JP2008272540A - 炭化水素で汚染された土壌又は水の浄化方法 - Google Patents

炭化水素で汚染された土壌又は水の浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の主な目的は、炭化水素分解能を有する微生物を用いて、炭化水素で汚染された土壌又は水を効率的に浄化する方法を提供することである。
【解決手段】炭化水素で汚染された土壌又は水を、炭化水素分解能を有する微生物により浄化する際に、当該微生物に対してLEDの光照射を行うことによって、その浄化効率を向上させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭化水素で汚染された土壌又は水の浄化方法に関する。より詳細には、炭化水素分解能を有する微生物を用いて、炭化水素で汚染された土壌又は水を効率的に浄化する方法に関する。
生物は地球に誕生して以来、光と共にあり、生命を維持していくためのエネルギー源として、あるいは適切な生育環境の情報源として光を用いてきた。生命と光との関わりは、植物の光合成、動物の視覚等がその代表であるが、最近の研究では益々多岐に亘っていることが明らかになってきた。
光を積極的に利用している光合成機能を有する植物のバイオテクノロジー分野では、植物が光の青色と赤色に反応して情報源やエネルギー源として利用していることが知られており、光源として青色LED(発光ダイオード)、赤色LEDを塔載した新世代の植物インキュベーターが誕生している。また光合成機能を有している微生物として潮類では特定波長の光を吸収することによりアスタクサンヂンという色素を生産していることが分かっておりそれを更に応用したビタミン生産にも光は応用されている。それ以外でも、光合成細菌の炭化水素分解でも光は利用され、様々な炭化水素の分解能の向上が望まれている。更に近赤外線は人の神経などの治療医学分野でも著しく効果があることが知られている。
一方、光合成機能を有していない微生物でも、光との相互作用により微生物の特定機能の発現が異なることがあると考えられているが、このような微生物では、まだ光との反応機構については十分に解明されていない。その中の一例として、ニトリールハイドラターゼ等の酵素と光との関係解析の報告や、光を吸収するタンパク質としてクロロバクテンが若干報告されている。光を必要としないため光合成機能を有していない一般微生物の場合は、光と菌の生育の活性化機構や炭化水素分解の活性化に関する研究報告は全くない。
炭化水素汚染土壌又は水のバイオレメディエーションにおいて、長鎖シクロアルカンは特に分解が難しく、高い微生物分解活性が求められる。そのため、従来は土着微生物の機能を活性化するために培地を加えるバイオスチミレーションと分解能を有する特定微生物を加えるバイオオグメンテーションが行われてきた。しかしながら、従来の方法では、微生物による炭化水素の分解効率は未だ満足できるものではなく、より一層効率的に炭化水素を分解できる浄化方法の開発が望まれている。
特開2006−55696号公報
本発明は、炭化水素分解能を有する微生物を用いて、炭化水素で汚染された土壌又は水を効率的に浄化する方法を提供することを主な目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、LED(発光ダイオード)を光源として使用して光照射を行うことによって、炭化水素分解能を有する微生物が活性化され、炭化水素で汚染された土壌又は水を効率的に分解して浄化できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる浄化方法を提供する:
項1. 炭化水素で汚染された土壌又は水を、炭化水素分解能を有する微生物により浄化する方法であって、前記微生物に対してLEDの光照射を行い、前記土壌又は水を浄化することを特徴とする、浄化方法。
項2. LEDの光照射条件下で前培養した炭化水素分解能を有する微生物を、炭化水素で汚染された土壌又は水に添加して培養する工程を含む、項1に記載の浄化方法。
項3. 炭化水素分解能を有する微生物を、炭化水素で汚染された土壌又は水に添加し、LEDの光照射条件下で培養する工程を含む、項1に記載の浄化方法。
項4. 400〜940nmの波長領域にピークを持つLEDの光照射を行う、項1乃至3のいずれかに記載の浄化方法。
項5. 炭化水素がシクロアルカンである、項1乃至4のいずれかに記載の浄化方法。
本発明の浄化方法によれば、LED光照射によって、炭化水素の分解能を有する微生物の増殖能や炭化水素分解能を活性化できるので、処理時間の短縮化や処理効率の向上が図れ、従来にない新しいタイプの光バイオリメディエーション技術が実現できる。
本発明の浄化方法において光源として使用するLEDには、小型、省電力、低発熱等の利点があり、本発明の浄化方法は大規模な土壌汚染や海洋汚染の浄化にも適用可能である。
本発明は、炭化水素で汚染された土壌又は水を浄化する方法である。本発明において、浄化対象の汚染物質である炭化水素としては、具体的には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘプタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、デカリン等のシクロアルカン;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、フェノール、クレゾール等の単環芳香族炭化水素;ナフタレン、アントラセン、フエナンスレン、ビフェニル、フェノールフタレイン、トリフェニルメタン等の多環芳香族炭化水素;1,1-ジクロロエタン、クロロホルム、1,2-ジクロロプロパン、ジブロモクロロメタン、1,1,2-トリクロロエタン、2-クロロエチルビニルエーテル、テトラクロロエテン(PCE)、クロロベンゼン、1,2-ジクロロエタン、1,1,1-トリクロロエタン、ブロモジクロロメタン、トランス-1,3-ジクロロプロペン、シス-1,3-ジクロロプロペン、ブロモホルム、クロロメタン、ブロモメタン、塩化ビニル、クロロエタン、1,1-ジクロロエテン、トランス-1,2-ジクロロエテン、トリクロロエテン(TCE)、ジクロロベンゼン、シス-1,2-ジクロロエテン、ジブロモエタン、1,4-ジクロロブタン、1,2,3-トリクロロプロパン、ブロモクロロメタン、2,2-ジクロロプロパン、1,2-ジブロモメタン、1,3-ジクロロプロパン等の含ハロゲン炭化水素等が例示される。
これら炭化水素の中でも、シクロアルカンは、特に微生物による分解が困難であることが知られている。これに対して、本発明の浄化方法によれば、微生物が有するシクロアルカン分解能をも向上させることができ、シクロアルカンで汚染された土壌又は水に対しても効果的な浄化が可能になっている。
上記炭化水素で汚染された土壌又は水として、具体的には、ガソリン、灯油、軽油、重油、潤滑油等で汚染された土壌又は水が挙げられる。また、本発明において、浄化対象となる水としては、上記炭化水素で汚染されている限り特に制限されず、海水、地下水、河川水、工場排水、生活排水等が含まれる。
本発明の浄化方法では、炭化水素分解能を有する微生物を用いて、上記土壌又は水の浄化を行う。ここで、炭化水素分解能を有する微生物としては、上記炭化水素に対して分解能を有するものであれば特に制限されない。このような微生物として、具体的には、エスケリキア属(Escherichia)、ゴルドニア属(Gordonia)、ロドコッカス属(Rhodococcus)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、アクロモバクター属(Achromobacter)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、ミコバクテリウム属(Mycobacterium)、スフィンゴモナス属(Sphingomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)等の細菌;サッカロマイセス属(Saccharomyces)、キャンディダ属(Candida)、ロドトルラ属(Rhodotorula)等の酵母が例示される。これらの中でも、エスケリキア属、ゴルドニア属、ロドコッカス属、アシネトバクター属、及びサッカロマイセス属の微生物は、本発明の浄化方法に好適に使用される。また、これら微生物の内、炭化水素で汚染された土壌又は水から単離されたものは、一般的に炭化水素の分解能が高いため好適である。
本発明の浄化方法では、上記微生物に対してLEDの光を照射して、上記汚染土壌又は水の浄化を行う。このように上記微生物に対してLEDの光照射を行うことにより、上記微生物の増殖能や炭化水素分解能を活性化(向上)させることができ、ひいては上記微生物による炭化水素の分解を一層効率的に行うことが可能になる。
本発明の浄化方法において、上記微生物に対するLEDの光照射は、上記汚染土壌又は水に上記微生物を添加する前に実施してもよく、また上記汚染土壌又は水と上記微生物が共存する状態で実施してもよい。即ち、前者の場合(以下、実施態様1と表記する)には、本発明の浄化方法は、LEDの光照射条件下で前培養した上記微生物を、汚染土壌又は水に添加して培養する工程を含むことになる。また、後者の場合(以下、実施態様2と表記する)には、本発明の浄化方法は、上記微生物を汚染土壌又は水に添加してLEDの光照射条件下で培養する工程を含むことになる。以下に、本発明の浄化方法について、実施態様1及び2に分けて説明する。
実施態様1
実施態様1の本発明の浄化方法では、先ず、LEDを光源として用いて光照射を行いながら上記微生物の前培養を行う。
上記微生物を前培養するための培地としては、上記微生物が生育可能であれば如何なる培地であってもよく、液体培地又は固体培地の別を問わず、微生物の種類に応じて適宜設定される。具体的には、前培養用の培地として、グルコース、スクロース等の炭素源;硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、カゼイン、ポリペプトン、酵母エキス、肉エキス等の窒素源;リン酸塩、硫酸マグネシウム等の微量金属源;ビタミン類、アミノ酸等のその他栄養素等を含むものが例示される。このような前培養用の培地として、例えば、LB培地を用いることができる。また、前培養するための培地には、微生物の炭化水素分解能を一層効果的に発現させるために、必要に応じて上記炭化水素が適量添加されていてもよい。
上記微生物の前培養におけるLED照射は、そのLEDの波長領域としては、特に限定されないが、例えば400〜940nm、好ましくは770〜940nm、更に好ましくは880〜940nmの波長領域にピークを持つLEDを用いて実施される。
上記微生物の前培養におけるLED照射は、その照射強度については、採用するLED光の波長等に応じて適宜設定されるが、上記微生物の増殖特性及び炭化水素分解能を効果的に向上させるという観点から、例えば50〜10000μW/cm2/nm、好ましくは150〜5000μW/cm2/nm、更に好ましくは200〜2000μW/cm2/nm程度が例示される。
上記微生物の前培養は、LEDの光照射条件下で実施される限り、培養方法については特に制限はなく、振盪培養、通気撹拌培養、静置培養等の公知の一般的な微生物の培養方法を適用することができる。
前培養温度としては、使用する微生物の種類に応じて適宜設定されるが、例えば15〜40℃、好ましくは25〜37℃、更に好ましくは30〜35℃程度にすればよい。
前培養時間についても、使用する微生物の種類に応じて異なるが、通常6〜24時間、好ましくは8〜18時間、更に好ましくは12〜16時間が例示される。
上記微生物の前培養において、LED照射は、該前培養の全期間において継続的又は断続的に実施してもよく、また該前培養の中で部分的な期間(例えば、前培養の前期、中期又は後期)に実施してもよい。上記微生物の増殖特性及び炭化水素分解能の向上効果を一層高めるためには、全培養期間において、継続的にLED照射を行うことが望ましい。
斯くしてLED照射条件下で前培養された微生物は、増殖特性及び炭化水素分解能が高められており、上記汚染土壌又は水の浄化を効率的に行うことが可能になっている。
このように前培養された微生物を上記汚染土壌又は水に添加して培養(以下、本培養と表記する)を行うことにより、上記汚染土壌又は水が浄化される。
上記汚染土壌又は水の存在下での本培養は、微生物培養に使用されるジャーファーメンターに上記微生物と上記汚染土壌又は水を添加することによりジャーファーメンター中で行ってもよいが、上記汚染土壌又は水が存在する環境に上記微生物を添加することにより該環境中で直接実施してもよい。
本培養のための微生物の添加は、上記の前培養の培養液をそのまま添加する方法が簡便で好適であるが、上記の前培養の培養液から微生物を分離した後に添加してもよい。
上記汚染土壌又は水への微生物の添加量は、汚染土壌又は水の種類や汚染状況によって異なるが、例えば、汚染土壌又は水1g当たりの上記微生物添加量として、通常1×106〜1×1010cfu、好ましくは1×107〜1×1010cfu、更に好ましくは1×108〜1×109cfuが例示される。
上記汚染土壌又は水に微生物を添加して本培養を行うに際して、上記汚染土壌又は水に対して、必要に応じて、微生物の生育を促進させる成分を添加してもよい。このような成分としては、例えば、水、pH調整剤、その他前記前培養の培地成分等が例示される。
本培養条件については、使用する微生物の成育特性、培養方法等に応じて適宜設定される。
具体的には、ジャーファーメンター中で本培養を実施する場合であれば、通常15〜40℃、好ましくは25〜37℃、更に好ましくは30〜35℃程度の温度条件下で、24〜96時間、好ましくは36〜72時間、更に好ましくは(48〜72時間、培養を行えばよい。ジャーファーメンターで本培養を行う場合には、前述する前培養と同様に、振盪培養、通気撹拌培養、静置培養等の公知の一般的な微生物の培養方法を採用することができる。
また、例えば、上記汚染土壌又は水が存在する環境に上記微生物を添加して本培養を実施する場合であれば、微生物を添加した当該環境を所定期間そのまま維持すればよいが、可能であれば、微生物の生育が良好になる温度に当該環境の温度を調整したり、必要に応じて該環境に通気を行ったり、撹拌を行ってもよい。
実施態様2
実施態様2の本発明の浄化方法では、上記微生物を汚染土壌又は水に添加してLEDの光照射条件下で培養を行う。
本実施態様2において、汚染土壌又は水に添加される微生物の前培養の条件については特に制限されない。例えば、汚染土壌又は水に添加される微生物として、LEDの非照射条件で前培養して得られた上記微生物を使用してもよく、また上記実施態様1の場合と同条件で前培養した微生物を使用してもよい。
本実施態様2における培養は、上記実施態様2の本培養と同様に、ジャーファーメンター内で行ってもよいが、上記汚染土壌又は水が存在する環境に上記微生物を添加することにより該環境中で直接行ってもよい。
本実施態様2における培養では、LEDを光源として用いた光照射を実施すること以外は、上記実施態様1の本培養と同様の培養条件を採用できる。
また、本実施態様2の培養において採用されるLEDの光照射は、上記実施態様1の前培養時のLEDの光照射と同様の条件が採用される。
なお、本実施態様2における培養をジャーファーメンター内で実施する場合、培養物にLEDの光を照射可能なジャーファーメンターが使用される。当該ジャーファーメンターにおいて、ジャーファーメンター内部の培養物にLEDの光を照射可能であることを限度として、LEDの光源は、ジャーファーメンター内部又は外部のいずれに設置されていてもよい。
また、本実施態様2における培養を、上記汚染土壌又は水が存在する環境で直接実施する場合には、所定量の上記微生物が添加された土壌又は水に対してLEDの光を照射できるように、該環境にLEDの光源を設置すればよい。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1 プレート培養系での光照射による石油系炭化水素分解菌の生育活性化の観察
<試験方法>
これまでに微生物を用いた炭化水素汚染土壌浄化を目指し、微生物ライブラリー を構築している。このうち、Acinetobacter sp. ODDK71株、Gordonia sp. NDKY76A株、Rhodococcus sp. NDKK48株、Rhodococcus sp. NDKK6株(いずれも立命館大学理工学部化学生物工学科にて保存されている菌株)は様々な炭化水素に対して優れた分解能を示しており、現在、実汚染土壌でのバイオモニタリング、炭化水素の分解経路の解明、炭化水素の分解に関与する遺伝子解析に用いている。そこで、これらの微生物を用いて、以下の試験を行った。具体的には、1/20 LB+SW固体培地の上に1/20 LB+SW培地で前培養したそれぞれの菌の培養液を2μlずつ滴下後、ヘキサデカン50μlをプレートに落とし、プレートをパラフィルム(商品名)で巻いた。これを、外部の光を遮断した環境下でLEDの下に置き(LEDから菌までの距離は0.5cm)、700〜940nm波長の光を照射しながら25℃で16時間培養を行った(LED光の照射強度:700nmの場合720μW/cm2/nm、740nmの場合1175μW/cm2/nm、770nmの場合1878μW/cm2/nm、810nmの場合1627μW/cm2/nm、850nmの場合1005μW/cm2/nm、880nmの場合415μW/cm2/nm、910nmの場合506μW/cm2/nm、940nmの場合400μW/cm2/nm)。また、コントロールとして、LEDによる光照射を行わずに、他の条件は同様にして培養を行った。なお、本試験で使用した培地の組成及び調製法は、以下の通りである。
1/20 LB+SW 培地(g/L H2O):Peptone 0.5g, Yeast Extract 0.25g, Solution A 200ml, Solution B 50ml, SSS 1ml
Solution A(g/L H2O):NH4NO3 24.2g, MgSO44.93g, FeSO4・7H2O 0.0556g, CaCl2・2H2O 0.294g, NaCl 10g
Solution B(g/L H2O):Na2HPO4・12H2O 71.6g, KH2PO4 27.2g
SSS (g/L H2O):ZnSO4・7H2O 2.01g, (NH4)6Mo7O24・4H2O 0.15g, CuSO4・5H2O 0.2g, CoCl2・6H2O 0.4g, MnSO4・5H2O 1.49g
1/20 LB+SW固体培地:1/20 LB+SW培地1LにAgar 20gを入れて滅菌した後、プレートに20mlずつ入れて固めたもの。
<試験結果>
図1に、培養後の各微生物のコロニーの形態を撮影した写真を示す。図1から分かるように、全ての光波長で、Acinetobacter sp. ODDK71株、Gordoniasp. NDKY76A株、Rhodococcus sp. NDKK48株、Rhodococcus sp. NDKK6株の生育が光照射なしのコントロールと比べて活性化された。再現性実験でも同じ結果を示した。また、LEDの光と菌との距離を近づけることによって菌が受ける光の強度が上がり、これによって菌の生育がより活性化されることも確認された。
実施例2 フラスコ培養系でLEDの各波長の光照射による菌の生育活性化の評価
<試験方法>
LED照射により光合成機構を有してない炭化水素分解菌でも生育が活性化された。そこで、本試験では、LED照射条件下でフラスコ培養を行い、石油系炭化水素分解菌の生育活性化度を定量することにより、炭化水素分解菌の生育活性化に寄与する特定波長光を検討した。具体的には、以下の方法に従って試験を行った。
プレート上アッセイでは菌の生育活性化の定量ができないことから、外部の光を遮断しLEDをフラスコ内に設置(培養液との距離3.5cm)したフラスコ培養系を使用して、石油系炭化水素分解菌の生育活性化を検討した。菌株はGordonia sp. NDKY76A株、Rhodococcus sp. NDKK6株(いずれも立命館大学理工学部化学生物工学科にて保存されている菌株)を用いた。菌の生育活性化を定量するためのバイオモニタリング方法として、顕微鏡を用いた微生物数計算盤(Bacterial Counting Chamber)法、微生物のDNAを用いたeDNA(environmental DNA)抽出法、乾燥重量測定法を試みたが、培養の際、菌がフロック(かたまり)を形成することによってこれらの測定法では正確に定量ができなかった。しかし、タンパク質定量法は菌の生育に伴ってタンパク質も増えることから菌の生育活性化を定量できることが分かり、本試験での菌の生育活性化の定量方法として採用した。
具体的な試験方法は、次の通りである。LB培地(Peptone 10g/L, Yeast extract 5g/L, NaCl 5g/L)で前培養した菌株の濁度をOD600で1.0に合わせ、0.3% ヘキサデカンを含む1/20LB+SW培地45mlに1%植菌し、各波長のLEDをフラスコの中に入れて固定(LEDから菌までの距離は3.5cm)した後、外部の光を遮断した状態で25℃、80rpmで培養した(LED光の照射強度:400nmの場合160μW/cm2/nm、700nmの場合230μW/cm2/nm、740nmの場合308μW/cm2/nm、770nmの場合446μW/cm2/nm、810nmの場合375μW/cm2/nm、850nmの場合282μW/cm2/nm、880nmの場合89μW/cm2/nm、910nmの場合93μW/cm2/nm、940nmの場合66μW/cm2/nm)。12時間、24時間、又は36時間培養を行った後、培養液45mlに5mlのNaOH(1M)を添加し、良く攪拌して100℃で1時間加温した。次いで、得られた培養液を12,000rpmで5分間遠心し、その上清液1mlにHCl(0.1M) 1mlを添加(上清液1ml:0.1M HCl=1:1)して懸濁した。斯くして得られた懸濁液中のタンパク質をブラッドフォード法により定量した。
<試験結果>
表1にGordonia sp. NDKY76A株の生育活性化試験(3回)の平均値を示す。炭化水素分解菌であるGordonia sp. NDKY76A株をフラスコ培養系で本培養するとき、濁度をOD600で1.0調整して植菌した直後の生菌数は、5.03×106CFU/mlであった。Gordonia sp. NDKY76A株の生育は12時間培養から全ての波長でLED光照射なしのコントロールと比べて活性化が見られた。12時間までは光の波長が遠赤外線に近いほど活性化が高かったが、24時間から36時間までは光の波長が可視光線に近い方が高く活性化された。菌の生育活性化の程度を見ると、12時間培養したときには111%から380%まで活性化され、700nmから910nmでの生育活性化の平均は247%であった。24時間培養では、135%から275%まで活性化され、700nmから910nmでの生育活性化の平均は219%であった。36時間培養では、114%から182%まで活性化され、700nmから910nmまでの波長での生育活性化の平均は138%であった。
Figure 2008272540
また、表2にRhodococcus sp. NDKK6株の生育活性化試験(3回)の平均値を示す。炭化水素分解菌であるRhodococcus sp. NDKK6株をフラスコ培養系で本培養するとき、濁度をOD600で1.0調整して植菌した直後の生菌数は、8.87×105 CFU/mlであった。Rhodococcussp. NDKK6株の生育は、400nmを除く他のの波長で、LED光照射なしのコントロールと比べて24時間培養から48時間までほぼ活性化が見られた。12時間までの700nmから940nmまでの波長を見れば、700nmから810nmまでの光の波長で活性化が高かった。一方、12時間目に阻害されているものもあるが、その時の菌の生育があまりにも少ないためではないかと推定される。24時間から36時間培養までは、700nmから940nmまでの波長を見れば、遠赤外線に近くなると高く活性化された。菌の生育活性化の程度を見ると、24時間培養からは特に740nm〜940nmで顕著に活性化され、36時間までは光照射なしのコントロールより約105%から195%まで活性化された。24時間目の740nmから940nmまでは約138%以上の高い生育活性化を示し、195%と最も高い菌の生育活性化を示した光波長は、810nmであった。
Figure 2008272540
実施例3 特定波長のLED照射条件下で前培養したGordonia sp. NDKY76A株の炭化水素分解能の評価
<試験方法>
上記試験結果から、炭化水素分解菌の生育活性化の実験からLED光を照射することによりGordonia sp. NDKY76A株の生育が活性化されることが確認された。そこで、Gordoniasp. NDKY76A株にLED光照射を行って前培養した後、その前培養液を用いて炭化水素の分解を行い、炭化水素の分解率について評価した。具体的には、以下の方法に従って試験を行った。
先ず、Gordonia sp. NDKY76A株を5mlのLB液体培地で一晩前前培養を行った。次いで、前前培養液のOD600が約1.0になるようにLB液体培地を用いて濁度を調整した。このように濁度を調整した前前培養液を50μlのドデシルシクロヘキサンを含む50mlの1/20LB+SW液体培地に1%植菌した。12時間、24時間、又は36時間、25℃、80rpmでLED光照射条件下で前培養した(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、850nmの場合728μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)。また、得られた前培養液各500μlを取り、各250μlのベースオイル(ノルマルアルカン10〜15重量%、芳香族炭化水素5〜10重量%、及びシクロアルカン75〜80重量%含有;製品名「SAE10」、新日本石油社製)を含む50mlの1/20LB+SW液体培地に植菌した。30℃、120rpmで5日間培養(本培養)を行った。斯くして得られた培養液に対して、下記条件でクロロホルム/メタノール抽出を行い、得られた抽出物に対してGC分析を行った。ここで採用したGC分析の設定条件は、表3に示す通りである。
<クロロホルム/メタノール抽出方法>
(1)培養液を250ml遠心管に入れた。
(2)培養フラスコにchloroform/methanol(3:1)溶液30ml添加した。
(3)培養フラスコを良く洗った後、その溶液を上記の遠心管に入れた。
(4)少量の蒸留水で培養フラスコを良く洗った後、上記の遠心管に入れた。(この作業を3回)
(5)抽出溶液を250回シェイキングした。
(6)遠心分離 (4000g、30分、20℃)した。
(7)GC分析用サンプルとして有機溶媒層1mlを取った。
Figure 2008272540
<試験結果−12時間前培養で光照射>
LED光照射によるGordoniasp. NDKY76A株の生育活性化試験の結果(上記表1)に基づいて、LEDの光照射による炭化水素分解能の活性化の解析のため、前培養と共に使う光波長を選んだ。Gordonia sp. NDKY76A株の場合、400nmは菌の生育が悪くならず活性化されることから12時間、24時間、36時間の前培養時間で照射する光波長として選択した。また、12時間の前培養で使うLEDの光波長としては、生育活性化が940nmの遠赤外線に近いほど良いことから最も活性化が良かった遠赤外線である940nmと400nmから940nmで真ん中ぐらいのやや良い活性化を示す850nmを選んだ。24時間の前培養で使うLEDの光波長としては、菌の生育活性化度を見ると400nmから770nmまで高くなってから波長が940nmまでに長くなると低くなることから最も活性化が良かった770nmと弱い活性化を示す940nmを更に選んだ。36時間の前培養で使うLEDの光波長としては、菌の生育活性化度を見ると400nmから940nmまで低くなる傾向を示していたので、最も活性化が良かった700nmと弱い活性化を示す940nmを更に選んだ。
Gordonia sp. NDKY76A株のLEDの光照射による炭化水素分解能の活性化の解析のため、それぞれの波長(400nm、850nm、940nm)のLEDの光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、850nmの場合728μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)で12時間の前培養を行い、前培養液1%を取って本培養に供し、30℃、120rpmで5日間培養を行った。その際、ブランク(菌を入れない系)とコントロール(LEDの非照射条件下で前培養し、それを1%取って本培養した系)も一緒の条件で培養を共に行った。その後、これらのサンプルをクロロホルム/メタノール抽出法で抽出を行い、GCで分析により炭化水素分解率を測った。GC分析結果に基づいたGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能を換算した結果を図2に示す。なお、ベースオイルの分解率は、分解前の培地中の全炭化水素量と、分解後の培養液中の全炭化水素量から算出した。
GC分析結果を基づいたGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能の解析を見ると、光照射なしのコントロールと比較してLEDの光を照射した方のベースオイル分解率が高い値を示し、更に遠赤外線(940nm)に近いほど分解率が高かった。これは上記表1に示されたNDKY76A株の生育活性化の結果と同じ傾向を示すことから、菌の生育が良くなるほど炭化水素分解能も高くなることが示唆された。しかし、分解能の向上は主に菌数の増加に起因するか分解酵素の活性が高くなることに起因するかはまだ分かっていないが、ベースオイルは難分解性の長鎖シクロアルカンを多く含むため、菌数に関わらずに分解率はある程度で止まることが分かっている。限定的な解釈を望むものではないが、このことから、LED光による炭化水素分解酵素の活性化が引き起こされていると推定される。
<試験結果−24時間前培養で光照射>
LED光照射によるGordoniasp. NDKY76A株の生育活性化試験の結果(上記表1)に基づいて、24時間の前培養時に照射する光波長を選んだ。Gordonia sp. NDKY76A株のLEDの光照射による炭化水素分解能の活性化の解析のため、選んだそれぞれの波長(400nm、770nm、940nm)のLED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、770nmの場合1153μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)で24時間の前培養を行い、前培養液1%を取って本培養に供し、30℃、120rpmで5日間培養を行った。その際、ブランク(菌を入れない系)とコントロール(LEDの非照射条件下で前培養し、それを1%取って本培養した系)も一緒の条件で培養を共に行った。その後、これらのサンプルをクロロホルム/メタノール抽出法で抽出を行い、GCで分析により炭化水素分解率を測った。GC分析結果に基づいたGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能を換算した結果を図3に示す。
GC分析結果を基づいたGordoniasp. NDKY76A株のベースオイル分解能の解析を見ると、光照射なしのコントロールと比較してLEDの光を照射した方のベースオイル分解率がより高く、更に400nmで約62%と最も高い分解率が示された。これは上記表1に示されたNDKY76A株の生育活性化傾向の結果と違う傾向を示すことから、菌の生育が良くなると炭化水素分解能が高くなるが、その生育特性だけが炭化水素の分解率に影響しているのではないことが示唆された。このことから、ベースオイルの分解能の向上は、菌数の増加にのみ起因するのではなく、分解酵素の活性自体も高くなることが要因となっていると考えられる。
<試験結果−36時間前培養で光照射>
LED光照射によるGordoniasp. NDKY76A株の生育活性化試験の結果(上記表1)に基づいて、36時間の前培養時に照射する光波長を選んだ。Gordonia sp. NDKY76A株のLEDの光照射による炭化水素分解能の活性化の解析のため、選んだそれぞれの波長(400nm、700nm、940nm)のLED光照射条件下(LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、700nmの場合595μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)で36時間の前培養を行い、前培養液1%を取って本培養に供し、30℃、120rpmで5日間培養を行った。その際、ブランク(菌を入れない系)とコントロール(LEDの非照射条件下で前培養し、それを1%取って本培養した系)も一緒の条件で培養を共に行った。その後、これらのサンプルをクロロホルム/メタノール抽出法で抽出を行い、GCで分析により炭化水素分解率を測った。GC分析結果に基づいたGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能を換算した結果を図4に示す。
GC分析結果に基づいてGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能の変化を見ると、光照射なしのコントロールと比較して400nmと940nmのLEDの光を照射した方がベースオイル分解率は高くなり、その中でも940nmでは約50%の高い分解率を示した。また、これは上記表1に示されたNDKY76A株の生育活性化傾向の結果とは違う傾向を示すことから、菌の生育が良くなると炭化水素分解能が高くなるが、その生育特性だけが炭化水素の分解率に影響しているのではないと類推される。この結果からも、上記<試験結果−24時間前培養で光照射>の結果と同様に、難分解性を多く含むベースオイルの分解能の向上は、炭化水素分解酵素の活性化に起因していることが推定される。
以上の結果から、難分解性の長鎖シクロアルカン系の炭化水素分解のため、Gordonia sp. NDKY76A株を実汚染土壌のバイオレメディエーションに使う時には、940nmの光波長で12時間照射して分解酵素を活性化した培養液を用いることが有効であることが示唆された。
<試験結果−24時間前培養で光照射 その2>
LED光照射条件で前培養したGordoniasp. NDKY76A株の炭化水素分解能をより詳細に明らかにするために、更に400nm〜940nmのLED光照射(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、700nmの場合595μW/cm2/nm、740nmの場合796μW/cm2/nm、770nmの場合1153μW/cm2/nm、810nmの場合970μW/cm2/nm、850nmの場合728μW/cm2/nm、880nmの場合232μW/cm2/nm、910nmの場合242μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)を採用し、上記<試験結果−24時間前培養で光照射>の方法に従って試験を実施した。結果を図5に示す。
GC分析結果に基づいたGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能の変化を見ると、光照射なしのコントロールと比較してLEDの光を照射した方がベースオイル分解率はより高く、更に赤外線の方の分解率が高く示された940nmでの分解率は光照射なしと比べてGC分析では約24%高かった。770nmでのGC分析では光照射なしと約27%の差で高い分解率を示した。
実施例4 特定波長のLED照射条件下でのRhodococcus sp. NDKK6株の炭化水素分解能の評価
<試験方法>
上記試験結果から、LED光を照射することによりRhodococcus sp. NDKK6株の生育が活性化されることが確認された。そこで、Rhodococcus sp. NDKK6株にLED光照射を行って前培養した後、その前培養液を用いて炭化水素の分解を行い、炭化水素の分解率について評価した。具体的には、以下の方法に従って試験を行った。
先ず、Rhodococcus sp. NDKK6株株を5mlのLB液体培地で一晩前前培養を行った。次いで、前前培養液のOD600が約1.0になるようにLB液体培地を用いて濁度を調整した。このように濁度を調整した前前培養液を50μlのドデシルシクロヘキサンを含む50mlの1/20LB+SW液体培地に1%植菌した。24時間、25℃、80rpmで、810nmのLED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:970μW/cm2/nm)で前培養した。また、得られた前培養液各500μlを取り、各250μlのベースオイル(ノルマルアルカン10〜15重量%、芳香族炭化水素5〜10重量%、及びシクロアルカン75〜80重量%含有;製品名「SAE10」、新日本石油社製)を含む50mlの1/20LB+SW液体培地に植菌した。30℃、120rpmで5日間培養(本培養)を行った。斯くして得られた培養液に対して、上記実施例4と同条件で、クロロホルム/メタノール抽出を行った後、得られた抽出物に対してGC分析を行った。
<試験結果>
得られた結果を表4に示す。この結果から、光照射なしのコントロールと比較して810nmのLEDの光を照射すると、ベースオイル分解率は最も高くなることが確認された。
Figure 2008272540
実施例5 酵母に対するLED光照射の影響
<試験方法>
酵母に対し、特定の波長のLED光を照射することによる生育特性への影響を検討するために以下の試験を行った。
試験には、Saccharomyces cerevisiae No.24(清酒用協会酵母、日本醸造協会より分与)を用いた。LEDは400,700,740,770,810nmの波長のものを用いた。培地には、LB培地に0.5%のグルコースを添加した培地(LB+G培地)と、EF培地を用いた。EF培地の組成は、以下に示す通りである。
EF培地(g/L H2O):グルコース 50g, Yeast Extract 1.5g, K2HPO4 5.5g, NH4Cl 2.5g, MgSO4・7H2O 0.3g, NaCl 1.0g。
酵母の前培養をLB+G培地5mLにて行った。24時間前培養を行った後、前培養液1mLをLB+G培地を10 mL加えた培養フラスコに植菌した。この培養フラスコ内にLED照射装置を固定した。LEDは80℃恒温下、3時間殺菌したものを使用した。他の器具及び培地は121℃、15分間オートクレーブにて滅菌した。培養は、LED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合160μW/cm2/nm、700nmの場合230μW/cm2/nm、740nmの場合308μW/cm2/nm、770nmの場合446μW/cm2/nm、810nmの場合375μW/cm2/nm)、30℃恒温下、120 rpmにて24時間行った。また、アルミホイルで培養フラスコを覆うことにより、培養中に外部の光の影響を受けないようにした。生育への影響は、培養終了後に濁度(OD660)を測定することにより調べた。
<試験結果>
結果を図6に示す。LED光照射を行った酵母は、LED光照射を行っていない場合に比して、0.4〜0.56高い濁度を示した。紫外領域に近い400 nmの波長においても生育は阻害されず、生育能が活性化されることも明らかとなった。以上の結果より、LED光照射は酵母の生育の活性化に有効であることが確認された。
実施例6 バシラスに対するLED光照射の影響
<試験方法>
バシラスに対し、特定の波長のLED光を照射することによる生育特性への影響を検討するために以下の試験を行った。
試験には、Bacillus circulans HA12株(FERMP-13428)を用いた。LEDは400,700,740,770,810,850,880,910,940 nmの波長のものを用いた。培地には、LB培地を用いた。
内容積500 mLの培養フラスコにLB培地を100 mL加え、オートクレーブにて滅菌を行った。LEDは、80℃恒温下にて3時間以上加熱殺菌を行い、さらに、70%エタノール、UVによる殺菌も行った。LB培地5 mLを加えた試験管にてHA12株を一晩前培養を行い、この前培養液1 mLを培養フラスコへ添加した。その後、LEDを培養フラスコ内壁とシリコ栓で固定した。培養は、LED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合160μW/cm2/nm、700nmの場合230μW/cm2/nm、740nmの場合308μW/cm2/nm、770nmの場合446μW/cm2/nm、810nmの場合375μW/cm2/nm、850nmの場合282μW/cm2/nm、880nmの場合89μW/cm2/nm、910nmの場合93μW/cm2/nm、940nmの場合66μW/cm2/nm)、37℃恒温下にて行った。また、アルミホイルで培養フラスコを覆うことにより、培養中に外部の光の影響を受けないようにした。培養液の採取は、培養開始8時間後に行い、濁度(O.D.660)の測定を行った。
<試験結果>
結果を図7に示す。培養開始時の濁度は0.047とした。培養開始8時間後、光照射有りの場合と光照射無しの場合とで差が現れた。この時、最も濁度が高かった400 nmの波長光を照射した場合の濁度は2.08であり、LED光照射無しの場合と0.45の差があった。他の波長でも0.3以上の差があった。以上のことから、Bacillus circulans HA12は、対数増殖期にLED光照射をすることにより、一層効果的な生育促進が可能になることが確認できた。
実施例7 ゴルドニアに対するLED光照射の影響
<試験方法>
ゴルドニアに対し、炭化水素を含まない培地中でLEDによる特定の波長を照射して、その生育特性への影響を検討した。具体的には、以下の方法に従って試験を行った。
試験には、Gordonia sp. NDKY76A株(立命館大学理工学部化学生物工学科にて保存されている菌株)を用いた。LEDは400,700,740,770,810,850,880,910,940 nmの波長のものを用いた。培地には、LBを1/20に薄めた培地を用いた。
内容積500 mLの培養フラスコに1/20 LB培地を50 mL加え、オートクレーブにて滅菌を行った。LEDは、80℃恒温下にて3時間以上加熱殺菌を行い、さらに、70%エタノール、UVによる殺菌も行った。LB培地5 mLを加えた試験管にてNDKY76A株を48時間前培養を行い、この前培養液0.5 mLを培養フラスコへ添加した。その後、LEDを培養フラスコ内に入れて固定した。培養は、LED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合415μW/cm2/nm、700nmの場合595μW/cm2/nm、740nmの場合796μW/cm2/nm、770nmの場合1153μW/cm2/nm、810nmの場合970μW/cm2/nm、850nmの場合728μW/cm2/nm、880nmの場合232μW/cm2/nm、910nmの場合242μW/cm2/nm、940nmの場合170μW/cm2/nm)、25℃恒温下にて行った。また、アルミホイルで培養フラスコを覆うことにより、培養中に他の波長光の影響を受けないようにした。培養液の採取は、培養開始12時間後に行い、濁度(O.D.660)の測定を行った。
<試験方法>
結果を図8に示す培養開始12時間後、光照射有りの場合と光照射無しの場合とで差が現れた。この時、最も濁度が高かった810 nmの波長光を照射した場合の濁度は0.251であり、光照射無しの場合と0.155の差があった。他の波長でも0.077以上の差があった。以上のことから、Gordonia sp. NDKY76A株は、炭化水素を含まない培地でも生育が活性化することが確認できた。
実施例8 ストレプトマイセスに対するLED光照射の影響
<試験方法>
ストレプトマイセスに対し、特定の波長のLED光を照射することによる生育特性への影響を検討するために以下の試験を行った。
試験には、Streptomyces sp. MF20株(立命館大学理工学部化学生物工学科にて保存されている菌株)を用いた。LEDは400,700,740,770,810,850,880,910,940 nmの波長のものを用いた。培地には、LB培地を用いた。
内容積500 mLの培養フラスコにLB培地を100 mL加え、オートクレーブにて滅菌を行った。LEDは、80℃恒温下にて3時間以上加熱殺菌を行い、さらに、70%エタノール、UVによる殺菌も行った。LB培地5 mLを加えた試験管にてMF20株を一晩前前培養を行い、この前前培養液1 mLを100ml LB培地に入れて37℃で前培養を行った。前培養液1mlを培養フラスコへ添加した。その後、LEDを培養フラスコ内壁とシリコ栓で固定した。培養は、LED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合160μW/cm2/nm、700nmの場合230μW/cm2/nm、740nmの場合308μW/cm2/nm、770nmの場合446μW/cm2/nm、810nmの場合375μW/cm2/nm、850nmの場合282μW/cm2/nm、880nmの場合89μW/cm2/nm、910nmの場合93μW/cm2/nm、940nmの場合66μW/cm2/nm)、37℃恒温下にて行った。また、アルミホイルで培養フラスコを覆うことにより、培養中に外部の光の影響を受けないようにした。培養液の採取は、培養開始50時間後に行い、乾燥重量の測定を行った。
<試験結果>
結果を図9に示す。培養開始50時間後、光照射有りの場合と光照射無しの場合とで差が現れた。この時、最も乾燥菌体重量が高かった770 nmの波長光を照射した場合は0.1482gであり、LED光照射無しの場合と0.0793gの差があった。他の波長でも0.0113以上の差があった。以上のことから、Streptomyces sp. MF20株は、対数増殖期にLED光照射をすることにより、一層効果的な生育促進が可能になることが確認できた。
実施例9 大腸菌に対するLED光照射の影響
<試験方法>
大腸菌に対し、特定の波長のLED光を照射することによる生育特性への影響を検討するために以下の試験を行った。
試験には、Escherichia coli JM109株(宝酒造株式会社より購入)を用いた。LEDは400,700,740,770,810,850,880,910,940 nmの波長のものを用いた。培地には、1/10 LB培地を用いた。
内容積500 mLの培養フラスコに1/10 LB培地を100 mL加え、オートクレーブにて滅菌を行った。LEDは、80℃恒温下にて3時間以上加熱殺菌を行い、さらに、70%エタノール、UVによる殺菌も行った。LB培地5 mLを加えた試験管にてJM109株を一晩前培養を行い、この前培養液1 mLを100mlの1/10 LB培地に入れて37℃で培養を行った。その後、LEDを培養フラスコ内壁とシリコ栓で固定した。培養は、LED光照射条件下(LEDから菌までの距離は3.5cm、LED光の照射強度:400nmの場合160μW/cm2/nm、700nmの場合230μW/cm2/nm、740nmの場合308μW/cm2/nm、770nmの場合446μW/cm2/nm、810nmの場合375μW/cm2/nm、850nmの場合282μW/cm2/nm、880nmの場合89μW/cm2/nm、910nmの場合93μW/cm2/nm、940nmの場合66μW/cm2/nm)、37℃恒温下にて行った。また、アルミホイルで培養フラスコを覆うことにより、培養中に外部の光の影響を受けないようにした。培養液の採取は、培養開始6時間後に行い、濁度(O.D.660)の測定を行った。
<試験結果>
結果を図10に示す。培養開始6時間後、光照射有りの場合と光照射無しの場合とで差が現れた。この時、最も濁度が高かった810 nmの波長光を照射した場合は0.385であり、LED光照射無しの場合と0.016(24%の増加)の差があった。殆どの波長でも濁度の差があった。以上のことから、Escherichia coli JM109株は、LED光照射をすることにより、一層効果的な生育促進が可能になることが確認できた。
実施例1において、LED光照射した微生物と、LED光照射していない微生物の生育状態(形成されたコロニーの状態)を示す写真である。図中、71はAcinetobacter sp. ODDK71株、76AはGordonia sp. NDKY76A株、6はRhodococcus sp. NDKK6株、及び48はRhodococcus sp. NDKK48株を示す。 実施例3において、LED光照射又は未照射により12時間前培養したGordoniasp. NDKY76A株のベースオイル分解能を示す図である。 実施例3において、LED光照射又は未照射により24時間前培養したGordoniasp. NDKY76A株のベースオイル分解能を示す図である。 実施例3において、LED光照射又は未照射により36時間前培養したGordoniasp. NDKY76A株のベースオイル分解能を示す図である。 実施例3において、400nm〜940nmのLED光照射又は未照射により12時間前培養したGordonia sp. NDKY76A株のベースオイル分解能を示す図である。 実施例5において、LED光照射又は未照射により酵母を培養した場合の生育特性を示す図である。 実施例6において、LED光照射又は未照射によりバシラスを培養した場合の生育特性を示す図である。 実施例7において、LED光照射又は未照射によりゴルドニアを培養した場合の生育特性を示す図である。 実施例8において、LED光照射又は未照射によりストレプトマイセスを培養した場合の生育特性を示す図である。 実施例9において、LED光照射又は未照射により大腸菌を培養した場合の生育特性を示す図である。

Claims (5)

  1. 炭化水素で汚染された土壌又は水を、炭化水素分解能を有する微生物により浄化する方法であって、前記微生物に対してLEDの光照射を行い、前記土壌又は水を浄化することを特徴とする、浄化方法。
  2. LEDの光照射条件下で前培養した炭化水素分解能を有する微生物を、炭化水素で汚染された土壌又は水に添加して培養する工程を含む、請求項1に記載の浄化方法。
  3. 炭化水素分解能を有する微生物を、炭化水素で汚染された土壌又は水に添加し、LEDの光照射条件下で培養する工程を含む、請求項1に記載の浄化方法。
  4. 400〜940nmの波長領域にピークを持つLEDの光照射を行う、請求項1乃至3のいずれかに記載の浄化方法。
  5. 炭化水素がシクロアルカンである、請求項1乃至4のいずれかに記載の浄化方法。
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