JP2008261898A - 投写型表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投写型表示装置内部における発熱を低減する技術を提供する。
【解決手段】光源装置10からの光は、3色の色成分光に分離されて偏光板31r、31g、31bによって所定の第1の偏光方向又は第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する直線偏光光として液晶パネル32r、32g、32bに入射し、画像信号に基づいて変調される。このとき、表示画像の黒画像領域は第1の偏光方向を有する直線偏光光で表すように変調される。変調された各色成分光は、ダイクロイックプリズム40で合成されて投写系レンズ60を介して第1の偏光方向の直線偏光光を吸収する偏光スクリーン120に投写される。この投写型表示装置100Aでは、液晶パネル32r、32g、32bの射出側には偏光板を有していないため、第1の偏光方向を有する直線偏光光は、偏光スクリーン120において吸収されて熱となる。
【選択図】図2

Description

この発明は、投射光によって画像を表示する投写型表示装置に関する。
投写型表示装置には、光源からの光を色ごとに分解し、分解された光を各色に対応する画像信号に応じて変調した上で同一光路上に再び合成し、画像光として投写するカラー画像投写型表示装置がある(特許文献1等)。
特許第2558538号 特開2000−241789 特開2000−292744
投写型表示装置では、表示画像のコントラストの向上が求められており、その方法としては、光源の出力を増大させる方法がある。しかし、一般に、光源からの光の一部は、画像光として投射されずに当該装置内部の光路上において吸収されて熱になる。そのため、光源の出力を増大すると、当該装置の発熱量も増大し、当該装置の部材の劣化を引きおこす可能性があるという問題があった。
本発明は、投写型表示装置内部における発熱を低減する技術を提供することを目的とする。
本発明の一形態による装置は、所定の第1の偏光方向の直線偏光光を吸収する偏光スクリーンに画像光を投射するための投写型表示装置であって、前記第1の偏光方向又は前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する直線偏光光を生成する直線偏光生成部と、前記直線偏光生成部から射出された直線偏光光を、画像信号に基づいて変調することによって画像を表す画像光を生成する光変調部と、前記画像光を前記偏光スクリーンに投写する投写光学系とを備え、前記光変調部は、前記光変調部に入射した直線偏光光を前記画像信号に基づいて変調する液晶パネルを有するとともに、前記液晶パネルの射出側に射出側偏光板を有しておらず、前記液晶パネルは、黒画像領域を前記第1の偏光方向の直線偏光光で表すように前記変調を実行することを特徴とする。
この構成によれば、投写型表示装置の液晶パネルの射出側に射出側偏光板が設けられていないため、画像光に含まれる黒画像領域を表す偏光成分は、投写型表示装置から射出された後に、偏光スクリーンに吸収されて熱となる。従って、射出側偏光板を有する投写型表示装置に比較して装置内部における発熱を抑制することができ、装置内部の部材の劣化を抑制できる。
前記投射光学系を含み前記液晶パネルの射出側に存在する射出側光学系は、前記投写型表示装置から射出される前記第1の偏光方向の第1の直線偏光光と前記第2の偏光方向の第2の直線偏光光の位相差が1/4波長未満となるように構成されているものとしても良い。
前記第1の直線偏光光と前記第2の直線偏光光の位相差はほぼゼロであるものとしても良い。
この構成によれば、投写型表示装置が投写する画像光が楕円偏光となることを抑制することができ、画像光を直線偏光として偏光スクリーンに到達させることができる。従って、偏光スクリーンにおいて第1の偏光方向を有する直線偏光を効率よく吸収させることができるため、投写画像のコントラストの低下を抑制できる。
前記直線偏光生成部は、複数の色の直線偏光を生成し、前記光変調部は、前記複数の色の直線偏光光を変調するための複数の前記液晶パネルを有しており、前記投写型表示装置は、さらに、前記複数の液晶パネルと前記投写型光学系との間に、前記複数の液晶パネルから射出された複数の色の画像光を合成して合成画像光を生成する色合成部を備えており、前記色合成部は、前記複数の色の画像光を選択的に透過又は反射して前記合成画像光を生成するための複数の光学薄膜を有するものとしても良い。
この構成によれば、カラー画像を表示する投写型表示装置の装置内部における発熱量を低減することができる。
前記複数の色は、赤色と緑色と青色とを含み、前記複数の光学薄膜は、少なくとも緑色の画像光に関して複屈折性を有さない膜としてそれぞれ形成されているものとしても良い。
この構成によれば、色合成部において、少なくとも緑色に関する成分光について、第1の偏光方向を有する直線偏光光と第2の偏光方向を有する直線偏光光との間に位相差が生じる可能性を低減することができる。
前記複数の液晶パネルと前記色合成部とは、各液晶パネルから射出される黒画像領域を表す直線偏光光の偏光方向が、前記光学薄膜での反射における入射面に垂直又は平行に対して±5°の範囲内にあるように配置されているものとしても良い。
この構成によれば、偏光スクリーンの吸収軸に吸収されずに透過してしまう黒画像領域を表す直線偏光光を低減することができる。従って、偏光スクリーンの消光比の低下が抑制されて、投写画像のコントラストの低下を抑制できる。
前記射出側光学系は光散乱部材を含まないものとしても良い。
この構成によれば、画像光が射出側光学系において無偏光光となることを抑制することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像光を投射する投写型表示装置、その投写型表示装置を備えたプロジェクションテレビ等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.比較例:
B.第1実施例:
C.第2実施例:
D.第3実施例:
E.変形例:
A.比較例:
図1は比較例としての投写型表示装置の構成を示す概略図である。この投写型表示装置100は、画像信号に応じて変調された画像光を投写スクリーン110に投写して画像を表示することができる。
投写型表示装置100は、光源装置10と、2つのダイクロイックミラー20、21と、反射鏡22〜24と、第1ないし第3の光変調部30r、30g、30bと、ダイクロイックプリズム40と、投写レンズ60とを備えている。なお、投写型表示装置100は、後述する光の経路上に、他の偏光変換素子や、光学系レンズを備えているものとしても良い。
光源装置10は、放射上の光線を射出する光源ランプ11と、光源ランプ11から射出された放射光をほぼ平行な光線束として射出することができる凹面鏡12とを備えている。以後、光源装置から射出された平行な光線束を「光源射出光」と呼ぶ。
なお、この光源装置10は、光源射出光を、後述する液晶パネル32r、32g、32bと相似な形状へと変形するとともにその光強度分布を均一とするためのレンズアレイや、ホログラム素子などを備えているものとしても良い。また、光源装置10は、さらに、光線束を所定の直線偏光光(例えばs偏光光)に変換する偏光変換素子を有しているものとしても良い。
2つのダイクロイックミラー20、21は、光源射出光を赤、青、緑の3色の色光成分に分離する機能を有する。第1のダイクロイックミラー20は、光源射出光のうち、赤色光成分を透過するとともに、緑色光成分及び緑色光成分は反射する。第2のダイクロイックミラー21は、第1のダイクロイックミラー20によって反射された光のうち青色成分は透過するとともに緑色成分は反射する。第1及び第2のダイクロイックミラー20、21によって分離された赤色光成分を有する光を「赤色成分光」と呼び、緑色光成分を有する光を「緑色成分光」と呼び、青色光成分を有する光を「青色成分光」と呼ぶ。
図1に示すように、第1のダイクロイックミラーは、その反射面と光源射出光の射出方向とのなす角度が45°になるように配置する。一方、第2のダイクロイックミラー21は、第1のダイクロイックミラー20と平行な角度で配置するとともに、その反射面が第1のダイクロイックミラー20の反射面と向かい合うように配置する。
図1に赤色成分光の光路を点線の矢印で示し、緑色成分光の光路を一点鎖線の矢印で示し、青色成分光の光路を破線の矢印で示す。なお、各色成分光の光路は便宜上オフセットして表示されている。
赤色成分光は、第1のダイクロイックミラー20を透過して第1の反射鏡22へと射出される。続いて赤色成分光は、第1の反射鏡22によって反射されて、第1の光変調部30rへと入射する。第1のダイクロイックミラー20によって反射された緑色成分光は、第2のダイクロイックミラー21によって再び反射されて、第2の光変調部30gへと入射する。第1のダイクロイックミラー20によって反射された青色成分光は、第2のダイクロイックミラー21を透過して第2の反射鏡23の反射面へと入射する。青色成分光は、第2の反射鏡23によって反射された後、第3の反射鏡24によって再び反射されて、第3の光変調部30bへと入射する。
3つの光変調部30r、30g、30bはそれぞれ、入射側偏光板31r、31g、31bと、液晶パネル32r、32g、32bと、射出側偏光板33r、33g、33bとを備えている。各光変調部30r、30g、30bは、同じ機能を有する。
第1の光変調部30rの第1の入射側偏光板31rは、入射する赤色成分光のうちのp偏光成分を有する直線偏光のみを透過する。p偏光光となった赤色成分光は、第1の液晶ライトバルブパネル32rへと入射する。なお、本明細書において「液晶パネル」とは、入射側偏光板と射出側偏光板を含まず、入射光の偏光方向を必要に応じて回転させるパネルを意味する。第1の液晶パネル32rは、制御部(図示せず)から送られてきた画像信号に応じて赤色成分光を変調する。この変調された画像光を「第1の変調画像光」と呼ぶ。第1の変調画像光はさらに第1の射出側偏光板33rへと入射してs偏光成分のみが透過されてs偏光光となる。s偏光光となった第1の変調画像光を特に「第1の変調画像偏光光」と呼ぶ。第2及び第3の光変調部30g、30bも同様に、入射した緑色成分光又は青色成分光を変調し、第2及び第3の変調画像偏光光を射出する。
ここで、液晶パネル32r、32g、32bから射出した第1ないし第3の変調画像光はそれぞれ、各色の画像のうちで投写表示される光成分(「表示光」と呼ぶ)をs偏光成分として有しており、投写表示されない光成分(「不要光」と呼ぶ)をp偏光成分として有している。即ち、表示光は投写画像光において白を表現する光として解釈することができ、不要光は黒を表現する光として解釈することができる。
従って、p偏光成分が除かれた第1ないし第3の変調画像偏光光は表示光のみを有する光である。なお、不要光であるp偏光成分は、第1ないし第3の射出側偏光板33r、33g、33bにおいて吸収されて熱となる。
ダイクロイックプリズム40は、4個の三角柱形状を有するプリズムを貼り合わせて四角柱形状とした光学素子である。ダイクロイックプリズム40を構成する各プリズムの接合面には、それぞれ光学薄膜(誘電体多層膜)を形成することにより、赤色成分光のみを反射する第1の反射面41と青色成分光のみを反射する第2の反射面42とが形成されている。
第1ないし第3の変調画像偏光光は、ダイクロイックプリズム40の各側面43r、43g、43bへと入射する。第1の変調画像偏光光は、第1の入射面43rから入射して、第1の反射面41によって反射されて、ダイクロイックプリズム40の側面の一つである射出面44から射出される。第2の変調画像偏光光は、第2の入射面43gから入射して、第1及び第2の反射面41、42を透過して、射出面44から射出される。第3の変調画像偏光光は、第3の入射面43bから入射して、第2の反射面42によって反射されて射出面44から射出される。このように、各色成分光は、ダイクロイックプリズム40によって合成される。
なお、ダイクロイックプリズム40から射出された各色成分光の合成光を「合成画像光」と呼ぶ。この投写型表示装置100の合成画像光はs偏光光であるため、特に「合成画像偏光光」と呼ぶ。合成画像偏光光は投写レンズ60を介して投写スクリーン110に投射され、投写スクリーン110には画像が表示される。
この比較例の投写型表示装置100では、上述したように第1ないし第3の光変調部30r、30g、30bの各射出側偏光板33r、33g、33bにおいて不要光が吸収されて熱となる。従って、投写スクリーン110に表示される画像のコントラストを向上するために光源装置10の出力を増大させた場合、射出側偏光板33r、33g、33bにおいて発生する熱量も増大する。この発生熱の増大が投写型表示装置100内の部材の劣化を引きおこす可能性がある。
また、射出側偏光板33r、33g、33bは、不要光だけでなく、その透過軸の偏光成分(この比較例ではs偏光成分)を有する表示光の一部も吸収してしまう場合がある。具体的には、この射出側偏光板33r、33g、33bにおいてs偏光光の約20%程度の光量が損失する場合がある。即ち、この比較例の投写型表示装置100では、その内部で光源装置10の光量がかなり損失してしまう可能性がある。
上記問題点をふまえた上で、本発明を適用した第1実施例としての投写型表示装置を以下に説明する。
B.第1実施例:
図2は本発明の第1実施例としての投写型表示装置100Aの構成を示す概略図である。図2は、第1ないし第3の光変調部30r、30g、30bに、第1ないし第3の射出側偏光板33r、33g、33bが設けられていない点と、投写スクリーン110に換えて偏光スクリーン120に対して画像光を投写している点以外は、図1とほぼ同じである。
本実施例の投写型表示装置100Aでは、第1ないし第3の光変調部30r、30g、30bに射出側偏光板が設けられていないため、p偏光成分を含んだままの第1ないし第3の変調画像光がダイクロイックプリズム40に入射する。従って、この投写型表示装置100Aは、不要光であるp偏光成分を含んだ合成画像光を投写する。
偏光スクリーン120は、偏光透過層121と、拡散反射層122とを備えている。偏光透過層121は、所定の偏光成分のみを透過し、他の偏光成分は吸収する。本実施例では、投写型表示装置100Aから投写された画像光のうちs偏光成分である表示光のみが、偏光透過層121を透過して拡散反射層122によって反射されて画像が表示される。偏光透過層121に入射する不要光は、偏光透過層121に吸収されて熱となる。
なお、本実施例では、偏光透過層121の吸収軸を水平(図の上下方向)とし、透過軸を垂直としている。拡散反射層122としては、高平滑度で銀を表面に塗布した膜を用いることができる。
比較例の投写型表示装置100では、不要光は当該装置の内部で吸収されて熱となっていたが、本実施例の構成によれば、不要光は偏光スクリーン120において吸収されて熱となる。従って、光源装置10の出力を増大しても、発熱による部材の劣化を比較例よりも低減できる。また、本実施例の構成では、3つの光変調部30r、30g、30bに射出側偏光板33r、33g、33b(図1)が設けられていないため、射出側偏光板33r、33g、33bによって変調画像光のs偏光成分の一部が吸収されてしまうことを抑制することができる。従って、画像光の光量の損失も低減する。
また、比較例の投写スクリーン110(図1)は、投写された画像光も外光も反射するため、外光の多い場所では投写画像のコントラストは低下する。しかし、本実施例の偏光スクリーン120は、外光が偏光透過層121を透過せず、拡散反射層122が表示光のみを反射するため、外光によるコントラストの低下が抑制される。
ところで、ダイクロイックプリズム40内の第1及び第2の反射面41、42は、通常は誘電体多層膜で形成されているので、直線偏光がこれらの反射面で反射され又は透過する際に、s偏光成分とp偏光成分との間には位相差が生じやすい傾向にある。当該位相差が生じると直線偏光は楕円偏光となる。従って、本実施例の投写型表示装置100Aのように、ダイクロイックプリズム40から射出する合成画像光がs偏光成分とp偏光成分とを有している場合に、両偏光成分間に位相差が生じると合成画像光は楕円偏光として偏光スクリーン120に投写される可能性がある。画像光が楕円偏光となった場合、偏光透過層121によって吸収することができないp偏光成分が常に生じることとなるため表示画像のコントラストは低下する。
そこで、ダイクロイックプリズム40としては、第1及び第2の反射面41、42においてs偏光成分とp偏光成分との間にほぼ位相差が生じないように誘電体多層膜を形成することが好ましい。具体的には、位相差は1/4波長未満であることが好ましく、1/10波長未満であることが更に好ましい。位相差が1/10波長未満の場合には
位相差がほぼ0であると考えることが可能である。
また、ダイクロイックプリズム40以外の光学系素子であっても、画像光の光路(変調画像光の光路及び合成画像光の光路)上に配置される光学素子によってs偏光成分とp偏光成分の間で位相差が生じる可能性がある。そこで、投写レンズ60を構成する光学系レンズを複屈折性を有さない材料で構成することが好ましい。具体的には、光学的に等方性を有する材料で構成されていることが好ましく、例えば、光学ガラスのような材料で構成することができる。また、投写レンズ60は、入射光が散乱を生じにくい材料で構成することが好ましい。この理由は、光を散乱する部材は、極めて多数の方向に光を向けるので、入射する光をほぼ無偏光光にしてしまうからである。なお、投写レンズ60以外の光学素子であっても、画像光の光路上に配置される光学素子についても複屈折性を有さない材料で構成されていることが好ましく、入射光が散乱を生じにくい材料で構成することが好ましい。
さらに、液晶パネル32r、32g、32bから射出された変調画像光のうちの不要光である直線偏光の偏光方向は、ダイクロイックプリズム40の2つの反射面41、42での反射における入射面に対してほぼ平行又は垂直であることが好ましい。ここで、「ほぼ平行」とは、平行な方向に対して、+5°〜−5°の範囲内を言う。このような範囲内の偏光方向を有する第1ないし第3の変調画像光をダイクロイックプリズム40に入射させることによって、偏光スクリーン120に入射する合成画像光の不要光成分の偏光方向も、偏光透過層121の吸収軸に対して+5°〜−5°の範囲内とすることができる。従って、当該不要光成分が、偏光透過層121を透過してしまうことを抑制することができ、投写画像のコントラストの低下を抑制できる。具体的には、不要光成分の偏光方向が、入射面と平行又は垂直な方向に対して+5°の傾きを有する状態でダイクロイックプリズム40に入射した場合には、不要光成分の99.2%(=cos25°)がp偏光として偏光透過層121に入射し、0.08%がs偏光として入射する。従って、ほとんど全ての不要光成分を偏光透過層121に吸収することができる。
このように、本実施例の構成によれば、投写型表示装置の内部における発熱及び光量の損失を低減することができる。また、偏光型投写スクリーンによって外光の影響も抑制されるとともに、画像光が直線偏光として偏光型投写スクリーンに投写されるため、表示画像のコントラストも向上する。
C.第2実施例:
図3は、本発明の第2実施例として投写型表示装置100Bの構成を示す概略図である。図3は、誤差調整用位相差板70がダイクロイックプリズム40と投写レンズ60との間に設けられている点以外は、図2とほぼ同じである。なお、この投写型表示装置100Bでは、ダイクロイックプリズム40の光学面において、第1ないし第3の変調画像光のs偏光成分は、p偏光成分に対してα°だけ位相が遅れる。ここで、αは任意の実数値である。
誤差調整用位相差板70は、入射する合成画像光のp偏光成分の位相をα°だけ遅らせるように構成されている。即ち、ダイクロイックプリズム40において生じた合成画像光の位相差は、この誤差調整用位相差板70によって解消される。なお、誤差調整用位相差板70は、第1ないし第3の光変調部30r、30g、30bとダイクロイックプリズム40との間に設けられるものとしても良い。
このような構成であっても、第1実施例と同様な効果を得ることができる。即ち、本発明の実施例においては、液晶パネルの射出側に存在する光学系が、投写型表示装置から射出される2つの直線偏光成分(s偏光とp偏光)の位相差が十分小さく(例えば1/4波長未満に)なるように構成されていれば良い。
D.第3実施例:
図4は、本発明の第4実施例として背面投写型表示装置200の構成を示す概略図である。この背面投写型表示装置200は、投写部210と、表示部220とを備えている。
投写部210の構成は、各光学素子の配置が異なる点以外は、第1実施例で説明した投写型表示装置100A(図2)とほぼ同様であり、以下に説明する点以外は、その光路も同様である。
この投写部210では、第2のダイクロイックミラー21が、第1のダイクロイックミラー20に換えて光源装置10の側に配置されている。従って、光源装置10からの光は、まず第2のダイクロイックミラー21において赤色成分光のみが反射されて、緑色成分光及び青色成分光は透過される。第2のダイクロイックミラー21を透過した緑色成分光は第1のダイクロイックミラー20によって反射される。また、第2のダイクロイックミラー21を透過した青色成分光は第1のダイクロイックミラーを透過する。
この背面投写型表示装置200の投写部210では、第1実施例の投写型表示装置100Aと同様に、画像光として、表示光(有効光)である直線偏光とともに、表示光と直交する直線偏光を有する不要光を投写する。
表示部220は、反射ミラー221と、フレネルレンズ222と、偏光板223とを備えている。投写部210の投写レンズ60から投写された投写画像光は、反射ミラー221によってフレネルレンズ222に向けて反射される。フレネルレンズ222は、投写画像光を平行光として偏光板223へと射出する。偏光板223は、第1実施例で説明した偏光透過層121(図2)と同様の吸収軸を有しており、表示光の偏光成分のみを透過する。
反射ミラー221としては、直交する直線偏光成分の反射時に位相差が生じない反射面を有していることが好ましく、例えば、金属製の表面ミラーを採用することができる。また、フレネルレンズ222は、複屈折性を有しない材料で構成されていることが好ましく、入射光が散乱を生じにくい材料で構成することが好ましい。
この背面投写型表示装置200では、表示部220の偏光板223において不要光が吸収されて熱となる。即ち、装置外部に面した偏光板223において発熱するため、背面投写型表示装置200は放熱性を向上している。また、投写部210内における不要光の吸収が低減されているため、投写部210内における光量の損失が低減されている。
E.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上記実施例において、投射型表示装置は、光源装置10と、2つのダイクロイックミラー20、21と、反射鏡23、24、25とを備えていたが、これらに換えて各色成分光を射出するレーザ光源を備えているものとしても良い。なお、レーザ光源のように、ほぼ直線偏光光を射出する偏光光源を用いた場合には、液晶パネルの入射側偏光板は、省略可能である。レーザ光源は、それ自体が直線偏光生成部としての機能を有している。一方、上述した各実施例では、光源装置10と入射側偏光板31r、31g、31bが直線偏光生成部として機能している。
E2.変形例2:
上記実施例において、表示光をs偏光成分とし、不要光をp偏光成分としていたが、表示光をp偏光成分とし、不要光をs偏光成分としても良い。両者は直交する直線偏光成分であれば良い。
E3.変形例3:
上記実施例において、3つの光変調部30r、30g、30bの全てについて射出側偏光板が省略されていたが、少なくとも1つ又は2つの画像変調部の射出側偏光板が省略されているものとしても良い。なお、この場合には、緑色成分光を変調する第2の画像変調部の射出側偏光板が省略されていることが好ましい。これは、緑色成分光が最も表示画像のコントラストに対する影響が大きいためである。
E4.変形例4:
上記実施例において、投写型表示装置は、赤色、緑色、青色の3色の色成分光についてそれぞれ変調した光を合成してカラー画像を表示をしていたが、3色ではなく2色又は4色以上の色成分光でカラー画像を表示するものとしても良い。また、投写型表示装置は、単色の白黒画像を表示するものであっても良い。
E5.変形例5:
上記実施例において、合成画像光のp偏光成分とs偏光成分との間に位相差がほぼ生じないように構成されていたが、当該位相差は生じていても良く、当該位相差が1/4波長より大きくなるものとしても良い。ただし、この場合には、偏光透過層121において合成画像光のp偏光成分(不要光)が吸収されるように、合成画像光が偏光透過層121に入射することが好ましい。これによって、投写画像のコントラストの低下を抑制することができる。
E6.変形例6:
上記実施例において、第1ないし第3の変調画像光の不要光の偏光方向は、ダイクロイックプリズム40の2つの反射面41、42での反射における入射面に対してほぼ平行又は垂直としていたが、他の角度を有するものとしても良い。この場合には、偏光透過層121の吸収軸をその角度に合わせて偏光透過層121を構成するものとしても良い。
比較例としての投写型表示装置の構成を示す概略図。 第1実施例としての投写型表示装置の構成を示す概略図。 第2実施例としての投写型表示装置の構成を示す概略図。 第3実施例としての背面投写型表示装置の構成を示す概略図。
符号の説明
10…光源装置
11…光源ランプ
12…凹面鏡
20…第1のダイクロイックミラー
21…第2のダイクロイックミラー
22〜24…反射鏡
30r…第1の光変調部
30g…第2の光変調部
30b…第3の光変調部
31r…第1の入射側偏光板
31g…第2の入射側偏光板
31b…第3の入射側偏光板
32r…第1の液晶パネル
32g…第2の液晶パネル
32b…第3の液晶パネル
33r…第1の射出側偏光板
33g…第2の射出側偏光板
33b…第3の射出側偏光板
40…ダイクロイックプリズム
41…第1の反射面
42…第2の反射面
43r…第1の入射面
43g…第2の入射面
43b…第3の入射面
44…射出面
60…投写レンズ
70…誤差調整用位相差板
100、100A、100B…投写型表示装置
110…投写スクリーン
120…偏光スクリーン
121…偏光透過層
122…拡散反射層
200…背面投写型表示装置
210…投写部
220…表示部
221…反射ミラー
222…フレネルレンズ
223…偏光板

Claims (10)

  1. 所定の第1の偏光方向の直線偏光光を吸収する偏光スクリーンに画像光を投射するための投写型表示装置であって、
    前記第1の偏光方向又は前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する直線偏光光を生成する直線偏光生成部と、
    前記直線偏光生成部から射出された直線偏光光を、画像信号に基づいて変調することによって画像を表す画像光を生成する光変調部と、
    前記画像光を前記偏光スクリーンに投写する投写光学系と、
    を備え、
    前記光変調部は、前記光変調部に入射した直線偏光光を前記画像信号に基づいて変調する液晶パネルを有するとともに、前記液晶パネルの射出側に射出側偏光板を有しておらず、
    前記液晶パネルは、黒画像領域を前記第1の偏光方向の直線偏光光で表すように前記変調を実行することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 請求項1記載の投写型表示装置であって、
    前記投射光学系を含み前記液晶パネルの射出側に存在する射出側光学系は、前記投写型表示装置から射出される前記第1の偏光方向の第1の直線偏光光と前記第2の偏光方向の第2の直線偏光光の位相差が1/4波長未満となるように構成されている、投写型表示装置。
  3. 請求項2記載の投写型表示装置であって、
    前記第1の直線偏光光と前記第2の直線偏光光の位相差はほぼゼロである、投写型表示装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の投写型表示装置であって、
    前記射出側光学系に含まれる各光学素子は、複屈折性を有さない材料で形成されている、投写型表示装置。
  5. 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の投写型表示装置であって、
    前記直線偏光生成部は、複数の色の直線偏光を生成し、
    前記光変調部は、前記複数の色の直線偏光光を変調するための複数の前記液晶パネルを有しており、
    前記投写型表示装置は、さらに、
    前記複数の液晶パネルと前記投写型光学系との間に、前記複数の液晶パネルから射出された複数の色の画像光を合成して合成画像光を生成する色合成部を備えており、
    前記色合成部は、前記複数の色の画像光を選択的に透過又は反射して前記合成画像光を生成するための複数の光学薄膜を有する、投写型表示装置。
  6. 請求項5記載の投写型表示装置であって、
    前記複数の色は、赤色と緑色と青色とを含み、
    前記複数の光学薄膜は、少なくとも緑色の画像光に関して複屈折性を有さない膜としてそれぞれ形成されている、投写型表示装置。
  7. 請求項5又は請求項6記載の投写型表示装置であって、
    前記複数の液晶パネルと前記色合成部とは、各液晶パネルから射出される黒画像領域を表す直線偏光光の偏光方向が、前記光学薄膜での反射における入射面に垂直又は平行に対して±5°の範囲内にあるように配置されている、投写型表示装置。
  8. 請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の投写型表示装置であって、
    前記射出側光学系は光散乱部材を含まない、投写型表示装置。
  9. 投写型表示システムであって、
    所定の第1の偏光方向の直線偏光光を吸収する偏光スクリーンと、
    前記偏光スクリーンに画像光を投射するための投写型表示装置と、
    を備え、
    前記投写型表示装置は、
    前記第1の偏光方向又は前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する直線偏光光を生成する直線偏光生成部と、
    前記直線偏光生成部から射出された直線偏光光を、画像信号に基づいて変調することによって画像を表す画像光を生成する光変調部と、
    前記画像光を前記偏光スクリーンに投写する投写光学系と、
    を備え、
    前記光変調部は、前記光変調部に入射した直線偏光光を前記画像信号に基づいて変調する液晶パネルを有するとともに、前記液晶パネルの射出側に射出側偏光板を有しておらず、
    前記液晶パネルは、黒画像領域を前記第1の偏光方向の直線偏光光で表すように前記変調を実行することを特徴とする投写型表示システム。
  10. 投写型表示装置であって、
    所定の第1の偏光方向又は前記第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有する直線偏光光を生成する直線偏光生成部と、
    前記直線偏光生成部から射出された直線偏光光を、画像信号に基づいて変調することによって画像を表す画像光を生成する光変調部と、
    前記画像光を投写する投写光学系と、
    前記画像光を受けて画像を表示する表示部と、
    を備え、
    前記光変調部は、前記光変調部に入射した直線偏光光を前記画像信号に基づいて変調する液晶パネルを有するとともに、前記液晶パネルの射出側に射出側偏光板を有しておらず、
    前記液晶パネルは、黒画像領域を前記第1の偏光方向の直線偏光光で表すように前記変調を実行し、
    前記表示部は、前記画像光のうち前記第1の偏光方向の直線偏光光を吸収する偏光吸収層を有することを特徴とする投写型表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103189792A (zh) * 2010-09-10 2013-07-03 青岛海信信芯科技有限公司 立体投影方法及系统、电视机

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