JP2008268396A - 表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器 - Google Patents

表示装置、表示装置の駆動方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】立体視用の複数の画像(右目用画像および左目用画像)を高い解像度で表示する。
【解決手段】照明装置10と液晶装置20とは相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する。液晶装置20の表示領域25は、相互に交差するX方向およびY方向に配列する複数の単位表示領域Aに区分される。相互に視差を有する右目用画像および左目用画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像が1以上の単位表示領域Aごとに順次に表示されるように、駆動装置50は照明装置10および液晶装置20を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像の立体感を観察者に知覚させる技術に関する。
相互に視差を有する2種類の画像の一方(以下「左目用画像」という)を左目に視認させるとともに他方(以下「右目用画像」という)を右目に視認させると、観察者に画像の立体感を知覚させることができる。左目用画像および右目用画像を観察者の左目と右目とに個別に知覚させるための様々な方法が従来から提案されている。例えば特許文献1には、表示装置の前面側にパララックスバリアを配置した構成が開示されている。
特開2003−259395号公報
しかし、パララックスバリアを利用した構成においては、表示装置の全部の画素が、左目用画像を表示する画素と右目用画像を表示する画素とに区分されるため、観察者の知覚する画像の実質的な解像度が低下するという問題がある。以上の事情に鑑みて、本発明は、立体視用の複数の画像(右目用画像および左目用画像)を高い解像度で表示するという課題の解決をひとつの目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明に係る表示装置は、相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する複数の単位表示領域が配列する表示手段(例えば図1の照明装置10と液晶装置20)と、相互に視差を有する第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像を複数の単位表示領域のうち1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる駆動手段とを具備する。本発明に係る表示装置は各種の電子機器に搭載され得る。
以上の構成によれば、第1画像の各単色画像と第2画像の各単色画像とが時分割で順次に表示されるから、液晶装置の前面にパララックスバリアを配置する構成と比較して、観察者が知覚する画像の解像度を高めることが可能である。しかも、第1画像および第2画像の各々の単色画像が1以上の単位表示領域ごとに順次に表示されるから、観察者の視点が各単位表示領域を跨いで移動した場合の色割れが抑制されるという利点もある。
本発明に係る表示装置の第1の態様において、駆動手段は、第1画像を構成する複数の色成分の単色画像を第1期間内(例えば図3の期間FR内)にて順次に表示させ、第2画像を構成する複数の色成分の単色画像を、第1期間とは相違する第2期間内(例えば図3の期間FL内)にて順次に表示させる。また、第2の態様において、駆動手段は、第1画像を構成する複数の色成分の単色画像と第2画像を構成する複数の色成分の単色画像とを単位期間内で交互に表示させる。第2の態様によれば、第1画像の各単色画像と第2画像の各単色画像とが交互に表示されるから、第1の態様に係る表示装置と比較して、観察者がフリッカを知覚し難いという利点がある。
本発明に係る表示装置の好適な態様において、表示手段は、複数の色成分の各々の単色光を単位表示領域ごとに第1方向と当該第1方向とは相違する第2方向とに選択的に出射する照明装置と、照明装置からの出射光に対する透過率を画素ごとに制御する表示体とを含み、駆動手段は、第1画像の各色成分の単色画像を表示する期間では当該色成分に対応した単色光を単位表示領域ごとに照明装置から第1方向に出射させ、第2画像の各色成分の単色画像を表示する期間では当該色成分に対応した単色光を照明装置から単位表示領域ごとに第2方向に出射させる照明駆動手段と、第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像の階調に応じて表示体の各画素の透過率を制御する表示駆動手段とを含む。以上の態様によれば、第1画像の表示のための各単色光と第2画像の表示のための各単色光とが別方向に出射するから、裸眼による立体視が可能である。
本発明の好適な態様に係る表示装置は、第1画像および第2画像の各々について複数の原色成分の階調を画素ごとに指定する入力画像信号から、白色成分と2種類の原色成分の混色成分との少なくともひとつを含む複数の色成分について階調を指定する分離画像信号を生成する画像処理手段を具備し、駆動手段は、第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像を分離画像信号に基づいて1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる。以上の態様によれば、原色成分以外の色成分(混色成分や白色成分)の単色画像が表示されるから、原色成分の単色画像のみを表示する構成と比較して色割れを抑制することが可能である。
本発明は、表示装置を駆動する方法としても特定される。本発明に係る駆動方法は、相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する複数の単位表示領域が配列する表示装置を駆動する方法であって、相互に視差を有する第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像を複数の単位表示領域のうち1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる。以上の駆動方法によっても本発明の表示装置と同様の効果が奏される。
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、表示装置100は、照明装置10と液晶装置20と駆動装置50とを具備する。照明装置10は、液晶装置20の背面側に設置されて表示装置100を照明する。なお、図1においては照明装置10と液晶装置20とが便宜的に離間して図示されているが、実際には照明装置10と液晶装置20とは近接して配置される。
液晶装置20は、相互に対向する第1基板21と第2基板22とを具備する。第1基板21と第2基板22との間隙には液晶(図示略)が封止される。OCB(Optically Compensated Bend)モードなど高速に応答する液晶が好適に採用される。第2基板22のうち液晶との対向面には、画像の各画素に対応する複数の画素電極24が、相互に交差するX方向およびY方向にわたって行列状に配列する。第1基板21と第2基板22とで挟持された液晶は、各画素電極24と第1基板21の表面の対向電極(図示略)との電位差に応じて配向が変化する。したがって、照明装置10からの出射光のうち観察側に透過する光量の割合(透過率)は画素電極24ごとに制御される。液晶装置20内に着色層(カラーフィルタ)は形成されない。
図1に示すように、液晶装置20のうち実際に画像が表示される矩形状の表示領域(画素電極24が配列する領域)25は、Y方向に隣接する2個の領域G(G1,G2)に区分される。領域G1は、X方向に沿って配列する3個の単位表示領域A1(A1a,A1b,A1c)に区分される。同様に、領域G2は、X方向に沿って配列する3個の単位表示領域A2(A2a,A2b,A2c)に区分される。すなわち、表示領域25内には6個の単位表示領域A(A1a,A1b,A1c,A2a,A2b,A2c)がX方向およびY方向に配列する。各単位表示領域Aは寸法が共通する矩形状の領域である。各単位表示領域A内には複数の画素電極24がX方向およびY方向に沿って行列状に配列する。
照明装置10は、各々が別個の単位表示領域Aに対応する6個の照明部B(B1a,B1b,B1c,B2a,B2b,B2c)と、液晶シャッタ16および光学体18とで構成される。なお、図1では各照明部Bと液晶シャッタ16および光学体18とが便宜的に離間して図示されているが実際には近接して配置される。
図1に示すように、各照明部Bと当該照明部Bに対応する単位表示領域Aとは、表示領域25(X-Y平面)に垂直な方向からみて重なり合う。例えば、照明部B1aは単位表示領域A1aと重なり合い、照明部B1bは単位表示領域A1bと重なり合うといった具合である。したがって、6個の照明部Bは、図1に示すようにX方向およびY方向に沿って行列状に配列する。
図2は、照明装置10のひとつの照明部Bを拡大した側面図である。図1および図2に示すように、各照明部Bは光源12と導光体14とを含む。導光体14は、液晶装置20の第2基板22に対向する矩形状の板材である。光源12は、導光体14の背面に対向するように配置されて当該背面を照明する。図1および図2に示すように、光源12は、3種類の原色成分の各々に対応した単色光を出射する3個の発光体13(13r,13g,13b)を含む。発光体13rは、赤色に対応した波長の単色光(赤色光)を出射する。同様に、発光体13gは緑色光を出射し、発光体13bは青色光を出射する。導光体14は、光源12からの入射光を液晶装置20側の表面の全体から出射する。なお、実際には反射板や散乱板が導光体14に貼着されるが、図1では便宜的に省略されている。
液晶シャッタ16は、液晶装置20と各照明部B(導光体14)との間隙に介挿される。液晶シャッタ16は、相対向する基板間に液晶を封止して構成され、複数の領域ARと複数の領域ALとで液晶の透過率が個別に制御される。図2に示すように、各領域ARと各領域ALとは、Y方向に延在するとともにX方向に沿って交互に配列する。各導光体14からの出射光は、各領域ARまたは各領域ALを透過して液晶装置20側に出射する。
光学体18は、液晶装置20と液晶シャッタ16との間隙に介挿される。図1および図2に示すように、光学体18は、Y方向に延在する複数のレンチキュラレンズ182をX方向に配列した光透過性の部材である。表示領域25に垂直な方向からみると、ひとつのレンチキュラレンズ182は、液晶シャッタ16においてX方向に相隣接する領域ARと領域ALとに重なり合う。図2に示すように、各レンチキュラレンズ182は、領域ARからの出射光を方向DRに進行させるとともに領域ALからの出射光を方向DLに進行させる。方向DRへの出射光は液晶装置20を透過したうえで観察者の右目に到達する。方向DLへの出射光は液晶装置20を透過したうえで観察者の左目に到達する。
図1に示すように、駆動装置50には外部装置(図示略)から入力画像信号SINが供給される。入力画像信号SINは、相互に視差を有する右目用画像および左目用画像の各々について各画素の表示色を指定する信号である。本形態の入力画像信号SINは、画素の表示色を構成する3種類の原色成分(赤色,緑色および青色)の各々について個別に階調を指定する。すなわち、入力画像信号SINは、右目用画像について赤色成分(以下「R成分」という)の階調GR_rと緑色成分(以下「G成分」という)の階調GR_gと青色成分(以下「B成分」という)の階調GR_bとを画素ごとに指定するとともに、左目用画像についてR成分の階調GL_rとG成分の階調GL_gとB成分の階調GL_bとを画素ごとに指定する。
駆動装置50は、入力画像信号SINに基づいて照明装置10および液晶装置20を駆動する回路である。駆動装置50は、照明装置10を駆動する照明駆動回路52と液晶装置20を駆動する液晶駆動回路54とを具備する。なお、駆動装置50の実装の態様は任意である。例えば、照明駆動回路52を照明装置10に実装するとともに液晶駆動回路54を液晶装置20に実装した構成や、照明駆動回路52と液晶駆動回路54とを単一の集積回路に搭載した構成が採用される。
図3は、表示装置100の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、図3における符号Rは右目用画像を意味し、Lは左目用画像を意味する。また、符号rはR成分を意味し、符号gはG成分を意味し、符号bはB成分を意味する。したがって、例えば図3の符号「R-r」は、右目用画像のR成分の単色画像を意味する。
図3の単位期間Fは、観察者が立体視するひとつの画像の表示に利用される期間(フレーム)である。図3に示すように、ひとつの単位期間Fは、右目用画像を表示する期間FRと左目用画像を表示する期間FLとに区分される。期間FRおよび期間FLの各々は、別個の原色成分に対応した3個のサブフィールドSF(SF1〜SF3)で構成される。各サブフィールドSFは書込期間PWと3個の表示期間P1〜P3とを含む。右目用画像を構成する各原色成分の単色画像が期間FRのサブフィールドSF1〜SF3にて単位表示領域Aごとに順次に表示され、左目用画像を構成する各原色成分の単色画像が期間FLのサブフィールドSF1〜SF3にて単位表示領域Aごとに順次に表示されるように、駆動装置50は照明装置10および液晶装置20を駆動する。詳述すると以下の通りである。
液晶駆動回路54は、左目用画像または右目用画像の各原色成分の単色画像を表示すべきサブフィールドSFの書込期間PWにおいて、液晶装置20の各画素電極24の電位を、当該原色成分について入力画像信号SINが指定する階調に応じた電位(以下「データ電位」という)に設定する。さらに詳述すると、液晶駆動回路54は、期間FRのうちR成分に対応するサブフィールドSF1内の書込期間PWにおいて、入力画像信号SINが右目用画像の各画素のR成分に指定する階調GR_rに応じたデータ電位を各画素電極24に供給する(R-r書込)。同様に、期間FRのうちG成分に対応するサブフィールドSF2の書込期間PWでは階調GR_gに応じたデータ電位が各画素電極24に供給され(R-g書込)、B成分に対応するサブフィールドSF3の書込期間PWでは階調GR_bに応じたデータ電位が各画素電極24に供給される(R_b書込)。期間FLのサブフィールドSF1〜SF3の各書込期間PWにおいては、左目用画像の各画素の階調(GL_r,GL_g,GL_b)に応じたデータ電位が同様の手順で各画素電極24に供給される。書込期間PWにて画素電極24に設定されたデータ電位に応じて直後の表示期間P1〜P3における液晶装置20の液晶の透過率が設定される。
図1に示すように、照明駆動回路52は、各光源12を制御する光源駆動部522と液晶シャッタ16を制御する方向切替部524とで構成される。光源駆動部522は、複数の発光体13(13r,13g,13b)の各々を照明部Bごとに選択的に発光させる。さらに詳述すると、期間FRおよび期間FLの各々のうち各原色成分の単色画像を表示すべきサブフィールドSFにおいて、光源駆動部522は、領域G1内の3個の照明部B1a,B1bおよびB1cにおける当該原色成分の発光体13(同色の3個の発光体13)を表示期間P1〜P3にて順次に発光させるとともに、領域G2内の3個の照明部B2a,B2bおよびB2cにおける当該原色成分の発光体13を表示期間P1〜P3にて順次に発光させる。ひとつの表示期間Pにおいて領域G1のうち発光体13が発光している照明部B1と、当該表示期間Pにおいて領域G2のうち発光体13が発光している照明部B2とはY方向に隣接しない。
例えば、領域G1内の3個の照明部B1(B1a,B1b,B1c)に着目すると、図3に示すように、期間FRのサブフィールドSF1における表示期間P1では照明部B1aの発光体13rが発光し、表示期間P2では照明部B1bの発光体13rが発光し、表示期間P3では照明部B1cの発光体13rが発光する(B1a→B1b→B1c)。一方、領域G2内の3個の照明部B2(B2a,B2b,B2c)については、期間FRのサブフィールドSF1の表示期間P1では照明部B2bの発光体13rが発光し、表示期間P2では照明部B2cの発光体13rが発光し、表示期間P3では照明部B2aの発光体13rが発光する(B2b→B2c→B2a)。サブフィールドSF2においては各照明部Bの緑色の発光体13gを対象として同様の動作が実行され、サブフィールドSF3においては青色の発光体13bを対象として同様の動作が実行される。また、期間FLにおいても同様の順番で各照明部Bの発光体13が駆動される。
図1の方向切替部524は、液晶シャッタ16の透過率を各領域ARと各領域ALとで個別に制御することで照明装置10からの出射光を方向DRおよび方向DLの何れかに進行させる手段である。さらに詳述すると、方向切替部524は、図3に示すように、右目用画像の単色画像を表示すべき期間FR内のサブフィールドSF1〜SF3の各々の表示期間P1〜P3にて各領域ARの透過率を増加(ON)させるとともに各領域ALの透過率を減少(OFF)させ、左目用画像の単色画像を表示すべき期間FL内のサブフィールドSF1〜SF3の各々の表示期間P1〜P3にて各領域ALの透過率を増加させるとともに各領域ARの透過率を減少させる。
駆動装置50は以上のように動作するから、期間FRのサブフィールドSF1〜SF3の各々における表示期間P1〜P3においては、X方向およびY方向に隣接しない2個の単位表示領域Aごとに、右目用画像の各原色成分の単色画像が順次に方向DRに出力される。例えば、図3に示すように、期間FRのサブフィールドSF1においては、右目用画像のR成分の単色画像が、表示期間P1にて単位表示領域A1aおよびA2bに表示され、表示期間P2にて単位表示領域A1bおよびA2cに表示され、表示期間P3にて単位表示領域A1cおよびA2aに表示される。同様に、期間FRのサブフィールドSF2では右目用画像のG成分の単色画像が各単位表示領域Aに順次に表示され、サブフィールドSF3では右目用画像のB成分の単色画像が各単位表示領域Aに順次に表示される。したがって、期間FRにおいてはひとつの単位表示領域Aに右目用画像の3種類の原色成分の単色画像が表示される。また、期間FLのサブフィールドSF1〜SF3の各々における表示期間P1〜P3においては、左目用画像の各原色成分の単色画像が、期間FRと同様に、X方向およびY方向に隣接しない2個の単位表示領域Aごとに順次に方向DLに出力される。
観察者は、期間FR内のサブフィールドSF1〜SF3にて方向DRに出力される右目用画像の各単色画像を順次に右目で視認することでカラーの右目用画像を知覚し、期間FL内のサブフィールドSF1〜SF3にて方向DLに出力される左目用画像の各単色画像を順次に左目で視認することでカラーの左目用画像を知覚する。したがって、観察者は、立体感のあるカラーの画像を単位期間Fごとに知覚する。
以上に説明したように本形態においては、右目用画像および左目用画像の各々が液晶装置20の全画素を使用して時分割に表示されるから、液晶装置20の前面側にパララックスバリアを設置する構成(右目用画像と左目用画像とが液晶装置20に同時に表示される構成)と比較して、観察者が知覚する画像の解像度を高めることが可能である。さらに、面順次方式でカラー画像が表示されるから、液晶装置20は3種類の原色成分を同時に表示する必要がない(すなわち画素を3個に分割する必要がない)。したがって、解像度の高い画像が表示されるという効果は格別に顕著となる。
また、右目用画像および左目用画像の各々の単色画像がサブフィールドSF内で各単位表示領域Aに順次に表示されるから、観察者の視点の移動に起因した色割れを有効に抑制できる。例えば、単位表示領域A1bに単色画像が表示される表示期間P内に観察者の視点が左方に移動した場合、移動先の単位表示領域A1aにおける単色画像の表示は既に終了しているから、視点の移動に起因した色割れは観察者によって知覚されない。同様に、単位表示領域A1bに単色画像が表示される表示期間P内に観察者の視点が下方に移動した場合、移動先の単位表示領域A2bにおける単色画像の表示は既に終了しているから、視点の移動の起因した色割れは知覚されない。
<B:第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態においては、単位期間F内で連続する期間FRにて右目用画像の各単色画像を順次に表示するとともに単位期間F内で連続する期間FLにて左目用画像の各単色画像を順次に表示する構成を例示した。これに対して本形態においては、右目用画像の各単色画像と左目用画像の各単色画像とが単位期間F内の各サブフィールドSFにて交互に表示される。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上と同じ符号を付して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図4は、表示装置100の動作を説明するためのタイミングチャートである。同図に示すように、各単位期間Fは6個のサブフィールドSF1〜SF6に区分される。奇数番目のサブフィールドSF(SF1,SF3,SF5)の表示期間P1〜P3においては右目用画像の各原色成分の単色画像が単位表示領域Aごとに順次に表示され、偶数番目のサブフィールドSF(SF2,SF4,SF6)の表示期間P1〜P3においては左目用画像の各原色成分の単色画像が単位表示領域Aごとに順次に表示される。さらに詳述すると以下の通りである。
液晶駆動回路54は、奇数番目の各サブフィールドSFの書込期間PWにおいて、右目用画像の各原色成分の階調(GR_r,GR_g,GR_b)に応じたデータ電位を各画素電極24に供給し、偶数番目の各サブフィールドSFの書込期間PWにおいて、左目用画像の各原色成分の階調(GL_r,GL_g,GL_b)に応じたデータ電位を各画素電極24に供給する。
光源駆動部522は、R成分に対応したサブフィールドSF1およびSF2の表示期間P1〜P3において、領域G1内の各照明部Bの発光体13rと領域G2内の各照明部Bの発光体13rとを順次に発光させる。同様に、光源駆動部522は、G成分に対応したサブフィールドSF3およびSF4の表示期間P1〜P3では領域G1内の各発光体13gと領域G2内の各発光体13gとを順次に発光させ、B成分に対応したサブフィールドSF5およびSF6の表示期間P1〜P3では領域G1内の各発光体13bと領域G2内の各発光体13bとを順次に発光させる。第1実施形態と同様に、領域G1内で発光体13が発光している照明部B1と領域G2で発光体13が発光している照明部B2とはY方向に隣接しない。
方向切替部524は、奇数番目の各サブフィールドSFの表示期間P1〜P3において各領域ARの透過率を増加させるとともに各領域ALの透過率を減少させ、偶数番目の各サブフィールドSFの表示期間P1〜P3において各領域ALの透過率を増加させるとともに各領域ARの透過率を減少させる。
本形態の駆動装置50は以上のように動作するから、奇数番目の各サブフィールドSFの表示期間P1〜P3においては2個の単位表示領域Aごとに右目用画像の各原色成分の単色画像(R-r,R-g,R-b)が順次に方向DRに出力され、偶数番目の各サブフィールドSFの表示期間P1〜P3においては2個の単位表示領域Aごとに左目用画像の各原色成分の単色画像(L-r,L-g,L-b)が順次に方向DLに出力される。したがって、本形態においても第1実施形態と同様の効果が奏される。
ところで、以上の各形態のように右目用画像および左目用画像の各単色画像が時分割で表示される構成においては、液晶装置20からの出射光が観察者の右目および左目の各々に間欠的に到達する。すなわち、右目用画像の各単色画像の表示時には観察者の左目に画像が到達せず、左目用画像の各単色画像の表示時には観察者の右目に画像が到達しない。本形態のように右目用画像の単色画像と左目用画像の単色画像とがサブフィールドSFごとに交互に表示される構成においては、期間FRにて右目用画像の複数の単色画像が連続するとともに期間FLにて左目用画像の複数の単色画像が連続する第1実施形態と比較して、液晶装置20からの出射光が観察者の片目に到達する周期が短縮される。したがって、本形態によれば、液晶装置20の周期的な明暗の変動(フリッカ)を観察者が知覚し難いという利点がある。
<C:第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
第1実施形態および第2実施形態においては、右目用画像および左目用画像の各々について3種類の原色成分の単色画像を表示する構成を例示した。本形態においては、入力画像信号SINが指定する表示色から抽出した複数の色成分の単色画像が右目用画像および左目用画像について表示される。
図5は、表示装置100の構成を示すブロック図である。同図に示すように、本形態の表示装置100は、第1実施形態の各要素に加えて画像処理装置40を具備する。画像処理装置40は、入力画像信号SINから分離画像信号Sを生成して出力する。分離画像信号Sは、入力画像信号SINが指定する表示色を複数の色成分に分離したときの各成分の階調を右目用画像および左目用画像の各々の画素ごとに指定する信号である。本形態の分離画像信号Sは、第1実施形態と同様の3種類の原色成分の各々の階調に加えて、シアン(C)成分と黄色(Y)成分とマゼンタ(M)成分と白色成分(W)成分とを右目用画像および左目用画像について指定する。
図6の部分(a)には、入力画像信号SINが右目用画像のひとつの画素について指定する各原色成分の階調(GR_r,GR_g,GR_b)の具体例が図示されている。画像処理装置40は、入力画像信号SINがひとつの画素について指定する3種類の原色成分の階調(GR_r,GR_g,GR_b)の最小値Gminを白色成分の階調GR_wとして設定する。さらに、画像処理装置40は、図6の部分(b)のように白色成分の抽出後に残存したG成分とB成分とを、両者の混色(C成分)とB成分とに分離して各々の階調(GR_c,GR_b)を分離画像信号Sにて指定する。なお、白色成分の抽出後にR成分とG成分とが残存する場合にはY成分の階調が分離画像信号Sにて指定され、B成分とR成分とが残存する場合にはM成分の階調が分離画像信号Sにて指定される。また、図6では右目用画像を例示したが、左目用画像についても同様に処理される。
駆動装置50は、照明装置10および液晶装置20を分離画像信号Sに基づいて制御する。すなわち、単位期間Fの期間FRを区分した7個のサブフィールドSF1〜SF7にて右目用画像の7種類の色成分(白色成分と3種類の原色成分と3種類の混色成分)の各単色画像が単位表示領域Aごとに順次に方向DRに出力され、期間FLの7個のサブフィールドSF1〜SF7にて左目用画像の7種類の色成分の各単色画像が単位表示領域Aごとに順次に方向DLに出力されるように、駆動装置50は照明装置10および液晶装置20を制御する。
本形態においても第1実施形態と同様の効果が奏される。さらに、本形態においては、原色成分に加えて白色成分や混色成分の単色画像が順次に表示されるから、原色成分の単色画像のみが表示される第1実施形態の構成と比較して色割れを抑制することが可能である。なお、入力画像信号SINから抽出された混色成分や白色成分の単色画像を表示する本形態の構成を第2実施形態に採用してもよい。例えば、右目用画像を構成する複数の色成分(白色成分と3種類の原色成分と3種類の混色成分)の単色画像と左目用画像を構成する複数の色成分の単色画像とをサブフィールドSFごとに交互に表示する構成が採用される。
<D:変形例>
以上の各形態には様々な変形を加えることができる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下の例示から2以上の態様を任意に選択して組合わせてもよい。
(1)変形例1
以上の各形態においては光源12からの出射光を方向DRおよび方向DLの何れかに選択的に進行させる構成を例示したが、右目用画像および左目用画像の各々を観察者の右目と左目とに個別に知覚させるための方法としては公知の技術を任意に採用することができる。例えば、右目を被覆する部分(以下「右目部分」という)と左目を被覆する部分(以下「左目部分」という)とで透過率が個別に制御される眼鏡型の器具を観察者に装着させる方法も採用される。すなわち、右目用画像が表示される期間では右目部分の透過率を上昇させるとともに左目部分を遮光し、左目用画像が表示される期間では左目部分の透過率を上昇させるとともに右目部分を遮光する。以上の構成によれば、液晶シャッタ16や光学体18が不要となるから、照明装置10の構成を簡素化することが可能である。以上に例示したように、本発明の好適な態様に係る表示装置100は、相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する装置であれば足り、立体視を実現するための具体的な構成の如何は本発明において不問である。
(2)変形例2
以上の各形態においては表示期間P1〜P3の各々にて2個の単位表示領域Aに単色画像が表示される構成を例示したが、単色画像が並列に(同時に)表示される単位表示領域Aの個数は任意である。例えば、ひとつの単位表示領域Aごとに単色画像を表示する構成や、3個以上の単位表示領域ごとに単色画像を表示する構成も採用される。
(3)変形例3
以上の各形態においては照明装置10からの出射光が方向DRと方向DLの2方向に選択的に進行する構成を例示したが、照明装置10からの出射光が3方向以上に出射する構成も採用される。すなわち、以上の各形態に係る表示装置100は、複数の視差を伴なう立体視画像の表示にも利用される。
(4)変形例4
右目用画像および左目用画像の各々の単色画像の表示色の順番は任意に変更される。例えば、第2実施形態においては、右目用画像のR成分(R-r)→左目用画像のG成分(L-g)→右目用画像のB成分(R-b)→左目用画像のR成分(L-r)→右目用画像のG成分(R-g)→左目用画像のB成分(L-b)という順番で単位表示領域Aごとに単色画像を表示してもよい。また、単位期間Fごとに単色画像の表示色の順番を変化させる構成も好適である。
(5)変形例5
以上の各形態においては液晶シャッタ16や光学体18が総ての照明部Bにわたって連続する構成を例示したが、液晶シャッタ16や光学体18をひとつまたは複数の照明部Bごとに分割した構成や領域Gごとに分割した構成も採用される。もっとも、液晶シャッタ16や光学体18が複数の照明部Bにわたって連続する構成によれば、照明装置10の部品数が削減されるという利点がある。
<E:応用例>
次に、本発明に係る表示装置を利用した電子機器について説明する。図7ないし図9には、以上に説明した何れかの形態に係る表示装置100を採用した電子機器の形態が図示されている。
図7は、表示装置100を採用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、各種の画像を表示する表示装置100と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2010とを具備する。
図8は、表示装置100を適用した携帯電話機の構成を示す斜視図である。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002と、各種の画像を表示する表示装置100とを備える。スクロールボタン3002を操作することによって、表示装置100に表示される画面がスクロールされる。
図9は、表示装置100を適用した携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す斜視図である。携帯情報端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002と、各種の画像を表示する表示装置100とを備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった様々な情報が表示装置100に表示される。
なお、本発明に係る表示装置が適用される電子機器としては、図7から図9に例示した機器のほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、プリンタ、スキャナ、複写機、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
本発明の第1実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。 表示装置の構造を示す側面図である。 表示装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る表示装置の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る表示装置の構成を示すブロック図である。 分離画像信号を生成する動作を説明するための概念図である。 本発明に係る電子機器の形態(パーソナルコンピュータ)を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の形態(携帯電話機)を示す斜視図である。 本発明に係る電子機器の形態(携帯情報端末)を示す斜視図である。
符号の説明
100……表示装置、10……照明装置、B(B1a,B1b,B1c,B2a,B2b,B2c)……照明部、12……光源、13(13r,13g,13b)……発光体、14……導光体、16……液晶シャッタ、18……光学体、20……液晶装置、21……第1基板、22……第2基板、24……画素電極、25……表示領域、A(A1a,A1b,A1c,A2a,A2b,A2c)……単位表示領域、40……画像処理装置、50……駆動装置、52……照明駆動回路、522……光源駆動部、524……方向切替部、54……液晶駆動回路、F……単位期間、SF(SF1,SF2,……)……サブフィールド。

Claims (7)

  1. 相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する複数の単位表示領域が配列する表示手段と、
    相互に視差を有する第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像を前記複数の単位表示領域のうち1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる駆動手段と
    を具備する表示装置。
  2. 前記駆動手段は、前記第1画像を構成する複数の色成分の単色画像を第1期間内にて順次に表示させ、前記第2画像を構成する複数の色成分の単色画像を、前記第1期間とは相違する第2期間内にて順次に表示させる
    請求項1の表示装置。
  3. 前記駆動手段は、前記第1画像を構成する複数の色成分の単色画像と前記第2画像を構成する複数の色成分の単色画像とを前記単位期間内で交互に表示させる
    請求項1の表示装置。
  4. 前記表示手段は、
    前記複数の色成分の各々の単色光を前記単位表示領域ごとに第1方向と当該第1方向とは相違する第2方向とに選択的に出射する照明装置と、
    前記照明装置からの出射光に対する透過率を画素ごとに制御する表示体と
    を含み、
    前記駆動手段は、
    前記第1画像の各色成分の単色画像を表示する期間では当該色成分に対応した単色光を前記単位表示領域ごとに前記照明装置から前記第1方向に出射させ、前記第2画像の各色成分の単色画像を表示する期間では当該色成分に対応した単色光を前記照明装置から前記単位表示領域ごとに前記第2方向に出射させる照明駆動手段と、
    前記第1画像および前記第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像の階調に応じて前記表示体の各画素の透過率を制御する表示駆動手段と
    を含む請求項1から請求項3の何れかの表示装置。
  5. 前記第1画像および前記第2画像の各々について複数の原色成分の階調を画素ごとに指定する入力画像信号から、白色成分と2種類の原色成分の混色成分との少なくともひとつを含む前記複数の色成分について階調を指定する分離画像信号を生成する画像処理手段を具備し、
    前記駆動手段は、前記第1画像および前記第2画像の各々を構成する前記複数の色成分の単色画像を前記分離画像信号に基づいて前記1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる
    請求項1の表示装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れかの表示装置を具備する電子機器。
  7. 相互に視差を有する各画像を立体視可能に表示する複数の単位表示領域が配列する表示装置を駆動する方法であって、
    相互に視差を有する第1画像および第2画像の各々を構成する複数の色成分の単色画像を前記複数の単位表示領域のうち1以上の単位表示領域ごとに順次に表示させる
    表示装置の駆動方法。
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