがないように形成されている。排気側保護部材(45)の真ん中の開口には、背面部(12)の中央部が臨んでいる。
この変形例3では、微細な排気孔(34)が形成されるファン本体(15)の背面部(12)の厚みが比較的薄くなるので、その背面部(12)を保護する排気側保護部材(45)が設けられている。従って、ファン本体(15)の背面が周辺の部材や作業者に接触することが防止されるので、このような接触によってファン本体(15)の背面が破損することを防止することができる。
−実施形態5の変形例4−
実施形態5の変形例4について説明する。この変形例4では、図20に示すように、膜状振動体(16)が側面部(13)に接する状態で支持部材(19)に支持されている。膜状振動体(16)は側面部(13)にも支持されている。
−実施形態5の変形例5−
実施形態5の変形例5について説明する。この変形例5では、膜体(18)に排気孔(34)が形成されている。また、吸気孔(33)は、例えば背面部(12)の外周部分に形成されている。
<実施形態6>
図21は本実施形態6に係る送風ファンの構成を示す同縦断面図である。図21に示すように、この送風ファン(80)は、前記実施形態1〜4に係るファン本体の何れかを複数備え、送風方向に直列に接続して構成されている。
なお、図21では、前記実施形態1で説明したファン本体(15)を複数備えているものとし、以下、実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図21に示すように、この送風ファン(80)は、複数のファン本体(15)を、送風方向における上流側のファン本体(15)の背面部(12)と下流側のファン本体(15)の前面部(11)とを対向させて送風方向に直列に配置することで構成されている。ここで、各ファン本体(15)の側面部(13)の前側端は、前面部(11)よりも突出して延びており、複数のファン本体(15)を直列に接続することにより、上流側のファン本体(15)の背面部(12)と下流側のファン本体(15)の前面部(11)との間に区画室(24)が形成されるようになっている。
以上のように、本発明の送風ファン(80)によれば、複数のファン本体(15)を送風方向に直列に配置したから、ファン本体(15)が1つだけの場合に比べて、上流側と下流側との圧力差を大きくして静圧特性を向上させることができ、必要な風量を確保する上で有利となる。
なお、本実施形態6では、前記実施形態1に係るファン本体(15)を直列に配置した場合について説明したが、例えば、前記実施形態4のように保護フィルタ(25)を用いる場合には、図22に示すように、下流側のファン本体(15)に設けられた保護フィルタ(25)が、上流側のファン本体(15)の背面部(12)に積層される。
このようにすれば、保護フィルタ(25)と前面部(11)との間に予め設けられた区画室(24)によって、上流側のファン本体(15)から排気された空気が外部に漏れることなく下流側のファン本体(15)に送風される。
<実施形態7>
図23は本発明の実施形態7に係る送風ファンの正面図、図24はファン本体(15)の背面図、図25はファン本体(15)の縦断面図、図26はパネル部材の要部の拡大正面図である。
送風ファン(90)は、図23に示すように、複数のファン本体(15)とパネル部材(28)とを備えている。送風ファン(90)は、全体としてパネル状に形成されている。送風ファン(90)は、例えば、空気調和装置の熱交換器(例えば室外の熱交換器)に重なるように配置された状態で使用される。なお、図24及び図25に示すように、本実施形態7のファン本体(15)は、前記実施形態5のファン本体(15)と同じ構成にしているが、前記実施形態1から実施形態4のファン本体と同じ構成にしてもよい。以下では、相違点についてのみ説明する。
ファン本体(15)の側面部(13)の背面には、4つ取付ピン(37)と、一対の電極ピン(38)とが突設されている。これらの取付ピン(37)は取付手段(27)を構成している。各取付ピン(37)は、後述するパネル部材(28)の取付穴(47)に嵌め込まれる。各電極ピン(38)は、後述するパネル部材(28)の電極用穴(48)に嵌め込まれる。
取付ピン(37)は、側面部(13)の各辺に1つずつ設けられている。取付ピン(37)は、側面部(13)の各辺における角部の近傍に位置に設けられている。取付ピン(37)は、対角の角部に配置されたもの同士が、側面部(13)の中心に線対称となる位置に配置されている。
一対の電極ピン(38)は、側面部(13)の同じ辺に設けられている。各電極ピン(38)は、圧電素子(17)に電気的に接続されている。一対の電極ピン(38)のうち一方の電極ピン(38a)は、圧電素子(17)のプラス側の電極となり、他方の電極ピン(38b)は、圧電素子(17)のマイナス側の電極となる。圧電素子(17)には、これらの電極ピン(38)を介して、外部電源からの電圧が印加される。なお、取付ピン(37)及び電極ピン(38)の配置は単なる一例である。
パネル部材(28)は、ファン本体(15)が取り付けられる取付対象物となる部材であり、長方形のパネル状に形成されている。パネル部材(28)の外周形状は、熱交換器を厚さ方向から見た場合の外周形状に合わせて形成されている。パネル部材(28)には、図26に示すように、ファン本体(15)に対応する形状の枠状部(29)が複数形成されている。これらの枠状部(29)は、パネル部材(28)の長手方向及び短手方向に対して、格子状の配列で形成されている。これらの枠状部(29)は、パネル部材(28)の長手方向と短手方向とにそれぞれ複数個ずつ並設されている。
各枠状部(29)は、開口(29a)がファン本体(15)の前面部(11)及び背面部(12)と同じ形状で同じ大きさに形成されている。各枠状部(29)には、前面に側面部(13)の背面が当接するようにファン本体(15)が取り付けられる。各枠状部(29)には、ファン本体(15)を取り付けるために、各ファン本体(15)の取付ピン(37)に対応する位置に、取付ピン(37)が嵌め込まれる取付穴(47)が形成されている。取付穴(47)は4つ形成されている。
また、各枠状部(29)では、各ファン本体(15)の電極ピン(38)に対応する位置に、電極ピン(38)が嵌め込まれる電極用穴(48)が形成されている。電極用穴(48)は2つ形成されている。プラス側の電極ピン(38a)に対応する位置の電極用穴(48a)の壁面には、プラス側の電極ピン(38a)に接触するプラス側の接続電極が設けられている。マイナス側の電極ピン(38b)に対応する位置の電極用穴(48b)の壁面には、マイナス側の電極ピン(38b)に接触するマイナス側の接続電極が設けられている。
パネル部材(28)には、外部電源に接続されるプラス側電極端子(41)及びマイナス側電極端子(42)が設けられている。これらの電極端子(41,42)は、パネル部材(28)の短手方向の同じ側面における角部の近傍の位置に突設されている。
また、パネル部材(28)には、プラス側電極端子(41)とプラス側の接続電極とを接続するプラス用電線(43)と、マイナス側電極端子(42)とマイナス側の接続電極とを接続するマイナス用電線(44)とが埋設されている。プラス用電線(43)は、一端側がプラス側電極端子(41)に接続され、他端が分岐して各枠状部(29)のプラス側の接続電極に接続されている。マイナス用電線(44)は、一端側がマイナス側電極端子(42)に接続され、他端が分岐して各枠状部(29)のマイナス側の接続電極に接続されている。プラス用電線(43)及びマイナス用電線(44)は、各枠状部(29)に取り付けられるファン本体(15)の圧電素子(17)が互いに並列になるように配線されている。
送風ファン(90)は、パネル部材(28)の各枠状部(29)にファン本体(15)を1つずつ取り付けることによって構成されている。ファン本体(15)は、4つの取付ピン(37)をそれぞれ取付穴(47)に、2つの電極ピン(38)をそれぞれ電極用穴(48)に嵌め込むことによって各枠状部(29)に連結される。ファン本体(15)が枠状部(29)に取り付けられると、プラス側の電極ピン(38a)がプラス側の接続電極に、マイナス側の電極ピン(38b)がマイナス側の接続電極に接触する。そして、プラス側電極端子(41)及びマイナス側電極端子(42)を外部電源に接続することで、各枠状部(29)に取り付けられたファン本体(15)の圧電素子(17)に電圧を印加することができる状態になる。
−実施形態7の効果−
以上のように、本実施形態7に係る送風ファン(90)では、それぞれが送風機能を有する複数のファン本体(10)を使用し、各ファン本体(10)が排気孔(34)が同じ側を向く姿勢で同一の面に沿って配列されている。従って、複数のファン本体(10)から同一方向へ空気を吹き出すことができるので、ファン本体が1つだけの送風ファンに比べて、送風ファン(20)の送風量を増加することができる。
また、本実施形態7によれば、ファン本体(15)に、ファン本体(15)をパネル部材(28)に取り付けるための取付ピン(37)を設けている。このため、取付ピン(37)を取付用の穴に嵌め込むことによって、容易にファン本体(15)をパネル部材(28)に取り付けることができる。
また、本実施形態7では、ファン本体(15)に、圧電素子(17)を外部電源に電気的に接続するための電極ピン(38)を設けている。このため、電極ピン(38)を取り付けることによって、膜状振動体(16)を容易に外部電源に電気的に接続することができる。
−実施形態7の変形例−
実施形態7の変形例ついて説明する。この変形例では、4本の取付ピン(37)のうち2本が、膜状振動体(16)を振動させるための電極を兼ねている。具体的に、図27における左上の取付ピン(37)が、プラス側の電極ピン(38a)を構成している。図27における右上の取付ピン(37)が、プラス側の電極ピン(38b)を構成している。
この変形例によれば、別途に膜状振動体(16)の電極を設ける必要がないので、送風ファン(10)の構成を簡素化することができる。
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
前記実施形態について、図28に示すように、吸気孔(33)の壁面に、壁面が帯電することを防止するための帯電防止コーティング(49)を施してもよい。帯電防止コーティング(49)には、シリコン樹脂を用いることができる。なお、帯電防止コーティング(49)は、吸気孔(33)の壁面のみに施すことは困難であるため、吸気孔(33)が形成された部材の外面全体に施される。吸気孔(33)が膜状振動体(16)に形成されている場合には、膜状振動体(16)の外面全体に、帯電防止コーティング(49)が施される。吸気孔(33)が支持部材(19)に形成されている場合には、支持部材(19)の外面全体に、帯電防止コーティング(49)が施される。このように帯電防止コーティング(49)によって吸気孔(33)の壁面を覆うことで、空気中の塵埃のうち帯電している塵埃が、吸気孔(33)の壁面に付着しにくくなる。従って、吸気孔(33)が塵埃によって目詰まりすることを抑制して、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、前記実施形態について、排気孔(34)の壁面に帯電防止コーティング(49)を施してもよい。この場合、空気中の塵埃のうち帯電している塵埃が排気孔(34)に付着しにくくなるので、排気孔(34)が塵埃によって目詰まりすることを抑制して、ファン性能の劣化を抑制することができる。
また、前記実施形態について、膜状振動体(16)に帯電防止コーティング(49)を施してもよい。この場合、膜状振動体(16)が帯電することを抑制することができる。
以上説明したように、本発明は、装置の小型化を図る上で有利となる、コンパクトな外形を有する送風ファンを提供することができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
(a)は本発明の実施形態1に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 本実施形態1に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 図2において空気室内の空気を外部に排気する排気動作を示す縦断面図である。 図2において外部の空気を空気室内に取り込む吸気動作を示す縦断面図である。 (a)は本実施形態1の変形例に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 (a)は本実施形態2に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 本実施形態2に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 図8において空気室内の空気を外部に排気する排気動作を示す縦断面図である。 図8において外部の空気を空気室内に取り込む吸気動作を示す縦断面図である。 (a)は本実施形態3に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 (a)は本実施形態3の変形例に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 本実施形態4に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 (a)は本実施形態5に係る送風ファンの背面図、(b)は送風ファンの正面図である。 本実施形態5に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 本実施形態5に係る送風ファンの膜状振動帯が外方へ振れた状態を示す縦断面図である。 本実施形態5に係る送風ファンの膜状振動帯が内方へ振れた状態を示す縦断面図である。 本実施形態5の変形例2に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 本実施形態5の変形例3に係るファン本体の背面図である。 本実施形態5の変形例3に係るファン本体の構成を示す縦断面図である。 本実施形態5の変形例4に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 本実施形態6に係る送風ファンの構成を示す縦断面図である。 本実施形態6に係る送風ファンの別の構成を示す縦断面図である。 本実施形態7に係る送風ファンの正面図である。 本実施形態7に係るファン本体の背面図である。 本実施形態7に係るファン本体の構成を示す縦断面図である。 本実施形態7に係るパネル部材の要部の拡大正面図である。 本実施形態7の変形例に係るファン本体の背面図である。 その他の実施形態に係る吸気孔又は排気孔の断面図である。
符号の説明
10 送風ファン
11 前面部
12 背面部
14 空気室
15 ファン本体
16 膜状振動体
17 圧電セラミックス(圧電素子部)
19 支持部材
20 塵埃捕集部材
21 吸気部
22 排気部
24 区画室
25 保護フィルタ(保護部材)
26 通気孔
27 取付手段
28 パネル部材(取付対象物)
33 吸気孔(吸気通路)
34 排気孔(排気通路)
37 取付ピン(ピン状部材)
46 圧電フィルム
49 帯電防止コーティング

Claims (21)

  1. 厚さ方向に相対向する吸気側の前面部(11)と排気側の背面部(12)とを備え、該前面部(11)と背面部(12)との間に空気室(14)が形成された中空板状のファン本体(15)と、
    前記前面部(11)に形成され、外部から前記空気室(14)に向かって細くなるように形成された複数の吸気通路(33)を有する吸気部(21)と、
    前記背面部(12)に形成され、前記空気室(14)から外部に向かって細くなるように形成された複数の排気通路(34)を有する排気部(22)と、
    前記前面部(11)と背面部(12)の少なくとも一方に構成され、前記ファン本体(15)の厚さ方向に振動する膜状振動体(16)とを備え、
    前記膜状振動体(16)は、前記空気室(14)外方に振れることで外部の空気を前記吸気通路(33)から該空気室(14)内に取り込む一方、該空気室(14)内方に振れることで該空気室(14)内の空気を前記排気通路(34)から外部に排気するように構成されていることを特徴とする送風ファン。
  2. 請求項1において、
    前記膜状振動体(16)は、輪状に形成されて、電圧を印加すると伸縮する圧電素子部(17)と、該圧電素子部(17)の内周に外周が接続されて該圧電素子部(17)の伸縮に伴って振動する膜状部(18)とを備えていることを特徴とする送風ファン。
  3. 請求項2において、
    前記圧電素子部(17)は、圧電セラミックスで構成されていることを特徴とする送風ファン。
  4. 請求項1において、
    前記膜状振動体(16)は、円形の薄膜状に形成された圧電フィルム(46)で構成されていることを特徴とする送風ファン。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1項において、
    複数の通気孔(26)を有する保護部材(25)が、前記前面部(11)と背面部(12)のうち少なくとも前記膜状振動体(16)が構成された方を覆うように配置されていることを特徴とする送風ファン。
  6. 請求項5において、
    前記膜状振動体(16)は前記ファン本体(15)の前面部(11)に構成され、前記保護部材(25)は前面部(11)を覆うように配置されており、
    前記保護部材(25)の通気孔(26)の孔径は、前記吸気通路(33)の孔径よりも小さく形成されていることを特徴とする送風ファン。
  7. 請求項1乃至6のうち何れか1項において、
    ファン本体(15)を複数備え、
    前記複数のファン本体(15)は、送風方向における上流側のファン本体(15)の背面部(12)と下流側のファン本体(15)の前面部(11)とを対向させ且つ該上流側のファン本体(15)と該下流側のファン本体(15)との間に区画室(24)を形成して、送風方向に直列に配置されていることを特徴とする送風ファン。
  8. 片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記吸気通路(33)は、前記ファン本体(15)の外部から前記空気室(14)に向かって細くなるように形成されていることを特徴とする送風ファン。
  9. 請求項8において、
    前記排気通路(34)は、前記空気室(14)から前記ファン本体(15)の外部に向かって細くなるように形成されていることを特徴とする送風ファン。
  10. 前面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記ファン本体(15)の前面外周部を構成して、前記膜状振動体(16)を支持する支持部材(19)を備え、
    前記吸気通路(33)が前記支持部材(19)に形成されていることを特徴とする送風ファン。
  11. 片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記吸気通路(33)は、前記ファン本体(15)の側面に形成されていることを特徴とする送風ファン。
  12. 片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記吸気通路(33)は、前記排気通路(34)に比べて通路面積が狭くなっていることを特徴とする送風ファン。
  13. 片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記ファン本体(15)における吸気通路(33)の外側を覆うように設けられて、通過する空気中の塵埃を捕集する塵埃捕集部材(20)を備えていることを特徴とする送風ファン。
  14. 請求項13において、
    前記塵埃捕集部材(20)は、前記膜状振動体(16)の外側を覆うように設けられていることを特徴とする送風ファン。
  15. 片面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記膜状振動体(16)の外側に配置されて、該膜状振動体(16)を保護する保護部材(25)を備えていることを特徴とする送風ファン。
  16. 前面に膜状振動体(16)を有する中空板状のファン本体(15)を備え、
    前記膜状振動体(16)の振動によって吸気通路(33)から前記ファン本体(15)内の空気室(14)に空気を取り込み、排気通路(34)から前記空気室(14)外へ空気を排気する送風ファンであって、
    前記排気通路(34)は、膜状に形成されたファン本体(15)の背面に形成される一方、
    前記ファン本体(15)の背面の外側に配置されて、該ファン本体(15)の背面を保護する排気側保護部材(45)を備えていることを特徴とする送風ファン。
  17. 請求項1乃至16の何れか1項において、
    前記ファン本体(15)には、該ファン本体(15)を取付対象物(28)に取り付けるための取付手段(27)が設けられていることを特徴とする送風ファン。
  18. 請求項17において、
    電力を利用して前記膜状振動体(16)を振動させるように構成される一方、
    前記取付手段(27)は、複数本の取付ピン(37)により構成され、該複数の取付ピン(37)のうち2本が前記膜状振動体(16)を振動させるための電極を兼ねていることを特徴とする送風ファン。
  19. 請求項1乃至18のうち何れか1項において、
    前記吸気通路(33)及び前記排気通路(34)の両方又は一方の壁面には、該壁面が帯電することを防止するための帯電防止コーティング(49)が施されていることを特徴とする送風ファン。
  20. 請求項8又は9の何れか1項において、
    前記吸気通路(33)は前記膜状振動体(16)に形成される一方、
    前記膜状振動体(16)の外面には、該膜状振動体(16)の外面が帯電することを防止するための帯電防止コーティング(49)が施されていることを特徴とする送風ファン。
  21. 請求項1乃至20のうち何れか1項において、
    前記ファン本体(15)は、外周形状が略矩形状に形成されていることを特徴とする送風ファン。
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