JP2008266302A - 二酸化炭素を用いた害虫防除法及び害虫防除装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二酸化炭素による加圧条件での殺虫を可能にする技術を提供する。
【解決手段】耐圧チャンバーに殺虫処理の対象物を入れ、(i)−0.1013MPa〜−0.05MPaする減圧処理、(ii)二酸化炭素を0.6MPa以上1.0MPa以下の圧力まで封入し、15〜90分間保持する加圧処理、(iii)二酸化炭素を常圧にする復圧処理を行い、その後、(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を1回以上繰り返す害虫防除法;対象物中に生息する害虫を減圧処理、加圧処理及び復圧処理、加圧処理中の温度制御により殺虫する装置であって、対象物を収納する耐圧チャンバーと、耐圧チャンバー内を負圧にする減圧手段と、耐圧チャンバー内に二酸化炭素を充填して加圧するガス供給手段と、設定圧力から負圧までの減圧手段と、耐圧チャンバー内の温度を制御する温度制御手段とを備える害虫防除装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、二酸化炭素を用いた害虫防除法及びそれに用いる装置に関する。
高圧二酸化炭素を用いた貯蔵食品害虫の殺虫技術については、「食糧、44」((独)食品総合研究所)に詳細に記述されている。
高圧二酸化炭素を用いた殺虫技術は、光楽ら(非特許文献1)が製粉製品を加害するケナガコナダニに対して圧力16kg/cm、処理時間30分で駆除できることを示したのが最初の事例である。その後、1985年にドイツ及びフランスで研究が行われ、ドイツのMartin Bauer社では大型の高圧二酸化炭素処理装置(特許文献1)を完成させ、現在では自社の薬用植物(ハーブ)の害虫防除に用いている。ヨーロッパにおける高圧二酸化炭素処理による殺虫技術に係る実態調査結果について、平野らが詳しく報告している(非特許文献2)。
一方、日本では1980年代後半から中北らが独自に研究を開始し農産物及び食品(特許文献2など)に対して有用性を検証している。また、国内においては、高橋らは玄米の発芽率及び食味に及ぼす影響(非特許文献3)から、宮ノ下らは栗の重要害虫であるクリシギゾウムシに対する殺虫効果(非特許文献4)から本技術の有用性を評価している。
二酸化炭素の殺虫メカニズムは、解明されておらず、次の仮説が唱えられている。
(a)二酸化炭素が神経軸策に作用して神経の伝達に重要な役割を担うNa/Kイオンのバランスを崩す。
(b)二酸化炭素が昆虫の体液を酸性化し各種の酵素作用を阻害する。
(c)昆虫が酸素を取り入れる気門という孔を開閉する筋肉に作用し、気門を開放状態にして体内水分を奪う。
高圧二酸化炭素を用いた殺虫技術は、以下の特徴を有する。
(a)完全殺虫が可能である。
(b)処理時間が短い。
(c)ガスの毒性が低い。
(d)残留性がない。
(e)特殊な耐圧チャンバーと周辺装置が必要である。
従来の高圧二酸化炭素を用いた殺虫技術における一般的な方法は、特許文献2及び非特許文献2から次の方法が類推される(図2参照)。
耐圧チャンバーに加害された対象物を入れ、次の操作の後に対象物を取出し一定条件で放置する。
(例)タバコシバムシの卵に対して、圧力3.0MPa、処理時間50分による処理工程を示す。(非特許文献2)
工程(1):二酸化炭素を常圧から3.0MPaまで昇圧する(0.1MPa/分)。
工程(2):圧力3.0MPaで50分保持する。
工程(3):圧力3.0MPaから常圧まで二酸化炭素を放出する(0.1MPa/分)。
(工程(2)のチャンバー内の温度は成り行きであり、15〜25℃と予想される。)
前述のドイツのMartin Bauer社及び中北らによると、3.0MPa及び2.0MPaの圧力による二酸化炭素で対象物の完全殺虫を得ている。したがって、完全殺虫条件(圧力>2.0MPa)では、本技術は既に確立されており、処理時間が短い、ガスの毒性が低い、残留性の問題がないことを特徴とする。
しかしながら、3.0MPa及び2.0MPaの高圧での殺虫装置は、高圧釜を含めた高圧に耐え得る特殊な設備が必要である。また、1MPa以上の高圧では、高圧ガス保安法の規定にしたがわなければならず、取扱いに免許が必要である等の取扱い上の諸条件が課せられており、簡易的な実施には不向きである。
欧州特許第0458359号明細書 特開平5−130854号公報 食衛誌,14(6),511−516,1973 植物防疫,40,24,1995 食総研報,65,33−37,2001 果実日本,58(1),40−43,2003
本発明は、二酸化炭素による殺虫の利点(処理時間が短い、ガスの毒性が低い、残留性の問題がない)に着目し、従来の圧力2.0MPa(3.0MPa)から、より低圧、特に高圧ガス保安法の適用外である加圧条件での殺虫を可能にする技術を提供することを課題とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)耐圧チャンバーに殺虫処理の対象物を入れ、(i)−0.1013MPa〜−0.05MPaまで減圧する減圧処理、(ii)次いで、二酸化炭素を0.6MPa以上1.5MPa以下の圧力まで封入し、当該加圧状態を15〜90分間保持する加圧処理、(iii)次いで、二酸化炭素を常圧まで放出する復圧処理を行い、その後、前記の(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を1回以上繰り返すことを特徴とする害虫防除法。
(2)殺虫処理の対象物が害虫に加害された農産物又は食品である前記(1)に記載の害虫防除法。
(3)加圧処理を、二酸化炭素を0.6MPa以上1MPa未満の圧力まで封入し、当該加圧状態を15〜90分間保持することにより行う前記(1)又は(2)に記載の害虫防除法。
(4)耐圧チャンバーが0.6〜1.7MPaの耐圧構造を有する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の害虫防除法。
(5)加圧処理時の耐圧チャンバー内の温度を26〜50℃にする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の害虫防除法。
(6)対象物中に生息する害虫を減圧処理、加圧処理及び復圧処理、並びに加圧処理中の温度制御により殺虫する装置であって、対象物を収納する耐圧チャンバーと、当該耐圧チャンバー内を負圧にする減圧手段と、当該耐圧チャンバー内に二酸化炭素を充填して加圧するガス供給手段と、設定圧力から負圧までの減圧手段と、当該耐圧チャンバー内の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする害虫防除装置。
(7)耐圧チャンバーが0.6〜1.7MPaの耐圧構造を有する前記(6)に記載の害虫防除装置。
(8)二酸化炭素の圧力を上昇させるための加圧ポンプを有しない前記(6)又は(7)に記載の害虫防除装置。
(9)高圧ガス保安法の適用対象外である前記(6)〜(8)のいずれかに記載の害虫防除装置。
本発明によれば、簡易な装置による操作と使用する二酸化炭素の削減が可能となり、生薬のみならず食品など広範囲な対象物の殺虫を安全に行うことができ、また、従来の圧力で、品質に影響を与えることが予想される対象物に対しても、品質を損ねることなく殺虫が期待できる。また本発明によれば、殺虫を行うための装置(システム)の簡略化が可能であり、車載式(可動式)殺虫装置とすることができる。
本発明による害虫防除の対象物としては、害虫により加害されるものであれば、特に制限はなく、例えば農産物や食品、具体的には、米、麦、トウモロコシ等の穀類、大豆、小豆等の豆類、栗等の果樹果実類、キャッサバ、甘薯等のイモ類、シイタケ、カツオブシ等の乾物類、菊、蘭、小松菜等の花卉、野菜類、絹、綿等の繊維類、コショー、チョージ等の香辛料、生薬等の薬効性草木類、輸入木材等の木材類、これらの加工品(例えば米粉、小麦粉、キャッサバ粉、菓子、ビスケット、マカロニ、粉末飲料、紙袋等)や前記穀類、豆類等の種子等が挙げられる。
本発明の対象となる害虫は、害虫防除の対象物である農産物や食品の種類により異なり、特に制限はない。
本発明の害虫防除法においては、有害昆虫(卵、幼虫、さなぎ、成虫)やダニ等の害虫が潜んでいるか、又はそのおそれのある農産物や食品等の対象物を耐圧チャンバーに入れ、(i)特定の負圧状態まで減圧する減圧処理、(ii)次いで、二酸化炭素を従来の高圧二酸化炭素を用いた殺虫法における圧力よりも緩和な加圧状態まで封入し、当該加圧状態を特定時間保持する加圧処理、(iii)次いで、復圧処理を行い、その後、前記の(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を1回以上繰り返すことによって、従来法よりも簡易な装置でも、従来法にほぼ匹敵する殺虫効果が得られる。
本発明に用いる耐圧チャンバーは、本発明の殺虫に必要な圧力に耐えうる構造であれば特に制限はないが、温度変化による内圧変動への安全面での対応の点から、0.6〜1.7MPaの耐圧構造を有するものが好ましく、0.6〜1.0MPaの耐圧構造を有するものが更に好ましい。
前記減圧処理における減圧度は、耐圧チャンバー内の二酸化炭素濃度を高めること、及び有害昆虫の体液に溶解した二酸化炭素の放出と再吸収の促進の点から、−0.1013MPa〜−0.05MPaであることが必要である。当該減圧度は、好ましくは−0.1MPa〜−0.05MPaである。当該減圧処理の時間は装置の規模により異なり、適宜選択すればよい。
次いで、減圧された耐圧チャンバーに二酸化炭素ボンベ等を用いて、二酸化炭素を0.6MPa以上1.5MPa以下の圧力まで封入する。当該加圧度が0.6MPa未満であると、対象物を加害している有害昆虫(卵、幼虫、さなぎ、成虫、特に卵)に対して有効な殺虫効果が得られず、1.0MPaを超えると、装置各所に特殊な設備が必要である。当該加圧度は、好ましくは0.6MPa以上1MPa未満、更に好ましくは0.9〜0.99MPaである。この際の昇圧速度は、通常0.1〜0.2MPa/分、好ましくは0.2MPa/分である。
本発明においては、所定の加圧状態になった後、当該加圧状態を15〜90分間保持する。当該保持時間が15分未満であると、有害昆虫に対する二酸化炭素の作用が不完全であり期待する殺虫効果は得られず、90分を超えると、当該技術による有用性が確保できなくなる。当該保持時間は、好ましくは20〜60分間である。
加圧処理時の耐圧チャンバー内の温度は、殺虫効果を保証する点から、好ましくは26〜50℃、更に好ましくは30〜40℃にする。当該温度の制御は、熱交換装置等を用いることにより行うことができる。
次いで、二酸化炭素を設定圧力から常圧まで戻す復圧処理を行い、その後、前記の(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を1回以上繰り返すが、当該復圧の際、耐圧チャンバーを開放して、容器内に空気を入れた後、次の減圧処理を行っても、また容器内に空気を入れず、直接次の減圧処理を行ってもよい。
前記の(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を合わせた工程は、合計で、2又は3サイクル行うことが好ましく、2サイクル行うことが更に好ましい。
本発明の害虫防除装置は、対象物中に生息する害虫を減圧処理、加圧処理及び復圧処理、並びに加圧処理中の温度制御により殺虫する装置であって、対象物を収納する耐圧チャンバーと、当該耐圧チャンバー内を負圧にする減圧手段と、当該耐圧チャンバー内に二酸化炭素を充填して加圧するガス供給手段と、設定圧力から負圧までの減圧手段と、当該耐圧チャンバー内の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明における加圧条件は従来の高圧二酸化炭素を用いた殺虫法よりも緩和であるため、二酸化炭素ボンベからの圧力で十分であり、加圧ポンプを必要としない。耐圧チャンバー内を減圧する減圧手段としては、例えば真空ポンプが用いられる。耐圧チャンバー内に二酸化炭素を充填して加圧するガス供給手段としては、例えば二酸化炭素ボンベ及びバルブが用いられる。耐圧チャンバー内の温度を制御する温度制御手段としては、例えば熱交換装置が用いられる。
図1及び2を用いて、本発明の害虫防除装置の構造及び操作方法を説明する。図2は、2つの槽(耐圧チャンバー)を用いた2槽均圧システムの装置を示すが、本発明は、これに限定されるものではない。図2に示す装置は、温調ユニットから熱交換装置を通して熱を供給する機構を備えている。
耐圧チャンバーAに殺虫対象物を入れ、バルブ1をあけ、真空ポンプで容器内の空気を吸引し、バルブ1を閉じる(工程(1))。このとき、圧力測定装置aと調節バルブa2により減圧速度をコントロールする。バルブ2,3,4をあけて二酸化炭素ボンベから二酸化炭素を入れる(工程(2))。このとき、圧力測定装置bと調節バルブb2にて昇圧速度をコントロールする。バルブ2,3,4を閉じて一回目の殺虫を行う(工程(3))。
バルブ4,6をあけて耐圧チャンバーAから、予め減圧してある耐圧チャンバーBへ二酸化炭素を送入し、圧力均衡後バルブ4,6を閉じ、バルブ5をあけて大気開放する。バルブ5を閉じ、バルブ1をあけ、真空ポンプで減圧し、バルブ1を閉じる(工程(4))。このとき、圧力測定装置aと調節バルブa2にて減圧速度をコントロールする。バルブ2,3,4をあけて二酸化炭素ボンベから二酸化炭素を入れる(工程(5))。このとき、圧力測定装置bと調節バルブb2にて昇圧速度をコントロールする。バルブ2,3,4を閉じて二回目の殺虫を行う(工程(6))。
バルブ4,6をあけて耐圧チャンバーAから、予め減圧してある耐圧チャンバーBへ二酸化炭素を送入し、圧力均衡後バルブ4,6を閉じ、バルブ5をあけて大気開放する(工程(7))。
耐圧チャンバーAから殺虫対象物を取り出す。
前記工程(3)及び(6)において、熱交換装置により耐圧チャンバー内及び送入する二酸化炭素の温度を制御する。
以下、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
実施例1〜18及び比較例1〜8 各種生薬における効果
(装置)
図2に示す害虫防除装置を用いた。
(試験生薬の選択)
試験生薬としてニンジン、トウキ、タクシャ、タイソウ、トウニン及びコウベイを選択した。
生薬類の害虫とその加害については、(i)桑田ら(生薬学雑誌1(2):31−38)、(ii)新穂ら(家屋害虫、19(2):29(1997)、浜防風を餌に用いたタバコシバンムシの生態学的研究について)、(iii)宮ノ下ら(日本応用動物昆虫学会第51回大会、2007)、ノシメマダラメイガのタイソウ及びトウニンの被害予測について)が報告している。前記文献を参考にして、ジンサンシバンムシ及びタバコシバンムシにより加害されることが報告されているタクシャ、トウキ、ニンジンを試験生薬に用いた。また、山本らは、これら生薬に対し、タバコシバンムシが生薬原体の深部まで穿孔することを報告しており(第18回生薬漢方製剤の微生物及び異物汚染対策ならびに品質管理に関するシンポジウム)、これら生薬に対する殺虫が困難となることが予想される。宮ノ下らはノシメマダラメイガの異物混入事例として乾燥イチジク等の果実に対する被害の報告をしている(ペストロジー 2005)。このことから、生薬では果実及び種子の代表であるタイソウ及びトウニンに対する加害が予測されるため試験生薬に用いた。
米及び麦などの穀類を加害する害虫としてコクゾウムシが広く知られており、生薬ではコウベイに対する加害が予想される。
(生薬の説明)
ニンジンはウコギ科のオタネニンジンの細根を除いた根である。タクシャはオモダカ科のサジオモダカ又はその他近縁植物の茎、葉基及び根を除いた塊茎である。トウキはセリ科のトウキ又はその他近縁植物の根である。コウベイはイネ科のイネの穀粒で籾を去った玄米である。タイソウはクロウメモドキ科のナツメ又はその他の近縁植物の果実である。トウニンはバラ科のモモの種子である。
(試験加害虫の選択)
試験加害虫としてタバコシバンムシ、コクゾウムシ及びノシメマダラメイガを選択した。これらの害虫について、(文化財害虫辞典 独立行政法人文化財研究所)及び(輸入農産物の防虫・くん蒸ハンドブック 中北ら サイエンスフォーラム)には、次のように記載されている。
コクゾウムシは口吻で穀粒に穴を穿った後に卵を挿入するように生む。孵化した幼虫は、穀粒の中で成長し、蛹となる。蛹は羽化し、茶色の成虫が種皮を食い破って脱出してくる。タバコシバンムシは乾燥動植物質を食物として、表面に産卵し孵化した幼虫は食物中に穿孔し蛹となる。成虫に成長して食物から穿孔して脱出する。これらのタバコシバンムシ及びコクゾウムシの対象物に対し深く穿孔する特徴から、殺虫が困難となることが予想される。
ノシメマダラメイガは、玄米、乾燥果実及び香辛料など多くの食品を加害する貯蔵食品害虫であり、混入異物として昆虫では頻度の高い種類であることが知られている(Williams,1964 Ann.Appl.Biol.,53,459−475;Maillis,1997,Handbook of Pest Control)。また、ノシメマダラメイガの幼虫は生薬のトウニン及びタイソウに穿孔して成長し成虫として脱出することが、宮ノ下ら(日本応用動物昆虫学会第51回大会、2007)により報告されていることから、殺虫が困難となることが予想される。
(殺虫率の算出)
二酸化炭素で処理していない群と処理群の成虫の頭数で殺虫率を算出した。
殺虫率(%)=[1−(成虫数/未処理群の成虫数)]×100
(圧力及び内部温度の測定)
耐圧チャンバーに内蔵したセンサーからの信号を記録計に出力した実測値(MPa、℃)を示す。
実施例1
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分)
ニンジン50gを入れた容器にタバコシバンムシ(成虫)30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この時のタバコシバンムシ(幼虫)とニンジンの容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は28℃であった。この二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、6頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
ニンジン50gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは52頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は87%であった。
実施例2
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分)
実施例1と同様に、タバコシバンムシ(幼虫)とニンジンの容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は45℃であった。この二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、タバコシバンムシの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
ニンジン50gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは52頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの殺虫率はいずれも100%であった。
比較例1
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、減圧処理なし)
実施例1と同様に、タバコシバンムシ(幼虫)とニンジンの容器を耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、加圧、保持及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は28℃であった。この二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、26頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
ニンジン50gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは52頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は51%であった。
比較例2
(二酸化炭素処理群、圧力1.45MPa、暴露時間30分、繰返し回数1回)
実施例1と同様に、タバコシバンムシ(幼虫)とニンジンの容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を10分間で1.45MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に10分間で常圧まで復圧した。このときに圧力1.45MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は28℃であった。この二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、15頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
ニンジン50gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した。容器からは52頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は70%であった。
実施例3
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分、耐圧チャンバー内温度19℃)
タクシャ約48gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は19℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、9頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
タクシャ約48gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは48頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は81%であった。
実施例4
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度45℃)
タクシャ約45gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫50頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は45℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、タバコシバンムシの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
タクシャ約45gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫50頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、25日間保持した容器からは113頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素ガス処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は100%であった。
実施例5
(二酸化炭素ガス処理群、暴露時間20分、耐圧チャンバー内温度22℃、繰返し回数3回)
タクシャ約45gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫50頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し20分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。前記の減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(20分)及び復圧の操作を3回繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで20分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、10頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
タクシャ約45gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫50頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、25日間保持した容器からは115頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素ガス処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は92%であった。
比較例3
(二酸化炭素処理群、暴露時間120分、減圧処理なし、耐圧チャンバー内温度22℃、繰返し回数1回)
実施例3と同様に、タバコシバンムシ(幼虫)とタクシャの容器を耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し120分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。このときに圧力0.95MPaで120分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、46頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
タクシャ約45gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫50頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは113頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は61%であった。
実施例6
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分、耐圧チャンバー内温度19℃)
トウキ約34gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は19℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、80頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
トウキ約34gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは229頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素ガス処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は65%であった。
実施例7
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度44℃)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は44℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、2頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは272頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は99%であった。
実施例8
(二酸化炭素処理群、暴露時間20分、耐圧チャンバー内温度22℃、繰返し回数3回)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し20分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。前記の減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(20分)及び復圧の操作を3回繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで20分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、62頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、更に25日間保持した容器からは272頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は77%であった。
比較例4
(二酸化炭素処理群、暴露時間120分、減圧処理なし、耐圧チャンバー内温度22℃、繰返し回数1回)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去した。この容器を耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素ガスを5分間で0.95MPaの圧力まで封入し120分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。このときに圧力0.95MPaで120分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で25日間保持したところ、124頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
トウキ約35gを入れた容器にタバコシバンムシ成虫30頭を入れ20日間保持して卵を産ませた後に死亡成虫を除去し、25日間保持した容器からは272頭のタバコシバンムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は54%であった。
実施例1〜8及び比較例1〜4の処理条件及び結果を表1に示す。
Figure 2008266302
比較例5
(二酸化炭素処理、圧力0.5MPa、暴露時間120分、減圧処理なし、耐圧チャンバー内温度17℃、繰返し回数1回)
コクゾウムシ成虫100頭を入れた容器を耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素を常圧から3分間で0.5MPaの圧力まで封入し120分間保持した後に、5分間で常圧まで復圧した。この容器にコウベイ30gを静かに加え6日間放置した。この容器から歩行能力のあるコクゾウムシ97頭を回収した。本実験を5回繰り返したときの平均殺虫率は3%であった。
比較例6
(二酸化炭素処理、圧力0.5MPa、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度17℃、繰返し回数2回)
コクゾウムシ成虫200頭を入れた容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.5MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.5MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.5MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は17℃であった。この二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で3時間保持したところ、歩行能力のあるコクゾウムシは190頭であった。本実験の殺虫率は5%であった。
比較例7
(二酸化炭素処理、圧力0.95MPa、暴露時間60分、減圧処理なし、耐圧チャンバー内温度23℃、繰返し回数1回)
コクゾウムシ成虫100頭を入れた容器を耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素を常圧から5分間で0.95MPaの圧力まで封入し60分間保持した後に、5分間で常圧まで復圧した。この二酸化炭素で処理した容器にコウベイ30gを静かに加え6日間放置した。この容器から歩行能力のあるコクゾウムシ24頭を回収した。本実験の殺虫率は76%であった。
実施例9
(二酸化炭素処理、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度19℃)
コクゾウムシ成虫200頭を入れた容器を耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は19℃であった。この二酸化炭素で処理した容器にコウベイ30gを静かに加え4日間放置した。この容器から歩行能力のあるコクゾウムシ10頭を回収した。本実験の殺虫率は95%であった。
実施例10
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度23℃)
コウベイ約20gを入れた容器にコクゾウムシの成虫(約50頭)を入れ3日間保持して卵を産ませた後に成虫を除去した。この容器を、更に一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で8日間保持した後に、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は23℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で35日間保持したところ、1頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
二酸化炭素処理群と同様にして作製した未処理群の容器からは、106頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は99%であった。
実施例11
(二酸化炭素処理群、暴露時間60分、耐圧チャンバー内温度17℃)
コウベイ約20gを入れた容器にコクゾウムシの成虫(約50頭)を入れ3日間保持して卵を産ませた後に成虫を除去した。この容器を、更に一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で8日間保持した後に、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し60分間保持し、更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(60分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで60分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は17℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で35日間保持したところ、コクゾウムシの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
二酸化炭素処理群と同様にして作製した未処理群の容器からは、106頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は100%であった。
実施例12〜16及び比較例8
コクゾウ(卵)
実施例12
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度22℃)
コウベイ約20gを入れた容器にコクゾウムシの成虫(約50頭)を入れ3日間保持して卵を産ませた後に成虫を除去した。この容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、34頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
実施例12と同様にして作製した未処理群の容器からは、88頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は62%であった。
実施例13
(二酸化炭素処理群、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度43℃)
実施例12と同様にコクゾウムシ(卵)とコウベイの容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し30分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は43℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、コクゾウムシの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
実施例13と同様にして作製した未処理群の容器からは、117頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は100%であった。
実施例14
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分、耐圧チャンバー内温度22℃)
実施例12と同様にコクゾウムシ(卵)とコウベイの容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、10頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
実施例14と同様にして作製した未処理群の容器からは、88頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は88%であった。
実施例15
(二酸化炭素処理群、暴露時間20分、耐圧チャンバー内温度25℃、3回繰返す)
実施例12と同様にコクゾウムシ(卵)とコウベイの容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し20分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(20分)及び復圧の操作を3回繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで20分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は25℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、18頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
実施例15と同様にして作製した未処理群の容器からは、71頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は75%であった。
比較例8
(炭酸ガス処理群、暴露時間90分、耐圧チャンバー内温度24℃)
実施例12同様にコクゾウムシ(卵)とコウベイの容器を、耐圧チャンバーに入れ、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し90分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。このときに圧力0.95MPaで90分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は24℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、27頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
比較例8と同様にして作製した未処理群の容器からは、71頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は62%であった。
実施例16
(二酸化炭素処理群、圧力1.45MPa、暴露時間30分、耐圧チャンバー内温度22℃)
実施例12と同様にコクゾウムシ(卵)とコウベイの容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を10分間で1.45MPaの圧力まで封入し30分間保持し更に7分間で常圧まで復圧した。更に減圧(−0.1MPa)、加圧(1.45MPa)、保持(30分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力1.45MPaで30分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は22℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で42日間保持したところ、9頭のコクゾウムシが成虫化した。
(二酸化炭素未処理群)
実施例16と同様にして作製した未処理群の容器からは、88頭のコクゾウムシが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を5回繰返したときの平均殺虫率は、90%であった。
実施例17〜18
ノシメマダラメイガ(幼虫)
実施例17
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分、耐圧チャンバー内温度34℃)
タイソウ約60gを入れた容器に大量のノシメマダラメイガ(幼虫と卵の混在)を入れ14日間一定条件で保持した。この容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は34℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で45日間保持したところ、ノシメマダラメイガの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
実施例17と同様にして作製した未処理群の容器からは、24頭のノシメマダラメイガが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は、100%であった。
実施例18
(二酸化炭素処理群、暴露時間45分、耐圧チャンバー内温度34℃)
トウニン約50gを入れた容器に大量のノシメマダラメイガ(幼虫と卵の混在)を入れ14日間一定条件で保持した。この容器を、耐圧チャンバーに入れ、−0.1MPaまで減圧した後、二酸化炭素を5分間で0.95MPaの圧力まで封入し45分間保持し更に5分間で常圧まで復圧した。再度、減圧(−0.1MPa)、加圧(0.95MPa)、保持(45分)及び復圧の操作を繰り返し常圧にて容器を取り出した。このときに圧力0.95MPaで45分間保持したときの耐圧チャンバー内の最終温度は34℃であった。更に二酸化炭素で処理した容器を一定条件(30℃、湿度70%、16L8D)で45日間保持したところ、ノシメマダラメイガの成虫は認められなかった。
(二酸化炭素未処理群)
実施例18と同様にして作製した未処理群の容器からは、23頭のノシメマダラメイガが成虫化した。
(殺虫率)
二酸化炭素処理群の実験を3回繰返したときの平均殺虫率は、100%であった。
実施例9〜16及び比較例5〜8の処理条件及び結果を表2に示す。実施例17〜18の処理条件及び結果を表3に示す。
Figure 2008266302
Figure 2008266302
実施例19〜21及び比較例9 栗における効果
(試験目的)
二酸化炭素による殺虫において1MPa未満の圧力で本発明による殺虫効果を栗で確認する。
(サンプル)
以下の2種類の栗の臭化メチルくん蒸処理をしていないものを用いた。
(1)宮崎県産 品種「筑波」
(2)茨城県産 品種「おくで」他の混合
それぞれ対照群を設定した。
(装置)
図2に示す害虫防除装置を用いた。
(測定の目的)
(1)処理時の温度の影響
30℃(サンプルを30℃に予熱する)及び20℃
(2)処理サイクル数の検討
処理回数(サイクル)1回及び2回
(評価)
処理後栗は25℃で保持し、栗より脱出した幼虫頭数の総数を対照群と処理群で比較し、効果を評価した。
殺虫率=[1−(処理群の幼虫出現数合算)÷(対照群の幼虫出現数合算)]×100
(処理条件)
検討する条件を表4に示すように設定した。1群1回の処理量は8kgとした。宮崎県産「筑波」については3回、茨城県産「おくで」他の混合については2回、同様の実験を繰り返し、幼虫出現数を合算した。
(サンプルの準備)
(1)予熱処理群:サンプルは保冷状態より出し1日以上室温においた後栗内部中心部の温度がおよそ30℃になるまでインキュベータに入れ予熱処理した(殺虫処理前4時間。温度測定器のプローブを差し込み測定)。
(2)その他処理群:サンプルは保冷状態より出し、1日以上室温においた。
(基本的処理方法)
下記の(1)〜(4)のサイクルを2回繰り返した。但し、比較例9においては下記の(1)〜(4)のサイクルを1回だけ実施した。
(1)真空ポンプで約10〜4mmHg(−0.1MPa)に減圧した。
(2)二酸化炭素ガスを0.98MPaまで送入した。
(3)30分間保持した。
(4)約5分間で常圧まで復圧した(0.2MPa/分)。
(結果)
茨城産群は36日間、宮崎産群は35日後まで観察した。栗の産地により寄生率の違いはあるが、クリシギゾウムシに対して明らかに本発明の二酸化炭素処理の有効性が認められた。結果を表4に示す。
Figure 2008266302
クリシギゾウムシに対して、茨城産サンプルで、1回処理で殺虫率は96.6%、2回処理で99.4%であった。宮崎産サンプルで、2回処理で、20℃及び30℃で殺虫率は100.0%であった。したがって、1回処理でも殺虫率95%以上であるが、2回処理の方が効果が高かった。また、予熱処理については行った場合と行わなかった場合のいずれにおいても十分な殺虫効果が認められた。
従来の高圧二酸化炭素を用いた殺虫技術における一般的な方法の処理工程と本発明方法の処理工程の一例を示す図である。縦軸は圧力(MPa)、横軸は時間(分)を表す。 本発明の害虫防除装置の一例を示す図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6 バルブ
a 圧力測定装置
a2 調節バルブ
b 圧力測定装置
b2 調節バルブ

Claims (9)

  1. 耐圧チャンバーに殺虫処理の対象物を入れ、(i)−0.1013MPa〜−0.05MPaまで減圧する減圧処理、(ii)次いで、二酸化炭素を0.6MPa以上1.5MPa以下の圧力まで封入し、当該加圧状態を15〜90分間保持する加圧処理、(iii)次いで、二酸化炭素を常圧まで放出する復圧処理を行い、その後、前記の(i)減圧処理、(ii)加圧処理及び(iii)復圧処理を1回以上繰り返すことを特徴とする害虫防除法。
  2. 殺虫処理の対象物が害虫に加害された農産物又は食品である請求項1記載の害虫防除法。
  3. 加圧処理を、二酸化炭素を0.6MPa以上1MPa未満の圧力まで封入し、当該加圧状態を15〜90分間保持することにより行う請求項1又は2記載の害虫防除法。
  4. 耐圧チャンバーが0.6〜1.7MPaの耐圧構造を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の害虫防除法。
  5. 加圧処理時の耐圧チャンバー内の温度を26〜50℃にする請求項1〜4のいずれか1項に記載の害虫防除法。
  6. 対象物中に生息する害虫を減圧処理、加圧処理及び復圧処理、並びに加圧処理中の温度制御により殺虫する装置であって、対象物を収納する耐圧チャンバーと、当該耐圧チャンバー内を負圧にする減圧手段と、当該耐圧チャンバー内に二酸化炭素を充填して加圧するガス供給手段と、設定圧力から負圧までの減圧手段と、当該耐圧チャンバー内の温度を制御する温度制御手段とを備えることを特徴とする害虫防除装置。
  7. 耐圧チャンバーが0.6〜1.7MPaの耐圧構造を有する請求項6記載の害虫防除装置。
  8. 二酸化炭素の圧力を上昇させるための加圧ポンプを有しない請求項6又は7記載の害虫防除装置。
  9. 高圧ガス保安法の適用対象外である請求項6〜8のいずれか1項に記載の害虫防除装置。
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