JP2008272184A - 振動排出カセット - Google Patents

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Abstract

【課題】PTP包装の収納薬剤の姿勢が安定するばかりか前進速度まで向上するように、内板が全長に亘って良く振動するよう改良する。
【解決手段】PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板11〜13と、その解放前面の上部で収納薬剤の前倒を止める上枠17と、上面のうち前端部分が前上がりで残部が前下がり傾斜に形成されており収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板16と、この内板を振動させる振動部材とを備えていて、振動にて薬剤の順次排出を行う振動排出カセット10において、前傾した起毛を内板16の上面の前下がり傾斜部に布設する。また、後傾した起毛を内板16の上面の前上がり傾斜部に布設する。
【選択図】図1

Description

この発明は、PTP包装剤または等価な薬剤を整列収納して順次排出する振動排出カセットに関し、詳しくは、振動を利用して薬剤の進行および排出を行う技術に関する。
PTP包装剤の整列維持と整列前進と順次排出とを振動にて行うようになった振動排出カセットやそれを多数装備した薬剤払出装置が開発されて実用に供されている(例えば特許文献1〜4参照)。
具体的には(例えば特許文献1参照)、振動排出カセットは、散薬フィーダに利用されている振動方式をPTP包装剤に転用するとともに、その転用に際して重量測定用の秤量部材や前進用の付勢部材等を設けなくても済むようにして、機構の簡素化を図ったものであり、PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で先頭薬剤の上端部と干渉して収納薬剤の前倒を止める上枠と、上面のうち前端部分が前上がり傾斜で残部が前下がり傾斜に形成されており前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えている。
内板は、金属やプラスチックの長方形平板に曲げ加工を施す等のことで製造される。内板の大部分は前下がり傾斜部で占められ、僅かに前端部分が前上がり傾斜部となっており、そのような傾き状態を保って薬剤収納空間の内底部分に遊挿された内板は、その状態を維持するために複数の弾性支持部材で底板に連結されている。弾性支持部材は、薄い金属板や細いピアノ線からなり、容易に弾性変形するものであり、これによって内板が振動可能に支持されている。振動部材には、携帯電話等に内蔵される量産品で安価な偏心回転式の振動モータが転用されている。このような振動部材は、内板の裏面や弾性支持部材の内板寄りなどに付設されて、接触伝動にて内板を振動させるものとなっている。
このような振動排出カセットでは、PTP包装剤等を外板内の薬剤収納空間に入れて内板の上に立てて並べ、その収納薬剤の先頭のものを上枠に立て掛けると、多数の薬剤が倒れずに整列収納される。そして、振動部材で内板を振動させると、収納薬剤は前進するが、先頭の上端部は前進を上枠で止められているので、収納薬剤は密に並び、その先頭の下端が内板から前方に押し出されて外れたときに先頭の薬剤が解放前面から落下排出される。それに伴って新たに先頭に繰り上がった薬剤の上端部が前に少し倒れて上枠で止められ、それからその新たな先頭の下端が内板から前方に押し出されて外れたときに再び薬剤が落下排出される。こうして、機構の簡素なカセットでも、PTP包装剤等が整列収納されるとともに振動によって一つずつ順次排出される。
また、内板が収納薬剤を載せて振動しうるよう薬剤収納空間の内底部分に遊挿され、内板が振動時に収納薬剤を前進させるよう上面の大部分を前下がり傾斜に形成し、その前進が無用に加速するのを阻止して収納薬剤がほぼ一定速度で安定進行するよう内板の上面のうち前端部分は前上がり傾斜に形成した振動排出カセットも知られている(例えば特許文献1参照)。さらに、整列収納から薬剤が一つだけ切り離されて留置部材に留め置かれるようにもしたカセットや(例えば特許文献2参照)、留置部材を可動にして薬剤の留置ばかりか放出も行えるようにもしたカセット(例えば特許文献3参照)、留置部材を揺動式から軸回転式にしたカセットも(例えば特許文献4参照)、開発されている。
特開2006−109854号公報 特開2006−109855号公報 特開2006−109856号公報 特開2006−223528号公報
[未公開特許文献] 特願2007−006457号
このような従来の振動排出カセットでは、上述したように内板が金属やプラスチックの板からなるが、そのような板の傾斜上面にPTP包装剤等の薬剤を載せて振動させると、内板の上面の傾斜を急にすればするほど進行速度は増すが薬剤の姿勢が不安定になるので、内板の大部分を占める前下がり傾斜部の傾斜は緩いものに抑えられている。そのため、収納薬剤の整列完了や整列収納薬剤の逐次前進に時間が掛かっていた。
一方、上面の仕上げが滑らかであると薬剤が安定しにくいのに対し、上面の面粗度を大きくしすぎると薬剤進行が損なわれがちになることから、内板の上面には、梨子地状の仕上げや,絨毛シート等の貼り付けなど、適度に面粗度を粗くする加工を施すことも試みられている(例えば未公開特許文献を参照)。
しかしながら、このような内板上面の改良では、収納薬剤の安定化は図れても、収納薬剤の前進速度の向上までは望めない。
そこで、収納薬剤の姿勢が安定するばかりか前進速度まで向上するように振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を一部の部材の改造にて簡便かつ安価に具現化することが第1技術課題となる。
また、従来の振動排出カセットでは、上述したように、弾性支持部材にて内板が振動可能に支持されるとともに、振動源の振動部材が内板か弾性支持部材に取り付けられていて、常に接触伝動にて内板を振動させるようになっていた。
しかしながら、弾性支持下の常時接触伝動による振動では、内板のうち振動部材の直近部分は良く振動するが、振動部材から離れたところで弾性支持されている部分があまり振動しないため、薬剤の整列前進にムラが生じるという不所望な状況が見受けられる。
そこで、内板が全長に亘って良く振動するように振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を一部の部材の改造にて簡便かつ安価に具現化することが第2技術課題となる。
さらに、従来の振動排出カセットでは、PTP包装剤等の薬剤を外板内の薬剤収納空間に入れて先頭薬剤の上端部を上枠に寄り掛からせておき先頭薬剤の下端部の支えを外すことで先頭薬剤を落下させるようになっているので、上枠と後続薬剤とに挟まれた先頭薬剤を円滑に排出するには、包装部材も含めて薬剤に適度な重量と剛性とが必要である。
しかしながら、薬剤には軽重いろいろなものがあるうえ、PTPシート等の包装部材には部材費節約の要請に応える薄型化に伴って軽量化や柔軟化が進んでいる。このため、上枠の材質選定や取付調整などを行ったとしても、PTP包装等の重量不足や剛性不足に起因して、先頭薬剤の落下力が滑り摩擦を上回われずに、先頭薬剤が滑り落ちなくなる、という不都合の発生や発生頻度増大が予想される。
そこで、PTP包装剤等の薬剤が軽量化されても柔軟化されても薬剤排出が円滑になされるよう振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を一部の部材の改造にて簡便かつ安価に具現化することが第3技術課題となる。
また、従来の振動排出カセットでは、PTP包装剤等の薬剤を外板内の薬剤収納空間に入れて先頭薬剤の上端部を上枠に寄り掛からせておくので、長さの異なる薬剤には上枠の高さの異なるカセットが必要である。
しかも、排出時には先頭薬剤に上枠の下をくぐらせるため、その排出の円滑度がPTP包装の厚みやPTP包装における薬剤配置等によって微妙に異なるが、種々試行錯誤の結果、上枠の傾きを適合させれば薬剤排出の円滑度が向上することが判明したので、厚み等の異なる薬剤には上枠の傾斜の異なるカセットが必要である。
しかしながら、各種のサイズや形状の薬剤に合わせて各種形状の振動排出カセットを製造するのでは、設計や製造のコストが嵩んでしまう。
そこで、長さや厚み等の大きく違う薬剤に適合するよう振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を一部の部材の改造にて簡便かつ安価に具現化することが第4技術課題となる。
また、従来の振動排出カセットでは薬剤を外板内の薬剤収納空間に入れて振動部材の上に立てて並べるので、薬剤収納空間の横幅が薬剤の幅より少しだけ広いのが好ましい。それらの幅が大きく違うと薬剤の整列収納状態が乱れて振動排出に不具合が生じる一方、それらの幅が同じで遊び(逃げ)が無いと内板が振動しても薬剤が前進しないためである。
しかしながら、各種サイズのPTP包装剤等に合わせて各種サイズの振動排出カセットを製造するのでは、設計や製造のコストが嵩んでしまう。
そこで、幅の大きく違う薬剤に適合するよう振動排出カセットを改良することが重要な課題となるが、その改良を簡便で安価な部材の追加で具現化することが第5技術課題となる。
また、従来の振動排出カセットは内板を上下に振動させるようになっていたが、そのような単調な振動だけでは、整列収納薬剤の相互固着が速やかに解消されないこともあった。そして、そのような場合にも振動による順次排出が円滑に行われるようにするには、振動が固着解消に役立つ複雑なものになるよう、横向き振動も加えることが考えられる。
しかしながら、上下用と横用とにそれぞれ振動部材を設けたり、複雑な振動を行うが原価の高い振動部材を採用するのでは、カセット機構簡素化の主旨に反する。
そこで、上記の追加部材に工夫を加味することでコストアップを抑えつつ振動排出の円滑度を高めることが第6技術課題となる。
本発明の振動排出カセットは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で収納薬剤の前倒を止める上枠と、上面のうち前端部分が前上がり傾斜で残部が前下がり傾斜に形成されており前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えていて、振動にて薬剤の順次排出を行う振動排出カセットにおいて、前傾した起毛が前記内板の上面の前下がり傾斜部に布設されていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段2)、上記解決手段1の振動排出カセットであって、後傾した起毛が前記内板の上面の前上がり傾斜部に布設されていることを特徴とする。
なお、起毛の前傾は、起毛の先端・上端が前方へ傾いていることを意味し、起毛の後傾は、起毛の先端・上端が後方へ傾いていることを意味する。起毛の前傾・後傾は、全毛が揃って傾いていれば申し分ないが、全毛が揃っている必要はなく、繊毛(せんもう)運動を惹起できれば足りるので、例えば摩擦抵抗の異方性を触感で区別できる程度で良い。
さらに、本発明の振動排出カセットは(解決手段3)、上記解決手段1,2の振動排出カセットであって、電磁ソレノイド等の電磁石が前記振動部材に採用され、永久磁石等の磁性体が前記内板に付設され、前記振動部材が前記内板以外のところから前記磁性体に磁力を及ぼすようになっていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段4)、上記解決手段3の振動排出カセットであって、水平移動を規制する掛止部材にて前記内板の後端が支承され、水平移動を規制しない受座部にて前記内板の前端が支承されていることを特徴とする。
さらに、本発明の振動排出カセットは(解決手段5)、上記解決手段4の振動排出カセットであって、前記内板の後端が下向きに折り曲げられており、前記掛止部材の支承部が前傾V字状に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段6)、上記解決手段1〜5の振動排出カセットであって、前記上枠の薬剤当接面にローラ(軸支された回転部材)が装着されていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段7)、上記解決手段6の振動排出カセットであって、前記ローラが横方向に分割されている、即ち前記ローラが幾つかに分割されて横方向に並んでいる、ことを特徴とする。
さらに、本発明の振動排出カセットは(解決手段8)、上記解決手段6,7の振動排出カセットであって、前記ローラが支軸に遊嵌されていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段9)、上記解決手段1〜8の振動排出カセットであって、前記上枠の設置高さを変更しうる手段と、前記上枠を軸回転可能に支持する手段とが設けられ、前記上枠を軸回転させると前記薬剤当接面の傾きが緩やかに変化するようになっていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段10)、上記解決手段1〜9の振動排出カセットであって、前記外板のうち右側板と左側板との一方または双方の内面に幅寄部材が装着されていることを特徴とする。
さらに、本発明の振動排出カセットは(解決手段11)、上記解決手段10の振動排出カセットであって、前記幅寄部材には前記右側板に装着された右幅寄部材と前記左側板に装着された左幅寄部材とが含まれており、前記右幅寄部材と前記左幅寄部材とに高低差がつけられていることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段12)、上記解決手段11の振動排出カセットであって、前記高低差が前後方向において変化していることを特徴とする。
また、本発明の振動排出カセットは(解決手段13)、上記解決手段12の振動排出カセットであって、前記高低差が前後方向において逆転していることを特徴とする。
このような本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段1)、内板の上面の大部分を占める前下がり傾斜部の面粗度が起毛の布設によって粗くなっているので、適度な起毛の採択によって容易に、収納薬剤の姿勢が安定化される。しかも、前下がり傾斜部の起毛が前傾していることから、内板が振動すると、起毛の繊毛運動による推進力が薬剤に作用する。この推進力が内板上面の前下がり傾斜による推進力に加わるので、前下がり傾斜部を急傾斜にしなくても、即ち前下がり傾斜部の傾斜を緩いものに抑えて薬剤の姿勢の安定を維持したままでも、収納薬剤の前進速度が向上する。
したがって、この発明によれば、収納薬剤の姿勢が安定しているうえ前進速度が向上している振動排出カセットを内板の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題が解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段2)、内板の上面の前端部だけを占める前上がり傾斜部は、収納薬剤の過剰な前進を抑制するものであるが、そこには後傾状態の起毛が布設されているので、薬剤の不所望な滑りが確実に防止されるとともに、薬剤前進に対する抑制力も強化される。
これにより、収納薬剤の姿勢が排出直前まで安定化される。さらには、必要な前進抑制力を確保しながら前上がり傾斜部の長さを短縮したり前上がり傾斜部の傾斜を緩くすることも可能になるので、設計や製造の自由度が増すという利点もある。
したがって、この発明によれば、収納薬剤の姿勢が更に安定しているうえ前進速度が向上している振動排出カセットを内板の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題が高度に解決される。
さらに、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段3)、振動部材に電磁石が採用され、それが内板から切り離されている。そして、内板には磁性体が付設され、電磁石から磁性体へ磁力が及ぶことで、磁性体ひいては内板が振動する。
このような内板は、付設部材が振動部材全部から磁性体だけに減って、軽くなっているので、小さな力でも良く振動する。
したがって、この発明によれば、内板が良く振動する振動排出カセットを振動部材等の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題が解決されるうえ、第2技術課題も概ね解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段4)、内板前端の支持も、内板後端の支持も、上下動を許容しつつも反力等で規制を課す弾性支持から、上昇を全く規制しない支承へ、具体的な支持態様が改められている。そのため、内板の一部に掛けられた上下振動が内板の全体に良く伝達されるので、内板は磁性体付設部分に限らず全長に亘って良く振動する。ただし、不所望な位置ずれは、後端の水平移動の規制によって、防止されている。しかも、その機能が掛止部材と受座部という簡素な構造の部材で具体化されている。
したがって、この発明によれば、内板が全長に亘って良く振動する振動排出カセットを振動部材等の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題が解決されるうえ、第2技術課題が十分に解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段5)、内板の後端折曲部が掛止部材の支承部に上から差し込まれて、水平移動を規制する支承が内板の後端になされるが、掛止部材の支承部がV字状に形成されているうえ前傾していることから、振動した内板が掛止部材から浮き上がる際には内板が前進気味に上昇し、浮き上がったときには水平移動規制が支承部の幅の広がり具合に応じて緩和されるので、内板上の薬剤も前進気味に押し上げられる。そして、磁性体が振動部材の磁力によって下方へ引かれると、後端折曲部がV字状支承部の谷底に落ち込むので、内板は上下方向ばかりか前後方向も含めて元の位置に戻るが、自由落下する薬剤は上下方向には戻っても前後方向には戻らないため、僅かずつではあっても内板上を前進する。
したがって、この発明によれば、内板が薬剤の蠕動的前進に好適な態様で全長に亘って良く振動する振動排出カセットを振動部材等の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題が解決されるうえ、第2技術課題が高度に解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段6)、上枠の薬剤当接面にローラを装着したことにより、その部分の摩擦がローラ未装着状態より低減されるので、先頭薬剤が例え軽くても落下しやすくなる。また、先頭薬剤が薄くて薬剤当接面に張り付くかの如く変形するようなものであっても、そこにローラが有ることから、ローラ表面と先頭薬剤との相対移動が無いときでさえ、ローラの軸回転によって先頭薬剤の下降移動が可能となるので、薬剤は柔らかくても円滑に落下する。
したがって、この発明によれば、PTP包装剤等の薬剤が軽量化されても柔軟化されても薬剤排出が円滑になされるような振動排出カセットを上枠の薬剤当接面の部分的な改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題に加えて第3技術課題が解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段7)、薬剤が長い縦方向ばかりでなく短い横方向でも容易に変形するほど柔らかいため先頭薬剤が後続薬剤の凹凸等によって横方向にも変形して先頭薬剤の上端部とローラとの当接状態にムラが生じたような場合でも、ローラが横方向に分割されていることから、先頭薬剤の各部の変形にも無理なくローラが適合して滑らかに回転するので、薬剤がかなり柔らかくても円滑に落下する。
したがって、この発明によれば、薬剤排出の円滑度が高まる。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段8)、ローラと支軸との間に遊びが確保されているので、ローラが回転部材と支軸との間にボールやころを介在させている転がり軸受のような複雑なものでなく、ローラが環状体や円筒状体といった簡素なものであっても、薬剤排出が円滑になされる。すなわち、振動排出カセットでは薬剤排出時に先ず先頭薬剤の下端部が前方へ振られるが、これによって先頭薬剤の上端部の傾きが変化し、更にはローラが転動する。ローラが径の違う支軸の周りを転動すると、例えそれが僅かなものであっても、ローラ外周面に周方向位置ずれが惹起されるため、ローラ外周面によって先頭薬剤が下方へ引かれるとともに、先頭薬剤とローラ及び後続薬剤との接触面における摩擦状態が静止摩擦から動摩擦へ遷移して摩擦力が低下する等のためである。
したがって、この発明によればローラの追加によるコスト増等を十分に抑制できる。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段9)、上枠の設置高さが変更可能になっているので、薬剤の長さに適合するよう上枠の設置高さを調整することにより、新規部材を追加しなくても、長さの異なる各種の薬剤に対して同形のカセットを使用することができる。しかも、上枠の軸回転にて薬剤当接面の傾きが可変されるようにしたことにより、新規部材を追加しなくても、厚み等の異なる各種の薬剤に対して同形のカセットを使用することができるうえ、傾斜変化が緩やかなので調整が容易である。
したがって、この発明によれば、長さや厚み等の大きく違う薬剤にも使用しうる振動排出カセットを上枠やその支持部に係る形状等の改良にて簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題に加えて第4技術課題が解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段10)、幅寄部材が側板の内面に装着されていて、薬剤収納空間の横幅と薬剤の幅との差が幅寄部材の分だけ縮まっているので、薬剤収納空間の横幅がそのままでは薬剤の幅より広すぎる場合でも、広い幅寄部材の適宜な採択や付け替えによって左右の幅寄部材による規制幅が薬剤の幅に対して適切に調整される。このように、簡素で安価な幅寄部材の装備により、簡便に、幅狭の薬剤にも適合するものとなる。
したがって、この発明によれば、長さや幅などサイズの大きく違う薬剤にも使用しうる振動排出カセットを簡便かつ安価に実現することができ、第1技術課題に加えて第5技術課題も解決される。
さらに、本発明の振動排出カセットにあっては(解決手段11)、内板が上下に振動して整列収納薬剤も振動したときに、その薬剤が幅寄部材に触れると、左右の幅寄部材に高低差がつけられていることから、接触状況に応じて程度の異なる回転モーメントが働くので、薬剤が幅寄部材から離れる向きに僅かながら傾く。
これにより、規制幅と薬剤幅との差に基づく逃げ(遊び)が必要時には広がるとともに、内板を上下振動させるだけでも薬剤には上下振動に加えて他の派生振動も生じることとなる。
したがって、この発明によれば、幅寄部材の装備等によって簡便かつ安価にサイズ違いの薬剤にも使用しうるようになった振動排出カセットについて、幅寄部材の配置等を工夫したことにより更なる部材の追加は避けつつ振動排出の円滑度を高めることができる。そのため、第1技術課題や第5技術課題に加えて第6技術課題までも解決される。
また、本発明の振動排出カセットにあっては、左右の幅寄部材の高低差を前後方向において変化させたり(解決手段12)、さらには逆転までさせた(解決手段13)ことにより、整列収納薬剤に働く回転モーメントが薬剤の前進に伴っても変化するため、振動状態の複雑度が増すので、振動排出の円滑度が一段と高まる。
このような本発明の振動排出カセットについて、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜8に示した実施例1は、上述した解決手段1,3〜11(出願当初の請求項1,3〜11)を具現化したものであり、図9に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図10に示した実施例3は、上述した解決手段12,13(出願当初の請求項12,13)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,電磁ソレノイド駆動回路等の電気回路,電気配線,コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の振動排出カセットの実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、(a)が振動排出カセット10の平面図、(b)が右幅寄部材14と左幅寄部材15と内板16と上枠17を外して底部を露呈させたカセット10の平面図、(c)が左側板13と左幅寄部材15を外して内部を露呈させたカセット10の左側面図、(d)がカセット10の正面図である。
また、図2は、(a)が内板16の左側面図、(b)が起毛布貼付前の内板16の平面図、(c)が内板16に起毛布16fを貼り付けた後の平面図、(d)が起毛布貼付部の縦断面の拡大図である。さらに、図3は、内板16の支承部の構造を示し、(a)が内板16の後端部と掛止部材11aの拡大側面図、(b)が内板16の前端部と受座部24の拡大側面図、(c)が内板16後端部と掛止部材11aの拡大側面図、(d)が内板16の前端部と受座部24の拡大側面図である。また、図4は、上枠17の構造を示し、(a)が左側面図と正面図と右側面図、(b)が左側面拡大図である。
この振動排出カセット10は(図1参照)、外板11〜13と幅寄部材14〜15と内板16と上枠17と制御回路21と振動部材22と排出検出部材25と留置部材26とを具えたものであり、PTP包装された薬剤8を立てた状態で横一列に並べて整列収納し先頭から一つずつ排出するようになっている。
詳述すると、外板11〜13は、薬剤を整列収納させておくところである薬剤収納空間を確保するため、背板11と右側板12と左側板13とからなる箱体状のものであり、薬剤収納空間の少なくとも両側面を囲む。この例では、両側面が右側板12と左側板13とで囲まれているのに加えて、背面が背板11にて囲われ、更に底面(下面)も底板18で囲まれている。このような外板11〜13は、例えば、透明樹脂で一体成型しても良く、各面ごとに分割形成して接着等で箱体状に組み上げても良く、内部の薬剤収納空間が概ね直方体状で前後に(図1(a)〜(c)では左右に)長くなっている。その上面は、薬剤補充の容易化のため、ほぼ全域が解放されており、前面(図1(a)〜(c)では右端面、図1(d)では紙面の表)は、薬剤排出のために、大きく解放されている。
カセット10では(図1参照)、前後に延びる細長い右幅寄部材14が右側板12の内面に装備され、やはり前後に延びる細長い左幅寄部材15が左側板13の内面に装着されており、右幅寄部材14も左幅寄部材15も着脱式で交換容易なものとなっている。両側板12,13の間隙をそのまま薬剤収納空間の横幅にしたのではその横幅が薬剤の幅より広すぎる場合に幅寄部材で薬剤収納空間の横幅を減縮規制するだけならば適宜な厚みの右幅寄部材14か左幅寄部材15か何れか一方を装備すれば足りるが、この例では、規制幅と薬剤幅との差に基づく逃げを振動時には広げるとともに内板16の上下振動から薬剤に他の派生振動を生じさせるために、右幅寄部材14と左幅寄部材15との双方を装備したうえで、右幅寄部材14と左幅寄部材15とに、特に薬剤との接触部位には、例えば数mm〜数cmの高低差をつけている。薬剤との接触部が折り曲げ角になっている幅寄部材14,15を図示したが、接触部は凸状湾曲や弧状湾曲など他の形状になっていても良い。
内板16は(図1,図2(a),(b)参照)、例えばアルミニウム板をプレス機で打ち抜きながら一部に曲げ加工を施すことで製造されるが、収納薬剤を載せて振動時には前進させるとともに、その前進を安定させるために、大部分を占める前下がり傾斜部16aと前端部分の僅かな前上がり傾斜部16bとからなる。例えば、前下がり傾斜部16aは、前後の長さが数十〜数百mmで、水平からの傾きが5゜〜10゜程度の前下がり傾斜になっており、前上がり傾斜部16bは、前後方向の長さが数mmで、水平からの傾きが15゜〜30゜程度の前上がり傾斜になっており、内板16の幅は数十mmである。
このような内板16の上面のうち前下がり傾斜部16aには起毛布16fが貼り付けられて(図2(c)参照)、その起毛16gによって前下がり傾斜部16aのほぼ全域が覆われている(図2(d)参照)。起毛布16fや起毛16gの素材には極細繊維が適しており(例えば特開2005−091899号公報や特開2005−308886号公報を参照)、起毛16gは前傾させられている。すなわち、起毛布16fには起毛16gを傾斜させる処理が施され、起毛16gの先端を前下がり傾斜部16aから前上がり傾斜部16bへ向けた状態で、起毛布16fが内板16に貼り付けられている。
また(図1参照)、内板16の軽量化のため、従来付設の偏心回転式振動モータも弾性支持部材も無くなっており、その代わりに磁石16eが内板16の下面のほぼ中央部に付設されている。磁石16eは、振動伝達部材として振動部材22の磁力に応動するものであり、安価でも磁力の強い永久磁石が好ましいが、磁性を常に帯びているのが好ましくない環境などでは軟鉄等の磁性体で代替しても良い。
さらに、内板16は、外板11〜13の内側に配置されて底板18の上方に上記傾斜姿勢で横たわるが、この場合、弾性支持部材が無くなっているので、後端が背板11の内面の掛止部材11aに引っ掛けられるとともに前端が受座部24の上に載置されることで、上記傾斜姿勢をとるようになっている。これにより、内板16の交換や調整が容易になるとともに、上記の軽量化と相まって内板16全体の振動性能が向上する。しかも、更なる振動性能向上のため、具体的には後述の振動部材22での上下駆動による内板16の振動を薬剤の蠕動的前進に好適な態様にするために、水平移動を規制する掛止部材11aにて内板16の後端が支承されるとともに、水平移動を規制しない受座部24にて内板16の前端が支承されるようになっている。
詳述すると(図3参照、図中で(a)及び(b)は内板16を浮かした状態を示し、(c)及び(d)は内板16を載置した状態を示す)、内板16の後端は下向きに折り曲げられて後端折曲部16cとなっており、この後端折曲部16cには例えば厚さ1mmのプラスチック製スポンジの緩衝被覆16dが貼り付けられている。また、掛止部材11aは、少なくとも上面中央の支承部11bがV字状に形成されており、背板11寄り部分がほぼ鉛直に固定されているので、支承部11bの全体的な姿勢は上開きの分だけ前傾姿勢となっている。このような支承部11bに後端折曲部16cが上から差し込まれて、水平移動を規制する支承が内板16の後端になされる。一方、受座部24は、やはり緩衝用のプラスチック製スポンジス等からなるが、水平移動を規制しない支承には内板16の前端を乗せる上面が平らであれば足りるので、この例では厚さ1mm程度の板状体を横置きして下面を固定支持したものとなっている。
上枠17は(図1参照)、外板11〜13で画される薬剤収納空間の解放前面の上部に設けられて左右に延びる横架部材であり、収納薬剤のうち先頭のものの上端部と干渉してその前倒を止めるため、右側板12のうち前端部において上方へ突き出たところに形成された取付穴12aに一端が例えばネジ止めで取り付けられ、他端が左側板13の同様の取付穴に取り付けられている。取付穴12a等が高さを違えて多数形成されているので、適宜な取り付け箇所を選択することで、上枠17の高さを自在に調節することができる。また、取付箇所のネジを一時的に緩めて上枠17を適宜な角度だけ軸回転させる等のことで、上枠17と先頭薬剤との当接状態を微調整することもできるようになっている。
この上枠17は(図4参照)、例えば、薬剤当接面17bに適した円弧状の外周面を持つアルミニウム押出材などを適宜長さに切断したうえで、両端面となった切断部分において回転軸心17aにしたいところに取付用の雌ネジを形成したものである(図の例では重量軽減用の縦穴の一つを回転中心17aのネジ加工の下穴に利用している)。回転中心17aが薬剤当接面17bの円弧中心点から偏倚しているので、回転軸心17aから薬剤当接面17bまでの距離が薬剤当接面17b周りで漸増または漸減するものとなっている。そのため、回転中心17aを軸にして上枠17を回転させると薬剤当接面17bの傾きが緩やかに変化するものとなっている。
また、この上枠17の薬剤当接面17bには凹部17c(窪み,窩)が彫り込み形成されており、凹部17cにはローラ19と支軸19aとが装着されている。支軸19aは、細くて丸い例えば金属製の棒体であり、両端が上枠17に固定されている。また、ローラ19は、摩擦係数の小さい例えばフッ素樹脂で作られ、円筒を例えば7分割して複数・多数の短筒にし、それらを左右一列に並べて支軸19aに遊嵌させたものである。ローラ19の内径は支軸19aの外径の概ね1.2〜2.5倍ほどであり、例えば支軸19aの外径が2mmであればローラ19の内径は2.5〜5mmであり、例えば支軸19aの外径が3mmであればローラ19の内径は4〜7mmであり、ローラ19の内周面と支軸19aの外周面との間には遊びが明確に存在している。
振動部材22は(図1参照)、内板16内板以外のところから内板16付設の磁石16eに磁力を及ぼして磁石16eひいては内板16を少なくとも上下に振動させることができれば良いが、この例では、交流電流で作動する電磁ソレノイドであるACソレノイドが採用されていて、その電流の周波数を可変することで内板16の振動周波数を適宜設定しうるものとなっている。振動周波数を内板16や薬剤の特性に適合させることにより、整列収納薬剤の振動による薬剤の前進運動の安定度を高めることができる。この振動部材22は、磁石16eの下方で底板18上に固設されている。
留置部材26は(図1参照)、外板11〜13で画される薬剤収納空間の解放前面の手前に設けられて、その解放前面のところで先頭薬剤を内板16の前端上に留め置くとともに、薬剤排出時には留置を一時解除するものであり、そのために、この例では、前後に延びた細長い板状体が採用され、それが揺動可能に支持されて、前端部を上下動しうるようになっている。留置部材26の前端部は、例えばゴム等の緩衝部材の付いた部分が上へ折れ曲がっていて、上昇状態では左右の受座部24の間でそれらと干渉することなく内板16の前端の直ぐ手前から内板16の前端より上へ突き出し、下降状態では内板16の前端より下へ降りるようになっている。すなわち、留置部材26は、常態では付勢バネ26aによって前端を上昇させて留置状態を維持し、例えば電磁ソレノイドからなる排出駆動部材23が作動すると前端を下降させて排出状態をとるようになっている。
排出検出部材25は(図1参照)、例えば反射式の光学センサからなり、この例では内板16の前端部の下方で底板18の上面に設けられていて、カセット10の解放前面に薬剤が有って反射光が検出されるか或いは解放前面に薬剤が無くて反射光が検出されないかに応じてオンオフ信号を出力するものである。そのため、留置部材26の下降動作すなわち留置状態から排出状態への状態移行によって先頭薬剤が内板16の前端から解放前面へと落下して来ると、その先頭薬剤の排出を検出するようになっている。
制御回路21は(図1参照)、いわゆるワンチップマイコン及び/又は論理回路からなり、例えば外部の上位コントローラから排出指令を入力したり図示しない排出指示ボタンの操作信号を入力したりするとともに排出検出部材25の検出信号を入力していて、振動部材22と排出駆動部材23の動作制御を行うものであり、図示しない電源回路や電池から電力を供給されて動作する。そして、排出指示を受けたときには、振動部材22と排出駆動部材23を作動させ、その作動継続中に排出検出部材25によって先頭薬剤の排出が検出されると、振動部材22と排出駆動部材23の作動を停止させるようになっている。
この実施例1の振動排出カセット10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
図5は、(a),(b)が内部を露呈したカセット10の左側面図、(c),(d)が上枠17の左側面拡大図である。また、図6は、(a)が内部を露呈させたカセット10の左側面図、(b)がカセット10の正面図、(c)が内部を露呈させたカセット10の左側面図である。さらに、図7は、内板16の後端部の振動状態を示し、(a)〜(d)いずれも内板16の後端部と掛止部材11aの拡大側面図である。また、図8は、上枠17に付設したローラ19の動作状態を示し、(a),(b)何れも上枠17とローラ19の断面拡大図である。
PTP包装剤からなる薬剤8の典型的な形状は片面が平坦で片面に薬剤収納用突部の列設された角板状であり、薬剤8の典型的なサイズは幅が数十mmで長さが百数十mmであり、薬剤8の典型的な重量・質量は、数十mg〜百数十mgである。薬剤8の典型的な厚みは、片面側に列設された丘状の薬剤収納用突部まで含めると数mmであるが、シート部分に限ると1mm未満であり、これの薄板化が進行している。
振動排出カセット10の使用に先立ち、薬剤8の種類ごとにカセット10を割り振り、それぞれのカセット10について上枠17の設置状態を調整して薬剤8のサイズ特に長さに適合させる。そのときカセット10の作動は停止させておく。具体的には、制御回路21の制御動作を止めたり制御回路21の動作状態を上枠位置調整モードに設定したりして、振動部材22の振動を停止させておくとともに、留置部材26の前端部が上昇位置で留置状態をとるよう排出駆動部材23も停止させておく。そして、薬剤8が短めのときには低い位置の取付穴12aに上枠17を取り付け(図5(a)参照)、薬剤8が長めのときには高い位置の取付穴12aに上枠17を取り付ける(図5(b)参照)。
次いで上枠17の傾きを調整するために、制御回路21の動作状態を上枠傾斜調整モードに設定する等のことにより、カセット10が例えば図示しない手動ボタン操作や単発動作指令に応じて一定時間だけ振動排出動作を行うようにしておく。そして、その動作状態で、薬剤8を一つだけ内板16の前端部に乗せて上枠17に寄り掛からせるが、その際、薬剤8のうち上端より少しだけ内側のところをローラ19に当てると遊嵌状態のローラ19が逃げるので、上枠17の薬剤当接面17bのうちローラ19の直ぐ上のところに薬剤8の上端を当接させると良い(図5(c),(d)参照)。それから、カセット10に振動排出動作を行わせるが、その作業を上枠17を少しずつ軸回転させて薬剤当接面17bの傾きθ1を調節しながら繰り返して(図5(c)参照)、排出状態の変化を監視し、薬剤8の最も円滑に排出されたときの回転位置に上枠17を固定する。これにより薬剤当接面17bの傾きθ2も固定される(図5(d)参照)。こうして、上枠17の設置調整が高さばかりか傾きについても完了し、薬剤8の逐次排出が順調に行われる状態になる。
それから、上枠17の設置調整が済んだ空のカセット10には先ず手作業で薬剤8を解放上面から補充するが(図6(a)参照)、そのときカセット10の作動は停止させておく。具体的には、制御回路21の制御動作を止めたり制御回路21の動作状態を補充モードに設定したりして、振動部材22の振動を停止させておくとともに、留置部材26の前端部が上昇位置で留置状態をとるよう排出駆動部材23も停止させておく。そして、薬剤収納空間内で薬剤8の表裏を同じ向きに揃えて薬剤8を前後方向へ一列に並べる。
具体的には、薬剤8は、順に先頭のものから外板11〜13内の薬剤収納空間に整列収納するが、その際、何れの薬剤8も右幅寄部材14と左幅寄部材15との間に収めて内板16の上に立てる。また、その収納薬剤のうち先頭のものは、倒れないよう、前傾ぎみにして上端部を上枠17に立て掛ける。後続の薬剤8はそれに寄りかからせる。それらが倒れなければ、整列状態には例えば各薬剤8の前傾具合や薬剤8同士の間隙には多少の変動があっても構わない。左右の幅寄部材14,15による横方向の規制幅と薬剤8の横幅との差が小さければ、それに対応して整列収納薬剤8の横方向乱れも小さくなる。
補充を終えたら、薬剤8の並び状態を整えるため、例えば制御回路21をリセットしたり予備動作モードに設定したりして、カセット10に予備動作を行わせる。
具体的には、制御回路21が、既設定の一定時間に渡り、排出駆動部材23は作動させないで、振動部材22を作動させる。そうすると、その磁力が磁石16eに及んで内板16が上下に振動し、これによって摩擦力が小さくなり傾斜に応じた重力の分力による推力が摩擦力を上回って収納薬剤8に前進力が働くので、内板16の前下がり傾斜部上の薬剤8が徐々に蠕動状態で前進する。内板16が前端も後端もスポンジ等の柔らかい緩衝材を介在させて支承されているため、振動部材22の磁力が作用すると、内板16が変形振動するだけでなく緩衝材が伸縮するうえ内板16の浮上も許容されているので、内板16は全体が良く振動する。
しかも(図7参照、なお同図においては起毛16gを視認化のため誇張表示している)、内板16の後端折曲部16cが前傾V字状の掛止部材11aに上から差し込まれて支承されているので、これによって蠕動的前進が更に促される。さらには、内板16の前下がり傾斜部16aの上面に起毛16gが布設されているので、その緩衝作用によって薬剤8の姿勢が安定化されるとともに、振動に伴う起毛16gの繊毛運動によって薬剤8の前進が一段と促進される。詳述すると、内板16が下方へ引かれているときには後端折曲部16cが掛止部材11aの上面V字内底すなわち支承部11bの中央に位置し(図7(a)参照)、その引き付けが無くなると反発力によって上面V字の開きの二等分線にほぼ沿うように僅かな前進を伴って上昇し更には浮上する(図7(b)参照)。そうすると、内板16上の薬剤8も、内板16によって同じ方向に押し上げられるので、僅かな前進を伴って上昇する。
そして、再び内板16が下方へ引かれると、内板16は速やかに下降するが、浮上中は前進を止める外力が無いため、内板16の後端が掛止部材11aに着くまでは、内板16の前進が継続されるので、内板16の後端は、一旦、掛止部材11aの上面V字内底のうち中央より少し前方で斜め上の部位に降りる(図7(c)参照)。しかも、内板16が下降するとき、薬剤8の直下の起毛16gは、押圧下の屈曲状態から自由な傾斜状態に戻る。それから、掛止部材11aの上面V字内底の形状に沿ってその中央に後端折曲部16cが引き戻されるが(図7(d)参照)、その間、薬剤8は、内板16から離れて自然落下する。そのため、薬剤8は僅かな前進を伴いつつ遅れて下降するが、薬剤8には後方へ引き戻す外力が作用しないので、薬剤8が起毛16gの先端まで下降した段階で、内板16上での僅かな前進が薬剤8に残ることとなる。
そして、薬剤8が起毛16gを押し込んで下降を終えるが、自由状態で前傾している起毛16gは押されて屈曲するときに前方へ倒れ込むので(図7(d)参照)、それによっても更に薬剤8が内板16上で前進させられることとなる。
このようにして内板16上の薬剤8が徐々に前進し、先頭の薬剤8は前下がり傾斜部と前上がり傾斜部との境まで進む。更に振動が継続すると、上端部が上枠17で前進を止められている先頭の薬剤8は、下端部が内板16の前上がり傾斜部を乗り越えようとするが、留置部材26によって前進を阻まれるので、内板16の前端部の上にとどまる。
先頭薬剤8の前進が止まると、後続の薬剤8は間合いを詰めるので、収納薬剤8は薬剤収納空間内で綺麗に整列する(図6(a)参照)。
その際、左右の幅寄部材14,15に高低差がつけられていることから、薬剤8が上下動したときに左右の幅寄部材14,15に触れると薬剤8に回転モーメントが作用して薬剤8が多少であるが傾斜する。例えば右幅寄部材14が左幅寄部材15より低い場合、薬剤8は上部を右へ振り下部を左へ振るようにして傾く(図6(b)参照)。そのため、傾斜によって薬剤8の横方向の逃げが広がるとともに、複雑な振動によって前後の薬剤8との引っ掛かり等が速やかに解消されるので、後続の薬剤8の前進や整列が円滑になされる。そして、予備動作開始から一定時間後、振動部材22が振動を停止して予備動作が終わると、薬剤8の順次排出の準備が調う。
その後、薬剤8を一つずつ排出させるときには、制御回路21に排出の指令や指示を与えて、カセット10に排出動作を行わせる。具体的には、制御回路21が、排出検出部材25の反射光不検出を確認しつつ、振動部材22と排出駆動部材23を作動させる。そうすると、留置部材26の前端が下降して先頭薬剤8が留置解除されて排出可能な状態になるとともに、内板16が上下に振動して収納薬剤8に前進力が働く。このときも、上述したように、左右の幅寄部材14,15に高低差がつけられているため、傾斜によって薬剤8の横方向の逃げが広がるとともに、複雑な振動によって前後の薬剤8との引っ掛かり等が速やかに解消されて、薬剤8の前進が円滑になされる。
そして、上端部が上枠17で前進を止められている先頭薬剤8は、下端部が内板16の前端を乗り越えて内板16から外れ解放前面へ出て行き、さらに自重で上枠17からも抜け落ちて、解放前面から前方斜め下へ排出される(図6(c)参照)。
そのときの上端部について詳述すると、先頭薬剤8の上端部は、下端部の振出までは上端が薬剤当接面17bに当接していて(図8(a)参照)、その反力で前進を阻止されている。ローラ19とも接しているが、こちらとは軽く当たっているだけである。
そして、下端部が降り出されると、先頭薬剤8の上端部は(図8(b)参照)、ほとんど水平移動することなく傾きを変えるため、ローラ19を凹部17cへ押し込みながら薬剤当接面17bから僅かに離れる。しかも、それに伴い、ローラ19は支軸19aに対して転動するので、ローラ19は摩擦に打ち勝って回転運動しやすくなる。
また、そのようなローラ19の動きによって僅かながらも先頭薬剤8が下方へ送り出されるとともに、先頭薬剤8とローラ19外周面との接触部位における摩擦状態も静止摩擦から動摩擦へ遷移して摩擦力が低下する。そのため、先頭薬剤8が例え軽くても柔らかくても円滑に落下する。
さらに、詳細な図示は割愛したが、ローラ19が横方向に7分割されており、この分割数は大抵のPTP包装剤の横方向における薬剤収容部の配設数より多いので、先頭薬剤8の横方向変形の影響まで解消される。すなわち、先頭薬剤8が後続薬剤の凹凸等によって横方向にも変形して先頭薬剤8の上端部とローラ19との当接状態にムラが生じたような場合でも、ローラ19の分割各部が先頭薬剤8の各部の変形に無理なく適合して滑らかに回転するので、薬剤8がかなり柔らかくても円滑に落下する。
先頭薬剤8が解放前面から前方斜め下へ排出されると、その排出中の薬剤8からの反射光が排出検出部材25によって検出され、これに応じて排出駆動部材23の作動が停止されるので、留置部材26の前端部が上昇して留置状態に戻るが、振動部材22の動作は暫く続行され遅れて停止される。それと並行して、先頭薬剤8の抜けた内板16上では、次の薬剤8が先頭薬剤8に繰り上がって、その上端部が上枠17に寄り掛かる一方、下端部が暫時続行の振動により内板16の前端部に進んで留置部材26によって前進を阻まれるので、新たな先頭薬剤8は内板16の前端部の上にとどまる。
さらに、その間の振動によって後続の薬剤8が間合いを詰めるので、収納薬剤8は一つ減ってはいるが再び薬剤収納空間内で綺麗に整列する。これらの後続薬剤8や新たな先頭薬剤8の前進も、上述した左右の幅寄部材14,15の高低差に基づく円滑度向上によって、円滑になされる。そして、振動部材22が振動を停止したときには、次の薬剤8を速やかに排出する態勢が調っている。
こうして、この振動排出カセット10にあっては、PTP包装剤などの薬剤8を一枚ずつ排出するのが迅速かつ確実に行える。
本発明の振動排出カセットの実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図9は、(a)が内板16の左側面図、(b)が起毛布貼付前の内板16の平面図、(c)が内板16に起毛布16fを貼り付けた後の平面図、(d)が起毛布貼付部の縦断面の拡大図である。
この振動排出カセットが上述した実施例1のカセット10と相違するのは、後傾した起毛16gが内板16の上面の前上がり傾斜部16bに布設されている点である。
前上がり傾斜部16bの起毛布設も、前下がり傾斜部16aの起毛布設と同じく、起毛布16fを前上がり傾斜部16bの上面のほぼ全域に貼り付けることで行われるが、前上がり傾斜部16bの起毛布設では、前下がり傾斜部16aの起毛布設と異なり、起毛16gの先端を前上がり傾斜部16bから前下がり傾斜部16aへ向けた状態で、起毛布16fが内板16に貼り付けられる。
この場合、内板16の前上がり傾斜部16bまで前進して来た薬剤8には、前上がり傾斜部16bの傾斜に応じた薬剤前進抑制力に加えて、起毛16gの後傾状態等に応じた薬剤前進抑制力が働く。しかも、起毛16gや起毛布16fの緩衝作用によって薬剤8の姿勢や進行状態が安定化される。そのため、薬剤8の制動能力が向上するので、前下がり傾斜部16aでの前進速度が上がっても、それを前上がり傾斜部16bで十分に制動して適時の排出に備えることが可能となる。
本発明の振動排出カセットの実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図10は、(a)が振動排出カセット30の左側面図、(b)がカセット30の正面図である。
この振動排出カセット30が上述した実施例1のカセット10や実施例2のカセットと相違するのは、右幅寄部材14が右幅寄部材31になった点と、左幅寄部材15が左幅寄部材32になった点である。これらの新たな左右の幅寄部材31,32にあっては、高低差が前後方向において変化しており、前後では逆転している。
右幅寄部材31も左幅寄部材32も幅寄部材14,15と同様な前後に延びる細長い着脱式部材であるが、右幅寄部材31は、右側板12への装着に際して前上がり・後ろ下がりの傾斜状態にされ、左幅寄部材32は、左側板13への装着に際して前下がり・後ろ上がりの傾斜状態にされて、前側では右幅寄部材31より左幅寄部材32の方が高く、後側では右幅寄部材31の方が左幅寄部材32より高くなっている。また、左右の幅寄部材31,32の高低差が無くなる右幅寄部材31の中央部31a及び左幅寄部材32の中央部32aは、側板12,13側へ僅かに凹んでおり、薬剤8を傾けて逃げを広げることのできないところでは、幅寄部材31,32による規制幅を予め広げておいて、前後方向における何処の位置でも十分な逃げが得られるようになっている。
この場合、全体的な使用態様や動作状態は上述したのと同様なので繰り返しとなる説明は割愛して、左右の幅寄部材31,32の高低差が前後方向において変化していることに起因して違いの生じる振動状態について説明する。
内板16が上下に振動すると、左右の幅寄部材31,32に高低差がつけられていることから、薬剤8が上下動したときに左右の幅寄部材31,32に触れると薬剤8に回転モーメントが作用して薬剤8が多少なりとも傾斜するが(図10(c)の正面図を参照)、右幅寄部材31が左幅寄部材32より高い後側では、薬剤8が上部を左へ振り下部を右へ振るようにして傾くのに対し、右幅寄部材31が左幅寄部材32より低い前側では、薬剤8が上部を右へ振り下部を左へ振るようにして傾く。
また、内板16の上下振動が最も強くなる中央部では、幅寄部材31,32における薬剤8との接触部位に係る高低差が無くなることから、回転モーメントがほとんど作用しなくなるので、そこの整列収納薬剤8は概ね単純に上下動する。
そのため、整列収納薬剤8が薬剤収納空間を後から前へ進行するとき、薬剤8には、先ず反時計回りの揺れを伴った上下振動が加えられ、次に強い上下振動が加えられ、最後に時計回りの揺れを伴った上下振動が加えられる。
こうして、このカセット30にあっては、更に複雑になった振動によって整列収納薬剤同士の引っ掛かり等が高い確度で而も速やかに解消されるので、薬剤の振動排出がより円滑になされる。
[その他]
なお、上記実施例では、内板16の前下がり傾斜部16aと前上がり傾斜部16bとに起毛16gの傾斜方向だけ異ならせて同じ起毛布16fを布設したが、前下がり傾斜部16aと前上がり傾斜部16bとで、特性の異なる起毛を布設しても良い。
また、上記実施例では、内板16の前下がり傾斜部16aや前上がり傾斜部16bの上面のほぼ全域に起毛16gが布設されていたが、全域布設は必須でない。例えば、内板16の幅方向に区分して縞模様を描くように布設しても良い。
さらに、上記実施例では、薬剤8の整列収納に際して、先頭薬剤8の上端をローラ19直上の薬剤当接面17bに当接させていたが、先頭薬剤8の上端をローラ19に当接させるようにしても良い。
また、上記実施例では、留置部材26が解放前面のところで先頭薬剤8を内板16の前端上に留め置くようになっていたが、留置部材26は、従来例のように、内板16の前端から落ちて解放前面から排出されたものを留め置くようになっていても良い。その場合、留置薬剤の有無を検出する留置検出部材を追加設置しても良く、排出検出部材25を留置検出部材に流用しても良い。その留置部材は、薬剤を落下排出させるものでも良く、薬剤の摘出を待つものでも良い。また、上枠17の薬剤当接面17bを第1,第2当接面の二段構成にしても良い。
本発明の振動排出カセットは、PTP包装した薬剤の他、それと等価な薬剤たとえばシート状包装やカード状包装の薬剤などにも、適用することができる。
また、本発明の振動排出カセットは、単体で使用できる他、薬剤払出装置に組み込んでも良い。
本発明の実施例1について、振動排出カセットの構造を示し、(a)が平面図、(b)が内板と左右幅寄部材と上枠を外して底部を露呈させたところの平面図、(c)が左側板と左幅寄部材を外して内部を露呈させたところの左側面図、(d)が正面図である。 内板の構造を示し、(a)が左側面図、(b)が起毛布貼付前の平面図、(c)が起毛布貼付後の平面図、(d)が起毛布貼付部の縦断面の拡大図である。 内板の支承部の構造を示し、(a)が内板後端部と掛止部材の拡大側面図、(b)が内板前端部と受座部の拡大側面図、(c)が内板後端部と掛止部材の拡大側面図、(d)が内板前端部と受座部の拡大側面図である。 上枠の構造を示し、(a)が左側面図と正面図と右側面図、(b)が左側面拡大図である。 上枠の調整状況を示し、(a),(b)が内部露呈のカセット左側面図、(c),(d)が上枠の左側面拡大図である。 振動排出カセットの動作状態を示し、(a)が内部露呈の左側面図、(b)が正面図、(c)が内部露呈の左側面図である。 内板の後端部の振動状態を示し、(a)〜(d)いずれも内板後端部と掛止部材の拡大側面図である。 上枠に付設したローラの動作状態を示し、(a),(b)何れも上枠とローラの断面拡大図である。 本発明の実施例2について、内板の構造を示し、(a)が左側面図、(b)が起毛布貼付前の平面図、(c)が起毛布貼付後の平面図、(d)が起毛布貼付部の縦断面の拡大図である。 本発明の実施例3について、振動排出カセットの構造や動作状態を示し、(a)が左側面図、(b),(c)が正面図である。
符号の説明
8…薬剤(シート状薬剤,PTP包装剤または等価な薬剤)、
10…カセット(振動排出カセット)、
11…背板、11a…掛止部材、12…右側板、12a…取付穴、
13…左側板、14…右幅寄部材、15…左幅寄部材、
16…内板、16a…前下がり傾斜部、16b…前上がり傾斜部、
16c…後端折曲部、16d…緩衝被覆、
16e…磁石、16f…起毛布、16g…起毛
17…上枠、17a…回転中心、17b…薬剤当接面、
17c…凹部(窪み,窩)、18…底板、
19…ローラ(環体,筒体)、19a…支軸、21…制御回路、
22…振動部材、23…排出駆動部材、24…受座部、
25…排出検出部材、26…留置部材、26a…付勢バネ、
30…カセット(振動排出カセット)、31…右幅寄部材、
31a…中央部、32…左幅寄部材、32a…中央部

Claims (13)

  1. PTP包装した薬剤またはそれと等価な薬剤を整列収納する外板と、その解放前面の上部で収納薬剤の前倒を止める上枠と、上面のうち前端部分が前上がり傾斜で残部が前下がり傾斜に形成されており前記収納薬剤を載せて振動時には前進させる内板と、この内板を振動させる振動部材とを備えていて、振動にて薬剤の順次排出を行う振動排出カセットにおいて、前傾した起毛が前記内板の上面の前下がり傾斜部に布設されていることを特徴とする振動排出カセット。
  2. 後傾した起毛が前記内板の上面の前上がり傾斜部に布設されていることを特徴とする請求項1記載の振動排出カセット。
  3. 電磁ソレノイド等の電磁石が前記振動部材に採用され、永久磁石等の磁性体が前記内板に付設され、前記振動部材が前記内板以外のところから前記磁性体に磁力を及ぼすようになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動排出カセット。
  4. 水平移動を規制する掛止部材にて前記内板の後端が支承され、水平移動を規制しない受座部にて前記内板の前端が支承されていることを特徴とする請求項3記載の振動排出カセット。
  5. 前記内板の後端が下向きに折り曲げられており、前記掛止部材の支承部が前傾V字状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の振動排出カセット。
  6. 前記上枠の薬剤当接面にローラが装着されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の振動排出カセット。
  7. 前記ローラが横方向に分割されていることを特徴とする請求項6記載の振動排出カセット。
  8. 前記ローラが支軸に遊嵌されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の振動排出カセット。
  9. 前記上枠の設置高さを変更しうる手段と、前記上枠を軸回転可能に支持する手段とが設けられ、前記上枠を軸回転させると前記薬剤当接面の傾きが緩やかに変化するようになっていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の振動排出カセット。
  10. 前記外板のうち右側板と左側板との一方または双方の内面に幅寄部材が装着されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の振動排出カセット。
  11. 前記幅寄部材には前記右側板に装着された右幅寄部材と前記左側板に装着された左幅寄部材とが含まれており、前記右幅寄部材と前記左幅寄部材とに高低差がつけられていることを特徴とする請求項10記載の振動排出カセット。
  12. 前記高低差が前後方向において変化していることを特徴とする請求項11記載の振動排出カセット。
  13. 前記高低差が前後方向において逆転していることを特徴とする請求項12記載の振動排出カセット。
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