JP2008261246A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排気浄化触媒を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、内燃機関の停止後において排気中に生じた凝縮水が排気浄化触媒に付着することを抑制し、内燃機関の始動時における触媒活性の早期化が阻害されることを抑制する。
【解決手段】内燃機関の停止後において、下流側接続部LJ近傍の残留排気を加熱することによって排気循環経路(下流側接続部LJ〜連通路4(吸水剤5)〜上流側接続部UJ〜触媒3〜下流側接続部LJ)内の残留排気に温度差を与える。そして、残留排気の対流によって排気循環経路内を環流させ、残留排気の温度が低下して凝縮水が生じる前に残留排気中の水蒸気を吸水剤に吸収させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気浄化触媒を備えた内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関から排出される排気(既燃ガス)にはHO(水蒸気)とCOとが多く含まれている。内燃機関の稼働中においては排気の温度が比較的高いためHOは水蒸気として排気中に存在する。しかしながら、内燃機関が停止すると排気通路が放熱等により冷却されて排気中の水蒸気が凝縮し、排気通路内に凝縮水が生じる場合がある。
内燃機関の再始動時において、排気浄化触媒が活性温度に達しないと排気の浄化効率が著しく悪化するため、排気浄化触媒の暖機を行って早期に活性させる必要がある。内燃機関の始動時において凝縮水が排気浄化触媒に付着していると、凝縮水の気化潜熱によって排気浄化触媒から熱が奪われ、排気浄化触媒に活性化が遅延する虞がある。
特許文献1には、排気通路における排気浄化触媒よりも上流側に水分除去装置を備え、内燃機関の稼働時において排気中の水分を除去する技術が開示されている。
特開平10−311215号公報 特開2004−143940号公報 特開平5−65819号公報
しかしながら、上記従来技術においても、内燃機関の停止後において、排気浄化触媒の内部または近傍で発生した凝縮水が排気浄化触媒に付着する場合がある。その結果、内燃機関の始動時における排気浄化触媒の暖機が効率良く行われず、排気浄化触媒の早期活性が阻害される虞があった。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、排気浄化触媒を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、内燃機関の停止後において排気中の水蒸気が冷却されることによって生じた凝縮水が排気浄化触媒に付着することを抑制し、内燃機関の始動時における触媒活性の早期化が阻害されることを抑制できる技術を提供することである。
上記課題を達成するために本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、以下の手段を採用した。
即ち、
内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化触媒と、
前記排気通路における前記排気浄化触媒よりも上流側の部分と下流側の部分とを連通する連通路と、
少なくとも前記排気通路における前記連通路との接続部間の部分および前記連通路を含んで形成される排気の循環経路内に設けられる吸水部材と、
前記内燃機関の停止後において前記循環経路内の排気に該循環経路内を環流させる環流手段と、
を備えることを特徴とする。
内燃機関が停止すると排気通路が冷却されて排気中の水蒸気が凝縮し、凝縮水が排気浄
化触媒に付着してしまう虞がある。これに対し、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムでは、内燃機関の停止後に環流手段が排気に循環経路内、即ち吸水部材と排気浄化触媒とを含む経路内を環流させる。本発明では、循環経路内を環流する排気が吸水部材を通過する際、吸水部材に排気中の水蒸気(HO)を吸収させることとした。
これにより、内燃機関から排出された排気中に含まれる水蒸気が冷却され、凝縮水となって排気浄化触媒に付着する前に吸水部材によって好適に吸収させることができる。つまり、内燃機関の停止中において、凝縮水が排気浄化触媒に付着することを抑制することが可能となり、以って内燃機関の始動時に触媒の早期活性が阻害されることを抑制できる。
なお、本発明における吸水部材は、排気中における水蒸気(HO)の吸収能を有する部材である。また、本発明において「吸収」とは吸着を含む概念であっても良い。
また、上述のように吸水部材を循環経路内に設けていれば良い。従って、例えば吸水部材は連通路に設けられても良いし、排気通路における連通路との接続部の間の部分、または接続部近傍に設けられても良い。環流手段によって循環経路内を排気に環流させれば、循環経路内のいずれの位置に吸水部材が設けられていても、排気中の水蒸気(HO)を好適に吸収することができる。
また、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムにおいては、環流手段が排気に循環経路内を環流させるときにおいて、排気通路における連通路との接続部のうち下流側に位置する下流側接続部と前記排気通路における該下流側接続部よりも下流側の部分との排気の通気を遮断する下流側遮断手段を、備えていても良い。
上記構成によれば、下流側遮断手段は、環流手段によって循環経路内を環流させられる排気が下流側接続部よりも更に下流側の部分に流出してしまうことを抑制できる。また、上流側接続部においても、下流側遮断手段が下流側接続部と該下流側接続部よりも下流側の排気通路とにおける排気の通気が遮断されることによって、上流側接続部よりも上流側の排気通路内に排気が流出し難くなる。
これにより、環流手段が排気に循環経路内を環流させるときの排気の循環効率を向上することができる。その結果、循環経路内に設けられる吸水部材に排気を効率よく流通させることができるため、排気中の水蒸気を好適に吸収させることができる。従って、排気浄化触媒に付着する凝縮水の量を好適に減量することができる。
また、本発明においては、環流手段が排気に循環経路内を環流させるときにおいて、上記接続部のうち上流側に位置する上流側接続部と排気通路における該上流側接続部よりも上流側の部分との排気の通気を遮断する上流側遮断手段を、更に備えても良い。
上記構成によれば、環流手段が排気を環流させる循環経路を閉空間にすることができるので、排気が排気通路における上流側接続部よりも更に上流側の部分や、下流側接続部よりも更に下流側の部分に流出することを確実に抑制できる。従って、排気の循環経路内における循環効率をより一層向上させることができる。つまり、循環経路内を環流する排気中の水蒸気を吸水部材がより好適に吸収することができる。
例えば、上流側遮断手段は、排気通路における上流側接続部よりも上流側の部分に設けられ且つ排気通路を遮断することの可能な遮断弁(「上流側遮断弁」ともいう。)であっても良い。また、下流側遮断手段は、排気通路における下流側接続部よりも下流側の部分に設けられ且つ排気通路を遮断することの可能な遮断弁(「下流側遮断弁」ともいう。)であっても良い。
また、循環経路内の排気に温度差が生じると、その密度差によって排気の対流が生じる。そこで、本発明における環流手段は、循環経路内の排気に温度差を生じさせて排気を対流させる対流形成手段を、有していても良い。「循環経路内の排気に温度差を生じさせる」とは、循環経路内の一部(例えば、対流形成手段の近傍)における排気の温度を他の部位における排気の温度に比べて相対的に高温または低温にする意味である。このように、対流形成手段が循環経路内の排気に対流を生じさせることにより、循環経路内の排気を効率的に環流させることができる。
なお、本発明における対流形成手段は循環経路内の排気に温度差を生じさせることが可能であれば種々の手段を採用することができる。例えば、本発明における対流形成手段は、循環経路内の一部において循環経路内の排気を冷却する冷却装置であっても良い。
内燃機関の停止後において冷却装置が循環経路内の一部において排気を冷却することによって、その他の部位に比べて相対的に排気の温度を低くすることができる。つまり、循環経路内の排気に温度差を確実に生じさせることができる。本発明において「排気を冷却する」とは、循環経路の構成部材(排気通路、連通路等)を冷却することによって排気を間接的に冷却することも含まれる概念である。
また、本発明における対流形成手段は、循環経路内の一部において循環経路内の排気を保温する保温装置であっても良い。保温装置は、循環経路の構成部材(排気通路、連通路等)に比して熱容量が充分に大きい蓄熱部材であっても良い。これにより、内燃機関の停止後においても、循環経路内における保温装置(例えば、蓄熱部材)近傍の排気を他の部位における排気に比べて高温に維持することができる。従って、循環経路内の排気に温度差を確実に生じさせることができる。
また、本発明における対流形成手段は、循環経路内の一部において循環経路内の排気を加熱する加熱装置(例えば、電気式ヒータ、燃焼式ヒータ等)であっても良い。これにより、循環経路内の排気に温度差を確実に生じさせることができる。
以上のように、本発明によれば、対流形成手段が循環経路内の排気に温度差を生じさせることによって、循環経路内の排気に該循環経路内を好適に環流させることができる。これにより、内燃機関の停止後において、排気中の水蒸気が冷却されて凝縮水となって排気浄化触媒に付着してしまう前に、吸水部材によって水蒸気を好適に吸収させることができる。従って、内燃機関の始動時における排気浄化触媒の暖機効率を向上させることが可能となり、排気浄化触媒をより迅速に活性させることが可能となる。
本発明にあっては、排気浄化触媒を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、内燃機関の停止後において排気中の水蒸気が冷却されることによって生じた凝縮水が排気浄化触媒に付着することを抑制し、内燃機関の始動時における触媒活性の早期化が阻害されることを抑制することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例に係る内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。図1においては、内燃機関1の内部は省略されている。内燃機関1には、該内燃機関1からの排気が流通する排気通路2が接続され、この排気通路2は下流にて図示しないマフラーに接続されている。また、排気通路2の途中には、排気中の有害物質(例えば、HC,CO,NOx等)を浄化する排気浄化触媒(以下、単に「触媒」という。)3が配置されている。この触媒3の種類は特に限定されるものではなく、三元触媒、NOx触媒、酸化触媒等を例示することができる。
また、排気通路2における触媒3よりも上流側の部分と下流側の部分とは連通路4によって連通されている。以下、排気通路3における連通路4との接続部のうち、触媒3よりも上流側の接続部を「上流側接続部UJ」と称し、触媒3よりも下流側の接続部を「下流側接続部LJ」と称す。本実施例においては上流側接続部UJと下流側接続部LJとが、それぞれ本発明における上流側接続部と下流側接続部とに相当する。
排気通路2における排気浄化触媒3よりも下流側であって、下流側接続部LJ近傍には電熱ヒータ6が設けられている。電熱ヒータ6が通電されると該電熱ヒータ6近傍における排気が加熱される。また、電熱ヒータ6の代わりに排気を可能な加熱装置(例えば、燃焼式バーナ)を設けても良い。本実施例においては電熱ヒータ6が本発明における加熱装置に相当する。
連通路4には排気中の水分(HO)を吸収する吸水剤5が設けられている。吸水剤5は、排気中の水蒸気を吸収して保持することができ、耐熱性と通気性を備えるものを用いることができる。例えば、吸水剤5はゼオライトによって形成されても良い。なお、本実施例において「吸収」とは「吸着」の意味を含む概念であっても良い。
排気通路2における下流側接続部LJの直下流には遮断弁7が設けられている。遮断弁7は後述する第1の位置と第2の位置とに切換可能である。遮断弁7が第1の位置に切り換えられると(図1中、実線)、排気通路2における下流側接続部LJと該下流側接続部LJよりも下流側の部分との排気の通気が遮断される。また、遮断弁7が第2の位置に切り換えられると(図1中、破線)、排気通路2における下流側接続部LJと連通路4との排気の通気が遮断される。本実施例においては遮断弁7が本発明における下流側遮断手段に相当する。
以上述べたように構成された内燃機関1及びその排気系には、該内燃機関1及び排気系を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10が併設さ
れている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するほか、後述する機関停止後吸水制御を行うユニットである。
ECU10には、図示しないクランクポジションセンサや、アクセルポジションセンサなどの内燃機関1の運転状態の制御に係るセンサ類が電気配線を介して接続され、それらの出力信号がECU10に入力される。一方、ECU10には、内燃機関1内に燃料を噴射する燃料噴射弁(図示省略)、電熱ヒータ6、遮断弁7が電気配線を介して接続されており、ECU10によって制御される。
また、ECU10には、CPU、ROM、RAM等が備えられており、ROMには、内燃機関1の種々の制御を行うためのプログラムや、データを格納したマップが記憶されている。機関停止後吸水制御に係る制御ルーチンも、ECU10のROMに記憶されているプログラムの一つである。
ここで、内燃機関1の稼働時において該内燃機関1から排出される排気(既燃ガス)に
はHOとCOとが多く含まれる。内燃機関1の稼働中においては排気の温度が比較的高いためHOは水蒸気として排気中に存在する。しかし、内燃機関1が停止すると排気通路2からの放熱等により水蒸気が冷却され、飽和水蒸気圧が低下する。その結果、水蒸気が凝縮(液化)することによって触媒3に凝縮水が付着する場合がある。
一方、内燃機関1の再始動時において、触媒3の触媒床温が活性温度(例えば、300℃乃至350℃)まで上昇しないと排気の浄化効率が著しく悪化するため、触媒3の暖機を行って早期に活性させる必要がある。
しかしながら、上述したように内燃機関1の始動時であって触媒3の暖機を行う際に凝縮水が触媒3に付着していると、凝縮水が気化するときの気化潜熱によって触媒3から熱が奪われて触媒3の暖機効率が悪化する。また、触媒3に付着している凝縮水が触媒3の貴金属を覆っている場合には、貴金属と排気との接触を妨げてしまうことも考えられる。これらの原因により、内燃機関1の始動時において触媒3の早期活性が阻害される場合があった。
そこで本実施例では、内燃機関1の停止後において排気通路2内に残留する排気(以下、この排気を「残留排気」という。)に含まれる水蒸気を吸水剤5によって吸収させる機関停止後吸水制御を実行することとした。
内燃機関1の稼働時(通常運転時)においては、遮断弁7は第2の位置に切り換えられる。つまり、下流側接続部において排気通路2とバイパス通路5が遮断されており、内燃機関1から排出される全ての排気が触媒3を通過する。これにより、排気中の有害物質が効率的に浄化される。
そして、内燃機関1が運転者からの停止要求等により停止されると、ECU10が遮断弁7を第1の位置に切り換えるとともに電熱ヒータ6を通電する。これにより電熱ヒータ6近傍(本実施例においては、下流側接続部LJ近傍)の残留排気が加熱される。
一方、電熱ヒータ6から比較的離れた部位(例えば、上流側接続部UJ近傍や連通路4内)における残留排気は外部からの冷却によってその温度が低下してゆく。これにより、電熱ヒータ6近傍の残留排気の温度が他の部位に比べて相対的に高くなる。その結果、電熱ヒータ6近傍の残留排気の密度が他の部位に比べて相対的に低くなるため、残留排気に対流が発生する。
図2は、本実施例における残留排気の排気循環経路を示す図である。上述したように電熱ヒータ6によって下流側接続部LJ近傍の残留排気が加熱されると、残留排気の密度が低下することによって連通路5に流入する。
その結果、下流側接続部LJ近傍の圧力が低下するため、触媒3近傍における残留排気が下流側接続部近傍に流れ込む。更に、触媒3近傍の圧力が低下することによって上流側接続部UJ近傍の残留排気が触媒3近傍に流れ込み、これによって連通路4内の残留空気が上流側接続部UJ近傍に流れ込む。以上より、残留排気に対流が順次発生するため、下流側接続部LJ→連通路4(吸水剤5)→上流側接続部UJ→触媒3→下流側接続部LJの環状経路(図中、矢印にて図示)を残留排気が循環することになる。以下、この残留排気が循環する環状経路を排気循環経路と称す。本実施例においては排気循環経路が本発明における循環経路に相当する。また、電熱ヒータ6が本発明における加熱装置および対流形成手段に相当する。
以上のように、本実施例においては、ECU10が電熱ヒータ6に排気循環経路内にお
ける一部の残留排気を加熱させることによって残留排気に排気循環経路内を環流させ、連通路4に設けられている吸水剤5に残留排気中の水蒸気を吸収させることができる。本発明における環流手段は、電熱ヒータ6と該電熱ヒータ6を制御するECU10とを含んで構成される。
また、本実施例の機関停止後吸水制御おいては、ECU10が遮断弁7を第1の位置に切り換え、排気通路2における下流側接続部LJと該下流側接続部LJよりも下流側の部分とにおける排気の通気が遮断されるので、残留排気に排気循環経路内を効率よく環流させることができる。本発明における下流側遮断手段は遮断弁7と該遮断弁7を制御するECU10とを含んで構成される。
以下、ECU10によって実行される機関停止後吸水制御について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。図3は本実施例における機関停止後吸水制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンはECU10内のROMに記憶されたプログラムであり、所定期間毎に実行される。
また、本実施例における排気浄化システムは、内燃機関1の機関停止後においても機関停止後吸水制御の実行が終了するまでは、ECU10に図示しないバッテリから電力が供給される。本ルーチンの実行時において、遮断弁7は第2の位置に切り換えられていることを前提に説明する。
本ルーチンが実行されると、まずステップS101では、ECU10が内燃機関1に停止要求が出されているか否か判定する。この停止要求は、例えば内燃機関1におけるイグニッションスイッチがONの状態からOFFに切り替わるときに出されても良い。本ステップにおいて、肯定判定された場合にはステップS102に進む。一方、否定判定された場合には本ルーチンを一旦終了する。
ステップS102では、ECU10が燃料噴射弁(図示省略)に指令を出し、燃料の噴射を停止させ(燃料カット)、内燃機関1を停止させる。ステップS102の処理が終わるとステップS103に進む。
ステップS103では、ECU10が遮断弁7の停止位置を第2の位置から第1の位置に切り換える。そして、ECU10が電熱ヒータ6に通電する。これにより電熱ヒータ6近傍における残留排気が加熱される。その結果、残留排気が対流することによって該残留排気が排気循環経路内を循環する。従って、残留排気が吸水剤5を通過する際に該残留排気中の水蒸気が吸水剤5によって吸収される。
ステップS104では、ECU10が、電熱ヒータ6に通電してからの経過期間Δtをカウントする。続くステップS105では、ECU10が、経過期間Δtが基準期間Δtb以上になったか否か判定する。基準期間Δtbとは、本制御の終了後においても触媒3に凝縮水が付着する虞がないほど充分に残留排気中の水蒸気を吸水剤5に吸収させるために必要な期間である。本実施例において、基準期間Δtbは予め実験的に求めておく。
本ステップにおいて肯定判定された場合には、本制御を終了しても良いと判断され、ステップS106に進む。一方、否定判定された場合には、本制御を継続する必要があると判断され、ステップS104の処理に戻る。つまり、経過期間Δtが引き続きカウントされ、基準期間Δtb以上になるまで残留排気に排気循環経路内を環流させることによって残留排気中の水蒸気を吸水剤5に吸収させる。
ステップS106では、ECU10が遮断弁7の停止位置を第1の位置から第2の位置
に切り換え、電熱ヒータ6への通電を停止する。これにより、機関停止後吸水制御の実行が終了する。本ステップの終了後は、ECU10に対する電力供給が停止され、本ルーチンを一旦終了する。
以上のように、本実施例における機関停止後吸水制御を実行することによって残留排気中の水蒸気が凝縮して触媒3に付着する前に水蒸気を吸水剤5に吸収させることができる。従って、内燃機関1の始動時における触媒3の暖機効率を向上させることが可能となり、触媒3をより迅速に活性させることが可能となる。
なお、本実施例においては遮断弁7を排気通路2における下流側接続部LJの直下流の部分に設けているが、これに限定される趣旨ではない。例えば、遮断弁7を備えていない排気浄化システムにおいても本発明を適用することができる。また、排気通路2における上流側接続部UJの直上流の部分に遮断弁を設けても良い。この場合、機関停止後吸水制御において、排気通路2における上流側接続部UJよりも上流側の部分に残留排気が流出することを抑制できる。
また、本実施例においては、電熱ヒータ6によって排気循環経路内の残留排気の一部を加熱して他の部位における残留排気よりも昇温させているが、これとは異なる構成によって残留排気を対流させ、該残留排気に排気循環経路内を環流させても良い。具体的には電熱ヒータ6の代わりに下流側接続部LJ近傍に蓄熱部材を配設しても良い。この「蓄熱部材」は排気通路2を構成する材料に比べて充分に熱容量が大きい熱容量体である。蓄熱部材が本発明における保温装置に相当する。
以下、排気通路2における下流側接続部LJ近傍に蓄熱部材を設けた排気浄化システムにおける機関停止後吸水制御について説明する。内燃機関1の停止後においては、外部からの冷却等によって排気循環経路の構成部材(排気通路2、連通路4等)の温度が低下する。しかしながら、内燃機関1の稼働中に高温の排気によって昇温された蓄熱部材は熱容量が大きいため、内燃機関1の停止後においても長時間に亘り高温を維持することができる。
これにより、排気循環経路内において蓄熱部材が配設される下流側接続部LJ近傍の残留排気を好適に保温することができる。つまり、排気循環経路内の他の部位における残留排気に比べて下流側接続部LJ近傍の残留排気の温度低下が抑制される。その結果、排気循環経路内の残留排気に温度差を生じさせ、図2に示した方向と同方向に残留排気を環流させることができる。
以上のように、排気循環経路内に蓄熱部材を設けた排気浄化システムにおける機関停止後吸水制御では、残留排気を積極的に加熱しなくても保温することによって好適に残留排気を環流させることができる。また、電熱ヒータ6に対する制御が不要となるので、ECU10が実行する処理内容を簡略化することができる。また、電熱ヒータ6等の特別な加熱装置が不要となり排気浄化システムの製造コストを削減することができる。さらに、加熱装置が故障する等の虞が生じないため、排気浄化システムの信頼性を向上させることも可能となる。
次に、実施例1とは異なる実施形態について説明する。図4は、本実施例に係る内燃機関1と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。図4においては、内燃機関1の内部及びその吸気系は省略されている。実施例1の排気浄化システムと同一又は同等の構成部分については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施例係る排気浄化システムにおいては、排気通路2における上流側接続部UJの直上流には第2遮断弁8が設けられている。第2遮断弁8は遮断弁7と同様に第1の位置と第2の位置とに切換可能である。第2遮断弁8はECU10と電気配線を介して接続されており、ECU10によって制御される。
即ち、第2遮断弁8が第1の位置に切り換えられると(図4中、実線)、排気通路2における上流側接続部UJと該上流側接続部UJよりも上流側の部分との排気の通気が遮断される。また、第2遮断弁8が第2の位置に切り換えられると(図4中、破線)、排気通路2における上流側接続部UJと連通路4との排気の通気が遮断される。本実施例においては第2遮断弁8が本発明における上流側遮断手段に相当する。
また、本実施例に係る排気浄化システムには、下流側接続部LJ近傍の残留排気を冷却する冷却装置20が設けられている。この冷却装置20は、以下に説明する排気管冷却循環路21、流入側冷却水通路22、流出側冷却水通路23、ラジエータ24、ラジエータファン24a、電動ポンプ25、開閉弁26によって構成される。本実施例においては冷却装置20が本発明における冷却装置および対流形成手段に相当する。
排気通路2における下流側接続部LJ近傍には、内部を冷却水が循環する排気管冷却循環路21が設けられている。そして、排気管冷却循環路21に冷却水が流入する冷却水入口部には流入側冷却水通路22が接続されており、排気管冷却水路21から冷却水が流出する冷却水出口部には流出側冷却水通路23が接続されている。流入側冷却水通路22および流出側冷却水通路23の他端は内燃機関1に併設されるラジエータ24に接続されている。また、ラジエータ24には冷却水を空冷するためのラジエータファン24aが設けられている。
流入側冷却水通路22の途中には、排気管冷却循環路21に冷却水を圧送するための電動ポンプ25が設けられている。また、流入側冷却水通路22における電動ポンプ25と排気管冷却循環路21との間の部分には、流入側冷却水通路22を開閉する開閉弁26が設けられている。ラジエータファン24a、電動ポンプ25、開閉弁26はECU10と電気配線を介して接続されており、ECU10によって制御される。
本実施例では、内燃機関1の停止後において、排気管冷却循環路21近傍の残留排気と該排気管冷却循環路21を循環する冷却水との間で熱交換を行うことによって該残留排気を冷却し、排気循環経路内の残留排気に温度差を与えることとした。以下、本実施例における機関停止後吸水制御について説明する。
内燃機関1が停止すると、ECU10が、遮断弁7および第2遮断弁8の停止位置を第2の位置から第1の位置に切り換える。これにより、排気通路2における下流側接続部LJと該下流側接続部LJよりも下流側の部分とにおける排気の通気が遮断されるとともに、上流側接続部UJと該上流側接続部UJよりも上流側の部分とにおける排気の通気が遮断される。これにより、残留排気の排気循環経路内が閉鎖された空間となる。
そして、ECU10がラジエータファン24aにラジエータ24内の冷却水を冷却させ、開閉弁26を開弁し、電動ポンプ25に冷却水を圧送させる。その結果、温度の低下したラジエータ24内の冷却水が排気管冷却循環路21に流入し、該排気管冷却循環路21内を循環する。その結果、排気管冷却循環路21近傍、つまり下流側接続部LJ近傍の残留排気が冷却される。下流側接続部LJ近傍における残留排気との熱交換によって温度の上昇した冷却水は流出側冷却水通路23を介してラジエータ24に流入し、再度冷却される。
下流側接続部LJ近傍の残留排気の温度が排気循環経路内における他の部位に比べて相対的に低温となると、下流側接続部LJ近傍から触媒3の方向に向かって残留排気の対流が生じる。つまり、排気循環経路において下流側接続部LJ→触媒3→上流側接続部UJ→連通路4(吸水剤5)→下流側接続部の方向に残留排気を環流させることができる。
以上のように、吸水剤5に残留排気中の水蒸気を好適に吸収させることによって、内燃機関1の始動時における触媒3の暖機効率を向上させることができる。つまり、内燃機関1の始動時における触媒3の早期活性をより確実に実現することが可能となる。
また、本実施例における機関停止後吸水制御では、排気循環経路を環流する残留排気が排気通路2における上流側接続部UJよりも上流側の部分、あるいは下流側接続部LJよりも下流側の部分に流出することがないため、好適に残留排気を環流させることができる。従って、吸水剤5による水蒸気の吸収効率をより一層向上することができる。
以上説明した実施例1および2において、吸収剤5を連通路4に設ける場合を例示的に説明したが、吸収剤5は残留排気が環流する排気循環経路内であればいずれの位置に設けても良い。また、残留排気を環流させるための方法として、排気循環経路内の残留排気に温度差を与えることによって対流を生じさせる方法を例示的に説明したが、これらに限定される趣旨ではない。例えば、排気循環経路内(例えば、連通路4内)にファンを設け、このファンによって残留排気に排気循環経路内を循環させるようにしても良い。
また、実施例1における電熱ヒータ6または蓄熱部材、実施例2における冷却装置20の備える排気管冷却循環路21は残留排気の排気循環経路内であればその配置箇所は特段に限定されるものではなく、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加え得る。排気循環経路内の一部と他の部位とに温度差を与えれば残留排気に排気循環経路内を好適に環流させることができるからである。
実施例1に係る内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。 実施例1における残留排気の排気循環経路を示す図である。 実施例1における機関停止後吸水制御ルーチンを示すフローチャートである。 実施例2における内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・排気通路
3・・・排気浄化触媒
4・・・連通路
5・・・吸水剤
6・・・電熱ヒータ
7・・・遮断弁
8・・・第2遮断弁
10・・ECU
20・・冷却装置
21・・排気管冷却循環路
22・・流入側冷却水通路
23・・流出側冷却水通路
24・・ラジエータ
24a・ラジエータファン
25・・電動ポンプ
26・・開閉弁

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられる排気浄化触媒と、
    前記排気通路における前記排気浄化触媒よりも上流側の部分と下流側の部分とを連通する連通路と、
    少なくとも前記排気通路における前記連通路との接続部間の部分および前記連通路を含んで形成される排気の循環経路内に設けられる吸水部材と、
    前記内燃機関の停止後において前記循環経路内の排気に該循環経路内を環流させる環流手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記吸水部材は前記連通路に設けられることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記環流手段が前記排気に前記循環経路内を環流させるときにおいて、前記接続部のうち下流側に位置する下流側接続部と前記排気通路における該下流側接続部よりも下流側の部分との排気の通気を遮断する下流側遮断手段を、
    備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記環流手段が前記排気に前記循環経路内を環流させるときにおいて、前記接続部のうち上流側に位置する上流側接続部と前記排気通路における該上流側接続部よりも上流側の部分との排気の通気を遮断する上流側遮断手段を、
    更に備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記環流手段は、前記循環経路内の排気に温度差を生じさせて該排気を対流させる対流形成手段を、有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記対流形成手段は、前記循環経路内の一部において該循環経路内の排気を冷却する冷却装置であることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  7. 前記対流形成手段は、前記循環経路内の一部において該循環経路内の排気を保温する保温装置であることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  8. 前記対流形成手段は、前記循環経路内の一部において該循環経路内の排気を加熱する加熱装置であることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101180947B1 (ko) * 2010-06-11 2012-09-07 현대자동차주식회사 배기가스 후처리 시스템
CN103256105A (zh) * 2013-04-12 2013-08-21 刘光文 发动机废气蓄热燃烧及废气循环燃烧催化器

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