JP2008265732A - 自転車用の制御装置およびその装置を有する自転車 - Google Patents
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Abstract
【課題】自転車に乗る人が制御装置の支持体の内側壁に設けられたレバーおよび/またはボタンを、支持体の把持の減少等を伴うことなく、効果的かつ容易に操作できるようにする。
【解決手段】自転車用の制御装置(1)が、自転車のハンドルバーに取り付けられるように構成された本体(2)と、自転車の少なくとも1つの装備の少なくとも1つの制御部材(50、60)とを有している。本体(2)は、外側壁(4)、および鉛直の中央基準面(P)に関して外側壁(4)の反対側に配置された内側壁(5)を有している。制御部材(50、60)を、内側壁(5)において、中央基準面(P)に対して90°ではない少なくとも1つの第1の所定の角度(β1、β2)だけ傾けられた少なくとも1つの押し方向(X1、X2)に沿って操作できる。
【選択図】図1
【解決手段】自転車用の制御装置(1)が、自転車のハンドルバーに取り付けられるように構成された本体(2)と、自転車の少なくとも1つの装備の少なくとも1つの制御部材(50、60)とを有している。本体(2)は、外側壁(4)、および鉛直の中央基準面(P)に関して外側壁(4)の反対側に配置された内側壁(5)を有している。制御部材(50、60)を、内側壁(5)において、中央基準面(P)に対して90°ではない少なくとも1つの第1の所定の角度(β1、β2)だけ傾けられた少なくとも1つの押し方向(X1、X2)に沿って操作できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、自転車用の制御装置に関する。特に、本発明は、自転車に乗って、例えば、ディレイラー(前側または後側)、ブレーキ(前輪用または後輪用)、サーボ補助付き変速機、サイクルコンピュータなどの自転車の装備のうち、少なくとも1つの装備を操作/制御するために使用される制御装置に関する。
さらに具体的には、本発明の制御装置は、競走用自転車、すなわちハンドルバーが両端に湾曲した自由端部を有している自転車において使用されるように構成されている。
競走用自転車のための公知の制御装置は、ハンドルバーの湾曲部に設けられる伝統的な把持部を把持する代わりに、人が自転車に乗って把持することができ、かつ、例えば、ブレーキ(前輪または後輪)、ディレイラー(前側または後側)、サイクルコンピュータなどの自転車の装備のうち、1つ以上を同時に操作/制御することができるよう、自転車のハンドルバーの湾曲部に(1つが右側に、1つが左側に)取り付けられている。
本明細書の全体および特許請求の範囲において、特別な用語、特に前、後、側方、上、下、鉛直、水平という用語が、自転車のハンドルバーに取り付けられた状態の制御装置に関して使用される。他方で、内側および外側という用語は、中立位置(右にも左にも切らず、まっすぐ前に向けた状態)にあるハンドルバーに関して、制御装置を実質的に鉛直に通る中央基準面に対して、ハンドルバーの真ん中に向かう領域およびハンドルバーの真ん中とは反対側の領域を指す。
公知の制御装置は、一般的に、例えばクリップなどの従来の接続手段によってハンドルバーの湾曲部に固定されるように構成された支持体を有している。
支持体は、一般的に、外側壁、外側壁に実質的に平行な内側壁、外側壁および内側壁を互いに接続する上壁、ならびに上壁に対向する下壁によって形成されている。すべての壁は、一般的に、被覆によって覆われている。
支持体は、自転車のハンドルバーに、ハンドルバーから前方に突き出すように取り付けられ、特に競走において自転車に乗る人による把持がより容易になるように形作られている。したがって、支持体は、一般的に前方領域に上向きの突起がある人間工学的形状を有している。
自転車の各装備に対応した1つ以上の制御部材が、支持体に取り付けられている。そのような制御部材は、通常は、レバーおよび/またはボタンで構成されている。特に、ブレーキ操作レバーと、ディレイラーを操作するためのレバーまたはボタンと、場合によってはさらにサイクルコンピュータを制御するためのレバーまたはボタンとを有する制御装置が、公知である。一般的に、ディレイラーを一変速方向に動作させるためのレバーまたはボタン、さらにはサイクルコンピュータを制御するためのレバーまたはボタンが、制御装置の支持体の内側壁に設けられる。
機械式の制御装置が、例えば、本出願と同一出願人のUS 6,718,843およびUS 6,792,826に記載されている(特許文献1、2参照)。これらに記載の装置は、ブレーキレバー、第1の変速方向の第1のディレイラー操作レバー、第1の変速方向と反対の第2の変速方向の第2のディレイラー操作レバー、およびサイクルコンピュータに取り付けられた電気スイッチを動作させるためのボタンを有している。ブレーキレバーが、支持体の前部に連結され、第1のディレイラー操作レバーが、ブレーキレバーの後方に配置されている。他方で、第2のディレイラー操作レバーは、支持体の内側壁から突き出している。サイクルコンピュータを操作するためのボタンも、支持体の内側壁に取り付けられている。ディレイラー操作レバーが、自転車に乗る人によって操作され、ディレイラー制御ケーブルの巻き取り/巻き戻しのための機構と協働できる。特に、第2のディレイラー操作レバーに関して、自転車に乗る人の手の親指を載せるための領域が、制御装置の支持体の内側壁から垂直に突き出している。他方で、サイクルコンピュータを制御するためのボタンを、支持体の内側壁に直交する方向に沿って親指を押し付けることによって操作することができる。
米国特許第6718843号明細書
米国特許第6792826号明細書
本出願の出願人は、上述の形式の制御装置の第2のディレイラー操作レバーの操作が、支持体を把持している手の親指の上方移動が必要である一方で、サイクルコンピュータを制御するためのボタンの操作が、親指の横移動を必要とすることに気が付いた。どちらの場合も、親指の移動は、支持体の把持の減少を引き起こし、結果として自転車の操縦の効率を損なうような移動である。
本発明の根底にある技術的課題は、自転車に乗る人が制御装置の支持体の内側壁に設けられたレバーおよび/またはボタンを、支持体の把持の減少、ひいては自転車の操縦の効率の損失を伴うことなく、効果的かつ容易に操作できるようにすることにある。
したがって、本発明は、その第1の構成において、自転車のハンドルバーに取り付けられる(組み合わせられる)ように構成され、外側壁と実質的に鉛直の中央基準面に関して外側壁の反対側に配置された内側壁とを有している本体、および前記支持体の内側面において操作可能な自転車の少なくとも1つの装備の少なくとも1つの制御部材を有している自転車用の制御装置において、前記少なくとも1つの制御部材が、中央基準面に対して90°ではない少なくとも1つの第1の所定の角度だけ傾けられた少なくとも1つの押し方向に沿って操作されることを特徴とする制御装置に関する。
本明細書の全体および特許請求の範囲において、「中央基準面」という表現は、制御装置の本体(または、支持体)を通る任意の実質的に鉛直の平面を指して使用され、必ずしも本体の対称面または中央面を指すわけではない。
有利な点として、本発明の制御装置の本体は、本体の内側壁に設けられたレバーおよび/またはボタンを、中央基準面に対して90°ではない少なくとも1つの第1の所定の角度だけ傾けられた押し方向に沿って操作することができるように形作られているため、制御部材に達するために必要な親指の動きを最小限にすることができる。これにより、上述の制御部材の効果的かつ容易な操作を、支持体の把持の減少、ひいては自転車の操縦の効率の損失を伴うことなく達成することができる。
好ましくは、前記少なくとも1つの第1の角度が、40°〜70°であり、より好ましくは45°〜55°であり、さらにより好ましくは実質的に50°に等しい。
本発明の制御装置の好ましい実施形態においては、上述の少なくとも1つの制御部材が、前記少なくとも1つの押し方向に沿って可動の操作部を有する少なくとも1つのボタンを含んでいる。
好ましくは、本体の内側壁が、本体の上部に位置する上部、本体の下部に位置する下部、および本体の中間部に位置する中間部を有しており、中間部の表面が、中央基準面に対して第2の所定の角度だけ傾けられており、前記少なくとも1つのボタンの前記少なくとも1つの操作部が、上述の中間部に配置されている。
好ましくは、上述の第2の角度が、実質的に90°−βに等しい。
本発明の制御装置の好ましい実施形態においては、本体の内側壁の下部の表面が、中央基準面に対して少なくとも1つの第3の所定の角度だけ傾けられている。好ましくは、この表面が、下方から上方に向かって移動するにつれて中央基準面から遠ざかっている。
これにより、有利な点として、きわめて効率的な把持が達成される。これは、基本的には、本発明の制御装置の本体の把持が、自転車に乗る人の手の指によって、より快適な方向に支持体を握りしめることによって行われるためである。
さらに、本体の内側壁に、中央基準面に対して傾けられた表面を有する下部が設けられていることで、自転車に乗る人の手を載せるための表面が大きくなり、結果として、指が重なり合うおそれを小さくできる。これにより、内側壁の表面が中央基準面に実質的に平行である公知の制御装置に比べ、より効率的かつ快適な把持が得られる。
好ましくは、上述の角度が、20°〜60°である。
より好ましくは、上述の角度が30°〜50°であり、さらにより好ましくは、実質的に40°に等しい。
本発明の制御装置の別の実施形態においては、本体の内側壁の下部の表面が、中央基準面に実質的に平行であり、この同じ内側壁の上部の表面の領域よりも中央基準面から遠い少なくとも1つの領域を有している。
この場合にも、自転車に乗る人の手を載せるための表面が大きくなり、結果として、指が重なり合うおそれが少なくなる。
本発明の制御装置の好ましい実施形態においては、本体の内側壁の中間部および下部の表面が、少なくとも一部は、本体に着脱可能に取り付けられる別個のユニットに形成される。しかしながら、本体の内側壁の中間部および下部の表面が、本体と一緒に1部品にて(一体に)製作される本発明の制御装置の変形例も実現できる。
好ましくは、本発明の制御装置は、本体と上述のユニットとの間に作用可能に配置されるシール用ガスケットを有している。
本発明の制御装置の好ましい実施形態においては、上述の少なくとも1つの制御部材が、中央基準面に対して傾けられたそれぞれの押し方向に沿って可動のそれぞれの操作部を有する2つのボタンを含んでいる。より好ましくは、上述の押し方向が、互いに平行である。
好ましくは、上述の2つのボタンが、ディレイラーを一変速方向に動かすべく操作することができる第1のボタン、およびサイクルコンピュータとのやり取り(interacting )のために操作することができる第2のボタンを含んでいる。
本発明の制御装置の他の実施形態においては、上述の少なくとも1つの制御部材が、中央基準面に対して垂直ではない方向に沿って延び、前記少なくとも1つの押し方向に沿って可動である操作部を有する少なくとも1つのレバーを含んでいる。前記少なくとも1つのレバーを、ディレイラーを一変速方向に動かすために前記少なくとも1つの押し方向に沿って操作することができる。
本発明の制御装置のさらなる実施形態においては、上述の少なくとも1つの制御部材が、サイクルコンピュータとのやり取りのために操作することができるボタン、およびディレイラーを一変速方向に動かすために操作することができるレバーを含んでいる。
本発明の装置の特定の実施形態にかかわらず、本体の内側壁の上部の表面は、中央基準面に実質的に平行である。
好ましくは、本発明の装置は、前記本体の被覆を有している。
本発明は、その第2の構成において、上述の制御装置を有する自転車に関する。
好ましくは、この自転車は、本発明の制御装置に関して上述した構造的および機能的特徴のすべてを単独でまたは組み合わせて有しており、したがって上述のすべての利点を有している。
本発明の制御装置のさらなる特徴および利点が、添付の図面を参照しつつ行われる本発明のいくつかの好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から、さらに明らかになるであろう。
以下の説明は、右側の制御装置、すなわち自転車のハンドルバーにおいて自転車に乗る人にとって右側(中立位置にあるハンドルバーを走行時の自転車に乗る人の視点と同様の視点から眺めた場合)に位置するハンドルバーの湾曲端部において取り付けられるように構成されている制御装置に関して行われる。しかしながら、説明される内容が、左側の制御装置の場合にも同様に当てはまることは明らかである。
図1〜4に、本発明による制御装置が、符号1で指し示されている。
制御装置1は、後面3(図2)において競走用自転車のハンドルバーの湾曲した端部(不図示)に固定され、自転車に乗る人によって把持されるべくハンドルバーの前方に突き出すように構成された本体2(または、支持体)を有している。
自転車のハンドルバーへの本体2の取り付けは、例えばクリップなど、従来の接続手段(不図示)によって行われる。
本体2は、後面3のほか、外側壁4、本体2を鉛直に通る中央基準面Pに関して外側壁4の反対側に配置された内側壁5、外側壁4と内側壁5とを一体に接続する上部横断壁6、および上部横断壁6に対向する下部横断壁7によって形成されている。
本体2のすべての壁は、被覆Gによって覆われている。
本体2は、自転車に乗る人にとって把持を容易にするように形作られている。したがって、本体2は、前部10に上向きの突起100を有している。そのため、本体2の上壁6は、図2に示されているように、実質的に鞍状の輪郭を有している。
本体2の外側壁4は、小さな凸状部および丸みを除き、中央基準面Pに実質的に平行な表面を有している。
内側壁5は、本体2の上部に位置する上部21、本体2の下部に位置する下部22、および本体2の中間部に位置する中間部23を有している。
上部21は、やはり小さな凸状部および丸みを除き、中央基準面Pに対して、したがって外側部4の表面に対して実質的に平行な表面11を有している。他方で、下部22は、平面Pに対して角度αだけ傾けられた表面12を有している。上部21の表面11と下部22の表面12との間、すなわち内側壁5の中間部23に、中間面13が形成されている。
内側壁5の下部22の表面12の向きは、内側壁5に沿って下方から上方に向かって移動するにつれて、表面12が中央基準面Pから(したがって、外側壁4から)離れていくような向きである。
傾きの角度αは、20°〜60°の範囲において選択可能である。
しかしながら、本発明の制御装置1の好ましい実施形態においては、角度αが、30°〜50°の範囲にあり、好ましくは実質的に40°に等しい。
したがって、図1〜4に示した制御装置1の本体2の側壁5の表面の輪郭は、内側壁5の下部22の表面12の領域12’と中央基準面Pとの間の距離が、内側壁5の上部21の表面11の領域11’と中央基準面Pとの間の距離よりも大きいような輪郭である。換言すると、本体2の内側壁5の下部22の表面12が、少なくともその一領域12’において、内側壁5の上部21の表面11の領域11’よりも大きい中央基準面Pからの(したがって、外側壁4からの)距離を有している。このように、本体2が、その下部において、その上部よりも大きな厚さを有している。
本発明の制御装置の他の実施形態(不図示)においては、本体の内側壁の下部の表面が、中央基準面に実質的に平行であるとともに、この同じ内側壁の上部の表面の領域よりも大きく中央基準面から離れた少なくとも一領域を有している。
添付の図面に示した制御装置1は、本体2の前部10に、ブレーキケーブル操作レバー30を有している。レバー30は、まったく従来と同様に、本体2の上部において本体2に回動可能に取り付けられている。
さらに制御装置1は、ディレイラー(特に、後部ディレイラー)を第1の変速方向に操作するためのレバー40(図2)を有している。レバー40は、ブレーキレバー30に対して後方に配置され、まったく従来と同様に本体2に連結されている。
図1〜4を参照すると、さらに制御装置1は、本体2の内側壁5の中間部23に形成される中間面13に、上述のディレイラーを第1の変速方向とは反対の第2の変速方向に操作するためのボタン50と、サイクルコンピュータの制御/サイクルコンピュータとのやり取りのためのボタン60とを有している。
自転車に乗る人は、ボタン50および60を、それらのそれぞれの操作部を中央基準面Pに対して平行に動かすのでも、垂直に動かすのでもなく、それぞれの押し方向X1およびX2に沿って動かすことによって操作することができる。詳しくは、押し方向X1およびX2が、好ましくは互いに平行であり、中央基準面Pに対してそれぞれの角度β1およびβ2だけ傾けられている(したがって、角度β1およびβ2が好ましくは等しい)。
角度β1およびβ2は、40°〜70°の範囲において選択でき、好ましくは45°〜55°の範囲において選択できる。
本発明の装置の好ましい実施形態においては、角度β1およびβ2が50°に等しい。
本体2の内側壁5の中間部23の表面13は、中央基準面Pに対して、実質的に35°に等しい角度γだけ傾けられている。変形実施形態においては、好ましくは角度γを、β1=β2の場合には90°−β(βは、β1またはβ2に等しい)に、β1とβ2とが異なる場合には90°−β1と90°−β2との間(両端も含む)で選択される角度に、等しくなるように選択できる。
自転車に乗る人が本体2を把持するとき、手のひらの一部が上部横断壁6に置かれ、一部が外側壁4に置かれる。一方で、手の指は、外側壁4の一部と、下部横断壁と、内側壁5とに置かれる。親指が、上部21の表面11または中間部23の中間面13に置かれつつ、上方から本体2を囲む一方で、残りの指は、端部を内側壁5の下部22の表面12に位置させつつ、下方から本体2を囲む。
2つのボタン50および60の一方を操作するために、自転車に乗る人は、親指を本体2からわずかに持ち上げ、ボタン50または60を方向X1またはX2に沿って押すことによって操作する。従来技術の装置に比べ、本体2からの親指の移動が少なくされ、押しの方向がより直感的である(したがって、押しがより効果的である)。
さらに、親指の移動が少なくなることによって安全かつ効率的な把持が維持できる一方で、内側壁5の下部22の表面12が傾けられている(したがって、内側壁5の下部22の表面12が、従来技術の装置の場合よりも大きく中央基準面Pから離れている)ことで、指を載せる表面が大きくなっているため、指の端部が親指と干渉することが防止され、指の端部が本体2の内側壁5の中間部23に配置されているボタン50および60を誤って動作させてしまうことが防止される。
図4に示されているように、本体2の内側壁5の下部22ならびに中間部23の表面12および13は、少なくとも一部が、本体2に形成された座110に着脱可能に取り付けられるユニット100に形成されている。ユニット100と本体2との結合は、本体2に形成されたそれぞれの穴102に挿入される(ねじ込まれる)雄ねじ101によって行われる。シール用ガスケット120が、ユニット100と本体2との間に設けられる。
しかしながら、本体の内側壁の中間部および下部の表面が、本体2と一緒に1部品にて製作されている本発明の制御装置の変形例も実現できる。ユニット100の側面が、ボタン50および60の操作部が突出する2つの穴500および600を有している。
上述した制御装置1は、ボタン50およびレバー40が、それぞれのスイッチに作用して、自転車のディレイラーを制御するための電子装置によって処理される信号を生成する一方で、ボタン60が、スイッチに作用してサイクルコンピュータによって処理される電子信号を生成する電気/電子式の制御装置である。
図5は、本発明の制御装置1の別の実施形態を示している。この図において、図1〜4に示した実施形態に関して上述した構成要素に対応する構成要素は、同じ符号によって指し示されている。
図5の実施形態は、本体2の内側壁5が、中央基準面Pおよび外側壁4の表面に実質的に平行な表面を有している点、およびボタン50に代えてディレイラー操作レバー51が設けられている点で、図1〜4に示した実施形態と相違している。レバー51は、内側壁5において本体2に連結され、内側壁5から突き出している。このような装置において、レバー40および50は、本体2の内側に配置される機械式のディレイラー制御機構(例えば、参照によって本明細書に組み込まれる本出願と同一出願人のUS 6,792,826に記載されているような制御機構)に作用する。
レバー51は、中央基準面Pに対して傾けられ、かつ中央基準面Pに対して垂直でない方向に沿って延びる操作部52を有している。操作部52は、自転車に乗る人の親指によって、角度βだけ傾けられた押し方向Xに沿って押されるように意図されており、角度βの値は、40°〜70°であり、好ましくは45°〜55°である。さらに好ましくは、角度βの値が50°に等しい。
この実施形態において、さらにサイクルコンピュータを制御するためのボタン(図1〜4に示したボタン60と同様のボタン)が設けられる場合には、このボタンを、本体2の内側壁5に配置し、この壁に実質的に直交する方向に沿って操作して動作させることができる。
図6は、本発明の制御装置1のさらに別の実施形態を示している。この図において、図5に示した実施形態に関して上述した構成要素に対応する構成要素は、同じ符号によって指し示されている。
図6に示した制御装置は、内側壁5が、その下部22に、中央基準面Pに対して傾けられた表面12を有している点においてのみ、図5に示した制御装置と相違している。この実施形態において、下部22は、図1〜4に関して説明した下部と同様であり、上部における厚さよりも大きな厚さを形成している。
この場合に、サイクルコンピュータを制御するためのボタンが存在する場合には、図1〜4に示した実施形態とちょうど同じように、好ましくは内側壁5の中間部23の中間面13に設けられる。
図6の制御装置1は、図5の制御装置と同様に機械式であるが、装置が電気/電子式である実施形態も実現できる。この後者の実施形態においては、レバー51が、機械的な装置に作用するのではなく、自転車の電子装置および/またはサイクルコンピュータによって処理される電子信号を生成するための電気スイッチに作用する。
図7は、本発明の制御装置1のさらに別の実施形態を示している。この図において、図1〜4に示した実施形態に関して上述した構成要素に対応する構成要素は、同じ符号によって指し示されている。
図7に示した制御装置は、ボタン50の代わりに、本体2に中間部13において連結され、本体2の内部に配置されたディレイラーの制御機構に作用でき、または電気スイッチに作用できるレバー53が設けられている点においてのみ、図1〜4に示した制御装置と相違している。レバー53は、中央基準面Pに対して傾けられ、かつ中央基準面Pに対して垂直でない方向に沿って延びる操作部54を有している。操作部54は、自転車に乗る人の親指によって、角度βだけ傾けられた押し方向Xに沿って押されるように構成されており、角度βの値は、40°〜70°であり、好ましくは45°〜55°である。さらに好ましくは、角度βの値が50°に等しい。
当業者であれば、上述した実施形態のさまざまな特徴を取り付けてさらなる実施形態を得ることが可能であり、そのような実施形態のすべてが、いかなる場合も特許請求の範囲によって形成される本発明の保護の範囲に包含されることを、理解できるであろう。
Claims (26)
- 自転車のハンドルバーに取り付けられ、外側壁(4)および鉛直の中央基準面(P)に関して前記外側壁(4)の反対側に配置された内側壁(5)を有している本体(2)と、
前記内側壁(5)において操作される、自転車の少なくとも1つの装備の少なくとも1つの制御部材(50、60、51、53)とを有している自転車用の制御装置(1)において、
前記少なくとも1つの制御部材(50、60、51、53)が、前記中央基準面(P)に対して90°ではない少なくとも1つの第1の所定の角度(β、β1、β2)だけ傾けられた少なくとも1つの押し方向(X、X1、X2)に沿って操作されることを特徴とする装置(1)。 - 請求項1において、
前記少なくとも1つの第1の角度(β、β1、β2)が、40°〜70°である装置(1)。 - 請求項2において、
前記少なくとも1つの第1の角度(β、β1、β2)が、45°〜55°である装置(1)。 - 請求項3において、
前記少なくとも1つの第1の角度(β、β1、β2)が、50°である装置(1)。 - 請求項1〜4のいずれか一項において、
前記内側壁(5)が、前記本体(2)の上部に位置する上部(21)と、前記本体(2)の下部に位置する下部(22)と、前記本体(2)の中間部に位置する中間部(23)とを有しており、前記中間部(23)が、前記中央基準面(P)に対して第2の所定の角度(γ)だけ傾けられた表面(13)を有している装置(1)。 - 請求項1〜5のいずれか一項において、
前記少なくとも1つの制御部材が、前記少なくとも1つの押し方向(X、X1、X2)に沿って可動の少なくとも1つの操作部を有する少なくとも1つのボタン(50、60)を含んでいる装置(1)。 - 請求項5および6において、
前記少なくとも1つのボタン(50、60)の前記少なくとも1つの操作部が、前記中間部(23)に配置されている装置(1)。 - 請求項7において、
前記第2の角度(γ)が、90°−βである装置(1)。 - 請求項7または8において、
前記下部(22)が、前記中央基準面(P)に対して少なくとも1つの第3の所定の角度(α)だけ傾けられた表面(12)を有している装置(1)。 - 請求項9において、
前記下部(22)の表面(12)が、下方から上方に向かって移動するにつれて前記中央基準面(P)から遠ざかる装置(1)。 - 請求項9または10において、
前記少なくとも1つの第3の角度(α)が、20°〜60°である装置(1)。 - 請求項11において、
前記少なくとも1つの第3の角度(α)が、30°〜50°である装置(1)。 - 請求項12において、
前記少なくとも1つの第3の角度(α)が、40°である装置(1)。 - 請求項7または8において、
前記下部(22)の表面(12)が、前記中央基準面(P)に平行であり、前記上部(21)の表面(11)よりも前記中央基準面(P)から遠い装置(1)。 - 請求項7〜14のいずれか一項において、
前記中間部(23)および下部(22)が、前記本体(2)と一体に形成されている装置(1)。 - 請求項7〜14のいずれか一項において、
前記中間部(23)および下部(22)が、少なくとも一部において、前記本体(2)に取り付けられる別個のユニット(100)に形成される装置(1)。 - 請求項16において、
前記本体(2)と前記ユニット(100)との間に作用可能に配置されたシール用ガスケット(120)を有している装置(1)。 - 請求項7〜17のいずれか一項において、
前記少なくとも1つの制御部材が、前記中央基準面(P)に対して傾けられたそれぞれの押し方向(X1、X2)に沿って可動のそれぞれの操作部を有する2つのボタン(50、60)を含んでいる装置(1)。 - 請求項18において、
前記押し方向(X1、X2)が、互いに平行である装置(1)。 - 請求項18または19において、
前記2つのボタンが、ディレイラーを一変速方向に作動させるために操作される第1のボタン(50)と、サイクルコンピュータとのやり取りのために操作される第2のボタン(60)とを含んでいる装置(1)。 - 請求項1〜20のいずれか一項において、
前記少なくとも1つの制御部材が、前記中央基準面(P)に対して垂直ではない方向に沿って延びるとともに前記少なくとも1つの押し方向(X)に沿って可動である操作部(52、54)を有する少なくとも1つのレバー(51、53)を含んでいる装置(1)。 - 請求項21において、
前記少なくとも1つのレバー(51、53)が、ディレイラーを一変速方向に作動させるために操作される装置(1)。 - 請求項6〜17のいずれか一項において、
前記少なくとも1つの制御部材が、前記中央基準面(P)に対して垂直ではない方向に沿って延びるとともに前記少なくとも1つの押し方向(X)に沿って可動である操作部(52、54)を有する少なくとも1つのレバー(51、53)を含んでおり、
前記少なくとも1つのレバー(51、53)が、ディレイラーを一変速方向に作動させるために操作され、
前記少なくとも1つの制御部材が、サイクルコンピュータとのやり取りのために操作されるボタン(60)と、ディレイラーを一変速方向に動作させるために操作されるレバー(53)とを含んでいる装置(1)。 - 請求項7〜23のいずれか一項において、
前記上部(21)の表面(11)が、前記中央基準面(P)に平行である装置(1)。 - 請求項1〜24のいずれか一項において、
前記本体(2)が、被覆(G)を有している装置(1)。 - 請求項1〜25のいずれか一項に記載の制御装置(1)を有している自転車。
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